特許第6726384号(P6726384)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6726384-ガス切断直線定規 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6726384
(24)【登録日】2020年7月1日
(45)【発行日】2020年7月22日
(54)【発明の名称】ガス切断直線定規
(51)【国際特許分類】
   B23K 7/10 20060101AFI20200713BHJP
【FI】
   B23K7/10 Z
【請求項の数】2
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2019-110198(P2019-110198)
(22)【出願日】2019年6月13日
【審査請求日】2019年7月11日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】307026570
【氏名又は名称】岳藤 政敏
(72)【発明者】
【氏名】岳藤 政敏
【審査官】 奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭52−110031(JP,U)
【文献】 実開昭56−045569(JP,U)
【文献】 実開昭53−162125(JP,U)
【文献】 特開2007−301755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 7/00−7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス切断直線定規を安定させるために底面に上方向の反りを形成して定規の両端で被切断材と接するガス切断直線定規であって、上記底面全体に網目状の排熱溝を形成するガス切断直線定規。
【請求項2】
長側面下縁にC面を形成した請求項に記載のガス切断直線定規。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鋼板、形鋼等の、ガスによる直線切断時のガイドとして使用する
ガス切断直線定規に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス切断機を直線定規に沿わせて鋼板の切断を行う時、接する定規の下面
と、鋼板の表面は共に平坦の為、間にゴミを噛んだり又は、熱の影響による膨
張で直線定規と鋼板の接面が点当たり状態となって、切断時に加わる横からの
力に対して動きやすくなる。
【0003】
ガス切断は加熱炎と同時に高圧の酸素を噴出して切断するが、定規の底面と
鋼板の表面が共に平坦な場合には、加熱炎は定規の側面に当たって吹き返され
るため加熱炎の加熱の効果が下がる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭54-155930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は切断時に加わる横からの力に対して動きにくく、排熱ガスの吹き
返しによる加熱効果の低下を防止することができるガス切断直線定規を提供
することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
直線定規図2に示すように定規に反り1を設けて両端の2点を支点とすることで
安定させた。
【0007】
加熱炎の安定は、排熱を定規の使用側から、対方向側へ逃がすため、定規の下面
全体に網目状の溝2と、下角の両縁に排熱を溝へ誘導する為のC面をもうけることに
より達成した。更に前記の定規安定の反り1は、鋼板との間に隙間を生じることから
排熱の効果も共有する。
【発明の効果】
【0008】
直線定規の側面に反り1を有する事で切断する鋼板に対しての大小、切断寸法の
長短に関わりなく、定規の両端の2点を支点として接着するので定規は安定する叉、
片方を基準にして切断線に早く合わせることが出来る利点がある。
【0009】
燃焼した排熱ガスを対方向側へ逃がしたことから、加熱炎の安定、ガスの使用量
の削減、作業時間の短縮、品質、安全等、いずれにおいても効果は向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】直線定規を上から見た平面図である。
図2】直線定規の反り1を強調した正面図である。
図3】排熱溝2を構成した底面図である。
図4】定規の側面図である。矢印→は排熱方向を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ガス切断直線定規は、図2に示すように定規の長側面に上方向の反り1を有す
る事で両端が鋼板に接着し、定規の中央に隙間を設けている。この隙間によ
りゴミを噛んだり、ガス切断器のノズルの火炎の熱による熱膨張を原因とす
る定規の逆反りも吸収して定規は安定する。
【0012】
加熱炎が定規の側面に当たって、吹き返す事による加熱炎の燃焼の不安定
さを防ぐために、排熱を定規の使用する側から定規の下を通って対方向側へ逃
がすように(図4参照)定規の下面全体に図3に示すように網目状の溝2と、排熱を
溝へ導き易くする為に、定規の下角の両縁にC面3を設けた。更に定規の反り1
も鋼板との間に隙間を生じる事から、排熱の役割も果たす。図4中、4は切断器
のノズルである。図1図2示す符号5は取手である。反りと鋼板の最大距離1は
100mmLに対して、1mmである。定規の材質は、例えばSS400である。
【符号の説明】
【0013】
1、 反り
2、 排熱溝
3、 C面
4、 ノズル
5、 取手
【要約】      (修正有)
【課題】切断時に加わる横からの力に対して動きにくく、排熱ガスの吹き返しによる加熱効果の低下を防止可能なガス切断直線定規を提供する。
【解決手段】定規の安定は、定規の全長に反り1を設けることで、両端が切断する鋼板に接した時、鋼板の大、小に関わりなく定規との間に隙間を生じ、叉定規の重さも反り間の2点のみに掛かる事で達成される。叉、高圧排出ガスの吹き返しは定規下面全体に網目状の排熱溝2、排熱を排熱溝へ誘する定規の下角両縁のC面、を設け更に、反り1も鋼板との隙間を生じることで、排熱の効果も共有する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4