(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、28日間連続して1日1回投与される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続く2日間は投与されない、請求項1〜11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続く7日間は投与されない、請求項1〜11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続く2日間は投与されず、ニボルマブが、2週に1回投与される、請求項14に記載の医薬組成物。
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され、続く2日間は投与されず、ニボルマブが、2週に1回、約3mgの用量で投与される、請求項15に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0042】
4.2 定義
特許、出願、出願公報、及び他の公開物の全ては、その全体が参照により本明細書に援用される。本明細書で使用される略語は、化学分野及び生物学分野における通常の意味を有する。本明細書に記載される化学構造及び式は、化学分野において周知の化学上の原子価に関する標準規則に従って構築される。本明細書中において用語に関する定義が複数ある場合、別段の指示がない限り、本セクションの定義が優先される。本明細書で使用される見出しは、構造上の目的のために付するものであり、本明細書に記載される発明を限定するものでは一切ない。
【0043】
本明細書で使用されるとき、「投与する」または「投与」は、経口、経粘膜、皮内、静脈内、筋肉内送達及び/または本明細書に記載されるか、当該技術分野において知られている物理的送達の任意の他の方法などによって、体外に存在する物質を患者内に物理的に送達する行為を指す。疾患、障害もしくは病態、またはその症状を治療する場合、当該物質の投与は、典型的に、当該疾患、障害もしくは病態またはその症状の発症後に実施される。疾患、障害もしくは病態、またはその症状を予防する場合、当該物質の投与は、典型的に、当該疾患、障害もしくは病態またはその症状の発症前に実施される。
【0044】
本明細書で使用されるとき、「対象」及び「患者」という用語は、同じ意味で用いられる。本明細書で使用されるとき、対象は、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットなど)または霊長類(例えば、サル及びヒト)などの哺乳動物であり得る。具体的な実施形態において、対象は、ヒトである。一実施形態において、対象は、本明細書に記載の疾患、障害または病態を有する哺乳動物(例えば、ヒト)である。別の実施形態において、対象は、本明細書に記載の疾患、障害または病態を発症するリスクのある哺乳動物(例えば、ヒト)である。
【0045】
「がん」及び「がん性」という用語は、無秩序な細胞成長を典型的に特徴とする哺乳動物の生理学的状態を指すか、当該状態を表すものである。
【0046】
本明細書で使用される場合の血液がんは、血液由来の腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、及び白血病)を指す。
【0047】
本明細書で使用される「腫瘍」及び「固形腫瘍」は、悪性または良性にかかわらない全ての病変及び新生物性細胞の成長及び増殖、ならびに全ての前がん性及びがん性の細胞及び組織を指す。他の例示的ながんについては、本明細書に別途記載される。「新生物性」は、本明細書で使用されるとき、異常な組織成長をもたらす、悪性または良性にかかわらない制御不能または無秩序な細胞成長の任意の形態を指す。したがって、「新生物性細胞」には、制御不能または無秩序な細胞成長を有する悪性細胞及び良性細胞が含まれる。
【0048】
がんまたはがん関連疾患における改善は、完全奏功または部分奏効として特徴付けることができる。「完全奏効」は、先に異常であった任意のX線検査、骨髄、及び脳脊髄液(CSF)または異常なモノクローナルタンパク質測定値の正常化を伴う、臨床的に検出可能な疾患の消失を指す。「部分奏効」は、新たな病変を伴わない、全ての測定可能な腫瘍量(すなわち、対象中に存在する悪性細胞の数または腫瘍塊の測定体積または異常なモノクローナルタンパク質の量)の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%の減少を指す。「治療」という用語は、完全奏功及び部分奏功の両方を意図する。
【0049】
「肉腫」は、胚性結合組織のような物質で構成され、通常、線維状または均質な物質中に埋もれた緊密に詰まった細胞からなる固形腫瘍である。本明細書に記載される組成物及び方法を使用して治療、予防、及び/または管理され得る例示的な肉腫には、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、Abemethy肉腫、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞巣状軟部肉腫、エナメル上皮肉腫、ブドウ状肉腫、緑色腫、絨毛上皮腫、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫、子宮内膜肉腫、間質肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞肉腫、巨細胞肉腫、顆粒球肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発性色素沈着性出血性肉腫、B細胞の免疫芽細胞肉腫、リンパ腫、T細胞の免疫芽細胞肉腫、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパ−細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉腫肉腫、傍骨肉腫、細網肉腫、ラウス肉腫、漿液嚢腫性肉腫、滑膜肉腫、及び毛細血管拡張性肉腫が含まれる。
【0050】
「癌腫」は、周囲組織に浸潤して転移を引き起こす傾向のある、上皮細胞からなる悪性新生増殖を指す。本明細書に記載される組成物及び方法により治療され得る例示的な癌腫には、腺癌(adenocarcimonas)、大腸癌、結腸直腸腺癌、小葉癌、肺癌、肺胞細胞癌、基底細胞癌、細気管支肺胞上皮癌、細気管支癌、気管支原性癌、脳様癌、絨毛癌、膠様癌、子宮体癌、篩状癌、円柱状癌、円柱細胞癌、管癌、ゼラチン状癌、ゼリー状癌、巨細胞癌、巨大細胞癌、腺癌(glandular carcinoma)、血様癌、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌、クロムペッヘル癌、クルチツキー細胞癌、大細胞癌、リンパ上皮性癌、鼻咽腔癌、乳頭状癌、腎臓の腎細胞癌、硬性癌、小細胞癌、球状細胞癌、扁平上皮癌、有棘細胞癌、血管拡張癌及び疣状癌が含まれる。
【0051】
本明細書で使用されるとき、特に指定のない限り、「治療する」、「治療すること」、または「治療」という用語は、疾患もしくは当該疾患に伴う1つ以上の症状を軽減もしくは排除すること、または当該疾患自体の原因(複数可)を低減もしくは根絶することを意味する。「治療する」、「治療」及び「治療すること」はまた、1つ以上の療法の適用に起因する、本明細書に記載される疾患、障害または病態の進行、重症度、及び/または持続期間の低減または改善を指す。
【0052】
本明細書で使用されるとき、特に指定のない限り、「予防すること」という用語は、特に本明細書に記載されるがん及び/または他の疾患のリスクのある患者に対して、症状の発生前に、他の追加の活性化合物とともに、またはなしで、本明細書で提供される化合物により治療すること、または当該化合物を投与することを指す。「予防」という用語は、特定の疾患の症状の阻害または低減を含む。特に、疾患の家族歴がある患者は、特定の実施形態において、予防レジメンの候補となる。加えて、症状の再発歴を有する患者もまた、予防の有力候補である。この点において、「予防」という用語は、「予防的治療」という用語と同じ意味で使用され得る。
【0053】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「管理する」、「管理すること」及び「管理」という用語は、疾患もしくは障害またはその1つ以上の症状の進行、拡散または悪化を妨げるか、遅延させることを指す。ある場合において、対象が予防薬または治療薬から得る有益な作用は、疾患または障害の治癒をもたらさない。特定の実施形態において、対象は、疾患、障害または病態の進行または悪化を防ぐことを目的として、当該疾患、障害もしくは病態またはその1つ以上の症状を「管理する」ために1つ以上の療法を受ける。
【0054】
本明細書で使用されるとき、特に指定のない限り、化合物の「治療上有効な量」という用語は、投与したとき、治療対象の疾患の1つ以上の症状の発現を予防するか、ある程度まで軽減するのに十分な化合物の量を指す。当該用語はまた、研究者、獣医、医師、または臨床医が求めている、生物学的分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA、またはDNA)、細胞、組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘起するのに十分な化合物の量を指す。更に、化合物の治療上有効な量とは、疾患の治療または管理において治療上の利益をもたらす、治療薬単独の量または他の療法と組み合わせた量を意味する。当該用語は、療法全体を改善する量、疾患の症状もしくは原因を軽減もしくは回避する量、または別の治療薬の治療有効性を高める量を包含する。
【0055】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、化合物の「予防上有効な量」は、疾患の症状を阻害もしくは低減する、または疾患の再発を防止するのに十分な量である。化合物の予防上有効な量とは、疾患の症状または疾患の再発の阻害または低減において予防上の利益をもたらす、治療薬単独の量または他の剤と組み合わせた量を意味する。「予防上有効な量」という用語は、予防全体を改善する量、または別の予防薬の予防有効性を高める量を包含し得る。
【0056】
本明細書で使用されるとき、「療法」という用語は、所与の疾患、障害または病態の予防、管理、治療及び/または改善に使用することができる任意のプロトコル、方法及び/または剤を指す。特定の実施形態において、「療法(複数可)」という用語は、医療関係者などの当業者に知られている、所与の疾患、障害または病態の予防、管理、治療及び/または改善に有用な薬物療法、生物学的療法、支持療法、及び/または他の療法を指す。
【0057】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「薬学的に許容される塩」という用語は、無機酸及び有機酸を含む、薬学的に許容される無毒性の酸から調製される塩を指す。好適な無毒性の酸には、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸(ethenesulfonic)、ギ酸、フマル酸、フロン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グリシド酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、リン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などの無機酸及び有機酸が含まれるが、これらに限定されない。一実施形態において、塩酸、臭化水素酸、リン酸、及び硫酸が好適である。
【0058】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「溶媒和物」という用語は、非共有結合性の分子間力によって結合された化学量論的または非化学量論的量の溶媒を更に含む化合物を意味する。溶媒が水である場合、その溶媒和物は水和物である。
【0059】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「立体異性体」という用語は、本明細書で提供される化合物の全てのエナンチオマー的/立体異性体的に純粋な化合物及びエナンチオマー的/立体異性体的に濃縮された化合物を包含する。
【0060】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「立体異性体的に純粋な」という用語は、化合物の1つの立体異性体を含み、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、キラル中心を1つ有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、その化合物の逆のエナンチオマーを実質的に含まない。キラル中心を2つ有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、約80重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約20重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含むか、約90重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約10重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含むか、約95重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約5重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含むか、約97重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約3重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含むか、約98重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約2重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含むか、約99重量%超の当該化合物の1つの立体異性体と約1重量%未満の当該化合物の他の立体異性体とを含む。
【0061】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「立体異性体的に濃縮された」という用語は、約55重量%超の化合物の1つの立体異性体、約60重量%超の化合物の1つの立体異性体、約70重量%超または約80重量%超の化合物の1つの立体異性体を含む組成物を意味する。
【0062】
本明細書で使用されるとき、また特に指定のない限り、「エナンチオマー的に純粋な」という用語は、キラル中心を1つ有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物を意味する。同様に、「エナンチオマー的に濃縮された」という用語は、キラル中心を1つ有する化合物の立体異性体的に濃縮された組成物を意味する。
【0063】
本明細書で使用されるとき、特に指定のない限り、「抗体」という用語は、特定の分子抗原に結合することができる、ポリペプチドの免疫グロブリンクラスに該当するB細胞のポリペプチド産生物を意味する。本明細書で提供される抗体には、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、ミニボディ、ドメイン抗体、合成抗体、抗体模倣物、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗体融合体、抗体複合体、一本鎖抗体、抗体誘導体、抗体類似体及びそのそれぞれの断片が含まれるが、これらに限定されない。また、抗体の免疫学的断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)
2、またはscFv)も、このような抗体の全部または一部が免疫付与、組み換え技術、in vitro合成手段またはその他の方法によって作製されるかどうかにかかわらず、含まれる。
【0064】
本明細書で使用されるとき、特に指定のない限り、「約」または「およそ」という用語は、当業者によって決定された特定の値に対して許容される誤差を意味し、当該誤差は、その値がどのように測定または決定されたかに部分的に依存する。特定の実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、1、2、3、または4標準偏差以内を意味する。特定の実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、所与の値または範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.05%以内を意味する。
【0065】
図示された構造とその構造に与えられた名称との間に矛盾がある場合、図示された構造のほうに重きが置かれることに留意されたい。更に、構造または構造の一部の立体化学が、例えば、太線または破線で示されていない場合、当該構造または構造の一部は、その全ての立体異性体を包含するものと解釈されるものとする。
【0066】
本明細書で提供される実施形態の実施には、特に指定のない限り、当該技術分野の技術範囲内である、分子生物学、微生物学、及び免疫学の従来技術が採用され得る。これらの技術は、文献において十分に説明されている。参照するのに特に適した文献の例には、次のもの:Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning;A Laboratory Manual(2d ed.);D.N Glover,ed.(1985)DNA Cloning,Volumes I and II;M.J.Gait,ed.(1984)Oligonucleotide Synthesis;B.D.Hames&SJ.Higgins,eds.(1984)Nucleic Acid Hybridization;B.D.Hames&S.J.Higgins,eds.(1984)Transcription and Translation;R.I.Freshney,ed.(1986)Animal Cell Culture;Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press,1986);Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology(Academic Press,London);Scopes(1987)Protein Purification:Principles and Practice(2d ed.;Springer Verlag,N.Y.);及びD.M.Weir and C.C.Blackwell,eds.(1986)Handbook of Experimental Immunology,Volumes I−IVが挙げられる。
【0067】
4.3 化合物
4.3.1 化合物A
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法における使用に好適な化合物は、次式:
【化2】
の構造を有する3−(5−アミノ−2−メチル−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル)−ピペリジン−2,6−ジオン(化合物A)またはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物;またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、多形体、もしくはアイソトポログである。
【0068】
化合物Aは、本明細書で提供される実施例に記載の方法または米国特許第7,635,700号に記載の方法に従って調製することができる。当該特許の開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。化合物はまた、本明細書の教示に基づいて、当業者に明らかな他の方法に従って合成することもできる。
【0069】
化合物Aは、LPS誘導性hPBMC及びヒト全血において、TNF−α、IL−1β、及び他の炎症性サイトカインを著しく阻害する。TNF−αは、急性炎症時に、マクロファージ及び単球によって産生される炎症性サイトカインである。TNF−αは、細胞内の様々なシグナル伝達現象に関与しており、がんの病理学的役割を果たし得る。理論に制限されるものではないが、化合物Aが発揮する生物学的作用の1つは、TNF−α合成の減少である。化合物Aは、TNF−α mRNAの分解を促進する。化合物Aはまた、これらの条件下で、IL−1βを強力に阻害し、IL−10を刺激する。
【0070】
更に、理論に制限されるものではないが、化合物Aは、T細胞の強力な共刺激因子であり、適切な条件下で用量依存的に細胞増殖を増加させる。
【0071】
特定の実施形態において、理論に制限されるものではないが、化合物Aが発揮する生物学的作用には、抗血管新生作用及び免疫調節作用が含まれるが、これらに限定されない。
【0072】
特定の実施形態において、化合物Aは、固体である。特定の実施形態において、化合物Aは、水和である。特定の実施形態において、化合物Aは、溶媒和である。特定の実施形態において、化合物Aは、無水である。特定の実施形態において、化合物Aは、非吸湿性である。
【0073】
特定の実施形態において、化合物Aは、非晶質である。特定の実施形態において、化合物Aは、結晶質である。特定の実施形態において、化合物Aは、米国特許出願公開第2012/0232100−A1号(その全体を参照により本明細書に援用する)に記載されている結晶形である。
【0074】
化合物Aの固体形態は、米国特許出願公開第2012/0232100−A1号の開示に記載されている方法に従って調製することができる。固体形態はまた、当業者に明らかな他の方法に従って調製することができる。
【0075】
特定の実施形態において、化合物Aは、3−(5−アミノ−2−メチル−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル)−ピペリジン−2,6−ジオンの塩酸塩、またはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物;またはその薬学的に許容される溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、もしくは多形体である。特定の実施形態において、塩酸塩は、固体である。特定の実施形態において、塩酸塩は、無水である。特定の実施形態において、塩酸塩は、非吸湿性である。特定の実施形態において、塩酸塩は、非晶質である。特定の実施形態において、塩酸塩は、結晶質である。特定の実施形態において、塩酸塩は、結晶形態Aである。
【0076】
化合物Aの塩酸塩及びその固体形態は、米国特許出願公開第2012/0232100−A1号の開示に記載されている方法に従って調製することができる。塩酸塩、その固体形態はまた、当業者に明らかな他の方法に従って調製することもできる。
【0077】
本明細書で提供される化合物Aは、1つのキラル中心を含有するため、エナンチオマーの混合物、例えば、ラセミ混合物として存在し得る。本開示は、かかる化合物の立体異性体的に純粋な形態の使用及びこれらの形態の混合物の使用を包含する。例えば、本明細書で提供される化合物Aのエナンチオマーを当量または不等量で含む混合物を、本明細書で開示される方法及び組成物に使用することができる。これらの異性体は、不斉合成することができるか、またはキラルカラムまたはキラル分割剤などの標準的な技術を使用して分割することができる。例えば、Jacques,J.,et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley−Interscience,New York,1981);Wilen,S.H.,et al.,Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,E.L.,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);及びWilen,S.H.,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN,1972)を参照されたい。
【0078】
いくつかの実施形態において、化合物Aのアイソトポログが本明細書で提供される方法で投与される。化合物Aは、1つ以上の原子において、不自然な比率の原子同位体を含有し得る。例えば、化合物は、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、硫黄35(35S)、または炭素14(14C)などの放射性同位体で放射標識されてもよいし、または重水素(2H)、炭素13(13C)、または窒素15(15N)などで同位体濃縮されてもよい。本明細書で使用されるとき、「アイソトポログ」は、同位体濃縮された化合物である。「同位体濃縮された」という用語は、その原子の天然の同位体組成ではない同位体組成を有する原子を指す。また、「同位体濃縮された」は、その原子の天然の同位体組成ではない同位体組成を有する原子を少なくとも1つ含有する化合物も指し得る。「同位体組成」という用語は、所与の原子についての各同位体の存在量を指す。放射性標識された化合物及び同位体濃縮された化合物は、治療薬、研究試薬(例えば、結合アッセイ試薬)、及び診断薬(例えば、in vivo造影剤)として有用である。化合物Aの全ての同位体変形は、放射性であるかどうかにかかわらず、本明細書で提供される実施形態の範囲内に包含されることが意図される。いくつかの実施形態において、化合物Aのアイソトポログが本明細書で提供され、例えば、アイソトポログは、重水素、炭素13、または窒素15で濃縮された化合物Aである。いくつかの実施形態において、化合物Aの重水素アイソトポログが本明細書で提供される。化合物A中の水素原子の1つ以上または全てを重水素で同位体濃縮することができる。化合物Aの具体的なアイソトポログには、例えば、国際出願公開第WO2014/039421号及び米国特許出願公開第2014/0228382号に記載のものが含まれる。
【0079】
図示された構造とその構造に与えられた名称との間に矛盾がある場合、図示された構造のほうに重きが置かれることに留意されたい。更に、構造または構造の一部の立体化学が、例えば、太線または破線で示されていない場合、当該構造または構造の一部は、その構造の全ての立体異性体を包含するものと解釈されるものとする。
【0080】
4.3.2 チェックポイント阻害剤(CPI)
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法に関連して、1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)が化合物Aと組み合わせて使用される。一実施形態において、本明細書で提供される方法に関連して、1つのチェックポイント阻害剤が化合物Aと組み合わせて使用される。別の実施形態において、本明細書で提供される方法に関連して、2つのチェックポイント阻害剤が化合物Aと組み合わせて使用される。更に別の実施形態において、本明細書で提供される方法に関連して、3つ以上のチェックポイント阻害剤が化合物Aと組み合わせて使用される。
【0081】
本明細書で使用されるとき、「免疫チェックポイント阻害剤」または「チェックポイント阻害剤」という用語は、1つ以上のチェックポイントタンパク質を完全にまたは部分的に減少、阻害、干渉または調節する分子を指す。特定の理論に限定されるものではないが、チェックポイントタンパク質は、T細胞の活性化または機能を制御する。多数のチェックポイントタンパク質が知られており、例えば、CTLA−4及びそのリガンドであるCD80及びCD86;ならびにPD−1とそのリガンドであるPD−L1及びPD−L2がある(Pardoll,Nature Reviews Cancer,2012,12,252−264)。これらのタンパク質は、T細胞応答の共刺激相互作用または抑制相互作用に関与すると思われる。免疫チェックポイントタンパク質は、自己寛容ならびに生理学的免疫応答の持続時間及び幅を調節し、維持すると思われる。免疫チェックポイント阻害剤は、抗体を含むか、抗体由来である。
【0082】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CTLA−4阻害剤である。一実施形態において、CTLA−4阻害剤は、抗CTLA−4抗体である。抗CTLA−4抗体の例には、米国特許第5,811,097号;同第5,811,097号;同第5,855,887号;同第6,051,227号;同第6,207,157号;同第6,682,736号;同第6,984,720号;及び同第7,605,238号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない(これらの特許は全て、その全体が本明細書に援用される)。一実施形態において、抗CTLA−4抗体は、トレメリムマブ(チシリムマブまたはCP−675,206としても知られる)である。別の実施形態において、抗CTLA−4抗体は、イピリムマブ(MDX−010またはMDX−101としても知られる)である。イピリムマブは、CTLA−4に結合する、完全ヒトモノクローナルIgG抗体である。イピリムマブは、商品名ヤーボイ(商標)で上市されている。
【0083】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−1/PD−L1阻害剤である。PD−1/PD−L1阻害剤の例には、米国特許第7,488,802号;同第7,943,743号;同第8,008,449号;同第8,168,757号;同第8,217,149号、ならびにPCT特許出願公開第WO2003042402号、同第WO2008156712号、同第WO2010089411号、同第WO2010036959号、同第WO2011066342号、同第WO2011159877号、同第WO2011082400号、及び同第WO2011161699号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない(これらの特許及び特許出願は全て、その全体が本明細書に援用される)。
【0084】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−1阻害剤である。一実施形態において、PD−1阻害剤は、抗PD−1抗体である。一実施形態において、抗PD−1抗体は、ニボルマブ(ONO−4538、BMS−936558、またはMDX1106としても知られる)またはペンブロリズマブ(MK−3475、SCH900475、またはランブロリズマブとしても知られる)である。一実施形態において、抗PD−1抗体は、ニボルマブである。ニボルマブは、ヒトIgG4抗PD−1モノクローナル抗体であり、商品名オプジーボ(商標)で上市されている。別の実施形態において、抗PD−1抗体は、ペンブロリズマブである。ペンブロリズマブは、ヒト化モノクローナルIgG4抗体であり、商品名キイトルーダ(商標)で上市されている。更に別の実施形態において、抗PD−1抗体は、ヒト化抗体CT−011である。CT−011の単独投与は、再発時の急性骨髄性白血病(AML)の治療において応答を示さなかった。更に別の実施形態において、抗PD−1抗体は、融合タンパク質AMP−224である。
【0085】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−L1阻害剤である。一実施形態において、PD−L1阻害剤は、抗PD−L1抗体である。一実施形態において、抗PD−L1抗体は、MEDI4736(デュルバルマブ)である。別の実施形態において、抗PD−L1抗体は、BMS−936559(MDX−1105−01としても知られる)である。
【0086】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−L2阻害剤である。一実施形態において、PD−L2阻害剤は、抗PD−L2抗体である。一実施形態において、抗PD−L2抗体は、rHIgM12B7Aである。
【0087】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、リンパ球活性化遺伝子3(LAG−3)阻害剤である。一実施形態において、LAG−3阻害剤は、可溶性Ig融合タンパク質IMP321である(Brignone et al.,J.Immunol.,2007,179,4202−4211)。別の実施形態において、LAG−3阻害剤は、BMS−986016である。
【0088】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、B7阻害剤である。一実施形態において、B7阻害剤は、B7−H3阻害剤またはB7−H4阻害剤である。一実施形態において、B7−H3阻害剤は、抗B7−H3抗体MGA271である(Loo et al.,Clin.Cancer Res.,2012,3834)。
【0089】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、TIM3(T細胞免疫グロブリンドメイン及びムチンドメイン3)阻害剤である(Fourcade et al.,J.Exp.Med.,2010,207,2175−86;Sakuishi et al.,J.Exp.Med.,2010,207,2187−94)。
【0090】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、OX40(CD134)アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗OX40抗体である。一実施形態において、抗OX40抗体は、抗OX−40である。別の実施形態において、抗OX40抗体は、MEDI6469である。
【0091】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、GITRアゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗GITR抗体である。一実施形態において、抗GITR抗体は、TRX518である。
【0092】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CD137アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗CD137抗体である。一実施形態において、抗CD137抗体は、ウレルマブである。別の実施形態において、抗CD137抗体は、PF−05082566である。
【0093】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CD40アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗CD40抗体である。一実施形態において、抗CD40抗体は、CF−870,893である。
【0094】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、組み換えヒトインターロイキン−15(rhIL−15)である。
【0095】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、IDO阻害剤である。一実施形態において、IDO阻害剤は、INCB024360である。別の実施形態において、IDO阻害剤は、インドキシモドである。
【0096】
特定の実施形態において、本明細書で提供される併用療法は、本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤のうちの2つ以上を含む(同一種類または異なる種類のチェックポイント阻害剤を含む)。更に、本明細書に記載される併用療法は、本明細書に記載される疾患及び当該技術分野において認識されている疾患の治療に適切であれば、本明細書に記載される第2の活性薬剤と組み合わせて使用することができる。
【0097】
4.4 治療、予防及び/または管理の方法
本明細書に記載される併用療法を、それを必要とする対象に施すことを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書で提供される。一態様において、本明細書に記載される併用療法を、それを必要とする対象に施すことを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療する方法である。別の態様において、本明細書に記載される併用療法を、それを必要とする対象に施すことを含む、血液がんまたは固形腫瘍を予防する方法である。更に別の態様において、本明細書に記載される併用療法を、それを必要とする対象に施すことを含む、血液がんまたは固形腫瘍を管理する方法である。
【0098】
一実施形態において、治療上または予防上有効な量の次式の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療、予防、または管理する方法が本明細書で提供される。
【化3】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療する方法が本明細書で提供される。
【0099】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CTLA−4阻害剤である。一実施形態において、CTLA−4阻害剤は、抗CTLA−4抗体である。一実施形態において、抗CTLA−4抗体は、トレメリムマブまたはイピリムマブである。一実施形態において、抗CTLA−4抗体は、トレメリムマブである。別の実施形態において、抗CTLA−4抗体は、イピリムマブである。
【0100】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のトレメリムマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0101】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のイピリムマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0102】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−1阻害剤である。一実施形態において、PD−1阻害剤は、抗PD−1抗体である。一実施形態において、抗PD−1抗体は、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、またはピジリズマブである。一実施形態において、抗PD−1抗体は、ニボルマブである。別の実施形態において、抗PD−1抗体は、ペンブロリズマブである。更に別の実施形態において、抗PD−1抗体は、ピジリズマブである。
【0103】
一実施形態において、治療上または予防上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0104】
一実施形態において、治療上または予防上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量のペンブロリズマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0105】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−L1阻害剤である。一実施形態において、PD−L1阻害剤は、抗PD−L1抗体である。一実施形態において、抗PD−L1抗体は、MEDI4736である。別の実施形態において、抗PD−L1抗体は、MPDL3280A(アテゾリズマブとしても知られる)。
【0106】
一実施形態において、治療上または予防上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量のMEDI4736と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0107】
一実施形態において、化合物A、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、2つのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される。一実施形態において、化合物A、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、抗CTLA−4抗体、抗PD−1抗体、及び抗PD−L1抗体から独立して選択される2つのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される。一実施形態において、化合物A、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、抗CTLA−4抗体及び抗PD−1抗体と組み合わせて投与される。別の実施形態において、化合物A、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、抗CTLA−4抗体及び抗PD−L1抗体と組み合わせて投与される。一実施形態において、抗CTLA−4抗体は、トレメリムマブまたはイピリムマブである。一実施形態において、抗PD−1抗体は、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、またはピジリズマブである。一実施形態において、抗PD−L1抗体は、MEDI4736またはMPDL3280Aである。
【0108】
本明細書に記載の方法から利益を受ける患者には、以前にがんの治療を受けたが、標準療法に不応性である患者が含まれ得る。このような場合、患者は、抗がん治療に不応性であるか、耐性を生じている可能性がある。患者は、少なくとも1つの抗がん療法に対して不応性であるか、反応しないがんを有し得る。患者にはまた、本明細書に記載の併用療法の適用による治療を以前に受けていない患者が含まれ得る。患者にはまた、当該疾患または病態を治療するために手術を受けた患者が含まれ得る。本明細書に記載される方法及び併用療法はまた、その適用前に手術を受けていない患者にも適応可能である。がん治療薬を現在服用している患者(例えば、同時の化学療法、免疫療法、生物学的製剤、またはホルモン療法)は、場合により、本明細書に記載の方法から除外され得る。
【0109】
一実施形態において、本明細書に記載される方法は、限定するものではないが、膀胱、骨、血液、脳、乳房、子宮頸部、胸部、結腸、子宮内膜、食道、眼、頭部、腎臓、肝臓、リンパ節、肺、口腔、頸部、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、胃、精巣、咽喉、及び子宮のがんを含む、皮膚組織、器官、血液、及び血管のがんの治療、予防、及び/または管理に有用である。一実施形態において、がんには、進行悪性腫瘍、アミロイド症、神経芽細胞腫、髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、多形性膠芽腫、膠芽腫、脳幹神経膠腫、予後不良悪性脳腫瘍、悪性神経膠腫、再発悪性神経膠腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起膠腫、神経内分泌腫瘍、直腸腺癌、デュークスC&D大腸癌、切除不能大腸癌、転移性肝細胞癌、カポジ肉腫、カロタイプ(karotype)急性骨髄芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、低悪性度濾胞性リンパ腫、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性黒色腫、悪性中皮腫、悪性胸水中皮腫症候群、腹膜癌、乳頭状漿液性癌、婦人科系肉腫、軟部組織肉腫、強皮症、皮膚血管炎、ランゲルハンス細胞組織球症、平滑筋肉腫、進行性骨化性線維異形成症、ホルモン抵抗性前立腺がん、切除高リスク軟部組織肉腫、切除不能肝細胞癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、くすぶり型骨髄腫、無症候性骨髄腫、卵管がん、アンドロゲン非依存性前立腺がん、アンドロゲン依存性IV期非転移性前立腺がん、ホルモン不応性前立腺がん、化学療法不法性前立腺がん、甲状腺乳頭状癌、濾胞性甲状腺癌、甲状腺髄様癌、及び平滑筋腫が含まれるが、これらに限定されない。
【0110】
特定の実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。併用療法は、本明細書に記載される第2の活性薬剤を含み得る。特定の実施形態において、血液がんは、骨髄腫、リンパ腫または白血病である。特定の実施形態において、血液がんは、骨髄腫である。特定の実施形態において、血液がんは、リンパ腫である。特定の実施形態において、血液がんは、白血病である。
【0111】
一実施形態において、血液がんは、多発性骨髄腫(MM)である。一実施形態において、血液がんは、再発性/難治性(R/R)多発性骨髄腫である。一実施形態において、R/R多発性骨髄腫を有する患者は、腎機能が損なわれている。一実施形態において、血液がんは、新たに診断された多発性骨髄腫である。一実施形態において、血液がんは、くすぶり型多発性骨髄腫である。
【0112】
一実施形態において、血液がんは、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、成人T細胞白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、毛様細胞性白血病、脊髄形成異常、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄異形成症候群(MDS)、ヒトリンパ好性ウイルス1型(HTLV−1)白血病、肥満細胞症、またはB細胞急性リンパ芽球性白血病である。一実施形態において、血液がんは、CLLである。一実施形態において、血液がんは、AMLである。一実施形態において、血液がんは、ALLである。一実施形態において、血液がんは、MDSである。一実施形態において、血液がんは、成人T細胞白血病である。
【0113】
一実施形態において、血液がんは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、B細胞免疫芽球性リンパ腫、小非切れ込み核細胞型リンパ腫、ヒトリンパ好性ウイルス1型(HTLV−1)白血病/リンパ腫、成人T細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、AIDS関連リンパ腫、濾胞性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換リンパ腫、縦隔(胸腺)原発大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、脾辺縁帯リンパ腫、リヒター形質転換、原発性中枢神経リンパ腫(PCNSL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、NK/T細胞リンパ腫(例えば、鼻型)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、形質細胞腫、皮膚B細胞リンパ腫(CBCL)、節性辺縁帯リンパ腫、またはALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫である。一実施形態において、血液がんは、HLである。一実施形態において、血液がんは、NHLである。一実施形態において、血液がんは、例えば、DLBCL、濾胞性リンパ腫、または辺縁帯リンパ腫(MZL)を含む、低悪性度リンパ腫である。一実施形態において、血液がんは、リヒター形質転換である。一実施形態において、血液がんは、原発性中枢神経リンパ腫(PCNSL)である。一実施形態において、血液がんは、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)である。一実施形態において、血液がんは、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)である。一実施形態において、血液がんは、NK/T細胞リンパ腫である。一実施形態において、NK/T細胞リンパ腫は、鼻型である。一実施形態において、血液がんは、成人T細胞リンパ腫である。
【0114】
特定の実施形態において、血液がんは、少なくとも1つの抗がん療法に対して薬剤耐性である。特定の実施形態において、血液がんは、少なくとも1つの抗がん療法に対して再発性または不応性である。特定の実施形態において、血液がんは、2つの過去の抗がん療法に対して再発性または不応性(例えば、二重不応性)である。特定の実施形態において、血液がんは、転移性である。
【0115】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、リンパ腫を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、リンパ腫は、B細胞リンパ腫である。一実施形態において、リンパ腫は、T細胞リンパ腫である。
【0116】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ホジキンリンパ腫(HL)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0117】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、HLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0118】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、HLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0119】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、HLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0120】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、非ホジキンリンパ腫(NHL)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、NHLは、中悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、低悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、または形質細胞腫である。
【0121】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、NHLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、NHLは、中悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、低悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、または形質細胞腫である。
【0122】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、NHLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、NHLは、中悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、低悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、または形質細胞腫である。
【0123】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、NHLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、NHLは、中悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、低悪性度NHLである。一実施形態において、NHLは、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、または形質細胞腫である。
【0124】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0125】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、DLBCLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0126】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、DLBCLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0127】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、DLBCLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0128】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、濾胞性リンパ腫(FL)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、FLは、再発性または不応性である。一実施形態において、FLは、1または2つ以上の過去の療法に対して不応性である。一実施形態において、FLは、2つの過去の療法に対して不応性(例えば、二重不応性FL)である。一実施形態において、FLは、抗CD20療法及び化学療法に対して不応性である。一実施形態において、抗CD20療法は、リツキシマブである。一実施形態において、化学療法は、アルキル化剤である。
【0129】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、FLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、FLは、再発性または不応性である。一実施形態において、FLは、1または2つ以上の過去の療法に対して不応性である。一実施形態において、FLは、2つの過去の療法に対して不応性(例えば、二重不応性FL)である。一実施形態において、FLは、抗CD20療法及び化学療法に対して不応性である。一実施形態において、抗CD20療法は、リツキシマブである。一実施形態において、化学療法は、アルキル化剤である。
【0130】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、FLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、FLは、再発性または不応性である。一実施形態において、FLは、1または2つ以上の過去の療法に対して不応性である。一実施形態において、FLは、2つの過去の療法に対して不応性(例えば、二重不応性FL)である。一実施形態において、FLは、抗CD20療法及び化学療法に対して不応性である。一実施形態において、抗CD20療法は、リツキシマブである。一実施形態において、化学療法は、アルキル化剤である。
【0131】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、FLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、FLは、再発性または不応性である。一実施形態において、FLは、1または2つ以上の過去の療法に対して不応性である。一実施形態において、FLは、2つの過去の療法に対して不応性(例えば、二重不応性FL)である。一実施形態において、FLは、抗CD20療法及び化学療法に対して不応性である。一実施形態において、抗CD20療法は、リツキシマブである。一実施形態において、化学療法は、アルキル化剤である。
【0132】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、マントル細胞リンパ腫(MCL)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0133】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MCLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0134】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MCLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0135】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MCLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0136】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、骨髄腫を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0137】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、多発性骨髄腫(例えば、再発性多発性骨髄腫、難治性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、及び新たに診断された多発性骨髄腫)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、多発性骨髄腫は、再発性または難治性多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、くすぶり型多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、新たに診断された多発性骨髄腫である。
【0138】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、多発性骨髄腫(例えば、再発性多発性骨髄腫、難治性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、及び新たに診断された多発性骨髄腫)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、多発性骨髄腫は、再発性または難治性多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、くすぶり型多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、新たに診断された多発性骨髄腫である。
【0139】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、多発性骨髄腫(例えば、再発性多発性骨髄腫、難治性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、及び新たに診断された多発性骨髄腫)を治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、多発性骨髄腫は、再発性または難治性多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、くすぶり型多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、新たに診断された多発性骨髄腫である。
【0140】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、多発性骨髄腫(例えば、再発性多発性骨髄腫、難治性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、及び新たに診断された多発性骨髄腫)を治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、多発性骨髄腫は、再発性または難治性多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、くすぶり型多発性骨髄腫である。一実施形態において、多発性骨髄腫は、新たに診断された多発性骨髄腫である。
【0141】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、白血病を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0142】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、骨髄異形成症候群(MDS)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。MDSは、低リスクMDS(LR MDS)であり得る。MDSは、高リスクMDS(HR MDS)であり得る。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、MDSは、メチル化抑制剤(HMA)での治療に耐性がある。一実施形態において、MDSは、ある療法による治療から発症したものである(例えば、治療誘発性)(tMDS)。
【0143】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MDSを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0144】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MDSを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0145】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、MDSを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0146】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、AMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、AMLは、R/R AML、三系統異形成AML(AML−TLD)、または治療誘発性AML(tAML)である。一実施形態において、患者は、HMAによる治療を受けたことがある。一実施形態において、患者は、HMA不応性AMLである。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。すなわち、本明細書で提供される方法がAMLに対する第一選択治療である。
【0147】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、AMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、AMLは、再発性または難治性である。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。
【0148】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、AMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、AMLは、再発性または難治性である。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。
【0149】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、AMLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、AMLは、再発性または難治性である。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。
【0150】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、AMLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。一実施形態において、AMLは、再発性または難治性である。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。
【0151】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、CMLは、R/R CMLである。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、第2の活性薬剤と組み合わせて適用される。第2の活性薬剤は、本明細書に記載される抗がん剤であり得る。一実施形態において、第2の活性薬剤は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)である。
【0152】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0153】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CMLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0154】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CMLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0155】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CMLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0156】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ALLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、ALLは、R/R ALLである。
【0157】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ALLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0158】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ALLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0159】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ALLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0160】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、ALLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0161】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CLLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、CLLは、R/R CLLである。
【0162】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CLLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0163】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CLLを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0164】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の活性薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CLLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、第2の薬剤は、週1回投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0165】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のデュルバルマブ及びリツキシマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、CLLを治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、デュルバルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与され、リツキシマブは、本明細書に記載される量及び頻度で投与される(例えば、週1回)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0166】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、骨髄増殖性疾患(MPD)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。
【0167】
更に、本明細書に記載される併用療法を使用して骨髄線維症を治療するための方法が本明細書で提供される。
【0168】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法の適用は、本明細書に記載の少なくとも1つチェックポイントタンパク質(例えば、PD−L1)の発現レベルを調節する。したがって、少なくとも1つのチェックポイントタンパク質の発現を決定する方法が本明細書で提供され、当該発現レベルの決定は、本明細書に記載の併用療法を適用する前、その間、及び/またはその後に実施される。本明細書に記載の併用療法を適用する前、その間、及び/またはその後に決定されるチェックポイントタンパク質の発現レベルは、互いに比較され得るか、標準対照と比較され得る。かかる比較は、適用された治療の有効性の決定に置き換えることができ、一実施形態において、所与のチェックポイントタンパク質の発現低下のレベルは、併用療法のより大きな有効性を示す。
【0169】
特定の場合には、本明細書に記載される併用療法は、本明細書に記載されるがん(例えば、血液がん(例えば、リンパ腫または白血病)、肉腫)の微少残存病変(MRD)状態を減少または排除する。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、それを必要とする患者に適用され、当該適用は、MRDを減少または排除する。一実施形態において、併用療法は、化学療法の適用後に適用される。別の実施形態において、併用療法は、化学療法中に適用される。更に別の実施形態において、併用療法は、化学療法として適用される。
【0170】
また、本明細書に記載される併用療法が、骨髄幹細胞移植(BMSCT)などの幹細胞移植(SCT)の前または後に適用される方法が本明細書で提供される。特定の場合には、移植前及び移植後と、本明細書に記載される併用療法の適用前及び適用後とに、かかる幹細胞に関するチェックポイントタンパク質の発現レベルが決定される。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、SCTの後(例えば、移植から1〜24時間、1〜3日、1〜10日、1〜3ヶ月、3〜6ヶ月、または6〜12ヶ月後)に適用される。別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、SCTから180日以内に適用される。特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法の適用は、患者における移植片対宿主病の発生を減少または排除する。別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法の適用は、SCT後の免疫抑制療法に対する必要性を減少または排除する。
【0171】
別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法の適用は、ドナーリンパ球輸注(DLI)後に実施される。DLIを用いることで、ドナー対白血病(GVL)反応を刺激し、これにより細胞の悪性クローンを根絶することができる。DLIは、アフェレーシス手順における(元のドナーからの)末梢リンパ球の採取物を使用し、ドナーは、通常、当該手順を2〜8回受ける。次いで、そのリンパ球を、直ちに、または凍結保存後に、患者に輸注する。ドナーリンパ球輸注は、化学療法を先に行わず、T細胞が枯渇しないという点で、同種骨髄移植とは異なる。T細胞の用量が定められたリンパ球輸注は、極めて大きなGVL作用を引き起こすことができ、同種骨髄移植を受けたレシピエントにおけるサルベージ免疫療法の有効形態であり得る。特定の実施形態において、DLIは、2回目の同種移植と比較したとき、治療に関連する罹病率及び死亡率を低下させる。
【0172】
別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法の適用は、化学療法後のがん(例えば、血液がん(例えば、リンパ腫または白血病)、肉腫)の完全寛解(CR)を延長する。CRは、本明細書に記載されるMDS、AML、ALL、CML、及びCLLを含む血液がんに対して、本明細書に記載される併用療法を(場合により、本明細書に記載される第2の活性薬剤の共投与により)適用することによって、延長され得る。
【0173】
特定の実施形態において、本明細書に記載の併用療法を使用する治療は、本明細書に記載のチェックポイントタンパク質(例えば、PD−L1、TIM−3、LAG−3、CTLA−4、OX40、Treg、CD25、CD127、FoxP3)の発現レベルを決定するためのアッセイを使用して、モニタリングまたは決定される。このようなチェックポイントタンパク質の発現の決定は、本明細書に記載の併用療法による治療の前、その間、またはその完了後に実施され得る。発現は、例えば、フローサイトメトリーを含む、当該技術分野において周知の技術を使用して決定することができる。
【0174】
特定の実施形態において、MDSは、少なくとも1つの抗がん療法に対して薬剤耐性である。特定の実施形態において、MDSは、少なくとも1つの抗がん療法に対して不応性である。
【0175】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、再発性または難治性または高リスク急性骨髄性白血病の患者に対して、フルダラビン、カルボプラチン、及び/またはトポテカンと組み合わせて適用される。
【0176】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、予後不良カロタイプ(karotype)急性骨髄芽球性白血病の患者に対して、リポソーム性ダウノルビシン、トポテカン、及び/またはシタラビンと組み合わせて適用される。
【0177】
特定の実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、固形腫瘍を治療または管理する方法が本明細書で提供される。併用療法は、本明細書に記載される第2の活性薬剤を含み得る。一実施形態において、固形腫瘍は、癌腫である。一実施形態において、固形腫瘍は、肉腫である。一実施形態において、固形腫瘍は、肝臓がん、膵臓がん、腎細胞がん、肺がん、皮膚がん、甲状腺がん、脳腫瘍、大腸がん、膀胱がん、乳がん、卵巣がん、または頭部もしくは頸部がんである。一実施形態において、固形腫瘍は、神経膠腫、膠芽腫、原発性腺管癌、肺癌、結腸腺癌、大腸癌、肝細胞癌、結腸直腸腺癌、アミロイド症、神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、黒色腫(例えば、転移性黒色腫)、軟部組織肉腫、または強皮症である。
【0178】
特定の実施形態において、固形腫瘍は、少なくとも1つの抗がん療法に対して薬剤耐性である。特定の実施形態において、固形腫瘍は、少なくとも1つの抗がん療法に対して再発性または不応性である。特定の実施形態において、固形腫瘍は、転移性である。
【0179】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、肝細胞癌(HCC)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、HCCは、切除不能HCCである。一実施形態において、HCCは、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である。一実施形態において、患者は、HCCに対するいかなる全身療法も過去に受けたことがない。一実施形態において、患者は、HCCに対する療法を過去に受けたことがある。一実施形態において、患者は、過去の療法に対して進行または不耐性を示している。一実施形態において、過去の療法は、ソラフェニブによる治療である。
【0180】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、HCC(例えば、切除不能HCC)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0181】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、HCC(例えば、切除不能HCC)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、投与される(例えば、静脈内)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、約3mg/kgの用量で投与される(例えば、静脈内)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0182】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、卵巣がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、卵巣がんは、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である。一実施形態において、患者は、卵巣がんに対するいかなる全身療法も過去に受けたことがない。一実施形態において、患者は、卵巣がんに対する療法を過去に受けたことがある。一実施形態において、患者は、過去の療法に対して進行または不耐性を示している。
【0183】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、卵巣がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0184】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、卵巣がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、投与される(例えば、静脈内)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、約3mg/kgの用量で投与される(例えば、静脈内)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0185】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、肺がんは、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である。一実施形態において、患者は、肺がんに対するいかなる全身療法も過去に受けたことがない。一実施形態において、患者は、肺がんに対する療法を過去に受けたことがある。一実施形態において、患者は、過去の療法に対して進行または不耐性を示している。
【0186】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0187】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、投与される(例えば、静脈内)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、約3mg/kgの用量で投与される(例えば、静脈内)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0188】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、脳腫瘍(例えば、神経膠腫)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、脳腫瘍は、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である。一実施形態において、患者は、脳腫瘍に対するいかなる全身療法も過去に受けたことがない。一実施形態において、患者は、脳腫瘍に対する療法を過去に受けたことがある。一実施形態において、患者は、過去の療法に対して進行または不耐性を示している。
【0189】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、脳腫瘍(例えば、神経膠腫)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0190】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、脳腫瘍(例えば、神経膠腫)を治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、投与される(例えば、静脈内)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、約3mg/kgの用量で投与される(例えば、静脈内)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0191】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のチェックポイント阻害剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、大腸がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、大腸がんは、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である。一実施形態において、患者は、大腸がんに対するいかなる全身療法も過去に受けたことがない。一実施形態において、患者は、大腸がんに対する療法を過去に受けたことがある。一実施形態において、患者は、過去の療法に対して進行または不耐性を示している。
【0192】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、大腸がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)、CPIは、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)、投与される。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0193】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量のニボルマブと組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、大腸がんを治療または管理する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、28日のサイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、28日サイクルで月1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される量及び頻度で投与され(例えば、7日のサイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬し(例えば、化合物の投与なし/治療の中断))、ニボルマブは、本明細書に記載される量及び頻度(例えば、7日サイクルで週1回)で、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、投与される(例えば、静脈内)。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され(例えば、経口)、続いて2日間休薬し、ニボルマブは、2週に1回、約3mg/kgの用量で投与される(例えば、静脈内)。一実施形態において、併用療法は、7日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。
【0194】
本明細書で提供される方法の一実施形態において、患者は、血液がんまたは固形腫瘍に対する療法を過去に1、2、または3つ以上受けたことがある。一実施形態において、患者は、血液がんまたは固形腫瘍に対する療法を過去に1つ受けたことがある。一実施形態において、患者は、血液がんまたは固形腫瘍に対する療法を過去に2つ受けたことがある。一実施形態において、患者は、血液がんまたは固形腫瘍に対する療法を過去に3つ以上受けたことがある。一実施形態において、患者は、1、2、または3つ以上の過去の療法に対して進行または不耐性を示している。
【0195】
一実施形態において、患者は、血液がんまたは固形腫瘍に対するいかなる療法も過去に受けたことがない。
【0196】
一実施形態において、患者は、過去の療法を受けた後に、微少残存病変(MRD)を有している。一実施形態において、患者のMRDレベルは、患者がその過去の療法に対して再発性または不応性になるリスクが高いことを示す。一実施形態において、患者の微少残存病変のレベルは、参照レベルより高い。一実施形態において、患者の微少残存病変のレベルは、1000細胞中1よりも高い。
【0197】
一実施形態において、患者は、同種移植を受けたことがある。
【0198】
一実施形態において、患者は、小児または若年成人の患者である。
【0199】
一実施形態において、本明細書で提供される方法は、治療上または予防上有効な量の第2の薬剤を投与することを更に含む。第2の薬剤は、化合物A及びチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される(例えば、三剤療法)。
【0200】
一実施形態において、治療上または予防上有効な量の次式の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療、予防、または管理する方法が本明細書で提供される。
【化4】
一実施形態において、治療上有効な量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)及び第2の薬剤と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療する方法が本明細書で提供される。一実施形態において、第2の薬剤は、1)抗CD38抗体、2)抗CD19抗体、3)抗CD33抗体、4)抗CD20抗体、5)FLT−3阻害剤、もしくは6)メチル化抑制剤、またはこれらの組み合わせである。
【0201】
一実施形態において、第2の薬剤は、抗CD38抗体である。一実施形態において、抗CD38抗体は、イサツキシマブである。
【0202】
一実施形態において、第2の薬剤は、抗CD19抗体である。一実施形態において、抗CD19抗体は、ブリナツモマブである。
【0203】
一実施形態において、第2の薬剤は、抗CD33抗体である。一実施形態において、抗CD33抗体は、抗体−薬物複合体である。一実施形態において、抗CD33抗体は、SGN−CD33A(SeattleGenetics社製)である。一実施形態において、抗CD33抗体は、二重特異性T細胞誘導剤である。一実施形態において、抗CD33抗体は、AMG330(Amgen社製)である。
【0204】
一実施形態において、第2の薬剤は、抗CD20抗体である。一実施形態において、抗CD19抗体は、リツキシマブである。
【0205】
一実施形態において、第2の薬剤は、FLT−3阻害剤である。一実施形態において、FLT−3阻害剤は、ミドスタウリン、ギルテリチニブ、またはキザルチニブである。一実施形態において、FLT−3阻害剤は、ミドスタウリンである。一実施形態において、FLT−3阻害剤は、ギルテリチニブである。一実施形態において、FLT−3阻害剤は、キザルチニブである。
【0206】
一実施形態において、第2の薬剤は、メチル化抑制剤である。一実施形態において、メチル化抑制剤は、グアデシタビン(SGI−110)、アザシチジン、またはデシチビン(decitibine)である。一実施形態において、メチル化抑制剤は、グアデシタビンである。一実施形態において、メチル化抑制剤は、アザシチジンである。一実施形態において、メチル化抑制剤は、デシチビンである。
【0207】
一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、急性リンパ芽球性白血病を治療するために、ブリナツモマブと組み合わせて適用される。一実施形態において、AMLは、小児急性リンパ芽球性白血病である。一実施形態において、AMLは、成人急性リンパ芽球性白血病である。
【0208】
一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、AMLを治療するために、FLT−3阻害剤(例えば、ミドスタウリン、ギルテリチニブ、またはキザルチニブ)と組み合わせて投与される。
【0209】
一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、AMLを治療するために、メチル化抑制剤(例えば、グアデシタビン、アザシチジン、またはデシチビン)と組み合わせて投与される。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、MDSを治療するために、メチル化抑制剤(例えば、グアデシタビン、アザシチジン、またはデシチビン)と組み合わせて投与される。
【0210】
一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、AMLを治療するために、抗CD33抗体(例えば、SGN−CD33AまたはAMG330)と組み合わせて投与される。一実施形態において、患者は、AMLに対する療法を過去に受けたことがない。一実施形態において、本明細書で提供される方法は、AMLの第一選択療法として使用される。
【0211】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、アミロイド症の患者に対して、メルファラン及びデキサメタゾンとともに適用される。特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法及びステロイドがアミロイド症の患者に適用され得る。
【0212】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、局所進行性または転移性移行上皮膀胱がんの患者に対して、ゲムシタビン及びシスプラチナムとともに適用される。
【0213】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、次の第2の活性成分:再発性もしくは進行性脳腫瘍または再発性神経芽細胞腫の小児患者に対するテモゾロミド;再発性または進行性CNSがんに対するセレコキシブ、エトポシド及びシクロホスファミド;再発性もしくは進行性髄膜腫、悪性髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、再発性脳腫瘍、または新たに診断された多形性膠芽腫の患者に対するテモダール;再発性膠芽腫の患者に対するイリノテカン;脳幹神経膠腫の小児患者に対するカルボプラチン;進行性悪性神経膠腫の小児患者に対するプロカルバジン;予後不良悪性脳腫瘍、新たに診断されたまたは再発性多形性膠芽腫の患者に対するシクロホスファミド;高グレード再発性悪性神経膠腫に対するGliadel(登録商標);退形成性星細胞腫に対するテモゾロミド及びタモキシフェン;あるいは神経膠腫、膠芽腫、退形成性星細胞腫または退形成性乏突起膠腫に対するトポテカンと組み合わせて適用される。
【0214】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、転移性乳がんの患者に対して、メトトレキサート、シクロホスファミド、タキサン、アブラキサン、ラパチニブ、ハーセプチン、アロマターゼ阻害剤、選択的エストロゲン調節剤、エストロゲン受容体アンタゴニスト、及び/またはPLX3397(Plexxikon)とともに適用される。
【0215】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、神経内分泌腫瘍の患者にテモゾロミドとともに適用される。
【0216】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、再発性または転移性の頭部または頸部がんの患者に対して、ゲムシタビンとともに適用される。
【0217】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、膵臓がんの患者に対して、ゲムシタビンとともに適用される。
【0218】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、結腸がんの患者に対して、ARISA(登録商標)、アバスチン、タキソール、及び/またはタキソテールと組み合わせて適用される。
【0219】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、難治性大腸がんの患者、または結腸もしくは直腸腺癌の第一選択療法が失敗した患者もしくは成果不良の患者に対して、カペシタビン及び/またはPLX4032(Plexxikon)とともに適用される。
【0220】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、デュークスC&D大腸がんの患者または転移性大腸がんに対する治療を過去に受けたことがある患者に対して、フルオロウラシル、ロイコボリン、及びイリノテカンと組み合わせて適用される。
【0221】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、難治性大腸がんの患者に対して、カペシタビン、ゼローダ、及び/またはCPT−11と組み合わせて適用される。
【0222】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、難治性大腸がんの患者または切除不能もしくは転移性大腸癌の患者に対して、カペシタビン及びイリノテカンとともに適用される。
【0223】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、切除不能または転移性肝細胞癌の患者に対して、単独で、またはインターフェロンアルファもしくはカペシタビンと組み合わせて適用され、あるいは、原発性または転移性肝臓がんの患者に対して、単独で、またはシスプラチン及びチオテパと組み合わせて適用される。
【0224】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、カポジ肉腫の患者に対して、PEG化インターフェロンアルファと組み合わせて適用される。
【0225】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、非小細胞肺がんの患者に対して、ゲムシタビン、アブラキサン、エルロチニブ、ゲフィチニブ、及び/またはイリノテカンと組み合わせて適用される。
【0226】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、非小細胞肺がんの患者に対して、カルボプラチン及びイリノテカンと組み合わせて適用される。
【0227】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、カルボ/VP16及び放射線療法による治療を過去に受けたことがある非小細胞肺がんの患者に対して、ドキセタキソール(doxetaxol)とともに適用される。
【0228】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、非小細胞肺がんの患者に対して、カルボプラチン及び/もしくはタキソテールと組み合わせて、またはカルボプラチン、パクリタキセル及び/もしくは胸部放射線療法と組み合わせて、適用される。
【0229】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、IIIB期またはIV期非小細胞肺がん患者に対して、タキソテールと組み合わせて適用される。
【0230】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、小細胞肺がんの患者に対して、オブリメルセン(Genasense(登録商標))と組み合わせて適用される。
【0231】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、リンパ腫及び他の血液がんの患者に対して、ABT−737(Abbott Laboratories)及び/またはオバトクラックス(GX15−070)と組み合わせて適用される。
【0232】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、限定するものではないが、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫または再発性もしくは難治性低悪性度濾胞性リンパ腫を含む、様々な種類のリンパ腫の患者に対して、単独で、またはビンブラスチンもしくはフルダラビンなどの第2の活性成分と組み合わせて適用される。
【0233】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の黒色腫の患者に対して、タキソテール、IL−2、IFN、GM−CSF、PLX4032(Plexxikon)及び/またはダカルバジンと組み合わせて適用される。
【0234】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、悪性中皮腫、または胸膜移植もしくは悪性胸水中皮腫症候群を伴うIIIB期非小細胞肺がんの患者に対して、単独で、またはビノレルビンと組み合わせて適用される。
【0235】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の多発性骨髄腫の患者に対して、デキサメタゾン、ゾレドロン酸、パルミトロネート(palmitronate)、GM−CSF、バイアキシン、ビンブラスチン、メルファラン、ブスルファン、シクロホスファミド、IFN、パルミドロネート(palmidronate)、プレドニゾン、ビスホスホネート、セレコキシブ、三酸化ヒ素、PEG INTRON−A、ビンクリスチン、またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0236】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、再発性または難治性多発性骨髄腫の患者に対して、ドキソルビシン(Doxil(登録商標))、ビンクリスチン及び/またはデキサメタゾン(Decadron(登録商標))と組み合わせて適用される。
【0237】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、腹膜癌、乳頭状漿液性癌、難治性卵巣がんまたは再発性卵巣がんなどの様々な種類または病期の卵巣がんの患者に対して、タキソール、カルボプラチン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、シスプラチン、ゼローダ、パクリタキセル、デキサメタゾン、またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0238】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の前立腺がんの患者に対して、ゼローダ、5FU/LV、ゲムシタビン、イリノテカン+ゲムシタビン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、デキサメタゾン、GM−CSF、セレコキシブ、タキソテール、ガンシクロビル、パクリタキセル、アドリアマイシン、ドセタキセル、エストラムスチン、Emcyt、デンデロン(denderon)またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0239】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の腎細胞がんの患者に対して、カペシタビン、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSF、セレブレックス(登録商標)、またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0240】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の婦人科系がん、子宮体がんまたは軟部組織肉腫がんの患者に対して、IFN、セレブレックス(登録商標)などのCOX−2阻害剤、及び/またはスリンダクと組み合わせて適用される。
【0241】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、様々な種類または病期の固形腫瘍の患者に対して、セレブレックス、エトポシド、シクロホスファミド、ドセタキセル、アペシタビン(apecitabine)、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSF、またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0242】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、強皮症または皮膚血管炎の患者に対して、セレブレックス、エトポシド、シクロホスファミド、ドセタキセル、アペシタビン、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSF、またはこれらの組み合わせと組み合わせて適用される。
【0243】
本明細書に記載される併用療法を患者(例えば、ヒト)に適用することを含む、患者に安全かつ効果的に投与することができる抗がん薬または抗がん剤の用量を増加させる方法も本明細書に包含される。本方法による利益を受け得る患者は、皮膚、皮下組織、リンパ節、脳、肺、肝臓、骨、腸、結腸、心臓、膵臓、副腎、腎臓、前立腺、乳房、大腸、またはこれらの組み合わせの特定のがんを治療するための抗がん薬に伴う有害作用を被る可能性のある患者である。本明細書に記載される併用療法の適用は、特定の実施形態において、その適用がなければ抗がん薬の量を制限するような重症度である有害作用を軽減または低減させる。
【0244】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、患者への抗がん薬の投与に伴う有害作用が発生する前、その間、またはその後に、約0.1〜約150mg、約1〜約50mg、または約2〜約25mgの範囲の量で、毎日、経口投与される。特定の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、限定するものではないが、好中球減少症または血小板減少症などの抗がん薬に伴う有害作用を回避するために、ヘパリン、アスピリン、クマジン、またはG−CSFなどの特定の薬剤と組み合わせて投与される。
【0245】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、望ましくない血管新生を伴うか、それを特徴とする疾患及び障害を有する患者に対して、限定するものではないが、抗がん薬、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質、及びステロイドを含む更なる活性成分と組み合わせて投与される。
【0246】
上述の治療、予防、及び/または管理する方法は、本明細書に記載されるサイクル療法を使用して適用される本明細書に記載の併用療法を含み得る。
【0247】
4.5 併用療法の適用
本明細書に記載される併用療法は、本明細書に記載される疾患または障害を有する患者に療法を適用する順序についての制限なく、適用される。したがって、一実施形態において、第1の療法(例えば、化合物A)は、対象に対して、第2の療法(例えば、本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤)を適用する前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前)、それと同時、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後)に適用することができる。このような適用は、本明細書に記載されるサイクル投与を使用して実施することができる。三剤療法もまた本明細書で意図される(例えば、本明細書に記載される第2の化合物もしくはチェックポイント阻害剤の追加、本明細書に記載される第2の治療薬の追加または本明細書に記載される別の併用療法の追加)。
【0248】
本明細書に記載される併用療法の成分の投与は、上述したように、同じ投与経路または異なる投与経路によって、同時または連続的に行うことができる。特定の活性薬剤について採用される特定の投与経路の適合性は、活性薬剤自体(例えば、血流に入る前に分解されることなく経口投与できるかどうか)及び治療対象のがんに依存する。
【0249】
特定の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、経直腸、経頬、経鼻、リポソーム、吸入、経膣、眼内、カテーテルもしくはステントによる局所送達、皮下、脂肪内、関節内、髄腔内、または徐放製剤により、投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、経口投与される。
【0250】
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、約0.01mg〜約100mg/日、約0.1mg〜約75mg/日、約0.5mg〜約50mg/日、約0.1mg〜約25mg/日、約1mg〜約25mg/日、約0.5mg〜約10mg/日、約1mg〜約10mg/日、約0.5mg〜約5mg/日、約1mg〜約5mg/日、約1mg〜約3mg/日、または約2mg〜約5mg/日の量で投与される。
【0251】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、約1mg〜約5mg/日の量で投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、約1mg/日の量で投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、約2mg/日の量で投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、約3mg/日の量で投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、約4mg/日の量で投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、約5mg/日の量で投与される。
【0252】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、28日間連続して1日1回投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続く2日間は投与されない。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続く7日間は投与されない。
【0253】
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びチェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、同一経路を使用して投与してもよいし、異なる経路を使用して投与してもよい。化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びチェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、同時に投与してもよいし、連続的に投与してもよい。化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びチェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、1つの医薬組成物として投与してもよいし、別個の組成物として投与してもよい。
【0254】
特定の実施形態において、本明細書で提供されるチェックポイント阻害剤は、当業者に一般的に知られている経路及び用量に従って投与することができる。
【0255】
本明細書に記載される併用療法にて使用するための本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤は、約0.005〜約2,000mg/日、約0.005〜約1,000mg/日、約0.01〜約500mg/日、約0.01〜約250mg/日、約0.01〜約100mg/日、約0.1〜約100mg/日、約0.5〜約100mg/日、約1〜約100mg/日、約0.01〜約50mg/日、約0.1〜約50mg/日、約0.5〜約50mg/日、約1〜約50mg/日、約0.02〜約25mg/日、または約0.05〜約10mg/日の量で投与され得る。一実施形態において、本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤は、約500mg〜約2500mg、750mg〜約2250mg、1000mg〜約2000mg、または約1200mg〜約1800mgの量で投与される。
【0256】
本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤は、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、または約2500mgの治療上有効な量で投与され得る。特定の実施形態において、チェックポイント阻害剤は、約1000、1250、1500、1750、または2000mgの治療上有効な量で投与される。
【0257】
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−L1阻害剤である。一実施形態において、PD−L1阻害剤は、デュルバルマブである。デュルバルマブは、1mg〜約2,000mg/日、約100mg〜約2,000mg/日、約250mg〜約2,000mg/日、約500mg〜約2,000mg/日、1mg〜約1,500mg/日、約100mg〜約1,500mg/日、約250mg〜約1,500mg/日、約500mg〜約1,500mg/日、1mg〜約1,000mg/日、約100mg〜約1,000mg/日、約250mg〜約1,000mg/日、約500mg〜約1,000mg/日、約250mg〜約750mg/日、または約400mg〜約600mg/日の量で投与され得る。別の実施形態において、チェックポイント阻害剤は、約100、250、500、1,000、1,500、または2,000mg/日の量で投与されるデュルバルマブである。一実施形態において、デュルバルマブは、約50mg/mLの濃度で投与される。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法は、放射線療法(例えば、病巣部照射野放射線療法(IFRT))を受けている患者に対して併用適用される。
【0258】
本明細書で提供される方法の一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブであり、静脈内投与される。一実施形態において、ニボルマブは、約0.1mg/kg〜約5mg/kg、約0.1mg/kg〜約3mg/kg、約0.1mg/kg〜約2mg/kg、約0.1mg/kg〜約1mg/kg、または約0.1mg/kg〜約0.5mg/kgの用量で、2週ごとに投与される。一実施形態において、ニボルマブは、約3mg/kg、約2.5mg/kg、約2mg/kg、約1.5mg/kg、約1mg/kg、または約0.5mg/kgの用量で、2週ごとに投与される。一実施形態において、ニボルマブは、約3mg/kgの用量で、2週ごとに投与される。
【0259】
特定の実施形態において、本明細書で提供される化合物は、1日1回(QD)で投与されてもよいし、1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)などの複数の1日用量に分割して投与されてもよい。更に、投与は、連続的(すなわち、連続した日数の間で毎日または毎日)であってもよいし、断続的、例えば、サイクル(すなわち、休薬する日、週または月を含む)であってもよい。
【0260】
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログの投与経路は、本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤の投与経路にかかわらない。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、経口(PO)投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、静脈内(IV)投与される。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、経口投与または静脈内投与され、第2の療法は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、経直腸、経頬、経鼻、リポソーム、吸入、経膣、眼内、カテーテルもしくはステントによる局所送達、皮下、脂肪内、関節内、髄腔内、または徐放製剤により、適用され得る。一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及び本明細書で提供されるチェックポイント阻害剤は、同じ投与方法、例えば、経口またはIVにより投与される。別の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、1つの投与方法(例えば、PO)によって投与されるのに対し、本明細書で提供されるチェックポイント阻害剤は、別の投与方法(例えば、IV)によって投与される。
【0261】
4.6 第2の活性薬剤との組み合わせ
特定の実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びチェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、1つ以上の第2の活性薬剤と組み合わせて投与され得る。このような療法は、本明細書中、「三剤療法」と呼ばれる。
【0262】
「組み合わせて」という用語は、この文脈で使用される場合、本明細書に記載される併用療法を、本明細書に記載される1つ以上の第2の活性薬剤(例えば、予防薬及び/または治療薬)とともに使用することを含む。本明細書に記載される併用療法と組み合わせた第2の活性薬剤の投与は、疾患または障害を有する患者に適用される療法のいずれかの順序を制限するものではない。したがって、第1の療法及び第2の療法は、上述のように適用することができ、1つ以上の第2の活性薬剤は、併用療法のいずれかの薬剤を投与する前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前)、それと同時、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後)に投与することができる。
【0263】
第2の活性薬剤の投与は、各成分(例えば、化合物Aまたは本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤)を含む本明細書に記載される併用療法の投与経路にかかわらない。特定の第2の活性薬剤について採用される特定の投与経路の適合性は、活性薬剤自体(例えば、血流に入る前に分解されることなく経口投与できるかどうか)、治療対象のがん、及び患者の耐性に依存する。
【0264】
第2の活性薬剤は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、経直腸、経頬、経鼻、リポソーム、吸入、経膣、眼内、カテーテルもしくはステントによる局所送達、皮下、脂肪内、関節内、髄腔内、または徐放製剤)により、投与することができる。特定の実施形態において、第2の活性薬剤は、経口またはIVにより投与される。いくつかの実施形態において、第2の活性薬剤は、本明細書に記載される併用治療薬とともに製剤化される。このような製剤には、本明細書に記載のものが含まれ、本明細書に記載されるキットの構成成分として提供され得る。
【0265】
このような第2の薬剤の例には、Abraxane(登録商標);ace−11;アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール塩酸塩;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アムルビシン;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;メシル酸ビスナフィド;ビゼレシン;ブレオマイシン硫酸塩;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン塩酸塩;カルゼレシン;セデフィンゴール;セレコキシブ(COX−2阻害剤);クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;メシル酸デザグアニン;ジアジコン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;ドロロキシフェンクエン酸塩;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;リン酸エストラムスチンナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビンリン酸エステル;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;ゲムシタビン塩酸塩;ハーセプチン;ヒドロキシウレア;イダルビシン塩酸塩;イホスファミド;イルモホシン;イプロプラチン;イリノテカン;イリノテカン塩酸塩;ランレオチド酢酸塩;ラパチニブ;レトロゾール;リュープロレリン酢酸塩;リアロゾール塩酸塩;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;マイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスペル;ミトタン;ミトキサントロン塩酸塩;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペグアスパラガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;ペプロマイシン硫酸塩;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;ロミデプシン;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;PDA−001などの幹細胞治療;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;タキソテール;テガフール;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;トレミフェンクエン酸塩;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;ビンブラスチン硫酸塩;ビンクリスチン硫酸塩;ビンデシン;ビンデシン硫酸塩;ビネピジン硫酸塩;ビングリシネート硫酸塩;ビンロイロシン硫酸塩;ビノレルビン酒石酸塩;ビンロシジン硫酸塩;ビンゾリジン硫酸塩;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;及びゾルビシン塩酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0266】
他の例には、20−epi−1,25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシぺノール(adecypenol);アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリクス;抗背側化形態発生タンパク質1;抗アンドロゲン(前立腺癌);抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;グリシン酸アフィジコリン;アポトーシス遺伝子調節剤;アポトーシス制御剤;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン(asulacrine);アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータアレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;b−FGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート(breflate);ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシイミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロルン(chlorlns);クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミ類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタアントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;シトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジコン;ジデムニンB;ジドクス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;9−ジヒドロタキソール;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イマチニブ(例えば、GLEEVEC(登録商標))、イミキモド;免疫促進ペプチド;インスリン様成長因子1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン;ヨードドキソルビシン;4−イポメアノール;イロプラクト(iroplact);イルソグラジン;イソベンガゾール(isobengazole);イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノライド;カハラリドF;ラメラリン−Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病阻止因子;白血球アルファインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;直鎖ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リッソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解ペプチド;メイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニン分解酵素;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド;ミトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;Erbitux、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリルリピドA+マイコバクテリウム細胞壁sk;モピダモール;マスタード抗がん剤;ミカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素調節剤;ニトロキシド抗酸化剤;ニトルリン;オブリメルセン(GENASENSE(登録商標));O
6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導物質;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似体;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペグアスパラガーゼ;ペルデシン;ポリ硫酸ペントサンナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインA系免疫調節剤;プロテインキナーゼC阻害剤;プロテインキナーゼC阻害剤(微細藻);プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;エチドロン酸レニウムRe186;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi1模倣物;セムスチン;セネッセンス由来阻害剤1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテートナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン;スチピアミド;ストロメリシン阻害剤;スルフィノシン;超活性型血管活性腸管ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;タリムスチン;タモキシフェンメチオダイド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;サリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣物;サイマルファシン;サイモポエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンスズ;チラパザミン;チタノセンジクロリド;トプセンチン;トレミフェン;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来成長阻害因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;及びジノスタチンスチマラマーが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、第2の活性薬剤は、イブルチニブ、ベンダムスチン、またはリツキシマブ(CD20特異的キメラマウス/ヒトモノクローナル抗体)である。
【0267】
特定の実施形態において、第2の活性薬剤は、オブリメルセン(GENASENSE(登録商標))、GM−CSF、G−CSF、SCF、EPO、タキソテール、イリノテカン、ダカルバジン、トランスレチノイン酸、トポテカン、ペントキシフィリン、シプロフロキサシン、デキサメタゾン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、COX−2阻害剤、IL2、IL8、IL18、IFN、Ara−C、ビノレルビン、またはこれらの組み合わせである。
【0268】
一実施形態において、第2の活性薬剤は、1日1回または2回、約1〜約1000mg、約5〜約500mg、約10〜約350mg、または約50〜約200mgの量で、静脈内または皮下投与される。第2の活性薬剤の具体的な量は、使用される特定の薬剤、治療対象または管理対象の疾患タイプ、疾患の重症度及び病期、ならびに患者に同時に投与される任意選択の追加の活性薬剤の量に依存する。
【0269】
第2の活性薬剤は、本明細書に記載されるサイクル療法を使用して投与することができる。
【0270】
一実施形態において、第2の活性薬剤は、リツキシマブであり、375mg/m
2の濃度で投与することができる。一実施形態において、リツキシマブは、サイクル1(例えば、第1のサイクル)の1日目及び8日目に、375mg/m
2の濃度で投与される。別の実施形態において、リツキシマブは、375mg/m
2が、週1回(例えば、サイクル1の2、8、15、及び22日目)、及び後続する各サイクル(例えば、2〜5サイクル)の1日目に投与される。リツキシマブは、更に、28日サイクルの各追加サイクルの1日目に、500mg/m
2の濃度で投与することができる。このような実施形態において、リツキシマブは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11サイクルにわたって、任意に合計1〜5サイクルで投与することができる。本明細書に記載される第2の活性薬剤は、確立されたプロトコルに従って投与され得る(例えば、市販の組成物)。
【0271】
特定の実施形態において、第2の活性薬剤がGM−CSF、G−CSF、SCFまたはEPOである場合、これらの第2の活性薬剤は、4週または6週サイクル中、約5日間、約1〜約750mg/m
2/日、約25〜約500mg/m
2/日、約50〜約250mg/m
2/日、または約50〜約200mg/m
2/日の範囲の量で、皮下投与される。特定の実施形態において、第2の活性薬剤がGM−CSFである場合、約60〜約500mcg/m
2の量で2時間かけて静脈内投与され得るか、約5〜約12mcg/m
2/日の量で皮下投与され得る。特定の実施形態において、第2の活性薬剤がG−CSFである場合、最初に約1mcg/kg/日の量が皮下投与され得、総顆粒球数の上昇に応じて調節され得る。G−CSFの維持用量は、約300mcg(小柄な患者)または480mcgの量で、皮下投与され得る。特定の実施形態において、第2の活性薬剤がEPOである場合、10,000単位の量で週3回皮下投与することができる。
【0272】
4.7 サイクル療法
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される併用療法の成分(例えば、化合物A及び本明細書に記載されるCPI)は、患者に対して、周期的に投与される。別の実施形態において、第2の活性薬剤は、本明細書で提供される併用療法とともにサイクル投与で共投与される。サイクル療法は、一定期間にわたる活性薬剤の投与と、それに続く一定期間の休薬、またこの一連の投与を繰り返すことを含む。サイクル療法は、所定の継続期間にわたって、各活性薬剤(例えば、化合物A、本明細書に記載されるCPI、及び/または本明細書に記載される第2の薬剤)について、独立して実施することができる。特定の実施形態において、各活性薬剤のサイクル投与は、対象に投与される1つ以上の活性薬剤に応じて決定される。一実施形態において、化合物Aまたは本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤の投与は、各薬剤の投与日(複数可)または継続期間を固定する。別の実施形態において、化合物Aまたは本明細書に記載されるチェックポイント阻害剤の投与は、第2の活性薬剤の投与日(複数可)または継続期間を固定する。
【0273】
いくつかの実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、本明細書に記載されるCPI、及び/または本明細書に記載される第2の活性薬剤は、休薬期間なく連続して投与される(例えば、毎日、毎週、毎月)。サイクル療法は、1つ以上の療法に対する耐性の発生を低下させ、療法のうちの1つの副作用を回避もしくは低減し、かつ/または治療もしくは治療薬の有効性を改善することができる。
【0274】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される併用療法の成分として、28日サイクルで、28日間連続して1日1回投与される。このような併用療法は、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、本明細書に記載されるCPIを1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与することを含む。別の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続いて7日間休薬する(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)。このような併用療法は、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、本明細書に記載されるCPIを1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与することを含む。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約12ヶ月)。化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びかかる組み合わせの本明細書に記載されるCPIは、本明細書に記載される濃度または量で存在し得る。一実施形態において、併用療法は、各サイクルの少なくとも1日に投与される第2の活性薬剤と組み合わせて、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを28日サイクルで21日間連続して投与し、CPIを各サイクルの少なくとも1日(例えば、サイクル1の1日目)に投与することを含む。特定の実施形態において、第2の活性薬剤は、サイクル療法中に、1日1回、週1回、または月1回投与され得る。別の実施形態において、第2の活性薬剤は、本明細書に記載される併用療法と組み合わせて、週1回投与される。
【0275】
一実施形態において、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログは、本明細書に記載される併用療法の成分として、7日サイクルで、7日間連続して1日1回投与される。このような併用療法は、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、本明細書に記載されるCPIを1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与することを含む。別の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続いて2日間休薬する(例えば、化合物の投与なし/治療の中断)。このような併用療法は、化合物Aを投与する前、それと同時、またはその後に、本明細書に記載されるCPIを1日以上(例えば、サイクル1の1日目に)投与することを含む。一実施形態において、併用療法は、28日の1〜13サイクルにわたって適用される(例えば、約3ヶ月)。化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログ、及びかかる組み合わせの本明細書に記載されるCPIは、本明細書に記載される濃度または量で存在し得る。一実施形態において、併用療法は、各サイクルの少なくとも1日に投与される第2の活性薬剤と組み合わせて、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを7日サイクルで5日間連続して投与し、CPIを各サイクルの少なくとも1日(例えば、サイクル1の1日目)に投与することを含む。特定の実施形態において、第2の活性薬剤は、サイクル療法中に、1日1回、週1回、または月1回投与され得る。別の実施形態において、第2の活性薬剤は、本明細書に記載される併用療法と組み合わせて、週1回投与される。
【0276】
本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、本明細書に記載される併用療法の一部として、独立して、1日1回(QD)で投与されてもよいし、1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)などの複数の1日用量に分割して投与されてもよい。更に、投与は、連続的(すなわち、連続した日数の間で毎日または毎日)であってもよいし、断続的、例えば、サイクル(すなわち、休薬する日、週、または月を含む)であってもよい。本明細書で使用されるとき、「毎日(daily)」という用語は、治療薬が、例えば、一定期間にわたって、各日1回または2回以上投与されることを意味することが意図される。「連続的」という用語は、少なくとも10日〜52週間の中断しない期間にわたって、治療薬が毎日投与されることを意味することが意図される。「断続的」または「断続的に」という用語は、本明細書で使用されるとき、規則的または不規則的な間隔で、中断及び開始することを意味することが意図される。例えば、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物の断続的投与は、週に1〜6日間、サイクルでの投与(例えば、2〜8週間連続した毎日の投与、次いで、最大1週間の投与なしの休薬期間)、または隔日の投与で適用することができる。「サイクル」という用語は、本明細書で使用されるとき、治療薬が毎日または連続的に投与されるが、休薬期間を伴うことを意味することが意図される。
【0277】
いくつかの実施形態において、投与の頻度は、ほぼ毎日の投与〜〜ほぼ毎月の投与の範囲内である。特定の実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、隔日1回、週2回、週1回、2週に1回、3週に1回、または4週に1回である。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回投与される。別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日2回投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日3回投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日4回投与される。
【0278】
特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、1日〜6ヶ月、1週間〜3ヶ月、1週間〜4週間、1週間〜3週間、または1週間〜2週間にわたって投与される。特定の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、1週間、2週間、3週間、または4週間にわたって、投与される。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、1週間、投与される。別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、2週間、投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、3週間、投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するための化合物は、1日1回、4週間、投与される。
【0279】
本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤は、本明細書に記載される併用療法の一部として、独立して、1日1回(QD)で投与されてもよいし、1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)などの複数の1日用量に分割して投与されてもよい。更に、投与は、連続的(すなわち、連続した日数の間で毎日または毎日)であってもよいし、断続的、例えば、サイクル(すなわち、休薬する日、週または月を含む)であってもよい。本明細書で使用されるとき、「毎日(daily)」という用語は、治療薬が、例えば、一定期間にわたって、各日1回または2回以上投与されることを意味することが意図される。「毎月」という用語は、治療薬が、1ヶ月または約4週ごとに1回、投与サイクル数に等しい中断しない期間にわたって投与されることを意味することが意図される。「連続的」という用語は、少なくとも10日〜52週間の中断しない期間にわたって、治療薬が毎日投与されることを意味することが意図される。「断続的」または「断続的に」という用語は、本明細書で使用されるとき、規則的または不規則的な間隔で、中断及び開始することを意味することが意図される。例えば、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤の断続的投与は、週に1〜6日間、サイクルでの投与(例えば、2〜8週間連続した毎日の投与、次いで、最大1週間の投与なしの休薬期間)、または隔日の投与で適用することができる。例えば、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤の断続的投与は、月1回、サイクルでの投与(例えば、2〜12サイクルにわたる毎月の投与)で適用することができる。
【0280】
いくつかの実施形態において、投与の頻度は、ほぼ毎日の投与〜ほぼ毎月の投与の範囲内である。特定の実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、隔日1回、週2回、週1回、2週に1回、3週に1回、または4週に1回である。一実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤は、月1回投与される。別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤は、月2回投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤は、月3回投与される。更に別の実施形態において、本明細書に記載される併用療法にて使用するためのチェックポイント阻害剤は、月4回(例えば、毎週)投与される。
【0281】
4.8 医薬組成物
一実施形態において、医薬組成物及び製剤が本明細書で提供され、これらは、(1)化合物A、またはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、もしくは多形体、(2)チェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは(3)これらの混合物を含む。別の実施形態において、医薬組成物及び製剤は、1つ以上の賦形剤を更に含む。
【0282】
特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物及び製剤はまた、1つ以上の更なる活性成分を含む。任意選択の第2の活性成分または更なる活性成分の例は、本明細書に別途記載される。
【0283】
本明細書で提供される単一単位製剤は、患者への経口投与、粘膜投与(例えば、鼻、舌下、膣、頬側、または直腸)、非経口投与(例えば、皮下、静脈内、ボーラス注射、筋肉内、または動脈内)、局所投与(例えば、点眼薬または他の点眼剤)、経皮投与(transdermal)、または経皮的(transcutaneous)投与に適したものである。剤形の例には、錠剤;キャプレット;軟ゼラチンカプセル剤などのカプセル剤;カシェ剤;トローチ剤;ロゼンジ剤;分散剤;坐剤;散剤;エアゾール剤(例えば、鼻腔スプレーまたは吸入器);ゲル剤;懸濁剤(例えば、水性または非水性液状懸濁液、水中油型乳濁液、または油中水型液状乳濁液)、液剤及びエリキシル剤を含む、患者への経口投与または粘膜投与に適した液状製剤;患者への非経口投与に適した液状製剤;局所投与に適した点眼薬または他の点眼剤;及び再構成することで患者への非経口投与に適した液状製剤を提供することができる無菌固形剤(例えば、結晶性または非晶質固体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0284】
本明細書で提供される製剤の組成、形状、及び種類は、その用途に応じて変わり得る。例えば、疾患の急性期治療で使用される製剤は、同疾患の長期治療で使用される製剤よりも1つ以上の活性成分をより多くの量で含有し得る。同様に、非経口製剤は、同疾患を治療するために使用される経口製剤よりも1つ以上の活性成分をより少ない量で含有し得る。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing,Easton PA(1990)を参照されたい。
【0285】
特定の賦形剤が本明細書で提供される医薬組成物または製剤への組み込みに適しているかどうかは、限定するものではないが、投与経路を含む様々な要因に依存する。例えば、錠剤などの経口製剤は、非経口製剤での使用に適さない賦形剤を含有し得る。特定の賦形剤の適合性はまた、製剤中の特定の活性成分にも依存する。例えば、いくつかの活性成分は、ラクトースなどの一部の賦形剤によって、または水に暴露された場合、分解が促進され得る。1級または2級アミンを含む活性成分は、こうした加速的分解の影響を特に受けやすい。したがって、ラクトースが存在する場合、ラクトースをわずかしか含有しない医薬組成物及び剤形が本明細書に包含される。本明細書で使用されるとき、「ラクトース不含」という用語は、ラクトースが存在する場合、そのラクトースの存在量が、活性成分の分解速度を実質的に上昇させるほどではないことを意味する。
【0286】
本明細書で提供されるラクトース不含組成物は、例えば、U.S.Pharmacopeia(USP)25 NF20(2002)に列挙されている賦形剤を含み得る。特定の実施形態において、ラクトース不含組成物は、薬学的に適合性のある薬学的に許容される量で、活性成分、結合剤/充填剤、及び滑沢剤を含む。特定の実施形態において、ラクトース不含製剤は、活性成分、微結晶セルロース、アルファ化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0287】
更に、一部の化合物の分解が水により促進され得るため、活性成分を含む無水の医薬組成物及び製剤が本明細書に包含される。例えば、水の添加(例えば、5%)は、長期保存をシミレーションする手段として、製剤の保管期間または経時安定性などの特徴を決定するために、薬学分野にて広く受け入れられている。例えば、Jens T.Carstensen,Drug Stability:Principles&Practice,2d.Ed.,Marcel Dekker,NY,NY,1995,pp.379−80を参照されたい。事実、水と熱は、一部の化合物の分解を加速させる。したがって、製剤に対する水の影響は、製剤の製造、取扱い、包装、保管、輸送、及び使用時に水分及び/または湿気に通常遭遇することから、極めて重要であり得る。
【0288】
本明細書で提供される無水の医薬組成物及び製剤は、無水または低水分含有の成分と、低水分または低湿度の条件とを用いて調製することができる。ラクトースと、一級または二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分とを含む、医薬組成物及び製剤は、好ましくは、製造、包装、及び/または保管の間に水分及び/または湿気との実質的な接触が予想される場合、無水とする。
【0289】
無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製及び保管されるべきである。したがって、特定の実施形態において、水への暴露を防止する材料を使用して包装された、好適な製剤キット中に含めることができる無水組成物が本明細書で提供される。好適な包装の例には、密封されたホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックが挙げられるが、これらに限定されない。
【0290】
活性成分の分解される速度を低下させる1つ以上の化合物を含む、医薬組成物及び剤形が本明細書に包含される。本明細書において「安定剤」と呼ばれるこのような化合物には、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0291】
賦形剤の量及び種類と同じく、製剤中の活性成分の量及び特定の種類は、限定するものではないが、患者に対する投与の経路などの要因に応じて変わり得る。
【0292】
特定の実施形態において、本明細書で提供される製剤は、化合物Aまたはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、もしくは多形体を、約0.10〜約1000mg、約0.10〜約500mg、約0.10〜約200mg、約0.10〜約150mg、約0.10〜約100mg、約0.10〜約50mg、約0.5〜約10mg、または約1〜約5mgの範囲の量で含む。特定の実施形態において、本明細書で提供される製剤は、化合物A、またはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、もしくは多形体を、約0.1、約1、約2、約3、約4、約5、約7.5、約10、約12.5、約15、約17.5、約20、約25、約50、約100、約150、または約200mgの量で含む。
【0293】
特定の実施形態において、本明細書で提供される製剤は、チェックポイント阻害剤、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、約1〜約1000mg、約10〜約800mg、約50〜約600mg、約100〜約700mg、約100〜約500mg、約300〜約500mg、約200〜約400mg、または約350〜約450mgの量で含む。特定の実施形態において、本明細書で提供される製剤は、化合物A、またはそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、もしくは多形体を、約50、約100、約200、約300、約400、約500、約600、約700、約800、約900、または約1000mgの量で含む。
【0294】
4.8.1 経口製剤
特定の実施形態において、本明細書で提供される経口投与に適した医薬組成物は、個別の剤形として製剤化され、その剤形の例としては、錠剤(例えば、チュアブル錠)、キャプレット、カプセル剤、及び液剤(例えば、風味をつけたシロップ剤)が挙げられるが、これらに限定されない。かかる製剤は、所定の量の活性成分を含有し、いくつかの周知の薬学的方法によって調製することができる。一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing,Easton PA(1990)を参照されたい。
【0295】
特定の実施形態において、本明細書で提供される経口製剤は、従来の薬剤配合技術に従って、活性成分を少なくとも1つの賦形剤と混合して緊密な混合物にすることによって調製される。賦形剤は、投与に望ましい製剤の形態に応じて、多種多様な形態を取り得る。例えば、経口液剤またはエアゾール剤の製剤での使用に好適な賦形剤には、水、グリコール、油、アルコール、矯味矯臭剤、防腐剤、及び着色剤が含まれるが、これらに限定されない。固形経口製剤(例えば、散剤、錠剤、カプセル剤、及びキャプレット)での使用に好適な賦形剤の例には、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0296】
錠剤及びカプセル剤が、その投与の容易性から最も有利な経口単位剤形であり、この場合、固形の賦形剤が使用される。所望により、錠剤は、標準的な水性または非水性技術によってコーティングされてもよい。このような製剤は、いくつかの周知の薬学的方法によって調製することができる。特定の実施形態において、医薬組成物及び製剤は、活性成分を液体担体、微粉化した固体担体、またはその両方と均一かつ緊密に混合し、次いで、必要に応じて、その生成物を所望の形態に形成することによって調製される。
【0297】
特定の実施形態において、錠剤は、圧縮または成形によって調製される。特定の実施形態において、圧縮錠は、任意に賦形剤と混合した、易流動性形態の活性成分(例えば、粉末または顆粒)を好適な機械で圧縮することによって調製される。特定の実施形態において、成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を好適な機械で成形することによって作製することができる。
【0298】
本明細書で提供される経口製剤で使用することができる賦形剤の例には、結合剤、充填剤、崩壊剤、及び滑沢剤が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で提供される医薬組成物及び製剤での使用に好適な結合剤には、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプンまたは他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴムなどの天然及び合成ゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末化トラガカント、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、番号2208、2906、2910)、微結晶セルロース、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0299】
微結晶セルロースの好適な形態には、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103 AVICELRC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corporation,American Viscose Division,Avicel Sales(Marcus Hook,PA))、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な結合剤は、微結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、AVICELRC−581)との混合物である。好適な無水または低水分の賦形剤または添加剤には、AVICEL−PH−103(商標)及びStarch 1500 LMが含まれる。
【0300】
本明細書で提供される医薬組成物及び製剤での使用に好適な充填剤の例には、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微結晶セルロース、粉末化セルロース、デキストレーツ、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物中の結合剤または充填剤は、当該医薬組成物または製剤中に約50〜約99重量%で存在する。
【0301】
崩壊剤は、水性環境に暴露されたときに崩壊する能力を錠剤に付与するために、本明細書で提供される組成物で使用される。崩壊剤を多く含有しすぎる錠剤は、保管中に分解するおそれがあり、一方、崩壊剤が少なすぎる錠剤は、所望の速度または所望の条件下で分解しないことがある。したがって、活性成分の放出を不利に変更するほど過度に多量でも少量でもない十分な量の崩壊剤を使用して、本明細書で提供される固形経口製剤を形成する必要がある。崩壊剤の使用量は、製剤の種類に基づいて変化する。特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約0.5〜約15重量%または約1〜約5重量%の崩壊剤を含む。
【0302】
本明細書で提供される医薬組成物及び製剤での使用に好適な崩壊剤には、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、他のデンプン、アルファ化デンプン、他のデンプン、クレー、他のアルギン、他のセルロース、ガム、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0303】
本明細書で提供される医薬組成物及び製剤での使用に好適な滑沢剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。更なる滑沢剤には、サイロイドシリカゲル(AEROSIL200、W.R.Grace Co.(Baltimore,MD))、合成シリカの凝固エアゾール(Degussa Co.(Plano,TX))、CAB−O−SIL(パイロジェニック二酸化ケイ素、Cabot Co.(Boston,MA))、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、滑沢剤は、仮に使用される場合、組み込み対象の医薬組成物または製剤の約1重量%未満の量で使用される。
【0304】
4.8.2 遅延放出製剤
特定の実施形態において、本明細書で提供される活性成分は、制御放出手段または送達デバイスによって投与される。例としては、限定するものではないが、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第3,536,809号、同第3,598,123号、同第4,008,719号、同第5,674,533号、同第5,059,595号、同第5,591,767号、同第5,120,548号、同第5,073,543号、同第5,639,476号、同第5,354,556号、及び同第5,733,566号に記載のものが挙げられ、これらの各特許は、その全体が参照により本明細書に援用される。特定の実施形態において、かかる製剤は、1つ以上の活性成分の徐放または制御放出を提供するために使用され、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過性膜、浸透圧系、多層コーティング、微小粒子、リポソーム、ミクロスフェア、またはこれらの組み合わせを使用して、様々な比率の所望の放出プロファイルを提供する。経口投与に好適な単一単位製剤が本明細書に包含され、限定するものではないが、制御放出に適合させた錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ、及びキャプレットが含まれる。
【0305】
全ての制御放出型医薬製品は、薬物療法を、制御対応されていない医薬製品によって達成されるものと比較して改善するという共通の目標を有する。理想的には、医療処置における最適に設計された制御放出製剤の使用は、最少量の薬剤物質を使用して最小限の時間で病態を治癒または制御することを特徴とする。制御放出製剤の利点には、薬物の活性延長、投与頻度の減少、及び患者コンプライアンスの向上が含まれる。更に、制御放出製剤を使用することで、作用の開始時間または薬物の血中レベルなどの他の特徴に影響を与えることができ、これにより、副作用(例えば、有害作用)の発生に影響を与えることができる。
【0306】
ほとんどの制御放出製剤は、最初に、所望の治療効果を即座にもたらす量の薬物(活性成分)を放出し、その後、このレベルの治療上または予防上の効果を長期間にわたって維持する他の量の薬物を徐々にかつ連続的に放出するように設計される。この一定レベルの薬物を体内で維持するために、薬物は、代謝されて体内から排出される薬物の量を補う速度で製剤から放出されなければならない。活性成分の制御放出は、限定するものではないが、pH、温度、酵素、水、または他の生理学的な条件もしくは化合物を含む、種々の条件によって刺激することができる。
【0307】
4.8.3 非経口製剤
非経口製剤は、限定するものではないが、皮下、静脈内(ボーラス注射を含む)、筋肉内、及び動脈内を含む、種々の経路によって患者に投与することができる。当該投与では、典型的に、汚染物質に対する患者の自然防御能を回避するために、好ましくは、非経口製剤を無菌にするか、患者への投与前に非経口製剤を滅菌することができる。非経口製剤の例には、容易に注射可能な溶液、薬学的に許容される注射用ビヒクル中に容易に溶解または懸濁可能な乾燥製品、容易に注射可能な懸濁液、及び乳濁液が挙げられるが、これらに限定されない。
【0308】
本明細書で提供される非経口製剤を提供するために使用できる好適なビヒクルのいくつかには、USP注射用水;水性ビヒクル(限定するものではないが、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖塩化ナトリウム注射液、及び加乳酸リンゲル注射液など);水混和性ビヒクル(限定するものではないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなど);ならびに非水性ビヒクル(限定するものではないが、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0309】
本明細書で開示される1つ以上の活性成分の溶解性を増加させる化合物も本明細書で提供される非経口製剤に組み込むことができる。例えば、シクロデキストリン及びその誘導体を使用して、本明細書で提供される化合物の溶解性を増加させることができる。例えば、米国特許第5,134,127号を参照されたい。当該開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0310】
4.8.4 局所及び粘膜用製剤
本明細書で提供される局所及び粘膜用製剤には、スプレー剤、エアゾール剤、液剤、乳剤、懸濁剤、点眼薬もしくは他の点眼剤、または当業者に知られている他の形態が含まれるが、これらに限定されない。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th and 18th eds.,Mack Publishing,Easton PA(1980&1990);及びIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms,4th ed.,Lea&Febiger,Philadelphia(1985)を参照されたい。口腔内の粘膜組織を治療するのに好適な製剤は、含嗽剤または経口ゲル剤として製剤化することができる。
【0311】
本明細書に包含される局所及び粘膜用製剤を提供するために使用できる好適な賦形剤(例えば、担体及び希釈剤)及び他の物質は、所与の医薬組成物または製剤を適用する特定の組織によって決定される。この点を考慮に入れると、特定の実施形態において、無毒性かつ薬学的に許容される液剤、乳剤またはゲル剤を形成するための賦形剤には、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、流動パラフィン、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。所望により、保湿剤または湿潤剤も医薬組成物及び製剤に添加することができる。かかる成分の更なる例は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th and 18th eds.,Mack Publishing,Easton PA(1980&1990)に認めることができる。
【0312】
1つ以上の活性成分の送達を改善するために、医薬組成物または製剤のpHを調節してもよい。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度、または張性を調節して、送達を改善することもできる。送達を改善するために、ステアリン酸塩などの化合物を医薬組成物または製剤に添加し、1つ以上の活性成分の親水性または親油性を有利に変更することができる。この点に関して、ステアリン酸塩は、当該製剤の脂質ビヒクルとして、乳化剤または界面活性剤として、また送達促進剤または浸透促進剤として作用し得る。結果として得られる組成物の特性を更に調節するに、活性成分の種々の塩、水和物または溶媒和物を使用することができる。
【0313】
4.8.5 キット
特定の実施形態において、本明細書で提供される化合物は、患者に対して、同時に、または同じ投与経路によって投与されない。したがって、医師が使用する場合に、患者に対する適切な量の活性成分の投与を容易にし得るキットが本明細書に包含される。
【0314】
特定の実施形態において、本明細書で提供されるキットは、本明細書で提供される化合物の製剤を含む。特定の実施形態において、本明細書で提供されるキットは、追加の活性成分を更に含む。追加の活性成分の例には、本明細書に別途開示されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0315】
特定の実施形態において、本明細書で提供されるキットは、活性成分の投与に使用されるデバイスを更に含む。かかるデバイスの例には、注射器、点滴バッグ、パッチ、及び吸入器が挙げられるが、これらに限定されない。
【0316】
特定の実施形態において、本明細書で提供されるキットは、移植用の細胞または血液、及び1つ以上の活性成分の投与に使用することができる薬学的に許容されるビヒクルを更に含む。例えば、活性成分が固体形態で提供され、非経口投与用に再構成する必要がある場合、キットは、活性成分を溶解し、非経口投与に適した微粒子を含まない無菌溶液を形成することができる好適なビヒクルの密封容器を含み得る。薬学的に許容されるビヒクルの例には、USP注射用水;水性ビヒクル(限定するものではないが、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖塩化ナトリウム注射液及び加乳酸リンゲル注射液など);水混和性ビヒクル(限定するものではないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールなど);ならびに非水性ビヒクル(限定するものではないが、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【実施例】
【0317】
以下の実施例は、別途詳述される場合を除き、当業者に知られ、慣用である標準的な技術を使用して実施される。実施例は、単なる例示であることが意図される。
【0318】
5.1 同所性HCCモデル
チェックポイント阻害剤と組み合わせた化合物Aの効果を同所性HCCモデルで調べた。6〜7週齢の雄のBALB/cまたはSCIDマウスの左肝葉の被膜下領域に、マウス肝臓がん細胞株(BNL−1MEA)の細胞を約2×10
5個注入することによって、同所性HCCモデルを確立した。
【0319】
5.1.1 In Vitroでの薬物処置及び有効性/安全性評価
薬物処置の72時間後に、MTT(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5ジフェニルテトラゾリウムブロミド)アッセイにより細胞生存率を測定し、フローサイトメトリー(sub−G1フラクション分析)によりアポトーシスの程度を測定する。
【0320】
5.1.2 In Vivoでの薬物処置及び有効性/安全性評価
腫瘍移植から6日後、マウスを異なる処置群に無作為化した。化合物A単独、チェックポイント阻害剤単独、及びチェックポイント阻害剤と組み合わせた化合物Aによる処置から22日後に、次式:体積[mm
3]=[幅]
2×長さ×0.5を使用して、腫瘍体積を測定した。
【0321】
血液データ及び血液生化学データを確認するために、薬物処置から22日後に心臓穿刺により血液試料を得た。血液データは、血液自動分析器(Medonic CA620 VET,Boule Medical AB(Sweden))によって測定した。血液生化学データは、乾式化学自動分析システム(Spotchem SP−4410;Kyoto Daiichi−kagaku(Kyoto,Japan))によって測定した。
【0322】
5.1.3 腫瘍アポトーシス及び血管新生
薬物処置終了時に、ホルマリン固定パラフィン包理腫瘍試料を採取する。腫瘍アポトーシス(TUNELアッセイ、DeadEnd Fluorometric TUNEL System)及び腫瘍血管新生(CD31免疫組織化学染色)の分析のために、5μm厚の切片スライドを準備する。
【0323】
次式を用いて、血管正常化指数(VNI)を算出する。VNI=MVD×(密度
α−SMA/密度
コラーゲンIV)
【0324】
MVD(微小血管密度)は、CD31抗体によるIHC染色によって決定される。密度
α−SMA及び密度
コラーゲンIVは、それぞれ対応する抗体によるIHC染色によって決定される。
【0325】
5.1.4 腫瘍浸潤リンパ球の単離/定量及び細胞内染色
腫瘍組織を小片に切断した後、これを、コラゲナーゼI型(0.05mg/ml)、コラゲナーゼIV型(0.05mg/ml)、ヒアルロニダーゼ(0.025mg/ml)、DNase(0.01mg/ml)及び大豆トリプシン阻害剤(1mg/ml)(全てSigma−Aldrich製)を含有するHBSSとともに15分間インキュベーションした。TILについては、Ficoll−Paque密度勾配を使用して回収し、フローサイトメトリーによるリンパ球サブ集団分析を行った(FACScan Caliber(Becton Dickinson);データはCELLQest Pro Software(BD Biosciences Pharmingen)を使用して処理した)。マウスCD3(クローン145−2C11)、CD4(クローンGK1.5)、CD8(クローン53−6.7)、またはPan−NK(クローンDX5)(BD Biosciences Pharmingen)を認識する特異的抗体での二重染色によって、CD4+T細胞、CD8+T細胞、NK細胞、またはNKT細胞を決定した。
【0326】
インターフェロン−γ(IFN−γ)、FoxP3、グランザイムB、及びパーフォリンを含む細胞内分子の染色を実施して、細胞傷害性CD8+リンパ球の活性化状態を決定した。製造者のプロトコル(BD Biosciences Pharmingen)に従って、表面マーカー染色後に細胞を固定し、透過処理し、次いで、それぞれアロフィコシアニン結合抗IFN−γ(クローンXMG1.2)、抗FoxP3(クローンMF23)(BD Biosciences Pharmingen)、抗グランザイムB(クローンNGZB)、または抗パーフォリン(eBioOMAK−D)抗体で染色した。
【0327】
5.1.5 In Vitroでの脾細胞のナチュラルキラー細胞傷害活性
乳酸脱水素酵素(LDH)アッセイ(Promega)が使用される。2x10
4個のYAC−1細胞をエフェクター細胞とともに、0.1、1及び10のエフェクター細胞/標的細胞比で、37℃、5%CO
2で、195分間インキュベートする。溶解された標的細胞が放出するLDHを比色計によって定量する(OD値490nm)。培地単独または2% Triton X−100との混合物のいずれか中で標的細胞をインキュベートして、LDHの自発的放出及び最大放出のそれぞれを決定する。次式:細胞傷害性率=[(実験によるLDH放出−エフェクター及び標的による自発的LDH放出)/(最大LDH放出−自発的LDH放出)]×100を用いて特異的溶解のパーセンテージを算出する。
【0328】
5.1.6 関連する細胞内免疫エフェクター及びサイトカインの枯渇
化合物A及びチェックポイント阻害剤の抗腫瘍有効性における、細胞内の免疫エフェクター及びサイトカインの役割を評価するために、それぞれ抗CD8(クローン53−6.72)またはアイソタイプコントロール(クローン2A3またはHRPN)(全てBioXCell製(West Lebanon,NH))の腹腔内注射によって、CD8
+T細胞の細胞を枯渇させる。抗体処置量は、腫瘍移植後、5日目に0.5mg、次いで、8、11、14、及び17日目に0.25mgとする。CD8
+細胞の枯渇は、フローサイトメトリーにより確認する。
【0329】
5.1.7 サイトカインアッセイ
試験薬による処置から22日後のマウスから得たTIL及び血清試料由来の6つのサイトカイン(IL−2、IL−4、IL−10、IL−17、IFN−γ及びTNF−α)について、Procarta(登録商標)サイトカインアッセイPlexキット(Affymetrix,Inc.(Santa Clara,CA,USA))を製造者の説明書に従って使用して定量する。採取した試料は全て直ちに−70℃で保存し、試験まで保管しておく。その後、プレートをLuminex機器LABScan100(Luminex Corporation(Austin,USA))を使用して分析する。
【0330】
5.1.8 化合物Aの薬物動態学的試験
化合物Aで処置した動物からの血液試料を、特定の時点(例えば、ベースライン、処置後0.5、2、4、8、及び24時間;1時点につきマウス2匹)で、直接心臓穿刺により採取する。試料を2〜8℃の温度、3,000rpmで、5分間遠心分離し、次いで、直ちに氷上に置く。等量のSorensen緩衝液を入れたラベル付きチューブに血漿のアリコート150μLを移し、よく混合する。
【0331】
5.1.9 In VitroにおけるPDL1及びPDL2の過剰発現
安定トランスフェクションのために、BNL−MEA1細胞にpCMV6−mPDL1−Myc−DDKベクター(MR203953;Origene Technologies(Rockville,MD))、pCMV6−mPDL2−Myc−DDKベクター(MR222499;Origene Technologies)または空ベクター(pCMV6ベクター;Origene Technologies(Rockville,MD))を、製造者の説明書に従って最適化したリポフェクタミン2000トランスフェクション試薬(Invitrogen(Carlsbad,CA,USA))を使用して、トランスフェクトした。
【0332】
トランスフェクトした細胞をG418(500μg/ml;Sigma(St Louis,MO,USA))により3週間かけて選択した(培地は3日ごとに交換した)。G418耐性コロニーを選択し、成長/増殖させ、安定した細胞株を得た。PDL1またはPDL2の発現をウェスタンブロット及び免疫蛍光アッセイによって確認した。
【0333】
5.1.10 組み合わせの効果
化合物Aと抗CTLA−4抗体(Bristol−Myers Squibb)との組み合わせによる抗腫瘍効果を同所性肝臓がんモデルで試験した。その結果を
図1に示す。化合物Aは、腫瘍体積の点で、抗CTLA−4処置との有意性のある相乗的な抗腫瘍有効性を示した。
【0334】
化合物Aと抗CTLA−4抗体の組み合わせで処置したマウスのTILパターンを測定した。化合物Aと抗CTLA−4抗体の抗腫瘍相乗効果に関連したTILパターンの特定の変化は認められなかった。
【0335】
これまでの固形がん試験により、PD−L1を過剰発現している腫瘍は、抗PD1療法に良好に応答し得ることが示唆されている。PD−L1またはPD−L2をBNL−MEAがん細胞株にトランスフェクトし、PD−L1またはPD−L2を安定に過剰発現したクローンを選択した。PD−L1またはPD−L2の過剰発現は、BNL−MEA細胞の成長特徴に有意な影響を与えなかった。抗PD−1処置は、PD−L1過剰発現腫瘍の成長をより顕著に抑制した。
【0336】
5.2 5日のSEB刺激PBMCアッセイ
例示的な一試験において、化合物AでPBMC細胞を1時間前処理し、次いで、SEB/CPIを5日間添加し、5日目にIL−2のELISAを行った。その結果について、
図2A(ニボルマブと組み合わせた化合物A)、
図2B(BioLegendから市販されている代用の抗PD−1抗体と組み合わせた化合物A)、及び
図2C(BioLegendから市販されている代用の抗PD−L1抗体と組み合わせた化合物A)に示す。チェックポイント阻害剤と組み合わせた化合物Aは、in vitroで、IL−2分泌を相乗的に高め、T細胞を活性化する。
【0337】
別の例示的な試験において、健康なドナーから得たPBMCを化合物Aで処理し、10pg/mlのSEB(ThermoFisher Scientific)で刺激し、続いて、ニボルマブ(Blue Door Pharmaから入手)、抗PD1遮断抗体(抗ヒトCD279クローンEH12.2H7、BioLegendから入手、Cat#329926、ロットB194623)、及び抗PD−L1遮断抗体(抗ヒトCD274(B7−H1)クローン29E.2A3、BioLegendから入手、Cat#329716、ロットB197650)を添加した。5日のインキュベーション後、上清を回収し、IL−2(BD Biosciences)のELISAを使用して分泌されたIL−2を調べた。
【0338】
40nMの化合物Aと1ng/ml〜100μg/mlの用量で設定したニボルマブ(Nivo)との組み合わせは、0.1〜100μg/mlのいずれかのニボルマブ単剤と比較して、相乗的なIL−2分泌を示した(
図2D)。更に、市販の抗PD−L1または抗PD−1遮断抗体1ng/ml〜100μg/mlと合わせた化合物A(40nM)は、1μg/mlを超える抗PD−1の濃度(
図2E)または10μg/mlを超える抗PD−L1抗体の濃度(
図2F)で、相乗的なIL−2分泌を示した。
【0339】
5.3 混合リンパ球反応(MLR)アッセイ
例示的な一試験において、Easy Sepキット(StemCell Technologies)を使用して軟膜から単球を単離し、10%FBS、IL−4、及びGM−CSFを添加したRPMI中で7日間培養した。7日目に、Easy Sepキット(StemCell Technologies)を使用してロイコパックからCD4+T細胞を単離し、単球由来DC(MDC)と10:1の比を用いて共培養した。分泌されたIL−2を48時間の時点でELISAにより定量し、IFNγを5日目に測定した。実験全体を通して、表面マーカー発現は、フローサイトメトリーで決定した。結果を
図3A(IL−2、10nMの化合物A)、
図3B(IL−2、100nMの化合物A)、及び
図4A(IFNγ、100nM)に示す。ニボルマブと組み合わせた化合物Aは、混合リンパ球反応において、IL−2及びIFNγ分泌を増大させた。
【0340】
別の例示的な試験において、健康なドナーの軟膜から単球を単離し(Stem Cell Technologies)、IL−4及びGM−CSFのカクテルを含有する培地で7日間培養することによって単球が樹状細胞(DC)に分化するまで、単球を500U/mlのIL−4及び250U/mlのGM−CSF(R&D Systems)とともに7日間培養した。7日目に、異なる健康なドナー由来のCD4
+T細胞をロイコパックから単離した(Stem Cell Technologies)。DCとT細胞を1:10の比で混合し、化合物A及びニボルマブ(Blue Door Pharmaから入手)または抗PD−L1(抗ヒトCD274(B7−H1)クローン29E.2A3、BioLegendから入手、Cat#329716、ロットB197650)とともに5日間共培養した。48時間時点でのIL−2 ELISA(R&D Systems)と、5日目でのIFNγ ELISA(Thermo Fisher Scientific)のために上清を回収した。実験期間全体を通したCD14、HLA−DR、CD80、CD86、CD83、CD40、CD3、PD−1、PD−L1の表面発現マーカーについてのフローサイトメトリー解析のために、単球、DC、T細胞、及び混合リンパ球を染色した。
【0341】
化合物Aと0.01〜10μg/mlの用量で設定したニボルマブまたは抗PDL−1との組み合わせは、いずれの単剤と比較して、ニボルマブ併用では0.01〜10μg/mlの濃度で(
図3C)、抗PD−L1併用では1〜10μg/mlの濃度で(
図3D)、相乗的なIL−2分泌をもたらした。更に、IFNγ分泌も、0.1〜10μg/mlのニボルマブ(
図4B)または0.1〜10μg/mlの抗PD−L1(
図4C)と組み合わせた化合物Aとの5日の共培養後、相乗的に増加した。理論上の相加性は、それぞれの単剤処理の平均を合計することによって算出した。
【0342】
5.4 リンパ球増殖アッセイ
化合物Aとニボルマブの組み合わせから生じる免疫活性化について更に調査するために、NK、NKT、CD4+及びCD8+T細胞を含む免疫細胞サブセットの増殖を調べた。健康な志願者から得たPBMCをCellTrace Violet(Thermo Fisher)標識し、これを化合物A及びニボルマブの組み合わせまたは単剤で処理し、可溶性抗CD3/CD28(Stem Cell Technologies)により6日間刺激した。細胞を回収し、フローサイトメトリーを実施してCD3、CD4、CD8、及びCD56(BD Biosciences)の表面発現についてアッセイした。死細胞は、生/死固定可能染色(ThermoFisher Scientific)により除外した。フローサイトメトリーの前に、CountBrightビーズ(Thermo Fisher Scientific)を添加して、細胞絶対数の変化を調べた。
【0343】
フローサイトメトリープロファイルから得た細胞絶対数の解析は、化合物Aとニボルマブとの組み合わせがNK(
図5A)、NKT(
図5B)及びCD8+T細胞(
図5D)の増殖を増大させたのに対し、CD4+T細胞(
図5C)は増大しなかったことを示した。
【0344】
5.5 JHH4に対するPBMC媒介性自然細胞傷害
HCC腫瘍細胞の免疫媒介性殺傷に対する化合物A+チェックポイント遮断の効果を本試験で評価する。健康な志願者から得たPBMCを10pg/mlのSEBで5日間刺激した。標的細胞(JHH4、PD−L1陽性HCC細胞株)をCFSE(ThermoFisher Scientific)で標識した後、化合物A単独または免疫チェックポイント分子との併用で処理したSEB刺激PBMCと共培養した。共培養から4時間後、細胞を洗浄し、アネキシンV/ToPro−3(ThermoFisher Scientific)で染色した後、フローサイトメトリーでHCC細胞のアポトーシスを解析した。
【0345】
HCC細胞株JHH4のPBMC媒介性細胞殺傷は、1〜10μg/mlのニボルマブ(p<0.05)または1μg/mlの抗PD−L1(p<0.05)と合わせた50nMの化合物Aを用いた処理により、有意に増大した(
図6)。
【0346】
5.6 CLL細胞での免疫シナプスバイオアッセイ
免疫シナプスバイオアッセイを使用して、化合物A処理後のT細胞と標的CLL腫瘍細胞との相互作用を調べた(腫瘍微小環境(TME)における抗腫瘍T細胞応答モデリング)。免疫シナプスにおける共シグナル伝達複合体の発現を測定した。
【0347】
結果:複合体アッセイ及び共焦点イメージングを使用して、CD4
+及びCD8
+T細胞とスーパー抗原(抗原提示細胞APCとして作用)を適用した自己由来CLL腫瘍細胞との間の免疫シナプスにおける細胞間複合体相互作用及びFアクチン重合を可視化した。病期及びIgV
H変異状態を含む疾患異質性を表す未治療CLL患者(n=40)から末梢血を得た。精製したCLL細胞とCD4
+またはCD8
+T細胞の両方を化合物A(0.01〜1μMで24時間)で処理すると、ビヒクル処理細胞と比較して、腫瘍細胞を認識するT細胞の数(複合体形成率(%))が劇的に増大し、Fアクチン免疫シナプスの形成(領域の大きさ、μm
2)が増加した(P<.01)。とりわけ、化合物Aでの処理は、T細胞を多数の腫瘍細胞シナプス相互作用に関与するように誘導し、そのなかでも回復したCD8
+T細胞溶解シナプスでの相互作用がより顕著であった。この免疫調節活性は、全CLL患者試料及び試験した薬物濃度で検出された。更に、T細胞:APC複合体ごとのFアクチンの全蛍光強度によって測定したシナプス強度は、化合物Aにより有意に増加した(P<.01)。このシグナル伝達データは、化合物Aが、T細胞受容体(TCR)と、Fアクチンに富む細胞骨格層との間のシグナル伝達複合体の組み立てを制御する機能性T細胞シナプスを誘導するという証拠を提供するものである。T細胞のAPC認識後、共シグナル伝達受容体は、免疫シナプスに共局在し、TCRシグナル伝達と協同してT細胞活性化及びエフェクター機能を促進し(共刺激受容体)、または抑制する(共抑制受容体または「免疫チェックポイント」受容体)。定量的画像解析試験では、化合物AによるT細胞シナプス活性の回復には、用量依存的(P<.01)である、誘導性共刺激因子(ICOS)のシナプスへの動員増加が伴うことが示された。化合物Aによる処理はまた、PD−L1
+腫瘍細胞とのシナプスにおいて、CTLA−4及びPD−1の免疫チェックポイントタンパク質の極性発現を増加させた。観察された共抑制受容体の上方制御は、化合物Aを抗CTLA−4(
図7A)、抗PD−1(
図7B)、または抗PD−L1(
図7C)遮断抗体と組み合わせることにつながるものである。結果は、当該組み合わせが、これらの免疫療法を単独で使用した場合に比べて、T細胞のシナプス活性を増加させることを示している(p値)。
【0348】
これらの結果は、自己由来CLL腫瘍細胞に対するT細胞免疫シナプスシグナル伝達を化合物Aが活性化できることを示している。これらの結果はまた、化合物AによるT細胞の活性化が、シナプス部位での共刺激受容体ICOSならびに共抑制チェックポイントCTLA−4及びPD−1の発現増大と関連することも示している。当該データは、化合物Aの療法に抗PD−L1、抗PD−1または抗CTLA−4の免疫チェックポイント阻害剤を加えて、免疫抑制腫瘍細胞に対するT細胞活性をより最適に刺激することによって、この制御性フィードバックの抑制を利用することができることを示している。
【0349】
5.7 臨床試験(リンパ腫及び白血病)
再発性/難治性リンパ腫または白血病の被験者における、化合物A及びチェックポイント阻害剤を含む併用療法の有効性、安全性、及び忍容性を評価するための第1/2相オープンラベル多施設試験を実施する。
【0350】
本試験は、本明細書に記載される適応症に対する、化合物A及びチェックポイント阻害剤を使用する併用療法の有効性を調べるものである。本試験は、医薬品規制調和国際会議(ICH)の医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)に準拠して実施される。
【0351】
本試験は、多施設オープンラベル第1/2相試験であり、選択された白血病の亜型(AML、CML、ALL、及びCLLを含む)と、リンパ腫の亜型(DLBCL、HL、FL、MCL、形質転換した大細胞型リンパ腫、CLL/SLL、及びMZLを含む)における、化合物Aと組み合わせて投与されるデュルバルマブの安全性、忍容性、PK、Pd、及び予備的な有効性を評価する。本試験は、例えば、リツキシマブを含む他の抗がん剤と組み合わせた併用療法の試験を含む。
【0352】
根拠:腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は、多くの種類のがんの成長を制御する能力を有する。ほとんどの腫瘍は、TILによる浸潤を示すが、腫瘍は、抑制分子の発現を介して局所微小環境を調節する。いかなる特定の理論に束縛されるものではないが、TIL細胞表面受容体とこれらの抑制リガンドとの結合は、免疫応答不全を引き起こす可能性があり、T細胞の疲弊を招き、腫瘍進行を促進するおそれがある。がんが免疫系によって認識され、ある状況によっては免疫系が腫瘍を制御し、または排除することさえできることは、次第に認識されてきている。これらの抑制受容体を遮断する新規モノクローナル抗体(mAb)は、多数の腫瘍種に対する有意な臨床活性を示している。
【0353】
細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA−4)、PD−1、及びPD−L1などの免疫チェックポイント阻害剤による遮断は、黒色腫及び腎細胞癌などの従来の免疫応答性腫瘍だけでなく、非小細胞肺がん及び前立腺がんにおいても臨床活性を示している。ペンブロリズマブ及びニボルマブはいずれもPD−1遮断抗体であり、ペンブロリズマブは黒色腫に対して、ニボルマブは黒色腫及び扁平上皮非小細胞肺がんに対して、米国食品医薬品局(FDA)から初めて承認を得た抗PD−1経路ファミリーのチェックポイント阻害剤である。ペンブロリズマブとニボルマブはいずれも、転移性黒色腫の治療に対して、欧州委員会の承認を得ている。欧州委員会はまた、以前に治療された進行性扁平上皮NSCLCの治療に対してもニボルマブを承認している。ニボルマブは、日本で、黒色腫の治療に対して承認されている。
【0354】
リンパ腫及び白血病は、多数の組織学を包含している。いかなる特定の理論に束縛されるものではないが、PD−L1/PD−1の既知の発現パターン、入手可能な前臨床データ、及び再発難治性古典的ホジキンリンパ腫におけるニボルマブまたはペンブロリズマブを利用した最近の臨床データ、及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)または濾胞性リンパ腫(FL)のそれぞれにおけるピジリズマブ単独またはリツキシマブとの併用に関する初期の有望なデータに基づくと、デュルバルマブなどのチェックポイント阻害剤は、多数の適応症において活性を有することが想定されており、更に、ニボルマブ単剤療法は、DLBCL、FL及びT細胞リンパ腫において抗腫瘍活性を示している。
【0355】
プログラム細胞死1(PD−1)は、免疫応答の制御に重要な役割を果たしている。PD−1受容体は、受容体リガンドPD−L1及びPD−L2とともに、主にT細胞受容体のシグナルを下方制御することによって、免疫系を制御するように機能する。腫瘍細胞上に発現したPD−L1は、T細胞上のPD−1に結合して、T細胞活性の下方制御をもたらし、腫瘍細胞が免疫応答を回避することを可能にする。
【0356】
in vitro試験に基づくと、PD−L1とその受容体との間の相互作用を遮断する抗体は、PD−L1依存性免疫抑制作用を軽減し、抗腫瘍T細胞の細胞傷害活性を改善することができる。腫瘍浸潤リンパ球、より具体的には細胞傷害性T細胞のレベルは、結腸直腸、黒色腫、及び肺を含む多数のがんで、予後改善との相関を示している。これらの知見に基づくと、抗PD−L1抗体を治療に使用すれば、多数のがん形態において、抗腫瘍免疫応答を増大させることができると思われる。
【0357】
治療期間。被験者は、適格性の確認後、治療を始める。その後の全ての訪問に関して、試験1日目の訪問については±2日の実施期間、また予定された中間試験訪問(例えば、18、15、22日目の訪問)については±1日の実施期間が認められる。化合物Aの投与を受ける被験者は、2つの21日の治療期間の間に少なくとも7日の休薬を設ける必要があるため、±2日の訪問期間を適用する場合には、この点を考慮に入れなければならない。各サイクルの1日目から48時間以内にアセスメントが実施される場合、安全性に関する検査及び身体検査を1日目に繰り返す必要はない。治療サイクルは、28日の期間である。以下の評価を行う。
・有害事象アセスメント/特に関心のある有害事象(SPMを含む)
・併用薬/併用処置の評価
・リンパ節、脾臓及び肝臓の評価を含む身体検査を行う。リンパ節、脾臓及び/または肝臓の肥大に関する記録は、原資料及びCRFに記載されるものとする。
・体重を測定する。
・体表面積(リツキシマブまたはベンダムスチンの施設での実施につき必要に応じて)
・バイタルサインには、血圧、脈拍、及び体温が含まれる。
・ECOGパフォーマンスステータスのスコアを付ける。
【0358】
治療終了治療終了時(EOT)評価は、何らかの理由で治療から脱落した被験者に対して、永続的に治療を中止する決断を下してから可能な限り早い段階で実施する。以下の評価を行う。
・有害事象アセスメント/特に関心のある有害事象(SPMを含む)
・併用薬/併用処置の評価
・リンパ節、脾臓及び肝臓の評価を含む身体検査を行う。リンパ節、脾臓及び/または肝臓の肥大に関する記録は、原資料及びCRFに記載されるものとする。
・体重を測定する。
・バイタルサインには、血圧、脈拍、及び体温が含まれる。
・ECOGパフォーマンスステータスのスコアを付ける。
・12誘導心電図を記録する。
【0359】
有効性評価。リンパ腫に関して、治療に対する疾患応答は、画像検査及び臨床検査及び臨床所見の慎重な検討を含め、ルガノ分類によって決定する。FDG集積リンパ腫(例えば、DLBCL、HL、FL、MCL、形質転換大細胞型リンパ腫)の応答アセスメントには、一体型PET−CTが好ましいのに対し、FDG非集積及び可変FDG集積組織(例えば、CLL/SLL、MZL)には専用CTスキャンのみが好ましい。
【0360】
微少残存病変(マルチパラメーターフローサイトメトリーによる循環CLL細胞についての血液の免疫表現型検査)(CLL)。分画検査を含むCBCがWBCの正常値までの正常化を示し、リンパ球増加の証拠がない場合、末梢血試料を採取して(14日以内)、マルチパラメーターフローサイトメトリーにより末梢血中のCLLのMRD状態を決定する。本試験のあるセクションにおいて、被験者は、以下の投与を受ける。
・サイクル1〜13(すなわち、12ヶ月)の1日目におけるデュルバルマブ(IV)注入;
・低悪性度NHL(すなわち、FLまたはMZL)の場合、サイクル1〜13、または中悪性度NHL(例えば、DLBCL)の場合、増悪、容認できない毒性、もしくは何らかの他の理由による中止までにおける1日目〜21日目(21日目を含む)の1日1回の化合物A(PO);ならびに
・サイクル1の2、8、15及び22日目及びサイクル2〜5の1日目におけるリツキシマブ(IV)注入
【0361】
全ての治療サイクルは、28日である。デュルバルマブ注入は、2つ以上の試験的治療を行う必要がある日(例えば、サイクル1〜13の1日目)には、その日の他のあらゆるIPよりも先に実施し、次いで、化合物A投与及びリツキシマブ注入をそれぞれ行うことが推奨される。
【0362】
最初の被験者3名のコホートは、様々な用量レベルで治療する。DLT観察期間中(すなわち、最初のIP投与の時点からサイクル2の完了まで)に、ある用量レベルで、最初の被験者3名のコホートにおいて1つのDLTが生じた場合、このコホートに最大6名の被験者を登録する。DLTがない場合であっても、SRCが推奨するのであれば、化合物A及び/またはリツキシマブと組み合わせたデュルバルマブの安全性または治療効果を(用量レベルに応じて)適切に評価するために、更なる被験者を用量コホート内で評価してもよい。用量レベル1がNTDであることが判明したら、次の用量レベルを探索することができる。
表1:用量決定:A群の用量レベル
【表1】
【0363】
有効性分析。用量確認パート及び用量拡大パートでは、各治療群について異なる組織コホートにより治療有効性を評価する。有効性分析は、特定の治療群及び対象組織コホートについて、用量確認パート及び用量拡大パートの両方からのデータを合わせることによって、実施する。有効性分析は、同様に、用量確認パート及び用量拡大パートについても別々に実施される。
【0364】
リンパ腫被験者の場合、治療効果判定は、悪性リンパ腫のIWG治療効果判定基準(ルガノ分類)(Cheson 2014)に基づく。全奏効率(ORR)は、CRまたはPRの最良効果を有する被験者のパーセントとして定義する。奏効期間(DoR)は、応答者のみに関する最初の奏効(CRまたはPR)からの時間として定義する。CLL被験者の場合、治療効果判定は、CLLの診断及び治療に関するIWCLLガイドライン(Hallek,2008)((Hallek,2012)及び(Hallek,2013)に改訂)に基づく。全奏効率(ORR)は、CR、CRi、nPR、PR、またはPRLの最良効果を有する被験者のパーセントとして定義する。奏効期間(DoR)は、応答者のみに関する最初の奏効(CR、CRi、nPR、PR、またはPRL)から増悪または死亡までの時間として定義する。
【0365】
デュルバルマブ治療中と全体有効性評価期間中の最良効果に基づく奏効率については、各治療群の対象組織コホートごとに集約する。
【0366】
奏効のあった被験者の場合、奏効期間は、被験者が無増悪であることがわかった最終日に打ち切られる。奏効期間は、カプラン・マイヤー法を使用して解析する。各治療群及び対象組織コホートに関する奏効期間の中央値を両側信頼区間とともに提供する。
【0367】
無増悪生存期間(PFS)は、最初のIP投与から全体有効性評価期間中に最初に記録された何らかの理由による増悪または死亡までの時間として算出する。両側95%CLを含むPFS中央値を、同一治療群内の各組織コホートについて提供する。
【0368】
安全性分析。安全性分析には、安全性集団に全ての被験者を含める。試験薬への暴露は、試験薬投与の継続期間、総投与量、及び投与の減量を含め、各治療群及び組織コホートについて集約する。有害事象、バイタルサイン測定値、臨床検査測定値、身体検査及び併用薬は、治療群及び組織コホートごとに集約する。
【0369】
有害事象は、国際医薬用語集(MedDRA)に従ってコード付けされ、NCI CTCAEを使用して分類される。AEの発生率は、器官別大分類及び基本語を用いて表にまとめる。AEの発生はまた、それぞれの器官別大分類及び基本語の範囲内で、重症度ごとに表にまとめる。NCI CTCAEグレードによるAEの集約には、被験者に対して特定の関心のある各基本語及び有害事象の最も重大なグレードを使用する。集約すべきAEのサブセットには、AESI、SAE、治療との関連が疑われるAE、及び試験薬投与の中止原因となるAEが含まれる。
【0370】
対応する属性のある全てのAEは、副題付きリストで示す。死亡または治療中止につながるAE、NCI CTCAEグレード3以上に分類される事象、治療との関連が疑われる事象、及びSAEも同様に副題付きリストで別個に示す。
【0371】
臨床検査データは、NCI CTCAEの重症度グレードに従ってグレードを付ける。治療期間中に観察された最悪の重症度グレードの頻度は、各治療群及び組織コホートについて、ベースライン状態ごとにクロス集計で示す。NCI CTCAEスケールが存在しない変数については、治療前及び治療期間中における、正常範囲を下回る値、正常範囲内の値、及び正常範囲を上回る値を有する被験者の頻度を治療及び組織コホートごとに集約する。ベースラインからの変化は、ベースライン後の各訪問時に治療群及び組織コホートごとに記述的に要約する。
【0372】
5.8 臨床試験(HCC)
切除不能肝細胞癌(HCC)の被験者における、ニボルマブと組み合わせた化合物Aの安全性、忍容性、及び予備的な有効性を評価するための第1/2相多施設オープンラベル用量決定試験を実施する。
【0373】
本試験は、切除不能肝細胞癌(HCC)の被験者における、ニボルマブと組み合わせた化合物Aの第1/2相用量漸増拡大臨床試験であり、被験者は、切除不能HCCに対する2つを超えない全身療法を過去に受けた後に増悪したか、それらに不耐性となったか、あるいは全身療法を受けたことがない者である。
【0374】
被験者は、全身療法を過去に受けたことがないか、受けていても2つ以下である。本試験の用量漸増パートは、改変を加えた用量漸増(3+3)デザインを使用して、ニボルマブと組み合わせた化合物Aの1以上の用量レベルを探索するものであり、第2相推奨用量(RP2D)が決定されたら、引き続き拡大パートを行う。
【0375】
本試験は、RP2Dを特定するために2つの用量レベルを探索するように設計されるものであり、不耐量(NTD)または最大耐量(MTD)まで段階的に拡大する必要はない。化合物Aは、まず、7日のうち5日間連続して(毎週5日間投与/2日間休薬)、各28日サイクルの1〜5日目、8〜12日目、15〜19日目及び22〜26日目に経口投与される。化合物Aの1日あたりの試験開始用量は、2.0mgであり、次の用量レベル(4.0mg)は、所定の用量制限毒性(DLT)の評価に基づいて評価するようにする。本試験は、4.0mg以下の用量レベルでRP2Dを特定することを意図しているが、安全性検討委員会(SRC)の裁量で中間の用量レベルまたはより高い用量レベルを評価してもよい。化合物Aの中用量または高用量レベルへの用量漸増は、先に確立した耐性用量レベルの50%を超えないものとする。必要に応じて、毒性、薬物動態(PK)プロファイル及びPDの結果に基づいた、より少量の用量増加を評価してもよい。ニボルマブは、3.0mg/kgの用量で、2週ごとに静脈内(IV)投与される。ニボルマブと組み合わせた化合物Aの投与のためのRP2Dが決定されたら、拡大(第2相)を開始する。
【0376】
改変を加えた3+3用量漸増デザインを使用して、当該組み合わせの初期毒性を特定する。最大6名の被験者を1つの用量レベルに同時に登録する。新しい被験者をどの用量レベルに登録するかという判断は、登録済みの評価可能な被験者の数、DLTを経験した被験者の数、及び登録したものの被験者の新規登録時に現在のコホートにおける毒性が未だ評価されていない被験者の数に基づく。
【0377】
サイクル1でコホート中の評価可能な被験者最大6名のうち2名以上がDLTを経験する場合、その用量を不耐量(NTD)とみなすことができる。用量漸増中に、高用量レベル、中用量レベルの評価を行うか、RP2D用量(または該当する場合はNTD)の確定をするか判断は、所与の用量コホートに関する全ての入手可能な臨床データ、PK、薬力学(PD)及び臨床検査安全性データの検討に基づいて、安全性検討委員会(SRC)が決定する。
【0378】
SRCの構成は、SRC手順書に定義され、少なくとも実施施設の全ての治験責任医師(PI)及びメディカルモニター及び安全性担当医師を含む。
【0379】
評価不可能な被験者は、SRCの裁量で入れ替えられる。
【0380】
用量漸増パート(第1相)の完了後、最大30名の追加被験者を拡大パート(第2相)に登録する。無益性分析は以下のとおり実施する。治療を受けた最初の14名の被験者において、被験者14名のうちいかなる応答者も観察されない場合には、拡大コホートへの登録は無益性により中止する。被験者14名の評価中にも登録を継続する。14名中1名以上が応答する場合(完全奏効(CR)または部分奏効(PR))には、合計約30名の被験者を第2相部分に登録する。SRCは、試験中、引き続き安全性データを定期的に検討し、試験継続及び用量変更に関する勧告を適宜行う。
【0381】
主要アウトカム指標:固形腫瘍の治療効果判定基準(RECIST)1.1に基づいた試験責任医師の治療効果アセスメントによる完全奏効(CR)と部分奏効(PR)の合計発生率
【0382】
群の説明:2週ごとのニボルマブ3mg/kgの静脈内(IV)投与と併用で、化合物Aを2.0mgから開始し、7日のうち5日経口投与する。コホートは、第2相推奨用量(RP2D)までの用量レベルにつき最大6名の被験者とする。
【0383】
群の説明:化合物Aを第2相推奨用量(RP2D)で7日のうち5日経口投与し、ニボルマブ3mg/kgを2週ごとに静脈内(IV)投与する。
【0384】
上記から、例示を目的に特定の実施形態について本明細書で説明してきたが、本明細書で提供されるものの趣旨及び範囲を逸脱することなく、種々の変更がなされ得ることを理解されたい。上記で引用される参照文献は全て、その全体が参照により本明細書に援用される。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
治療上または予防上有効な量の次式の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、もしくはアイソトポログを、治療上または予防上有効な量の1つ以上のチェックポイント阻害剤(複数可)と組み合わせて、それを必要とする患者に投与することを含む、血液がんまたは固形腫瘍を治療、予防、または管理する方法。
(化1)
(構成2)
血液がんを治療、予防、または管理する方法である、構成1に記載の方法。
(構成3)
前記血液がんが、骨髄腫、リンパ腫、または白血病である、構成2に記載の方法。
(構成4)
前記血液がんが多発性骨髄腫(MM)である、構成2に記載の方法。
(構成5)
前記多発性骨髄腫が、再発性もしくは難治性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、または新たに診断された多発性骨髄腫である、構成4に記載の方法。
(構成6)
前記血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、成人T細胞白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、毛様細胞性白血病、脊髄形成異常、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄異形成症候群(MDS)、ヒトリンパ好性ウイルス1型(HTLV−1)白血病、肥満細胞症、またはB細胞急性リンパ芽球性白血病である、構成2に記載の方法。
(構成7)
前記血液がんがCLLである、構成6に記載の方法。
(構成8)
前記血液がんがAMLである、構成6に記載の方法。
(構成9)
前記血液がんがALLである、構成6に記載の方法。
(構成10)
前記血液がんがMDSである、構成6に記載の方法。
(構成11)
前記血液がんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、B細胞免疫芽球性リンパ腫、小非切れ込み核細胞型リンパ腫、ヒトリンパ好性ウイルス1型(HTLV−1)白血病/リンパ腫、成人T細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、AIDS関連リンパ腫、濾胞性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換リンパ腫、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、脾辺縁帯リンパ腫、リヒター形質転換、原発性中枢神経リンパ腫(PCNSL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、NK/T細胞リンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、形質細胞腫、皮膚B細胞リンパ腫(CBCL)、節性辺縁帯リンパ腫、またはALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫である、構成2に記載の方法。
(構成12)
前記血液がんがNHLである、構成11に記載の方法。
(構成13)
固形腫瘍を治療、予防、または管理する方法である、構成1に記載の方法。
(構成14)
前記固形腫瘍が肉腫である、構成13に記載の方法。
(構成15)
前記固形腫瘍が、肝臓がん、膵臓がん、腎細胞がん、肺がん、皮膚がん、甲状腺がん、脳腫瘍、大腸がん、膀胱がん、乳がん、卵巣がん、または頭部もしくは頸部がんである、構成13に記載の方法。
(構成16)
前記固形腫瘍が、神経膠腫、膠芽腫、原発性腺管癌、肺癌、結腸腺癌、大腸癌、肝細胞癌、結腸直腸腺癌、アミロイド症、神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、黒色腫、軟部組織肉腫または強皮症である、構成13に記載の方法。
(構成17)
前記固形腫瘍がHCCである、構成13に記載の方法。
(構成18)
前記HCCが切除不能HCCである、構成17に記載の方法。
(構成19)
前記血液がんまたは固形腫瘍が、新たに診断されたもの、再発性、難治性、または再発・難治性である、構成1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(構成20)
前記患者が、前記血液がんまたは固形腫瘍に対するいかなる療法も過去に受けたことがない、構成1〜19のいずれか一項に記載の方法。
(構成21)
前記患者が、前記血液がんまたは固形腫瘍に対する療法を過去に1、2、または3つ以上受けたことがある、構成1〜19のいずれか一項に記載の方法。
(構成22)
前記患者が、1、2、または3つ以上の過去の療法に対して進行または不耐性を示している、構成21に記載の方法。
(構成23)
前記患者が、過去の療法を受けた後に、微少残存病変(MRD)を有している、構成1〜22のいずれか一項に記載の方法。
(構成24)
前記患者の前記微少残存病変のレベルが、参照レベルより高い、構成23に記載の方法。
(構成25)
前記患者の前記微少残存病変のレベルが、1000細胞中1よりも高い、構成23に記載の方法。
(構成26)
前記患者が、同種移植を受けたことがある、構成1〜25のいずれか一項に記載の方法。
(構成27)
前記患者が、小児または若年成人の患者である、構成1〜26のいずれか一項に記載の方法。
(構成28)
化合物Aが、1つのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される、構成1〜27のいずれか一項に記載の方法。
(構成29)
前記チェックポイント阻害剤がCTLA−4阻害剤である、構成1〜28のいずれか一項に記載の方法。
(構成30)
前記CTLA−4阻害剤が抗CTLA−4抗体である、構成29に記載の方法。
(構成31)
前記抗CTLA−4抗体がトレメリムマブまたはイピリムマブである、構成30に記載の方法。
(構成32)
前記チェックポイント阻害剤がPD−1阻害剤である、構成1〜28のいずれか一項に記載の方法。
(構成33)
前記PD−1阻害剤が抗PD−1抗体である、構成32に記載の方法。
(構成34)
前記抗PD−1抗体がニボルマブ、ペンブロリズマブ、またはピジリズマブである、構成33に記載の方法。
(構成35)
前記抗PD−1抗体がニボルマブである、構成34に記載の方法。
(構成36)
前記チェックポイント阻害剤がPD−L1阻害剤である、構成1〜28のいずれか一項に記載の方法。
(構成37)
前記PD−L1阻害剤が抗PD−L1抗体である、構成36に記載の方法。
(構成38)
前記抗PD−L1抗体がMEDI4736またはMPDL3280Aである、構成37に記載の方法。
(構成39)
化合物Aが、2つのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される、構成1〜27のいずれか一項に記載の方法。
(構成40)
化合物Aが、抗CTLA−4抗体、抗PD−1抗体、及び抗PD−L1抗体から独立して選択される2つのチェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される、構成39に記載の方法。
(構成41)
化合物Aが、抗CTLA−4抗体及び抗PD−1抗体と組み合わせて投与される、構成39に記載の方法。
(構成42)
化合物Aが、抗CTLA−4抗体及び抗PD−L1抗体と組み合わせて投与される、構成39に記載の方法。
(構成43)
前記抗CTLA−4抗体が、トレメリムマブまたはイピリムマブである、構成40〜42のいずれか一項に記載の方法。
(構成44)
前記抗PD−1抗体が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、またはピジリズマブである、構成40〜43のいずれか一項に記載の方法。
(構成45)
前記抗PD−L1抗体が、MEDI4736またはMPDL3280Aである、構成40〜44のいずれか一項に記載の方法。
(構成46)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、経口投与される、構成1〜45のいずれか一項に記載の方法。
(構成47)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約1mg〜約5mgの用量で投与される、構成1〜46のいずれか一項に記載の方法。
(構成48)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約1mgの用量で投与される、構成47に記載の方法。
(構成49)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約2mgの用量で投与される、構成47に記載の方法。
(構成50)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約3mgの用量で投与される、構成47に記載の方法。
(構成51)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約4mgの用量で投与される、構成47に記載の方法。
(構成52)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1日当たり約5mgの用量で投与される、構成47に記載の方法。
(構成53)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、28日間連続して1日1回投与される、構成1〜52のいずれか一項に記載の方法。
(構成54)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続く2日間は投与されない、構成1〜52のいずれか一項に記載の方法。
(構成55)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、28日サイクルで、21日間連続して1日1回投与され、続く7日間は投与されない、構成1〜52のいずれか一項に記載の方法。
(構成56)
前記チェックポイント阻害剤がニボルマブである、構成17または18に記載の方法。
(構成57)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回投与され、続く2日間は投与されず、ニボルマブが、2週に1回投与される、構成56に記載の方法。
(構成58)
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、1以上の7日サイクルで、5日間連続して1日1回、約2mgの用量で投与され、続く2日間は投与されず、ニボルマブが、2週に1回、約3mgの用量で投与される、構成57に記載の方法。
(構成59)
治療上または予防上有効な量の第2の薬剤を投与することを更に含み、前記第2の薬剤は、1)抗CD38抗体、2)抗CD19抗体、3)抗CD33抗体、4)抗CD20抗体、5)FLT−3阻害剤、もしくは6)メチル化抑制剤、またはこれらの組み合わせである、構成1〜58のいずれか一項に記載の方法。
(構成60)
前記第2の薬剤が抗CD38抗体である、構成59に記載の方法。
(構成61)
前記抗CD38抗体がイサツキシマブである、構成60に記載の方法。
(構成62)
前記第2の薬剤が抗CD19抗体である、構成59に記載の方法。
(構成63)
前記抗CD19抗体がブリナツモマブである、構成62に記載の方法。
(構成64)
前記第2の薬剤が抗CD33抗体である、構成59に記載の方法。
(構成65)
前記抗CD33抗体がSGN−CD33AまたはAMG330である、構成64に記載の方法。
(構成66)
前記第2の薬剤が抗CD20抗体である、構成59に記載の方法。
(構成67)
前記抗CD20抗体がリツキシマブである、構成66に記載の方法。
(構成68)
前記第2の薬剤がFLT−3阻害剤である、構成59に記載の方法。
(構成69)
前記FLT−3阻害剤がミドスタウリン、ギルテリチニブ、またはキザルチニブである、構成68に記載の方法。
(構成70)
前記第2の薬剤がメチル化抑制剤である、構成59に記載の方法。
(構成71)
前記メチル化抑制剤がSGI−110、アザシチジン、またはデシチビンである、構成70に記載の方法。