(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、実施の形態について説明する。尚、各図における同一部分または相当部分は、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の加湿器100を示す斜視図である。加湿器100は、加湿された空気を加湿対象へ供給する運転を行う装置である。一例として加湿器100は、室内で使用される。これにより加湿器100は、加湿対象がある位置の湿度を高くさせることができる。
【0012】
図2は、実施の形態1の加湿器100を示す縦断面図である。
図3は、実施の形態1の加湿器100を示す横断面図である。ここで本実施の形態では、
図2の紙面上の左右方向を前後方向とする。すなわち
図3の紙面に垂直な方向を前後方向とする。
図2及び
図3の紙面上の上下方向を上下方向とする。また
図3の紙面上の左方向を、本実施の形態における右方向とする。
図3の紙面上の右方向を、本実施の形態における左方向とする。すなわち
図2の紙面に垂直な方向を左右方向とする。本実施の形態における前後方向及び左右方向は、横方向に含まれる。
【0013】
図1から
図3を参照して、加湿器100の構成及び各構成部品の機能について説明する。加湿器100は、例えば本体部1及び給水タンク2を備える。給水タンク2は、例えば本体部1の後側の上部に装着される。給水タンク2は、本体部1に対して着脱自在に形成される。使用者は、本体部1から取り外された給水タンク2に、水を補充することができる。
【0014】
また加湿器100は、例えば貯水部3を備える。貯水部3は、水を貯める部位である。貯水部3は、例えば本体部1の後側の内部に設けられる。貯水部3には、タンク受部4が形成される。タンク受部4は、上方に向けて開口する凹型に形成される。タンク受部4の内部には、タンク受部4の上方と連通する空間が形成される。
【0015】
給水タンク2には、取付部5が設けられる。取付部5は、タンク受部4に対して、着脱自在に連結される部位である。給水タンク2は、取付部5が下方を向くように、本体部1に装着される。給水タンク2は、取付部5がタンク受部4の内部に入り込むように装着される。また取付部5は、給水タンク2が本体部1に装着された状態において、下方に向けて開口している。
【0016】
また給水タンク2には、給水弁6が設けられている。給水弁6は、給水タンク2が本体部1に装着された状態において、給水タンク2の下面と取付部5との間に位置する。給水弁6は、取付部5がタンク受部4に連結されると開く。給水弁6は、取付部5がタンク受部4から取り外されると閉じる。
【0017】
すなわち給水弁6は、給水タンク2が本体部1に装着されることによって開く。給水弁6が開くと、給水タンク2から、取付部5を介して貯水部3に水が供給される。これにより、貯水部3に水が貯められる。一例として、貯水部3には、取付部5に形成された開口の高さに水位が達するように、水が貯められる。
【0018】
本実施の形態の加湿器100は、空気を加湿する加湿手段の一例として、蒸気生成部7を備える。蒸気生成部7は、例えば本体部1の内部に設けられる。蒸気生成部7は、例えば蒸発皿8及びヒータ9を有する。なお空気を加湿する加湿手段は、蒸気生成部7以外のものでもよい。加湿器100は、例えば熱を使用せずに超音波によって空気を加湿する装置を、加湿手段として備えてもよい。また加湿器100は、例えばレーヨン等の水を吸収する材料で形成されたフィルターによって空気を加湿する装置を加湿手段として備えてもよい。
【0019】
蒸発皿8は、皿状の部位である。蒸発皿8は、水を貯める部位である。蒸発皿8の底面には、開口が形成されている。蒸発皿8の底面に形成された開口は、ホース10によって、貯水部3の底部に接続される。蒸発皿8には、ホース10を介して、貯水部3から水が供給される。これにより、蒸発皿8に水が貯められる。
【0020】
また蒸発皿8は、例えばアルミニウム等の金属材料によって形成される。ヒータ9は、例えば蒸発皿8の側面の外周に設けられる。
【0021】
ヒータ9は、蒸発皿8を加熱する。これにより、蒸発皿8に貯められた水が加熱される。蒸発皿8に貯められた水は、加熱されることによって沸騰する。蒸発皿8に貯められた水が沸騰することにより、蒸気W1が生成される。本実施の形態の蒸気生成部7は、蒸気W1を生成することによって、空気を加湿する。
【0022】
本実施の形態の加湿器100は、例えば高湿空気ダクト11を備える。高湿空気ダクト11は、内部に風路を有する部位である。高湿空気ダクト11は、一端が本体部1の内部に位置するように設けられる。高湿空気ダクト11は、蒸気W1を一端から内部に取り込むように設けられる。
【0023】
高湿空気ダクト11は、例えば湾曲した形状に形成される。一例として高湿空気ダクト11は、一端から上方に向かって伸びた後に前方に向かって伸び、さらに左右方向に分岐するように形成される。高湿空気ダクト11は、一例として、左方向と右方向とに分岐する壁状の第1分岐壁部11aを有する。本実施の形態の高湿空気ダクト11の他端側は、第1分岐壁部11aによって、左方向と右方向との2つの方向に分岐している。
【0024】
2つに分岐した高湿空気ダクト11のうち、左方向に分岐した部分を第1高湿空気吹出ダクト11bとする。第1高湿空気吹出ダクト11bは、本体部1の左方に向かって伸びるように形成される。また2つに分岐した高湿空気ダクト11のうち、右方向に分岐した部分を第2高湿空気吹出ダクト11cとする。第2高湿空気吹出ダクト11cは、本体部1の右方に向かって伸びるように形成される。第1分岐壁部11aは、第1高湿空気吹出ダクト11bと第2高湿空気吹出ダクト11cとの間に位置する。
【0025】
第1高湿空気吹出ダクト11bには、第1高湿空気吹出口12bが形成される。第1高湿空気吹出口12bは、第1高湿空気吹出ダクト11bの内部の空間と本体部1の左方の空間とを連通させる開口である。第1高湿空気吹出口12bは、左方を向くように形成される。
【0026】
第2高湿空気吹出ダクト11cには、第2高湿空気吹出口12cが形成される。第2高湿空気吹出口12cは、第2高湿空気吹出ダクト11cの内部の空間と本体部1の右方の空間とを連通させる開口である。第2高湿空気吹出口12cは、右方を向くように形成される。
【0027】
すなわち第1高湿空気吹出口12bと第2高湿空気吹出口12cとは、横方向に向く。また第1高湿空気吹出口12bと第2高湿空気吹出口12cとは、互いに反対方向へ向く。一例として、第1高湿空気吹出口12bが向く方向と第2高湿空気吹出口12cが向く方向とがなす角度は、180度である。
【0028】
第1高湿空気吹出ダクト11bの内部には、第1ガードリブ13bが設けられてもよい。第1ガードリブ13bは、例えば異物及び使用者の手等が第1高湿空気吹出口12bから第1高湿空気吹出ダクト11bの内部へ侵入することを妨げるように設けられる。また同様に、第2高湿空気吹出ダクト11cの内部にも、第2ガードリブ13cが設けられてもよい。これにより、例えばヒータ9によって加熱された高温の空間に使用者の手が侵入することが防止される。また異物が蒸気生成部7へ落下することが防止される。
【0029】
また第1高湿空気吹出ダクト11bの底面は、第1高湿空気吹出口12bに向かって上方に傾斜していてもよい。同様に、第2高湿空気吹出ダクト11cの底面は、第2高湿空気吹出口12cに向かって上方に傾斜していてもよい。これにより、例えば第1高湿空気吹出ダクト11b及び第2高湿空気吹出ダクト11cの内部で発生した結露水は、高湿空気ダクト11あるいは蒸気生成部7の内部へ留まる。
【0030】
本実施の形態において、本体部1の後部には、吸気口14が形成されている。吸気口14は、本体部1の外部から本体部1の内部へ空気を取り込むための開口である。一例として吸気口14は、貯水部3の下方に形成される。
【0031】
加湿器100は、例えば搬送空気ダクト15を備える。搬送空気ダクト15は、内部に風路を有する部位である。搬送空気ダクト15の内部には、高湿空気ダクト11の内部の風路と独立した風路が形成される。搬送空気ダクト15の一端には、気流取込口16が形成されている。搬送空気ダクト15は、気流取込口16が本体部1の内部で下方を向くように設けられる。
【0032】
搬送空気ダクト15は、気流取込口16から上方に向かって伸びてから前方へ向かって湾曲するように形成される。搬送空気ダクト15のうち、この前方へ向かう部位は、更に左右方向に分岐する。搬送空気ダクト15は、一例として、左方向と右方向とに分岐する壁状の第2分岐壁部15aを有する。本実施の形態の搬送空気ダクト15の他端側は、第2分岐壁部15aによって、左方向と右方向との2つの方向に分岐している。
【0033】
2つに分岐した搬送空気ダクト15のうち、左方向に分岐した部分を第1搬送空気吹出ダクト15bとする。第1搬送空気吹出ダクト15bは、例えば本体部1の左方に向かって突出するように形成される。また2つに分岐した搬送空気ダクト15のうち、右方向に分岐した部分を第2搬送空気吹出ダクト15cとする。第2搬送空気吹出ダクト15cは、例えば本体部1の右方に向かって突出するように形成される。第2分岐壁部15aは、第1搬送空気吹出ダクト15bと第2搬送空気吹出ダクト15cとの間に位置する。
【0034】
第1搬送空気吹出ダクト15bには、第1搬送空気吹出口17bが形成される。第1搬送空気吹出口17bは、第1搬送空気吹出ダクト15bの内部の空間と本体部1の左方の空間とを連通させる開口である。第1搬送空気吹出口17bは、左方を向くように形成される。
【0035】
第2搬送空気吹出ダクト15cには、第2搬送空気吹出口17cが形成される。第2搬送空気吹出口17cは、第2搬送空気吹出ダクト15cの内部の空間と本体部1の右方の空間とを連通させる開口である。第2搬送空気吹出口17cは、右方に向くように形成される。
【0036】
すなわち第1搬送空気吹出口17bと第2搬送空気吹出口17cとは、横方向に向く。また第1搬送空気吹出口17bと第2搬送空気吹出口17cとは、互いに反対方向へ向く。一例として、第1搬送空気吹出口17bが向く方向と第2搬送空気吹出口17cが向く方向とがなす角度は、180度である。
【0037】
一例として、搬送空気ダクト15のうち気流取込口16から第2分岐壁部15aまでの部位は、高湿空気ダクト11の後方及び上方を通るように設けられる。第1搬送空気吹出ダクト15bは、例えば第1高湿空気吹出ダクト11bの上方を通るように設けられる。第2搬送空気吹出ダクト15cは、例えば第2高湿空気吹出ダクト11cの上方を通るように設けられる。
【0038】
また第1搬送空気吹出ダクト15bは、例えば第1搬送空気吹出口17bが第1高湿空気吹出口12bの上に並ぶように設けられる。言い換えると、第1高湿空気吹出口12bは、第1搬送空気吹出口17bの下方に配置される。本実施の形態において第1高湿空気吹出口12bと第1搬送空気吹出口17bとは、上下に並んで配置される。
【0039】
同様に、第2搬送空気吹出ダクト15cは、例えば第2搬送空気吹出口17cが第2高湿空気吹出口12cの上に並ぶように設けられる。言い換えると、第2高湿空気吹出口12cは、第2搬送空気吹出口17cの下方に配置される。本実施の形態において第2高湿空気吹出口12cと第2搬送空気吹出口17cとは、上下に並んで配置される。
【0040】
本実施の形態における第1高湿空気吹出口12bは、加湿された空気を吹き出すための第1吹出口の一例である。第2高湿空気吹出口12cは、加湿された空気を吹き出すための第2吹出口の一例である。また第1搬送空気吹出口17bは、空気を吹き出すための第3吹出口の一例である。第2搬送空気吹出口17cは、空気を吹き出すための第4吹出口の一例である。
【0041】
また本実施の形態における本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11b、第2高湿空気吹出ダクト11c、第1搬送空気吹出ダクト15b及び第2搬送空気吹出ダクト15cは、加湿器100の本体の一例である。
【0042】
第1高湿空気吹出ダクト11bの内部には、第1高湿空気吹出口12bに連通する第1風路11dが形成される。第2高湿空気吹出ダクト11cの内部には、第2高湿空気吹出口12cに連通する第2風路11eが形成される。第1搬送空気吹出ダクト15bの内部には、第1搬送空気吹出口17bに連通する第3風路15dが形成される。第2搬送空気吹出ダクト15cの内部には、第2搬送空気吹出口17cに連通する第4風路15eが形成される。
【0043】
なお本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11b、第2高湿空気吹出ダクト11c、第1搬送空気吹出ダクト15b及び第2搬送空気吹出ダクト15cは、例えば同一の材料で一体に形成されてもよい。また本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11b、第2高湿空気吹出ダクト11c、第1搬送空気吹出ダクト15b及び第2搬送空気吹出ダクト15cは、それぞれ異なる部材として形成されてもよい。
【0044】
ここで、高湿空気ダクト11の内部には、蒸気生成部7の上方に蒸気混合空間18が形成されている。また本体部1の内部には、搬送空気ダクト15の内部の風路と蒸気混合空間18とを連通させるガイド風路19が形成される。ガイド風路19は、例えば蒸気混合空間18の中央に対して水平方向に偏った位置に形成される。
【0045】
また本体部1の内部の下部には、吸気風路20が形成される。吸気風路20は、吸気口14から気流取込口16へ至る空間である。
【0046】
本実施の形態の加湿器100は、空気を吹き出させる吹出手段の一例として、ファン21を備える。ファン21は、例えば吸気風路20の内部に設けられる。ファン21は、モータ21a及び翼部21bを有する。モータ21aと翼部21bとは、接続されている。モータ21aは翼部21bを回転させる。
【0047】
ファン21は、翼部21bの回転によって、本体部1の外部から吸気口14を介して気流取込口16へ向かう気流を発生させる。ファン21は、気流を発生させることにより、本体部1の外部の室内空気W2を、吸気口14を介して吸気風路20へ取り込む。ファン21は、例えばシロッコファンである。なおファン21は、例えば吸気口14の近傍に設けられた軸流ファンでもよい。
【0048】
第1搬送空気吹出ダクト15bには、第1風向調整部22bが設けられてもよい。第1風向調整部22bは、第1搬送空気吹出口17bから吹き出される空気の風向を調整する部位である。同様に、第2搬送空気吹出ダクト15cには、第2風向調整部22cが設けられてもよい。第2風向調整部22cは、第2搬送空気吹出口17cから吹き出される空気の風向を調整する部位である。第1風向調整部22b及び第2風向調整部22cは、例えば板状の部材である。
【0049】
第1風向調整部22bは、例えば第1搬送空気吹出口17bの上側の縁に設けられる。第1風向調整部22bは、例えば第1搬送空気吹出口17bから左方に向かって一端が突出するように設けられる。第1風向調整部22bは、例えば他端が前後方向から軸支される。第1風向調整部22bは、軸支された他端を中心にして回動可能に形成される。すなわち第1風向調整部22bは、軸支された他端を中心にして上下方向に回動可能である。
【0050】
第2風向調整部22cは、例えば第2搬送空気吹出口17cの上側の縁に設けられる。第2風向調整部22cは、例えば第2搬送空気吹出口17cから右方に向かって一端が突出するように設けられる。第2風向調整部22cは、例えば他端が前後方向から軸支される。第2風向調整部22cは、軸支された他端を中心にして回動可能に形成される。すなわち第2風向調整部22cは、軸支された他端を中心にして上下方向に回動可能である。
【0051】
また加湿器100は、例えば第1風量調整板23a及び第2風量調整板23bを備えてもよい。第1風量調整板23aは、第1風路11d及び第2風路11eを流れる空気の風量を調整するものである。第2風量調整板23bは、第3風路15d及び第4風路15eを流れる空気の風量を調整するものである。
【0052】
第1風量調整板23aは、高湿空気ダクト11の内部に設けられる。第1風量調整板23aは、例えば第1分岐壁部11aに接続される。なお第1風量調整板23aは、例えば第1分岐壁部11aの近傍に設けられてもよい。第1風量調整板23aは、例えば左右方向に移動可能に形成される。第1風量調整板23aは、移動することによって、第1風路11d及び第2風路11eの断面積を増減させる。
【0053】
第2風量調整板23bは、搬送空気ダクト15の内部に設けられる。第2風量調整板23bは、例えば第2分岐壁部15aに接続される。なお第2風量調整板23bは、例えば第2分岐壁部15aの近傍に設けられてもよい。第2風量調整板23bは、例えば左右方向に移動可能に形成される。第2風量調整板23bは、移動することによって、第3風路15d及び第4風路15eの断面積を増減させる。
【0054】
また加湿器100は、一例として、操作表示部24を備える。操作表示部24は、例えば本体部1の前面に設けられる。操作表示部24は、操作部24a及び表示部24bを有する。
【0055】
操作部24aは、操作手段の一例である。操作部24aには、例えば電源スイッチ及び操作スイッチが含まれる。電源スイッチは、加湿器100の電源をオンまたはオフにするためのものである。操作スイッチは、加湿器100の操作及び加湿器100の設定を行うためのものである。操作部24aは、使用者からの操作に応じた信号を送信する機能を有する。
【0056】
表示部24bは、加湿器100の状態を示す表示手段の一例である。表示部24bは、例えばLED等のランプを有する。表示部24bは、例えばランプの点灯及び消灯によって、加湿器100の状態を使用者に対して示す。
【0057】
加湿器100は、制御装置25を備える。制御装置25は、加湿器100に備えられた各機器を制御する装置の一例である。制御装置25は、例えば本体部1の内部に設けられる。制御装置25は、操作表示部24に接続される。
【0058】
加湿器100は、各種のセンサ系統を備えてもよい。この各種のセンサ系統には、例えば水位検出部、ダクト温度検出部、湿度検出部、人体検出部及び近接センサ等が含まれる。
【0059】
水位検出部は、給水タンク2内の水位を検出する。ダクト温度検出部は、高湿空気ダクト11内の温度を検出する。湿度検出部は、例えば湿度センサによって、室内空気W2の絶対湿度を検出する。また湿度検出部は、室内空気W2の温度を検出する室温センサを有してもよい。湿度検出部は、例えば湿度センサと室温センサとによって、相対湿度を検出するものであってもよい。
【0060】
人体検出部は、加湿器100の周囲に存在する人を検出する。人体検出部は、加湿器100から人までの距離を検出してもよい。近接センサは、第1高湿空気吹出口12bまたは第2高湿空気吹出口12cに人が接近したことを検出する。近接センサは、本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11bまたは第2高湿空気吹出ダクト11cに人体が接触したことを検出する機能を有してもよい。
【0061】
制御装置25は、例えば入力部と出力部とを有する。上記の各種のセンサ系統は、制御装置25の入力部に接続される。各種のセンサ系統は、検出した情報に応じた信号を、制御装置25へ入力する。また制御装置25の出力部には、加湿器100に備えられた各機器が接続される。制御装置25は、例えば各種のセンサ系統から受信した信号に基づいて、出力部に接続された機器を通電によって制御する。
【0062】
制御装置25の出力部には、例えばファン21が接続される。制御装置25は、例えばファン21のモータ21aを通電によって制御する。すなわち制御装置25は、ファン21の駆動及び停止を制御する。制御装置25は、ファン21によって送られる空気の風量及び風速を調整する。
【0063】
制御装置25の出力部には、例えばヒータ9及び操作表示部24が接続される。制御装置25は、通電によって、ヒータ9、及び操作表示部24を制御する。制御装置25は、例えば表示部24bのランプを点灯または消灯させる。制御装置25の出力部には、例えば第1風量調整板23a及び第2風量調整板23bが接続されてもよい。第1風量調整板23a及び第2風量調整板23bは、一例として制御装置25によって制御される。
【0064】
操作表示部24は、制御装置25の入力部にも接続される。制御装置25と操作表示部24とは、相互に通信が可能である。制御装置25は、例えば操作表示部24からの信号に基づいて動作する。
【0065】
本実施の形態の制御装置25は、第1制御部25aを有する。第1制御部25aは、ファン21を制御する制御手段の一例である。第1制御部25aは、例えば表示部24bを制御してもよい。第1制御部25aは、例えば表示部24bのランプを点灯または消灯させる。第1制御部25aは、操作部24aと通信を行う。第1制御部25aは、操作部24aからの信号に基づいて動作する。
【0066】
また制御装置25は、第2制御部25b及び第3制御部25cを有してもよい。第2制御部25bは、第1風量調整板23aを制御する部位である。一例として第2制御部25bは、操作部24aからの信号に基づいて、第1風量調整板23aを通電によって動作させる。また第3制御部25cは、第2風量調整板23bを制御する部位である。一例として第3制御部25cは、操作部24aからの信号に基づいて、第2風量調整板23bを通電によって動作させる。
【0067】
図4は、実施の形態1の加湿器100の動作を示すフローチャートである。
図2から
図4を参照して、本実施の形態の加湿器100の動作について説明する。なお
図2中及び
図3中の矢印は、加湿器100が運転している際の空気の流れを表している。
【0068】
加湿器100の使用者は、まず操作部24aの電源スイッチをオンの状態に操作する。これにより、加湿器100の電源がオンの状態になる。加湿器100は、電源がオンの状態になることにより、動作を開始する(ステップS1)。
【0069】
ステップS1で加湿器100の電源がオンになると、第1制御部25aは、ヒータ9及びファン21を駆動させる(ステップS2)。これにより、加湿器100は空気を加湿する運転を開始する。ヒータ9が駆動することによって、蒸気W1が生成される。蒸気W1は、蒸気生成部7から蒸気混合空間18へ放出される。
【0070】
ファン21は、
図2に示すように、本体部1の外部から吸気口14を介して気流取込口
16へ向かう気流を発生させる。これにより、室内空気W2が本体部1の内部へ取り込まれる。本体部1の内部へ取り込まれた室内空気W2は、気流取込口16から搬送空気ダクト15内へ流入する。
【0071】
搬送空気ダクト15内へ流入した室内空気W2の一部は、ガイド風路19によって、蒸気混合空間18へ導かれる。蒸気混合空間18の内部では、ガイド風路19によって導かれた室内空気W2と蒸気W1とが混ざり合う。室内空気W2と蒸気W1とは、混ざり合って高湿空気W3となる。なお蒸気混合空間18は、例えば円筒形状の空間に形成されてもよい。蒸気混合空間18が円筒形状である場合、室内空気W2と蒸気W1とは、互いに旋回しながら効率よく混ざり合う。
【0072】
蒸気混合空間18内で生成された高湿空気W3は、第1分岐壁部11aへ向かって高湿空気ダクト11内を流れる。第1分岐壁部11aへ向かって流れた高湿空気W3の一部は、第1高湿空気吹出ダクト11b内の第1風路11dへ流入する。また高湿空気W3の一部は、第2高湿空気吹出ダクト11c内の第2風路11eへ流入する。
【0073】
ここで、第1風路11dへ流入した高湿空気W3を、高湿空気W31と呼称する。また第2風路11eへ流入した高湿空気W3を、高湿空気W32と呼称する。高湿空気W31は、第1高湿空気吹出口12bへ向かって流れる。高湿空気W32は、第2高湿空気吹出口12cへ向かって流れる。
【0074】
高湿空気W31は、第1高湿空気吹出口12bから本体部1の外部へ吹き出される。本実施の形態において高湿空気W31は、第1高湿空気吹出口12bが向く方向である左方へ吹き出される。すなわち高湿空気W31は、第1高湿空気吹出口12bから横方向に吹き出される。一例として高湿空気W31は、水平方向に吹き出される。
【0075】
また高湿空気W32は、第2高湿空気吹出口12cから本体部1の外部へ吹き出される。本実施の形態において高湿空気W32は、第2高湿空気吹出口12cが向く方向である右方へ吹き出される。すなわち高湿空気W32は、第2高湿空気吹出口12cから横方向に吹き出される。一例として高湿空気W32は、水平方向に吹き出される。
【0076】
また気流取込口16から搬送空気ダクト15内へ流入した室内空気W2の一部は、第2分岐壁部15aに向かって流れる。第2分岐壁部15aに向かって流れた室内空気W2の一部は、第1搬送空気吹出ダクト15b内の第3風路15dへ流入する。第2分岐壁部15aに向かって流れた室内空気W2の一部は、第2搬送空気吹出ダクト15c内の第4風路15eへ流入する。
【0077】
ここで、第3風路15dへ流入した室内空気W2を、搬送空気W41と呼称する。また第4風路15eへ流入した室内空気W2を、搬送空気W42と呼称する。搬送空気W41は、第1搬送空気吹出口17bへ向かって流れる。搬送空気W42は、第2搬送空気吹出口17cへ向かって流れる。
【0078】
搬送空気W41は、第1搬送空気吹出口17bから本体部1の外部へ吹き出される。本実施の形態において搬送空気W41は、第1搬送空気吹出口17bが向く方向である左方へ吹き出される。すなわち搬送空気W41は、第1搬送空気吹出口17bから横方向に吹き出される。
【0079】
また搬送空気W42は、第2搬送空気吹出口17cから本体部1の外部へ吹き出される。本実施の形態において搬送空気W42は、第2搬送空気吹出口17cが向く方向である右方へ吹き出される。すなわち搬送空気W42は、第2搬送空気吹出口17cから横方向に吹き出される。
【0080】
図3に示すように、高湿空気W31と搬送空気W41とは、左方へ併進するように吹き出される。併進する高湿空気W31と搬送空気W41とは、上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合う。高湿空気W31と搬送空気W41とは、混ざり合って加湿空気W51となる。加湿空気W51は、左方の加湿対象へ向かって送り出される。
【0081】
また高湿空気W32と搬送空気W42とは、右方へ併進するように吹き出される。併進する高湿空気W32と搬送空気W42とは、上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合う。高湿空気W32と搬送空気W42とは、混ざり合って加湿空気W52となる。加湿空気W52は、右方の加湿対象へ向かって送り出される。
【0082】
上記のように、ステップS2でヒータ9及びファン21が駆動することによって、加湿器100の運転が開始する。加湿器100が運転を行うと、加湿空気W51及び加湿空気W52が、加湿対象に向かって送り出される。加湿器100は、複数の方向にある加湿対象に向かって、湿度の高い空気を供給する。
【0083】
第1制御部25aは、ステップS2でヒータ9及びファン21を駆動させると、例えばセンサ系統による検出結果に基づいて、ヒータ9及びファン21を制御する。これにより、加湿器100の運転の状態が調整される(ステップS3)。なお第1制御部25aは、使用者によって予め設定された運転条件に基づいて、ファン21及びヒータ9を制御してもよい。運転条件は、例えば操作部24aによって第1制御部25aに設定される。
【0084】
例えば第1制御部25aには、湿度検出部によって検出される湿度と、人体検出部によって検出される加湿器100から人までの距離と、人がいる位置での湿度と、の対応関係を示す特性データが予め記憶される。また第1制御部25aには、例えば適正湿度範囲が予め記憶される。第1制御部25aは、例えばセンサ系統による検出結果と予め記憶された特性データとに基づいて、人がいる位置での湿度を算出する。
【0085】
第1制御部25aは、算出した湿度と予め記憶された適正湿度範囲とに基づいて、ファン21及びヒータ9を間欠運転させる。第1制御部25aは、例えば算出した湿度が適正湿度範囲を上回るとファン21及びヒータ9を停止させる。第1制御部25aは、例えば算出した湿度が適正湿度範囲を下回るとファン21及びヒータ9を駆動させる。
【0086】
第1制御部25aは、ステップS3で加湿器100の運転の状態を調整すると、予め設定された終了条件の判定を行う(ステップS4)。第1制御部25aは、一例として操作部24aの電源スイッチの状態を検知する機能を有する。第1制御部25aは、例えば操作部24aの電源スイッチがオフの状態にされていることを検知すると、終了条件が満たされていると判定する。
【0087】
また第1制御部25aには、予め運転継続時間が設定されてもよい。運転継続時間とは、加湿器100が運転を継続して行う時間である。運転継続時間は、例えば使用者が操作部24aを操作することによって設定される。第1制御部25aは、たとえばステップS2でファン21及びヒータ9を駆動させてからの経過時間がこの運転継続時間以上となった場合には、終了条件が満たされたと判定してもよい。
【0088】
また第1制御部25aは、加湿器100に備えられた各種のセンサ系統からの入力に基づいて終了条件の判定を行ってもよい。第1制御部25aは、例えば水位検出部によって給水タンク2内に水が無いことが検出されると、終了条件が満たされたと判定してもよい。
【0089】
また第1制御部25aは、ダクト温度検出部によって検出された高湿空気ダクト11内の温度が許容範囲を超えると、終了条件が満たされたと判定してもよい。高湿空気ダクト11内の温度の許容範囲は、例えば第1制御部25aに予め設定される。また第1制御部25aは本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11bまたは第2高湿空気吹出ダクト11cに人体が接触したことが近接センサによって検出されると、終了条件が満たされたと判定してもよい。
【0090】
第1制御部25aは、ステップS4で終了条件が満たされていないと判定した場合には、ステップS3の運転調整及びステップS4の判定を、終了条件が満たされるまで継続する。本実施の形態の加湿器100は、終了条件が満たされるまでの一定時間だけ、加湿対象に向かって、加湿空気W51及び加湿空気W52を供給する。第1制御部25aは、ステップS4で終了条件が満たされたと判定すると、加湿器100の電源をオフの状態にする(ステップS5)。これにより、加湿器100の運転が終了する。
【0091】
上記の実施の形態の加湿器100は、本体の一例として、本体部1、第1高湿空気吹出ダクト11b、第2高湿空気吹出ダクト11c、第1搬送空気吹出ダクト15b及び第2搬送空気吹出ダクト15cを備える。
【0092】
第1高湿空気吹出ダクト11bには、第1吹出口の一例である第1高湿空気吹出口12bが形成される。第2高湿空気吹出ダクト11cには、第2吹出口の一例である第2高湿空気吹出口12cが形成される。また第1搬送空気吹出ダクト15bには、第3吹出口の一例である第1搬送空気吹出口17bが形成される。第2搬送空気吹出ダクト15cには、第4吹出口の一例である第2搬送空気吹出口17cが形成される。
【0093】
第1高湿空気吹出口12bと第1搬送空気吹出口17bとは、上下に並んで配置される。また第2高湿空気吹出口12cと第2搬送空気吹出口17cとは、上下に並んで配置される。
【0094】
また加湿器100は、加湿手段の一例である蒸気生成部7及び吹出手段の一例であるファン21を備える。ファン21は、蒸気生成部7によって加湿された空気を、第1高湿空気吹出口12b及び第2高湿空気吹出口12cから吹き出させる。またファン21は、空気を、第1搬送空気吹出口17b及び第2搬送空気吹出口17cから吹き出させる。
【0095】
上記の実施の形態では、高湿空気W31が、第1高湿空気吹出口12bから横方向に吹き出される。また搬送空気W41が、第1搬送空気吹出口17bから横方向に吹き出される。高湿空気W31と搬送空気W41とは、併進しつつ上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合うように、吹き出される。これにより加湿器100は、加湿空気W51をより遠くまで供給することができる。
【0096】
同様に、上記の実施の形態では、高湿空気W32が、第2高湿空気吹出口12cから横方向に吹き出される。また搬送空気W42が、第2搬送空気吹出口17cから横方向に吹き出される。高湿空気W32と搬送空気W42とは、併進しつつ上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合うように、吹き出される。加湿空気W52は、より遠くまで供給される。上記の実施の形態であれば、一台の加湿器100によって、加湿された空気が、複数の方向に対してより遠くまで供給される。
【0097】
なお第1高湿空気吹出口12bは、第1搬送空気吹出口17bの上方に配置されていてもよい。また第2高湿空気吹出口12cは、第2搬送空気吹出口17cの上方に配置されていてもよい。本例の場合にも、上記の実施の形態と同様に、加湿された空気が、複数の方向に対してより遠くまで供給される。
【0098】
上記の実施の形態において、第1高湿空気吹出口12bは、第1搬送空気吹出口17bの下方に配置される。第2高湿空気吹出口12cは、第2搬送空気吹出口17cの下方に配置される。高湿空気W31及び高湿空気W32は、水の沸騰によって生じた蒸気W1から生成される。高湿空気W31及び高湿空気W32は、室温に比べて高温である。このため、第1高湿空気吹出口12bから吹き出された高湿空気W31及び第2高湿空気吹出口12cから吹き出された高湿空気W32は、上昇しようとする。
【0099】
一方、第1搬送空気吹出口17bから吹き出される搬送空気W41及び第2搬送空気吹出口17cから吹き出される搬送空気W42は、室温である。搬送空気W41及び搬送空気W42は、上昇せずに、横方向に吹き出される。
【0100】
横方向に吹き出された搬送空気W41は、高湿空気W31の上昇を妨げる。同様に、横方向に吹き出された搬送空気W42は、高湿空気W32の上昇を妨げる。これにより、高湿空気W31及び高湿空気W32の拡散が抑えられる。上記の実施の形態の加湿器100は、湿度が高い空気をより遠い位置まで届けることができる。
【0101】
なお搬送空気W41及び搬送空気W42は、例えば水平に比べて下向きに吹き出されてもよい。すなわち搬送空気W41は、高湿空気W31の風向と交わる方向に吹き出されてもよい。また搬送空気W42は、高湿空気W32の風向と交わる方向に吹き出されてもよい。
【0102】
搬送空気W41が吹き出される方向は、例えば第1風向調整部22bによって調整される。搬送空気W42が吹き出される方向は、例えば第2風向調整部22cによって調整される。また、例えば第1高湿空気吹出ダクト11b及び第1搬送空気吹出ダクト15bは、搬送空気W41が吹き出される方向と高湿空気W31が吹き出される方向とが交わるように形成されてもよい。第2高湿空気吹出ダクト11c及び第2搬送空気吹出ダクト15cは、搬送空気W42が吹き出される方向と高湿空気W32が吹き出される方向とが交わるように形成されてもよい。
【0103】
搬送空気W41は、水平に比べて下向きに吹き出されることにより、より効率よく高湿空気W31と混ざり合う。同様に、搬送空気W42は、水平に比べて下向きに吹き出されることにより、より効率よく高湿空気W32と混ざり合う。これにより加湿器100は、より遠くまで加湿空気W51及び加湿空気W52を届けることができる。
【0104】
上記の実施の形態において、第1高湿空気吹出口12b及び第1搬送空気吹出口17bは、左方を向く。第2高湿空気吹出口12c及び第2搬送空気吹出口17cは、右方を向く。すなわち、第1高湿空気吹出口12bは、平面視において第2高湿空気吹出口12cが向く方向の反対方向へ向く。第1搬送空気吹出口17bは、平面視において第2搬送空気吹出口17cが向く方向の反対方向へ向く。上記の実施の形態の加湿器100は、大きく異なる方向へ向かって加湿された空気を供給することができる。一例として、加湿空気W51が吹き出される方向と加湿空気W52が吹き出される方向とがなす角度は180度となる。
【0105】
上記の実施の形態の加湿器100は、第1風量調整板23aを備える。第1風量調整板23aは、第1風路11dの断面積を増減させることによって、第1風路11dに流れ込む空気の量を調整する。また第1風量調整板23aは、第2風路11eの断面積を増減させることによって、第2風路11eに流れ込む空気の量を調整する。これにより、第1高湿空気吹出口12bから吹き出される高湿空気W31の風量と第2高湿空気吹出口12cから吹き出される高湿空気W32の風量とが調整される。
【0106】
第2制御部25bは、一例として操作部24aからの信号に基づいて第1風量調整板23aを動作させる。すなわち使用者は、操作部24aを操作することによって、第1風量調整板23aを動作させることができる。上記の実施の形態の加湿器100であれば、使用者の好みに応じて、高湿空気W31の風量と高湿空気W32の風量とを調整することができる。
【0107】
上記の実施の形態の第2制御部25b及び第1風量調整板23aは、風量を変更する第1変更手段の一例である。なお第1風量調整板23aは、例えば使用者が直接手動で操作できるように形成されてもよい。
【0108】
また加湿器100は、第2風量調整板23bを備える。第2風量調整板23bは、第3風路15dの断面積を増減させることによって、第3風路15dに流れ込む空気の量を調整する。また第2風量調整板23bは、第4風路15eの断面積を増減させることによって、第4風路15eに流れ込む空気の量を調整する。これにより、第1搬送空気吹出口17bから吹き出される搬送空気W41の風量と第2搬送空気吹出口17cから吹き出される搬送空気W42の風量とが調整される。
【0109】
第3制御部25cは、一例として操作部24aからの信号に基づいて第2風量調整板23bを動作させる。すなわち使用者は、操作部24aを操作することによって、第2風量調整板23bを動作させることができる。上記の実施の形態の加湿器100であれば、使用者の好みに応じて、搬送空気W41の風量と搬送空気W42の風量とを調整することができる。上記の実施の形態の加湿器100は、複数の方向に対して、風量の異なる湿度の高い空気を供給することができる。
【0110】
上記の実施の形態の第3制御部25c及び第2風量調整板23bは、風量を変更する第2変更手段の一例である。なお第2風量調整板23bは、例えば使用者が直接手動で操作できるように形成されてもよい。また第1風量調整板23aと第2風量調整板23bとは、互いに連動するように形成されてもよい。例えば第2風量調整板23bは、第1風量調整板23aが動いた場合に第1風量調整板23aが動いた方向へ動くように形成されてもよい。
【0111】
また第1風量調整板23aは、第1風路11dまたは第2風路11eを開閉可能に形成されてもよい。例えば第1風路11dが第1風量調整板によって閉じられた場合には、第1高湿空気吹出口12bからは空気が吹き出されない。同様に、第2風量調整板23bは、第3風路15dまたは第4風路15eを開閉可能に形成されてもよい。本例であれば、加湿器100によって複数の方向に吹き出される空気の風量は、より広範囲で調整される。例えば加湿器100は、1方向のみに対して湿度の高い空気を供給することができる。
【0112】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図5は、実施の形態2の加湿器300を示す斜視図である。
図6は、実施の形態2の加湿器300を示す縦断面図である。
図5及び
図6において、実施の形態1の加湿器100と同じ構成については同じ符号を付す。また実施の形態1の加湿器100と同じ又は対応する構成については、詳細な説明を省略する。
【0113】
本実施の形態では、
図6の紙面上の左右方向を、前後方向とする。また
図6の紙面上の上下方向を、本実施の形態における上下方向とする。すなわち
図6の紙面に垂直な方向を、本実施の形態における左右方向とする。
【0114】
加湿器300は、実施の形態1の加湿器100と同様に、本体部1、給水タンク2及び貯水部3を備える。給水タンク2及び貯水部3は、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
【0115】
本実施の形態の加湿器300は、空気を加湿する加湿手段の一例として、第1蒸気生成部107及び第2蒸気生成部207を備える。第1蒸気生成部107及び第2蒸気生成部207は、実施の形態1の蒸気生成部7と同様の部位である。第1蒸気生成部107は、第1蒸発皿108及び第1ヒータ109を有する。第2蒸気生成部207は、第2蒸発皿208及び第2ヒータ209を有する。
【0116】
第1蒸発皿108の底面は、第1ホース110によって貯水部3の底部に接続される。第2蒸発皿208の底面は、第2ホース210によって貯水部3の底部に接続される。第1蒸発皿108及び第2蒸発皿208には、貯水部3から水が供給される。第1ヒータ109は、第1蒸発皿108を加熱することによって蒸気W101を生成する。第2ヒータ209は、第2蒸発皿208を加熱することによって蒸気W201を生成する。
【0117】
加湿器300は、第1高湿空気ダクト111及び第2高湿空気ダクト211を備える。第1高湿空気ダクト111は、蒸気W101を一端から取り込むように設けられる。第2高湿空気ダクト211は、蒸気W201を一端から取り込むように設けられる。
【0118】
第1高湿空気ダクト111は、
図6に示すように、一端から上方に向かって伸びた後に前方に向かって伸びるように形成される。第1高湿空気ダクト111の他端は、前方に向く。第1高湿空気ダクト111の他端には、第1高湿空気吹出口112が形成される。
【0119】
第2高湿空気ダクト211は、
図6に示すように、一端から上方に向かって伸びた後に後方に向かって伸びるように形成される。第2高湿空気ダクト211の他端は、後方に向く。第2高湿空気ダクト211の他端には、第2高湿空気吹出口212が形成される。
【0120】
すなわち第1高湿空気吹出口112と第2高湿空気吹出口212とは、本体部1に対して横方向に向く。本実施の形態において第1高湿空気吹出口112と第2高湿空気吹出口212とは、互いに反対方向へ向く。一例として、第1高湿空気吹出口112が向く方向と第2高湿空気吹出口212が向く方向とがなす角度は、180度である。
【0121】
一例として第1蒸気生成部107は、貯水部3よりも前方に設けられる。また第2蒸気生成部207は、例えば貯水部3よりも後方に設けられる。本実施の形態において第2高湿空気ダクト211は、第1高湿空気ダクト111よりも後方に配置される。
【0122】
第1高湿空気ダクト111の内部には、例えば第1ガードリブ113が設けられる。第1ガードリブ113は、異物及び使用者の手等が第1高湿空気吹出口112から第1高湿空気ダクト111の内部へ侵入することを妨げるように設けられる。同様に、第2高湿空気ダクト211の内部には、第2ガードリブ213が設けられる。これにより、例えば第1ヒータ109によって加熱された高温の空間及び第2ヒータ209によって加熱された高温の空間に使用者の手が侵入することが防止される。また異物が第1蒸気生成部107及び第2蒸気生成部207へ落下することが防止される。
【0123】
第1高湿空気ダクト111のうちの前方に向かって伸びる部位の底面は、第1高湿空気吹出口112に向かって上方に傾斜していてもよい。これにより、第1高湿空気ダクト111の内部で発生した結露水は、第1高湿空気ダクト111あるいは第1蒸気生成部107の内部へ留まる。
【0124】
同様に、第2高湿空気ダクト211のうちの後方に向かって伸びる部位の底面は、第2高湿空気吹出口212に向かって上方に傾斜していてもよい。これにより、第2高湿空気ダクト211の内部で発生した結露水は、第2高湿空気ダクト211あるいは第2蒸気生成部207の内部へ留まる。
【0125】
本体部1には、実施の形態1と同様に、吸気口14が形成される。本実施の形態において吸気口14は、例えば本体部1の左側面部分に形成される。
【0126】
また本実施の形態の加湿器300は、第1搬送空気ダクト115及び第2搬送空気ダクト215を備える。第1搬送空気ダクト115の一端には、第1気流取込口116が形成される。第2搬送空気ダクト215の一端には、第2気流取込口216が形成される。
【0127】
第1搬送空気ダクト115は、第1気流取込口116が本体部1の内部で下方を向くように設けられる。また第1搬送空気ダクト115は、例えば第1気流取込口116が吸気口14よりも前方に配置されるように設けられる。第2搬送空気ダクト215は、第2気流取込口216が本体部1の内部で下方を向くように設けられる。第2搬送空気ダクト215は、例えば第2気流取込口216が吸気口14よりも後方に配置されるように設けられる。本実施の形態において第2搬送空気ダクト215は、第1搬送空気ダクト115よりも後方に配置される。
【0128】
第1搬送空気ダクト115は、例えば第1高湿空気ダクト111の後方及び上方を通るように設けられる。第1搬送空気ダクト115の他端は、第1高湿空気ダクト111の他端の上方に位置する。第1搬送空気ダクト115の他端は、前方に向く。第1搬送空気ダクト115の他端には、第1搬送空気吹出口117が形成される。第1搬送空気吹出口117は、前方に向く。第1搬送空気吹出口117は、第1高湿空気吹出口112の上に並んで配置される。
【0129】
第2搬送空気ダクト215は、例えば第2高湿空気ダクト211の前方及び上方を通るように設けられる。第2搬送空気ダクト215の他端は、第2高湿空気ダクト211の他端の上方に位置する。第2搬送空気ダクト215の他端は、後方に向く。第2搬送空気ダクト215の他端には、第2搬送空気吹出口217が形成される。第2搬送空気吹出口217は、後方に向く。第2搬送空気吹出口217は、第2高湿空気吹出口212の上に並んで配置される。
【0130】
すなわち第1搬送空気吹出口117と第2搬送空気吹出口217とは、横方向に向く。また本実施の形態において第1搬送空気吹出口117と第2搬送空気吹出口217とは、互いに反対方向へ向く。一例として、第1搬送空気吹出口117が向く方向と第2搬送空気吹出口217が向く方向とがなす角度は、180度である。
【0131】
本実施の形態における第1高湿空気吹出口112は、加湿された空気を吹き出すための第1吹出口の一例である。第2高湿空気吹出口212は、加湿された空気を吹き出すための第2吹出口の一例である。また第1搬送空気吹出口117は、空気を吹き出すための第3吹出口の一例である。第2搬送空気吹出口217は、空気を吹き出すための第4吹出口の一例である。
【0132】
また本実施の形態における本体部1、第1高湿空気ダクト111、第2高湿空気ダクト211、第1搬送空気ダクト115及び第2搬送空気ダクト215は、加湿器300の本体の一例である。
【0133】
第1高湿空気ダクト111の内部には、第1高湿空気吹出口112に連通する第1風路111aが形成される。第2高湿空気ダクト211の内部には、第2高湿空気吹出口212に連通する第2風路211aが形成される。第1搬送空気ダクト115の内部には、第1搬送空気吹出口117に連通する第3風路115aが形成される。第2搬送空気ダクト215の内部には、第2搬送空気吹出口217に連通する第4風路215aが形成される。第1風路111a、第2風路211a、第3風路115a及び第4風路215aは、互いに独立な風路として形成される。
【0134】
また第1高湿空気ダクト111の内部には、第1蒸気生成部107の上方に第1蒸気混合空間118が形成される。第1蒸気混合空間118は、例えば円筒形状の空間に形成される。本体部1の内部には、第1搬送空気ダクト115の内部と第1蒸気混合空間118とを連通させる第1ガイド風路119が形成される。第1ガイド風路119は、第1蒸気混合空間118の中央に対して水平方向に偏った位置に形成される。
【0135】
第2高湿空気ダクト211の内部には、第2蒸気生成部207の上方に第2蒸気混合空間218が形成される。第2蒸気混合空間218は、例えば円筒形状の空間に形成される。本体部1の内部には、第2搬送空気ダクト215の内部と第2蒸気混合空間218とを連通させる第2ガイド風路219が形成される。第2ガイド風路219は、第2蒸気混合空間218の中央に対して水平方向に偏った位置に形成される。
【0136】
本体部1の内部には、実施の形態1と同様に吸気風路20が形成される。吸気風路20は、吸気口14から第1気流取込口116及び第2気流取込口216へ至る空間である。
【0137】
本実施の形態の加湿器300は、空気を吹き出させる吹き出し手段の一例として、第1ファン121及び第2ファン221を備える。第1ファン121は、第1高湿空気吹出口112及び第1搬送空気吹出口117から空気を吹き出させる第1送風機の一例である。第2ファン221は、第2高湿空気吹出口212及び第2搬送空気吹出口217から空気を吹き出させる第2送風機の一例である。
【0138】
第1ファン121及び第2ファン221は、吸気風路20の内部に設けられる。第1ファン121は、吸気口14と第1気流取込口116との間に設けられる。第2ファン221は、吸気口14と第2気流取込口216との間に設けられる。
【0139】
第1ファン121は、第1モータ121a及び第1翼部121bを有する。第1モータ121aは、第1翼部121bを回転させる。また第2ファン221は、第2モータ221a及び第2翼部221bを有する。第2モータ221aは、第2翼部221bを回転させる。
【0140】
第1ファン121は、第1翼部121bの回転によって、本体部1の外部から吸気口14を介して第1気流取込口116へ向かう気流を発生させる。第2ファン221は、第2翼部221bの回転によって、本体部1の外部から吸気口14を介して第2気流取込口216へ向かう気流を発生させる。
【0141】
第1ファン121及び第2ファン221は、気流を発生させることにより、本体部1の外部の空気を、吸気口14を介して吸気風路20へ取り込む。第1ファン121によって取り込まれる空気を、室内空気W102とする。また第2ファン221によって取り込まれる空気を、室内空気W202とする。
【0142】
第1搬送空気ダクト115には、第1風向調整部122が設けられてもよい。同様に、第2搬送空気ダクト215には、第2風向調整部222が設けられてもよい。第1風向調整部122及び第2風向調整部222は、例えば板状の部材である。
【0143】
第1風向調整部122は、第1搬送空気吹出口117の上側の縁に設けられる。第1風向調整部122は、第1搬送空気吹出口117から前方に向かって一端が突出するように設けられる。第1風向調整部122は、例えば他端が左右方向から軸支される。第1風向調整部122の一端は、軸支された他端を中心にして、上下方向に回動可能である。
【0144】
第2風向調整部222は、第2搬送空気吹出口217の上側の縁に設けられる。第2風向調整部222は、第2搬送空気吹出口217から後方に向かって一端が突出するように設けられる。第2風向調整部222は、例えば他端が左右方向から軸支される。第2風向調整部222の一端は、軸支された他端を中心にして、上下方向に回動可能である。
【0145】
加湿器300は、実施の形態1の加湿器100と同様、操作表示部24を備える。操作表示部24は、操作部24a及び表示部24bを有する。また加湿器300は、第1ファン121及び第2ファン221を制御する制御手段の一例として、制御装置25を備える。制御装置25は、例えば通電によって第1ファン121及び第2ファン221を制御する。また制御装置25は、例えば通電によって、第1ヒータ109及び第2ヒータ209を制御する。
【0146】
本実施の形態の制御装置25は、一例として第1加湿制御部125及び第2加湿制御部225を有する。第1加湿制御部125は、第1ファン121を制御する部位である。第2加湿制御部225は、第2ファン221を制御する部位である。
【0147】
第1加湿制御部125は、回路によって第1ファン121と接続される。第2加湿制御部225は、回路によって第2ファン221と接続される。第1加湿制御部125と第1ファン121とを接続する回路は、第2加湿制御部225と第2ファン221とを接続する回路と異なる回路である。本実施の形態の制御装置25は、第1ファン121と第2ファン221とを独立に制御することができる。
【0148】
また第1加湿制御部125は、回路によって第1ヒータ109と接続されてもよい。第2加湿制御部225は、回路によって第2ヒータ209と接続されてもよい。第1加湿制御部125と第1ヒータ109とを接続する回路は、第2加湿制御部225と第2ヒータ209とを接続する回路と異なる回路である。本実施の形態の制御装置25は、第1ヒータ109と第2ヒータ209とを独立に制御することができる。
【0149】
図6を参照して、加湿器300の運転について説明する。加湿器300は、実施の形態1の加湿器100と同様、電源がオンになることによって運転を開始する。加湿器300の電源がオンになると、第1ヒータ109、第2ヒータ209、第1ファン121及び第2ファン221が駆動する。
【0150】
第1ヒータ109が駆動することにより、蒸気W101が生成される。また第1ファン121が駆動することにより、室内空気W102が第1搬送空気ダクト115へ流れ込む。室内空気W102の一部は、第1ガイド風路119によって、第1蒸気混合空間118へ導かれる。円筒形状に形成された第1蒸気混合空間118の内部で、蒸気W101と室内空気W102とは、互いに旋回しながら混ざり合う。蒸気W101と室内空気W102とは、混ざり合って高湿空気W103となる。
【0151】
高湿空気W103は、第1高湿空気吹出口112へ向かって、第1風路111aを流れる。高湿空気W103は、第1高湿空気吹出口112から本体部1の外部へ吹き出される。高湿空気W103は、前方へ吹き出される。高湿空気W103は、第1ファン121が発生させた気流によって、第1高湿空気吹出口112から横方向に吹き出される。一例として高湿空気W103は、水平方向に吹き出される。
【0152】
第1搬送空気ダクト115へ流れ込んだ室内空気W102の一部は、第1搬送空気吹出口117へ向かって第3風路115aを流れる。第1搬送空気吹出口117へ向かって第3風路115aを流れる室内空気W102を、搬送空気W104と呼称する。搬送空気W104は、第1搬送空気吹出口117から前方へ吹き出される。
【0153】
また第2ヒータ209が駆動することにより、蒸気W201が生成される。第2ファン221が駆動することにより、室内空気W202が第2搬送空気ダクト215へ流れ込む。室内空気W202の一部は、第2ガイド風路219によって、第2蒸気混合空間218へ導かれる。円筒形状に形成された第2蒸気混合空間218の内部で、蒸気W201と室内空気W202とは、互いに旋回しながら混ざり合う。蒸気W201と室内空気W202とは、混ざり合って高湿空気W203となる。
【0154】
高湿空気W203は、第2高湿空気吹出口212へ向かって、第2風路211aを流れる。高湿空気W203は、第2高湿空気吹出口212から本体部1の外部へ吹き出される。高湿空気W203は、後方へ吹き出される。高湿空気W203は、第2ファン221が発生させた気流によって、第2高湿空気吹出口212から横方向に吹き出される。一例として高湿空気W103は、水平方向に吹き出される。
【0155】
第2搬送空気ダクト215へ流れ込んだ室内空気W202の一部は、第2搬送空気吹出口217へ向かって第4風路215aを流れる。第2搬送空気吹出口217へ向かって第4風路215aを流れる室内空気W202を、搬送空気W204と呼称する。搬送空気W204は、第2搬送空気吹出口217から後方へ吹き出される。
【0156】
図6に示すように、高湿空気W103と搬送空気W104とは、前方へ併進するように吹き出される。併進する高湿空気W103と搬送空気W104とは、上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合う。高湿空気W103と搬送空気W104とは、混ざり合って加湿空気W105となる。加湿空気W105は、前方の加湿対象へ向かって送り出される。
【0157】
また高湿空気W203と搬送空気W204とは、後方へ併進するように吹き出される。併進する高湿空気W203と搬送空気W204とは、上下方向から互いに熱交換しながら混ざり合う。高湿空気W203と搬送空気W204とは、混ざり合って加湿空気W205となる。加湿空気W205は、後方の加湿対象へ向かって送り出される。本実施の形態の加湿器300は、実施の形態1の加湿器100と同様に、加湿された空気を、複数の方向に対してより遠くまで供給することができる。
【0158】
上記の実施の形態の加湿器300は、上述のように、制御手段の一例として制御装置25を備える。制御装置25は、第1ファン121と第2ファン221とを独立に制御することができる。
【0159】
一例として制御装置25は、第1ファン121及び第2ファン221の一方を動作させ、他方を停止させることができる。制御装置25は、例えば第1ファン121及び第2ファン221の一方の出力を大きくして、他方の出力を小さくすることができる。また制御装置25は、例えば第1ファン121及び第2ファン221の一方を間欠運転させ、他方
を連続運転させることができる。また制御装置25は、例えば第1ファン121及び第2ファン221の一方には停止時間が長い間欠運転をさせ、他方には停止時間が短い間欠運転をさせることができる。
【0160】
上記の実施の形態であれば、第1ファン121及び第2ファン221の動作は、使用者の好みに応じて細かく調整される。これにより、例えば加湿空気W105及び加湿空気W205の風量は、より広範囲かつ細かく調整される。また加湿空気W105及び加湿空気W205の風量は、それぞれ独立に調整される。例えば使用者は、操作部24aを操作することにより、加湿器300に、加湿空気W105及び加湿空気W205の一方のみを吹き出させることができる。上記の実施の形態であれば、より使い勝手のよい加湿器300が得られる。
【0161】
また上記の実施の形態において制御装置25は、第1ヒータ109と第2ヒータ209とを独立に制御することができる。上記の実施の形態の加湿器300は、例えば加湿空気W105及び加湿空気W205の湿度を、それぞれ独立に調整することができる。
【0162】
図7は、制御装置25の処理回路の構成例を示す図である。上記の実施の形態1及び実施の形態2の制御装置25は、例えば印刷配線基板を有する。この印刷配線基板上には、一例として、記憶回路、記憶回路に記憶された各種の制御プログラムを実行する演算処理部、演算処理部に対して信号を入出力する入出力回路及び時間を計測するタイマー回路が設けられる。記憶回路、演算処理部、入出力回路及びタイマー回路を、まとめて処理回路とする。
【0163】
制御装置25の各機能は、この処理回路により実現される。処理回路は、専用ハードウェア400であってもよい。処理回路は、プロセッサ401及びメモリ402を備えていてもよい。処理回路は、一部が専用ハードウェア400として形成され、更にプロセッサ401及びメモリ402を備えていてもよい。
図7は、処理回路が、その一部が専用ハードウェア400として形成され、プロセッサ401及びメモリ402を備えている場合の例を示している。
【0164】
処理回路の一部が、少なくとも1つの専用ハードウェア400である場合、処理回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
【0165】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ401及び少なくとも1つのメモリ402を備える場合、制御装置25の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ402に格納される。プロセッサ401は、メモリ402に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。プロセッサ401は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ402には、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
【0166】
このように、制御装置25の各機能は、処理回路によって実現することができる。なお加湿器100及び加湿器300は、各機器を制御するための装置を、制御装置25以外に備えていてもよい。各機器を制御するための制御装置25以外の装置の機能は、上記のように、制御装置25と同様に処理回路によって実現される。