【実施例】
【0068】
実施例1。
【化16】
【0069】
3,3’−ジフルオロビフェニル(14.2g,74.7mmol)を、14.0g(90mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび100mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温(20
oC)で添加し、次いで、この反応器を水浴上に置いた。この混合物を40分間撹拌した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(50.6g,179.4mmol)を10分間かけて添加し、そしてこの反応混合物を室温で46時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19FNMR分析は、出発物質である3,3’−ジフルオロビフェニルの8%が未反応で残り、そして生成物である2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートおよび2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートが、それぞれ58%(63%
*)および13%(14%
*)の収率で生成したことを示した。その合計収率は、71%(77%
*)であった。この反応溶液をエバポレートして乾固させた後に、30mlのジクロロメタンをその残渣に添加し、そしてその溶媒を完全に蒸発させた。その残渣に、100mlの水および125mlのジクロロメタンを添加し、そしてこの混合物を45分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過によって集めて、20.1g[61%(66%
*)]の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの87:13の混合物を結晶性固体として得た。
*の記号を付けた収率は、消費された出発物質に基づいて計算された。
【0070】
2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートを、再結晶によって純粋な結晶として得た:分解開始点204℃(TGA/DSCによる)(CH
3CN−ジエチルエーテルから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -53.25 (3F, s, CF
3), -77.78 (3F, s, SO
2CF
3), -101.81 (2F, s, 2,8-F);
1H-NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.76 (2H, dd, J=9.0, 4.8 Hz, 4,6-H), 8.56 (2H, dd, J=8.8, 2.8 Hz, 1,9-H), 7.84 (2H, dt, J=2.8, 9.0 Hz, 3,7-H);
13C-NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 166.9 (d, J=261.6 Hz), 143.8 (dd, J=11.6, 2.5 Hz), 132.9 (d, J=10.1 Hz), 123.4 (quartet, J=332.3 Hz), 123.0 (d, J=2.0 Hz), 121.1 (quartet, J=321.9 Hz), 120.1 (d, J=24.1 Hz), 113.7 (d, J=27.2 Hz); IR (KBr) 3112, 3057, 1593, 1584, 1583, 1263, 1237, 1178, 1157, 1090, 1029, 903, 838, 757, 636, 571, 517, 492, 465 cm
-1; 質量分析(ESI法) m/z, 289 (M
+-OSO
2CF
3); 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
6F
5S (M-OSO
2CF
3)
+, 289.0110. Found 289.0129. 元素分析: Calcd for C
14H
6F
8O
3S
2: C, 38.36%; H, 1.38%. Found: C, 38.45%; H. 1.67%。
【0071】
2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートを、混合物のNMR分析によって同定した:
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -52.46 (3F, d , J=6.6 Hz, CF
3), -77.78 (s, CF
3SO
2), -100.77 (1F, s, 2-F), -108.23 (1F, quartet, J=6.6 Hz, 6-F)。
【0072】
純粋な2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートを、別の反応から、以下の方法によって単離した。反応混合物をエバポレートして乾固させ、そして得られた残渣を水およびジクロロメタンにより混合した。生じた沈殿物を濾過により除去し、そしてその濾液を濃縮し、そしてその残渣を、ジクロロメタンとメタノールとの10:1の混合物を溶出液として使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーにより分離して、純粋な2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートを結晶性固体として得た:分解開始点135℃(TGA/DSCによる)(CH
3CN−ジエチルエーテルから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6)δ -52.45 (3F, d , J=6.6 Hz, CF
3), -77.78 (s, CF
3SO
2), -100.76 (1F, s, 2-F), -108.23 (1F, quartet, J=6.6 Hz, 6-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.77 (1H, dd, J=4.6, 8.9 Hz, 4-H), 8.67 (1H, dd, J=2.6, 8.9 Hz, 1-H), 8.47 (1H, d, J=8.4 Hz, 9-H), 8.26 (1H, dt, J=5.2, 8.4 Hz, 8-H), 7.95 (1H, t, J=8.4 Hz, 7-H), 7.88 (1H, dt, J=2.6, 8.9 Hz, 3-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 167.3 (d, J=255.9 Hz, 2-C), 159.5 (d, J=257.5 Hz, 6-C), 144.1 (dd, J=11.2, 1.9 Hz), 143.0 (d, J=2.5 Hz), 140.2 (d, J=8.3 Hz), 133.2 (d, J=10.8 Hz), 123.5 (quartet, J=333.1 Hz, CF
3), 122.5 (d, J=2.8 Hz), 121.1 (quartet, J=322.2 Hz, SO
2CF
3), 120.8 (d, J=2.1 Hz), 120.6 (d, J=24.8 Hz), 119.7 (d, J=18.0 Hz), 114.5 (d, J=26.8 Hz), 113.3 (d, J=17.1 Hz); IR (KBr) 3059, 1603, 1583, 1490, 1474, 1447, 1267, 1224, 1169, 1155, 1103, 1075, 1027, 904, 838, 815, 804, 758, 733, 665, 634, 573, 516, 495, 454, 435, 404 cm
-1. 元素分析: Calcd for C
14H
6F
8O
3S
2: C, 38.36%; H, 1.38%. Found: C, 38.28%; H, 1.45%。
【0073】
本発明の生成物を得、そして反応混合物からの単純な濾過によって、良好な収率で容易に単離した。この濾過手順は、経済的な産業上の大規模製造のために、特に有用である。
【0074】
実施例2。
【化17】
【0075】
3,3’−ジフルオロビフェニル(28.3g 149mmol)を、32.9g(211mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび100mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温で添加し、次いでその反応器を氷浴上に置いた。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(65.1g,231mmol)を40分間かけて添加し、次いでこの反応混合物を氷浴上で2時間撹拌した。その後、この氷浴を外し、そしてこの反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、トリフルオロ酢酸無水物(37.8g,180mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で17時間撹拌した。この反応溶液をエバポレートして乾固させた後に、130mLのトルエンをその残渣に添加し、そしてその溶媒を完全に蒸発させた。その残渣に、130mlの水および130mlのトルエンを添加し、そしてこの混合物を20分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過によって集めて、50.4g(77%)の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの91:9の混合物を固体として得た。これらの生成物の各々の物理データおよびスペクトルデータは、実施例1に示されている。
【0076】
実施例3。
【化18】
【0077】
3,3’−ジフルオロビフェニル(28.4g,149.5mmol)を、25.3g(162mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび100mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温で添加し、次いで、この反応器を水浴上に置いた。この混合物を35分間撹拌した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(49.9g,177mmol)を10分間かけて添加し、次いでこの反応混合物を30分間撹拌した。トリフルオロ酢酸無水物(37.2g,177mmol)を一度に添加し、そしてその水浴を外した。この反応混合物を室温で22時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19FNMR分析は、出発物質である3,3’−ジフルオロビフェニルの22%が未反応のまま残り、そして生成物である2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートおよび2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートが、それぞれ53%(68%
*)および6%(8%
*)の収率[合計で59%(76%
*)の収率]で生成したことを示した。この反応溶液を、エバポレートして乾固させた。次いで、50mlのトルエンをその残渣に添加し、そしてこのトルエンを完全に蒸発させた。この操作を再度繰り返した。次いで、100mlの水を添加し、そしてこの混合物を約5分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過によって集めて、36.3g[55%(71%
*)の収率]の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの92:8の混合物を結晶性固体として得た。
*の信号を有する収率は、消費された出発物質の3,3’−ジフルオロビフェニルに基づいて計算された。これらの生成物の物理データおよびスペクトルデータは、実施例1に示されている。
【0078】
実施例4。
【化19】
【0079】
3,3’−ジフルオロビフェニル(14.2g,74.7mmol)を、15.2g(97.4mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび100mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温で添加し、次いで、この反応器を水浴上に置いた。20分間撹拌した後に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(29.5g,105mmol)を6分間かけて添加した。50分間撹拌した後に、無水酢酸(9.9g,97mmol)を一度に添加した。47分間撹拌した後に、その水浴を外し、そしてこの反応混合物を室温で46時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19FNMR分析は、出発物質である3,3’−ジフルオロビフェニルの49%が未反応のまま残り、そして生成物である2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートおよび2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートが、それぞれ31%(60%
*)および7%(13%
*)の収率[合計38%(73%
*)の収率]で生成したことを示した。この反応溶液を、エバポレートして乾固させた。次いで、50mLのトルエンをその残渣に添加し、そしてこのトルエンを完全に蒸発させた。この操作を再度繰り返した。次いで、100mLの水を添加し、そしてこの混合物を45分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過により集め、100mlのトルエンで洗浄し、そして乾燥させて、11.7g[36%(71%
*)の収率]の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの86:14の混合物を結晶性固体として得た。
*の信号を有する収率を、消費された出発物質の3,3’−ジフルオロビフェニルに基づいて計算した。これらの生成物の物理データおよびスペクトルデータは、実施例1に示されている。
【0080】
実施例5。
【化20】
【0081】
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(60.8g,216mmol)を、28.1g(180mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび200mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下で氷浴温度で添加した。この混合物を室温で5時間撹拌した。その後、11.4g(60mmol)の3,3’−ジフルオロビフェニルをこの混合物に添加し、そしてこの混合物を室温で41時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMR分析は、生成物である2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートおよび2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートが、それぞれ54%および12%の収率(合計66%の収率)で生成したことを示した。この反応後、この反応溶液をエバポレートして乾固させ、次いで100mLの水および100mLのジクロロメタンを添加し、そしてこの混合物を約30分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過によって集めて、15.0g(57%の収率)の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(2,8-difluoro-S-(trifluorometyl)dibenzothiophenium trifluoromethanesulfonate)と2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの93:7の混合物を結晶性固体として得た。これらの生成物の物理データおよびスペクトルデータは、実施例1に示されている。
【0082】
実施例6。
【化21】
【0083】
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(6.08g,21.6mmol)を、2.81g(18mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび15mLの乾燥スルホランの撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温で添加した。この混合物を室温で24時間撹拌した。その後、1.14g(6.0mmol)の4,4’−ジフルオロビフェニルの、5mLの乾燥スルホラン中の溶液をこの混合物に添加し、そしてこの混合物を室温で23時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMR分析は、3,7−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベノゾチオフェニウムトリフルオロメタエンスルホネート(3,7-difluoro-S-(trifluoromethyl)dibenozothiophenium trifluormethaenesulfoante)が72%の収率で生成したことを示した。この生成物を、カラムクロマトグラフィーを使用する標準的な後処理によって単離した。そのスペクトルデータおよび物性を、以下に示す:分解開始点164℃(TGA/DSCによる)(CH
3CN−ジエチルエーテルから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -52.10 (3F, s, CF
3S), -77.78 (3F, s, CF
3SO
2), -107.03 (2F, s, 3,7-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.59-8.62 (4H, m. 1,4,6,9-H), 8.01 (2H, dt, J=2.4, 8.8 Hz, 2,8-H);
13C NMR (100.6 MHz,DMSO-d
6) δ 162.7 (d, J=252.0 Hz), 137.5 (s), 128.5 (d, J=11.6 Hz), 127.1 (d, J=9.3 Hz), 123.8 (d, J=23.0 Hz), 123.4 (quartet, J=333.3 Hz), 121.2 (quartet, J=322.5 Hz), 117.8 (d, J=29.1 Hz); IR (KBr) 3096, 1595, 1467, 1269, 1232, 1215, 1069, 1034, 873, 841, 758, 694, 575, 516, 459 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) Calcd for C
13H
6F
5S (M-OSO
2CF
3) 289.0110. Found 289.0116. 元素分析: Calcd for C
14H
6F
8O
3S
2: C, 38.36%; H, 1.38%. Found: C, 38.40%; H, 1.43%。
【0084】
実施例7。
【化22】
【0085】
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(30.4g,108mmol)を、14.1g(90.4mmol)の乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウムおよび70mLの乾燥ニトロメタンの撹拌混合物に、窒素雰囲気下で氷浴冷却して添加した。この混合物を室温で6時間撹拌した。その後、6.8g(30.1mmol)の3,3’,4,4’−テトラフルオロビフェニルの、30mLの乾燥ニトロメタン中の溶液をこの混合物に添加し、そしてこの混合物を室温で43時間撹拌した。この反応溶液の、ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する
19F NMRは、生成物である2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートが68%の収率で生成したことを示した。この反応後、この反応溶液をエバポレートして乾固させ、次いで100mLの水および125mLのジクロロメタンを添加し、そしてこの混合物を80分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過によって集めて、8.3g(58%の収率)の2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートを結晶性固体として得た。そのスペクトルデータおよび物性を、以下に示す:分解開始点171℃(TGA/DSCによる)(CH
3CN−ジエチルエーテルから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -51.48 (3F, s, CF
3S), -77.82 (3F, s, CF
3SO
2), -124.89 (2F, d, J=21.5 Hz, 2,8-F), -129.47 (2F, d, J=21.5 Hz, 3,7-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.81 (2H, dd, J=8.8, 7.2 Hz, 4,6-H), 8.72 (2H, dd, J=10.2, 7.0 Hz, 1,9-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 155.0 (dd, J=257.4, 13.2 Hz), 151.0 (dd, J=255.7, 14.2 Hz), 138.4 (d, J=10.5 Hz), 123.5 (d, J=7.5 Hz), 123.2 (quartet, J=333.7 Hz), 121.1 (quartet, J=322.5 Hz), 120.1 (d, J=24.2 Hz), 115.2 (d, J=22.0 Hz); IR (KBr) 3102, 3038, 1608, 1493, 1438, 1277, 1256, 1242, 1224, 1172, 1073, 1029, 1001, 882, 784, 756, 639, 573, 521, 455 cm
-1: 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for [C
13H
4F
7S]
+ (M-OSO
2CF
3)
+ 324.9922. Found 324.9926. 元素分析: Calcd for C
14H
4F
10O3S
2: C, 35.45%; H, 0.85%. Found: C, 35.65%; H, 0.88%。
【0086】
本発明の生成物を得、そして反応混合物からの単純な濾過によって、良好な収率で容易に単離した。この濾過手順は、経済的な産業上の大規模製造のために、特に有用である。
【0087】
比較例1。
【化23】
【0088】
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(6.08g,21.6mmol)を、乾燥トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウム(2.81g,18mmol)および乾燥ニトロメタン(15mL)の撹拌混合物に、窒素雰囲気下室温で添加した。この混合物を3時間撹拌した後に、ビフェニル(0.93g,6.0mmol)の乾燥ニトロメタン(5mL)中の溶液を添加し、そしてこの混合物を室温で60時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMR分析は、S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(梅本試薬)がほんの3%の収率で生成し、そして多量の副生成物が生成したことを示した。
【0089】
上記のように、梅本試薬であるS−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートの調製を、3,3’−ジフルオロビフェニルの代わりにビフェニルを使用して、実施例1においてと同じ方法で試みた。しかし、3%のみの梅本試薬が生成され、そして多量の副生成物が生成した。逆に、実施例1〜7に例示されるように、本発明により発明された特定のハロゲン化S−(パーフルオロアルキル)ジベンゾチオフェニウム塩は、良好な収率で調製される。従って、本発明の化合物は、以前の梅本試薬と比較して、特に有用である。
【0090】
実施例8。
【化24】
【0091】
2.54g(9.15mmol)のテトラブチルアンモニウムクロリドの、10mLのアセトニトリル中の溶液を、4.0g(9.13mmol)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートの、120mLのアセトニトリル中の撹拌溶液に添加した。この混合物を一晩撹拌した後に、生じた沈殿物を濾過して、2.88g(97%)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリドを得た。その特性およびスペクトルデータを以下に示す:分解開始点230℃(TGA/DSCによる)(MeOH−Et
2Oから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -53.51 (3F, s, CF
3), -102.80 (2F, s, 2,8-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 7.81 (2H, dt, J=2.6, 8.8 Hz, 3,7-H), 8.55 (2H, dd, J=8.8, 2.6 Hz, 1,9-H), 8.78 (2H, dd, J=8.8, 4.8 Hz, 4,6-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 113.5 (d, J=26.6 Hz), 119.7 (d, J=24.7 Hz), 123.3 (quartet, J=334.9 Hz), 124.9 (d, J=2.3 Hz), 132.4 (d, J=10.5 Hz), 114.7 (dd, J=11.1, 2.3 Hz), 166.6 (d, J=253.8 Hz). IR (KBr) 3010, 2985, 1590, 1581, 1475, 1434, 1220, 1206, 1179, 1124, 1113, 1079, 1042, 940, 912, 828, 749, 569, 491, 445, 410 cm-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
6F
5S (M-Cl)
+, 289.0110. Found 289.0115. 元素分析: Calcd for C
13H
6F
5ClS: C, 48.09%; H, 1.86%. Found: C, 48.03%; H, 1.92%。
【0092】
実施例9。
【化25】
【0093】
1.68g(6.0mmol)のテトラブチルアンモニウムクロリドの、5mLのアセトニトリル中の溶液を、2.84g(6.0mmol)の2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロエムチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(2,3,7,8-tetrafluoro-S-(trifluoroemthyl)dibenzothiophenium trifluoromethanesulfonate)の、80mLのアセトニトリル中の撹拌溶液に添加した。この混合物を一晩撹拌した後に、生じた沈殿物を濾過により集めて、1.84g(85%)の2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリドを白色固体として得た。MeOH/tert−ブチルメチルエーテルからの再結晶によって、純粋なサンプルを得た。その物理データおよびスペクトルデータを以下に示す:分解開始点217℃(TGA/DSCによる):
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -51.84 (3F, S), -126.26 (2F, d, J=21.1 Hz), -130.44 (2F, d, J=21.5 Hz);
1H NMR (400.1 MHz, DMSO-d
6) δ 9.02 (2H, dd, J=9.2, 7.2 Hz), 8.76 (2H, dd, J=10.4, 7.2Hz);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d6) δ -114.91 (d, J=22.0 Hz, 1 or 4-C), -119.51 (d, J=24.2 Hz, 1 or 4-C), -123.13 (quartet, J=338.0 Hz, CF3SO3), -126.71 (d, J=7.6 Hz), -138.18 (d, J=10.2 Hz), -150.64 (dd, J=254.5, 14.2 Hz, 2 or 3-C), -154.35 (dd, J=256.2, 13.3 Hz, 2 or 3-C); IR (KBr) 3042, 29878, 1606, 1522, 1489, 1435, 1418, 1273, 1234, 1215, 1076, 999, 918, 895, 783, 750, 625, 571, 523, 455 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for [C
13H
4F
7S]
+ (M-Cl)
+ 324.9922. Found 324.9921. 元素分析: Calcd for C
13H
4ClF
7S: C, 43.29%; H, 1.12%. Found: C, 43.24%; H, 1.14%。
【0094】
実施例10。
【化26】
【0095】
丸底フラスコに、2.0g(4.57mmol)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートおよび60mlのアセトニトリルを入れた。この均質な溶液に、1.47g(4.57mmol)のテトラブチルアンモニウムブロミドの、6mlのアセトニトリル中の溶液をゆっくりと添加した。一晩撹拌した後に、生じた沈殿物を濾過して、1.28g(76%)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムブロミドを黄色固体として得た。この生成物をメタノールから再結晶して、そのメタノール付加体を、C
13H
6BrS・1/2(CH
3OH)として得た。その物理データおよびスペクトルデータは、以下のとおりである:分解開始点182℃(メタノールから再結晶)(TGA/DSCによる);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMS-d
6) δ -53.17 (3F, s, CF
3), -102.42 (2F, s, 2,8-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.82 (2H, dd, J=4.6, 8.8 Hz, 4,6-H), 8.57 (2H, dd, J=2.8, 8.8 Hz, 1,9-H), 7.81 (2H, dt, J=2.8, 8.8 Hz, 3,7-H), 4.0 (broad peak, OH), 3.17 (1.4H, s, CH
3);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 166.7 (d, J=254.5 Hz), 143.7 (dd, J=2.0, 11.1 Hz), 132.6 (d, J=10.1 Hz), 127.6 (s), 122.6 (quartet, J=334.3 Hz), 119.9 (d, J=24.1 Hz), 113.6 (d, J=27.2 Hz), 48.9 (s); IR (KBr) 3443, 3019, 2990, 1583, 1475, 1438, 1300, 1217, 1178, 1124, 1081, 1041, 945, 902, 829, 750, 721, 568, 491, 441, 411 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
6F
5S (M-Br)
+, 289.0110. Found 289.0113. 元素分析: Calcd for C
13H
6BrF
5S・1/2CH
3OH: C, 42.10%; H, 2.09%. Found: C, 41.90%; H, 1.94%。
【0096】
実施例11。
【化27】
【0097】
2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリド(0.30g,0.924mmol)を、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(0.101g,0.920mmol)のメタノール(5mL)中の撹拌溶液に40℃で添加した。この混合物が均質な溶液になった後に、これを室温まで冷却し、次いで15mLのアセトニトリルをゆっくりと添加した。生じた白色沈殿物(NaCl)を濾過により除去し、そしてその濾液を完全にエバポレートした。アセトニトリル(15mL)を添加した後に、その不溶性の固体を濾過により除去し、そしてその濾液を完全にエバポレートして、その生成物を結晶性固体として得、これをアセトニトリル−ジエチルエーテルから再結晶して、0.27g(78%の収率)の純粋な2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムテトラフルオロボレートを得た。その特性およびスペクトルデータを以下に示す:分解開始点185℃(TGA/DSCによる)(アセトニトリル−ジエチルエーテルから再結晶);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -53.24 (3F, s, CF
3), -101.80 (2F, s, 2,8-F), -148.24 (4F, s, BF
4);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 7.82 (2H, dt, J=2.6, 8.9 Hz, 3,7-H), 8.55 (2H, J=8.8, 2.6 Hz, 1,9-H), 8.75 (2H, J=8.8, 4.8 Hz, 4,6-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 113.7 (d, J=26.6 Hz), 120.1 (d, J=24.6 Hz), 123.0 (quartet, J=332.2 Hz), 132.9 (d, J=10.7 Hz), 143.8 (dd, J=11.0, 2.3 Hz), 116.9 (d, J=254.7 Hz); IR (KBr) 3101, 2984, 1591, 1479, 1437, 1300, 1252, 1223, 1182, 1082, 943, 881, 829, 756, 573, 522, 490, 456, 441, 429, 409 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
6F
5S (M-BF
4)
+, 289.0110. Found 289.0110. 元素分析: Calcd for C
13H
6F
9SB: C, 41.52%; H, 1.61%. Found: C, 41.78%; H, 1.64%。
【0098】
実施例12。
【化28】
【0099】
テトラフルオロホウ酸ナトリウム(0.33g,3mmol)を、2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリド(1.08g,3mmol)のメタノール(15mL)中の撹拌溶液に添加した。この混合物を室温で1時間撹拌し、次いで30mLのアセトニトリルを滴下により添加した。生じた沈殿物(NaCl)を濾過により除去し、そしてその濾液を完全にエバポレートして乾固させた。アセトニトリル(30mL)を添加した後に、その不溶性の固体(NaCl)を濾過により除去し、そしてその濾液を完全にエバポレートして乾固させて、0.99g(80%の収率)の生成物を白色固体として得た。アセトニトリル/tert−ブチルメチルエーテルからの再結晶によって、純粋な生成物を得た。その物理データおよびスペクトルデータを以下に示す:分解開始点152℃(TGA/DSCによる):
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -51.50 (3F, s), -124.92 (2F, d, J=21.5 Hz),-129.45 (2F, d, J=21.5 Hz), -148.21 (4F, s);
1H NMR (400.1 MHz, DMSO-d
6) δ 8.86 (2H, dd, J=8.6, 7.4 Hz), 8.75 (2H, dd, J=10.0, 7.2Hz);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ -115.18 (d, J=22.1 Hz, 1 or 4-C), -120.02 (d, J=24.1 Hz, 1 or 4-C), -123.19 (quartet, J=333.7 Hz, CF
3SO
3), -123.66 (d, J=7.6 Hz), -138.38 (d, J=10.5 Hz), -150.96 (dd, J=255.6, 14.2 Hz, 2 or 3-C), -154.92 (dd, J=257.3, 13.1 Hz, 2 or 3-C); IR (KBr) 3063, 1609, 1489, 1437, 1420, 1279, 1246, 1179, 1040, 1001, 899, 783, 756, 625, 571, 523, 457 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for [C
13H
4F
7S]
+ (M-BF
4)
+ 324.9922. Found 324.9925。
【0100】
実施例13。
【化29】
【0101】
丸底フラスコに、1.09g(6.47mmol)のヘキサフルオロリン酸ナトリウムおよび20mlのメタノールを入れた。この混合物が均質になった後に、2.1g(6.47mmol)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリドを添加し、そしてこの混合物を1時間撹拌した。この均質な溶液に、150mLのアセトニトリルを添加し、そしてこの混合物を2時間撹拌した。生じた沈殿物(NaCl)を濾過により除去し、そしてその濾液をエバポレートして乾固させた。その残渣に、120mLのアセトニトリルを添加し、そして生じた沈殿物(NaCl)を濾過により除去した。その濾液をエバポレートして乾固させて、結晶性固体を得、これをアセトニトリル−ジエチルエーテルから再結晶して、1.84g(66%)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムヘキサフルオロホスフェートを白色結晶として得た。分解開始点186℃(TGA/DSCによる);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -53.23 (3F, s, CF
3), -70.13 (6F, d, J=711.2 Hz, PF
6), -101.80 (2F, s, 2,8-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.76 (2H, dd, J=4.6, 8.9 Hz, 4,6-H), 8.56 (2H, dd, J=2.7, 8.9 Hz, 1,9-H), 7.83 (2H, dt, J=2.7, 8.9 Hz, 3,7-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ -166.9 (d, J=254.7 Hz, 2,8-C), -143.7 (dd, J=11.1, 2.0 Hz, 10,11-C), -132.9 (d, J=10.6 Hz, 4,6-C), -123.4 (quartet, J=331.4 Hz, CF
3), -123.0 (d, J=2.2 Hz, 12,13-C), -120.1 (d, J=24.6 Hz, 1,9- or 3,8-C), -113.7 (d, J=26.2 Hz, 1,9- or 3,8-C); IR (KBr) 3101, 1596, 1481, 1440, 1413, 1302, 1260, 1233, 1178, 1128, 1067, 1043, 944, 894, 845, 822, 756, 742, 571, 558, 491, 454, 431, 409 cm
-1; 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
6F
5S (M-PF
6)
+, 289.0110. Found 289.0106。
【0102】
実施例14。
【化30】
【0103】
1.09g(3.20mmol)のテトラブチルアンモニウムスルフェートの、6mLのアセトニトリル中の溶液を、1.49g(3.20mmol)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートの、25mLのアセトニトリル中の撹拌溶液に室温で滴下により添加した。次いで、この混合物を室温で一晩撹拌した。その後、この反応混合物を濾過して、0.89g(70%)の2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムスルフェートを白色固体として得た。この固体をメタノール−ジエチルエーテルから再結晶して、分析用のサンプルを得た。再結晶により得られた結晶を、以下の元素分析によって、一水和物であると特定した。分解開始点155℃(TGA/DSCによる);
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -53.27 (3F, s, CF
3), -101.81 (2F, s, 2,8-F);
1H NMR (400.2 MHz, DMSO-d
6) δ 8.76 (2H, dd, J=4.8, 9.0 Hz, 4,6-H), 8.56 (2H, dd, J=2.4, 9.0 Hz, 1,9-H), 7.83 (2H, dt, J=2.4, 8.8 Hz, 3,7-H);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ -166.9 (d, J=254.7 Hz, 2,8-C), -143.8 (dd, J=11.2, 2.3 Hz, 10,11-C), -132.9 (d, J=10.6 Hz, 4,6-C), -123.4 (quartet, J=332.0 Hz, CF
3), -123.0 (d, J=2.4 Hz, 12,13-C), -120.1 (d, J=24.7 Hz, 1,9- or 3,8-C), -113.7 (d, J=26.6 Hz, 1,9- or 3,8-C); IR (KBr) 2983, 1592, 1581, 1507, 1477, 1436, 1213, 1177, 1123, 1082, 1040, 943, 884, 827, 584, 567, 490, 441 cm
-1. 高分解能質量スペクトル(ESI法): Calcd for [C
13H
6F
5S]
+ (M-HSO
4)
+ 289.0110. Found 289.0109. 元素分析: Calcd for C
13H
7F
5O
4S
2・H
2O: C, 38.62%; H, 2.24%. Found: C, 38.79%; H, 2.53%。
【0104】
実施例15。
【化31】
【0105】
窒素の雰囲気下で、100mLの三口丸底フラスコに、トリフルオロメタンスルフィン酸ナトリウム(3.9g,25mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(13.2mL,0.15mol)を入れた。5分間撹拌した後に、3,3’−ジフルオロビフェニル(4.75g,25mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を60℃まで加熱した。60℃で4時間撹拌した後に、この反応混合物を20mLの水と混合し、35mLの重炭酸ナトリウム飽和水溶液で中和し、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を完全にエバポレートして乾固させ、そして得られた残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、5.59g(73%)の黄色油状物を得た。これは、3,3’−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニルと3,3’−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニルとの3:1の混合物であった。これらの異性体を、シリカゲルでの注意深いカラムクロマトグラフィーによって純粋な形態で単離し、そして同定した。これらの異性体の各々の物理データおよびスペクトルデータを、以下に示す:3,3’−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニル:油状物;
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ-73.05 (3F, s, CF
3), -105.75 (1F, s, 3 or 3’-F), -112.29 (1F, 3 or 3’-F);
1H NMR (400.1 MHz, DMSO-d
6) δ 7.33 (1H, br. dt, J=1.7, 8.6 Hz, 5-H), 7.43-7.62 (4H, m), 7.69 (1H, dt, J=2.5, 8.4 Hz), 8.16 (1H, dd, J=5.6, 8.8 Hz);
13C NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6) δ 116.3 (d, J=21.0 Hz), 116.8 (d, J=19.8 Hz), 117.0 (d, J=19.6 Hz), 119.1 (d, J=23.4 Hz), 125.5 (quartet, J=340.2 Hz, CF
3), 126.1 (d, J=2.6 Hz), 129.0 (d, J=10.3 Hz), 130.1 (s, 6-C), 131.3 (d, J=8.5 Hz), 138.1 (d, J=8.0 Hz), 143.7 (d, J=8.6 Hz), 162.4 (d, J=244.8 Hz, 3 or 3’-C), 165.3 (d, J=252.9 Hz, 3 or 3’-C); IR (ヌジョール) 2959, 2926, 2857, 1578, 1468, 1138, 1090, 872, 829, 789 cm
-1. 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
7F
5OS 307.0211 (M+H)
+. Found (M+H)
+ 307.0225。別の異性体である3,3’−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニル:油状物;
1H照射を用いる
19F NMR (376.6 MHz, CDCl
3) δ -74.02 (3F, d, J= 10 Hz, CF
3), -111.76 (1F, s, 3’-F), -112.23 (1F, quartet, J= 10 Hz, 3-F);
1H NMR (400.1 MHz, CDCl
3) δ 7.16 (1H, td, J=8.4, 2.0 Hz), 7.31 (1H, dm, J=10.0 Hz), 7.37-7.53 (3H, m), 7.65 (1H, dd, J=8.6, 1.4 Hz), 8.04 (1H, t, J=7.4 Hz, 4-H). 高分解能質量スペクトル(ESI法) calcd for C
13H
7F
5OS 307.0211 (M+H)
+. Found (M+H)
+ 307.0208。
【0106】
実施例16。
【化32】
【0107】
出発物質である3,3’−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニル(2.98g,9.72mmol)を、3,3’−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニルと3,3’−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチルスルフィニル)ビフェニルとの3.5:1の混合物として使用した。この出発物質を12.5mLの乾燥ニトロメタンに溶解させ、そしてこの混合物を氷浴上で0〜5℃まで冷却した。この冷却した溶液に、3.53g(12.5mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を滴下により添加した。室温で一晩撹拌した後に、この反応混合物を減圧下でエバポレートして乾固させた。その残渣を10mLのトルエンおよび10mLの水と混合し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。生じた沈殿物を濾過により集め、そして10mLのトルエン、次いで20mLの酢酸エチルで洗浄して、3.45g(81%)の、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの91:9の混合物を白色結晶として得た。これらの生成物を、スペクトル解析により同定した。これらのデータは実施例1に示されている。
【0108】
実施例17。
【化33】
【0109】
1−オキソ−2−インダンカルボン酸メチル(190mg,1mmol)、K
2CO
3(430mg,3mmol)、およびテトラブチルアンモニウムヨージド(20mg,0.05mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)中の撹拌溶液に、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの97:3の混合物(650mg,1.5mmol)を室温で添加した。この混合物を3時間撹拌した。この反応溶液の、ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する
19F NMR分析によって、トリフルオロメチル化生成物である1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)インダン−2−カルボン酸メチルは、94%の収率で生成したことが分かった。この生成物を、標準的な後処理(抽出およびカラムクロマトグラフィー)により単離し、そしてスペクトル解析により同定した;
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ −69.3 (s, CF
3)。この
19F NMR分析は、2,8−ジフルオロジベンゾチオフェンおよび2,6−ジフルオロジベンゾチオフェンが、使用したジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートに基づいて、それぞれ91%および3%の収率で生成したことを示した。これらのスペクトルデータを以下に示す。2,8−ジフルオロジベンゾチオフェン:
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -117.81 (s);
1H NMR (400.2 MHz, CDCl
3) δ 7.24 (2H, dt, J=2.4, 8.8 Hz, 3,7-H), 7.75 (2H, dd, J=2.4, 9.2 Hz, 1.9-H), 7.78 (2H, dd, J=4.8, 8.8 Hz, 4,6-H)。2,6−ジフルオロジベンゾチオフェン:
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, DMSO-d
6) δ -115.33 (s, 6-F), -117.32 (s, 2-F)。
【0110】
実施例18、19、および20。
2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩(0.75mmol)を、1−オキソ−2−インダンカルボン酸メチル(0.5mmol)、K
2CO
3(1.5mmol)、およびテトラブチルアンモニウムヨージド(0.025mmol)の、5mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の撹拌溶液に窒素雰囲気下室温で添加した。この混合物を1時間撹拌した。この反応混合物を、4−クロロベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する
19F NMRによって分析した。2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩として、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(実施例18)、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムクロリド(実施例19)、および2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムテトラフルオロボレート(実施例20)を使用した。この
19F NMR分析は、トリフルオロメチル化生成物である1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)インダン−2−カルボン酸メチルが、実施例18、19、および20においてそれぞれ、85%、91%、および100%の収率で生成したことを示した(表2を参照のこと)。CF
3−生成物を標準的な後処理により単離し、そしてスペクトル解析により同定した:
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -69.3 (s, CF
3)。
【0111】
【表2】
【0112】
実施例21。
【化34】
【0113】
1−オキソ−2−インダン−カルボン酸メチル(114mg,0.6mmol)、K
2CO
3(249mg,1.8mmol)、およびテトラブチルアンモニウムヨージド(10mg,0.03mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の撹拌溶液に、2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(430mg,0.9mmol)を室温で添加した。この混合物を4時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMR分析は、1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)インダン−2−カルボン酸メチルが、使用した1−オキソ−2−インダンカルボン酸メチルの量に基づいて、61%の収率で生成し、そして2,3,7,8−テトラフルオロジベンゾチオフェンが、使用した2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートの量に基づいて、91%の収率で生成したことを示した。その後、この反応溶液を水(30mL)で希釈し、そして酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、次いで合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、そして完全にエバポレートした。得られた残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより分離した。その生成物を単離し、そしてスペクトル解析により同定した。1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)インダン−2−カルボン酸メチルのデータを実施例17に示した。2,3,7,8−テトラフルオロジベンゾチオフェンの物理データおよびスペクトルデータを、以下に示す:2,3,7,8−テトラフルオロジベンゾフェノン:mp 145.3-147.3℃;
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -136.41 (2F, d, J=20.7 Hz, 3,7- or 2,8-F), -139.69 (2F, d, J=20.7 Hz, 2,8- or 3,7-F);
1H NMR (400.2 MHz, CDCl
3) δ 7.61 (2H, dd, J=9.6, 6.8 Hz, 4,6- or 1,9-H), 7.77 (2H, dd, J=10.0, 7.2 Hz, 1,9- or 4,6-H);
13C NMR (100.6 MHz, CDCl
3) δ 109.4 (d, J=19.4 Hz), 111.0 (d, J=21.2 Hz), 130.7 (m), 135.1 (d, J=7.8 Hz), 149.4 (dd, J=247.0, 14.2 Hz), 150.1 (dd, J=250.7, 14.7 Hz); IR (KBr) 3076, 1577, 1490, 1439, 1263, 1151, 1059, 907, 861, 831, 774, 666, 625, 572, 520, 438 cm
-1。
【0114】
実施例22、23、および24
ハロゲン化S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩(1mmol)、アニリン(2mmol)、および4−クロロベンゾトリフルオリド(1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(2mL)中の混合物を、窒素雰囲気下30℃で3時間撹拌した。ハロゲン化S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩として、2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(実施例22)、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(実施例23)、および2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(実施例24)を使用した、アニリン(2mmol)の半分(1mmol)を、この反応のための塩基として使用した。なぜなら、この反応は、1mmolのトリフルオロメタンスルホン酸を生成したからである。4−コロベンゾトリフルオリド(4-Chorobenzotrifluoride)が、
19F NMR分析のための標準物質であった。反応混合物の各々を、
19F NMRによって分析した。その結果を表3に示す。生成物である2−および4−(トリフルオロメチル)アニリンを、基準試料とのスペクトル比較により同定した。
【0115】
実施例22と23と23との比較は、反応性が、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩<2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオヘニウム塩(2,6-difluoro-S-(trifluoromethyl)dibenzothiohenium salt)<2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩の順に増大することを示した。具体的には、2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩は、トリフルオロメチル化アニリンを、短い反応時間で良好な収率で与えた。
【0116】
【表3】
【0117】
比較例2。
アニリンと、S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(梅本試薬)との反応を、梅本試薬をハロゲン化S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩の代わりに使用したこと以外は実施例22〜24と同じ方法で行った。その結果を表3に示す。
【0118】
比較例2と、実施例22、23、および24との比較は、これらのハロゲン化S−(パーフルオロアルキル)ジベンゾチオフェニウム塩が、梅本試薬より強力であることを示した。
【0119】
実施例25。
【化35】
【0120】
2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(0.6mmol)を、3−メチルインドール(0.5mmol)およびN−メチルモルホリン(0.75mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(2mL)中の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を室温で6時間撹拌した。この反応混合物を、4−クロロベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する
19F NMRにより分析した。この分析は、2−トリフルオロメチル−3−メチルインドールが69%の収率で生成したことを示した。この生成物を、標準的な後処理(シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーが挙げられる)により単離し、そしてスペクトル解析により同定した:
19F NMR (376.6 MHz, CDCl
3) δ -58.64 ppm (s, CF
3)。
【0121】
実施例26。
【化36】
【0122】
CuCl(0.2mmol)、2,4,6−トリメチルピリジン(2mmol)、2.8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートと2,6−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートとの97:3の混合物(525mg,1.2mmol)、および4−(p−トルエンスルホニルオキシ)−1−ブチン(1mmol)を、撹拌棒を備え付けたシュレンクチューブに添加した。N,N−ジメチルアセトアミド(5mL)を、このチューブにアルゴン雰囲気下で添加し、次いでこの反応混合物を30℃で24時間撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMR分析により、トリフルオロメチル化生成物である5−フェニルスルホニルオキシ−1,1,1−トリフルオロ−2−ペンチンは、65%の収率で生成したことが分かった。この生成物を、標準的な後処理(抽出およびカラムクロマトグラフィー)により単離し、そしてこの生成物の報告されたスペクトルデータとの比較により同定した;
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -50.31 (s, CF
3)。
【0123】
実施例27。
【化37】
【0124】
100mLのシュレンクチューブに、α−メチルスチレン(236mg,2.0mmol)、2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(1.04g,2.2mmol)、トリス(2,2’−ビピリジン)ルテニウム(II)ヘキサフルオロホスフェート(9mg,0.01mmol)、およびアセトン(16mL)、および水(2mL)を窒素雰囲気下で入れた。このチューブを、4WのLEDランプから1cm未満の距離に置いた。この溶液を室温で4.5時間照射した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応溶液の
19F NMRは、3,3,3−トリフルオロ−1−メチル−1−フェニル−1−プロパノールが、使用したα−メチルスチレンに基づいて、87%の収率で生成し、そして2,3,7,8−テトラフルオロジベンゾチオフェンが、使用した2,3,7,8−テトラフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートに基づいて、93%の収率で生成したことを示した。トリフルオロメチル生成物を、標準的な後処理(抽出およびカラムクロマトグラフィー)により単離し、そしてスペクトル解析により同定した;
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -60.07 (s, CF
3)。
【0125】
実施例28。
【化38】
【0126】
2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(10mmol)および銅粉末(15mmol)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の混合物を窒素雰囲気下室温で4時間撹拌した。4−(ブロモメチル)安息香酸メチル(5mmol)をこの混合物に添加し、そしてこの反応混合物を60℃で一晩(18時間)撹拌した。ベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応混合物の
19F NMR分析は、4−(2’,2’,2’−トリフルオロエチル)安息香酸メチルが77%の収率で生成したことを示した。この生成物を、標準的な後処理により単離し、そしてスペクトル解析により同定した;
1H照射を用いる
19F NMR (376.5 MHz, CDCl
3) δ -65.57 (s, CF
3)。
【0127】
実施例29。
【化39】
【0128】
ジフェニルホスフィン(0.5mmol)およびピリジン(0.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の撹拌溶液に、2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(0.6mmol)を窒素雰囲気下室温で添加した。この反応混合物を室温で6時間撹拌した。4−クロロベンゾトリフルオリドを参照物質として使用する、この反応混合物の
19F NMR分析は、(トリフルオロメチル)ジフェニルホスフィンが74%の収率で生成したことを示した。この生成物を後処理により単離し、そしてスペクトル解析により同定した:
19F NMR (376.6 MHz, CDCl
3) δ -55.14 (d, J=73.1 Hz)。
【0129】
実施例30。
【化40】
【0130】
2,8−ジフルオロ−S−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート(1.0mmol)を、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(1.0mmol)および4−クロロベンゾトリフルオリド(1.0mmol)の、5mLのジメチルスルホキシド(DMSO)中の撹拌溶液に、窒素雰囲気下室温で添加し、そしてこの混合物を1時間撹拌した。4−クロロベンゾトリフルオリドが、
19F NMR分析のための標準物質であった。この反応混合物の
19F NMR分析は、フェニルトリフルオロメチルスルホンが70%の収率で生成したことを示した。この生成物を、標準的な後処理により単離し、そしてスペクトル解析により同定した:
19F NMR (376.6 MHz, CDCl
3) δ -78.50 ppm (s, CF
3)。
【0131】
実施例31。
【化41】
【0132】
2,8−および2,6−ジフルオロジベンゾチオフェンの98:2の混合物(0.10g,0.45mmol)、0.8mL(エタノール中)のRaney Ni(Johnson Matthey,USA製のスポンジニッケル触媒A−4F00)、および20mLのエタノールを混合し、そしてこの混合物を還流下で4時間加熱した。その後、フルオロベンゼンを標準物質として使用する、この反応混合物の
19F NMR分析は、3,3’−ジフルオロビフェニルが88%の収率で生成したことを示した。この生成物を、標準的な後処理により単離し、そして基準試料を用いるスペクトル比較により同定した。
【0133】
実施例32。
【化42】
【0134】
2,3,7,8−テトラフルオロジベンゾチオフェン(128mg,0.5mmol)、1.2mL(エタノール中)のRaney Ni(Johnson Matthey, USA製のA−7F63)、および20mLのエタノールを混合し、そしてこの混合物を還流下で4時間加熱した。その後、4−クロロベンゾトリフルオリドを標準物質として使用する、この反応混合物の
19F NMR分析は、3,3’,4,4’−テトラフルオロビフェニルが90%の収率で生成したことを示した。この生成物を、標準的な後処理により単離し、そして基準試料を用いるスペクトル比較により同定した。