【実施例】
【0036】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。但し、実施例は本発明の例示であって、本発明は実施例に限定される意図ではない。
【0037】
1.実験方法
1-1 試料及び材料
アルミニウム粉体焼結多孔質体
粒子径の小さい金属アルミニウム粉を使用した多孔質アルミニウム材料としては、例えば、東洋アルミニウム社製の電解コンデンサや金属フィルタへの用途を目的として開発されたアルミニウム粉末焼結多孔質体がある。この多孔質体は平均粒子径が3μmから15μmの微粒子を用いて成形することでセシウム吸着面積の大幅な増加とともに吸蔵速度の高速化が期待される。
図1に、平均粒子径3μmのアルミニウム粒子で形成した多孔質体(左)(以下、新電極とする)と非特許文献2に記載の多孔質体(NDCカルム材C材(Al-Mn-Si系組成)(右)(以下、旧電極とする)の表面の光学顕微鏡写真を示す。
図1の写真を見れば明らかなように、旧電極は光学顕微鏡による観察が十分に可能なほどのサイズの金属アルミニウム粒子を用いているのに対して、新電極は光学顕微鏡では観察が困難なほどのサイズの粒子で成形されていることがわかる。続いて、
図2に新電極の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察結果を示した。SEM観察結果より、新電極の内部は微細構造が発達しており、多数の空隙によって大きな内部表面積が存在することがわかる。
【0038】
セシウム標準溶液は塩化セシウム(分子生物学用、和光純薬製)を、特に断らない限り4 ppmの濃度に調製したものを用いた。なお、この濃度は放射性Cs-137として換算すると12.86 GBq/Lに相当する。
【0039】
1-2 実験装置
セシウム吸蔵実験装置の全体の概略を
図3に示す。
この装置は直流電源(PWR-400M,KIKUSUI)、容量80 mLの樹脂製反応槽および反応槽に浸漬する電極からなる簡単な装置である。電極の陽極には白金板(50 mm x 118 mm)を使用し、陰極には前記多孔質アルミニウム板電極を使用した。
【0040】
1-3 実験方法
セシウム吸蔵実験は次の操作によって行った。樹脂製反応槽にセシウム標準液(4 ppm)を50 mL採り、白金電極(陽極)と多孔質アルミニウム電極(陰極)を浸す。電極間の距離を3 cmとして所定の電圧の直流電圧を所定の時間印加した。実験終了後、電極を取り出し、樹脂反応槽のセシウム溶液の濃度を測定し、セシウム吸蔵量を求めた。
【0041】
1-4 セシウム濃度の測定
セシウムの濃度測定はカリボール法によって行った。カリボール法は、従来、水質検査としてカリウムの濃度測定に利用されている方法である。本実験で扱うセシウムはカリウムと同じアルカリ金属であるので、予備実験としてカリボール法での分析を行ったところ、0 ppmから4 ppmの間で良好な検量線が得られたので、採用した。カリボール(テトラフィニルホウ酸ナトリウム(Sodium tetraphenylborate))の構造を以下に示す。
【0042】
【化1】
【0043】
カリボール法によるセシウムの分析方法は以下のとおりである。
測定対象のセシウム溶液を25mL採り、カリボール試薬を1パック添加し、よく撹拌し、3分後に460 nmにおける吸光度を測定した。
図4に検量線を示す。
【0044】
セシウム濃度の測定はカリボール比濁法による水質測定試薬セット(共立理化学研究所製水質測定用紙約セットNo. 36)によって行った。カリボール法は、本来カリウムイオンの検出に利用されるが、セシウムイオンに対しても吸光光度計による吸光度(460 nm)から求めた検量線は良好な直線を示す。
図5に0.01 ppmに調製した塩化カリウムと塩化セシウム水溶液の吸光度(460 nm)を示した。セシウムイオンはカリウムイオンと比較してカリボール法での感度は遜色なく、0.01 ppm程度の濃度に対して十分に検出が可能で、検出限界はさらに低いと云える。
【0045】
実施例1
図6は縦4 cm、横1.5 cmのサイズの旧電極ならびに新電極を陰極に用いて仮想汚染水としてCs濃度4ppm(12.86 GBq/L相当)の塩化セシウム水溶液(Csは安定同位体)を50 mLを用いて電気吸蔵実験を行った結果である。縦軸に濃度、横軸に吸蔵時間を示し、図には旧電極の場合は電極を1枚(■)および2枚(●)とした時の結果を、また、新電極の場合は1枚(▲)とした結果を示した。電圧は特に断らない限りDC 100V一定とした。
【0046】
いずれの結果も吸蔵時間の経過とともにセシウム濃度の低下が観測されるが、カリボール法による検出限界を時間軸との接点にするならば、検出限界に達するまでの時間(以下、t
LL)は、旧電極1枚では90分、2枚では60分程度であるのに対して、新電極では3分程度であることが確認された。電極1枚について単純に時間による比較をすると、新電極は旧電極の30倍の吸蔵速度を発揮すると言える。なお、以下の実施例はすべて新電極によって行い、用いる電極の枚数は1枚とした。
【0047】
以上の結果より、セシウム濃度が電圧の印加とともに急激に減少していることから、セシウムイオンが多孔質アルミ電極内部に取り込まれていることが伺える。本発明ではこの現象を便宜上「電気化学的吸蔵」と呼ぶことにする。
【0048】
図7は
図6中の旧電極1枚による結果を1次反応速度式に当てはめ、吸蔵時間tとln(C
A0/C
A)との関係をプロットしたものである。なお、C
A0は初期濃度、C
Aは各吸蔵時間における濃度を示す。
図7の結果より、吸蔵時間tとln(C
A0/C
A)との関係は直線になり、吸蔵速度は1次反応に近似できることがわかる。この関係を用いて初期濃度4 ppmからその1/100の濃度の0.04 ppmに到達するまでの吸蔵時間を求めると、およそ120分、また、1/1000の濃度の0.004 ppmに到達するまでの吸蔵時間はおよそ180分を要することが予測できる。
【0049】
図8は、
図7同様に
図6中の新電極1枚による結果を1次反応速度式に当てはめ、吸蔵時間tとln(C
A0/C
A)との関係をプロットしたものである。なお、C
A0は初期濃度、C
Aは各吸蔵時間における濃度を示す。
図8の結果より、吸蔵時間tとln(C
A0/C
A)との関係は直線になり、吸蔵速度は1次反応に近似できることがわかる。この関係を用いて初期濃度4 ppmからその1/1000の濃度の0.004 ppmに到達するまでの吸蔵時間を求めると、およそ5分で到達することが予測でき、旧電極と比較すると、非常に優れた除去率を発揮できる性能を有していることがわかる。
図7および
図8の直線の傾きから、それぞれの電極の吸蔵速度を比較すると、旧電極での0.04に対して新電極は1.5であることから、およそ37.5倍に増大したことになる。
【0050】
実施例2
図9は、粒子径が3μmおよび9μmの金属アルミニウム粉で成形した新電極を用いて電気吸蔵実験を行った結果を示したものである。なお、これらは成形後の後処理を一切行っていない電極で、この電極による電気吸蔵実験をブランク(BL)実験とする。ブランク実験結果より、いずれもセシウム濃度がカリボール法の検出限界以下に達するまでの電気吸蔵時間t
LL は3分程度であり、吸蔵速度が非常に速い急速吸蔵能力を有していることがわかる。粒子サイズで比較すると、吸蔵開始1分後では粒子径が小さい3μmの電極が僅かに優れているが、3分後を見るとほとんど差はないと云える。これは、3μmの電極では吸蔵時間3分後の濃度がカリボール法による検出限界を既に超えてしまったため、3μと9μとの濃度差を明確に反映できていないためと思われる。ここで、
図8と同様に9μの電極についても電気吸蔵時間とln(C
A0/C
A)との関係をプロットし、
図10に示し、
図8および
図10の直線の傾きからからそれぞれの電極の吸蔵速度を比較した。その結果、9μの電極に対し、3μ電極は約1.5倍に吸蔵速度が速くなっていることが確認された。このように吸蔵速度が粒子径サイズに反比例して増大するのは電極の表面積増大に基づくと思われる。
【0051】
実施例3 ベーマイト処理1
本実験では塩化セシウム濃度が4 ppmの水溶液に直流電圧100 Vを印加してセシウムイオンの電気吸蔵を行っている。電圧が1.5 V程度の低い電圧の場合は、陰極では最も還元されやすいH
+が、また陽極では最も酸化されやすい水がそれぞれ反応し、つぎの反応が起こっている。
【0052】
(陰極)4H
+ + 4e
- → 2H
2↑
(陽極)2H
2O →4H
+ + O
2 + 4e
-
【0053】
ところが、100V程度になると、圧倒的に多い水分子と各電極との反応が優位になり、つぎの反応が進行する[「電子移動の化学−電気化学入門」,渡邉 正,中林誠一郎,朝倉書店,Page 7,1996]。
【0054】
(陰極)4H
2O + 4e- → 2H
2↑+ 4OH
-
(陽極)2H
2O →4H
+ + O
2 + 4e
-
【0055】
陰極では局部的にOH-の濃度が高くなり、その影響で両性金属であるアルミニウムは水溶性のアルミン酸となり、僅かに溶解することになる。その溶解を防ぐ手立てとして、あらかじめ高温水でベーマイト処理を施し、表面にアルミニウム水和酸化皮膜を形成する方法が効果的である。ベーマイトはAlOOHの組成で表わされるアルミナ1水和物で、化学的安定性が高く、水に不溶、酸およびアルカリに常温下でほとんど反応しない特徴を持つ。
【0056】
図11は、
図9の電極を100℃で10分間ベーマイト処理を行い、Cs吸蔵実験を行った結果である。なお、ベーマイト処理はアルミニウムの溶出を抑え、かつ、セシウムイオンの吸着、固定化の目的で行った。ベーマイト処理によって金属アルミニウム粒子表面にアルミナ水和層が形成されるために全体的に吸蔵速度は少し遅くなるが、粒子径9μのアルミニウム粉の方が吸蔵速度の低下が少なくなっている。
【0057】
表2にこれらの電極の比表面積を測定した結果を示した。一般に表面積の測定方法については、粉体材料の場合液体窒素の温度で窒素の吸着量を求め、BETの式に基づいて求める方法が知られている。ここでも流動式比表面積自動測定装置 フローソーブIII2305(島津製)によって比表面積を求め、表2に示した。
【0058】
【表2】
【0059】
表2の実測値の結果を見ると、旧電極(100μ,無処理)では0.19 m
2/g,新電極(3μ,無処理)および新電極(9μ,無処理)ではそれぞれ0.90,0.59 m
2/gが得られている。実測値の面積比で新旧電極を比較すると、新電極(3μ,無処理)/旧電極(100μ,無処理)= 4.73,新電極(9μ,無処理)/旧電極(100μ,無処理)= 3.11 となり、新電極の旧電極に対する面積の倍率は、吸蔵速度の倍率(新電極3μでは37.5倍)ほどに大きくなっていない。これは、ベーマイト未処理といえど、一般に金属表面は大気中で容易に酸化されるので、酸化物層で覆われた状態で存在しているためである。特にミクロンサイズの金属微粒子になると、一般に良く知られていることであるが、その表面活性が増加し、より一層酸化を受けやすい表面となるからである。更に生成したアルミニウムの酸化物層は表面積の増加に繋がる微細構造を有していることが原因と思われる。そこで、粒子が直径3μと9μの真球と仮定し、互いの粒子が融合しない状態での比表面積を計算によって求め、表2に示した。そうすると、100μ:9μ:3μ = 1:11.1:33.3 となり、電気吸蔵速度倍率は計算による面積比にほぼ一致することが確認できた。
【0060】
なお、新電極(3μ,無処理)および新電極(9μ,無処理)のそれぞれ0.74 m
2/gと0.25 m
2/gの計算値に対して実測値は0.90 m
2/gと0.59 m
2/gと1.2倍から2.4倍の値になっている。これは、上述したように、ベーマイト処理を行わなくとも金属アルミニウム表面は酸化物で覆われ、その酸化物層が微細構造を持つためと思われる。尚、比表面積はベーマイト処理を行うことで更に増大し、新電極の場合は13.4倍から50倍に増大する。これらのベーマイト層は電気吸蔵速度を僅かに低下させるが、セシウムイオンの捕獲層として有効に機能する。詳細は後述する。
【0061】
表2より、電極を形成するアルミニウム粉の粒子径が100μ程度の旧電極の比表面積の実測値は0.19 m
2/gであるが、3μ新電極では4.7倍大きくなり、0.9 m
2/gとなっている。ところが、ベーマイト処理(100℃,10分)を施すことによって、比表面積は11倍に増加し、9.92 m
2/gを示した。また粒子径9ミクロンの新電極ではベーマイト無処理の実測値は0.59 m
2/gと3μの電極よりも小さいが、ベーマイト処理すると21倍に増加し、12.36 m
2/gを示すことから、より比表面積の大きい電極を得るためにはアルミニウムの粒子径を3μよりも9μの方を選択すべきだと云える。これは、アルミニウム粒子が小さすぎると、ベーマイト層が発達する隙間が不足するためと解釈される。また、ベーマイト処理は、焼結によって結合が進行しているアルミニウム粒子間の隙間に高温度の水が進入し作用することによって、電極内部の内壁表面にアルミナ水和層の膜を形成する作用を発揮するとともに、形成されたベーマート層はセシウムイオンの吸着・固定サイトとして機能できる。したがって、ベーマイト処理は多孔質アルミニウム材のセシウム吸着サイトを増加させ、これらの一連の仕組みがセシウムイオンの高速電気吸蔵と吸蔵量増大に貢献することになる。
【0062】
実施例4 ベーマイト処理2
図12は粒子径3μmのアルミニウム金属粉で成形後、ベーマイト処理条件を変化させた電極を用いて電気吸蔵実験を行った結果を示したものである。(図中、「’」は「分」を意味する。)ベーマイト処理によって電極は内部も含め表面が酸化され、薄いベーマイト層に覆われるため、アルミニウムの溶出の抑制が期待される。アルミニウムの溶出量についての検討は実施例5に示す。結果より、ベーマイト処理をすることでt
LL は増加する傾向が見られる。しかし、100℃で10分間ベーマイト処理を行った100℃-10のt
LL は3分であった。したがって、ベーマイト処理を行う場合、t
LL を極力短く抑えるためには100℃での10分間ベーマイト処理が適当であると云える。
【0063】
実施例5 Al溶出
図13は実施例4で使用した各電極を用いて電気吸蔵を5分間行った時の仮想汚染水中へのアルミニウムの溶出量を水質測定試薬セット(共立理化学研究所製水質測定用紙約セットNo. 24)により求めた結果である。
図13の結果より、アルミニウムイオンの溶出量はベーマイト処理の温度が高いほど、また処理時間が長いほど抑えられているのがわかる。また、
図9と対比させると、アルミニウムイオンの溶出量が少ない100℃-10'のセシウム吸蔵速度がこの中でもっとも速く、ベーマイト層がセシウムを吸着・固定していることが伺える。
【0064】
実施例6 共存イオン
図14は粒子径3μmのアルミニウム金属粉で成形後、ベーマイト処理(100℃-10')した電極による電気吸蔵における共存イオン(ナトリウムイオン)の影響を調べた結果を示したものである。セシウムイオンと同濃度のナトリウムイオンが共存した場合、吸蔵速度が僅かに低下する傾向が見られるものの、t
LLはどちらも3分程度であり、全体的にはその差は非常に小さいことが示された。ナトリウムイオンの場合、この程度の共存イオン濃度であれば実用上問題はないと云える。
【0065】
実施例7 アルミウムイオン溶出量に及ぼす粒子径の影響
図15は9μならびに3μの粒子径のアルミニウム粉を用いて作製した多孔質電極について、ベーマイト処理によるアルミニウムイオンの溶出量を比較した結果である。なお、ベーマイト処理は100℃、1分とした。アルミニウムイオンの溶出量は3μよりも9μを用いた方が少なく、さらにベーマイト処理を施すことで抑制されていることがわかる。
【0066】
図16および
図17は、それぞれ4ppmの濃度のセシウム水溶液を用いて粒子径3μの新電極(ベーマイト未処理)と旧電極(ベーマイト未処理)による電気吸蔵中の電流値の変化を示したものである。
図16の新電極では、電源を入れると0.01 Aの電流が流れ、1分後には0.012 Aまで上昇するが、以後、実験を終了する5分後まで緩やかに下がり、5分後には0.01 Aに戻っている。一方、
図17の旧電極では電源を入れた直後は新電極と同じ0.01 Aを示し、5分後に0.013 Aまで上昇し、以後、実験を終了する90分後まで緩やかに減少し、90分後には0.004 Aを示している。いずれも印加電圧は100 Vである。すなわち、セシウム吸蔵速度が旧電極よりも30倍速い新電極においても、電流値は旧電極とほぼ同じである。これは、セシウムイオンは陰極に電荷を渡すキャリアとしての役割を果たしているのではなく、単に電場に引きつけられて陰極内部に場所を移したに過ぎないことがわかる。実際に電荷を運んでいるキャリアはセシウムイオン以外のイオン種であると云える。このことから、この微粒子状金属アルミニウムによって形成された多孔質焼結体を陰極に用いる電気化学的吸蔵方法は、吸蔵速度の急速化に伴う電気エネルギーの増加分は一切必要なく、吸蔵時間を大幅に減じられることで逆に大きな消費削減を図れる仕組みであるといえる。
【0067】
本電極は水中に存在するラジオセシウムのみならず陽イオンであればいずれのイオンも、水を循環移動させることなく急速に電気吸蔵・除去できる性能が期待できることから、省エネに優れた吸着設備を設計・開発することが可能となる。汚染水に対しては旧電極のCs吸蔵能力は、例えば23.9 GBq/Lから10,000 Bq/Lまで濃度を下げるためにゼオライトでは1190 kgほどが必要となるのに対し、5 cm×1.5 cm×3 mmのサイズの多孔質アルミニウム板では5枚程度で実現できると見積もられるが、さらに大きな表面積を持つ新電極では更に少ない枚数の電極で実現可能となる。
【0068】
本発明の金属イオンの電気化学的吸蔵方法では、非特許文献2に記載の方法と比べると、陰極とする焼結多孔質体自体のサイズは変化させることなく、その多孔質内部の表面積を大きくすること(さらには、焼結多孔質体の組成を変更すること)で、陰極の表面積を実質増大させるのと同等の吸蔵速度を発揮する効果を得ることができる。
【0069】
さらに、本発明の金属イオンの電気化学的吸蔵方法では、非特許文献2に記載の方法と比べると、焼結多孔質体電極の内部表面積の増加の度合に比例して金属イオンの吸蔵速度は増大するが、吸蔵時の電流値はほとんど変化することがなく、省エネルギー型の除去技術と言える。