特許第6731487号(P6731487)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6731487
(24)【登録日】2020年7月8日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】ヒータ制御システム及び電子制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/00 20060101AFI20200716BHJP
   G01M 17/007 20060101ALI20200716BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20200716BHJP
【FI】
   H05B3/00 320B
   G01M17/007 K
   B60R16/02 650J
   B60R16/02 650R
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-538310(P2018-538310)
(86)(22)【出願日】2017年8月7日
(86)【国際出願番号】JP2017028507
(87)【国際公開番号】WO2018047552
(87)【国際公開日】20180315
【審査請求日】2018年12月27日
(31)【優先権主張番号】特願2016-177379(P2016-177379)
(32)【優先日】2016年9月12日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003333
【氏名又は名称】ボッシュ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】水谷 泰之
【審査官】 根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02781927(EP,A1)
【文献】 特開2015−132480(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/00
B60R 16/02
F01N 3/08
G01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に用いられるヒータの動作を制御するヒータ制御システム(2)において、
ヒータ制御装置(5)及び電子制御装置(12)を備え、
前記ヒータ制御装置(5)は、前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFを切り替えるリレー(16A、16B、16C)を備え、
前記電子制御装置(12)は、アナログデジタルコンバータ(ADC1)を備え、
前記リレー(16A、16B、16C)と、前記アナログデジタルコンバータ(ADC1)とは、抵抗(R1、R2、R3)を介して、診断用ワイヤにより接続されており、
前記診断用ワイヤは、一端が前記アナログデジタルコンバータ(ADC1)の端子のうちの一の端子に接続され
前記電子制御装置(12)は、前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFを切り替えずにショート又は固着か否かを判定し、
前記電子制御装置(12)は、前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFを切り替えることで配線開放箇所を特定する
ことを特徴とするヒータ制御システム。
【請求項2】
前記ヒータ制御装置(5)が前記抵抗(R1、R2、R3)を備える
請求項1に記載のヒータ制御システム。
【請求項3】
前記電子制御装置(12)が前記抵抗(R1、R2、R3)を備える
請求項1に記載のヒータ制御システム。
【請求項4】
車両に用いられるヒータ(15A、15B、15C)の動作を制御する電子制御装置(12)において、
前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFはリレー(16A、16B、16C)によって切り替えられ、
前記電子制御装置(12)は、アナログデジタルコンバータ(ADC1)を備え、
前記リレー(16A、16B、16C)と、前記アナログデジタルコンバータ(ADC1)とは、抵抗(R1、R2、R3)を介して、診断用ワイヤにより接続されており、
前記診断用ワイヤは、一端が前記アナログデジタルコンバータ(ADC1)の端子のうちの一の端子に接続され、
前記電子制御装置(12)は、前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFを切り替えずにショート又は固着か否かを判定し、
前記電子制御装置(12)は、前記ヒータ(15A、15B、15C)のON/OFFを切り替えることで配線開放箇所を特定する
ことを特徴とする電子制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ制御システム及び電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ヒータ制御装置の故障を検知する技術が開示されている。このヒータ制御装置は、ECU(Engine Control Unit)に接続されており、ECUはヒータに接続される。ECUとヒータとは診断用ワイヤにより接続されており、この診断用ワイヤを介して、ECUはヒータの温度情報を取得してヒータ制御装置の故障を診断することができる。なおECUは、ヒータの温度情報をECU内部に備えるアナログデジタル変換器によりデジタル値に変換し、ECU内部に備えるCPUで処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009―294006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし特許文献1に記載のヒータ制御装置が複数のヒータを備える場合、どのヒータが故障したか、又はどの診断用ワイヤが故障したかについて、ヒータの数だけアナログデジタル変換器を配置し、ヒータの数だけECU内部のCPUの端子を使用しないと検知することができないという問題がある。なお単に使用するCPUの端子を削減した場合は、故障したヒータを特定できない。
【0005】
そこで本発明の課題は、使用するCPUの端子を削減しつつ故障を適切に診断し得るヒータ制御システム及び電子制御装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、車両に用いられるヒータの動作を制御するヒータ制御システムにおいて、ヒータ制御装置及び電子制御装置を備え、ヒータ制御装置は、ヒータのON/OFFを切り替えるリレーを備え、電子制御装置は、アナログデジタルコンバータを備え、前記リレーと、前記アナログデジタルコンバータとは、抵抗を介して、診断用ワイヤにより接続されており、前記診断用ワイヤは、一端が前記アナログデジタルコンバータの端子のうちの一の端子に接続される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、使用するCPUの端子を削減しつつ故障を適切に診断できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ヒータ制御システムを適用する車両用システムの全体構成図である。
図2】ヒータ制御システムの回路図である。
図3】従来のヒータ制御システムの回路図である。
図4】Vadc値の各領域を示した図である。
図5】ヒータ系診断処理のフローチャートである。
図6】開放箇所測定処理のフローチャートである。
図7】開放箇所判定表である。
図8】ヒータ制御システムの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。なお以下の説明は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
【0010】
(1)ヒータ制御システムの構成
図1は、車両1の全体構成図である。車両1はヒータ制御システム2、尿素水を噴射する尿素水噴射ノズル13、尿素SCRシステム20及び車両1の動力源であるエンジン30を備える。
【0011】
ヒータ制御システム2は、ディーゼルエンジンの排気中の窒素酸化物を尿素水により浄化する尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システム20に供給する尿素水の温度を目的に合わせ適温にするためのシステムで、尿素水供給システム10及び電子制御装置12を備える。
【0012】
尿素水供給システム10は、ヒータ制御装置5、尿素水供給システム10内で尿素水を循環させポンプの役割を果たす尿素水供給装置11及び尿素水を保存する尿素水タンク14を備える。
【0013】
ヒータ制御装置5は、尿素SCRシステム20に供給する尿素水の温度を適温にし、第1のヒータ15A、第2のヒータ15B及び第3のヒータ15C、第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16Cを備える。
【0014】
第1のヒータ15Aは、第1のリレー16Aを介して電子制御装置12によって制御され、尿素水供給装置11が尿素水タンク14から吸入した尿素水を温める。第2のヒータ15Bは、第2のリレー16Bを介して電子制御装置12によって制御され、尿素水供給装置11から尿素水噴射ノズル13へ送出する尿素水を温める。第3のヒータ15Cは、第3のリレー16Cを介して電子制御装置12によって制御され、尿素水供給装置11から尿素水タンク14へ戻す尿素水を温める。
【0015】
(2)ヒータ制御システムの回路構成
図2に示す本実施の形態のヒータ制御システム2の回路図においては、アナログデジタル変換器ADC1のみに第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16Cが接続される。
【0016】
図3に示す従来のヒータ制御システム2Cでは、電子制御装置12C内において、第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16Cに対して、アナログデジタル変換器ADC1、ADC2及びADC3がそれぞれ接続される。
【0017】
電子制御装置12はメインリレーハイサイドスイッチMRHS及びメインリレーローサイドスイッチMRLSを備える。メインリレーハイサイドスイッチMRHS及びメインリレーローサイドスイッチMRLSは、ヒータ制御装置5が備えるメインリレー16Mを制御する。メインリレーハイサイドスイッチMRHSは電子制御装置12の端子P1に接続され、メインリレーローサイドスイッチMRLSは電子制御装置12の端子P2に接続される。またメインリレー16Mは端子P1及びP2に接続される。
【0018】
電子制御装置12は、アナログデジタル変換器ADC1及び第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3を備える。第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3はアナログデジタル変換器ADC1に接続される。アナログデジタル変換器ADC1にはプルアップ抵抗Rpu及びプルダウン抵抗Rpdが接続される。
【0019】
アナログデジタル変換器ADC1に印加される電圧をVadcとする。第1のヒータ15A、第2のヒータ15B及び第3のヒータ15Cの通電状態電圧が変化すると電圧Vadcが変化する。アナログデジタル変換器ADC1は、電圧Vadcのアナログ信号をデジタル信号に変換する。このことで、CPUによる第1のヒータ15A、第2のヒータ15B及び第3のヒータ15Cの通電状態の監視が可能となる。
【0020】
第1の抵抗R1は電子制御装置12の端子P3に接続される。端子P3には、第1のヒータ15Aが接続され、端子P3及びP4には第1のリレー16Aが接続される。また電子制御装置12の端子P4には、電子制御装置12が備えるリレースイッチLS1が接続される。第1の診断用ワイヤは端子P3及び第1のリレー16Aを接続する。リレースイッチLS1がONになると第1のリレー16Aは閉じ、リレースイッチLS1がOFFになると第1のリレー16Aは開く。故障のない初期状態では、リレースイッチLS1はOFFとなり、第1のリレー16Aは開いている。
【0021】
抵抗R2は電子制御装置12の端子P5に接続される。端子P5には、第2のヒータ15Bが接続され、端子P5及びP6には第2のリレー16Bが接続される。また電子制御装置12の端子P6には、電子制御装置12が備えるリレースイッチLS2が接続される。第2の診断用ワイヤは端子P5及び第2のリレー16Bを接続する。リレースイッチLS2がONになると第2のリレー16Bは閉じ、リレースイッチLS2がOFFになると第2のリレー16Bは開く。故障のない初期状態では、リレースイッチLS2はOFFとなり、第2のリレー16Bは開いている。
【0022】
抵抗R3は電子制御装置12の端子P7に接続される。端子P7には、ヒータC15Cが接続され、端子P7及びP8には第3のリレー16Cが接続される。また電子制御装置12の端子P8には、電子制御装置12が備えるリレースイッチLS3が接続される。第3の診断用ワイヤは端子P7及び第3のリレー16Cを接続する。リレースイッチLS3がONになると第3のリレー16Cは閉じ、リレースイッチLS3がOFFになると第3のリレー16Cは開く。故障のない初期状態では、リレースイッチLS3はOFFとなり、第3のリレー16Cは開いている。なおアナログデジタル変換器ADC1、リレースイッチLS1、LS2及びLS3はCPUの端子に接続されている。
【0023】
(3)ヒータ系診断処理
図4に示すように、電子制御装置12がヒータ系の診断の基とするVadc値は、各領域に分類することができる。第1の領域はVadc値が0より大きくV1以下の領域で、第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16CがON並びに第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3のマイナス側ショート(図2中のMSA、MSB及びMSCの経路が接続となった場合)、又はその組み合わせ(例えば、第1のリレー16A、第2のリレー16BがONかつ第3の抵抗R3のマイナス側ショート)により、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗3R3(A、B及びC系統)の全てが通電していることを示す。
【0024】
第2の領域はVadc値がV1より大きくV2以下の領域で、第1のリレー16A、第2のリレーB及び第3のリレー16CがON、第1の抵抗R1、第2の抵抗及び第3の抵抗R3(A、B及びC系統)のマイナス側ショート、又はその組み合わせにより、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3のうち2つが通電していることを示す。
【0025】
第3の領域はVadc値がV2より大きくV3以下の領域で、第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16CがON、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3(A、B及びC系統)のマイナス側ショート、又はその組み合わせにより、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3のうち1つが通電していることを示す。
【0026】
第4の領域はVadc値がV3より大きくV4以下の領域で、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3のいずれにも通電していないことを示す。第5の領域はVadc値がV4より大きい領域で、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3(A、B及びC系統)の1つ以上がプラス側ショート(図2中のPSA、PSB及びPSCの経路の1つ以上が接続となった場合)していること、又はメインリレー16Mが固着していることを示す。
【0027】
図5に電子制御装置12が行うヒータ系診断処理を示す。ヒータ系診断処理は、エンジン起動時に行われる。電子制御装置12は端子P1を介して、メインリレーハイサイドスイッチMRHSをONにする(SP11)。なお、ヒータ系診断処理は通常時に適宜実行してもよいものとする。
【0028】
メインリレーハイサイドスイッチMRHSがONになると、電子制御装置12は、端子P3よりアナログデジタル変換器ADC1を介して取得したVadc値がV4以下か否かを判定する(SP12)。電子制御装置12は、この判定で否定結果を得ると(Vadc値がV4より大きいと)、プラス側ショート(A、B及びC系統のうち1つ以上)の異常警告又はメインリレー固着の異常を例えば表示器により警告して(SP20)、ヒータ系診断処理を終了する。
【0029】
これに対して、ステップSP12で肯定結果を得ると、電子制御装置12は、Vadc値がV3より大きいか否かを判定する(SP13)。この判定で否定結果を得ると(Vadc値がV3以下だと)、マイナス側ショート(A、B及びC系統のうち1つ以上)又はリレー(16A、16B及び16C)のリレー接点固着の異常を例えば表示器により警告して(SP19)、ヒータ系診断処理を終了する。
【0030】
これに対して、ステップSP13で肯定結果を得ると、電子制御装置12は、開放箇所測定処理を行う(SP14)。
【0031】
図6に開放箇所測定処理の処理詳細を示す。リレースイッチLS1がONのときの動作確認として、電子制御装置12はリレースイッチLS1をONにし(SP140)、端子P4を介してリレーA16Aへ閉指示を行う。次に電子制御装置12は端子P3及びアナログデジタル変換器ADC1を介して、Vadc値を測定する(SP141)。次に電子制御装置12はリレースイッチLS1をOFFにする(SP142)。
【0032】
リレースイッチLS2がONのときの動作確認として、電子制御装置12はリレースイッチLS2をONにし(SP143)、端子P6を介して第2のリレー16Bへ閉指示を行う。次に電子制御装置12は端子P3及びアナログデジタル変換器ADC1を介して、Vadc値を測定する(SP144)。次に電子制御装置12はリレースイッチLS2をOFFにする(SP145)。
【0033】
リレースイッチLS3がONのときの動作確認として、電子制御装置12はリレースイッチLS3をONにし(SP146)、端子P8を介して第3のリレー16Cへ閉指示を行う。次に電子制御装置12は端子P3及びアナログデジタル変換器ADC1を介して、Vadc値を測定する(SP147)。次に電子制御装置12はリレースイッチLS3をOFFにする(SP148)。
【0034】
図7に示す開放箇所判定表を参照し、電子制御装置12は、ステップSP141、SP144及びSP147での測定結果を基に開放箇所の判定を行い(SP149)、開放箇所測定処理を終了する。
【0035】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第4の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第1の診断用ワイヤ開放と判定する。
【0036】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第4の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第2の診断用ワイヤ開放と判定する。
【0037】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第4の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第3の診断用ワイヤ開放と判定する。
【0038】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第3の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第1のヒータ15A開放と判定する。
【0039】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第3の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第2のヒータ15B開放と判定する。
【0040】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第2の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第3の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第3のヒータ15C開放と判定する。
【0041】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第4の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第1のリレー16Aのリレー接点開放と判定する。
【0042】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第4の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第2のリレー16Bのリレー接点開放と判定する。
【0043】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第4の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、第3のリレー16Cのリレー接点開放と判定する。
【0044】
リレースイッチLS1がONのとき(リレースイッチLS2及びLS3はOFF)にVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS2がON(リレースイッチLS1及びLS3はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となり、かつ、リレースイッチLS3がON(リレースイッチLS1及びLS2はOFF)のときにVadc値が第1の領域の範囲となる場合、電子制御装置12は、判定の結果を正常とする。
【0045】
開放箇所測定処理を終了すると、電子制御装置12は、開放判定の結果が正常か否かを判定する(SP15)。電子制御装置12は、この判定で否定結果を得ると、配線開放箇所を例えば表示器により警告して(SP18)、ヒータ系診断処理を終了する。
【0046】
これに対して、ステップSP15で肯定結果を得ると、電子制御装置12は、メインリレーローサイドスイッチMRLSをONし(SP16)、エンジン制御等を行うメイン制御を開始する(SP17)。
【0047】
(4)本実施の形態による効果
以上のように本実施の形態におけるヒータ制御システム2では、1つのアナログデジタル変換器ADC1で複数の第1のヒータ15A、第2のヒータ15B及び第3のヒータ15Cの故障を診断することができ、リレースイッチLS1、LS2及びLS3のON/OFFの切り替えなどの簡単な操作のみで第1のヒータ15A、第2のヒータ15B及び第3のヒータ15Cの故障箇所の詳細を判定することができる。
【0048】
(5)その他の実施の形態
図3においては、第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3を電子制御装置12が備えるとしたが、ヒータ制御装置10Aが第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3を備えてもよい。
【0049】
図8に示す本実施の形態のヒータ制御システム2Aの回路図においては、アナログデジタル変換器ADC1のみに第1のリレー16A、第2のリレー16B及び第3のリレー16Cが接続され、ヒータ制御装置5が第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3を備える。第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3は例えばヒューズボックスの中に収納してもよい。第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3は電子制御装置12Aの端子P3に接続される。以下に図3との相違点のみを記述する。
【0050】
第1の抵抗R1には、第1のヒータ15A及び第1のリレー16Aが接続される。第1のリレー16Aは端子4に接続される。第2の抵抗R2には、第2のヒータ15B及び第2のリレー16Bが接続される。第2のリレー16Bは端子6に接続される。第3の抵抗R3には、第3のヒータ15C及び第3のリレー16Cが接続される。第3のリレー16Cは端子8に接続される。
【0051】
第1の抵抗R1、第2の抵抗R2及び第3の抵抗R3をヒータ制御装置5側に含めることで、接続端子数を減らし、構造を簡素化することができる。
【0052】
なお上述の実施の形態においては、ヒータ制御システム2を適用する車両用システムは尿素SCRシステム20とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば酸素センサを制御するシステムに適用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 車両、2 ヒータ制御システム、5 ヒータ制御装置、10 尿素水供給システム、11 尿素水供給装置、12 電子制御装置、13 尿素水噴射ノズル、14 尿素水タンク、15 第1のヒータ、15B 第2のヒータ、15C 第3のヒータ、16A 第1のリレー、16B 第2のリレー、16C 第3のリレー、20 尿素SCRシステム、30 エンジン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8