(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発振器の取り付け構造では、OCXOが搭載されたサブ基板がゲルブッシュを介してメイン基板に締結固定されているので、ゲルブッシュの弾性力により、OCXOへの振動の伝達はある程度抑制される。しかしながら、特許文献1に記載の発振器の取り付け構造では、音質に影響を与える特定の周波数成分をもつ振動の伝達を十分に抑制することができない場合があった。高音質を追及するほど、僅かな振動が音質に与える影響を無視できなくなるため、ゲルブッシュによって十分に抑制することができない振動の伝達を効果的に抑制する手立てが模索されていた。
【0007】
また、発振器自体もマスタークロックの生成のために微小振動するが、特許文献1のように発振器がリジッドに固定されていると、マスタークロックの生成に必要な微小振動も抑制されてしまう。また、特許文献1のように発振器がゲルブッシュを介して固定されていると、ゲルブッシュ自体が制振部材であることから、マスタークロックの生成に必要な微小振動も制振されてしまう。したがって、特許文献1に記載の発振器の取り付け構造では、発振器の性能を余すところなく発揮させることができなかった。
【0008】
本発明は、音質に影響を与える振動が発振器に伝達されることを効果的に抑制しつつ、発振器の性能を余すところなく発揮させることが可能な発振器の取り付け構造、およびマスタークロックジェネレータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の発振器の取り付け構造は、マスタークロックジェネレータに搭載される発振器の取り付け構造において、発振器が取り付けられる第1基板と、第1基板に対して発振器を遊嵌固定する遊嵌固定部とを備え
、第1基板には、発振器が取り付けられる矩形状の取り付け領域を取り囲むように、部分的に複数のスリットが形成され、複数のスリットは取り付け領域の外周に沿って形成され、複数のスリットのうちの隣接するスリットの間の連結部が、矩形状の取り付け領域の各辺に1つずつ配置され、矩形状の取り付け領域の対向する2辺に配置される2つの連結部は、正対しない位置に配置される。
【0010】
遊嵌固定部は、第1基板から鉛直方向上向きに立設された複数の嵌合突起と、発振器の周縁部に設けられた取り付け部材であり、嵌合突起と嵌合する嵌合穴が形成され、嵌合突起と嵌合穴が嵌合した嵌合状態において第1基板上に載置される取り付け部材と、嵌合突起が嵌合穴から抜けることを防止する抜け止め部材とで構成され、嵌合状態において、取り付け部材の鉛直方向の移動を許容する隙間を確保するために、嵌合突起の高さは、取り付け部材の高さよりも高く、かつ嵌合状態において、取り付け部材の水平方向の移動を許容する隙間を確保するために、嵌合穴の内径は、嵌合突起の外径よりも大きいことが好ましい。
【0013】
電力を供給する電源トランスが、第1基板とは別の第2基板に遊びのない状態で固定され、電源トランスが第1基板に接触しない状態で、第1基板と第2基板とが鉛直方向に隙間を空けて配置されることが好ましい。第2基板は第1基板よりも厚みが厚いことが好ましい。
【0014】
プリント回路基板アセンブリが、第1基板に遊びのない状態で固定されることが好ましい。
【0015】
発振器はルビジウムを用いたものであることが好ましい。
【0016】
本発明のマスタークロックジェネレータは、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の発振器の取り付け構造で取り付けられた発振器を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、第1基板に対して発振器を遊嵌固定するので、音質に影響を与える振動が発振器に伝達されることを効果的に抑制しつつ、発振器の性能を余すところなく発揮させることが可能な発振器の取り付け構造、およびマスタークロックジェネレータを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1において、マスタークロックジェネレータ10は、ハイエンドのオーディオ機器の一種で、デジタル音声データの再生機器に対して、高精度なマスタークロックを供給するものである。マスタークロックジェネレータ10は、箱状のケース11で内部が覆われた略直方体状である。ケース11の前面には電源ボタン12やインジケータ13が配され、背面には電源コードコネクタをはじめとする各種接続コネクタ(図示せず)が配されている。
【0020】
ケース11を取り外した状態を示す
図2において、ケース11の内部には、シャーシ20が配されている。シャーシ20内には第1基板21が配され、シャーシ20は第2基板22と側面部材23とで構成される。
【0021】
第1基板21および第2基板22は、略矩形状の金属製の薄板であり、第1基板21は第2基板22よりも一回り小さい平面サイズを有する(
図3および
図4も参照)。第1基板21は、複数のスペーサーおよびネジによって、全体にわたって上下方向に等しい隙間を空けて第2基板22上に締結固定されている。第2基板22はマスタークロックジェネレータ10の底板を構成する。第2基板22の四隅には、マスタークロックジェネレータ10を水平面に載置するための脚24が取り付けられている。
【0022】
側面部材23は、第1基板21および第2基板22を取り囲むように鉛直方向に立ち上がるシャーシ20の側面を構成し、例えば第1基板21にネジ等で締結固定されている。側面部材23には、ケース11の前面に配される電源ボタン12、インジケータ13、あるいは背面に配される各種接続コネクタが取り付けられる。
【0023】
側面部材23を取り払った状態を示す
図3において、第1基板21および第2基板22には、発振器30と、電源トランス31と、複数枚のプリント回路基板アセンブリ(PCBA;Printed Circuit Board Assembly)32とが搭載されている。発振器30はマスタークロックジェネレータ10の主要部分であり、マスタークロックを生成する。発振器30には、アトミッククロックとして比較的ポピュラーなルビジウムが用いられる。電源トランス31は各部に電力を供給する。PCBA32には電子回路部品(図示せず)が実装されている。電子回路部品には、例えば発振器30の駆動を制御するIC(Integrated Circuit)やコンデンサ等がある。
【0024】
第1基板21と第2基板22の分解斜視図である
図4において、発振器30とPCBA32は第1基板21に固定されている。発振器30は、詳しくは後述するように、第1基板21に遊嵌固定されている。PCBA32は、複数のスペーサーおよびネジによって、隙間を空けて第1基板21上に締結固定されている。締結により、PCBA32は、第1基板21に遊びのない状態で固定される。
【0025】
電源トランス31の下部には、台座35が取り付けられている。台座35は、略矩形状の薄板であり、複数のスペーサーおよびネジによって、隙間を空けて第2基板22上に締結固定されている。締結により、電源トランス31は第2基板22に遊びのない状態で固定される。
【0026】
電源トランス31に対面する第1基板21の部分には、電源トランス31および台座35を受け入れる受け入れ穴36が形成されている。受け入れ穴36は、台座35よりも一回り大きい平面サイズを有する。このため、第1基板21が第2基板22上に締結固定された
図3に示す状態において、台座35の外周と受け入れ穴36の内周との間には若干の隙間が生じる。すなわち、第1基板21が第2基板22上に締結固定された
図3に示す状態において、第1基板21は電源トランス31と接触していない。また、第1基板21が第2基板22上に締結固定された
図3に示す状態では、受け入れ穴36を介して電源トランス31および台座35が第1基板21上に露呈される。
【0027】
第2基板22と台座35との隙間は、第1基板21と第2基板22との隙間に略等しい。このため、第1基板21が第2基板22上に締結固定された
図3に示す状態において、第1基板21と台座35とは略同じ高さに位置する。
【0028】
第2基板22の厚みT2は、第1基板21の厚みT1よりも厚い(T1<T2)。第1基板21は、ケース11の内部に配されるため、機械的強度はさほど高くなくてもよい。対して第2基板22は、前述のようにマスタークロックジェネレータ10の底板を構成するため、ある程度高い機械的強度を必要とする。このため第2基板22は第1基板21よりも厚く形成されている。
【0029】
図5および
図6において、本発明の発振器30の取り付け構造は、前述の第1基板21と、第1基板21に対して発振器30を遊嵌固定する遊嵌固定部40とを備える。遊嵌固定部40は、複数の嵌合突起に相当する4個のスペーサー41と、取り付け部材に相当する台座42と、抜け止め部材に相当するワッシャー付きネジ43とで構成される。
【0030】
スペーサー41は円柱状であり、第1基板21から鉛直方向上向きに立設されている。スペーサー41は、第1基板21上に画定された、発振器30が取り付けられる矩形状の取り付け領域44の四隅に配されている。スペーサー41には、ワッシャー付きネジ43が螺合するネジ穴45が形成されている。
【0031】
台座42は、台座本体46と脚47とで構成される。台座本体46は、発振器30の下部に取り付けられた略矩形状の薄板であり、発振器30よりも大きい平面サイズを有する。発振器30は、この台座本体46の略中央に取り付けられる。このため、台座本体46の外縁は、発振器30の周縁部から水平方向に鍔状に張り出している。この鍔状に張り出した台座本体46の外縁の四隅には、スペーサー41と嵌合する嵌合穴48が形成されている。
【0032】
脚47は、台座本体46の底面において、嵌合穴48よりも中央寄りの位置に配置され、台座本体46の底面から鉛直方向下向きに設けられている。この脚47が第1基板21と当接することによって、台座本体46は、スペーサー41と嵌合穴48が嵌合した
図6に示す嵌合状態において、第1基板21上に隙間を空けて載置される。
【0033】
ワッシャー付きネジ43は、スペーサー41と嵌合穴48が嵌合され、第1基板21上に台座42が載置された後、スペーサー41のネジ穴45に螺合されて締結固定される。ワッシャー付きネジ43のワッシャー49の外径Φ3(
図7参照)は、嵌合穴48の内径Φ1(
図7参照)よりも大きい。このため、ワッシャー付きネジ43がネジ穴45に締結固定された状態では、ワッシャー49で台座42の鉛直方向上向きの移動が規制される。つまり、ワッシャー付きネジ43は、スペーサー41が嵌合穴48から抜けることを防止する抜け止め部材として機能する。
【0034】
遊嵌固定部40周辺の拡大断面図である
図7において、スペーサー41の高さH1は、台座本体46の厚みと脚47の長さとを合わせた台座42の高さH2よりも高い(H1>H2)。このため、嵌合状態においては、台座42の鉛直方向の移動を許容する隙間CLV(=H1−H2)が確保される。
【0035】
また、嵌合穴48の内径Φ1は、スペーサー41の外径Φ2よりも大きい(Φ1>Φ2)。このため、嵌合状態においては、台座42の水平方向の移動を許容する隙間CLH(=Φ1−Φ2)が確保される。
【0036】
このように、第1基板21上に台座42が載置され、台座42の鉛直方向の移動を許容する隙間CLV、および水平方向の移動を許容する隙間CLHが確保されてワッシャー付きネジ43が締結固定された状態が、第1基板21に対して発振器30が遊嵌固定された状態である。
【0037】
図8において、第1基板21には、発振器30の取り付け領域44を取り囲むように、部分的に4つのスリット55A、55B、55C、55Dが形成されている。スリット55A〜55Dは第1基板21を上下に貫通するL字状の細穴であり、矩形状の取り付け領域44の外周に沿って形成されている。取り付け領域44の対角線上に位置するスリット55Aとスリット55Cは幾何学的に合同である。同様にスリット55Bとスリット55Dも幾何学的に合同である。そして、スリット55A〜55Dは、取り付け領域44の中心に関して点対称である。なお、以下では、スリット55A〜55Dを特に区別する必要がない場合は、スリット55と表記する。
【0038】
各スリット55A〜55Dのうちの隣接するスリット55の間は、連結部56A〜56Dとなっている。より詳しくは、スリット55Aとスリット55Bの間は連結部56A、スリット55Bとスリット55Cの間は連結部56B、スリット55Cとスリット55Dの間は連結部56C、スリット55Dとスリット55Aの間は連結部56Dとなっている。連結部56A〜56Dも幾何学的に合同である。また、連結部56A〜56Dも、取り付け領域44の中心に関して点対称である。これらの連結部56A〜56Dは、矩形状の取り付け領域44の各辺に1つずつ配置されている。なお、以下では、連結部56A〜56Dを特に区別する必要がない場合は、連結部56と表記する。
【0039】
また、矩形状の取り付け領域44の対向する2辺に配置される2つの連結部56、すなわち連結部56Aと連結部56C、並びに連結部56Bと連結部56Dは、破線矢印および×印で示すように、正対しない位置に配置されている。
【0040】
次に、上記構成による作用を説明する。まず、
図5で示したように、スペーサー41と嵌合穴48とを嵌合し、
図6で示した嵌合状態とする。これにより台座42が第1基板21上に載置される。続いて、スペーサー41のネジ穴45にワッシャー付きネジ43を螺合して締結固定する。このワッシャー付きネジ43を締結固定することにより、スペーサー41が嵌合穴48から抜けることが防止される。
【0041】
嵌合状態においては、スペーサー41の高さH1が台座42の高さH2よりも高いので、台座42の鉛直方向の移動を許容する隙間CLVが確保される。また、嵌合穴48の内径Φ1がスペーサー41の外径Φ2よりも大きいので、台座42の水平方向の移動を許容する隙間CLHが確保される。これらの隙間CLV、CLHで台座42の鉛直方向および水平方向の移動が許容され、第1基板21に対して発振器30が遊嵌固定される。
【0042】
第1基板21に対して発振器30を遊嵌固定した後、第1基板21上にPCBA32を締結固定する。そして、
図3で示したように、電源トランス31が台座35を介して締結固定された第2基板22上に、鉛直方向に隙間を空けて第1基板21を締結固定する。
【0043】
第2基板22上に第1基板21を締結固定した後、
図2で示したように第1基板21および第2基板22に側面部材23を締結固定し、さらに側面部材23に電源ボタン12等を取り付ける。そして、最後にケース11を取り付ける。これによりマスタークロックジェネレータ10が完成する。
【0044】
マスタークロックジェネレータ10に電源コード等を接続した後、電源ボタン12を操作すると、マスタークロックジェネレータ10が作動する。この際、電源トランス31は、電源の交流に起因した振動を発する。この電源トランス31が発する振動は、第2基板22上に第1基板21が締結固定されているため、第2基板22から第1基板21を介して発振器30に伝達される。しかしながら、電源トランス31が第1基板21に接触しない状態で、第1基板21と第2基板22とが鉛直方向に隙間を空けて配置されているので、電源トランス31が発する振動のうち、発振器30に伝達される振動は極僅かである。
【0045】
また、電源トランス31が発する振動は、取り付け領域44を取り囲むように、取り付け領域44の外周に沿って形成されたスリット55A〜55Dによっても、発振器30への伝達が阻まれる。
【0046】
そして、遊嵌固定部40により、第1基板21に対して発振器30が遊嵌固定されている。このように発振器30の取り付け構造を構成した場合、音質に影響を与える特定の周波数成分をもつ振動の発振器30への伝達を十分に抑制することが、本発明者の実験により確認された。
【0047】
また、遊嵌固定部40により、第1基板21に対して発振器30が遊嵌固定されているので、マスタークロックの生成に必要な発振器30の微小振動は抑制および制振されない。したがって、本発明の発振器30の取り付け構造によれば、音質に影響を与える振動が発振器30に伝達されることを効果的に抑制しつつ、発振器30の性能を余すところなく発揮させることが可能となる。
【0048】
スペーサー41とワッシャー付きネジ43は、比較的安価に入手することができる。また、台座42は、取り付け部材として発振器30に元々備え付けられていることが多い。このため、スペーサー41と、台座42と、ワッシャー付きネジ43とで遊嵌固定部40を構成すれば、大幅なコストアップをすることなく、音質に影響を与える振動が発振器30に伝達されることを効果的に抑制しつつ、発振器30の性能を余すところなく発揮させることが可能、という効果を得ることができる。
【0049】
また、電源トランス31が締結固定される第2基板22の厚みT2が、発振器30が遊嵌固定される第1基板21の厚みT1よりも厚いので、第2基板22の耐振動性が高くなり、電源トランス31が発する振動が第2基板22を介して発振器30に伝達されることをさらに抑制することができる。
【0050】
PCBA32も、電源トランス31ほどではないが、駆動により振動を発する。しかし、このPCBA32が発する振動も、スリット55A〜55Dによって、発振器30への伝達が阻まれる。このため、PCBA32を第1基板21に締結固定しても問題はない。
【0051】
スリット55を取り付け領域44の外周よりも広い領域に沿って形成した場合、取り付け領域44とスリット55との間のスペースには、発振器30への振動の伝達を抑制する観点から、他の電子回路部品を置くことができない。このため、取り付け領域44とスリット55との間のスペースはデッドスペースとなる。対して本実施形態では、スリット55を取り付け領域44の外周に沿って形成しているので、デッドスペースが生じない。
【0052】
隣接するスリットの間の連結部56A〜56Dが、取り付け領域44の各辺に1つずつ配置される。このため、連結部56が取り付け領域44の各辺に複数ある場合よりも、発振器30への振動の伝達が効果的に阻まれる。
【0053】
また、取り付け領域44の対向する2辺に配置される2つの連結部56(連結部56Aと連結部56C、並びに連結部56Bと連結部56D)が、正対しない位置に配置される。このため、取り付け領域44の対向する2辺に配置される2つの連結部56が正対する位置にある場合よりも、取り付け領域44の長辺および短辺と平行な軸を中心とする振動に対しての、取り付け領域44の耐振動性を高めることができる。
【0054】
もちろん、連結部56を取り付け領域44の各辺に複数個配置してもよい。また、取り付け領域44の対向する2辺に配置される2つの連結部56を、正対する位置に配置してもよい。ただし、発振器30への振動の伝達を抑制する観点からすれば、連結部56を取り付け領域44の各辺に1つずつ配置し、かつ取り付け領域44の対向する2辺に配置される2つの連結部56を正対しない位置に配置することが好ましい。
【0055】
ルビジウムを用いた発振器30は、水晶を用いた発振器と比べて、より正確なマスタークロックを生成する。このため、ユーザから要求される音質のレベルが、水晶の場合よりもシビアである。このよりシビアな音質のレベルが要求されるルビジウムを用いた発振器30に本発明を適用すれば、音質に影響を与える振動が発振器30に伝達されることを効果的に抑制しつつ、発振器30の性能を余すところなく発揮させることが可能、という効果をより役立てることができる。
【0056】
遊嵌固定部40は、上記実施形態で例示した構成に限らない。例えば取り付け部材としては、上記実施形態の台座本体46の、発振器30の周縁部から水平方向に鍔状に張り出した外縁部分に脚47を一体化して設け、脚47に嵌合穴48を形成したもの等でもよい。要するに、取り付け部材は、発振器30の周縁部に設けられ、スペーサー41と嵌合する嵌合穴が形成され、嵌合状態において第1基板21上に載置されるものであればよく、上記実施形態の台座42のような形状に限らない。
【0057】
スペーサー41および嵌合穴48の形状、個数、形成位置等も、上記実施形態に記載した例に限らない。例えばスペーサー41を角柱状、嵌合穴48を矩形状とし、スペーサー41および嵌合穴48の個数を8個としてもよい。
【0058】
抜け止め部材としては、上記実施形態のワッシャー付きネジ43に代えて、スペーサー41に水平方向に穿たれた穴に係合するピンを用いてもよい。
【0059】
取り付け領域44は矩形状に限らず、例えば楕円形や円形でもよい。発振器30(取り付け部材)の形状に合わせて取り付け領域44を画定すればよい。
【0060】
本発明は、上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の構成を採り得ることはもちろんである。