(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
本発明は、主に、関連技術ではクロック回路から出力されるクロック周波数の変動が大きいという問題を解決するために、クロック補償回路、クロック回路及びマイクロコントローラを提供することを目的とする。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、クロック補償回路を提供する。該クロック補償回路は、
クロック回路から出力されるクロック周波数に影響できる容量制御パラメータを検出する検出回路と、
前記検出回路に接続され、前記検出回路によって検出された前記容量制御パラメータに基づいて、前記クロック回路における目標コンデンサの容量値を調整することにより、前記クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する制御ユニットとを含む。
【0006】
さらに、該検出回路は、クロック回路の電源電圧を容量制御パラメータとして検出する電圧検出回路を含む。
【0007】
さらに、該制御ユニットは、電圧検出回路によって検出された電源電圧に対応するアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1の変換モジュールと、第1のデジタル信号を目標コンデンサの制御端子に入力する第1の伝送モジュールと、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する第1の制御モジュールとを含む。
【0008】
さらに、該検出回路は、クロック回路が存在する環境の環境温度を容量制御パラメータとして検出する温度検出回路をさらに含む。
【0009】
さらに、該制御ユニットは、温度検出回路によって検出された環境温度に対応するアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2の変換モジュールと、第2のデジタル信号を目標コンデンサの制御端子に入力する第2の伝送モジュールと、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する第2の制御モジュールとをさらに含む。
【0010】
さらに、該第2の制御モジュールは、検出された環境温度を所定の温度の数値と比較する第1の比較サブモジュールと、比較の結果として、環境温度が所定の温度より小さい場合、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を小さくして第1の目標容量値に調整する第1の調整サブモジュールと、比較の結果として、環境温度が所定の温度より大きい場合、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を大きくして第2の目標容量値に調整する第2の調整サブモジュールとを含む。
【0011】
さらに、該第1の制御モジュールは、電源電圧を所定の電圧の数値と比較する第2の比較サブモジュールと、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より小さい場合、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を小さくして第3の目標容量値に調整する第3の調整サブモジュールと、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より大きい場合、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を大きくして第4の目標容量値に調整する第4の調整サブモジュールとを含む。
【0012】
さらに、該検出回路は、検出回路に設置され、検出回路によって検出された容量制御パラメータにアナログデジタル変換処理を行うことにより、対応するデジタル信号に変換する比較器回路を含み、制御ユニットは、具体的には、対応するデジタル信号に基づいて目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の別の態様は、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更できる目標コンデンサと、上記クロック補償回路とを含むクロック回路を提供する。
【0014】
上記目的を達成するために,本発明の別の態様は、該クロック回路を含むマイクロコントローラを提供する。
【0015】
本発明の上記いずれか1つの実施形態によれば、クロック回路から出力されるクロック周波数を制御する目標コンデンサの容量制御パラメータの検出と目標コンデンサの容量値の調整により、クロック回路から出力されるクロック周波数の調整を実現することにより、本発明のクロック補償回路は、必要に応じてクロック回路を補償して、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
なお、本発明の実施例及び実施例の特徴は、衝突しない限り、互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施例を組み合わせて本発明を詳細に説明する。
【0018】
当業者が本発明の技術手段を一層簡単に理解するために、以下、本発明の実施例中の図面を組み合わせて、本発明の実施例の技術手段を明確且つ完全に説明するが、ここで説明する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは言うまでもない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造性のある行為を必要とせずに得られる他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0019】
なお、本発明の明細書、特許請求の範囲及び上記図面に用いられた「第1」、「第2」等の用語は、類似する対象を区別するためのもので、特定の順又は前後順を限定するものではない。本発明の実施例の説明の便宜上、このように使用されるデータは適切な状況で交換可能であることを理解すべきである。また、「含む」、「有する」及びそれらの変形用語は、非排他的に含むことをカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、システム、製品又は機器は、明確に例示したステップ又はユニットに限定されず、明確に例示していないか又はこれらのプロセス、製品又は機器固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0020】
本発明の実施例は、クロック補償回路を提供する。
【0021】
図1は、本発明の実施例に係るクロック補償回路の概略図である。
図1に示すように、該クロック補償回路は、検出回路10と制御ユニット20を含む。
【0022】
検出回路10は、クロック回路から出力されるクロック周波数に影響できる容量制御パラメータを検出する。
【0023】
本発明において、クロック補償回路における検出回路10により、クロック回路から出力されるクロック周波数に影響できる容量制御パラメータを検出する。本発明において、目標コンデンサはクロック回路に設置され、その容量値が調整可能であり、目標コンデンサの制御端子に入力されたデジタル信号により、クロック回路から出力されるクロック周波数の変更を実現することができる。
【0024】
制御ユニット20は、検出回路10に接続され、検出回路10によって検出された容量制御パラメータに基づいて、目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。
【0025】
クロック補償回路における、検出回路10に接続された制御ユニット20は、検出回路10によって検出された容量制御パラメータに基づいて、目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更することができる。
【0026】
本発明のクロック補償回路における検出回路10と制御ユニット20により、必要に応じてクロック回路を補償することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更し、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減することができる。
【0027】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該検出回路10は、クロック回路の電源電圧を容量制御パラメータとして検出する電圧検出回路10を含む。
【0028】
具体的には、電源電圧を容量制御パラメータとすると、本発明の実施例に係るクロック補償回路の検出回路10は、クロック回路の電源電圧を検出する電圧検出回路を含む。検出回路10における電圧検出回路は、クロック回路の電源電圧を検出し、該電源電圧に基づいて目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。
【0029】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該制御ユニット20は、検出回路10(具体的には電圧検出回路)によって検出された電源電圧に対応するアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する第1の変換モジュールと、第1のデジタル信号を目標コンデンサの制御端子に入力する第1の伝送モジュールと、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する第1の制御モジュールとを含む。
【0030】
例えば、検出回路10は、クロック回路の電源電圧が5.3Vであると検出する。第1の変換モジュールは、電圧検出回路によって検出された電源電圧に対応するアナログ信号を第1のデジタル信号に変換する。つまり、第1の変換モジュールは、5.3Vを第1のデジタル信号に変換し、第1の制御モジュールは、目標コンデンサが存在する回路で第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。なお、以上に例示した数値は、説明の便宜上のものに過ぎず、実際の回路動作中に正常に調整される数値を表すものではない。
【0031】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該第1の制御モジュールは、電源電圧を所定の電圧の数値と比較する第2の比較サブモジュールと、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より小さい場合、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を小さくして第3の目標容量値に調整する第3の調整サブモジュールと、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より大きい場合、第1のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を大きくして第4の目標容量値に調整する第4の調整サブモジュールとを含む。
【0032】
例えば、クロック回路が動作する時の電源電圧の範囲が2.7V〜5.5Vであり、所定の電圧が5Vである場合、第2の比較サブモジュールは、検出された電源電圧を所定の電圧の数値と比較し、検出された電源電圧が4.5Vであり、所定の電圧5Vより小さく、目標コンデンサの容量値が110Fであり、該目標コンデンサの調整可能な範囲が50F〜550Fであると、すなわち、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より小さい場合、第3の調整サブモジュールは、目標コンデンサの容量値110Fを小さくして100Fに調整する。検出された電源電圧が5.3Vであり、所定の電圧5Vより大きいと、すなわち、比較の結果として、電源電圧が所定の電圧より大きい場合、第4の調整サブモジュールは、目標コンデンサの容量値110Fを大きくして130Fに調整する。なお、以上に例示した数値は、説明の便宜上のものに過ぎず、実際の回路動作中に正常に調整される数値を表すものではない。
【0033】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該検出回路10は、クロック回路が存在する環境の環境温度を容量制御パラメータとして検出する温度検出回路をさらに含む。
【0034】
具体的には、環境温度を容量制御パラメータとすると、本発明の実施例に係るクロック補償回路の検出回路10は、クロック回路が存在する環境の環境温度を検出する温度検出回路を含む。制御ユニットは、温度検出回路によって検出されたクロック回路が存在する環境の環境温度に基づいて、目標コンデンサを制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。
【0035】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該制御ユニット20は、検出回路10によって検出された環境温度に対応するアナログ信号を第2のデジタル信号に変換する第2の変換モジュールと、第2のデジタル信号を目標コンデンサの制御端子に入力する第2の伝送モジュールと、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する第2の制御モジュールとをさらに含む。
【0036】
なお、本発明の該実施例では、環境温度と電圧値の間のマッピング関係、例えば、検出回路10によって検出されたクロック回路が存在する環境の環境温度は25℃であると、環境温度25℃に対応する電圧値は5Vであり、検出回路10によって検出されたクロック回路が存在する環境の環境温度は26℃であると、環境温度26℃に対応する電圧値は5.1Vであるなどのマッピング関係を予め確立した。したがって、温度検出回路によって検出された環境温度に対応するアナログ信号は、具体的には、温度検出回路によって検出された環境温度に対応する電圧値に対応するアナログ信号である。つまり、第2の変換モジュールは、温度検出回路によって検出された環境温度に対応する電圧値に対応するアナログ信号を第2のデジタル信号に変換し、第2の制御モジュールは、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。なお、以上に例示した数値は、例示的なものに過ぎず、実際の回路動作中に正常に調整される数値を表すものではなく、本発明の技術を例示的に説明するためのものである。
【0037】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該第2の制御モジュールは、検出された環境温度を所定の温度の数値と比較する第1の比較サブモジュールと、比較の結果として、環境温度が所定の温度より小さい場合、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を小さくして第1の目標容量値に調整する第1の調整サブモジュールと、比較の結果として、環境温度が所定の温度より大きい場合、第2のデジタル信号により目標コンデンサの容量値を大きくして第2の目標容量値に調整する第2の調整サブモジュールとを含む。
【0038】
例えば、クロック回路が存在する環境の環境温度の温度範囲が−40℃〜125℃であり、所定の温度が25℃である場合、第1の比較サブモジュールは、検出された温度を所定の温度の数値と比較し、検出された環境温度が15℃であり、所定の温度25℃より小さく、目標コンデンサの調整可能な範囲が50F〜550Fであり、目標コンデンサの容量値が110Fであると、すなわち、比較の結果として、温度が所定の電圧より小さい場合、第1の調整サブモジュールは、目標コンデンサの容量値110Fを小さくして100Fに調整する。検出された環境温度が27℃であり、所定の温度の25℃より大きいと、すなわち、比較の結果として、温度が所定の電圧より大きい場合、第2の調整サブモジュールは、目標コンデンサの容量値110Fを大きくして130Fに調整する。なお、以上に例示した数値は、説明の便宜上のものに過ぎず、実際の回路動作中に正常に調整される数値を表すものではない。
【0039】
若しくは、本発明の実施例に係るクロック補償回路では、該検出回路10は、検出回路10に設置され、検出回路10によって検出された容量制御パラメータにアナログデジタル変換処理を行うことにより、対応するデジタル信号に変換する比較器回路をさらに含み、制御ユニット20は、具体的には、対応するデジタル信号に基づいて目標コンデンサを制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を調整する。
【0040】
本発明の比較器回路における比較器は、非反転入力端子の電位が反転入力端子より大きいと、高レベルを出力し、反転入力端子の電位が非反転入力端子より大きいと、低レベルを出力するという自己特性に応じて、検出回路10によって検出された容量制御パラメータに対応するアナログ信号を、対応するデジタル信号に変換する。例えば、対応するデジタル信号が101010011であると、該バイナリコードに基づいて目標コンデンサの制御端子を制御することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更する。
【0041】
なお、本発明のクロック補償回路の構造では、低い電圧範囲内で、実際の精度要求に応じて、複数の比較器回路を追加し、かつ比較器回路の内部にヒステリシス電圧を設計して、比較器がデジタル信号を生成するときに乱れが発生しないことを保証する。クロック回路の出力クロック周波数と環境温度が線形関係であるため、実際の温度範囲に基づいて、精度を保証する前提下で、デジタル制御のビット数を設計し、比較器回路の内部にヒステリシス電圧を設計することにより、比較器がデジタル信号を生成するときに乱れが発生しないことを保証する。
【0042】
本発明の実施例に係るクロック補償回路は、検出回路10により、クロック回路から出力されるクロック周波数に影響できる容量制御パラメータを検出し、制御ユニット20は、前記検出回路によって検出された前記容量制御パラメータに基づいて、前記クロック回路における目標コンデンサの容量値を調整して、前記クロック回路から出力されるクロック周波数を変更することにより、関連技術ではクロック回路から出力されるクロック周波数の変動が大きいという問題を解決する。検出回路10によって検出された容量制御パラメータに基づいて、クロック回路における目標コンデンサの容量値を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更し、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減するという効果を達成する。
【0043】
以下、比較により説明する。
図2は、関連技術におけるクロック回路の構成図である。
図2に示すように、
図2は、汎用構造のチップ内部のクロック回路の構成図を示す。基準電流源と1:Mの比例になる電流バイアスをR
trimとR
0の分岐回路に印加する。
図3は、関連技術におけるクロック回路の動作原理図である。
図3に示すように、クロックに伴ってジャンプする電圧バイアス(V
inp+とV
inp−)を生成して高速比較器の一端に印加し、他端では、2つの切り替え可能な電流源によりコンデンサを充放電して鋸歯状波電圧V
innを得て、最後に、両端の電圧が高速比較器を通じて矩形波クロックを得る。チップの実際の製造過程で得られた容量及び抵抗は、常に所望の公称容量値及び抵抗値とずれが最大で20%となる場合があるため、実際に製造した内部クロック回路は、内部補正回路を備えないと、高い精度を得にくく、また、内部補正回路を備えても、チップが存在する動作電圧及び温度にしたがって約5%ずれが生じる。
【0044】
図4は、関連技術におけるクロック回路の全電圧範囲内の周波数変動の概略図である。
図4の実際の試験結果から分かるように、出力周波数と電源電圧の関係は線形関係ではなく、電源電圧が低い範囲内で変動が激しいものである。
図4から分かるように、全電圧範囲内で電源電圧の変動による出力周波数の変動は、約5%である。
【0045】
図5は、関連技術におけるクロック回路の全温度範囲内の周波数変動の概略図である。
図5に示すように、出力周波数と環境温度は線形関係であり、全温度範囲内で電源電圧の変動による出力周波数の変動は、約±2.5%である。
【0046】
図6は、本発明の実施例に係るクロック回路の構成図である。
図6の回路では、本発明の検出回路を追加し、具体的には、電圧検出回路(Power sense)を追加して電源電圧の検出を行い、電源電圧に対応するアナログ信号をバイナリコード(アナログ信号に対応するデジタル信号)に変換し、バイナリコード(アナログ信号に対応するデジタル信号)をC_trim回路に加え、システムループ回路の内部に接続された容量の大きさを制御することにより回路の出力周波数を調整して、電源電圧の自動補償の効果を達成する。
【0047】
電圧検出回路(Power sense)を含むクロック回路により検出して得られた結果は、
図7に示すとおりである。
図7は、本発明の実施例に係るクロック回路の全電圧範囲内の周波数変動の概略図である。
図7の実際の試験結果から分かるように、電源電圧が低い範囲内で変動が安定し、全電圧範囲内で電源電圧の変動による出力周波数の変動は、約±0.6%である。つまり、クロック回路に電源電圧の自動補償を行うことにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を調整し、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減する。
【0048】
若しくは、
図6の回路では、本発明の別の検出回路を追加し、具体的には、温度検出回路(Temperature sense)を追加し、クロック回路が存在する環境の環境温度に対応するアナログ信号をバイナリコード(アナログ信号に対応するデジタル信号)に変換し、バイナリコード(アナログ信号に対応するデジタル信号)をC_trim回路に加え、システムループ回路の内部に接続された容量の大きさを制御することにより、回路の出力周波数を調整して、温度の自動補償の効果を達成する。
【0049】
温度検出回路(Temperature sense)を含むクロック回路により検出して得られた結果は、
図8に示すとおりである。
図8は、本発明の実施例に係るクロック回路の全温度範囲内の周波数変動の概略図である。
図8の実際の試験結果から分かるように、全温度範囲内で変動が安定し、全温度範囲内で±0.6%の精度を得ることができる。つまり、クロック回路に温度の自動補償を行うことにより、クロック回路から出力されるクロック周波数を調整し、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減する。
【0050】
本発明の実施例は、クロック回路から出力されるクロック周波数を変更できる目標コンデンサと、本発明の実施例に係るいずれか一つのクロック補償回路とを含むクロック回路をさらに提供する。本発明に係るいずれか一つのクロック補償回路を含むクロック回路は、クロック回路から出力されるクロック周波数を調整することにより、クロック周波数の変動を低減して、マイクロコントローラの精度ずれを低減するという効果を達成し、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減するという効果を達成する。
【0051】
なお、上記クロック回路に含まれるクロック補償回路は、上記実施例におけるクロック補償回路と同一又は類似し、その具体的な内容又は機能は、上記実施例で詳細に説明されているため、ここでは説明を省略する。
【0052】
本発明の実施例は、本発明の実施例に係るクロック回路を含むマイクロコントローラをさらに提供する。本発明に係るマイクロコントローラは、クロック回路から出力されるクロック周波数を調整することにより、クロック回路から出力されるクロック周波数の変動を低減し、マイクロコントローラを含むチップの精度ずれを保証する。
【0053】
なお、上述した実施例について、説明の便宜上、いずれも一連の動作の組み合せとして説明したが、当業者が理解できるように、本発明は、説明した動作順に限定されず、これは、本発明によれば、一部のステップを他の順で実行したり同時に実行したりしてもよいからである。次に、当業者が理解できるように、明細書で説明した実施例は、いずれも好ましい実施例であり、その動作及びモジュールが必ずしも本発明に不可欠なものではない。
【0054】
上記実施例において、各実施例の説明についてはそれぞれ重点を置き、ある実施例で詳しく説明していない部分については、他の実施例の関連部分の説明を参照することができる
個別部品として説明した上記モジュールは、物理的に分離しても物理的に分離しなくてもよく、モジュールとして表す部品は、物理モジュールであっても物理モジュールではなくてもよく、つまり、1つの箇所に位置しても、複数のネットワークモジュールに分布してもよい。実際の需要に応じて、それらのうちの一部又は全部のモジュールを選択して本実施例の技術手段の目的を達成することができる。
【0055】
そして、本発明の各実施例における各機能モジュールは、一つの処理モジュールに集積しても、物理的に独立しても、二つ以上のモジュールを一つのモジュールに集積してもよい。上記集積されたモジュールは、ハードウェアの形態で実現されても、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現されてもよい。
【0056】
明らかに、当業者が理解できるように、上記本発明の各モジュールは、汎用のコンピュータ装置で実現することができ、それらは、単一のコンピュータ装置に集積しても、複数のコンピュータ装置からなるネットワークに分布してもよく、若しくは、それらをコンピュータ装置の実行可能なプログラムコードで実現することができるため、それらを記憶装置に格納してコンピュータ装置で実行しても、それらをそれぞれ各集積回路モジュールに製造しても、それらのうちの複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールに製造して実現してもよい。このように、本発明は、どんな特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせにも限定されない。
【0057】
以上のものは、単に本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明に様々な変更と変化を行うことができる。本発明の精神及び原則内で行われるどんな修正、同等置換、改良等も、すべて本発明の保護範囲内に含まれるべきである。