(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0018】
<実施の形態1>
はじめに、
図1を参照して、本実施の形態に係る建物1の全体的な外観例について説明する。
図1には、建物1の外壁10を正面から見た外観例が示されており、外壁10の上下方向および横幅方向が、それぞれ矢印A1,A2で示されている。
【0019】
建物1は、たとえば3階建てのホテル(宿泊施設)である。建物1の階数は特に限定されないが、建物1は5階以下の低層(1階建てを含む)の建物であることが望ましい。建物1の屋根13は平坦な陸屋根である。
【0020】
外壁10は、建物1の外郭を形成する複数の側面のうちの一つを構成し、屋外の通路に面しているなど、外部から見える位置に配置されている。建物1の外壁10には、複数の窓20が設けられている。窓20は、建物1内の客室(部屋)ごとに設けられており、各階に複数個(たとえば2つ)設けられている。
【0021】
窓20の前方(屋外側)にはバルコニーやベランダがなく、窓20の全体が外部から視認できる。窓20はいわゆる腰高窓であり、各階の床面レベルよりも80〜90cm程度上方に離れた位置に配置されている。なお、外壁10の地上階にエントランス(図示せず)が設けられる場合には、2階以上の階にだけ窓20が設けられていてもよい。
【0022】
本実施の形態では、大きさおよび形状が同じ複数の窓20が、外壁10の上下方向および横幅方向に沿って整列して設けられている。窓20の形状は、典型的には矩形状である。窓20は、
図2に示されるように、窓枠(サッシ)21と、窓枠21に対し、開閉可能または開閉不能に嵌め入れられたガラス窓22とで構成される。
【0023】
本実施の形態では、外壁10の表面側に複数種類の装飾部材が設けられている。「装飾部材」とは、その表面(正面側に表われる面)に装飾が施された部材をいう。具体的には、装飾部材の表面に、凹部、凸部、段差、湾曲面が形成されることにより装飾が施されてもよいし、各部材自体をたとえば柵状(格子状を含む)に構成することによって装飾が施されてもよい。つまり、装飾部材は、外壁10の表面と平行な平坦面ではない表面を有している。なお、装飾部材の表面に、色彩による模様が形成されることにより装飾が施されていてもよく、この場合、装飾部材の表面は平坦面であってもよい。
【0024】
図1に示されるように、外壁10の外縁部には、大型の外縁装飾部材71,72が設けられている。外縁装飾部材71は、外壁10の上端部に位置し、外壁10の全幅に亘り横幅方向に延在している。外縁装飾部材71の表面には、たとえば上下方向に段差が設けられている。また、外縁装飾部材72は、外壁10の両側部にそれぞれ位置し、地上から外縁装飾部材71にまで上方に延在する柱状の装飾部材である。外縁装飾部材72は、たとえば半円状に形成されており、外縁装飾部材72の表面は湾曲している。
【0025】
さらに、各窓20の四方を囲むように、一対の側部装飾部材30、上部装飾部材40、および下部装飾部材50が、外壁10の表面に固定されている。これらの装飾部材30,40,50は、配管等を隠すことを目的とした単なるカバー材(化粧材)とは異なり、窓20との関係においてデザイン性を有する部材である。装飾部材30,40,50の装飾は、同じである必要はないが、全体的に見て調和のとれたデザイン(装飾)であることが望ましい。
【0026】
以下に、
図2〜
図4を参照しながら、窓20の周囲に配置される装飾部材30,40,50について詳細に説明する。
図2は、
図1の一部分(想像線で示す楕円IIで囲まれた部分)の拡大図である。
図3は、
図2のIII−III線に沿う縦断面図である。
図4は、
図2のIV−IV線に沿う横断面図である。
【0027】
一対の側部装飾部材30は、窓20の両側部において上下方向に延びている。各側部装飾部材30は、窓20の両側端に隣接または近接し、少なくとも窓20の下端高さから上端高さにまで延びている。つまり、各側部装飾部材30の高さ寸法は、窓20の高さ寸法以上である。各側部装飾部材30の横幅寸法L1は、たとえば、窓20の横幅寸法L2の1/4以上、1/2以下である。
【0028】
図4に示されるように、側部装飾部材30は、たとえば略矩形状断面を有する管状の外郭部31と、外郭部31内に形成された空洞部32とで構成されている。このように、側部装飾部材30は、上下方向に延在する空洞部32を有している。外郭部31は、外壁10の表面に当接する当接部31cを有し、この当接部31cが外壁10に接着されることによって、側部装飾部材30が固定される。他の装飾部材も、同様の方法で外壁10に固定されてもよい。
【0029】
なお、側部装飾部材30が上下方向に延びる空洞部32を有しさえすれば、側部装飾部材30の外郭部31は管状でなくてもよい。たとえば、図示しない実施形態として、側部装飾部材30の外郭部の形状をU字状またはC字状としてもよい。このような場合、この外郭部と外壁10の表面との間に形成される空間が、側部装飾部材30の空洞部32として形成される。
【0030】
本実施の形態において、外郭部31の外側面のうち屋外に露出する露出面は、
図4に示されるように、外壁10に平行な表面31aと、表面31aに交差する2つの側面31bとで構成される。外郭部31の少なくとも表面31aには、たとえば、複数の線状の凹部が設けられることにより縦方向のスリット柄が施されている。窓20の両脇に配置される一対の側部装飾部材30の表面31aの装飾(凹凸形状等)は、同じであることが望ましい。
【0031】
上部装飾部材40は、窓20の上部において横方向に延びている。上部装飾部材40は、窓20の上端に隣接または近接し、正面視において一対の側部装飾部材30の上端に交差している。なお、正面視において2つの部材が交差するという表現は、外壁10の正面側から建物1を見た場合(
図3等における矢印A3方向から見た場合)に、両部材が交差して見えることを意味し、両部材は実際に交差していなくてもよい。
【0032】
上部装飾部材40の横幅寸法は、窓20の横幅寸法よりも大きく、窓20と一対の側部装飾部材30の横幅寸法を足した寸法と大よそ等しい。上部装飾部材40は、横幅方向に延在するベース部41と、ベース部41の中央に設けられたキーストーン部42とで構成されている。ベース部41の表面41aには、たとえば上下方向の段差が形成されている。
図1に示されるように、屋外側から見たキーストーン部42の形状は、階ごとに異なっている。これにより、全体的に単調な外観イメージとなってしまうことを防止することができる。
【0033】
下部装飾部材50は、窓20の下部において横方向に延びている。下部装飾部材50は、窓20の下端に隣接または近接し、正面視において、一対の側部装飾部材30に交差している。下部装飾部材50の高さ寸法は、上部装飾部材40の高さ寸法以上であるが、窓20の高さ寸法よりも小さい。下部装飾部材50の横幅寸法は、上部装飾部材40の横幅寸法以上であり、窓20と一対の側部装飾部材30の横幅寸法を足した寸法よりも大きい。
【0034】
下部装飾部材50は、
図4に示されるように、横幅方向に沿う断面がたとえば略U字状(コ字状)である外郭部51と、外郭部51と外壁10の表面との間に形成される、空洞部としての空間52とを有している。空間52は上下方向に開放されており、外郭部51は、典型的には、空間52の上端および下端を閉鎖する蓋部および底部を有していない。そのため、下部装飾部材50の空間52は、各側部装飾部材30の空洞部32と連通している。なお、側部装飾部材30の下端位置は、下部装飾部材50の上端位置より下方であってもよい。つまり、空間52内に、側部装飾部材30の下端部が配置されてもよい。
【0035】
本実施の形態において、外郭部51の露出面は、外壁10に平行な表面51aと、表面51aに交差する側面51bとで構成される。外郭部51の表面51aにも、
図2では図示されない装飾が施されていることが望ましい。たとえば、外郭部51の表面51aの装飾は、
図1に示すように、外郭部51自体を柵状に構成することによって形成されてもよい。これにより、外郭部51の通気性が確保される。これに対し、外郭部51の表面51aに、凹凸等の装飾が施される場合には、表面51aを構成する部分に小さい通気孔53が設けられてもよい。
【0036】
このように、本実施の形態によれば、窓20の周囲にこれらの装飾部材30,40,50が配置されることによって、窓20の装飾性を向上させることができる。また、外壁10には、複数の窓20が整列して配置されているため、各窓20を囲む装飾部材30,40,50によって、全体的な外観のデザイン性が向上される。
【0037】
また、下部装飾部材50の空間52内にアッパーライト97を配置することで、夜間の建物1の外観を幻想的な雰囲気とすることができる。
【0038】
また、通常、外壁10には、室内側から引き出される配管部材93,94を屋外へと引き出すための貫通孔12(
図2)が設けられるが、この貫通孔12を、側部装飾部材30に覆われる位置に設けることで、貫通孔12から引き出される配管部材93,94を側部装飾部材30によって被覆することができる。すなわち、各側部装飾部材30が、外郭部51の上端から下端まで上下方向に延びる空洞部32を有しているため、いずれか一方の側部装飾部材30の空洞部32内に、配管部材93,94を通すことができる。
【0039】
なお、本実施の形態のように、側部装飾部材30の外郭部31が管状に構成される場合、外郭部31の当接部31cのうち、外壁10に設けられた貫通孔12に対面する部分に、配管部材93,94を挿通するための挿通孔31dが設けられる。
【0040】
典型的には、配管部材93は、室内空間90に設置された空調機91から屋外へと引き出されて下方に延びるドレンホースであり、配管部材94は、空調機91から屋外へと引き出されて下方に延びる冷媒管である。
【0041】
この場合、下部装飾部材50の空間52内に、冷媒管94が接続される室外機92を設置することができる。これにより、各階の室外機92、ドレンホース93、および冷媒管94を、側部装飾部材30および下部装飾部材50によって隠すことができる。したがって、本実施の形態によれば、外観の意匠性を向上させることができる。
【0042】
また、窓20の両側に、空洞部32を有する側部装飾部材30が設けられるため、空調機91が窓20の左側および右側のいずれに設置されたとしても、一方の側部装飾部材30によって配管部材93,94を被覆することができる。つまり、室内空間90における空調機91の設置位置の自由度が増す。
【0043】
ここで、建物1は複数階建てであって、外壁10が複数階に亘り延在していることから、地上階よりも上階(2階および3階)に位置する空調機91に接続されたドレンホース93は、地上付近まで垂れ下がる。そのため、本実施の形態の建物1は、上階の下部装飾部材50よりも下方に延びるドレンホース93も、下階の装飾部材により被覆されるように構成されている。
【0044】
具体的には、少なくとも最上階を除く階(1階および2階)に設けられた上部装飾部材40は、上下方向に貫通し、側部装飾部材30の空洞部32と連通する空洞部43(
図2)を有している。これにより、上階から垂れ下がるドレンホース93を、上部装飾部材40の空洞部43および側部装飾部材30の空洞部32に挿通することができる。
【0045】
さらに、本実施の形態では、最上階を除く階に設けられた上部装飾部材40の上には、一対の縦装飾部材60が配置されている。縦装飾部材60は、少なくとも正面視において、上部装飾部材40、および、1つ上の階に位置する下部装飾部材50と交差している。
【0046】
図5に示されるように、縦装飾部材60は、側部装飾部材30と同様の構造を有しており、たとえば略矩形状断面を有する管状の外郭部61と、外郭部61内に形成された空洞部62とで構成されている。空洞部62は、下部装飾部材50の空洞部52と上部装飾部材40の空洞部43とに連通する。そのため、上階側の下部装飾部材50と下階側の上部装飾部材40との間に配されるドレンホース93を、縦装飾部材60の空洞部62内に挿通することができる。したがって、複数階に跨って延びるドレンホース93を外部に露出させることなく、装飾部材30,40,50,60によって被覆することができる。
【0047】
また、縦装飾部材60は、上部装飾部材40を挟んで側部装飾部材30と整列した位置で上下方向に延びている。縦装飾部材60の外郭部61の表面61aには、側部装飾部材30の外郭部31の表面31aと同じ、縦方向のスリット柄が形成されている。これにより、縦装飾部材60と側部装飾部材30との一体感が生じるため、装飾部材30,40,50,60によって、全体的な外観のデザイン性を十分に向上させることができる。
【0048】
また、本実施の形態では、外壁10の外縁部にも大型の外縁装飾部材71,72が設けられているため、重厚感のあるリゾートホテルのような印象を強調することができる。
【0049】
なお、外壁10に、排気ダクト96の排気口95または換気口が設けられる場合には、
図2および
図5に示すように、縦装飾部材60によって排気口95が被覆されてもよい。この場合、一対の縦装飾部材60のうちの一方側(図面上右側)にドレンホース93が挿通され、他方側(図面上左側)の縦装飾部材60によって排気口95が被覆されることが望ましい。他方側の縦装飾部材60の外郭部61には、通気用の開口63が設けられている。
【0050】
図2および
図5に示されるように、開口63は、外郭部61の表面61aを構成する部分に形成される。開口63は、一方側の縦装飾部材60の外郭部61(および側部装飾部材30の外郭部31)の装飾と調和するように、複数の縦長孔を有しており、スリット状となっている。これにより、開口63の存在を目立たなくすることができる。
【0051】
なお、最上階の外壁10には、縦装飾部材60が配置されておらず、最上階において、上部装飾部材40と外縁装飾部材71との間には、外壁面が露出している。このような場合、最上階に位置する排気口95は、上部装飾部材40により被覆されてもよい。この場合、上部装飾部材40のキーストーン部42の外郭部に、排気口95から排出される空気を屋外に導くための通気孔(図示せず)が設けられればよい。また、最上階に位置する上部装飾部材40は、空洞部43を有していなくてもよい。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態に係る建物1によれば、外壁10の表面に取り付けられた複数種類の装飾部材によって、外壁10の表面に配される配管部材93,94や室外機92が露出することによる意匠性の低下を防止するとともに、外観のデザイン性を向上させることができる。
【0053】
また、外壁10自体に凹凸を設けることなくデザイン性が向上されるため、本実施の形態によれば、建物1のコスト抑制と施工性の向上とを実現することができる。また、装飾部材の装飾を変えることで、基本構造が同じ複数の建物1において、雰囲気の異なる外観を造り出すこともできる。
【0054】
<実施の形態2>
上記実施の形態1では、窓20の大きさ(高さ寸法および横幅寸法)が統一されていたのに対し、本実施の形態では、窓20の横幅寸法が上下階で異なる。以下に、実施の形態1と異なる点のみ詳細に説明する。
【0055】
図6は、本発明の実施の形態2に係る建物の外観を模式的に示す正面図である。
図7は、
図6のVII−VII線に沿う横断面図である。なお、
図6では、2階建ての建物の例が示されている。また、空調機91に接続される冷媒管および室外機の図示は省略している。
【0056】
図6に示すように、横幅寸法の広い方の窓20Aの両側部に位置する側部装飾部材30Aは、複数階に亘って上下方向に延びている。側部装飾部材30Aは、横幅寸法の小さい方の窓20の両側部に位置する側部装飾部材30との間に、間隔をあけて配置される。側部装飾部材30Aの横幅寸法は、側部装飾部材30の横幅寸法よりも大きく、たとえばその2倍以上である。また、側部装飾部材30Aは、窓20Aの上部に位置する上部装飾部材40Aの両側端に交差している。
【0057】
側部装飾部材30Aは、地上から
図1に示した外縁装飾部材71まで延びる、柱状の装飾部材であることが望ましい。
図7に示すように、側部装飾部材30Aは、たとえば半円状に構成されており、湾曲による装飾が施されている。
【0058】
このように、外壁10に、横幅寸法が異なる複数の窓20,20Aが配置される場合においても、互いに長さ、幅、および装飾の異なる側部装飾部材30,30Aを組み合わせることで、外観のデザイン性を向上させることができる。また、柱状の側部装飾部材30Aも上下方向に延びる空洞部32Aを有しており、この空洞部32Aは、上部装飾部材40Aの空洞部43Aと連通している。空洞部43Aは、縦装飾部材60の空洞部62と連通する。そのため、縦装飾部材60の空洞部62から下方に引き出されるドレンホース93を、上部装飾部材40Aの空洞部43Aにおいて方向転換させる(横引きする)ことで、柱状の側部装飾部材30Aの空洞部32Aへと導くことができる。したがって、本変形例においても、ドレンホース93を露出することなく配置することができる。
【0059】
なお、建物1の周囲(外壁10の前方)に植栽や立壁が設けられる場合には、これらによって、地上階に位置する窓20の下方に配置される室外機92を隠せる場合がある。そのため、このような場合には、
図6に示すように、地上階の下部装飾部材を省いてもよい。地上階に下部装飾部材を配置する場合には、柱状の側部装飾部材30Aの側部に交差するように下部装飾部材が配置される。この場合、下部装飾部材の横幅寸法は、上部装飾部材40Aの横幅寸法と同程度としてもよい。
【0060】
なお、側部装飾部材30Aは、地上から外縁装飾部材71(
図1)まで延びている形態に限定されず、複数階に亘って上下方向に延びているだけであってもよい。また、
図6において部分的に示されるように、1つの階に複数の窓20Aが並んで設けられる場合には、隣り合う窓20A間に位置する側部装飾部材30Aを1つ(共通)としてもよい。
【0061】
<他の実施形態>
以上説明した各実施の形態では、正面視において、上部装飾部材40の下端および下部装飾部材50の上端に突き当たる(交差する)ように配置された一対の側部装飾部材30が、少なくとも1つの階に設けられることとしたが、建物1は、このような側部装飾部材30を有さなくてもよい。
【0062】
すなわち、側部装飾部材は、複数階に亘って上下方向に延び、上部装飾部材および下部装飾部材が、一対の側部装飾部材間に配置されてもよい。この場合、側部装飾部材は、異なる階に設けられた複数の窓20に隣接または近接して配置される。このような側部装飾部材は、
図1に示した外縁装飾部材72や、
図6に示した側部装飾部材30Aのように、地上から外縁装飾部材71にまで延びていてもよい。
【0063】
また、外壁10に室外機92を配置しない場合には、下部装飾部材50の外郭部51に蓋部および底部を設け、これらに、配管部材93,94を挿通するための孔が設けられているだけであってもよい。また、下部装飾部材50の空洞部の大きさは、空間52よりも小さくてもよい。
【0064】
また、上記各実施の形態では、縦装飾部材60にスリット状の開口63が設けられることとしたが、縦装飾部材60と同じスリット柄が施された側部装飾部材30に、スリット状の通気用開口を設けてもよい。
【0065】
また、一対の縦装飾部材60が、一対の側部装飾部材30と整列した位置で上下方向に延びていることとしたが、限定的ではない。たとえば、配管部材が挿通される方にのみ、縦方向部材60が設けられてもよい。
【0066】
また、上記各実施の形態では、外壁10の外縁部を装飾する外縁装飾部材71,72が設けられることとしたが、これらは必須ではない。
【0067】
また、窓20の周囲全体が装飾部材30(30A),40(40A),50により囲まれることとしたが、少なくとも、窓20の側部に、側部装飾部材30(30A)が設けられていればよい。
【0068】
また、上記各実施の形態において、建物1はホテルであることとしたが、限定的ではなく、他種の施設や集合住宅であってもよい。あるいは、戸建ての住宅であってもよい。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。