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前記超配列カーボンナノチューブアレイは、第二基板の表面に設置され、互いに平行であり、前記第二基板と垂直である複数のカーボンナノチューブからなることを特徴とする、請求項1に記載のテープ装置。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第一実施例のテープ装置の構造を示す図である。
【
図2】本発明の第一実施例のテープ装置における超配列カーボンナノチューブアレイからドローン構造カーボンナノチューブフィルムを引き出す過程を示す図である。
【
図3】本発明の第一実施例のテープ装置における基板の構造を示す図である。
【
図4】本発明の第一実施例のテープ装置におけるドローン構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【
図5】本発明の第二実施例のテープ装置の構造を示す図である。
【
図6】本発明の第三実施例のテープ装置の構造を示す図である。
【
図7】本発明の第四実施例のテープ装置の構造を示す図である。
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0015】
図1を参照すると、本発明の第一実施例は、テープ装置10を提供する。テープ装置10は、ハウジング110、超配列カーボンナノチューブアレイ120、第一基板130及び少なくとも二つの引き出し素子140を含む。引き出し素子140は、両面テープを引き出すことに用いられる。ハウジング110は、開口150を有する。第一基板130は、ハウジング110の内部に位置する。超配列カーボンナノチューブアレイ120は、第一基板130に設置され、且つハウジング110の内部に位置する。超配列カーボンナノチューブアレイ120は、それ自体から両面テープを引き出すことができる。少なくとも二つの引き出し素子140は、第一基板130に設置され、且つ超配列カーボンナノチューブアレイ120と間隔をあけて設置される。少なくとも二つの引き出し素子140は、超配列カーボンナノチューブアレイから引き出されて、獲得された両面テープを固定することに用いられ、且つ一つの引き出し素子140で、ハウジング110の内部から開口150によって、両面テープを引き出す。
【0016】
ハウジング110の材料及びサイズが限定されず、実際の応用に応じて選択できる。好ましくは、ハウジング110が透明材料からなる。ハウジング110の形状が長方体、立方体又は円柱などである。ハウジング110は、一体成型のものであってもよく、複数のパネルから組み立てられるものであってもよい。本実施例において、ハウジング110は、材料が透明プラスッチクであり、一体成型の長方体である。
【0017】
超配列カーボンナノチューブアレイ120は、第二基板160の表面に位置する。超配列カーボンナノチューブアレイ120は、互いに平行であり、第二基板160と垂直である複数のカーボンナノチューブからなる。超配列カーボンナノチューブアレイ120は、直接的に第二基板160に生長してもよく、或いは生長基板から第二基板160に転移してもよい。超配列カーボンナノチューブアレイ120は、アモルファスカーボン及び残存する触媒である金属粒子などの不純物を基本的に含まない。超配列カーボンナノチューブアレイ120におけるカーボンナノチューブが分子間力によって緊密に接触して、アレイを形成する。第二基板160は、平らな基材である。基材は、P型のシリコン基材、N型のシリコン基材及び酸化層が形成されたシリコン基材のいずれか一種である。第二基板160は、第一基板130に固定され、固定方式が限定されない。例えば、第二基板160を接着剤で第一基板130に接着してもよく、バックルで第一基板130に固定してもよい。本実施例において、第二基板160がシリコン基材であり、シリコン基材が接着剤によって第一基板130に接着する。
【0018】
超配列カーボンナノチューブアレイ120の製造方法は限定されず、化学気相堆積法、アーク放電による製造方法又はエアロゾルによる製造方法などを採用することができる。本実施例において、超配列カーボンナノチューブアレイの製造方法として、化学気相堆積法を採用して、第二基板160に直接的に成長する。該製造方法は、次のステップを含む。ステップ(a)では、第二基板160を提供する。本実施例において、4インチのシリコン基材を選択することが好ましい。ステップ(b)では、基材の表面に、均一的に触媒層を形成する。触媒層の材料は、鉄、コバルト、ニッケル及びそれらのうち2種以上の合金のいずれかである。ステップ(c)では、触媒層が形成された基材を700℃〜900℃の空気で30分〜90分間アニーリングする。ステップ(d)では、アニーリングされた基材を反応炉に置き、保護ガスで500℃〜740℃の温度で加熱した後で、カーボンを含むガスを導入し、5分〜30分間反応させる。これにより、超配列カーボンナノチューブアレイ120(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献1)を成長させることができる。超配列カーボンナノチューブアレイの高さは、200ミリメートル〜650ミリメートルである。本実施例において、カーボンを含むガスとしては、例えば、アセチレン、エチレン、メタンなどの活性な炭化水素が選択される。これらのうちエチレンを選択することが特に好ましい。保護ガスは不活性ガスであり、窒素ガスまたはアルゴンガスが好ましい。具体的には、超配列カーボンナノチューブアレイの製造方法は、特許文献1を参照されたい。
【0019】
第一基板130の材料が限定されず、石英シート、アルミニウムシート、有機ガラス、ステンレスシートなどである。本実施例において、第一基板130はアルミニウムシートである。第一基板130はハウジングの内部から取り出すことができる。
図2を参照すると、テープ装置10が応用される時、第一基板130をハウジングから取り出し、超配列カーボンナノチューブアレイ120から両面テープを引き出し、両面テープの端部を少なくとも二つの引き出し素子140の中の第一引き出し素子に固定する。両面テープはドローン構造カーボンナノチューブフィルム122である。超配列カーボンナノチューブアレイ120を使い切った時には、第一基板130をハウジング110の内部から取り出し、超配列カーボンナノチューブアレイ120を新たに置く。好ましくは、第一基板130をバックルによってハウジング110の底部に固定し、バックルを開け、第一基板130をハウジング110の内部から取り出すことができる。
図3を参照すると、第一基板130は更に異なるサイズを有する複数の槽132を含む。複数の槽132は、異なるサイズを有する複数の超配列カーボンナノチューブアレイ120を第一基板130に固定できる。
【0020】
少なくとも二つの引き出し素子140の材料及びサイズは限定されず、実際の応用に応じて設定できる。少なくとも二つの引き出し素子140の清潔さに対する要求は高いので、両面テープを引き出す過程において、不純物を与えないようにせねばならない。好ましくは、少なくとも二つの引き出し素子140の中の各引き出し素子140をシート状構造とし、且つ少なくとも二つのシート状構造を積層して設置し、下面に設置されたシート状構造と第一基板130を接着剤によって固定するとよい。より好ましくは、少なくとも二つのシート状構造の中の各シート状構造が上表面及び上表面と対向して設置された下表面を含み、上表面が接着剤層を含み、シート状構造が接着剤層によって両面テープの端部と接着して固定するとよい。少なくとも二つのシート状構造において、隣接する二つのシート状構造が接着剤層によって互いに接触して固定して、且つ一つのシート状構造がもう一つのシート状構造と離れる時、二つのシート状構造の構造に損害を与えることはない。本実施例において、少なくとも二つの引き出し素子140は、接着剤層を有する短冊である。
【0021】
テープ装置10は更にカバー(図示せず)を含む。カバーは開口150を覆うことに用いられる。テープ装置10が使用されない時に、カバーで開口150を覆い、ハウジング110に気密空間を形成すると、ほこりなどの不純物がハウジング110の内部に入って両面テープに汚染を与えることを防止できる。テープ装置10が使用される時に、カバーを開け、ハウジング110の内部から開口150を介して、少なくとも二つの引き出し素子140をそれぞれ引き出して、更に両面テープを引き出す。
【0022】
テープ装置10が初めて使用される時には、具体的には下記のステップを含む。ステップS1:補助工具を利用し、超配列カーボンナノチューブアレイ120からドローン構造カーボンナノチューブフィルムを引き出して、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの両面テープを獲得して、両面テープの端部を少なくとも二つの引き出し素子140の中の第一引き出し素子140に固定させる。ステップS2:開口150から水平方向に沿って第一引き出し素子140を引き出し、獲得した両面テープを接着対象の部品の接着しようとする表面に直接的に敷設する。ステップS3:開口150に両面テープを切断し、且つ両面テープを第一引き出し素子140と分離させる。
【0023】
補助工具を利用し、超配列カーボンナノチューブアレイ120からドローン構造カーボンナノチューブフィルムを引き出して、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの両面テープを獲得するステップS1は、下記の通りである。超配列カーボンナノチューブアレイから一定の幅を有する複数のカーボンナノチューブセグメントを選択する。好ましくは、一定の幅を有する両面テープで超配列カーボンナノチューブアレイ120と接触して、一定の幅を有する複数のカーボンナノチューブセグメントを選択するようになる。その後、補助工具を利用し、所定の速度で基本的に超配列カーボンナノチューブアレイ120の生長方向と垂直である方向に沿って、複数のカーボンナノチューブセグメントを引き出し、連続なカーボンナノチューブフィルムを形成するようになる。
【0024】
テープ装置10が初めて使用された後、超配列カーボンナノチューブアレイ120と連接する両面テープの端部が少なくとも二つの引き出し素子140の第二引き出し素子に接着される。従って、両面テープ装置10を続けて使用するステップは、開口150から水平方向に沿って、第二引き出し素子を引き出し、獲得された両面テープを接着対象の部品の接着しようとする表面に直接的に敷設するサブステップ、及び開口150に両面テープを切断して、両面テープと第二引き出し素子を分離するサブステップだけを含む。これによって類推できるのは、使用の度に、直接的に引き出し素子を引き出して、両面テープを取り出すことができる、ということである。両面テープ装置10における超配列カーボンナノチューブアレイ120を使い切った後、第一基板130に新たに超配列カーボンナノチューブアレイ120を置き、初めて使用するステップ及び続けて使用するステップを採用して、両面テープを引き出し続けることができる。
【0025】
ステップS3における、引き出すことによって、獲得された両面テープを第一テープと定義する。ステップS3の後、更に開口150に両面テープを切断する。その後、超配列カーボンナノチューブアレイ120と連接する両面テープの端部を少なくとも二つの引き出し素子140の第二引き出し素子に固定する。その後、開口150から水平方向に沿って、第二引き出し素子を引き出し、獲得された第二テープを第一テープの表面に直接的に敷設する。且つ開口150に第二テープを切断して、第二テープと第二引き出し素子を分離する。これによって類推できるのは、積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムからなる両面テープを獲得でき、積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは配列方向が同じである、ということである。
【0026】
図4を参照すると、ドローン構造カーボンナノチューブフィルム122は、複数のカーボンナノチューブを含む。複数のカーボンナノチューブは、基本的に同じ方向に沿って配列される。複数のカーボンナノチューブの配列方向は、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの表面と平行である。複数のカーボンナノチューブが基本的に同じ方向に沿って配列されるとは、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおける大多数のカーボンナノチューブの配列方向が、基本的に同一方向に沿うことである。また、大多数のカーボンナノチューブの配列方向は、基本的に、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの表面と平行である。更に、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおける大多数のカーボンナノチューブは、分子間力で端と端とが接続される。具体的には、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおいて、基本的に同一方向に沿って配列されている大多数のカーボンナノチューブにおける各々のカーボンナノチューブは、配列方向に隣接するカーボンナノチューブと分子間力で端と端とが接続される。勿論、微視的には、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおいて、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブ以外に、該同じ方向に沿っておらずランダムな方向を向いたカーボンナノチューブも存在している。ここで、該ランダムな方向を向いたカーボンナノチューブは前記同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブと比べて、割合が小さい。よって、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるランダムな方向を向いたカーボンナノチューブは、大多数のカーボンナノチューブの全体の配列方向に顕著な影響を及ぼさない。
【0027】
ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは、純粋なカーボンナノチューブである。純粋なカーボンナノチューブは、いかなる物理修飾も化学修飾もされておらず、表面が純粋な(純粋度が99.9%以上である)カーボンナノチューブのことである。純粋なカーボンナノチューブは、アモルファスカーボンや残存する触媒である金属粒子などの不純物を基本的に含まない。
【0028】
図5を参照すると、本発明の第二実施例はテープ装置20を提供する。テープ装置20は、ハウジング210、超配列カーボンナノチューブアレイ220、第一基板230及び少なくとも二つの引き出し素子240を含む。ハウジング210は開口250を含む。超配列カーボンナノチューブアレイ220は第二基板260に設置される。
【0029】
本実施例のテープ装置20は、第一実施例のテープ装置10と基本的に同じである。異なることは、本実施例のテープ装置20が更に二つの支持体270を含み、二つの支持体270がハウジング210の両面テープの引き出す方向と平行である二つの側壁に設置され、且つ少なくとも二つの引き出し素子240は間隔をあけて設置された少なくとも二つの引張り棒であり、各々の引張り棒の両端がそれぞれ二つの支持体270に設置され、各々の引張り棒の中間部分が宙に浮いていることである。
【0030】
少なくとも二つの引張り棒は、材料が制限されず、サイズ及び数量が実際の要求に応じて設定してもよい。好ましくは、少なくとも二つの引張り棒の表面が滑らかな表面であるとよい。滑らかな表面は、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムが巻き付くことに有利である。本実施例において、少なくとも二つの引き出し素子240は間隔をあけて設置された第一引張り棒242及び第二引張り棒244を含む。
【0031】
支持体270は、材料が制限されず、サイズが実際の要求に応じて設定してもよい。好ましくは、支持体270の表面に間隔をあけて複数のストッパが設置される。複数のストッパは、少なくとも二つの引き出し素子240に間隔をあけて設置させることに用いられる。理解できることは、ハウジング210の両面テープの引き出す方向と平行である二つの側壁に間隔をあけて複数の支持体をそれぞれ設置することもでき、二つの側壁に位置する支持体が1対1に対応し、各々の引張り棒の両端が二つの側壁に位置する支持体にそれぞれ設置されることである。より好ましくは、支持体が更に複数のバックルを含み、複数のバックルが少なくとも二つの引張り棒の両端を支持体に固定することに用いられる。テープ装置が使用される時には、バックルを開けて、少なくとも二つの引張り棒をハウジングの内部から引き出すことができる。
【0032】
理解できることは、他の実施例において、支持体270を使用しなくてもよく、ハウジング210の両面テープの引き出す方向と平行である二つの側壁にレールをそれぞれ設置して、各々の引張り棒の両端がレールにそれぞれ設置され、各々の引張り棒の中間部分が宙に浮いており、テープ装置が使用される時には、レールに沿って、引張り棒を引き出してもよいことである。
【0033】
テープ装置20が使用される時には、少なくとも二つの引張り棒を循環的に利用できる。
【0034】
図6を参照すると、本発明の第三実施例はテープ装置30を提供する。テープ装置30は、ハウジング310、超配列カーボンナノチューブアレイ320、第一基板330及び積層して設置された複数の引き出し素子340を含む。超配列カーボンナノチューブアレイ320は第二基板360に設置される。
【0035】
テープ装置30は、第一実施例のテープ装置10と基本的に同じである。異なることは、本実施例のテープ装置30におけるハウジング310が上蓋311及び本体を含むことである。本体は、底板312、前側板313、前側板313と対向して設置された後側板314、及び対向して設置された二つの側板315からなる。前側板313は、開口350を有する。上蓋311は、後側板314と接続される。後側板314に対して開け閉めすることができる。上蓋311が閉まる時に、上蓋311は本体を覆うことができる。
【0036】
好ましくは、上蓋311が更に延伸部3112を含み、延伸部3112が上蓋311の後側板314と接続する端部から離れた端部に設置される。延伸部3112は、上蓋311が本体を覆う時に前側板313の開口350を覆うことに用いられる。より好ましくは、延伸部3112の端部に突切素子(図示せず)が設置される。上蓋311が本体を覆う時には、突切素子がハウジング310の開口350にドローン構造カーボンナノチューブフィルムを切断できる。突切素子の材料が限定されず、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムを切断すればよい。例えば、突切素子は金属のチップである。
【0037】
本実施例において、上蓋311は、延伸部3112を含む。延伸部3112は上蓋311の後側板314と接続する端部から離れた端部に設置される。延伸部3112と上蓋311が成す角度は90度である。延伸部3112の端部に金属のチップが設置される。
【0038】
テープ装置30が初めて使用される時には、具体的には下記のステップを含む。ステップS1′:上蓋311を開け、補助工具を利用し、超配列カーボンナノチューブアレイ320からドローン構造カーボンナノチューブフィルムを引き出して、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの両面テープを獲得して、両面テープの端部を少なくとも二つの引き出し素子340の中の第一引き出し素子340に固定させる。ステップS2′:開口350から水平方向に沿って第一引き出し素子340を引き出し、獲得した両面テープを接着対象の部品の接着しようとする表面に直接的に敷設する。ステップS3′は、上蓋311で本体を覆い、突切素子が開口350に両面テープを切断し、且つ両面テープを第一引き出し素子340と分離させる。
【0039】
ステップS1′において、補助工具を利用し、超配列カーボンナノチューブアレイ320からドローン構造カーボンナノチューブフィルムの両面テープを引き出すステップは、第一実施例のステップS1と同じである。
【0040】
テープ装置30が初めて使用された後、超配列カーボンナノチューブアレイ320と連接する両面テープの端部が、少なくとも二つの引き出し素子340の第二引き出し素子に接着される。従って、テープ装置30を続けて使用するステップは、開口350から水平方向に沿って、第二引き出し素子を引き出し、獲得された両面テープを接着対象の部品の接着しようとする表面に直接的に敷設するサブステップ、及び上蓋311で本体を覆い、突切素子が開口350に両面テープを切断し、且つ両面テープを第一引き出し素子340と分離させるサブステップだけを含む。これによって類推できるのは、使用の度に、直接的に引き出し素子を引き出して、両面テープを取り出すことができる、ということである。テープ装置30における超配列カーボンナノチューブアレイ320を使い切った後、第一基板330に新たに超配列カーボンナノチューブアレイ320を置き、初めて使用するステップ及び続けて使用するステップを採用して、両面テープを引き出し続けることができる。
【0041】
ステップS3′における、引き出すことによって、獲得された両面テープを第一テープと定義する。ステップS3′の後、更に開口350に両面テープを切断する。その後、超配列カーボンナノチューブアレイ320と連接する両面テープの端部を少なくとも二つの引き出し素子340の第二引き出し素子に固定する。その後、開口350から水平方向に沿って、第二引き出し素子を引き出し、獲得された第二テープを第一テープの表面に直接的に敷設する。且つ開口350に第二テープを切断して、第二テープと第二引き出し素子を分離する。これによって類推できるのは、積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムからなる両面テープを獲得でき、積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは、配列方向が同じである、ということである。
【0042】
本実施例の第一基板330が省略できる。第一基板330が省略される時には、第二基板360が直接的に本体の底板312に固定される。
【0043】
図7を参照すると、本発明の第四実施例はテープ装置40を提供する。テープ装置40は、ハウジング410、超配列カーボンナノチューブアレイ420、第一基板430及び少なくとも二つの引き出し素子440を含む。超配列カーボンナノチューブアレイ420は第二基板460に設置される。ハウジング410は、上蓋411及び本体を含む。本体は、底板412、前側板413、前側板413と対向して設置された後側板414及び対向して設置された二つの側板415からなる。前側板413は、開口450を有する。上蓋411は、後側板414と接続される。上蓋411は、後側板414に対して開け閉めすることができる。上蓋411が閉まる時に、上蓋411は本体を覆うことができる。上蓋411が更に延伸部4112を含む。延伸部4112が上蓋411の後側板414と接続する端部から離れた端部に設置される。延伸部4112は、上蓋411が本体を覆う時に、前側板413の開口450を覆うことに用いられる。延伸部4112と上蓋411が成す角度が90度であり、且つ延伸部4112の端部に突切素子が設置される。
【0044】
テープ装置40は、第三実施例のテープ装置30と基本的に同じである。異なることは、本実施例のテープ装置40が更に二つの支持体470を含み、二つの支持体470がハウジングの対向して設置された二つの側壁に設置され、且つ少なくとも二つの引き出し素子440が間隔をあけて設置された少なくとも二つの引張り棒であり、各々の引張り棒の両端が二つの支持体470にそれぞれ設置され、各々の引張り棒の中間部分が宙に浮いている。
【0045】
少なくとも二つの引張り棒は、材料が制限されず、サイズ及び数量が実際の要求に応じて設定してもよい。好ましくは、少なくとも二つの引張り棒の表面が滑らかな表面であるとよい。滑らかな表面は、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムが巻き付くことに有利である。本実施例において、少なくとも二つの引き出し素子440が間隔をあけて設置された第一引張り棒442及び第二引張り棒444を含む。
【0046】
支持体470の材料は制限されない。支持体470のサイズは実際の要求に応じて設定するとよい。好ましくは、支持体470の表面に間隔をあけて複数のストッパが設置される。複数のストッパは、少なくとも二つの引き出し素子240に間隔をあけて設置させることに用いられる。理解できることは、ハウジング410の両面テープの引き出す方向と平行である二つの側壁に間隔をあけて複数の支持体470を設置することもでき、二つの側壁に位置する支持体470が1対1に対応し、各々の引張り棒の両端が二つの側壁に位置する支持体にそれぞれ設置されることである。より好ましくは、支持体が更に複数のバックルを含み、複数のバックルが少なくとも二つの引張り棒の両端を支持体に固定することに用いられる。テープ装置が使用される時には、バックルを開けて、引張り棒をハウジングの内部から引き出すことができる。
【0047】
理解できることは、他の実施例において、支持体470を使用しなくてもよく、ハウジング410の両面テープの引き出す方向と平行である二つの側壁にレールをそれぞれ設置して、各々の引張り棒の両端がレールにそれぞれ設置され、各々の引張り棒の中間部分が宙に浮いており、テープ装置が使用される時には、レールに沿って、引張り棒を引き出してもよい、ということである。
【0048】
テープ装置40が使用される時には、少なくとも二つの引張り棒を循環的に利用できる。
【0049】
本発明のテープ装置から提供する両面テープは、ドローン構造カーボンナノチューブフィルム又は積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムを含む。ドローン構造カーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブを含む。複数のカーボンナノチューブは基本的に同じ方向に沿って配列され、配列方向がドローン構造カーボンナノチューブフィルムの表面と基本的に平行である。積層して設置された複数のドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが基本的に同じ方向に沿って配列される。
【0050】
両面テープとしてのドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの表面は純粋である。例えば、アモルファスカーボン及び残存する触媒である金属粒子などの不純物を基本的に含まない。従って、両面テープが優れた熱安定性を有する。また、両面テープが使用される時には、分子間力だけによって接着対象の部品と接着する。分子間力は、基本的に、温度の影響を受けない。従って、両面テープが高温と低温のもとで依然として優れた接着性を有して、両面テープが応用される温度の範囲は、広くなる。両面テープは、例えば、−196℃〜1000℃の温度範囲で強い接着性を有する。2つの部品を両面テープにより接着しておく必要がなくなった時、所定の外力だけによって、部品と部品を離すことができ、部品に損害を与えることがない。且つ両面テープが部品の表面に基本的に残ることがない。また、両面テープがドローン構造カーボンナノチューブフィルムだけからなり、有機溶剤を含まないので、環境に与える汚染は、少ない。
【0051】
また、本発明のテープ装置は、超配列カーボンナノチューブアレイをハウジングの内部に設置する。これにより、使用する過程において、超配列カーボンナノチューブアレイから両面テープを引き出し、両面テープを接着対象の部品の接着しようとする表面に直接的に敷設するので、保存及び使用する過程において、両面テープに汚染を与えることを防止でき、更に両面テープの接着性が下がることを防止できる。そして、本発明のテープ装置の使用方法は、簡単であり、実施しやすく、コストを節約できる。