(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の作業車による作業走行を開始させる際、オペレータは、作業車を操作して、予め設定された作業走行の開始位置に停止させる必要がある。
【0005】
このとき、作業車の操作に熟達していないオペレータにとっては、作業車を正確に開始位置に停止させることが困難である場合がある。そして、開始位置からずれた位置に作業車を停止させた場合、作業車の走行が設定経路からずれてしまう事態が想定される。
【0006】
本発明の目的は、作業車を正確に開始位置に停止させることが容易となる走行制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の特徴は、
自動運転による作業走行が可能な作業車の走行を制御する走行制御装置であって、
前記作業走行が行われる作業地における前記作業車の位置を表示可能なディスプレイと、
前記ディスプレイに、前記作業地内に設定された領域である自動走行許可領域に対応する誘導指標を表示させる誘導指標表示部と
、
前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置しているか否かを判定する位置判定部とを備え、
前記位置判定部により前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置していると判定された場合に、自動走行モードへの移行が可能にな
り、
前記誘導指標には、前記自動走行許可領域の位置及び形状を示す図形が含まれており、
前記自動走行許可領域は、前記作業走行の開始時での前記作業車の進行方向における前進側ほど狭まる形状を有している点にある。
【0008】
本発明であれば、作業車が自動走行許可領域内に到達すれば、その後、自動走行モードへの移行が可能になる。即ち、作業車を自動走行の開始位置に移動させる際、オペレータは、作業車を操作して自動走行許可領域内に到達させるだけで良い。
【0009】
従って、本発明であれば、適切な位置から自動走行を開始することが容易となる。
【0010】
【0011】
また、作業車を、例えば作業走行等の開始位置の後側に位置する地点から開始位置まで自動的に誘導走行させるとき、その地点が開始位置に対して左右方向に位置ずれしている場合は、作業車を開始位置まで誘導走行させながら、左右方向の位置ずれを修正する必要がある。このとき、左右方向の位置ずれ幅が大きすぎる場合、誘導走行において左右方向の位置ずれを十分に修正することができない事態が想定される。
【0012】
ここで、より後側の地点から誘導走行を開始するほど、誘導走行の距離がより長くなるため、誘導走行において修正し得る左右方向の位置ずれ幅の上限がより大きくなる。即ち、より後側の地点から誘導走行を開始するほど、開始位置に対する左右方向の位置ずれが許容され易くなる。従って、誘導走行の開始地点として設定可能な領域は、後側ほど左右方向に広い。
【0013】
上記構成であれば、自動走行許可領域は、作業走行の開始時での作業車の進行方向における後進側ほど広がる形状を有することとなる。これにより、より後側の地点ほど左右方向の位置ずれが許容され易いことを反映させた自動走行許可領域の設定が可能となる。即ち、作業走行の開始位置に到達するまでの間に左右方向の位置ずれを修正することを確実にしながらも、自動走行許可領域の範囲を可能な限り広く設定することができる。
【0014】
また、作業車を、例えば作業走行等の開始位置の後側に位置する地点から開始位置まで自動的に誘導走行させるとき、その地点における作業車の前進方向が、作業走行の開始時での作業車の前進方向に対してずれている場合は、作業車を開始位置まで誘導走行させながら、方向のずれを修正する必要がある。このとき、方向のずれ角が大きすぎる場合、作業車が開始位置に到達するまでの間に、方向のずれを十分に修正することができない事態が想定される。
【0015】
上記構成であれば、オペレータは、ディスプレイに表示される図形を見ることによって、作業走行の開始時での作業車の前進方向がどの方向であるのかを把握することが可能となる。これにより、オペレータは、作業車を自動走行許可領域内に到達させるまでの間に、上述した方向のずれが小さくなるように操作することが可能となる。従って、作業車が開始位置に到達するまでの間に、方向のずれを十分に修正することができない事態を回避し易くなる。
【0016】
さらに、本発明において、
前記自動走行許可領域は台形状であると好適である。
【0017】
この構成によれば、台形状という簡素な形状によって、作業車の進行方向における後進側ほど広がる形状を実現できる。従って、上述の「作業走行の開始位置に到達するまでの間に左右方向の位置ずれを修正することを確実にしながらも、自動走行許可領域の範囲を可能な限り広く設定することができる」という作用効果を奏すると共に、自動走行許可領域の形状を簡素なものとすることが可能となる。
【0018】
さらに、本発明において、
前記自動走行許可領域は扇形状であると好適である。
【0019】
この構成によれば、扇形状という簡素な形状によって、作業車の進行方向における後進側ほど広がる形状を実現できる。従って、上述の「作業走行の開始位置に到達するまでの間に左右方向の位置ずれを修正することを確実にしながらも、自動走行許可領域の範囲を可能な限り広く設定することができる」という作用効果を奏すると共に、自動走行許可領域の形状を簡素なものとすることが可能となる。
【0020】
さらに、本発明において、
前記自動走行許可領域は三角形状であると好適である。
【0021】
この構成によれば、三角形状という簡素な形状によって、作業車の進行方向における後進側ほど広がる形状を実現できる。従って、上述の「作業走行の開始位置に到達するまでの間に左右方向の位置ずれを修正することを確実にしながらも、自動走行許可領域の範囲を可能な限り広く設定することができる」という作用効果を奏すると共に、自動走行許可領域の形状を簡素なものとすることが可能となる。
また、本発明の別の特徴は、
自動運転による作業走行が可能な作業車の走行を制御する走行制御装置であって、
前記作業走行が行われる作業地における前記作業車の位置を表示可能なディスプレイと、
前記ディスプレイに、前記作業地内に設定された領域である自動走行許可領域に対応する誘導指標を表示させる誘導指標表示部と、
前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置しているか否かを判定する位置判定部とを備え、
前記位置判定部により前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置していると判定された場合に、前記自動走行許可領域に含まれる前記作業走行の開始位置に向けて自動走行を行う自動走行モードへの移行が可能になる点にある。
【0022】
【0023】
【0024】
さらに、本発明において、
前記誘導指標には、前記作業走行の開始時での前記作業車の進行方向を示す方向指示記号が含まれており、
前記ディスプレイにおける前記方向指示記号の表示位置は、前記作業地における前記自動走行許可領域の位置に対応していると好適である。
【0025】
この構成によれば、オペレータは、ディスプレイに表示される方向指示記号を見ることによって、作業走行の開始時での作業車の前進方向がどの方向であるのかを把握することが可能となる。これにより、オペレータは、作業車を自動走行許可領域内に到達させるまでの間に、上述した方向のずれが小さくなるように操作することが可能となる。従って、作業車が開始位置に到達するまでの間に、方向のずれを十分に修正することができない事態を回避し易くなる。
【0026】
さらに、本発明において、
前記誘導指標表示部は、前記誘導指標の表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることが可能であり、
前記位置判定部により前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置していないと判定された場合、前記誘導指標の表示状態は前記第1表示状態となり、
前記位置判定部により前記作業車が前記自動走行許可領域内に位置していると判定された場合、前記誘導指標の表示状態は前記第2表示状態となるように構成されていると好適である。
【0027】
この構成によれば、オペレータは、誘導指標の表示状態を見ることによって、作業車が自動走行許可領域内に到達したか否かを容易に確認することが可能となる。
【0028】
さらに、本発明において、
前記第1表示状態における前記誘導指標の色と、前記第2表示状態における前記誘導指標の色と、が互いに異なると好適である。
【0029】
この構成によれば、オペレータは、作業車が自動走行許可領域内に到達したことを、誘導指標の色の変化によって容易に確認することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、特段の説明がない限り、前後の方向について以下のように記載している。即ち、機体の作業走行時における前進側の進行方向が「前」であり、後進側の進行方向が「後」である。そして、前後方向での前向き姿勢を基準として右側に相当する方向が「右」であり、左側に相当する方向が「左」である。
【0032】
また、
図3、
図4、及び、
図6から
図10に関する説明においては、紙面右側の方向が「右」であり、紙面左側の方向が「左」である。
【0033】
〔トラクタの全体構成〕
図1は、作業車の一例であるトラクタ1の構成を示す図である。トラクタ1は、自動運転による作業走行が可能であるように構成されている。
【0034】
図1に示すように、トラクタ1の機体前部には、原動部2が設けられている。原動部2は、エンジン2aを有している。また、トラクタ1は、ホイール式の走行装置3を備えている。走行装置3は、左右一対の前車輪31及び左右一対の後車輪32を有している。
【0035】
エンジン2aの動力は、主クラッチ(図示せず)及びトランスミッション6を介して、左右一対の前車輪31及び左右一対の後車輪32に伝達される。そして、この動力により、左右一対の前車輪31及び左右一対の後車輪32が駆動される。
【0036】
原動部2の後方には、運転部4が設けられている。
図1及び
図2に示すように、運転部4は、運転座席41、アームレスト42、支持アーム43、ステアリングホイール44、シャトルレバー45、クラッチペダル46、左右のブレーキペダル47、端末装置5を有している。運転部4において、オペレータは、手動による各種の運転操作を行うことができる。
【0037】
図1及び
図2に示すように、端末装置5は、支持アーム43に支持されている。また、オペレータは、ステアリングホイール44を操作することによって、左右一対の前車輪31の操向操作を行うことができる。
【0038】
また、オペレータは、シャトルレバー45を操作することによって、トラクタ1の前後進を切り替えることができる。
【0039】
また、オペレータは、クラッチペダル46を操作することによって、主クラッチの入切操作を行うことができる。
【0040】
また、オペレータは、左右のブレーキペダル47を操作することによって、左右のサイドブレーキの操作を行うことができる。
【0041】
図1に示すように、トラクタ1の後部には、昇降機構7を介して、耕耘装置8が取り付けられている。耕耘装置8には、エンジン2aの動力がPTO軸9を介して伝達される。
そして、この動力により、耕耘装置8が駆動される。
【0042】
トラクタ1は、耕耘装置8を駆動させながら走行することによって、作業走行を行うことができる。
【0043】
〔端末装置の構成〕
図3及び
図4は、自動運転による作業走行中における端末装置5を示す図である。このとき、端末装置5の有するディスプレイ51の右端部分には、5つの第1タッチボタン11及び5つの第2タッチボタン12が、それぞれ縦並びで表示されている。5つの第1タッチボタン11及び5つの第2タッチボタン12には、それぞれ、異なる機能が割り当てられている。
【0044】
また、ディスプレイ51は、タッチパネル式である。オペレータは、5つの第1タッチボタン11及び5つの第2タッチボタン12の何れかをタッチ操作することによって、タッチ操作したボタンに割り当てられた機能を働かせることができる。
【0045】
また、ディスプレイ51には、作業に関する情報である作業情報が表示される。
図3に示す例において、ディスプレイ51には、作業情報として、作業走行が行われる作業地Wにおけるトラクタ1の位置と、作業地Wにおける目標走行経路Lと、がマップ状に表示されている。
【0046】
図3及び
図4に示すように、端末装置5は、ディスプレイ51の外部に設けられた5つの第1物理ボタン21及び5つの第2物理ボタン22を備えている。5つの第1物理ボタン21及び5つの第2物理ボタン22は、それぞれ縦並びで設けられている。
【0047】
5つの第1物理ボタン21及び5つの第2物理ボタン22には、それぞれ、異なる機能が割り当てられている。オペレータは、5つの第1物理ボタン21及び5つの第2物理ボタン22の何れかを押下することによって、押下したボタンに割り当てられた機能を働かせることができる。
【0048】
図3及び
図4に示すように、5つの第1タッチボタン11は、第1ボタンb1、第2ボタンb2、第3ボタンb3、第4ボタンb4、第5ボタンb5から構成されている。また、5つの第2タッチボタン12は、第6ボタンb6、第7ボタンb7、第8ボタンb8、第9ボタンb9、第10ボタンb10から構成されている。
【0049】
また、
図3及び
図4に示すように、5つの第1物理ボタン21は、第11ボタンb11、第12ボタンb12、第13ボタンb13、第14ボタンb14、第15ボタンb15から構成されている。また、5つの第2物理ボタン22は、第16ボタンb16、第17ボタンb17、第18ボタンb18、第19ボタンb19、第20ボタンb20から構成されている。
【0050】
図3及び
図4に示すように、5つの第1タッチボタン11の配置は、5つの第1物理ボタン21の配置に対応している。また、5つの第2タッチボタン12の配置は、5つの第2物理ボタン22の配置に対応している。
【0051】
また、
図3及び
図4に示すように、5つの第2タッチボタン12は、5つの第1タッチボタン11に隣接して表示されている。さらに、5つの第2物理ボタン22は、5つの第1物理ボタン21に隣接して設けられている。そして、5つの第1タッチボタン11及び5つの第2タッチボタン12の表示される領域であるタッチボタン表示領域D1と、5つの第1物理ボタン21及び5つの第2物理ボタン22の配置される領域である物理ボタン配置領域D2と、は互いに隣接している。
【0052】
5つの第1物理ボタン21には、5つの第1タッチボタン11に割り当てられる機能と同一の機能が割り当てられている。また、5つの第2物理ボタン22には、5つの第2タッチボタン12に割り当てられる機能と同一の機能が割り当てられている。
【0053】
より具体的には、第1ボタンb1及び第11ボタンb11には同一の機能が割り当てられる。また、第2ボタンb2及び第12ボタンb12には同一の機能が割り当てられる。そして、同様に、第3ボタンb3及び第13ボタンb13、第4ボタンb4及び第14ボタンb14、第5ボタンb5及び第15ボタンb15、第6ボタンb6及び第16ボタンb16、第7ボタンb7及び第17ボタンb17、第8ボタンb8及び第18ボタンb18、第9ボタンb9及び第19ボタンb19、第10ボタンb10及び第20ボタンb20には、それぞれ、同一の機能が割り当てられる。
【0054】
即ち、5つの第1物理ボタン21には、それぞれ、5つの第1タッチボタン11のうち、配置の対応する第1タッチボタン11と同一の機能が割り当てられる。また、5つの第2物理ボタン22には、それぞれ、5つの第2タッチボタン12のうち、配置の対応する第2タッチボタン12と同一の機能が割り当てられる。
【0055】
また、
図3及び
図4に示すように、第1ボタンb1〜第5ボタンb5は、それぞれ、第1機能表示部f1〜第5機能表示部f5を有している。また、第6ボタンb6〜第10ボタンb10は、それぞれ、第6機能表示部f6〜第10機能表示部f10を有している。
【0056】
第1機能表示部f1〜第10機能表示部f10は、それぞれ、第1ボタンb1〜第10ボタンb10に割り当てられている機能を表示している。
【0057】
また、上述の通り、第1ボタンb1〜第10ボタンb10の機能は、第11ボタンb11〜第20ボタンb20の機能に対応している。従って、第1機能表示部f1〜第10機能表示部f10は、それぞれ、第11ボタンb11〜第20ボタンb20に割り当てられている機能も表示していることとなる。
【0058】
〔制御装置について〕
図5には、自車方位検出装置61、自車位置検出装置62、制御装置100が示されている。自車方位検出装置61、自車位置検出装置62、制御装置100は、何れも、トラクタ1に備えられている。
【0059】
自車方位検出装置61は、自車の走行方位を検出する。また、自車位置検出装置62は、自車位置を検出する。
【0060】
図5に示すように、制御装置100には、自車方位検出装置61、自車位置検出装置62、端末装置5から各種の信号が入力される。そして、制御装置100は、入力された各種の信号に基づいて、走行装置3及び端末装置5へ所定の信号を出力する。
【0061】
また、
図5に示すように、制御装置100は、ボタン表示部101、情報表示部102、機能変更部103、指標値算出部104、指標値表示部105、色分け処理部106、誘導指標表示部107、位置判定部108、誘導制御部109、残り時間表示部110を有している。
【0062】
また、
図3及び
図5に示すように、トラクタ1は、トラクタ1の走行を制御する走行制御装置Aを備えている。走行制御装置Aは、ディスプレイ51と、誘導指標表示部107と、位置判定部108と、誘導制御部109と、を備えている。
【0063】
ボタン表示部101は、ディスプレイ51に、5つの第1タッチボタン11を縦並びで表示させるように構成されている。また、ボタン表示部101は、ディスプレイ51に、5つの第2タッチボタン12を縦並びで、且つ、5つの第1タッチボタン11の右側に隣接して表示させるように構成されている。
【0064】
情報表示部102は、ディスプレイ51に、作業情報を表示させるように構成されている。例えば
図3では、情報表示部102によって、作業走行が行われる作業地Wにおけるトラクタ1の位置と、作業地Wにおける目標走行経路Lと、が作業情報としてディスプレイ51に表示されている。
【0065】
以下では、トラクタ1の自動運転による作業走行の手順に沿って、制御装置100における各部の働きを説明する。
【0066】
〔作業走行の開始位置への移動について〕
まず、
図6及び
図7を参照して、作業走行の開始位置Sへのトラクタ1の移動について説明する。
【0067】
トラクタ1によって作業地Wでの作業を行う際、オペレータは、まず、端末装置5を起動させる。そして、端末装置5によって各種設定を入力する。このとき、例えば、オペレータは、耕耘のラップ幅や、エンジン2aの回転数等の設定を入力する。
【0068】
各種設定の入力が完了すると、
図6に示すように、ディスプレイ51にトラクタ1の現在位置と、誘導指標Eと、が表示される。誘導指標Eは、誘導指標表示部107によって、ディスプレイ51に表示される。また、誘導指標Eは、作業地W内に設定された領域である誘導開始領域R(本発明の「自動走行許可領域」の一例)に対応している。
【0069】
誘導指標Eには、図形G及び方向指示記号Hが含まれている。図形Gは、誘導開始領域Rの位置及び形状を示している。また、方向指示記号Hは、作業走行の開始時でのトラクタ1の進行方向を示している。ディスプレイ51における方向指示記号Hの表示位置は、作業地Wにおける誘導開始領域Rの位置に対応している。
【0070】
図6に示すように、本実施形態において、誘導開始領域Rは台形状である。そのため、ディスプレイ51に表示されている図形Gも台形状となっている。また、本実施形態において、誘導開始領域Rは、作業走行の開始時でのトラクタ1の進行方向における前進側ほど狭まる形状を有している。
【0071】
図5に示した位置判定部108は、自車位置検出装置62からの信号に基づいて、トラクタ1が誘導開始領域R内に位置しているか否かを判定するように構成されている。また、位置判定部108によりトラクタ1が誘導開始領域R内に位置していると判定された場合に、手動走行モードから自動走行モードへの移行を許可するように構成されている。本実施形態では、自動走行モードにおける自動走行が、実際の作業を行う作業走行に先立ち作業走行を開始するための開始位置Sまでトラクタ1を自動で走行させる開始位置誘導を含んでいる。このため、位置判定部108によりトラクタ1が誘導開始領域R内に位置していると判定された場合に、誘導制御部109は、走行装置3を制御して、トラクタ1を作業走行の開始位置Sまで走行させるように構成されている。
【0072】
尚、トラクタ1が誘導開始領域R内に位置しているか否かの判定においては、トラクタ1の全体が誘導開始領域R内に位置しているか否かが判定されても良いし、トラクタ1の一部が誘導開始領域R内に位置しているか否かが判定されても良い。
【0073】
また、
図5に示した誘導指標表示部107は、誘導指標Eの表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることが可能である。位置判定部108によりトラクタ1が誘導開始領域R内に位置していないと判定された場合、誘導指標Eの表示状態は第1表示状態となる。また、位置判定部108によりトラクタ1が誘導開始領域R内に位置していると判定された場合、誘導指標Eの表示状態は第2表示状態となる。
【0074】
本実施形態においては、第1表示状態の図形Gの内部はオレンジ色で表示される。また、第2表示状態の図形Gの内部は緑色で表示される。即ち、第1表示状態における誘導指標Eの色と、第2表示状態における誘導指標Eの色と、が互いに異なっている。
【0075】
これにより、オペレータは、トラクタ1が誘導開始領域R内に位置しているか否かを把握することが可能となる。
【0076】
トラクタ1が、
図6に実線で示す位置に位置している場合、位置判定部108によって、トラクタ1は誘導開始領域R内に位置していないと判定される。従って、このとき、誘導制御部109による走行装置3の制御は行われない。また、このとき、誘導指標表示部107によって、図形Gの内部はオレンジ色で表示される。
【0077】
そして、オペレータがトラクタ1を手動で運転し、トラクタ1が
図6に点線で示す位置に到達すると、位置判定部108によって、トラクタ1は誘導開始領域R内に位置していると判定される。これにより、誘導制御部109による走行装置3の制御が開始される。また、このとき、誘導指標表示部107によって、図形Gの内部の色は、オレンジ色から緑色に切り替えられる。
【0078】
尚、このとき、トラクタ1が手動運転ではなく自動運転によって
図6に点線で示す位置まで移動するように構成されていても良い。
【0079】
そして、誘導制御部109による走行装置3の制御によって、トラクタ1は、
図6に点線で示す位置から開始位置Sまで自動的に走行する。これにより、トラクタ1の開始位置Sへの移動が完了する。
【0080】
トラクタ1の開始位置Sへの移動が完了すると、
図7に示すように、作業地Wにおける目標走行経路Lの全体がディスプレイ51に表示される。尚、
図7において、トラクタ1は、開始位置Sに位置している。
【0081】
また、
図6に示す状態では、本実施形態における第9ボタンb9の第9機能表示部f9には、「次へ」の文字が薄く表示されている。一方で、
図7に示す状態では、第9ボタンb9の第9機能表示部f9には、「次へ」の文字が濃く表示されている。
【0082】
図6に示す状態では、第9ボタンb9及び第19ボタンb19の操作は何れも無効となる。また、
図7に示す状態では、第9ボタンb9及び第19ボタンb19の操作は何れも有効となる。
【0083】
このように、ボタン表示部101は、第2タッチボタン12の表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることが可能である。そして、第2タッチボタン12の表示状態が第1表示状態である場合、第2タッチボタン12及び第2物理ボタン22の操作は何れも有効である。
【0084】
また、第2タッチボタン12の表示状態が第2表示状態である場合、第2タッチボタン12及び第2物理ボタン22の操作は何れも無効である。
【0085】
より具体的には、5つの第2タッチボタン12のうち、何れかの第2タッチボタン12の表示状態が第1表示状態である場合、その第2タッチボタン12には文字や記号が濃く表示される。このとき、その第2タッチボタン12と、その第2タッチボタン12に対応する第2物理ボタン22と、の操作は何れも有効である。
【0086】
また、5つの第2タッチボタン12のうち、何れかの第2タッチボタン12の表示状態が第2表示状態である場合、その第2タッチボタン12には文字や記号が薄く表示される。このとき、その第2タッチボタン12と、その第2タッチボタン12に対応する第2物理ボタン22と、の操作は何れも無効である。
【0087】
〔作業走行中の各ボタンの機能について〕
次に、
図3、
図4、及び、
図8から
図10を参照して、トラクタ1が作業走行を行っているときの第1ボタンb1〜第20ボタンb20の機能について説明する。
【0088】
トラクタ1の開始位置Sへの移動が完了した後、オペレータが、トラクタ1に備わる運転開始ボタン(図示せず)を押下すると、自動運転による作業走行が開始される。
図3、
図4、及び、
図8から
図10には、トラクタ1が作業走行を行っているときの端末装置5が示されている。
【0089】
トラクタ1が作業走行を行っているとき、
図3、
図4、
図8では模式的に示されているが、本実施形態における第1ボタンb1の第1機能表示部f1には、「設定変更」の文字が表示されている。
図3に示す状態において、オペレータが第1ボタンb1または第11ボタンb11を操作すると、
図8に示すように、設定変更ウィンドウP1が表示される。
【0090】
設定変更ウィンドウP1には、トラクタ1の現在の車速及び耕深が表示されている。尚、車速及び耕深は、上述した作業情報の一種である。
【0091】
また、トラクタ1が作業走行を行っているとき、
図3及び
図4では模式的に示されているが、本実施形態における第2ボタンb2の第2機能表示部f2には、「状態表示」の文字が表示されている。また、第3ボタンb3の第3機能表示部f3には、「作業記録」の文字が表示されている。また、第4ボタンb4の第4機能表示部f4には、「軌跡表示」の文字が表示されている。また、第5ボタンb5の第5機能表示部f5には、「軌跡クリア」の文字が表示されている。
【0092】
設定変更ウィンドウP1が表示されると、
図3及び
図4に示す第2ボタンb2の第2機能表示部f2の表示は、「状態表示」の文字から、
図8に示すように「+」の記号に切り替わる。また、同時に、第3機能表示部f3の表示は「作業記録」から「−」に切り替わり、第4機能表示部f4の表示は「軌跡表示」から「+」に切り替わり、第5機能表示部f5の表示は「軌跡クリア」から「−」に切り替わる。
【0093】
また、このとき、5つの第1タッチボタン11及び5つの第1物理ボタン21に割り当てられる機能も変更される。
【0094】
図3に示すように、設定変更ウィンドウP1が表示されていないとき、第1ボタンb1及び第11ボタンb11の機能は、設定変更ウィンドウP1を開く機能である。また、第2ボタンb2及び第12ボタンb12の機能は、トランスミッション6における油温等の車両の状態表示を行う機能である。また、第3ボタンb3及び第13ボタンb13の機能は、
図9に示す作業状況ウィンドウP2を開く機能である。また、第4ボタンb4及び第14ボタンb14の機能は、トラクタ1の走行軌跡の表示を行う機能である。また、第5ボタンb5及び第15ボタンb15の機能は、記録されているトラクタ1の走行軌跡を消去する機能である。
【0095】
一方で、
図8に示すように、設定変更ウィンドウP1が表示されているとき、第1ボタンb1及び第11ボタンb11の機能は、設定変更ウィンドウP1を閉じる機能である。また、第2ボタンb2及び第12ボタンb12の機能は、トラクタ1の設定車速を増加させる機能である。また、第3ボタンb3及び第13ボタンb13の機能は、トラクタ1の設定車速を減少させる機能である。また、第4ボタンb4及び第14ボタンb14の機能は、トラクタ1の耕深を増加させる機能である。また、第5ボタンb5及び第15ボタンb15の機能は、トラクタ1の耕深を減少させる機能である。
【0096】
即ち、設定変更ウィンドウP1が表示された際、5つの第1タッチボタン11及び5つの第1物理ボタン21に割り当てられる機能がそれぞれ変更される。そして、このような機能変更は、ディスプレイ51に表示される作業情報に応じて、機能変更部103によって行われる。
【0097】
このように、機能変更部103は、ディスプレイ51に表示される作業情報に応じて、5つの第1タッチボタン11及び5つの第1物理ボタン21に割り当てられる機能を変更するように構成されている。
【0098】
また、トラクタ1が作業走行を行っているとき、
図3及び
図4では模式的に示されているが、本実施形態の5つの第2タッチボタン12のうちの第6ボタンb6の第6機能表示部f6には、「現在地」の文字が表示されている。また、第7ボタンb7の第7機能表示部f7には、「拡大」の文字が表示されている。また、第8ボタンb8の第8機能表示部f8には、「縮小」の文字が表示されている。また、第9ボタンb9の第9機能表示部f9には、「次へ」の文字が表示されている。また、第10ボタンb10の第10機能表示部f10には、「戻る」の文字が表示されている。
【0099】
そして、
図8に示すように、設定変更ウィンドウP1が表示されても、5つの第2タッチボタン12における第6機能表示部f6、第7機能表示部f7、第8機能表示部f8、第9機能表示部f9、第10機能表示部f10の表示は変化しない。
【0100】
また、5つの第2タッチボタン12及び5つの第2物理ボタン22に割り当てられる機能は、設定変更ウィンドウP1が表示されているか否かにかかわらず一定である。
【0101】
より具体的には、
図3、
図4、
図8に示すように、設定変更ウィンドウP1が表示されているとき及び表示されていないときの何れにおいても、第6ボタンb6及び第16ボタンb16の機能は、作業地Wにおけるトラクタ1の現在地を表示する機能である。また、第7ボタンb7及び第17ボタンb17の機能は、ディスプレイ51における作業地Wのマップ表示を拡大する機能である。また、第8ボタンb8及び第18ボタンb18の機能は、ディスプレイ51における作業地Wのマップ表示を縮小する機能である。また、第9ボタンb9及び第19ボタンb19の機能は、ディスプレイ51におけるメッセージ表示や各種設定表示等を次の画面に進める機能である。また、第10ボタンb10及び第20ボタンb20の機能は、一つ前の画面に戻る機能である。
【0102】
このように、ディスプレイ51に表示される作業情報にかかわらず、5つの第2タッチボタン12及び5つの第2物理ボタン22に割り当てられる機能は一定である。
【0103】
また、
図8においては、5つの第1タッチボタン11は何れもディスプレイ51に表示されている。一方で、
図9に示すように、作業状況ウィンドウP2が表示されているとき、5つの第1タッチボタン11のうち、第1ボタンb1、第2ボタンb2、第4ボタンb4、第5ボタンb5は、何れもディスプレイ51に表示されていない。
【0104】
そして、
図8に示す状態では、5つの第1タッチボタン11の操作は何れも有効である。一方で、
図9に示す状態では、5つの第1タッチボタン11のうち、第1ボタンb1、第2ボタンb2、第4ボタンb4、第5ボタンb5の操作は何れも無効である。また、
図9に示す状態では、第11ボタンb11、第12ボタンb12、第14ボタンb14、第15ボタンb15の操作は何れも無効である。
【0105】
このように、ボタン表示部101は、第1タッチボタン11の表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることが可能である。そして、第1タッチボタン11の表示状態が第1表示状態である場合、第1タッチボタン11及び第1物理ボタン21の操作は何れも有効である。
【0106】
また、第1タッチボタン11の表示状態が第2表示状態である場合、第1タッチボタン11及び第1物理ボタン21の操作は何れも無効である。
【0107】
より具体的には、5つの第1タッチボタン11のうち、何れかの第1タッチボタン11の表示状態が第1表示状態である場合、その第1タッチボタン11はディスプレイ51に表示される。このとき、その第1タッチボタン11と、その第1タッチボタン11に対応する第1物理ボタン21と、の操作は何れも有効である。
【0108】
また、5つの第1タッチボタン11のうち、何れかの第1タッチボタン11の表示状態が第2表示状態である場合、その第1タッチボタン11はディスプレイ51に表示されない。このとき、その第1タッチボタン11と、その第1タッチボタン11に対応する第1物理ボタン21と、の操作は何れも無効である。
【0109】
〔作業走行中の指標値の表示について〕
図3及び
図8から
図10に示すように、ディスプレイ51の上部には、指標値表示領域Qが位置している。指標値表示領域Qには、目標走行経路Lに対する実際の走行軌跡のずれの程度を示す指標値が表示される。
【0110】
本実施形態において、この指標値は、目標走行経路Lの方位に対する自車の走行方位の方位偏差である。尚、この指標値は、方位偏差に限定されず、目標走行経路Lに対する自車位置の位置偏差であっても良い。
【0111】
本実施形態において、この指標値としての方位偏差は、自車方位検出装置61からの信号に基づいて、指標値算出部104によって算出される。そして、算出された方位偏差は、指標値表示部105によって、指標値表示領域Qに表示される。尚、指標値表示部105によって指標値表示領域Qに表示される内容は、数字だけに限らない。指標値表示部105は、ずれの方向や方位偏差の大きさを示すインジケータ等も指標値表示領域Qに表示することができる。
【0112】
また、指標値表示部105は、方位偏差を、方位偏差の大きさに応じて、緑色、黄色、赤色のうちの何れかの色でディスプレイ51に表示させるように構成されている。より具体的には、表示される方位偏差の色は、方位偏差が比較的小さい場合は緑色、方位偏差が中程度である場合は黄色、方位偏差が比較的大きい場合は赤色となる。
【0113】
図3及び
図10に示すように、方位偏差が比較的小さい場合は、指標値表示領域Qに数字は表示されない。このとき、指標値表示領域Qには、指標値表示部105によって、緑色の横長六角形のインジケータが表示される。このインジケータにより、現在の方位偏差が比較的小さいことがオペレータに知らされる。即ち、このインジケータは、方位偏差を表示するものである。
【0114】
また、
図8及び
図9に示すように、方位偏差が中程度または比較的大きい場合は、指標値表示部105によって、指標値表示領域Qに方位偏差を示す数字が表示される。また、このとき、方位偏差を示す数字に隣接する位置には、指標値表示部105によって、ずれの方向及び大きさを示すインジケータが表示される。
図8及び
図9に示す例では、このインジケータにより、目標走行経路Lの方位に対する自車の走行方位が右側にずれていることが示されている。
【0115】
そして、これらの数字及びインジケータは、方位偏差が中程度である場合は黄色で表示され、方位偏差が比較的大きい場合は赤色で表示される。
【0116】
図5に示した色分け処理部106は、
図10に示すように、ディスプレイ51に表示される目標走行経路Lのうち、トラクタ1の走行が完了した部分を、緑色、黄色、赤色に色分けするように構成されている。
【0117】
より具体的には、色分け処理部106は、指標値表示領域Qにおいて方位偏差が緑色で表示されていた区間を緑色に色分けし、方位偏差が黄色で表示されていた区間を黄色に色分けし、方位偏差が赤色で表示されていた区間を赤色に色分けする。
【0118】
本実施形態においては、トラクタ1が
図10に示す第1区間s1を走行していたとき、指標値表示領域Qにおいて方位偏差が緑色で表示されていたものとする。また、トラクタ1が
図10に示す第2区間s2を走行していたとき、指標値表示領域Qにおいて方位偏差が黄色で表示されていたものとする。また、トラクタ1が
図10に示す第3区間s3を走行していたとき、指標値表示領域Qにおいて方位偏差が赤色で表示されていたものとする。
【0119】
このとき、
図10に示すように、ディスプレイ51に表示される目標走行経路Lのうち、第1区間s1は緑色で色分けされる。また、第2区間s2は黄色で色分けされる。また、第3区間s3は赤色で色分けされる。
【0120】
このように、色分け処理部106は、ディスプレイ51に表示される目標走行経路Lのうち、走行が完了した部分を、指標値に応じて色分けするように構成されている。
【0121】
図10に示すように、ディスプレイ51は、残り時間表示ウィンドウP3を表示することが可能である。残り時間表示ウィンドウP3には、トラクタ1が目標走行経路Lの全体を走行し終えるまでの残り時間の予測値が表示される。
【0122】
この残り時間の予測値は、
図5に示した残り時間表示部110によって、ディスプレイ51に表示される。
【0123】
以上で説明した構成によれば、トラクタ1が誘導開始領域R内に到達すれば、その後、作業走行の開始位置Sまでの移動は自動的に行われることとなる。即ち、トラクタ1を開始位置Sに移動させる際、オペレータは、トラクタ1を操作して誘導開始領域R内に到達させるだけで良い。
【0124】
従って、以上で説明した構成であれば、トラクタ1を正確に開始位置Sに停止させることが容易となる。
【0125】
〔その他の実施形態〕
(1)上記実施形態では、
図6に示すように、誘導開始領域Rは台形状である。そのため、ディスプレイ51に表示されている図形Gも台形状となっている。しかしながら、この構成に代えて、
図11に示すように、誘導開始領域Rが扇形状であり、ディスプレイ51に表示されている図形Gも扇形状である構成であっても良い。また、
図12に示すように、誘導開始領域Rが三角形状であり、ディスプレイ51に表示されている図形Gも三角形状である構成であっても良い。また、
図13に示すように、誘導開始領域Rが長方形状であり、ディスプレイ51に表示されている図形Gも長方形状である構成であっても良い。
【0126】
(2)上記実施形態では、第1タッチボタン11、第2タッチボタン12、第1物理ボタン21、第2物理ボタン22が、それぞれ縦並びで5つずつ設けられている。しかしながら、この構成に代えて、複数の第1タッチボタン11、複数の第2タッチボタン12、複数の第1物理ボタン21、複数の第2物理ボタン22が、それぞれ横並びで設けられていても良い。また、第1タッチボタン11、第2タッチボタン12、第1物理ボタン21、第2物理ボタン22の設けられる個数は、それぞれ、6つ以上であっても良いし、4つ以下であっても良い。また、第1タッチボタン11、第2タッチボタン12、第1物理ボタン21、第2物理ボタン22は、それぞれ1つずつ設けられていても良い。
【0127】
(3)第2タッチボタン12は設けられていなくても良い。
【0128】
(4)第2物理ボタン22は設けられていなくても良い。
【0129】
(5)複数の第2タッチボタン12のうち、何れかの第2タッチボタン12の表示状態が第1表示状態である場合、その第2タッチボタン12はディスプレイ51に表示され、表示状態が第2表示状態である場合、その第2タッチボタン12はディスプレイ51に表示されない構成であっても良い。
【0130】
(6)複数の第1タッチボタン11のうち、何れかの第1タッチボタン11の表示状態が第1表示状態である場合、その第1タッチボタン11には文字や記号が濃く表示され、表示状態が第2表示状態である場合、その第1タッチボタン11には文字や記号が薄く表示される構成であっても良い。
【0131】
(7)複数の第1タッチボタン11の表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることができない構成であっても良い。
【0132】
(8)複数の第2タッチボタン12の表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることができない構成であっても良い。
【0133】
(9)複数の第1タッチボタン11と複数の第2タッチボタン12とが、互いに隣接していなくても良い。例えば、ディスプレイ51の左端部分に複数の第1タッチボタン11が設けられると共に、ディスプレイ51の右端部分に複数の第2タッチボタン12が設けられる構成であっても良い。
【0134】
(10)タッチボタン表示領域D1と、物理ボタン配置領域D2と、は互いに隣接していなくても良い。例えば、ディスプレイ51の左端部分にタッチボタン表示領域D1が設けられると共に、ディスプレイ51の右側の位置に物理ボタン配置領域D2が設けられる構成であっても良い。
【0135】
(11)走行装置3はクローラ式であっても良いし、セミクローラ式であっても良い。
【0136】
(12)誘導指標Eの表示状態が第1表示状態である場合の図形Gの内部の色は、オレンジ色以外の色で表示されていても良い。
【0137】
(13)誘導指標Eの表示状態が第2表示状態である場合の図形Gの内部の色は、緑色以外の色で表示されていても良い。
【0138】
(14)第1表示状態における誘導指標Eの色と、第2表示状態における誘導指標Eの色と、が同一であっても良い。その場合、例えば、第1表示状態における誘導指標Eは点滅状態で表示され、第2表示状態における誘導指標Eは点灯状態で表示される構成であっても良い。
【0139】
(15)誘導指標Eの表示状態を第1表示状態と第2表示状態との間で切り替えることができない構成であっても良い。
【0140】
(16)誘導指標Eが、図形Gと方向指示記号Hとのうち、方向指示記号Hのみを含んでいても良い。即ち、ディスプレイ51に方向指示記号Hのみが表示され、図形Gが表示されない構成であっても良い。
【0141】
(17)誘導指標Eが、図形Gと方向指示記号Hとのうち、図形Gのみを含んでいても良い。即ち、ディスプレイ51に図形Gのみが表示され、方向指示記号Hが表示されない構成であっても良い。
【0142】
(18)上記実施形態では、自動走行モードにおける自動走行が、実際の作業を行う作業走行に先立ち作業走行を開始するための開始位置Sまでトラクタ1を自動で走行させる開始位置誘導を含む場合を例に説明したがこれに限られるものではない。例えば、開始位置Sに誘導指標Eを設け、トラクタ1が開始位置S(自動運転許可領域)に位置することにより、自動走行モードへの移行、つまり、作業走行の開始を可能とするように構成してもよい。
【0143】
(19)自車方位検出装置61は備えられていなくても良い。
【0144】
(20)自車位置検出装置62は備えられていなくても良い。
【0145】
(21)ディスプレイ51に指標値が表示されない構成であっても良い。
【0146】
(22)ディスプレイ51に表示される指標値の色は、指標値の大きさにかかわらず常に一定であっても良い。
【0147】
(23)色分け処理部106が、ディスプレイ51に表示される指標値の色とは無関係に目標走行経路Lを色分けするように構成されていても良い。
【0148】
(24)ディスプレイ51に表示される指標値の色は、緑色、黄色、赤色以外の色であっても良い。
【0149】
(25)色分け処理部106による色分けは、上記実施形態における色分けパターンに限定されない。例えば、目標走行経路Lを、緑色、黄色、赤色の組み合わせ以外の色の組み合わせで色分けする構成であっても良い。また、目標走行経路Lを、2色に色分けする構成であっても良いし、4色以上に色分けする構成であっても良い。
【0150】
(26)残り時間表示部110は備えられていなくても良い。
【0151】
(27)上記実施形態では、ディスプレイ51及び制御装置100が、作業車に固定状態で設けられる例を示したが、このような構成に限られるものではない。ディスプレイ51及び制御装置100が、作業者が持ち運び可能な携帯型の端末機に備えられる構成としてもよい。あるいは、ディスプレイ51及び制御装置100が、作業車から離れた遠隔地に備えられた地上設置型の管理用コントローラに設けられる構成であってもよい。これにより、携帯型の端末機や地上設置型の管理用コントローラにおいて、上記で説明した機能と同様の機能を発揮することができる。