(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6726305
(24)【登録日】2020年6月30日
(45)【発行日】2020年7月22日
(54)【発明の名称】スプリングと端末
(51)【国際特許分類】
H01R 4/48 20060101AFI20200713BHJP
【FI】
H01R4/48 C
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-557023(P2018-557023)
(86)(22)【出願日】2017年4月13日
(65)【公表番号】特表2019-515447(P2019-515447A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017080483
(87)【国際公開番号】WO2018120505
(87)【国際公開日】20180705
【審査請求日】2018年10月30日
(31)【優先権主張番号】201611220996.2
(32)【優先日】2016年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チエン,ザイジュイン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ホーンウエイ
【審査官】
山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2005/057734(WO,A1)
【文献】
米国特許第05600092(US,A)
【文献】
特開2008−113066(JP,A)
【文献】
特開2016−001583(JP,A)
【文献】
中国実用新案第201478544(CN,U)
【文献】
中国実用新案第206340715(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/48
H01R 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において連続して配置された取付ブラケットおよびコンタクト部を含む、スプリングであって、
前記コンタクト部は、4つの弾性制限アームを使用して前記取付ブラケットに対して接続されており、
前記4つの弾性制限アームは、
対向して配置されている第1弾性制限アームおよび第2弾性制限アーム、および、
対向して配置されている第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アーム、
を含み、
前記4つの弾性制限アームは、前記コンタクト部の一つの端部において、かつ、前記取付ブラケットの近くで、等間隔に配置されており、
前記第1弾性制限アーム及び/又は前記第2弾性制限アームの2つの端部は、それぞれ前記コンタクト部および前記取付ブラケットに対して固定的に接続されており、
前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームは、前記コンタクト部の一つの端部、かつ、前記取付ブラケットの近くから延びている、
スプリング。
【請求項2】
翼部が、前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームが延びる方向において配置されており、
前記翼部は、前記取付ブラケットに固定されており、
前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームの後端は、前記翼部の内側壁に対して押圧しており、かつ、
嵌合部品が、前記スプリングの中へ挿入され、かつ、前記コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームの後端は、前記取付ブラケットに近づく方向において前記翼部の内側壁に沿って摺動することができる、
請求項1に記載のスプリング。
【請求項3】
前記第1弾性制限アームは、
前記コンタクト部の一つの端部、かつ、前記取付ブラケットの近くから前記第1弾性制限アームが延びた後で形成される第1弾性セグメント、
前記取付ブラケットに近づく方向において前記第1弾性セグメントの後端から前記第1弾性制限アームが反対に屈曲された後で形成される第1歪みセグメント、および、
前記第1弾性セグメントが延びる方向と反対方向において前記第1歪みセグメントの後端から前記第1弾性制限アームが延びた後で形成される第1支持セグメント、
を含み、
前記第1支持セグメントの後端は、前記取付ブラケットに対して接続されている、
請求項1または2に記載のスプリング。
【請求項4】
前記第2弾性制限アームは、
前記コンタクト部の一つの端部、かつ、前記取付ブラケットの近くから前記第2弾性制限アームが延びた後で形成される第2弾性セグメント、
前記取付ブラケットに近づく方向において前記第2弾性セグメントの後端から前記第2弾性制限アームが反対に屈曲された後で形成される第2歪みセグメント、および、
前記第2弾性セグメントが延びる方向と反対方向において前記第2歪みセグメントの後端から前記第2弾性制限アームが延びた後で形成される第2支持セグメント、
を含み、
前記第2支持セグメントの後端は、前記取付ブラケットに対して接続されている、
請求項2に記載のスプリング。
【請求項5】
前記第2支持セグメントの一つの端部であり、かつ、前記第2歪みセグメントに対して接続されている該一つの端部は、固定されており、かつ、他の端部は、前記コンタクト部から離れる方向に向かって傾斜しており、
摺動部が、前記第2支持セグメントの一つの端部において、かつ、前記第2支持セグメントから離れて、固定されており、
前記第2弾性セグメントが延びる方向と反対方向に延びるシューターが、前記翼部に配置されており、
前記摺動部が、前記シューターの開始端において嵌合されており、かつ、
前記嵌合部品が、前記スプリングの中へ挿入され、かつ、前記コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、前記摺動部は、前記シューターの末端に近づく方向において前記シューターに沿って摺動することができる、
請求項4に記載のスプリング。
【請求項6】
前記シューターの開始端は、固定されており、かつ、
前記シューターの末端は、前記コンタクト部から離れる方向に向かって傾斜している、
請求項5に記載のスプリング。
【請求項7】
前記摺動部上にあり、かつ、前記シューターの内壁に接する表面は、円弧面である、
請求項5に記載のスプリング。
【請求項8】
前記コンタクト部に対して接続された前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームの端部は、固定されており、かつ、
他の端部は、前記取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している、
請求項2に記載のスプリング。
【請求項9】
前記第1弾性セグメントの一つの端部であり、かつ、前記コンタクト部に対して接続されている該一つの端部は、固定されており、かつ、
他の端部は、前記取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している、
請求項3に記載のスプリング。
【請求項10】
前記第2弾性セグメントの一つの端部であり、かつ、前記コンタクト部に対して接続されている該一つの端部は、固定されており、かつ、
他の端部は、前記取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している、
請求項4に記載のスプリング。
【請求項11】
前記第1方向における前記翼部の後端は、制限部を形成するように前記コンタクト部に近づく方向において屈曲されている、
請求項2に記載のスプリング。
【請求項12】
前記コンタクト部に対して接続された前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームの端部は、固定されており、
他の端部は、前記取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜しており、
前記第3弾性制限アームおよび前記第4弾性制限アームの他の端部は、フック形状部を形成するように前記制限部に近づく方向において屈曲されており、かつ、
前記フック形状部の表面であり、かつ、前記制限部近傍の表面は、前記制限部の表面にフィットする、
請求項11に記載のスプリング。
【請求項13】
前記コンタクト部上にあり、かつ、前記取付ブラケットから離れた面は、凸球面である、
請求項1に記載のスプリング。
【請求項14】
前記スプリングは、スタンピング成形法を使用して一体成形されている、
請求項1に記載のスプリング。
【請求項15】
端末本体およびカメラを含む、端末であり、
取付け溝が、前記端末本体において形成されており、
前記カメラが、前記取付け溝の内側に装着され、
スプリングが、前記取付け溝の一方の側に配置されており、
該スプリングは、請求項1乃至14いずれか一項に記載のスプリングであり、
前記スプリングの取付ブラケットが、前記端末本体において固定されており、かつ、
前記スプリングの接触部が、前記カメラの側壁を押圧している、
端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末技術(terminal technologies)に関する。そして、特には、スプリング(spring)と端末に関する。
【0002】
本特許出願は、2016年12月26日付で中国特許庁に提出された中国特許出願第201611220996.2号に基づく優先権を主張するものである。タイトルは” SCRATCH-PROOF SPRING”であり、その全体がここにおいて参照により包含されている。
【背景技術】
【0003】
電子製品の機能の増加および電子製品のセキュリティ性能について人々からの要求が高まるにつれて、電子製品システムにおいて、回路基板をいくつかの他の電子部品に対して接続するように構成された特別な機能を有しているスプリングが広く適用されている。
【0004】
例えば、
図1は、従来技術において提供されるスプリング(spring)である。
図1を参照すると、スプリング01は、回路基板に溶接された取付ブラケット011と、取付ブラケット011の一方の側に配置されたコンタクト部012とを含んでいる。弾性制限アーム(elastic limiting arm)013が、コンタクト部012の下端と取付ブラケット011との間に配置されている。電子部品とスプリング01との間の弾性的な接続を促進するために、電子部品は、たいていスプリング01の中へ順方向に挿入されており(すなわち、コンタクト部012の一方の側から、かつ、取付ブラケット011から離れて、コンタクト部012に近づく方向であり、詳細については、
図1における方向aを参照のこと)、そして、スプリング01に対して弾性的に接続されている。しかしながら、それが不都合であり、または、電子部品をスプリング01の中へ順方向(forward direction)に挿入するための十分なスペースがない場合には、電子部品が、スプリング01の中へ側方向(side direction)に挿入されることを要し(すなわち、方向aに対して垂直な方向であり、例えば、
図1における一つの方向cである)、そして、スプリング01に対して弾性的に接続される。しかしながら、電子部品がスプリング01の中へ側方向に挿入される際に、スプリングの構造は、たいてい、電子部品が挿入される側方向について特別な要求を課している。例えば、
図2は、
図1に示されるスプリングが端末(terminal)の内側に取付けられた後に得られる模式的な構成図である。
図2を参照すると、カメラ02を取付けるために使用される取付溝03が端末の内側に形成されており、取付溝03の一方の側にはスプリング01が固定され、そして、コンタクト部が取付溝03の中へ延びている。
図3を参照すると、カメラ02は、取付溝03の中へスムーズに挿入され、そして、取付溝03の下方向(lower direction)(すなわち、
図1に示される一つの方向c)に挿入されている場合だけ、スプリング01に対して弾性的に接続され得る。しかしながら、カメラ02が取付溝03の上方向(upper direction)(
図1における一つの方向b)で取付溝03の中へ挿入される際に、コンタクト部012は恐らく下方へ動き、弾性制限アーム013が弾性限界の変形または亀裂を生じ、そして、スプリング01が変形した後に生成された折り返しエッジ(turnup edge)がカメラ02にかき傷をつける恐れがある。
【0005】
上記の問題を解決するために、先行技術は別のスプリングを提供している。
図4に示すように、スプリング001は、回路基板に溶接された取付ブラケット0011と、取付ブラケット0011の一方に置かれたコンタクト部0012とを含んでいる。第1弾性制限アーム0013が、コンタクト部0012の上端と取付ブラケット0011との間に配置されており、第2弾性制限アーム0014が、コンタクト部0012の下端と取付ブラケット0011との間に配置されている。
図5は、
図2に示される端末の内側のスプリング01が
図4に示されるスプリング001と置き換えられた後の模式的な構成図である。
図6(a)と
図6(b)に示されるように、第1弾性制限アーム0013および第2弾性制限アーム0014の制限機能のおかげで、カメラ02は、取付溝03の上方向または下方向のいずれにおいても取付溝03の中へスムーズに挿入され得る。しかしながら、カメラが、スプリング001の別の側方向(例えば、
図4に示される一つの方向dまたは一つの方向e)で取付溝03の中へ挿入され、そして、スプリング001に対して弾性的に接続される際に、スプリング001は、また、弾性限界の変形または亀裂を生じ、そして、スプリング01が変形した後に生成された折り返しエッジがカメラ02にかき傷をつける恐れもある。
【0006】
上記の説明に基づいて、
図1および
図4に示される両方のスプリングは、電子部品が挿入される側方向について特別な要求を課しており、そして、従って、電子部品の取付け及び取外しのシーケンスについて要求を課している。その結果として、電子部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりが低減されてしまう。
【発明の概要】
【0007】
この出願の実施形態は、スプリングと端末を提供する。嵌合部品(fitting component)は、任意の側方向でスプリングの中へ挿入され得る。そうして、嵌合部品の取付け及び取外しのシーケンスを自由に選択することができ、それによって、嵌合部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりを改善している。
【0008】
前述の目的を達成するために、本出願の実施形態は、以下の技術的ソリューションを使用する。
【0009】
第1の態様に従って、この出願はスプリングを提供する。本スプリングは、第1方向において連続して配置された取付ブラケットおよびコンタクト部を含んでいる。ここで、コンタクト部は、少なくとも3つの弾性制限アームを使用して取付ブラケットに対して接続されている。そして、少なくとも3つの弾性制限アームは、コンタクト部の一つの端部において、かつ、取付ブラケットの近くで、等間隔に配置されている。
【0010】
この出願のこの態様において提供されるスプリングにおいて、コンタクト部は、少なくとも3つの弾性制限アームを使用して取付ブラケットに対して接続されており、そして、少なくとも3つの弾性制限アームは、コンタクト部の一つの端部において、かつ、取付ブラケットの近くで、等間隔に配置されている。従って、少なくとも3つの弾性制限アームは、コンタクト部のいずれかの側方向における接触を制限することができ、コンタクト部のいずれかの側方向に嵌合部品が挿入される際にスプリングの弾性限界の変形や破れを防止することができる。そうして、嵌合部品の取付け及び取外しのシーケンスを自由に選択することができ、それによって、嵌合部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりを改善している。
【0011】
第1態様に係る第1の任意的な実施においては、4つの弾性制限アームが存在する。そして、4つの弾性制限アームは、対向して配置されている第1弾性制限アームおよび第2弾性制限アーム、および、対向して配置されている第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アーム、を含む。4つの弾性制限アームが存在している。従って、制限の安定性が高く、そして、配置される弾性制限アームの量が少なく、かつ、コストが低い。
【0012】
第1態様に係る第2の任意的な実施において、第1弾性制限アーム及び/又は第2弾性制限アームの2つの端部は、それぞれコンタクト部および取付ブラケットに対して固定的に接続されている。第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームは、コンタクト部の一つの端部、かつ、取付ブラケットの近くから延びており、翼部が、第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームが延びる方向において配置されている。翼部は、取付ブラケットに固定されており、第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの後端が、翼部の内側壁に対して押圧している。そして、嵌合部品が、スプリングの中へ挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの後端は、取付ブラケットに近づく方向において翼部の内側壁に沿って摺動することができる。従って、制限を実施しながら、スプリングの弾性を大きくすることができ、スプリングの側方向において嵌合部品が挿入する際に必要とされる挿入力を低減することができ、そして、挿入する困難性が低減される。
【0013】
第1態様に係る第3の任意的な実施において、第1弾性制限アームは、コンタクト部の一つの端部、かつ、取付ブラケットの近くから前記第1弾性制限アームが延びた後で形成される第1弾性セグメント、取付ブラケットに近づく方向において第1弾性セグメントの後端から第1弾性制限アームが反対に屈曲された後で形成される第1歪みセグメント、および、第1弾性セグメントが延びる方向と反対方向において第1歪みセグメントの後端から第1弾性制限アームが延びた後で形成される第1支持セグメント、を含む。ここで、第1支持セグメントの後端は、取付ブラケットに対して接続されている。第1弾性制限アームの延長経路(extension path)は反対に屈曲されており、そうして、取付ブラケットおよび翼部を含む構造体のボリュームを低減することができ、一方で、弾性アームの力を確保している。
【0014】
第1態様に係る第4の任意的な実施において、第2弾性制限アームは、コンタクト部の一つの端部、かつ、取付ブラケットの近くから第2弾性制限アームが延びた後で形成される第2弾性セグメント、取付ブラケットに近づく方向において第2弾性セグメントの後端から第2弾性制限アームが反対に屈曲された後で形成される第2歪みセグメント、および、第2弾性セグメントが延びる方向と反対方向において第2歪みセグメントの後端から第2弾性制限アームが延びた後で形成される第2支持セグメント、を含む。ここで、第2支持セグメントの後端は、取付ブラケットに対して接続されている。第2弾性制限アームの延長経路は反対に屈曲されており、そうして、取付ブラケットおよび翼部を含む構造体のボリュームを低減することができ、一方で、弾性アームの力を確保している。
【0015】
第1態様に係る第5の任意的な実施において、第2支持セグメントの一つの端部であり、かつ、第2歪みセグメントに対して接続されている一つの端部は、固定されており、かつ、他の端部は、コンタクト部から離れる方向に向かって傾斜している。摺動部が、第2支持セグメントの一つの端部において、かつ、第2支持セグメントから離れて、固定されている。第2弾性セグメントが延びる方向と反対方向に延びるシューター(chute)が、翼部に配置されており、摺動部が、シューターの開始端において嵌合されている。そして、嵌合部品が、スプリングの中へ挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、摺動部は、シューターの末端に近づく方向においてシューターに沿って摺動することができる。第2弾性制限アームが翼部に対してフレキシブルに接続されるように、摺動部がシューターに嵌合する。それによって、スプリングの弾性をさらに増加させ、スプリングの側方向において嵌合部品が挿入する際に必要とされる挿入力を低減し、そして、挿入する困難性を低減している。
【0016】
第1態様に係る第6の任意的な実施において、シューターの開始端は、固定されており、かつ、シューターの末端は、コンタクト部から離れる方向に向かって傾斜している。弾性力が除去されるように、シューターの末端は、コンタクト部から離れる方向に向かって傾斜しており、それによって、コンポーネントがスプリングに対して弾性的に接続される際にスプリングが弾性限界変形を生じる可能性を低減している。
【0017】
第1態様に係る第7の任意的な実施において、摺動部上にあり、かつ、シューターの内壁に接する表面は、円弧面である。このことは、シューターの中で摺動する際に、摺動部がスタックすることを防止している。
【0018】
第1態様に係る第8の任意的な実施において、コンタクト部に対して接続された第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの端部は、固定されており、かつ、他の端部は、取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している。このようにして、嵌合部品が、コンタクト部の一方側であり、かつ、第3弾性制限アームまたは第4弾性制限アームに対して接続されている一方側からスプリングの中へ挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームは、嵌合部品がスプリングの中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部を押圧するのを助けることができる。
【0019】
第1態様に係る第9の任意的な実施において、第1弾性セグメントの一つの端部であり、かつ、コンタクト部に対して接続されている一つの端部は、固定されており、かつ、他の端部は、取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している。このようにして、嵌合部品が、コンタクト部の一方側であり、かつ、第1弾性セグメントに対して接続されている一方側からスプリングの中へ挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、第1弾性セグメントは、嵌合部品がスプリングの中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部を押圧するのを助けることができる。
【0020】
第1態様に係る第10の任意的な実施において、第2弾性セグメントの一つの端部であり、かつ、コンタクト部に対して接続されている一つの端部は、固定されており、かつ、他の端部は、取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している。このようにして、嵌合部品が、コンタクト部の一方側であり、かつ、第2弾性セグメントに対して接続されている一方側からスプリングの中へ挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、第2弾性セグメントは、嵌合部品がスプリングの中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部を押圧するのを助けることができる。
【0021】
第1態様に係る第11の任意的な実施において、第1方向における翼部の後端は、制限部を形成するように、コンタクト部に近づく方向において屈曲されている。第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの末端が、取付ブラケットから離れる方向で翼部の内側壁に沿って移動すること、および、内側壁から外れることを防止するようにである。これによって、第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームによるコンタクト部の制限の安定性を確保している。
【0022】
第1態様に係る第12の任意的な実施において、コンタクト部に対して接続された第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの端部は、固定されており、他の端部は、取付ブラケットに近づく方向に向かって傾斜している。第3弾性制限アームおよび第4弾性制限アームの他の端部は、フック形状部を形成するように制限部に近づく方向において屈曲されており、かつ、フック形状部の表面であり、かつ、制限部近傍の表面は、制限部の表面にフィットする。制限部に係る制限の安定性を改善するように、フック形状部の表面は、制限部の表面にフィットしている。
【0023】
第1態様に係る第13の任意的な実施において、コンタクト部上にあり、かつ、取付ブラケットから離れた面は、嵌合部品と接触するために使用される。そして、嵌合部品がコンタクト部に対して弾性的に接続される際に、嵌合部品がコンタクト部によって傷付けられるのを防止するように、コンタクト部上にあり、かつ、取付ブラケットから離れた面は、凸球面である。
【0024】
第1態様に係る第14の任意的な実施において、スプリングは、スタンピング成形法を使用して一体成形されている。成形工程は、時間消費がより少なく、かつ、成形効率が高い。
【0025】
第2態様に従って、この出願は、端末本体およびカメラを含む、端末を提供する。ここで、取付け溝が端末本体において形成されており、カメラが取付け溝の内側に装着され、スプリングが取付け溝の一方の側に配置されており、スプリングは前述の技術的ソリューションのうちいずれか1つである。スプリングの取付ブラケットが端末本体において固定されており、かつ、スプリングの接触部がカメラの側壁を押圧している。
【0026】
この出願のこの実施態様において提供される端末において、端末の中のスプリングは前述の技術的ソリューションのうちいずれか1つにおけるスプリングであるから、取付け溝のすき間(aperture)であり、かつ、そこからカメラが取付け溝の中へと挿入されるすき間にもかかわらず、カメラとスプリングとの間の弾性的な接続を成功裡に実施することができる。そうして、カメラの取付け及び取外しのシーケンスを自由に選択することができ、それによって、嵌合部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりを改善している。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下は、実施形態または従来技術を説明するために必要とされる添付図面を簡単に説明している。
【
図1】
図1は、従来技術におけるスプリングの模式的な構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されるスプリングが取付けられた端末の断面の模式的な構成図である。
【
図3】
図3は、
図2に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される側方向の模式的な図である。
【
図4】
図4は、従来技術における別のスプリングの模式的な構成図である。
【
図5】
図5は、
図4に示されるスプリングが取付けられた端末の断面の模式的な構成図である。
【
図6】
図6(a)は、
図5に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される第1側方向の模式的な図であり、
図6(b)は、
図5に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される第2側方向の模式的な図である。
【
図7】
図7は、本願の一つの実施形態に従った、スプリングの模式的な構成図である。
【
図8】
図8は、本願の一つの実施形態に従った、スプリングの別の模式的な構成図である。
【
図9】
図9は、本願の一つの実施形態に従った、端末の断面の模式的な構成図である。
【
図10】
図10は、
図9に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される第1側方向の模式的な図である。
【
図11】
図11は、
図9に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される第2側方向の模式的な図である。
【
図12】
図12は、
図9に示される端末においてスプリングによって許容され、かつ、カメラが挿入される第3側方向の模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、この出願の実施形態における技術的ソリューションを、この出願の実施形態における添付図面を参照して説明する。
【0029】
この出願の明細書において、用語「中央(”center”)」、「上(”up”)」、「下(”down”)」、「前(”front”)」、「後(”rear”)」、「左(”left”)」、「右(”right”)」、「垂直(”vertical”)」、「水平(”horizontal”)」、「上面(”top”)」、「底面(”bottom”)」、「内側(”inside”)」、「外側(”outside”)」、等によって指示される方向または位置関係は、添付の図面に示される方向または位置関係に基づくものであり、そして、この出願を説明し、かつ、説明を簡素化するように単に意図されている。しかし、装置またはコンポーネントが特定の方向を有し、または、特定の方向において形成され、かつ、操作されることを示し、もしくは、示唆するように意図されてはいない。そして、従って、この出願について限定として理解されてはならない。
【0030】
この出願の説明において、用語「取付け(”mounting”)」および「接続(”connection”)」は、他に明示的に指定され、かつ、制限されない限り、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続であってよく、または、着脱可能な接続であってよく、もしくはコンタクト接続または一体的な接続であってよい。当業者であれば、この出願における上記の用語の特定の意味を、特定の状況に基づいて理解することができる。
【0031】
この出願の一つの実施形態はスプリング10を提供する。
図7または
図8を参照すると、スプリング10は、第1方向において連続して配置された取付ブラケット1およびコンタクト部2を含んでいる。コンタクト部2は、少なくとも3つの弾性制限アーム3を使用して取付ブラケット1に対して接続されており、そして、少なくとも3つの弾性制限アーム3は、コンタクト部2の一つの端部において、かつ、取付ブラケット1の近くで、等間隔に配置されている。
【0032】
この出願のこの実施形態で提供されるスプリング10において、コンタクト部2は、少なくとも3つの弾性制限アーム3を使用して取付ブラケット1に対して接続されており、そして、少なくとも3つの弾性制限アーム3は、コンタクト部2の一つの端部において、かつ、取付ブラケット1の近くで、等間隔に配置されている。従って、少なくとも3つの弾性制限アーム3は、コンタクト部2のいずれかの側方向における接触を制限することができ、コンタクト部2のいずれかの側方向に嵌合部品(fitting component)が挿入される際にスプリング10の弾性限界の変形や破れを防止することができる。そうして、嵌合部品の取付け及び取外しのシーケンスを自由に選択することができ、それによって、嵌合部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりを改善している。
【0033】
前述の実施形態において、弾性制限アーム3の数は、3、4、5、6、等であってよい。これは、ここにおいて特には限定されるものでない。第1方向は、真上(”straight up”)、真下(”straight down”)、水平左(”horizontal left”)、水平右(”horizontal right”)、等であってよい。これは、ここにおいて特には限定されるものでない。加えて、この出願のこの実施形態で提供されるスプリング10は、端末装置(terminal device)に適用され得るものであり、そして、特定的には、端末の内側でメインカメラのスチールカバーの接地処理(grounding processing)およびアンテナ領域付近のコンポーネントの接地処理に適用され得る。確かに、この出願のこの実施形態で提供されるスプリング10は、さらに、別の電子デバイスに対して適用され得る。これは、ここにおいて特には限定されるものでない。
【0034】
この出願のこの実施形態におけるスプリングにおいて、取付ブラケット1は、プレート構造(plate structure)、ブロック構造(block structure)、等であってよい。これは、ここにおいて特には限定されるものでない。任意的には、
図7または
図8に示されるように、取付ブラケット1は、プレート構造である。このことは、回路基板への溶接を促進している。
【0035】
任意的には、
図7または
図8に示されるように、4つの弾性制限アーム3が存在する。4つの弾性制限アーム3は、対向して配置されている第1弾性制限アーム31および第2弾性制限アーム32、そして、対向して配置されている第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34を含んでいる。4つの弾性制限アームは、コンタクト部2の4つの側方向においてコンタクト部2を制限する。従って、制限の安定性が高く、そして、配置される弾性制限アームの量が比較的に少なく、かつ、製造の困難性が比較的に低い。
【0036】
任意的には、
図7または
図8に示されるように、第1弾性制限アーム31及び/又は第2弾性制限アーム32の2つの端部は、それぞれコンタクト部2および取付ブラケット1に対して固定的に接続されており、そして、第3弾性制限アーム33と第4弾性制限アーム34は、コンタクト部2の一つの端部、かつ、取付ブラケット1の近くから延びている。翼部(alar parts)11が第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34が延びる方向において配置されており、翼部11は取付ブラケット1に固定されており、そして、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の後端(rear end)が翼部11の内側壁(inner side wall)に対して押圧している。スプリング10の中に嵌合部品が挿入され、かつ、コンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の後端は、取付ブラケット1に近づく方向において翼部11の内側壁に沿って摺動することができる。従って、スプリング10の中への側方向の挿入を制限しながら、スプリング10の弾性を大きくすることができ、スプリング10の側方向において嵌合部品が挿入する際に必要とされる挿入力を低減することができ、そして、嵌合部品が挿入する困難性が低減される。
【0037】
任意的に、
図8を参照すると、第1弾性制限アーム31は、コンタクト部2の一つの端部、かつ、取付ブラケット1の近くから第1弾性制限アーム31が延びた後で形成される第1弾性セグメント311、取付ブラケット1に近づく方向において第1弾性セグメント311の後端から第1弾性制限アーム31が反対に屈曲された後で形成される第1歪みセグメント312、および、第1弾性セグメント311が延びる方向と反対方向において第1歪みセグメント312の後端から第1弾性制限アーム31が延びた後で形成される第1支持セグメント313、を含んでいる。第1支持セグメント313の後端は、取付ブラケット1に対して接続されている。従って、第1弾性制限アーム31の延長経路(extension path)は反対に屈曲されており、そうして、第1弾性セグメント311が延びる方向における取付ブラケット1および翼部11を含む構造体の高さが低減され、一方で、スプリング10に係る弾性アームの力を確保している(すなわち、
図9に示される、距離L1であり、嵌合部品がコンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第1歪みセグメント312の屈曲点からコンタクト部2上に作用する力Fの作用線(action line)までである)。それによって、取付ブラケット1および翼部11を含む構造体のボリュームを低減しており、かつ、小型の電子機器の内側でのスプリング10の取付けを促進している。
【0038】
任意的に、
図8を参照すると、第2弾性制限アーム32は、コンタクト部2の一つの端部、かつ、取付ブラケット1の近くから第2弾性制限アーム32が延びた後で形成される第2弾性セグメント321、取付ブラケット1に近づく方向において第2弾性セグメント321の後端から第2弾性制限アーム32が反対に屈曲された後で形成される第2歪みセグメント322、および、第2弾性セグメント321が延びる方向と反対方向において第2歪みセグメント322の後端から第2弾性制限アーム32が延びた後で形成される第2支持セグメント323、を含んでいる。第2支持セグメント323の後端は、取付ブラケット1に対して接続されている。従って、第2弾性制限アーム32の延長経路は反対に屈曲されており、そうして、第2弾性セグメント321が延びる方向における取付ブラケット1および翼部11を含む構造体の高さが低減され、一方で、スプリング10に係る弾性アームの力を確保している(
図9に示される、距離L2であり、嵌合部品がコンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第2歪みセグメント322の屈曲点からコンタクト部2上に作用する力Fの作用線までである)。それによって、取付ブラケット1および翼部11を含む構造体のボリュームを低減しており、かつ、小型の電子機器の内側でのスプリング10の取付けを促進している。
【0039】
第2支持セグメント323の後端と取付ブラケット1との間の接続を実施するために、可能な実施形態においては、
図7または
図8を参照すると、第2支持セグメント323の一つの端部であり、かつ、第2歪みセグメント322に対して接続されている一つの端部が、固定されており、そして、他の端部は、コンタクト部2から離れる方向に向かって傾斜している。摺動部4は、第2支持セグメント323の一つの端部において、かつ、第2支持セグメント323から離れて、固定されている。そして、第2弾性セグメント321が延びる方向と反対方向に延びるシューター(chute)7が翼部11に配置されており、かつ、摺動部4がシューター7の開始端(start end)において嵌合されている。スプリング10の中へ嵌合部品が挿入され、かつ、コンタクト部に対して弾性的に接続される際に、摺動部4は、シューター7の末端に近づく方向においてシューター7に沿って摺動することができる。従って、スプリング10の中へ嵌合部品が挿入される際に、第2弾性制限アーム32の一つの端部であり、かつ、取付ブラケット1に対して接続されている一つの端部は、シューター7の末端に近づく方向においてシューター7に沿って摺動することができ、そうして、スプリング10の中へ嵌合部品を挿入する際に生じる抵抗が低減される。それによって、スプリング10の弾性を増加し、嵌合部品を挿入する困難性を低減し、かつ、スプリング10が弾性限界変形を生じる可能性を低減している。
【0040】
任意的に、
図7または
図8を参照すると、シューター7の開始端は固定されており、そして、シューター7の末端はコンタクト部2から離れる方向に向かって傾斜している。従って、嵌合部品がスプリング10に対して弾性的に接続される際に、摺動部4は、シューター7の末端に近づく方向においてシューター7に沿って摺動しながら、コンタクト部2から離れる方向に後退することができる。そうして、スプリング10の弾性力が除去され、それによって、嵌合部品がスプリング10に対して弾性的に接続される際にスプリング10が弾性限界変形を生じる可能性を低減している。
【0041】
任意的に、
図7を参照すると、摺動部4上にあり、かつ、シューター7の内壁に接する表面は円弧面(arc surface)である。摺動部4がシューター7の中でスタックすることを防止するように、円弧面のスムーズな性能が好都合である。
【0042】
上記の実施形態において、摺動部4は、円筒状であってよく、または、
図7に示される円弧状であってよく、または、別の形状であってもよい。摺動部4上にあり、かつ、シューター7の内壁に接する表面が円弧面であれば、これは、ここにおいて特には限定されるものでない。
【0043】
任意的に、
図7を参照すると、コンタクト部2に対して接続された第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の端部は固定されており、そして、他の端部は取付ブラケット1に近づく方向に向かって傾斜している。このようにして、嵌合部品が、コンタクト部2の一方側であり、かつ、第3弾性制限アーム33または第4弾性制限アーム34に対して接続されている一方側からスプリング10の中へ挿入され、かつ、コンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34は、嵌合部品がスプリング10の中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部2を押圧するのを助けることができる。嵌合部品がコンタクト部2の一方側であり、かつ、第3弾性制限アーム33または第4弾性制限アーム34に対して接続されている一方側から挿入される困難性を低減するためである。
【0044】
任意的に、
図8を参照すると、第1弾性セグメント311の一つの端部であり、かつ、コンタクト部2に対して接続されている一つの端部は固定されており、そして、他の端部は取付ブラケット1に近づく方向に向かって傾斜している。このようして、嵌合部品が、コンタクト部2の一方側であり、かつ、第1弾性制限アーム31に対して接続されている一方側からスプリング10の中へ挿入され、かつ、コンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第1弾性制限アーム31は、嵌合部品がスプリング10の中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部2を押圧するのを助けることができる。嵌合部品がコンタクト部2の一方側であり、かつ、第1弾性制限アーム31に対して接続されている一方側から挿入される困難性を低減するためである。
【0045】
任意的に、
図8を参照すると、第2弾性セグメント321の一つの端部であり、かつ、コンタクト部2に対して接続されている一つの端部は固定されており、そして、他の端部は取付ブラケット1に近づく方向に向かって傾斜している。このようして、嵌合部品が、コンタクト部2の一方側であり、かつ、第2弾性制限アーム32に対して接続されている一方側からスプリング10の中へ挿入され、かつ、コンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、第2弾性制限アーム32は、部品がスプリング10の中へスムーズに挿入され、かつ、コンタクト部2を押圧するのを助けることができる。嵌合部品がコンタクト部2の一方側であり、かつ、第2弾性制限アーム32に対して接続されている一方側から挿入される困難性を低減するためである。
【0046】
任意的に、
図8を参照すると、第1方向における翼部11の後端は、制限部5を形成するようにコンタクト部2に近づく方向において屈曲されている。この場合に、嵌合部品が、コンタクト部2の一方側であり、かつ、第3弾性制限アーム33または第4弾性制限アーム34に対して接続されている一方側からスプリング10の中へ挿入される際に、制限部5は、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の末端が翼部11の内側壁から外れることを防止することができる。それによって、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34によるコンタクト部2の制限の安定性がある。
【0047】
任意的に、
図8を参照すると、コンタクト部2に対して接続された第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の端部は固定されており、他の端部は取付ブラケット1に近づく方向に向かって傾斜している。そして、第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の他の端部は、フック形状部6を形成するように制限部5に近づく方向において屈曲されている。フック形状部6の表面であり、かつ、制限部5近傍の表面は、制限部5の表面にフィットする。制限部5による第3弾性制限アーム33および第4弾性制限アーム34の末端を制限する安定性が改善されるように、フック形状部6の表面は制限部5の表面にフィットしている。
【0048】
任意的に、
図7または
図8を参照すると、コンタクト部2上にあり、かつ、取付ブラケット1から離れた側面は、嵌合部品と接触するために使用されている。そして、コンタクト部2上にあり、かつ、取付ブラケット1から離れた面は、凸球面(convex spherical surface)である。嵌合部品がスプリング10の中へコンタクト部2のいずれかの側方向において挿入され、かつ、コンタクト部2に対して弾性的に接続される際に、嵌合部品がコンタクト部2によって傷付けられるのを防止するように、凸球面の表面はスムーズである。
【0049】
特定的に、
図8を参照すると、コンタクト部2は、支持板21と、支持板21においてスタンピング(stamping)によって成形された凸球面ハウジング22とを含んでよい。
【0050】
任意的に、スプリング10はスタンピング成形法を使用して一体成形されており、一体成形工程は単純であり、かつ、時間消費がより少ない。そして、成形効率が比較的に高い。
【0051】
図9は、この出願の一つの実施形態に従った端末(terminal)である。
図9を参照すると、端末は、端末本体20およびカメラ30を含んでいる。取付け溝40が端末本体において形成されており、カメラ30が取付け溝40の内側に装着され、そして、スプリング10が取付け溝40の一方の側に配置されている。スプリング10は、前述の技術的ソリューションのうちいずれか1つにおけるスプリング10であり、スプリング10の取付ブラケットが端末本体20において固定されており、そして、スプリング10の接触部がカメラ30の側壁を押圧している。
【0052】
この出願のこの実施形態において提供される端末は、端末の中のスプリングが前述の技術的ソリューションのうちいずれか1つにおけるスプリングであるため、取付け溝のすき間(aperture)であり、かつ、そこからカメラが取付け溝の中へと挿入されるすき間にもかかわらず、カメラとスプリングとの間の弾性的な接続を成功裡に実施することができる。例えば、
図10から
図12までを参照すると、スプリング10における4つの弾性制限アームの制限機能のおかげで、カメラ30を、取付け溝40の中へ成功裡に挿入することができ、そして、取付け溝40の上部すき間(
図10に示されるもの)、取付け溝40の下部すき間(
図11に示されるもの)、および、取付け溝40の後部すき間(
図12に示されるもの)から、スプリング10に対して弾性的に接続することができる。そうして、カメラ30の取付け及び取外しのシーケンスを自由に選択することができ、それによって、嵌合部品の取付け及び取外しの効率と歩留まりを改善している。
【0053】
この明細書の説明において、特定的な特徴、構造、材料、または特性は、実施形態または実施例のいずれか1つまたはそれ以上において適切な方法で組み合わせることができる。
【0054】
最後に、前述の実施形態は、この出願の技術的ソリューションをただ単に説明するように意図されたものであって、この出願を限定するものではないことに留意すべきである。この出願は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者であれば、前述の実施形態において説明された技術的ソリューションをなおも変更することができ、または、この出願の実施形態の技術的ソリューションの精神および範囲から逸脱することなく、それらのいくつかの技術的特徴に対して均等な置換えを成すことができる。