(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
チャネル割り当てフィールド及びグラントスタートタイムフィールドを有する第1のメッセージを生成するステップであって、前記チャネル割り当てフィールドの長さは、8ビットであり、前記チャネル割り当てフィールドは、チャネル0に対応するビット0及びチャネル1に対応するビット1を有し、バイナリ0は、前記対応するチャネルが送信用でないことを示し、バイナリ1は、前記対応するチャネルが送信用であることを示す、生成するステップと、
前記第1のメッセージを送信するステップと、
を有し、
前記チャネル割り当てフィールドは、装置と光ネットワークユニット(ONU)との間の上流への送信のためのチャネルを示し、前記装置は光ライン端末(OLT)であり、前記グラントスタートタイムフィールドは、送信する時間を示す方法。
前記第1のメッセージは更に、デスティネーションアドレスフィールド、ソースアドレスフィールド、長さ/タイプフィールド、オペコードフィールド及びタイムスタンプフィールドを有する、請求項6又は7記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ以上の実施例の例示的な実現形態が以下に提供されるが、開示されるシステム及び/又は方法は、現在知られているか、又は存在しているかにかかわらず、何れかの数の技術を利用して実現されうることが最初に理解されるべきである。本開示は、ここに図示及び説明される例示的な設計及び実現形態を含む、以下に示される例示的な実現形態、図面及び技術に限定されるべきでないが、添付した請求項の範囲内においてそれらの完全な均等の範囲と共に修正されてもよい。
【0011】
ASIC:特定用途向け集積回路
CO:中央オフィス
CPU:中央処理ユニット
DSP:デジタル信号プロセッサ
EO:電気から光
EPON:イーサネットPON
FCS:フレームチェックシーケンス
G,Gb/s:毎秒ギガビット
ID:識別子
IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers
LLID:論理リンクID
MPCP:マルチポイント制御プロトコル
NG−PON:次世代PON
ODN:光分散ネットワーク
OE:光から電気
OLT:光ライン端末
ONT:光ネットワーク端末
ONU:光ネットワークユニット
オペコード:オペレーションコード
PON:パッシブ光ネットワーク
P2MP:ポイント・ツー・マルチポイント
RAM:ランダムアクセスメモリ
RN:リモートノード
ROM:読み出し専用メモリ
RX:受信ユニット
SRAM:静的RAM
シンク:同期
TCAM:ターナリコンテンツアドレッサブルメモリ
TDM:時分割多重
TWDM:時間波長分割多重
TX:送信ユニット
WDM:波長分割多重
【0012】
図1は、PON100の概略図である。PON100は、OLT110、複数のONU120、及びOLT110をONU120に結合するODN130を有する。PON100は、OLT110とONU120との間でデータを分配するためのアクティブコンポーネントを必要としなくてもよい通信ネットワークである。代わりに、PON100は、OLT110とONU120との間でデータを分配するためのODN130におけるパッシブ光コンポーネントを利用してもよい。
【0013】
OLT110は、ONU120及び他のネットワークと通信する。具体的には、OLT110は、他のネットワークとONU120との間の仲介者である。例えば、OLT110は、他のネットワークから受信したデータをONU120に転送し、ONU120から受信したデータを他のネットワークに転送する。OLT110は、送信機及び受信機を有する。他のネットワークがPON100において利用されるプロトコルと異なるネットワークプロトコルを利用するとき、OLT110は、ネットワークプロトコルをPONプロトコルに変換し、その反対も行うコンバータを有する。OLT110は、典型的には、COなどの中央位置に配置され、それはまた他の適切な位置に配置されてもよい。
【0014】
ODN130は、光ファイバケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ及び他の適したコンポーネントを有するデータ分散システムである。当該コンポーネントは、OLT110とONU120との間で信号を分配するための電力を必要としないパッシブ光コンポーネントを含む。あるいは、当該コンポーネントは、図示されるような分岐構成においてOLT110からONU120に延伸するが、ODN130は他の何れか適したP2MP構成において構成されてもよい。
【0015】
ONU120は、OLT110及びカスタマと通信し、OLT110とカスタマとの間の仲介者として動作する。例えば、ONU120は、OLT110からのデータをカスタマに転送し、カスタマからのデータをOLT110に転送する。ONU120は、電気信号を光信号に変換し、光信号をOLT110に送信する光送信機を有し、ONU120は、OLT110から光信号を受信し、光信号を電気信号に変換する光受信機を有する。ONU120は更に、電気信号をカスタマに送信する第2送信機と、電気信号をカスタマから受信する第2受信機とを有する。ONU120及びONTは同様であり、これらの用語は互換的に利用されうる。ONU120は、典型的には、カスタマ施設などの分散された位置に配置されるが、それらはまた他の適した位置に配置されてもよい。
【0016】
IEEE P802.3ca 100G−EPON Task Forceは、25G、50G及び100Gの複数波長PONの物理レイヤの仕様書及びマネージメントパラメータを規定することを任務とする。そのようなPONは、同時に利用する複数のチャネルをONU120に割り当てるOLT110を参照し、同時に複数のチャネルを利用するONU120を参照するチャネルボンディングをサポートする。ONU120は、OLT110からONU120への下流方向へのチャネルボンディングされた受信を実行するか、あるいは、ONU120からOLT110への上流方向へのチャネルボンディングされた送信を実行してもよい。100G−EPONについて、各チャネル又はレーンは、異なる波長に対応し、25Gデータレートまで提供する。従って、ONU120は、25Gデータレートを達成するため1つのチャネルを利用して送受信し、ONU120は、50Gデータレートを達成するため2つのチャネルを利用して送受信し、ONU120は、75Gデータレートを達成するため3つのチャネルを利用して送受信し、ONU120は、100Gデータレートを達成するため4つのチャネルを利用して送受信する。
【0017】
図2は、上流チャネルボンディングスキームを示すグラフ200である。x軸は一定の単位の時間を表し、y軸は一定の単位のチャネルを表す。PON100は、上流チャネルボンディングスキームを利用する。この場合、PON100は、ONU1〜ONU7として示される7つのONUを有する。上流チャネルボンディングスキームは、波長λ
0〜λ
4に対応するチャネル0〜3を利用する。各チャネルは25Gデータレートを提供する。時間t
1において、ONU1はチャネル3を利用して送信し、ONU2はチャネル0とチャネル2との双方を利用して送信し、ONU1はチャネル1を利用して送信する。時間t
2において、ONU2はチャネル0とチャネル2との双方を利用して送信し、ONU3はチャネル1を利用して送信し、ONU6はチャネル3を利用して送信する。時間t
3において、ONU2はチャネル0とチャネル2との双方を利用して送信し、ONU6はチャネル3を利用して送信し、ONU7はチャネル1を利用して送信する。時間t
4において、ONU5はチャネル0〜3を利用して送信する。しかしながら、上流方向においてチャネルボンディングを実現するための必要性が残っている。
【0018】
複数波長PONにおけるチャネルボンディングのための実施例がここで開示される。開示される実施例は、上流チャネルボンディングを実現するため、IEEE MPCPメッセージを拡張する。ディスカバリゲートメッセージは、OLT110がディスカバリについて上流チャネルをONU120に許可するため、チャネル割り当てフィールド又はレーンフラグフィールドを含むよう拡張される。ゲートメッセージは、OLT110が通常処理のための上流チャネルをONU120に許可するためのチャネル割り当てフィールドを含むよう拡張される。このコンテクストにおいて、通常処理はディスカバリ中以外の処理を参照する。例えば、通常処理は、PON100を超えてより大きなネットワークと通信されるべきユーザデータの通信を含む、レポートメッセージは、ONU120がチャネルのキュー状態をOLT110に報告するためのチャネル割り当てフィールドを含むよう拡張される。特定数のチャネルが説明されるが、開示される実施例は何れか適した数のチャネルに適用される。さらに、チャネルは波長に関連付けされるとして説明されるが、チャネルは他のコンセプトに関連付けされてもよい。さらに、上流チャネルボンディングが説明されるが、同じ原理が下流チャネルボンディングに適用される。最後に、拡張されたIEEE MPCPメッセージが説明されるが、同じ原理が他のタイプの拡張メッセージ又は新たなメッセージに適用される。
【0019】
図3は、ONU120の登録及び報告を示すメッセージシーケンス
図300である。ステップ310において、OLT110は、ディスカバリのための送信ウィンドウを付与するディスカバリゲートメッセージをONU120に送信する。ステップ320において、ONU120は、PON100における登録を要求し、ONU120の能力を示すレジスタリクエストメッセージをOLT110に送信する。ステップ330において、OLT110は、ONU120に登録するよう指示し、IDをONU120に割り当てるレジスタメッセージをONU120に送信する。ステップ340において、OLT110は、ONU120がレジスタアクノリッジメントメッセージを送信するための送信ウィンドウを付与するため、ゲートメッセージをONU120に送信する。
【0020】
ステップ350において、ONU120は、レジスタメッセージをアクノリッジし、IDをエコーするレジスタアクノリッジメントメッセージをOLT110に送信する。ステップ350を完了することによって、ONU120は、登録を完了し、通常処理に入る。ステップ360において、OLT110は、ONU120に通常送信のための送信ウィンドウを付与するようONU120に指示するゲートメッセージをONU120に送信する。最後に、ステップ370において、ONU120は、キュー状態を示すレポートメッセージをOLT110に送信する。これらのメッセージは、参照することによって援用されるIEEE 802.3−2012,Section 5,2012(“802.3−2012”)に記載される。ステップ310におけるディスカバリゲートメッセージ、ステップ340,360におけるゲートメッセージ及びステップ370におけるレポートメッセージは、以下で更に説明されるように拡張される。
【0021】
図4は、本開示の実施例による拡張されたディスカバリゲートメッセージ400である。拡張されたディスカバリゲートメッセージ400は、
図3におけるステップ310においてディスカバリゲートメッセージを実現する。OLT110は、ディスカバリのために複数のチャネルにおいて送信ウィンドウを付与するため、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400をONU120に送信する。拡張されたディスカバリゲートメッセージ400は、デスティネーションアドレスフィールド405、ソースアドレスフィールド410、長さ/タイプフィールド415、オペコードフィールド420、タイムスタンプフィールド425、チャネル割り当てフィールド430、グラント/フラグ数フィールド435、グラント#1スタートタイムフィールド440、グラント#1長さフィールド445、シンクタイムフィールド450、ディスカバリ情報フィールド455、チャネル情報フィールド460、パッド/リザーブドフィールド465及びFCSフィールド470を有する。
【0022】
チャネル割り当てフィールド430は、ビットマップであってもよく、例えば、ONU120がディスカバリ中に送信するための波長λ
1に対応するチャネル1などのチャネルを示す。チャネル割り当てフィールド430は、以下でさらに説明される。グラント#1スタートタイムフィールド440は、ONU120がチャネル割り当てフィールド430において示されるチャネル上で第1の信号を送信可能であり、グラント#1長さフィールド445は、ONU120がチャネル割り当てフィールド430において示されるチャネル上で第1の信号をどの程度の期間送信可能であるかを示す。チャネル情報フィールド460は、チャネル割り当てフィールド430において示されるチャネルのチャネル関連情報を示す。チャネル関連情報は、チャネルレート、チャネル関連付け、チャネル優先度又は他の適した情報である。
【0023】
OLT110は、ONU120がチャネルボンディング可能であるか否かにかかわらず、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400をONU120に送信してもよい。OLT110がそれがディスカバリのために複数のチャネルをONU120に割り当てるべきであると判断した場合、チャネル割り当てフィールド430は複数のチャネルを示す。あるいは、OLT110がそれがディスカバリのために複数のチャネルONU120に割り当てるべきであると判断した場合、チャネル割り当てフィールド430は1つのチャネルを示し、OLT110は、各チャネルについて拡張されたディスカバリゲートメッセージ400をONU120に送信する。
【0024】
図5は、
図4におけるチャネル割り当てフィールド430である。チャネル割り当てフィールド430は、チャネル0に対応するビット0、チャネル1に対応するビット1、チャネル2に対応するビット2、チャネル3に対応するビット3、及びリザーブされているビット4〜7を有する。ビット0〜3のそれぞれについて、バイナリ0は対応するチャネルがディスカバリのためのものでないことを示し、バイナリ1は対応するチャネルがディスカバリのためのものであることを示す。ビット4〜7には0又は1が入っていてもよい。例えば、ビット0〜7が00000100に等しいとき、チャネル0〜1,3はディスカバリのためのものでなく、チャネル2はディスカバリのためのものである。
【0025】
図6は、本開示の実施例による拡張されたゲートメッセージ600である。拡張されたゲートメッセージ600は、
図3のステップ340,360におけるゲートメッセージを実現する。OLT110は、通常処理のための複数のチャネルにおける送信ウィンドウを付与するため、拡張されたゲートメッセージ600をONU120に送信する。拡張されたゲートメッセージ600は、デスティネーションアドレスフィールド605、ソースアドレスフィールド610、長さ/タイプフィールド615、オペコードフィールド620、タイムスタンプフィールド625、チャネル割り当てフィールド630、グラント/フラグ数フィールド635、グラント#1スタートタイムフィールド640、グラント#1長さフィールド645、グラント#2スタートタイムフィールド650、グラント#2長さフィールド655、グラント#3スタートタイムフィールド660、グラント#3長さフィールド665、グラント#4スタートタイムフィールド670、グラント#4長さフィールド675、パッド/リザーブドフィールド680及びFCSフィールド685を有する。
【0026】
チャネル割り当てフィールド630は、ビットマップであってもよく、例えば、ONU120が通常処理中に送信するための波長λ
1に対応するチャネル1などのチャネルを示す。チャネル割り当てフィールド630は、以下において更に説明される。グラント#1スタートタイムフィールド640は、ONU120がチャネル割り当てフィールド630において指示されたチャネル上で第1の信号を送信可能であり、グラント#1長さフィールド645は、ONU120がチャネル割り当てフィールド630において指示されたチャネル上で第1の信号をどの程度の期間送信可能であるかを示す。グラント#2スタートタイムフィールド650及びグラント#2長さフィールド655は第2の信号について同様であり、グラント#3スタートタイムフィールド660及びグラント#3長さフィールド665は第3の信号について同様であり、グラント#4スタートタイムフィールド670及びグラント#4長さフィールド675は第4の信号について同様である。
【0027】
OLT110は、ONU120がチャネルボンディング可能であるか否かにかかわらず、拡張されたゲートメッセージ600をONU120に送信してもよい。OLT110がそれが通常処理のため複数のチャネルをONU120に割り当てるべきであると判断した場合、チャネル割り当てフィールド630は複数のチャネルを示す。あるいは、OLT110がそれが通常処理のため複数のチャネルをONU120に割り当てるべきであると判断した場合、チャネル割り当てフィールド630は1つのチャネルを示し、OLT110は、各チャネルについて拡張されたゲートメッセージ600をONU120に送信する。
【0028】
図7は、本開示の他の実施例による拡張されたゲートメッセージ700である。拡張されたゲートメッセージ700は、
図6における拡張されたゲートメッセージ600と同様である。具体的には、拡張されたゲートメッセージ700は、デスティネーションアドレスフィールド703、ソースアドレスフィールド705、長さ/タイプフィールド707、オペコードフィールド710、タイムスタンプフィールド713、グラント/フラグ数フィールド715、グラント#1スタートタイムフィールド720、グラント#1長さフィールド723、グラント#2スタートタイムフィールド727、グラント#2長さフィールド730、グラント#3スタートタイムフィールド735、グラント#3長さフィールド737、グラント#4スタートタイムフィールド743、グラント#4長さフィールド745、パッド/リザーブドフィールド747及びFCSフィールド750を有する。しかしながら、拡張されたゲートメッセージ600と異なって、拡張されたゲートメッセージ700は、チャネル割り当て#1フィールド717、チャネル割り当て#2フィールド725、チャネル割り当て#3フィールド733及びチャネル割り当て#4フィールド740を有する。
【0029】
図8は、本開示の実施例によるチャネル割り当てフィールド800である。チャネル割り当てフィールド800は、
図6におけるチャネル割り当てフィールド630と、
図7におけるチャネル割り当て#1フィールド717、チャネル割り当て#2フィールド725、チャネル割り当て#3フィールド733及びチャネル割り当て#4フィールド740とを実現する。チャネル割り当てフィールド800は、チャネル0に対応するビット0、チャネル1に対応するビット1、チャネル2に対応するビット2、チャネル3に対応するビット3、及びリザーブされているビット4〜7を有する。ビット0〜3のそれぞれについて、バイナリ0は、後続するグラントが対応するチャネルのためのものでないことを示し、バイナリ1は、後続するグラントが対応するチャネルのためのものであることを示す。ビット4〜7には0又は1が入れられてもよい。例えば、ビット0〜7が00000010に等しいとき、グラントはチャネル0,2〜3のためのものでなく、チャネル1のためのものである。
【0030】
図9は、本開示の実施例による拡張されたレポートメッセージ900である。拡張されたレポートメッセージ900は、
図3のステップ370におけるレポートメッセージを実現する。ONU120は、キュー状態を報告するため、拡張されたレポートメッセージ900をOLT110に送信する。拡張されたレポートメッセージ900は、デスティネーションアドレスフィールド905、ソースアドレスフィールド910、長さ/タイプフィールド915、オペコードフィールド920、タイムスタンプフィールド925、キューセット数フィールド930、チャネル割り当てフィールド935、レポートビットマップフィールド940、キュー#0レポートフィールド945、キュー#1レポートフィールド950、キュー#2レポートフィールド955、キュー#3レポートフィールド960、キュー#4レポートフィールド965、キュー#5レポートフィールド970、キュー#6レポートフィールド975、キュー#7レポートフィールド980、パッド/リザーブドフィールド985及びFCSフィールド990を有する。
【0031】
チャネル割り当てフィールド935は、ビットマップであってもよく、例えば、ONU120がキュー状態を報告している波長λ
1に対応するチャネル1などのチャネルを示す。チャネル割り当てフィールド935は、以下において更に説明される。キュー#0レポートフィールド945、キュー#1レポートフィールド950、キュー#2レポートフィールド955、キュー#3レポートフィールド960、キュー#4レポートフィールド965、キュー#5レポートフィールド970、キュー#6レポートフィールド975及びキュー#7レポートフィールド980は、チャネル割り当てフィールド935において示されるチャネルの連続的なキューレポートを示す。
【0032】
ONU120は、ONU120がチャネルボンディング可能であるか否かにかかわらず、拡張されたレポートメッセージ900をOLT110に送信してもよい。ONU120が複数のチャネルを利用している場合、拡張されたレポートメッセージ900は、各チャネルのチャネル割り当てフィールド及びキューレポートフィールドのセットを有する。あるいは、ONU120が複数のチャネルを利用している場合、チャネル割り当てフィールド935は1つのチャネルを示し、ONU120は各チャネルについて拡張されたレポートメッセージ900をOLT110に送信する。
【0033】
図10は、
図9におけるチャネル割り当てフィールド935である。チャネル割り当てフィールド935は、チャネル0に対応するビット0、チャネル1に対応するビット1、チャネル2に対応するビット2、チャネル3に対応するビット3、及びリザーブされているビット4〜7を有する。ビット0〜3のそれぞれについて、バイナリ0は、後続するキューレポートが対応するチャネルのためのものでないことを示し、バイナリ1は、後続するキューレポートが対応するチャネルのためのものであることを示す。ビット4〜7には0又は1が入れられてもよい。例えば、ビット0〜7が00000010に等しいとき、グラントはチャネル0,2〜3のためのものでなく、チャネル1のためのものである。
【0034】
拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600、拡張されたゲートメッセージ700及び拡張されたレポートメッセージ900を利用して、OLT110及びONU120はチャネルボンディングを実現してもよい。OLT110は、少なくとも3つの異なる方式でONU120にグラントを割り当てる。第1の方式では、OLT110は、制御チャネルとして、例えば、チャネル0などのチャネルを選択し、チャネル0上で拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600及び拡張されたゲートメッセージ700などの制御情報を通信する。従って、OLT110がチャネル0及びチャネル2の双方についてグラントをONU120に割り当てることを所望する場合、OLT110は、チャネル0上で拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600又は拡張されたゲートメッセージ700を送信することによって、それを実行する。
【0035】
第2の方式では、OLT110は、全てのチャネル上でONU120に拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600及び拡張されたゲートメッセージ700を送信する。従って、OLT110は、全てのチャネルを等しく扱い、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600及び拡張されたゲートメッセージ700を複製する。第3の方式では、OLT110は、OLT110がグラントを割り当てたチャネル上で拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600及び拡張されたゲートメッセージ700を送信する。
【0036】
拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600、拡張されたゲートメッセージ700及び拡張されたレポートメッセージ900を利用して、OLT110及びONU120は、ONU120における電力保存を実現してもよい。トラフィックが軽いとき、ONU120は電力セービングモードに入る。ONU120は、例えば、チャネル1などの1つのチャネル上で、例えば、チャネル0,2〜3などのその他のチャネルが電力セービングモードにあることを示すため、拡張されたレポートメッセージ900を周期的に送信する。ONU120は、チャネル割り当てフィールド935の値を0000010に設定し、キュー#1レポートフィールド950、キュー#2レポートフィールド955、キュー#3レポートフィールド960、キュー#4レポートフィールド965、キュー#5レポートフィールド970、キュー#6レポートフィールド975及びキュー#7レポートフィールド980の値を0に設定する。
【0037】
OLT110は、ONU120の送受信機又は送信機を不可にするか、ONU120を活動させ続けるか、あるいは、ONU120をウェイクアップすることを所望しうる。OLT110がONU120の送受信機又は送信機を不可にすることを所望する場合、OLT110は、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600又は拡張されたゲートメッセージ700を利用して、これを実行してもよい。ディスカバリゲートメッセージ400は、チャネル割り当てフィールド430において示されるチャネルに対応する送受信機又は送信機を除く全ての送受信機又は送信機を不可にするようONU120に指示してもよい。拡張されたゲートメッセージ600は、チャネル割り当てフィールド630において示されるチャネルに対応する送受信機又は送信機を除く全ての送受信機又は送信機を不可にするようONU120に指示してもよい。拡張されたゲートメッセージ700は、チャネル割り当てフィールド#1フィールド717、チャネル割り当て#2フィールド725、チャネル割り当て#3フィールド733及びチャネル割り当て#4フィールド740において示されるチャネルに対応する送受信機又は送信機を除く全ての送受信機又は送信機を不可にするようONU120に指示してもよい。
【0038】
OLT110がONU120を活動させ続けることを所望する場合、OLT110は、拡張されたゲートメッセージ600、拡張されたゲートメッセージ700又は第1のフォーマットによる他の適したメッセージをONU120に周期的に送信する。例えば、拡張されたゲートメッセージ600について、OLT110は、チャネル割り当てフィールド630の値を全て1に設定し、グラント/フラグ数フィールド635の値を0に設定する。拡張されたゲートメッセージ700について、OLT110は、グラント/フラグ数フィールド715の値を0に設定し、チャネル割り当てフィールド#1フィールド717、チャネル割り当て#2フィールド725、チャネル割り当て#3フィールド733及びチャネル割り当て#4フィールド740の値を全て1に設定する。
【0039】
OLT110がONU120をウェイクアップすることを所望する場合、OLT110は、拡張されたゲートメッセージ600、拡張されたゲートメッセージ700又は第2のフォーマットによる他の適したメッセージをONU120に送信する。例えば、拡張されたゲートメッセージ600について、OLT110は、チャネル割り当てフィールド630の値を0000010に設定し、グラント/フラグ数フィールド635の値を1に設定する。拡張されたゲートメッセージ700について、OLT110は、グラント/フラグ数フィールド715の値を1に設定し、チャネル割り当て#1フィールド717、チャネル割り当て#2フィールド725、チャネル割り当て#3フィールド733及びチャネル割り当て#4フィールド740の値を0000010に設定する。
【0040】
図11は、本開示の実施例による複数波長PONにおけるチャネルボンディングの方法1100を示すフローチャートである。OLT110は、方法1100を実行する。ステップ1110において、第1チャネルは、ネットワークにおける複数のチャネルから選択される。例えば、OLT110は、PON100におけるチャネル0〜3からチャネル1を選択する。ステップ1120において、第1チャネルに対応する第1グラントを割り当てる第1のメッセージが生成される。例えば、OLT110は、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600又は拡張されたゲートメッセージ700を生成する。ステップ1130において、第1のメッセージが送信される。例えば、OLT110は、拡張されたディスカバリゲートメッセージ400、拡張されたゲートメッセージ600又は拡張されたゲートメッセージ700をONU120に送信する。最後に、ステップ1140において、第2のメッセージが第1チャネル上で第1のメッセージに応答して受信される。例えば、OLT110は、チャネル1上でONU120から第2のメッセージを受信する。第2のメッセージは拡張されたレポートメッセージ900であってもよい。
【0041】
図12は、本開示の実施例によるデバイス1200の概略図である。デバイス1200は、開示された実施例を実現しうる。デバイス1200は、入力ポート1210、データを受信するため入力ポート1210に結合されるRX1220、データを処理するためRX1220に結合されるプロセッサ、論理ユニット若しくはCPU1230、プロセッサ1230に結合されるTX1240、及びデータを送信するためTX1240に結合される出力ポート1250を有する。メモリ1260は、データを格納するためプロセッサ1230に結合される。デバイス1200はまた、光又は電気信号の入力又は出力のために入力ポート1210、RX1220、TX1240及び出力ポート1250に結合されるOEコンポーネント及びEOコンポーネントを有してもよい。
【0042】
プロセッサ1230は、ハードウェア、ミドルウェア、ファームウェア又はソフトウェアの何れか適した組み合わせである。プロセッサ1230は、1つ以上のCPUチップ、コア、FPGA、ASIC又はDSPの何れかの組み合わせを有する。プロセッサ1230は、入力ポート1210、RX1220、TX1240、出力ポート1250及びメモリ1260と通信する。プロセッサ1230は、開示された実施例を実現するチャネルボンディングコンポーネント1270を有する。従って、チャネルボンディングコンポーネント1270の包含は、デバイス1200の機能に対する有意な改良を提供し、異なる状態へのデバイス1200の変換を実現する。あるいは、メモリ1260は、命令としてチャネルボンディングコンポーネント1270を格納し、プロセッサ1230は、これらの命令を実行する。
【0043】
メモリ1260は、1つ以上のディスク、テープドライブ又はソリッドステートドライブを有する。デバイス1200は、オーバフローデータストレージとしてメモリ1260を利用して、デバイス1200が実行のためにプログラムを選択した際にこれらのプログラムを格納し、デバイス1200がこれらのプログラムの実行中に読む命令及びデータを格納してもよい。メモリ1260は、揮発性又は不揮発性であってもよく、ROM、RAM、TCAM又はSRAMの何れかの組み合わせであってもよい。
【0044】
一例となる実施例では、デバイス1200は、ネットワークにおける複数のチャネルから第1のチャネルを選択するチャネル選択モジュール、第1のチャネルに対応する第1のグラントを割り当てる第1のメッセージを生成するメッセージ生成モジュール、第1のメッセージを送信する送信モジュール、及び第1のチャネル上で第1のメッセージに応答して第2のメッセージを受信する第2メッセージ受信モジュールを含む。いくつかの実施例では、デバイス1200は、実施例において説明されたステップの何れか1つ又は組み合わせを実行するための他の又は追加的なモジュールを含んでもよい。さらに、図面の何れにおいて示されるか、あるいは、請求項の何れかに記載される方法の追加的又は代替的な実施例又は態様の何れかがまた、同様のモジュールを含むよう想到される。
【0045】
一例となる実施例では、装置は、ネットワークにおける複数のチャネルから第1のチャネルを選択し、第1のチャネルに対応する第1のグラントを割り当てる第1のメッセージを生成するよう構成されるプロセッサ要素、プロセッサ要素に結合され、第1のメッセージを送信するよう構成される送信機要素、及びプロセッサ要素に結合され、第1のチャネル上で第1のメッセージに応答して第2のメッセージを受信するよう構成される受信機要素を有する。
【0046】
第1のコンポーネントは、第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの間に、ライン、トレース又は他の媒体を除いて介在するコンポーネントがないとき、第2のコンポーネントに直接的に結合される。第1のコンポーネントは、第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの間に、ライン、トレース又は他の媒体を除く介在するコンポーネントがあるとき、第2のコンポーネントに間接的に結合される。“結合される”という用語及びそれの変形は、直接的に結合されることと、間接的に結合されることとの双方を含む。“およそ”という用語の使用は、特段の断りがない場合、その後の数字の±10%を含む範囲を意味する。
【0047】
複数の実施例が本開示において提供されたが、開示されたシステム及び方法は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の多数の具体的な形態において実現されうることが理解されうる。本例は、限定的でなく例示的なものとみなされるべきであり、その意図はここに与えられた詳細に限定されるべきでない。例えば、各種要素又はコンポーネントは、他のシステムに組み合わせ又は統合されてもよいし、あるいは、特定の特徴は省略されてもよいし、若しくは実装されなくてもよい。
【0048】
さらに、離散的又は別々であるとして各種実施例において説明及び図示される技術、システム、サブシステム及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、コンポーネント、技術又は方法と組み合わせ又は統合されてもよい。互いに結合、直接的に結合又は通信するとして図示又は説明される他のアイテムは、電気的、機械的又はそれ以外であるかにかかわらず、いくつかのインタフェース、デバイス又は中間的なコンポーネントに間接的に結合又は通信してもよい。変更、置換及び改良の他の具体例は、当業者に確認可能であり、ここに開示された精神及び範囲から逸脱することなく行われてもよい。