特許第6731910号(P6731910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サイテク・インダストリーズ・インコーポレーテツドの特許一覧

特許6731910紫外線および熱劣化に対して材料を安定させるための安定剤組成物
<>
  • 特許6731910-紫外線および熱劣化に対して材料を安定させるための安定剤組成物 図000029
  • 特許6731910-紫外線および熱劣化に対して材料を安定させるための安定剤組成物 図000030
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6731910
(24)【登録日】2020年7月9日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】紫外線および熱劣化に対して材料を安定させるための安定剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/00 20060101AFI20200716BHJP
   C08K 5/3492 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/3462 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/13 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 3/26 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/098 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/524 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/134 20060101ALI20200716BHJP
   C08K 5/36 20060101ALI20200716BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20200716BHJP
   C08L 23/06 20060101ALI20200716BHJP
   C08L 23/12 20060101ALI20200716BHJP
【FI】
   C09K3/00 104B
   C08K5/3492
   C08K5/3462
   C08K5/13
   C08K3/22
   C08K3/26
   C08K5/098
   C08K5/524
   C08K5/134
   C08K5/36
   C08L101/00
   C08L23/06
   C08L23/12
【請求項の数】29
【全頁数】52
(21)【出願番号】特願2017-510441(P2017-510441)
(86)(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公表番号】特表2017-518430(P2017-518430A)
(43)【公表日】2017年7月6日
(86)【国際出願番号】US2015028484
(87)【国際公開番号】WO2015168389
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2018年3月2日
(31)【優先権主張番号】61/987,133
(32)【優先日】2014年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514058924
【氏名又は名称】サイテク・インダストリーズ・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】特許業務法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガプタ,ラム・ビー
(72)【発明者】
【氏名】エング,ジエリー・モン・ハイ
(72)【発明者】
【氏名】カワム,フアデイ
(72)【発明者】
【氏名】カマト,ランジヤン・クマル
【審査官】 宮地 慧
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−514508(JP,A)
【文献】 特開平03−265638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/00
C08K 3/00〜 13/08
C08L 1/00〜 101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と;
ヒンダードアミン光安定剤化合物と;
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と;
酸捕捉剤と;
ホスファイト化合物と;
ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と;
チオエステル化合物と
含む、熱および紫外(UV)線安定剤組成物。
【請求項2】
a)前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、式(I):
【化1】
(ここで、式(I)におけるR34およびR35のそれぞれは、独立して、任意選択的に置換されたC6〜C10アリール、C1〜C10ヒドロカルビル−置換アミノ、C110アシルまたはC1〜C10アルコキシルから選ばれ;そして式(I)におけるR36は、式Iのフェノキ
シ部分の0〜4つの位置での同じもしくは異なるものである置換基であり、それぞれの場合に独立してヒドロキシル、C1〜C12ヒドロカルビル、C1〜C12アルコキシル、C1
12アルコキシエステル、またはC1〜C12アシルから選ばれる)
に従った2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物であり、
b)前記ヒンダードアミン光安定剤化合物が、式(II):
【化2】
式(II)におけるR31は、水素、OH、C1〜C20ヒドロカルビル、−CH2CN、C1〜C12アシルまたはC1〜C18アルコキシから選ばれ;
式(II)におけるR38は、水素;またはC1〜C8ドロカルビルから選ばれ;そして
式(II)におけるR29、R30、R32、およびR33のそれぞれは、独立して、C1〜C20ヒドロカルビルから選ばれるか、または式(II)におけるR29およびR30ならびに/
またはR32およびR33は、それらが結合している炭素と一緒になって、C5〜C10シクロ
アルキルを形成している);
または
式(IIa)
【化3】
(ここで、
式(IIa)におけるmは、1〜2の整数であり;
式(IIa)におけるR39は、水素;OH;C1〜C20ヒドロカルビル;−CH2CN;C1〜C12アシル;またはC1〜C18アルコキシから選ばれ;そして
式(IIa)におけるG1〜G4のそれぞれは、独立して、C1〜C20ヒドロカルビルから
選ばれる)
に従った分子断片を含み、
c)前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、式(III):
【化4】
(ここで、式(III)におけるR17は、C1〜C8アルキルであり、かつ
式(III)におけるR18は、C1〜C24アルキルまたは置換もしくは非置換C6〜C24アリールである)に従っており、
d)前記酸捕捉剤が、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩、酸化亜鉛、乳酸カルシウム、天然および合成ハイドロタルサイト、天然および合成ハイドロカルマイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム、アンチモンピロカテコレート、亜鉛ピロカテコレートならびにそれらの混合物からなる群から選択され、
e)前記ホスファイト化合物が、式(V):
【化6】
(ここで、式(V)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10のそれぞれは、独立して、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、またはC712アルキルアリールから選択され、
ここで、R1およびR5は共に少なくとも5個の炭素原子を含み、かつR1およびR5の少なくとも1つは第三級炭素原子を含み、
ここで、R6およびR10は共に少なくとも5個の炭素原子を含み、かつR6およびR10の少なくとも1つは第三級炭素原子を含む)
に従ったヒンダードアリールアルキルホスファイト化合物か;
式(VI):
【化7】
(ここで、式(VI)におけるR16、R17、R40、R41、およびR42のそれぞれは、独立して、水素、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C4〜C20アルキルシクロ
アルキル、C6〜C10アリール、またはC7〜C20アルキルアリールから選択される)
に従ったトリスアリールホスファイトか;
式(V)および式(VI)に従った化合物の混合物か
であり、
f)前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、式(IVa)、(IVb)、または(IVc):
【化5】
(ここで、
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18は、水素またはC14ヒドロカルビルから選ばれ;
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR19およびR20のそれぞれは、独立して、水素またはC1〜C20ヒドロカルビルから選ばれ;そして
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR37は、C1〜C12ヒドロカルビ
ルから選ばれる)
の1つ以上に従った分子断片を含み、および
g)前記チオエステル化合物が、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ドデシルチプロピオネート)、テトラ−アルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12−ジヒドロキシ−4,10−ジチア−7−オキサトリデカメチレンビス[3−(ドデシルチオ)プロピオネート]、アルキルチオ−アルカン酸のポリアルカノールエステル、ジアルキル3,3’−チオジプロピオネート、ならびにそれらの混合物とからなる群から選択される、
請求項1に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項3】
前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル]−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2−フェニル−4−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4(−3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−n−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン;メチレンビス−{2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−s−トリアジン};3:5’、5:5’および3:3’位で橋架けされたメチレン橋架け二量体混合物;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシカルボニルイソ−プロピリデンオキシ−フェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルンオキシ−5−α−クミルフェニル)−s−トリアジン;2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−フェニル]−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンと4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンとの混合物;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジン;4,6−ジフェニル−2−(4−ヘキシルンオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン;プロパン酸、2,2’,2’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(3−ヒドロキシ−4,1−フェニレン)オキシ]]トリス−1,1’,1’’−トリオクチルエステル;プロパン酸、2−[4−[4,6−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2イル]−3−ヒドロキシフェノキシル]−イソオクチルエステル;ならびにそれらの組み合わせから選ばれる、請求項1または2に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項4】
前記ヒンダードアミン光安定剤が、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルステアレート;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルドデカネート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルステアレート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルドデカネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンとメチル化,4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ−ピペラジニル−トリアジン;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレ−ト;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;1−(4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イルオキシ)−2−オクタデカノイルオキシ−2−メチルプロパン;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−21−オン;2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン;1H−ピロール−2,5−ジオン,1−オクタデシル−、(1−メチルエテニル)ベンゼンと1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンとのポリマー;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,5,5−テトラメチル−;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5−ペンタメチル−;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4,6−ビス[N−(1−シクロヘキシルンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン;プロパン二酸、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−、1−[2−[3−[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−1−オキソプロポキシ]エチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル):1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−ドデシルエステルと2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン,ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(2’,2’,6’,6’−テトラメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(1’,2’,2’,6’,6’−ペンタメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートと2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルアクリレートとのコポリマー;混合C20〜C24アルファ−オレフィンと(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステルコポリマー;1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,
N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル;1,1’−(1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)−ビス(ヘキサヒドロ−2,2,4,4,6−ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド、N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−N’−ドデシル;ホルムアミド、N,N’−1,6−ヘキサンジイルビス[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);D−グルシトール,1,3:2,4−ビス−O−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニリデン)−;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソ−ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド,2−メチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−20−プロパン酸、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−、ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−β−アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−アミノオキサルアミド;プロパンアミド,N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−3−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン);4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)および1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル);N1−(β−ヒドロキシエチル)3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン;N1−tert−オクチル−3,3,5,5−テトラメチル−ジアゼピン−2−オン;N1−tert−オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ヘキサメチレン−ジアゼピン−2−オン;N1−tert−オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−5,5−ジメチル−3,3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−3,3,5,5−ジスピロペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−3,3−ペンタメチレン−5,5−テトラメチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−5,5−ジメチル−3,3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−N1−(ジメチル−3,3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−オクチル−5,5−ジメチル−3,3−ペンタメチレン−1,4−ジアゼピン−2−オン;N1−オクチル−1,4−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−1,5−ジアゼピン−2−オン;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項5】
前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ヘキサデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;テトラデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ベヘニリル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートおよびブチル3−[3−t−ブチル−4−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項6】
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18およびR37が、メチルおよびt−ブチルから選ばれる、請求項2に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つのヒンダードフェノール化合物が、(1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン;1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ブタン;トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート];4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール);2,2’−チオジエチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシル−5−メチルフェニル)プロピオネート];オクタデシル3−(3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)プロピオネート;テトラキスメチレン(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナメート)メタン;N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオンアミド];ジ(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)チオジプロピオネート;およびオクタデシル3,5−ジ−(tert)−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項8】
前記ヒンダードアリールアルキルホスファイトが、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(ビス−(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス−(2,4,6−トリ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項9】
前記トリスアリールホスファイトが、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−ノニルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスファイト;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項10】
前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノールであり;
前記ヒンダードアミン光安定剤化合物が、脂肪酸、およびC12〜C21、C18不飽和2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステルの混合物であり;
前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、ヘキサデシルエステルであり;
前記酸捕捉剤が、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択され;
前記ホスファイト化合物が、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)であり;
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオンであり;かつ
前記チオエステルが、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ドデシルチオプロピオネート)またはジステアリルチオジプロピオネートである、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項11】
前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として1重量%から10重量%存在し;
前記ヒンダードアミン光安定剤化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として20重量%から50重量%存在し;
前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として20重量%から50重量%存在し;
前記酸捕捉剤が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として1重量%から10重量%存在し;
前記ホスファイト化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として5重量%から40重量%存在し;
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として1重量%から10重量%存在し;かつ
前記チオエステル化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として1重量%から15重量%存在する、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項12】
前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として2重量%から6重量%存在し;
前記ヒンダードアミン光安定剤化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として30重量%から40重量%存在し;
前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として30重量%から40重量%存在し;
前記酸捕捉剤が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として2重量%から8重量%存在し;
前記ホスファイト化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として6重量%から12重量%存在し;
前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として2重量%から6重量%存在し;かつ
前記チオエステル化合物が、前記熱およびUV線安定剤組成物の総重量%を基準として5重量%から10重量%存在する、
請求項11に記載の熱およびUV線安定剤組成物。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の熱およびUV線安定剤組成物と;
安定化させられるべき材料と
を含む組成物。
【請求項14】
安定させられるべき前記材料が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、エポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、およびインクからなる群から選択される1つ以上の員から選ばれる、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
安定させられるべき前記材料が、熱可塑性オレフィン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、および、プロピレン、イソブチレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンシクロペンテンおよびノルボルネンのホモ−およびコポリマーからなる群から選択される、請求項13または請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
安定させられるべき前記材料が、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、請求項13〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
安定化された前記材料が、ビニールサイディング、ビニールサイディングトリム、シャッター、切妻通気口、軒、鼻隠し板、下端、くり形、シングル屋根板、屋根板下敷き、ルーフィング膜、バッテンシステム、バッテンエクステンダー、雨よけ、タイルパン、棟換気口、ウェザーブロック、隅棟および棟システム、軒ライザー、先細ストリップ、切妻壁くさび、熊手トリム、ジオメンブレン、複合デッキ材料、手すりまたは窓枠に形成される、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物がマスターバッチであり、前記熱およびUV線安定剤組成物が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として10重量%から80重量%までの量で存在し、かつ安定させられるべき前記材料が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として20重量%から90重量%までの量で存在する、請求項13〜16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物がマスターバッチであり、前記熱およびUV線安定剤組成物が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として30重量%から60重量%までの量で存在し、かつ安定させられるべき前記材料が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として40重量%から70重量%までの量で存在する、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物がマスターバッチであり、前記熱およびUV線安定剤組成物が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として40重量%から50重量%までの量で存在し、かつ安定させられるべき前記材料が、前記マスターバッチ組成物の総重量を基準として50重量%から60重量%の量で存在する、請求項18〜19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記熱およびUV線安定剤組成物が、前記被安定化組成物の総重量を基準として0.01重量%〜5重量%の量で存在する、請求項13〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記熱およびUV線安定剤組成物が、前記被安定化組成物の総重量を基準として0.05重量%〜2重量%の量で存在する、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記被安定化組成物の総重量を基準として、前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が0.002重量%から0.50重量%の量で存在し、前記ヒンダードアミン光安定剤化合物が0.01重量%から1.20重量%の量で存在し、前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が0.01重量%から1.20重量%の量で存在し、前記酸捕捉剤が0.001重量%から0.50重量%の量で存在し、前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が0.001重量%から0.50重量%の量で存在し、前記ホスファイト化合物が0.005重量%から1.00重量%の量で存在し、かつ前記チオエステル化合物が、被安定化組成物の総重量を基準として0.001重量%から0.80重量%の量で存在する、請求項21〜22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
前記被安定化組成物の総重量を基準として、前記オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物の前記量が0.004重量%から0.20重量%までであり、前記ヒンダードアミン光安定剤化合物の前記量が0.02重量%から0.80重量%までであり、前記ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物の前記量が0.02重量%から0.80重量%までであり、前記酸捕捉剤の前記量が0.003重量%から0.25重量%までであり、前記ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物の前記量が0.002重量%から0.25重量%までであり、前記ホスファイト組成物の前記量が0.01重量%から0.80重量%までであり、かつ前記チオエステル化合物の前記量が、被安定化組成物の総重量を基準として0.003重量%から0.4重量%までである、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
安定させられるべき前記材料が、前記熱およびUV線安定剤組成物と組み合わせられる、請求項13〜24のいずれか一項に記載の組成物の調製方法。
【請求項26】
安定させられるべき前記材料が、熱可塑性オレフィン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、および、プロピレン、イソブチレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンシクロペンテンおよびノルボルネンのホモ−およびコポリマーからなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
安定させられるべき前記材料が、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、請求項25または請求項26に記載の方法。
【請求項28】
安定化された前記材料が、ビニールサイディング、ビニールサイディングトリム、シャッター、切妻通気口、軒、鼻隠し板、下端、くり形、シングル屋根板、屋根板下敷き、ルーフィング膜、バッテンシステム、バッテンエクステンダー、雨よけ、タイルパン、棟換気口、ウェザーブロック、隅棟および棟システム、軒ライザー、先細ストリップ、切妻壁くさび、熊手トリム、ジオメンブレン、複合デッキ材料、手すりまたは窓枠に形成される、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
熱および/またはUV線への暴露の劣化効果に対して材料を安定化する方法であって、
該方法が、
ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、エポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、およびインクからなる群から選択される1つ以上の員から選ばれる材料に、請求項1〜12のいずれか一項に記載の安定剤組成物を添加する工程を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定組成物に関する。特に、本発明は、紫外線劣化および熱劣化に対して材料を安定させる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
日光および他の紫外(UV)放射線(UV線とも言われる)源への暴露は、多種多様な材料の劣化を引き起こすことが知られている。例えば、プラスチックなどのポリマー材料は、主としてポリマーの分子量の低下のために、UV線への長期暴露の結果としてしばしば変色し、光沢を失いおよび/または脆くなる。したがって、ポリマー物品におけるそのような劣化を阻止することができる、UV線吸収剤および安定剤などの組成物に向けて多くの技術が開発されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
熱への暴露もまた、材料、とりわけポリマー材料の劣化を引き起こすことが知られている。熱によって引き起こされる劣化を減らすまたは防ぐ組成物は開発されているが、これらの組成物とUV線安定剤系と組み合わせは、UV線安定化特性が、熱安定剤組成物と組み合わせられる場合に、しばしば妨げられるかまたは完全に放棄される(すなわち、拮抗する)ので、所望の結果を必ずしももたらすとは限らない。したがって、UV線および熱暴露の両方による劣化から材料を保護することができる安定剤組成物の満たされていないニーズが市場において依然として存在する。本発明は前述のニーズに対する答えであると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、本発明は、オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と;ヒンダードアミン光安定剤化合物と;ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と
;酸捕捉剤と;ホスファト化合物と;ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物とを含む熱および紫外(UV)線安定組成物を指向する。
【0005】
本発明の別の態様は、オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と;ヒンダードアミン光安定剤化合物と;ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と;ホスファト化合物と;酸捕捉剤またはチオエステルとを含む熱および紫外(UV)線安定組成物を指向する。
【0006】
別の態様では、本発明は、本明細書に記載される熱およびUV線安定組成物のいずれかと安定させられるべき材料とを含む被安定化組成物(stabilized compositions)を指向する。
【0007】
さらなる態様では、本発明は、前述の被安定化組成物の調製方法であって、安定させられるべき材料が本明細書に記載される熱およびUV線安定組成物のいずれかと組み合わせられることによって、熱および/またはUV線への暴露の劣化効果に対して前記材料を安定化する方法を指向する。
【0008】
その上さらなる態様では、本発明は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリケトン、脂肪族ポリケトン、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、乾性および不乾性アルキド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂と架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、およびエポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael(マイケル)付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、インク、ならびにそれらのブレンドからなる群から選択される材料の加工性の改善方法であって、この方法が、安定化量の本明細書に記載されるような安定組成物を材料に添加する工程を含む方法を指向する。
【0009】
本発明のこれらのおよび他の態様は、本明細書でより詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A-1E】極限熱条件への暴露後の光安定組成物とブレンドされたまたはブレンドされていない熱可塑性オレフィンを含有するプラークの光沢保持率の百分率を示す(それぞれ、表3、実施例1C、2C、10、13、および14に相当する)写真である。
図2】実施例15〜19の結果を例示するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上に要約されたように、今や見出され、そして初めて本明細書で開示される組成物およびそれを使用する方法は、現行の商業的に入手可能な安定剤パッケージと比べて、熱およびUV線劣化に対する最適の安定性を達成するために意外にも有用である。さらに、本明細書で開示される方法および組成物はその上に(そして意外にも)、現行の商業的に入手可能なポリマー安定剤パッケージと比べて低い揮発性有機化合物(VOC)の放出、低い臭気および低いブルーミングを有する安定剤パッケージを提供する。
【0012】
上におよび本開示の全体にわたって用いられように、以下の用語および定義が、読者を支援するために提供される。特に定義しない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語、表記法および他の科学専門用語は、化学技術の当業者によって一般に理解される意味を有することを意図する。本明細書でおよび添付のクレームで用いるところでは、単数形は、特に文脈が明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。さらに、本明細書でおよび添付のクレームで用いるところでは、量または濃度の任意の範囲の開示は、所与の範囲中のいかなる量または値の開示をも含む。
【0013】
本明細書の全体にわたって、用語および置換基は、それらの定義を保持する。有機化学者(すなわち当業者)によって利用される省略形の包括的なリストは、Journal of Organic Chemistryの各巻の巻頭に登場する。「Standard List of Abbreviations(省略形の標準リスト)」という表題の表に典型的に提示されている、このリストは、参照により本明細書に援用される。
【0014】
用語「ヒドロカルビル」は、全炭素骨格を有し、そして炭素原子および水素原子からなる脂肪族、脂環式および芳香族基を包含する総称である。本明細書で定義されるような、ある種の場合には、炭素骨格を構成する炭素原子の1個もしくは複数個は、N、O、および/またはSの1つもしくは複数のヘテロ原子でなど、指定の原子または原子の基で置き換えられていても割り込まれていてもよい。ヒドロカルビル基の例としては、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、炭素環式アリール、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルアルキル、ならびに炭素環式アラルキル、アルカリール、アラルケニルおよびアラルキニル基が挙げられる。そのようなヒドロカルビル基はまた、本明細書で定義されるような1つもしくは複数の置換基で任意選択的に置換されることができる。したがって、本明細書およびクレームで考察される化学基または部分は、置換もしくは非置換形態を含むと理解されるべきである。以下に表される例および好ましさはまた、特に文脈が明記しない限り本明細書で記載される式の化合物に関する置換基の様々な定義において言及されるヒドロカルビル置換基またはヒドロカルビル含有置換基のそれぞれにも適用される。
【0015】
好ましい非芳香族ヒドロカルビル基は、アルキルおよびシクロアルキル基などの飽和基である。一般に、および例として、ヒドロカルビル基は、特に文脈が要求しない限り、50個までの炭素原子を有することができる。1〜30個の炭素原子のヒドロカルビル基が好ましい。1〜30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基のサブセット内で、特定の例は、C112ヒドロカルビル基(例えばC16ヒドロカルビル基またはC14ヒドロカル
ビル基)などの、C120ヒドロカルビル基であり、特有の例は、C1からC30ヒドロカルビル基から選択される任意の個別値または値の組み合わせである。
【0016】
アルキルは、線状、分岐、もしくは環式炭化水素構造およびそれらの組み合わせを含むことを意図する。低級アルキルは、1〜6個の炭素原子のアルキル基を意味する。低級アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−およびt−ブチルなどが挙げられる。好ましいアルキル基は、C30以下のものである。
【0017】
アルコキシまたはアルコキシアルキルは、酸素によって親構造に結合した直鎖、分岐、
環式構造およびそれらの組み合わせの1〜20個の炭素原子の基を意味する。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルンオキシなどが挙げられる。
【0018】
アシルは、ホルムルを、ならびに、カルボニル官能性によって親構造と結合した、直鎖、分岐、環式構造の、飽和、不飽和および芳香族ならびにそれらの組み合わせの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12個の炭素原子の基を意味する。例としては、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリル、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。低級アシルは、1〜6個の炭素を含有する基を意味する。
【0019】
「炭素環式」または「シクロアルキル」基は、本明細書で用いるところでは、特に文脈が明記しない限り、芳香環系および非芳香環系を両方とも含む。したがって、例えば、この用語はその範囲内に、芳香族、非芳香族、不飽和の、部分的に飽和したおよび完全に飽和した炭素環式環系を含む。一般に、そのような基は、単環式であっても二環式であってもよく、例えば、3〜12環員、より通常は5〜10環員を含有してもよい。単環式基の例は、3、4、5、6、7、および8環員、より通常は3〜7、好ましくは5または6環員を含有する基である。二環式基の例は、8、9、10、11および12環員、より通常は9または10環員を含有するものである。非芳香族炭素環/シクロアルキル基の例としては、c−プロピル、c−ブチル、c−ペンチル、c−ヘキシルなどが挙げられる。C7
〜C10多環式炭化水素の例としては、ノルボルニルおよびアダマンチルなどの環系が挙げられる。
【0020】
アリール(炭素環式アリール)は、二環式9−もしくは10−員環芳香環系;または三環式13−もしくは14−員環芳香環系を含有する5−もしくは6−員環芳香族炭素環を意味する。6−〜14−員環炭素環式環としては、例えば、置換もしくは非置換フェニル基、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、およびフルオレンが挙げられる。
【0021】
置換されたヒドロカルビル、アルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシなどは、各残基において3個までのH原子が、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、カルボアルコキシ(アルコキシカルボニルとも言われる)、カルボキサミド(アルキルアミノカルボニルとも言われる)、シアノ、カルボニル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプト、アルキルチオ、スルホキシド、スルホン、アシルアミノ、アミジノ、フェニル、ベンジル、ハロベンジル、ヘテロアリール、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ベンゾイル、ハロベンゾイル、または低級アルキルヒドロキシで置き換えられている特有の置換基を意味する。
【0022】
上に要約されたように、本発明は、オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)化合物と、ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と、ホスファイト化合物と、酸捕捉剤とヒンダードフェノール酸化防止剤化合物とを含む熱および紫外(UV)線安定組成物に関する。別の実施形態では、熱およびUV線安定組成物はまた、前述の化合物に加えて、チオエステル化合物を含む。
【0023】
好ましくは、オルト−ヒドロキシトリス−アリール−s−トリアジン化合物は、式(I):
【化1】
(ここで、式(I)におけるR34およびR35のそれぞれは独立して、任意選択的に置換されたC6〜C10アリール、C1〜C10ヒドロカルビル−置換アミノ、C1〜C10アシルまた
1〜C10アルコキシルから選ばれ;ここで、式(I)におけるR36は、式Iのフェノ
キシ部分の0〜4つの位置に存在し、そしてそれぞれの場合において独立して、ヒドロキシル、C1〜C12ヒドロカルビル、C1〜C12アルコキシル、C1〜C12アルコキシエステ
ル、または1〜C12アシルから選ばれる)に従った2−(2’−ヒドロキシフェニル)
−1,3,5−トリアジン化合物である。
【0024】
2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジンの例としては、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2−フェニル−4−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4(−3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−n−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン;メチレンビス−{2,4−ビス(2,4−ジメ
チルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−s−トリアジン};3:5’、5:5’および3:3’位で橋架けされたメチレン橋架け二量体混合物;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシカルボニルイソ−プロピリデンオキシ−フェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルンオキシ−5−α−クミルフェニル)−s−トリアジン;2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−フェニル]−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンと4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンとの混合物;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジン;4,6−ジフェニル−2−(4−ヘキシルンオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン;プロパン酸、2,2’,2’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(3−ヒドロキシ−4,1−フェニレン)オキシ]]トリス−1,1’,1’’−トリオクチルエステル;プロパン酸、2−[4−[4,6−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2イル]−3−ヒドロキシフェノキシル]−イソオクチルエステル;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される員が挙げられる。
【0025】
HALS化合物は、式(II):
【化2】
(ここで、式(II)におけるR31は、水素;OH;C1〜C20ヒドロカルビル;−CH2CN;C1〜C12アシル;または1〜C18アルコキシから選ばれ;式(II)におけるR38は、水素;または1〜C8ヒドロカルビルから選ばれ;そして式(II)におけるR29、R30、R32、およびR33のそれぞれは独立して、C1〜C20ヒドロカルビルから選ばれ
るか、または式(II)におけるR29およびR30ならびに/またはR32およびR33は、それらが結合している炭素と一緒になってC5〜C10シクロアルキルを形成している);に
従った分子断片か、または式(IIa)
【化3】
ここで、式(IIa)におけるmは、1〜2の整数であり;R39は、水素;OH;C1
〜C20ヒドロカルビル;−CH2CN;C1〜C12アシル;または1〜C18アルコキシか
ら選ばれ;そして式(IIa)におけるG1〜G4のそれぞれは独立して、C1〜C20ヒド
ロカルビルから選ばれる)
に従った分子断片かを含む。
【0026】
HALS化合物の例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルステアレート;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルドデカネート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルステアレート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルドデカネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンとメチル化,4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリ
アジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ−ピペラジニル−トリアジン;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレ−ト;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;1−(4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イルオキシ)−2−オクタデカノイルオキシ−2−メチルプロパン;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−21−オン;2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン;1H−ピロール−2,5−ジオン,1−オクタデシル−、(1−メチルエテニル)ベンゼンと1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンとのポリマー;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,5,5−テトラメチル−;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5−ペンタメチル−;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2
,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4,6−ビス[N−(1−シクロヘキシルンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン;プロパン二酸、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−、1−[2−[3−[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−1−オキソプロポキシ]エチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル):1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−ドデシルエステルと2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン,ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(2’,2’,6’,6’−テトラメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(1’,2’,2’,6’,6’−ペンタメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートと2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルアクリレートとのコポリマー;混合C20〜C24アルファ−オレフィンと(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステルコポリマー;1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル;1,1’−(1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)−ビス(ヘキサヒドロ−2,2,4,4,6−ペン
タメチルピリミジン;エタンジアミド、N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−N’−ドデシル;ホルムアミド、N,N’−1,6−ヘキサンジイルビス[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);D−グルシトール,1,3:2,4−ビス−O−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニリデン)−;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソ−ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド,2−メチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−20−プロパン酸、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−、ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−β−アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−アミノオキサルアミド;プロパンアミド,N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−3−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン);4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)および1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル);N1−(β−ヒドロキシエ
チル)3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン;N1−ter
t−オクチル−3,3,5,5−テトラメチル−ジアゼピン−2−オン;N1−tert
−オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ヘキサメチレン−ジアゼピン−2−オン;N1−tert−オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−
2−オン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−5,5−ジメチル−3,
3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−3,3,5,5−ジスピロペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−3,3−ペンタメチレン−5,5−テト
ラメチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−5,5−ジメチル−3,3−ペン
タメチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−N1−(ジ
メチル−3,3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−オクチル−5,5−ジメ
チル−3,3−ペンタメチレン−1,4−ジアゼピン−2−オン;N1−オクチル−1,
4−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−1,5−ジアゼピン−2−オン;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される員が挙げられる。
【0027】
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物は、式(III):
【化4】
(ここで、式(III)におけるR17は、C1〜C8アルキルであり、そして式(III)におけるR18は、C1〜C24アルキルまたは置換もしくは非置換C6〜C24アリールである)
に従った化合物である。特に、ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物は、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ヘキサデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;テトラデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ベヘニリル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートまたはブチル3−[3−t−ブチル−4−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネートである。
【0028】
熱およびUV線安定組成物で使用される酸捕捉剤としては、次の化合物:酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩、酸化亜鉛、乳酸カルシウム、天然および合成ハイドロタルサイト、天然および合成ハイドロカルマイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム、アンチモンピロカテコレート、または亜鉛ピロカテコレートの1つもしくは複数が挙げられ得る。一例では、酸捕捉剤としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩またはそれらの混合物が挙げられる。酸捕捉剤の具体例としては、DHT−4A(CAS No.11097−59−9)、合成ハイドロタルサイト化合物である水酸化マグネシウムアルミニウム炭酸塩水和物が挙げられる。
【0029】
ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物は、式(IVa)、(IVb)、または(IVc):
【化5】
(ここで、式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18は、水素または1
4ヒドロカルビルから選ばれ;式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR19およびR20それぞれは、独立して、水素または1〜C20ヒドロカルビルから選ばれ;そして式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR37は、C1〜C12ヒドロカ
ルビルから選ばれる)の1つもしくは複数に従った分子断片を含む。一実施形態では、式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18およびR37は、メチルまたはt−ブチルから選ばれる。ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物の例としては、(1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン;1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ブタン;トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート];4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール);2,2’−チオジエチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシル−5−メチルフェニル)プロピオネート];オクタデシル3−(3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)プロピオネート;テトラキスメチレン(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナメート)メタン;N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオンアミド];ジ(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)チオジプロピオネート;およびオクタデシル3,5−ジ−(tert)−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメートが挙げられる。
【0030】
熱およびUV線安定組成物で使用されるホスファイトは、ヒンダードアリールアルキルホスファイトもしくはトリスアリールホスファイト、またはそれらの混合物であってもよい。ヒンダードアリールアルキルホスファイトは、式(V):
【化6】
(ここで、式(V)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10それぞれ独立して、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、または7〜C12アルキルアリールから選択され、ここで、R1およびR5は共に、少なくとも5個の炭素原子を含み、そしてR1
およびR5の少なくとも1つは第三級炭素原子を含み、ここで、R6およびR10は共に、少なくとも5個の炭素原子を含み、そしてR6およびR10の少なくとも1つは第三級炭素
を含む)
に従った化合物である。ヒンダードアリールアルキルホスファイトの例としては、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(ビス−(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス−(2,4,6−トリ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスフェートが挙げられる。
【0031】
トリスアリールホスファイトは、式(VI):
【化7】
(ここで、式(VI)におけるR16、R17、R40、R41、およびR42それぞれ独立して、水素、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C4〜C20アルキルシクロア
ルキル、C6〜C10アリール、または7〜C20アルキルアリールから選択される)
に従った化合物である。トリスアリールホスファイトの例としては、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−ノニルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスファイトが挙げられる。
【0032】
チオエステル化合物は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ドデシルチプロピオネート)、テトラ−アルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12−ジヒドロキシ−4,10−ジチア−7−オキサトリデカメチレンビス[3−(ドデシルチオ)プロピオネート]、アルキルチオ−アルカン酸のポリアルカノールエステル、またはジアルキル3,3’−チオジプロピオネートから選択される
【0033】
熱およびUV線安定組成物の一調合物では、組成物は、1.00重量%から10.00重量%まで(好ましくは2.00重量%から6.00重量%まで)のオルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と、20.00重量%から50.00重量%まで(好ましくは25.00重量%から35.00重量%まで)のヒンダードアミン光安定剤化合物と、20.00重量%から50.00重量%まで(好ましくは25.00重量%から35.00重量%まで)のヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と、1重量%から10重量%まで(好ましくは2.0重量%から8.0重量%まで)の酸捕捉剤と
重量%から10重量%まで(好ましくは2.00重量%から6.00重量%まで)のヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と、5.00重量%から40.00重量%まで(好ましくは20.00重量%から30.00重量%まで)のホスファイト化合物とを含み、ここで、各成分の重量%は、熱およびUV線安定組成物の総重量を基準としている。
【0034】
別の実施形態では、熱およびUV線安定組成物の調合物は、1.00重量%から10.00重量%まで(好ましくは2.00重量%から6.00重量%まで)のオルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と、20.00重量%から50.00重量%まで(好ましくは30.00重量%から40.00重量%まで)のヒンダードアミン光安定剤化合物と、20.00重量%から50.00重量%まで(好ましくは30.00重量%から40.00重量%まで)のヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と、1重量%から10重量%まで(好ましくは2.00重量%から8.00重量%まで)の酸捕捉剤と、1重量%から10重量%まで(好ましくは2.00重量%から6.00重量%まで)のヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と、5.00重量%から25.00重量%まで(好ましくは6.00重量%から12.00重量%まで)のホスファイト化合物と、1.00重量%から15.00重量%まで(好ましくは5.00重量%から10.00重量%)のチオエステル化合物とを含み、ここで、各成分の重量%は、熱およびUV線安定組成物の総重量を基準としている。
【0035】
特定の実施形態では、熱およびUV線安定組成物の調合物は、4重量%のオルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と、34重量%のヒンダードアミン光安定剤化合物と、34重量%のヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と、7重量%の酸捕捉剤と、4重量%のヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と、10重量%のホスファイト化合物と、7重量%のチオエステル化合物とを含み、ここで、各成分の重量%は、熱およびUV線安定組成物の総重量を基準としている。
【0036】
別の特定の実施形態では、熱およびUV線安定組成物の調合物は、4重量%のオルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物と、30重量%のヒンダードアミン光安定剤化合物と、30.重量%のヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と、7重量%の酸捕捉剤と、4重量%のヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と、25重量%のホスファイト化合物とを含み、ここで、各成分の重量%は、熱およびUV線安定組成物の総重量を基準としている。
【0037】
熱およびUV線安定組成物は、当技術分野で公知の任意の方法で、安定させられるべき1種類以上の材料、例えば、ポリマーと組み合わせ、このようにして被安定化材料(被安定化組成物または組成物と本明細書ではまた言われる)である組成物を形成することができる。熱およびUV線安定組成物がそれと組み合わせられてもよい、安定させられるべき材料としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、高衝撃ポリスチレンを含むポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、脂肪族ポリケトンを含むポリケトン、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、乾性および不乾性アルキド樹脂を含むアルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂で架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、エポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂
環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、ならびに有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、および/またはインクなどのポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。
【0038】
好ましくは、安定させられるべき材料は、熱可塑性オレフィン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、および、プロピレン、イソブチレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデン、シクロペンテンおよびノルボルネンのホモ−およびコポリマーなどの、ポリマーである。より好ましくは、安定させられるべき材料は、ポリプロピレンおよび熱可塑性オレフィンである。
【0039】
一実施形態では、安定化された材料は、建物、例えば住宅、オフィス、倉庫などの建設または修復に使用される材料または品目に形成されるか、成形されてもよい。例えば、安定化された材料としては、ビニールサイディング、ビニールサイディングトリム、シャッター、切妻通気口、軒、鼻隠し板、下端、くり形、シングル屋根板、屋根板下敷きまたはベースシート、ルーフィング膜、バッテンシステム、バッテンエクステンダー、雨よけ、タイルパン、棟換気口、ウェザーブロック、隅棟および棟システム(隅棟および棟こけら板としても知られる)、軒ライザー、先細ストリップ、切妻壁くさび、熊手トリム、ジオメンブレン、複合デッキ材料、手すり、窓枠、ならびに建物の建設または修復に使用される他の材料および品目に形成される場合がある
【0040】
一実施形態では、安定化された材料と、熱およびUV線安定組成物とは、「マスターバッチ」組成物を形成するために組み合わせられる。一実施形態では、マスターバッチ組成物は、マスターバッチ組成物の総重量を基準として、10重量%から80重量%までの熱およびUV線安定組成物を含み、残りは安定させられるべき材料である。より好ましい実施形態では、マスターバッチ組成物は、マスターバッチ組成物の総重量を基準として、30重量%から60重量%までの熱およびUV線安定組成物を含み、残りは安定させられるべき材料である。別の実施形態では、マスターバッチ組成物は、マスターバッチ組成物の総重量を基準として、40重量%から50重量%までの熱およびUV線安定組成物を含み、残りは安定させられるべき材料である。
【0041】
一実施形態は、本明細書に記載される実施形態のいずれかによる安定組成物と、安定させられるべき材料と同一のまたはそれと相溶性のある少なくとも1つの有機材料とを含むマスターバッチコンセントレートを含み、ここで、安定組成物は、マスターバッチコンセントレートの総重量を基準として10重量%から90重量%まで安定化量で存在する。
【0042】
ある種の実施形態では、最終用途向け被安定剤組成物中の本明細書に記載されるような熱およびUV線安定組成物の安定化量は、安定させられるべき材料の総重量を基準として、0.01重量%から5重量%までの範囲の任意の点で存在する。特定の実施形態では、最終用途向け被安定剤組成物中の熱およびUV線安定組成物の量は、安定させられるべき材料の総重量を基準として、0.05重量%から2重量%までの範囲の任意の点で存在する。
【0043】
本明細書に記載されるような熱およびUV線安定組成物の特有の成分は、安定させら
れるべき材料および/または所望の保護のレベルに応じて様々な量で被安定化組成物中に存在することができる。例えば、最終用途向けの被安定化組成物中のオルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.002重量%から0.50重量%まで、好ましくは0.004重量%から0.20重量%まで、より好ましくは0.005重量%から0.1重量%までの範囲であり得る。
【0044】
被安定化組成物中のヒンダードアミン光安定剤化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.01重量%から1.20重量%まで、好ましくは0.02重量%から0.80重量%まで、より好ましくは0.03重量%から0.62重量%までである。
【0045】
被安定化組成物中のヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.01重量%から1.20重量%まで、好ましくは0.02重量%から0.80重量%まで、より好ましくは0.03重量%から0.62重量%までである。
【0046】
被安定化組成物中の酸捕捉剤の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.001重量%から0.50重量%まで、好ましくは0.003重量%から0.25重量%まで、より好ましくは0.006重量%から0.14重量%までである。
【0047】
被安定化組成物中のヒンダードフェノール酸化防止剤化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.001重量%から0.50重量%まで、好ましくは0.002重量%から0.25重量%まで、より好ましくは0.004重量%から0.085重量%までである。
【0048】
被安定化組成物中のホスファイト化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.005重量%から1.00重量%まで、好ましくは0.01重量%から0.80重量%まで、より好ましくは0.02重量%から0.5重量%までである。
【0049】
被安定剤組成物中のチオエステル化合物の安定化量は、被安定剤組成物の総重量を基準として、0.001重量%から0.80重量%まで、好ましくは0.003重量%から0.4重量%まで、より好ましくは0.006重量%から0.2重量%までである。
【0050】
本出願はまた、熱およびUV線安定組成物を安定させられるべき材料と組み合わせることによる上記の組成物の調製方法を熟慮する。用語「組み合わせること」または「組み合わせられた」は、熱およびUV線安定組成物を組み合わせることができる、そして、例えば、混ぜること(intermixing)、混ぜ合わせること(admixing)、統合すること(integrating)、混合すること(mixing)、ブレンドすること(blending)などを含むすべてのやり方を含むことを意図する。さらに、熱およびUV線安定組成物と安定させられるべき材料とは、任意の順に組み合わせられてもよいこと、すなわち、熱およびUV線安定組成物を安定させられるべき材料に添加することができる、もしくは逆もまた同様であるか、または熱およびUV線安定組成物と安定させられるべき材料とを同時に容器に添加することができることが指摘される。
【0051】
安定させられるべき材料と熱およびUV線安定組成物とは、一軸もしくは二軸スクリュー押出機、Banburyミキサー、またはホットローラーなどの混練装置で成分をブレンドするかまたは配合することによって組み合わせることができる。加工パラメータとそのような混練装置の使用とは、当業者に周知である。
【0052】
プラスチック材料の製造技術の当業者には明らかであろうように、安定させられるべき材料と熱およびUV線安定組成物とに加えて、本発明の組成物はまた、金属不活性化剤、ニトロン、ラクトン、共安定剤、核形成剤、清澄剤、中和剤、金属ステアリン酸塩、金属酸化物、ハイドロタルサイト、充填材および強化剤、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、均展剤、蛍光増白剤、難燃剤、帯電防止剤および発泡剤を含むが、それらに限定されない従来の添加剤を含んでもよい。
【0053】
本発明は、少なくとも以下の実施形態を含む:
実施形態1。
オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジンと;
ヒンダードアミン光安定剤化合物と;
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物と;
酸捕捉剤と;
ホスファイト化合物と;
ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物と
を含む熱および紫外(UV)線安定組成物。
【0054】
実施形態2.
チオエステル化合物をさらに含む、実施形態1に記載の熱およびUV線安定組成物。
【0055】
実施形態3.
オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、式(I):
【化8】
(ここで、式(I)におけるR34およびR35のそれぞれは独立して、任意選択的に置換されたC6〜C10アリール、C1〜C10ヒドロカルビル−置換アミノ、C1〜C10アシルまた
1〜C10アルコキシルから選ばれ;そして式(I)におけるR36は、式Iのフェノキ
シ部分の0〜4つの位置で存在しそれぞれの場合において独立してヒドロキシル、C1
〜C12ヒドロカルビル、C1〜C12アルコキシル、C1〜C12アルコキシエステル、または1〜C12アシルから選ばれる)
に従った2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物である、実施形態1〜2のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0056】
実施形態4.
2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物が、4,6−ビス
−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)フェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(4−ビフェニルイル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2−フェニル−4−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4(−3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−n−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン;メチレンビス−{2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−s−トリアジン};3:5’、5:5’および3:3’位で橋架けされたメチレン橋架け二量体混合物;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシカルボニルイソ−プロピリデンオキシ−フェニル)−s−トリアジン;2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルンオキシ−5−α−クミルフェニル)−s−トリアジン;2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン;2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−sec−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−フェニル]−s−トリアジン;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンと4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)−s−トリアジンとの混合物;4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジン;4,6−ジフェニル2−(4−ヘキシルンオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール;2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン;プロパン酸、2,2’,2’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(3−ヒドロキシ−4,1−フェニレン)オキシ]]トリス−1,1’,1’’−トリオクチルエステル;プロパン酸、2−[4−[4,6−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2イル]−3−ヒドロキシフェノキシル]−イソオクチルエステル;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態3に記載の熱およびUV線安定組成物。
【0057】
実施形態5.
ヒンダードアミン光安定剤化合物が、式(II):
【化9】
(ここで、
式(II)におけるR31は、水素;OH;C1〜C20ヒドロカルビル;−CH2CN;C1〜C12アシル;または1〜C18アルコキシから選ばれ;
式(II)におけるR38は、水素;または1〜C8ヒドロカルビルから選ばれ;かつ
式(II)におけるR29、R30、R32、およびR33のそれぞれは独立して、C1〜C20
ヒドロカルビルから選ばれるか、または式(II)におけるR29およびR30ならびに/またはR32およびR33は、それらが結合している炭素と一緒になってC5〜C10シクロアル
キルを形成している)
に従った分子断片か、
または式(IIa):
【化10】
(ここで、
式(IIa)におけるmは、1〜2の整数であり;式(IIa)におけるR39は、水素;OH;C1〜C20ヒドロカルビル;−CH2CN;C1〜C12アシル;または1〜C18アルコキシから選ばれ;そして式(IIa)におけるG1〜G4のそれぞれは独立して、C1
〜C20ヒドロカルビルから選ばれる)
に従った分子断片を含む、実施形態1〜4のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0058】
実施形態6.
ヒンダードアミン光安定剤が、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバ
ケート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルステアレート;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルドデカネート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルステアレート;1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルドデカネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンとメチル化,4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ−ピペラジニル−トリアジン;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレ−ト;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−
ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;1−(4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イルオキシ)−2−オクタデカノイルオキシ−2−メチルプロパン;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノール;1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−21−オン;2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン;1H−ピロール−2,5−ジオン,1−オクタデシル−、(1−メチルエテニル)ベンゼンと1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンとのポリマー;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,5,5−テトラメチル−;ピペラジノン,1,1’,1’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)−2,1−エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5−ペンタメチル−;7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタン、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4,6−ビス[N−(1−シクロヘキシルンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ−1,3,5−トリアジン;プロパン二酸、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−、1−[2−[3−[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−1−オキソプロポキシ]エチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステル;N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル):1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−ドデシルエステルと2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−7−オキサ−3.20−ジアザスピロ(5.1.11.2)−ヘンエイコサン−20−プロパン酸−テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン,ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(2’,2’,6’,6’−テトラメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル−3−オキシ(1’,2’,2’,6’,6’−ペンタメチル−4,4’−ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートと2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルアクリレートとのコポリマー;混合C20〜C24アルファ−オレフィンと(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルエステル;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステルコポリマー;1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル;1,1’−(1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)−ビス(ヘキサヒドロ−2,2,4,4,6−ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド、N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−N’−ドデシル;ホルムアミド、N,N’−1,6−ヘキサンジイルビス[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル);D−グルシトール,1,3:2,4−ビス−O−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニリデン)−;2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソ−ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド,2−メチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−20−プロパン酸、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキソ−、ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−β−アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N’−アミノオキサルアミド;プロパンアミド,N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−3−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)n−ブチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート;1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン);4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジ
ル)マロネート;3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート;8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1−エタノイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ピロリジン−2,5−ジオン;4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン;1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)および1,5−ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン−3,3−ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル);N1−(β−ヒドロキシエチ
ル)3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン;N1−tert
−オクチル−3,3,5,5−テトラメチル−ジアゼピン−2−オン;N1−tert−
オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ヘキサメチレン−ジアゼピン−2−オン;N1−tert−オクチル−3,3−ペンタメチレン−5,5−ジメチルピペラジン−2
−オン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−5,5−ジメチル−3,3
−ペンタメチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−(N1−3,3,5,5−ジスピロペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−1,4−ジアザジスピロ−3,3−ペンタメチレン−5,5−テトラ
メチレン−2−ピペラジノン;N1−イソプロピル−5,5−ジメチル−3,3−ペンタ
メチレン−2−ピペラジノン;トランス−1,2−シクロヘキサン−ビス−N1−(ジメ
チル−3,3−ペンタメチレン−2−ピペラジノン);N1−オクチル−5,5−ジメチ
ル−3,3−ペンタメチレン−1,4−ジアゼピン−2−オン;N1−オクチル−1,4
−ジアザジスピロ−(3,3,5,5)ペンタメチレン−1,5−ジアゼピン−2−オン;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1〜5のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0059】
実施形態7.
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、式(III):
【化11】
(ここで、式(III)におけるR17は、C1〜C8アルキルであり、そして式(III)におけるR18は、C1〜C24アルキルまたは置換もしくは非置換C6〜C24アリールである)
に従っている、実施形態1〜6のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0060】
実施形態8.
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ヘキサデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;オクチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;テトラデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;ベヘニリル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートおよびブチル3−[3−t−ブチル−4−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1〜7のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0061】
実施形態9.
酸捕捉剤が、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩、酸化亜鉛、乳酸カルシウム、天然および合成ハイドロタルサイト、天然および合成ハイドロカルマイト、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム、アンチモンピロカテコレート、亜鉛ピロカテコレートならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1〜8のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0062】
実施形態10.
ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、式(IVa)、(IVb)、または(IVc):
【化12】
(ここで、
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18は、水素または14ヒドロカルビルから選ばれ;
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR19およびR20それぞれ独立して、水素または1〜C20ヒドロカルビルから選ばれ;かつ
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR37は、C1〜C12ヒドロカルビ
ルから選ばれる)
の1つもしくは複数に従った分子断片を含む、実施形態1〜9のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0063】
実施形態11.
式(IVa)、(IVb)および(IVc)におけるR18およびR37が、メチルまたはt−ブチルから選ばれる、実施形態10に記載の熱およびUV線安定組成物。
【0064】
実施形態12.
少なくとも1つのヒンダードフェノール化合物が、(1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン;1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ブタン;トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート];4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール);2,2’−チオジエチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシル−5−メチルフェニル)プロピオネート];オクタデシル3−(3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)プロピオネート;テトラキスメチレン(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナメート)メタン;N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオンアミド];ジ(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)チオジプロピオネート;およびオクタデシル3,5−ジ−(tert)−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1〜11のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0065】
実施形態13.
ホスファイト化合物が、
(i)式(V):
【化13】
(ここで、式(V)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10それぞれ独立して、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、または7〜C12アルキルアリールから選択され、ここで、R1およびR5は共に少なくとも5個の炭素を含み、そしてR1および
5の少なくとも1つは第三級炭素を含み、ここで、R6およびR10は共に少なくとも5個の炭素を含み、そしてR6およびR10の少なくとも1つは第三級炭素を含む)
に従ったヒンダードアリールアルキルホスファイト化合物;または
(ii)式(VI):
【化14】
(ここで、式(VI)におけるR16、R17、R40、R41、およびR42それぞれ独立して、水素、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C4〜C20アルキルシクロア
ルキル、C6〜C10アリール、または7〜C20アルキルアリールから選択される)
に従ったトリスアリールホスファイト;
または
(iii)式(V)および式(VI)の混合物
である、実施形態1〜12のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0066】
実施形態14.
ヒンダードアリールアルキルホスファイトが、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(ビス−(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス−(2,4,6−トリ−t−ブチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態13に記載の熱およびUV線安定組成物。
【0067】
実施形態15.
トリスアリールホスファイトが、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−ノニルフェニル)ホスファイトおよびトリフェニルホスファイト;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態13に記載の熱およびUV線安定組成物。
【0068】
実施形態16.
チオエステル化合物が、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールトラキス−(3−ドデシルチプロピオネート)、テトラ−アルキルチオエチルチオジスクシネート、2,12−ジヒドロキシ−4,10−ジチア−7−オキサトリデカメチレンビス[3−(ドデシルチオ)プロピオネート]、アルキルチオ−アルカン酸のポリアルカノールエステル、およびジアルキル3,3’−チオジプロピオネート;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態2〜15のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0069】
実施形態17.
オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物が、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノールであり;
ヒンダードアミン光安定剤化合物が、脂肪酸、およびC12〜C21、C18不飽和2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルエステルの混合物であり;
ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物が、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、ヘキサデシルエステルであり;
酸捕捉剤が、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、それらの炭酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択され;
ホスファイト化合物が、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)であり;
ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物が、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオンであり;かつ
チオエステルが、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ドデシルチオプロピオネート)またはジステアリルチオジプロピオネートである、
実施形態2〜16のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物。
【0070】
実施形態18.
実施形態1〜17のいずれか一つに記載の熱およびUV線安定組成物と;
安定させられるべき材料と
を含む組成物。
【0071】
実施形態19.
安定させられるべき材料が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂と架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、エポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、およびインクからなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0072】
実施形態20.
安定させられるべき材料が、熱可塑性オレフィン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、および、プロピレン、イソブチレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンシクロペンテンおよびノルボルネンのホモ−およびコポリマーからなる群から選択される、実施形態18または実施形態19に記載の組成物。
【0073】
実施形態21.
安定させられるべき材料が、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、実施形態18〜20のいずれか一つに記載の組成物。
【0074】
実施形態22.
定化された材料が、ビニールサイディング、ビニールサイディングトリム、シャッター、切妻通気口、軒、鼻隠し板、下端、くり形、シングル屋根板、屋根板下敷き、ルーフィング膜、バッテンシステム、バッテンエクステンダー、雨よけ、タイルパン、棟換気口、ウェザーブロック、隅棟および棟システム、軒ライザー、先細ストリップ、切妻壁くさび、熊手トリム、ジオメンブレン、複合デッキ材料、手すりまたは窓枠に形成される、実施形態18に記載の組成物。
【0075】
実施形態23.
組成物がマスターバッチであり、熱およびUV線安定組成物が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として10重量%から80重量%まで安定化量で存在し、そして安定させられるべき材料が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として20重量%から90重量%までの量で存在する、実施形態18〜21のいずれか一つに記載の組成物。
【0076】
実施形態24.
組成物がマスターバッチであり、熱およびUV線安定組成物が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として30重量%から60重量%まで安定化量で存在し、そして安定させられるべき材料が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として40重量%から70重量%までの量で存在する、実施形態23に記載の組成物。
【0077】
実施形態25.
組成物がマスターバッチであり、熱およびUV線安定組成物が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として40重量%から50重量%まで安定化量で存在し、そして安定させられるべき材料が、マスターバッチ組成物の総重量を基準として50重量%から60重量%までの量で存在する、実施形態23〜24のいずれか一つに記載の組成物。
【0078】
実施形態26.
熱およびUV線安定組成物が、被安定化組成物の総重量を基準として0.01重量%〜5重量%の安定化量で存在する、実施形態18〜22のいずれか一つに記載の組成物。
【0079】
実施形態27.
熱およびUV線安定組成物が、被安定化組成物の総重量を基準として0.05重量%〜2重量%の安定化量で存在する、実施形態26に記載の組成物。
【0080】
実施形態28.
被安定化組成物の総重量を基準として、オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物の安定化が0.002重量%から0.50重量%までであり、ヒンダードアミン光安定剤化合物の量が0.01重量%〜1.20重量%であり、ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物の安定化が0.01重量%から1.20重量%までであり、酸捕捉剤の安定化が0.001重量%から0.50重量%までであり、ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物の安定化が0.001重量%から0.50重量%までであり、そしてホスファイト化合物の安定化が0.005重量%から1.00重量%までである、実施形態26〜27のいずれか一つに記載の組成物。
【0081】
実施形態29.
被安定化組成物の総重量を基準として、オルト−ヒドロキシルトリス−アリール−s−トリアジン化合物の安定化が0.004重量%から0.20重量%までであり、ヒンダードアミン光安定剤化合物の安定化が0.02重量%から0.80重量%までであり、ヒンダードヒドロキシベンゾエート化合物の安定化が0.02重量%から0.80重量
までであり、酸捕捉剤の安定化が0.003重量%から0.25重量%までであり、ヒンダードフェノール酸化防止剤化合物の安定化が0.002重量%から0.25重量%までであり、そしてホスファイト組成物の安定化が0.01重量%から0.80重量%までである、実施形態28に記載の組成物。
【0082】
実施形態30.
熱およびUV線安定組成物が、チオエステル化合物をさらに含み、チオエステル化合物の安定化量が、被安定化組成物の総重量を基準として0.001重量%から0.80重量%までである、実施形態26〜29のいずれか一つに記載の組成物。
【0083】
実施形態31.
チオエステル化合物の安定化量が、被安定化組成物の総重量を基準として、0.003重量%から0.4重量%までである、実施形態30に記載の組成物。
【0084】
実施形態32.
安定させられるべき材料が、実施形態1〜17に記載の熱およびUV線安定組成物と組み合わせられる、実施形態18〜31のいずれか一つに記載の組成物の調製方法。
【0085】
実施形態33.
安定させられるべき材料が、熱可塑性オレフィン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、および、プロピレン、イソブチレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンシクロペンテンおよびノルボルネンのホモ−およびコポリマーからなる群から選択される、実施形態32に記載の方法。
【0086】
実施形態34.
安定させられるべき材料が、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、実施形態32または実施形態33に記載の方法。
【0087】
実施形態35.
定化された材料が、ビニールサイディング、ビニールサイディングトリム、シャッター、切妻通気口、軒、鼻隠し板、下端、くり形、シングル屋根板、屋根板下敷き、ルーフィング膜、バッテンシステム、バッテンエクステンダー、雨よけ、タイルパン、棟換気口、ウェザーブロック、隅棟および棟システム、軒ライザー、先細ストリップ、切妻壁くさび、熊手トリム、ジオメンブレン、複合デッキ材料、手すりまたは窓枠に形成される、実施形態32に記載の方法。
【0088】
実施形態36.
ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、熱可塑性オレフィン、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂と架橋されたアクリレート樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート
、エポキシ樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;メポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、インクからなる群から選択される材料の加工性の改善方法であって、この方法が、安定化量の安定組成物を材料に添加する工程を含み、安定組成物が実施形態1〜17のいずれか一つに記載のものである方法。
【0089】
本明細書で開示される組成物は、換気口、計器パネル、制御卓、バッテリーハウス、ならびにバンパー、サイドモールディングおよびミラーハウジングなどの外装部品などの自動車用途を含むが、それらに限定されない、様々な用途で使用され得る。組成物はまた、例えば、池の中敷き、グランドカバー、下敷き、防水壁、侵食制御膜などのジオメンブレン用途でも使用され得る。熱およびUV安定化から恩恵を受けるであろう他の用途もまた本明細書で熟慮される。
【0090】
本発明は、様々な例示の実施形態に関連して記載されてきたが、様々な変更が行われ得るし、そして同等のものが本発明の範囲から逸脱することなくその要素について置き換えられ得ることは当業者によって理解されるであろう。さらに、多くの修正が、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく特定の状況または問題に適応するために本発明の教示に加えられてもよい。それ故、本発明は、この発明を実施するために考えられる最良の態様として開示された特定の実施形態に限定されないこと、しかし本発明は、添付のクレームの範囲内に入るすべての実施形態を含むであろうことが意図される。
【0091】
実施例1〜14
本発明は、以下の実施例によってこれから例示される。実施例は、本発明の範囲を限定することを意図しない。上記の概要および詳細な説明と併せて、実施例は、本発明の理解をさらに提供する。
【0092】
原材料:旭化成株式会社製の熱可塑性オレフィン(TPO)番号AHXPT053A1100NT101をベースポリマーとして使用する。これ以降使用される、(A〜Hと称される)様々な添加剤およびそれらの重量%使用量を、下の表1にリストアップする。添加剤は受け取ったまま使用する。
【0093】
【表1】
【0094】
ポリマー添加剤の溶融混合:先ず、添加剤を量り取り、ポリマーペレットと混合する。固体混合物を激しく振盪して添加剤の一様な混合を達成する。固体混合物を次に、二軸スクリュー押出機ホッパーへ供給する。添加剤の配合は、二軸スクリュー押出機を用いて行う。配合中の条件は、次の通りである:ローター速度:130rpm;溶融温度:232℃;供給速度:800rpm;温度プロフィール範囲:171〜230℃。配合中の平均圧力読みは、36〜40%である。配合試料を、Conairペレタイザーを用いてペレット化する。ペレットを、さらなる使用前に24時間風乾させる。
【0095】
試料調製:熱および耐候性試験用の試料は、Arburg射出成形機を用いて調製する。射出成形中の条件は、次の通りである:ノズル温度:230℃;射出圧力:60;スロットサイズ:14.5。引張試験用には、ASTM638−Type5に従った引張試験片を調製する。標準2×2×0.125インチ寸法を有するプラークを、熱試験および耐
候性試験の両方用に使用する。
【0096】
熱および耐候性試験条件:熱性能については、試料(引張試験片およびプラーク)を、計1000時間150℃に保つ。試料を200時間間隔で、光沢保持率、デルタE、および機械的強度(破断点応力)について分析する。表面光沢は、60°角度でASTM Test Procedure D523の下でBYK−Gardner製のmicro−TRI−Glossを用いて測定する。光沢保持率値は、未暴露試料を基準として計算する。試料色の変化は、1インチ視野およびD65/10°オブザーバでASTM D2244−79を用いてMacbeth Color Eye Colorimeterを用いて測定する。生データから、暴露前後のトータルの色変化の差である、デルタEを計算する。より低いデルタEは、それぞれより少ない色変化を示し、より良好な性能を示唆する。引張強度については、各データ点につき5つの引張試験片を、Instron Engineering Company Tensile Tester(モデルTTB)で試験する。5つの試験試料の平均引張強度を、ASTM D638タイプ−5方法を用いて測定する。引張試験機のクロスヘッド速度は、2インチ(0.508cm)毎分である。
【0097】
UV耐候性については、試料を、ASTM−G−155試験条件、PV1303、SAEJ1885(J2412)およびSAEJ1960(J2527)下にXenon Weather−ometerに曝す。試料を、設定暴露間隔後に光沢保持率およびデルタEについて分析する。
【0098】
様々な安定剤添加剤組み合わせの13試料を上記の通り調合し、次に対照試料(添加された安定剤組成物なし)に対して極限熱性能(引張強度、光沢および色変化)ならびに極限耐候性能(光沢および色変化)について試験する。「C」で示されるそれらの試料は、比較試料であり、対照試料(すなわち、添加された安定組成物なし)、または当業者にすでに公知の調合物を含有する試料を表す。実施例2Cは、例えば、米国特許第6,843,939号明細書に記載されている調合物をベースとする。上に調製されたような試料についての熱および耐候性試験の結果を、下の表2〜5に示す。
【0099】
【表2】
【0100】
実施例1C〜4Cは、本明細書に記載されるような本発明によるある種の組成物(例えば、実施例5〜14)と比べて極限熱条件下での引張強度の保持に関して成績が悪い。
【0101】
【表3】
【0102】
本明細書に記載されるような本発明による組成物(例えば、実施例13および14)は、対照試料および当業者に公知の調合物を含有する試料(すなわち、実施例1C〜4C)と比べて最高の光沢保持率および最低の色変化の観点から最良の極限熱性能を提供する。この結果はまた、図1A〜1Eによって視覚的に実証される。安定剤組成物なしのプラーク(図1A)または米国特許第6,843,939号明細書をベースとする安定剤組成物入りのプラーク(図1B)は、極限熱条件下でブルーミングを示すが、本明細書に記載されるような本発明による安定組成物入りのプラーク(図1C、1D、および1E)は、同じ条件下で著しくより少ないブリーミングを示すか、またはブリーミングをまったく示さない。
【0103】
【表4】
【0104】
本明細書に記載されるような本発明による組成物(例えば、実施例10、13、および14)は、対照試料および当業者に公知の調合物を含有する試料(すなわち、実施例1C〜4C)と比較される場合に最高の光沢保持率の観点から良好な耐候性能に悪影響を及ぼさない。
【0105】
【表5】
【0106】
本明細書に記載されるような本発明による組成物(例えば、実施例10、13、および14)は、対照試料および当業者に公知の調合物を含有する試料(すなわち、実施例1C〜4C)と比較される場合に最低の色変化の観点から良好な耐候性能に悪影響を及ぼさない。
【0107】
したがって、上の結果に基づき、本明細書に記載されるような本発明による組成物は、相乗的効果を示し、かつ、対照試料および当業者に公知の調合物を含有する試料と比べて極限条件下での引張強度の保持の観点から高められた熱性能を提供するのみならず、本明細書に記載されるような本発明による組成物はまた、当業者に公知の調合物を含有する試料によって実証される良好な耐候性能に対するいかなる拮抗作用も持たない。
【0108】
実施例15〜19:マルチパス加工安定化研究
実施例15〜19では、表1にリストアップされた添加剤を利用してマルチパス加工安定化研究を行う。
【0109】
ポリマー添加剤の溶融混合:先ず、添加剤を量り取り、ポリプロピレン(Profax
6301)樹脂と混合する。固体混合物を激しく振盪して添加剤の一様な混合を達成する。固体混合物を次に、一軸スクリュー押出機ホッパーへ供給する。添加剤の配合は、一軸スクリュー押出機を用いて行う。配合中の条件は、次の通りである:ローター速度:100rpm;溶融温度:230℃;供給速度:70〜100rpm;温度プロフィール範囲:215〜230℃。配合中の平均圧力読みは、36〜40%である。配合試料を、Conairペレタイザーを用いてペレット化する。
【0110】
マルチパス押出加工:ペレットを、5回一軸スクリュー押出機に通し、約200gの試料を、第1、第3、および第5パスから集める。加工特性を求めるために、配合ポリプロピレンペレットの相対メルトフローを、Dynisco Melt Flow Indexer(MFI)を用いて測定する。この手順は、ASTM D1238 Method
B−Automatically Timed Flow Rate Measurementに特有のものである。より低いメルトフローレイト(MFR−g/10分)は、ポリマーのより良好な安定性性能を実証する、より高い粘度特性を示唆する。結果を、下の表6にならびに図2に提示されるグラフに示す。
【0111】
【表6】
【0112】
6および図2のグラフに示されるように、本明細書に記載されるような本発明による組成物(実施例17、18および19)は、他の組成物と比べて、改善された加工性を有する、すなわち、安定化したままであり、低いメルトフローレイトを維持する。
図1
図2