(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6732786
(24)【登録日】2020年7月10日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】多入力スケーラブル整流器のドループ検出器
(51)【国際特許分類】
G01R 19/165 20060101AFI20200716BHJP
【FI】
G01R19/165 K
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-550179(P2017-550179)
(86)(22)【出願日】2016年3月25日
(65)【公表番号】特表2018-512589(P2018-512589A)
(43)【公表日】2018年5月17日
(86)【国際出願番号】US2016024189
(87)【国際公開番号】WO2016160559
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年3月5日
(31)【優先権主張番号】14/670,996
(32)【優先日】2015年3月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ベネラス、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】スワミナサン、アショク
【審査官】
永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−241859(JP,A)
【文献】
特開平9−182291(JP,A)
【文献】
特開平5−111170(JP,A)
【文献】
実開昭62−135532(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0192636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/165
G01R 31/28
G01R 31/00
G06F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の供給電圧におけるドループを検出するための装置であって、
ドループを検出するための複数の手段と、ドループを検出するための各手段は、前記複数の供給電圧のうちの1つの供給電圧を受け取り、ドループを検出するための各手段は、前記供給電圧における前記ドループを検出するための入力追跡ループを含む、
ドループを検出するための前記複数の手段の出力を結合するための手段と、
前記ドループが前記供給電圧において検出されたとき、制御電圧を出力するために結合するための前記手段に結合された比較するための手段と
を備え、
ここにおいて、ドループを検出するための各手段は、ドループを検出するための他の手段が少なくとも1つのドループを検出する一方で、前記供給電圧においてドループが検出されないとき、結合するための前記手段からドループを検出するための各手段を切断するための手段を含む、装置。
【請求項2】
ドループを検出するための各手段は、ドループを検出するための前記複数の手段の間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を実質的に減らすための手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
請求項1に記載の前記装置を備える、ドループ検出器であって、
複数の入力ノードと、各入力ノードは、前記複数の供給電圧のうちのそれぞれの前記供給電圧を受け取るように構成される、
出力ノードと、
ドループを検出するための前記複数の手段を含む複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、各入力ノードに結合された入力端子と、前記出力ノードに結合された出力端子と、各入力ノードに結合された前記供給電圧における前記ドループを検出し、前記供給電圧において前記ドループが検出されたとき、前記出力端子上の前記供給電圧に追従する出力電圧を出力するための電圧フォロワとして構成される入力追跡ユニットとを備える、
前記出力ノードに結合され、前記ドループが検出されたとき、前記制御電圧を出力するように構成された、比較するための前記手段を含むコンパレータと
さらに備える、ドループ検出器。
【請求項4】
各検出器モジュールは、前記複数の検出器モジュールのうちの他の検出器モジュールが前記複数の入力ノードのうちの他の入力ノードにおいて少なくとも1つのドループを検出する一方で、各検出器モジュールがそれの入力においてドループを検出しないとき、前記出力ノードから各検出器モジュールの前記出力端子を一時的に切断するために非線形フィードバックを提供するように構成される、請求項3に記載のドループ検出器。
【請求項5】
各検出器モジュールは、前記入力端子と前記入力追跡ユニットとの間に配置された交流(AC)結合モジュールをさらに備える、請求項3に記載のドループ検出器。
【請求項6】
前記AC結合モジュールは、キャパシタおよび抵抗器を含むハイパスフィルタを形成するように構成される、請求項5に記載のドループ検出器。
【請求項7】
前記入力追跡ユニットは、
ゲート端子、ソース端子、およびドレイン端子を含む第1のp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタと、
前記第1のPMOSトランジスタの前記ゲート端子に結合された出力ピンと、前記第1のPMOSトランジスタの前記ソース端子に結合された負の入力ピンと、前記AC結合モジュールの前記キャパシタを通じて各検出器モジュールの前記入力端子に結合された正の入力ピンを含む演算増幅器と
を備える、請求項6に記載のドループ検出器。
【請求項8】
前記第1のPMOSトランジスタの前記ソース端子および電圧源に結合された第1の電流源をさらに備える、請求項7に記載のドループ検出器。
【請求項9】
各検出器モジュールは、前記第1のPMOSトランジスタの前記ドレイン端子に結合され、前記複数の検出器モジュールの間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を減らすように構成されたオフセットキャンセルモジュールをさらに備える、請求項7に記載のドループ検出器。
【請求項10】
前記オフセットキャンセルモジュールは、n型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタ、第2のPMOSトランジスタ、抵抗器、キャパシタ、および第2の電流源を含む電圧クランプを備える、請求項9に記載のドループ検出器。
【請求項11】
前記第2のPMOSトランジスタおよび電圧源に結合された第3の電流源をさらに備える、請求項10に記載のドループ検出器。
【請求項12】
前記コンパレータは、少なくとも1つの供給電圧において前記ドループが検出されると決定するために前記出力電圧を基準電圧と比較するように構成される、請求項3に記載のドループ検出器。
【請求項13】
所定の範囲内の前記出力電圧の周波数のみをパスするように前記出力ノードと前記コンパレータとの間に配置されたバンドパスフィルタをさらに備える、請求項3に記載のドループ検出器。
【請求項14】
請求項1に記載の前記装置を備える、複数の供給電圧におけるドループを検出するための回路であって、
複数の入力ノードと、各入力ノードは、前記複数の供給電圧のうちのそれぞれの前記供給電圧を受け取るように構成される、
出力ノードと、
ドループを検出するための前記複数の手段を含む複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、入力端子および出力端子を有し、各検出器モジュールの前記入力端子は、前記複数の供給電圧のうちのそれぞれの前記供給電圧を受け取るためのものであり、前記複数の検出器モジュールの出力端子は、前記出力ノードで互いに結合される、
ここにおいて、各検出器モジュールは、前記供給電圧における前記ドループを検出するための前記入力追跡ループをさらに含み、
前記出力ノードに結合され、所定の範囲内の前記出力ノードで電圧の周波数をパスするように構成されたフィルタと、
前記フィルタに結合され、前記供給電圧において前記ドループが検出されたとき、前記制御電圧を出力するように構成された、比較するための前記手段を含むコンパレータと さらに備える、回路。
【請求項15】
各検出器モジュールは、前記複数の検出器モジュールのうちの他の検出器モジュールが前記複数の入力ノードのうちの他の入力ノードにおいて少なくとも1つのドループを検出する一方で、各検出器モジュールがそれの入力においてドループを検出しないとき、前記出力ノードから各検出器モジュールの前記出力端子を一時的に切断するための非線形フィードバックを含む、請求項14に記載の回路。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
分野
[0001] 本発明は、一般的には、ドループ検出器(droop detectors)に関し、より具体的には、多入力、多段スケーラブル整流器(multi-input, multi-stage scalable rectifier)として構成されたドループ検出器に関する。
背景技術
[0002] 通常、集積回路は、外部電源から電力を受け取る。これら集積回路は、多重コアを含み、それらはそれぞれ他の回路に関する異なる外部の電力供給装置によって動き得る。異なるコアは、異なる供給電圧で動作し得る。
【0002】
[0003] 動作中、集積回路は、電力供給ドループ(power supply droop)を受ける可能性がある。ドループは、所定のコアについての供給電圧の一時的な低下として定義され得る。ドループは、多数の回路の同時スイッチング、温度変化、等のような1つ以上の要因によって引き起こされる可能性がある。電力供給ドループを受ける回路は、誤操作(例えば、タイミング不良)を経験する可能性がある。電力供給ドループによって生じる不良は、供給電圧においてドループがない場合には常には繰り返されないため、ソフトの不良と見なされ得る。原因を突き詰めることやそのような不良を明らかにすることは困難である可能性がある。しかしながら、中央処理装置(CPU)のコアのための供給(supply)におけるドループは、訂正されずにそのままである場合、計算誤差の原因となる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
[0004] 本開示は、利得の低下を避けるために、ドループ遷移(droop transitions)なしに段(stages with no droop transitions)を無効にするための非線形フィードバックループ(non-linear feedback loop)を備えた多入力、多段スケーラブル整流器を使用してドループを検出すること提供する。
【0004】
[0005] 一実施形態では、ドループ検出器が開示されている。ドループ検出器は、:複数の入力ノードと、各入力ノードは、供給電圧を受け取るように構成される、;出力ノードと、;複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、各入力ノードに結合された入力端子、出力ノードに結合された出力端子、および各入力ノードに結合された供給電圧におけるドループを検出し、供給電圧においてドループが検出されたとき、出力端子上の供給電圧に追従する(follows)出力電圧を出力するための電圧フォロワ(voltage follower)として構成された入力追跡ユニット(input tracking unit)を備える、;および出力ノードに結合され、ドループが検出されたとき、制御信号を出力するように構成されたコンパレータを含む。
【0005】
[0006] 別の実施形態では、複数の供給電圧におけるドループを検出するための回路が開示されている。回路は、:出力ノードと、;複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、入力端子および出力端子を有し、各検出器モジュールの入力端子は、複数の供給電圧のうちの1つの供給電圧を受け取るものであり、複数の検出器モジュールの出力端子は、出力ノードで互いに結合される、ここにおいて、各検出器モジュールは、供給電圧におけるドループを検出するための入力追跡ループをさらに含む、;出力ノードに結合され、所定の範囲内の出力ノードで電圧の周波数をパスするように構成されたフィルタと、;フィルタに結合され、供給電圧においてドループが検出されたとき、制御信号を出力するように構成されたコンパレータを含む。
【0006】
[0007] 別の実施形態では、複数の供給電圧におけるドループを検出するための装置が開示されている。装置は、ドループを検出するための複数の手段と、ドループを検出するための各手段は、複数の供給電圧のうちの1つの供給電圧を受け取り、ドループを検出するための各手段は、供給電圧におけるドループを検出するための入力追跡ループを含む、;ドループを検出するための複数の手段の出力を結合するための手段と、;供給電圧においてドループが検出されたとき、制御電圧を出力するために結合するための手段に結合された比較するための手段を含む。
【0007】
[0008] 本開示の他の特徴および利点は、例として、本開示の態様を例示する本説明から明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
[0009] 本開示の詳細は、その構造および動作の両方に関して、添付のさらなる図面を検討することによってある程度収集されることができ、それらにおいて同様の参照符号は同様の部分を指す。
【
図1A】[0010]
図1Aは、本開示の一実施形態に従った、供給電圧におけるドループを検出し、クロック周波数を適切に調整するためのシステムの機能ブロック図である。
【
図1B】[0011]
図1Bは、本開示の別の実施形態に従った、供給電圧におけるドループを検出し、クロック周波数を適切に調整するためのシステムの機能ブロック図である。
【
図2A】[0012]
図2Aは、本開示の一実施形態に従った、複数の検出器モジュールを含むドループ検出器の機能ブロック図である。
【
図2B】[0013]
図2Bは、本開示の一実施形態に従った、ドループ検出器の複数の検出器モジュールの概略図である。
【
図3A】[0014]
図3Aは、本開示の一実施形態に従った、ドループ検出器における2つの検出器モジュールの出力の接続を示す。
【
図3B】[0015]
図3Bは、本開示の一実施形態に従った、出力ノードで互いに接続された2つの検出器モジュールの動作を示す。
【
図4】[0016]
図4は、本開示の一実施形態に従った、利得の低下を避けるために、ドループ遷移なしに段を無効にするための非線形フィードバックを備えた多入力、多段スケーラブル整流器を使用してドループを検出するように構成された装置の機能ブロック図である。
【0009】
[0017] 上記のように、CPUのコアのための供給電圧におけるドループは、訂正されずのそのままの場合、計算誤差の原因となる可能性がある。供給電圧の増加がその課題を軽減するが、それは電力消費を増大させる。供給数を増やし、出力を互いに結合させることは、ドループを検出することが困難となるように接続された供給数に反比例する入出力利得を減少させるので、閾値ベースのドループ検出システムは、通常、1つの供給のみをモニタする。供給電圧におけるドループとは異なる供給電圧変動(supply voltage variations)が存在することに留意すべきである。しかしながら、これら供給電圧変動は、予測され、ドループとして検出されるべきではない。例えば、コア(または中央処理装置(CPU))によって引き出される平均電流は、処理されるべき命令数が著しく増加した場合、実質的に増加し得る。処理されるべき命令数の著しい増加が発生し、それに従って平均電流が増加すると、供給電圧は、電力配電ネットワークの抵抗器によって乗じる平均電流の増加と同じ量だけそれの公称値よりも低いと予測される。よって、供給電圧の減少が予測され、コア/CPUは、そのような条件の下で動作するよう設計されるべきである。対照的に、コア/CPUが少量の命令の処理から大量の命令の処理へ遷移する際に供給電圧におけるドループが生じる。よって、ドループは、供給電圧の一時的な(通常、より大きい)減少である。
【0010】
[0018] 本明細書で説明されるような実施形態は、利得の低下を避けるために、ドループ遷移なしに段を無効にするための非線形フィードバックを備えた多入力、多段スケーラブル整流器を使用してドループを検出すること提供する。本説明を読んだ後には、様々な実現およびアプリケーションにおいて本発明をどのように実現するかが明らかになるだろう。本開示の様々な実現が本明細書に説明されることになるが、これら実現は単に例としてのみ提示されているのであって、限定ではないことが理解される。よって、様々な実現のこの詳細な説明は、本開示の範囲または幅を限定するように意図されるべきではない。
【0011】
[0019]
図1Aは、本開示の一実施形態に従った、供給電圧におけるドループを検出し、クロック周波数を適切に調整するためのシステム100の機能ブロック図である。
図1Aの例示された実施形態において、システム100は、本開示の一実施形態に従って、電源110、中央処理装置(CPU)120、ドループ検出器130、およびクロック発生器150を含む。電源110は、電圧Vdd
0、Vdd
1、Vdd
2、Vdd
nをそれぞれ供給している、複数の電力供給装置112、114、116、118を含む。CPU120は、電圧Vdd
0、Vdd
1、Vdd
2、Vdd
nをそれぞれ受け取る、複数のコア122、124、126、128を含む。ドループ検出器130は、Vdd
0、Vdd
1、Vdd
2、Vdd
nもまたそれぞれ受け取る、複数の検出器モジュール132、134、136、138、およびコンパレータ140を含む。すなわち、モジュール132はVdd
0を受け取り、モジュール134はVdd
1を受け取り、モジュール136はVdd
2を受け取り、モジュール138はVdd
nを受け取る。検出器モジュール132、134、136、138の出力は、ドループ検出器130のための単一の出力(V
out)を形成するために互いに結びつけられている。
【0012】
[0020] 検出器モジュール132、134、136、138の出力(V
out)は、コンパレータ140の入力の1つに結合され、それは、V
outを基準電圧(V
ref)と比較し、V
outがV
refを下回るときに制御信号(V
control)を出力する。代替において、検出器モジュール132、134、136、138の出力(V
out)は、所定の範囲内の出力電圧の周波数のみをパスするためにバンドパスフィルタ142を通じてコンパレータ140に結合される。クロック発生器150は、位相ロックループ(PLL)152、周波数分割ユニット154、およびダイプレクサ156を含み、それは、2つの入力:(1)PLLの直接出力および(2)PLLのN分割出力を受け取る。PLLのN分割(divide-by-N)出力は、PLLの直接出力のN倍の持続時間を有し、それの位相は、PLLの直接出力の位相と一致(coherent with)し得る。コンパレータ140の出力は、2つのクロック信号のうちの1つを選択するためにダイプレクサ156を制御する。コンパレータ140がドループ検出器130によって検出された少なくとも1つのドループに応答して信号を出力するとき、コンパレータ140の出力信号は、ダイプレクサ156においてPLLのN分割出力を選択する(「1」入力を選択する)。別の方法で、コンパレータ140の出力信号は、ダイプレクサ156においてPLLの直接出力を選択する(「0」入力を選択する)。クロック発生器150の出力は、複数のコア122、124、126、128のクロック出力に結び付けられる。
【0013】
[0021]
図1Bは、本開示の別の実施形態に従った、供給電圧におけるドループを検出し、クロック周波数を適切に調整するためのシステム160の機能ブロック図である。
図1Bに例示された実施形態において、システム160は
図1Aに示されたシステム100に含まれていたモジュールの全てを含むが、システム160はさらに、それのクロック入力におけるコア毎に専用の周波数分配器170、172、174、または176を含む。よって、システム160では、各コアの動作周波数がグローバルクロック周波数の一部(fraction)であるように構成されることができる。さらに、コア毎の専用の周波数分配器170、172、174、または176の分周比(すなわち、N
0、N
1、N
2、...N
n)は、コア間の所望のインターフェースによって、同じまたは異なる可能性がある。
【0014】
[0022]
図2Aは、本開示の一実施形態に従った、検出器モジュール132、134、136、138を含むドループ検出器130の機能ブロック図である。
図2Aの例示された実施形態において、ドループ検出器130は、複数の入力ノード(in
0、in
1、in
2、...、in
n)、出力ノード(out)、および複数の検出器モジュール132、134、136、138を含む。各入力ノードは、供給電圧(V
dd0、V
dd1、V
dd2、...、またはV
ddn)を受け取るように構成される。出力ノード(out)は、出力電圧(V
out)を出力するように構成される。各検出器モジュール132、134、136、または138は、各入力ノード(in
0、in
1、in
2、...、またはin
n)に結合された入力端子(A)、出力ノード(out)に結合された出力端子(B)、および入力端子(A)および出力端子(B)に結合された入力追跡ユニット220を含む。一実施形態において、入力追跡ユニット220は、(a)供給電圧においてドループが検出されたとき、出力端子上への入力ノードにおける供給電圧の変化に追従する(電圧フォロワ)、または(b)供給電圧においてドループが検出されないとき、出力端子を出力ノードから一時的に切断する(disconnect)ように構成される。
【0015】
[0023]
図2Aにおいて、各検出器モジュール132、134、136、または138は、入力端子(A)と入力追跡ユニット220との間に配置された交流結合モジュール210をさらに含み、キャパシタおよび抵抗器を含むハイパスフィルタを形成するように構成される。各検出器モジュール132、134、136、または138は、出力端子が出力ノードで互いに結合されたとき、複数の検出器モジュール間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差(mismatch-induced droop detection range differences)を実質的に減らすように構成されるオフセットキャンセルモジュール230をさらに含む。オフセットキャンセルモジュール230は、入力追跡ユニット220と交流(AC)結合モジュール210に結合される。ドループ検出器130は、出力電圧(V
out)を受け取り、出力電圧(V
out)を基準電圧(V
ref)と比較するように構成されたコンパレータ140をさらに含む。上記のように、検出器モジュール132、134、136、138の出力(V
out)は、所定の範囲内の出力電圧の周波数のみをパスするためにバンドパスフィルタ142を通じてコンパレータ140に結合されることができる。
【0016】
[0024]
図2Bは、本開示の一実施形態に従った、ドループ検出器130の検出器モジュール132、134、136、138の回路図である。
図2Bの例示された実施形態は、検出器モジュールのカスケード表示(cascade)の最上部にあるため、供給電圧Vdd
nを受け取る検出器モジュール138の回路図のみを示す。しかしながら、他の検出器モジュール132、134、136の各々が検出器モジュール138のそれと同じ回路図と同じ要素を含むことに留意すべきである。唯一の違いは入力供給電圧である。検出器モジュール132は、供給電圧Vdd
0を受け取り、検出器モジュール134は、供給電圧Vdd
1を受け取り、検出器モジュール136は、供給電圧Vdd
2を受け取る。上記のように、検出器モジュール132、134、136、138の出力は、単一出力(V
out)を形成するために互いに結びつけられている。
【0017】
[0025]
図2Bは、AC結合モジュール210、入力追跡ユニット220、およびオフセットキャンセルモジュール230を含む検出器モジュール138を示す。AC結合モジュール210は、所望の周波数を超えた入力変動のみを追跡するためにハイパスフィルタを形成する抵抗器214およびキャパシタ212を含み、それは、抵抗器214およびキャパシタ212の値を変化させることで調整されることができる。AC結合モジュール210はまた、ドループ検出器130を動作させる電源にDC負荷を提供することを回避する。入力追跡ユニット220は、電圧フォロワを形成するp型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(p−MOSFETまたはPMOSトランジスタ)224および演算増幅器(op amp)222を含む。PMOSトランジスタ224は、ゲート端子、ソース端子、およびドレイン端子を含む。op amp222は、PMOSトランジスタのゲート端子に結合された出力ピンと、ソース端子に結合された負の入力ピン(negative input pin)と、AC結合モジュールのキャパシタを通じて各検出器モジュールの入力端子に結合された正の入力ピン(positive input pin)を含む。よって、op amp222の負の入力端子(in
n)は、op amp222の正の入力端子(in
p)に追従する。PMOSトランジスタ224の使用は、入力追跡ユニット220が、in
pにおける立ち下がり電圧(negative-going voltages)を追跡および検出することを可能にする。別の実施形態において、入力追跡ユニット220がin
pにおける立ち上がり電圧(positive-going voltages)を追跡および検出することを可能にするために、n型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(n−MOSFETまたはNMOSトランジスタ)が使用されることができる。オフセットキャンセルモジュール230は、PMOSトランジスタ232、抵抗器234、キャパシタ236、電流源238、および電圧クランプと称されるNMOSトランジスタ240を含む。一実施形態において、オフセットキャンセルモジュール230は、検出器モジュール132、134、136、138間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を、それらユニットの出力が互いに結び付けられたとき、実質的に減らすように構成される。電流源250、252は、検出器モジュール130の適切な動作のために適度な電流を提供する。電流源252は、PMOSトランジスタ224のソース端子および電圧源(V
DD)に結合される。電流源250は、PMOSトランジスタ232および電圧源に結合される。
【0018】
[0026]
図3Aは、本開示の一実施形態に従った、ドループ検出器における2つの検出器モジュール132、134の出力の接続を示す。
図3Aの例示された実施形態において、検出器モジュール132は、供給電圧Vdd
0を受け取り、その一方で、検出器モジュール134は、供給電圧Vdd
1を受け取る。さらに、検出器モジュール132の出力端子312は、検出器モジュール134の出力端子314に接続される。
【0019】
[0027]
図3Bは、本開示の一実施形態に従った、出力ノード310で互いに接続された2つの検出器モジュール132、134の動作を示す。
図3Bの例示された実施形態において、検出器モジュール132は、公称電圧(nominal voltage)からのドループ350を含む、供給電圧Vdd
0を受け取り、その一方で、検出器モジュール134は、電圧にドループ354がない、供給電圧Vdd
1を受け取る。
【0020】
[0028] 検出器モジュール132におけるop amp222
0の正の入力端子(in
p)は、ドループ350を追跡し、それは、負のスパイク351ではop amp222
0の出力において、負の電圧スパイク352では検出器モジュール132の出力端子312およびop amp222
0の負の入力端子(in
n)において反映される。負の電圧スパイク351は、検出器モジュール132の出力端子312が供給電圧Vdd
0にドループが存在することを示すことができるように、PMOSトランジスタ224
0に伝導させる。この処理は、入力追跡ループ320に含まれる。その一方で、検出器モジュール134におけるop amp222
1の正の入力端子(in
p)は、供給電圧Vdd
1にドループ(例えば、入力354)がないので、それのバイアス電圧を保持する。検出器モジュール134の負の入力端子(in
n)は正の入力端子(in
p)に追従すべきだが、結果は異なる。検出器モジュール134におけるop amp222
1の負の入力端子(in
n)が検出器モジュール132におけるop amp222
0の負の入力端子(in
n)に接続されるので(出力端子312は出力ノード310を通じて出力端子314に接続されるので)、検出器モジュール132におけるop amp222
0の負の入力端子(in
n)における負のスパイク352は、検出器モジュール134におけるop amp222
1に、立ち上がりパルス360を出力させ、それは、PMOSトランジスタ224
1の電源をオフにする。この処理は、非線形フィードバックループ370に含まれる。これはまた、他の検出器モジュールがそれらのそれぞれの入力(例えば、入力350)においてドループを検出する一方で、それらのそれぞれの入力においてドループ(例えば、入力354)を検出しない検出器モジュールを一時的に無効にするように各検出器モジュールの非線形フィードバックループ370が構成されるという点で、ドループ検出器130に付加利益(added benefit)を提供する。よって、ドループが検出されないとき、検出器モジュール134の出力端子314からトランジスタ224
1のソース端子を一時的に切断する(切断340参照)およびPMOSトランジスタ224
1の電源をオフにすることによって、ドループ検出器130は、ドループ検出のない検出器モジュールを出力(V
out)の利得の低下から防ぐ。ドループ検出器130の構成はまた、検出器モジュール132、134、136、138間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を、それらの出力が互いに結び付けられたとき、実質的に減らすように動作するオフセットキャンセルループ330を含む。
【0021】
[0029]
図4は、本開示の一実施形態に従った、利得の低下を避けるために、ドループ遷移なしに段を無効にするための非線形フィードバックを備えた多入力、多段スケーラブル整流器を使用してドループを検出するように構成された装置の機能ブロック図である。装置400は、複数の供給電圧受取ユニット410、出力結合ユニット420、および複数の検出器モジュール430を含む。各供給電圧受取ユニット410は、供給電圧(V
dd0、V
dd1、V
dd2、...、またはV
ddn)を受け取るように構成される。出力結合ユニット420は、複数の検出モジュール430の出力を結合し、出力端子において出力電圧(V
out)を出力するように構成される。各検出器モジュール430は、各供給電圧受取ユニット410に結合される。各検出器モジュール430はまた、(a)供給電圧においてドループが検出されたとき、出力端子上への各供給電圧受取ユニット410における供給電圧の変化に追従する、または(b)供給電圧においてドループが検出されないとき、出力端子を一時的に切断するように構成された入力追跡ユニットを含む。各検出器モジュール430は、ハイパスフィルタを形成するための交流(AC)結合ユニット、および出力端子が互いに結合されたとき、複数の検出器モジュール430間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を実質的に減らすように構成されたオフセットキャンセルユニットをさらに含む。装置400は、出力電圧(V
out)を受け取り、出力電圧(V
out)を基準電圧(V
ref)と比較するように構成されたコンパレータユニット440をさらに含む。
【0022】
[0030] 本開示のいくつかの実施形態が上述されたが、本開示の多くの変形が可能である。さらに、様々な実施形態の特徴は、上述した組み合わせとは異なる組み合わせで組み合わせられ得る。また、明確で簡潔な説明のために、システムおよび方法の多くの説明が簡略化されている。多くの説明が特定の基準の構造および用語を使用する。しかしながら、開示されたシステムおよび方法は、より広く適用可能である。
[0031] 当業者は、本明細書で開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的なブロックおよびモジュールは、様々な形態で実現されることができると認識するだろう。いくつかのブロックおよびモジュールは、概してそれらの機能の観点から上述された。そのような機能がどのように実現されるかは、システム全体に課せられる設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を、特定のアプリケーションごとに様々な方法で実現することができるが、そのような実現の決定は本開示の範囲から逸脱を生じさせるものと解釈されるべきでない。さらに、モジュール、ブロック、またはステップ内の機能のグループ分けは、説明を容易にするためのものである。特定の機能またはステップは、本開示から逸脱することなく1つのモジュールまたはブロックから動かされる(moved from)ことができる。
【0023】
[0032] 本明細書で開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、ユニット、ステップ、構成要素、およびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組み合わせのようなプロセッサで実現または実施されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであることができるが、代替として、プロセッサは、任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成との組み合わせとして実現されることができる。さらに、本明細書で説明されたモジュールおよび機能ブロックおよび実施形態を実現する回路は、様々なトランジスタタイプ、論理ファミリ、および設計手順を使用して実現されることができる。
[0033] 開示された実施形態の上記説明は、いかなる当業者であっても本開示を製造または使用できるように提供されている。これらの実施形態に対する様々な変更は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で説明された包括的な原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用されることができる。よって、本明細書で提示された説明および図面が、本開示の現在好ましい実施形態を表し、よって、本開示によって広く想定される主題事項を代表するものであることが理解されるべきである。本開示の範囲が、当業者に自明となり得る他の実施形態を完全に包含することと、本開示の範囲が、相応して、添付の特許請求の範囲以外のものによって限定されないことがさらに理解される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] ドループ検出器であって、
複数の入力ノードと、各入力ノードは、供給電圧を受け取るように構成される、
出力ノードと、
複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、各入力モードに結合された入力端子と、前記出力ノードに結合された出力端子と、各入力ノードに結合された前記供給電圧におけるドループを検出し、前記供給電圧において前記ドループが検出されたとき、前記出力端子上の前記供給電圧に追従する出力電圧を出力するための電圧フォロワとして構成される入力追跡ユニットとを備える、
前記出力ノードに結合され、前記ドループが検出されたとき、制御信号を出力するように構成されたコンパレータと
備える、ドループ検出器。
[C2] 各検出器モジュールは、前記複数の検出器モジュールのうちの他の検出器モジュールが前記複数の入力ノードのうちの他の入力ノードにおいて少なくとも1つのドループを検出する一方で、各検出器モジュールがそれの入力においてドループを検出しないとき、前記出力ノードから各検出器モジュールの前記出力端子を一時的に切断するために非線形フィードバックを提供するように構成される、C1に記載のドループ検出器。
[C3] 各検出器モジュールは、前記入力端子と前記入力追跡ユニットとの間に配置された交流(AC)結合モジュールをさらに備える、C1に記載のドループ検出器。
[C4] 前記AC結合モジュールは、キャパシタおよび抵抗器を含むハイパスフィルタを形成するように構成される、C3に記載のドループ検出器。
[C5] 前記入力追跡ユニットは、
ゲート端子、ソース端子、およびドレイン端子を含む第1のp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタと、
前記第1のPMOSトランジスタの前記ゲート端子に結合された出力ピンと、前記第1のPMOSトランジスタの前記ソース端子に結合された負の入力ピンと、前記AC結合モジュールの前記キャパシタを通じて各検出器モジュールの前記入力端子に結合された正の入力ピンを含む演算増幅器と
を備える、C4に記載のドループ検出器。
[C6] 前記第1のPMOSトランジスタの前記ソース端子および電圧源に結合された第1の電流源をさらに備える、C5に記載のドループ検出器。
[C7] 各検出器モジュールは、前記第1のPMOSトランジスタの前記ドレイン端子に結合され、前記複数の検出器モジュールの間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を減らすように構成されたオフセットキャンセルモジュールをさらに備える、C5に記載のドループ検出器。
[C8] 前記オフセットキャンセルモジュールは、n型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタ、第2のPMOSトランジスタ、抵抗器、キャパシタ、および第2の電流源を含む電圧クランプを備える、C7に記載のドループ検出器。
[C9] 前記第2のPMOSトランジスタおよび電圧源に結合された第3の電流源をさらに備える、C8に記載のドループ検出器。
[C10] 前記コンパレータは、少なくとも1つの供給電圧において前記ドループが検出されると決定するために前記出力電圧を基準電圧と比較するように構成される、C1に記載のドループ検出器。
[C11] 所定の範囲内の前記出力電圧の周波数のみをパスするように前記出力ノードと前記コンパレータとの間に配置されたバンドパスフィルタをさらに備える、C1に記載のドループ検出器。
[C12] 複数の供給電圧におけるドループを検出するための回路であって、
出力ノードと、
複数の検出器モジュールと、各検出器モジュールは、入力端子および出力端子を有し、各検出器モジュールの前記入力端子は、前記複数の供給電圧のうちの1つの供給電圧を受け取るものであり、前記複数の検出器モジュールの出力端子は、前記出力ノードで互いに結合される、
ここにおいて、各検出器モジュールは、前記供給電圧における前記ドループを検出するための入力追跡ループをさらに含み、
前記出力ノードに結合され、所定の範囲内の前記出力ノードで電圧の周波数をパスするように構成されたフィルタと、
前記フィルタに結合され、前記供給電圧において前記ドループが検出されたとき、制御電圧を出力するように構成されたコンパレータと
備える、回路。
[C13] 各検出器モジュールは、前記複数の検出器モジュールのうちの他の検出器モジュールが前記複数の入力ノードのうちの他の入力ノードにおいて少なくとも1つのドループを検出する一方で、各検出器モジュールがそれの入力においてドループを検出しないとき、前記出力ノードから各検出器モジュールの前記出力端子を一時的に切断するための非線形フィードバックを含む、C12に記載の回路。
[C14] 各検出器モジュールは、前記複数の検出器モジュールの間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を実質的に減らすためのオフセットキャンセルループをさらに含む、C12に記載の回路。
[C15] 各検出器モジュールは、前記入力端子と前記入力追跡ループとの間に配置された交流(AC)結合モジュールをさらに備える、C14に記載の回路。
[C16] 前記AC結合モジュールは、前記入力端子および前記入力追跡ループに結合されたキャパシタ、および前記入力追跡ループおよび前記オフセットキャンセルループに結合された抵抗器を含む、C15に記載の回路。
[C17] 前記コンパレータは、前記複数の供給電圧のうちの少なくとも1つにおいて前記ドループが検出されると決定するために前記出力ノードにおける前記電圧を基準電圧と比較するように構成される、C12に記載の回路。
[C18] 複数の供給電圧におけるドループを検出するための装置であって、
ドループを検出するための複数の手段と、ドループを検出するための各手段は、前記複数の供給電圧のうちの1つの供給電圧を受け取り、ドループを検出するための各手段は、前記供給電圧における前記ドループを検出するための入力追跡ループを含む、
ドループを検出するための前記複数の手段の出力を結合するための手段と、
前記ドループが前記供給電圧において検出されたとき、制御電圧を出力するために結合するための前記手段に結合された比較するための手段と
を備える、装置。
[C19] ドループを検出するための各手段は、ドループを検出するための他の手段が少なくとも1つのドループを検出する一方で、前記供給電圧においてドループが検出されないとき、結合するための前記手段からドループを検出するための各手段を切断するための手段を含む、C18に記載の装置。
[C20] ドループを検出するための各手段は、ドループを検出するための前記複数の手段の間のミスマッチによって誘導されるドループ検出範囲の差を実質的に減らすための手段を含む、C18に記載の装置。