(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明する。実施例は多様に変更することができ、さまざまな形態を有することができるが、特定の実施例を図面に例示して本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは実施例を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、実施例の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0054】
“第1”、“第2”などの用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は実施例を説明するためのものであるだけ、実施例の範囲を限定するものではない。
【0055】
実施例の説明において、各要素(element)の“上又は下(on or under)”に形成されるものとして記載される場合、上又は下(on or under)は二つの要素(element)が互いに直接(directly)接触するかあるいは一つ以上の他の要素(element)が前記二つの要素(element)の間に配置されて(indirectly)形成されるものを全て含む。また“上又は下(on or under)”と表現される場合、一つの要素(element)を基準に上方のみではなく下方の意味も含むことができる。
【0056】
また、以下で使われる“上/上部/上の”及び“下/下部/下の”などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のある物理的又は論理的関係又は手順を必ずしも要求するか内包しなく、ある一つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別するために用いることもできる。
【0057】
また、図面には直交座標系(x、y、z)を使うことができる。図面で、x軸及びy軸は光軸に対して垂直な平面を意味するものであり、便宜上、光軸方向(z軸方向)は第1方向、x軸方向は第2方向、y軸方向は第3方向と指称することができる。
【0058】
図1は一実施例によるカメラモジュールを示した斜視図である。
図2は一実施例によるカメラモジュールを示した分解斜視図である。
図3は一実施例によるカメラモジュールを示した断面図である。明確な説明のために、
図2及び
図3では第1接着部500の図示を省略した。
【0059】
実施例によるカメラモジュールは、レンズ部100、フロントボディー200、基板部300、イメージセンサー400、第1接着部500及びリアボディー600を含むことができる。
【0060】
レンズ部100はカメラモジュールの前方に配置され、カメラモジュールの外部から入射する光は前記レンズ部100を透過し、前記レンズ部100に第1方向に対向するように配置されるイメージセンサー400に入射することができる。
【0061】
前記レンズ部100は少なくとも一つのレンズからなることができ、あるいは2個以上の複数のレンズが光軸方向に整列して光学系を形成することもできる。
【0062】
また、前記レンズ部100は、光軸方向に貫通ホールを有し、1個又は2個以上の複数のレンズを光軸方向に整列した光学系を前記貫通ホールに配置させることができるレンズバレルを含むことができる。
【0063】
前記レンズ部100はフロントボディー200に装着されることができる。また、前記レンズ部100はフロントボディー200と一体に形成されることができる。
【0064】
フロントボディー200は前記レンズ部100が装着され、リアボディー600と結合して、基板部300を収容する空間を形成することができる。フロントボディー200には、リアボディー600との結合のために、
図1及び
図2に示したように、側面に突設されるフランジが形成されることができる。
【0065】
前記フロントボディー200のフランジはリアボディー600の端部と結合することができる。フロントボディー200のフランジとリアボディー600の端部は、例えば接着剤によって互いに結合するか、あるいはフロントボディー200とリアボディー600が金属素材から形成されて互いに融着などによって結合することができる。
【0066】
カメラモジュールの内部に異物が流入することを抑制するために、前記フロントボディー200とリアボディー600の結合部位は密閉する必要がある。よって、前記フロントボディー200とリアボディー600を接着、融着などで結合する場合、結合部位を密閉させることが好ましい。
【0067】
他の実施例で、前記フロントボディー200とリアボディー600はボルトのような締結器具で結合することもできる。ここで、フロントボディー200とリアボディー600の結合部位にガスケットなどを装着することで、カメラモジュールの内部に異物が流入することを抑制することができる。
【0068】
基板部300は前記レンズ部100から第1方向に離隔して配置され、前記フロントボディー200と結合し、第1基板310、第2基板320及び基板固定部材330を含むことができる。
【0069】
第1基板310は、一面にイメージセンサー400が装着されることができ、前記イメージセンサー400が装着される一面が前記レンズ部100と対向するように配置されることができる。一方、第1基板310は第2基板320と電気的に連結され、第2基板320と電気的信号を送信及び受信することができる各種の素子と回路配線を備えることができる。
【0070】
第2基板320は前記第1基板310から第1方向に離隔して配置されることができる。第2基板320は第1基板310と電気的に連結され、第1基板310と電気的信号を送信及び受信することができる各種の素子と回路配線を備えることができる。
【0071】
特に、前記第2基板320には第1基板310に電力を供給することができる電力需給装置を備えることができ、前記電力需給装置は外部電源と電気的に連結されることができる。一方、第2基板320を
図2及び
図3では一つ備えているが、他の実施例では第1方向に離隔して配置される複数を備えることもできる。
【0072】
基板固定部材330は、少なくとも一部が前記第1基板310と前記第2基板320を結合し、前記第1基板310と第2基板320が第1方向に一定の離隔距離を維持するようにすることができる。
【0073】
第1基板310と第2基板320には各種の素子と回路配線が備えられることができるので、互いに接触して素子が損傷するか回路配線間の合線が発生することを抑制するために、基板固定部材330を使って互いに離隔させることが好ましい。
【0074】
また、基板固定部材330は、第1基板310と第2基板320が互いに結合した状態を維持させることができる。基板固定部材330を含む基板部300の具体的な構造は
図8などに基づいて後述する。
【0075】
レンズ部100とフロントボディー200は一体に形成されることができるが、一実施例として
図3に示したように、レンズ部100はフロントボディー200に装着されることができる。レンズ部100とフロントボディー200の結合方式は、例えば螺合方式であってもよい。すなわち、フロントボディー200の中空部位に雌ネジ部を形成し、レンズ部100の外周面に雄ネジ部を形成することで、レンズ部100とフロントボディー200を互いに結合することができる。
【0076】
一方、レンズ部100とフロントボディー200の結合部位に存在する隙間を通じてカメラモジュールの内部に水その他の異物が流入することができるため、これを防止するために、Oリング(o−ring)などの密閉手段を装着することができる。前記密閉手段は、例えば
図3に示したように、フロントボディー200の中空部位とレンズ部100の外周面の間に形成される空間部Sに装着されることができる。
【0077】
イメージセンサー400は前記基板部300に配置され、前記レンズ部100と対向するように備えられることができる。前記レンズ部100を透過した光は前記イメージセンサー400に入射することができ、前記イメージセンサー400では被写体のイメージが撮像されることができる。
【0078】
前記イメージセンサー400で撮像されたイメージは電気的信号に変換されて外部のディスプレイ装置、記憶装置などに伝送されることができる。
【0079】
リアボディー600は前記フロントボディー200と結合し、前記基板部300及び前記イメージセンサー400を収容することができる。リアボディー600は一側が開放した箱状に構成されることができ、前記開放した一側端部がフロントボディー200に備えられたフランジに結合することができる。
【0080】
前述したように、リアボディー600はフロントボディー200と結合して、基板部300及びイメージセンサー400を収容する空間を形成することができる。
【0081】
図4は一実施例によるカメラモジュールからリアボディー600を除去した形態を示した側面図である。
図5は
図4のA部を拡大した図である。
【0082】
第1接着部500は前記フロントボディー200と前記基板部300の間に配置されることができる。前記第1接着部500はフロントボディー200と基板部300、例えば第1基板310を互いに接着又は結合する役割をすることができる。
【0083】
後述するように、前記フロントボディー200と前記基板部300の間には少なくとも一つの貫通ホール510が形成されることができる。
【0084】
前記フロントボディー200は前記基板部300の方向に突設される第1突出部210を備え、前記第1突出部210の末端には第1接着面211を備えることができる。ここで、前記第1接着面211は第1突出部210の末端面を意味することができる。
【0085】
前記第1基板310は、前記第1接着面211と対向する部位に第2接着面311を備えることができる。ここで、前記第2接着面311は第1基板310においてイメージセンサー400が配置される面を意味することができる。
【0086】
一方、前記第1接着部500は前記第1接着面211又は前記第2接着面311に接着剤が塗布されて形成されることができる。すなわち、前記第1接着部500は、第1接着面211に接着剤が塗布されるか、第2接着面311に接着剤が塗布されるか、あるいは第1接着面211及び第2接着面311の両者に接着剤が塗布されることによって形成されたものであってもよい。
【0087】
ここで、前記第2接着面311にだけ前記接着剤が塗布されて第1接着部500が形成される場合、前記接着剤は前記第1接着面211の形状に対応する形状で前記第2接着面311に塗布されることが好ましい。
【0088】
貫通ホール510は、
図4及び
図5に示したように、前記第1接着部500の一部に形成されることができる。すなわち、第1接着面211及び/又は第2接着面311に一つの完全な閉曲線形態で接着剤を塗布して第1接着部500を形成するものではなく、第1接着面211及び/又は第2接着面311の一部に接着剤を塗布し、接着剤が塗布されていない部分は貫通ホール510となるようにして第1接着部500を形成することができる。
【0089】
すなわち、第1接着面211及び/又は第2接着面311に塗布される接着剤は一つの閉曲線又は単一閉曲線の形状を有することができる。また、第1接着面211及び/又は第2接着面311に塗布される接着剤は一つの開曲線の形状を有することができる。
【0090】
すなわち、第1接着面211及び/又は第2接着面311に塗布される接着剤は一つの閉曲線の少なくとも一部以上を切った形状で塗布されることができる。また、第1接着面211及び/又は第2接着面311に塗布される接着剤は一つ以上の開曲線の形状で塗布されることができ、二つ以上の線分の形状で塗布されることもできる。
【0091】
したがって、塗布接着剤の形状が一つの開曲線、二つ以上の開曲線又は一つ以上の線分の形状で塗布されることにより、フロントボディー200と第1基板310の結合時に接着剤が満たされなかった部分に貫通ホール510が形成されることができる。よって、前記第1接着部500は開曲線の形状を有することができる。
【0092】
前記貫通ホール510は接着剤の硬化後に追加として埋められることができる。前記貫通ホール510は後述するPCBアクティブアラインメント(active align)工程でエポキシ熱硬化時に膨張する内部気体を外部に排出させるための貫通ホール510であるので、硬化が完了した後には、外部からの異物流入の防止のために、貫通ホール510を埋めることができる。
【0093】
前記貫通ホール510を埋める方法は、追加の接着剤塗布、テープ付着など、既存に形成しておいた貫通ホール510を塞げることができる方法であれば、その他の方法も可能である。
【0094】
前記貫通ホール510は前記第1接着部500に形成されるので、前記第1接着部500の硬化のために第1接着部500を加熱する場合、前記フロントボディー200と基板部300の結合が進んでから前記フロントボディー200とリアボディー600の結合が進むので、フロントボディー200と基板部300が形成する空間に存在していて加熱によって膨張する空気の一部が前記貫通ホール510を通じて外部に排出されることができる。
【0095】
すなわち、前記貫通ホール510は前記フロントボディー200と基板部300が形成する空間と外部空間を互いに連通させることにより、フロントボディー200と基板部300が形成する空間に存在する空気が加熱されて膨張する場合、空気の一部が前記貫通ホール510を通じて外部に移動することができる。
【0096】
このような構造により、前記第1接着部500が加熱される場合にも、前記フロントボディー200と基板部300が形成する空間に存在する空気の膨張によって発生する基板部300の変形、カメラモジュールの焦点距離変更などを抑制することができる。
【0097】
実施例で、前記第1接着部500を硬化させるために加熱するうちに前記フロントボディー200と基板部300が形成する空間に充填された空気が膨張すれば、前記充填された空気の一部が前記貫通ホール510を通じて外部に排出されるようにすることにより、空気の膨張によるカメラモジュールの焦点距離が設計範囲を外れる変更、第1接着部500又は基板部300の変形、破損などを抑制することができる。
【0098】
一方、第1接着部500により、フロントボディー200と基板部300の結合はアクティブアラインメント(active align)工程で進めることができ、アクティブアラインメント工程を容易に進めるために、前記第1接着部500は熱硬化性及び紫外線硬化性素材の接着剤からなることができる。
【0099】
アクティブアラインメント工程とは、実施例で、基板部300を第1方向に移動させることで、互いに対向するように備えられたレンズ部100とイメージセンサー400間の焦点距離を調節するか、あるいは基板部300を第1方向に垂直なx−y平面上で傾動(tilt)、すなわち回転させてレンズ部100とイメージセンサー400間の焦点距離を調節する工程を言う。
【0100】
アクティブアラインメント工程を進めるために、前記第1接着部500はアクティブアラインメント工程の進行中には仮硬化し、仮硬化後に永久硬化作業を進めることができるように構成されることが好ましい。
【0101】
したがって、前記第1接着部500を形成する接着剤としては、例えば紫外線及び熱のいずれもにも反応して硬化するハイブリッド接着剤を使うことができる。
【0102】
アクティブアラインメント工程中には、レンズ部100とイメージセンサー400間の焦点距離を調節した状態で、紫外線を前記第1接着部500に照射して前記第1接着部500を仮硬化することができる。
【0103】
仮硬化後に前記第1接着部500を加熱して前記第1接着部500を永久硬化させることができる。ここで、例えば、オーブン(oven)などを使って前記第1接着部500を加熱することができる。アクティブアラインメント工程を含むカメラモジュールの組立方法は以下で図面を参照して具体的に説明する。
【0104】
図6は一実施例による基板部300及び第1接着部500を示した図である。
図7は一実施例によるレンズ部100及びフロントボディー200を示した図である。
【0105】
図7に示したように、前記第1接着面211又は第2接着面は全体的に見て四角形を有することができる。一実施例で、前記第1接着面211は、第1方向に見て、長辺と短辺を含む八角形に構成されることができる。また、
図6に示したように、前記接着部500は前記第1接着面と対応する形状を有することができる。例えば、前記第1接着面211と対応する八角形、あるいは全体的に見て四角形に構成されることができる。
【0106】
ただ、
図6では第1接着部500が第2接着面311に接着剤が塗布されてなるものが示されているが、他の実施例で、第1接着部500は第1接着面211に接着剤が塗布されてなるか、あるいは第1接着面211と第2接着面311の両者に接着剤が塗布されてなることもできる。
【0107】
一方、
図6に示したように、前記貫通ホール510は前記第1接着部500の短辺に形成されることができる。他の実施例で、図示されていないが、前記貫通ホール510は前記第1接着部500の長辺に形成されることもできる。
【0108】
また、
図6では貫通ホール510が第1接着部500に互いに対称な位置に全て4個が形成されているが、前記貫通ホール510の数及び位置は多様に選択することができる。
【0109】
一方、前記第1接着面211と第1接着部500間の結合力を高めるために、前記第1接着面211は表面粗度(surface roughness)を高めることが好ましい。第1接着面211の表面照度は第1接着面211に凹凸形状を形成することによって高めることができる。
【0110】
例えば、機械加工によって第1接着面211の表面照度を高めることができる。他の実施例で、前記第1突出部210が金属素材からなる場合、前記第1接着面211に酸化膜を形成することができる。
【0111】
ここで、酸化膜は前記第1接着面211の表面を腐食させることによって形成することができる。酸化膜によって第1接着面211の表面照度が向上し、これによって第1接着面211と第1接着部500間の結合力が向上することができる。
【0112】
第1接着面211と接着部500間の結合力を高めるために、表面照度を高めることは第2接着面にも同じ目的で同じ方式で適用することができる。
【0113】
図8は一実施例による基板部300を示した分解斜視図である。明確な説明のために、
図8では第1接着部500の図示を省略した。
図8に示したように、前記基板固定部材330は離隔部331、第1結合部332及び通孔332aを含むことができ、前記第2基板320は第2結合部321を含むことができる。
【0114】
離隔部331は前記第1基板310と前記第2基板320の間に配置され、前記第1基板310と前記第2基板320を離隔させる役割をすることができる。離隔部331は第1基板310と第2基板320を第1方向に互いに離隔させることで、第1基板310と第2基板320が互いに接触し、これに備えられた素子が損傷するか回路配線間の合線が発生することを抑制することができる。
【0115】
第1結合部332は前記第2基板320と結合することができる。具体的に、前記第1結合部332は前記第2基板320の側面に備えられた第2結合部321と結合することができる。
【0116】
図8に示したように、前記第2基板320は、側面に凹凸状の第2結合部321が形成され、前記第1結合部332は前記第2結合部321が結合する通孔332aが形成されることができる。
【0117】
第1結合部332は第2結合部321に結合することにより、基板固定部材330が第2基板320に対して第1方向、第2方向及び第3方向に自由に動くことが抑制され、よって第1基板310と第2基板320が互いに離隔した状態を安定に維持することができる。
【0118】
一方、基板固定部材330と第1基板310は、例えば基板固定部材330の一端が第1基板310のイメージセンサー400が実装される面の反対面上に配置され、接着剤又はソルダリング(soldering)によって互いに結合することができる。
【0119】
前記第1結合部332は、基板固定部材330が第1方向、第2方向及び第3方向に自由に動くこを抑制するために、例えば
図8に示したように、互いに対称な位置に複数備えられることが好ましい。また、前記第2結合部321は前記第1結合部332の数に対応する数で備えられることが好ましい。
【0120】
図9〜
図14はカメラモジュール組立方法を説明するためのフローチャートである。以下では、アクティブアラインメント工程で基板部300をフロントボディー200に結合する方式を中心に実施例によるカメラモジュール組立方法を説明する。
【0121】
基板部300がフロントボディー200に結合する場合、フロントボディー200に結合するレンズ部100の焦点が基板部300に装着されるイメージセンサー400部位のうち最適の位置に配置されるようにすることが好ましい。したがって、実施例では、アクティブアラインメント工程でレンズ部100の焦点配置位置を調節しながら複数の焦点情報を獲得して最適の位置を選定し、選定された位置で基板部300をフロントボディー200に結合させることができる。
【0122】
実施例によるカメラモジュール組立方法では、レンズ部100が結合されたフロントボディー200が固定され、前記基板部300はカメラモジュール組立工程中に前記フロントボディー200に対して移動することができるように構成されることができる。他の実施例で、基板部300が固定され、レンズ部100が結合されたフロントボディー200が移動することができるように構成されることができる。
【0123】
すなわち、前記基板部300又はフロントボディー200は、カメラモジュール組立工程の少なくとも一部の工程中、第1方向、第2方向及び第3方向に平行な軸を中心に回転し、第1方向、第2方向及び第3方向に平行移動することができるように構成されることができる。これはアクティブアラインメント工程を行う組立装置によって具現されることができる。
【0124】
カメラモジュール組立方法は、準備段階(S100)、接着剤塗布段階(S200)及び焦点調節段階及び接着剤硬化段階(S500)を含むことができる。また、準備段階(S100)、接着剤塗布段階(S200)、焦点調節段階及び接着剤硬化段階(S500)及び貫通ホール接着剤塗布及び硬化段階(S600)を含むことができる。
【0125】
また、前記接着剤塗布段階(S200)の完了後、整列段階を進めることができる。前記整列段階では、前記接着剤を前記フロントボディー220の第1面と前記基板部の第2面の間に位置させることができる。ここで、前記第1面と第2面は互いに向き合い、接着剤によって互いに結合する面である。
【0126】
焦点調節段階は一回のみ実施するか二回以上実施することができる。一実施例で、焦点調節段階は、1次焦点調節段階(S300)及び2次焦点調節段階(S400)を含むことができる。焦点調節段階は一回のみ実施することもできるが、より精密な焦点調節のために、1次と2次に分けて複数の焦点調節段階を実施することもできる。
【0127】
図9に示したように、準備段階(S100)、接着剤塗布段階(S200)、1次焦点調節段階(S300)、2次焦点調節段階(S400)及び接着剤硬化段階(S500)を含むことができる。また、追加として、貫通ホール接着剤塗布及び硬化段階(S600)をさらに含むこともできる。
【0128】
準備段階(S100)は、姿勢確認段階(S110)及び姿勢補正段階(S120)を含むことができる。
【0129】
姿勢確認段階(S110)では、フロントボディー200又は基板部300の姿勢を確認することができる。具体的に、基板部300又はフロントボディー200は既存に設定しておいた基準値に対して基準に合わせて配置されているかを確認することができる。
【0130】
一実施例で、基板部300又はフロントボディー200は、既存に設定された基準値に対して少なくとも一方向に平行な軸に対して傾いた角度及び/又は少なくとも一方向に離隔した距離を測定して姿勢を確認することができる。
【0131】
具体的に、第1方向、第2方向及び第3方向に平行な軸に対して傾いた角度と、第1方向、第2方向及び第3方向に離隔した距離を測定することによって基板部300又はフロントボディー200の姿勢を確認することができる。姿勢確認段階(S110)で、姿勢はカメラを用いて確認することができる。
【0132】
姿勢補正段階(S120)では、姿勢確認段階(S110)で測定されたチルト角及び/又は離隔距離を考慮し、既存に設定した基準位置と違いがある場合、基板部300又はフロントボディー200を設定の基準位置に移動させて姿勢を補正することができる。
【0133】
ここで、前記既設定の基準値と一致するように基板部300又はフロントボディー200を少なくとも一方向に平行な軸に対して傾いた角度で回転させるか少なくとも一方向に平行移動させることができる。一実施例で、第1方向、第2方向及び第3方向に平行な軸を中心に回転し、第1方向、第2方向及び第3方向に平行移動することができる。
【0134】
接着剤塗布段階(S200)では、前記フロントボディー200に形成される第1接着面211又は前記基板部300に形成される第2接着面311に接着剤を塗布し、
図11に示したように、塗布領域判断段階(S210)、塗布段階(S220)及び欠陷検査段階を含むことができる。前記欠陷検査段階は、第1欠陷検査段階(S230)及び第2欠陷検査段階(S240)を含むことができる。
【0135】
塗布領域判断段階(S210)では、接着剤の塗布領域を判断することができる。具体的に、実施例によるカメラモジュールでは、第1接着面211又は第2接着面311が接着剤の塗布領域となることができる。
【0136】
塗布領域判断段階(S210)では、第1接着面211及び/又は第2接着面311のうち実際に接着剤が塗布される位置を判断することができる。接着剤が塗布される位置はカメラを用いて確認することができる。
【0137】
接着剤塗布装置を用いる場合、塗布領域についての情報は前記接着剤塗布装置に既存に設定しておいた状態であってもよい。よって、第1接着面211及び/又は第2接着面311を前記準備段階(S100)で既存に設定された位置に全く配置し、接着剤塗布装置が第1接着面211及び/又は第2接着面311の既存に設定しておいた塗布領域に塗布することができる。
【0138】
塗布段階(S220)では、前記接着剤を前記塗布領域に塗布することができる。実施例によるカメラモジュールでは、塗布面積が小さい点、迅速な工程進行などを考慮して、前記接着剤塗布装置を用いて塗布することが好ましい。
【0139】
塗布段階(S220)後に欠陷検査段階を進めることができる。欠陷検査段階では、塗布された接着剤が設定された塗布領域に塗布されたかあるいは接着剤が均一に塗布されたかあるいは適正量の接着剤が塗布されたかあるいはイメージセンサー400の欠陥有無などを検査することができる。
【0140】
前記イメージセンサー400の欠陷有無は、接着剤の塗布によって発生し得る問題に対して検査することができる。例えば、前記イメージセンサー400の一部にエポキシが付いているかなどを判断することができる。欠陷検査段階は複数の欠陷検査段階を含むことができる。一実施例で、欠陷検査段階は第1欠陷検査段階(S230)及び第2欠陷検査段階(S240)として進めることができる。
【0141】
第1欠陷検査段階(S230)では、塗布された前記接着剤の欠陷有無を検査することができる。具体的に、第1欠陷検査段階(S230)では、塗布された接着剤が既設定の塗布領域に塗布されたか、接着剤が均一に塗布されたか、適正量の接着剤が塗布されたかなどを検査することができる。塗布接着剤に欠陷が発見される場合、塗布を再び行うか、追加的な塗布を行うことによって欠陷を除去することができる。
【0142】
第2欠陷検査段階(S240)では、前記イメージセンサー400の欠陷有無を判断することができる。接着剤の塗布過程で前記接着剤がイメージセンサー400に塗布されることもあるので、イメージセンサー400に接着剤が塗布されることによるイメージセンサー400の欠陷発生有無を検査するものである。
【0143】
具体的に、第2欠陷検査段階(S240)では、イメージセンサー400に備えられたピクセルが損傷したか、イメージセンサー400の表面に接着剤が塗布されたか、イメージセンサー400が正常に動作するかなどを検査することができる。イメージセンサー400に欠陷が発見される場合、適切な方法で前記欠陷を除去することができる。また、第2欠陷検査段階(S240)では、第1欠陷検査段階(S230)の内容を含むことができる。
【0144】
焦点調節段階は一回実施することができるが、二回以上の焦点調節段階を実施することもできる。一実施例で、焦点調節段階は1次焦点調節段階(S300)と2次焦点調節段階(S400)からなることができる。
【0145】
1次焦点調節段階(S300)では、前記基板部300の位置を調節して多数の位置での焦点情報を獲得し、獲得された焦点情報に基づいて前記基板部300及び/又は前記フロントボディー200の位置を決定し、決定された位置によって前記基板部300又は前記フロントボディー200の位置を調節することによって、決定された位置に前記フロントボディー200を位置させることができる。
【0146】
1次焦点調節段階(S300)は、前記レンズ部100の焦点を前記イメージセンサー400の活性領域に位置させるもので、
図12に示したように、1次フォーカシング段階(S310)、フォーカシング正確度判断段階(S320)及び1次焦点位置調節段階(S330)を含むことができる。
【0147】
1次フォーカシング段階(S310)では、前記カメラモジュールの焦点を合わせることができる。具体的に、1次フォーカシング段階(S310)では、基板部300を少なくとも一方向、例えば第1方向に移動させることによってレンズ部100の焦点をイメージセンサー400の活性領域に位置させることができる。
【0148】
フォーカシング正確度判断段階(S320)では、前記1次フォーカシング段階(S310)を経た後、前記第1次フォーカシング段階(S310)で獲得した情報に基づいて適切であると判断されるフォーカシング位置を判断又は決定することができる。また、前記1次フォーカシング段階(S310)と前記フォーカシング正確度判断段階(S320)は、前記第1次フォーカシング段階(S310)と同時にあるいは第1次フォーカシング段階(S310)の中間に実施することができ、第1次フォーカシング段階(S310)が完了した後にフォーカシング正確度判断段階(S320)を実施することもできる。
【0149】
フォーカシング正確度判断段階(S320)では、前記レンズ部100の焦点が前記イメージセンサー400の活性領域に位置するかを判断することができる。ここで、レンズ部100の焦点がイメージセンサー400の活性領域に位置するかは、カメラモジュールの空間周波数応答(Spatial Frequency Response、SFR)値を測定することによって判断することができる。
【0150】
空間周波数応答値が既設定の範囲を外れた場合、再び1次フォーカシング段階(S310)を繰り返して既設定の範囲に入るようにすることができる。
【0151】
1次焦点位置調節段階(S330)では、前記基板部300を少なくとも一方向に平行移動及び/又は少なくとも一軸を基準に回転させることにより、前記レンズ部100の焦点を前記イメージセンサー400の活性領域に位置させることができる。
【0152】
1次フォーカシング段階(S310)では、レンズ部100の焦点を少なくとも一方向、例えば第1方向に調節してイメージセンサー400の活性領域に位置させることができる。
【0153】
1次焦点位置調節段階(S330)では、レンズ部100の焦点を少なくとも一方向に調節してイメージセンサー400の活性領域に位置させることができる。一実施例で、レンズ部100を第1方向、第2方向及び第3方向に調節することにより、イメージセンサー400の活性領域にレンズ部100の焦点を位置させることができる。
【0154】
このために、一実施例で、基板部300を第1方向、第2方向及び第3方向に平行移動及び第1方向、第2方向及び第3方向に平行な軸を中心に回転させることができる。
【0155】
1次焦点位置調節段階(S330)を実行した後、再び空間周波数応答値を測定することができる。空間周波数応答値が既設定の範囲を外れた場合、再び1次焦点位置調節段階(S330)を繰り返して既設定の範囲に入るようにすることができる。
【0156】
1次フォーカシング段階(S310)及び1次焦点位置調節段階(S330)を経れば、レンズ部100の焦点は第1方向、第2方向及び第3方向にイメージセンサー400の活性領域に位置する状態になることができる。
【0157】
2次焦点調節段階(S400)では、前記基板部300又はフロントボディー200を少なくとも一方向に平行移動させるか少なくとも一軸を中心に回転させることにより、前記レンズ部100の焦点が前記イメージセンサー400に配置される位置を調節することができる。
【0158】
一実施例で、前記基板部300を平行移動及び回転させることにより、前記レンズ部100の焦点が前記イメージセンサー400に配置される位置を調節することができる。
【0159】
図13に示したように、2次焦点調節段階(S400)は、2次フォーカシング段階(S420)、差分値算出段階(S430)及び2次焦点位置調節段階(S440)を含むことができる。また、2次焦点調節段階(S400)は、最適焦点位置算出段階(S410)をさらに含むこともできる。
【0160】
最適焦点位置算出段階(S410)では、前記カメラモジュールの空間周波数応答値を測定して前記レンズ部100の最適焦点位置を算出することができる。すなわち、1次焦点調節段階(S300)が完了した状態でカメラモジュールの空間周波数応答値を測定し、測定値に基づいてレンズ部100のイメージセンサー400に対する最適焦点位置を算出することができる。
【0161】
ここで、測定される空間周波数応答値はイメージセンサー400で撮像されるイメージの各部に対して測定されるので、複数の値として測定されることができる。例えば、測定された複数の空間周波数応答値のうちイメージの画質が最高の場合の値を選択し、これに基づいて前記最適焦点位置を算出することができる。
【0162】
すなわち、前記最適焦点位置は、測定された複数の空間周波数応答値のうちイメージの画質が最高の場合の値がイメージ全般にわたって現れる場合を仮定して計算されるものである。
【0163】
2次フォーカシング段階(S420)では、前記カメラモジュールの焦点を合わせ、空間周波数応答値を測定することができる。具体的に、2次フォーカシング段階(S420)では、基板部300を少なくとも一方向、例えば第1方向に移動させることにより、レンズ部100の焦点をイメージセンサー400の活性領域に移動させることができる。
【0164】
1次フォーカシング段階(S310)ではレンズ部100の焦点をイメージセンサー400の活性領域に位置させるが、2次フォーカシング段階(S420)ではレンズ部100の焦点をイメージセンサー400の活性領域を外れないように移動させるので、2次フォーカシング段階(S420)では1次フォーカシング段階(S310)に比べて基板部300の第1方向への移動距離が小さく、もっと精密に移動させる必要がある。
【0165】
差分値算出段階(S430)では、前記最適焦点位置算出段階(S410)で算出された前記レンズ部100の前記最適焦点位置と前記2次フォーカシング段階(S420)で測定された前記レンズ部100の焦点位置の差分値を算出することができる。
【0166】
2次焦点位置調節段階(S440)では、前記基板部300を平行移動及び/又は回転して前記レンズ部100の焦点位置の前記差分値を除去することにより、前記レンズ部100の焦点位置を前記最適焦点位置に配置することができる。
【0167】
すなわち、2次焦点位置調節段階(S440)では、基板部300を第1方向、第2方向及び第3方向に平行な軸を中心に回転させ、第1方向、第2方向及び第3方向に平行移動させることで、レンズ部100の焦点位置を前記最適焦点位置に配置するか、前記最適焦点位置から既設定の誤差範囲内で離隔した位置に配置することができる。
【0168】
接着剤硬化段階(S500)では紫外線及び熱を用いて前記接着剤を硬化し、少なくとも一つの空間周波数応答値測定段階、少なくとも一つの基板部移動段階及び少なくとも一つの硬化段階を含むことができる。
【0169】
一実施例で、接着剤硬化段階(S500)では紫外線及び熱を用いて前記接着剤を硬化し、
図14に示したように、1次空間周波数応答値測定段階(S510)、基板部300の移動段階(S520)、2次空間周波数応答値測定段階(S530)、1次硬化段階(S540)、3次空間周波数応答値測定段階(S550)、2次硬化段階(S560)及び4次空間周波数応答値測定段階(S570)を含むことができる。
【0170】
1次空間周波数応答値測定段階(S510)では、前記カメラモジュールの空間周波数応答値を測定して前記レンズ部100の第1方向焦点位置を確認することができる。
【0171】
基板部300移動段階(S520)では、前記基板部300を少なくとも一方向、例えば第1方向に移動させて前記レンズ部100と前記基板部300の第1方向への離隔距離を調節することができる。
【0172】
2次空間周波数応答値測定段階(S530)では、前記カメラモジュールの空間周波数応答値を測定することにより、前記基板部300が第1方向に既設定の距離だけ移動したかを確認することができる。
【0173】
前記基板部300が第1方向に充分に移動したか充分に移動しなかった場合、基板部300の移動段階(S520)と2次空間周波数応答値測定段階(S530)を繰り返すことにより、前記基板部300が第1方向に設定の距離だけ移動するようにすることができる。
【0174】
1次硬化段階(S540)では、前記接着剤に紫外線を照射して前記接着剤を仮硬化させることができる。
【0175】
前記1次空間周波数応答値測定段階(S510)とは違う別の空間周波数応答値測定段階である3次空間周波数応答値測定段階(S550)では、前記カメラモジュールの空間周波数応答値を測定することにより、前記レンズ部100の第1方向への焦点位置が前記1次空間周波数応答値測定段階(S510)で測定されたものと同一であるか誤差範囲内にあるかを確認することができる。
【0176】
仮に、レンズ部100の第1方向焦点位置が前記1次空間周波数応答値測定段階(S510)で測定されたものと比較して誤差範囲を外れる場合、まだ接着剤は仮硬化状態であるので、前記基板部300の移動段階(S520)、2次空間周波数応答値測定段階(S530)及び3次空間周波数応答値測定段階(S550)を繰り返して前記誤差範囲内に入るようにすることができる。必要な場合、前記1次硬化段階(S540)を経ることもできる。
【0177】
2次硬化段階(S560)では、前記接着剤を加熱して前記接着剤を永久硬化させることができる。
【0178】
4次空間周波数応答値測定段階(S570)では、前記2次硬化段階(S560)後、前記カメラモジュールの空間周波数応答値を測定することにより、最終に前記レンズ部100の第1方向への焦点位置が前記1次空間周波数応答値測定段階(S510)で測定されたものと同一であるか誤差範囲内にあるかを確認することができる。
【0179】
また、前記接着剤硬化段階(S500)後、貫通ホール接着剤塗布及び硬化段階(S600)を含むことができる。
【0180】
フロントボディー200と第1基板310が形成する内部空間の気体が接着剤硬化段階(S500)で熱硬化を経る場合、内部の気体が膨張しながら多くの問題を引き起こすことがある。
【0181】
これを解決するために、第1基板310及び/又はフロントボディー200に、第1基板310とフロントボディー200が形成する空間とその以外の空間を連結する貫通ホール510を形成するか、あるいは接着剤を開曲線形状に塗布することで接着剤が塗布されていない部分を貫通ホール510として用いることにより、熱膨張した内部気体を外部に排出することができる。
【0182】
しかし、熱硬化段階後に前記貫通ホール510を通じて外部からの異物などが流入することがあるので、前記貫通ホール510を塞げる必要がある。
【0183】
したがって、前記貫通ホール510を接着剤又はテープなどで埋める貫通ホール接着剤塗布及び硬化段階(S600)をさらに含むことができる。前記接着剤としては、紫外線を照射して硬化させるエポキシなどを使うことができる。
【0184】
前記貫通ホール接着剤塗布及び硬化段階(S600)を進めることにより、前記貫通ホール510を満たす第2接着部を形成することができる。
【0185】
実施例で、アクティブアラインメント工程によってカメラモジュールのフロントボディー200と基板部300を結合することにより、フロントボディー200に結合するレンズ部100の焦点を基板部300に装着されるイメージセンサー400の最適位置に配置することができ、よってカメラモジュールで撮像されるイメージの画質を高めることができる。
【0186】
図15は他の実施例によるカメラモジュールを示した斜視図である。
図16は他の実施例によるカメラモジュールを示した分解斜視図である。
図17は他の実施例によるカメラモジュールを示した断面図である。
【0187】
他の実施例によるカメラモジュールは、第2締結具720及びガスケット800を含むことができる。実施例で、第2締結具720によって前記フロントボディー200のフランジはリアボディー600の端部と結合することができる。
【0188】
第2締結具720は、一側が前記フロントボディー200に挿入され、前記フロントボディー200と前記リアボディー600を結合する役割をすることができる。前記第2締結具720は、例えば一側はネジ部が形成され、他側は頭部が形成される螺合用ボルトからなることができる。
【0189】
前記第2締結具720の一側を前記フロントボディー200に挿入するために、前記フロントボディー200には第3突出部230が形成されることができる。
【0190】
すなわち、前記フロントボディー200は、前記リアボディー600の方向に突設され、前記第2締結具720の一側が挿入される第2挿入孔231(
図18参照)が形成された第3突出部230を備えることができる。ここで、
図15及び
図16に示したように、前記第3突出部230は前記フロントボディー200のフランジ部位に形成されることができる。
【0191】
図15及び
図16に示したように、フロントボディー200とリアボディー600が第2締結具720によって互いに結合する構造に構成される場合、前記リアボディー600の角部には第2締結具720が貫通する第3挿入孔610が形成されることができる。
【0192】
また、前記第3挿入孔610が形成される部位には、前記第2締結具720が配置される空間を確保するための逃避部が、前記リアボディー600の長手方向、すなわち第1方向に形成されることができる。
【0193】
前述したように、リアボディー600はフロントボディー200と結合することで、基板部300及びイメージセンサー400を収容する空間を形成することができる。
【0194】
前記フロントボディー200とリアボディー600が第2締結具720によって結合する場合、結合部位にガスケット800を装着することにより、カメラモジュールの内部に異物が流入することを抑制することができる。
【0195】
ガスケット800は前記フロントボディー200と前記リアボディー600の間に配置されて前記カメラモジュールの内部空間を密閉することにより、フロントボディー200とリアボディー600の結合部位の隙間を通じて、前記イメージセンサー400及び基板部300を収容する前記内部空間に異物が流入することを抑制する役割をすることができる。ガスケット800については以下で具体的に説明する。
【0196】
図18は他の実施例によるレンズ部100、フロントボディー200及びガスケット800を示した斜視図である。
図19は
図18の平面図である。
図20は一実施例によるガスケット800を示した斜視図である。
【0197】
ガスケット800はフロントボディー200とリアボディー600の結合部位に配置され、フロントボディー200とリアボディー600が結合することによって形成されてイメージセンサー400及び基板部300を収容するカメラモジュールの内部空間に異物が流入することを抑制する役割をすることができる。
【0198】
図19及び
図20に示したように、前記ガスケット800は、前記第3突出部230と対応する形状の第2逃避溝810が形成されることにより、前記第3突出部230と干渉せずに前記フロントボディー200とリアボディー600の間に配置されることができる。一方、前記ガスケット800はシーリング効果に優れた素材、例えばシリコンからなることができる。
【0199】
前記ガスケット800は、
図9に示したように、前記フロントボディー200において前記第3突出部230の内側に配置されることができる。
【0200】
したがって、フロントボディー200とリアボディー600が第2締結具720によって結合する場合、前記基板部300と前記基板部300に装着されるイメージセンサー400に外部から異物が流入することを効果的に遮断することができる。
【0201】
図21は
図17のB部を拡大した図である。
図21に示したように、前記ガスケット800は、前記フロントボディー200又は前記リアボディー600の方向に突設され、前記ガスケット800の長手方向に形成される突起820を含むことができる。
【0202】
また、前記フロントボディー200又は前記リアボディー600は、前記突起820に対応する部位に前記突起820に対応する陥没溝240が形成されることができる。
【0203】
前記突起820が前記陥没溝240に挿入された状態で前記ガスケット800がカメラモジュールに装着されれば、前記ガスケット800が前記カメラモジュールの設定された配置位置から離脱することを防止することができる。すなわち、ガスケット800がカメラモジュールの設定された配置位置から離脱するこをを防止し、離脱による異物のカメラモジュールの内部への流入を防止することができる。
【0204】
図21では、紙面(paper)上で見て、前記突起820はガスケット800の上下面の両側に形成され、これによって陥没溝240もフロントボディー200とリアボディー600の両方に形成されたが、これに限定されない。
【0205】
すなわち、他の実施例で、前記突起820はガスケット800の上下面のいずれか一方にだけ形成され、前記陥没溝240もこれに対応して前記フロントボディー200又はリアボディー600のいずれか一方にだけ形成されることもできる。
【0206】
図22は他の実施例によるガスケット800を示した図である。
図22に示したように、前記突起820はパッキング部材821に変形されて形成されることができる。前記パッキング部材821は弾性変形可能な素材から形成され、前記フロントボディー200又は前記リアボディー600によって押圧されて変形されることができる。
【0207】
フロントボディー200とリアボディー600が結合する場合、前記パッキング部材821がフロントボディー200又はリアボディー600に接触することによって押圧されて変形した状態で前記ガスケット800がカメラモジュールに装着されることができる。ここで、前記パッキング部材821と接触するフロントボディー200又はリアボディー600の部位には
図21に示した陥没溝240が形成されなくてもよい。
【0208】
このような構造により、前記パッキング部材821と前記フロントボディー200又はリアボディー600間の接触部位には強い摩擦力が発生し、この摩擦力によって、前記ガスケット800が前記カメラモジュールの設定された配置位置から離脱することを止することができる。
【0209】
図22で、前記ガスケット800の一側にはパッキング部材821形態の突起820が形成され、他側には
図21に示した形態の突起820が形成されているが、これに限定されない。
【0210】
すなわち、他の実施例で、前記ガスケット800には
図21に示した形態の突起820が形成されず、パッキング部材821のみ形成されることもできる。また、前記パッキング部材821はガスケット800の両側に形成されることもでき、あるいはガスケット800の一側にだけ形成されることもできる。
【0211】
以下では、前述した実施例とは違う実施例によるカメラモジュールを説明する。ここで、明細書に記載された各実施例によるカメラモジュールの構成要素は互いに組み合わせられることができる。
【0212】
図23は一実施例によるカメラモジュールを示した斜視図である。
図24は一実施例によるカメラモジュールを示した分解斜視図である。
図25は
図24を他の方向から見た図である。実施例によるカメラモジュールは、レンズホルダー1000、第1レンズ部2000、第2レンズ部3000及びプリント基板4000を含むことができる。
【0213】
レンズホルダー1000には中空1100が形成され、前記中空1100には第1レンズ部2000が収容されることができる。したがって、第2レンズ部3000を通過した光が前記第1レンズ部2000に入射することができるように、前記中空1100は光軸方向にレンズホルダー1000に貫設されることができる。
【0214】
前記レンズホルダー1000はハウジング(図示せず)と結合することができる。レンズホルダー1000とハウジングの結合は、例えば締結具(図示せず)によってなることができる。このために、
図24及び
図25に示したように、前記レンズホルダー1000のコーナー部には、締結具が挿入される貫通部1500が形成されることができる。
【0215】
ただ、これは一実施例に過ぎなく、他の実施例では、結合器具を使わず、前記レンズホルダー1000と前記ハウジングを接着、形状嵌合、締りばめ方式で結合させることもできる。
【0216】
第1レンズ部2000はレンズホルダー1000に形成された中空1100に収容され、少なくとも一つのレンズを含むことができる。前記第1レンズ部2000が複数のレンズからなる場合、複数のレンズが光軸方向に整列された光学系をなすことができる。
【0217】
一般に、レンズホルダー1000に第1レンズ部2000を結合する場合、第1レンズ部2000は少なくとも一つのレンズを含むレンズバレルからなり、前記レンズバレルは前記レンズホルダー1000と螺合方式又は接着方式で結合する。
【0218】
螺合方式は、レンズホルダー1000に形成された中空1100の内周面にネジ部を形成し、レンズバレルの外周面に前記中空1100に形成されたネジ部と対応するネジ部を形成することで、レンズバレルを前記レンズホルダー1000に螺合することができるようにする。
【0219】
接着方式は、レンズホルダー1000の中空1100の内周面とレンズバレルの外周面の間に接着剤が介装され、前記接着剤によって前記レンズバレルと前記レンズホルダー1000が互いに結合する。
【0220】
しかし、レンズバレルを備え、前記レンズバレルを前記レンズホルダー1000に結合する方式は次のような問題点がある。
【0221】
レンズバレルをレンズホルダー1000に接着又は螺合方式で結合する場合、カメラモジュールにおいて設計上のレンズバレルの配置と実際の配置間に過度な差が発生し得る。
【0222】
このような差は、例えば、レンズバレルが光軸方向に対して傾く(tilt)チルト角が設計範囲を外れることがあり、よって、レンズバレルが過度に傾いてレンズバレルとイメージセンサー7000間の焦点距離の整列が不可能になるかとても難しくなる。
【0223】
また、レンズバレルを接着方式でレンズホルダー1000に結合する場合、レンズホルダー1000の中空1100の内周面とレンズバレルの外周面の間に接着剤を塗布する工程が追加され、カメラモジュールの結合工程が複雑になり、長い時間がかかる。
【0224】
また、レンズバレルにレンズを装着した場合、レンズが装着されたレンズバレルの内部に水分その他の異物が侵入することを遮断するために別のシーリング手段をレンズバレルに備えなければならないため、レンズバレルの構造が複雑になる。
【0225】
したがって、実施例では、レンズバレルを使わず、第1レンズ部2000のレンズを直接レンズホルダー1000に形成された中空1100に装着することによって前述した問題点を解決することができる。第1レンズ部2000がレンズホルダー1000に装着された構造は
図26を参照して以下で具体的に説明する。
【0226】
第2レンズ部3000は前記レンズホルダー1000と結合し、前記中空1100を閉鎖し、前記第1レンズ部2000と光軸方向に整列されるように配置されることができる。前記第2レンズ部3000は少なくとも一つのレンズを備えることができ、前記レンズホルダー1000と結合してカメラモジュールの最前方に露出されるように配置されることができる。
【0227】
前記第2レンズ部3000は前記中空1100を閉鎖して、前記中空1100に配置される第1レンズ部2000を保護し、実施例によるカメラモジュールの画角を広げる役割をすることもできる。
【0228】
前記第2レンズ部3000は前記レンズホルダー1000と螺合又は接着方式で結合することができる。第2レンズ部3000とレンズホルダー1000の結合構造は
図26を参照して以下で具体的に説明する。
【0229】
プリント基板4000は前記レンズホルダー1000の下部に配置され、前記第1レンズ部2000及び前記第2レンズ部3000と光軸方向に対向するように配置されることができる。前記プリント基板4000にはイメージセンサー7000が装着されることができる。プリント基板4000とイメージセンサー7000については
図27を参照して以下で具体的に説明する。
【0230】
図26はフィルター8000を含む一実施例によるカメラモジュールを示した断面図である。
図26に示したように、第2レンズ部3000はレンズホルダー1000と結合してカメラモジュールの最前方に配置されることができる。
【0231】
第2レンズ部3000とレンズホルダー1000の結合のために、第1結合部1200と第2結合部3100を備えることができる。第1結合部1200は前記レンズホルダー1000の上部に前記中空1100を取り囲むように形成されることができる。
【0232】
第1結合部1200は前記第2レンズ部3000を構成するレンズが装着される構造を有することができる。第1結合部1200は、前記第2レンズ部3000を構成するレンズが装着されるレンズと対応する形状を有することができる。
【0233】
対応する構造の一実施例で、装着されるレンズの突出構造又は回避構造に対応して前記第1結合部1200は回避構造又は突出構造を含むことができる。
【0234】
第2結合部3100は前記第2レンズ部3000と結合することができ、前記第1結合部1200を取り囲むように形成され、前記第1結合部1200と結合することができる。
【0235】
したがって、前記第2結合部3100が前記第1結合部1200と結合することにより、前記第2レンズ部3000は前記レンズホルダー1000と結合することができる。
【0236】
一実施例で、前記第1結合部1200と前記第2結合部3100は接着方式で互いに結合することができる。例えば、前記第1結合部1200の外周面、前記第2結合部3100の内周面のうち少なくとも一面に接着剤を塗布し、第1結合部1200と第2結合部3100を互いに結合させれば、前記第1結合部1200と前記第2結合部3100は接着剤によって互いに固定されることができる。
【0237】
もちろん、
図26を参照すると、第1結合部1200の下面と、前記下面と対応する第2結合部3100の対応面のうち少なくとも一面に接着剤を塗布することにより、第1結合部1200と第2結合部3100は互いにもっと堅く結合することができる。
【0238】
他の実施例で、前記第1結合部1200と前記第2結合部3100は螺合方式で互いに結合することができる。例えば、前記第1結合部1200の外周面にネジ部を形成し、前記第2結合部3100の内周面に前記ネジ部と対応するネジ部を形成することにより、前記第1結合部1200と前記第2結合部3100は螺合によって互いに結合することができる。
【0239】
一方、接着方式で前記第1結合部1200と前記第2結合部3100が結合する場合、接着剤が第1結合部1200と第2結合部3100の間を密閉することにより、外部から前記中空1100の部位に外部異物が侵入することを遮断することができる。
【0240】
しかし、螺合方式で前記第1結合部1200と前記第2結合部3100が結合する場合、前記第1結合部1200と第2結合部3100の間を密閉するために、レンズホルダー1000と第2結合部3100の間にシーリング部材6000を配置することもできる。
【0241】
前記シーリング部材6000は前記第1結合部1200と前記第2結合部3100の間に配置されることができる。例えば、
図26に示したように、第1結合部1200と第2結合部3100に前記第1結合部1200を取り囲む形態の空間を形成し、前記空間にシーリング部材6000を装着することができる。
【0242】
前記取り囲む形態の空間はレンズホルダー1000及び/又は第2結合部3100に形成されることができる。前記取り囲む形態の空間は、レンズホルダー1000と第2結合部3100がシーリング部材6000なしに結合したとき、空間、孔などの回避形状を有するように形成された回避部を備えるように形成されることもできる。
【0243】
前記シーリング部材6000は、例えばOリング(O−ring)からなることができる。このような構造により、前記シーリング部材6000は前記中空1100に外部異物が侵入することを効果的に遮断することができる。
【0244】
実施例では、
図26に示したように、レンズホルダー1000に形成された前記中空1100に複数のレンズが光軸方向に整列されて配置されることができる。すなわち、前記第1レンズ部2000は光軸方向に整列される複数のレンズを含んでなることができる。
【0245】
ここで、前述したように、複数のレンズは別のレンズバレルに装着されず、前記中空1100に直接装着されることができる。
【0246】
図26で、図面上で見て、第1レンズ部2000をなす複数のレンズはレンズホルダー1000に形成された中空1100に上部から下部の方向に順に装着されることができる。
【0247】
最下側に装着されるレンズは、その下面が前記中空1100の下部に形成された段差面によってそれ以上下側に下降することができない。ここで、前記段差面が形成される段差部はストッパー(stopper)の役割をすることができる。
【0248】
他の実施例で、最上層に装着されるレンズは、その上面が前記中空1100の上部に形成された段差面によってそれ以上上側に上昇することができない。ここで、前記段差面が形成される段差部はストッパーの役割をすることができる。
【0249】
前記中空1100に光軸方向に第1レンズ部2000をなす複数のレンズが順に装着された後、前記第2レンズ部3000がレンズホルダー1000に結合することにより、前記第1レンズ部2000のレンズの前記レンズホルダー1000の中空1100への装着が完了することができる。
【0250】
ここで、第1レンズ部2000と第2レンズ部3000の間にはスペーサー(spacer)5000が配置されることができる。前記スペーサー5000は、前記第1レンズ部2000のレンズが前記中空1100内で光軸方向に搖れないように堅固な結合を維持する役割をすることができる。
【0251】
すなわち、第2レンズ部3000がレンズホルダー1000に結合すれば、第2レンズ部3000は前記スペーサー5000を光軸方向に押圧し、これにより、前記スペーサー5000は前記第1レンズ部2000を光軸方向に押圧することができる。このような構造により、前記第1レンズ部のレンズは前記中空1100内で光軸方向に搖れることができない。
【0252】
一方、前記第1レンズ部2000のレンズが光軸に垂直な方向、すなわちx−y平面上で搖れないように配置される必要がある。これは、例えば第1レンズ部2000のレンズの直径と中空1100の直径を適切に調節して第1レンズ部2000のレンズが中空1100にきつく結合するようにすることによって具現することができる。
【0253】
前述した構造のように、実施例では、別のレンズバレルを使わず、レンズをレンズホルダー1000に直接装着することにより、レンズバレルを使う場合に比べ、カメラモジュールにおいて設計上のレンズバレルの配置と実際の配置間に過度な差が発生することを防止することができる。
【0254】
特に、第1レンズ部2000のチルト角が設計範囲を外れないようにすることにより、第1レンズ部2000とイメージセンサー7000間の焦点距離の整列作業が容易で簡便になる効果がある。
【0255】
実施例で、第1レンズ部2000を接着方式によらずにレンズホルダー1000に装着することで、接着剤を塗布する工程を省略することができ、カメラモジュール結合工程が早くて簡便になる効果がある。
【0256】
また、レンズバレルを使わないので、レンズバレルに備えられる別のシーリング手段を使う必要がない。
【0257】
実施例によるカメラモジュールはフィルター8000をさらに含むことができる。前記フィルター8000は、
図26に示したように、前記第1レンズ部2000と前記イメージセンサー7000の間に配置され、前記第1レンズ部2000及び前記イメージセンサー7000と光軸方向に対向するように配置されることができる。
【0258】
前記フィルター8000は、第1レンズ部2000を通過してイメージセンサー7000に向かう光のうち特定の周波数帯域の光がイメージセンサー7000に入射することができないように遮断する役割をすることができる。ここで、前記フィルター8000は、例えば赤外線遮断フィルター又は赤外線通過フィルターからなることができる。
【0259】
また、前記フィルター8000は、光軸方向に見て、円形又は多角形に構成されることができる。
図26では前記通孔の下端に形成される空間に前記フィルター8000が配置されているが、これは一実施例に過ぎない。
【0260】
他の実施例で、前記フィルター8000は前記中空1100に配置されることもできる。例えば、
図26で、前記中空1100の段差部に形成される空間に前記フィルター8000が配置されることもできる。
【0261】
さらに他の実施例で、
図26を参照すると、前記フィルター8000は前記中空1100の下端と前記イメージセンサー7000の上面の間に形成される空間に、前記中空1100の下端から離隔して配置されることもできる。
【0262】
一方、
図26に示したように、前記プリント基板4000は前記レンズホルダー1000の下部に接着剤によって結合することができる。このために、前記レンズホルダー1000は第3結合部1300を含むことができる。
【0263】
前記第3結合部1300は、
図25を参照すると、前記レンズホルダー1000の下面から突設され、下面を見たとき、閉曲線形状に形成されることができ、閉曲線形状ではない不連続的に一部が中断された形状に形成されることもできる。
【0264】
前記第3結合部1300は前記プリント基板4000が結合するように構成されることができる。ここで、前記プリント基板4000は前記第3結合部1300に接着方式で結合することができる。
【0265】
一方、接着方式によるプリント基板4000と第3結合部1300間の結合はアクティブアラインメント(active align)工程で進めることができる。アクティブアラインメント工程を容易に進めるために、接着剤は熱硬化性及び紫外線硬化性素材の接着剤からなることができる。
【0266】
アクティブアラインメント工程とは、実施例で、プリント基板4000を光軸方向に移動させて、互いに対向するように備えられた第1レンズ部2000とイメージセンサー7000間の焦点距離を調節するか、プリント基板4000を光軸方向に垂直なx−y平面上で傾けて(tilt)、すなわち回転させて第1レンズ部2000とイメージセンサー7000間の焦点距離を調節する工程を言う。
【0267】
アクティブアラインメント工程を進めるために、前記接着剤は、アクティブアラインメント工程の進行中には仮硬化し、アクティブアラインメントが完了した後に永久硬化作業を進めることができるように構成されることが好ましい。
【0268】
したがって、前記プリント基板4000と前記第3結合部1300を互いに結合させる接着剤は、例えば紫外線及び熱のいずれにも反応して硬化するハイブリッド接着剤を使うことができる。
【0269】
アクティブアラインメント工程中には、第1レンズ部2000とイメージセンサー7000間の焦点距離を調節した状態で紫外線をプリント基板4000及び/又は第3結合部1300に照射して前記接着剤を仮硬化することができる。
【0270】
アクティブアラインメント工程が完了した後には、前記接着剤を加熱して前記接着剤を永久硬化させることができる。ここで、例えば、オーブン(oven)などを用いて前記接着剤を加熱することができる。
【0271】
実施例で、アクティブアラインメント工程によってカメラモジュールのレンズホルダー1000とプリント基板4000を結合することにより、レンズホルダー1000に結合する第1レンズ部2000の焦点をプリント基板4000に装着されるイメージセンサー7000の最適位置に配置することができ、よってカメラモジュールで撮像されるイメージの画質を高めることができる。
【0272】
前述した接着剤は、以下の
図30を参照すると、実施例として、接着部9000からなることができる。前記接着部9000については
図30などを参照して以下で具体的に説明する。
【0273】
図27は一実施例によるイメージセンサー7000が装着されたプリント基板4000を示した正面図である。また
図26を参照すると、前記プリント基板4000は前記第1レンズ部2000と光軸方向に整列されるように配置されることができる。
【0274】
前記プリント基板4000は前記第1レンズ部2000と対向し、前記フィルター8000を挟んで前記第1レンズ部2000と向き合うように配置されることができ、前記第1レンズ部2000と向き合う面にイメージセンサー7000が装着されることができ、その他の各種の回路素子などが備えられる電磁気回路が形成されることができる。
【0275】
イメージセンサー7000は前記プリント基板4000に備えられ、前記第1レンズ部2000及び前記第2レンズ部3000と光軸方向に対向するように配置されることができる。また、前記イメージセンサー7000は、前記第1レンズ部2000と向き合うように配置されるセンシング部7100を含むことができる。
【0276】
第1レンズ部2000と第2レンズ部3000を通じて入射する光を前記イメージセンサー7000に備えられた前記センシング部7100でセンシングし、前記プリント基板4000は、前記センシング部7100に入射する光によってセンシングされたイメージを電気的信号に変換して外部のイメージ記憶装置又はイメージ再生装置に伝送する役割をすることができる。
【0277】
図28は一実施例によるレンズホルダー1000を示した背面斜視図である。
図29は
図28の背面図である。
図28及び
図29に示したように、レンズホルダー1000の背面、すなわち下面には装着溝1400が形成されることができる。
【0278】
前述したように、レンズホルダー1000はハウジング(図示せず)と結合することができる。前記レンズホルダー1000とハウジングの間には隙間が発生し得るし、前記隙間を通じて異物がカメラモジュールの内部に侵入することができる。
【0279】
したがって、前記レンズホルダー1000とハウジングの結合部位には、異物が出入することができる隙間を閉鎖するために、ガスケット(図示せず)が装着されることができ、前記ガスケットの装着のために、
図28及び
図29に示したように、装着溝1400が形成されることができる。
【0280】
前記装着溝1400は前記レンズホルダー1000の下面に前記プリント基板4000を取り囲むように閉曲線形状に陷沒して形成され、これに前記ガスケットが装着されることができる。
【0281】
ここで、前記装着溝1400には逃避部1410が形成されることができる。レンズホルダー1000に貫通部1500が形成されるため、前記貫通部1500を逃避するための構造が装着溝1400に必要なので、前記装着溝1400において前記貫通部1500に対応する部位に逃避部1410が形成されることができる。
【0282】
すなわち、
図29で、紙面(paper)上で見て、前記装着溝1400は前記貫通部1500の内側に形成され、前記貫通部1500と対応する部位、すなわち装着溝1400のコーナー部には前記逃避部1410が形成されることができる。
【0283】
一方、また
図27を参照すると、前記装着溝1400に逃避部1410が形成されるので、プリント基板4000は前記装着溝1400の前記逃避部1410に対応する部位に対応する形状の逃避構造が形成されることができる。
【0284】
図30は
図26に接着部9000を付け加えたものの断面図である。
図26では明確な説明のために接着部9000の図示を省略したが、
図26に示した実施例によるカメラモジュールにも接着部9000を備えることができる。
【0285】
実施例によるカメラモジュールは接着部9000を含むことができる。接着部9000は、
図30に示したように、前記レンズホルダー1000の下面と前記プリント基板4000の上面の間に配置され、レンズホルダー1000の下面及びプリント基板4000の上面を結合させることにより、前記レンズホルダー1000と前記プリント基板4000を結合させる役割をすることができる。
【0286】
ここで、前記接着部9000の一側面は前記プリント基板4000と前記レンズホルダー1000の結合によって形成される内部空間に露出されて配置されることができる。
【0287】
前記接着部9000は、前記プリント基板4000の上面又は前記レンズホルダー1000の下面、すなわち第3結合部1300の下面に接着剤が塗布されて形成されることができる。一方、前述したように、前記接着剤は、例えば紫外線及び熱のいずれにも反応して硬化するハイブリッド接着剤を使って前記アクティブアラインメント工程を進めることができる。
【0288】
図31以降の図面には、明確な説明のために、プリント基板4000に接着剤が塗布されて形成される接着部9000を図示したが、当然、前記接着部9000は前記第3結合部の下面に接着剤が塗布されて形成されることもできる。
【0289】
図31は一実施例による開口部を説明するための図である。
図32は
図26の側面形状を説明するための図である。
【0290】
前記接着部9000は、
図31を参照すると、前記レンズホルダー1000の下面と前記プリント基板4000の上面の縁部に沿って閉曲線形態に配置されることができる。
【0291】
図31を参照すると、実施例プリント基板4000は全体的に見て四角形に形成され、締結具(図示せず)が配置される部位であるプリント基板4000の角部には逃避用陷沒構造が形成されることができる。したがって、これに対応して前記接着部9000も角部に逃避用陷沒構造が形成された四角形に形成されることができる。
【0292】
図31に示したように、接着部9000は開口部を含むことができる。前記開口部は前記接着部9000の一部に形成され、前記プリント基板4000と前記レンズホルダー1000の結合によって形成される内部空間の一部を外部に開放する役割をすることができる。
【0293】
開口部の一実施例は、
図31に示したように、前記接着部9000の一側に形成される第1貫通ホール11000からなることができる。
【0294】
前記第1貫通ホール11000は前記接着部9000に形成されるので、前記接着部9000の硬化のために加熱する場合、前記プリント基板4000の結合が進んだ後、前記プリント基板4000と前記レンズホルダー1000の結合に形成される内部空間に充填されて加熱によって膨張する空気の一部が前記第1貫通ホール11000を通じて外部に排出されることができる。
【0295】
すなわち、前記第1貫通ホール11000は前記内部空間と外部を互いに連通させることにより、前記内部空間に存在する空気が加熱されれば、その一部が前記内部空間から外部に移動することができる。
【0296】
このような構造により、前記接着部9000が加熱される場合にも、前記内部空間に存在する空気の膨張によって発生するプリント基板4000の変形、カメラモジュールの焦点距離の変更などを抑制することができる。
【0297】
第1貫通ホール11000の幅(D1)は、例えば0.1mm〜0.3mmであってもよい。ただ、カメラモジュールの全体大きさ及び各部品の配置を考慮して、これより大きいか小さい幅に構成することもできる。
【0298】
一方、
図31では、一実施例として前記接着部9000の辺部位に1個の第1貫通ホール11000が形成されているが、これに限定されない。すなわち、前記第1貫通ホール11000は前記接着部9000の逃避用陷沒構造部位に形成されることもでき、2個以上の複数が備えられることもできる。
【0299】
前記第1貫通ホール11000の断面は、円形、楕円形、四角形、多角形などの多様な形態に構成されることができる。
【0300】
第1貫通ホール11000の他の実施例としての開口部を説明するための図である。開口部の他の実施例は、
図33に示したように、前記プリント基板4000に第1方向、すなわち上下方向に形成される第2貫通ホール12000を備えることができる。例えば、前記第2貫通ホール12000は前記プリント基板4000に形成されたビアホール(via hole)の形態に構成されることができる。
【0301】
前記第2貫通ホール12000は前記プリント基板4000を貫通するように形成されることができる。よって、前記接着部9000の硬化のために加熱する場合、前記内部空間に充填されて加熱によって膨張する空気の一部が前記第2貫通ホール12000を通じて外部に排出されることができる。
【0302】
すなわち、前記第2貫通ホール12000は前記内部空間と外部を互いに連通させることにより、前記内部空間に存在する空気が加熱されれば、その一部が前記内部空間から外部に移動することができる。
【0303】
このような構造により、前記接着部9000が加熱される場合にも、前記内部空間に存在する空気の膨張によって発生するプリント基板4000の変形、焦点距離の変更などを抑制することができる。
【0304】
前記第2貫通ホール12000は前記接着部9000が形成する曲線の内部に形成されることができる。すなわち、
図33を参照すると、前記第2貫通ホール12000はイメージセンサー7000と接着部9000の間に形成されることができる。このような構造により、前記第2貫通ホール12000は前記内部空間と外部を互いに連通させることができる。
【0305】
前記第2貫通ホール12000の幅(D2)は、例えば0.1mm〜0.3mm、より好ましくは約0.2mmである。ただ、カメラモジュールの全体大きさ及び各部品の配置を考慮してこれより大きいか小さい幅に構成されることもできる。
【0306】
一方、
図33では、一実施例として前記接着部9000の辺部位に近くに1個の第2貫通ホール12000が形成されているが、これに限定されない。すなわち、前記第2貫通ホール12000は前記イメージセンサー7000と前記接着部9000間の適切な位置に形成されることができ、2個以上の複数が備えられることもできる。
【0307】
前記第2貫通ホール12000の断面は
図33では一実施例として円形が図示されているが、これに限定されなく、楕円形、四角形、多角形などの多様な形態に構成されることができる。
【0308】
第2貫通ホール12000のさらに他の実施例としての開口部を説明するための図である。開口部のさらに他の実施例は、
図34に示したように、前記レンズホルダー1000の下部に前記レンズホルダー1000を側方向に貫通するように形成される第3貫通ホール13000を備えることができる。
【0309】
前記第3貫通ホール13000は、例えば
図34に示したように、前記レンズホルダー1000の下部、すなわち前記第3結合部1300に前記レンズホルダー1000の側方向に形成されることができる。
【0310】
前記第3貫通ホール13000は前記レンズホルダー1000を側方向に貫通するように形成されることができる。したがって、前記接着部9000の硬化のために加熱する場合、前記内部空間に充填されて加熱によって膨張する空気の一部が前記第3貫通ホール13000を通じて外部に排出されることができる。
【0311】
すなわち、前記第3貫通ホール13000は前記内部空間と外部を互いに連通させることにより、前記内部空間に存在する空気が加熱されれば、その一部が前記内部空間から外部に移動することができる。
【0312】
このような構造により、前記接着部9000が加熱される場合にも、前記内部空間に存在する空気の膨張によって発生するプリント基板4000の変形、焦点距離の変更などを抑制することができる。
【0313】
前記第3貫通ホール13000の幅(D3)は、例えば0.3mm〜0.5mmであってもよい。ただ、カメラモジュールの全体大きさ及び各部品の配置を考慮してこれより大きか小さい幅に構成されることもできる。
【0314】
一方、
図34では一実施例として1個の第3貫通ホール13000が形成されているが、これに限定されない。すなわち、前記第3貫通ホール13000は前記第3結合部1300を側方向に貫通するように2個以上の複数が備えられることができる。
【0315】
前記第3貫通ホール13000の断面は、円形、楕円形、四角形、多角形などの多様な形態に構成されることができる。
【0316】
前記開口部が形成される場合、前記開口部を通じて外部の異物が前記内部空間に流入してイメージセンサー7000などの部品に吸着されると、カメラモジュールの作動不良を引き起こすことがある。
【0317】
したがって、開口部を通じて前記内部空間に異物が流入することを遮断するために、前記開口部は前記レンズホルダー1000と前記プリント基板4000の結合が完了した後に閉鎖されることができる。
【0318】
すなわち、前記開口部は、アクティブアラインメント工程を経る前記レンズホルダー1000と前記プリント基板4000を接着部9000で結合させる過程でだけその役割をするので、接着部9000を加熱して硬化が完了した後には不必要である。
【0319】
したがって、レンズホルダー1000とプリント基板4000の結合が完了した後、外部の異物が前記開口部を通じて前記内部空間に流入することを遮断するために、前記開口部を閉鎖することができる。
【0320】
前記開口部を閉鎖する場合、接着剤を用いて閉鎖することができる。このような接着剤としては、例えば熱硬化性接着剤、紫外線硬化性接着剤、前述したハイブリッド接着剤などを使うことができる。
【0321】
実施例で、前記接着部9000を硬化させるために加熱するうちに前記内部空間に充填された空気が膨張すれば、前記充填された空気の一部が前記開口部を通じて前記内部空間から排出されるようにすることにより、空気の膨張によるカメラモジュールの焦点距離の設計範囲を外れる変更、接着部9000又はプリント基板4000の破損などを抑制することができる。
【0322】
したがって、実施例によるカメラモジュールは、カメラモジュールの焦点距離の設計範囲を外れる変更、接着部9000又はプリント基板4000の破損などを抑制することができるので、作動不良の発生を抑制することができる。
【0323】
実施例に関連して前述したように幾つかのみを記述したが、その他にも多様な形態の実施が可能である。前述した実施例の技術的内容は互いに両立することができない技術ではない限り、多様な形態に組み合わせられることができ、これによって新しい実施形態に具現されることもできる。