(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6724166
(24)【登録日】2020年6月26日
(45)【発行日】2020年7月15日
(54)【発明の名称】自動車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 45/10 20200101AFI20200706BHJP
H05B 45/34 20200101ALI20200706BHJP
H05B 45/48 20200101ALI20200706BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20200706BHJP
B60Q 1/02 20060101ALI20200706BHJP
H02M 3/155 20060101ALI20200706BHJP
【FI】
H05B45/10
H05B45/34
H05B45/48
H05B47/155
B60Q1/02 D
H02M3/155 Z
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-558240(P2018-558240)
(86)(22)【出願日】2017年5月5日
(65)【公表番号】特表2019-515464(P2019-515464A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】AT2017060119
(87)【国際公開番号】WO2017190172
(87)【国際公開日】20171109
【審査請求日】2018年12月25日
(31)【優先権主張番号】A50417/2016
(32)【優先日】2016年5月6日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(74)【代理人】
【識別番号】100119415
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 充
(72)【発明者】
【氏名】グート、クリスティアン
【審査官】
野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第08896219(US,B1)
【文献】
特開2014−170880(JP,A)
【文献】
特開2015−153526(JP,A)
【文献】
実開昭56−145382(JP,U)
【文献】
特開2014−170665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00、47/00
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列接続された2つ以上の光源ユニット(LED1…LED4)を含む、少なくとも1つの半導体光源枝路(1)を有する自動車両用照明装置であって、
個々の光源ユニットには夫々1つの当該光源ユニットを橋絡するMOSFETスイッチ(2−1…2−4)が割り当てられており、少なくとも1つの枝路はアースに対するDC/DCコンバータ(3)の出力電圧(UA)によって給電され、各MOSFETスイッチには当該スイッチの制御のために夫々1つの制御回路(4−1…4−4)が割り当てられており、
各MOSFETスイッチ(2−1…2−4)はpチャネル型MOSFETであり、
DC/DCコンバータ(3)には整流回路(5)が割り当てられており、整流回路(5)の入力部は、アースに対し負の電圧パルスが生成するDC/DCコンバータ(3)の蓄積インダクタンス(L2)の1つの極に接続されており、
整流回路(5)は、負のパルスを整流し、その結果生じる負の直流電圧(US)を制御回路(4−1…4−4)に各自のMOSFETスイッチのスイッチングのために供給する、
自動車両用照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車両用照明装置において、
DC/DCコンバータ(3)はチュックコンバータである、
自動車両用照明装置。
【請求項3】
請求項1に記載の自動車両用照明装置において、
DC/DCコンバータ(3)はSEPICコンバータである、
自動車両用照明装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の自動車両用照明装置において、
整流回路(5)は、直流電圧(US)を生成するための整流ダイオード(D2)を含む、
自動車両用照明装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の自動車両用照明装置において、
整流回路(5)は、付加的に、直流電圧(US)のためのフィルタ手段(C3、C4)を有する、
自動車両用照明装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の自動車両用照明装置において、
整流回路(5)は、直流電圧(US)のための安定化手段(D3)を有する、
自動車両用照明装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載の自動車両用照明装置において、
各制御回路(4−1…4−4)は、コレクタ回路において駆動されるnpnトランジスタ(T3)を有し、該npnトランジスタ(T3)のコレクタはそれに割り当てられたMOSFETスイッチ(2−1)のゲートに接続されている、
自動車両用照明装置。
【請求項8】
請求項7に記載の自動車両用照明装置において、
npnトランジスタ(T3)には、pnp前段トランジスタ(T2)が前置接続されている、
自動車両用照明装置。
【請求項9】
請求項1〜8の何れかに記載の自動車両用照明装置において、
マイクロコントローラ(6)が設けられており、その出力部はMOSFETスイッチ(2−1…2−4)のための制御回路(4−1…4−4)に導かれている、
自動車両用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直列接続された2つ以上の光源ユニットを含む少なくとも1つの半導体光源枝路を有する自動車両用照明装置であって、各光源ユニットには夫々1つの当該光源ユニットを橋絡(バイパス)するMOSFETスイッチが割り当てられており、少なくとも1つの枝路はアースに対するDC/DCコンバータの出力電圧によって給電され、各MOSFETスイッチには当該スイッチの制御のために夫々1つの制御回路が割り当てられている自動車両用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの自動車両用照明装置の場合、例えばヘッドランプの場合、例えばマトリックスライト又はカーブライトのような複雑なライト機能の実現のために個別にオンオフ切り替えされる或いは更に減光(ないし調光)という意味で周期的にクロック制御される複数の光源ユニットが設けられている。光源としては、大抵は、LED又はレーザダイオードが使用されるが、後者はしばしば光変換手段を備える。ここで使用される概念「光源ユニット」は、個々の直列接続及び/又は並列接続された複数の個別光源、例えばLED、の複数のコンビネーションの直列回路(直列接続)も含まれていることを意味するものとする。なお、そのような(1つの)コンビネーションは1つの光源ユニットを形成する。
【0003】
原理的に、現行の回路コンセプトはすべて、活性化(アクティブ化)/非活性化(非アクティブ化)可能な光源ユニット、例えばLED、が半導体スイッチによって、電流がLEDを流れる代わりにスイッチを流れるよう、橋絡(バイパス)される(ueberbrueckt)ことを基本とする。半導体スイッチとしては、通常、MOSFET、バイポーラトランジスタ、更には完全集積化(voll integriert)ICソルーションが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO 2014/095173 A1
【特許文献2】US 2006/038803 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
具体的な自動車両用照明装置では、通常、LEDの個数が変化され、それに伴って一連のLEDの電圧(LED Strang Spannung)が変化する場合、入力電圧よりもより大きい及びより小さい電圧に制御可能なDC/DCコンバータ、例えばチュックコンバータ又はSEPICコンバータしか使用することができないという問題が付加的に存在する。
【0006】
この場合に生じる問題の1つは、LEDの可能なすべての組み合わせの全範囲の機能を利用可能にするために、スイッチ(複数)のために必要な電圧値(複数)を生成(供給)し、個々のスイッチの動的に変化するスイッチング閾値に適合させることにある。現行の解決策は、変換(切り換え)の際に大きな電力損を引き起こすことがあり、或いは、機能範囲が制限されているか又は特殊な応用のためにはコスト及びコンポーネント数に関し複雑化されざるを得ない。例えば、しばしば使用されるnチャネル型MOSFETの制御は相対的に大きな電力損を伴い、そのため、しばしば、チャージポンプが必要となる。変圧器又はオプトカプラを用いる原理的に可能な解決策は高価でありかつ自動車分野では実装が困難である。これについては完全集積化ソルーションにも当て嵌まる。
【0007】
WO 2014/095173 A1には、LEDに並列接続された電界効果トランジスタのための制御回路が記載されている。高速動作し、擾乱(ノイズ)及び電圧変動に反応しない(影響を受けない)制御を可能にするために、独自の電圧源から給電されるカレントミラーと制御信号のためのレベルコンバータが設けられている。直列接続された2つ以上のLEDを使用する場合における本発明の背景をなす問題点は、この文献には記載されていないか又は解決されていない。
【0008】
文献US 2006/038803 A1は、複数のLEDを有する枝路のための制御回路であって、各LEDに夫々1つのFETスイッチが並列接続されているものに関する。LED枝路を流れる電流は制御によって一定に維持されるが、各LEDないしそれに割り当てられたFETスイッチは別々にマイクロコントローラによって制御されることができる。しかしながら、DC/DCコンバータからLEDの制御回路のための直流電圧を供給するための解決策は、この文献から見出すことはできない。
【0009】
本発明の課題は、ここで問題となっているタイプの自動車両用照明装置についての上記の問題点を、完全に機能が保証される上にコスト的に有利な解決策を獲得することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は冒頭に記載したタイプの自動車両用照明装置によって解決される。この照明装置においては、本発明に応じ、各MOSFETスイッチはpチャネル型MOSFETであり、DC/DCコンバータには整流回路が割り当てられて(配されて)おり、整流回路の入力部は、アースに対し負の電圧パルスが生成するDC/DCコンバータの(エネルギ)蓄積インダクタンスの1つの極(Pol)に接続されており、整流回路は、負のパルスを整流し、その結果生じる負の直流電圧を制御回路に各自のMOSFETスイッチのスイッチングのために供給する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、複数のLEDの同時の橋絡(バイパス)をも可能にするコスト的に有利な方策を提供するが、これは例えば集積化(integriert)コンセプトの場合には可能ではない。更に、そのソースがアース電位にあるMOSFETも問題なく制御可能である。
【0012】
好都合な変形形態では、DC/DCコンバータはチュックコンバータ又はSEPICコンバータである。
【0013】
コスト的に有利な一方策では、整流回路は直流電圧を生成するための整流ダイオードを含む。
【0014】
更に、整流回路は付加的に直流電圧のためのフィルタ手段を有すると、有利である。
【0015】
更に、整流回路が直流電圧のための安定化手段を有することは、極めて望ましい。
【0016】
実用的な一実施形態では、各制御回路は、コレクタ回路において駆動されるnpnトランジスタを有し、該npnトランジスタのコレクタはそれに割り当てられたMOSFETスイッチのゲートに接続されている。
【0017】
この場合、更に、npnトランジスタにはpnp前段トランジスタが前置接続されていることが望ましい。
【0018】
マイクロコントローラが設けられ、その出力部(複数)がMOSFETスイッチ(複数)のための制御回路(複数)に導かれている(接続されている)場合、全体の制御のための出発点として好都合である。
【0019】
本発明は、更なる利点と共に、以下において、図面に示されている例示的な実施例に基づき詳細に説明される。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の原理的構造の単純化したブロック回路図の一例。
【
図2】本発明の一実施例の更なる個別要素のより詳細な説明図。
【実施例】
【0021】
図1のブロック回路図は、本発明の自動車両用照明装置の一例の制御の本質的要素を模式的にかつ単純化して示す。図示の枝路(ないし分枝路)1は、この例では直列接続された4つの半導体光源ユニットLED1…LED4を備えており、各光源ユニットには、当該各光源ユニットを橋絡する夫々1つのMOSFETスイッチ2−1…2−4が割り当てられている。枝路1は、アース(グランド)に対するDC/DCコンバータ3の出力電圧U
Aによって給電され、各MOSFETスイッチ2−1…2−4には、当該各MOSFETスイッチの制御のために、夫々1つの制御回路4−1…4−4が割り当てられている。DC/DCコンバータ3の入力電圧U
Eは、通常、自動車両の配線システムから取り出される。制御回路4−1…4−4は、例えば+5Vの供給電圧V
CCを得る。以下において更に詳細に説明するように、制御回路4−1…4−4には、スイッチ信号s1…s4が供給される。
【0022】
半導体光源ユニットとしては、これについてはすでに冒頭で説明したが、好ましくはLED又はレーザダイオードが使用されるが、後者はしばしば光変換手段と一緒に使用される。ここで使用する概念「光源ユニット」は、基本的に、複数の光源ユニットLED1…LED4の各々が、個々の直列接続及び/又は並列接続された複数の個別光源、例えばLED(複数)、の(1つの)コンビネーションも含むことができることを意味するものとする。ここで枝路1には4つの光源ユニットLED1…LED4が図示されているが、この数は変更可能であり、従って、照明装置はより多くのそのような枝路を含むことも可能である。
【0023】
各MOSFETスイッチ2−1…2−4は、本発明に応じ、pチャネル型MOSFETである。DC/DCコンバータ3には整流回路5が割り当てられているが、その入力部は、更に詳細に説明するコンバータの(エネルギ)蓄積インダクタンス(Speicherinduktivitaet)L2の1つの極(ポール:Pol)に接続されており、そこにはアースに対する負の電圧パルス(複数)が生成する。整流回路5は、負のパルスを整流し、その結果生じる負の直流電圧U
Sを制御回路に、MOSFET2−1…2−4の夫々のスイッチングのためのスイッチング電圧として供給するよう構成されている。各MOSFETスイッチ2−1…2−4は、各自の光源ユニットLED1…LED4に流れる電流を橋絡(バイパス)することができ、その結果、当該光源ユニットをスイッチオフするか又はパルス幅の変調により(pulsweitenmoduliert)その明るさを低減することができるものである。
【0024】
DC/DCコンバータ3は、有利な態様で、出力電圧U
Aを、入力電圧U
Eよりもより高くにもより低くにも設定することができ、この場合、出力電圧U
Aは、光源ユニットLED1…LED4が所望の供給電流I
Gの必須の動作点において駆動されるよう制御される。例えば、当業界で既知のコンバータであるSEPICコンバータ又はチュックコンバータが問題となる場合、これらでは、そのトポロジー(Topologie)に基づいて、本発明の具現化のために重要な、(エネルギ)蓄積チョーク(コイル)に負の電圧が生じる。チュックコンバータは、変圧器(Uebertrager)と共に孤立的に(独立ユニットとして)構成されることも可能である。
【0025】
図2は、本発明に応じた制御の一例を詳細に説明する図である。DC/DCコンバータ3は、この場合、既知の態様で3つのエネルギ蓄積器−2つのインダクタンスL1、L2と1つのコンデンサC1−を有するSEPICコンバータとして構成されている。これらのインダクタンスは、共通のボビン(コイルボディ)に配されてもよい。入力電圧U
Eで充電されるコンデンサC1は、そのエネルギを、半導体スイッチT1がスイッチオフされているフェーズ(状態)において、インダクタンスL2に移し替える。このフェーズでは阻止(非導通)方向に動作するダイオードD1と、コンデンサC1ないしインダクタンスL2との間には、整流回路5に供給される負電圧が生じる。
【0026】
整流回路5は、入力側に、(上記の供給される)負電圧を取り込んで(abgreifen)整流するダイオード・コンデンサ・回路ユニットD2、C3を有する。ダイオードD2は、それに後置されたコンデンサC3がダイオードD1の導通動作時に正電圧で充電される可能性を阻止し、従って、整流ダイオードとして動作する。出力側では、ツェナーダイオードD3が電圧安定化のために使用されるが、その際、このツェナーダイオードD3の降伏電圧を上回る電圧は降下される。抵抗R1及びR2は電流制限のために使用される。整流回路5の出力部にあるコンデンサC4は、安定化作用を増強し、(残留)リップル(Restwelligkeiten)を低減する。かくしてツェナーダイオードD3の降伏電圧に依存する出力電圧U
Sは、MOSFETスイッチ2−1…2−4のスイッチング(切替)のためのスイッチング電圧として制御回路4−1…4−4に供給されることができる。
【0027】
これらの制御回路4−1…4−4の各々は、
図2では制御回路4−1について図示されているように、例えば、コレクタ回路のnpnトランジスタT3と、トランジスタT3のベースを正電圧と整流回路5から供給される負電圧U
Sとの間でスイッチングするために、前段トランジスタとしてマイクロコントローラ6によって制御される前置トランジスタT2とから構成される。トランジスタT3のコレクタは、制御回路4−1の出力部であり、従って、それに属するMOSFETスイッチ2−1のゲートに接続されている。
【0028】
上記の例において、正電圧は、供給電圧V
CC、例えば+5V、からR3及びT2における電圧降下を差し引いた結果として得られる電圧であるものとし、負電圧U
Sは−5Vであるものとする。マイクロコントローラ6が論理的に「ハイ(High)」(5V)にスイッチすると、トランジスタT2は遮断され、トランジスタT3のベース電圧は抵抗R5を介して−5Vになる。このとき、MOSFETスイッチ2−1は、電流が流れず、従って、抵抗R4において電圧降下が生じないため、活性化されない。これに対し、マイクロコントローラがトランジスタT2のベース電圧を論理的に「ロー(Low)」(0V)にスイッチすると、抵抗R6を備えた分枝路に一定の電流が流れ、これに応じて、抵抗R4において一定の電圧が降下するが、これ(一定電圧)は、トランジスタT3のコレクタに、従ってpチャネル型MOSFETスイッチ2−1のゲート入力部に、そのソース電極におけるよりもより低い電位を有する。この場合、MOSFETスイッチ2−1は閉じ、光源ユニットLED1を橋絡(バイパス)する。
【0029】
この場合、整流回路5における電圧U
Sの安定化はツェナーダイオードD3によって行われるが、本発明はこれに限定されないことは明らかであろう。寧ろ、電圧安定化は、例えば演算増幅器(オペアンプ)を用いた、リニアレギュレータによって行うことも可能である。
【0030】
既に指摘したように、複数の半導体光源ユニットLED1〜LED4は必ずしもただ1つの枝路に配置される必要はない。半導体光源ユニット(複数)は、例えば、2つの枝路に分けて配することも可能であろう。更に、マイクロコントローラ6の出力部は、複数の制御回路4−1…4−4のうちの2つ以上を同時に制御することができる。半導体光源ユニットの個数は、任意に選択可能であることは明らかであり、実施例で説明されているような、4つに限定されるものではない。
【0031】
本発明にとって重要なことは、DC/DCコンバータ3において負電圧を取り込んで、そこから、MOSFETスイッチ2−1…2−4の制御のために使用可能な安定な負電圧を獲得することである。負電圧の調製及び安定化のための図示の要素は、例示的な具体的構成例に過ぎないが、これは図示の実施例においては何れにせよコスト的に有利であると同時に効率的な解決策であり、従って、説明した発明との関連において格別な利点を有する。
【0032】
更に、補充的な更なるスイッチ要素の選択はそれを行う当業者の意のままであり、例えば更なるフィルタ要素や保護要素も可能であるが、これらは見易さの観点から図示されていない。
以下に本発明の態様を付記する。
(付記1)直列接続された2つ以上の光源ユニットを含む、少なくとも1つの半導体光源枝路を有する自動車両用照明装置。該自動車両用照明装置において、
個々の光源ユニットには夫々1つの当該光源ユニットを橋絡するMOSFETスイッチが割り当てられており、少なくとも1つの枝路はアースに対するDC/DCコンバータの出力電圧によって給電され、各MOSFETスイッチには当該スイッチの制御のために夫々1つの制御回路が割り当てられている;
各MOSFETスイッチはpチャネル型MOSFETである;
DC/DCコンバータには整流回路が割り当てられており、整流回路の入力部は、アースに対し負の電圧パルスが生成するDC/DCコンバータの蓄積インダクタンスの1つの極に接続されている;
整流回路は、負のパルスを整流し、その結果生じる負の直流電圧を制御回路に各自のMOSFETスイッチのスイッチングのために供給する。
(付記2)上記の自動車両用照明装置において、DC/DCコンバータはチュックコンバータである。
(付記3)上記の自動車両用照明装置において、DC/DCコンバータはSEPICコンバータである。
(付記4)上記の自動車両用照明装置において、整流回路は、直流電圧を生成するための整流ダイオードを含む。
(付記5)上記の自動車両用照明装置において、整流回路は、付加的に、直流電圧のためのフィルタ手段を有する。
(付記6)上記の自動車両用照明装置において、整流回路は、直流電圧のための安定化手段を有する。
(付記7)上記の自動車両用照明装置において、各制御回路は、コレクタ回路において駆動されるnpnトランジスタを有し、該npnトランジスタのコレクタはそれに割り当てられたMOSFETスイッチのゲートに接続されている。
(付記8)上記の自動車両用照明装置において、npnトランジスタには、pnp前段トランジスタが前置接続されている。
(付記9)上記の自動車両用照明装置において、マイクロコントローラが設けられており、その出力部はMOSFETスイッチのための制御回路に導かれている。