【特許文献】
【0133】
【特許文献1】国際公開第98/57436号
【特許文献2】国際公開第2010/081892号
【特許文献3】国際公開第2004/097794号
【特許文献4】国際公開第2007/085275号
【0134】
(付記1)
入力信号から時間伸縮信号及び/又は周波数トランポーズド信号を生成する信号生成システムであって、
Y(Y≧1)個の分析サブバンド信号の各々が、位相及び振幅を有する複素分析サンプルを複数個有するY個の分析サブバンド信号を、前記入力信号から導出する分析フィルタバンクと、
サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて、前記Y個の分析サブバンド信号から合成サブバンド信号を生成するサブバンド処理部と、
前記時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を前記合成サブバンド信号から生成する合成フィルタバンクと
を有し、前記Q及びSの少なくとも一方は1より大きく、前記サブバンド処理部は、ブロック抽出部と、非線形フレーム処理部と、オーバーラップ加算部とを有し、
前記ブロック抽出部は、
i)L個の入力サンプルからY個のフレームを生成し、前記フレームの各々は分析サブバンド信号の複数の複素分析サンプルから抽出され、前記フレームの長さはL(L>1)であり、
ii)L個の入力サンプルの以後のフレームを生成する前に、複数の複素分析サンプルにhサンプルのブロックホップサイズを適用することで、一連の入力サンプルのフレームを生成し、
前記非線形フレーム処理部は、前記フレームの処理されるサンプル(処理サンプル)各々の位相及び振幅を判定することで、前記ブロック抽出部により生成された入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成し、少なくとも1つの処理サンプルについて、
i)前記処理サンプルの前記位相は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
ii)前記処理サンプルの前記振幅は、入力サンプルの前記Y個のフレーム各々において対応する入力サンプル各自の位相に基づいており、
前記オーバーラップ加算部は、処理サンプルの一連のフレームのサンプルをオーバーラップさせながら加算することで前記合成サブバンド信号を生成し、
当該信号生成システムは少なくともY=2の場合に動作する、信号生成システム。
(付記2)
前記分析フィルタバンクは、直交ミラーフィルタバンク、ウィンドウ処理された離散フーリエ変換又はウェーブレット変換の内の何れかであり、
前記合成フィルタバンクは、対応する逆フィルタバンク又は変換である、付記1に記載の信号生成システム。
(付記3)
前記分析フィルタバンクは64ポイント直交ミラーフィルタバンクであり、前記合成フィルタバンクは逆64ポイント直交ミラーフィルタバンクである、付記2に記載の信号生成システム。
(付記4)
前記分析フィルタバンクが分析時間進行幅Δt
Aを前記入力信号に適用し、
前記分析フィルタバンクが分析周波数間隔Δf
Aを使用し、
n=0,...,N-1が分析サブバンドインデックスであり、前記分析フィルタバンクがN個の分析サブバンドを有し、
前記N個の分析サブバンドに属する或る分析サブバンドが前記入力信号の周波数バンドに関連付けられ、
前記合成フィルタバンクが合成時間進行幅Δt
sを前記合成サブバンド信号に適用し、
前記合成フィルタバンクが合成周波数間隔Δf
sを使用し、
m=0,...,M-1が合成サブバンドインデックスであり、前記合成フィルタバンクがM個の合成サブバンドを有し、
前記M個の合成サブバンドに属する或る合成サブバンドが前記時間伸縮信号及び/又は前記周波数トランスポーズド信号の周波数バンドに関連付けられる、付記1−3の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記5)
前記サブバンド処理部がY=2について形成されかつクロス処理制御部を更に有し、前記クロス処理制御部は、前記入力信号の基本周波数Ω
0及び分析周波数間隔Δf
Aの比率の近似である整数pの分だけサブバンドインデックスが異なることになるように、前記分析サブバンド信号に関連するサブバンドインデックスn
1、n
2を規定するクロス処理制御データを生成する、付記4に記載の信号生成システム。
(付記6)
前記サブバンド処理部がY=2について形成されかつクロス処理制御部を更に有し、前記クロス処理制御部は、前記分析サブバンド信号及び分析サブバンドインデックスmに関連するサブバンドインデックスn
1、n
2を規定するクロス処理制御データを生成し、前記サブバンドインデックスは以下の方程式の近似的な解に関連し、
【数28】
Ω
0は前記入力信号の基本周波数であり、
σ=0又は1/2であり、
Q=(Δt
s/Δt
A)Q
φであり、
rは、1≦r≦Q
φ-1を満たす整数である、付記4に記載の信号生成システム。
(付記7)
分析サブバンド信号から分析サンプルを抽出することで形成された2つのサンプルのサブバンドの振幅の最小値を最大化するrの値に、前記サブバンドインデックスn1、n2が基づくように、前記クロス処理制御部がクロス処理制御データを生成する、付記6に記載の信号生成ステム。
(付記8)
L個の入力サンプルのフレーム各々の前記サブバンドの振幅が、中心の又は中心に近いサンプルの振幅である、付記7に記載の信号生成システム。
(付記9)
前記ブロック抽出部が、分析サブバンド信号の前記複素分析サンプルをダウンサンプリングすることで、入力サンプルの少なくとも1つのフレームを導出する、付記1−8の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記10)
Y=2であり、前記ブロック抽出部が、第1及び第2の分析サブバンド信号の前記複素分析サンプルをダウンサンプリング因子D
1及びD
2によりダウンサンプリングすることで、入力サンプルの第1及び第2のフレームを導出し、前記ダウンサンプリング因子D
1及びD
2は、
【数29】
を満たし、D
1≧0、D
2>0又はD
1>0、D
2≧0であり、
前記非線形フレーム処理部は、入力サンプルの第1及び第2のフレームにおける対応する入力サンプルの位相各々についての非負の整数係数を用いた線形結合に基づいて、処理サンプルの位相を決定する、付記9に記載の信号生成システム。
(付記11)
前記サブバンド処理部が、前記オーバーラップ加算部の上流側にウィンドウ処理部を更に有し、前記ウィンドウ処理部は、処理サンプルの前記フレームに有限長ウィンドウ関数を適用する、付記1−10の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記12)
前記ウィンドウ関数はフレーム長Lに対応する長さを有し、前記ウィンドウ関数は、
ガウシアンウィンドウ、
コサインウィンドウ、
レイズドコサインウィンドウ、
ハミングウィンドウ、
ハン(Hann)ウィンドウ、
方形ウィンドウ、
バートレットウィンドウ、及び
ブラックマンウィンドウ
のうちの何れかである、付記11に記載の信号生成システム。
(付記13)
前記ウィンドウ関数が複数のウィンドウサンプルを有し、Shのホップサイズと共にシフトされかつ複素ウェイトで重み付けされる場合に、複数のウィンドウ関数に属するオーバーラップ加算されたウィンドウサンプルが、実質的に一定のシーケンスを形成する、
複数のウィンドウサンプルをオーバーラップさせて加算したウィンドウサンプルが、実質的に一定のシーケンスを形成する、付記11に記載の信号生成システム。
(付記14)
一連の複素ウェイトが一定の位相回転の分だけそれぞれ異なっている、付記13に記載の信号生成システム。
(付記15)
前記位相回転が前記入力信号の基本周波数に比例している、付記14に記載の信号生成システム。
(付記16)
前記オーバーラップ加算部が或るホップサイズを一連の処理サンプルに適用し、前記ホップサイズはブロックホップサイズhに前記サブバンド伸縮因子Sを乗じたものに等しい、付記1−15の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記17)
少なくともY=1及びY=2について動作する付記1−16の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記18)
更に、少なくともY≧3について動作する付記1−17の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記19)
Y=2であり、前記フレーム処理部が、入力サンプルの第1フレームにおける対応する入力サンプルの振幅と、入力サンプルの第2フレームにおける対応する入力サンプルの振幅との平均値として、前記処理サンプルの振幅を決定する、付記1−18の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記20)
前記非線形フレーム処理部が、前記処理サンプルの振幅を重み付けされた幾何平均値として決定する、付記19に記載の信号生成システム。
(付記21)
幾何平均の重み付けパラメータがρ及び1-ρであり、ρはサブバンドトランスポジション因子Qに逆比例する実数である、付記20に記載の信号生成システム。
(付記22)
Y=2であり、前記非線形フレーム処理部が、非負の整数係数(T
1,T
2)を用いた線形結合に基づいて、前記処理サンプルの位相を決定し、前記非負の整数係数各自の位相は入力サンプルの第1及び第2フレームにおける入力サンプルに対応する、付記1−21の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記23)
前記整数係数の合計がサブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sの積(Q×S)である、付記22に記載の信号生成システム。
(付記24)
前記処理サンプルの位相が、前記位相の線形結合に位相補正パラメータθを加えたものに対応する、付記22に記載の信号生成システム。
(付記25)
前記ブロック抽出部が入力サンプルを導出するために2つ以上の分析サンプルを補間する、付記1−24の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記26)
当該信号生成システムが制御データを受信する制御データ受信部を更に有し、前記サブバンド処理部が前記制御データを考慮に入れて前記合成サブバンド信号を決定する、付記1−25の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記27)
Y=2であり、前記制御データが前記入力信号の基本周波数Ω
0を示し、周波数間隔が前記基本周波数に比例するように、前記処理サンプルを導出する前記分析サブバンドを前記サブバンド処理部が決定する、付記26に記載の信号生成システム。
(付記28)
前記非線形処理部が、
入力サンプルのY個のフレームの少なくとも1つにおいて対応する入力サンプルの振幅を調整し直す事前正規化部と(ν
m=u
m/|u
m|
βm)と、
入力サンプルのYフレームのうち少なくとも2つにおける対応する入力サンプルに等しい因子についての重み付け複素積である
【数30】
を計算することで、前記処理サンプルを決定する複素乗算部と
を有し、前記因子の少なくとも1つは(ν
m,m∈M≠φ)前記事前正規化部により調整された振幅のサンプルから導出される、付記1−27の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記29)
Y=2であり、当該信号生成システムが、
前記入力信号から第1及び第2の分析サブバンド信号を導出する分析フィルタバンクと、
前記第1及び第2の分析サブバンド信号から合成サブバンド信号を決定するサブバンド処理部と、
前記合成サブバンド信号から前記時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成する合成フィルタバンクと
を有し、前記サブバンド処理部は、第1のブロック抽出部と、第2のブロック抽出部と、非線形フレーム処理部と、オーバーラップ加算部とを有し、
前記第1のブロック抽出部は、i)第1の分析サブバンド信号における複数の複素分析3ブルから、フレーム長がLであるようにL個の入力サンプルの第1のフレームを形成し、ii) L個の入力サンプルの後続のフレームを形成する前に、hサンプルのブロックホップサイズを前記複数の分析サンプルに適用することで、入力サンプルのフレームの第1のシーケンスを生成し、
前記第2のブロック抽出部は、i)前記第2の分析サブバンド信号における前記複数の複素分析3ブルからL個の入力サンプルの第2のフレームを形成し、ii) L個の入力サンプルの後続のフレームを形成する前に、hサンプルのブロックホップサイズを前記複数の分析サンプルに適用することで、入力サンプルのフレームの第2のシーケンスを生成し、
前記非線形フレーム処理部は、入力サンプルの前記第1及び第2のフレームに基づいて、処理サンプルのフレームを生成し、
前記オーバーラップ加算部は、前記合成サブバンド信号を生成する、付記1−28の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記30)
当該信号生成システムが、複数のサブバンド処理部と前記複数のサブバンド処理部の下流側であって前記合成フィルタバンクの上流側に設けられた合成部とを更に有し、
前記複数のサブバンド処理部の各々は、前記サブバンドトランスポジション因子Q及び/又は前記サブバンド伸縮因子Sの異なる値を使用して、中間的な合成サブバンド信号を生成し、
前記合成部は前記合成サブバンド信号を決定するために対応する中間的な合成サブバンド信号を合成する、付記1−29の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記31)
当該信号生成システムが、
前記分析フィルタバンクの上流側に設けられ、ビットストリームを前記入力信号に復号するコアデコーダと、
前記合成部の下流側であって前記合成フィルタバンクの上流側に設けられた高周波再構成(HFR)処理部とを更に有し、
前記HFR処理部は、前記合成サブバンド信号のスペクトル整形を実行すること等により、前記ビットストリームから導出されたスペクトルバンド情報を前記合成サブバンド信号に適用する、付記30に記載の信号生成システム。
(付記32)
前記サブバンド処理部の少なくとも1つが、ダイレクトサブバンド処理部であり、サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて1つの分析サブバンド信号から1つの合成サブバンド信号を決定し、
少なくとも1つがクロスサブバンド処理部であり、前記のS及びQとは異なるサブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて2つの分析サブバンド信号から1つの合成サブバンド信号を決定する、付記30に記載の信号生成システム。
(付記33)
Y=2であり、
前記分析フィルタバンクは分析時間進行幅Δt
Aを前記入力信号に適用し、
前記分析フィルタバンクは分析周波数間隔Δf
Aを使用し、
前記分析フィルタバンクはN個の分析サブバンドを有し、N>1であり、n=0,...,N-1は分析サブバンドインデックスであり、N個の分析サブバンドに属する分析サブバンドは前記入力信号の周波数バンドに関連し、
前記合成フィルタバンクは合成時間進行幅Δt
sを前記合成サブバンド信号に適用し、
前記合成フィルタバンクは合成周波数間隔Δf
sを使用し、
前記合成フィルタバンクはM個の合成サブバンドを有し、M>1であり、m=0,...,M-1は合成サブバンドインデックスであり、M個の合成サブバンドに属する合成サブバンドは前記時間伸張信号及び/又は周波数トランスポーズド信号に関連し、
当該信号生成システムは、所与の合成サブバンドについて、以下の(a)-(c)の条件の何れかが満たされる場合に、少なくとも1つのクロスサブバンド処理部を不活性化し、
(a)の条件は、合成サブバンドをもたらすダイレクトソース項の分析サブバンドの振幅M
Sと合成サブバンドをもたらすクロスソース項の最適ペアにおける最小値M
Cとの比率が所定値qより大きいことであり、
(b)の条件は、前記合成サブバンドがダイレクト処理部において大きな寄与をもたらすことであり、
(c)の条件は、基本周波数Ω
0が前記分析フィルタバンクの間隔Δf
Aより小さいことである、付記32に記載の信号生成システム。
(付記34)
前記分析フィルタバンクが前記入力信号からY×Z個の分析サブバンド信号を形成し、
前記サブバンド処理部が、前記Y×Z個の分析サブバンド信号からZ個の合成サブバンド信号を生成し、或る合成サブバンド信号の基礎となっているY個の分析サブバンド信号のグループ各々についてS及びQの値のペアを適用し、
前記合成フィルタバンクが、前記Z個の合成サブバンド信号からZ個の時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を生成する、付記1−33の何れか1項に記載の信号生成システム。
(付記35)
入力信号から時間伸縮信号及び/又は周波数トランポーズド信号を生成する信号生成方法であって、
前記入力信号からY(Y≧2)個の分析サブバンド信号を導出するステップであって、前記分析サブバンド信号の各々は、位相及び振幅を有する複素分析サンプルを複数個有する、ステップと、
L個の入力サンプルのY個のフレームを形成するステップであって、各フレームは分析サブバンド信号の前記複数の複素分析サンプルから抽出され、前記フレームの長さはLである、ステップと、
L個の入力サンプルの後続のフレームを導出する前に、hサンプルのブロックホップサイズを前記複数の分析サンプルに適用することで、入力サンプルのフレームのシーケンスを生成するステップと、
入力サンプルのY個の対応するフレームに基づいて、前記フレームの処理されるサンプル(処理サンプル)各々について位相及び振幅を判定することで、処理サンプルのフレームを生成し、少なくとも1つの処理されるフレームについて、i)前記処理サンプルの位相が、入力サンプルのY個のフレーム各々における対応する入力サンプルの位相各々に基づいており、ii)前記処理サンプルの振幅が、入力サンプルのY個のフレーム各々における対応する入力サンプルの振幅各々に基づいている、ステップと、
処理サンプルのフレームのシーケンスの中のサンプルをオーバーラップさせながら加算することで、合成サブバンド信号を決定するステップと、
前記時間伸縮信号及び/又は周波数トランスポーズド信号を前記合成サブバンド信号から生成するステップと
を有する信号生成方法。
(付記36)
処理サンプルのフレームが、入力サンプルのY=2の対応するフレームに基づいており、前記入力信号の基本周波数Ω
0だけ近似的に相違する周波数を表す2つの分析サブバンド信号からサンプルを抽出することで形成される、付記35に記載の信号生成方法。
(付記37)
処理サンプルのフレームが、入力サンプルのY=2の対応するフレームに基づいており、周波数Ω及びΩ+Ω0を近似的に表現する2つの分析サブバンド信号からサンプルを抽出することで形成され、
前記合成サブバンド信号は、Q
φ+rΩ
0である周波数を近似的に表現し、rは1≦r≦Q
φ-1を満たす整数であり、Q=(Δt
s/Δt
A)Q
φであり、ΔtA及びΔtsはそれぞれ分析時間進行幅及び合成時間進行幅である、付記35又は36に記載の信号生成方法。
(付記38)
周波数Ω及びΩ+Ω
0を表現する分析サブバンド信号から抽出された入力サンプルの2つのフレームのサブバンドの振幅のうち小さい方を最大化するように、前記基本周波数Ωが選択される、付記37に記載の信号生成方法。
(付記39)
入力サンプルのフレームの前記サブバンドの振幅が中央又は中央付近のサンプルの振幅である、付記38に記載の信号生成方法。
(付記40)
入力サンプルのフレームを生成する際に、分析サブバンド信号の前記複素分析サンプルをダウンサンプリングする、付記35−39の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記41)
処理サンプルのフレームが、入力サンプルのY=2個の対応するフレームに基づいており、
入力サンプルの第1のフレームはダウンサンプリング因子D
1を適用しながら第1の分析サブバンド信号のサンプルから抽出され、
入力サンプルの第2のフレームはダウンサンプリング因子D
2を適用しながら第2の分析サブバンド信号のサンプルから抽出され、
前記第1及び第2のダウンサンプリング因子は、
【数31】
を満たし、D
1≧0、D
2>0又はD
1>0、D
2≧0であり、
入力サンプルの第1及び第2のフレームにおける対応する入力サンプルの位相各々についての非負の整数係数T
1、T
2を用いた線形結合に基づいて、処理サンプルの位相が決定される、付記40に記載の信号生成方法。
(付記42)
前記サブバンド信号を判定する際に、オーバーラップ加算の前に、処理サンプルのシーケンスのフレーム各々に有限長ウィンドウ関数を適用する、付記35−41の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記43)
前記ウィンドウ関数はフレーム長Lに対応する長さを有し、前記ウィンドウ関数は、
ガウシアンウィンドウ、
コサインウィンドウ、
レイズドコサインウィンドウ、
ハミングウィンドウ、
ハン(Hann)ウィンドウ、
方形ウィンドウ、
バートレットウィンドウ、及び
ブラックマンウィンドウ
のうちの何れかである、付記42に記載の信号生成方法。
(付記44)
前記ウィンドウ関数が複数のウィンドウサンプルを有し、Shのホップサイズと共にシフトされかつ複素ウェイトで重み付けされる場合に、複数のウィンドウ関数に属するオーバーラップ加算されたウィンドウサンプルが、実質的に一定のシーケンスを形成する、付記42に記載の信号生成方法。
(付記45)
一連の複素ウェイトが一定の位相回転の分だけそれぞれ異なっている、付記44に記載の信号生成方法。
(付記46)
前記位相回転が前記入力信号の基本周波数に比例している、付記45に記載の信号生成方法。
(付記47)
前記合成サブバンド信号を判定する際に、ブロックホップサイズhに前記サブバンド伸縮因子Sを乗じたものに等しいホップサイズを適用することで、処理サンプルの一連のシーケンスをオーバーラップさせる、付記35−46の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記48)
処理されるフレームが入力サンプルのY=2個の対応するフレームに基づいており、
入力サンプルの第1フレームにおける対応する入力サンプルの振幅と、入力サンプルの第2フレームにおける対応する入力サンプルの振幅との平均値として、前記処理サンプルの振幅が決定される、付記35−47の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記49)
前記振幅の平均値が、重み付けされた幾何平均値である、付記48に記載の信号生成方法。
(付記50)
幾何平均の重み付けパラメータがρ及び1-ρであり、ρはサブバンドトランスポジション因子Qに逆比例する実数である、付記49に記載の信号生成方法。
(付記51)
処理されるフレームが入力サンプルのY=2個の対応するフレームに基づいており、
入力サンプルの第1及び第2フレームにおける対応する入力サンプルの位相に関する非負の整数係数(T
1,T
2)を用いた線形結合として、前記処理サンプルの位相が決定される、付記35−50の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記52)
前記非負の整数係数の合計がサブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sの積(Q×S)である、付記51に記載の信号生成方法。
(付記53)
前記処理サンプルの位相が、前記線形結合に位相補正パラメータθを加えたものに対応する、付記51に記載の信号生成方法。
(付記54)
少なくとも1つの入力サンプルが、2つ以上の分析サンプルを補間することで導出される、付記35−53の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記55)
処理サンプルのフレームを生成する際に考慮に入れる制御データを受信するステップを更に有する付記35−54の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記56)
処理サンプルのフレームが入力サンプルのY=2個の対応するサンプルであり、
前記制御データが前記入力信号の基本周波数Ω
0を示し、
各フレームの前記入力サンプルが抽出された2つの分析サブバンドが、前記基本種は数の分だけ異なる周波数を表現する、付記55に記載の信号生成方法。
(付記57)
前記処理サンプルのフレームを生成する際に、
少なくとも1つの入力サンプルの振幅を調整し直し、
入力サンプルのYフレームのうち少なくとも2つにおける対応する入力サンプルに等しい因子についての重み付け複素積である
【数32】
を処理サンプルとして計算し、
前記因子の少なくとも1つは(ν
m=u
m/|u
m|
βm,m∈M≠φ)再調整された振幅の入力サンプルである、付記35−56の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記58)
当該信号生成方法が、複数の中間的な合成サブバンド信号を生成するステップを更に有し、前記複数の中間的な合成サブバンド信号の各々は、入力サンプルの複数の対応するフレームに基づいて、前記サブバンドトランスポジション因子Q及び/又は前記サブバンド伸縮因子Sの異なる値を使用して生成され、
前記合成サブバンド信号を決定する際に、対応する中間的な合成サブバンド信号を合成する、付記35−37の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記59)
分析サブバンド信号が導出されることになる前記入力信号を取得するためにビットストリームを復号するステップと、
前記合成サブバンド信号のスペクトル整形を実行すること等により、前記ビットストリームから導出されたスペクトルバンド情報を前記合成サブバンド信号に適用するステップと、
を更に有する付記58に記載の信号生成方法。
(付記60)
前記中間的な合成サブバンド信号の少なくとも1つが、サブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて1つの分析サブバンド信号に基づいてダイレクトサブバンド処理を行うことにより生成され、
前記中間的な合成サブバンド信号の少なくとも1つが、前記のS及びQとは異なるサブバンドトランスポジション因子Q及びサブバンド伸縮因子Sを用いて2つの分析サブバンド信号に基づいて相互積処理を行うことにより生成される、付記58に記載の信号生成方法。
(付記61)
相互積処理を行うことで中間的な合成サブバンド信号を生成することが、以下の(a)-(c)の条件の何れかが満たされた場合に中止され、
(a)の条件は、合成サブバンドをもたらすダイレクトソース項の分析サブバンドの振幅M
Sと合成サブバンドをもたらすクロスソース項の最適ペアにおける最小値M
Cとの比率が所定値qより大きいことであり、
(b)の条件は、前記合成サブバンドがダイレクト処理部において大きな寄与をもたらすことであり、
(c)の条件は、基本周波数Ω
0が前記分析フィルタバンクの間隔Δf
Aより小さいことである、付記60に記載の信号生成方法。
(付記62)
Y×Z個の分析サブバンド信号が導出され、
入力サンプルのY×Z個のフレームが形成され、
入力サンプルのY×Z個の対応するフレームが、処理サンプルのZ個のフレームを生成するために使用され、
Z個の合成サブバンド信号が決定され、
Z個の時間伸張信号及び/又は周波数トランスポーズド信号が生成される、付記35−61の何れか1項に記載の信号生成方法。
(付記63)
付記35−62の何れか1項に記載の信号生成方法を信号生成装置に実行させるコンピュータプログラム。