特許第6732049号(P6732049)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6732049
(24)【登録日】2020年7月9日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】RRC状態制御のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/27 20180101AFI20200716BHJP
【FI】
   H04W76/27
【請求項の数】17
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2018-559979(P2018-559979)
(86)(22)【出願日】2017年5月12日
(65)【公表番号】特表2019-515601(P2019-515601A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017084180
(87)【国際公開番号】WO2017194006
(87)【国際公開日】20171116
【審査請求日】2019年1月8日
(31)【優先権主張番号】201610322124.0
(32)【優先日】2016年5月13日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ホーンピーン
(72)【発明者】
【氏名】ズオン,チーンハイ
【審査官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−514831(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/085273(WO,A1)
【文献】 特表2016−527848(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/063970(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リソース制御(RRC)状態制御のための方法であって、
アクセスネットワークデバイスにより、コアネットワークデバイスからモバイルデバイスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するステップであり、前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するために使用され、前記RRC接続非アクティブ状態は、RRC接続状態及びRRCアイドル状態と異なる、ステップと、
前記アクセスネットワークデバイスにより、前記RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、前記モバイルデバイスが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記アクセスネットワークデバイスにより、前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶するステップと、
前記アクセスネットワークデバイスにより、前記RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを前記モバイルデバイスに送出するステップと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モバイルデバイスのデバイス粒度の前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスの全てのベアラ、全てのネットワークスライス及び全てのサービスフローのうち少なくとも1つが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記アクセスネットワークデバイスにより、前記コアネットワークデバイスから前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報を取得することは、
前記アクセスネットワークデバイスにより、前記コアネットワークデバイスから初期コンテキスト設定要求メッセージを受信し、前記初期コンテキスト設定要求メッセージは、前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報を含むことを含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
無線リソース制御(RRC)状態制御のための方法であって、
コアネットワークデバイスにより、モバイルデバイスについての情報に基づいて、前記モバイルデバイスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定するステップと、
前記コアネットワークデバイスにより、前記モバイルデバイスのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するステップであり、前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示すために使用され、前記RRC接続非アクティブ状態は、RRC接続状態及びRRCアイドル状態と異なる、ステップと
を含む方法。
【請求項6】
記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記コアネットワークデバイスから前記アクセスネットワークデバイスに送出される初期コンテキスト設定要求メッセージで搬送される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイルデバイスのデバイス粒度の前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスの全てのベアラ、全てのネットワークスライス及び全てのサービスフローのうち少なくとも1つが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
アクセスネットワークデバイスであって、
コアネットワークデバイスからモバイルデバイスの無線リソース制御(RRC)接続非アクティブ状態指示情報を取得するように構成された第1の取得モジュールであり、前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するために使用され、前記RRC接続非アクティブ状態は、RRC接続状態及びRRCアイドル状態と異なる、第1の取得モジュールと、
前記RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、前記モバイルデバイスが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように構成された第1の決定モジュールと
を含むアクセスネットワークデバイス。
【請求項9】
前記RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを前記モバイルデバイスに送出するように構成された送出モジュールと、
前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶するように構成された記憶モジュールと
を更に含む、請求項に記載のアクセスネットワークデバイス。
【請求項10】
記第1の取得モジュールは、コアネットワークデバイスから初期コンテキスト設定要求メッセージを受信するように構成され、前記初期コンテキスト設定要求メッセージは、前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報を含む、請求項又はに記載のアクセスネットワークデバイス。
【請求項11】
前記モバイルデバイスのデバイス粒度の前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスの全てのベアラ、全てのネットワークスライス及び全てのサービスフローのうち少なくとも1つが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される、請求項8乃至10の内いずれか1項に記載のアクセスネットワークデバイス。
【請求項12】
コアネットワークデバイスであって、
決定モジュールと、送出モジュールとを含み、
前記決定モジュールは、モバイルデバイスについての情報に基づいて、前記モバイルデバイスが無線リソース制御(RRC)接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定するように構成され、
前記送出モジュールは、前記モバイルデバイスのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、前記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示すために使用され、前記RRC接続非アクティブ状態は、RRC接続状態及びRRCアイドル状態と異なる、
コアネットワークデバイス。
【請求項13】
記モバイルデバイスの前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記送出モジュールにより前記アクセスネットワークデバイスに送出される初期コンテキスト設定要求メッセージで搬送される、請求項12に記載のコアネットワークデバイス。
【請求項14】
前記モバイルデバイスのデバイス粒度の前記RRC接続非アクティブ状態指示情報は、前記モバイルデバイスの全てのベアラ、全てのネットワークスライス及び全てのサービスフローのうち少なくとも1つが前記RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される、請求項12又は13に記載のコアネットワークデバイス。
【請求項15】
請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項16】
請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項17】
請求項乃至11のうちいずれか1項に記載のアクセスネットワークデバイス、及び/又は請求項12乃至14のうちいずれか1項に記載のコアネットワークデバイスを含む通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、通信技術に関し、特に無線リソース制御(Radio Resource Control、略称RRC)状態制御のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略称LTE)システムでは、2つのRRC状態、すなわち、RRC idle(アイドル状態)及びRRC connected(接続状態)がユーザ装置(User Equipment、略称UE)のために定義されている。UEがサービスを実行する必要があるとき、UEは、サービスデータ送信を実行する前に、ネットワークに対してRRC接続を設定する必要があり、具体的には、アイドル状態から接続状態に切り替える必要がある。
【0003】
UEがアイドル状態から接続状態に切り替えるプロセスにおいて、比較的高いシグナリングオーバーヘッドが生成され、切り替え時間が過度に長く、過度に高い送信遅延をもたらす。次世代ネットワークはLTEシステムのアップグレード版であり、LTEシステムのものより高い送信レートを提供でき、次世代ネットワークは5Gとも呼ばれる。次世代ネットワークでは、UEは同様にRRCアイドル状態及びRRC接続状態を有する。UEがアイドル状態から接続状態に切り替えるプロセスにおいて、比較的高いシグナリングオーバーヘッドが同様に生成され、切り替え時間が過度に長い。その結果、次世代ネットワークの利点が活用できない。
【発明の概要】
【0004】
この出願は、UEの状態に基づいて、適切なRRC状態に入るようにUEを制御し、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善するための、RRC状態制御のための方法及び装置を提供する。
【0005】
この出願の第1の態様は、RRC状態制御のための方法を提供し、アクセスネットワークデバイスにより、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するステップであり、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む、ステップと、UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスにより、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定するステップと、アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEのコンテキスト情報を記憶し、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出するステップとを含む。当該方法によれば、アクセスネットワークデバイスは、UEの状態に基づいて、適切なRRC状態に入るようにUEを制御でき、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善する。
【0006】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。対応して、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。アクセスネットワークデバイスは、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、適切なRRC状態に入るようにUEを制御し、それにより、ベアラ及びネットワークスライスを通じて実行されるデータ送信の遅延を低減し、システム性能を改善する。
【0007】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0008】
対応して、アクセスネットワークデバイスは、まず、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定する。代替として、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。
【0009】
具体的には、アクセスネットワークデバイスが、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定することは、アクセスネットワークデバイスにより、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRCアイドル状態に入ると決定することを含む。
【0010】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0011】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、以下の方式で、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。
【0012】
アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。ベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、コアネットワークによりアクセスネットワークデバイスに送出されたベアラ追加要求メッセージに含まれ、ネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、コアネットワークによりアクセスネットワークデバイスに送出されたネットワークスライス追加要求メッセージに含まれ、サービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、コアネットワークによりアクセスネットワークデバイスに送出されたサービスフロー追加要求メッセージに含まれる。
【0013】
代替として、アクセスネットワークデバイスは、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。ベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEによりアクセスネットワークデバイスに送出されたベアラ追加完了メッセージに含まれ、ネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEによりアクセスネットワークデバイスに送出されたネットワークスライス追加完了メッセージに含まれ、サービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEによりアクセスネットワークデバイスに送出されたサービスフロー追加完了メッセージに含まれる。
【0014】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、以下の方式で、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。
【0015】
アクセスネットワークデバイスは、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信して記憶する。具体的には、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEによりアクセスネットワークデバイスに送出された初期コンテキスト設定要求メッセージに含まれてもよい。
【0016】
代替として、アクセスネットワークデバイスは、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信して記憶する。具体的には、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEによりアクセスネットワークデバイスに送出されたRRC接続設定完了メッセージに含まれてもよい。
【0017】
さらに、当該方法は、アクセスネットワークデバイスにより、UEのページング情報を取得するステップであり、ページング情報は、UEページングアイデンティティと、UEのページング機会を決定するために使用される情報とを含む、ステップと、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、アクセスネットワークデバイスにより、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定するステップと、決定されたページング機会に、ページングメッセージをUEに送出するステップであり、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティ(UE Paging Identity)を含む、ステップとを更に含む。アクセスネットワークデバイスは、UEをアクティブにページングし、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るのをトリガーし、それにより、RRC接続非アクティブ状態がコアネットワークにとってトランスペアレントであり、シグナリングオーバーヘッドが低減され、コアネットワークとアクセスネットワークとの間の結合が低減される
【0018】
任意選択で、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティである。UEのアクセス層アイデンティティは、再開識別子(Resumed ID)、セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier、略称C-RNTI)、E-UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier、略称ECGI)とC-RNTIとの組み合わせ、又は物理セル識別子(Physical cell Identifier、略称PCI)とC-RNTIとの組み合わせを含む。
【0019】
任意選択で、ページングメッセージをUEに送出した後に、アクセスネットワークデバイスは、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに更に送出し、ページング要求メッセージは、UEにページングするように隣接アクセスネットワークデバイスに要求するために使用され、ページング要求メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0020】
任意選択で、ページングメッセージは、UEアイデンティティタイプを含み、UEアイデンティティタイプは、UEページングアイデンティティがアクセス層アイデンティティであることを識別するために使用される。
【0021】
任意選択で、UEページングアイデンティティがアクセス層アイデンティティでないとき、アクセスネットワークデバイスは、コアネットワーク又はUEからUEのページング情報を要求するか、或いはアクセスネットワークデバイスは、コアネットワーク又はUEにより送出されたUEのページング情報を受信する。
【0022】
任意選択で、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEの下りリンクデータに基づいて、ページングメッセージをUEに送出することを決定し、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。
【0023】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスにより、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定する前に、当該方法は、
アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRC接続状態を出る理由を決定するステップと、UEがRRC接続状態を出る理由が、UEが或る期間内にデータ送信を実行しないことであるとき、アクセスネットワークデバイスにより、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定するステップ、又はUEがRRC接続状態を出る理由が、以下の理由、すなわち、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEコンテキスト解放コマンドを受信したこと、UEのS1インタフェース接続が解放されたこと、及びアクセスネットワークデバイスがUEが異常であることを識別したことのうちいずれか1つであるとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するステップとを更に含む。
【0024】
この出願の第2の態様は、RRC状態制御のための方法を提供し、
UEにより、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するステップと、UEがRRC接続状態を出るとき、UEにより、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドであり、アクセスネットワークデバイスにより送出されたコマンドを受信するステップであり、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドは、アクセスネットワークデバイスによりUEのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて送出される、ステップと、UEにより、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドに従って、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEを制御し、UEのコンテキスト情報を記憶するステップとを含む。
【0025】
任意選択で、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含む。
【0026】
UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、当該方法は、
UEにより、UEのページング機会を決定するステップ、及び決定されたページング機会に、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信するステップであり、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含み、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティであるステップと、UEにより、ページングメッセージに基づいて、RRC接続状態に入るプロセスをアクセスネットワークデバイスに対して開始するステップとを更に含む。任意選択で、UEは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を決定する。
【0027】
この出願の第3の態様は、RRC状態制御のための方法を提供し、コアネットワークデバイスにより、UEについての情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するステップと、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、コアネットワークデバイスにより、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するステップとを含む。
【0028】
任意選択で、UEについての情報は、以下の情報、すなわち、UEのタイプ、UEの加入情報、UEのために追加されるベアラについての情報、UEのために追加されるネットワークスライスについての情報、及びUEのために追加されるサービスフローについての情報のうち少なくとも1つを含む。UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含む。
【0029】
この出願の第4の態様は、アクセスネットワークデバイスを提供し、アクセスネットワークデバイスは、第1の取得モジュールと、第1の決定モジュールと、送出モジュールと、記憶モジュールとを含む。
【0030】
第1の取得モジュールは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0031】
第1の決定モジュールは、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定するように構成される。送出モジュールは、第1の決定モジュールが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出するように構成される。記憶モジュールは、送出モジュールがRRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを送出した後に、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0032】
任意選択で、第1の取得モジュールは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように具体的に構成される。対応して、第1の決定モジュールは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように具体的に構成される。
【0033】
代替として、第1の取得モジュールは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように具体的に構成され、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。対応して、第1の決定モジュールは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように具体的に構成される。
【0034】
代替として、第1の取得モジュールは、具体的に、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のみを取得する。対応して、第1の決定モジュールは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように具体的に構成される。
【0035】
UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するとき、第1の決定モジュールは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0036】
任意選択で、第1の取得モジュールは、以下の方式で、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。
【0037】
第1の取得モジュールは、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュールは、コアネットワークにより送出されたベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ及びサービスフロー追加要求メッセージのうち少なくとも1つを受信し、ベアラ追加要求メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加要求メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービスフロー追加要求メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0038】
代替として、第1の取得モジュールは、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュールは、UEにより送出されたベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービス設定完了メッセージのうち少なくとも1つを受信し、ベアラ追加完了メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加完了メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービス設定完了メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0039】
任意選択で、第1の取得モジュールは、以下の方式で、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。
【0040】
第1の取得モジュールは、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、コアネットワーク又はUEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュールは、コアネットワークにより送出された初期コンテキスト設定要求メッセージを受信し、初期コンテキスト設定要求メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。代替として、第1の取得モジュールは、UEにより送出されたRRC接続設定完了メッセージを受信し、RRC接続設定完了メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0041】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、第4の決定モジュールを更に含む。第4の決定モジュールは、UEがRRC接続状態を出る理由を決定するように構成される。UEがRRC接続状態を出る理由が、UEが或る期間内にデータ送信を実行しないことであるとき、第1の決定モジュールは、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定し、或いはUEがRRC接続状態を出る理由が、以下の理由、すなわち、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEコンテキスト解放コマンドを受信したこと、UEのS1インタフェース接続が解放されたこと、及びアクセスネットワークデバイスが異常を識別したことのうちいずれか1つであるとき、第1の決定モジュールは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように更に構成される。
【0042】
さらに、アクセスネットワークデバイスは、第2の取得モジュールと、第2の決定モジュールとを更に含む。第2の取得モジュールは、UEのページング情報を取得するように構成され、ページング情報は、UEページングアイデンティティと、UEのページング機会を決定するために使用される情報とを含む。第2の決定モジュールは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定するように構成される。送出モジュールは、決定されたページング機会に、ページングメッセージをUEに送出するように構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0043】
任意選択で、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティであり、UEのアクセス層アイデンティティは、再開識別子、C-RNTI、ECGIとC-RNTIとの組み合わせ、又はPCIとC-RNTIとの組み合わせを含む。
【0044】
任意選択で、ページングメッセージをUEに送出した後に、送出モジュールは、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに送出するように更に構成され、ページング要求メッセージは、UEにページングするように隣接アクセスネットワークデバイスに要求するために使用され、ページング要求メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0045】
任意選択で、ページングメッセージは、UEアイデンティティタイプを含み、UEアイデンティティタイプは、UEページングアイデンティティがアクセス層アイデンティティであることを識別するために使用される。
【0046】
任意選択で、第2の取得モジュールは、コアネットワーク又はUEからUEのページング情報を要求するか、或いはコアネットワーク又はUEにより送出されたUEのページング情報を受信するように具体的に構成される。
【0047】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、受信モジュールと、第3の決定モジュールとを更に含む。受信モジュールは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、コアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信するように構成される。第3の決定モジュールは、UEの下りリンクデータに基づいて、ページングメッセージをUEに送出することを決定するように構成され、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。
【0048】
この出願の第5の態様は、送出モジュールと、受信モジュールと、制御モジュールと、記憶モジュールとを含むUEを提供する。送出モジュールは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0049】
受信モジュールは、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドであり、アクセスネットワークデバイスにより送出されたコマンドを受信するように構成され、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドは、アクセスネットワークデバイスによりUEのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて送出される。
【0050】
制御モジュールは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドに従って、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEを制御するように構成される。記憶モジュールは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0051】
この実施例では、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0052】
任意選択で、UEは、決定モジュールを更に含む。決定モジュールは、UEのページング機会を決定するように構成される。受信モジュールは、決定モジュールにより決定されたページング機会に、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信するように更に構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含み、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティである。制御モジュールは、ページングメッセージに基づいて、RRC接続状態に入るプロセスをアクセスネットワークデバイスに対して開始するように更に構成される。具体的には、決定モジュールは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を決定する。
【0053】
この出願の第6の態様は、決定モジュールと、送出モジュールとを含むコアネットワークデバイスを提供する。決定モジュールは、UEについての情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように構成され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0054】
送出モジュールは、決定モジュールが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0055】
UEについての情報は、以下の情報、すなわち、UEのタイプ、UEの加入情報、UEのために追加されるベアラについての情報、UEのために追加されるネットワークスライスについての情報、及びUEのために追加されるサービスフローについての情報のうち少なくとも1つを含む。UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0056】
この出願の第7の態様は、アクセスネットワークデバイスを提供し、アクセスネットワークデバイスは、プロセッサと、送信機と、受信機と、メモリとを含む。送信機、受信機及びメモリは、バスを使用することによりプロセッサに接続される。送信機は、データを他のデバイスに送出するように構成される。受信機は、他のデバイスにより送出されたデータを受信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行するように構成され、それにより、アクセスネットワークデバイスは、この出願の第1の態様におけるいずれかの方法を実行する。具体的には、プロセッサは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0057】
プロセッサは、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定するように更に構成される。
【0058】
送信機は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定されたとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出するように構成される。
【0059】
メモリは、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0060】
任意選択で、プロセッサは、
UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、
UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する
ように具体的に構成される。
【0061】
任意選択で、プロセッサは、
UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、
デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、
UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する
ように具体的に構成される。
【0062】
任意選択で、プロセッサは、
UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、
デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する
ように具体的に構成される。
【0063】
任意選択で、受信機は、コアネットワークにより送出されたベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ及びサービスフロー追加要求メッセージのうち少なくとも1つを受信するように更に構成され、ベアラ追加要求メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加要求メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービスフロー追加要求メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0064】
代替として、受信機は、UEにより送出されたベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービス設定完了メッセージのうち少なくとも1つを受信し、ベアラ追加完了メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加完了メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービス設定完了メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0065】
任意選択で、受信機は、コアネットワークにより送出された初期コンテキスト設定要求メッセージを受信するように更に構成され、初期コンテキスト設定要求メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0066】
代替として、受信機は、UEにより送出されたRRC接続設定完了メッセージを受信し、RRC接続設定完了メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0067】
さらに、プロセッサは、UEのページング情報を取得し、ページング情報は、UEページングアイデンティティと、UEのページング機会を決定するために使用される情報とを含み、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定するように更に構成される。
【0068】
対応して、送信機は、決定されたページング機会に、ページングメッセージをUEに送出するように構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0069】
任意選択で、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティであり、UEのアクセス層アイデンティティは、再開識別子、セル無線ネットワーク一時識別子C-RNTI、E-UTRANセルグローバル識別子ECGIとC-RNTIとの組み合わせ、又は物理セル識別子PCIとC-RNTIとの組み合わせを含む。
【0070】
任意選択で、受信機は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、コアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信するように更に構成され、送信機は、UEの下りリンクデータに基づいて、ページングメッセージをUEに送出することを決定するように更に構成され、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。
【0071】
任意選択で、プロセッサは、
UEがRRC接続状態を出る理由を決定し、
UEがRRC接続状態を出る理由が、UEが或る期間内にデータ送信を実行しないことであるとき、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定し、或いは
UEがRRC接続状態を出る理由が、以下の理由、すなわち、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEコンテキスト解放コマンドを受信したこと、UEのS1インタフェース接続が解放されたこと、及びアクセスネットワークデバイスがUEが異常であることを識別したことのうちいずれか1つであるとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する
ように更に構成される。
【0072】
この出願の第8の態様は、UEを提供し、UEは、プロセッサと、送信機と、受信機と、メモリとを含む。送信機、受信機及びメモリは、バスを使用することによりプロセッサに接続される。送信機は、データを他のデバイスに送出するように構成される。受信機は、他のデバイスにより送出されたデータを受信するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行するように構成され、それにより、UEは、この出願の第2の態様におけるいずれかの方法を実行する。具体的には、送信機は、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0073】
送信機は、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0074】
受信機は、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドであり、アクセスネットワークデバイスにより送出されたコマンドを受信するように構成され、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドは、アクセスネットワークデバイスによりUEのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて送出される。
【0075】
プロセッサは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドに従って、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEを制御するように構成される。
【0076】
メモリは、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0077】
任意選択で、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0078】
さらに、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、プロセッサは、UEのページング機会を決定するように更に構成される。受信機は、決定されたページング機会に、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信するように更に構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含み、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティである。プロセッサは、ページングメッセージに基づいて、RRC接続状態に入るプロセスをアクセスネットワークデバイスに対して開始するように更に構成される。
【0079】
この出願の第9の態様は、コアネットワークデバイスを提供し、コアネットワークデバイスは、プロセッサと、送信機と、メモリとを含む。送信機及びメモリは、バスを使用することによりプロセッサに接続される。送信機は、データを他のデバイスに送出するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行するように構成され、それにより、コアネットワークデバイスは、この出願の第3の態様におけるいずれかの方法を実行するように構成される。具体的には、
プロセッサは、UEについての情報に基づいて、UEが無線リソース制御RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように構成され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0080】
送信機は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定されたとき、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0081】
任意選択で、UEについての情報は、以下の情報、すなわち、UEのタイプ、UEの加入情報、UEのために追加されるベアラについての情報、UEのために追加されるネットワークスライスについての情報、及びUEのために追加されるサービスフローについての情報のうち少なくとも1つを含む。
【0082】
UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0083】
この出願において提供されるRRC状態制御のための方法及び装置によれば、アクセスネットワークデバイスは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定する。UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を記憶し、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出し、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態に入る。当該方法によれば、アクセスネットワークデバイスは、UEの状態に基づいて、適切なRRC状態に入るようにUEを制御でき、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0084】
図1】次世代ネットワークのシステムアーキテクチャの図である。
図2】実施例1によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図3】実施例2によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図4】実施例3によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図5】実施例4によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図6】実施例5によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図7】実施例6によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。
図8】実施例7によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。
図9】実施例8によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。
図10】実施例9によるUEの概略構成図である。
図11】実施例10によるコアネットワークデバイスの概略構成図である。
図12】実施例11によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。
図13】実施例12によるUEの概略構成図である。
図14】実施例13によるコアネットワークデバイスの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
この出願における方法は、次世代ネットワークシステムに適用される。図1は、次世代ネットワークのシステムアーキテクチャの図である。図1に示すように、次世代ネットワークは、コアネットワークと、アクセスネットワークデバイスと、UEとを含む。1つ以上のアクセスネットワークデバイス及びUEが存在してもよい。次世代ネットワークにおけるアクセスネットワークデバイスは、主に、無線インタフェースの無線リソース管理、接続制御、セル管理、スケジューリング、サービス品質(Quality of Service、略称QoS)等の役目をする。代替として、次世代ネットワークにおけるアクセスネットワークデバイスは、基地局、eNB、new RAT等と呼ばれてもよい。特に定めのない限り、以下の実施例におけるアクセスネットワークデバイスは、次世代ネットワークにおけるアクセスネットワークデバイスである。新たなRRC状態、すなわち、RRC接続非アクティブ状態(Connected Inactive又はInactive Connected)は、次世代ネットワークにおけるUEのために導入されている。明らかに、UEは、依然としてLTEシステムにおけるRRC接続状態及びRRCアイドル状態を有する。RRCアイドル状態とRRC接続非アクティブ状態との類似点は、UEがRRCアイドル状態又はRRC接続非アクティブ状態のいずれにおいてもデータ送信を実行できず、UEがデータを送信する必要がある場合、UEがRRCアイドル状態又はRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に切り替える必要がある点である。RRCアイドル状態とRRC接続非アクティブ状態との相違点は、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るためにUEにより費やされる時間が、RRCアイドル状態からRRC接続状態に入るためにUEにより費やされる時間より少なく、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るときに使用されるより少量の相互作用シグナリングが存在し、それにより、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に迅速に入ることができ、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減する点である。
【0086】
図2は、実施例1によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図2に示すように、この実施例における方法は以下のステップを含んでもよい。
【0087】
ステップ101.アクセスネットワークデバイスは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。
【0088】
RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。次世代ネットワークにおいて、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、コアネットワーク又はUEによりアクセスネットワークデバイスに送出されてもよい。指示情報は、1ビットの指示値を使用することにより表されてもよく、指示値の値はtrue又はfalseである。指示値の値がtrueであるとき、これは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示す。指示値の値がfalseであるとき、これは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないことを示す。任意選択で、指示情報は、1ビットの識別子情報でもよい。ネットワーク側又はUEは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているときにのみ、識別子情報をアクセスネットワークデバイスに送出し、ネットワーク側又はUEは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないとき、識別子情報をアクセスネットワークデバイスに送出しない。この場合、アクセスネットワークデバイスが識別子情報を受信したという条件で、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定できる。
【0089】
UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEにより設定されたベアラ(bearer)、ネットワークスライス(Network Slicing)及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報のみを含んでもよく、或いはUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のみを含んでもよく、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報と、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報とを含んでもよい。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0090】
この実施例では、UEにより設定されたベアラは、データ送信のためにUEにより現在使用され得るベアラであり、UEにより設定されたネットワークスライスは、ネットワーク側によりUEに割り当てられ且つデータ送信に使用されるネットワークスライスであり、UEにより設定されたサービスフローは、UEにより現在送信されているサービスフローである。ベアラは、コアネットワークからUEへの論理パスであり、下り方向のマッピングの観点から、基地局とコアネットワークとの間のS1 bearerと、基地局と端末との間のradio bearerとを含む。物理リソースにマッピングされるとき、S1 bearerは、GPRSトンネリングプロトコル(GPRS Tunneling Protocol、略称GTP)チャネルである。radio bearerは、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、略称PDCP)レイヤ、無線リンク制御(Radio Link Control、略称RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(Medium Access Control、略称MAC)レイヤ及び物理レイヤにおいて、RBリソース上の一連のリソースを含む。ベアラ内容の観点から、ベアラは、シグナリング無線ベアラ(Signaling Radio Bearer、略称SRB)及びデータ無線ベアラ(Data Radio Bearer、略称DRB)に分類される。SRBは、RRCシグナリングを搬送するために使用され、DRBは、ユーザプレーンデータを搬送するために使用される。ネットワークスライスは、1つの物理ネットワークが複数の仮想エンドツーエンドネットワークに分割され、各仮想ネットワーク(ネットワークにおけるデバイス、アクセス、送信及びコアネットワークを含む)が論理的に独立しており、1つの仮想ネットワークが故障したとき、他の仮想ネットワークが影響を受けないことを意味してもよい。サービスフローは、ネットワークスライス又はベアラ上で送信されるデータフローであり、例えば、QQサービスのデータフロー、ブラウザのデータフロー又は他のアプリケーションのデータフローである。
【0091】
UEは、ベアラのみ、又はネットワークスライスのみ、又はサービスフローのみを設定してもよい点に留意すべきである。この場合、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEにより設定されたベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報のみ、又はUEにより設定されたネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報のみ、又はUEにより設定されたサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報のみを含んでもよい。ベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、対応するベアラがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、ネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、対応するネットワークスライスがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、サービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、対応するサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。明らかに、UEは、ベアラ及びネットワークスライスのみ、又はベアラ及びサービスフローのみ、又はネットワークスライス及びサービスフローのみを設定してもよく、或いはベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローを設定してもよい。UEにより設定された1つ以上のベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローが存在してもよい。
【0092】
RRC接続非アクティブ状態指示情報は、ベアラレベル、ネットワークスライスレベル又はサービスフローレベルでもよい点に留意すべきである。ベアラが例として使用される(ネットワークスライス及びサービスフローの場合も同様である)。例えば、UEは3つのベアラを設定する。アクセスネットワークデバイスは、ベアラ1の指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示し(例えば、ベアラ1はユーザのウェブページのブラウジングサービスを搬送し、不連続的な送信の特性を有する)、ベアラ2の指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示し、ベアラ3の指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないことを示すことを習得する。
【0093】
ステップ102.UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0094】
UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報であるとき、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定する。UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定する。UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0095】
UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報であるとき、アクセスネットワークデバイスは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に適しているか否かを決定する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0096】
UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報であるとき、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報の優先度は、ベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのそれぞれのRRC接続非アクティブ状態指示情報のものより高い。したがって、アクセスネットワークデバイスは、まず、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に適しているか否かを決定する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、もはや、ベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していることを示すか否かを決定する必要はない。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスは、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定する。UEにより設定されたベアラ又はネットワークスライスの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定する。UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。
【0097】
必ずしも、前述のルールに従って、UEがRRC接続状態を出る毎に、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るか否かが決定されるわけではない点に留意すべきである。例えば、アクセスネットワークデバイスは、UEが或る期間内にデータ送信を実行しないと決定し、したがって、UEがRRC接続状態を出ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、前述のルールに従って決定を実行する。アクセスネットワークデバイスが、UEが異常であることを識別したとき、或いはアクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEコンテキスト解放コマンドを受信したとき、或いはUEのS1インタフェースが解放されたとき、或いは他の理由で、したがって、アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続状態を出ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、RRCアイドル状態に入るようにUEに命令する。アクセスネットワークデバイスは、LTEネットワークにおける無活動タイマ(inactivity timer)、又は無活動タイマのものと同様の機能を有する他のカウンタであり、次世代ネットワーク若しくはLTEネットワークにおける他のカウンタに基づいて、UEが当該期間内にデータ送信を実行しないと決定してもよい。LTEネットワークでは、アクセスネットワークデバイスが、UEがデータ送信を実行しないと決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、無活動タイマを開始し、UEが無活動タイマの計時中にデータ送信を実行しない場合、無活動タイマが終了したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態に入ると決定する。UEが無活動タイマの計時中にデータ送信を実行することが検出されると、アクセスネットワークデバイスは、無活動タイマをリセットする。
【0098】
ステップ103.アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を記憶し、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0099】
RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドは、新たなRRCメッセージ、例えば、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEに命令するために使用されるRRC inactive commandでもよく、或いはRRC connection releaseメッセージでもよく、RRC connection releaseメッセージは、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEに指示するために使用される指示情報を搬送する。この実施例では、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEに命令した後に、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を更に記憶する。UEがRRC接続非アクティブ状態に入るコマンドであり、アクセスネットワークデバイスにより送出されたコマンドを受信し、RRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEもまた、UEのコンテキスト情報を記憶する。アクセスネットワークデバイス及びUEは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのコンテキスト情報を記憶し、それにより、UEは、その後、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に迅速に入ることができる。UEのコンテキスト情報は、UEの設定、セキュリティ情報等を含む。
【0100】
この実施例における方法では、アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ることが可能であると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEが当該状態に入ることをコアネットワークに通知しない点に留意すべきである。具体的には、UEのRRC接続非アクティブ状態は、コアネットワークにとってトランスペアレントであり、コアネットワークは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ることを認識せず、コアネットワーク側は、UEのRRC接続状態とRRC接続非アクティブ状態との間を区別せず、言い換えると、コアネットワーク側は、初期設定で、UEが依然としてRRC接続状態にあると考える。
【0101】
この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定する。UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を記憶し、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出し、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態に入る。当該方法によれば、アクセスネットワークデバイスは、UEの状態に基づいて、適切なRRC状態に入るようにUEを制御でき、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善する。
【0102】
実施例1に基づいて、実施例2は、RRC状態制御のための方法を提供する。この実施例では、例えば、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークから、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。図3は、実施例2によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図3に示すように、この実施例において提供される方法は以下のステップを含んでもよい。
【0103】
ステップ201.コアネットワークは、ベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ又はサービスフロー追加要求メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出し、ベアラ追加要求メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加要求メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービスフロー追加要求メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0104】
この実施例では、コアネットワークは、UEのために追加されるベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローについての情報に基づいて、追加されるベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。例えば、データ送信が不連続的に実行されるベアラについて、コアネットワークは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定し、或いは不連続的なデータ送信が実行されないベアラについて、コアネットワークは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないと決定する。代替として、コアネットワークは、ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのQoS要件に基づいて、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。例えば、高いQoS要件を有するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローについて、コアネットワークは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定し、低いQoS要件を有するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローについて、コアネットワークは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないと決定する。ここで、この説明は単なる例であり、代替として、決定は、ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローの他の特性に基づいて実行されてもよい。
【0105】
コアネットワークがUEのために1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローを追加する毎に、コアネットワークは、RRC接続非アクティブ状態指示情報を対応する追加要求メッセージに追加する。指示情報は、例えば、true及びfalseを使用することにより表されてもよい。例えば、ベアラがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているとき、ベアラ追加要求メッセージ内のRRC接続非アクティブ状態指示情報に対応する値はtrueであり、或いはベアラがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないとき、ベアラ追加要求メッセージ内のRRC接続非アクティブ状態指示情報に対応する値はfalseである。
【0106】
ステップ202.アクセスネットワークデバイスは、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。
【0107】
コアネットワークにより送出された指示情報を受信した後に、アクセスネットワークデバイスは、指示情報を記憶する。
【0108】
ステップ203.アクセスネットワークデバイスは、ベアラ追加応答メッセージ、ネットワークスライス追加応答メッセージ又はサービスフロー追加応答メッセージをコアネットワークに送出する。
【0109】
アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたベアラ追加要求メッセージを受信した場合、アクセスネットワークデバイスは、ベアラ追加応答メッセージをコアネットワークに送出する。アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたネットワークスライス追加要求メッセージを受信した場合、アクセスネットワークデバイスは、ネットワークスライス追加応答メッセージをコアネットワークに送出する。アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたサービスフロー追加要求メッセージを受信した場合、アクセスネットワークデバイスは、サービスフロー追加応答メッセージをコアネットワークに送出する。
【0110】
ステップ204.アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続状態を出ると決定し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの記憶されたRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。
【0111】
アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、ステップ205が実行される。アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないと決定したとき、ステップ206が実行される。
【0112】
アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するプロセスについて、実施例1の説明を参照する。
【0113】
ステップ205.アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0114】
RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを送出する前に、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を更に記憶する。
【0115】
ステップ206.アクセスネットワークデバイスは、RRCアイドル状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0116】
この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信して記憶し、UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るかRRCアイドル状態に入るかを決定する。当該方法によれば、UEサービスの特性に基づいて、UEが適切なRRC状態に入るように制御でき、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善する。
【0117】
実施例1に基づいて、実施例3は、RRC状態制御のための方法を提供する。この実施例と実施例2との相違点は、この実施例では、アクセスネットワークデバイスが、UEから、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する点である。図4は、実施例3によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図4に示すように、この実施例において提供される方法は以下のステップを含んでもよい。
【0118】
ステップ301.コアネットワークは、ベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ又はサービスフロー追加要求メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出する。
【0119】
ステップ302.アクセスネットワークデバイスは、ベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ又はサービスフロー追加要求メッセージをUEに送出する。
【0120】
ベアラ追加要求メッセージは、追加されるベアラについての情報を含み、ネットワークスライス追加要求メッセージは、追加されるネットワークスライスについての情報を含み、サービスフロー追加要求メッセージは、追加されるサービスフローについての情報を含む。この実施例では、UEは、ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローの特性に基づいて、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。具体的には、UEは、追加されるベアラについての情報に基づいて、追加されるベアラがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定し、同様に、追加されるネットワークスライス又はサービスフローについての情報に基づいて、対応するネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。この実施例では、UEは、実施例2におけるコアネットワークのものと同じ方法を使用することにより、ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定してもよい。明らかに、UEは、コアネットワークのものと異なる方法を使用してもよい。この実施例は、当該方法を限定せず、UE及びコアネットワークにより使用される具体的な方式を限定しない。ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定した後に、
UEは、ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出し、UEは、指示情報をベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービスフロー追加完了メッセージに追加し、追加完了メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出してもよい。
【0121】
ステップ303.UEは、ベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービスフロー追加完了メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出し、ベアラ追加完了メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加完了メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービス設定完了メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0122】
ステップ304.アクセスネットワークデバイスは、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。
【0123】
ステップ305.アクセスネットワークデバイスは、ベアラ追加応答メッセージ、ネットワークスライス追加応答メッセージ又はサービスフロー追加応答メッセージをコアネットワークに送出する。
【0124】
ステップ306.アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続状態を出ると決定し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの記憶されたRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。
【0125】
アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、ステップ307が実行される。アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないと決定したとき、ステップ308が実行される。
【0126】
アクセスネットワークデバイスが、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するプロセスについて、実施例1の説明を参照する。
【0127】
ステップ307.アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0128】
RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを送出する前に、アクセスネットワークデバイスは、UEのコンテキスト情報を更に記憶する。
【0129】
ステップ308.アクセスネットワークデバイスは、RRCアイドル状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0130】
この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信して記憶し、UEがRRC接続状態を出るとき、アクセスネットワークデバイスは、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るかRRCアイドル状態に入るかを決定する。当該方法によれば、UEサービスの特性に基づいて、UEが適切なRRC状態に入るように制御でき、それにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、システム性能を改善する。
【0131】
実施例2及び実施例3における方法では、コアネットワーク及びUEは、UEのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローの特性である要因に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。この出願の他の実施例では、代替として、コアネットワーク及びUEは、UEのユーザ加入情報及びUEのタイプ(例えば、UEが固定位置にある端末であるか否か)のような要因に基づいて、UEがRRC接続非アクティブに入るのに適しているか否かを決定してもよい。コアネットワーク又はUEが、UEのユーザ加入情報及びUEのタイプのような要因に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適している。同様に、コアネットワーク又はUEが、UEのユーザ加入情報及びUEのタイプのような要因に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していないと決定したとき、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローは、RRC接続非アクティブ状態に入るのに適していない。
【0132】
コアネットワークが、UEのユーザ加入情報、タイプ等に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定した場合、実現方式では、UEのために各ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローを追加するとき、コアネットワークは、追加されるベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を、ベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ又はサービスフロー追加要求メッセージに追加し、追加要求メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出してもよい。
【0133】
他の実現方式では、コアネットワークは、デバイス粒度の新たなRRC接続非アクティブ状態指示情報を定義する。デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。このように、コアネットワークは、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出しさえすればよい。アクセスネットワークデバイスは、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶し、その後、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。コアネットワークは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を初期コンテキスト設定要求メッセージに追加し、初期コンテキスト設定要求メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出してもよい。アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークにより送出された初期コンテキスト設定要求メッセージを受信し、初期コンテキスト設定要求メッセージからデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。明らかに、コアネットワークは、他のRRCメッセージを使用することにより、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに更に送出してもよい。
【0134】
UEのユーザ加入情報、タイプ等に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かが決定された場合、実現方式では、コアネットワークがUEのために各ベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローを追加するとき、UEは、追加されるベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を、ベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービスフロー追加完了メッセージに追加し、追加完了メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出してもよい。他の実現方式では、UEは、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出しさえすればよい。アクセスネットワークデバイスは、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶し、その後、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定する。UEは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報をRRC接続設定完了メッセージに追加し、RRC接続設定完了メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出してもよい。アクセスネットワークデバイスは、UEにより送出されたRRC接続設定完了メッセージを受信し、RRC接続設定完了メッセージからデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得する。明らかに、UEは、他のRRCメッセージを使用することにより、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに更に送出してもよい。
【0135】
実施例4は、RRC状態制御のための方法を提供する。この実施例における方法は、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るようにUEを制御するために使用される。UEのRRC接続非アクティブ状態はコアネットワークにとってトランスペアレントであるため、この実施例における方法では、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、アクセスネットワークデバイスは、ページングプロセスを開始し、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るのをトリガーする。図5は、実施例4によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図5に示すように、この実施例において提供される方法は以下のステップを含んでもよい。
【0136】
ステップ401.アクセスネットワークデバイスは、UEのページング情報を取得し、ページング情報は、UEページングアイデンティティと、UEのページング機会を決定するために使用される情報とを含む。
【0137】
この実施例では、UEページングアイデンティティは、UEの国際移動体加入者識別番号(International Mobile Subscriber Identity、略称IMSI)、S一時移動体加入者識別番号(S-Temporary Mobile Subscriber Identity、略称S-TMSI)又はUEのアクセス層アイデンティティでもよい。UEのアクセス層アイデンティティは、アクセスネットワークデバイスによりUEに割り当てられた識別子である。UEのアクセス層アイデンティティは、以下のもの、すなわち、再開識別子、C-RNTI、C-RNTIとECGIとの組み合わせ、及びPCIとC-RNTIとの組み合わせのうちいずれか1つでもよい。再開識別子は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るときに、アクセスネットワークデバイスによりUEのために生成された識別子である。再開識別子は、C-RNTIに基づいて生成されてもよく、再開識別子は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後にUEを識別するために使用される。RRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEは、他のセルに移動してもよい。その後、UEがRRC接続状態に入る必要があるとき、アクセスネットワークデバイスは、再開識別子に基づいてUEを識別してもよい。
【0138】
UEのページング機会を決定するために使用される方法は、ページング周期(Paging Cycle)及びUEアイデンティティインデックス(UE Identity Index value)でもよい。ページング周期は、UEが在圏するセル内の初期設定のページング周期(セルシステム情報においてブロードキャストされる)又は固定値でもよい。UEアイデンティティインデックスは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて取得されてもよく、或いはUEのページング機会を決定するために使用される情報は、UEのアクセス層アイデンティティを少なくとも含む。アクセスネットワークデバイスは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を決定する。
【0139】
アクセスネットワークデバイスは、UEのIMSI又はS-TMSIを認識しなくてもよい。この場合、UEがRRC接続非アクティブ状態に入る前又は後に、アクセスネットワークデバイスは、コアネットワーク又はUEからUEのIMSI又はS-TMSIを取得してもよい。アクセスネットワークデバイスは、UEのアクセス層アイデンティティを認識し、アクセス層アイデンティティをローカルで取得してもよい。
【0140】
ステップ402.UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、アクセスネットワークデバイスは、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定する。
【0141】
UEのページング機会は、ページング機会のフレーム番号及びサブフレーム番号を含む。アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態にあるときに使用されるものと同じ計算式を使用することにより、ページング機会のフレーム番号を決定してもよい。具体的には、
SFN mod T = (T div N) × (UE_ID mod N)
である。
【0142】
SFNはページング機会のフレーム番号であり、TはUEのページング周期の長さ(言い換えると、1つのページング周期に含まれるフレーム数)であり、NはUEのページング周期内のページングフレーム数(セルシステム情報においてブロードキャストされる)であり、UE_IDはUEアイデンティティインデックスである。UEアイデンティティインデックスの値は、UEページングアイデンティティmod 1024でもよい。ステップ401において説明した通り、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティでもよい。
【0143】
ページング機会のサブフレーム番号は、式:i_s = floor(UE_ID/N) mod Nsを使用することにより決定されてもよい。具体的な意味については、3GPP TS 36.304プロトコルを参照し、詳細はここでは説明しない。
【0144】
明らかに、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRCアイドル状態にあるときに使用されるものと異なる計算式を使用することにより、UEがRRC接続非アクティブ状態にあるときに使用されるページング機会のフレーム番号及びサブフレーム番号を決定してもよい。計算式を設計する原理は、セルの全てのページングリソースの中で異なるUEをできるだけ分散させることであり、具体的な計算式はここでは列挙しない。
【0145】
UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、アクセスネットワークデバイスは、UEをアクティブにページングしてもよい点に留意すべきである。例えば、コアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信したとき、アクセスネットワークデバイスは、UEの下りリンクデータに基づいて、ページングメッセージをUEに送出することを決定し、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。
【0146】
ステップ403.アクセスネットワークデバイスは、決定されたページング機会に、ページングメッセージをUEに送出し、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0147】
任意選択で、UEページングアイデンティティがUEのアクセス層アイデンティティである場合、ページングメッセージは、UEアイデンティティタイプを更に含む。UEアイデンティティタイプは、アクセス層アイデンティティタイプであり、アクセス層アイデンティティタイプは、この実施例において定義される新たなタイプである。UEアイデンティティタイプは任意選択である。アクセスネットワークデバイスが既存のページングメッセージを使用することによりUEにページングする場合、ページングメッセージで搬送されるUEアイデンティティタイプがアクセス層アイデンティティタイプであることをUEに示すために、UEアイデンティティタイプが搬送される必要がある。アクセスネットワークデバイスが新たに定義されたページングメッセージを使用する場合、新たなページングメッセージは、アクセス層アイデンティティタイプを含まなくてもよい。
【0148】
ステップ404.UEは、UEのページング機会を決定し、決定されたページング機会に、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信する。
【0149】
UEがページング機会を決定する方式は、アクセスネットワークデバイスのものと同じであり、それにより、アクセスネットワークデバイスにより決定されたページング機会は、UEにより決定されたページング機会と一致する。アクセスネットワークデバイスは、ページング機会にページングメッセージを送出し、UEは、ページング機会にページングメッセージを受信する。ページング機会を決定するとき、UEは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を決定してもよい。具体的には、UEは、まず、アクセス層アイデンティティに基づいて、UEアイデンティティインデックスを決定し、UEアイデンティティインデックスに基づいて、ページング機会を更に決定する。
【0150】
ステップ405.UEは、ページングメッセージに基づいて、RRC接続状態に入るプロセスをアクセスネットワークデバイスに対して開始する。
【0151】
具体的には、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信した後に、UEは、UEの現在のRRC状態に基づいて、RRC接続状態に入るプロセスを開始する。この実施例では、UEの現在のRRC状態はRRC接続非アクティブ状態である。次に、UEは、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る必要があると決定する。UEは、ランダムアクセスメッセージをアクセスネットワークデバイスに送出し、アクセスネットワークデバイスは、ランダムアクセス応答をUEに返信し、ランダムアクセス応答を受信した後に、UEは、RRC接続再開要求(RRC Connection Resume Request)メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出する。UEにより送出されたRRC接続再開要求メッセージを受信した後に、アクセスネットワークデバイスは、UEのためにRRC接続を再開し、RRC接続再開(RRC Connection Resume)メッセージをUEに送出する。RRC接続再開要求メッセージは、UEのアクセス層アイデンティティと、ユーザ承認情報と、RRC接続設定理由とを含んでもよい。UEのアクセス層アイデンティティは、RRC接続が設定されるUEを識別するために使用される。UEがアクセスネットワークデバイスにより送出されたRRC接続再開メッセージを受信した後に、UE及びアクセスネットワークデバイスは、UEの記憶されたコンテキスト情報を使用することにより、互いに通信してもよい。
【0152】
RRC接続非アクティブ状態が導入され、それにより、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に切り替えるとき、UEは、アクセスネットワークデバイスと4つのみのシグナリングを交換する必要があり、それにより、UEがRRCアイドル状態からRRC接続状態に入るときのシグナリングオーバーヘッドをかなり低減し、RRC接続状態の迅速な再開を実現する。
【0153】
この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、UEのページング情報を取得し、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定し、アクセスネットワークデバイスは、決定されたページング機会にページングメッセージを送出する。ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。アクセスネットワークデバイスは、UEをアクティブにページングし、UEがRRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入るのをトリガーし、それにより、RRC接続非アクティブ状態がコアネットワークにとってトランスペアレントであり、シグナリングオーバーヘッドが低減され、コアネットワークとアクセスネットワークとの間の結合が低減される
【0154】
実施例4における方法では、アクセスネットワークデバイスは、UEがRRC接続状態に入るのをトリガーするために、アクティブなページングを実行する。アクセスネットワークデバイスがアクティブなページングを実行する方法であり、UEのアクセス層アイデンティティに基づく方法は、アクセス層に基づくページング機構と呼ばれてもよく、コアネットワークがページングを実行する方法は、非アクセス層に基づくページング機構と呼ばれる。非アクセス層に基づくページング機構は、既存のページング機構であり、アクセス層に基づくページング機構は、この出願において導入された新たなページング機構である。実現方法では、2つの異なるページング機構は同時に使用されてもよい。具体的には、UEは、UEの現在のRRC状態に基づいて、異なるページング機構を使用してもよい。UEがRRCアイドル状態にあるとき、UEは、従来の非アクセス層に基づくページング機構を使用する。UEがRRC接続非アクティブ状態にあるとき、UEは、アクセス層に基づくページング機構を使用する。具体的には、UEは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を計算し、計算されたページング機会にページングメッセージを受信する。ページングメッセージは、UEのアクセス層アイデンティティを搬送する。
【0155】
実施例4に基づいて、実施例5は、RRC状態制御のための方法を提供する。この実施例について、UEページングアイデンティティがアクセス層アイデンティティである例を使用することにより説明する。図6は、実施例5によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図6に示すように、この実施例において提供される方法は以下のステップを含んでもよい。
【0156】
ステップ501.アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0157】
ステップ502.アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信する。
【0158】
ステップ503.アクセスネットワークデバイスは、UEのアクセス層アイデンティティがUEページングアイデンティティであると決定し、アクセス層アイデンティティに基づいて、UEアイデンティティインデックスを生成し、UEのページング機会を決定する。
【0159】
具体的な生成方式について、実施例4の関係する説明を参照し、ページング機会決定方法について、実施例4の関係する説明を参照する。
【0160】
ステップ504.アクセスネットワークデバイスは、決定されたページング機会にページングメッセージをUEに送出し、ページングメッセージは、UEのアクセス層アイデンティティを含む。
【0161】
任意選択で、ページングメッセージは、UEアイデンティティタイプを更に含み、UEアイデンティティタイプは、アクセス層アイデンティティタイプであり、アクセス層アイデンティティタイプは、この実施例において定義される新たなタイプである。UEアイデンティティタイプは任意選択である。アクセスネットワークデバイスが既存のページングメッセージを使用することによりUEにページングする場合、ページングメッセージで搬送されるUEアイデンティティタイプがアクセス層アイデンティティタイプであることをUEに示すために、UEアイデンティティタイプが搬送される必要がある。アクセスネットワークデバイスが新たに定義されたページングメッセージを使用する場合、新たなページングメッセージは、アクセス層アイデンティティタイプを含まなくてもよく、初期設定のアクセス層アイデンティティである。
【0162】
ステップ505.アクセスネットワークデバイスは、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに送出し、ページング要求メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0163】
UEの移動によって、RRC接続非アクティブ状態のUEは、在圏すべきセルを変更してもよく、ネットワーク側は、RRC接続非アクティブ状態のUEがどのアクセスネットワークデバイスのどのセルに在圏するかを認識しない。したがって、ネットワーク側は、複数のアクセスネットワークデバイスの複数のセル内でページングメッセージを送出してもよい。アクセスネットワークデバイスがセル内でページングメッセージを送出する場合、アクセスネットワークデバイスは、セルの初期設定のページング周期を使用することにより、ページング機会を決定する。UEがセルに在圏する場合、UEは、セルの初期設定のページング周期を使用することにより、ページング機会を決定する。さらに、ページング機会はまた、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて決定される。この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、ページングをトリガーする。RRC接続非アクティブ状態のUEの移動性をサポートするために、アクセスネットワークデバイスは、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに送出する。ページング要求メッセージは、UEにページングするように隣接アクセスネットワークデバイスに要求するために使用される。アクセスネットワークデバイスの1つ以上の隣接アクセスネットワークデバイスが存在してもよい。
【0164】
隣接アクセスネットワークデバイスはUEのページング情報を取得できないため、この実施例では、アクセスネットワークデバイスは、UEのページング情報をページング要求メッセージに追加し、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに送出する。ページング情報は、UEのアクセス層アイデンティティを含む。
【0165】
ステップ506.隣接アクセスネットワークデバイスは、ページングメッセージをUEに送出し、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0166】
隣接アクセスネットワークデバイスは、ページング情報に基づいて、UEのページング機会を決定し、UEにページングする。ページングメッセージに含まれるUEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティである。
【0167】
実施例4に基づいて、実施例6は、RRC状態制御のための方法を提供する。この実施例と実施例5との間の相違点は、この実施例では、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークからUEのページング情報を取得し、UEページングアイデンティティがUEのIMSI又はS-TMSIである点である。アクセスネットワークデバイスは、コアネットワークからUEのページング情報を要求してもよい。代替として、コアネットワークは、UEのページング情報をアクセスネットワークデバイスにアクティブに送出する。図7は、実施例6によるRRC状態制御のための方法のフローチャートである。図7に示すように、この実施例において提供される方法は以下のステップを含んでもよい。
【0168】
ステップ601.コアネットワークは、初期コンテキスト設定要求メッセージをUEに送出し、初期コンテキスト設定要求メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0169】
ページング情報は、UEページングアイデンティティと、ページング機会を決定するために使用される情報とを含み、UEページングアイデンティティは、UEのIMSI又はS-TMSIである。
【0170】
ステップ602.アクセスネットワークデバイスは、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出する。
【0171】
ステップ603.コアネットワークは、UEの下りリンクデータをアクセスネットワークデバイスに送出する。
【0172】
ステップ604.アクセスネットワークデバイスは、ページング情報に基づいて、ページングメッセージをUEに送出し、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0173】
実施例6では、コアネットワークは、UEのページング情報を初期コンテキスト設定要求メッセージに追加する。明らかに、代替として、コアネットワークは、UEのページング情報を他のメッセージに追加してもよい。代替として、アクセスネットワークデバイスは、ページング情報要求メッセージをコアネットワークに送出し、ページング情報要求メッセージは、UEのページング情報を要求するために使用され、コアネットワークは、ページング情報応答メッセージをUEに返信し、ページング情報応答メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0174】
この出願の他の実施例では、代替として、アクセスネットワークデバイスは、UEからページング情報を取得してもよい。アクセスネットワークデバイスは、UEからUEのページング情報を要求してもよく、或いはUEによりアクティブに送出されたUEのページング情報を受信してもよい。例えば、UEがRRC接続非アクティブ状態に入る前に、アクセスネットワークデバイスは、ページング情報要求メッセージをUEに送出し、UEは、ページング情報応答メッセージをアクセスネットワークデバイスに返信し、ページング情報応答メッセージは、UEのページング情報を含む。代替として、UEは、ページング情報をRRC接続設定完了メッセージに追加し、RRC接続設定完了メッセージをアクセスネットワークデバイスに送出する。
【0175】
実施例4〜実施例6における方法は、実施例1〜実施例3における方法に付け加えられてもよいことが強調されるべきである。具体的には、UEは、実施例1〜実施例3における方法を使用することにより、RRC接続非アクティブ状態に入り、次に、実施例4〜実施例6におけるページング方法を使用することにより、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。明らかに、代替として、実施例4〜実施例6における方法は、実施例1〜実施例3における方法に付け加えられなくてもよく、実施例4〜実施例6におけるページング方法は独立して使用される。
【0176】
図8は、実施例7によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。図8に示すように、この実施例において提供されるアクセスネットワークデバイスは、第1の取得モジュール11と、第1の決定モジュール12と、送出モジュール13と、記憶モジュール14とを含む。
【0177】
第1の取得モジュール11は、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0178】
第1の決定モジュール12は、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定するように構成される。送出モジュール13は、第1の決定モジュール12が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定したとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドをUEに送出するように構成される。記憶モジュール14は、送出モジュール13がRRC接続非アクティブ状態に入るコマンドを送出した後に、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0179】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように具体的に構成される。対応して、第1の決定モジュール12は、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように具体的に構成される。
【0180】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得し、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように具体的に構成され、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。対応して、第1の決定モジュール12は、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報が、対応するベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すか否かを決定し、UEにより設定されたベアラ又はネットワークスライスの中の少なくとも1つのベアラ、ネットワークスライス又はサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に適しているとき、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはUEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうちどれもRRC接続非アクティブ状態に適していないとき、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように具体的に構成される。
【0181】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、UEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を取得するように具体的に構成される。対応して、第1の決定モジュール12は、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していることを示すとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRC接続非アクティブ状態に入ると決定し、或いはデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報が、UEがRRC接続非アクティブ状態に適していないことを示すとき、アクセスネットワークデバイスにより、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように具体的に構成される。
【0182】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、コアネットワークにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュール11は、コアネットワークにより送出されたベアラ追加要求メッセージ、ネットワークスライス追加要求メッセージ及びサービスフロー追加要求メッセージのうち少なくとも1つを受信し、ベアラ追加要求メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加要求メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービスフロー追加要求メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0183】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、UEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、UEのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローの受信したRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュール11は、UEにより送出されたベアラ追加完了メッセージ、ネットワークスライス追加完了メッセージ又はサービス設定完了メッセージのうち少なくとも1つを受信し、ベアラ追加完了メッセージは、追加されるベアラのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、ネットワークスライス追加完了メッセージは、追加されるネットワークスライスのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含み、サービス設定完了メッセージは、追加されるサービスフローのRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0184】
任意選択で、第1の取得モジュール11は、デバイス粒度のものであるRRC接続非アクティブ状態指示情報であり、コアネットワーク又はUEにより送出されたRRC接続非アクティブ状態指示情報を受信し、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を記憶する。具体的には、第1の取得モジュール11は、コアネットワークにより送出された初期コンテキスト設定要求メッセージを受信し、初期コンテキスト設定要求メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。代替として、第1の取得モジュール11は、UEにより送出されたRRC接続設定完了メッセージを受信し、RRC接続設定完了メッセージは、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報を含む。
【0185】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、第4の決定モジュールを更に含む。第4の決定モジュールは、UEがRRC接続状態を出る理由を決定するように構成される。UEがRRC接続状態を出る理由が、UEが或る期間内にデータ送信を実行しないことであるとき、第1の決定モジュール12は、RRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態又はRRCアイドル状態に入ると決定し、或いはUEがRRC接続状態を出る理由が、以下の理由、すなわち、アクセスネットワークデバイスがコアネットワークにより送出されたUEコンテキスト解放コマンドを受信したこと、UEのS1インタフェース接続が解放されたこと、及びアクセスネットワークデバイスが異常を識別したことのうちいずれか1つであるとき、第1の決定モジュール12は、UEがRRCアイドル状態に入ると決定するように更に構成される。
【0186】
この実施例において提供されるアクセスネットワークデバイスは、実施例1〜実施例3における方法を実行するように構成されてもよい。具体的な実現方式及び技術的効果は同様であり、詳細はここでは再び説明しない。
【0187】
図9は、実施例8によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。図9に示すように、この実施例において提供されるアクセスネットワークデバイスは、第2の取得モジュール15と、第2の決定モジュール16と、送出モジュール13とを含む。
【0188】
第2の取得モジュール15は、UEのページング情報を取得するように構成され、ページング情報は、UEページングアイデンティティと、UEのページング機会を決定するために使用される情報とを含む。第2の決定モジュール16は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのページング機会を決定するために使用される情報に基づいて、UEのページング機会を決定するように更に構成される。送出モジュール13は、決定されたページング機会に、ページングメッセージをUEに送出するように構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含む。
【0189】
任意選択で、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティであり、UEのアクセス層アイデンティティは、再開識別子、C-RNTI、ECGIとC-RNTIとの組み合わせ、又はPCIとC-RNTIとの組み合わせを含む。
【0190】
任意選択で、ページングメッセージをUEに送出した後に、送出モジュール13は、ページング要求メッセージを隣接アクセスネットワークデバイスに送出するように更に構成され、ページング要求メッセージは、UEにページングするように隣接アクセスネットワークデバイスに要求するために使用され、ページング要求メッセージは、UEのページング情報を含む。
【0191】
任意選択で、ページングメッセージは、UEアイデンティティタイプを含み、UEアイデンティティタイプは、UEページングアイデンティティがアクセス層アイデンティティであることを識別するために使用される。
【0192】
任意選択で、第2の取得モジュール15は、コアネットワーク又はUEからUEのページング情報を要求するか、或いはコアネットワーク又はUEにより送出されたUEのページング情報を受信するように具体的に構成される。
【0193】
任意選択で、アクセスネットワークデバイスは、受信モジュールと、第3の決定モジュールとを更に含む。受信モジュールは、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、コアネットワークにより送出されたUEの下りリンクデータを受信するように構成される。第3の決定モジュールは、UEの下りリンクデータに基づいて、ページングメッセージをUEに送出することを決定するように構成され、それにより、UEは、RRC接続非アクティブ状態からRRC接続状態に入る。
【0194】
この実施例において提供されるアクセスネットワークデバイスは、実施例4〜実施例6における方法を実行するように構成されてもよい。具体的な実現方式及び技術的効果は同様であり、詳細はここでは再び説明しない。
【0195】
図10は、実施例9によるUEの概略構成図である。図10に示すように、この実施例において提供されるUEは、送出モジュール21と、受信モジュール22と、制御モジュール23と、記憶モジュール24とを含む。
【0196】
送出モジュール21は、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0197】
受信モジュール22は、UEがRRC接続状態を出るとき、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドであり、アクセスネットワークデバイスにより送出されたコマンドを受信するように構成され、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドは、アクセスネットワークデバイスによりUEのRRC接続非アクティブ状態指示情報に基づいて送出される。制御モジュール23は、RRC接続非アクティブ状態に入るコマンドに従って、RRC接続非アクティブ状態に入るようにUEを制御するように構成される。記憶モジュール24は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入った後に、UEのコンテキスト情報を記憶するように構成される。
【0198】
この実施例では、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0199】
任意選択で、UEは、決定モジュールを更に含む。決定モジュールは、UEのページング機会を決定するように構成される。受信モジュール22は、決定モジュールにより決定されたページング機会に、アクセスネットワークデバイスにより送出されたページングメッセージを受信するように更に構成され、ページングメッセージは、UEページングアイデンティティを含み、UEページングアイデンティティは、UEのアクセス層アイデンティティである。制御モジュール23は、ページングメッセージに基づいて、RRC接続状態に入るプロセスをアクセスネットワークデバイスに対して開始するように更に構成される。具体的には、決定モジュールは、UEのアクセス層アイデンティティに基づいて、UEのページング機会を決定する。
【0200】
この実施例において提供されるUEは、実施例1〜実施例6における方法を実行するように構成されてもよい。具体的な実現方式及び技術的効果は同様であり、詳細はここでは再び説明しない。
【0201】
図11は、実施例10によるコアネットワークデバイスの概略構成図である。図11に示すように、この実施例において提供されるコアネットワークデバイスは、決定モジュール31と、送出モジュール32とを含む。
【0202】
決定モジュール31は、UEについての情報に基づいて、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを決定するように構成され、UEのRRC状態は、RRC接続状態と、RRC接続非アクティブ状態と、RRCアイドル状態とを少なくとも含む。
【0203】
送出モジュール32は、決定モジュール31が、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適していると決定したとき、UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報をアクセスネットワークデバイスに送出するように構成され、RRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0204】
UEについての情報は、以下の情報、すなわち、UEのタイプ、UEの加入情報、UEのために追加されるベアラについての情報、UEのために追加されるネットワークスライスについての情報、及びUEのために追加されるサービスフローについての情報のうち少なくとも1つを含む。UEのRRC接続非アクティブ状態指示情報は、以下の情報、すなわち、UEにより設定されたベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローのうち少なくとも1つのRRC接続非アクティブ状態指示情報、及びUEのデバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報のうち少なくとも1つを含み、デバイス粒度のRRC接続非アクティブ状態指示情報は、UEの全てのベアラ、ネットワークスライス及びサービスフローがRRC接続非アクティブ状態に入るのに適しているか否かを示すために使用される。
【0205】
図12は、実施例11によるアクセスネットワークデバイスの概略構成図である。図12に示すように、この実施例において提供されるアクセスネットワークデバイスは、プロセッサ41と、送信機42と、受信機43と、メモリ44とを含む。送信機42、受信機43及びメモリ44は、バスを使用することによりプロセッサ41に接続される。送信機42は、データを他のデバイスに送出するように構成される。受信機43は、他のデバイスにより送出されたデータを受信するように構成される。メモリ44は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサ41は、メモリ44に記憶されたプログラムを実行するように構成され、それにより、アクセスネットワークデバイスは、方法の実施例におけるいずれかの方法を実行するように構成される。
【0206】
図13は、実施例12によるUEの概略構成図である。図13に示すように、この実施例において提供されるUEは、プロセッサ51と、送信機52と、受信機53と、メモリ54とを含む。送信機52、受信機53及びメモリ54は、バスを使用することによりプロセッサ51に接続される。送信機52は、情報を他のデバイスに送出するように構成される。受信機53は、他のデバイスにより送出された情報を受信するように構成される。メモリ54は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサ51は、メモリ54に記憶されたプログラムを実行するように構成される。この実施例におけるUEは、方法の実施例におけるいずれかの方法を実行するように構成されてもよい。
【0207】
図14は、実施例13によるコアネットワークデバイスの概略構成図である。図14に示すように、この実施例において提供されるコアネットワークデバイスは、プロセッサ61と、送信機62と、受信機63と、メモリ64とを含む。送信機62、受信機63及びメモリ64は、バスを使用することによりプロセッサ61に接続される。送信機62は、情報を他のデバイスに送出するように構成される。受信機63は、他のデバイスにより送出された情報を受信するように構成される。メモリ64は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサ61は、メモリ64に記憶されたプログラムを実行するように構成され、それにより、コアネットワークデバイスは、方法の実施例におけるいずれかの方法を実行するように構成されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14