(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
会計事務所の職員や税理士が担当する顧問先の税務会計処理を遂行するために、顧問先のファイルとして、予めシステムで管理している文書作成アプリや表計算アプリを含む所定のアプリで生成したファイルに加えて、または、代えて、税務会計処理用の各社の業務用アプリで生成したファイル、を会計事務所の職員用に統合的に管理する会計事務所用コンピュータシステムが、
会計事務所の業務遂行のために、会計事務所の職員や税理士で構成されるユーザーのアカウント管理機能や、顧問先のファイルを管理するファイル管理機能を、会計事務所用に最適化して、それぞれ職員アカウント管理手段および顧問先ファイル管理手段として備え、
職員アカウント管理手段が、
ユーザーとして、会計事務所の職員や税理士(以下「職員」と略)に特化したアカウント管理を実行し、
顧問先ファイル管理手段が、
申告業務や会計入力業務を含む業務毎や、年度毎を含む単位で、顧問先のファイルを管理し、
職員アカウント管理手段と顧問先ファイル管理手段とが連携することにより、
会計事務所の職員毎に、職員の属性に応じて割り当てられた権限に応じて、どの(担当)顧問先の、どのアプリのファイルにアクセスできるかを管理すると共に、顧問先毎に設定されたフォルダ構成に則して、会計入力、申告、決算の区分を含む業務区分毎や、年度毎を含む単位で、各顧問先のファイルを管理する、
担当別顧問先別ファイル統合管理手段を備え、
会計事務所の職員が、システムのユーザーとして、ログインした場合に、
前記担当別顧問先別ファイル統合管理手段が、
職員の権限に応じて、アクセスを許可された顧問先毎に、所定のアプリのファイルの利用を制御すると共に、顧問先毎に設定されたフォルダ構成に則して、前記の業務区分毎や年度毎を含む単位で、各顧問先のファイルを管理するステップを実行し、
必要に応じて税務会計用の各社の業務用アプリを追加してインストールした場合に、
前記担当別顧問先別ファイル統合管理手段が、
当該追加してインストールした税務会計用の各社の業務用アプリで生成したファイルについて、職員の属性に応じてアクセスを許可された顧問先毎に、当該ファイルを、他のアプリで生成したファイルと共に、統合して管理するステップを実行する、
ことを特徴とする会計事務所用コンピュータ管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1. 全体概要の説明
(1)概要
まず、
図1−1〜
図1−4の機能ブロック図を用いて、本システムの職員毎、顧問先毎および顧問先の業務区分毎や年度毎の顧問先ファイル管理の概要について、従来の専用機でできなかった例や、従来のPCにユーティリティを用いて設定して苦労していた例などを適宜交えて説明する。
従来の専用機では利用できる専用機を製造しているメーカーのアプリに限定され、各社の業務用アプリをインストールして用いることができないという不都合があり、そもそも各社アプリのデータをシステムに取込んで、職員毎、顧問先毎のファイル管理の枠組みに乗せて管理することができなった。
また、PCに搭載されるOSでは、個人用のアカウント管理にしか対応しないので、専門知識のある管理者などが、ユーティリティを用いて、複雑な設定を行ない、ある程度、職員毎や顧問先毎にファイルを管理できるようにしていたが、全ての各社の業務用アプリのファイルを、職員毎や顧問先毎に管理できるわけではなかった。
【0017】
そこで、本システムでは、財務システムの基本管理部(担当別顧問先別ファイル統合管理部)に、会計事務所の職員に特化した職員アカウント管理部と、顧問先の税務会計業務(顧問先毎に生成されたデータファイルを管理等)に特化した顧問先ファイル管理部とを備えることとした。
この職員アカウント管理部と、顧問先ファイル管理部とが連携して、担当別顧問先別ファイル統合管理部を構成し、職員毎に、どの担当顧問先の、どの業務区分(会計入力/申告/決算・・・)の、どの年度の、どのアプリの、顧問先ファイルにアクセスできるかを管理し、セキュリティを向上させた。
【0018】
このため、本システムでは、各社の業務用アプリを自由にインストールでき、追加でインストールした各社の業務用アプリで生成したファイルについて、本システムの職員毎、担当顧問先毎、業務区分毎の管理が可能となる。
以下、
図1−1〜
図1−6の機能ブロック図を用いて、顧問先ファイル管理の詳細を説明する。
【0019】
(2)詳細
図1―1は、会計業務専用機で実施していた職員アカウント管理およびファイル管理の機能ブロック図である。
専用機110は、システム制御部(OS,BIOS)111、財務システム制御部116、記憶部112、通信部113、入力部114、出力部115で構成される。
【0020】
システム制御部111は、ハードウェアやメモリの制御等、コンピュータの基本制御を行う部分である。システム制御部111のアプリ制御部は、各アプリのインストールや削除管理のほか、アプリの一覧表示をして、選択されたアプリの起動制御などを行なう。
財務システム制御部116は、基本データ制御部とアプリケーション制御部で構成される。
基本データ制御部では、職員のアクセス権や顧問先ファイルの管理等のファイルの管理やアクセスなどの基本的な制御を行っており、アプリケーション制御部では、会計アプリや各税務申告アプリ等、会計業務用アプリといった個々のアプリの入力機能や集計機能ないしデータアクセス機能などの各機能を実行する制御を行っている。
【0021】
記憶部112では、システム制御部の制御に必要な記憶領域と、財務システムの制御に必要な記憶領域、さらに顧問先毎に会計データや各税申告データを記憶している。
会計業務専用機では、専用機メーカーの提供する専用機アプリを利用して、基本データ制御部の職員アカウント管理部と、顧問先ファイル管理部により、先生(税理士等)や職員といった職種のレベルに応じてアカウントを設定することで、アプリ単位に各顧問先の統合的な管理が容易に実現できた。
【0022】
しかし、専用機110には、各社アプリインストール部(図示せず)が存在せず、このため、制御部内に各社の業務用アプリの実行部が存在しないため、システム内で、各社の業務用アプリを実行して顧問先用のファイルを生成して、職員毎、顧問先毎の管理に乗せることができなかった。
また、専用機アプリと各社アプリとの連動ができないためデータ変換など手間がかかっていた。
【0023】
図1―2は、従来のPCで実施していた個人アカウント管理およびファイル管理の機能ブロック図である。
PC210は、制御部211、記憶部212、通信部213、入力部214、出力部215で構成される。
制御部211は、システム制御部(BIOS+OS)とOSの個人用アカウント管理部、および各社業務用アプリの制御部で構成される。
【0024】
システム制御部(BIOS+OS)では、ハードウェアやメモリの制御等、コンピュータの基本制御を行い、OSの個人アカウント管理部では、コンピュータを使用する各個人のアカウントとパスワードを制御、管理している。
各社業務用アプリの制御部では、各社業務用アプリ毎にそれぞれアカウントやアクセス管理、アプリやデータの処理部で構成される。
なお、システム制御部(BIOS+OS)のアプリ制御部は、各アプリのインストールや削除管理のほか、アプリの一覧表示をして、選択されたアプリの起動制御などを行なう。他方、各社の業務用アプリのアプリ制御部は、個々のアプリの入力機能や集計機能ないしデータアクセス機能などの各機能を実行する制御を行なう。
【0025】
今回の例では、業務用アプリとしてA社製財務システムアプリ、B社製法人税申告システムアプリ、X社製消費税申告システムアプリを記載しているが、その他アプリも適宜インストールし、使用できる。
記憶部212では、システム管理データ記憶部としてコンピュータの制御と個人アカウントやパスワードの管理に必要な記憶領域と、各社業務用アプリの制御に必要な記憶領域、さらに各社業務用アプリに応じた会計データや各税務申告データ等、処理データを記憶している。
【0026】
個人アカウント管理については、制御部211のOSの個人アカウント管理部に対し、ユーティリティを適用したり、各社の業務用アプリで職員毎や顧問先毎のファイル管理に対応し、対応した業務用アプリを管理者が厳選して導入することで個人のユーザー管理に加えて職員毎の管理を可能にしたが、各社の業務用アプリ毎、職員毎、顧問先毎に管理するための設定が必要で手間がかかっていた。
【0027】
また、結局のところ、各社の業務用アプリ毎に、職員毎、顧問先毎の設定がそれぞれ必要であり、管理者の負担も大きく、各社の業務用アプリによっては、十分に、職員毎、顧問先毎に管理することができない場合もあった。
【0028】
そして、各社の業務用アプリ毎に、管理できるとしても、結局のところ、職員毎、顧問先毎の管理が統合的に一括したGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)で管理できるわけではなく、個々の業務用アプリを起動して初めて、職員毎、顧問先毎の管理に何とか対応していたに過ぎず、使い勝手が非常に悪かった。
【0029】
図1―3は、本発明における職員アカウント管理およびファイル管理の機能ブロック図である。
本発明機310は、制御部311、記憶部312、通信部313、入力部314、出力部315で構成される。
制御部311は、システム制御部(BIOS+OS)と財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)部、および各社業務用アプリの制御部で構成される。
【0030】
システム制御部(BIOS+OS)では、ハードウェアやメモリの制御等、コンピュータの基本制御を行い、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)部では、会計事務所に特化したコンピュータを使用する各個人のアカウントとパスワードを制御、管理している。
各社業務用アプリの制御部では、各社業務用アプリ毎にそれぞれアカウントやアクセス管理、アプリやデータの処理部で構成される。
なお、システム制御部(BIOS+OS)のアプリ制御部は、各アプリのインストールや削除管理のほか、アプリの一覧表示をして、選択されたアプリの起動制御などを行なう。他方、各社の業務用アプリのアプリ制御部は、個々のアプリの入力機能や集計機能ないしデータアクセス機能などの各機能を実行する制御を行なう。
【0031】
図1−3の例では、業務用アプリとしてA社製財務システムアプリ、B社製法人税申告システムアプリ、X社製消費税申告システムアプリを記載しているが、その他アプリも適宜インストールし、使用できる。
記憶部312では、システム制御部の制御に必要な記憶領域と、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)に必要な記憶領域、顧問先毎に会計データや各税申告データを保存するための記憶領域、さらに各社業務用アプリの制御に必要な記憶領域と各社業務用アプリによって生成されるデータのリンク先の記憶領域で構成される。
【0032】
図1−5は、
図1−3の記憶部の詳細を示す機能ブロック図である。
記憶部312のうち、各社業務用アプリの記憶部には、各社業務用アプリの制御や管理に必要な記憶領域と各社の業務用アプリで生成される処理データの登録リンク先の情報を登録する記憶領域(顧問先リンク記憶部)で構成される。
【0033】
また、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)に関する記憶部には、財務システム制御や管理に必要な情報を登録する記憶領域と、各業務用アプリで生成された処理データを顧問先毎に登録する顧問先ファイル記憶部で構成される。
【0034】
図1−3に示すように、本システムでは、財務システムの基本管理部(担当別顧問先別ファイル統合管理部)に、会計事務所の職員に特化した職員アカウント管理部とセキュリティ管理部、顧問先の税務会計業務に特化した顧問先ファイル管理部と会計データ処理部、とを備えることとした。
【0035】
職員アカウント管理部が、記憶部の職員アカウント管理情報を参照して、先生(税理士等)や職員といった職種のレベルに応じて、どの顧問先の、どのアプリのファイルにアクセスできるかといった、アクセス権限などを管理すると共に、顧問先ファイル管理部が、顧問先ファイルを顧問先毎、業務区分毎、年度毎などに管理する顧問先ファイル管理情報を用いて、会計入力/申告/決算・・・といった業務別、年度別に管理する仕組みを備えている。
【0036】
すなわち、職員アカウント管理部と顧問先ファイル管理部とが連携して、担当別顧問先別ファイル統合管理部を構成し、職員毎に、どの担当顧問先の、どの業務区分(会計入力/申告/決算・・・)の、どの年度の、どのアプリの、顧問先ファイルにアクセスできるかを管理できるようにした。
【0037】
これにより、各社の業務用アプリのインストール部(図示せず)を備え、各社の業務用アプリを自由にインストールできるようにした、各社の業務用アプリをインストールできるプラットフォームとしてのシステムを構成している。
【0038】
そして、
図1−3によれば、各社の業務用アプリをインストールして、例えば、A社の業務用アプリとして「A社製 財務システム」や、B社の業務用アプリとして「B社製 法人税申告システム」をインストールした結果、それぞれの業務用アプリを実行する制御部を構成した様子が示されている。
【0039】
また、
図1−5に示すように、これらの各社の業務用アプリで生成したファイルは、記憶部に、各社の業務用アプリで用意する顧問先リンク記憶部に記録せずに、本システムの担当別顧問先別ファイル統合管理部によって、本システムが管理する顧問先ファイル記憶部に、顧問先毎に、業務区分毎に、年度毎に(図示せず)、格納してもよい。この場合、各社の業務用アプリの顧問先リンク記憶部には、本システムの顧問先ファイル記憶部の実データにリンクするためのリンク情報を記録する。
【0040】
より具体的には、A社製財務システムで顧問先1の会計データを作成した場合、本システムで管理する顧問先ファイル記憶部の顧問先1の記憶領域の業務区分(会計:会計データ)に、会計データを記憶する。
【0041】
また、B社製法人税申告システムで顧問先1の法人税ファイルを生成した場合、本システムで管理する顧問先ファイル記憶部の顧問先1の記憶領域の業務区分(申告:法人税)に、法人税ファイルを格納する。
【0042】
そうすると、本システムで管理する顧問先ファイル記憶部の顧問先1の記憶領域には、顧問先1の、会計や申告といった業務区分毎に、各社の業務用アプリの生成ファイルを集約でき、他の顧問先2、3・・・nを含めて、全体としてみれば、職員毎、およびその担当する顧問先毎、業務区分毎、年度毎に、顧問先のファイルを管理できることになる。
【0043】
図1−4は、
図1―3の顧問先ファイルの格納形態の変形例であって、本発明における職員アカウント管理およびファイル管理の機能ブロック図である。
本発明機410は、制御部411、記憶部412、通信部413、入力部414、出力部415で構成される。
制御部411は、システム制御部(BIOS+OS)と財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)部、および各社業務用アプリの制御部で構成される。
システム制御部(BIOS+OS)では、ハードウェアやメモリの制御等、コンピュータの基本制御を行い、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)部では、会計事務所に特化したコンピュータを使用する各個人のアカウントとパスワードを制御、管理している。
各社業務用アプリの制御部では、各社業務用アプリ毎にそれぞれアカウントやアクセス管理、アプリやデータの処理部で構成される。
図1−4の例では、業務用アプリとしてA社製財務システムアプリ、B社製法人税申告システムアプリ、X社製消費税申告システムアプリを記載しているが、その他アプリも適宜インストールし、使用できる。
記憶部412では、各社業務用アプリの制御に必要な記憶領域と各社業務用アプリによって生成されるデータを登録する記憶領域、システム制御部の制御に必要な記憶領域と、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)に必要な記憶領域、業務用アプリで生成される処理データを顧問先毎に管理するため、会計データや各税申告データのリンクを保存するための記憶領域で構成される。
図1−6は、
図1−4の記憶部の詳細を示す機能ブロック図である。
記憶部412のうち、各社業務用アプリの記憶部には、各社業務用アプリの制御や管理に必要な記憶領域と各社の業務用アプリで生成される処理データを登録する記憶領域(顧問先ファイル記憶部)で構成される。
また、財務システムの基本管理(担当別顧問先別ファイル統合管理)に関する記憶部には、財務システム制御や管理に必要な情報を登録する記憶領域と、各業務用アプリで生成された処理データの登録情報を顧問先毎に管理するためのリンクを登録する顧問先リンク記憶部で構成される。
【0044】
図1−3および
図1−5では、各社の業務用アプリで生成したファイルは、各社の業務用アプリで管理する顧問先リンク記憶部ではなく、本システムが統合して管理する顧問先ファイル記憶部に格納したが、
図1−4および
図1−6では、実ファイルは、各社の業務用アプリで管理する顧問先ファイル記憶部に、それぞれ格納することとし、逆に、本システムが統合して管理する顧問先リンク記憶部には、各社の業務用アプリの管理する顧問先ファイル記憶部の実データへのリンク先情報を記録するようにすることもできる。
【0045】
この場合でも、
図1−3および
図1−5と同様に、職員毎、およびその担当する顧問先毎、業務区分毎、年度毎に、顧問先のファイルを管理できることになる。
なお、以上の説明では、
図1−3〜
図1−6において、本発明機がスタンドアローン構成(1台の単体機で構成)されているとして説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、図示はしないが、本発明のシステムが、複数のコンピュータを用いてLANやWANなどのネットワークで接続された構成となっている場合にも適用される。
また、本発明機はスタンドアローン構成に限定されず、例えば、会計事務所のサーバーと端末とがネットワークで接続されたクライアントサーバー構成となっていても構わない。この場合、制御部や記憶部の構成は、主にサーバー内に構成されることになるが、サーバーと端末のどちらかに存在すれば足り、サーバー内に構成されることに限定されるわけではない。
さらに、本発明機は、会計事務所内のコンピュータ、サーバーなどに限定されず、会計事務所とは別の拠点のインターネットデータセンター(IDC)のサーバーや、拠点を限定しないクラウド上に構成していても構わない。
例えば、
図1−3や
図1−4の本発明機の全体が、IDCなどのサーバーやクラウド上に構成されていても良いし(この場合、会計事務所には操作端末が設置され、会計事務所の職員が操作端末の画面のGUIを介して、顧問先のファイルにアクセスすることになる)、本発明機の記憶部だけが、IDCなどのサーバーやクラウド上に構成されるようにしても良い。
また、
図1−3〜
図1−6において、本発明機の記憶部だけを、外付けの外部記憶装置に構成するようにしても良い。
【0046】
2.職員アカウント管理手段の詳細
図2−1〜
図2−3は、本実施例で使用する職員アカウント管理に関するテーブル構成を説明するための図である。職員アカウント管理は、職種テーブル、職員アカウント管理テーブル、職員アクセス権限管理テーブルを含み、職員アカウント情報記憶部へ格納されている。
【0047】
図2−1は、職種テーブルの構成例を示す図であり、職種テーブルは職種コード、職種、備考、…、などの構成要素を含んでおり、職種が先生や職員等のどのレベル(権限レベル)にいるかを示している。
【0048】
具体的には、職種がパート、アルバイトの人で専門知識がない人はS001、専門知識がある人はS002、職員、社員の人で専門知識がない人はS003、専門知識がある人はS004、税理士、公認会計士等の有資格者はS005、代表税理士はS006のように職種と専門知識の有無で分類することで、先生(税理士等)や職員といった職種のレベルに応じて業務範囲を権限レベルで設定することができる。なお、図示していないが顧問先を職員が複数で担当する場合は、Gリーダー(グループリーダー)やマネージャを追加したり、職員がシステム管理者を兼ねている場合は(システム)管理者等を追加したりしてもよい。
【0049】
図2−2は、職員アカウント管理テーブルの構成例を示す図であり、職員アカウント管理テーブルは職員ID、職員名、アカウント名、職種コード、…、などの構成要素を含んでおり、職員の持つユーザーアカウントを管理している。なお、図示していないがユーザー名のふりがな、所属事務所、アカウント管理、パスワード確認入力、所属グループを追加してもよい。
【0050】
図2−3は、職員アクセス権限管理テーブルの構成例を示す図であり、職員アクセス権限管理テーブルは職種コード、各業務用アプリのアクセス権限(権限レベルと関連)、…、などの構成要素を含んでいる。
【0051】
各業務用アプリのアクセス権限を説明すると、例えば職種がパート、アルバイトの専門知識がない人(職種コードS001)であれば、業務区分が「会計」である業務用アプリのアクセス権限が入力のみなので、自分の担当の顧問先のデータの入力処理ができるが、職種がパート、アルバイトの専門知識がある人(職種コードS002)の場合は、業務区分が「会計」、「決算」、「申告」、「税目」等である業務用アプリのアクセス権限が入力のみなので、自分の担当の顧問先のデータの入力処理を行うことができる。
【0052】
また、会計事務所の職員で専門知識がない場合(職種コードS003)は業務区分が「会計」、「決算」である業務用アプリのアクセス権限が入力のみなので、自分の担当の顧問先のデータの入力処理ができるのに対し、会計事務所の職員で専門知識がある場合(職種コードS004)は担当の顧問先の入力処理の他に、パート、アルバイトや他の職員、社員等の入力した担当の顧問先ファイルの承認処理ができる。
【0053】
また、税理士や公認会計士等の有資格者の場合(職種コードS003)はアクセス権限の制限がなく、業務区分が「申告」である業務用アプリの申告処理のように他の職種ではできない処理もできる。
【0054】
図3−3は担当者毎の顧問先ファイル管理の構成例を示す図であり、
図2−8は職員が担当する顧問先の業務区分を管理する顧問先担当テーブルである。顧問先担当テーブルは、顧問先情報テーブルに登録されている会社(法人または個人)の会計事務所側の業務担当者の識別情報であり、顧問先(顧問先コード)と業務区分毎の担当職員(職員ID)の関係を示す。
【0055】
例えば顧問先0301の会計担当はU004(パート)さん、決算はU003(職員)さん、申告はU003(職員)さん、税目はU001(先生)さんのように同じ顧問先であっても業務区分ごとに担当を変えて管理することができる(
図3−3)。
【0056】
このように先生や職員といった職種のレベルに応じて、どの顧問先の、どの業務用アプリのファイルにアクセスできるかを職員アカウント管理で管理している。
【0057】
よって、職種テーブル、職員アカウント管理テーブル、職員アクセス権限管理テーブルを組み合わせた職員アカウント管理により、先生や職員は自分の担当顧問先へのファイルアクセスや業務用アプリ使用権限を意識せずにアカウントを管理できる。
【0058】
3.ファイルシステムを会計事務所向けに特化した顧問先ファイル管理手段
3.1顧問先ファイル管理手段(基本処理部+個別業務処理部)の概要
顧問先ファイル管理手段は、大きく分けて(基本処理部+個別業務処理部)の2つで構成される。
基本処理部は、顧問先毎、業務毎(会計入力/申告/決算・・・)、年度毎)の管理を行い、個別業務処理部は、既に生成した顧問先ファイルを用いて、顧問先の電子帳表管理や、顧問先の専用知識データベース(ナレッジ)、業務用アプリで生成したデータや電子帳表のチェック機能(チェック)などの個別の業務管理を行なう。
【0059】
図3−1は顧問先ファイル管理の構成例を示すものである。
【0060】
図3−1の左側に評されている会社マスタの下で管理されている情報が、登録されている顧問先情報(会社情報)である。
【0061】
顧問先情報は
図3−1の会社情報のタブに切り替えることで、
図3−4に会計事務所の顧問先情報一覧が表示され、その中から顧問先名「L電機製造株式会社」を選択することで、選択した会社情報の画面(会社情報入力)が表示される。なお、顧問先情報一覧では顧問先(田中一郎)に子会社(田中製菓)がある場合は、顧問先をグループ化して管理することができる。また、顧問先情報一覧で決算、区分、業種等の表示条件を指定して担当者毎の顧問先等を表示することもできる。表示される会社情報入力画面に設立年月日や会社名等の会社に関する情報を入力し、
図2−4の顧問先情報テーブルに登録することで、その顧問先に関するすべてのファイル(
図3−1の右側で表示されている画面)は顧問先情報を管理情報として共有することができる。なお、会社情報入力画面に顧問先と会計事務所とのファイルの送受信するための顧問先毎のアカウントやパスワードの欄を追加してもよい。
【0062】
顧問先ファイル管理は顧問先毎に膨大な数のデータを管理しているため、顧客毎のフォルダ(ディレクトリ)階層が構築され、顧客名に対応するフォルダに会計、決算、申告、税目等の業務毎の下層フォルダが作成される。さらに業務区分に対応するフォルダに会計年度毎の下層フォルダが作成される。これらのフォルダ内に当該顧客の業務毎や会計年度毎に関連して当該顧客の担当である職員等によって作成されたデータファイルが登録されるので、申告や会計といった業務毎や、年度毎に、担当する顧問先のファイルを管理することができる。
【0063】
なお、顧問名に対応するフォルダや登録されるデータファイルに顧問先情報テーブルと関連づけておいてもよい。
【0064】
3.2顧問先ファイル管理手段(基本処理部)の詳細
(1)会計事務所の職員のアクセス権管理、および担当顧問先登録
会計事務所の職員が担当ないしアクセス可能とする顧問先を登録する際の画面表示の様子を
図3−3に示す。また、会計事務所の職員等のアカウント及びアクセス権限を設定するための画面を
図3−5に示す。
【0065】
会計事務所の職員は、特に資格を保有しない一般の職員(所員や社員を含む)のほか、番頭社員などの管理職、あるいは税理士や会計士といった有資格者(先生職員)などが存在する。
【0066】
例えば、
図3−3に示すように、左側画面の税理士情報の「職員ID:U001、税理士 太郎」をクリックすることで、
図3−5の税理士情報登録画面が表示され、「1.ユーザー区分(
図2−1の職種に相当)」や「2.ユーザーコード(
図2−2の職員IDに相当)、4.ユーザー名(
図2−2の職員名に相当)、7.アカウント名(
図2−2のアカウントに相当)、9.ユーザー権限(
図2−2の職種コードに相当)」等を入力し、登録することで、職員アカウント管理テーブル及び職員アクセス権限管理テーブルに自動で登録され、
図3−6に示されるように会計事務所で管理されているユーザーを一覧表示できる。
なお、「6.アカウント管理」はアカウント管理の有効、無効だけでなく、「2.JDL」を選択した場合は、新しく業務用アプリを追加インストールした場合に業務用アプリのアカウントをJDLシステム(職員アカウント管理)で管理している職員アカウントを共通して利用できるように設定することができる。また、詳細設定(書式)ボタンの押下により、メールアドレスや職種コードなどの詳細情報を設定できる。
また、ジョブ設定(検索)ボタンの押下により、このユーザー(職員)が利用できるジョブ(各社の業務用アプリに相当)を設定する。
【0067】
また、
図3−6の下にある「詳細(表示)」ボタンを押すことにより、
図3−7に示す顧問先毎の担当者の設定画面が表示される。
【0068】
図3−7の画面で顧問先毎に担当する職員(ユーザー)がどの業務を担当するかを設定することで、
図2−8の顧問先担当テーブルに自動登録される。
【0069】
よって、そのアクセス可能とする顧問先は、税理士のため全部の顧問先とすることができる。
あるいは、一般の職員については、所定の顧問先企業の、所定の業務区分の、所定の年度のファイルに限定して、アクセス権限を設定することができる(図示せず)。
【0070】
担当者の職員のアクセス権管理(アカウント登録)のための利用者(ユーザー)登録画面のGUI画面表示に引き続いて、顧問先の登録を行なうため担当顧問先登録画面のGUI画面表示が行なわれる。担当顧問先登録画面の様子は
図3−4に示すように、所定の顧問先企業の顧問先名や住所等の他、会計入力や税務申告、決算などの業務区分のどれを担当するかとか、どの会計年度(会計期間)について担当するか、の設定を行なう。
【0071】
以上のように、本システムによれば、職員のアカウント管理を行なう利用者(ユーザー)登録画面のGUIと、顧問先毎に請け負う業務区分や年度を設定する顧問先登録画面のGUIが連動しており、それを組み合わせることで、職員毎、顧問先毎、業務区分毎、年度毎の顧問先ファイルの統合管理をすることができる。
(2)テーブル構成とテーブルのハンドリング処理
【0072】
図2−4〜
図2−7は、本実施例で使用する顧問先ファイル管理に関するテーブル構成を説明するための図である。顧問先ファイル管理に関するテーブルは、顧問先情報テーブル、ファイル情報テーブル、アプリケーション情報テーブルおよびファイル属性情報テーブルを含み、顧問先ファイル記憶部へ格納されている。
【0073】
図2−4は顧問先情報テーブルの構成例を示す図であり、この顧問先情報テーブルは、顧問先コード、事務所情報フラグ、名称、住所、代表者名、FAX番号、年度、業種、納税者番号、所轄税務署、申告区分、アカウント情報、パスワード、…、などの構成要素を含んでいる。アカウント情報、パスワードは顧問先の担当者が会計事務所へ関連資料等を送受信するために会計事務所にアクセスするためのアカウント情報、パスワードである。
【0074】
図3−4は顧問先情報の設定画面を示す図である。
【0075】
図2−5は独自フォーマットファイル及び汎用フォーマットファイルを管理するためのファイル情報の構成例を示す図であり、ファイル情報テーブルは、顧問先コード、業務区分、業務コード、アプリケーションID、決算年月日、ファイル格納パス、ファイル名、拡張子、…、を構成要素として含んでいる。
【0076】
例えば、
図3−1の顧問先であるXXXX商事株式会社(顧問先コード0301)の顧問先ファイル管理の一行目のレコードは、業務区分「申告」、業務詳細「法人税」(
図2−5の業務区分「申告」、業務コード「申告001」)、アプリ名「表計算」(
図2−5のアプリケーションID「B003」)、ファイル名「法人税申告書(H27).bb1」(
図2−5のファイル名「法人税申告書(H27).bb1」)、決算日「H270331」(
図2−5の決算年月日「H270331」)から法人税の業務用アプリのデータが表示されていることが分かる。
【0077】
また、2行目には業務区分「申告」、業務詳細「システム管理」(
図2−5の業務区分「共通」、業務コード「管理003」)、アプリ名「B社法人税」(
図2−5のアプリケーションID「E001」)、ファイル名「法人税別表.xls」(
図2−5のファイル名「法人税別表.xls」)、決算日「H270331」(
図2−5の決算年月日「H270331」)から法人税申告に関する表計算ソフトの資料のデータが表示されていることが分かる。
【0078】
図2−6はアプリケーション情報の構成例を示す図であり、アプリケーション情報テーブルは、アプリケーションID、アプリケーション名、業務区分、重要度、…、などの構成要素を含んでいる。
図2−7はファイル属性情報の構成例を示す図であり、ファイル属性情報テーブルは、重要度、拡張子、…、などの構成要素を含んでいる。
【0079】
図3−2は業務用アプリ追加時の顧問先ファイル管理の構成例を示す図である。
【0080】
業務用アプリを追加インストールすることで、業務用アプリ追加インストール前(
図3−1)から追加インストールされた相続税の業務用アプリのファイル登録が新たにされている(
図3−2)。
【0081】
業務区分について、複数の業務用アプリを使用している場合、例えば、業務区分が「会計」で顧問先0301の会計処理はA社の業務用アプリ(A001)、顧問先0305の会計処理はB社の業務用アプリ(B001)で処理するような場合は、業務用アプリの開発会社毎に分類して管理してもよい。
【0082】
よって、顧問先ファイル管理手段では、顧問先毎に業務区分ごとの業務用アプリで作成した顧問先ファイルを会計入力/申告/決算等といった業務別や平成28年度等の会計年度といった年度別に管理できる。
【0083】
3.3顧問先ファイル管理手段(個別業務処理部)の説明
(1)個別業務別の顧問先ファイル管理手段(顧問先の電子帳表管理)
上記顧問先ファイル管理については、会計等の会計事務所の業務処理で使用される会計データ、決算データ、申告データ等だけでなく、顧問先の登記情報等の顧問先に関する資料や顧問先と取引先のやり取り(原始証憑や契約書等)や貸借対照表、会計データ、決算データ、申告データ等から試算表、月次損益計算書等の財務帳表を印刷形式で出力する電子文書や決算資料等の会計等資料の電子化した資料(例えば、PDF形式の電子帳表)についても顧問先ファイル管理で管理することができる。
【0084】
(2)個別業務別の顧問先ファイル管理手段(顧問先の専用知識データベース)
また、上記で作成し顧問先ファイル管理しているデータファイルの職員等の担当者毎の利用状況に応じて更新される頻度等を履歴情報としてデータベース化することで管理し、利用頻度の高いデータファイルを参照することで、熟練した他の職員の、文書や申告書等の作成ノウハウが詰まっているので、知識の未熟な職員であっても、作成する文書や申告書等を、必要十分な品質にまで高めることができる。
具体的には顧問先ファイル管理で検索(
図3−1の検索ボタン押下)することで、顧問先毎、担当職員毎等の検索条件の優先順位に基づいて、過去の顧問先に関連する関連資料の顧問先ファイル(会計、決算、申告、税目等の業務用アプリデータだけでなく、電子帳表(PDF、XLS等の汎用データ)等を含む)、類似する顧問先の顧問先ファイルや同じ業務の職員が作成した顧問先に関連する関連資料の顧問先ファイルを検索結果として表示される。
図3−1を用いてより詳細に説明すると、例えば、
図3−1の画面表示の上部の検索ボタンのGUIを押下すると検索画面に移行し(図示せず)、作業中の業務アプリでこれから作成しようとするファイルにとって参考になりそうな、作成済みの顧問先ファイルを検索することができる。
より具体的には、起動している業務アプリの所定のデータを編集中に、検索ボタンを押下すると、編集中の業務アプリの種別情報、および顧問先情報を取得して、作成済みの顧問先ファイルを検索をして、編集中のデータに関連して、利用頻度が高い順に、顧問先ファイルを一覧表示し、そのファイルを開いて参考にしながらデータ入力や申告データ作成等を行なうことができる。
そして、この場合においても、作業している職員が担当する顧問先の、アクセス可能な業務区分のファイルだけを参照可能とするので、セキュリティを維持した中で、職員のデータ入力、申告処理や文書作成をサポートすることにより、品質向上を図ることができる。
【0085】
また、データベース利用することを繰り返すことで、会計事務所の成果物全体の品質を向上させていくことが可能となる。
【0086】
(3)個別業務別の顧問先ファイル管理手段(顧問先会計用データ自動取込)
図3−4は会計データの自動変換取込に関する動作を示す図である。
【0087】
個別業務別の顧問先ファイル管理手段の実施例の一つとしては、例えば、各社の業務用アプリをインストールして、その業務用アプリで生成したファイルを取込んで、本システムの担当者別顧問先別、その顧問先毎の業務区分や年度毎の枠組みで管理することができる。
【0088】
より具体的には、A社の業務用アプリで生成した、顧問先1向けのファイルが存在する場合に、当該システムの顧問先選択画面で顧問先情報を呼び出して、登録先の顧問先を選択することで、当該A社の業務用アプリで生成したファイルが、顧問先1向けのファイルとして登録し、管理することができる。この処理の流れを示したのが
図3−10である。
【0089】
図3−10の処理の流れに沿って説明すると、A社の業務用アプリで生成したファイルとして、勘定科目、科目残高、仕訳帳、補助残高のファイル(CSVファイル等)が存在する場合に、顧問先の選択の後、より詳細なファイル指定として、勘定科目、科目残高、仕訳帳、補助残高のファイルを指定し、A社の業務用アプリで管理する勘定科目を本システムが管理する科目に変換(科目割当て)することとすれば、A社の業務用アプリで生成したファイルを、本システムの会計ファイルとして取り扱うことができる。
【0090】
例えば、そのまま本システムの会計入力用の会計ファイルとして用いることのほか、後述の顧問先進捗管理や前年度との大きな変化の有無のエラーチェックに用いたり、顧問先指導用のビューアで閲覧したりすることができる。
【0091】
(4)個別業務別の顧問先ファイル管理手段(顧問先進捗管理と、業務用アプリで生成したデータや電子帳表のチェック機能)
顧問先ファイル管理で管理する会計事務所の業務担当者の業務用アプリの実行履歴を記録、収集する際に、本システムの職員毎、その職員の担当する顧問先毎、業務区分毎の、顧問先ファイルの管理の枠組みを適用することで、その職員のアクセス権限に制限したセキュアな、業務担当者の顧問先毎の進捗管理が可能となる。
【0092】
また、業務アプリで生成したデータや電子帳表のチェック機能としては、業務担当者が作成した電子帳表とその作成元のアプリケーションデータ(顧問先ファイル)とを関連付けて管理することで、電子帳表の承認時に、その電子帳表に関連付けされたアプリケーションデータを特定して、特定したデータに基づいて信憑性のチェックを行うようにしたので、確認漏れを防ぎ、かつ効率的にチェックを行うことが可能となる。
具体的には、顧問先担当等の職員等が自分の業務に関する会計データ等について、
図3−10で示す流れに沿ってドロップされた会計データ等のファイルでチェックするボタン(
図3−8の下部のチェックボタン)を押下した場合にチェックツールが起動し、顧問先ファイル管理から顧問先情報を取得して、汎用の勘定科目や科目体系にコンバートしたデータを複数期、関連会社のデータと比較(チェック)して、差異を抽出するとともに、チェック結果を数表やグラフ化して表示することで、効率的なチェックを支援するものである。本システムの職員毎、その職員の担当する顧問先毎、業務区分毎の、顧問先ファイルの管理の枠組みを適用することで、業務用アプリで生成したデータや電子帳表について、その職員のアクセス権限に制限したセキュアな、業務担当者の顧問先毎の、チェックが可能となる。
例えば、
図3−11に示すように、ある職員について、担当する顧問先毎、業務区分毎(この場合は「税務申告」について許可されている)、年度毎にセキュアにアクセス管理されている中で、業務用アプリで生成した帳表(申告書)について、各項目毎に、前年度や過去の年度と比較して、金額等が大きく増加したり減少したりしていないかを一覧表示で確認できることになる。
【0093】
(5)個別業務別の顧問先ファイル管理手段(汎用ビューア)
図3−10によれば、追加でインストールした各社の業務用アプリで生成した顧問先ファイルについても、会計事務所の職員が担当する顧問先毎に管理している顧問先ファイルを開いて、ビューアで閲覧する処理が示されている。
すなわち、本システムの担当者別顧問先別ファイル統合管理手段によれば、システムでデフォルトでインストール済みの業務用アプリで作成した顧問先ファイルを所定のビューア等で職員毎、その担当顧問先毎に閲覧することに加え、追加インストールした各社の業務用アプリで生成した顧問先のファイルをビューア等で閲覧する際も、職員毎、その担当顧問先毎、業務区分毎の管理の枠組みで閲覧することが可能となる。
例えば、追加インストールした各社の業務用アプリで生成した顧問先のファイルとして、会計データ、決算データ、申告データ、税目データ等の独自形式のファイルについては、会計事務所で使用する各種の業務用アプリデータを確認するための汎用ビューアを用意することで、顧問先ファイル管理や職員アカウント管理を利用して、権限を有する職員等のみが担当する顧問先毎の会計データ、決算データ、申告データ、税目データ等を数表またはグラフで表示することが可能となる。具体的には、顧問先担当等の職員等が自分の業務に関する会計データ等について、
図3−10で示す流れに沿って会計データ等のファイルをクリック等してビューアを起動した場合に、顧問先ファイル管理から顧問先情報を取得して、汎用の勘定科目や科目体系にコンバートして試算表等の帳表や数表、グラフ等をビューアで表示する。
【0094】
4.担当別顧問先別ファイル統合管理手段の説明
職員アカウント管理手段と顧問先ファイル管理手段とが、連携して、担当別顧問先別ファイル統合管理手段を構成し、職員毎に、どの担当顧問先の、どの業務(会計入力/申告/決算・・・)の、どの年度の、どの業務用アプリの、顧問先ファイルにアクセスできるかを管理するができる。
【0095】
つまり、前記のファイルシステムを会計事務所向けに特化した顧問先ファイル管理手段が、職員アカウント管理手段と連携して、職員毎に、その職員に割り当てられた担当顧問先のファイルに対して、ファイル管理できる。
【0096】
図3−8は、顧問先ファイルの登録時の動作を示す図であり、右側に、ドラッグ&ドロップ操作により、A社の業務用アプリで生成したファイルを、特定の顧問先の、特定の業務分野の、特定の年度のファイルとして登録する際の動作を示すと共に、下側に、表計算ソフトを起動中に、作成したファイルを、特定の業務分野の、特定の年度のファイルとして登録する際の動作を示すものである。
図3−9は、
図8の下部に示すような表計算ソフトを起動中に作成したファイルを顧問先ファイルの登録する際に、
図3−9に示すような設定画面をポップアップ表示して、ファイル情報を設定することで、所定のアプリのファイルを、特定の顧問先の、特定の業務分野の、特定の年度のファイルとして登録する際の設定画面の内容を示すものである。
【0097】
まず、
図3−8をもとに、ドラッグ&ドロップ操作により、顧問先ファイル管理の登録方法について説明する。担当別顧問先別ファイル統合管理として各情報(顧問先情報テーブル、ファイル情報テーブル、アプリケーション情報テーブルおよびファイル属性情報テーブル)は、たとえば特定の構成要素により互いに関連付けられる。なお、顧問先情報テーブルとファイルテーブル情報が「顧問先コード(図示した“0301”、“0456”など)」により関連付けられている様子を示している。
【0098】
また、ファイル情報テーブルとアプリケーション情報テーブルは「アプリケーションID」を使用して関連付けられ、アプリケーション情報テーブルとファイル情報テーブルは「重要度」を使用して関連付けられる。
【0099】
例えば、A社の業務用アプリが会計アプリであれば、A001(B社であればB001)、決算アプリであればA002、申告アプリであればA003、税目アプリであればA004のように業務区分と対応する形で「アプリケーションID」を設定し、ファイル属性テーブルの拡張子をA社は「xxx」、B社は「yyy」のように設定することで、顧問先ファイル管理の中のファイル情報テーブルを使用して各種ファイル(独自フォーマットファイルおよび汎用フォーマットファイル)を管理する。
【0100】
5.業務用アプリを自由にインストールできるプラットフォームであることの説明
会計事務所において、税務会計アプリ等の業務用アプリを追加でインストールした場合は、担当別顧問先別ファイル統合管理手段が、追加インストールされた業務用アプリが会計、決算、申告、税目等のどの業務区分に該当するかをアプリケーション情報テーブルもとに判断し、職員等の業務担当者が自分の担当する顧問先について、該当する業務区分にから職員アクセス権限管理テーブル及び顧問先担当テーブルに基づき、アクセス権限がある場合は追加インストールされた業務用アプリを実行することが出来、当該業務用アプリで作成されたデータファイルも顧問先毎、業務毎、年度毎等に自動で登録するため、顧問先ファイル管理により管理することが出来る。
【0101】
よって、業務用アプリを新たにインストールされた場合でも、システム管理者によって新たにアクセス権限の設定をすることなく、職員アカウント管理を適用することが出来る点でPCと異なる。
【0102】
6.業務用アプリを追加する場合の工夫
(1)各社の業務用アプリを追加インストールしてファイルを生成する際に、当該業務用アプリが、会計、申告、決算、税目のいずれか1以上を含む業務区分を示す情報を、
図2−9である業務区分管理テーブルに基づいて、当該業務用アプリと関連付けて自動で登録することで、当該アプリの顧問先ファイルを管理することができる。
【0103】
この処理を、
図3−8と
図3−9を用いて、以下説明する。
図3−8に示すように処理中の業務用アプリが表計算ソフトの場合において、作成したファイルを登録しようとする際に、「顧問先ファイルとして保存」する操作を行なうことを契機として、
図3−9に示す設定画面をポップアップ表示し、そのファイルの設定情報として、ファイル名「法人税別表(一)」や保存先「C:¥DATA¥0301¥申告¥平成27年度」を入力して登録することで、
図2−5のファイル情報テーブルに自動で登録される。
【0104】
例えば、各社の業務用アプリとして、A社の会計アプリを用いて、顧問先ファイルを生成した際に、そのファイル(A社会計.aa1)を、顧問先ファイルの管理画面で、所定の顧問先の、所定の業務区分の、所定の年度のフォルダに対し、ドラッグ&ドロップしたときに、そのフォルダの(顧問先名、業務区分、年度といった)属性情報を自動で取得し、その顧問先の当該業務区分の、当該年度のファイルとして関連付けて管理することができる。
【0105】
従来技術では、属性情報をテンプレートに基づいてフォルダに登録するファイルに付与するのに対し、本願では管理情報である顧問先情報に基づいて、フォルダに登録するファイルが管理情報から登録先として妥当かどうか判断した上で、属性情報をファイルに付与して登録される。例えば、平成27年度の会計ファイルをその顧問先の平成27年度のフォルダに登録するのであれば、そのまま登録され、登録先が顧問先の平成26年度のフォルダであれば、管理情報から処理年度が異なっているので、登録先の設定画面で警告等を表示してもよい。
【0106】
あるいは、ファイルを選択した際に、
図3−6のようなGUI画面を用いて、どの顧問先の、どの業務区分の、どの年度(どの会計期間の)ファイルであるかを対応付けることもできる。
【0107】
(2)追加インストールする業務用アプリが会計入力から申告処理まで対応できる多機能な業務用アプリ等の場合でも業務用アプリを新たにインストールする際に、当該業務用アプリが、会計、申告、決算、税目のいずれか1以上を含む業務区分を示す情報をアプリケーション情報テーブル及び職員アクセス権限テーブルに登録することで、
図2−9である業務区分管理テーブルに基づいて、当該業務用アプリと関連付けて自動で登録することで、当該アプリの顧問先ファイルを管理することができる。
【0108】
また、当該業務用アプリで新規に顧問先ファイルを作成する場合は、業務用アプリ毎に顧問先情報の入力及び設定をすることなく、顧問先情報テーブルから該当する顧問先の顧問先コードから顧問先情報を呼び出して利用することができる。
【0109】
7.ネットワークを用いて顧問先と連携する場合の工夫
本システムでは、会計事務所の職員が、その担当する顧問先だけのファイルにアクセスするセキュリティ管理を行なっているが、この枠組みをそのまま、会計事務所の職員と、顧問先との間にも適用できる。
【0110】
より具体的には、本システムに搭載するファイアウォール機能(ソフトウェアで実装する場合およびハードウェアで実装する場合を含む)にも、職員毎、およびその担当する顧問先毎の管理設定を行なうことで、ある職員が、その担当する顧問先に対してだけファイルを転送したり、あるいは担当する顧問先の端末にリモートアクセスで接続してアクセスできる、という管理を行なうことができる。
【0111】
この管理の仕組みを
図1−7を用いて以下説明する。
図1−7は、本システムにおける職員毎、担当顧問先毎のファイアウォール機能の概要を示す図である。
本発明機510は、制御部511、記憶部512、F/W部113、入力部114、出力部115で構成され、顧問先等A端末516とは、インターネットを介してネットワーク接続している。
制御部511は、職員アカウント管理部、顧問先アカウント管理部、セキュリティ管理部、顧問先ファイル管理部で構成される。
記憶部512は、職員アカウント管理情報記憶部、顧問先アカウント管理情報記憶部、顧問先ファイル管理情報記憶部、各顧問先とのデータをやりとりする記憶領域で構成される。
F/W513は、制御部と通信部で構成され、本発明機510の制御部511の職員アカウント管理部、顧問先アカウント管理部、セキュリティ管理部、顧問先ファイル管理部とが連携した担当別顧問先別ファイル統合管理部が、記憶部512の職員アカウント管理情報記憶部、顧問先アカウント管理情報記憶部、顧問先ファイル管理情報記憶部の情報を元に、アクセス権の連動やアカウントログイン管理の連動をさせながらF/Wの制御部の通信を制御する。
また、本システムの実施例として(1)顧問先の担当者が、顧問先のコンピュータから会計事務所の職員へテレビ電話等の通信を行う場合は、顧問先職員O518が会計事務所にテレビ電話をかけると顧問先情報から担当職員である事務所職員T517宛に自動で接続される。(2)外出した職員がネットワークを通じて会計事務所のコンピュータへアクセスする場合は、事務所職員S519が外出先からタブレット端末を用いて会計事務所にログインし、事務所内の本発明機の記憶領域にアクセスすることができる。
【0112】
図1−7によれば、担当別顧問先別ファイル統合管理部が、先生(税理士等)や職員といった職種のレベルに応じて、担当する顧問先および、その顧問先のどの業務区分の、各社の業務用アプリのファイルにアクセスできるかを管理しているが、この担当別顧問先別ファイル統合管理部が、ファイアウォール(F/W)の制御部に連動して適用されて、会計事務所の職員のアカウントログイン管理と、顧問先のファイルへのアクセス権の管理を行なうことが示されている。
【0113】
これにより、会計事務所の職員と、顧問先との間のファイルアクセスをコントロールし、ある会計事務所の職員が、顧問先との間でファイルをやり取りしようとすると、その職員が担当する顧問先の端末との間に限定して、ファイルアクセスないしリモートアクセスができるように制御される。
【0114】
同様に、顧問先側から、ファイルをやり取りしようとする場合も、本システムのファイアウォール機能を介するので、その顧問先を担当する職員との間だけに限定して、ファイルのやり取りをすることができるように制御される。
【0115】
以上のように、本システムのファイアウォール機能によれば、会計事務所の職員が担当できない顧問先にファイルを送信する心配がなく、会計事務所の職員と、その担当する顧問先との間でセキュアな通信が確保できる。
【0116】
(1)会計事務所の職員や顧問先の担当者が顧問先のコンピュータを通じて会計事務所のコンピュータへアクセスする場合
会計事務所の職員が顧問先のコンピュータを通じて会計事務所のコンピュータへアクセスする場合は、顧問先のアカウント管理、ファイル管理を設定するだけで、ファイアウォールが適切に設定されるため、このファイアウォールを介してインターネット接続を行うことで、容易にセキュアな通信を確保することができる。
また、顧問先の担当者が、顧問先のコンピュータを通じて、会計ファイルや関連する電子文書について、会計事務所とのやりとりをしたい場合は、セキュアな通信により会計事務所の業務担当者へ確実に送受信(会計事務所と顧問先の安全なやりとり)することができる。
より具体的には、会計事務所のコンピュータ510の記憶部512に、顧問先毎に顧問先用記憶領域が用意され、本システムの担当者別顧問先別ファイル統合管理手段と連動したファイアウォール機能を解することで特定の顧問先の端末からのアクセスだけを受け付けるようにすることができる。
この場合、例えば、会計事務所の職員が、顧問先Aに出向いている場合に、顧問先Aの端末から、会計事務所のコンピュータに保存されているファイルにアクセスしようとする際に、顧問先A用記憶領域に対してだけアクセスが可能となるので、誤って、顧問先Aの担当者に、他の顧問先(B、C)のファイルを見せてしまったりすることなくセキュアなファイルアクセスが可能となる。
同様に、顧問先Aの担当者が、顧問先Aのファイルを、会計事務所に送付する場合に、顧問先Aの端末からは、顧問先A用記憶領域だけにアクセス可能となるので、誤って、他の顧問先用記憶領域に転送してしまうことなく、セキュアなファイル転送が可能となる。
なお、会計事務所の先生や職員用のコンピュータシステムにハードとしてのファイアウォール機能を有していない場合は、ソフトウェアによるファイアウォール機能を利用することになるが、通信速度、処理速度が低下するものの、本システムを使用することで会計事務所と顧問先の安全なやりとりをすることができる。
また、会計事務所の先生や職員用のコンピュータシステムにハードとしてのファイアウォール機能を有している場合は、ハードウェアの安定性と処理速度を生かした通信により、会計事務所と顧問先の安全なやりとりをすることができるため、強化された顧問先との連携が可能となる。
【0117】
(2)外出した職員がネットワークを通じて会計事務所のコンピュータへアクセスする場合
外出した職員が持ち出したノートパソコンやタブレット等の携帯端末からネットワークを通じて会計事務所のコンピュータにリモートアクセスする場合は、本システムの担当者別顧問先別ファイル統合管理手段と連動したファイアウォール機能で、職員のアカウントをチェックして、その職員が担当する顧問先のファイルのみに、ファイルアクセスを制限するので、誤って、担当する顧問先以外のファイルを閲覧させたりすることがなく、セキュアなリモートアクセスが可能となる。
【0118】
(3)顧問先の担当者が、顧問先のコンピュータから会計事務所の職員へテレビ電話等の通信を行う場合
顧問先の担当者が、顧問先のコンピュータから会計事務所の職員へテレビ電話等の通信を行う場合は、本システムの担当者別顧問先別ファイル統合管理手段と連動したファイアウォール機能により、その顧問先を担当する会計事務所職員に対してだけアクセスが許可されると共に、その職員が担当する顧問先のファイルだけにファイルアクセスされた中で、画面共有等の処理が行なわれるので、誤って他の顧問先ファイルを閲覧できてしまったりすることがなく、セキュアなテレビ電話機能の利用が可能となる。
また逆に、会計事務所の職員が、その担当する顧問先のコンピュータに、テレビ電話等の通信を行なう場合も同様である。
なお、以上の説明では、
図1−7において、本発明機がスタンドアローン構成(1台の単体機で構成)されているとして説明したが、本発明のファイアウォール機能を介する構成であればどのような構成でも良く、本発明の適用範囲は
図1−7のシステム構成に限定されない。
例えば、本発明のシステムが、複数のコンピュータを用いてLANやWANなどのネットワークで接続された構成となっていて、会計事務所の職員が、各コンピュータから顧問先との間でファイルアクセスやテレビ電話機能を用いる場合にも、本発明のファイアウォール機能を介することで、同様のセキュアな通信が可能である。
また、
図1−7において、本発明機はスタンドアローン構成に限定されず、例えば、会計事務所のサーバーと端末とがネットワークで接続されたクライアントサーバー構成となっていても構わない。この場合、制御部や記憶部の構成は、主にサーバー内に構成されることになるが、サーバーと端末のどちらかに存在すれば足り、サーバー内に構成されることに限定されるわけではない。そして、この構成の場合でも、本発明のファイアウォール機能を介することで、同様のセキュアな通信が可能となる。
【0119】
8.顧問先ファイル管理ができない場合の工夫
業務用アプリで生成したファイルのうち、顧問先毎のファイル管理ができない場合は、本システムが管理している顧問先毎のファイル管理領域(ファイル情報テーブルのファイル名の項目)に、当該業務用アプリで生成したファイルとのリンク情報を設定することで、当該業務用アプリで生成したファイルが、あたかも顧問先毎のファイル管理領域に格納されているものとして取り扱うことで、当該業務用アプリが生成ファイルの管理をしている場合でも顧問先ファイル管理が可能になる。
【0120】
9.効果
(職員アカウント管理の効果)
職員アカウント管理を顧問先ファイル管理と連携して行うことで、業務用アプリを新たにインストールされた場合でも、システム管理者によって新たにアクセス権限の設定をすることなく先生(税理士等)や職員といった職種のレベルに応じて、どの顧問先の、どの業務用アプリのファイルにアクセスできるかアクセス権限管理を、先生や職員は自分の担当顧問先へのファイルアクセスや業務用アプリ使用権限を意識せずに利用することができる。
【0121】
(顧問先ファイル管理の効果)
顧問先ファイル管理を職員アカウント管理と連携して行うことで、アクセス権限を有する職員が担当する顧問先の顧問先ファイル(データ)のファイル操作を実行可能とすることで、業務担当者以外の職員等による顧問先ファイル(データ)のアクセスや対象でないファイル等も誤って他の保存先に移動する、コピーする、などの操作のようなファイル操作時の人為的なミスを防止でき、ある顧問先のデータを他の顧問先に誤って提供する等の重大なミスを防止できる。
【0122】
以上、会計事務所の職員用に適した会計事務所用コンピュータについて説明したが、本発明のシステムは、そのまま企業の経理部門の社員用に利用することができる。
この場合、以上の説明や図面の用語(構成要素)を下記のように置き換えることで、全く同様の処理を経て、企業の経理部門の社員用のコンピュータシステムとして機能する。
<用語(構成要素)の置き換え例>
(置き換え前) → (置き換え後)
会計事務所の職員や税理士 → 企業の経理部門の社員
顧問先 → 企業の各部門や支店
顧問先のファイル → 企業の各部門や支店のファイル
顧問先ファイル管理手段 → 企業の各部門や支店のファイル管理手段
担当別顧問先別ファイル統合管理手段→担当別部門別ファイル統合管理手段