特許第6736812号(P6736812)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6736812プログラム、サーバ装置、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6736812
(24)【登録日】2020年7月20日
(45)【発行日】2020年8月5日
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ装置、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20200728BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20200728BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20200728BHJP
   G06F 16/953 20190101ALI20200728BHJP
【FI】
   G06Q10/02
   G06F13/00 540E
   G06F13/00 560Z
   G06Q50/12
   G06F16/953
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-194770(P2019-194770)
(22)【出願日】2019年10月25日
【審査請求日】2020年4月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519205567
【氏名又は名称】株式会社CAN EAT
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田ヶ原 絵里
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 稜
【審査官】 加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−016170(JP,A)
【文献】 特開2016−045737(JP,A)
【文献】 特開2018−206344(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0267401(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0149230(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06F 13/00
G06F 16/00 − 16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、
前記ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、前記表示部に検索フォームを表示させるステップと、
前記ユーザが前記検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、
前記情報処理装置から、前記検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、
受信した前記人物情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させるステップと、
表示された前記人物情報の中から前記ユーザが選択した選択人物情報を、前記情報処理装置に送信するステップと、
前記情報処理装置から、前記選択人物情報により示される前記人物の食事に関する属性情報を受信するステップと、
受信した前記属性情報を、前記ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項2】
前記属性情報は、暗号化されており、かつ、該属性情報の復号に用いる鍵とともに受信される
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、
前記ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、前記表示部に検索フォームを表示させるステップと、
前記ユーザが前記検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、
前記情報処理装置から、前記検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、
受信した前記人物情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させるステップと、
表示された前記人物情報の中から前記ユーザが選択した選択人物情報を、前記情報処理装置に送信するステップと、
前記情報処理装置から、前記選択人物情報により示される前記人物の食事に関する属性情報の所在を示すURI(Uniform Resource Identifier)を受信するステップと、
受信した前記URIを、前記ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項4】
前記選択人物情報は、前記ウェブページに対応する飲食店を示す店情報と対応付けられて、前記情報処理装置に送信され、
前記URIは、前記情報処理装置により前記店情報と対応付けられている
ことを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラムを起動するためのトリガーオブジェクトを含むウェブページを配信するサーバ装置。
【請求項6】
プロセッサと、メモリとを有し、
前記メモリは、
人物ごとに、該人物の食事に関する属性情報を記憶し、
前記プロセッサは、
ネットワークを介して、端末から、該端末のユーザにより選択された飲食店を示す店情報、及び該ユーザにより選択された選択人物情報を取得し、
URIを生成し、
生成した前記URIを、取得した前記店情報、及び前記選択人物情報と対応付けて前記メモリに登録し、
ネットワークを介して飲食店から、前記URIを用いたデータの要求を受付けたとき、該飲食店が、該URIに対応付けられた前記店情報により示される場合に、該URIに対応付けられた前記選択人物情報が示す人物ごとの前記属性情報を用いてデータを生成し、
生成したデータを前記飲食店に提示する
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブページに含まれる入力欄を介して、そのウェブページの配信元に、ユーザが選択した人物の食事に関する属性情報を伝える技術に関する。
【背景技術】
【0002】
食事を提供する店舗に対して、顧客の食事に関する制限を伝えるシステムが検討されている。例えば、特許文献1は、店舗を指定する指定情報を、顧客の顧客端末からネットワークを通じて受信し、受信したその指定情報に基づいて、予め記憶された料理の中から顧客情報に適合する料理を選択して、その料理のリストを作成し、作成したそのリストを顧客端末に送信する料理情報提供システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−23829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、複数人が参加する会食を設定する顧客は、参加者それぞれの食事に関する制限や嗜好の情報を店舗に伝えることが望ましい。これらの情報を伝えれば、店舗はその情報に従って提供する食事を調整できるからである。しかし、上述した技術では、顧客は、自身の食事に関する制限等を店舗ではなく、システムにしか伝えることができない。また、上述した技術では、店舗が運営するウェブページに対して、会食の参加者の食事に関する制限等の情報を伝えることができない。
【0005】
本発明は、ユーザが選択した人物の食事に関する属性情報又はその所在を情報処理装置から受信してウェブページに入力することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係るプログラムは、表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、前記ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、前記表示部に検索フォームを表示させるステップと、前記ユーザが前記検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、前記情報処理装置から、前記検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、受信した前記人物情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させるステップと、表示された前記人物情報の中から前記ユーザが選択した選択人物情報を、前記情報処理装置に送信するステップと、前記情報処理装置から、前記選択人物情報により示される前記人物の食事に関する属性情報を受信するステップと、受信した前記属性情報を、前記ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の請求項2に係るプログラムは、請求項1に記載の態様において、前記属性情報は、暗号化されており、かつ、該属性情報の復号に用いる鍵とともに受信されることを特徴とするプログラムである。
【0008】
本発明の請求項3に係るプログラムは、表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、前記ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、前記表示部に検索フォームを表示させるステップと、前記ユーザが前記検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、前記情報処理装置から、前記検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、受信した前記人物情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させるステップと、表示された前記人物情報の中から前記ユーザが選択した選択人物情報を、前記情報処理装置に送信するステップと、前記情報処理装置から、前記選択人物情報により示される前記人物の食事に関する属性情報の所在を示すURI(Uniform Resource Identifier)を受信するステップと、受信した前記URIを、前記ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の請求項4に係るプログラムは、請求項3に記載の態様において、前記選択人物情報は、前記ウェブページに対応する飲食店を示す店情報と対応付けられて、前記情報処理装置に送信され、前記URIは、前記情報処理装置により前記店情報と対応付けられていることを特徴とするプログラムである。
【0010】
本発明の請求項5に係るサーバ装置は、請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラムを起動するためのトリガーオブジェクトを含むウェブページを配信するサーバ装置である。
【0011】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、プロセッサと、メモリとを有し、前記メモリは、人物ごとに、該人物の食事に関する属性情報を記憶し、前記プロセッサは、ネットワークを介して、端末から、該端末のユーザにより選択された飲食店を示す店情報、及び該ユーザにより選択された選択人物情報を受付け、URIを生成し、生成した前記URIを、受付けた前記店情報、及び前記選択人物情報と対応付けて前記メモリに記憶し、ネットワークを介して飲食店から、前記URIを用いたデータの要求を受付けたとき、該飲食店が、該URIに対応付けられた前記店情報により示される場合に、該URIに対応付けられた前記選択人物情報が示す人物ごとの前記属性情報を用いてデータを生成し、生成したデータを前記飲食店に提示する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが選択した人物の食事に関する属性情報又はその所在を情報処理装置から受信してウェブページに入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】情報処理システム9の全体構成の一例を示す図。
図2】サーバ装置4の構成の一例を示す図。
図3】ウェブページソース421を説明するための概念図。
図4】情報処理装置1の構成の一例を示す図。
図5】ユーザDB121の一例を示す図。
図6】食属性DB122の一例を示す図。
図7】予約DB123の一例を示す図。
図8】端末2の構成の一例を示す図。
図9】情報処理装置1及び端末2の各機能的構成の一例を示す図。
図10】情報処理システム9の動作の流れの一例を示すシーケンス図。
図11】端末2において表示されるウェブページの一例を示す図。
図12】認証画面の一例を示す図。
図13】検索フォームの一例を示す図。
図14】検索結果画面の一例を示す図。
図15】受信したURIが入力欄に入力されたウェブページの一例を示す図。
図16】情報処理装置1の動作の流れを示すフロー図。
図17】提示される予約データの例を示す図。
図18】他の認証画面の一例を示す図。
図19】他の検索フォームの一例を示す図。
図20】他の検索結果画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
<情報処理システムの構成>
図1は、情報処理システム9の全体構成の一例を示す図である。情報処理システム9は、情報処理装置1と、端末2と、サーバ装置4と、これらを通信可能に接続する通信回線3と、を有する。
【0015】
通信回線3は、例えばLAN(Local Area Network)のほか、WAN(Wide Area Network)であってもよいし、インターネットであってもよいし、これらの組合せであってもよい。また、通信回線3は、公衆交換通信網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)やサービス統合デジタル網(ISDN:Integrated Services Digital Network)等を含むものでもよい。
【0016】
情報処理装置1は、ユーザの友人関係とともに、各ユーザの食事に関する属性情報を記憶する、コンピュータ等の情報処理装置である。
【0017】
端末2は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、スレートPC、タブレットPC等と呼ばれる情報処理端末である。
【0018】
サーバ装置4は、例えば、HTML(HyperText Markup Language)等と呼ばれるマークアップ言語で記載されたウェブページを配信する、コンピュータ等の情報処理装置である。
【0019】
情報処理システム9において、サーバ装置4は、例えば、レストランやホテル、結婚式場等、食事を提供する店(以下、「飲食店」という)が運営するコンピュータである。
【0020】
なお、情報処理システム9が有する情報処理装置1、端末2、サーバ装置4、及び通信回線3のそれぞれの数は図1に示すものに限られず1つであってもよいし複数であってもよい。
【0021】
<サーバ装置の構成>
図2は、サーバ装置4の構成の一例を示す図である。図2に示すサーバ装置4は、プロセッサ41、メモリ42、及びインタフェース43を有する。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0022】
プロセッサ41は、メモリ42に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することによりサーバ装置4の各部を制御する。プロセッサ41は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0023】
インタフェース43は、有線又は無線により通信回線3に接続し、通信回線3を介してサーバ装置4を、他の装置に通信可能に接続する通信回路である。
【0024】
メモリ42は、プロセッサ41に読み出されるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ42は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を有する。なお、メモリ42は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。
【0025】
また、メモリ42は、ウェブページソース421を記憶する。ウェブページソース421は、上述したHTML等のマークアップ言語で記載されたテキストファイルである。プロセッサ41は、メモリ42から読み出したウェブサーバ・プログラムを実行し、端末2が通信回線3を介して送る要求に対して、例えばウェブページソース421の一部又は全部をその端末2に送信する。
【0026】
図3は、ウェブページソース421を説明するための概念図である。図3に示すウェブページソース421は、端末2に送信され、端末2で実行されているウェブブラウザ・アプリケーション(以下、ブラウザという)等によって表示される。このウェブページソース421は、図3に示す通りコードTcを含んでいる。このコードTcは、所定のスクリプトを実行するトリガーとなるオブジェクト(以下、トリガーオブジェクトという)を端末2において表示させるためのコードである。
【0027】
<情報処理装置の構成>
図4は、情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示す情報処理装置1は、プロセッサ11、メモリ12、及びインタフェース13を有する。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0028】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより情報処理装置1の各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPUである。
【0029】
インタフェース13は、有線又は無線により通信回線3に接続し、通信回線3を介して情報処理装置1を、他の装置に通信可能に接続する通信回路である。
【0030】
メモリ12は、プロセッサ11に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ12は、RAMやROMを有する。なお、メモリ12は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。
【0031】
また、メモリ12は、ユーザDB121、食属性DB122、予約DB123、クライアントスクリプト124、及びサーバスクリプト125を記憶する。
【0032】
図5は、ユーザDB121の一例を示す図である。図5(a)に示すユーザDB121は、ユーザID、認証情報、ユーザネーム、及び友人リストの4つのフィールドをそれぞれ対応付けるデータベースである。
【0033】
ユーザIDは、情報処理装置1のユーザを識別する識別情報である。認証情報は、ユーザの認証に用いる情報であり、例えば、ユーザのみが知り得るパスワード等である。ユーザネームは、ユーザの名前やニックネーム等を示す文字列である。友人リストは、対応付けられたユーザにとって友人であるユーザのユーザIDを列挙したリストである。
【0034】
例えば、図5(a)に示すユーザDB121は、図5(b)に示す友人関係を表現している。つまり、ユーザ「U1」は、ユーザ「U2」、ユーザ「U3」、及びユーザ「U5」と互いに友人であるが、ユーザ「U4」とは友人関係ではない。また、ユーザ「U4」は、ユーザ「U2」、及びユーザ「U3」と友人関係になる。したがって、ユーザ「U1」にとってユーザ「U4」は「友人の友人」である。
【0035】
図6は、食属性DB122の一例を示す図である。図6に示す食属性DB122は、公開範囲表1221、及び食属性表1222を含むデータベースである。
【0036】
公開範囲表1221は、ユーザIDと公開範囲とを対応付ける表である。この公開範囲とは、自身の食属性の公開を許可する範囲である。ここで食属性とは、ユーザの食事に関する属性である。食属性は、食属性表1222によって示される。図6に示す例で公開範囲は「友人」「友人の友人」「非公開」「公開」「完全非公開」の5種類であるが、公開範囲の種類はこれに限られるものではなく、4種類以下であっても、6種類以上であってもよい。公開範囲は、例えば、「公開」と「非公開」との2種類であってもよい。
【0037】
例えば、図6に示す例でユーザ「U1」は、友人に自身の食属性の公開を許可し、ユーザ「U2」は、友人の友人まで自身の食属性の公開を許可する。一方、ユーザ「U3」は、自身の食属性の公開を許可せず、また、ユーザ「U4」は、全てのユーザに自身の食属性の公開を許可する。
【0038】
なお、図6に示す例でユーザ「U5」は、公開範囲を「完全非公開」と定めている。この「完全非公開」とは、自身の食属性の開示を情報処理装置1に対してのみ許可し、ユーザが利用する飲食店等にはその開示を許可しない、ということを意味する。
【0039】
この公開範囲表1221において、公開範囲が「完全非公開」となっているユーザ以外のユーザは、少なくとも情報処理装置1に加えて、ユーザの利用する飲食店へ、自身の食属性の開示を許可している。したがって、図6に示す例でユーザ「U5」だけは、自身の食属性の開示を、友人だけでなく飲食店にも許可しない。
【0040】
食属性表1222は、公開範囲表1221のユーザIDごとに設けられ、そのユーザIDで識別されるユーザの食属性を記載した表である。図6に示す食属性表1222は、食材IDとレベルとを対応付けている。
【0041】
食材IDとは、食事の材料(すなわち、食材)を識別する識別情報であり、レベルとは、対応する食材IDで示される食材に対するユーザの制限や嗜好の程度を示す情報である。図6に示すレベルは、例えば制限の程度を5段階で表した順序尺度であり、L1→L2→L3→L4の順でその食材の摂取に関する制限が厳しくなり、L5では全く摂取できないことを表している。
【0042】
つまり、図6に示す食属性表1222は、食材IDで識別される食材のそれぞれについて、ユーザの制限や嗜好の程度を食属性として示す表である。
【0043】
そして、この食属性表1222を公開範囲表1221のユーザIDごとに有する食属性DB122を記憶したメモリ12は、人物ごとに、その人物の食事に関する属性情報を記憶するメモリの一例である。
【0044】
図7は、予約DB123の一例を示す図である。予約DB123は、サーバ装置4が端末2から受付けた会食の予約に関する情報を記憶するデータベースである。図7に示す予約DB123は、予約者ID、ウェブページURI、受付日時、更新日時、予約データURI、参加者ID、及び店舗IDをそれぞれ対応付ける。
【0045】
予約者IDは、サーバ装置4に会食の予約をした端末2のユーザ(以下、予約者ともいう)のユーザIDである。ウェブページURIは、サーバ装置4が供給するウェブページソース421の所在を示すURIである。受付日時は、予約者が予約をした日時を示す情報である。更新日時は、予約者が予約の内容を更新した日時を示す情報である。予約データURIは、情報処理装置1において、例えば、メモリ12に記憶され、ウェブサーバとして機能するプロセッサ11によって提示されるリソースの所在を示すURIである。参加者IDは、予約された会食に参加する予定の参加者のユーザIDである。店舗IDは、予約者が会食の予約をした飲食店を識別する識別情報である。
【0046】
例えば、図7に示す予約DB123は、予約者であるユーザ「U1」が、ユーザ「U2」及びユーザ「U4」を参加者に指定して、店舗「H1」に会食の予約をしたことを記憶している。
【0047】
クライアントスクリプト124は、ウェブAPI(Application Programming Interface)プログラム等とも呼ばれるスクリプト言語で記述されたプログラムである。クライアントスクリプト124は、サーバ装置4からウェブページソース421を取得して、これに応じたウェブページを表示している端末2が所定の条件を満たしたときに、その端末2に供給される。そして、このクライアントスクリプト124は、端末2で実行されているブラウザに含まれるインタプリタによって解釈、実行される。
【0048】
サーバスクリプト125は、情報処理装置1のプロセッサ11により実行されるプログラムである。プロセッサ11は、このサーバスクリプト125を読み込んで実行することにより、通信回線3を介して接続する端末2に対して、ユーザの食属性に関するサービスを提供する。
【0049】
<端末の構成>
図8は、端末2の構成の一例を示す図である。図8に示す端末2は、プロセッサ21、メモリ22、インタフェース23、操作部24、及び表示部25を有する。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0050】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより端末2の各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
【0051】
インタフェース23は、有線又は無線により通信回線3に接続し、通信回線3を介して端末2を、他の装置に通信可能に接続する通信回路である。
【0052】
操作部24は、各種の指示をするための操作ボタン、キーボード、タッチパネル、マウス等の操作子を備えており、操作を受付けてその操作内容に応じた信号をプロセッサ21に送る。
【0053】
表示部25は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、プロセッサ21の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部24の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0054】
メモリ22は、プロセッサ21に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ22は、RAMやROMを有する。なお、メモリ22は、ソリッドステートドライブ等を有してもよい。
【0055】
メモリ22が記憶するプログラムには、マークアップ言語を解釈してウェブページを表示するブラウザのプログラムが含まれている。プロセッサ21は、ブラウザを実行しているときに、ユーザの操作によりURIを指定されると、そのURIに従って通信回線3を介して、ウェブ上のリソースを要求する。そのURIがサーバ装置4により供給されるものである場合、上述した要求はサーバ装置4に送られる。サーバ装置4は、この要求を受けて、メモリ42に記憶されているウェブページソース421のコピーを、上述したURIで示されるウェブページとして端末2に配信する。
【0056】
端末2のプロセッサ21は、要求に応答したサーバ装置4からURIで示されるウェブページを取得する。取得したウェブページは、プロセッサ21が実行するブラウザによって、解釈され、レンダリングされ、表示部25に表示される。
【0057】
<情報処理装置及び端末の機能的構成>
図9は、情報処理装置1及び端末2の各機能的構成の一例を示す図である。図9において、インタフェース13、メモリ22、インタフェース23、及び通信回線3は省略されている。
【0058】
情報処理装置1のプロセッサ11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、供給部111、検索部112、生成部113、及び登録部114として機能する。
【0059】
また、端末2のプロセッサ21は、メモリ22に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部211、取得部212、表示制御部213、要求部214、送信部215、及び受信部216として機能する。
【0060】
供給部111は、端末2の要求に応じてメモリ12からクライアントスクリプト124を読み出して、これを供給する。
【0061】
検索部112は、端末2から送信される検索条件情報に応じて、ユーザDB121から会食の参加者の候補となる人物を示す人物情報を読み出して、これを端末2へ供給する。検索条件情報とは、端末2のユーザが入力する、人物を検索するための条件を示す情報である。
【0062】
生成部113は、端末2のユーザにより選択された1以上の人物を示す選択人物情報を端末2から受け取った場合に、上述した予約データURIを生成し、これを端末2に送信する。生成される予約データURIは、選択人物情報により示される人物の食属性を示す属性情報を取得するためのURIである。
【0063】
登録部114は、端末2における予約のための操作に応じて生成部113が生成したURIを、この予約に関する情報とともに予約DB123に登録する。
【0064】
受付部211は、操作部24からユーザの操作を受付ける。取得部212は、受付部211がサーバ装置4により配信されているウェブページのURIを指定して、そのウェブページの閲覧を要求する操作を受付けた場合、サーバ装置4からそのURIで指定されるウェブページソース421を取得する。
【0065】
また、取得部212は、後述する要求部214による要求に応じて情報処理装置1から供給されるクライアントスクリプト124を取得する。
【0066】
表示制御部213は、取得部212がウェブページソース421を取得した場合に、このウェブページソース421の内容を解釈して、レンダリング等の処理を行い、これに応じたウェブページを表示部25に表示させる。
【0067】
また、表示制御部213は、取得部212がクライアントスクリプト124を取得した場合に、このクライアントスクリプト124の内容を解釈して、これに応じた検索フォーム等を表示部25に表示させる。
【0068】
要求部214は、受付部211が上述したウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作を受付けた場合、情報処理装置1にクライアントスクリプト124を要求する。
【0069】
送信部215は、受付部211が上述した検索条件情報を入力するユーザの操作を受付けた場合、入力されたこの検索条件情報を情報処理装置1に送信する。
【0070】
また、送信部215は、受付部211が上述した選択人物情報を入力するユーザの操作を受付けた場合、入力されたこの選択人物情報を情報処理装置1に送信する。
【0071】
受信部216は、送信部215が送信した検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を情報処理装置1から受信する。
【0072】
また、受信部216は、送信部215が送信した選択人物情報により示される人物の食属性を示す属性情報の所在を示すURIを情報処理装置1から受信する。
【0073】
<情報処理システムの動作>
図10は、情報処理システム9の動作の流れの一例を示すシーケンス図である。端末2は、サーバ装置4に対してURIを指定してウェブページを要求する(ステップS101)。端末2から要求されるウェブページは、サーバ装置4がメモリ42に記憶するウェブページソース421によって表現されるものであり、飲食店における会食の予約を受付けるためのページである。このウェブページには、対応する飲食店の店舗IDが含まれる。
【0074】
サーバ装置4は、端末2からの要求に応じてウェブページを配信する(ステップS102)。これにより端末2は、要求したウェブページを表示する。
【0075】
図11は、端末2において表示されるウェブページの一例を示す図である。図11に示すウェブページは「予約フォーム」というタイトルの下に入力欄F1〜F5と、ボタンB1〜B5とを有する。
【0076】
入力欄F1は、予約者の名前と、その予約者が予約した会食に参加する各参加者の食属性を示す属性情報の所在を示すURIとを、それぞれ示す文字列を受付ける入力欄である。
【0077】
入力欄F2、入力欄F3、入力欄F4、入力欄F5は、それぞれ予約日時の年、月、日、開始時刻を受付ける入力欄である。
【0078】
ボタンB1は、上述したコードTcによって表示されるトリガーオブジェクトの一例であって、検索フォームを表示させるためのボタンである。
【0079】
ボタンB2、B3は、開始時刻のプルダウンメニューを操作するボタンで、開始時間を繰り上げ、又は繰り下げる。
【0080】
ボタンB4は、入力欄F1〜F5に入力された内容で予約の申請を送信するためのボタンである。ボタンB5は、入力欄F1〜F5に入力された内容を取消すためのボタンである。
【0081】
端末2のユーザは、上述したボタンB1をクリックやタップ等して、トリガーオブジェクトに対する操作(以下、起動操作ともいう)を行う。端末2は、この起動操作を受付けて(ステップS103)、情報処理装置1に対してサービスの起動を要求する(ステップS104)。
【0082】
情報処理装置1は、端末2からサービスの起動の要求を受付けると、端末2のユーザがそのサービスを起動する権限を有するか否か判断するため、認証画面の表示に用いるデータを送信する(ステップS105)。端末2は、情報処理装置1から送信されたこのデータに基づいて認証画面を表示する。
【0083】
図12は、認証画面の一例を示す図である。図12に示す認証画面は、入力欄F11、入力欄F12、ボタンB11、及びボタンB12を有する。
【0084】
入力欄F11は、ユーザネームを受付ける入力欄である。入力欄F12は、ユーザネームに対応付けられたパスワードを受付ける入力欄である。
【0085】
ボタンB11は、ユーザが入力欄F11及び入力欄F12にそれぞれ入力したユーザネーム及びパスワードの組で、情報処理装置1にログインすることを指示するボタンである。ボタンB12は、入力を取消すためのボタンである。
【0086】
端末2のユーザが、認証画面にユーザネーム及びパスワードの組、すなわち認証情報を入力してログインの指示をすると、端末2はこの入力を受付けて情報処理装置1に送る(ステップS106)。
【0087】
情報処理装置1は、入力された認証情報に基づいて端末2のユーザの認証を試みる(ステップS107)。この認証が成功すると、情報処理装置1は、クライアントスクリプト124をコピーして端末2に送信する(ステップS108)。
【0088】
端末2のプロセッサ21は、情報処理装置1から送信されたこのクライアントスクリプト124のコピーを、実行中のブラウザに含まれるインタプリタ等によって解釈し、これを起動して、検索フォームを表示部25に表示させる(ステップS109)。
【0089】
すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS103、ステップS104、ステップS109は、ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、表示部に検索フォームを表示させるステップの一例である。
【0090】
また、端末2にウェブページを配信したサーバ装置4は、端末2が上述したクライアントスクリプト124、つまり、プログラムを起動するためのトリガーオブジェクトを含むウェブページを配信するサーバ装置の一例である。
【0091】
図13は、検索フォームの一例を示す図である。図13に示す検索フォームは、入力欄F21、入力欄F22、ボタンB21、ボタンB22、及びボタンB23を有する。
【0092】
入力欄F21は、検索の対象となる範囲(検索範囲という)を指定する入力欄である。この検索範囲は、「全体」「友人の友人」「友人」等で表される。
【0093】
ボタンB22、B23は、検索範囲のプルダウンメニューを操作するボタンである。プルダウンメニューは、複数の検索範囲のリストを、例えば縦方向に列挙してユーザに選択させるオブジェクトである。ユーザがボタンB22を押すと、プルダウンメニューに表示されたリストの中から選択される検索範囲が上に移動する。ユーザがボタンB23を押すと、プルダウンメニューに表示されたリストの中から選択される検索範囲が下に移動する。
【0094】
入力欄F22は、検索するユーザネームのテキストを受付ける入力欄である。ボタンB21は、入力したユーザネームで、入力した検索範囲を検索する指示をするためのボタンである。このユーザネーム及び検索範囲の組は、ユーザが検索フォームに入力する検索条件情報の一例である。
【0095】
端末2のユーザが、検索フォームにユーザネーム及び検索範囲の組、すなわち検索条件情報を入力して検索の指示をすると、端末2はこの入力を受付けて情報処理装置1に送信する(ステップS110)。すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS110は、ユーザが検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップの一例である。
【0096】
情報処理装置1のプロセッサ11は、端末2から検索条件情報を受け取ると、例えばサーバスクリプト125を実行して、この検索条件情報に基づく検索を行う(ステップS111)。この検索は、検索条件情報により示される検索条件に合致する人物を、ユーザDB121の中から見つけることにより行われる。
【0097】
プロセッサ11は、上述した検索の結果(検索結果という)が得られると、この検索結果を示すデータを端末2に応答する。応答するこのデータは、検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を含む。この人物情報とは、例えば、検索条件情報に応じた人物の顔写真、名前、ユーザID、端末2のユーザとの関係、等である。
【0098】
端末2は、この応答を受信する(ステップS112)。すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS112は、情報処理装置から、検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップの一例である。
【0099】
そして、端末2は、この応答に応じて、検索結果を示す画面(検索結果画面という)を表示する(ステップS113)。すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS113は、受信した人物情報の少なくとも一部を表示部に表示させるステップの一例である。
【0100】
図14は、検索結果画面の一例を示す図である。図14に示す検索結果画面は、ユーザネームが「田中二郎」であるユーザとして、ユーザIDが「U4」、「U26」である二人のユーザを表示する。なお、検索の結果、合致するユーザがない場合には、アラートが表示されてもよい。
【0101】
図14に示す複数のボタンB31は、それぞれ対応する検索結果により示されるユーザを選択するボタンである。これらボタンB31のうち、いずれかがクリック等により操作されると、例えば「選択」と書かれた部分の文字色と背景色とが反転して表示され、このボタンB31の左側に表示されたユーザが選択されたことがユーザに示される。
【0102】
ボタンB32は、いずれかのボタンB31を操作した結果、対応するユーザが選択されている状態で参加者を決定する指示をするためのボタンである。ボタンB33は、ユーザの選択を取消すためのボタンである。
【0103】
端末2のユーザは、検索結果画面に対して参加者を選択する操作をし、選択した参加者を決定する指示をする。端末2は、この指示を受付けて選択された参加者のユーザID(すなわち、参加者ID)と、予約に関する情報とを、情報処理装置1に送信する(ステップS114)。この参加者IDは、検索結果画面で表示された人物情報の中からユーザが選択した選択人物情報の一例である。
【0104】
すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS114は、表示された人物情報の中からユーザが選択した選択人物情報を、情報処理装置に送信するステップの一例である。
【0105】
また、上述した「予約に関する情報」は、ユーザID、店舗ID、予約日時のほか、受付日時、及びウェブページURIを含む。ここで、このユーザIDは、端末2のユーザ(すなわち、予約者)を識別するためのユーザID(すなわち、予約者ID)である。店舗IDは、上述した「予約フォーム」というタイトルのウェブページに含まれる店舗IDである。予約日時は、上述したウェブページで入力されている予約日時である。受付日時は、予約者からこの予約を受付けた受付日時である。ウェブページURIは、上述したウェブページのソースであるウェブページソース421のURIである。このうち、店舗IDは、ウェブページに対応する飲食店を示す店情報の一例である。
【0106】
すなわち、このステップS114で情報処理装置1に送信される参加者IDは、ウェブページに対応する飲食店を示す店情報と対応付けられて、情報処理装置に送信される選択人物情報の一例である。
【0107】
情報処理装置1は、上述した参加者IDと、予約に関する情報とを受け取ると、この参加者IDにより示される参加者の食属性を示す属性情報の所在を示すURIを、上述した予約データURIとして生成する(ステップS115)。そして、情報処理装置1は、生成した予約データURIを、端末2から送られた参加者ID、及び予約に関する情報に対応付けて予約DB123に登録する(ステップS116)。
【0108】
例えば、情報処理装置1のプロセッサ11は、メモリ12の予約DB123に、予約者ID、ウェブページURI、受付日時、更新日時、予約データURI、参加者ID、及び店舗IDを対応付けて記憶する。このとき、更新日時には、受付日時のコピーが記憶される。
【0109】
すなわち、この情報処理装置1のプロセッサ11は、ネットワークを介して、端末から、この端末のユーザにより選択された飲食店を示す店情報、及びこのユーザにより選択された選択人物情報を取得し、URIを生成し、生成したURIを、取得した店情報、及び選択人物情報と対応付けてメモリに登録するプロセッサの一例である。
【0110】
予約データURIを登録すると、情報処理装置1は、登録したこの予約データURIを端末2に送信し、端末2は、この予約データURIを受信する(ステップS117)。すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS117は、情報処理装置から、選択人物情報により示される人物の食事に関する属性情報の所在を示すURIを受信するステップの一例である。
【0111】
そして、端末2が受信した予約データURIは、上述した通り、情報処理装置1のプロセッサ11によって、店情報の一例である店舗IDと対応付けられている。つまり、この予約データURIは、情報処理装置により店情報と対応付けられているURIの一例である。
【0112】
端末2は、情報処理装置1から受信した予約データURIを、予約者の名前とともに上述したウェブページの入力欄F1に入力する(ステップS118)。すなわち、この端末2のプロセッサ21が実行するステップS118は、受信したURIを、ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップの一例である。
【0113】
図15は、受信したURIが入力欄に入力されたウェブページの一例を示す図である。図15に示すウェブページには、入力欄F1に、予約者の名前である「鈴木一郎」とともに、予約データURIを示す「https://*********」という文字列が入力されている。
【0114】
端末2のユーザが、図15に示すウェブページのボタンB4に対してクリック等の操作をすると、端末2は、このユーザの操作を受付けて、サーバ装置4に向けて、入力欄F1〜F5に入力された内容で予約の申請を送信する(ステップS119)。これにより、サーバ装置4は、端末2から予約の申請を受信し、会食の予約が完了する。
【0115】
上述した動作により、情報処理システム9の端末2は、ユーザが選択した人物の食事に関する属性情報の所在を情報処理装置1から受信してウェブページに入力することができる。
【0116】
<情報処理装置の動作>
サーバ装置4が、予約の申請を受信すると、サーバ装置4を運営する飲食店のオーナーは、この予約の申請に含まれる予約データURIを確認する。このオーナーは、例えば、通信回線3に接続されたコンピュータ(図示しない)に、自身の飲食店を示す店舗IDとともに、予約データURIを入力する。このコンピュータは、例えばブラウザやURIの転送ツール等を実行しており、入力された予約データURIを解釈して情報処理装置1を特定する。そして、このコンピュータは、特定した情報処理装置1に向けて店舗IDとともに、予約データURIに所在するリソースの要求を送信する。
【0117】
図16は、情報処理装置1の動作の流れを示すフロー図である。情報処理装置1のプロセッサ11は、通信回線3を介して、予約データURIに所在するリソースの要求があったか否かを判断する(ステップS201)。この要求がない、と判断する間(ステップS201;NO)、プロセッサ11は、この判断を続ける。
【0118】
予約データURIに所在するリソースの要求があった、と判断する場合(ステップS201;YES)、プロセッサ11は、この要求とともに受信した店舗IDが、予約DB123の対応するフィールドに記載された店舗IDであるか否かを判断する(ステップS202)。
【0119】
受信した店舗IDが予約DB123に記載された店舗IDではない、と判断する場合(ステップS202;NO)、プロセッサ11は、上述した要求を拒否する通知を、上述した飲食店のオーナーが操作するコンピュータに通知する(ステップS205)。
【0120】
一方、受信した店舗IDが予約DB123に記載された店舗IDである、と判断する場合(ステップS202;YES)、プロセッサ11は、予約DB123において、要求された予約データURIに対応付けられている、予約日時、予約者ID、及び参加者IDを特定する。そして、プロセッサ11は、食属性DB122を参照して、予約者ID、及び参加者IDがそれぞれ示すユーザの食属性を示す属性情報を読み出し、この属性情報と予約日時とを含む予約データ生成する(ステップS203)。生成した予約データは、上述した予約データURIが示す場所に記憶される。
【0121】
そして、プロセッサ11は、生成した予約データを、上述した要求を送信したコンピュータに提示する(ステップS204)。すなわち、このプロセッサ11は、ネットワークを介して飲食店から、URIを用いたデータの要求を受付けたとき、この飲食店が、このURIに対応付けられた店情報により示される場合に、このURIに対応付けられた選択人物情報が示す人物ごとの属性情報を用いてデータを生成し、生成したデータを飲食店に提示するプロセッサの一例である。これにより、このコンピュータを操作している飲食店のオーナーは、予約データを確認する。
【0122】
図17は、提示される予約データの例を示す図である。図17に示す予約データは、情報処理装置1において、予約DB123により予約データURIに対応付けられている予約の予約日時を示す「2020年7月25日 19:30〜」という文字列を含んでいる。また、図17に示す予約データは、参加者情報として、上述した予約の参加者(予約者も含む)のユーザID、及びそれらのユーザIDで識別される各ユーザの食材ごとの制限や嗜好の程度を示す記号等を含んでいる。この参加者情報は、参加者の食属性をそれぞれ示す属性情報である。
【0123】
上述した飲食店のオーナーは、図17に示す予約データを確認することにより、例えば、この予約された会食に参加する参加者が、ユーザ「U1」、ユーザ「U2」、及びユーザ「U4」であることを知ることができる。
また、レベル「L5」が示される食材は、ユーザが全く摂取できない食材である。この場合、上述した飲食店のオーナーは、図17に示す予約データを確認することにより、ユーザ「U1」及びユーザ「U4」が、食材「M7」を摂取できず、ユーザ「U2」が食材「M1」を摂取できないこと、等を知ることができる。
【0124】
なお、図12に示した認証画面、図13に示した検索フォーム、図14に示した検索結果画面は、他の態様であってもよい。
【0125】
図18は、他の認証画面の一例を示す図である。図19は、他の検索フォームの一例を示す図である。図20は、他の検索結果画面の一例を示す図である。図18に示す通り、入力欄F11にはユーザネームとしてメールアドレスが用いられてもよい。また、入力を取消すためのボタンB12は、図18に示す通り、画面右上の「×」印でもよい。
【0126】
また、図19に示す通り、検索するユーザネームのテキストを受付ける入力欄F22は、Webサイト名が入力されてもよい。検索範囲を限定するための入力欄F21はなくてもよい。そして、入力欄F22にテキストが入力されると、これに基づいて検索された結果が表示されてもよい。このとき、図19に示す通り、端末2は、検索結果により示されるユーザを選択するボタンB31を、検索結果ごとに表示してもよい。このボタンB31は、図19に示す通りいわゆる選択/非選択を択一的に切り替えるチェックボックスでもよい。ユーザが「つぎへ」という文字が書かれたボタンB21を押すと、端末2は、図20に示す検索結果画面を表示する。ユーザは、この検索結果画面に対して操作することにより、予約の参加者を確定すればよい。この場合、ユーザの選択を取消すためのボタンB33は、図20に示す通り、「<」という左向きの記号であってもよい。
【0127】
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例は、組合されてもよい。
【0128】
<1>
上述した実施形態において、クライアントスクリプト124は、情報処理装置1のメモリ12に記憶され、ウェブページソース421に応じたウェブページを表示する端末2からの要求に応じて供給されていたが、ウェブページソース421に直接に記載されていてもよい。また、クライアントスクリプト124は、情報処理装置1と異なる装置に記憶され、通信回線3を介して端末2に供給されてもよい。なお、クライアントスクリプト124、及びサーバスクリプト125は、それぞれテキストファイルであってもよいが、バイナリ形式のファイルであってもよい。
【0129】
<2>
上述した実施形態において、サーバ装置4は、飲食店が運営するコンピュータであったが、複数の飲食店が加盟する検索サービス会社が運営するコンピュータでもよい。この検索サービス会社により運営されるサーバ装置4は、加盟する飲食店の情報をそれぞれ顧客に提供する、いわゆるグルメサイトである。
【0130】
<3>
上述した実施形態において、情報処理装置1は、端末2から参加者IDと、予約に関する情報とを受け取ると、この参加者IDにより示される参加者の食属性を示す属性情報の所在を示す予約データURIを生成して、端末2に送信していたが、参加者とその属性情報とをそれぞれ示す文字列等を端末2に送信してもよい。
【0131】
この場合、情報処理装置1のプロセッサ11は、ステップS115において予約データURIを生成しなくてもよく、また、ステップS116において予約DB123にデータを登録しなくてもよい。そして、この場合、端末2が受信する参加者とその属性情報とをそれぞれ示す文字列等は、ウェブページの入力欄F1に入力されればよい。
【0132】
すなわち、この変形例において、プロセッサ21により実行されるクライアントスクリプト124は、表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、表示部に検索フォームを表示させるステップと、ユーザが検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、情報処理装置から、検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、受信した人物情報の少なくとも一部を表示部に表示させるステップと、表示された人物情報の中からユーザが選択した選択人物情報を、情報処理装置に送信するステップと、情報処理装置から、選択人物情報により示される人物の食事に関する属性情報を受信するステップと、受信した属性情報を、ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、を実行させるためのプログラムの一例である。
【0133】
<4>
上述した変形例において、情報処理装置1は、参加者の属性情報を、その参加者の公開範囲に応じて暗号化してもよい。この場合、情報処理装置1は、暗号化した属性情報とともに、その属性情報の復号に用いる鍵を端末2に送信してもよい。すなわち、この変形例における属性情報は、暗号化されており、かつ、復号に用いる鍵とともに受信される属性情報の一例である。
【0134】
なお、この鍵は、端末2で受信されても、端末2において表示されないことが望ましい。端末2が鍵を表示しないことにより、端末2のユーザが、この鍵に気付いて、属性情報を復号する可能性が抑えられるからである。そして、端末2は、サーバ装置4に向けて予約の申請を送信する際に、この鍵を削除するとよい。
【0135】
<5>
また、上述した変形例において、情報処理装置1は、いずれかの参加者の公開範囲に、予約者が含まれていない場合、端末2から受信した店舗IDを用いて、その参加者の属性情報を暗号化してもよい。店舗IDは、そのまま共通鍵として属性情報の暗号化に用いられてもよい。また、いずれかの認証局が、店舗IDをその店舗IDで示される飲食店の公開鍵と対応付けている場合、情報処理装置1は、その認証局から、上述した店舗IDに対応付けられている公開鍵を取得して、この公開鍵により属性情報を暗号化してもよい。
【0136】
暗号化された属性情報は、ウェブページに入力されてサーバ装置4により受信されるが、これを中継する端末2のユーザは、この属性情報を復号することができない。端末2のユーザは、店舗IDに対応付けられている公開鍵を取得することはできても、その公開鍵と対をなす秘密鍵を取得できないからである。
【0137】
暗号化されたこの属性情報は、サーバ装置4を介して、店舗IDで示される飲食店のオーナーに確認される。オーナーは、上述した公開鍵と対をなす秘密鍵を知っているので、この秘密鍵を用いて上述した属性情報を復号すればよい。
【0138】
<6>
上述したプロセッサ11、プロセッサ21、及びプロセッサ41は、CPUであってもよいが、例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、プログラマブル論理デバイス等、CPU以外のプロセッサであってもよい。
【0139】
<7>
上述したプロセッサ11、及びプロセッサ21の動作は、いずれも複数のプロセッサが協働することによって実現されてもよい。また、上述したプロセッサの各動作の順序は上述した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
【0140】
<8>
上述したプロセッサ21によって実行されるクライアントスクリプト124は、表示部にウェブページを表示させるコンピュータに、ウェブページに含まれるトリガーオブジェクトに対するユーザの操作に応じて、表示部に検索フォームを表示させるステップと、ユーザが検索フォームに入力する検索条件情報を、情報処理装置に送信するステップと、情報処理装置から、検索条件情報に応じた人物を示す人物情報を受信するステップと、受信した人物情報の少なくとも一部を表示部に表示させるステップと、表示された人物情報の中からユーザが選択した選択人物情報を、情報処理装置に送信するステップと、情報処理装置から、選択人物情報により示される人物の食事に関する属性情報の所在を示すURI(Uniform Resource Identifier)を受信するステップと、受信したURIを、ウェブページに含まれる入力欄に入力するステップと、を実行させるためのプログラムの一例である。
【0141】
このプログラムは、磁気テープ及び磁気ディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の、コンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムは、インターネット等の通信回線経由でダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0142】
1…情報処理装置、11…プロセッサ、111…供給部、112…検索部、113…生成部、114…登録部、12…メモリ、121…ユーザDB、122…食属性DB、1221…公開範囲表、1222…食属性表、123…予約DB、124…クライアントスクリプト、125…サーバスクリプト、13…インタフェース、2…端末、21…プロセッサ、211…受付部、212…取得部、213…表示制御部、214…要求部、215…送信部、216…受信部、22…メモリ、23…インタフェース、24…操作部、25…表示部、3…通信回線、4…サーバ装置、41…プロセッサ、42…メモリ、421…ウェブページソース、43…インタフェース、9…情報処理システム。
【要約】      (修正有)
【課題】ユーザが選択した人物の食事に関する属性情報又はその所在を情報処理装置から受信してウェブページに入力する事を可能にするプログラム、サーバ装置、及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】プログラムは、ウェブページに対するユーザの操作に応じて、検索フォームをユーザ端末に表示させ、ユーザが入力した検索条件情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置から検索条件情報に応じた人物情報を受信し、受信した人物情報の少なくとも一部をユーザ端末に表示させ、表示された人物情報の中からユーザが選択した選択人物情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置から、選択人物情報により示される人物の食事に関する属性情報又はその所在を示すURIを受信し、受信した属性情報又はURIを、ウェブページに含まれる入力欄に入力する。
【選択図】図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20