【実施例】
【0139】
1.化学合成
特段の明記のない限り、市販の供給元から入手されるような試薬と溶媒を使用した。無水溶媒および炉乾燥したガラス製品を、湿気および/または酸素に敏感な合成変換に使用した。収率を最適化しなかった。反応時間はおおよそであり、最適化されたものではない。他に特に明記のない限り、カラムクロマトグラフイーおよび薄層クロマトグラフィー(TLC)を、シリカゲル上で実行した。スペクトルはppM、δ)で与え、結合定数Jはヘルツで報告した。プロトンスペクトルについては、溶媒ピークを、参照ピークとして使用した。
調製物1a:メチル3−アミノ−2−エチニルピリジン−4−カルボン酸塩
【0140】
【化21】
【0141】
メチル3−アミノ−2−クロロピリジン−4−カルボン酸塩(1.86g、10mmol)、TMSアセチレン(1.18g、12mmol)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(350mg、0.50mmol)、CuI(48mg、0.25mmol)、TEA(5.05g、50mmol)、およびアセトニトリル(50mL)の混合物を窒素でパージし、40°Cで夜通し撹拌した。溶媒を取り除き、残留物をジクロロメタンに溶かし、ろ過した。濾液を濃縮してTHF(10mL)中に再度溶かした。混合物を0°Cに冷まし、TBAF(1M、0.35mL)を液滴で加え、反応を30分間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=10/1〜5/1)によって精製することで、黄色の固形物として1.1g(62%)の表題化合物を得た。[M+H] Calc’d for C
9H
8N
2O
2, 177;Found, 177.
調製物1b:3−ヨード−6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール
【0142】
【化22】
【0143】
DMF(30mL)中の6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール(900mg、5.55mmol)の混合物に、KOH(1.25g、22.2mmol)を加え、その後、I2(3.0g、22mmol)を分量ごとに加えた。反応を16時間室温で撹拌した。完了後、反応をNaHCO
3(飽和した20mL)でクエンチし、内容物を酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空内で濃縮した。残留物をシリカゲル(PE/EA=2/1)上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、黄色の固形物として1.19gの表題化合物(74%)を得た。[M+H] Calc’d for C
9H
9IN
2O, 289;Found, 289.
調製物1c:メチル3−アミノ−2−[2−(6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0144】
【化23】
【0145】
アセトニトリル(10mL)中の3−ヨード−6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール(432mg、1.50ミリモル)、メチル3−アミノ−2−エチニルピリジン−4−カルボン酸塩(264mg、1.50mmol)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(53mg、0.075mmol)、CuI(8mg、0.04mmol)、およびTEA(2ml)で満たされた丸底フラスコを、2分間にわたって窒素でパージし、16時間にわたって40°Cで撹拌した。反応をろ過し、濾液を真空内で濃縮した。残留物をシリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=1/2)によって精製することで、茶色の固形物として154mgの表題化合物(30%)を得た。[M+H] Calc’d for C
18H
16N
4O
3, 337;Found, 337.
調製物1d:メチル2−(6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0146】
【化24】
【0147】
DMF(10mL)中のメチル3−アミノ−2−[2−(6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩(154mg、0.458mmol)、CaCO
3(46mg、0.46mmol)、およびCuI(22mg、0.11mmol)で満たされた丸底フラスコを窒素でパージし、120°Cで12時間撹拌した。反応を真空内で濃縮し、残留物をジクロロメタンに取り込み、ろ過した。濾液を真空内で濃縮し、分取HPLCによって精製することで、黄色の固形物として20mgの表題化合物(13%)を得た。[M+H] Calc’d for C
18H
16N
4O
3, 337;Found, 337.
実施例1:2−(6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0148】
【化25】
【0149】
THF(1mL)中のメチル2−(6−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩(20mg、0.059mmol)、LiOH.H
2O(5mg、0.12mmol)、および水(1mL)で満たされた丸底フラスコを3時間室温で撹拌した。pHをHCl(1N)で6〜7に調節し、沈殿物をろ過した。固形物をジクロロメタンで洗浄し、乾燥させることで、オレンジ色の固形物として13mgの表題化合物(68%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 4.11 (3H,s), 4.25 (3H,s), 7.23 (1H,J= 9.3 Hz,d), 7.50−7.53 (2H,m), 7.83 (1H,J= 9.0 Hz,d), 8.45−8.49 (2H,m), 12.79 (1H,s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.804分である;[M+H] Calc’d for C
17H
14N
4O
3, 323;Found, 323.
調製物2a:5−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール
【0150】
【化26】
【0151】
酢酸エチル(10ml)中の5−メトキシ−インダゾール(1.0g、6.7mmol)の溶液に、BF
4O(CH
3)
3(1.3g、8.9mmol)を加えた。溶液を3時間室温で撹拌した。飽和したNaHCO
3水溶液(10ml)を加え、酢酸エチル(20ml)で抽出した。有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(PE/EA=2/1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、黄色の固形物として0.64gの表題化合物(59%)を得た。[M+H] Calc’d for C
9H
10N
2O, 163;Found, 163.
調製物2b:3−ヨード−5−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール
【0152】
【化27】
【0153】
調製物1bのための手順にしたがって5−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾールから70%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
9H
9IN
2O, 289;Found, 289.
実施例2:2−(5−メトキシ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0154】
【化28】
【0155】
実施例1(調製物1c、調製物1d、実施例1)の調製のための作業手順にしたがって調製物2bから出発して<10%の全収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 3.78 (3H,s), 4.22 (3H,s), 6.97−7.01 (2H,m), 7.12 (1H,s), 7.59−7.63 (2H,m), 8.55−8.57 (1H,m), 11.62 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%TFA):純度は>95%であり、Rt=2.853分である;[M+H] Calc’d for C
17H
14N
4O
3, 323;Found, 323.
調製物3a:メチル3−アミノ−2−[2−(6−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0156】
【化29】
【0157】
メチル3−アミノ−2−エチニルピリジン−4−カルボン酸塩(176mg、1mmol)、6−クロロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール(1mmol)、Pd(ACN)
2Cl
2(7mg、0.025mmol)、xphos(24mg、0.05mmol)、K
2CO
3(552mg、4mmol)、およびアセトニトリル(10mL)の混合物を窒素でパージし、80°Cで夜通し撹拌した。反応をろ過し、濃縮し、濾液をシリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=5/1〜2/1)によって精製することで、黄色の固形物として300mgの表題化合物(88%)を得た。[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
調製物3b:メチル2−(6−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0158】
【化30】
【0159】
調製物3a(170mg、0.5mmol)、CaCO
3(100mg、1mmol)、CuI(24mg、0.125mmol)、およびDMF(10mL)の混合物を、窒素でパージし、120°Cで1時間撹拌した。溶媒を取り除き、残留物をジクロロメタンに溶かしてろ過した。濾液を濃縮し、分取HPLCによって精製することで、65mgの表題化合物(38%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 3.99 (3H,s), 4.27 (3H,s), 7.15−7.21 (2H,m), 7.70−7.82 (3H,m), 8.62 (1H,d,J= 4.8 Hz), 11.86 (1H,br s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.930分である;[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
実施例3:2−(6−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0160】
【化31】
【0161】
メタノール(1mL)中の調製物3b(0.16mmol)とNaOH(14mg、0.35mmol)および水(1mL)の混合物を15分間60°Cで加熱した。溶液を室温まで冷まし、1N HCl水溶液を用いてpHを3〜4に調節した。結果として生じた沈殿物をろ過によって集め、DCMで洗浄し、真空下で乾燥させることで、20mgの表題化合物(60%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.27 (3H,s), 7.15−7.19 (2H,m), 7.68−7.80 (3H,m), 8.60 (1H,s), 11.82 (1H,br).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.482分である;[M+H] Calc’d for C
16H
11ClN
4O
2, 327;Found, 327.
調製物4a:メチル3−アミノ−2−{2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−4−カルボン酸塩
【0162】
【化32】
【0163】
調製物3aのための手順にしたがって、3−ヨード−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾールから85%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
18H
13F
3N
4O
2, 375;Found, 375.
調製物4b:メチル2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0164】
【化33】
【0165】
調製物3bのための手順にしたがって調製物4aから43%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 4.01 (3H,s), 4.32 (3H,s), 7.30 (1H,s), 7.55−7.59 (1H,m), 7.71−7.73 (1H,m), 7.93 (1H,d,J= 9.3 Hz), 8.10 (1H,s), 8.62−8.64 (1H,m), 11.97 (1H,s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.766分である;[M+H] Calc’d for C
18H
13F
3N
4O
2, 375;Found, 375.
実施例4:2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0166】
【化34】
【0167】
実施例3の手順にしたがって調製物4bから70%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.31 (3H,s), 7.26 (1H,s), 7.56 (1H,d,J= 9.2Hz), 7.68 (1H,d,J= 4.8 Hz), 7.91 (1H,d,J= 9.2 Hz), 8.09 (1H,s), 8.59−8.63 (1H,m), 11.91 (1H,s), 13.81 (1H,br).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.371分である;[M+H] Calc’d for C
17H
11F
3N
4O
2, 361;Found, 361.
調製物5a:メチル3−アミノ−2−{2−[2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−2H−インダゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−4−カルボン酸塩
【0168】
【化35】
【0169】
調製物3aのための手順にしたがって、3−ヨード−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−2H−インダゾールから79%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
18H
13F
3N
4O
3, 391;Found, 391.
調製物5b:メチル2−[2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0170】
【化36】
【0171】
調製物3bのための手順にしたがって調製物5aから66%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 3.99 (3H,s), 4.29 (3H,s), 7.22 (1H,s), 7.32−7.34 (1H,m), 7.63 (1H,s), 7.71 (1H,d,J= 4.4 Hz), 7.86 (1H,d,J= 9.2 Hz), 8.62 (1H,d,J= 4.8 Hz), 11.86 (1H,s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.857分である;[M+H] Calc’d for C
18H
13F
3N
4O
3, 391;Found, 391.
実施例5:2−[2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0172】
【化37】
【0173】
実施例3の手順にしたがって調製物5bから88%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ4.29 (3H,s), 7.19 (1H,s), 7.31−7.33 (1H,m), 7.63−7.68 (2H,m), 7.84 (1H,d,J= 9.2 Hz), 8.60 (1H,d,J= 4.8 Hz), 11.82 (1H,s), 13.83 (1H,br s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.610分である;[M+H] Calc’d for C
17H
11F
3N
4O
3, 377;Found, 377.
調製物6a:メチル3−アミノ−2−[2−(5−シクロプロピル−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0174】
【化38】
【0175】
調製物3aのための手順にしたがって5−シクロプロピル−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾールから81%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
20H
18N
4O
2, 347;Found, 347.
調製物6b:メチル2−(5−シクロプロピル−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0176】
【化39】
【0177】
調製物3bのための手順にしたがって調製物6aから40%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz、CDCl3):δ 0.76−0.78 (2H,m), 0.98−1.02 (2H,m), 2.02−2.04 (1H,m), 4.08 (3H,s), 4.37 (3H,s), 7.06−7.13 (2H,m), 7.12 (1H,s), 7.52 (1H,s), 7.66−7.71 (1H,m), 8.66 (1H,d,J= 4.8 Hz), 9.94 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%NH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.972分である;[M+H] Calc’d for C
20H
18N
4O
2, 347;Found, 347.
実施例6:2−(5−シクロプロピル−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0178】
【化40】
【0179】
実施例3の手順にしたがって調製物6bから85%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 0.69−0.71 (2H,m), 0.91−0.94 (2H,m), 2.01−2.04 (1H,m), 4.24 (3H,s), 7.04−7.12 (2H,m), 7.41 (1H,s), 7.57−7.65 (2H,m), 8.57 (1H,d,J= 5.2 Hz), 11.64 (1H,s), 13.76 (1H,br s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.612分である;[M+H] Calc’d for C
19H
16N
4O
2,333;Found,333.
実施例7:2−(5−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0180】
【化41】
【0181】
実施例1(調製物1c、調製物1d、実施例1)の調製のための作業手順にしたがって6−クロロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾールから出発して<10%の全収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.36 (3H,s), 6.66 (1H,s), 7.06 (1H,d,J= 4.6 Hz), 7.18 (1H,dd,J= 8.9, 2.1 Hz), 7.57 (1H,d,J= 8.9 Hz), 7.89 (1H,s), 7.92 (1H,d,J= 4.6 Hz).[M+H] Calc’d for C
16H
11ClN
4O
2, 327;Found, 327.
調製物8a:6−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾール
【0182】
【化42】
【0183】
DMF(80mL)中の6−クロロ−インダゾール(3.0g、20mmol)とKOH(4.2g、74mmol)の溶液に、I2(10g、40mmol)を0°Cで加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。反応を飽和したNa
2S
2O
3(30mL)クエンチし、EA(50mL)で抽出した。有機物をNa
2SO
4上に乾燥させ、ろ過して、濾液を濃縮して、シリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=5/1)によって精製することで、赤い固形物として3.9gの表題化合物(71%)を得た。[M+H] Calc’d for C
7H
4ClIN
2, 279;Found, 279.
調製物8b:6−クロロ−1−エチル−3−ヨード−1H−インダゾール
調製物8c:6−クロロ−2−エチル−3−ヨード−2H−インダゾール
【0184】
【化43】
【0185】
アセトニトリル(15mL)中の6−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾール(1.11g、4mmol)、K
2CO
3(1.11g、8mmol)、およびヨードエタン(1.6mL、20mmol)の混合物を80°Cで夜通し撹拌した。反応をろ過し、濾液を濃縮し、シリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=1/1)によって精製することで、黄色の固形物として2つの生成物を得た。6−クロロ−1−エチル−3−ヨード−1H−インダゾール(866mg、60%):[M+H] Calc’d for C
9H
8ClIN
2, 307;Found, 307.6−クロロ−2−エチル−3−ヨード−2H−インダゾール(260mg、18%):[M+H] Calc’d for C
9H
8ClIN
2, 307;Found, 307.
調製物8d:メチル3−アミノ−2−[2−(6−クロロ−2−エチル−2H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0186】
【化44】
【0187】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物8cから80%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
18H
15ClN
4O
2, 355;Found, 355.
調製物8e:メチル2−(6−クロロ−2−エチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0188】
【化45】
【0189】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物8dから11%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 1.57 (3H,J= 7.2 Hz, t), 4.08 (3H,s), 4.64−4.70 (2H,m), 7.10 (1H,s), 7.17−7.19 (1H,m), 7.72−7.74 (2H,m), 7.84 (1H,d,J= 5.2 Hz), 8.60 (1H,d,J= 4.8 Hz).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.144分である;[M+H] Calc’d for C
18H
15ClN
4O
2, 355;Found, 355.
実施例8:2−(6−クロロ−2−エチル−2H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0190】
【化46】
【0191】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物8eから64%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 1.45 (3H,J= 7.2 Hz, t), 4.56−4.58 (2H,m), 7.13−7.15 (2H,m), 7.68−7.72 (2H,m), 7.82 (1H,s), 8.62 (1H,J= 4.8 Hz,d), 11.93 (1H,br s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.872分である;[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
調製物9a:6−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−3−ヨード−1H−インダゾール
調製物9b:6−クロロ−2−(シクロプロピルメチル)−3−ヨード−2H−インダゾール
【0192】
【化47】
【0193】
調製物8bと8cのための手順にしたがって、(ヨードメチル)シクロプロパンと6−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾールから表題化合物を調製した。6−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−3−ヨード−1H−インダゾール:(61%)。[M+H] Calc’d for C
11H
10ClIN
2, 333;Found, 333.6−クロロ−2−(シクロプロピルメチル)−3−ヨード−2H−インダゾール:(19%)。[M+H] Calc’d for C
11H
10ClIN
2, 333;Found, 333.
調製物9c:メチル3−アミノ−2−{2−[6−クロロ−2−(シクロプロピルメチル)−2H−インダゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−4−カルボン酸塩
【0194】
【化48】
【0195】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物9bから82%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
20H
17ClN
4O
2, 381;Found, 381.
調製物9d:メチル2−[6−クロロ−2−(シクロプロピルメチル)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0196】
【化49】
【0197】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物9cから31%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 0.30−0.32 (2H,m), 0.54−0.56 (2H,m), 1.34−1.37 (1H,m), 4.08 (3H,s), 4.51 (2H,J= 7.2 Hz,d), 7.11 (1H,s), 7.17 (1H,J= 8.0 Hz,d), 7.71−7.73 (2H,m), 7.84−7.85 (1H,m), 8.60 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.238分である;[M+H] Calc’d for C
20H
17ClN
4O
2, 381;Found, 381.
実施例9:2−[6−クロロ−2−(シクロプロピルメチル)−2H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0198】
【化50】
【0199】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物9dから73%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 0.24−0.28 (2H,m), 0.43−0.47 (2H,m), 1.24−1.29 (1H,m), 4.45 (2H,J= 7.2 Hz,d), 7.15−7.19 (2H,m), 7.69−7.74 (2H,m), 7.86 (1H,s), 8.64 (1H,J= 5.2 Hz), 12.03 (1H,br).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.741分である;[M+H] Calc’d for C
19H
15ClN
4O
2, 367;Found, 367.
調製物10a:5−クロロ−3−ヨード−1−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−インダゾール
調製物10b:5−クロロ−3−ヨード−2−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−2H−インダゾール
【0200】
【化51】
【0201】
調製物8bと8cのための手順にしたがって、1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩と5−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾールから表題化合物を調製した。5−クロロ−3−ヨード−1−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−インダゾール(39%)。[M+H] Calc’d for C
13H
15ClIN
3, 376;Found, 376.5−クロロ−3−ヨード−2−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−2H−インダゾール(21%)。[M+H] Calc’d for C
13H
15ClIN
3, 376;Found, 376.
調製物10c:メチル3−アミノ−2−(2−{5−クロロ−2−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−2H−インダゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−4−カルボン酸塩
【0202】
【化52】
【0203】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物10bから69%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
22H
22ClN
5O
2, 424;Found, 424.
調製物10d:メチル2−{5−クロロ−2−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0204】
【化53】
【0205】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物10cから35%の収率で表題化合物を調製した。Calc’d for C
22H
22ClN
5O
2, 424;Found, 424.
実施例10:2−{5−クロロ−2−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0206】
【化54】
【0207】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物10dから69%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR (400MHz, D
2O):δ 1.75 (4H,br s), 2.71 (4H,br s), 3.56 (2H,t,J= 6.4 Hz), 4.82 (2H,t,J= 6.4 Hz), 7.24 (1H,s), 7.37 (1H,dd,J= 9.0, 2.0 Hz), 7.67 (1H,d,J= 5.1 Hz), 7.75−7.81 (2H,m), 8.60 (1H,d,J= 4.8 Hz).[M+H] Calc’d for C
21H
20ClN
5O
2, 410;Found, 410.
調製物11a:6−ブロモ−3−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール
【0208】
【化55】
【0209】
AcOH(10mL)中の6−ブロモ−2−メチル−2H−インダゾール(1.0g、4.7mmol)の溶液に、SO
2Cl
2(0.58mL、7.1mmol)を加えた。溶液を4時間室温で撹拌した。2MのNaOH水溶液(60mL)を加え、反応をEA(100mL)で抽出した。有機物をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(PE/EA=5/1)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、黄色の固形物として1.1gの表題化合物(96%)を得た。[M+H] Calc’d for C
8H
6BrClN
2, 245;Found, 245.
調製物11b:3−クロロ−N,2−ジメチル−N−フェニル−2H−インダゾール−6−アミン
【0210】
【化56】
【0211】
トルエン(50mL)中の6−ブロモ−3−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール(1.0g、4.10mmol)、N−メチル−アニリン(627mg、4.10mmol)、Pd
2dba
3(73mg、0.08mmol)、キサントホス(138mg、0.24mmol)、およびt−BuOK(642mg、5.74mmol)の混合物を窒素でパージし、120°Cで夜通し撹拌した。反応物をろ過して濃縮した。シリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=10/1)による精製により、黄色の固形物として222mgの表題化合物(20%)を得た。[M+H] Calc’d for C
15H
14ClN
3, 272;Found, 272.
調製物11c:メチル3−アミノ−2−(2−{2−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−4−カルボン酸塩
【0212】
【化57】
【0213】
アセトニトリル(10mL)中の調製物11b(408mg、1.50mmol)、メチル3−アミノ−2−エチニルピリジン−4−カルボン酸塩(264mg、1.50mmol)、Pd(ACN)
2Cl
2(12mg、0.037mmol)、xphos(36mg、0.075mmol)、およびK
2CO
3(828mg、6.00mmol)の混合物を窒素でパージし、110°Cで夜通し撹拌した。反応をろ過し、濾液を濃縮し、シリカゲル・クロマトグラフィー(PE/EA=1/2)によって精製することで、黄色の固形物として308mgの表題化合物(50%)を得た。[M+H] Calc’d for C
24H
21N
5O
2, 412;Found, 412.
調製物11d:メチル2−{2−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0214】
【化58】
【0215】
調製物3bのための手順にしたがって調製物11cから15%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
24H
21N
5O
2, 412;Found, 412.
実施例11:2−{2−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0216】
【化59】
【0217】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物11dから87%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 3.34 (3H,s), 4.21 (3H,s), 6.80−6.84 (1H,m), 6.90−6.95 (1H,m), 6.99−7.02 (2H,m), 7.07 (1H,s), 7.15 (1H,s), 7.24−7.29 (2H,m), 7.56−7.59 (2H,m), 8.50 (1H,J= 4.8 Hz,d), 11.52 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のTFA):純度は>95%であり、Rt=3.449分である;[M+H] Calc’d for C
23H
19N
5O
2, 398;Found, 398.
調製物12a:7−ブロモ−3−クロロ−2−メチル−2H−インダゾール
【0218】
【化60】
【0219】
調製物11aのための基本手順にしたがって7−ブロモ−2−メチル−2H−インダゾールから87%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
8H
6BrClN
2, 245;Found, 245.
調製物12b:3−クロロ−N,2−ジメチル−N−フェニル−2H−インダゾール−7−アミン
【0220】
【化61】
【0221】
調製物11bのための基本手順にしたがって調製物12aから29%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
15H
14ClN
3, 272;Found, 272.
調製物12c:メチル3−アミノ−2−(2−{2−メチル−7−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−4−カルボン酸塩
【0222】
【化62】
【0223】
調製物11cのための基本手順にしたがって調製物12bから37%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
24H
21N
5O
2, 412;Found, 412.
調製物12d:メチル2−{2−メチル−7−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0224】
【化63】
【0225】
調製物3bのための手順にしたがって調製物12cから20%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
24H
21N
5O
2, 412;Found, 412.
実施例12:2−{2−メチル−7−[メチル(フェニル)アミノ]−2H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0226】
【化64】
【0227】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物12dから87%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 3.46 (3H,s), 4.24 (3H,s), 6.77−6.84 (3H,m), 7.04−7.21 (5H,m), 7.54−7.59 (2H,m), 8.51 (1H,J= 4.5 Hz,d), 11.56 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.531分である;[M+H] Calc’d for C
23H
19N
5O
2, 398;Found, 398.
調製物13a:メチル2−(1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0228】
【化65】
【0229】
メチル3−アミノ−2−クロロピリジン−4−カルボン酸塩(186mg、1.0mmol)、1−(1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)エタノン(348mg、2.0mmol)、MgSO
4(120mg)、および酢酸(85μL、1.5mmol)をDMA(3mL)中で組み合わせ、反応混合物を10分間窒素でパージした。Pd(PtBu
3)
2(50mg、0.1mmol)とK
3PO
4(276mg、1.3mmol)を加えた。反応容器を密封して16時間120°Cで加熱した。反応を濃縮し、分取HPLC(0.1%のギ酸を含む20−65%のACN/水)によって精製することで、36mgの表題化合物(12%)を得た。[M+H] Calc’d for C
17H
14N
4O
2, 307;Found, 307.
実施例13:2−(1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0230】
【化66】
【0231】
実施例1の手順にしたがって調製物13aから72%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
16H
12N
4O
2, 293;Found, 293.
実施例14:2−(5−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0232】
【化67】
【0233】
実施例1(調製物1c、調製物1d、実施例1)の調製のための作業手順にしたがって5−フルオロ−3−ヨード−1−メチル−1H−インダゾールから出発して<10%の全収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.19 (3H,s), 7.35−7.45 (3H,m), 7.80 (1H,dd,J= 9.1, 4.2 Hz), 8.04 (1H,d,J=9.2 Hz), 8.25−8.32 (2H,m), 11.05 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のTFA):純度は>95%であり、Rt=2.853分である;[M+H] Calc’d for C
16H
11FN
4O
2, 311;Found, 311.
調製物15a:6−クロロ−3−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール
調製物15b:6−クロロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール
【0234】
【化68】
【0235】
調製物8bと8cのための手順にしたがって、ヨードメタンと6−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾールから表題化合物を調製した。6−クロロ−3−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール:(61%)。[M+H] Calc’d for C
8H
6ClIN
2, 293;Found, 293.6−クロロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール:(22%)。[M+H] Calc’d for C
8H
6ClIN
2, 293;Found, 293.
調製物15c:メチル3−アミノ−2−[2−(6−クロロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0236】
【化69】
【0237】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物15aから96%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
調製物15d:メチル2−(6−クロロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0238】
【化70】
【0239】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物15cから6%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz、MeOD−d
4):δ 4.20 (3H,s), 4.24 (3H,s), 7.40−7.46 (2H,m), 7.85 (1H,s), 8.03 (1H,J= 5.6 Hz,d), 8.16 (1H,J= 8.8 Hz,d), 8.64 (1H,J= 5.6 Hz,d).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度〉95%、Rt=4.388分である:[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
実施例15:2−(6−クロロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0240】
【化71】
【0241】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物16dから67%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.18 (3H,s), 7.31−7.34 (1H,m), 7.48−7.50 (1H,m), 7.61−7.63 (1H,m), 7.98−8.00 (1H,m), 8.31−8.33 (1H,m), 8.53−8.55 (1H,m), 10.49 (1H,br s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.952分である;[M+H] Calc’d for C
16H
11ClN
4O
2, 327;Found, 327.
調製物16a:6−フルオロ−3−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール
調製物16b:6−フルオロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール
【0242】
【化72】
【0243】
調製物8bと8cのための手順にしたがって、ヨードメタンと6−フルオロ−3−ヨード−1H−インダゾールから表題化合物を調製した。6−フルオロ−3−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール:(61%)。[M+H] Calc’d for C
8H
6FIN
2, 277;Found, 277.6−フルオロ−3−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール:(20%)。[M+H] Calc’d for C
8H
6FIN
2, 277;Found, 277.
調製物16c:メチル3−アミノ−2−[2−(6−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0244】
【化73】
【0245】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物16aから90%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
17H
13FN
4O
2, 325;Found, 325.
調製物16d:メチル2−(6−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0246】
【化74】
【0247】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物16cから8%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.03 (3H,s), 4.16 (3H,s), 7.18−7.21 (1H,m), 7.61−7.70 (2H,m), 8.29−8.33 (1H,m), 8.55−8.58 (1H,m), 10.75 (1H,s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.150分である;[M+H] Calc’d for C
17H
13FN
4O
2, 325;Found, 325.
実施例16:2−(6−フルオロ−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0248】
【化75】
【0249】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物16dから67%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 4.15 (3H,s), 7.19−7.21 (1H,m), 7.50 (1H,s), 7.59 (1H,J= 4.0 Hz,d), 7.68 (1H,J= 10.4 Hz,d), 8.33−8.36 (1H,m), 8.53 (1H,J= 4.8 Hz,d), 10.42 (1H,br s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=2.809分である;[M+H] Calc’d for C
16H
11FN
4O
2, 311;Found, 311.
調製物17a:メチル3−アミノ−2−[2−(6−クロロ−1−エチル−1H−インダゾール−3−イル)エチニル]ピリジン−4−カルボン酸塩
【0250】
【化76】
【0251】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物8bから45%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
18H
15ClN
4O
2, 355;Found, 355.
調製物17b:メチル2−(6−クロロ−1−エチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0252】
【化77】
【0253】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物17aから13%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz、MeOD−d
4):δ 1.62 (3H,J= 7.2 Hz, t), 4.18 (3H,s), 4.61−4.63 (2H,m), 7.39−7.41 (2H,m), 7.85 (1H,s), 7.98 (1H,J= 5.6 Hz,d), 8.12 (1H,J= 4.8 Hz,d), 8.61 (1H,J= 5.6 Hz,d).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.628分である;[M+H] Calc’d for C
18H
15ClN
4O
2, 355;Found, 355.
実施例17:2−(6−クロロ−1−エチル−1H−インダゾール−3−イル)−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0254】
【化78】
【0255】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物17bから71%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 1.48 (3H,J= 6.8 Hz, t), 4.59−4.60 (2H,m), 7.34 (1H,J= 8.4 Hz,d), 7.50 (1H,s), 7.66 (1H,J= 4.4 Hz,d), 8.05 (1H,s), 8.31 (1H,J= 8.8 Hz,d), 8.57 (1H,J= 4.4 Hz,d), 10.66 (1H,br s).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.115分である;[M+H] Calc’d for C
17H
13ClN
4O
2, 341;Found, 341.
調製物18a:メチル3−アミノ−2−{2−[6−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−1H−インダゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−4−カルボン酸塩
【0256】
【化79】
【0257】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物9aから90%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
20H
17ClN
4O
2, 381;Found, 381.
調製物18b:メチル2−[6−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−1H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0258】
【化80】
【0259】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物18aから16%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz、MeOD−d
4):δ 0.52−0.56 (2H,m), 0.64−0.68 (2H,m), 1.46−1.48 (1H,m), 4.11 (3H,s), 4.40 (2H,J= 7.2 Hz,d), 7.28 (1H,s), 7.31−7.33 (1H,m), 7.71−7.77 (2H,m), 8.12 (1H,J= 8.4 Hz,d), 8.48 (1H,J= 5.2 Hz,d).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.848分である;[M+H] Calc’d for C
20H
17ClN
4O
2, 381;Found, 381.
実施例18:2−[6−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−1H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0260】
【化81】
【0261】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物18bから60%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 0.47−0.54 (4H,m), 1.38−1.42 (1H,m), 4.46 (2H,J= 6.8 Hz,d), 7.31−7.34 (1H,m), 7.50 (1H,s), 7.60 (1H,J= 4.8 Hz,d), 8.08 (1H,s), 8.33 (1H,J= 8.8 Hz,d), 8.54 (1H,J= 4.8 Hz,d), 10.45 (1H,br s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.209分である;[M+H] Calc’d for C
19H
15ClN
4O
2, 367;Found, 367.
調製物19a:6−クロロ−3−ヨード−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール
調製物19b:6−クロロ−3−ヨード−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2H−インダゾール
【0262】
【化82】
【0263】
調製物8bと8cのための手順にしたがって1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンと6−クロロ−3−ヨード−1H−インダゾールから表題化合物を調製した。6−クロロ−3−ヨード−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール:(60%)。[M+H] Calc’d for C
9H
5ClF
3IN
2, 361;Found, 361.6−クロロ−3−ヨード−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2H−インダゾール:(20%)。[M+H] Calc’d for C
9H
5ClF
3IN
2, 361;Found, 361.
調製物19c:メチル3−アミノ−2−{2−[6−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−4−カルボン酸塩
【0264】
【化83】
【0265】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物19aから78%の収率で表題化合物を調製した。[M+H]Calc’d for C
18H
12ClF
3N
4O
2, 409;Found,409.
調製物19d:メチル2−[6−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0266】
【化84】
【0267】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物19cから13%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz、MeOD−d
4):δ 4.11 (3H,s), 5.34−5.41 (2H,m), 7.35 (s, 1H), 7.39−7.41 (1H,m), 7.74 (1H,J= 5.2 Hz,d), 7.85 (1H,s), 8.17 (1H,J= 8.8 Hz,d), 8.51 (1H,J= 5.2 Hz,d).LCMS(移動相:5%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=4.583分である;[M+H] Calc’d for C
18H
12ClF
3N
4O
2, 409;Found, 409.
実施例19:2−[6−クロロ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−インダゾール−3−イル]−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0268】
【化85】
【0269】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物19dから74%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 5.64−5.67 (2H,m), 7.41−7.43 (1H,m), 7.59−7.64 (2H,m), 8.17 (1H,s), 8.39 (1H,J= 8.4 Hz,d), 8.57 (1H,J= 4.8 Hz,d), 10.46 (1H,br s).LCMS(移動相:10%−95%アセトニトリル−水−0.02%のNH
4Ac):純度は>95%であり、Rt=3.231分である;[M+H] Calc’d for C
17H
10ClF
3N
4O
2, 395;Found, 395.
調製物20a:メチル3−アミノ−2−(2−{5−クロロ−1−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−4−カルボン酸塩
【0270】
【化86】
【0271】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって調製物10aから65%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
22H
22ClN
5O
2, 424;Found, 424.
調製物20b:メチル2−{5−クロロ−1−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0272】
【化87】
【0273】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物20aから39%の収率で表題化合物を調製した。Calc’d for C
22H
22ClN
5O
2, 424;Found, 424.
実施例20:2−{5−クロロ−1−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0274】
【化88】
【0275】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物20bから66%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 1.91 (4H,br s), 2.67 (4H,br s), 3.62−3.77 (2H,m), 4.91 (2H,t,J= 6.4 Hz), 7.56−7.65 (3H,m), 7.94 (1H,d,J= 8.8 Hz), 8.42 (1H,s), 8.53 (1H,d,J= 4.8 Hz), 10.54 (1H,s).[M+H] Calc’d for C
21H
20ClN
5O
2, 410;Found, 410.
調製物21a:メチル3−アミノ−2−(2−{5−フルオロ−1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−4−カルボン酸塩
【0276】
【化89】
【0277】
調製物1cのための基本手順の概略にしたがって5−フルオロ−3−ヨード−1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−1H−インダゾール(米国特許出願公開第2014/171432号を参照)から59%の収率で表題化合物を調製した。[M+H] Calc’d for C
22H
22FN
5O
3, 424;Found, 424.
調製物21b:メチル2−{5−フルオロ−1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸塩
【0278】
【化90】
【0279】
調製物1dのための基本手順の概略にしたがって調製物21aから30%の収率で表題化合物を調製した。Calc’d for C
22H
22FN
5O
3, 424;Found, 424.
実施例21:2−{5−フルオロ−1−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−1H−インダゾール−3−イル}−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−カルボン酸
【0280】
【化91】
【0281】
実施例1の基本手順の概略にしたがって調製物21bから68%の収率で表題化合物を調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 2.67 (4H,br s), 3.02 (2H,br s), 3.59 (4H,br s), 4.76 (2H,br s), 7.46 (1H,t,J=8.9 Hz), 7.55 (1H,s), 7.61 (1H,s), 7.93 (1H,dd,J=9.2, 4.0 Hz), 8.12(1H,d,J=8.9 Hz), 8.56 (1H,s).[M+H] Calc’d for C
21H
20FN
5O
3,410;Found, 410.
【0282】
II.生物学的評価
実施例1:インビトロの酵素阻害アッセイ
【0283】
この分析は、試験化合物のJMJD2Cデメチラーゼ活性を阻害する能力を判定する。バキュロウィルス発現のJMJD2C(GenBank Accession#BC143571、AA 2−372)を、BPS Bioscience(Cat#50105)から購入した。
【0284】
JMJD2Cアッセイ
この分析は、試験化合物のJMJD2Cデメチラーゼ活性を阻害する能力を判定する。バキュロウィルス発現のJMJD2C(GenBank Accession#BC143571、AA 2−372)を、BPS Bioscience(Cat#50105)から購入した。
【0285】
試験化合物のJMJD2Cの活性を阻害する能力は、以下の反応条件下で384のウェルプレートフォーマットで判定された:0.3nM JMJD2C、300nM H3K9me3−ビオチン標識化ペプチド(Anaspec cat#64360)、50mM HEPESのアッセイ緩衝液中の2μM α‐ケトグルタル酸、pH7.3、0.005% Brij35、0.5mM TCEP、0.2mg/ml BSA、50μM L−アスコルビン酸ナトリウム、および2μM 硫酸鉄(II)アンモニウム。LANCE検出緩衝液(PerkinElmer)中の5mMのEDTAの存在下で、検出試薬Phycolinkストレプトアビジン−アロフィコシアニン(Prozyme)およびユウロピウム−抗−ジ−メチル化ヒストンH3リジン9(H3K9me2)抗体(PerkinElmer)を、それぞれ、50nMおよび1nMの終末濃度で加えた後に、反応生成物をTR−FRETによって定量した。
【0286】
分析反応は以下によって開始された:3%のDMSO中の2μlの11点連続希釈阻害剤を用いた900nMのH3K9me3−ビオチン標識化ペプチドと6μMのα−ケトグルタル酸の2μlの混合物をプレートの各ウェルに加え、その後、2μlの0.9nMのJMJD2Cを加えて、反応を開始させた。反応混合物を30分間室温でインキュベートし、100nMのPhycolinkストレプトアビジン−アロフィコシアニンと2nMのユウロピウム−抗−H3K9me2抗体を含有しているLANCE検出緩衝剤中に6μlの5mM EDTAを加えることによって終了した。プレートを、室温での1時間のインキュベーション後に、TR−FRETモード(320nmでの励起、615nmおよび665nmでの発光)でEnVisionMultilabel Readerによって読み取った。各ウェルに対する比率を計算し(665/615)、それを阻害定数(IC
50)の決定に適合させた。
【0287】
本明細書に開示されたピリジン化合物のデメチラーゼ活性を阻害する能力を定量化して、それぞれのIC
50値を判定した。表3は本明細書で開示された様々な化合物のIC
50値を提供する。
【0288】
本明細書に開示された化合物のデメチラーゼ活性を阻害する能力を定量化し、それぞれのIC
50値を判定した。表3は本明細書で開示された様々な化合物のIC
50値を提供する。
【0289】
【表3-1】
【0290】
【表3-2】
【0291】
実施例2:インビトロのセルに基づくアッセイ
JMJD2C阻害のための主要な細胞アッセイは、168時間の化合物インキュベーション後にブロモデオキシウリジン(BrdU)の取り込みを介して細胞増殖を測定するアッセイである。試験された細胞株はJMJD2C遺伝子増幅された細胞株KYSE−150を含んでいる。これは細胞増殖の直接的な読み出しとしてS相でBrdUのDNA取り込みを測定する定量ELISAアッセイである。
【0292】
アッセイの原理:これは細胞増殖の定量化のための比色分析イムノアッセイである。試験化合物を用いて168時間処置された細胞は、増殖能の指標としてS相を経験するその能力について分析される。
【0293】
アッセイ方法:ヒトKYSE−150(SMAD4 mut、TP53 mut)食道癌細胞株を、96ウェルの組織培養処理済みプレート上で2,000細胞/ウェルに播種した。一晩インキュベーションした後、最終濃度が100μMから2nMまでで変動させつつ、11点の連続希釈シリーズで化合物を用いて細胞を処理した。その後、細胞を168時間にわたって化合物の存在下で培養した。化合物のインキュベーション後、BrdU細胞増殖ELISA(Roche)を使用して、細胞を分析した。細胞を2時間BrdU標識化試薬で最初に培養した。2時間後、BrdUを取り込んだ細胞を固定して変性させ、1.5時間にわたって抗−BrdUペルオキシダーゼ抗体で調べて洗浄した。最後に、テトラメチルベンジジンペルオキシダーゼ基質を15分かけて各ウェルに加え、その後、H
2SO
4停止液を加えた。プレートを450nmで読みとり、式:適合=(D+((Vmax*(x^n))/((x^n)+(Km^n))))を用いるIC
50の計算のために、生の光学密度データをXLFit(IDBS)へ移した。
【0294】
表4は、本明細書に開示された様々な化合物の細胞のIC
50値を与える。
【0295】
【表4】
【0296】
実施例3:インビボのキセノグラフ(Xenograph )研究
0.72mgの17−βエストラジオールを含む持続放出型ペレット剤をnu/nuマウスの皮下へ注入する。37°C、5%のCO
2下で、10%のFBSを含むRPMI中でMCF−7細胞を成長させる。1X10
7細胞/mLで50%のRPMI(無血清)および50%のマトリゲルにおいて、細胞を遠心沈殿させ、再懸濁する。ペレット剤を移植後2−3日目に右側腹部にMCF−7細胞を皮下注入し(100μL/動物)、腫瘍容積(長さx幅
2/2)を隔週モニタリングする。腫瘍が200mm
3の平均容積に達すると、動物を無作為化して処置を開始する。動物を4週間にわたって毎日ビヒクルまたは化合物で処置する。腫瘍容積と体重は研究のあいだずっと隔週でモニターする。処置期間の終わりに、血漿および腫瘍のサンプルを、それぞれ、薬物動態学的および薬理学的な解析のために採取する。
【0297】
III. 製薬剤形の調製物
実施例1:経口錠剤
【0298】
錠剤は、48重量%の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、45重量%の微結晶性セルロース、5重量%の低置換ヒドロキシプロピルセルロース、および2重量%のステアリン酸マグネシウムを混合することにより調製される。錠剤は直接の圧縮によって調製される。圧縮錠剤の全重量は250−500mgで維持される。