特許第6725835号(P6725835)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイトロン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000002
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000003
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000004
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000005
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000006
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000007
  • 特許6725835-水中光通信装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6725835
(24)【登録日】2020年6月30日
(45)【発行日】2020年7月22日
(54)【発明の名称】水中光通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/80 20130101AFI20200713BHJP
【FI】
   H04B10/80
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-132729(P2016-132729)
(22)【出願日】2016年7月4日
(65)【公開番号】特開2018-7069(P2018-7069A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】518232168
【氏名又は名称】ダイトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(72)【発明者】
【氏名】小薮 隆史
(72)【発明者】
【氏名】堀 正輝
【審査官】 後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−028756(JP,A)
【文献】 特開2009−055408(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0341584(US,A1)
【文献】 特開2005−318493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/80
H04B 10/112 − 10/114
H04B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、
前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出する第1検出部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部の光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、
前記第1検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第1検出受光部と、前記第1検出受光部の方向を変更する検出方向変更部とを備え、前記検出方向変更部が予め定められた領域全体にわたって前記第1検出受光部を移動させながら、前記第1検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第1検出受光部が受光した位置における光強度分布から通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出し、
前記受信部の光信号を受光する方向が前記第1検出受光部において検出した光の到来方向に一致するように、前記送受信方向調整部が前記送信部及び前記受信部の方向を変更し、
前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、
前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように前記移動部が前記第2検出受光部を移動させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、
前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び前記受信部の方向を変更し、
前記移動部は、前記受信部の光信号を受光する方向に垂直な平面内で、前記第2検出受光部を回転移動させる水中光通信装置。
【請求項2】
水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、
前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、
前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように前記移動部が前記第2検出受光部を移動させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、
前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び記受信部の方向を変更し、
前記移動部は、前記受信部の光信号を受光する方向に垂直な平面内で、前記第2検出受光部を回転移動させる水中光通信装置。
【請求項3】
水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、
前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、
前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように、前記移動部が前記送信部に対する前記第2検出受光部の相対的な位置を変化させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、
前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、 前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び記受信部の方向を変更する水中光通信装置。
【請求項4】
通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出する第1検出部とを備え、
前記第1検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第1検出受光部と、前記第1検出受光部の方向を変更する検出方向変更部とを備え、前記検出方向変更部が予め定められた領域全体にわたって前記第1検出受光部を移動させながら、前記第1検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第1検出受光部が受光した位置における光強度分布から通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出し、
前記受信部の光信号を受光する方向が前記第1検出受光部において検出した光の到来方向に一致するように、前記送受信方向調整部が前記送信部及び前記受信部の方向を変更する請求項3に記載の水中光通信装置。
【請求項5】
前記検出方向変更部が前記第1検出受光部を互いに直交する二方向に移動させて、前記第1検出部が通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出する請求項1又はに記載の水中光通信装置。
【請求項6】
前記移動部は、前記受信部の光信号を受光する方向に垂直な平面内で、前記第2検出受光部を回転移動させる請求項3に記載の水中光通信装置。
【請求項7】
前記移動部は、前記第2検出受光部を前記送信部の周りで回転移動させる請求項1、2又は6に記載の水中光通信装置。
【請求項8】
前記受信部と前記第1検出部とが同じ受光素子からなる請求項1,4又は5に記載の水中光通信装置。
【請求項9】
前記受信部と前記第2検出部とが同じ受光素子からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の水中光通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中光通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空間に放出された光信号によって情報を伝送する空間光通信装置として、電気信号を光信号に変換し、変換した光信号を空間に放出することで空間を通じて情報を送信する送信部と、外部から入力された光を電気信号に変換して外部機器より送信される情報を受信する受信部とを備えた送受信相互の信号を伝送するものが知られている。
【0003】
このような空間光通信装置では、通信相手と通信を開始する前に送信部及び受信部を水平方向及び仰角方向に動かしながら送信部より光を放出することで通信相手を探索する。
【0004】
そして、通信相手から放出された光を受光すると通信相手の探索を終了し、その後、光信号を効率よく伝送するため、多数の受光素子を二次元的に配置した二次元センサによって光信号の到来方向のズレを検出し、その検出結果に基づいて光信号の到来方向に受光部が向くように装置の位置や角度を調整しながら通信を継続する、いわゆる追尾(トラッキング)制御が実行されるようになっている(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−11559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者は、海中や水中(以下、総称して水中という)における光信号の伝送を鋭意検討する中で、通信相手の探索時に通信相手から放出された光を受光した時点で探索を終了すると、水中を浮遊しているマリンスノーや気泡等の障害物によって光信号が乱反射するため、光の到来方向を見誤りやすく通信相手を発見できないことを見出した。
【0007】
また、水中では、大気中に比べて光信号の減衰が大きいため、伝送距離を長距離化するためにAPDやPMT等の高感度の受光素子を受信部に用いる必要がある。そのため、水中における光信号の伝送において上記のようなトラッキング制御を実行しようとすると、高感度の受光素子によって二次元センサを構成する必要があるが、高感度の受光素子を多数配列して二次元センサを構成するとコストがかかり過ぎる問題がある。一方、高感度の受光素子を少数配列して二次元センサを構成した場合、光信号の到来方向を粗く断片的にしか捉えることができず、水中を浮遊している障害物によって生じる乱反射光の影響を受けて光信号の到来方向のズレを正確に検出できないことを見出した。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、水中において光の到来方向を見誤ることなく通信相手を発見することができたり、あるいは、光の到来方向のズレを正確に検出することができる水中光通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る水中光通信装置は、水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出する第1検出部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部の光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、前記第1検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第1検出受光部と、前記第1検出受光部の方向を変更する検出方向変更部とを備え、前記検出方向変更部が予め定められた領域全体にわたって前記第1検出受光部を移動させながら、前記第1検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第1検出受光部が受光した位置における光強度分布から通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向を検出し、前記受信部の光信号を受光する方向が前記第1検出受光部において検出した光の到来方向に一致するように、前記送受信方向調整部が前記送信部及び前記受信部の方向を変更し、前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように前記移動部が前記第2検出受光部を移動させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び前記受信部の方向を変更し、前記移動部は、前記受信部の光信号を受光する方向に垂直な平面内で、前記第2検出受光部を回転移動させるものである
【0010】
第2の発明に係る水中光通信装置は、水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように前記移動部が前記第2検出受光部を移動させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び記受信部の方向を変更し、前記移動部は、前記受信部の光信号を受光する方向に垂直な平面内で、前記第2検出受光部を回転移動させるものである。
【0011】
第3の発明に係る水中光通信装置は、水中における離れた位置にある光通信機の間で光信号により通信を行う水中光通信装置において、前記光通信機は、光信号を水中に放出して通信相手の前記光通信機へ情報を送信する送信部と、通信相手の前記光通信機が水中に放出する光信号を受光して通信相手の前記光通信機より送信された情報を受信する受信部と、前記送信部及び記受信部の方向を変更する送受信方向調整部と、通信相手の前記光通信機から放出された光の到来方向と前記受信部が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部とを備え、前記第2検出部は、通信相手の前記光通信機から放出された光を受光する第2検出受光部と、前記第2検出受光部を移動させる移動部とを備え、前記光通信機間の通信中に、前記第2検出受光部が予め定められた領域を繰り返し移動するように、前記移動部が前記送信部に対する前記第2検出受光部の相対的な位置を変化させながら、前記第2検出受光部が通信相手の前記光通信機から放出された光を受光し、前記第2検出受光部が受光した位置における光強度分布から前記ズレを検出し、前記光通信機は、検出した前記ズレを前記送信部から通信相手の前記光通信機へ伝達し、 前記ズレを小さくするように、通信相手の前記光通信機の前記送受信方向調整部が前記送信部及び記受信部の方向を変更するものである。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によれば、水中において光の到来方向を見誤ることなく通信相手を発見することができる。第2の発明によれば、水中において光の到来方向のズレを正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】水中光通信装置の一例を模式的に示す図である。
図2】水中光通信装置の構成を示すブロック図である。
図3】第1光通信機を模式的に示す正面図である。
図4図3のA−A断面図である。
図5】水中光通信装置の制御を示すフロー図である。
図6】(a)〜(c)水中光通信装置の通信状態を模式的に示す図である。
図7】(a)〜(b)水中光通信装置の通信状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の1実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態に係る水中光通信装置は、水中における離れた位置にある第1光通信機10と第2光通信機50との間で可視光を用いて通信を行う水中光通信装置であって、例えば、図1に示すように、水中を航行する潜水艇に取り付けられた第1光通信機10と、海上(水上)の船舶や水中を航行する他の潜水艇に設けられた第2光通信機50との間で、可視光を用いた光信号を水中を介して伝送する。
【0017】
第1光通信機10は、筐体11と、筐体11の内部に収納された送信部12及び受信部14と、筐体11に連結された送受信方向調整部15と、通信相手である第2光通信機50から放出された光の到来方向を検出する第1検出部と、第2光通信機50から放出された光の到来方向と受信部14が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部と、送信部12や受信部14や送受信方向調整部15や第1検出部や第2検出部を制御する主制御部28とを備える。
【0018】
図2に示すように、筐体11は、内部に送信部12及び受信部14を収納し水密状態で密閉されるものであって、第2光通信機50との間で送受信する可視光が透過する窓部11aを備える。
【0019】
送信部12は、第2光通信機50の受信部54へ伝送する情報を光制御信号に変調する変調部16と、変調部16で生成された光制御信号が入力される発光部18とを備える。
【0020】
発光部18は、青色の波長帯、この例では、中心波長が430nmの第1波長帯のレーザ光を発光する青色レーザを備えた発光素子20と、発光素子20の光軸上に配置され補正部22とを備え、変調部16から入力された光制御信号を光信号に変換する。
【0021】
補正部22は、凸レンズを備え、発光素子20から放射された光を均一化するように補正した後、第2光通信機50の筐体51に設けられた窓部51a全体を照射可能な拡散光を外部へ出力する。
【0022】
受信部14は、第2光通信機50の送信部52から送信される光信号を受信して電気信号に変換する受光部23と、受光部23で変換された電気信号を復調する復調部26とを備える。
【0023】
受光部23は、外部から窓部11aを介して光が入射するフィルタ24と、フィルタ24を透過した光が入力される1つの受光素子25とを備える。
【0024】
フィルタ24は、外部より入射した光のうち第1光通信機10の発光素子20が発光する第1波長帯のレーザ光を吸収するとともに、通信相手である第2光通信機50の送信部52から放出されるレーザ光を透過するバンドパスフィルタからなる。
【0025】
受光素子25は、フィルタ24で第1波長帯のレーザ光を吸収した光が入力され電気信号に変換して復調部26へ出力する。受光素子25は、光信号を受光する受光軸方向が、送信部12の発光素子20が光信号を放出する光軸方向と同じ方向を向くように筐体11内に設けられている。
【0026】
受光素子25としては、例えば、フォトダイオード(PD)やアバランシェフォトダイオード(APD)や光電子増倍管(PMT)などを用いることができる。
【0027】
特に、受光素子25に光電子増倍管を用いると外部より入射した光が微弱な場合であってもこれを検出することができるとともに、光電子増倍管は検出した光量の変化量を出力するため、受光部23に入力される光信号の光量が多い場合でも検出出力が飽和することなく光信号のパルスを検出することができる。つまり、受光素子25に光電子増倍管を用いることで、光信号の光量が少なくなる長距離の光伝送から光信号の光量が多くなる近距離の光伝送まで、検出レンジの異なる受光素子に切り替えたり減光フィルタを用いたりすることなく可能となる。
【0028】
復調部26は、受光部23から入力された電気信号を復調して、外部より入射した光から、第2波長帯の光信号によって第2光通信機50より送信された情報を取得する。
【0029】
送受信方向調整部15は、ジンバル機構あるいはパンチルト機構を備え、送信部12及び受信部14が設けられた筐体11を、第1方向(平面角方向)と第1方向に対して垂直な第2方向(仰角方向)にそれぞれ回動させることで、送信部12が光信号を放出する方向(発光素子20の光軸方向)及び受信部14が光信号を受光する方向(受光素子25の受光軸方向)を変更する。
【0030】
第1検出部は、第2光通信機50の送信部52から放出された光信号を受光する第1検出受光部32と、第1検出受光部32が光を受光する方向を変更する検出方向変更部34を備え、第1検出受光部32が受光した信号を主制御部28に入力する。主制御部28は、第1検出受光部32から入力された信号に基づいて、第2光通信機50から放出された光の到来方向を検出する。
【0031】
第2検出部は、第2光通信機50の送信部52から放出された光信号を受光する第2検出受光部42と、第2検出受光部42を移動させる移動部44を備え、第2検出受光部42が受光した信号を主制御部28に入力する。主制御部28は、第2検出受光部42から入力された信号に基づいて、第2光通信機50から放出された光の到来方向と受信部14の光軸方向とのズレを検出する。
【0032】
なお、この実施形態では、第2光通信機50から伝送された情報(光信号)を受信する受信部14に設けられた受光部23が上記の第1検出受光部32及び第2検出受光部42を兼ね、受信部14の方向を変更する送受信方向調整部15が上記の検出方向変更部34を兼ねている。
【0033】
移動部44は、筐体11の内部において予め定められた領域を繰り返し移動するように第2検出受光部42を移動させ、送信部12に対して第2検出受光部42(受光部23)の相対的な位置を変化させる。この例では、図3及び4に示すように、移動部44は、第2検出受光部42の受光軸方向に垂直な平面内において、第2検出受光部42を送信部12の周りで連続的に例えば50rpmの回転数にて回転移動させる。これにより、第2検出受光部42は、予め定められた領域を繰り返し移動するようになっている。
【0034】
主制御部28は、例えば、筐体11の外部に設けられ、送信部12や受信部14や送受信方向調整部15や第1検出部や第2検出部を制御することで、第1光通信機10と第2光通信機50との間で通信を開始する前に通信相手の第2光通信機50を探索し、通信相手を発見すると、通信相手の第2光通信機50から放出された光信号の到来方向と受信部14の受光素子25の受光軸とを一致させるトラッキング制御を実行しながら第2光通信機50との間で通信を行う。
【0035】
第2光通信機50は、送信部52が水中へ放出する光信号が、例えば、中心波長が450nmの第2波長帯に設定され、第1光通信機10の送信部12が水中へ放出する光信号の波長帯(第1波長帯)と異なり、また、受信部54に設けられたフィルタで吸収する光の波長帯が、第1光通信機10のフィルタ24において吸収する波長帯と異なっているが、その他の構成は基本的に共通している。
【0036】
そのため、ここでは、第2光通信機50の詳細な説明は省略するが、第2光通信機50は、第1光通信機10との間で送受信する可視光が透過する窓部51aを有する筐体51と、変調部56と発光素子60及び補正部62を有する発光部58とから構成された送信部52と、フィルタ64及び受光素子65を有する受光部63と復調部66とをから構成された受信部54と、筐体51に連結された送受信方向調整部55と、通信相手である第1光通信機10から放出された光の到来方向を検出する第1検出部と、第2光通信機50から放出された光の到来方向と受信部54が光信号を受光する方向とのズレを検出する第2検出部と、送信部52や受信部54や送受信方向調整部55や第1検出部や第2検出部を制御する主制御部68とを備える。
【0037】
第1検出部は、第1光通信機10の送信部12から放出された光信号を受光する第1検出受光部72と、第1検出受光部72が光を受光する方向を変更する検出方向変更部74とを備える。第2検出部は、第1光通信機10の送信部12から放出された光信号を受光する第2検出受光部82と、第2検出受光部82を移動させる移動部84とを備える。第1検出受光部72及び第2検出受光部82は受信部54に設けられた受光部23で構成され、検出方向変更部74は受信部54の方向を変更する送受信方向調整部55で構成されている。
【0038】
このような構成の水中光通信装置において、通信相手を探索するには、まず、図5に示すように、第1光通信機10は、送信部12から情報を含まない光を放出するとともに、第1検出受光部32が通信相手の第2光通信機50の送信部52から放出された光を検出しながら、検出方向変更部34を駆動して送信部12及び第1検出受光部32を第1方向及び第2方向に移動させる(図5のステップS1)。つまり、第1光通信機10は、同一球面上の互いに直交する第1方向及び第2方向に第1検出受光部32を走査し、通信相手の第2光通信機50を探索する。
【0039】
検出方向変更部34が1度の走査で第1検出受光部32を第1方向に移動させる角度と第2方向に移動させる角度は予め定まっている。検出方向変更部34は、第1検出受光部32を移動させている途中で第2光通信機50から放出された光を検出しても、第1検出受光部32の移動を中止することなく、予め定められた領域全体にわたって第1検出受光部32を移動させる。これにより、第1検出受光部32は第1方向及び第2方向における光強度分布を検出する。
【0040】
なお、第1光通信機10及び第2光通信機50が通信相手を探索している間、第2光通信機50も第1光通信機10と同様、送信部52から情報を含まない光を放出しながら第1検出受光部72を第1方向及び第2方向に走査し、通信相手の第1光通信機10を探索する。また、第1光通信機10及び第2光通信機50が通信相手を探索している間、第1光通信機10及び第2光通信機50に設けられた移動部44、84は停止しており、送信部12、52と第2検出受光部42、82の相対的な位置は変化なく一定している。
【0041】
そして、予め定められた領域全体にわたって第1検出受光部32を移動させても通信相手の第2光通信機50から放出された光を検出しない場合(図5のステップS2のNo)、主制御部28は、再度、予め定められた領域全体にわたって第1検出受光部32を移動させ、第1方向及び第2方向における第1検出受光部32が受光する光強度分布を検出する。主制御部28は、通信相手から放出された光を検出するまで、このような光強度分布の検出を繰り返す。
【0042】
一方、第1検出受光部32が第2光通信機50から放出された光を検出した場合(図5のステップS2のYes)、主制御部28は、第1方向及び第2方向における光強度分布に基づいて、第2光通信機50から放出された光の到来方向を特定する。第2光通信機50から放出された光の到来方向を特定する方法としては、例えば、検出した光強度分布のピーク位置を光の到来方向とすることができる(図5のステップS3)。
【0043】
そして、主制御部28は、送受信方向調整部15を駆動して、受信部14に設けられた受光素子25の受光軸方向が、ステップS3で特定した光の到来方向に一致するように、送信部12及び受信部14が設けられた筐体11の方向を変更する(図5のステップS4)。
【0044】
受信部14の受光素子25の受光軸方向と第2光通信機50から放出された光信号の到来方向とが一致すると、第1光通信機10は、送信部12より光信号を第2光通信機50へ向けて送信するとともに、受信部14において第2光通信機50から送信された光信号を受信し、第1光通信機10と第2光通信機50との間で情報の送受信を開始する(図5のステップS5)。
【0045】
そして、第1光通信機10と第2光通信機50との間で通信を開始すると、第1光通信機10と第2光通信機50は、受信部14、54の受光軸方向と通信相手の光通信機50、10から放出された光信号の到来方向とを一致させるトラッキング制御を開始する。
【0046】
具体的には、第1光通信機10は、第2光通信機50と通信している間、移動部44が第2検出受光部42を送信部12の発光部18の周りで連続的に回転移動させ続けることで、第2光通信機50から放出された光信号の到来方向と受信部14の受光素子25の受光軸方向とのズレを検出する。また、第2光通信機50においても第1光通信機10の移動部44と同様、第1光通信機10と通信している間、第2光通信機50に設けられた移動部84が、第2検出受光82を送信部52の発光部58の周りで連続的に回転移動させ続けることで、第1光通信機10から放出された光信号の到来方向と受信部54の受光素子65の受光軸方向とのズレを検出する。
【0047】
第1光通信機10及び第2光通信機50では、それぞれの主制御部28、68が、送信部12、52の周りを回転移動する第2検出受光部42、82で受光した光信号の強度を連続して取得することで、第2検出受光部42、82が移動する領域における光信号の強度分布を取得する。
【0048】
光通信機10,50から放出された光信号の光径は、通信相手の筐体51,11に設けられた窓部51a、11a全体を照射可能な大きさであるため、図6(a)に示すように、第1光通信機10と第2光通信機50との間で受信部14、54の受光軸方向と通信相手の光通信機50、10から放出された光信号の到来方向とが一致する状態では、第1光通信機10及び第2光通信機50から放出される光信号が、通信相手の光通信機50、10の筐体51,11に設けられた窓部51a、11a全体を照射している。そのため、図6(a)の状態では、第1光通信機10及び第2光通信機50のいずれの通信機においても、第2検出受光部42、82の位置にかかわらず第2検出受光部42、82が受光する光信号の強度はほぼ一定となる。
【0049】
図6(a)のような状態から、第1光通信機10及び第2光通信機50の少なくともいずれか一方が移動して通信相手から放出された光信号の到来方向がズレると、第2検出受光部42、82が検出する光信号の強度分布は、通信相手の光通信機50,10が移動した方向の反対方向で小さくなる。このことから、通信相手の光通信機50,10から放出された光の到来方向が、自身の光通信機10,50の受信部14,54の受光軸方向に対してズレた方向を検出することができる。
【0050】
例えば、図6(b)に示すように、第1光通信機10に対して第2光通信機50が下方へ平行移動すると、第1光通信機10の第2検出受光部42が検出する光信号の強度分布は、第2光通信機50が移動した方向の反対方向(図6(b)では上方)で小さくなる。そのため、第1光通信機10の主制御部28は、送信相手の第2光通信機50から放出された光信号の到来方向が、光信号の強度分布が小さくなった方向の反対方向(図6(b)では下方)へズレたことを検出する。
【0051】
そして、第1光通信機10は、検出した光信号の到来方向のズレた方向(図6(b)では下方)を送信部12から通信相手の第2光通信機50へ伝達する。第2光通信機50は、第1光通信機10より到来方向のズレた方向が伝達されると、第1光通信機10で検出したズレが小さくなるように(図6(b)では上向きに)送受信方向調整部55が送信部52及び受信部54の方向を変更する(図6(c)参照)。第1光通信機10において検出されたズレを、送受信方向調整部55が小さくする方法としては、例えば、第1光通信機10より伝達された方向の反対方向へ(図6(b)では上向きへ)、筐体51を予め定められた所定角度回動移動させる。
【0052】
一方、第2光通信機50の第2検出受光部82が検出する光信号の強度分布は、第1光通信機50が第2光通信機10に対して相対的に移動した方向(図6(b)では上方)の反対方向(図6(b)では下方)で小さくなる。そのため、第2光通信機50の主制御部68は、送信相手の第1光通信機10から放出された光信号の到来方向が、光信号の強度分布が小さくなった方向の反対方向(つまり、図6(b)では上方)へズレたことを検出する。
【0053】
そして、第2光通信機50は、検出した光信号の到来方向のズレた方向を送信部52から通信相手の第1光通信機10へ伝達する。第1光通信機10は、第2光通信機50より到来方向のズレた方向が伝達されると、例えば、第2光通信機50より伝達された方向の反対方向へ(図6(b)では下向きへ)、送受信方向調整部15が筐体11を予め定められた所定角度回動移動させることで、第2光通信機50で検出したズレが小さくなるように送信部12及び受信部14の方向を変更する。
【0054】
これにより、通信相手の光通信機10、50から放出された光信号の到来方向のズレが補正され、受信部14、54の受光軸方向と送信部52、12から放出された光信号の到来方向とが一致する(図6(c)参照)。
【0055】
また、第1光通信機10や第2光通信機50が回転移動した場合、例えば、図7(a)に示すように、第1光通信機10及び第2光通信機50が下向きに回転移動すると、第2検出受光部42、82が検出する光信号の強度分布は、通信相手の光通信機50、10が移動した方向(図7(a)では下方)の反対方向(図7(a)では上方)で小さくなる。このことから、光通信機10、50の主制御部28、68は、送信相手の光通信機50、10から放出された光信号の到来方向が、光信号の強度分布が小さくなった方向の反対方向(つまり、図7(a)では下方)へズレたことを検出する。
【0056】
そして、光通信機10、50は、検出した到来方向のズレた方向を送信部12、52から通信相手の光通信機50、10へ伝達する。到来方向のズレた方向が伝達されると、例えば、伝達された方向の反対方向へ(図7(a)では上向きへ)、通信相手の送受信方向調整部55、15が筐体51、11を予め定められた所定角度回動移動させることで、第1光通信機10及び第2光通信機50で検出したズレが小さくなるように送信部52、12及び受信部54、14の方向を変更する。
【0057】
これにより、図7(b)に示すように、光通信機10、50から放出された光信号の到来方向のズレが補正され、受信部14、54の受光軸方向と送信部52、12から放出された光信号の到来方向とが一致する。
【0058】
以上のような本実施形態の水中光通信装置では、一方の光通信機10、50に設けられた検出方向変更部34、74が、第1検出受光部32、72を移動させながら通信相手の光通信機50、10から放出された光を第1検出受光部32、72で受光し、移動途中で光を検出しても第1検出受光部32の移動を中止することなく、予め定められた領域全体にわたって第1検出受光部32を移動させて光強度分布を検出する。そのため、本実施形態の水中光通信装置では、水中を浮遊しているマリンスノーや気泡等の障害物に反射した光を通信相手が放出した光信号の到来方向と誤認しにくくなり、速やかに通信相手を発見することができる。
【0059】
また、本実施形態では、検出方向変更部34、74が1つの受光素子25、65からなる第1検出受光部32、72を移動させて光強度分布を検出するため、受光素子の数を抑えつつ所定領域内の光強度分布を連続的に取得することができ、製造コストを抑えつつ通信相手が放出した光信号の到来方向を正確に検出することができる。しかも、本実施形態では、光通信機10、50は、検出方向変更部34が互いに直交する第1方向及び第2方向に第1検出受光部32を走査し、通信相手の光通信機50、10から放出された光信号の到来方向を検出するため、より一層正確に検出することができる。
【0060】
また、本実施形態では、通信相手の光通信機50,10から伝送された情報を受信する受信部14に設けられた受光部23が、通信相手の光通信機50,10から放出された光の到来方向を検出する第1検出受光部32、72を兼ねているため、水中光通信装置の構成を簡略化することができる。
【0061】
また、本実施形態の水中光通信装置では、一方の光通信機10、50において第2検出受光部42、82が予め定められた領域を繰り返し移動するように移動部44、84が第2検出受光部42,82を移動させながら、第2検出受光部42、82が通信相手の光通信機50,10から放出された光を受光して、通信相手の光通信機50,10が放出した光の強度分布を検出する。そのため、本実施形態の水中光通信装置では、少ない数の受光素子でも通信相手の光通信機50,10から放出された光の到来方向と受信部14,54の受光軸方向とのズレを検出することができ、製造コストを抑えつつPMT等の高感度の受光素子を用いて伝送距離を長距離化することができる。
【0062】
また、本実施形態では、第2検出受光部42,82が送信部12の周りで回転移動するため、正確に通信相手の光通信機50,10から放出された光の到来方向と受信部14,54の受光軸方向とのズレを検出することができる。
【0063】
また、本実施形態では、通信相手の光通信機50,10から伝送された情報を受信する受信部14に設けられた受光部23が、通信相手の光通信機50,10から放出された光の到来方向と受信部14,54の受光軸方向とのズレを検出する第2検出受光部42、82を兼ねているため、水中光通信装置の構成を簡略化することができる。
【0064】
さらに、第1検出受光部32、72や第2検出受光部42,82を構成する受光素子25、65が1つであるため、複数の受光素子からなる場合に必要となる各受光素子間で受光感度のばらつきを校正する必要がなく、簡便な構成で正確に通信相手が放出した光信号の到来方向を検出することができる。
【0065】
(変更例)
上記した実施形態では、通信相手の光通信機50,10から伝送された情報を受信する受信部14に設けられた受光部23が、第1検出部の第1検出受光部32や第2検出部の第2検出受光部42を兼ねている場合について説明したが、第1検出部の第1検出受光部32や第2検出部の第2検出受光部42を受光部23と別個に設けてもよい。
【0066】
また、上記した実施形態では、受信部14の受光部23や、第1検出部の第1検出受光部32や、第2検出部の第2検出受光部42を1個の受光素子から構成したが、複数個の受光素子で構成してもよい。
【0067】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、
発明の範囲を限定することを意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実
施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変
更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様
に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0068】
10…第1光通信機、11…筐体、11a…窓部、12…送信部、14…受信部、15…送受信方向調整部、16…変調部、18…発光部、20…発光素子、22…補正部、23…受光部、24…フィルタ、25…受光素子、26…復調部、28…主制御部、32…第1検出受光部、34…検出方向変更部、42…第2検出受光部、44…移動部、50…第2光通信機、51…筐体、52…送信部、54…受信部、55…送受信方向調整部、58…発光部、60…発光素子、63…受光部、65…受光素子、68…主制御部、72…第1検出受光部、74…検出方向調整部、82…第2検出受光部、84…移動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7