(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子は、いずれも長大であり、各々46のエクソン及び15のエクソンが存在する。また、PKD1遺伝子には、その配列との相同性が非常に高い偽遺伝子が6種類存在するため、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子のエクソンを増幅するためには、偽遺伝子を回避することが求められる。更に、PKD1遺伝子には、GC含有率が非常に高い領域が存在する。これらの理由により、これまでに報告されているPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを増幅させる方法は、複数の異なるPCR条件下で多数(例えば、9個)の別個のPCRを実施する必要があった(非特許文献13)。その為、全エクソンの増幅産物の取得には、多大な時間を要した。そこで、本発明は、より効率的にPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子のエクソンを増幅する手段を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者等は、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の特定の領域をターゲットとしてプライマーを設計し、それらを組み合わせて利用することにより、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全エクソンの増幅産物を取得する効率が飛躍的に向上することを見出した。斯かる知見及び更なる検討と改良に基づき、下記に代表される発明が提供される。
項1.
単一のPCRサイクル条件でPKD1遺伝子及びPDK2遺伝子の全てのエクソンを増幅させるためのプライマーセット。
項2.
下記表1に示されるプライマー対1〜18を含む、項1に記載のプライマーセット。
【0009】
【表1】
【0010】
項3.
各プライマーが15〜40塩基の長さを有する、項1又は2に記載のプライマーセット。
【0011】
項4.
1Fプライマーが、配列番号1で示される塩基配列の少なくとも第15位〜第29位の塩基配列を有し、
1Rプライマーが、配列番号2で示される塩基配列の少なくとも第16位〜第30位の塩基配列を有し、
2Fプライマーが、配列番号3で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
2Rプライマーが、配列番号4で示される塩基配列の少なくとも第13位〜第27位の塩基配列を有し、
3Fプライマーが、配列番号5で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
3Rプライマーが、配列番号6で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
4Fプライマーが、配列番号7で示される塩基配列の少なくとも第6位〜第20位の塩基配列を有し、
4Rプライマーが、配列番号8で示される塩基配列の少なくとも第8位〜第22位の塩基配列を有し、
5Fプライマーが、配列番号9で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
5Rプライマーが、配列番号10で示される塩基配列の少なくとも第10位〜第24位の塩基配列を有し、
6Fプライマーが、配列番号11で示される塩基配列の少なくとも第12位〜第26位の塩基配列を有し、
6Rプライマーが、配列番号12で示される塩基配列の少なくとも第12位〜第26位の塩基配列を有し、
7Fプライマーが、配列番号13で示される塩基配列の少なくとも第21位〜第35位の塩基配列を有し、
7Rプライマーが、配列番号14で示される塩基配列の少なくとも第20位〜第34位の塩基配列を有し、
8Fプライマーが、配列番号15で示される塩基配列の少なくとも第16位〜第30位の塩基配列を有し、
8Rプライマーが、配列番号16で示される塩基配列の少なくとも第13位〜第27位の塩基配列を有し、
9Fプライマーが、配列番号17で示される塩基配列の少なくとも第21位〜第35位の塩基配列を有し、
9Rプライマーが、配列番号18で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
10Fプライマーが、配列番号19で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
10Rプライマーが、配列番号20で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
11Fプライマーが、配列番号21で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
11Rプライマーが、配列番号22で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
12Fプライマーが、配列番号23で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
12Rプライマーが、配列番号24で示される塩基配列の少なくとも第17位〜第31位の塩基配列を有し、
13Fプライマーが、配列番号25で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
13Rプライマーが、配列番号26で示される塩基配列の少なくとも第16位〜第30位の塩基配列を有し、
14Fプライマーが、配列番号27で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
14Rプライマーが、配列番号28で示される塩基配列の少なくとも第12位〜第26位の塩基配列を有し、
15Fプライマーが、配列番号29で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
15Rプライマーが、配列番号30で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
16Fプライマーが、配列番号31で示される塩基配列の少なくとも第14位〜第28位の塩基配列を有し、
16Rプライマーが、配列番号32で示される塩基配列の少なくとも第11位〜第25位の塩基配列を有し、
17Fプライマーが、配列番号33で示される塩基配列の少なくとも第16位〜第30位の塩基配列を有し、
17Rプライマーが、配列番号34で示される塩基配列の少なくとも第12位〜第26位の塩基配列を有し、
18Fプライマーが、配列番号35で示される塩基配列の少なくとも第12位〜第26位の塩基配列を有し、及び/又は
18Rプライマーが、配列番号36で示される塩基配列の少なくとも第13位〜第27位の塩基配列を有する、
項2又は3に記載のプライマーセット。
【0012】
項5.
各プライマーが凍結乾燥されている、項1〜4のいずれかに記載のプライマーセット。
項6.
各プライマーがPCRでの使用に適した溶液含まれている、項1〜4のいずれかに記載のプライマーセット。
項7.
単一のPCRサイクル条件が、62〜80℃のアニーリング温度及び伸長反応温度を含む、項1〜6のいずれに記載のプライマーセット。
項8.
項1〜6のいずれかに記載のプライマーセットを含む、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを単一のPCRサイクル条件で増幅させるためのキット。
項9.
項1〜7のいずれかに記載のプライマーセットを用いて、被検体から得られたゲノムDNAを鋳型として、PCRを行う工程を含む、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを単一のPCRサイクル条件で増幅させる方法。
項10.
前記PCRが、複数の別個のPCRを含む、項9に記載の方法。
項11.
前記複数の別個のPCRの全てが同時に行われる、項10に記載の方法。
項12.
項9〜11のいずれかに記載の方法によって得られた増幅産物の塩基配列を決定する工程を含む、被検体のPKD1遺伝子及び/又はPKD2遺伝子における変異の有無を測定する方法。
項13.
項12に記載の方法によって測定されたPKD1遺伝子及び/又はPKD2遺伝子における変異の有無に基づいて、被検体が多発性嚢胞腎を発症するリスク又は多発性嚢胞腎の罹患の有無を判定する方法。
項E1.
単一のPCRサイクル条件で、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを増幅させるための、項1〜6のいずれかに記載のプライマーセットの使用。
項E2.
PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを単一のPCRサイクル条件で増幅させるための、項1〜6のいずれかに記載のプライマーセットを含むキットの使用。
【発明の効果】
【0013】
本発明に従えば、効率的にPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全エクソンを増幅させることが出来る。好ましくは、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全エクソンを単一(又は少ないバリエーション)のPCRサイクル条件で増幅させることができる。例えば、本発明に従えば、一台のPCR装置(サーマルサイクラー)でPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全エクソンを同時に増幅させることができる。また、本発明の好適な実施形態に従えば、複数のプライマー対を用いたPCRを単一の反応容器内で同時に実施することができるため、より効率的且つ経済的にPKD1遺伝子及びPKD遺伝子のエクソンのうち必要なものを増幅させることができる。更に、本発明に従えば、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子のエクソンの増幅を、偽遺伝子の増幅を回避しながら行うことができる。よって、本発明を利用することにより、被験者のPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子における変異の存在を検出すること、及び/又は、当該検出に基づく、多発性嚢胞腎の発症の判断、若しくは、そのリスクの予測を効率的に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.プライマー、プライマー対、及びプライマーセット
PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを単一のPCRサイクル条件で増幅することを可能にするプライマーセットが提供される。上記表1に示される18のプライマー対を組み合わせて使用することにより、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを含む領域を、PKD1遺伝子の偽遺伝子を増幅することなく、増幅させることができる。好適な一実施形態において、18のプライマー対セットを用いることにより、単一のPCRサイクル条件でPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソンを含む領域を増幅させることができる。
【0016】
表1は、左側の「プライマー対」の欄に示されるプライマー対が、中央の「プライマー」の欄に示される2種類のプライマー(フォワード及びリバース)を含むことを示す。また、表1は、「プライマー」の欄に示されたプライマーがその右側の「特異的認識領域」の欄に記載された領域に特異的に結合することを意味する。本書において「〜」を用いて示された数値範囲は、別段の表示をした場合を除き、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
【0017】
配列番号37の塩基配列は、National Center for Biotechnology Information(NCBI)にAccession No. NC_000016(version: NC_000016.9)で登録されている、ヒト第16番染色体に存在するPKD1遺伝子の塩基配列である。配列番号38の塩基配列は、、NCBIにAccession No.NC_000004(version: NC_000004.11)で登録されている、第4番染色体に存在するPKD2遺伝子の塩基配列である。
【0018】
特異的に認識するとは、ヒトのゲノムDNAを鋳型としてPCRを行う場合に、プライマーがその特異的認識領域以外の領域に結合せず、実質的に特異的認識領域のみに結合することを意味する。より好ましくは、後述するPCRを行う際の条件下で、ヒトのゲノムDNAを鋳型としてPCRを行う場合に、特異的認識領域にのみ結合することを意味する。
【0019】
プライマー対1に含まれるフォワードプライマー(1F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第48916位〜第48930位の領域、より好ましくは第48916位〜第48931位の領域、より好ましくは第48916位〜第48932位の領域、より好ましくは第48916位〜第48933位の領域、より好ましくは第48916位〜第48934位の領域、より好ましくは第48916位〜第48935位の領域、より好ましくは第48916位〜第48936位の領域、より好ましくは第48916位〜第48937位の領域、より好ましくは第48916位〜第48938位の領域、より好ましくは第48916位〜第48939位の領域、より好ましくは第48916位〜第48940位の領域、より好ましくは第48916位〜第48941位の領域、より好ましくは第48916位〜第48942位の領域、より好ましくは第48916位〜第48943位の領域、より好ましくは第48916位〜第48944位の領域である。
【0020】
具体的な1Fプライマーとしては、配列番号1の第15位〜第29位の塩基配列、好ましくは第14位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第29位の塩基配列、好ましくは第9位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第29位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第29位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。尚、配列表に示される各塩基配列は、5’末端の塩基が第1位の塩基である。
【0021】
プライマー対1に含まれるリバースプライマー(1R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第46427位〜第46413位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46412位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46411位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46410位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46409位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46408位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46407位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46406位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46405位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46404位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46403位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46402位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46401位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46400位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46399位の相補的領域、より好ましくは第46427位〜第46398位の相補的領域である。
【0022】
具体的な1Rプライマーとしては、配列番号2の第16位〜30位の塩基配列、好ましくは第15位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第30位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0023】
プライマー対2に含まれるフォワードプライマー(2F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第31431位〜第31445位の領域、より好ましくは第31431位〜第31446位の領域、より好ましくは第31431位〜第31447位の領域、より好ましくは第31431位〜第31448位の領域、より好ましくは第31431位〜第31449位の領域、より好ましくは第31431位〜第31450位の領域、より好ましくは第31431位〜第31451位の領域、より好ましくは第31431位〜第31452位の領域、より好ましくは第31431位〜第31453位の領域、より好ましくは第31431位〜第31454位の領域、より好ましくは第31431位〜第31455位の領域、より好ましくは第31431位〜第31456位の領域、より好ましくは第31431位〜第31457位の領域、より好ましくは第31431位〜第31458位の領域である。
【0024】
具体的な2Fプライマーとしては、配列番号3の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0025】
プライマー対2に含まれるリバースプライマー(2R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第27875位〜第27861位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27860位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27859位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27858位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27857位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27856位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27855位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27854位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27853位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27852位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27851位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27850位の相補的領域、より好ましくは第27875位〜第27849位の相補的領域である。
【0026】
具体的な2Rプライマーとしては、配列番号4の第13位〜第27位の塩基配列、好ましくは第12位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第27位の塩基配列の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0027】
プライマー対3に含まれるフォワードプライマー(3F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第27875位〜第27889位の領域、より好ましくは第27875位〜第27890位の領域、より好ましくは第27875位〜第27891位の領域、より好ましくは第27875位〜第27892位の領域、より好ましくは第27875位〜第27893位の領域、より好ましくは第27875位〜第27894位の領域、より好ましくは第27875位〜第27895位の領域、より好ましくは第27875位〜第27896位の領域、より好ましくは第27875位〜第27897位の領域、より好ましくは第27875位〜第27898位の領域、より好ましくは第27875位〜第27899位の領域、より好ましくは第27875位〜第27900位の領域、より好ましくは第27875位〜第27901位の領域、より好ましくは第27875位〜第27902位の領域である。
【0028】
具体的な3Fプライマーとしては、配列番号5の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0029】
プライマー対3に含まれるリバースプライマー(3R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第24227位〜第24213位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24212位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24211位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24210位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24209位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24208位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24207位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24206位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24205位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24204位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24203位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24202位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24201位の相補的領域、より好ましくは第24227位〜第24200位の相補的領域である。
【0030】
具体的な3Rプライマーとしては、配列番号6の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0031】
プライマー対4に含まれるフォワードプライマー(4F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第24247位〜第24261位の領域、より好ましくは第24247位〜第24262位の領域、より好ましくは第24247位〜第24263位の領域、より好ましくは第24247位〜第24264位の領域、より好ましくは第24247位〜第24265位の領域、より好ましくは第24247位〜第24266位の領域の領域である。
【0032】
具体的な4Fプライマーとしては、配列番号7の第6位〜第20位の塩基配列、好ましくは第5位〜第20位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第20位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第20位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第20位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第20位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0033】
プライマー対4に含まれるリバースプライマー(4R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第18933位〜第18919位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18918位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18917位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18916位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18915位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18914位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18913位の相補的領域、より好ましくは第18933位〜第18912位の相補的領域である。
【0034】
具体的な4Rプライマーとしては、配列番号8の第8位〜第22位の塩基配列、好ましくは第7位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第22位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第22位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0035】
プライマー対5に含まれるフォワードプライマー(5F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第19226位〜第19240位の領域、より好ましくは第19226位〜第19241位の領域、より好ましくは第第19226位〜第19242位の領域、より好ましくは第19226位〜第19243位の領域、より好ましくは第19226位〜第19244位の領域、より好ましくは第19226位〜第19245位の領域、より好ましくは第19226位〜第19246位の領域、より好ましくは第19226位〜第19247位の領域、より好ましくは第19226位〜第19248位の領域、より好ましくは第19226位〜第19249位の領域、より好ましくは第19226位〜第19250位の領域、より好ましくは第19226位〜第19251位の領域、より好ましくは第19226位〜第19252位の領域、より好ましくは第19226位〜第19253位の領域である。
【0036】
具体的な5Fプライマーとしては、配列番号9の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0037】
プライマー対5に含まれるリバースプライマー(5R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第16698位〜第16684位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16683位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16682位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16681位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16680位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16679位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16678位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16677位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16676位の相補的領域、より好ましくは第16698位〜第16675位の相補的領域である。
【0038】
具体的な5Rプライマーとしては、配列番号10の第10位〜第24位の塩基配列、好ましくは第9位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第24位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第24位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0039】
プライマー対6に含まれるフォワードプライマー(6F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第16393位〜第16407位の領域、より好ましくは第16393位〜第16408位の領域、より好ましくは第16393位〜第16409位の領域、より好ましくは第16393位〜第16410位の領域、より好ましくは第16393位〜第16411位の領域、より好ましくは第16393位〜第16412位の領域、より好ましくは第16393位〜第16413位の領域、より好ましくは第16393位〜第16414位の領域、より好ましくは第16393位〜第16415位の領域、より好ましくは第16393位〜第16416位の領域、より好ましくは第16393位〜第16417位の領域、より好ましくは第16393位〜第16418位の領域である。
【0040】
具体的な6Fプライマーとしては、配列番号11の第12位〜第26位の塩基配列、好ましくは第11位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第26位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0041】
プライマー対6に含まれるリバースプライマー(6R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第12889位〜第12875位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12874位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12873位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12872位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12871位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12870位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12869位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12868位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12867位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12866位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12865位の相補的領域、より好ましくは第12889位〜第12864位の相補的領域である。
【0042】
具体的な6Rプライマーとしては、配列番号12の第12位〜第26位の塩基配列、好ましくは第11位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第26位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0043】
プライマー対7に含まれるフォワードプライマー(7F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第12193位〜第12207位の領域、より好ましくは第12193位〜第12208位の領域、より好ましくは第12193位〜第12209位の領域、より好ましくは第12193位〜第12210位の領域、より好ましくは第12193位〜第12211位の領域、より好ましくは第12193位〜第12212位の領域、より好ましくは第12193位〜第12213位の領域、より好ましくは第12193位〜第12214位の領域、より好ましくは第12193位〜第12215位の領域、より好ましくは第12193位〜第12216位の領域、より好ましくは第12193位〜第12217位の領域、より好ましくは第12193位〜第12218位の領域、より好ましくは第12193位〜第12219位の領域、より好ましくは第12193位〜第12220位の領域、より好ましくは第12193位〜第12221位の領域、より好ましくは第12193位〜第12222位の領域、より好ましくは第12193位〜第12223位の領域、より好ましくは第12193位〜第12224位の領域、より好ましくは第12193位〜第12225位の領域、より好ましくは第12193位〜第12226位の領域、より好ましくは第12193位〜第12227位の領域である。
【0044】
具体的な7Fプライマーとしては、配列番号13の第21位〜35位の塩基配列、好ましくは第20位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第19位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第18位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第17位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第16位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第15位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第35位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0045】
プライマー対7に含まれるリバースプライマー(7R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第8534位〜第8520位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8519位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8518位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8517位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8516位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8515位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8514位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8513位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8512位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8511位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8510位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8509位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8508位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8507位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8506位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8505位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8504位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8503位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8502位の相補的領域、より好ましくは第8534位〜第8501位の相補的領域である。
【0046】
具体的な7Rプライマーとしては、配列番号14の第20位〜34位の塩基配列、好ましくは第19位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第18位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第17位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第16位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第15位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第34位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第34位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0047】
プライマー対8に含まれるフォワードプライマー(8F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第6284位〜第6298位の領域、より好ましくは第6284位〜第6299位の領域、より好ましくは第6284位〜第6300位の領域、より好ましくは第6284位〜第6301位の領域、より好ましくは第6284位〜第6302位の領域、より好ましくは第6284位〜第6303位の領域、より好ましくは第6284位〜第6304位の領域、より好ましくは第6284位〜第6305位の領域、より好ましくは第6284位〜第6306位の領域、より好ましくは第6284位〜第6307位の領域、より好ましくは第6284位〜第6308位の領域、より好ましくは第6284位〜第6309位の領域、より好ましくは第6284位〜第6310位の領域、より好ましくは第6284位〜第6311位の領域、より好ましくは第6284位〜第6312位の領域、より好ましくは第6284位〜第6313位の領域である。
【0048】
具体的な8Fプライマーとしては、配列番号15の第16位〜30位の塩基配列、好ましくは第15位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第30位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0049】
プライマー対8に含まれるリバースプライマー(8R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第3261位〜第3247位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3246位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3245位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3244位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3243位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3242位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3241位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3240位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3239位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3238位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3237位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3236位の相補的領域、より好ましくは第3261位〜第3235位の領域である。
【0050】
具体的な8Rプライマーとしては、配列番号16の第13位〜第27位の塩基配列、好ましくは第12位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第27位の塩基配列の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0051】
プライマー対9に含まれるフォワードプライマー(9F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第3525位〜第3539位の領域、より好ましくは第3525位〜第3540位の領域、より好ましくは第3525位〜第3541位の領域、より好ましくは第3525位〜第3542位の領域、より好ましくは第3525位〜第3543位の領域、より好ましくは第3525位〜第3544位の領域、より好ましくは第3525位〜第3545位の領域、より好ましくは第3525位〜第3546位の領域、より好ましくは第3525位〜第3547位の領域、より好ましくは第3525位〜第3548位の領域、より好ましくは第3525位〜第3549位の領域、より好ましくは第3525位〜第3550位の領域、より好ましくは第3525位〜第3551位の領域、より好ましくは第3525位〜第3552位の領域、より好ましくは第3525位〜第3553位の領域、より好ましくは第3525位〜第3554位の領域、より好ましくは第3525位〜第3555位の領域、より好ましくは第3525位〜第3556位の領域、より好ましくは第3525位〜第3557位の領域、より好ましくは第3525位〜第3558位の領域、より好ましくは第3525位〜第3559位の領域である。
【0052】
具体的な9Fプライマーとしては、配列番号17の第21位〜35位の塩基配列、好ましくは第20位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第19位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第18位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第17位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第16位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第15位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第35位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第35位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0053】
プライマー対9に含まれるリバースプライマー(9R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号37の第28位〜第14位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第13位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第12位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第11位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第10位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第9位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第8位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第7位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第6位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第5位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第4位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第3位の相補的領域、より好ましくは第28位〜第2位の領域、より好ましくは第28位〜第1位の相補的領域である。
【0054】
具体的な9Rプライマーとしては、配列番号18の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0055】
プライマー対10に含まれるフォワードプライマー(10F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第25位〜第11位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第10位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第9位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第8位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第7位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第6位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第5位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第4位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第3位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第2位の相補的領域、より好ましくは第25位〜第1位の相補的領域である。
【0056】
具体的な10Fプライマーとしては、配列番号19の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0057】
プライマー対10に含まれるリバースプライマー(10R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第1537位〜第1551位の領域、より好ましくは第1537位〜第1552位の領域、より好ましくは第1537位〜第1553位の領域、より好ましくは第1537位〜第1554位の領域、より好ましくは第1537位〜第1555位の領域、より好ましくは第1537位〜第1556位の領域、より好ましくは第1537位〜第1557位の領域、より好ましくは第1537位〜第1558位の領域、より好ましくは第1537位〜第1559位の領域、より好ましくは第1537位〜第1560位の領域、より好ましくは第1537位〜第1561位の領域である。
【0058】
具体的な10Rプライマーとしては、配列番号20の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0059】
プライマー対11に含まれるフォワードプライマー(11F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第11432位〜第11418位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11417位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11416位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11415位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11414位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11413位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11412位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11411位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11410位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11409位の相補的領域、より好ましくは第11432位〜第11408位の相補的領域である。
【0060】
具体的な11Fプライマーとしては、配列番号21の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0061】
プライマー対11に含まれるリバースプライマー(11R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第12623位〜第12637位の領域、より好ましくは第12623位〜第12638位の領域、より好ましくは第12623位〜第12639位の領域、より好ましくは第12623位〜第12640位の領域、より好ましくは第12623位〜第12641位の領域、より好ましくは第12623位〜第12642位の領域、より好ましくは第12623位〜第12643位の領域、より好ましくは第12623位〜第12644位の領域、より好ましくは第12623位〜第12645位の領域、より好ましくは第12623位〜第12646位の領域、より好ましくは第12623位〜第12647位の領域である。
【0062】
具体的な11Rプライマーとしては、配列番号22の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0063】
プライマー対12に含まれるフォワードプライマー(12F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第28901位〜第28887位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28886位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28885位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28884位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28883位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28882位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28881位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28880位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28879位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28878位の相補的領域、より好ましくは第28901位〜第28877位の相補的領域である。
【0064】
具体的な12Fプライマーとしては、配列番号23の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0065】
プライマー対12に含まれるリバースプライマー(12R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第31264位〜第31278位の領域、より好ましくは第31264位〜第31279位の領域、より好ましくは第31264位〜第31280位の領域、より好ましくは第31264位〜第31281位の領域、より好ましくは第31264位〜第31282位の領域、より好ましくは第31264位〜第31283位の領域、より好ましくは第31264位〜第31284位の領域、より好ましくは第31264位〜第31285位の領域、より好ましくは第31264位〜第31286位の領域、より好ましくは第31264位〜第31287位の領域、より好ましくは第31264位〜第31288位の領域、より好ましくは第31264位〜第31289位の領域、より好ましくは第31264位〜第31290位の領域、より好ましくは第31264位〜第31291位の領域、より好ましくは第31264位〜第31292位の領域、より好ましくは第31264位〜第31293位の領域、より好ましくは第31264位〜第31294位の領域である。
【0066】
具体的な12Rプライマーとしては、配列番号24の第17位〜31位の塩基配列、好ましくは第16位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第15位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第31位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第31位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0067】
プライマー対13に含まれるフォワードプライマー(13F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第35718位〜第35704位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35703位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35702位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35701位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35700位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35699位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35698位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35697位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35696位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35695位の相補的領域、より好ましくは第35718位〜第35694位の相補的領域である。
【0068】
具体的な13Fプライマーとしては、配列番号25の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0069】
プライマー対13に含まれるリバースプライマー(13R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第39836位〜第39850位の領域、より好ましくは第39836位〜第39851位の領域、より好ましくは第39836位〜第39852位の領域、より好ましくは第39836位〜第39853位の領域、より好ましくは第39836位〜第39854位の領域、より好ましくは第39836位〜第39855位の領域、より好ましくは第39836位〜第39856位の領域、より好ましくは第39836位〜第39857位の領域、より好ましくは第39836位〜第39858位の領域、より好ましくは第39836位〜第39859位の領域、より好ましくは第39836位〜第39860位の領域、より好ましくは第39836位〜第39861位の領域、より好ましくは第39836位〜第39862位の領域、より好ましくは第39836位〜第39863位の領域、より好ましくは第39836位〜第39864位の領域、より好ましくは第39836位〜第39865位の領域である。
【0070】
具体的な13Rプライマーとしては、配列番号26の第16位〜30位の塩基配列、好ましくは第15位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第30位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0071】
プライマー対14に含まれるフォワードプライマー(14F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第44259位〜第44245位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44244位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44243位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44242位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44241位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44240位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44239位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44238位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44237位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44236位の相補的領域、より好ましくは第44259位〜第44235位の相補的領域である。
【0072】
具体的な14Fプライマーとしては、配列番号27の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0073】
プライマー対14に含まれるリバースプライマー(14R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第45415位〜第45429位の領域、より好ましくは第45415位〜第45430位位の領域、より好ましくは第45415位〜第45431位の領域、より好ましくは第45415位〜第45432位の領域、より好ましくは第45415位〜第45433位の領域、より好ましくは第45415位〜第45434位の領域、より好ましくは第45415位〜第45435位の領域、より好ましくは第45415位〜第45436位の領域、より好ましくは第45415位〜第45437位の領域、より好ましくは第45415位〜第45438位の領域、より好ましくは第45415位〜第45439位の領域、より好ましくは第45415位〜第45440位の領域である。
【0074】
具体的な14Rプライマーとしては、配列番号28の第12位〜第26位の塩基配列、好ましくは第11位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第26位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0075】
プライマー対15に含まれるフォワードプライマー(15F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第47754位〜第47740位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47739位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47738位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47737位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47736位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47735位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47734位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47733位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47732位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47731位の相補的領域、より好ましくは第47754位〜第47730位の相補的領域である。
【0076】
具体的な15Fプライマーとしては、配列番号29の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0077】
プライマー対15に含まれるリバースプライマー(15R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第52221位〜第52235位の領域、より好ましくは第52221位〜第52236位の領域、より好ましくは第52221位〜第52237位の領域、より好ましくは第52221位〜第52238位の領域、より好ましくは第52221位〜第52239位の領域、より好ましくは第52221位〜第52240位の領域、より好ましくは第52221位〜第52241位の領域、より好ましくは第52221位〜第52242位の領域、より好ましくは第52221位〜第52243位の領域、より好ましくは第52221位〜第52244位の領域、より好ましくは第52221位〜第52245位の領域である。
【0078】
具体的な15Rプライマーとしては、配列番号30の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0079】
プライマー対16に含まれるフォワードプライマー(16F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第53806位〜第53792位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53791位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53790位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53789位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53788位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53787位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53786位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53785位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53784位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53783位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53782位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53781位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53780位の相補的領域、より好ましくは第53806位〜第53779位の相補的領域である。
【0080】
具体的な16Fプライマーとしては、配列番号31の第14位〜第28位の塩基配列、好ましくは第13位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第28位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第28位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0081】
プライマー対16に含まれるリバースプライマー(16R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第55288位〜第55302位の領域、より好ましくは第55288位〜第55303位の領域、より好ましくは第55288位〜第55304位の領域、より好ましくは第55288位〜第55305位の領域、より好ましくは第55288位〜第55306位の領域、より好ましくは第55288位〜第55307位の領域、より好ましくは第55288位〜第55308位の領域、より好ましくは第55288位〜第55309位の領域、より好ましくは第55288位〜第553010位の領域、より好ましくは第55288位〜第55311位の領域、より好ましくは第55288位〜第55312位の領域である。
【0082】
具体的な16Rプライマーとしては、配列番号32の第11位〜第25位の塩基配列、好ましくは第10位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第25位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第25位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0083】
プライマー対17に含まれるフォワードプライマー(17F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第57914位〜第57900位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57899位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57898位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57897位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57896位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57895位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57894位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57893位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57892位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57891位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57890位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57889位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57888位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57887位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57886位の相補的領域、より好ましくは第57914位〜第57885位の相補的領域である。
【0084】
具体的な17Fプライマーとしては、配列番号33の第16位〜30位の塩基配列、好ましくは第15位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第14位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第13位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第12位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第30位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第30位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0085】
プライマー対17に含まれるリバースプライマー(17R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第60808位〜第60822位の領域、より好ましくは第60808位〜第60823位の領域、より好ましくは第60808位〜第60824位の領域、より好ましくは第60808位〜第60825位の領域、より好ましくは第60808位〜第60826位の領域、より好ましくは第60808位〜第60827位の領域、より好ましくは第60808位〜第60828位の領域、より好ましくは第60808位〜第60829位の領域、より好ましくは第60808位〜第60830位の領域、より好ましくは第60808位〜第60831位の領域、より好ましくは第60808位〜第60832位の領域、より好ましくは第60808位〜第60833位の領域である。
【0086】
具体的な17Rプライマーとしては、配列番号34の第12位〜第26位の塩基配列、好ましくは第11位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第26位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0087】
プライマー対18に含まれるフォワードプライマー(18F)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第67328位〜第67314位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67313位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67312位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67311位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67310位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67309位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67308位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67307位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67306位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67305位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67304位の相補的領域、より好ましくは第67328位〜第67303位の相補的領域である。
【0088】
具体的な18Fプライマーとしては、配列番号35の第12位〜第26位の塩基配列、好ましくは第11位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第26位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第26位の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0089】
プライマー対18に含まれるリバースプライマー(18R)が特異的に認識する塩基配列は、好ましくは配列番号38の第68792位〜第68806位の領域、より好ましくは第68792位〜第68807位の領域、より好ましくは第68792位〜第68808位の領域、より好ましくは第68792位〜第68809位の領域、より好ましくは第68792位〜第68810位の領域、より好ましくは第68792位〜第68811位の領域、より好ましくは第68792位〜第68812位の領域、より好ましくは第68792位〜第68813位の領域、より好ましくは第68792位〜第68814位の領域、より好ましくは第68792位〜第68815位の領域、より好ましくは第68792位〜第68816位の領域、より好ましくは第68792位〜第68817位の領域、より好ましくは第68792位〜第68818位の領域である。
【0090】
具体的な18Rプライマーとしては、配列番号36の第13位〜第27位の塩基配列、好ましくは第12位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第11位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第10位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第9位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第8位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第7位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第6位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第5位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第4位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第3位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第2位〜第27位の塩基配列、より好ましくは第1位〜第27位の塩基配列の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0091】
上記に例示される1Fプライマー〜18Rプライマーが有する具体的な塩基配列は、PCRを実施する条件下で、それぞれの特異的認識領域を特異的に認識でき、好ましくは単一の反応容器内で使用されるプライマー同士のアニーリング及びセルフアニーリングが生じない限り、1又は数個の塩基が他の塩基にされていても良く、1又は数個の塩基が3’末端又は5’末端に付加されていてもよい。ここで、数個とは、例えば、2〜3個である。プライマーに1又は数個の塩基が付加される場合は、プライマーの5’末端に付加されることが好ましい。好適な一実施形態において、1Fプライマー〜18Rプライマーは、3’末端の配列として、それぞれについて上述する具体的な塩基配列を有することが好ましい。
【0092】
上記に例示される1Fプライマー〜18Rプライマーが有する具体的な塩基配列の1又は数個の塩基が他の塩基に置換された塩基配列は、置換される前の塩基配列(即ち、配列番号に示される塩基配列)との同一性が、好ましくは70%以上であり、より好ましくは75%以上であり、より好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上である。
【0093】
上記1Fプライマー〜18Rプライマーが有する具体的な塩基配列の1又は数個の塩基配列方の塩基に置換される場合は、次の塩基は置換されないことが好ましい:配列番号4で示される塩基配列における第27位及び第23位の塩基(2Rプライマー)、配列番号5で示される塩基配列における第28位及び9位の塩基(3Fプライマー)、配列番号7で示される塩基配列の第20位の塩基(4Fプライマー)、配列番号8で示される塩基配列22位の塩基(4Rプライマー)、配列番号10で示される塩基配列の第24位の塩基(5Rプライマー)、配列番号12で示される塩基配列の第26位、第23位、第11位及び第2位の塩基(6Rプライマー)、並びに、配列番号13で示される塩基配列の第35位及び34位の塩基(7Fプライマー)。
【0094】
各プライマーの長さは、対応する特異的認識領域を特異的に認識可能であり、プライマー同士でのハイブリダイゼーションが生じない限り特に制限されないが、好ましくは15塩基以上40塩基以下である。より好ましくは、プライマーの長さの下限は、16塩基以上、更に好ましくは、17塩基以上、更に好ましくは18塩基以上である。より好ましくはプライマーの長さの上限は、39塩基以下であり、更に好ましくは38塩基以下であり、更に好ましくは 37塩基以下である。
【0095】
単一のPCRサイクル条件下で全ての必要なPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子のエクソン全てを増幅させるという観点から、プライマーセットに含まれるプライマーは、それらのTm値の差が小さいことが好ましい。例えば、プライマーセットに含まれるプライマーのTm値の差は、5℃以内であることが好ましくは、より好ましくは4℃以内であり、更に好ましくは3.6℃以内である。
【0096】
上記1Fプライマー〜18Rプライマーは、各プライマーが特異的に認識する領域の塩基配列に応じて設計されることが好ましい。例えば、各プライマーのGC含量は約40〜75%であり、単一の反応容器内で使用される各プライマー同士がアニーリングしないように(例えば、3’末端で3塩基以上相補的な配列がない)、及び/又は自己相補的な配列を含まないように設計されることが好ましい。
【0097】
プライマー対1によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン1が含まれる。プライマー対2によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン2〜8が含まれる。プライマー対3によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン9〜13が含まれる。プライマー対4によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン14〜16が含まれる。プライマー対5によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン17〜21が含まれる。プライマー対6によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン22〜26が含まれる。プライマー対7によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン27〜34が含まれる。プライマー対8によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン35〜41が含まれる。プライマー対9によって増幅される領域には、PKD1遺伝子のエクソン41〜46が含まれる。
【0098】
プライマー対10によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン1が含まれる。プライマー対11によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン2が含まれる。プライマー対12によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン3及び4が含まれる。プライマー対13によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン5及び6が含まれる。プライマー対14によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン7が含まれる。プライマー対15によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン8及び9が含まれる。プライマー対16によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン10が含まれる。プライマー対17によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン11〜13が含まれる。プライマー対18によって増幅される領域には、PKD2遺伝子のエクソン14及び15が含まれる。
【0099】
従って、PKD1遺伝子の全てのエクソンを増幅させるために、プライマー対1〜9を含むプライマーセットを利用することができる。また、PKD1遺伝子の全てエクソンを増幅する必要がない場合は、目的とするエクソンの増幅に必要なプライマー対のみを選択し、それらを組み合わせて使用することができる。同様に、PKD2遺伝子の全てのエクソンを増幅させるために、プライマー対10〜18を含むプライアーセットを利用することができる。また、PKD2遺伝子の全てのエクソンを増幅する必要がない場合は、目的とするエクソンの増幅に必要なプライマー対のみを選択し、それらを組み合わせて使用することができる。よって、目的に応じて、プライマー対1〜18を任意に組み合わせたプライマーセットが想定される。更に、後述するような追加的なPCRを実施することが想定される場合は、プライマー対の組み合わせは、追加的なPCRに使用するプライマー対を更に含んでいても良い。
【0100】
プライマーとして利用するオリゴヌクレオチドは、化学合成することができ、例えば、凡用のDNA合成装置を用いて合成することが効率的である。1Fプライマー〜18Rプライマーは、任意の状態で保管することができる。例えば、1Fプライマー〜18Rプライマーは、乾燥又は凍結乾燥された状態、又は、PCRでの使用に適した溶液(例えば、緩衝液)中で保管することができる。プライマーを含む溶液は、必要に応じて、プライマーの安定化剤等を含んでいても良い。
【0101】
1Fプライマー〜18Rプライマー、又は、それらの任意の組み合わせとPCRに用いる試薬及び/又は容器等と組み合わせてキットを提供することができる。例えば、耐熱性DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオチド、マグネシウム及び、PCR用緩衝液、並びに、それらの品質を適切に保持可能な保存容器等と組み合わせたキットを提供することができる。キットに含まれるプライマーは、プライマー毎に別個の容器に収容されていてもよく、プライマー対毎に別個の容器に収容されていてもよく、後述するプライマー対の組み合わせ毎に別個の容器に収容されていても良い。また、後述するような追加的なPCRを実施することが想定される場合は、キットは、追加的なPCRに使用するプライマー対を更に含んでいても良い。
【0102】
2.PKD1遺伝子及び/又はPKD2遺伝子のエクソンの増幅方法
プライマー対1〜18のいずれか又はその任意の組み合わせを用いてPCRを行うことにより、PKD1遺伝子及び/又はPKD2遺伝子の目的のエクソンを増幅することができる。PCRは、常法に準じて行うことができ、例えば、市販されているPCR装置及びロングレンジPCR用キット等を用いて、そのマニュアルに従って実施することができる。具体的に、PCRは、下記の工程(1)〜(5)のいずれか、任意の組み合わせ、又は全てを含むことができる。下記の工程(3)及び(4)は、同一の温度条件で行うことが可能であり、一実施形態において、工程(3)及び(4)は同一の温度条件で同時に(連続的に)行うことが好ましい。
(1)鋳型DNA、プライマー対、耐熱性DNAポリメラーゼ、並びに、アデニン、グアニン、チミン、及びシトシンを含むヌクレオチドを含む反応液を調製する工程;
(2)反応液を所定の温度に加熱し、2本鎖の鋳型DNAを2本の1本鎖に解離させる熱変性工程;
(3)反応液を所定の温度に冷却し、プライマー対を構成する各プライマーを、一本鎖の鋳型DNAにおける各々の特異的認識領域に結合させるアニーリング工程;
(4)反応液を所定の温度で維持し、耐熱性DNAポリメラーゼに、プライマーを起点として鋳型DNAに相補的なDNAを合成させる伸長工程;及び/又は
(5)所定量の増幅産物(目的とするエクソンに相当するDNA)が得られるまで、工程(2)〜(4)を繰り返す工程
鋳型DNAには、ヒトゲノムDNAを用いることが好ましい。ヒトゲノムDNAは、被検体から採取した血液又は他の任意の組織から市販されるDNA抽出キット等を用いて容易に取得することができる。被検体は、特に制限されないが、好ましくは、多発性嚢胞腎を発症していることが疑われるヒト、或いは遺伝的にPKD1遺伝子又はPKD2遺伝子に変異が存在する可能性が比較的高いと考えられるヒトを挙げることができる。
【0103】
PCR用の反応液や耐熱性DNAポリメラーゼは、任意であり、市販するPCR用キットに含まれるものを使用することができる。反応液としては、PCR用に通常用いることが知られている任意の緩衝液を使用することができ、例えば、トリス−塩酸緩衝液、トリス−硫酸緩衝液、及びトリシン緩衝液等を挙げることができる。耐熱性ポリメラーゼとしては、例えば、Taq DNAポリメラーゼ(例えば、FastStart Taq DNA Polymerase(Roche)、Ex Taq(登録商標)(Takara)、Z-Taq、AccuPrime Taq DNA Polymerase、M-PCRキット(QIAGEN)等)又はKOD DNAポリメラーゼ等を用いることが出来る。
【0104】
使用するプライマー及び鋳型DNA等の量は、使用するPCRキット及び装置に応じて調整することができる。プライマーは、通常、PCR反応溶液中の濃度が0.1〜0.5μMとなるように添加される。鋳型となるヒトゲノムDNAは、例えば、反応溶液50μl中に25〜150ng程度添加される。
【0105】
PCRサイクル条件は、目的とするPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子のエクソンの増幅が可能である限り特に制限されない。例えば、熱変性の温度は92〜100℃ 、好ましくは94〜98℃に設定することができる。熱変性時間は、例えば、5〜180秒、好ましくは10〜130秒に設定することができる。プライマーをハイブリダイズさせるアニーリング温度は、例えば、62〜80℃ 、好ましくは64〜78℃に設定することができる。アニーリング時間は、例えば10〜60秒、好ましくは20〜30秒に設定することができる。伸長反応の温度は、例えば、62〜80℃、好ましくは、64〜78℃に設定することができる。伸張反応の時間は、例えば、4〜15分、好ましくは4〜10分に設定することができる。アニーリング及び伸長反応は同一の条件で行うことができる。熱変性、アニーリング及び伸張反応を組み合わせた操作を1サイクルとし、それを必要な量の増幅産物が得られるまで繰り返すことができる。例えば、サイクル数は、30〜40回、好ましくは30〜35回程度に設定することができる。
【0106】
本書において、「PCRサイクル条件」には、PCRの熱変性、アニーリング、及び伸張反応の温度及び時間に関する条件並びにサイクル数のいずれか、任意の組み合わせ、又は全てが含まれる。PCRサイクル条件の設定には、後述する実施例に示すように、非特異的な増幅を抑制するという観点からタッチダウンPCR法を利用することも好ましい。タッチダウンPCRとは、最初のアニーリング温度を比較的高めに設定しておき、1サイクルごとに少しずつアニーリング温度を下げ、途中からは一般的なPCRと同様に行うという手法である。また、非特異的な増幅を抑制するという観点からシャトルPCRを利用することも好ましい。シャトルPCRとは、アニーリングと伸長反応とは同じ温度で行うPCRである。
【0107】
PCRサイクル条件は、プライマー対毎に異なる条件を設定することができるが、操作性及び効率性の観点から、異なるプライマー対間で同じPCRサイクル条件が使用できるように設計し、必要な増幅産物を得るために用いるPCRサイクル条件のバリエーションができる限り少なくなるようにPCRサイクル条件を設定することが好ましい。PCRサイクル条件のバリエーションは、好ましくは5以下であり、より好ましくは4以下、更に好ましくは3以下、更に好ましくは2以下、更に好ましくは1である。必要な全ての増幅産物を得るために必要なPCRサイクル条件のバリエーションを少なくすることにより、同一のPCRサイクル条件を用いるPCRを一つのPCR装置で同時に実施することができるため、より少ない資源を用いて短時間で目的の増幅産物を得ることができる。
【0108】
PCRは、プライマー対毎に別個の反応容器内で実施しても良いが、操作性及び効率性の観点から、複数の異なるプライマー対を用いたPCRを単一の反応容器内で実施すること(マルチプレックスPCR)が好ましい。異なるプライマー対を用いたPCRを単一の反応容器内で実施する場合、プライマー間でのアニーリングが生じないように注意することが好ましい。このような観点から、単一の反応容器内で使用することが好ましいプライマー対の組み合わせとしては、下記の(A)〜(G)を挙げることができる。
組み合わせ(A):プライマー対2及び12
組み合わせ(B):プライマー対4及び17
組み合わせ(C):プライマー対6及び15
組み合わせ(D):プライマー対1、5及び/又は9
組み合わせ(E):プライマー対3、8及び/又は18
組み合わせ(F):プライマー対7、13及び/又は16
組み合わせ(G):プライマー対10、11及び/又は14
組み合わせ(D)は、プライマー対1、5及び/又は9であるが、好ましくはプライマー対1、5、及び9である。組み合わせ(F)は、プライマー対7、13及び/又は17であるが、好ましくはプライマー対7、13及び17である。組み合わせ(G)は、プライマー対10、11及び/又は14であるが、好ましくはプライマー対10、11及び14である。
【0109】
上記の組み合わせ(A)〜(G)は、全てを採用する必要はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。例えば、組み合わせ(A)〜(G)から成る群より選択される1つ以上を採用することができ、好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ以上、より好ましくは4つ以上、より好ましくは5つ以上、より好ましくは6つ以上、より好ましくは全てを採用することができる。全てのプライマー対毎に別個のPCR反応容器(例えば、チューブ)を準備する場合、18個のPCR反応容器が必要となるが、組み合わせ(A)〜(G)を全て採用すると、必要な反応容器は7個に減らすことができる。必要な反応容器の数を減らすことは、経済的であるだけでなく、一度に増幅できる検体数を増加させることができるため好ましい。
【0110】
プライマー対1〜18を用いてヒトゲノムDNAを鋳型としてPCRを行うことにより、PKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全エクソンを含む領域を増幅させることができるが、必要に応じて、更なるPCRを組み合わせても良い。例えば、PCRに使用するDNAポリメラーゼ、PCR装置、増幅領域に含まれるGC含有率、増幅領域のサイズ、及びPCRサイクル条件等によっては、十分な量の増幅産物が均等に得られない場合がある。そのような場合、使用する増幅産物の解析手段によっては、更なる増幅が望ましい場合があり、必要に応じて、追加的なPCRを行うことができる。
【0111】
例えば、プライマー対1によって増幅される領域のGC含有率は比較的高いため、他のプライマー対と同じPCRサイクル条件で同時にPCRを行うと、プライマー対1によって得られる増幅産物の量が相対的に少ない場合があり得る。そのような場合は、配列の解析に使用する次世代シークエンサーの種類によっては、プライマー対1による増幅産物を鋳型として、更なるPCRを行い、増幅産物の量を調整することが好ましい。プライマー対1による増幅産物を鋳型としてPCRを行う場合に使用するプライマーは、特に制限されず、任意に設計することができる。
【0112】
追加的なPCRは、市販されるPCR装置及びPCR試薬等を用いて実施することができる。追加的PCRのPCRサイクル条件は任意であり、増幅する領域、使用するプライマー、及び試薬等の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、上述のプライマー対1〜19を用いる場合のPCRサイクル条件と同じ条件やそれを改良した条件を設定することができる。
【0113】
PCRによって得られた増幅産物の塩基配列を解析することによって、被検体のPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子に変異(遺伝子多型)が存在するか否かを特定することができる。塩基配列の解析は、公知のシークエンシング技術を用いて実施することができる。例えば、サンガー法、DHPLC(denaturing high-pressure liquid chromatography)法、エンドヌクレアーゼとDHPLCとを組み合わせた変異検出法、及び次世代シークエンサーを用いたPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の変異検出方法が知られているため、これらを利用して変異の存在を検出することができる。塩基配列の解析に先立ち、必要に応じて、増幅産物を濃縮することもできる。増幅は、例えば、増幅産物を断片化し、ライブラリを調整して、エマルジョンPCRを利用して実施することができる。また、増幅産物の濃縮は、例えば、固相増幅(ブリッジ増幅)と呼ばれる手法で実施することができる。
【0114】
塩基配列の解析の結果、遺伝子多型が検出された場合は、その被検体は、多発性嚢胞腎を発症するリスクが高いと判断することができる。また、既に多発性嚢胞腎を発症していると疑われる被検体については、遺伝子多型の存在を、多発性嚢胞腎を発症しているとの診断に役立てることができる。更に、遺伝子多型がPKD1遺伝子に存在することが確認された場合は、多発性嚢胞腎の進行速度(発症した場合)が比較的早いと判断するために役立てることができる。多発性嚢胞腎を発症しているかそのリスクが高いと判断された場合、症状の悪化又は発症を遅延させるために適切な治療又は処置を施すことができる。
【実施例】
【0115】
以下、実施例により本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されない。
【0116】
1.検体
超音波検査にて腎臓に嚢胞が認められず、確実にPKDの素因が否定された35歳以上の健康成人(男女は問わない)から採取した140例の検体を用いて試験を行った。本書では、140例のうち6検体についての解析結果を代表例として示す。DNA検体は次の手順で採取した。健康成人より末梢血7mLを真空採血管に採取し、2〜3回静かに転倒混和した後、採血実施施設の冷凍庫内で冷凍保管した。冷凍保管された血液から、QIAamp DNA Blood Maxi キット(キアゲン社)を用いてゲノムDNAを抽出し、これを検体DNAとした。
【0117】
2.プライマーの設計及び混合
下記表2及び3に示す塩基配列を有する、PKD1遺伝子増幅用プライマー(9ペア)及びPKD2遺伝子増幅用プライマー(9ペア)を設計して合成した。
【0118】
【表2】
【0119】
(PKD1用プライマーの表)
【0120】
【表3】
【0121】
(PKD2用プライマーの表)
表2及び3において、「Start」欄に示される数字は、各プライマーの5’末端塩基がハイブリダイズする染色体DNA(表2の場合は配列番号37に示される塩基配列、表3の場合は配列番号38に示される塩基配列)の塩基の位置を示す。同様に「End」の欄に示される数字は、各プライマーの3’末端の塩基がハイブリダイズする染色体DNAの塩基の位置示す。「Exon」の欄に示される数字は、各プライマーペアによって増幅される領域に含まれるエクソンの番号を示す。「Size」の欄に示される数字は、増幅される領域の大きさ(塩基数)を示す。「From」の欄に示される数字は、増幅される領域の5’末端の塩基が対応する染色体DNAの塩基の位置を示す。「To」の欄に示される数字は、増幅される領域の3’末端の塩基が対応する染色体DNAの塩基の位置を示す。
【0122】
表2及び3に示す各プライマーを30μMの濃度で別個に含む溶液を作成し、それらを下記表4に示す組み合わせで混合し、マルチプレックスPCR用のプライマーミックスを調製した。
【0123】
【表4】
【0124】
3.マルチプレックスPCR
上記1において健康成人から採取した10種類の検体DNAについて、上記2で調製したプライマーミックス及びマルチプレックスPCR用の試薬(SequalPrep Long PCR Kit with dNTPs, Life Technologies社)を用い、サーマルサイクラー(Veriti 96Well Thermal Cycler, Life Technologies社)でマルチプレックスPCRを実施した。具体的には次の手順で行った。反応容器内に、緩衝液、DMSO、エンハンサー、DNA合成酵素、滅菌水、プライマーミックス、鋳型DNA(検体DNA)を加えた。プライマーミックスは7種類(A〜G)あるため、1検体当たり7ウェルを用い、各ウェルにいずれかのプライマーミックスを添加した。鋳型DNAは各ウェルに100ngを添加し、1ウェルあたりの反応液の総量は50μLとなるように調製した。反応液の組成を下記表5に示す。
【0125】
【表5】
【0126】
図1に示す条件でPCRを行った。即ち、サーマルサイクラーを用いて94℃で2分間加熱し、二本鎖の鋳型DNAを熱変性させた。次に、98℃での熱変性を10秒間行った後、74℃で5分間、アニーリング反応及び伸長反応を行った。この操作を更に2回繰り返し、その都度アニーリング温度を2℃ずつ低下させた。その後は98℃での熱変性を10秒間行った後、68℃で5分間反応させるサイクル反応を30サイクル行い、最後に68℃で7分間反応させ全体の反応を完了した。得られた増幅産物の存在及び大きさを1%アガロースゲルを用いた電気泳動で確認した(
図2)。電気泳動では、λ/HindIII digestを分子マーカーとして用いた。また、各増幅産物を磁気ビーズ精製試薬(Agencourt AmpureXP, Beckman Coulter)を用いて精製し、40uLの精製水に溶解して、超微量紫外・可視分光光度計(Nanodrop, Thermo Scientific)を用いて濃度を測定した。測定された濃度は、最小の増幅産物で21.7ng/μL、最大で92.1ng/μLであった。
【0127】
4.ライブラリの調製
上記3.のマルチプレックスPCRにより、1検体あたり7種類の増幅産物混合物が得られた。それぞれの増幅産物を3μLずつ分取し1本のチューブに纏めた。このように検体毎にまとめたサンプルでカラムを用いて増幅産物の精製を行った。その後濃度測定を行い、0.2ng/μLとなるように調製した。濃度調製済みサンプルについてDNAフラグメントライブラリ調製キット(Nextera XT DNA Sample Prep Kit,Illumina)を用いてサンプルの断片化及びバーコード配列の付加を行い、サンプル間の濃度の均一化を行った。
【0128】
5.次世代シークエンサーを用いた解析
ライブラリ調製が完了したサンプルについて、シークエンシングキット(MiSeq Reagent Kit v2 2×150bp, Illumina)を用いて前処理し、次世代シークエンサー(MiSeq, Illumina)を用いてシークエンスを実施した。得られたシークエンスデータを基に変異の検出を行った。その結果、各検体について11個から25個の多型変異の存在が確認された。このように、上述のプライマーを用いたマルチプレックスPCR法で作製したライブラリを利用してPKD遺伝子における多型変異(SNP、InsertionおよびDeletion)を検出することが可能であることが確認された。
【0129】
6.マッピング結果
次世代シークエンサーにより出力された数百塩基の長さから成る約数十万個のDNA断片(リード)を参照配列に対してマッピングし、ビューワーソフト(Integrative Genomics Viewer:IGV)を用いて、全体の状況を可視化した。その結果、マッピングされている箇所はPKD1およびPKD2遺伝子のマルチプレックスPCRを行った領域だけであり、偽遺伝子の影響は受けていないことが明らかとなった。
【0130】
7.サンガー法を用いて得られたPKD1遺伝子配列との比較
上記3のマルチプレックスPCRで得られた増幅産物を精製し、サンガー法を用いてシークエンス解析を行った。偽遺伝子が6種類存在するPKD1遺伝子においては、PKD1に特異的であり、他の偽遺伝子は全て異なる塩基を有する箇所が複数存在する。偽遺伝子を増幅する可能性が存在する7領域の増幅産物についてそのような箇所を重点的に確認したところ、いずれの増幅産物の配列も真正なPKD1遺伝子の配列に一致することが判明した(
図3)。以上から、上述のプライマーセットを用いることにより、偽遺伝子を増幅することなく、効率的にPKD1遺伝子及びPKD2遺伝子の全てのエクソン領域を増幅することができることが確認された。