特許第6736718号(P6736718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6736718
(24)【登録日】2020年7月17日
(45)【発行日】2020年8月5日
(54)【発明の名称】二重構造を備えた燃焼器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/15 20150101AFI20200728BHJP
   F21L 19/00 20060101ALI20200728BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20200728BHJP
【FI】
   F21V29/15
   F21L19/00
   F21V31/00 100
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-63266(P2019-63266)
(22)【出願日】2019年3月28日
【審査請求日】2019年3月28日
(31)【優先権主張番号】108106392
(32)【優先日】2019年2月26日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】510247870
【氏名又は名称】愛烙逹股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 韋澂
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−161201(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3149849(JP,U)
【文献】 実公昭24−012830(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/15
F21L 19/00
F21V 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内層壁と外層壁とを含み、前記内層壁内に燃料用容器が設けられ、前記内層壁に前記燃料用容器に連通する開口部が設けられ、前記外層壁が前記内層壁に外嵌され、前記内層壁と前記外層壁との間に1つの中空空間が形成される本体と、
前記開口部を通して前記燃料用容器内に挿設される芯部材と、
前記芯部材の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部の内壁面に当接される嵌め環と、を含み、
前記内層壁及び前記外層壁は一体成形構造となっていることを特徴とする、二重構造を備えた燃焼器具。
【請求項2】
内層壁と外層壁とを含み、前記内層壁内に燃料用容器が設けられ、前記内層壁に前記燃料用容器に連通する開口部が設けられ、前記外層壁が前記内層壁に外嵌され、前記内層壁と前記外層壁との間に1つの中空空間が形成される本体と、
前記開口部を通して前記燃料用容器内に挿設される芯部材と、
前記芯部材の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部の内壁面に当接される嵌め環と、を含み、
前記外層壁の内壁面は、前記内層壁の外壁面に接触せず、前記内層壁が格納部と連通管部とを含み、前記格納部が円筒状を呈し、前記燃料用容器が前記格納部に設けられ、前記連通管部が前記格納部に接続され、前記開口部が前記連通管部に設けられ、前記外層壁が外筒部と接続部とを含み、前記外筒部が中空円筒状を呈し、前記格納部の円弧の中心軸が前記外筒部の円弧の中心軸と同一で、前記接続部の一側が前記連通管部の前記格納部とは異なる端に接続され、かつ他側が前記外筒部の垂直方向に沿う頂端に接続されることを特徴とする、二重構造を備えた燃焼器具。
【請求項3】
内層壁と外層壁とを含み、前記内層壁内に燃料用容器が設けられ、前記内層壁に前記燃料用容器に連通する開口部が設けられ、前記外層壁が前記内層壁に外嵌され、前記内層壁と前記外層壁との間に1つの中空空間が形成される本体と、
前記開口部を通して前記燃料用容器内に挿設される芯部材と、
前記芯部材の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部の内壁面に当接される嵌め環と、を含み、
前記外層壁の内壁面は、前記内層壁の外壁面に接触せず、前記内層壁が格納部と連通管部とを含み、前記格納部が中空球状を呈し、前記燃料用容器が前記格納部に設けられ、前記連通管部が前記格納部に接続され、前記開口部が前記連通管部に設けられ、前記外層壁が中空球状を呈し、前記格納部の球の中心が前記外層壁の球の中心と異なり、前記外層壁が前記連通管部の前記格納部とは異なる端に接続されることを特徴とする、二重構造を備えた燃焼器具。
【請求項4】
前記外層壁の垂直方向に沿う底端に前記中空空間に連通する貫通孔が設けられ、前記本体にベース部が連結され、前記ベース部は前記貫通孔に設けられることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか一項に記載の燃焼器具。
【請求項5】
前記ベース部に釣合い重りが連結され、前記釣合い重りは前記中空空間内に設けられることを特徴とする、請求項に記載の燃焼器具。
【請求項6】
前記ベース部は、広幅部と狭幅部とを含み、前記狭幅部の幅が前記広幅部の幅より小さく、前記狭幅部が前記貫通孔内に挿設され、前記広幅部が前記貫通孔外に突出されることを特徴とする、請求項に記載の燃焼器具。
【請求項7】
前記狭幅部の前記広幅部とは異なる側の端面に凹部が凹設され、前記釣合い重りは前記凹部内に設けられることを特徴とする、請求項に記載の燃焼器具。
【請求項8】
前記嵌め環は、環本体と2個のOリングとを含み、前記環本体が前記芯部材に嵌め込まれ、前記環本体の前記芯部材とは異なる側の外周縁に2個の凹溝が環状に凹設され、前記2個のOリングが前記2個の凹溝内に設けられ、前記2個のOリングの前記環本体とは異なる側が前記連通管部の内壁面に当接されることを特徴とする、請求項又はに記載の燃焼器具。
【請求項9】
前記内層壁及び前記外層壁の材質は、ガラスでかつ透明状を呈し、前記芯部材の材質が金属であることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか一項に記載の燃焼器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼器具に関し、特に、二重構造を備えた燃焼器具に関する。
【背景技術】
【0002】
「炎鑑賞の組立構造」の特許文献1を参照すると、炎鑑賞の組立構造であって、収容装置と燃焼装置と固定装置とを含み、収容装置は、燃料容器と上蓋と断熱材とを含み、収容部が燃料容器内に設けられ、かつ上蓋と接続し、燃料投入口及び第1位置決め溝が上蓋を貫設し、かつ収容部と連通し、断熱材が上蓋の収容部とは異なる端に接続され、第2位置決め溝が断熱材の頂上側及び底側を貫通し、かつ第1位置決め溝と連通し、燃焼装置の第2端が第2位置決め溝及び第1位置決め溝を通じて収容部に挿設され、第1挟持面及び第2挟持面が燃焼装置の両側に各々対応すると共に挟持される。
【0003】
しかしながら、上記炎鑑賞の組立構造の火炎燃焼時、断熱材及び燃料容器上縁部の温度が最も高く、特に、燃料容器上縁の温度が下向きに伝導し、炎鑑賞の組立構造が長時間の使用を経ると、燃料容器全体の温度が高くなることで、持ち難くなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾特許第I625493号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、二重構造を備えた燃焼器具を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る二重構造を備えた燃焼器具は、本体と芯部材と嵌め環とを含み、前記本体が内層壁と外層壁とを含み、前記内層壁内に燃料用容器が設けられ、前記内層壁に前記燃料用容器に連通する開口部が設けられ、前記外層壁が前記内層壁に外嵌され、前記内層壁と前記外層壁との間に1つの中空空間が形成され、前記芯部材が前記開口部を通して前記燃料用容器内に挿設され、前記嵌め環が前記芯部材の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部の内壁面に当接される。従って、前記燃焼器具は上記二重構造を通じて、良好な断熱効果を奏することができる。
【0007】
前記内層壁及び前記外層壁は、一体成形構造となっている。
【0008】
前記外層壁の内壁面は、前記内層壁の外壁面に接触せず、前記内層壁が格納部と連通管部とを含み、前記格納部が円筒状を呈し、前記燃料用容器が前記格納部に設けられ、前記連通管部が前記格納部に接続され、前記開口部が前記連通管部に設けられ、前記外層壁が外筒部と接続部とを含み、前記外筒部が中空円筒状を呈し、前記格納部の円弧の中心軸が前記外筒部の円弧の中心軸と同一で、前記接続部の一側が前記連通管部の前記格納部とは異なる端に接続され、かつ他側が前記外筒部の垂直方向に沿う頂端に接続される。
【0009】
前記外層壁の内壁面は、前記内層壁の外壁面に接触せず、前記内層壁が格納部と連通管部とを含み、前記格納部が中空球状を呈し、前記燃料用容器が前記格納部に設けられ、前記連通管部が前記格納部に接続され、前記開口部が前記連通管部に設けられ、前記外層壁が中空球状を呈し、前記格納部の球の中心が前記外層壁の球の中心と異なり、前記外層壁が前記連通管部の前記格納部とは異なる端に接続される。
【0010】
前記外層壁の垂直方向に沿う底端に前記中空空間に連通する貫通孔が設けられ、前記本体にベース部が連結され、前記ベース部は前記貫通孔に設けられる。
【0011】
前記ベース部に釣合い重りが連結され、前記釣合い重りは前記中空空間内に設けられる。
【0012】
前記ベース部は、広幅部と狭幅部とを含み、前記狭幅部の幅が前記広幅部の幅より小さく、前記狭幅部が前記貫通孔内に挿設され、前記広幅部が前記貫通孔外に突出される。
【0013】
前記狭幅部の前記広幅部とは異なる側の端面に凹部が凹設され、前記釣合い重りは前記凹部内に設けられる。
【0014】
前記嵌め環は、環本体と2個のOリングとを含み、前記環本体が前記芯部材に嵌め込まれ、前記環本体の前記芯部材とは異なる側の外周縁に2個の凹溝が環状に凹設され、前記2個のOリングが前記2個の凹溝内に設けられ、前記2個のOリングの前記環本体とは異なる側が前記連通管部の内壁面に当接される。
【0015】
前記内層壁及び前記外層壁の材質は、ガラスでかつ透明状を呈し、前記芯部材の材質が金属である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態1に係る二重構造を備える燃焼器具の立体外観図である。
図2】本発明の実施形態1に係る二重構造を備える燃焼器具の立体分解図である。
図3】本発明の実施形態1に係る二重構造を備える燃焼器具の構造断面図である。
図4】本発明の実施形態2に係る二重構造を備える燃焼器具の立体外観図である。
図5】本発明の実施形態2に係る二重構造を備える燃焼器具の立体分解図である。
図6】本発明の実施形態2に係る二重構造を備える燃焼器具の構造断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1乃至図3を参照すると、本発明の実施形態1に係る二重構造を備える燃焼器具の立体外観図、立体分解図及び構造断面図である。本発明の燃焼器具10は、本体20と芯部材30と嵌め環40とを含み;
前記本体20は、内層壁21と外層壁22とを含み、前記内層壁21内に燃料用容器211が設けられ、前記内層壁21に前記燃料用容器211に連通する開口部212が設けられ、前記外層壁22が前記内層壁21に外嵌され、前記内層壁21と前記外層壁22との間に1つの中空空間23が形成されている。前記内層壁21と前記外層壁22が一体成形構造となり、本実施形態において前記内層壁21及び前記外層壁22の材質がガラスでかつ透明状を呈する。
【0018】
前記外層壁22の内壁面は、前記内層壁21の外壁面に接触せず、前記内層壁21が格納部213と連通管部214とを含み、前記格納部213が円筒状を呈し、前記燃料用容器211が前記格納部213に設けられ、前記連通管部214が前記格納部213に接続され、前記開口部212が前記連通管部214に設けられ、前記外層壁22が外筒部221と接続部222とを含み、前記外筒部221が中空円筒状を呈し、前記格納部213の円弧の中心軸が前記外筒部221の円弧の中心軸と同一で、前記接続部222の一側が前記連通管部214の前記格納部213とは異なる端に接続され、かつ他側が前記外筒部221の垂直方向に沿う頂端に接続される。
【0019】
前記外層壁22の垂直方向に沿う底端に前記中空空間23に連通する貫通孔24が設けられ、前記本体20にベース部25が連結され、前記ベース部25は前記貫通孔24に設けられる。前記ベース部25に釣合い重り26が連結され、前記釣合い重り26は前記中空空間23内に設けられる。前記ベース部25は、広幅部251と狭幅部252とを含み、前記狭幅部252の幅が前記広幅部251の幅より小さく、前記狭幅部252が前記貫通孔24内に挿設され、前記広幅部251が前記貫通孔24外に突出される。前記狭幅部252の前記広幅部251とは異なる側の端面に凹部253が凹設され、前記釣合い重り26は前記凹部253内に設けられる。
【0020】
前記芯部材30は、前記開口部212を通して前記燃料用容器211内に挿設され、本実施形態内において前記芯部材30の材質が金属である。
【0021】
前記嵌め環40は、前記芯部材30の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部212の内壁面に当接される。前記嵌め環40は、環本体41と2個のOリング42とを含み、前記環本体41が前記芯部材30に嵌め込まれ、前記環本体41の前記芯部材30とは異なる側の外周縁に2個の凹溝411が環状に凹設され、前記2個のOリング42が前記2個の凹溝411内に設けられ、前記2個のOリング42の前記環本体41とは異なる側が前記連通管部214の内壁面に当接される。本実施形態において前記環本体41の材質が金属或いはプラスチックである。
【0022】
前記燃焼器具10は、上記二重構造を通じて、良好な断熱効果を奏することができる。
【0023】
図4乃至図6を参照すると、本発明の実施形態2に係る二重構造を備える燃焼器具の立体外観図、立体分解図及び構造断面図である。本発明の実施形態2と実施形態1は概略的には同じで、主な相違点は、前記外層壁22aの内壁面が前記内層壁21aの外壁面に接触せず、前記内層壁21aが格納部213aと連通管部214aとを含み、前記格納部213aが中空球状を呈し、前記燃料用容器211aが前記格納部213aに設けられ、前記連通管部214aが前記格納部213aに接続され、前記開口部212aが前記連通管部214aに設けられ、前記外層壁22aが中空球状を呈し、前記格納部213aの球の中心が前記外層壁22aの球の中心と異なり、前記外層壁22aが前記連通管部214aの前記格納部213aとは異なる端に接続されることである。
【0024】
上記から本発明は以下の利点があることをまとめる。
本発明に係る二重構造を備えた燃焼器具は、本体と芯部材と嵌め環とを含み、前記本体が内層壁と外層壁とを含み、前記内層壁内に燃料用容器が設けられ、前記内層壁に前記燃料用容器に連通する開口部が設けられ、前記外層壁が前記内層壁に外嵌され、前記内層壁と前記外層壁との間に1つの中空空間が形成され、前記内層壁及び前記外層壁が一体成形構造となり、前記芯部材が前記開口部を通して前記燃料用容器内に挿設され、前記嵌め環が前記芯部材の外周縁部に外嵌されると共に前記開口部の内壁面に当接される。従って、前記燃焼器具は上記二重構造を通じて、良好な断熱効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0025】
10 燃焼器具
20 本体
21 内層壁
211 燃料用容器
212 開口部
213 格納部
214 連通管部
22 外層壁
221 外筒部
222 接続部
23 中空空間
24 貫通孔
25 ベース部
251 広幅部
252 狭幅部
253 凹部
26 釣合い重り
30 芯部材
40 嵌め環
41 環本体
411 凹溝
42 Oリング
21a 内層壁
211a 燃料用容器
212a 開口部
213a 格納部
214a 連通管部
22a 外層壁
【要約】      (修正有)
【課題】二重構造を備えた燃焼器具を提供する。
【解決手段】二重構造を備えた燃焼器具10は、本体20と芯部材30と嵌め環40とを含む。本体は、内層壁21と外層壁22とを含み、内層壁内に燃料用容器が設けられ、内層壁に燃料用容器に連通する開口部が設けられる。外層壁は、内層壁に外嵌され、内層壁と外層壁との間に1つの中空空間が形成され、内層壁及び外層壁が一体成形構造となり、芯部材が開口部を通して燃料用容器内に挿設され、嵌め環が芯部材の外周縁部に外嵌されると共に開口部の内壁面に当接される。従って、燃焼器具は上記二重構造を通じて、良好な断熱効果を奏することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6