【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、第1の態様から見た場合に、
印加加速度に応じて面内感知方向に直線移動可能であるように可撓性の支持脚によって固定基板に取り付けられた略平面状のプルーフマスであって、
プルーフマスから感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられた移動可能な容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットを備えたプルーフマスと、
固定基板に取り付けられた第1及び第2の固定コンデンサ電極であって、第1の固定コンデンサ電極が固定容量型電極フィンガーの第1のセットを備え、第2の固定コンデンサ電極が固定容量型電極フィンガーの第2のセットを備え、固定容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットが感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられ、
固定容量型電極フィンガーの第1のセットがプルーフマスの移動可能な容量型電極フィンガーの第1のセットと交互嵌合するように配設され、固定容量型電極フィンガーの第2のセットがプルーフマスの移動可能な容量型電極フィンガーの第2のセットと交互嵌合するように配設され、移動可能な容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットが、利用時に印加加速度を感知するために出力電圧を提供するように配設された電気ピックオフ接続部をさらに備え、
移動可能な容量型電極フィンガーの第1のセットが、固定容量型電極フィンガーの第1のセットの隣接するフィンガーの間の第1の中線から第1の方向に第1の0以外のオフセットで提供され、
移動可能な容量型電極フィンガーの第2のセットが、固定容量型電極フィンガーの第2のセットの隣接するフィンガーの間の第2の中線から第2の、反対方向に第2の0以外のオフセットで提供され、第1及び第2のオフセットが第1及び第2の固定コンデンサ電極の間の中線を挟んで略対称形状であり、
プルーフマスが、プルーフマスから感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられた移動可能ダンピングフィンガーのセットをさらに備える、第1及び第2の固定コンデンサ電極と、
固定基板に取り付けられ、移動可能ダンピングフィンガーのセットと交互嵌合するように配設された固定ダンピングフィンガーのセットであって、固定ダンピングフィンガーが感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられ、
交互嵌合型の固定及び移動可能ダンピングフィンガーが電気的に共通であるように、固定ダンピングフィンガーのセットがプルーフマスとの電気接続部を備え、
プルーフマスが印加加速度に応じて移動する傾向にある場合に、交互嵌合型の移動可能及び固定ダンピングフィンガーが、移動可能及び固定ダンピングフィンガー間の相対移動を打ち消すダンピング効果を提供するガス状媒体内で取り付けられている、固定ダンピングフィンガーのセットと、
を備える、容量型加速度計を提供する。
【0010】
したがって、本開示により、加速度を感知するために利用される交互嵌合型の容量型電極フィンガーとは別個にガス状媒体スクイーズフィルムダンピングを提供する交互嵌合型のダンピングフィンガーの専用セットを有する加速度計が提供されることが当業者には理解される。
【0011】
いくつかの例において、固定容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットは、印加加速度に応じて入力電圧を提供するように配設された電気接続部をさらに備える。このような例において加速度計は、プルーフマスをヌル位置に駆動するために電圧が印加されてもよい、閉ループにおいて操作することができる。これらの電気接続部は、交互嵌合型の移動可能及び固定ダンピングフィンガーが製作される導電性MEMS層に直接接続することによって達成され得ることが理解される。固定容量型電極フィンガーの第1及び第2のセット上のこれらの電気接続部はまた、以下により詳細に記載する開ループ操作のために利用することができる。
【0012】
開示された加速度計により改善された減衰特性は、プルーフマスの残留運動を低減し、それによって次に、加速度計のVREが低減される。これにより、加速度計の振動時の加速度計の出力における不要なバイアス電圧の出現を解消することができる。残留運動の低減により、同様に、バンプストップが電極フィンガーのタッチダウンを防止する前により高い振幅を加えることが可能になる。それにより、残留運動の低減を受けて操作振動範囲が広がる。さらに、残留運動を低減することにより、加速度計がより完璧な、時間及び温度の結果として変動のない移動しないシステムとして作用するため、バイアス変動を低減することができる。
【0013】
本開示による加速度計が開閉ループの両方の実施形態において有益であり、タッチダウン事象からの回復(すなわち、プルーフマスをそのヌル位置に戻すこと)には時間がかかり、その間は加速度計が動作不能であるため、タッチダウンを防止することが望ましいことも同様に当業者によって理解される。しかし、上述の通り、残留運動の減衰は、静電力及びプルーフマスの運動をヌルまで印加するために電極フィンガーが利用されるので、閉ループにおいて動作するように設計された加速度計において特に制限され、同様に、プルーフマスのヌル位置からの移動を感知するために出力「ピックオフ」電圧を提供するため、フィンガーはたわみを防止するように剛性である必要がある。
【0014】
本開示によって提供される追加的なダンピングフィンガーが閉ループ動作において駆動しないため、印加電圧のもとでの変形のリスクはなく、したがってダンピングフィンガーは容量型電極フィンガーよりも大きさを小さくし、より小さいピッチを提供することが可能である。減衰率はピッチの3乗に反比例するため、スクイーズフィルムダンピング効果の増大は容易に達成される。もちろん、従来の加速度計の交互嵌合型の容量型電極フィンガーは、35Vの典型的なHT電圧に耐え、たわみを0.5ミクロン未満にするようにするために十分な剛性を有しなければならないので、より小さいダンピングフィンガーよりも少ない量の固有のスクイーズフィルムダンピングに寄与する。一方、ダンピングフィンガーは電気的に共通であるため、それらの間に静電力は存在しない。
【0015】
ダンピングフィンガーは、容量型電極フィンガーよりも幅狭に(すなわち、感知方向により小さい幅を有するように)製作することができる。したがって、いくつかのセットの例において、交互嵌合型のダンピングフィンガーの各々は、交互嵌合型の容量型電極フィンガーよりも幅狭である。フィンガーの深さは通常、特定のMEMS製作プロセスによって設定されるが(典型的には100ミクロン前後)、製作中にエッチングされたチャネルの幅は、所望の幅のフィンガーを作成するために制御することができる。いくつかの例では、各ダンピングフィンガーの付け根の幅は15ミクロン以下、好ましくは10ミクロン以下、さらに好ましくは8ミクロン以下である。これにより、専用交互嵌合型のダンピングフィンガーのセットを、交互嵌合型の容量型電極フィンガーのセットよりも高い密度で製作することが可能になる。
【0016】
上記で略述したように、その感知能力によって加速度計を提供する移動可能な容量型電極フィンガーは、第1及び第2のオフセットにより横方向に隔てられている(すなわち、任意のフィンガーの一方の側の間隙は、他方の側の間隙よりも広い)。典型的には、大小の間隙各々の大きさは、それぞれ6ミクロン及び16ミクロンである場合がある。しかし、前記ダンピングフィンガーにはこのようなオフセットは必要なく、したがっていくつかの例では、交互嵌合型のダンピングフィンガーは感知方向において等しく隔てられている。いくつかの例では、隣接するダンピングフィンガー間の間隙は、16ミクロン未満、好ましくは10ミクロン以下、さらに好ましくは6ミクロン以下である。つまり、少なくともより好ましい例においては、ダンピングフィンガーの交互嵌合型のセットは、容量型電極フィンガーの交互嵌合型のセットよりも高い密度で、横方向に相隔てられ、加速度計の減衰率を大幅に増大させる。
【0017】
ダンピングフィンガーは互いにより近づけて隔て、より薄く作成することができるため、ダンピングフィンガーの結果として得られるピッチもまた、容量型電極フィンガーのピッチよりも小さく、典型的には約50ミクロンにすることができる。いくつかの例では、ダンピングフィンガーのピッチは50ミクロン未満、好ましくは40ミクロン未満、さらに好ましくは25ミクロン未満、例えば20ミクロン以下である。本開示による例示的な加速度計は、容量型電極フィンガーの2.5倍もの数のダンピングフィンガーを有する可能性があり、従来の加速度計に関連する減衰率が典型的には0.5前後である場合がある一方で、結果として得られる減衰率は3から10前後である場合がある。
【0018】
最適なスクイーズフィルムダンピングに関しては、固定及び移動可能ダンピングフィンガーが感知方向に垂直に(すなわち、90度で)延在することが望ましいが、準最適な減衰は、感知方向に対して斜角に延在する固定及び/または移動可能ダンピングフィンガーを有することで依然として達成することができることが当業者には理解される。したがって、「略垂直(substantially perpendicular)」の語は、固定及び/または移動可能ダンピングフィンガーが感知方向に垂直な構成要素を有する方向に延在する、すなわち、固定及び/または移動可能ダンピングフィンガーが、感知方向に0度より大きく、90度以下の角度を形成する方向に延在する配置を含むことが理解される。
【0019】
交互嵌合型の固定及び移動可能ダンピングフィンガーのセットの好適な構成がいくつか存在する場合があるが、好ましい例において加速度計は、略対称形状に配設された複数の交互嵌合型のダンピングフィンガーのセットを備える。加速度計の高度な対称性を保ち、支持部(すなわち、支持脚)に対して中央にプルーフマスの重心を位置決定することにより、構造体が感知方向に垂直な方向に移動するリスクが低減され、これによって、装置が不所望にねじれることを防止する。例えば加速度計は、プルーフマスの一方の側に取り付けられた交互嵌合型の移動可能及び固定ダンピングフィンガーの第1のセットならびに、プルーフマスの他方の側に取り付けられた交互嵌合型の移動可能及び固定ダンピングフィンガーの第2のセットを備えてもよい。交互嵌合型のダンピングフィンガーの第1及び第2のセットは、感知方向に、かつ/または感知方向の横方向に対称となるように取り付けられてもよい。
【0020】
いくつかの例では、プルーフマスは、移動可能及び固定容量型電極フィンガーを囲むフレームの形を取ってもよい。1つ以上のダンピングフィンガーの可動セットは、プルーフマスのフレーム内部に延在してもよい。しかし、代わりに(または追加的に)1つ以上のダンピングフィンガーの可動セットがプルーフマスのフレームの外部に延在してもよい。したがって、ダンピングフィンガーの交互嵌合型のセットは、フレーム外部に位置してもよい。ダンピングフィンガーは感知配設の一部を形成しないため、例えば特定のMEMSの実装にとって、どこでも便利な場所に位置付けられてもよいことが当業者には理解される。
【0021】
電気的に共通である固定及び移動可能ダンピングフィンガーのセットによりすなわち、ダンピングフィンガーがそれぞれ概ね同じ電位(すなわち、電圧)で保持され、したがって、感知または駆動機能を提供することができないことが当業者には理解される。これは固定ダンピングフィンガーとプルーフマスとの間の、ダンピングフィンガーの間で静電力が高まることができないように短絡回路を効果的に提供する電気接続部によって確実にされる。これは、感知及び/または駆動のために、その間に電位差を必ず有する固定及び移動可能な容量型電極フィンガーとは対照的である。本開示の例においては、プルーフマスとの電気接続部は、固定ダンピングフィンガーから走る1つ以上の金属トラックを備えてもよい。固定ダンピングフィンガーは固定基板(例えば、ガラス)に取り付けられているため、金属トラックは、固定基板層とプルーフマス層(例えば、ガラス上シリコンMEMS構造)との間に延在するダウンホールビアによってプルーフマス(例えば、シリコン)に接続されてもよい。
【0022】
特にスクイーズフィルムダンピングを提供するために専用交互嵌合型の「ダンピング」フィンガーを有することで、電気的に共通である固定及び移動可能ダンピングフィンガーが、固定及び移動可能ダンピングフィンガー間で静電力が確実に存在しないようにし、減衰効果を高めて、損傷の可能性を低減することを出願人は理解している。
【0023】
典型的な実施態様において、交互嵌合型の容量型電極フィンガーは、交互嵌合型のダンピングフィンガーと同じガス状媒体内で取り付けられている。例えば加速度計は、容量型電極フィンガー及びダンピングフィンガーが同じガス状媒体内に取り付けられる密閉ユニットの形を取ってもよい。加速度計は、スクイーズフィルムダンピング効果を提供するための任意の好適なガス状媒体を備えてもよい。ガス状媒体は、空気、窒素、アルゴン、ヘリウムまたはネオンのうち、1つ以上を含んでもよい。ガス状媒体は、大気圧下または加圧下において含まれてもよい。例えばガス状媒体は、最大約10バールの圧力において含まれてもよい。減衰率はガス状媒体の圧力に弱く依存するのみであるが、ネオン及びアルゴン等のより高い粘性を有するガスは、空気等のより粘性の低いガスと比較すると、改善されたダンピング効果を有し、したがって、最適な減衰特性を実現する上で好ましい。
【0024】
容量型電極フィンガー及び/またはダンピングフィンガーが取り得る潜在的な形状及び構成がいくつか存在するが、いくつかの例では、容量型電極フィンガー及び/またはダンピングフィンガーは台形である。フィンガーの「付け根」(すなわち、表面に取り付けられたフィンガーの端部)が「先端」(すなわち、フィンガーの他端)よりも広い台形の形状を有するフィンガーを提供することで、フィンガーはそれ以上の物理的空間を必要とすることがないまま、より高い剛性を有する。
【0025】
特に移動可能なプルーフマスの構成に関して、本開示を容易に適用し得る装置の形状もいくつか存在する。例のセットにおいて、コンプライアント脚部上に、プルーフマスは移動可能なフレーム、例えば長方形のフレームを備える。このようなフレームはその後、少なくともいくつかの例では、アンカー配設によって固定基板に取り付けることができる。移動可能な容量型電極フィンガーは、プルーフマスのフレーム内部に対称形状に配設されてもよい。
【0026】
特定の実施態様に応じて、固定基板は異なる形状及び構造を取ってもよい。しかし、いくつかの例では、固定基板は略平面状である。固定基板は例えば、プルーフマスの形状に一致するように長方形であってもよい。固定基板はまた、任意の好適な材料から作成されてもよいが、好ましくは、ガラス等の絶縁体から作成される。固定ダンピングフィンガーの1つ以上のセットはその後、プルーフマス支持脚及び固定容量型電極フィンガーと同じプロセスにおいて、ガラス基板と陽極接合されてもよい。交互嵌合型のダンピングフィンガーは、プルーフマス及び固定容量型電極フィンガーと同じMEMS層から製作されるが、製作中に実行されたエッチングプロセスより生じる深いトレンチによって電気的に絶縁されている。
【0027】
本開示の任意の例において、プルーフマス及び固定電極フィンガーは、半導体基板、例えばシリコン基板から一体的に形成されてもよい。容量型加速度計は、MEMS加速度計の形を取ってもよい。
【0028】
印加加速度に応じて面内感知方向に直線移動可能であるように可撓性の支持脚によって固定基板に取り付けられた略平面状のプルーフマスであって、
プルーフマスから感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられた移動可能な容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットを備えたプルーフマスと、
固定基板に取り付けられた第1及び第2の固定コンデンサ電極であって、第1の固定コンデンサ電極が固定容量型電極フィンガーの第1のセットを備え、第2の固定コンデンサ電極が固定容量型電極フィンガーの第2のセットを備え、固定容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットが感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられ、
固定容量型電極フィンガーの第1のセットがプルーフマスの移動可能な容量型電極フィンガーの第1のセットと交互嵌合するように配設され、固定容量型電極フィンガーの第2のセットがプルーフマスの移動可能な容量型電極フィンガーの第2のセットと交互嵌合するように配設され、移動可能な容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットが、利用時に印加加速度を感知するために出力電圧を提供するように配設された電気ピックオフ接続部をさらに備え、
移動可能な容量型電極フィンガーの第1のセットが、固定容量型電極フィンガーの第1のセットの隣接するフィンガーの間の第1の中線から第1の方向に第1の0以外のオフセットで提供され、
移動可能な容量型電極フィンガーの第2のセットが、固定容量型電極フィンガーの第2のセットの隣接するフィンガーの間の第2の中線から第2の、反対方向に第2の0以外のオフセットで提供され、第1及び第2のオフセットが第1及び第2の固定コンデンサ電極の間の中線を挟んで略対称形状であり、
プルーフマスが、プルーフマスから感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられた移動可能ダンピングフィンガーのセットをさらに備える、第1及び第2の固定コンデンサ電極と、
移動可能ダンピングフィンガーのセットと交互嵌合するように配設された固定ダンピングフィンガーのセットであって、固定ダンピングフィンガーが感知方向に略垂直に延在し、感知方向で横方向に相隔てられ、
交互嵌合型の固定及び移動可能ダンピングフィンガーが電気的に共通であるように、固定ダンピングフィンガーのセットがプルーフマスとの電気接続部を備え、
プルーフマスが印加加速度に応じて移動する傾向にある場合に、交互嵌合型の移動可能及び固定ダンピングフィンガーが、移動可能及び固定ダンピングフィンガー間の相対移動を打ち消すダンピング効果を提供するガス状媒体内で取り付けられている、固定ダンピングフィンガーのセットと、
を備えた、容量型加速度計の操作方法であって、
電気ピックオフ接続部から出力電圧を得ることと、そこから印加加速度を決定するために出力電圧を処理することと、
を含む、容量型加速度計の操作方法に本開示が及ぶことが当業者には理解される。
【0029】
開示された方法は、開ループまたは閉ループにおける加速度計の操作に好適である。いずれの場合にも、専用ダンピングフィンガーによって提供される追加的なスクイーズフィルムダンピングは、(閉ループ操作において)プルーフマスの残留運動を低減し、(開ループ操作において)振動が誘起する運動を低減し、上述の利点をもたらす。開ループ操作において、出力電圧を処理することは、印加加速度を測定するために出力電圧の振幅を計測することを含んでもよい。様々な例において、本方法は、同相及び逆相駆動信号を印加することによって、固定容量型電極フィンガーを駆動することを含んでもよい。開ループ操作においては、同相及び逆相方形波が2つの固定電極に印加され、対向するオフセットのために、差動静電容量は印加加速度によって変化し、プルーフマス運動(すなわち、印加加速度)に比例する出力信号を提供するために、結果として得られる(プルーフマスからの)ピックオフ信号を(駆動周波数が知られているため)復調し、低域フィルタリングすることができる。
【0030】
しかし、閉ループにおける加速度計の操作に関しては、容量型電極フィンガーによって提供される固有の減衰がその後、フィンガーの必要な剛性したがって厚さによって制限されるため、特定の改善が達成されてもよい。閉ループ操作において、駆動信号はパルス幅変調(PWM)信号を含んでもよく、出力電圧を処理することは、PWM駆動信号のマークスペース比を変化させるために、例えば、プルーフマスをヌル位置で維持する(すなわち、プルーフマスからのPWM感知信号はエラー信号として作用する)ために印加加速度下でプルーフマスの機械慣性力が静電力によって均衡化され、印加されたPWM駆動信号のマークスペース比が印加加速度に対して線形関係を有する出力を提供するように、電気接続部から得られた出力電圧を利用することを含んでもよい。開ループ操作と同様に、駆動信号のマークスペース比を設定するために、ピックオフ信号を復調し、利用することができる。PWM駆動信号は通常、パルス波信号(すなわち、可変マークスペース比を有する矩形波)であり、固定電極に印加される。本明細書に参照文献として援用されるWO2005/084351は、このようなPWM駆動信号を利用する閉ループ電子制御回路の一例を提供する。印加加速度から生じる慣性力を打ち消す静電力によりプルーフマスをそのヌル位置に留まらせるために、同相及び逆相のPWM信号をそれぞれ用いて固定電極フィンガーの第1及び第2のセットを駆動するように制御回路が配設される。可変再平衡力を発生させるためにPWM駆動信号のマークスペース比を調整することができる。正弦波はサイクルの間中静電力を変化させるため、典型的には利用されず、静電力のマークスペース比との線形性を確保するために、定電圧が必要とされる。
【0031】
したがって、上記に開示された加速度計の例において、固定容量型電極フィンガーの第1及び第2のセットはさらに、駆動電圧を提供するように配設された電気接続部を備えてもよい。上述のように、これらの電気接続部はMEMS層(すなわち、典型的な実施態様におけるシリコン層)と直接インターフェースしてもよい。閉ループ操作に関しては、同相及び逆相パルス幅変調(PWM)駆動信号を固定容量型電極フィンガーの2つのセットに印加するように信号制御装置が配設されてもよい。電気ピックオフ接続部から(すなわち、プルーフマスから)得られる出力電圧はその後、閉ループサーボを駆動するためのエラー入力信号として利用され、PWM駆動信号のマークスペース比を変化させ、プルーフマスをヌル位置で維持する。
【0032】
次に1つ以上の非限定例について、添付図面を参照して説明する。