(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6729907
(24)【登録日】2020年7月6日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】グループ管理システム、グループ管理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20200716BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-10102(P2020-10102)
(22)【出願日】2020年1月24日
【審査請求日】2020年2月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000174943
【氏名又は名称】三井住友建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】黒川 聡
(72)【発明者】
【氏名】石橋 由敬
(72)【発明者】
【氏名】藤井 智
(72)【発明者】
【氏名】須田 喜敏
(72)【発明者】
【氏名】明賀 信公
(72)【発明者】
【氏名】吉田 昌司
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 英樹
【審査官】
上田 威
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−134975(JP,A)
【文献】
特開2004−140502(JP,A)
【文献】
特開2016−103148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成するコード情報生成手段と、
前記所望人数分のユーザのユーザ識別情報と対応する前記コード情報のリストを生成するリスト生成手段と、
前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信するリスト送信手段と、
前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属するユーザとして管理するグループ管理手段と、
を備えるグループ管理システム。
【請求項2】
前記コード情報を読み込んだ端末からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信した端末を利用するユーザの識別情報に対応するコード情報を前記リストから削除するリスト更新手段と、
を備える請求項1に記載のグループ管理システム。
【請求項3】
前記ユーザのうちの作業者が利用する前記端末を示す作業端末からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該作業端末を利用するユーザの識別情報に対応するコード情報を前記リストから削除するリスト更新手段と、
を備える請求項1に記載のグループ管理システム。
【請求項4】
前記コード情報生成手段が生成する前記コード情報は、特定ユーザに関するコード情報と、非特定ユーザに関するコード情報を含む
請求項1または請求項2に記載のグループ管理システム。
【請求項5】
前記コード情報生成手段は、前記グループに属するユーザの利用する端末の専用アクセスページ情報を含む前記コード情報を生成する
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項6】
前記リスト送信手段は、前記端末複数のうち、前記発行要求を受け付けた端末に対し、前記リストを送信する
請求項1から4の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項7】
前記所望人数分は、グループに属するユーザの人数を示す
請求項1から5の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項8】
前記コード情報生成手段は、有効期限を含めた前記コード情報を生成し、
前記リスト更新手段は、前記有効期限内において、前記リストの更新を行う
請求項2または請求項3に記載のグループ管理システム。
【請求項9】
前記リスト更新手段は、削除する前記コード情報に対応するユーザ識別情報を前記リストから削除する
請求項2、3、8の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項10】
前記リスト生成手段は、前記削除されたユーザの識別情報を除いたユーザの識別情報からなる更新後リストを生成する
請求項2、3、8、9の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項11】
前記グループ管理システムは、前記ユーザ識別情報と前記グループを示すグループ識別情報と、前記コード情報の読込完了または未完了を示すフラグ情報とを対応付けたテーブルを備え、
前記リスト更新手段は、前記テーブルにおいて、受信した前記コード情報読込通知に含まれるユーザ識別情報に対応する前記フラグ情報が読込未完了である場合、前記削除を行う
請求項2、3、8、9、10の何れか一項に記載のグループ管理システム。
【請求項12】
前記グループ管理システムは、前記テーブルにおいて、受信した前記コード情報読込通知に含まれるユーザ識別情報に対応する前記フラグ情報が読込完了である場合、前記コード情報読込通知を送信した前記端末にコード情報の破棄要求を送信する
請求項11に記載のグループ管理システム。
【請求項13】
前記リスト送信手段は、さらに前記ユーザのうちの管理者が利用する前記端末を示す管理端末からの要求に基づいて前記更新後リストを前記管理端末に送信する
請求項10に記載のグループ管理システム。
【請求項14】
グループ管理システムのコード情報生成手段が、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成し、
前記グループ管理システムのリスト生成手段が、前記所望人数分のユーザのユーザ識別情報と対応する前記コード情報のリストを生成し、
前記グループ管理システムのリスト送信手段が、前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信し、
前記グループ管理システムのグループ管理手段が、前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属するユーザとして管理する
グループ管理方法。
【請求項15】
グループ管理装置のコンピュータを、
所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成するコード情報生成手段、
前記所望人数分のユーザのユーザ識別情報と対応する前記コード情報のリストを生成するリスト生成手段、
前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信するリスト送信手段、
前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属するユーザとして管理するグループ管理手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グループ管理システム、グループ管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特定人物や特定できない人物が一つの場所に集まる場合に、それら集まった人物を容易に管理することが求められる場合がある。例えば建設現場では、所定期間継続してその建設現場で作業する特定人物と、日雇い作業者などの臨時でその建設現場で作業する非特定人物とが集まり、協働して作業する場合が多い。このような場合には、建設現場で作業する特定人物と非特定人物を適切に管理する必要が生じる。また大人数が集まる会合などの特定人物や非特定人物が集まる場において、それらの場に参加する人物を適切に管理することや、それら参加した人物にのみ情報を提供するなどの目的の為、コンピュータシステムを用いてグループ管理を行う必要がある。
【0003】
関連する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1の技術ではあるグループ管理サーバがグループに属する人物にQRコード(登録商標)を発行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−197025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようなグループ管理において、所望のタイミング毎に容易に1つのグループに含まれる最新の複数の人物をグルーピングして管理することのできる技術が求められている。
【0006】
そこでこの発明は、上述の課題を解決するグループ管理装置、グループ管理方法、プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の第一の態様によれば、グループ管理システムは、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成するコード情報生成手段と、前記所望人数分のユーザ
のユーザ識別情報と対応する
前記コード情報のリストを生成するリスト生成手段と、前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信するリスト送信手段と、前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末
複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知
に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属する
ユーザとして管理するグループ管理手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
発明の第二の態様によれば、グループ管理方法は、
グループ管理システムのコード情報生成手段が、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成し、
前記グループ管理システムのリスト生成手段が、前記所望人数分のユーザの
ユーザ識別情報と対応する
前記コード情報のリストを生成し、
前記グループ管理システムのリスト送信手段が、前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信し、
前記グループ管理システムのグループ管理手段が、前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末
複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知
に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属する
ユーザとして管理することを特徴とする。
【0009】
発明の第三の態様によれば、プログラムは、グループ管理装置のコンピュータを、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成するコード情報生成手段、前記所望人数分のユーザの
ユーザ識別情報と対応する
前記コード情報のリストを生成するリスト生成手段、前記リストを前記ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信するリスト送信手段、前記コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末
複数からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知
に対応するユーザ識別情報で示される複数のユーザを最新のグループに属する
ユーザとして管理するグループ管理手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、所望のタイミング毎に容易に1つのグループに含まれる最新の複数の人物をグルーピングして管理するグループ管理の手法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態によるグループ管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるグループ管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるグループ管理装置の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるグループ管理システムの処理フローを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるグループ管理装置の処理フローを示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による管理ページのグループ管理登録欄の例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による管理ページの作業者入力の例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるグループ管理テーブルの例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるリストの例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるグループ管理システムの最小構成を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態による最小構成によるグループ管理システムの処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態によるグループ管理システムを図面を参照して説明する。
図1は本実施形態によるグループ管理装置を含むグループ管理システムの構成を示すブロック図である。
グループ管理システム100は、少なくともグループ管理装置1を備える。本実施形態によるグループ管理システム100において、グループ管理装置1は、ユーザ端末51〜54と通信接続する。ユーザ端末51〜54を総称してユーザ端末5と呼ぶこととする。グループ管理装置1は、それ以外の台数のユーザ端末5と通信接続してよい。グループ管理装置1は、特定人物(特定ユーザ)が利用する端末の識別情報と、非特定人物(非特定ユーザ)が利用する端末の識別情報のうち、1つのグループとして管理するユーザや端末の識別情報に一つのグループの識別情報を紐づけて、グループ管理を行う。
【0013】
本実施形態においては、ユーザ端末51を、ある建設現場の管理者が利用する。またユーザ端末52、ユーザ端末53、ユーザ端末54を、建設現場の作業者が利用する。ユーザ端末52、ユーザ端末53、ユーザ端末54を利用する作業者のうち、例えばユーザ端末52、ユーザ端末53を利用する作業者は、建設現場において所定期間継続して働いている、例えば管理者と同じ会社に属する作業者(グループ管理登録前に特定できる特定人物)であるとする。またユーザ端末54を利用する作業者は、建設現場に臨時で配属された作業者(グループ管理登録前に特定できない非特定人物)であるとする。グループ管理装置1は、このようなグループ管理登録前に特定できる特定人物と、グループ管理登録前に特定できない非特定人物を、容易に管理できるようにするための処理を行う。
【0014】
図2は、グループ管理装置のハードウェア構成を示す図である。
図2で示すように、グループ管理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、データベース104、通信モジュール105等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。なおユーザ端末5も同様のハードウェアを備えたコンピュータである。
【0015】
図3は、グループ管理装置の機能ブロック図である。
グループ管理装置1は、グループ管理プログラムを実行する。これによりグループ管理装置は、制御部11、コード情報生成部12、リスト生成部13、リスト送信部14、グループ管理部15、リスト更新部16、UI(User Interface)部17の各機能を発揮する。
【0016】
制御部11は、グループ管理装置1の他の機能を制御する。
コード情報生成部12は、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて所望人数分のコード情報を生成する。
リスト生成部13は、所望人数分の作業者のそれぞれの識別情報と対応するコード情報のリストを生成する。
リスト送信部14は、生成したリストを、何れかの端末に送信する。リストの送信先の端末は、本実施形態においては管理者が利用するユーザ端末51であるとする。
グループ管理部15は、リストに含まれるコード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだユーザ端末5からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信したユーザ端末5を最新のグループに属するユーザの利用するユーザ端末5として管理する。
リスト更新部16は、コード情報を読み込んだユーザ端末5からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信したユーザ端末5を利用するユーザの識別情報に対応するコード情報をリストから削除する。
UI部17は、ユーザ端末5からのアクセスに基づいて管理ページをユーザ端末5へ送信する。
【0017】
このような機能を備えることにより、グループ管理装置1は、所望のタイミング毎に容易に1つのグループに含まれる最新の複数の人物をグルーピングして管理するグループ管理の手法を提供する。
【0018】
本実施形態においては、コード情報生成部12、リスト生成部13、リスト送信部14、グループ管理部15、リスト更新部16、UI部17の各構成を、グループ管理装置1が備える態様について説明する。しかしながら、グループ管理装置1がグループ管理部15、UI部17の機能を備え、コード発行装置などの他のコンピュータ装置がコード情報生成部12、リスト生成部13、リスト送信部14、リスト更新部16を備え、それら装置間で通信ネットワークを介して接続して情報を送受信することにより、グループ管理システム100が構成されるようにしてもよい。または、コード情報生成部12、リスト生成部13、リスト送信部14、グループ管理部15、リスト更新部16、UI部17の各構成のうち何れか一つまたは複数の機能をグループ管理装置1が備え、他の一つまたは複数の装置が残りの他の機能を備えるようにしてもよい。
【0019】
図4は本実施形態によるグループ管理システムの処理フローを示す図である。
図5は本実施形態によるグループ管理装置の処理フローを示す図である。
次に
図4、
図5を用いて本実施形態によるグループ管理装置の処理フローを順を追って説明する。
まず管理者の属する会社は、管理者に対して当該管理者が管理するグループに属する可能性のある人数分のユーザ端末5を貸与する。例えば会社が建設会社であり、管理者は建設現場の自身の持ち場で作業する作業者を管理する。作業者には当該会社に属する作業者や、臨時の日雇いなどで作業する作業者が含まれる。管理者は、必要と推定される人数分の各作業者の識別情報等を、グループ管理装置1に登録する。
【0020】
この登録において、管理者は、ユーザ端末51をグループ管理装置1に通信接続させる。グループ管理装置1のUI部17は、ウェブサーバの機能を有する。ユーザ端末51の通信接続に基づいて、UI部17は管理ページをユーザ端末51へ送信する(ステップS101)。管理者は、当該管理ページを用いて、グループとして管理される可能性のある所望人数分の特定作業者や非特定作業者の情報を登録することができる。
【0021】
図6は、管理ページのグループ管理登録欄の例を示す図である。
管理ページには、グループ管理登録欄が表示されている。グループ管理登録欄には、任意のグループ名、グループに属するユーザ端末5がアクセスできる専用のウェブページの接続先ドメイン、有効期限の欄が設けられている。管理者は、ユーザ端末51を操作して、グループ名、接続先ドメイン、有効期限を入力し、グループ管理登録ボタンを押下する。ユーザ端末51は、グループ名、接続先ドメイン、有効期限を含むグループ管理登録要求を、グループ管理装置1へ送信する。
【0022】
図7は、管理ページの作業者入力の例を示す図である。
管理ページには、さらに作業者入力欄が表示されている。作業者入力欄には、作業者名と、作業者が母語とする言語を入力する入力欄が設けられている。管理者は、ユーザ端末51を操作して、作業者名(管理者名を含んでよい)、言語を入力し、コード発行ボタンを押下する。ユーザ端末51は、作業者名、言語の組を一つ以上含むコード発行要求を、グループ管理装置1へ送信する。なお、作業者名にはグループ管理登録前に特定できるグループ内で管理する特定人物の氏名、またはグループ管理登録前に特定できない非特定人物としての仮の氏名(UserA、UserBなど)の何れかを入力することができる。
【0023】
グループ管理装置1は、グループ管理登録要求とコード発行要求を受信する(ステップS102)。UI部17は、グループ管理登録要求を取得する。またUI部17は、コード発行要求を取得する。UI部17は、グループ管理登録要求に含まれる、グループ名、接続先ドメイン、有効期限と、コード発行要求に含まれる、氏名と言語と、コード情報の読込未完了であることを示す読込フラグとを紐づけて、グループ管理テーブルを生成する(ステップS103)。UI部17は、グループ管理テーブル(
図8)をデータベース104に記録する。UI部17は、グループ管理テーブルを生成すると、コード情報生成部12へコード情報の生成を指示する。
【0024】
コード情報生成部12は、グループ管理テーブルをデータベース104から読み取る。コード情報生成部12は、グループ管理テーブルに含まれる作業者の人数分のコード情報を生成する(ステップS104)。当該コード情報は、QRコード(登録商標)などの二次元コードであって良い。コード情報は、バーコードや文字列であってもよい。本実施形態においては、コード情報がQRコード(登録商標)である場合を例に説明する。コード情報生成部12は、生成したコード情報を、グループ管理テーブルの各作業者に紐づけて記録する。
【0025】
なおコード情報生成部12は、グループ名、接続先ドメイン、有効期限、氏名、言語の各情報を含むコード情報を生成してもよい。コード情報には、その他の情報が含まれてもよい。例えば、上述の管理ページを用いた作業者の入力において、対応するユーザ端末5の識別情報を入力できる場合には、当該ユーザ端末5の識別情報がコード発行要求に含まれる。この場合、コード情報生成部12は、ユーザ端末5の識別情報を、グループ名、接続先ドメイン、有効期限、氏名、言語の各情報と共に格納されたコード情報を生成してもよい。この場合、コード情報生成部12は、グループ管理テーブルに含まれる作業者の氏名と、当該作業者の氏名に対して生成したコード情報とを紐づけて記録してもよい。コード情報生成部12は、コード情報をグループ管理テーブルに記録すると、リスト生成部13にリスト生成を指示する。
【0026】
リスト生成部13は、リスト生成の指示を取得すると、データベース104からグループ管理テーブルを読み取る。リスト生成部13は、グループ管理テーブルから作業者氏名、言語、コード情報の組を取得して、その関係をリスト化したリスト(
図9)を生成する(ステップS105)。リスト生成部13は、生成したリストをリスト送信部14へ出力する。リスト送信部14は、リストのデータを、ユーザ端末5のうちの何れか一つのユーザ端末5へ送信する。本実施形態においては、管理者のユーザ端末51の識別情報に基づいて、予めユーザ端末51のネットワークアドレスがグループ管理テーブルに登録されているものとする。リスト送信部14は、ユーザ端末51のネットワークアドレスに宛てて、リストのデータを送信する(ステップS106)。これにより、ユーザ端末51がリストを受信し、ディスプレイ等に表示する。なお、ユーザ端末51が、グループ管理装置1に通信接続している状態で、UI部17のウェブ機能が、リストのウェブページをユーザ端末51に送信してもよい。
【0027】
以上の処理は、管理者が各作業者に会社から支給されたユーザ端末5を、各作業者に配布する前に行われる。そして、管理者は、ユーザ端末51を受信できる状況において、会社から支給されたユーザ端末5を、建設現場に集まった作業者のうち自身の管理する作業者に渡す。上述したように当該作業者の中には、グループ管理登録前に特定できていたグループ内で管理する特定人物と、グループ管理登録前には特定できなかった非特定人物が含まれているとする。
【0028】
管理者は、ユーザ端末5を作業者に渡す際に、自身が利用するユーザ端末51のディスプレイにリストを表示する(ステップS107)。また管理者は、ユーザ端末5を渡した作業者を特定し、当該作業者の氏名に紐づいてリストに表示されているコード情報を拡大表示する操作を行う。
【0029】
管理者は、自身の会社に属する作業者である場合には、作業者の顔や氏名を知っていることがほとんどの為、その管理者の氏名に紐づいてリストに表示されているコード情報を拡大表示する操作することができる。または管理者は、作業者の顔や氏名を知らない場合には、氏名や所属先を確認して、確認した氏名に紐づいてリストに表示されているコード情報を拡大表示する操作を行う。管理者は、作業者が臨時の日雇いの作業者である場合には、非特定人物として入力した仮の氏名(UserA、UserBなど)の何れかに紐づいてリストに表示されているコード情報を拡大表示する操作を行う。
【0030】
管理者は、ユーザ端末5を渡したユーザに、そのユーザ端末5のコードリーダ機能を用いてコード情報を読み込むよう指示する。作業者は、渡されたユーザ端末5を操作してコードリーダ機能を起動し、コード情報をユーザ端末5に読み込ませる。これによりユーザ端末5はコード情報を読み込む(ステップS108)。一例としては、作業者A(特定作業者)が利用するユーザ端末52は、作業者Aの氏名に紐づいてリストに掲載されるコード情報を読み込む。また作業者B(特定作業者)が利用するユーザ端末53は、作業者Bの氏名に紐づいてリストに掲載されるコード情報を読み込む。作業者C(非特定作業者)が利用するユーザ端末53は、仮の氏名(UserA)に紐づいてリストに掲載されるコード情報を読み込む。
【0031】
コード情報を読み込んだ各ユーザ端末5は、コード情報を記憶する。ユーザ端末5は、コード情報に接続先ドメイン、有効期限が含まれる場合には、グループ内で利用する専用アプリケーションに自動設定するようにしてもよい。例えば専用アプリケーションは、グループ内のユーザで、ユーザ端末5を用いて会話ができるトランシーバ機能を備えており、自動設定された情報を用いて、グループ内の他のユーザ端末5と通信する処理を提供するプログラムであってよい。当該専用アプリケーションを起動した際には、ユーザ端末5は、接続先ドメインのウェブページにアクセスするように設定されてもよい。接続先ドメインは専用アクセスページ情報の一例である。
【0032】
ユーザ端末5は、コード情報を読み込むと、当該コード情報に含まれるグループ名と作業者氏名を少なくとも含むコード情報読込通知を、グループ管理装置1へ送信する(ステップS109)。作業者氏名はユーザ端末5を利用するユーザの識別情報であるため、ユーザ端末の識別情報の一例としても定義される。またはコード情報読込通知には、ユーザ端末5が読み込んだコード情報そのものが含まれていてもよい。
【0033】
グループ管理装置1は、コード情報を読み込んだユーザ端末5から、コード情報読込通知を受信する(ステップS110)。グループ管理装置1のUI部17はコード情報読込通知を取得する。UI部17は、グループ管理テーブルにおいて、コード情報読込通知に含まれるグループと作業者氏名とに紐づく読込フラグが読込未完了であるかを判定する(ステップS111)。UI部17は、読込フラグが読込完了である場合、当該コード情報は既に他のユーザ端末5で読み込まれたコード情報であるため、当該コード情報読込通知を送信したユーザ端末5へコード情報破棄要求を送信する(ステップS112)。コード情報破棄要求を受信したユーザ端末5は、読み込んだコード情報の削除、また読み込んだコード情報に基づいて設定した情報などを破棄する。
【0034】
UI部17は、読込フラグが読込未完了である場合、当該コード情報は他のユーザ端末5で読み込まれていないコード情報であるため、当該コード情報読込通知を送信したユーザ端末5へ登録完了通知を送信する(ステップS113)。ユーザ端末5は、登録完了通知を受信する。ユーザ端末5は、登録完了通知を受信した後に、上述のコード情報に含まれる情報を用いた自端末の設定を行うようにしてもよい。
【0035】
グループ管理装置1のUI部17は、読込フラグが読込未完了である場合、さらに、コード情報読込通知をリスト更新部16へ出力する。リスト更新部16は、コード情報読込通知を取得する。リスト更新部16は、コード情報読込通知に含まれるグループ名と、作業者氏名とを特定する。リスト更新部16は、グループ名と作業者氏名とに基づいて、データベース104に記録されているリストのデータを特定し、そのリストから作業者氏名とコード情報の対応関係を削除する(ステップS114)。これにより、リストから、コード情報を読み込んだユーザ端末5の作業者の情報が削除された更新後のリストを生成する(ステップS115)。リスト更新部16は、更新後のリストをデータベース104に記録されている更新前のリストに上書きしてリストを更新する。以降、管理者が、ユーザ端末51を用いてグループ管理装置1に接続し、リストの閲覧を要求した場合には、グループ管理装置1のリスト送信部14は、更新後のリストをユーザ端末51へ送信する。これにより、管理者のユーザ端末51には更新後のリストが表示されるので、どの作業者がユーザ端末51を用いてコード情報を読み込んでいないかを確認することができる。
【0036】
またUI部17はコード情報読込通知に含まれるグループ名と作業者氏名とをグループ管理部15へ出力する。グループ管理部15は、グループ管理テーブルにおいてグループ名と作業者氏名に紐づいて設けられるフラグであって、コード情報の読込完了か否かを示すフラグ情報を読込未完了から読込完了に書き換える(ステップS116)。これにより、グループ管理部15は、コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだユーザ端末5からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信したユーザ端末5を最新のグループに属するユーザの利用する端末として管理する。
【0037】
グループ管理装置1の制御部11は、次の、コード情報読込通知を受信したかを判定する(ステップS117)。制御部11は、コード情報読込通知を再度受信した場合には、上述のステップS110からの処理を繰り返す。制御部11は、有効期限が経過したかを判定し(ステップS118)、有効期限が経過した場合には処理の繰り返しを終了する。
【0038】
なお上述のグループ管理装置1の処理の説明では、コード情報読込通知を受信した場合には、グループ管理装置1は、そのコード情報読込通知に含まれるグループ名と、作業者氏名とに基づいて特定したリストから、作業者氏名とコード情報の対応関係を削除している。そしてグループ管理装置1は、その後に受信したコード情報読込通知に含まれるグループ名と、作業者氏名に基づくコード情報がリストに無い場合には、コード情報破棄要求をユーザ端末5へ送信している。しかしながら、グループ管理装置1は、コード情報読込通知を受信した場合に、そのコード情報読込通知に含まれるグループ名と、作業者氏名とに基づいて特定したリストから、作業者氏名とコード情報の対応関係を削除しないようにしてもよい。この場合、グループ管理装置1のグループ管理部15は、受信したコード情報読込通知に含まれるグループ名と作業者氏名に紐づいてグループ管理テーブルに設けられるフラグ情報が読込完了である場合、直ちにコード情報破棄要求をユーザ端末5へ送信してもよい。これにより、同じコード情報の複数のユーザ端末5への読み込み及びコード情報に基づく設定等を防止することができる。つまりこのような場合に、グループ管理装置1は、コード情報の2重読み込みをエラーとしてはじき、グループに加入できない仕組みを提供することができる。
【0039】
以上の処理によれば、特定人物と非特定人物を、所望のタイミング毎に容易に1つのグループに含まれる人物として管理することができる。例えば、その日限りの所定の作業現場で働く作業者のグルーピングを行い、グループ管理することができる。
【0040】
また上述の処理によれば、管理者は、グルーピングされる各作業者などのユーザに個々のIDを割り振ることや、IDに対応するユーザを逐一特定してグループ管理装置に登録する必要が無く、各ユーザに配布したユーザ端末51にコード情報を読み込ませるだけで、所望のタイミングでグループ管理を開始することができるので、煩雑なグループ管理の登録の作業を軽減することができる。またグループに属する可能性の人数が不明な場合でも、想定される最大の人数分のコード情報のみ発行されるように作業者を登録しておけば、コード情報を読み込んだ順番に、管理者が管理するグループに含まれるユーザを管理することができる。
【0041】
上述の処理においては、建設現場において作業する作業者のグループを管理するために使用される例を示している。しかしながら、グループ管理装置1は、それ以外の目的でグループを管理するために利用されてもよい。例えば、不特定多数が集まる会合において、制限人数分の特定参加者(特定ユーザ)または非特定参加者(非特定ユーザ)の情報を、グループ管理装置1に携帯端末(ユーザ端末5に相当)を接続させたある参加者の一人が当該携帯端末を用いて登録する。この登録に基づいてグループ管理装置1が携帯端末からグループ管理登録要求とコード発行要求を受信する。またその後、上記と同様の処理によりグループ管理装置1は、グループ管理テーブルの生成、制限人数分のコード情報の生成、リストの生成を行い、担当者の携帯端末にリストを送信する。事前に管理者の管理ページを用いた操作に基づいて、グループ管理テーブルに参加者と参加者に対応する端末のアドレスなどを紐づけて登録されている場合には、リストの送信先は、グループ管理装置のリスト送信部がランダムに決定してもよい。そして、各参加者は自身の所持する携帯端末を用いて担当者から提示されたリストに含まれるコード情報のうち、自身に対応する、または氏名が非特定参加者の名称となっているコード情報を読み込む。各携帯端末は、コード情報を読み込んだ場合、コード情報読込通知をグループ管理装置1へ送信する。グループ管理装置1は、コード情報読込通知の受信に基づいて、コード情報読込通知を送信した端末のユーザをグルーピングして管理する。これにより、会合に参加した最新の参加者の人数の把握や、各端末の管理、参加者の端末のアクセスに基づく同一サービスの提供などを行うことができる。
【0042】
図10はグループ管理システムの最小構成を示す図である。
図11は最小構成によるグループ管理システムの処理フローを示す図である。
グループ管理システム100は、少なくともコード情報生成手段92と、リスト生成手段93と、リスト送信手段94と、グループ管理手段95の構成を備えればよい。
コード情報生成手段92は、所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて所望人数分のコード情報を生成する(ステップS201)。
リスト生成手段93は、所望人数分のユーザのそれぞれの識別情報と対応するコード情報のリストを生成する(ステップS202)。
リスト送信手段94は、生成されたリストを、ユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信する(ステップS203)。
グループ管理手段95は、コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信した端末を最新のグループに属するユーザの利用する端末として管理する(ステップS204)。
【0043】
上述の各装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0044】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0045】
1・・・グループ管理装置
5・・・ユーザ端末
11・・・制御部
12・・・コード情報生成部(コード情報生成手段)
13・・・リスト生成部(リスト生成手段)
14・・・リスト送信部(リスト送信手段)
15・・・グループ管理部(グループ管理手段)
16・・・リスト更新部(リスト更新手段)
17・・・UI部
【要約】
【課題】所望のタイミング毎に容易に1つのグループに含まれる最新の複数の人物をグルーピングして管理するグルーピング管理システムを提供する。
【解決手段】所望人数分のコード情報の発行要求に基づいて前記所望人数分のコード情報を生成する。所望人数分のユーザのそれぞれの識別情報と対応するコード情報のリストを生成する。リストをユーザのうちの何れかのユーザが利用する端末に送信する。コード情報のうちの何れかのコード情報を読み込んだ端末からのコード情報読込通知の受信に基づいて、当該コード情報読込通知を送信した端末を最新のグループに属するユーザの利用する端末として管理する。
【選択図】
図1