(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記静止画取得手段は、さらに、予め登録された画像データと類似する画像が撮影されたシーンに係る静止画を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のネットワークカメラシステム。
前記静止画取得手段は、さらに、前記静止画取得手段取得された静止画に係るシーンの前後のシーンについても、静止画を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のネットワークカメラシステム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を用いて、本発明の情報処理システムの概要を説明する。
【0016】
本発明の情報処理システムは、レジ端末101とネットワークカメラ102(撮像装置)と、表示端末103とを含む構成であり、レジ端末101とネットワークカメラ102とが通信可能に接続され、ネットワークカメラ102と表示端末103とが通信可能に接続されている。
【0017】
ネットワークカメラ102において撮影された動画や静止画については、ネットワークカメラ102が備える記憶領域に記憶されても良いし、外部の記憶装置に記憶するよう制御してもよい。外部の記憶装置に記憶する場合は、ネットワークカメラ102と当該記憶装置とが通信可能に接続され、当該記憶装置に記憶された動画や静止画が表示端末103に表示される。
【0018】
このように、動画撮影機能を備えるネットワークカメラ102と、記憶手段や動画の編集・分析等を行う機能を備える情報処理装置(不図示)を含むシステムを、ネットワークカメラシステムと呼ぶものとする。
【0019】
次に、
図2を用いて、
図1に示したレジ端末101、表示端末103のハードウエア構成の一例について説明する。
【0020】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0021】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0023】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0027】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0028】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0029】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを備えていればよい。
【0030】
次に、
図3を用いて、
図1に示したネットワークカメラ102のハードウエア構成の一例について説明する。
【0031】
図3において、ネットワークカメラ102は、いわゆるデジタルビデオカメラ等から成り、撮影用のレンズ301、撮像素子(以下、「CCD」と称する)302、アナログ−デジタルコンバータ(以下、「ADC」と称する)303、画像処理部304、コントローラ310、バッファメモリ311、フラッシュROM312(記憶手段)、インターフェース回路(以下、「I/F回路」と称する)313、カードホルダ314、メモリーカード315(記憶手段)、ディスプレイドライバ316、USBドライバ318、および操作部320を備える。
【0032】
ネットワークカメラ102は、撮影ボタン323(シャッターボタン)の押下に応じて、画像を生成するものである。なお、本実施形態では、撮影ボタン323(シャッターボタン)の押下に従って撮影するように構成するが、撮影ボタン323(シャッターボタン)がなく、タッチパネル上で、ユーザから撮影指示がされた場合に撮影するようにすることも可能である。
【0033】
レンズ301は、対物レンズ、ズームレンズ、およびフォーカスレンズなどで構成される。ズームレンズおよびフォーカスレンズについては、不図示の駆動機構により光軸方向へ駆動される。CCD302は、レンズ301を介して入射される光学画像を結像し、電気信号(アナログ信号)に変換して出力するCCDイメージセンサで構成される。ADC303は、CCD302から出力される電気信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する機能を有する。
【0034】
画像処理部304は、前処理部305、YC処理部306、電子ズーム処理部307、圧縮部308、および伸長部309を備え、ADC303から出力されるデジタル信号から画像データを生成し、各種画像処理を行う機能を有する。
【0035】
前処理部305は、入力される画像データに基づく画像のホワイトバランスを調整するホワイトバランス処理や画像のガンマ補正処理を行う機能を有する。ホワイトバランス処理は、画像の色合いを、実物の色合いに近くなるように調整したり、光源(蛍光灯や太陽光など)に合った適正な色に調整したりする処理である。ガンマ補正処理は、画像のコントラストを調整する処理である。なお、前処理部305は、ホワイトバランス処理およびガンマ補正処理以外の画像処理を実行することも可能である。
【0036】
YC処理部306は、入力される画像データに基づく画像を、輝度情報「Y」と、輝度信号と青色の色差情報「Cb」と、輝度信号と赤色の色差情報「Cr」とに分離する機能を有する。電子ズーム処理部307は、画像の一部(例えば中央部)を所定の大きさでトリミングし、トリミングした画像を信号処理で元画像の大きさに拡大する機能を有する。電子ズーム処理部307は、例えば、撮影された1600×1200ドットの画像から中央の1024×768ドットの画像を切り出し、データ補間を行いながら1600×1200ドットのサイズに拡大することができる。
【0037】
圧縮部308は、画像データをJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式などの圧縮形式によって圧縮する機能を有する。伸長部309は、圧縮されている画像データを伸長する機能を有する。例えば、画像データをJPEG方式で圧縮する場合、まず、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理が行われる(DCT処理)。次に、画像の階調やグラデーションを表現する段階を数値(量子化ビット数)で表現する量子化処理が行われる。最後に、ハフマン符号化処理で画像データが圧縮される。具体的には、画像データの信号文字列が一定のビット毎に区切られ、出現頻度が高い文字列に対してより短い符号が与えてられてゆく。なお、圧縮処理を行わないで画像データを記録する方式の場合は、圧縮部308および伸長部309を省略することができる。また、画像データの圧縮形式は、JPEG方式に限らず、GIF(Graphical Interchange Format)形式などであっても、同様に処理を行うことができる。
【0038】
コントローラ310は、画像処理部304、バッファメモリ311、フラッシュROM312、I/F回路313、ディスプレイドライバ316、USBドライバ318、および操作部320に接続されている。また、コントローラ310は、機能的な構成として、操作部320からの入力信号に応じて各部を動作制御するための制御信号を出力する制御部(不図示)と、ユーザに関する認証を行う認証部(不図示)とを備える。
【0039】
バッファメモリ311には、画像処理部304において画像処理が行われる際に、一時的に画像データが保存される。フラッシュROM312には、ネットワークカメラ102の各種設定情報が保存される。I/F回路313は、コントローラ310から出力される画像データを、メモリーカード315に記録可能なデータ形式に変換する。また、I/F回路313は、メモリーカード315から読み出された画像データ等を、コントローラ310で処理可能なデータ形式に変換する。
【0040】
カードホルダ314は、記憶媒体であるメモリーカード315をネットワークカメラ102に着脱可能にする機構を備えると共に、メモリーカード315との間でデータ通信が可能な電気接点を備える。また、カードホルダ314は、ネットワークカメラ102で利用される記憶媒体の種類に応じた構造を有する。メモリーカード315は、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子を内蔵し、カードホルダ314に着脱可能なカード型の記憶媒体である。メモリーカード315には、ネットワークカメラ102で撮影された画像データを記録することができる。尚、本実施例ではネットワークカメラ102のみの構成として説明をするが、ネットワークカメラ102と通信可能な情報処理装置等に備えられた記憶手段をメモリーカード315の代わりとしてもよい。ネットワークカメラ102と情報処理装置との通信方法は特に問わない。有線でも無線でもよい。この場合、ネットワークカメラ102が通信インターフェースコントローラを備え、通信インターフェースコントローラを通じて情報処理装置と通信する。
【0041】
ディスプレイドライバ316は、コントローラ310から出力される画像データを液晶ディスプレイ317で表示可能な信号に変換する。具体的には、ディスプレイドライバ316は、コントローラ310から出力されるデジタルの画像データをアナログ画像信号に変換する処理を行い、次に画像サイズを液晶ディスプレイ317の表示可能エリアのサイズに適したサイズに変換する処理を行う。
【0042】
操作部320は、電源スイッチ321、モードダイヤル322、撮影ボタン323(シャッターボタン)、カーソルキー324、ズームボタン325、および閲覧(再生)ボタン326を備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作内容に応じた信号をコントローラ310に出力する。なお、操作部320には、図示の操作ボタン以外の操作ボタン類も含まれるが、それらの説明は省略する。
【0043】
モードダイヤル322は、撮影動作のモードを切り替えるための回転可能なダイヤルである。ユーザはモードダイヤル322を回転操作することで、メモリーカード315に保存された画像データに対してアクセス制限を行うことが可能な管理者モードや管理者モード以外の撮影動作モードを含む複数の撮影動作モードを選択することが可能である。
【0044】
管理者モード以外の撮影動作モードとは、例えば、予めネットワークカメラ102が保持している撮影設定(ホワイトバランスやシャッタースピード等)をユーザに選択しやすく表したAutoモードや夜景モード、或いはユーザが任意に撮影設定を設定することができるマニュアルモードなどである。
【0045】
閲覧ボタン326は、撮影した画像データを閲覧する閲覧モード(画像再生モード)に切り替えるためのボタンである。閲覧ボタン326が押下されると、撮影モードから閲覧モードに移行する。なお、閲覧モードへの切替方法については、閲覧ボタン326の押下に限定されず、液晶ディスプレイ317上のタッチパネル(不図示)などによる移行方法であってもよい。
【0046】
閲覧モードでは、コントローラ310が、I/F回路313を介して、カードホルダ314に装着されているメモリーカード315から設定情報と画像データを読み出す。設定情報は、現在装着されているメモリーカード315に記録されている画像の枚数および記録されている画像データの容量などである。読み出される画像データは、例えば、画像1枚分の画像データまたはサムネイルデータである。なお、メモリーカード315から読み出される画像データは、上述したように所定の圧縮形式で圧縮されている。
【0047】
メモリーカード315から読み出された画像データは、I/F回路313およびコントローラ310を介して、ディスプレイドライバ316へ入力される。ディスプレイドライバ316は、入力された画像データを液晶ディスプレイ317に表示させる。
【0048】
カーソルキー324は、ユーザが撮影装置に対する所定の指示や機能選択を行うためのキーである。ユーザは、カーソルキー324により、ネットワークカメラ102に対する各種設定情報やユーザ認証情報などの操作入力を行うことができる。また、カーソルキー324により、液晶ディスプレイ317にメニュー画面を表示させたり、ネットワークカメラ102が有する所定の機能を選択させたりすることができる。
次に
図4を用いて、動画抽出処理について説明する。
【0049】
なお、
図4のフローチャートに示す処理のうちステップS401〜S403は、レジ端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理であり、ステップS404からS406は、ネットワークカメラ102のコントローラ310が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0050】
ステップS401では、レジ端末101のCPU201は、会計処理を行う。具体的には、商品に付されたバーコードなどを読み取り商品の金額を取得する処理などである。
【0051】
ステップS402では、レジ端末101のCPU201は、最後の商品の会計処理が終了し、支払い方法が確定すると、レシート発行の指示を受け付け、レシートの発行をする。
【0052】
この際、レシートには、当該レシートにかかる会計処理を識別するための情報が印字されるものとする。具体的には、識別番号や、バーコード、二次元コード等により識別情報を記載する。
【0053】
ステップS403では、レジ端末101のCPU201は、レシートを発行した旨の通知をネットワークカメラ102に対して送信する。
【0054】
ここで送信される通知には、上記レシートに記載される識別情報、ステップS401における会計処理の終了時刻、ステップS402におけるレシート発行の時刻などの情報が含まれる。会計処理の終了時刻は、最後の商品の会計処理(レシート発行時から遡って直近の会計処理)を行った時刻により特定することが可能である。
【0055】
ステップS404では、ネットワークカメラ102は、ステップS403でレジ端末101から送信された通知を受信する。
【0056】
ステップS405では、ネットワークカメラ102は、ネットワークカメラ102により撮影された動画のうち、ステップS404で受信した会計処理の終了時刻からレシート発行の時刻までを1つの動画ファイルとして抽出する。なお、ネットワークカメラ102は、常に動画を撮影いるものとし、ステップS405においては、当該撮影された動画のうち、記録として残すべき動画を抽出する処理である。
【0057】
本実施形態では、会計処理の終了時刻からレシート発行の時刻までを1つの動画ファイルとして抽出したが、会計処理の開始時刻からレシート発行の時刻までを1つの動画ファイルとして抽出してもよい。
【0058】
ステップS406では、ステップS405で抽出した動画ファイルと、ステップS404で受信した識別情報とを対応付けて保存する。対応付けて保存されたデータの一例を
図12に示す。
【0059】
なお、本実施形態においては、動画ファイルと識別情報とをネットワークカメラ102に保存するよう説明したが、ネットワークカメラ102と通信可能に接続された外部記憶装置に保存しても良い。
そして、本フローチャートの処理を終了する。
【0060】
なお、本実施形態においては、ネットワークカメラ102が動画抽出、保存処理を実行するよう説明したが、ネットワークカメラ102により撮影された動画に対する編集や分析をする機能を備える情報処理装置(不図示)により処理してもよい。
【0061】
次に、
図5を用いて、ネットワークカメラ102が実行する静止画取得処理について説明する。
【0062】
ステップS501では、ネットワークカメラ102は、ステップS406で保存された動画データを取得する。
【0063】
ステップS502では、ネットワークカメラ102は、ステップS501で取得した動画に含まれるシーンについて、所定の静止画取得条件を満たすかを判断する。
【0064】
所定の条件を満たすシーンである場合(ステップS502:YES)は、処理をステップS503に移行する。
【0065】
所定の条件を満たさないシーンである場合(ステップS502:NO)は、処理をステップS504に移行する。
【0066】
ステップS503では、ネットワークカメラ102は、ステップS502で所定の条件を満たすシーンであると判定されたシーンについて、静止画として取得し、保存する。この際、動画データに対応付けられた識別番号を当該シーンにも対応付けて保存する。対応付けて保存したデータの一例を
図12に示す。
【0067】
ステップS504では、ネットワークカメラ102は、ステップS501で取得した動画の全てのシーンについて、ステップS502の判定処理を実行したかを判断する。
【0068】
すべてのシーンについて処理を実行した場合(ステップS504:YES)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0069】
処理を実行していないシーンが残っている場合(ステップS504:NO)は、処理をステップS502に移行する。
【0070】
なお、本実施形態においては、ネットワークカメラ102が静止画取得処理を実行するよう説明したが、ネットワークカメラ102により撮影された動画に対する編集や分析をする機能を備える情報処理装置(不図示)により処理してもよい。
【0071】
また、条件を満たしたシーンの前後所定の時間について、静止画として残しても良い。例えば、条件を満たしたシーンの5秒前から5秒後までを1秒間隔で静止画の取得をする処理を行っても良い。このように静止画として複数枚の画像を残すことで、トラブル等が発生した場合に静止画によって前後関係を把握することができ、トラブル解決等に役立てることができる。
【0072】
ここで、ステップS502における静止画取得条件について、
図9、
図10を用いて説明する。
【0073】
図9は、会計時における金銭支払いの様子を表した図である。
図9に示すように、ネットワークカメラ102は、金銭が置かれる(通過する)領域(例えば金銭授受用のトレーなど)を撮影しているものとする。
【0074】
図10は、静止画取得条件を説明するための図であり、
図9における金銭が置かれる領域を拡大した図である。
【0075】
静止画取得条件としては、例えば撮影された画像にお金が映っているかを条件とする。この場合、予めお金の画像データを登録しておき、撮影された画像に映ったオブジェクトと登録されたお金の画像データとの類似度を算出し、予め定められた類似度を満たせば当該オブジェクトをお金であると判断し、静止画を撮影する。
【0076】
また、撮影された画像に映るオブジェクトの形により、判断することも可能である。例えば、長方形の物体であるか否かにより判断すること紙幣であるかを判断することが可能である。また、エッジ(辺)と角がある物体であるか否かといった条件により紙幣を判断することも可能である。
【0077】
また、所定の方向に動く物体を検知したか否かにより、静止画を取得するか否かを決定しても良い。例えば、
図10の例では、予め定められた検知ラインを所定の方向にオブジェクトが通過したかにより判断する場合のイメージを表している。より具体的には、
図10の図において、下から上(客側から店員側)に向かって、動体オブジェクト(例えば客の手やお金など)が通過したか否かにより判断する。
【0078】
このように、予め定められた検知ラインをオブジェクトが通過したか否かにより、客による支払い行為があったと検知することで、例えばクレジットカードによる支払いなども検知することが可能となる。また、所定の方向にオブジェクトが通過したかを判断することで、店員の手が通過したのか、それとも客の手であるのか等を、判断することも可能となる。すなわち、店員側から何かしらのオブジェクトが出てきたのか、それとも客側からなのかを判断することが可能とあなる。
【0079】
次に
図6を用いて、表示端末103とネットワークカメラ102による動画、静止画の表示処理について説明する。
【0080】
なお、
図6のフローチャートに示す処理のうち、ステップS601、S602、S606、S607は、表示端末103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理であり、ステップS603〜S605については、ネットワークカメラ102が実行する処理である。
【0081】
ステップS601では、表示端末103のCPU201は、ステップS402で発行されたレシートに記載された識別情報を取得する。例えばバーコードや二次元コードを読み取ることで識別情報を取得する。
【0082】
ステップS602では、表示端末103のCPU201は、ステップS601で取得した識別情報を含む動画・静止画取得依頼をネットワークカメラ102に送信する。
【0083】
ステップS603では、ネットワークカメラ102は、ステップS602で表示端末103から送信された識別情報を含む取得依頼を受信する。
【0084】
ステップS604では、ネットワークカメラ102は、ステップS603で受信した動画・静止画取得依頼に含まれる識別情報に基づき、当該識別情報に対応付けて記憶された動画・静止画を検索する。
【0085】
ステップS605では、ネットワークカメラ102は、ステップS604で検索された動画・静止画を表示端末103に対して送信する。
【0086】
ステップS606では、表示端末103のCPU201は、ステップS605でネットワークカメラ102から送信された動画・静止画を受信する。
【0087】
ステップS607では、表示端末103のCPU201は、ステップS606で受信した動画・静止画を表示部に表示する。そして本フローチャートに示す処理を終了する。
【0088】
なお、本実施形態においては、ネットワークカメラ102に動画や静止画のデータが記憶されていることを前提に、ネットワークカメラ102から動画や静止画を取得して表示端末で表示するよう説明した。上述の通り、動画や静止画データを外部装置に記憶している場合は、ステップS603〜S605の処理主体はネットワークカメラ102ではなく、当該データを記憶している装置や、当該装置を操作可能な装置となる。
【0089】
図8は、表示端末103に動画および静止画を表示した様子を示す図である。
【0090】
図8では、表示端末103としていわゆるスマートフォンやタブレット端末を想定した図である。表示端末103としては、
図8のようにスマートフォンやタブレット端末でもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)や、テレビであっても、動画や静止画が表示できる端末であればいずれであっても良い。
【0091】
また、
図8では動画と静止画とを1画面に同時に表示しているが、別々に表示してもよい。すなわち、動画を再生する画面と静止画が表示される画面を別の画面とし、表示の切り替えをすることで、動画と静止画とを確認できる構成であってもよい。
【0092】
図8に示すように、動画再生領域801と静止画表示領域802とから構成される。
【0093】
動画再生領域801では、ネットワークカメラにより撮影され、
図12のデータテーブルに記憶された動画が再生される。静止画表示領域802においては、静止画取得条件を満たしたシーンとして取得された画像が表示される。なお、静止画表示領域802に示すように、複数枚の静止画を時系列で表示している。このように表示することで、例えばトラブルが発生した場合にもその前後関係を静止画により把握することが可能となる。
【0094】
また、コントロールバー803を備え、コントロールバー803を左右に操作することで、動画の再生位置を調整できる。
<第2の実施形態>
【0095】
第1の実施形態においては、すでにネットワークカメラ102により撮影され、保存された動画データについて、ファイル作成や静止画取得をする処理について説明した。
【0096】
第2の実施形態においては、レジ端末101における処理に応答してネットワークカメラ102が動画撮影やデータ保存処理を行う構成について説明する。
【0097】
図7は、第2の実施形態におけるネットワークカメラ102が実行する処理を示すフローチャートである。
【0098】
図7に示す処理のうち、ステップS701〜S703は、レジ端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理であり、ステップS704〜S711は、ネットワークカメラ102のコントローラ310が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0099】
まず、レジ端末101における処理の流れについて説明する。
【0100】
ステップS701では、レジ端末101は、会計処理を行う。会計処理は、商品に付されたバーコード等を読み取り、商品の会計を行う一連の処理を指す。
【0101】
ステップS702では、レジ端末101は、ステップS701における会計処理のレシートを発行する。
【0102】
ステップS703では、レジ端末101は、ステップS701における会計処理を識別するための情報をネットワークカメラ102に送信する。
そして、本フローチャートの処理を終了する。
次に、ネットワークカメラ102における処理を説明する。
【0103】
ステップS704では、レジ端末101における会計処理が開始されたか否かを判定する。
【0104】
レジ端末101における会計処理の開始を検知した場合(ステップS704:YES)は、処理をステップS705に移行する。
【0105】
ステップS705では、ネットワークカメラ102は、動画の撮影を開始する。
【0106】
ステップS706では、ネットワークカメラ102は、撮影中の画像内において、所定の静止画取得条件を満たす事象が発生したか否かを判定する。静止画取得条件の具体例については、第1の実施形態におけるステップS502と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0107】
静止画取得条件を満たす事象が発生した場合(ステップS706:YES)は、処理をステップS707に移行する。
【0108】
静止画取得条件を満たす事象が発生していない場合(ステップS706:NO)は、処理をステップS708に移行する。
【0109】
ステップS707では、ネットワークカメラ102は、ステップS706で条件を満たすと判定された事象の静止画を撮影する。ステップS707の静止画取得についても、ステップS503と同様に、前後所定の範囲で複数枚の静止画を取得してもよい。
【0110】
ステップS708では、ネットワークカメラ102は、レジ端末101でレシート発行処理がなされたかを判定する。
【0111】
レジ端末101によるレシート発行を検知した場合(ステップS708:YES)は、処理をステップS709に移行する。
【0112】
レジ端末101によるレシート発行を検知していない場合(ステップS708:NO)は、処理をステップS706に移行する。
【0113】
ステップS709では、ネットワークカメラ102は、動画撮影処理を終了する。
【0114】
すなわち、レジ端末101によるレシート発行が行われるまで、動画撮影を継続し、動画撮影中に静止画取得条件を満たす事象が発生した場合には、当該事象を静止画として撮影する処理を行う。そして、レジ端末101によるレシート発行を検知すると、動画撮影を終了する。
【0115】
ステップS710では、ネットワークカメラ102は、レジ端末101から送信された会計処理を識別するための情報を取得する。
【0116】
ステップS711では、ネットワークカメラ102は、ネットワークカメラ102の記憶領域または外部装置の記憶領域に、撮影された動画データおよびステップS707で撮影された静止画像を、ステップS710で取得した識別情報と対応付けて記憶する。対応付けて記憶したデータの一例を
図12に示す。
【0117】
なお、本実施形態においては、ステップS704において会計処理が開始されたかを判定しているが、会計処理の終了(最後の商品の会計処理を行ったこと)を判定し、動画撮影を開始(ステップS705)しても良い。
【0118】
動画再生処理については、第2の実施形態においても、
図6のフローチャートで示す処理、
図8の表示画面と同様であるため、説明は省略する。
以上が本発明の第2の実施形態における処理内容である。
【0119】
図11は、レジ端末101において発生したイベントとイベント発生日時とが対応付けられたデータである。
【0120】
ステップS401、S402、S701、S702等において発生したイベントと発生日時が対応付けて登録される。例えば、
図11に示す例では、会計処理が開始された時刻(前回のレシート発行後、最初の会計処理)と、会計処理の終了時刻(最後の商品の会計処理(レシート発行直前の会計処理))と、レシート発行の時刻とが登録されている。
【0121】
ステップS403では、
図11に示すイベントとイベント発生日時のデータおよび識別情報がレジ端末101からネットワークカメラ102に対して送信される。
【0122】
図12は、ネットワークカメラ102により撮影された動画ファイルと静止画ファイルが識別情報と対応付けて登録されたデータテーブルの一例である。
【0123】
例えば、
図11における会計処理(2014年6月25日10時15分に開始され、同日10時17分30秒にレシート発行された処理)を示す識別情報が「0001」である場合、当該処理にかかる動画および静止画は、「0001.mp4」と「0001.jpg」となる。
【0124】
すなわち、会計処理の開始からレシート発行までの動画を保存する構成の場合、動画ファイル「0001.mp4」は、2014年6月25日10時15分00秒から同日10時17分30秒までの2分30秒間の動画のデータとなる。
【0125】
また、「0001.jpg」は、当該動画データにおける静止画取得条件を満たしたシーンの静止画のデータである。
【0126】
以上のように、レジ端末によるレシート発行のタイミングに基づき、ネットワークカメラ102で撮影された動画を区切り、動画データを作成し、当該動画データとレジ端末による会計処理をと対応付けて記憶することで、いずれの動画がどの会計処理の動画であるかを検索しやすくすることが可能となる。すなわち、レシート発行は、会計処理が終了し、支払いも行われたあとに行われる処理であるため、このタイミングで区切ることで、一連の会計処理を1つの動画として記憶することが可能となる。
【0127】
また、レジ端末による会計処理が開始されたタイミングまたは終了したタイミングからレシート発行までを1つの動画ファイルとして記憶することで、無駄な動画を記憶することがなくなり、容量削減をすることが可能となる。
【0128】
例えば、
図11の例においては、6月25日10時22分40秒にレシートが発行され、次の会計処理の開始が10時50分20秒となっている。この場合、10時22分40秒から10時50分20秒までの間は、何も処理が行われなかった時間であり、この時間の動画を残しておいても意味のないものである。そこで、本発明の処理を実行することで、この無駄な時間帯の動画を残さず、必要な時間帯の動画だけを残すことが可能となり、容量削減に貢献できる。
【0129】
また、撮影された動画のうち、所定の条件を満たしたシーンを静止画として取得することで、トラブル等が発生した場合に静止画によって前後関係を把握することができ、トラブル解決等に役立てることができる。この際、所定の条件を満たしたシーンの前後のシーンについても静止画として残すことで、一連の流れを静止画で把握することが可能となり、トラブル解決等により役立てることが可能となる。
【0130】
また、レジ端末から発行されるレシートに識別情報を印刷し、当該識別情報と動画・静止画とを対応付けて記憶することで、レシートに記載された識別情報に基づき、当該レシートに係る会計処理の動画や静止画を効率的に検索することが可能となる。
【0131】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0132】
また、本発明におけるプログラムは、
図4〜
図7の処理をコンピュータに実行させるプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは、
図4〜
図7の各処理ごとのプログラムであってもよい。
【0133】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0134】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0135】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0136】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0137】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0138】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0139】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。