特許第6730010号(P6730010)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECプラットフォームズ株式会社の特許一覧

特許6730010装置、制御回路、制御方法およびプログラム
<>
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000002
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000003
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000004
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000005
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000006
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000007
  • 特許6730010-装置、制御回路、制御方法およびプログラム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6730010
(24)【登録日】2020年7月6日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】装置、制御回路、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   F04D 27/00 20060101AFI20200716BHJP
   F25B 49/00 20060101ALI20200716BHJP
【FI】
   F04D27/00 101M
   F25B49/00 Z
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-164939(P2015-164939)
(22)【出願日】2015年8月24日
(65)【公開番号】特開2017-44075(P2017-44075A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2018年7月13日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】中野 秀樹
【審査官】 田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−211086(JP,A)
【文献】 特開昭61−015578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記回転数制御信号に対応する回転数とを記憶する記憶手段と、
前記ファンについての目標回転数が入力されると、前記記憶手段に記憶されている前記回転数制御信号と前記回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行い、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号が前記記憶手段に記憶されていないときに、前記記憶手段に記憶されている前記回転数制御信号と前記回転数と、前記目標回転数との関連性にもとづいて算出した、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行う制御手段とを備え、
前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの数は複数であり、
前記記憶手段に記憶されている前記回転数は、前記回転数制御信号で回転させたそれぞれの前記ファンについて測定された前記回転数の代表値である
とを特徴とする装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶される、前記回転数制御信号以外の前記回転数制御信号である他回転数制御信号に対応する回転数は、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された回転数をもとに算出された回転数である
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ファンの回転数を測定し、出力する測定手段
をさらに備え、
前記記憶手段に記憶される測定された回転数は、前記測定手段で測定され、出力された回転数である
ことを特徴とする請求項又は2に記載の装置。
【請求項4】
ファンについての目標回転数が入力されると、記憶回路に記憶されている、前記ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記回転数制御信号に対応する回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行い、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号が前記記憶回路に記憶されていないときに、前記記憶回路に記憶されている前記回転数制御信号と前記回転数と、前記目標回転数との関連性にもとづいて算出した、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行い、
前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの数は複数であり、
前記記憶回路に記憶されている前記回転数は、前記回転数制御信号で回転させたそれぞれの前記ファンについて測定された前記回転数の代表値である
ことを特徴とする制御回路。
【請求項5】
前記回転数制御信号以外の前記回転数制御信号である他回転数制御信号に対応する回転数は、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された回転数をもとに算出された回転数である
ことを特徴とする請求項4に記載の制御回路。
【請求項6】
ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記回転数制御信号に対応する回転数とを記憶し、
前記ファンについての目標回転数が入力されると、記憶している前記回転数制御信号と前記回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行い、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号を記憶していないときに、記憶している前記回転数制御信号と前記回転数と、前記目標回転数との関連性にもとづいて算出した、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行う制御をし、
前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの数は複数であり、
前記記憶している前記回転数は、前記回転数制御信号で回転させたそれぞれの前記ファンについて測定された前記回転数の代表値である
ことを特徴とする装置の制御方法。
【請求項7】
記憶している、前記回転数制御信号以外の前記回転数制御信号である他回転数制御信号に対応する回転数は、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された回転数をもとに算出された回転数である
ことを特徴とする請求項6に記載の装置の制御方法。
【請求項8】
装置を構成するコンピュータに、
ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記回転数制御信号に対応する回転数とを記憶回路に記憶させる記憶処理と、
前記ファンについての目標回転数が入力されると、前記記憶回路に記憶されている前記回転数制御信号と前記回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行い、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号が前記記憶回路に記憶されていないときに、前記記憶回路に記憶されている前記回転数制御信号と前記回転数と、前記目標回転数との関連性にもとづいて算出した、前記目標回転数に対応する前記回転数制御信号で前記ファンの前記回転を行う制御処理とを実行させ、
前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの数は複数であり、
前記記憶回路に記憶されている前記回転数は、前記回転数制御信号で回転させたそれぞれの前記ファンについて測定された前記回転数の代表値である
とを特徴とする装置のプログラム。
【請求項9】
前記記憶回路に記憶される、前記回転数制御信号以外の前記回転数制御信号である他回転数制御信号に対応する回転数は、前記回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された回転数をもとに算出された回転数である
ことを特徴とする請求項8に記載の装置のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
送風機の羽根の特に軸付近が汚れると羽根の回転速度が下がる傾向がある。送風機の羽根車の汚れを検出して、羽根の汚れの程度が進行する前に予防的に保守することを可能にする技術が特許文献1に記載されている。
【0003】
すなわち、特許文献1に記載の送風機(図1参照)において、羽根車の排気モータ01を駆動する複数の電圧、即ちPWM(Pulse Width Modulation)制御の相異なるデューティ比に対応付けて、排気モータ01の回転数の閾値を予めROM(Read-Only Memory)02に記憶してある。排気モータ01を駆動するときのPWM制御のデューティ比を2秒毎に10%ずつ増加させる。その際、回転センサ03が発生するパルスから夫々のデューティ比に応じて検出した回転数が、ROM02に記憶された回転数の閾値より小さいときに、羽根車の清掃を促す注意喚起を表示器04によって行う。また、上記PWM制御のデューティ比を10%変化させて検出した回転数の増分が、予めROM02に記憶してある増分の閾値より小さいときに、羽根車がロックしていることを示す警報を表示器04から報知する。
【0004】
このように、特許文献1に記載の技術は、モータの回転数を検出し、所定の閾値との比較により所定の表示を行うため、送風機の羽根車の汚れを検出して、羽根の汚れの程度が進行する前に予防的に保守することを可能にする。
【0005】
また、車両用のラジエータの冷却ファンを駆動する際に、その消費電力を改善することを可能にする技術が特許文献2に記載されている。
【0006】
すなわち、特許文献2に記載の車両用の冷却ファンの制御装置(図2参照)において、目標回転数設定部1は、エンジンECU(Engine Control Unit)2から入力される指令デューティ比に応じて割り当てられる目標回転数Nrefを設定する。位置検出部3は、ブラシレスモータ4の固定子巻線の各誘起電圧から回転子の回転位置を検出する。回転数算出部5は、回転子のロータ位置信号Posからモータ回転数Nfbkを算出する。duty制御部6は、目標回転数Nrefと、回転数算出部5により算出されたモータ回転数Nfbkとを比較し、モータ回転数Nfbkが目標回転数Nrefに一致するように、ブラシレスモータ4に印加するPWM電圧のデューティ比を制御する。
【0007】
このように、特許文献2に記載の技術は、モータ回転数Nfbkが目標回転数Nrefに一致するように、ブラシレスモータに印加するPWM電圧のデューティ比を制御するため、車両用のラジエータの冷却ファンを駆動する際に、その消費電力を改善することを可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−058717号公報
【特許文献2】特開2014−171293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、コンピュータ等の電子機器を冷却するために機器に備えられているファンは、回転数が可変となっていることが多い。それは、そのようなファンの備えられた機器が設置される環境の温度変化や機器の稼働負荷の変動に応じて、機器の冷却に必要な風量を調節するためである。
【0010】
ファンの回転数を制御するために、一般的にPWM方式が用いられる。これは、所定のデューティ比のPWM信号をファンに入力し、そのデューティ比に応じた回転数でファンを回転させるものである。ところが、実際には、ファンの回転数は、個体毎で公差により、同一のデューティ比に対しても中心値に対して上下10%程度の差異が生じる。
【0011】
つまり、ファンの目標回転数に対して適切なデューティ比でファンを回転させることができない。
【0012】
この問題に対し、特許文献1に記載の技術では、モータの回転数を検出し、所定の閾値との比較を行うため、ファン(モータ)の回転数と目標回転数との差の判別を行うのみである。ただ、特許文献2に記載の技術では、ファン(モータ)回転数が目標回転数に一致するように、ブラシレスモータに印加するPWM電圧のデューティ比を制御するため、ファンの目標回転数に対して適切なデューティ比でファンを回転させることができる。
【0013】
ところが、特許文献2に記載の技術では、ファンが目標回転数とは異なる回転数で回転している状態から、ファン回転数が目標回転数に一致するように、ブラシレスモータに印加するPWM電圧のデューティ比を制御する。このため、ファンを目標回転数で回転させるまでに少なからず制御処理および時間を要するという課題がある。このことは、ファンの備えられた装置の実稼働になんらかの支障をきたす要因となりうる。
【0014】
本発明の目的は、上記課題を解決する装置および制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の装置は、ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記少なくとも一つの回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記少なくとも一つの回転数制御信号に対応する回転数とを記憶する記憶手段と、前記ファンについての目標回転数が入力されると、前記記憶手段に記憶されている回転数制御信号と回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する回転数制御信号で前記ファンを回転させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の装置の制御方法は、ファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、前記少なくとも一つの回転数制御信号で回転させた前記ファンの測定された、前記少なくとも一つの回転数制御信号に対応する回転数とを記憶する記憶工程と、前記ファンについての目標回転数が入力されると、前記記憶工程で記憶されている回転数制御信号と回転数とにもとづいて、前記目標回転数に対応する回転数制御信号で前記ファンを回転させる制御工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ファンの備えられた装置において、ファンの目標回転数が与えられると少ない制御処理および時間でファンを目標回転数で回転させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】送風機の構成を示す図である。
図2】車両用の冷却ファンの制御装置の構成を示す図である。
図3】第1の実施形態における装置の構成例を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態における装置の動作例を示すフローチャートである。
図5】第1の実施形態におけるメモリの記憶内容を示す表である。
図6】第1の実施形態におけるメモリの記憶内容を示す表である。
図7】第2の実施形態における装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
本実施形態では装置の冷却ファンの回転数についてのチューニング方法について説明する。
【0021】
図3に、本実施形態における装置の構成例を示す。装置10はBMC(制御回路)11、ファン12、メモリ(記憶回路)13、センサ(測定回路)14を備える。
【0022】
BMC11は、サーバ等のコンピュータ装置に搭載されるもので、ファン12の制御を行う。
【0023】
ファン12は、装置10の冷却ファンで、n個(nは自然数で、ここでは2とする)ある。
【0024】
メモリ13は、ファン回転数やPWMデューティ比などを記憶する。
【0025】
センサ14は、ファン12の回転数を測定する。
【0026】
上記の構成例を踏まえ、本実施形態における装置の動作について、図4を参照して説明する。図4は本実施形態における装置の動作例を示すフローチャートである。
【0027】
ユーザの所定操作によりBMC11がファン12のチューニングを開始する(S401)。なお、あらかじめ、ファン12の各々毎に単位時間当りのファン回転数r(最大数≧r>0)とそれぞれ対応する所定PWMデューティ比とがメモリ13に記憶されている(図5参照)。所定PWMデューティ比は、例えば、ファン12の仕様にもとづく、ファン回転数とPWMデューティ比との変換方法で算出されるものである。BMC11は各ファン12についてメモリ13に記憶されているデューティ比の各々について、所定の順番で選択し、選択した一つのデューティ比で該ファン12を、例えば、駆動回路(図示せず)を介して、回転させる。その際、BMC11は当該ファン12を回転させていることを示す測定信号をセンサ14に出力する(S402)。測定信号が入力されたセンサ14は当該ファン12の回転数を測定し、当該ファン12の識別子と共にBMC11に出力する(S403)。BMC11は当該ファン12について、メモリ13において、選択したデューティ比に対応しているファン回転数を入力された回転数で書き換える(S404)。書き換えが終了した後、所定の順番での次のデューティ比について測定、書き換えを行う。各ファン12に対して全てのデューティ比について回転数の書き換えが終了すると、チューニングの完了となる。チューニング完了後、図5でのファン回転数は、例えば、図6のように測定値に書き換えられている。
【0028】
なお、上記のチューニングの実施は、装置10の起動時、前のチューニング実施時から所定時間経過したとき、または、装置10の構成変更時などに自動で行うようにしてもよく、また、装置10の製造検査時に行ってもよい。装置10の起動時や製造検査時などにチューニングを実施する場合は、メモリ13にあらかじめファン回転数を記憶させておかなくてもよい。上記のファン回転数測定は、センサ14を用いず、外部の測定機器を用いて行ってもよい。なお、センサ14を用いると、容易にファンの回転数の測定を行うことが可能となる。メモリ13における当初の記憶内容(図5相当)のファン回転数またはPWMデューティ比の間隔は上記に限らず、一般的に、狭く取る程、チューニングの精度を高めることが可能となる。上記のファン回転数制御にPWM方式が用いられているが、これに限らず、他方式の回転数制御信号でファンを回転させてもよい。
【0029】
また、一つのPWMデューティ比で複数(n個)の同種ファンを駆動する場合、ファン回転数の測定値として、n個の測定値についての最小値、最大値、平均値などを用いる。例えば、冷却性能上、n個のファンの回転数のいずれもが目標回転数を下回ることが許されない場合、ファン回転数の測定値としてn個の測定値についての最小値を選択する。騒音や消費電力などの条件で、n個のファンの回転数のいずれもが目標回転数を上回ることが許されない場合、ファン回転数の測定値としてn個の測定値についての最大値を選択する。また、ファンの構成上、冷却風量がn個のファン回転数の平均に比例するような場合、ファン回転数の測定値としてn個の測定値についての平均値を選択する。
【0030】
上記S402の処理で、BMC11は各ファン12についてメモリ13に記憶されているデューティ比の各々を選択しているが、選択するデューティ比を全ての内のいずれか一つとしてもよい。この場合、そのデューティ比について測定された回転数から、デューティ比と回転数とは正比例するという一般的な性質にもとづいて、その他のデューティ比についての回転数を算出し、書き換えを行う。逆に言うと、これは、デューティ比と回転数とが正比例する特性をファン12が有する場合に適用する。これにより、回転数の測定に関わる処理の回数を減らすことが可能となる。
【0031】
チューニング完了後、BMC11にFAN12の目標回転数が入力されると、BMC11はメモリ13(図6相当)において、入力された目標回転数に対応するPWMデューティ比(回転数制御信号)で該ファン12を回転させる。これにより、当該ファン12は目標回転数で回転する。なお、入力された目標回転数がメモリ13におけるファン回転数の隣接する2値の中間に位置する場合、対応するPWMデューティ比を目標回転数と前後のファン回転数との比にもとづいて算出してもよい。
【0032】
以上のように、本装置は、ファンのチューニングを行い、所定の一連のPWMデューティ比の各々に、デューティ比の各々で回転させたファンの測定された回転数をそれぞれ対応付けてメモリに記憶する。本装置は、チューニング完了後、ファンの目標回転数が入力されると、入力された目標回転数に対応するPWMデューティ比でファンを回転させ、ファンは目標回転数で回転する。
【0033】
このように、ファンの備えられた装置において、ファンの目標回転数が与えられると少ない制御処理および時間でファンを目標回転数で回転させることが可能となる。
【0034】
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0035】
図7に、本実施形態における装置の構成例を示す。装置20は、記憶回路21、制御回路22を備える。
【0036】
記憶回路21は、装置20のファン回転数や回転数制御信号を記憶する。
【0037】
制御回路22は、装置20のファンの制御を行う。
【0038】
上記の構成例を踏まえ、本実施形態における装置の動作例について説明する。
【0039】
ユーザの所定操作により、記憶回路21が、装置20のファンに対応付けられている所定の一連の回転数制御信号の少なくとも一つと、少なくとも一つの回転数制御信号で回転させたファンの測定された、少なくとも一つの回転数制御信号に対応する回転数とを記憶する。制御回路22は、ファンについての目標回転数が入力されると、記憶回路21に記憶されている回転数制御信号と回転数とにもとづいて、目標回転数に対応する回転数制御信号でファンを回転させる。
【0040】
以上のように、本装置は入力された目標回転数に対し、測定によって得た、対応する回転数制御信号でファンを回転させ、ファンは目標回転数で回転する。
【0041】
このように、ファンの備えられた装置において、ファンの目標回転数が与えられると少ない制御処理および時間でファンを目標回転数で回転させることが可能となる。
【0042】
なお、以上の実施形態において、係る動作処理を実行させるためのプログラムを、CD−ROM、MOなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、該動作処理を実行する装置を構成してもよい。CD−ROMはCompact Disk Read-Only Memoryの略称で、MOはMagneto-Optical diskの略称である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、装置および制御方法に利用可能である。
【符号の説明】
【0044】
10、20 装置
11 BMC
12 ファン
13 メモリ
14 センサ
21 記憶回路
22 制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7