(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6726712
(24)【登録日】2020年7月1日
(45)【発行日】2020年7月22日
(54)【発明の名称】遠心脱水モップ
(51)【国際特許分類】
A47L 13/14 20060101AFI20200713BHJP
A47L 13/20 20060101ALI20200713BHJP
【FI】
A47L13/14
A47L13/20 A
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-148737(P2018-148737)
(22)【出願日】2018年8月7日
(65)【公開番号】特開2019-80905(P2019-80905A)
(43)【公開日】2019年5月30日
【審査請求日】2018年8月9日
(31)【優先権主張番号】201721431962.8
(32)【優先日】2017年10月31日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201820063523.4
(32)【優先日】2018年1月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517282665
【氏名又は名称】嘉▲興▼捷▲順▼旅游制品有限公司
【氏名又は名称原語表記】Jiaxing Jackson Travel Products Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】李 敬
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼巨▲鴻▼
(72)【発明者】
【氏名】甘宏▲亮▼
【審査官】
高田 基史
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2009/0307855(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0282685(US,A1)
【文献】
中国特許出願公開第103417168(CN,A)
【文献】
中国実用新案第203447246(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 13/00−13/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心脱水モップであって、遠心力によって脱水を行うことができるものであり、
回転モップハンドル、掃除部、カバー、固定スリーブを含み、
前記回転モップハンドルは上管、下管、回転駆動装置を含み、回転駆動装置は上管と下管とを可動的に接続し、上管及び下管は軸方向において上下に相対的に移動することも、相対的回転することもできる;
掃除部は下管に接続されている;
カバーは下管に貫通されるように設けられ、且つカバーは下管に沿って上下に移動でき;
固定スリーブと上管は固定接続されている;
脱水モードの際には、前記掃除部の一部または全部が前記カバーの内に入るようにする;前記上管及び前記下管は軸方向において上下に運動して、前記回転駆動機構は前記掃除部を回転させて脱水させるように駆動する;
モップ使用モードに切り替える際には、下に向けて前記下管を押すことにより前記掃除部が前記カバーの外になるようにする;
該遠心脱水モップは、さらに回転モップハンドルをロックするためのロック機構を含み、
前記ロック機構は下管とカバーを前記軸方向に垂直の平面内において自由に回転できないように制限する第一ストッパー機構、上管とカバーを前記軸方向に垂直の平面内において自由に回転できないように制限する第二ストッパー機構、固定スリーブとカバーの間に設けられる係合機構を含み、
カバーと固定スリーブが係合機構によって係合される際、前記回転モップハンドルが第一ストッパー機構及び第二ストッパー機構によりロックされることを特徴とする、前記遠心脱水モップ。
【請求項2】
前記第一ストッパー機構は歯スリーブ、カバーに設けられた内歯を含み、
前記歯スリーブと下管が固定的に装着され、カバーと固定スリーブが係合機構によって係合される際、前記内歯と歯スリーブとが噛み合うことを特徴とする、請求項1に記載の遠心脱水モップ。
【請求項3】
前記第二ストッパー機構は固定スリーブに設けられたスロット 、カバーに設けられた外歯を含み、
カバーと固定スリーブとが係合機構によって係合される際、前記外歯とスロットとが噛み合うことを特徴とする、請求項1に記載の遠心脱水モップ。
【請求項4】
前記第一ストッパー機構は歯スリーブ、カバーに設けられた内歯を含み、前記歯スリーブと下管が固定的に装着され、
前記第二ストッパー機構は固定スリーブに設けられたスロット 、カバーに設けられた外歯を含み、
カバーと固定スリーブとが係合機構によって係合される際、前記外歯とスロットとが噛み合うことを特徴とする、請求項1に記載の遠心脱水モップ。
【請求項5】
前記係合機構は固定スリーブの内壁に設けられた凹部及びカバーに設けられたフック部材を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠心脱水モップ。
【請求項6】
前記凹部の位置は固定スリーブの下方に設けられ、前記フック部材は外歯の下方に設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の遠心脱水モップ。
【請求項7】
前記内歯の端部は次第に細くなることを特徴とする請求項2に記載の遠心脱水モップ。
【請求項8】
前記外歯の端部は次第に細くなることを特徴とする請求項3に記載の遠心脱水モップ。
【請求項9】
さらに掃除部を接続するための掃除部接続体を含み、前記カバーと掃除部接続体の間には、カバーと掃除部接続体を係合または分離させる係止機構を含み、前記係止機構はスライドスリーブ、フック及び駆動機構を含み、前記駆動機構はスライドスリーブを回転モップハンドルの軸方向に沿ってスライドするように駆動するものであり、 前記カバーの側壁にはフックを装着するための装着部があり、前記装着部は透孔と吊り棒を含む;
前記フックの片端は吊り棒に対応する突起部が設けられ、フックのもう片端はフック部であり、フック部はフック根元部、フック先部を含み、突起部の所在する位置から鉛直線を引いた場合、前記フック根元部とフック先部はそれぞれ該鉛直線の両側に位置する;回転モップハンドルは前記スライドスリーブの両端の開口を挿通するように設けられ、フックが装着されるとき、前記突起部と吊り棒が上下に重なり、スライドスリーブがフック根元部に当接する際、前記フックは透孔を貫通し前記フックは掃除部接続体を引っ掛けるようにし、スライドスリーブが吊り棒の所在位置にまで移動した際、前記フックと掃除部接続体は分離することを特徴とする、請求項1に記載の遠心脱水モップ。
【請求項10】
さらにフックに位置制限を加えるためのリブを備え、前記フックは二つのリブの間に設けられていることを特徴とする、請求項9に記載の遠心脱水モップ。
【請求項11】
前記フック先部には斜辺が設けられていることを特徴とする、請求項9に記載の遠心脱水モップ。
【請求項12】
駆動機構はボタン、バネ、押しバネ、スライドスリーブの側壁に設けられた斜面を含み、
前記バネは回転モップハンドルの外に嵌められ、前記押しバネはスライドスリーブに付勢を行い、スライドスリーブがフック根元部に当接するように付勢している;
前記ボタンには受力面があり、前記受力面はスライドスリーブに当接してスライドスリーブがフック根元部から遠ざかるようにさせるものであり、前記押しバネはボタンに付勢し、ボタンを復位させることを特徴とする、請求項9に記載の遠心脱水モップ。
【請求項13】
前記掃除部は台座、側板、モップを含み、前記台座は側板と回転可能に接続され、モップの両端は側板と固定接続されることを特徴とする、請求項1または9に記載の遠心脱水モップ。
【請求項14】
前記掃除部は可撓性板、モップを含み、前記モップと可撓性板が固定接続されていることを特徴とする、請求項1または9に記載の遠心脱水モップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠心脱水モップに係り、掃除道具の技術分野に属するものである。
【背景技術】
【0002】
引用文献1において以下が開示されている。遠心脱水できる回転モップであって、モップハンドル機構を含み、前記モップハンドル機構は一つの上管と一つの下管を備え、上管と下管のロックはロック部材を用い、前記ロック部材は第一の端部には前記当接部が形成され、前記ロック部材の第二の端部には開放部が形成されている。操作する際に、片手でモップハンドルを握り、もう一つの手でロック部材(トリガー)を操作することでロックまたはアンロック(開放)を実現し、前記操作は使用者にとって操作しづらく、操作が煩雑である。
【0003】
また、引用文献2において以下が開示されている。遠心脱水できる回転式モップであって、脱水機構を含み、脱水機構は下管に貫通されるように設けられ、且つ下管に沿って上下に移動できる;前記の脱水機構はロッキングカバーと、遮水カバーと、出水カバーとを含む;出水カバーは下管に貫通されるように設けられ、ロッキングカバーは出水カバーに貫通されるように設けられ、出水カバー及びロッキングカバー上にロック機構が設けられ、ロック機構は下管とマッチしている。モップヘッド機構に対して脱水を行う必要があるときは、脱水機構を下へ押し、ロッキングカバーに設けられた通し溝によってロッキングカバーの上端に弾性変形が生じ、凹溝はスリーブ下端のリブから脱離し、脱水機構は下管に沿って下へスライドさせ、ヘッド部全体が出水カバーのキャビティ内に入るようになるまでスライドさせる。モップのヘッド部を脱水させた後、脱水機構を上に引き上げ、ロッキングカバー中の凹溝とスリーブ下端の周囲のリブを係合させ、脱水機構をスリーブの下部にぶら下げるようにし、この時にモップは使用可能状態となる。該技術構成におけるロック機構は摩擦力によってロッキングカバー上端に弾性変形を生じさせ、これによりカバー中の凹溝はスライドしまたはリブ部に係合し、操作に非常に力を必要とし、且つ長期にわたって使用した後ロック機構が摩耗し、後の使用に不便をもたらしてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開公報WO2015/010577A1号明細書
【特許文献2】中国特許公開公報CN103417168A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術課題は、従来技術における不足を克服して、構造や設計が合理的で、便利に操作できる遠心脱水モップを提供することである。本明細書における「遠心脱水モップ」とは、遠心力によって脱水を行うことができるモップである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術課題を解決するため、本発明の技術構成は以下である:遠心脱水モップであって、
遠心力によって脱水を行うことができるものであり、
回転モップハンドル、掃除部、カバー、固定スリーブを含
み、
前記回転モップハンドルは上管、下管、回転駆動装置を含み、回転駆動装置は上管と下管とを可動的に接続し、上管及び下管は軸方向において上下に相対的に移動することも、相対的回転することもできる;
掃除部は下管に接続されている;
カバーは下管に貫通されるように設けられ、且つカバーは下管に沿って上下に移動でき;
固定スリーブと上管は固定接続されている;
脱水モードの際には、前記掃除部の一部または全部が前記カバーの内に入るようにする;前記上管及び前記下管は軸方向において上下に運動して、前記回転駆動機構は前記掃除部を回転させて脱水させるように駆動する;
モップ使用モードに切り替える際には、下に向けて前記下管を押すことにより前記掃除部が前記カバーの外になるようにする;
該遠心脱水モップは、さらに回転モップハンドルをロックするためのロック機構を含み、
前記ロック機構は下管とカバーを
前記軸方向に垂直の平面内において自由に回転できないように制限する第一ストッパー機構、上管とカバーを
前記軸方向に垂直の平面内において自由に回転できないように制限する第二ストッパー機構、固定スリーブとカバーの間に設けられる係合機構を含み、
カバーと固定スリーブが係合機構によって係合される際、前記回転モップハンドルが
第一ストッパー機構及び第二ストッパー機構によりロックされることを特徴とする、前記遠心脱水モップ。
【0007】
さらに言えば、前記第一ストッパー機構は歯スリーブ、カバーに設けられた内歯を含み、前記歯スリーブと下管が固定的に装着され、カバーと固定スリーブが係合機構によって係合される際、前記内歯と歯スリーブとが噛み合う。
【0008】
さらに言えば、前記第二ストッパー機構は固定スリーブに設けられたスロット 、カバーに設けられた外歯を含み、カバーと固定スリーブとが係合機構によって係合される際、前記外歯とスロットとが噛み合う。
【0009】
さらに言えば、前記第一ストッパー機構は歯スリーブ、カバーに設けられた内歯を含み、前記歯スリーブと下管が固定的に装着され、前記第二ストッパー機構は固定スリーブに設けられたスロット 、カバーに設けられた外歯を含み、カバーと固定スリーブとが係合機構によって係合される際、前記外歯とスロットとが噛み合う。
【0010】
さらに言えば、前記係合機構は固定スリーブの内壁に設けられた凹部及びカバーに設けられたフック部材を含む。
【0011】
さらに言えば、前記凹部の位置は固定スリーブの下方に設けられ、前記フック部材は外歯の下方に設けられている。
【0012】
さらに言えば、前記内歯の端部は次第に細くなる。
【0013】
さらに言えば、前記外歯の端部は次第に細くなる。
【0014】
さらに言えば、さらに掃除部を接続する
ための掃除部接続体を含み、前記カバーと掃除部接続体の間には、カバーと
掃除部接続体を係合または分離させる
係止機構を備え、前記
係止機構はスライドスリーブ、フック及び駆動機構を含み、前記駆動機構はスライドスリーブを回転モップハンドルの軸方向に沿ってスライドするように駆動するものであり、前記カバーの側壁にはフックを装着するための装着部があり、前記装着部は透孔と吊り棒を含む;前記フックの片端は吊り棒に対応する
突起部が設けられ、フックのもう片端はフック部であり、フック部はフック根元部、フック先部を含み、
突起部の所在する位置から鉛直線を引いた場合、前記フック根元部とフック先部はそれぞれ該鉛直線の両側に位置する;回転モップハンドルは前記スライドスリーブの両端の開口を挿通するように設けられ、フックが装着されるとき、前記
突起部と吊り棒が上下に重なり、スライドスリーブがフック根元部に当接する際、前記フックは透孔を貫通し前記フックは掃除部接続体を引っ掛けるようにし、スライドスリーブが吊り棒の所在位置にまで移動した際、前記フックと掃除部接続体は分離する。
【0015】
さらに言えば、さらにフックに位置制限を加えるためのリブを備え、前記フックは二つのリブの間に設けられている。
【0016】
さらに言えば、前記フック先部には斜辺が設けられている。
【0017】
さらに言えば、駆動機構はボタン、バネ、押しバネ、スライドスリーブの側壁に設けられた斜面を含み、前記バネは回転モップハンドルの外に嵌められ、前記押しバネはスライドスリーブに付勢を行い、スライドスリーブがフック根元部に当接するように付勢している;前記ボタンには受力面があり、前記受力面はスライドスリーブに当接してスライドスリーブがフック根元部から遠ざかるようにさせるものであり、前記押しバネはボタンに付勢し、ボタンを復位させる。
【0018】
さらに言えば、前記掃除部は台座、側板、モップを含み、前記台座は側板と回転可能に接続され、モップの両端は側板と固定接続される。
【0019】
さらに言えば、前記掃除部は可撓性板、モップを含み、前記モップと可撓性板が固定接続されている。
【0020】
さらに言えば、掃除部は通常の方式を用いることができ、モップ板、モップを含み、モップ自身の性質によって変形が生じる。
【発明の効果】
【0021】
本発明と従来技術を比較した場合、以下のメリットと効果を有する:本発明は従来技術構成におけるトリガーを操作することで回転モップハンドルをロックする技術構成を破棄し、カバーを上に移動させて、
脱水モード(自己洗浄状態)から
モップ使用モード(モップかけ状態)に切り替える際、同時に回転モップハンドルをロックさせ、一つの動作で二つの目的を達成することができる。また、
モップ使用モード(モップかけ状態)と
脱水モード(脱水状態)を切り替えさせる際、駆動機構によって
係止機構の係合または開放を制御することで、楽々実現することができ、従来技術における摩擦によって実現するという力を必要とする方式の変替となり、部品の摩耗を顕著に低減させた。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図3】
図3は本発明の前記ロック機構の分解状態の構造模式図である。
【
図6】
図6は本発明の前記フックの構造模式図である。
【
図7】
図7は本発明の前記フックの装着方式の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に図面を参照しながら実施例を用いて本発明に対してさらに説明を行う。
【0024】
図1〜3を参照すれば、本発明の実施例に記載の遠心脱水モップは、回転モップハンドル10、掃除部3、カバー5、固定スリーブ4を含む;前記回転モップハンドル10は上管1、下管2、回転駆動機構を含み、回転駆動機構は上管1と下管2を活動可能に接続している。上管1と下管2の間は軸方向に沿って上下に相対的に移動でき、相対的に回転することもでき、下管2は掃除部2に接続されている;本実施例の前記回転モップハンドル10の回転構造は公開番号CN203447246Uの中国実案文献においても開示されている。
【0025】
本実施例の前記掃除部3と下管2は接続されている;カバー5は下管2に貫通されるように設けられ、且つカバー5は下管2に沿って上下に移動できる;脱水させる際、掃除部3の一部または全部がカバー5内となるようにする;外管1と下管2は上下に運動して前記回転駆動機構によって掃除部3を回転させ脱水させるように駆動するものである;モップかけ状態の場合、下に向けて下管2を押すことにより掃除部3がカバー5の外になるようにする。本実施例の前記固定スリーブ4と上管1は固定的に接続されている。
【0026】
本実施例はさらに回転モップハンドル10をロックするためのロック機構を含み、前記ロック機構は下管2とカバー5を円周方向上で位置制限する第一ストッパー機構、上管1とカバー5を円周方向上で位置制限する第二ストッパー機構、固定スリーブ4とカバー5の間に設けられる係合機構を含み、カバー5と固定スリーブ4が係合機構によって係合される際、前記回転モップハンドル10がロックされる。下管2とカバー5は円周方向上で位置制限され、上管1とカバー5も円周方向上で位置制限され、固定スリーブ4と上管1が固定接続されるため、カバー5と固定スリーブ4が係合されて固定された後、上管1と下管2も相対的に固定される。
【0027】
好ましくは、本実施例の前記第一ストッパー機構は歯スリーブ11、カバー5に設けられた内歯52を含み、前記歯スリーブ11と下管2が固定的に装着され、カバー5と固定スリーブ4が係合機構によって係合される際、前記内歯52と歯スリーブ11とが噛み合う。好ましくは、前記内歯52の端部がその本体部に対して次第に細くなり、内歯52と歯スリーブ11の噛み合いがよりスムーズとなる。
【0028】
好ましくは、本実施例に記載の前記第二ストッパー機構は固定スリーブ4に設けられたスロット41 、カバー5に設けられた外歯51を含み、カバー5が固定スリーブ4と係合機構によって係合される際、前記外歯51とスロット41とが噛み合う。好ましくは、前記外歯51の端部がその本体部に対して次第に細くなり、外歯51と固定スリーブ4の噛み合いがよりスムーズとなる。
【0029】
好ましくは、本実施例の前記第一ストッパー機構は歯スリーブ11、カバー5に設けられた内歯52を含み、前記歯スリーブ11と下管2が固定的に装着され、前記第二ストッパー機構は固定スリーブ4に設けられたスロット41 、カバー5に設けられた外歯51を含み、カバー5が固定スリーブ4と係合機構によって係合される際、前記外歯51はスロット41と噛み合い、前記内歯52と歯スリーブ11とが噛み合う。
【0030】
本実施例の前記「噛み合い」は緊密に噛合することを指すものではなく、両者が凹凸によってマッチすることで位置制限を実現するものであり、実際に応用する際にはコストまたは装着上の問題により隙間が存在することがある。
【0031】
本実施例の前記係合機構は固定スリーブ4の内壁に設けられた凹部40、カバー5に設けられたフック部材53を含む。カバー5と固定スリーブ4が
係止機構によって係合される際、フック部材53は凹部40内で膨張し、これによりカバー5と固定スリーブ4の開張(expanding)による係合接続を実現する。
【0032】
本実施例の前記凹部40は固定スリーブ4の下方に設けられ、前記フック部材53は外歯51の下方に設けられている。カバー5と固定スリーブ4が接近する際、ストッパー機構はまず上管1と下管2のロックを実現し、それからさらにロックを実現する。
【0033】
図4〜7を参照すれば、操作がより省力となるよう、本発明はさらに掃除部を接続する
ための掃除部接続体9を含み、前記カバー5と掃除部接続体9の間には、カバー5と
掃除部接続体9を係合または分離させるための
係止機構7を備え、前記
係止機構7はスライドスリーブ71、フック72及びスライドスリーブ71を回転モップハンドルの軸方向に沿ってスライドするように駆動するための駆動機構を含み、前記カバー5の側壁にはフック72を装着するための装着部があり、前記装着部は透孔81と吊り棒82を含む;前記フック72の片端は吊り棒82に対応する
突起部721が設けられ、掃除部接続体9上にはフック72をしっかり引っかけられるようにするための階段部または凹部を有し、前記フック72はスライドカバー71によりフック72を掃除部接続体9側に移動させ、これによりフック72と掃除部接続体9がしっかり引っ掛ける。前記フック72のもう片端はフック部であり、フック部はフック根元部7221、フック先部7222を含み、
突起部721の所在する位置から鉛直線を引いた場合、前記フック根元部7221とフック先部7222はそれぞれ該鉛直線の両側に位置する;カバー5と掃除部接続体9が係合する際、スライドカバー71がフック72に当接して前記鉛直線が傾斜する;カバー5と掃除部接続体9が解除(開放)される際、スライドカバー71はフック72に当接せず、前記フック72は自身の重力の作用により左右に揺れ、前記鉛直線は垂直方向に復位し、フック先部7222は掃除部接続体9から離れる。
【0034】
本実施例の前記スライドカバー71の両端が開口し、スライドカバー71は回転モップハンドルに貫通されるように設けられ、フック72を装着する際、前記
突起部721と吊り棒82は上下に部分的に支え合い、部分的に重なり、スライドカバー71がフック根元部7221に当接する場合、前記フック72は透孔81を貫通し、前記フック72は掃除部接続体9を引っ掛ける、スライドカバー71が上に移動するとき、前記フック72と掃除部接続体9は分離する。
【0035】
さらに、本発明はフック72に対して位置制限を行うためのリブ723を備え、前記フック72は二つのリブ723の間に設けられ、二つのリブ723はフック72に対して位置制限作用を有し、フックを引っ掛けている状態とフックを離脱させている状態の間で切り替える際に、フック72が偏移するまたは位置ずれを起こし、これによりフック72がスムーズに状態を切り替えることができないことを防止する。
【0036】
本発明の前記フック先部7222には斜辺が設けられている。フック先部7222には斜辺が設けられ該構造によりフックと掃除部接続体9の押圧ロックまたは解除(アンロック)をよりスムーズにする。
【0037】
本発明の駆動機構はボタン731、バネ732、押しバネ733、スライドカバー71の側壁に設けられた斜面734を含み、前記バネ732は回転モップハンドルの外に被せるように嵌められ、前記バネ732はスライドスリーブ71に付勢を行い、スライドスリーブ71が下に移動してフック根元部7221に当接しようとするように付勢している;これによりフック72は透孔81を貫通し、前記フック72は掃除部接続体9を引っ掛ける;前記ボタン731には受力面があり、該受力面はスライドスリーブ71に当接して、スライドスリーブ71がフック根元部7221から遠ざかるようにさせるようなものであり、前記押しバネ733はボタン731に付勢して、受力面はスライドカバー71の側壁の斜面と徐々に接触し、前記スライドカバー71が前記フック根元部7221から離れ、押しバネ733は復位して、これに伴ってボタン731も復位する。
【0038】
本実施例の前記掃除部3は台座、側板、モップを含み、前記台座は側板と回転可能に接続され、モップの両端は側板と固定接続され、前記掃除部3は変形できる。掃除部3はモップかけ状態では展開して大きくなり、掃除の効率を向上させる;掃除部3は脱水状態では小さくなり、自己洗浄がしやすい。
【0039】
本実施形態は掃除部3のもう一つの具体的な実施形態であり、可撓性板、モップを含み、前記モップと可撓性板が固定接続され、前記掃除部は変形できる。
【0040】
本実施形態の掃除部3は通常の方式を用いることができ、それはモップ板、モップを含み、モップ自身の性質により変形する。
【0041】
本発明は実施例におり以上のように開示されているものの、これらは本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者が本発明の思想及び範囲内で行った変更または改良は、いずれも本発明の保護範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0042】
1 上管
2 下管
3 掃除部
4 固定スリーブ
5 カバー
7
係止機構(snap-fit mechanism)
9 掃除部接続体
10 モップハンドル
11 歯スリーブ(歯受け部)(gear sleeve)
40 凹部
41 スロット(slot)
51 外歯
52 内歯
53 フック部材(hook parts)
71 スライドスリーブ (slide sleeve)
72 フック (hook)
81 透孔
82 吊り棒 (hanging rod)
721
突起部(lance)
723 リブ (rib)
731 ボタン
732 バネ (spring)
733 押しバネ(compression spring)
734 斜面
7221 フック根元部
7222 フック先部