(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
当業者が本発明に係る実施形態の技術的解決法をより理解するのを支援するため、本発明に係る実施形態において示されるような技術的解決法の明確且つ完全な説明が添付図面の参照と共にここでなされる。本明細書に記載の実施形態は、明らかに本発明に係る実施形態の一部にすぎず、全てではない。本発明に係る実施形態に基づいて、いかなる発明的試みを実行することなく当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本発明に係る保護の範囲内にあるものである。
【0016】
光ファイバーは、通常光ネットワークにおけるリンクグループのための伝達媒体である。光ファイバーの製造工程の間、堆積、融合、及び線引きのような熱的工程は、光ファイバーを製造するために用いられる材料内への近位の熱的擾乱を生じさせ得るものであり、光ファイバー内の不均等な屈折率を生じさせる。これらの不均等な、屈折率は、信号伝達の間の左、右、前方及び後方伝達を含む、伝達の間に光ファイバー内で散乱する光信号となる。光ファイバー内で散乱する光信号のこの現象は、レイリー散乱と呼ばれる。さらに、光信号の前方向の反対の光の散乱は、レイリー後方散乱光と呼ばれる。さらに、前方伝達における光信号が急な屈折率の変化を備えたスポットに至るとき、光信号の区分は、そのスポットから入力端子へと反射して戻され、光信号のこの区分は、フレネル後方反射光と呼ばれる。本発明に係る実施形態において、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光の両方は、バックライトと称される。バックライトは、リンクにおける前方伝達の間の光信号損失としてみなされ得る。適用において、光ファイバー内の前方伝達における光信号のパワーを直接的に計測するのは困難である。しかしながら、光ファイバーの入力ポートに戻されたバックライトのパワーを計測するのはより容易である。本発明に係る実施形態において、リンク内の前方伝達における光信号損失を特徴づけるまたは測定するためにバックライトのパワーが用いられる。バックライトのパワーが増加するとき、前方伝達における光信号損失が増加していることを示し、逆に、バックライトのパワーが減少するとき、前方伝達における光信号損失が減少していることを示す。適用において、近くの構成からの振動のような環境要因は、光ファイバーを阻害し得るものであり、光ファイバーの屈折率の変化を生じさせる。屈折率の変化は、光信号損失を変化させ、これはバックライトのパワーをさらに変化させる。本発明に係る実施形態は、リンク周りの環境における擾乱を検出し、明らかにするためにバックライトのパワーの変化を使用する。
【0017】
図1は、本発明に係る実施形態による共有リスクリンクグループを検出するための例示的方法のフローチャートを示す。方法は、以下に説明される。
【0018】
S100において、プローブビームが第1のテストリンク及び第2のテストリンク内へとそれぞれ入射される。
【0019】
図1の方法は、例として第1のテストリンクを用いてさらに説明される。
図2は、本発明に係る実施形態による第1のテストリンクをテストするための装置のブロック図を示す。
図1及び
図2の両方を参照する。
図2によると、レーザー210は、循環装置220を通して第1のテストリンク230の入力ポート内へとプローブビームを入射する。適用において、通信リンクとして機能するテストリンクにおいて存在する通信サービスを送信するために用いられる光信号が通常存在する。これらの適した機能の光信号の波長は、通常おおよそ1,550nmである。通信サービスにおけるテストリンクの通常の機能との干渉を避けるため、本発明に係る実施形態は、例として1,650nmの波長を有するプローブビームのような、1,550nmとは異なる波長を有するプローブビームを用いる。従って、プローブビーム及び適した機能の光信号の両方が同じテストリンクにおいて伝達するが、それらの間の比較的大きな波長幅のため、それらは互いに小さな影響を有する。プローブビームが循環装置220のポート1内へと入射された後、それはポート2から出され、第1のテストリンク230に入る。
【0020】
図1のS110において、プローブビームの第1のバックライトは、第1のテストリンクから戻され、受信される。同様に、プローブビームの第2のバックライトは、第2のテストリンク(図示せず)から戻され、受信される。
【0021】
より詳細には、プローブビームが第1のテストリンクにおいて前方に伝達するとき、それは、第1のテストリンクにおいてバックライトを生成する。バックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。バックライトは、後方伝達を通して第1のテストリンクの入射ポートに戻る。特に、
図2に示されるように、バックライトは、第1のテストリンク230において循環装置220のポート2へと後方に伝達される。バックライトは、循環装置のポート2に入った後にポート3から出される。本発明に係る実施形態において、例えばオシロスコープ240のようなテスト機器は、循環装置のポート3から出されたバックライトを受信するために使用され得る。
【0022】
図1のS120において、第1のバックライトに対応する時間的に変化する第1のパワーの第1の曲線が記録される。同様に、第2のバックライトに対応する時間的に変化する第2のパワーの第2の曲線が記録され得る。
【0023】
本発明に係る実施形態によれば、例えばオシロスコープ240のようなテスト機器が上述の第1及び第2の曲線を得るため、経時的なバックライトのパワーの変化を表示するために使用され得る。
【0024】
図3は、本発明に係る実施形態による第1のバックライトに対応する時間的に変化する第1のパワーの第1の曲線の概略図である。
図3において、第1のテストリンクが例えば環境要因によって妨害された場合、バックライトのパワーは、急に変化し、従って、バックライトのパワーのグラフは、波高点を生成するように経時的に変化する。
図3の例において観測され得るが、3つの波高点及び波底が存在し、これは、第1のテストリンクの検出の間に第1のテストリンクに影響した4つの擾乱(disturbances)が存在することを意味する。第1の曲線において波高点及び波底が生じる時点は、これらの擾乱が生じたそれぞれの時点を示す。
【0025】
本発明に係る実施形態において、従来の技術において用いられる比較的よく知られた機器である光時間領域反射率計は、
図1のステップS100からS120を実行するために適合され得る。
【0026】
図4は、本発明に係る実施形態による前述の第1の曲線を記録するために使用され得る光時間領域反射率計400の概略図である。
図4の例において、光時間領域反射率計400は、パルス発生器410、光源420(例えば、
図2のレーザー210)、循環装置430(機能において
図2の循環装置220に対応)、光検出器450、信号処理部460、ディスプレイ470、及び内部クロック480を統合する。光時間領域反射率計400のパルス発生器410は、内部クロック480によって駆動される電気的パルスを生成する。電気的パルスは、光学的パルスを生成するために光源420を変調する。光学的パルスは、1つの実施形態において、
図1のS100で述べたプローブビームとして機能し得る。プローブビームは、ポート1(図示せず)に入った後に循環装置430のポート2から出され、テストリンク440(機能において
図1のテストリンク230に対応)内へと入射される。
【0027】
光学的パルスは、第1のテストリンク440に沿って前方に伝達されるときにバックライトを生成する。バックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。バックライトは、後方伝達によって第1のテストリンク440の入射ポートに戻る。特に、バックライトは、第1のテストリンクにおいて循環装置430のポート2へと後方に伝達される。バックライトは、循環装置のポート2に入った後にポート3から出される。光検出器450は、循環装置のポート3から出されたバックライトから電気的パルスを検出し、その電気的パルスを信号処理部460へと送信することができる。信号処理部460は、経時的に電気的パルスの変化の関係を得るために内部クロック480によって駆動される電気的パルスに対応する信号を処理する。最後に、ディスプレイ470は、第1のテストリンクにおける第1のバックライトに対応する時間的に変化する第1のパワーの第1の曲線を表示する(例えば、
図3の例における曲線)。同様に、第2のテストリンクにおいて第2のバックライトに対応する時間的に変化する第2のパワーの第2の曲線が記録され得る。
【0028】
図1のS130において、第1の曲線と第2の曲線との間の類似性または類似値が計算され、その類似値は、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを決定するために使用される。
【0029】
第1の曲線及び第2の曲線が得られた後、2つの曲線の類似値が計算され得る。類似値は、第1の曲線と第2の曲線との間の類似性の程度を示す。例えば、類似性のより高い程度は、第1のテストリンクにおけるバックライトのパワー及び第2のテストリンクにおけるバックライトのパワーが、第1のテストリンク及び第2のテストリンクの環境によって阻害される程度における、より高い類似を意味する。これは、第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置される、より高い確率を示す。類似値は第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかを決定するために使用され得ることに留意されたい。第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを決定するための例示的工程の実施形態は、以下で
図20を参照しつつ説明される。
【0030】
S2001において、前述の第1及び第2の曲線は第1の関数及び第2の関数としてそれぞれマッピングされる。
【0031】
第1の曲線を例として挙げると、第1の曲線を得た後に、第1の曲線の連続的なタイムラインは離散した時点へと変換され得る。例えば、ゼロから100秒までのタイムラインは、0.5秒時間間隔を用いて、離散したタイムラインにおいて200時点、0.5、1、1.5、...、100、へと変換され得る。その第1の曲線に基づいて、離散したタイムラインにおけるそれぞれの時点に対応するバックライトのパワー値を得ることができ、その時点におけるそれぞれの時点とパワー値との間の1対1対応も得ることができる。こうした、その時点における時点とパワー値との間の1対1対応は、以下の式のような前述の第1の関数であり、
【0033】
ここで、xは離散した時点を示し、Δtは離散した時点の間の時間間隔を示し、Nは離散した時点の数を示し、y
1は第1の曲線におけるそれぞれの離散した時点に対応するパワー値を示す。
【0034】
同じ方法を用いて、第2の関数は以下の式により得られ得るものであり、
【0036】
ここで、xは離散した時点を示し、Δtは隣接した離散した時点の間の時間間隔を示し、Nは離散した時点の数を示し、y
2は第2の曲線における離散した時点に対応するパワー値を示す。
【0037】
S2002において、第1の関数と第2の関数との間の類似値が計算される。
【0038】
第1の関数及び第2の関数が得られた後、第1及び第2の関数の類似値が計算され得る。類似値は、第1の曲線と第2の曲線との間の類似性の程度を示す。類似性のより高い程度は、第1のテストリンクにおけるバックライトのパワー及び第2のテストリンクにおけるバックライトのパワーが、第1のテストリンク及び第2のテストリンクの環境によって阻害される程度における、より高い類似を意味する。これは、第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置される、より高い確率を示す。1つの実施形態において、類似値を計算するための数式は、
【0040】
であり、ここで、ρは第1の曲線及び第2の曲線の類似値を示し、xは離散した時点を示し、Δtは隣接した離散した時点の間の時間間隔を示し、Nは離散した時点の数を示し、f
1は第1の曲線における対応する離散した時点のバックライトのパワー値を示し、f
2は第2の曲線における離散した時点に対応するバックライトのパワー値を示す。
【0041】
S2003において、類似値がプリセット閾値を超える場合、第1のテストリンク及び第2のテストリンクは同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたことが決定される。
【0042】
より詳細には、本発明に係る実施形態において、例示的閾値は予め決定され、または予め設定される(preset)。類似値を閾値と比較することによって、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかが決定され得る。適用において、誤差の計測が不可欠であり、従って、第1の曲線及び第2の曲線を計測するときに誤差が存在し、これは計測される類似値をより低くし得る。さらに、個々の光ファイバーの製造のために用いられる材料の本質的な違いが存在するため、第1及び第2のテストリンクは環境擾乱に対して異なる感度を有することが予想される。例えば、通過する車によって導かれる振動は、第1のテストリンクにおいて光学的パワー損失を生じさせ得ないが、第2のテストリンクにおいて光学的パワー損失を生じさせ得る。これらの形式の違いは、計算された類似値を予想より低くし得る。上述のような要因を考慮し、本発明に係る実施形態は、類似値を(例えば)0.75の値と比較するための閾値を設定する。類似値が0.75の閾値を超えるとき、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたものとみなされる。当然のことながら、任意の適したプリセット値が使用され得る。
【0043】
本発明に係る別の実施形態において、
図1に示されたステップS130を具現化するために以下のステップが実行され得る。
【0044】
図21のS2101において、第1の曲線の第1の固有ベクトルグループと第2の曲線の第2の固有ベクトルグループとを得るために、第1の曲線及び第2の曲線において波高点及び波底が検出される。
【0045】
図3の第1の曲線を例として挙げると、本明細書において先に記載したように、第1のテストリンクが環境要因によって阻害された場合、擾乱に対応する時点において生成された波高点及び波底が存在する。本発明に係る実施形態は、第1の曲線の第1の固有ベクトルグループと第2の曲線の第2の固有ベクトルグループとをそれぞれ得るために、第1の曲線及び第2の曲線の波高点及び波底を検出する。それらの固有ベクトルグループにおいて固有ベクトルは、波高点または波底の代表値、及び波高点または波底が生成される時点として示され得る。
【0046】
本発明に係る実施形態において、波高点を示す値は1であり、波底を示す値は0であり、波高点または波底が生成される時点は、秒の単位で表現される。特に、第1の曲線の第10秒において生成された波底が存在すると仮定すると、波底が検出された後、その時点においてその波底に対応する事象が、固有ベクトルグループ(0、10)によって示され得る。第1の曲線の波高点及び波底の検出の後、それらの波高点及び波底、並びにそれらの時点のそれぞれに対応する事象は、一連の固有ベクトルグループまたは固有ベクトルによって示され得る。例えば、第1の固有ベクトルグループが(1、5)、(0、7)、及び(1、15)である場合、それは、第5秒における波高点、第7秒における波底、及び第15秒における波高点が存在することを示す。このように、第1の曲線及び第2の曲線の第1の固有ベクトルグループ及び第2の固有ベクトルグループをそれぞれ得ることができる。
【0047】
S2102において、第1及び第2の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルが抽出され、同一の固有ベクトルで構成される第1の固有ベクトルグループの第1の比率と同一の固有ベクトルで構成される第2の固有ベクトルグループの第2の比率とが計算される。
【0048】
より詳細には、第1及び第2の曲線の第1及び第2の固有ベクトルグループがそれぞれ得られた後、同一の固有ベクトルが第1及び第2の固有ベクトルグループから抽出され得る。これらの同一の固有ベクトルが第1のテストリンクと第2のテストリンクとの間の類似の程度を示すことに留意されたい。第1及び第2の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルが抽出された後、同一の固有ベクトルで構成される第1の固有ベクトルグループの第1の比率と同一の固有ベクトルで構成される第2の固有ベクトルグループの第2の比率とが計算され得る。前述のような類似値を示すために第1の比率及び第2の比率が使用され得る。第1及び第2の比率が共にプリセット閾値より高いとき、第1のテストリンク及び第2のテストリンクの環境は類似し、これらの2つのテストリンクが同じ共有リスクリンクグループにある可能性は高い。
【0049】
S2103において、第1及び第2の比率が共に所定のまたはプリセット閾値を超える場合、第1のテストリンク及び第2のテストリンクは、同じ共有リスクリンクグループ内にあるとみなされる。
【0050】
本発明に係る実施形態において、例として使用されるプリセット閾値が存在する。第1の比率及び第2の比率の閾値との比較によって、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかの決定がなされ得る。適用において、テストリンクの光ファイバーの製造に用いられる材料の本質的な多様性のため、環境擾乱に対するテストリンクの感度は、異なるものと予想され得る。例えば、通過する車によって導かれる振動は、第1のテストリンクにおいて光学的偏光特性の変化を生じさせ得ないが、第2のテストリンクにおいて光学的偏光特性の変化を生じさせ得る。従って、異なる波高点及び波底は、第1及び第2のテストリンクによって生成され得るものであり、これは、計算された比率の値を低下させ得る第1の固有ベクトルグループと第2の固有ベクトルグループとの間の差を生じさせる。本発明に係る実施形態における上述の状況に基づいて、比率の閾値は、(例えば)0.75に設定される。当然のことながら、任意の適した値が使用され得る。第1の比率及び第2の比率の両方が0.75を超えるとき、第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるとみなされる。
【0051】
計測の間の計測誤差及びテスト機器によって生じる遅延のため、第1及び第2の曲線の間の遅延が存在し得る。
図5は、本発明に係る実施形態における第1及び第2の曲線の間の遅延を示す概略図である。
図5において、第1及び第2の曲線の傾向が類似することが観測され得る。例えば、それらが共に3つの波高点を有し、第1の曲線における第1の波高点を第2の曲線における第1の波高点にそろえた後、続く2つの波高点の時点は、一致する。これに基づいて、
図5に表示される第1の曲線と第2の曲線との間の遅延は、計測の間の誤差及びテスト機器における遅延から生じるように決定され得る。第1の曲線と第2の曲線との間の遅延を補正するための補正ステップがなく、代わりに類似値が直接的に計算される場合、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にない、といった誤った決定がなされ得る。2つの曲線の間の類似を考慮すればこの結果は明らかに正しくない。従って、本発明に係る実施形態において、
図22に示されるように、
図1のステップS120とS130との間に以下のステップが付加される。
【0052】
S2201において、補正されまたは修正された第1の曲線及び補正されまたは修正された第2の曲線を得るために、第1の曲線及び第2の曲線が時間遅延校正によって補正される。
【0053】
特に、本発明に係る実施形態において、遅延を補正するために、第1の曲線において第1の事象が生じる時点は、第2の曲線において第1の事象が生じる時点に合わせられる。事象が生じる時点は、波高点及び波底が現れる時点に対応する。特に、第1の曲線において第1の事象が生じる時点と第2の曲線において第1の事象が生じる時点とが得られ、同じ時点として設定される。例えば、第1の曲線において第1の事象が生じる時点が第5秒であり、第2の曲線において第1の事象が生じる時点が第10秒であると仮定すると、共通の時点が例えば、第5秒において、第1の曲線及び第2の曲線の両方における第1の事象のため設定され得る。こうした補正の後、第1の曲線は影響されないが、前述のことに従い、第2の曲線のタイムラインは5秒、より早くシフトされる必要がある(10−5=5であるため)。従って、第1の事象が生じる時点は、第1及び第2の曲線に対する補正の後、第1の曲線及び第2の曲線の両方において等しく、続く計算は前述のものと類似する。
【0054】
本発明に係る別の実施形態において、光ファイバーに対する環境擾乱を考慮すると、光ファイバーにおいて伝達される光信号の偏光特性が影響され得る。特に、
図6に示すように、破線は水平方向にある。光ファイバーに沿って前方に伝達される最初の偏光光信号と水平方向との間の水平角はαである。光ファイバーが環境要因によって乱されるとき、光信号の偏光特性が変化し、αからβへの角度変化を生じさせる。光ファイバーにおいて伝達されるバックライトは、前方に伝達される光信号と同じ偏光特性を有する。前方に伝達される光信号の偏光特性が環境変化のため変化するとき、バックライトの偏光特性がそれと共に変化することに留意されたい。本発明に係る実施形態において、バックライトの偏光特性は光信号周りの環境要因を特徴づけるために使用される。バックライトの偏光特性を直接的に検出するのは困難であるため、こうした実施形態は、バックライトの偏光特性を1次元のパワー特性としてマッピングし、さらにテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかを決定するために1次元のパワー特性をテスト及び分析する。
【0055】
図7は、本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するための例示的方法のフローチャートである。
図7に示されるように、
図1に示されたステップに加えて、方法は、さらに以下のステップを含む。
【0056】
S111において、第1のバックライト及び第2のバックライトの偏光特性は、第1のパワー及び第2のパワーとしてそれぞれマッピングされる。
【0057】
図8は、本発明に係る実施形態による一連の予め設定されたまたは所定のルールによる、バックライトの偏光特性をパワー特性としてマッピングするための装置800のブロック図である。
図8に示されるように、レーザー810は、循環装置820を通してテストリンク830の入射ポート(ポート1)内へとプローブビームパルスを入射する。
【0058】
プローブビームがテストリンクにおいて前方に伝達されるとき、テストリンク内においてバックライトを生成する。バックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。バックライトは、後方伝達を通してテストリンクの入射ポートへと戻る。特に、バックライトは、第1のテストリンクにおいて循環装置820のポート2へと後方に伝達される。バックライトは、循環装置820のポート2に入った後にポート3から出される。循環装置820のポート3から出されるバックライトの偏光特性は、テストリンク830に沿った環境擾乱を特徴づける。本発明に係る実施形態において、偏光器840を用いて特定の方向が設定され、その特定の方向にマッピングされたバックライトの偏光特性の投影がバックライトのパワー特性として設定される。
【0059】
図19は、偏光器(例えば、
図8の偏光器840)によって操作される光の特性を示す概略図である。
図19に示されるように、偏光器は、指定された方向におけるバックライトの成分のみが偏光器を通過できるように、指定された方向として方向(例えば、水平方向)を設定する。バックライトの方向と偏光器によって設定された指定された方向との間の角度がαであり、バックライトのパワーがPであると仮定すると、バックライトが偏光器を通過した後に、指定された方向における成分のみが通過できる。偏光器を通過した後のバックライトのパワーは式1で表現され得る。
P
1=P*COSα (式1)
【0060】
ここで、P
1は偏光器が通過した後のバックライトのパワーを示し、αはバックライトの方向と偏光器によって設定された指定された方向との間の角度を示す。式1から、バックライトの偏光特性が変化するときに、バックライトの方向と偏光器によって設定される指定された方向との間の角度がそれと共に変化し、COSαの値を変化させ、最終的にそれが偏光器を通過した後のバックライトのパワーも同様に変化させることが観測され得る。従って、バックライトの偏光特性の変化は、バックライトのパワー特性の変化によって特徴づけられ得ることに留意されたい。さらに、テストリンク周りの環境擾乱は、テストリンクにおける光信号の偏光特性の変化を生じさせ得るものであり、これはそれが偏光器を通過した後にバックライトのパワー特性の変化を生じさせる。それが偏光器を通過した後にバックライトのパワー特性の変化の状態を監視することによって、テストリンク周りに環境擾乱が存在するかどうかが決定され得る。
【0061】
本発明に係る実施形態において、バックライトの偏光特性がパワー特性としてマッピングされた後、バックライトを受信するためにテスト機器(例えば、オシロスコープ850)が、バックライトが偏光器を通過した後、使用され得る。オシロスコープ850は、バックライトが偏光器を通過した後のバックライトのパワーのリアルタイムの変化を経時的に表示し、バックライトのパワーの変化を経時的に追跡する曲線を生成する。本発明に係る実施形態において、第1のテストリンクにおいてバックライトのパワーの変化を経時的に追跡する第1の曲線と、第2のテストリンクにおけるバックライトのパワーの変化を経時的に追跡する第2の曲線とが記録される。
【0062】
テストリンクが環境要因(バックライトの偏光特性の変化、及びバックライトの方向と偏光器によって設定された方向との間の角度の変化)によって阻害されるとき、これは、それが偏光器を通過した後のバックライトのパワーを変化させ得る。グラフは、バックライトのパワーが経時的に変化し、
図3の例で示されたもののような波高点及び波底を有する。
【0063】
本発明に係る別の実施形態において、光時間領域反射率計は、第1のテストリンクにおけるバックライトの経時的なパワーの変化の第1のグラフを記録し、第2のテストリンクにおけるバックライトの経時的なパワーの変化の第2のグラフを記録するために使用され得る。
図9は、本発明に係る実施形態における第1のテストリンクにおけるバックライトのパワーの第1の曲線を経時的に記録するために光時間領域反射率計を使用できる装置のブロック図である。
図9の例において、光時間領域反射率計900は、パルス発生器910と、光源920と、光検出器960と、信号処理部970と、内部クロック990と、ディスプレイ980とを含む。光時間領域反射率計900におけるパルス発生器910は、内部クロック990によって駆動される電気的パルスを生成し、その電気的パルスは光学的パルスを生成するために光源920を変調する。光学的パルスは、
図1のS100において述べたプローブビームとして機能し得る。プローブビームは、ポート1に入った後に循環装置930のポート2から出され、第1のテストリンク940内へと入射される。
【0064】
光学的パルスは、第1のテストリンクに沿って前方に伝達されるときにバックライトを生成する。バックライトはレイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。バックライトは後方伝達によって第1のテストリンクの入射ポートへと戻る。特に、バックライトは第1のテストリンクにおいて後方に循環装置のポート2へと伝達される。バックライトの偏光特性はプローブビームのそれと実質的に一致する。生成されたバックライトは、テストリンクの入射ポートへと戻るためにテストリンクにおいて後方に伝達する。特に、バックライトはテストリンクにおいて後方に伝達され、循環装置930のポート2へと戻る。バックライトは、循環装置のポート2に入った後にポート3から出される。循環装置のポート3から出されたバックライトの偏光特性は、テストリンク940周りの環境擾乱を特徴づける。実施形態において、特定の方向を設定するために偏光器950が使用され、その方向においてバックライトのパワー特性としてマッピングされたバックライトの偏光特性の投影として設定される。
【0065】
光検出器960は、循環装置のポート3から出されたバックライトから電気的パルスを検出し、信号処理部970に電気的パルスを提供することができる。信号処理部970は、経時的な電気的パルスの変化の間の関係を得るために内部クロック990によって駆動される電気的パルスの信号を処理する。最後に、ディスプレイ980は、第1のテストリンクにおけるバックライトのパワーの変化を経時的に追跡する第1の曲線を表示する。バックライトの第2のパワーの変化の第2のグラフを経時的に記録する工程は類似する。
【0066】
第1の曲線及び第2の曲線の類似値は、計算され得るものであり、
図1のステップS130に類似する方式における類似値に基づいて、第1の曲線及び第2の曲線が同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかに関しての決定がなされ得る。
【0067】
本発明に係る実施形態において、以下のようにステップS120とS130との間に付加的なステップが付加される。
【0068】
S2201において、第1の曲線及び第2の曲線は、補正された第1の曲線及び補正された第2の曲線を得るために、時間遅延校正によって補正される。
【0069】
本発明に係る実施形態において、共有リスクリンクグループを検出するための装置1000(
図10)が存在する。
図10は本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するための装置1000のブロック図である。
図10の例に示されるように、装置は、光ビームを生成するため、及び光ビームを受信−送信ユニット1002内へと入射するために用いられる光源ユニット1001を含む。装置は、光源ユニット1001によって生成された光ビームを受信するため、及び光ビームを第1のテストリンク及び第2のテストリンク内へと入射するために用いられる受信−送信ユニット1002をさらに含む(両方のリンクは全体として要素符号1003として識別される)。受信ユニット1002は、第1のテストリンクによって戻される光ビームの第1のバックライトと、第2のテストリンクによって戻される光ビームの第2のバックライトとを受信するためにも用いられる。装置は、経時的な第1のバックライトに対応する第1のパワーの変化をグラフ化する第1の曲線を記録し、経時的な第2のバックライトの第2のパワーの変化をグラフ化する第2の曲線を記録するために用いられる情報記録ユニット1004をさらに含む。装置は、第1及び第2の曲線の類似値を計算し、本明細書において前述のような類似値に基づいて、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを決定するために使用される情報処理ユニット1005をさらに含む。実施形態において、光源ユニットはレーザーであり得るものであり、受信ユニットは例えば、循環装置であり得る。光ビームのバックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。
【0070】
本発明に係る別の実施形態において、共有リスクリンクグループを検出するための装置1100が存在する。
図11の例に示されるように、
図10に示されたブロックに加え、装置1100は、受信ユニット1002によって受信された第1のバックライトの偏光特性を第1のパワーとしてマッピングし、第2のバックライトの偏光特性を第2のパワーとしてマッピングするために用いられるマッピングユニット1006、をさらに含む。実施形態において、光源ユニットはレーザーであり得るものであり、受信モジュールは例えば、循環装置であり得る。光ビームのバックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を含む。
【0071】
図12は、本発明に係る実施形態において、共有リスクリンクグループを検出するための装置におけるコンピュータ制御の情報処理ユニット1005のブロック図である。情報処理ユニット1005は、第1の曲線を第1の関数としてマッピングするために用いられる第1の関数マッピングモジュール1201を含み、第2の曲線を第2の関数としてマッピングするために用いられる第2の関数マッピングモジュール1202をさらに含む。情報処理ユニット1005は、第1の関数及び第2の関数の類似値を計算するために用いられる類似値計算モジュール1203をさらに含む。情報処理ユニット1005は、本明細書において前述の類似値により第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを判断するために用いられる、判断または決定モジュール1204をさらに含む。
【0072】
さらに、
図23に関連する本発明に係る実施形態において、(離散したタイムラインにより)第1の関数として第1の曲線をマッピングするために用いられる第1のタイムライン離散化モジュール2301をさらに含む第1の関数マッピングモジュール1201を含む。関連した第2の関数マッピングモジュール1202は、(離散したタイムラインにより)第2の関数として第2の曲線をマッピングするために用いられる第2のタイムライン離散化モジュール2302をさらに含む。
【0073】
さらに、本発明に係る別の実施形態において、情報処理ユニット1602(
図24)は、第1の曲線の第1の固有ベクトルグループを得るため、第1の曲線の波高点及び波底を検出するために用いられる第1の固有ベクトルグループ獲得モジュール2401をさらに含む。また、第2の曲線の第2の固有ベクトルグループを得るため、第2の曲線の波高点及び波底を検出するために用いられる第2の固有ベクトルグループ獲得モジュール2402をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1及び第2の固有ベクトルグループから同一の固有ベクトルを抽出し、第1の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルの第1の比率を計算するための第1の比率獲得モジュール2403をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1及び第2の固有ベクトルグループから同一の固有ベクトルを抽出し、第2の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルの第2の比率を計算するための第2の比率獲得モジュール2404をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1及び第2の比率が共にプリセット閾値を超えるときに、第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたことを判断または決定するために用いられる判断モジュール2405をさらに含む。
【0074】
図13は、本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するための装置1000Aのブロック図である。装置1000Aは、
図10に記載の装置に対して付加的なモジュールを含む。装置1000Aは、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を得るために第1及び第2の曲線において遅延補正を実行し、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を情報処理ユニット1005に送信するために用いられる遅延補正モジュール1301を含む。
【0075】
図14は、本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するための装置1000Bのブロック図である。装置1000Bは、
図11に記載の装置に対して付加的なモジュールを含む。装置1000Bは、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を得るために第1及び第2の曲線において遅延補正を実行し、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を情報処理ユニット1005に送信するために用いられるモジュール1301を含む。
【0076】
本発明に係る別の実施形態において、共有リスクリンクグループを検出するための装置1500のブロック図が
図15に示される。
図15の例によれば、装置1500は、送信/受信ユニット1502内へと入射される光ビームを生成するために用いられる光源ユニット1501を含む。送信/受信ユニット1502は、光源ユニットによって生成された光ビームを受信し、光ビームを第1のテストリンク及び第2のテストリンク内へと入射し(リンクは共に全体として要素符号1504として識別される)、第1のテストリンクによって戻される光ビームの第1のバックライトと第2のテストリンクによって戻される光ビームの第2のバックライトとを受信するために用いられる。装置は、第1のバックライトの偏光特性を第1のパワーとしてマッピングし、第2のバックライトの偏光特性を第2のパワーとしてマッピングするために用いられるマッピングユニット1503を含む。特に、光源ユニット1501は、レーザーであり得るものであり、受信モジュールは1つの実例において循環装置であり得るものであり、マッピングユニットは偏光器であり得る。光ビームの第1及び第2のバックライトは、レイリー後方散乱光及びフレネル後方反射光を備える。
【0077】
本発明に係る別の実施形態において、共有リスクリンクグループを検出するための装置1600は、
図16に示される。
図16の例によれば、装置1600は、第1のテストリンクに対応する時間的に変化する第1のパワーの第1の曲線と第2のテストリンクに対応する時間的に変化する第2のパワーの第2の曲線とを記録するために用いられる情報記録ユニット1601を含む。装置は、第1の曲線及び第2の曲線の類似値を計算し、本明細書において前述の類似値に基づいて第1及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを判断するために用いられる情報処理ユニット1602を含む。
【0078】
図17は、本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するために装置に組み込まれた情報処理ユニット1602のブロック図である。情報処理ユニット1602は、第1の曲線を第1の関数としてマッピングするために用いられる第1の関数マッピングモジュール1701と、第2の曲線を第2の関数としてマッピングするために用いられる第2の関数マッピングモジュール1702と、を含む。情報処理ユニット1602は、第1の関数及び第2の関数の類似値を計算するために用いられる類似値計算モジュール1703をさらに含む。情報処理ユニット1602は、本明細書において前述の類似値に基づいて第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたかどうかを判断、または決定するための判断モジュール1704をさらに含む。
【0079】
さらに、本発明に係る実施形態において、第1の関数マッピングユニット1701は、離散したタイムラインにより第1の曲線を第1の関数としてマッピングするために用いられる第1のタイムライン離散化モジュール2301をさらに含む。関連した第2の関数マッピングモジュール1702は、離散したタイムラインにより第2の曲線を第2の関数としてマッピングするために用いられる第2のタイムライン離散化モジュール2302をさらに含む。
【0080】
さらに、本発明に係る別の実施形態において
図24を参照すると、情報処理ユニット1602は、第1の曲線の第1の固有ベクトルグループを得るため、第1の曲線の波高点及び波底を検出するために用いられる第1の固有ベクトルグループ獲得モジュール2401と、第2の曲線の第1の固有ベクトルグループを得るため、第2の曲線の波高点及び波底を検出するために用いられる第2の固有ベクトルグループ獲得モジュール2402と、をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1及び第2の固有ベクトルグループから同一の固有ベクトルを抽出し、第1の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルの第1の比率を計算するために用いられる第1の比率獲得モジュール2403をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1及び第2の固有ベクトルグループから同一の固有ベクトルを抽出し、第2の固有ベクトルグループにおける同一の固有ベクトルの第2の比率を計算するために用いられる第2の比率獲得モジュール2404をさらに含む。情報処理ユニット1602は、第1の比率及び第2の比率が共にプリセット閾値を超えるときに、第1のテストリンク及び第2のテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内に配置されたことを判断または決定するために用いられる判断モジュール2405をさらに含む。
【0081】
図18は、本発明に係る実施形態において共有リスクリンクグループを検出するための装置1800のブロック図である。
図18の例によれば、装置1800は、
図16に記載の装置1600に対して付加的なモジュールを含む。装置1800は、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を得るために第1及び第2の曲線において遅延補正を実行し、第1の修正曲線及び第2の修正曲線を情報処理ユニット1602に送信するために用いられる遅延補正モジュール1801を含む。
【0082】
本発明に係る実施形態によれば、テストリンクにおいてプローブビームのバックライトのパワー特性をテストすることによって共有リスクリンクグループを検出し、その1次元のパワー特性に基づいてテストリンクが同じ共有リスクリンクグループ内にあるかどうかを判断または決定する方法及び装置が紹介される。従来の技術において用いられる3次元の成分と比較すると、1次元の成分を用いるテストは比較的容易である。本発明に係る実施形態は、1次元のパワー特性に基づいてテストリンクが共有リスクリンクグループ内にあるかどうかを検出する方法及び装置を紹介し、これは適用において従来の技術より容易である。
【0083】
従来の技術におけるハードウェア回路構成の直接的改善として、方法における多くの改善を考慮することができる。設計者は、関連したハードウェア回路構成を得るために様々なハードウェア回路構成への改良された方法をプログラムする。例えば、プログラマブルロジックデバイス(PLD)及び、特に、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、そのロジック機能がデバイスのプログラミングによって決定される集積回路の形式である。設計者は、チップ製造業者の設計を有して特定の集積回路チップ製造する代わりに、デジタルシステムをPLDに統合するようにプログラムする。さらに、こうした形式のプログラミングは、ロジックコンパイラなどのソフトウェアを用いて実現される。ロジックコンパイラは、プログラムを開発し、記述するのに用いられるソフトウェアコンパイラに類似し、オリジナルコードをコンパイルするときに特定のプログラミング言語(ハードウェア記述言語、HDLと呼ばれる)も要求される。ABEL(アドバンスドブーリアンエクスプレッション言語)、AHDL(アドバンスドハードウェア記述言語)、コンフルエンス、CUPL(コーネル大学プログラミング言語)、HDCal、JHDL(Javaハードウェア記述言語)、Lava、Lola、MyDHL、PALASM、RHDL(Rubyハードウェア記述言語)等の、複数のHDLが存在する。最もよく使われる言語は、VHDL(超高速集積回路ハードウェア記述言語)及びVerilog2である。当業者は、論理的方法を実行するためのハードウェア回路を、集積回路内に上述の言語を論理プログラミングすることによって容易に得ることができることを理解し得る。
【0084】
ハードウェア回路と関連付けられたコントローラは、任意の適した装置において具現化され得る。例えば、コントローラは、マイクロコントローラ、コントローラ、例えば、マイクロコントローラまたはコントローラによって実現され得るソフトウェアまたはファームウェアといったコンピュータ可読プログラミングコードを含む非一時的コンピュータ可読媒体、ロジックゲート、スイッチ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックコントローラ、または組み込まれたマイクロコントローラとして具現化され得る。コントローラの例は、限定されるものではないが、以下のコントローラ、ARC 625D、Atmel AT91SAM、Microchip PIC18F26K20、及びsilicone Labs C8051F320を含む。ストレージコントローラは、ストレージデバイスのコントロールロジックの一部として具現化され得る。
【0085】
当業者は、コンピュータ可読プログラミングコードによりコントローラのみを実行する一方で、コントローラを、同じ機能を具現化するためにロジックゲート、スイッチ、ASIC、プログラマブルロジックコントローラ、または組み込まれたマイクロコントローラとして実装させることは、それらのステップ及び方法を論理プログラミングすることによって具現化され得ることを理解することができる。従って、こうしたコントローラは、ハードウェアとしてみなされ得るものであり、内部に組み込まれた装置は、ハードウェアの内部構造としてみなされ得る。さらに、様々な機能を実施するための装置は、実施形態のソフトウェアモジュール及びハードウェアの内部構造の両方としてみなされ得る。
【0086】
特定の機能を有するコンピュータチップ、関連したエンティティまたは製品は、前述のシステム、装置、方法、及びモジュールを特に具現化する。
【0087】
説明の目的のため、装置は、それらが実行する様々な機能に基づいて分離したモジュールとして記載される。しかしながら、モジュールの機能は、本発明を具現化するために1つまたは複数のソフトウェア/ハードウェアモジュールへと一体化され得る。
【0088】
前述の記載に基づいて、本発明に係る実施形態が一般ハードウェアプラットフォームと結合されたソフトウェアを利用することを当業者が理解し得ることが認識される。こうした理解により、本発明に係る本質または貢献は、ソフトウェアの形式により示され得る。こうしたコンピューティングソフトウェアは、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバー、またはネットワークデバイスといったコンピューティング設備に本発明に係る実施形態または実施形態の部分を実行させる一連の命令を含む、ROM/RAM、磁気ディスク、またはCDのような記憶媒体に保存され得る。
【0089】
本発明に係る特許請求の範囲及び明細書において、「first(第1の)」及び「second(第2の)」などの語は、実施形態または操作を別の実施形態または操作から区別するためだけのものである。これらの実施形態または操作が任意のこうした実際の関係または順序を有することを必要とするものではなく、または示唆するものでもない。さらに、本明細書において使用されるように、「comprising(備える)」、「including(含む)」、または任意の他のバリエーションの語は、要素のリストを備える工程、方法、製品または装置がこれらの要素のみを含むわけではなく、明確にリスト化されない、または固有の他の要素もこうした工程、方法、製品または装置に含んで良いように、非限定的な含有を包含することを意図される。さらなる限定がない限り、「comprising(備える)」というフレーズによって列挙された要素は、こうした要素を備える工程、方法、製品または装置を、他の同じ要素を含むことから排除しない。
【0090】
本発明に係る実施形態は、類似する部分が相互参照され得る一方で、異なる実施形態の中の唯一の違いがハイライトされるような方法で記載される。
【0091】
本発明に係る実施形態は、パーソナルコンピュータ、サーバーコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、ポータブルデバイス、タブレットデバイス、マルチプルプロセッサシステム、マイクロコンピュータベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル民生電気デバイス、ネットワークPC、小型サイズコンピュータ、大型コンピュータ及び任意のこれらのシステムまたはデバイスを含む、任意の分散コンピューティング環境などの、複数の一般的または個人的コンピューティング環境または構成において使用され得る。
【0092】
本発明に係る実施形態はコンピュータで実行される命令の文脈において説明され得る。例えば、プログラムモジュールは、特定の機能を実行し、または抽象データ型を実行する特定のルーチン、プログラム、オブジェクト、モジュール、データ構造等を通常含む。本発明は、通信ネットワークを通して結合された遠隔処理装置を用いて分散コンピューティング環境にも具現化され得る。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、記憶装置を含むローカルまたはリモートコンピュータ記憶媒体に配置され得る。
【0093】
本発明に係る実施形態はこうして説明される。本発明が特に実施形態において説明されてきたが、当然のことながら、本開示はこうした実施形態によって限定されるように解釈されるべきではなく、むしろ特許請求の範囲によって解釈されることが理解される。