【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題は、本発明に従って、少なくとも1つの圧縮ロールステーションを備える、特に錠剤を製造するロータリープレスであって、少なくとも1つの圧縮ロールステーションは、保持装置を備え、ロータリープレスのキャリアプレートは、圧縮ロールステーションの保持装置を受ける少なくとも1つの凹部を有する、ロータリープレスによって解決される。特に、使用される圧縮ステーションと同じ数だけの保持装置を、ロータリープレスの動作に利用可能にする必要があるように、保持装置を備える圧縮ロールステーションを提供することができることは全く驚くべきことであった。これは、保持装置が圧縮ロールステーションの構成要素であり、圧縮ロールステーションに統合されている点で有利に達成される。
【0018】
本発明に関して、「圧縮ロールカラム」又は「圧縮ロールステーション」という概念は、ロータリー式打錠機の領域のうち、特に、通常は粉末状の材料を圧縮して固形ペレット、例えば錠剤にすることが行われる作用領域における、種々のタイプのステーションの1つを示している。圧縮ロールステーションは、カラムのように構成されるか又はガイド形状部を有することが好ましい。使用されるカラム又はガイド形状部は、2つの圧縮ロールを受けることができることが好ましい。ペレットを製造するためのプレス力は、圧縮ロールによって、プレス工具、ひいては圧縮される材料に伝達されることが好ましい。ここでは、特に、上杵及び下杵をプレス工具と称する。
【0019】
圧縮ロールステーションは、ロータリープレスのキャリアプレート上に配置されていることが好ましい。キャリアプレートの構成要素である保持装置によってキャリアプレート上に締結される圧縮ロールステーションは、従来技術から既知である。本発明によって、圧縮ロールステーションの良好な安定性及び特に信頼性のある動作を確実にする圧縮ロールカラムであって、本発明の圧縮ロールステーションにおいて、キャリアプレートに締結するための保持装置が圧縮ロールステーションの構成要素であり、キャリアプレート内にはない、圧縮ロールカラムが提供されることは全く驚くべきことであった。
【0020】
本発明に係る保持装置は、圧縮ロールステーションをロータリープレスのキャリアプレートの凹部内に固定する締付け装置であることが好ましい。保持装置の少なくとも個々の構成要素又は保持装置全体は、圧縮ロールステーション内の仮想中心軸に沿った垂直方向に動かすことができることが好ましい。結果として、本発明に関して、保持装置又はその構成要素の高低移動又は上下移動が行われることが好ましい。結果として、保持装置が、例えば、完全又は部分的に圧縮ロールステーション内に存在することができることが可能になることが有利である。保持装置が完全に圧縮ロールステーション内にある場合、圧縮ロールカラムは、下方が同一平面上に閉鎖され、それにより、いずれの構成要素も外方に突出しないことが好ましい。これにより、ロータリープレスのキャリアプレート上で、圧縮ロールステーションをずらす又は動かすことが可能になることが有利である。
【0021】
さらに、保持装置が、製造位置において、キャリアプレートの凹部内に少なくとも部分的に配置されていることが好ましい。本発明に関して、製造位置とは、好ましくは、例えば錠剤を製造するためにロータリープレスが動作する際に、圧縮ロールステーションがとる位置である。保持装置は、ローター交換位置において、完全に圧縮ロールステーション内にあることが好ましい。圧縮ロールステーションのこのような位置は、ロータリープレスのローター交換が行われる場合に圧縮ロールがとるローター交換位置として示される。このためには、圧縮ロールステーションをキャリアプレート上で動かす及び/又はずらすことができる必要がある。これは、本発明の保持装置が完全に圧縮ロールステーション内にあり、それにより、有利には、保持装置のいずれの構成要素も圧縮ロールステーションから突出しない点において有利に達成される。
【0022】
本発明は、圧縮ロールステーションをロータリープレスのキャリアプレートに締結するための保持装置が圧縮ロールステーションの構成要素であるロータリープレスを提供することにより、従来技術において通例であったものとは異なる。なぜなら、当業界では、これまで、保持装置がキャリアプレートの構成要素である必要があることをもとにしていたためである。キャリアプレートに面する下側領域に自由な空間を多く有する圧縮ロールステーションを提供することができ、保持装置を、好ましくは圧縮ロールステーションの下側領域内に完全に収容することができることは全く驚くべきことであった。
【0023】
さらに、キャリアプレートの凹部が、圧縮ロールステーションの保持装置の直径に対応する直径を有する開口及び/又はボアによって形成されることが好ましい。特に、上記凹部は、圧縮ロールステーションの保持装置を受けるのに好適である。圧縮ロールステーションのための従来技術において既知の締結機構において、締結手段、例えば締付け装置は、通例(as a rule)、ロータリープレスのキャリアプレート内の凹部内にある。このことは、ロータリープレスのキャリアプレートに設けられているこれらの締付け装置が、自身の媒体供給ラインを構成及び/又は要求するには高価であるため、特に不都合である。
【0024】
圧縮ロールステーション内に設けられている場合の締付け装置の媒体供給は、驚くべきことに圧縮ロールステーションの既に存在する接続によって行うことができることがわかった。
【0025】
本発明の別の好ましい実施形態において、保持装置は、係止要素を備え、この係止要素は、その全体が、直径の変化する環状係止ユニットを形成する。係止要素は、好ましくは2つ〜20の係止ユニットを備えることが好ましい。この数の選択は、任意選択したものではなく、以前の試験結果により、好ましくは2つ〜20の係止要素を備える係止ユニットが、驚くべきことに製造が特に簡単であり、予期していなかったキャリアプレート上での圧縮ロールステーションの締結の安定性に寄与することが示されたことに応じたものである。
【0026】
係止要素は、周囲ばねを含むことが好ましい。締付け状態では、周囲ばねにより、係止ユニットの係止要素に内向きの力が及ぼされることが好ましい。「内方」という方向は、本発明に関して、好ましくは、係止要素が圧縮ロールステーションの中心軸の方向に押されることを意味する。この中心軸は、例えば
図4に示されている。したがって、係止要素は、保持装置の内部の周りに延在するとともに圧縮ピンを囲む溝に押し込まれ、この圧縮ピンによって、作動ロッドの動きが係止要素に伝達されることが有利である。このように、作動ロッドの動きが係止要素に伝達されることと、周囲ばねの力が係止要素に及ぼされることとにより、係止ユニットの直径を変化させることができる結果になることが有利である。本発明に係る係止ユニットの直径を変化させられることは、驚くべきことに、圧縮ロールステーションの保持装置がキャリアプレートの凹部と特に安定して協働することを可能にし、その結果、革新的なタイプの締結がもたらされるだけでなく、従来の締結機構に比べて驚くほど高い負荷に耐える締結ももたらされる。
【0027】
個々の係止要素は、直径の変化する作動ロッドの上下移動を係止要素に伝達する圧力ピンによって外方に動くことができ、それにより、係止ユニットの直径が、例えば拡大することが特に好ましい。さらに、係止ユニットの個々の係止要素が、拡張状態において、ロータリープレスのキャリアプレートの凹部内にある突出部と協働することが好ましい。これらの突出部は、係止要素の拡張状態において圧縮ロールステーションの確実な締結を可能にするように設計されることが好ましい。本発明に関して、これらの突出部は、クランプカラー又はクランプフランジと称されることが好ましい。上述の概念は、同義語的に用いられる。
【0028】
キャリアプレートの凹部は、圧縮ロールステーションに面する上側領域において、そのような突出部を含むことが好ましい。この突出部は、凹部の直径が低減された領域をなすことが好ましい。この領域は、本発明に関して、好ましくは、狭小位置と称することもできる。驚くべきことに、非締付け状態において狭小位置の直径よりも小さい直径を有する、直径の変化する係止ユニットを提供することができる。その結果、保持装置は、キャリアプレートの凹部内に簡単な複雑でない方法で挿入することができる。さらに、保持装置を凹部に挿入した後、係止要素の直径は、作動ロッドが係止要素と協働することで増大することができ、保持装置をもはや、例えば、キャリアプレートの凹部を上方に引き抜くことによって取り外すことができないようになることは驚くべきことであった。
【0029】
詳細には、キャリアプレートの凹部の内壁における個々の係止要素の安定した締付けは、係止要素の直径の好ましい拡大によって確実になり、その結果、複数の空間方向に作用する、キャリアプレートの凹部内での圧縮ロールステーションの特に安定した固定が達成される。
【0030】
本発明の別の好ましい実施形態において、係止ユニットは、高さが調整可能であるように設計され、高さを調整する機能は、環状係止ユニットの中央又は中心に配置されている作動ロッドによって実現することができる。本発明に関して、「高さが調製可能」というのは、係止ユニットが特に垂直方向に可動に設計され、上下に動くことができることを意味する。「下方」という空間方向は、本発明に関して、好ましくは、圧縮ロールステーションがロータリープレスのキャリアプレート上に通例どおりに配置されている場合、圧縮ロールステーションの視点から、ロータリープレスのキャリアプレートの方向における係止ユニットの動きを指す。このような動きは、好ましくは、本発明に関して、係止ユニット又は作動ロッドの「下方移動」と称される。保持装置の下方移動によって、係止ユニットがキャリアプレートの凹部内に移動することが特に好ましい。
【0031】
「上方」という空間方向は、本発明に関して、圧縮ロールステーションの内部空間への保持装置の上方移動、すなわち、好ましくは圧縮ロールステーションに属する圧縮ロールの方向における移動を指すことが好ましい。これは、保持装置がキャリアプレートの凹部にある場合に特に当てはまる。係止ユニットの動き、すなわち、高さを調整する機能は、作動ロッドによって達成されることが好ましい。空間方向に関する上述の記載は、圧縮ロールステーションを基準にすることが好ましい。キャリアプレートの視点からの「上方」という空間方向は、圧縮ロールステーション及び/又はロータリープレスの方向における動きによって特徴付けられることが好ましい。したがって、キャリアプレートの上側は、ロータリープレス及び圧縮ロールステーションに面することが好ましい。
【0032】
作動ロッドは、圧縮ロールステーションの中央又は中心に配置されることが好ましい。「中央」というのは、本発明に関して、作動シャフトが、圧縮ロールステーションの中心軸に対して実質的に軸対称に配置されていることを意味する。「実質的に」という概念は、圧縮ロールステーションが通常矩形又は円形のベース表面を有することが当業者には既知であるため、当業者にとって曖昧ではない。対称軸は、そのような基本形状の中央に規定することができる。
【0033】
本発明の別の好ましい実施形態において、作動ロッドは、作動ロッドの底端部に向かってテーパーの付いた直径を有する。作動ロッドは、上側領域及び下側領域を有し、上側領域は、特に、圧縮ロールステーションの内径に対応する円形のベース表面を有することが好ましい。好ましくは作動ロッドを受ける役割を果たし、好ましくは作動ロッドの直径に対応する直径を有する圧縮ロールステーションの内側領域は、好ましくは油圧シリンダーによって形成されることが好ましい。この油圧シリンダーは、内側ピストン及び外側ピストンからなる2部分ピストンを備えることが好ましい。作動ロッドの動きは、少なくともこの油圧接続部によって実現されることが好ましい。
【0034】
さらに、作動ロッドが、まずテーパー領域からなる下側領域からなり、作動ロッドの下端部において一定半径の領域に合一することが好ましい。下側領域のこの一定半径は、上側領域における作動ロッドの直径よりも小さい。作動ロッドの設計及び形状は、詳細には、本発明を示す図面から得られる。
【0035】
本発明の別の実施形態において、係止ユニットの直径は、第1の位置において最大かつ第2の位置において最小であり、係止ユニットの直径は、作動ロッドによって変化させることができる。
図2に見て取ることができるように、係止ユニットの係止要素は、作動ロッドによって外方に押される。これは、作動ロッドの最大直径を有する領域である作動ロッドの領域が、係止要素に接触する場合に起こることが好ましい。作動ロッドは、圧力ピンと協働し、圧力ピンは、係止ユニットの係止要素を外方に押すことが好ましい。例えば、キャリアプレートの凹部内において、特に、突出部又はクランプカラーの下の凹部の下側領域においてこれが起こると、クランプ及び/又は締付けの意味での効果的な締結が確実になる。この位置は、好ましくは、本発明に関して、係止ユニットの第1の位置又は拡張位置と称される。
【0036】
いわゆる「係止解除」状態は、好ましくは、空気圧ピストンの上方移動によって、作動ロッドも垂直方向上方に押され、その結果、係止要素の係止解除が達成されることを特徴とすることが好ましい。係止要素が、係止解除状態において、キャリアプレートの凹部の突出部へと係合する場合も好ましい。係止解除状態は、例えば
図3に示されている。
【0037】
係止要素は、好ましくは作動ロッドを徐々に上昇させることによって解放されることが好ましい。例えば、第1の位置では、係止要素が、例えばキャリアプレートの凹部の内壁に及ぼす圧力が低減されることが意図される。この位置では、圧縮ロールステーションは、自軸周りに回転することができることが有利である。圧縮ロールステーションが凹部からずれる又は外れることは、例えば、係止ユニットがキャリアプレートの凹部内のクランプカラーの下に位置し続けることで効果的に防止することができる。結果として、キャリアプレート上での圧縮ロールステーションの位置の望ましくないずれ又は望ましくない変化が、驚くべきことに完全に排除される。
【0038】
本発明に関して、第2の位置は、作動ロッドの上方移動の後、作動ロッドの上側領域と比べて直径が低減した領域である作動ロッドの領域が、係止要素と作動ロッドとの間に配置されている圧力ピンの高さ位置にあるときに呈することが好ましい。この第2の位置では、作動ロッドと係止要素の圧力ピンとの間に直接的な接触はもたらされず、それにより、係止要素は、凹部の内壁に押し付けられなくなることが好ましい。この位置では、係止要素は解放され、周囲ばねのばね力によって、最小直径を有する位置に押し込まれることが特に好ましい。この位置は、好ましくは、本発明に関して、係止ユニットの第2の位置又は「解放」位置と称される。試験により、この位置における圧縮ロールステーションは、本発明の保持装置を、驚くほど簡単な方法で、望ましくない機械的接触を伴わずに、キャリアプレートの凹部から移動させることができることが示された。このことは、解放状態の係止ユニットが、突出部によって形成される狭小位置の直径に特に対応する最小直径を有することから、有利に可能である。最小直径を有する係止ユニットのこの状態は、好ましくは解放状態と称され、
図4に示されている。
【0039】
本発明の別の実施形態において、係止ユニットの係止要素は、第1の位置において、キャリアプレートの凹部の内壁に押し付けられる。凹部の内壁は、真っ直ぐな壁によって形成されることが好ましい。係止要素の第1の位置又は拡張位置において、圧縮ロールステーションの締結は、係止要素が凹部の内壁に及ぼす拡張圧力によって行われることが好ましい。しかし、凹部の内壁には、例えば突出部が設けられることも好ましいとすることができる。この突出部の領域における凹部の内径は、凹部の残りの領域におけるよりも小さく、この突出部は、好ましくは、本発明に関して、クランプカラー又はクランプフランジとも称される。凹部内に突出部を設けることにより、凹部内に圧縮ロールステーションを効果的に締結することが可能になることは全く驚くべきことであった。
【0040】
本発明の別の好ましい実施形態において、第2の位置における係止ユニットの直径は、キャリアプレートの凹部の直径よりも小さい。係止要素は、周囲ばねが及ぼすばね力に基づいて、拡張位置(第1の位置)から離脱することが好ましい。結果として、係止ユニットの直径は、有利に低減され、係止要素は、凹部の内壁とは接触しなくなる。
【0041】
本発明の別の好ましい実施形態において、保持装置は、完全に圧縮ロールステーション内にある。この位置は、本発明に関して、「ローター交換位置」として表現されることが好ましい。保持装置は、圧縮ロールステーションの下側閉鎖部を越えて突出しないことが好ましく、その結果、圧縮ロールステーションをずらす及び旋回させることができることが確実になることが有利である。係止ユニットを備える保持装置は、小型に設計することができるため、圧縮ロールステーションによって完全に収容することができ、下側領域において圧縮ロールステーションと同一平面上で閉鎖することは全く驚くべきことであった。これは、保持装置の構成要素が、保持装置を受ける圧縮ロールステーションと協働及び嵌合することによって有利に達成され、それにより、保持装置を、圧縮ロールステーション内の利用可能な限られたスペースに導入することができるようになる。
【0042】
本発明の別の好ましい実施形態において、作動ロッドの動作は、油圧式、空気圧式、機械式及び/又は電気機械式に行われる。油圧による動きは、例えば、油圧シリンダーによって伝達することができ、油圧シリンダーは、本発明に関して、液体によって動作する作動シリンダーであることが好ましい。油圧シリンダーにおいて、油圧貯蔵部又は油圧ポンプから供給される油圧液体によるエネルギーは、直線的に作用する容易に制御可能な力へと変換されることが好ましい。
【0043】
空気圧シリンダーは、本発明に関して、好ましくは、作動ロッドを空気圧により動かすのに用いられる圧縮空気によって動作する作動シリンダーであることが好ましい。電気シリンダーは、本発明に関して、プッシュチューブを直線的に出入りさせることができる電気モーターによって動作される調整ユニットであることが好ましい。電気シリンダーの駆動は、好ましくは伝達機構に連結された電気モーターによって行われることが好ましい。プッシュチューブの出入りは、モーターの右回転又は左回転によって行われることが好ましい。電気シリンダーには、プッシュチューブをガイド及び安定化させる直立チューブを設けることができることも好ましい。電気シリンダーは、引力及び/又は圧力に適していることが好ましい。
【0044】
上述のタイプのシリンダーを用いる場合、驚くほどコンパクトな方法で構成要素を組み合わせることができることが有利である。さらに、上述のシリンダーは、驚くほど省スペースな様式で、圧縮ロールステーションの全体構成に統合することができる。
【0045】
本発明に関して、保持装置の可動構成要素の動きは、第1の油圧接続部及び第2の油圧接続部並びに空気圧接続部によって実現されることが好ましい。空気圧接続部は、ロータリープレスのキャリアプレートに配置されることが好ましい。係止ユニットの直径は、作動ロッドが空気圧接続部によって上方移動し、係止要素が拡張位置にもはや保持されない場合、有利に低減されることが好ましい。さらに、保持装置は、シリンダー底部及びシリンダーカバーを備える油圧シリンダーを備えることが好ましい。油圧シリンダーのシリンダー底部は、保持装置の上側閉鎖部を形成し、この閉鎖部は、圧縮ロールステーションに面し、シリンダーカバーは、キャリアプレートに面する側において圧縮ロールステーションの下方を閉鎖する。
【0046】
さらに、保持装置は、内側ピストン及び外側ピストンからなる2部分ピストンを備え、内側ピストンは、係止要素を備え、係止要素は、直径の変化する円形係止ユニット全体を形成することが好ましい。保持装置の内側ピストンと外側ピストンと作動ロッドとは、可動に構成され、保持装置の可動構成要素の動きは、第1の油圧接続部及び第2の油圧接続部並びに空気圧接続部によって生じることが更に好ましい。シリンダー底部は、作動ロッドのためのガイドを備えることが更に好ましい。
【0047】
さらに、好ましい一実施形態において、保持装置は、内側ピストンと外側ピストンとの間に配置され、及ぼされるばね圧力によって、係止ユニットの直径の低減を驚くべき方法で可能である少なくとも1つの圧力ばねを備えることが意図される。結果として、圧縮ロールステーション内に保持装置を完全に受けることが有利に可能になる。保持装置は、板ばねを備え、その結果、係止要素とキャリアプレートの凹部の内壁との確実でない(non-positive:形状係合でない、摩擦係合による)接続が達成されることが更に好ましい。
【0048】
別の態様において、本発明は、ロータリープレスの圧縮ロールステーションを締結する方法であって、
a)圧縮ロールステーションをロータリープレスに準備するステップであって、圧縮ロールステーションは、係止要素からなる係止ユニットを備えるとともに、直径の変化する保持装置を備え、係止ユニットは、高さが調整可能であるように設計され、保持装置は、最初は圧縮ロールステーションの内部にある、ステップと、
b)a)に記載の圧縮ロールステーションを、ロータリープレスのキャリアプレートの凹部と接触させるステップと、
c)保持装置を、ロータリープレスのキャリアプレートの凹部に挿入するステップと、
d)下側領域においてテーパーの付いた直径を有する作動ロッドの下方移動によって、圧縮ロールステーションを、ロータリープレスのキャリアプレートの凹部に締結するステップと、
を含む、方法に関する。
【0049】
この方法の終了後、係止ユニットの係止要素は、拡張位置にあり、係止要素は、凹部の内壁に押し付けられる。
【0050】
別の態様において、本発明は、ロータリープレスの圧縮ロールステーションを解放する方法であって、
a)ロータリープレスのキャリアプレートの凹部に締結された圧縮ロールステーションを準備するステップであって、締結は、係止要素からなるとともに、作動ロッドによって直径を調整することができる、高さ調整可能な係止ユニットによって行われる、ステップと、
b)作動ロッドの上方移動によって圧縮ロールステーションを解放するステップであって、その結果、係止要素の拡張位置が解除される、ステップと、
c)作動ロッドの更なる上方移動によって、保持装置が、完全に圧縮ロールステーション内にあるローター交換位置になるように、係止ユニットを上方に動かすステップと、
を含む、方法に関する。
【0051】
本発明は、好ましい例示的な実施形態及び以下の図面を用いて詳細に記載される。詳細には、
図1〜
図6は、保持装置を備える圧縮ロールステーションを伴うロータリープレスを示し、作動ロッドの動き及び係止ユニットの動作は、圧縮ロールステーションの下側領域における2部分油圧シリンダーによって及びキャリアプレートの凹部にある空気圧シリンダーによって生じる。