特許第6732336号(P6732336)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6732336
(24)【登録日】2020年7月10日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】定規
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/04 20060101AFI20200716BHJP
   A62C 8/00 20060101ALI20200716BHJP
【FI】
   G01B3/04
   A62C8/00
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-130004(P2017-130004)
(22)【出願日】2017年7月1日
(65)【公開番号】特開2019-12048(P2019-12048A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2020年1月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517299009
【氏名又は名称】花澤 俊之
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】花澤 俊之
【審査官】 仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第8307564(US,B1)
【文献】 実開昭54−70550(JP,U)
【文献】 実開昭52−109714(JP,U)
【文献】 特開2000−161902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/30−3/32
G01B 3/04−3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直角三角形の直角を挟む二辺それぞれが前記二辺それぞれに略垂直な直線によって切り取られた五角形である主板材と、
前記主板材の前記二辺のそれぞれの側辺面に接続される一定幅の第一の幅板材と、を備え、
前記第一の幅板材の平面は前記主板材の平面と略垂直となっている定規。
【請求項2】
前記第一の幅板材は、前記第一の幅板材が接続される前記主板材の辺と同じ長さである請求項1記載の定規。
【請求項3】
前記主板材の、前記第一の幅板材が接続された前記二辺に接続される辺それぞれに、第二の幅板材を備える請求項1記載の定規。
【請求項4】
前記幅板材の幅は、7cm以上13cm以下である請求項1記載の定規。
【請求項5】
前記幅板材の長さの少なくとも一方が、50cmである請求項1記載の定規。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定規に関する。特に、本発明は小型ポンプ操法等屋外において距離を測る際に好適に用いることのできる定規に関する。
【背景技術】
【0002】
小型ポンプ操法とは、火災等を効果的に鎮火するための方法であり、具体的には、小型ポンプ、複数のホース及び人員を適切な位置に配置し、所定の動作によって小型ポンプとホースを接続し、鎮火作業に入る方法である。
【0003】
小型ポンプ操法においては、効果的な鎮火作業を行うため、小型ポンプ、複数のホース及び人員は、それぞれ適切な位置に正確に配置しなければならない。具体的な配置などについては、例えば下記非特許文献1に記載がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】http://www.hyogoshoubou.jp/mono/souhouimg23/pdf/04_kogatapump.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、小型ポンプ、複数のホース及び人員は、それぞれ適切な位置に迅速に配置しなければならないものの、何もない状態では上記各要素を正確に配置することは困難である。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、より迅速かつ正確に小型ポンプやホースを配置するために好適な定規を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する一観点に係る定規は、直角三角形の直角を挟む二辺それぞれが前記二辺それぞれに略垂直な直線によって切り取られた五角形である主板材と、主板材の二辺のそれぞれの側辺面に接続される一定幅の第一の幅板材と、を備え、第一の幅板材の平面は主板材の平面と略垂直となっているものである。
【0008】
また、本発明の他の一観点に係る定規は、一定幅の第一の幅板材と、第一の幅板材の平面に対し、平面が略垂直となるよう接続される取手と、幅板材の長軸側端面に接続される第二の幅板材と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
以上本発明は、より迅速かつ正確に小型ポンプやホース等の要素を配置するために好適な定規となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第一の定規の概略図である。
図2】第二の定規の概略図である。
図3】第二の定規の概略図である。
図4】小型ポンプ操法において配置する各要素の概略を示す図
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態及び実施例における具体的な例示にのみ限定されるわけではない。
【0012】
本実施形態において、定規は、主として二種類用いられる。一つは直角三角形の直角以外の角の二頂点近傍が切り取られた五角形状の平面板が主要な骨格の定規(以下「第一の定規」という。)であり、もう一つは直線状に延伸した部分が主要な骨格の定規(以下「第二の定規」という。)である。
【0013】
本実施形態では、第一の定規1と第二の定規2を用い、適宜必要な個所において用いることで、小型ポンプ操法において正確かつ迅速に各要素を配置することができる。
【0014】
(第一の定規)
まず、第一の定規1は、直角三角形の直角を挟む二辺それぞれが、二辺それぞれに略垂直な直線によって切り取られた五角形である主板材11と、主板材11の上記二辺のそれぞれの側辺面に接続される一定幅の第一の幅板材12と、を備えており、第一の幅板材12の平面は主板材11の平面と略垂直となっている。この概略を図1に示しておく。また、主板材11の平面内側には孔111が形成されている。
【0015】
本定規は、上記の構成を採用することで、主板材11の平面を設置面に垂直に立てた場合において二つの垂直を確保することができ、また、先端が鋭利でないため、先端が配置する要素の下に潜り込んでしまう虞を防止することができる。またもちろん、先端が鋭利でないため要素等に対し刺さりにくくする等安全性を確保することができる。
【0016】
第一の定規1のいずれの材質も、屋外で使用しても変形しない程度の硬さを備えたものであれば限定されず、例えば金属、樹脂、木材等を例示することができる。金属の場合、限定されるわけではないがアルミニウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、チタン又はこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金等の金属であることが好ましく、軽量化の観点からはマグネシウム、アルミニウム又はこれを含む合金であることがより好ましく、アルミニウムは難燃性であるためより好ましい。また、樹脂の場合、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、フェノール樹脂又はこれらいずれかを含む混合樹脂を例示することができるがこれに限定されない。
【0017】
第一の定規1における主板材11は、第一の定規1の主要な骨格の一つであり、上記の通り、直角三角形の直角を挟む二辺それぞれが、二辺それぞれに略垂直な直線によって切り取られた五角形であり、内側に孔111が形成されている。
【0018】
ここで、「略垂直」とは、完全な垂直を含むことはもちろんであるが、実際の製造工程において生じうる製造誤差の範囲を含む意味で用いられる。より具体的には5度程度の製造誤差を考慮すると、85度以上95度以下である。(以後「略垂直」という場合において同様である。)
【0019】
主板材11では、内側に孔が形成されていることで更なる軽量化、持ち運びがしやすくなるといった効果がある。またこの場合において孔は、複数箇所あけられていることが好ましい。複数箇所あけられることにより、主板材11を把持しやすくなるといった利点がある。より具体的には、辺を備える多角形状の孔が複数設けられており、孔の多角形状の少なくとも一辺が、主板材11におけるいずれかの辺又は他の孔の多角形の一辺と略平行に形成されていることが好ましい。このようにすることで、主板材に略平行な部分を形成することが可能となり、その略平行な部分が把持しやすい把持部分となる。
【0020】
また主板材11の形状の基本となる直角三角形は、限定されるわけではなく、例えば二等辺直角三角形でもよいが、それぞれ辺の異なる直角三角形であれば、複数の長さを素早く確認することができるため好ましい。より具体的には、切り取られた後の一辺の長さが50cmであることが好ましい。小型ポンプ操法においては、50cmの幅で設置しなければならないものが多く、一辺を50cmとすることで、より迅速かつ正確な距離を測ることが可能となる。なお、他辺の切り取られた後の一片の長さは適宜調整可能であるが、上記辺と同様50cmの幅であることとしてもよく、また30cmとしてもよい。
【0021】
また主板材11は、強度を確保する観点から、厚みを持っている。この厚みは適宜調整可能であるが、5mm以上2cm以下であることが好ましく、より好ましくは1cm以下の範囲である。厚みを持たせることで、後述する一定の幅板材を安定的に接続・固定することが可能となる。
【0022】
また第一の定規1において、第一の幅板材12は、一定の幅を備えたものであって、主板材11の側辺面において、この第一の幅板材12の平面121が主板材11の平面112と略垂直となるよう接続されている。このようにすることで、主板材11を地面に対し寝かせて(平面が略平行となるよう)配置した場合でも、隙間が存在するため主板材11を容易に持ち上げることが可能となる。特に、幅板材12の中心線上に主板材11を接続することで、平行に配置した場合でも、主板材11と地面の間に間隙を持たせることが可能となり、小型ポンプ操法において配置する各要素の下に主板材11が入り込んで引っかかってしまうことを防止することができ、より迅速かつ正確な距離の測定が可能となる。
【0023】
また、第一の幅板材の材質は、上記主板材と同様のものを採用することができる。またこの厚みも、主板材11と同様のものとすることが好ましい。
【0024】
また、第一の定規1の第一の幅板材12の幅としては、特に限定されるわけではないが、7cm以上13cm以下であることが好ましく、より好ましくは10cmである。7cm以上とすることで、主板材11を地面に対し寝かせたとしても少なくとも3cm程度の隙間を形成することができる。また、13cm以下とすることで不必要に高くなる虞を抑えることができる。また、10cmとすれば、主板材11を地面に対して立て第一の幅板材12を地面に接地した場合、その幅が10cmとなる。小型ポンプ操法において10cmで設置する箇所は多数あり、この値とすることで迅速かつ正確に距離を測ることができる。
【0025】
また、第一の定規1の第一の幅板材12は、上記の通り、基本となった直角三角形の直角を挟む二つの辺のそれぞれに設けられている。このようにすることで、主板材11を地面に接することなく地面に平行に配置することが可能となる。この結果、上記の通り主板材11が地面に配置した小型ポンプ操法の各要素の下に入ってしまうことを確実に防止することができるとともに、安定的に間隙を設けることが可能となり、持ち上げやすくなるといった効果がある。
【0026】
第一の幅板材12は、主板材11の上記直角を挟む二辺に接続されているが、それぞれの端部は主板材11の接続された辺と同じ長さであることが好ましい。このようにすることで、重心を安定させて確実に主板材11を地面と略平行に保つことが可能となり、主板材等の定規が小型ポンプ操法における各要素に引っかかってしまうことを防止することが可能となる。
【0027】
また、本定規1では、主板材11の、第一の幅板材12が接続された二辺に接続される辺それぞれに、第二の幅板材13を備えている。
【0028】
ここで、第二の幅部材13の材質は、上記主板材及び第一の幅板材12と同様である。またこの厚みも、主板材11と同様のものとすることが好ましい。
【0029】
本定規では、第一の幅板材12を備えることで、上記した通りの効果を得ることができるが、主板材と第一の幅板材12の端面はいわゆるT字状となっている。このような場合、例えば主板材を立てる場合、第一の幅板材12は地面に接することとなるが、この第一の幅板材12が例えば小型ポンプ操法における要素の下に入り込んでしまうおそれがある。このため、更に第二の幅板材13を用いることで、このような場合でも要素の下に入ってしまわないようにすることが可能となる。
【0030】
なお、本定規において、上記の通り第一の幅板材12及び第二の幅板材13の「第一」及び「第二」は、配置する位置が異なるため説明をわかりやすくする観点から用いるものにすぎない。後述の第二の定規において同じである。
【0031】
(第二の定規)
また、第二の定規2は、一定幅の第一の幅板材21と、第一の幅板材21の平面に対し、平面が略垂直となるよう接続される取手22と、第一の幅板材21の長軸側端面に接続される第二の幅板材23と、幅板材21の取手が接続されている面とは反対の面に、脚部材24が接続されている。この概略を図2に示しておく。
【0032】
第二の定規2の第一の幅板材21は、上記第一の定規1における主板材11及び幅板材12と同様の構造をとることができ、一定の幅を備えた帯状の部材となっている。この第一の幅板材の長さとしては、限定されるわけではないが、例えば50cmであることが好ましく、幅としては、7cm以上13cm以下であることが好ましいが、10cmであることが小型ポンプ操法における寸法測定をより簡便にする観点から好ましい。
【0033】
また第二の定規2は、上記の通り取手22を備えている。取手22を備えることで、第二の定規2を地面に設置した場合でも把持しやすくなる。取手22としては、限定されるわけではないが、孔が形成された一定の幅板材であって、幅板材21の平面211に略垂直に接続されるものであることが好ましい。このようにすることで、この穴に指を挿入し、安定的に把持することができる。ただしこの幅は、幅板材21の幅よりも小さいことが迅速かつ正確な距離の測定において好ましい。
【0034】
また、取手の材質も、上記主板材と同様のものを採用することができる。またこの厚みも、主板材11と同様のものとしておくことが好ましい。
【0035】
第二の定規2の第二の幅板材23は、第一の幅板材21の端側面に備えられるものであり、両端側面それぞれに設けられていることが好ましい。第二の幅板材23を設けることで、両端側面に壁を設け、幅板材21が地面に配置した小型ポンプ操法の各要素の下に入ってしまうことを確実に防止することができるいわゆる保護板としての機能を有する。
【0036】
また第二の定規2の脚部材24は、第一の幅板材において取手22が接続されている面とは反対の面に接続されている。これにより、第一の幅板材21が直接地面と触れてしまうことを防止することが可能となる。直接地面と触れる場合、設置面積が大きくなるため、急に定規2を持ち上げようとする場合、地面と幅板材21との間の負圧により持ち上げる方向に対する抵抗となってしまう場合があるが、脚部24を設けておくことで抵抗を少なくすることができるとともに、第一の幅板材21を高くし、これが地面に配置した小型ポンプ操法の各要素の下に入ってしまうことを確実に防止することができるようになる。
【0037】
上記の観点から、脚部24は、幅板材21が地面に対して略平行に設置できるよう構成されていることが好ましい。具体的には、幅板材21に略平行な端面を備えていること、又は、同じ高さの複数の板状の部材を複数接続して幅板材21に略平行な接点を備えるようにしておくことが好ましい。この場合のイメージを図3に示しておく。
【0038】
以上本実施形態によって、より迅速かつ正確に小型ポンプやホースを配置するための定規を提供することができる。
【0039】
(小型ポンプ操法における要素設置)
ここで、上記定規を用いた小型ポンプ操法における各要素の設置について具体的に説明する。小型ポンプ操法については、上記非特許文献1に記載の方法が一般的であり、これに基づき説明する。なお図4は、小型ポンプ操法において配置する各要素の概略を示す図である。
【0040】
本図で示すように各要素は、直線状に各要素が並ぶことを基本に配置されておいる。具体的には、小型ポンプ91を地面に設置する。また小型ポンプ91にはこれを駆動する際に用いられる略円形となるよう巻かれた3本のホース92、放水先端にとりつけるための管槍93、枕木94、トビ95、上記三本のホースと同様略円形となるよう巻かれた吸管96を所定の間隔をもって配置する必要がある。
【0041】
より具体的には、小型ポンプと最寄りのホース92の間は50cm、3本のホース92の各間は10cm、ホース92と管槍93の間は10cm、小型ポンプ91と枕木94の間は50cm、枕木94とトビ95の間は10cm、トビと吸管96の間は10cmと、基本的に50cm又は10cmの間隔で配置しなければならない。
【0042】
以上の配置から明らかなように、上記の定規を用いることで、迅速かつ正確に、各要素を50cm又は10cmの間隔にて正確に配置することができる。
【0043】
なお、本発明は、小型ポンプ操法において非常に顕著な効果をもたらすものであるが、正確な配置を実現するものであれば、寸法を適宜変化させることで小型ポンプ操法以外の用途に用いることが可能であり、用途は限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、少なくとも、小型ポンプ操法において用いられる定規として産業上利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4