(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1でのソフトウェア更新支援装置では、PCにインストールされている各ソフトウェアのバージョン情報の組み合わせが保証されたバージョン情報の組み合わせでない場合、管理サーバー側のソフトウェア更新支援プログラムが必要なソフトウェアをダウンロードさせて更新させることができる。
【0007】
つまり、このソフトウェア更新支援装置では、管理サーバー側に、PCにインストールされている各ソフトウェアのバージョン情報の組み合わせが保証されたバージョン情報の組み合わせであるか否かなどを判断するための保証バージョン組み合わせテーブルを持たせている。そして、PCからの更新要求により、管理サーバー側で動作が保証されるバージョン情報の組み合わせに必要なソフトウェアを特定してダウンロードさせる。
【0008】
ところで、上述した画像形成装置では、たとえば両面に印刷された用紙を自動で給紙する両面原稿自動送り装置、複数部の印刷時の仕分けやステープルを行うフィニッシャー、複数のトレイのそれぞれを排出先として指定し、出力紙の混在を防ぐメールボックスなどのオプション機器が用意されている。このため、いずれかのオプション機器が追加された場合、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアが新たに組み込まれることになる。
【0009】
このような状況にあっても、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアを含む、全てのファームウェアの組み合わせが動作を保証する最新バージョンのファームウェアの組み合わせとなっていることが好ましい。この場合、特許文献1でのソフトウェアの更新方法のように、管理サーバー側に更新要求を出し、管理サーバー側が保証バージョン組み合わせテーブルにて保証されたバージョン情報の組み合わせになるように必要なファームウェアを画像形成装置にダウンロードさせることが考えられる。
【0010】
ところが、特許文献1でのソフトウェアの更新方法では、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアを含む、全てのファームウェアの組み合わせが動作を保証する最新バージョンのファームウェアの更新についての考慮がなされていないため、全てのファームウェアの組み合わせが動作を保証する最新バージョンのファームウェアの更新ができないことになる。
【0011】
この場合、USBメモリーなどの記憶デバイスから全てのファームウェアの組み合わせが動作を保証する最新バージョンのファームウェアの組み合わせとなるようにアップデート用のファームウェアを取り込むことになるが、機種毎に標準搭載機能が異なるばかりか、それぞれの標準搭載機能と追加されたオプション機器との組み合わせなどが異なるために、アップデート用のファームウェアの組み合わせを設定する作業が繁雑となってしまうばかりか、設定ミスを生じるおそれがあるという問題があった。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解消することができる
バージョンチェックシステム及びバージョンチェックプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のバージョンチェックシステムは、電子機器と、前記電子機器と通信可能な管理装置と、
情報配信サーバーとを備え、前記管理装置は、パネル部を有し、前記電子機器は、機能毎に分割され、
ユーザー識別情報に対応する機種識別情報に紐付けられた標準搭載機能を制御するファームウェアと、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアとを記憶する記憶デバイスと、
前記記憶デバイスに記憶されているそれぞれの前記ファームウェアのバージョンを含むファームウェア情報を管理する
第1のファームウェア管理部と、前記パネル部を介し、アップデートの指示があると、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンの組み合わせに該当する前記ファームウェアを配信する情報配信サーバーに対し、前記機種識別情報を含めたアップデートを要求する
第1のシステム制御部とを備え、
前記情報配信サーバーは、前記機能毎のファームウェアのバージョンの組み合わせを管理する第2のファームウェア管理部と、特定された前記組み合わせに対応するファームウェアを前記電子機器に送信する第2のシステム制御部とを備え、前記
第1のシステム制御部は、前記記憶デバイスが記憶している前記ファームウェアを、前記情報配信サーバーからダウンロードした最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新し、前記
第1のファームウェア管理部は、前記ファームウェア情報のバージョンを変更する
し、前記第2のファームウェア管理部は、前記アップデートの要求に応じて、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンを最も多く含む組み合わせに該当する前記ファームウェアを特定することを特徴とする。
また、前記記憶デバイスが記憶する前記ファームウェアのいずれかが機能の仕様の変更に合わせてカスタマイズされていることを特徴とする。
また、前記第2のファームウェア管理部は、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンを最も多く含む組み合わせが複数ある場合、前記複数の組み合わせ間で前記ファームウェアの前記バージョンを前記機能毎に比較して、より新しいバージョンのファームウェアをより多く含む組み合わせを特定することを特徴とする。
また、前記第2のファームウェア管理部は、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンを最も多く含む組み合わせが複数ある場合、前記ユーザー識別情報に対応する前記ファームウェアのバージョンよりも新しいバージョンのファームウェアをより多く含む組み合わせの何れか一つを特定することを特徴とする。
本発明のバージョンチェック
方法は、
電子機器と、前記電子機器と通信可能な管理装置と、情報配信サーバーとを備えるバージョンチェックシステムのバージョンチェック
方法であって、
電子機器と、前記電子機器と通信可能な管理装置と、情報配信サーバーとを備えるバージョンチェックシステムのバージョンチェック
方法であって、
前記電子機器は、記憶デバイスにより、機能毎に分割され、
ユーザー識別情報に対応する機種識別情報に紐付けられた標準搭載機能を制御するファームウェアと、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアとを記憶する工程と、
第1のファームウェア管理部により、
前記記憶デバイスに記憶されているそれぞれの前記ファームウェアのバージョンを含むファームウェア情報を管理する工程と、
第1のシステム制御部により、前記
管理装置のパネル部を介し、アップデートの指示があると、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンの組み合わせに該当する前記ファームウェアを配信する情報配信サーバーに対し、前記機種識別情報を含めたアップデートを要求する工程とを有し、
前記情報配信サーバーは、第2のファームウェア管理部により、前記機能毎のファームウェアのバージョンの組み合わせを管理する工程と、第2のシステム制御部により、特定された前記組み合わせに対応するファームウェアを前記電子機器に送信する工程とを有し、前記
第1のシステム制御部は、前記記憶デバイスが記憶している前記ファームウェアを、前記情報配信サーバーからダウンロードした最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新し、前記
第1のファームウェア管理部は、前記ファームウェア情報のバージョンを変更
し、前記第2のファームウェア管理部は、前記アップデートの要求に応じて、前記機種識別情報に紐付けられたそれぞれの前記ファームウェアの最新バージョンを最も多く含む組み合わせに該当する前記ファームウェアを特定することを特徴とする。
本発明の
バージョンチェックシステム及びバージョンチェック
方法では、記憶デバイスにより、機能毎に分割され、機種識別情報に紐付けられた標準搭載機能を制御するファームウェアと、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアとを記憶し、ファームウェア管理部により、それぞれのファームウェアのバージョンを含むファームウェア情報を管理し、システム制御部により、パネル部を介し、アップデートの指示があると、機種識別情報に紐付けられたそれぞれのファームウェアの最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアを配信する情報配信サーバーに対し、機種識別情報を含めたアップデートを要求する。また、システム制御部が記憶デバイスの記憶しているファームウェアを、情報配信サーバーからダウンロードした最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新すると、ファームウェア管理部がファームウェア情報のバージョンを変更する。
これにより、たとえば両面に印刷された用紙を自動で給紙する両面原稿自動送り装置、複数部の印刷時の仕分けやステープルを行うフィニッシャー、複数のトレイのそれぞれを排出先として指定し、出力紙の混在を防ぐメールボックスなどのオプション機器のいずれか追加されることで、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアが新たに組み込まれた場合であっても、システム制御部が記憶デバイスの記憶しているファームウェアを、情報配信サーバーからダウンロードした機種識別情報に紐付けられている最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新できることから、アップデート用のファームウェアの組み合わせを設定する作業が不要となり、しかも設定ミスを無くすことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の
バージョンチェックシステム及びバージョンチェックプログラムによれば、パネル部を介してアップデートを要求するファームウェアを選択できるので、必要なファームウェアのみを更新できるとともに、アップデートの要求にコントローラーボードを識別するコントローラーボード識別情報を含ませることで、コントローラーボード識別情報に対応したアップデート用のファームウェアを受け取ることができ、コントローラーボードの動作を制御するファームウェアのアップデートが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の
バージョンチェックシステムの一実施形態を、
図1〜
図6を参照しながら説明する。なお、以下の説明においての
バージョンチェックシステムに含まれる電子機器の一例としては、たとえば印刷機能、コピー機能、FAX機能、ネットワーク経由でのデータ送受信機能などの標準搭載機能が組み込まれた複合的な周辺機器であるMFP(Multifunction Peripheral)であるものとする。
【0017】
まず、
図1に示すように、MFP100は、インターネットなどのネットワーク300を介し、ファームウェアなどの情報を配信する情報配信サーバー200に接続されているとする。また、MFP100は、詳細については後述するが、情報配信サーバー200から様々なオプション機器の機能を制御するファームウェアを含む全てのファームウェアの組み合わせが動作を保証する最新バージョンのファームウェアをダウンロードする。
【0018】
ここで、MFP100は、スキャナー部101、プリンター部102、FAX部103、I/F(インターフェース)104、パネル部105及びHDD106の動作を制御する制御部110を備えている。
【0019】
スキャナー部101は、イメージセンサ(図示省略)によって読み取られる図示しない原稿の画像をデジタルの画像データに変換し、制御部110に入力するデバイスである。プリンター部102は、制御部110から出力される印刷データに基づき、図示しない用紙上に画像を印刷するデバイスである。FAX部103は、制御部110から出力されるデータを、電話回線を通じ相手方となるファクシミリへと送信し、また、相手方ファクシミリからのデータを受信して制御部110に入力するデバイスである。
【0020】
I/F104は、ネットワーク300を介し、情報配信サーバー200に接続されている。なお、I/F104は、他の図示しないMFPやユーザー端末などとの通信を受け持ってもよいし、図示しないコンテンツサーバーやウェブサーバーなどとの通信を受け持ってもよい。パネル部105は、MFP100の印刷機能、コピー機能、FAX機能、ネットワーク300経由でのデータ送受信機能や、各種設定のための表示を行うタッチパネルなどのデバイスである。HDD106は、MFP100の種々の機能を提供するためのアプリケーションプログラムなどを記憶している記憶デバイスである。また、HDD106は、たとえばユーザー端末側から登録された印刷ジョブ及びページ記述言語による印刷対応データなどを記憶するユーザーボックスを有している。
【0021】
制御部110は、認証プログラムなどのアプリケーションプログラム、画像形成プログラム、及び制御プログラムなどを実行してMFP100全体の動作を制御するプロセッサーである。制御部110は、スキャナー制御部111、プリンター制御部112、FAX(Facsimile)制御部113、通信制御部114、RAM(Random Access Memory)115、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)116、画像処理部117、ファームウェア管理部118、パネル操作制御部119、HDD制御部120、システム制御部121を備えている。また、これらは、データバス122に接続されている。
【0022】
スキャナー制御部111は、スキャナー部101の読み取り動作を制御する。プリンター制御部112は、プリンター部102の印刷動作を制御する。FAX制御部113は、FAX部103によるデータの送受信動作を制御する。通信制御部114は、I/F104を介し、ネットワーク300経由でのデータなどの送受信の制御を行う。
【0023】
RAM115は、プログラムを実行するためのワークメモリーである。また、RAM115は、画像処理部117によって画像処理された印刷データを記憶する。EEPROM116には、各部の動作チェックなどを行う制御プログラムが記憶されている。また、EEPROMには、スキャナー部101、プリンター部102、FAX部103、I/F(インターフェース)104、パネル部105及びHDD106などを動作させるためのファームウェアが記憶されている。なお、ファームウェアは、たとえば更新の処理速度を上げるために、機能毎に分割されている。また、機能毎に分割されたそれぞれのファームウェアは、固有の機能名及びバージョン番号を含む後述の
図2(a)に示すファームウェア情報116a〜116dなどを有しているが、その詳細については後述する。
【0024】
画像処理部117は、スキャナー部101によって読み取られた画像データに対する画像処理(ラスタライズ)を行う。また、画像処理部117は、HDD106のユーザーボックスに登録された印刷対象データに対する画像処理(ラスタライズ)を行う。なお、システム制御部121は、画像処理部117が画像処理した印刷データを、一旦、RAM115に記憶させる。
【0025】
ファームウェア管理部118は、詳細については後述するが、ファームウェアの動作を保証する最新バージョンのファームウェアの後述の
図2(a)に示すファームウェア情報116a〜116dなどを管理する。また、ファームウェア管理部118は、詳細については後述するが、情報配信サーバー200からアップデート用のファームウェアがダウンロードされると、後述の
図2(b)に示すように、ファームウェア情報116a〜116dの内容を書き換える。
【0026】
パネル操作制御部119は、パネル部105の表示動作を制御する。また、パネル操作制御部119は、パネル部105を介し、印刷、コピー、FAX、ネットワーク300経由でのデータ送受信などの開始を受け付ける。また、パネル操作制御部119は、システム制御部121の指示に基づき、パネル部105に対し、ファームウェア管理部118の確認結果を表示させる。また、パネル操作制御部119は、パネル部105を介し、最新バージョンへのアップデートの指示などを受け付ける。
【0027】
システム制御部121は、各部の連携動作などを制御する。また、システム制御部121は、パネル部105を介してコピーや印刷などが選択されると、スキャナー制御部111やプリンター制御部112を介し、スキャナー部101による原稿の読み取りやプリンター部102による用紙への印刷を制御する。また、システム制御部121は、パネル部105を介してファームウェアのアップデートが指示されると、情報配信サーバー200に対し、たとえば後述の
図3(a)に示す機種識別情報402を含めたアップデートを要求する。なお、システム制御部121は、機種識別情報402に加え、ユーザー識別情報401を含めたアップデートを要求してもよい。
【0028】
一方、情報配信サーバー200は、I/F201、HDD202を制御する制御部210を備えている。I/F201は、ネットワーク300を介し、MFP100に接続されている。なお、I/F201は、他の図示しないMFPやユーザー端末などとの通信を受け持ってもよい。HDD202は、後述の
図3(a)及び
図4に示すユーザー管理テーブル400A、400B、後述の
図3(b)に示す更新情報管理テーブル500、アップデート用のファームウェアなどを記憶している。
【0029】
制御部210は、制御プログラムなどを実行して情報配信サーバー200全体の動作を制御するプロセッサーである。制御部210は、RAM211、EEPROM212、通信制御部213、ファームウェア管理部214、HDD制御部215、システム制御部216を備えている。また、これらは、データバス217に接続されている。
【0030】
RAM211は、プログラムを実行するためのワークメモリーである。EEPROM212には、各部の動作チェックなどを行う制御プログラムが記憶されている。通信制御部213は、I/F201を介し、ネットワーク300経由でのデータなどの送受信の制御を行う。また、通信制御部213は、MFP100からのファームウェアのアップデートの要求などを受け取る。また、通信制御部213は、アップデートのためのファームウェアなどをMFP100に送信する。ファームウェア管理部214は、HDD202に記憶されている、上述したユーザー管理テーブル400A、400Bや、更新情報管理テーブル500などを管理する。
【0031】
システム制御部216は、通信制御部213を介し、MFP100からの上述したアップデートの要求を受け取ると、ファームウェア管理部214に対し、ファームウェアの更新情報を検索させる。また、システム制御部216は、ファームウェア管理部214が検索した更新情報に該当するファームウェアをHDD202から読み出し、通信制御部213を介してMFP100に送信する。
【0032】
次に、
図2を参照し、MFP100にインストールされているファームウェアなどについて説明する。なお、以下の説明では、印刷機能、コピー機能、FAX機能、ネットワーク経由でのデータ送受信機能などの標準搭載機能に対応したファームウェアと、たとえば両面に印刷された用紙を自動で給紙する両面原稿自動送り装置、複数部の印刷時の仕分けやステープルを行うフィニッシャー、複数のトレイのそれぞれを排出先として指定し、出力紙の混在を防ぐメールボックスなどのオプション機器の機能に対応したファームウェアと、追加されたオプション機器の機能や標準搭載機能のいずれかの仕様がユーザー毎にカスタマイズされた場合のファームウェアとが混在してMFP100にインストールされているものとする。ただし、説明の都合上、いずれかの機能のうち4つの機能に対応したファームウェアがインストールされているとする。
【0033】
まず、
図2(a)はEEPROM116に記憶されている更新前のファームウェアバージョン情報を示している。ファームウェアバージョン情報は、たとえば(D3E2055PRI)で示す機器識別情報116Aに紐付けられたファームウェア情報116a〜116dを含む。ファームウェア情報116a〜116dは、MFP100の機能名及びバージョン番号を含む。
【0034】
すなわち、ファームウェア情報116aは、たとえば(Custom A ver.1.0)を示すものとする。また、ファームウェア情報116bは、たとえば(Official B ver.1.0)を示すものとする。また、ファームウェア情報116cは、たとえば(Official C ver.1.0)を示すものとする。また、ファームウェア情報116dは、たとえば(Official D ver.1.0)を示すものとする。ここで、(Custom A)、(Official B)、(Official C)、(Official D)は機能名を示し、(ver.1.0)、はバージョン番号を示す。なお、ファームウェア情報116aの(Custom A)は、オプション機器の機能、又は標準搭載機能のいずれかの仕様がユーザー毎にカスタマイズされた場合の機能名を示している。また、ファームウェア情報116b〜116dの(Official B)、(Official C)、(Official D)は、オプション機器の機能、又は標準搭載機能の仕様が正規である場合を示している。
【0035】
また、
図2(b)は、EEPROM116に記憶されている更新後のファームウェアバージョン情報を示している。なお、
図2(b)において、網掛け部分は更新後の訂正箇所を示している。また、
図2(b)に示すファームウェアバージョン情報は、情報配信サーバー200からダウンロードしたアップデートのファームウェアをインストールすることで、ファームウェア管理部118により書き換えられたものである。
【0036】
図2(b)では、たとえばファームウェア情報116aが(ver.2.0)に更新され、ファームウェア情報116bが(ver.1.5)に更新され、ファームウェア情報116cが(ver.1.5)に更新され、ファームウェア情報116dが(ver.1.5)に更新された場合を示している。なお、ここでの更新は、情報配信サーバー200からアップデート用のファームウェアがダウンロードされることで、実行される。
【0037】
次に、
図3及び
図4を参照し、情報配信サーバー200が管理する管理テーブルについて説明する。なお、以下の説明では、上記同様に、標準搭載機能に対応したファームウェアと、それぞれのオプション機器の機能に対応したファームウェアと、追加されたオプション機器の機能や標準搭載機能のいずれかの仕様がユーザー毎にカスタマイズされた場合のファームウェアとが混在して登録されているものとする。ただし、説明の都合上、いずれかの機能のうち4つの機能に対応したファームウェアが登録されているとする。また、4つの機能は、たとえば機能種別A、機能種別B、機能種別C、機能種別Dとして示す。
【0038】
まず、
図3(a)は、ユーザー管理テーブル400Aを示している。ユーザー管理テーブル400Aには、ユーザー識別情報401、機種識別情報402、ファームウェア情報403が登録されている。ユーザー識別情報401は、顧客を管理するために割り当てられたのであり、たとえばAA0001〜AA0004のように登録されているとする。機種識別情報402は、それぞれ異なるMFP100の機種を識別するものであり、たとえばD5D2077PRI、D4C2066PRI、D3E2055PRI、D2F2044PRIのように登録されているとする。ファームウェア情報403は、上述した4つの機能を区別するものであり、たとえば機能種別A、機能種別B、機能種別C、機能種別Dに分けられている。
【0039】
ここで、ユーザー識別情報401(AA0001)に対応する機種識別情報402(D5D2077PRI)の欄において、機能種別Aが(Official A ver.1.0)、機能種別Bが(Official B ver.1.0)、機能種別Cが(無し)、機能種別Dが(Official D ver.1.0)と登録されているとする。また、ユーザー識別情報401(AA0002)の機種識別情報402(D4C2066PRI)の欄において、機能種別Aが(Official A ver.1.0)、機能種別Bが(Official B ver.1.0)、機能種別Cが(Official C ver.1.0)、機能種別Dが(無し)と登録されているとする。また、ユーザー識別情報401(AA0003)の機種識別情報402(D3E2055PRI)の欄において、機能種別Aが(Official X ver.1.0)、機能種別Bが(Official B ver.1.0)、機能種別Cが(Official C ver.1.0)、機能種別Dが(Official D ver.1.0)と登録されているとする。また、ユーザー識別情報401(AA0004)の機種識別情報402(D2F2044PRI)の欄において、機能種別Aが(Official X ver.1.0)、機能種別Bが(Official B ver.1.0)、機能種別Cが(Official Y ver.1.0)、機能種別Dが(Official D ver.1.0)と登録されているとする。
【0040】
すなわち、ユーザー識別情報401(AA0001)のユーザーが利用しているMFP100については、機能種別A、B、Dのファームウェアが全て(Official)であるが、機能種別CについてはMFP100に該当する機能が搭載されていないか、あるいは機能が搭載されているものの、使用不可の状態にあるため、(無し)となっている。また、ユーザー識別情報401(AA0002)のユーザーが利用しているMFP100については、機能種別A、B、Cのファームウェアが全て(Official)であるが、機能種別DについてはMFP100に該当する機能が搭載されていないか、あるいは機能が搭載されているものの、使用不可の状態にあるため、(無し)となっている。また、ユーザー識別情報401(AA0003)のユーザーが利用しているMFP100については、機能種別B〜Dのファームウェアが(Official)であるが、機能種別Aについては、追加されたオプション機器の機能、又は標準搭載機能のいずれかの仕様がカスタマイズされたことで、(Custom)となっている。また、ユーザー識別情報401(AA0004)のユーザーが利用しているMFP100については、機能種別B、Dのファームウェアが(Official)であるが、機能種別A、Cについては追加されたオプション機器の機能、又は標準搭載機能のいずれかの仕様がカスタマイズされたことで、(Custom)となっている。
【0041】
次に、
図3(b)は、ファームウェアの更新情報管理テーブル500を示している。更新情報管理テーブル500には、組み合わせ情報501と、ファームウェア情報502とが登録されている。組み合わせ情報501には、たとえば組み合わせ1〜4が登録されている。組み合わせ1〜4は、機能種別A〜Dの組み合わせを示している。すなわち、組み合わせ1は、機能種別A〜Dが全て(Official)であり、バージョンが(ver.1.5)となる組み合わせを示している。組み合わせ2は、機能種別A〜Dが全て(Official)であるが、機能種別A〜Dのバージョンが全て(ver.2.0)となる組み合わせを示している。組み合わせ3は、機能種別B〜Dが(Official)であるが、機能種別Aが(Custom)となっている。また、機能種別Aのバージョンが(ver.2.0)であり、機能種別B〜Dのバージョンが(ver.1.5)となる組み合わせを示している。組み合わせ4は、機能種別B、Dが(Official)であるが、機能種別A、Cが(Custom)となっている。また、機能種別B、Dのバージョン(ver.1.0)であり、機能種別A、Cのバージョンが(ver.1.5)となる組み合わせを示している。
【0042】
ここで、情報配信サーバー200のファームウェア管理部214は、たとえばユーザー識別情報401(AA0001)のMFP100からのアップデートの要求があると、ユーザー管理テーブル400Aを参照し、機能種別A〜Dの組み合わせを確認する。ここで、ユーザー識別情報401(AA0001)の場合、機能種別Cが(無し)となっているものの、機能種別A、B、Dが全て(Official)の組み合わせである。この場合、ファームウェア管理部214は、更新情報管理テーブル500から機能種別A、B、Dの全てが(Official)となっている組み合わせを検索する。ファームウェア管理部214は、機能種別A、B、Dの全てが(Official)となっている組み合わせが組み合わせ1、2であることを検索する。ここで、組み合わせ2のバージョン(ver.2.0)は、組み合わせ1のバージョン(ver.1.5)より大きいため、ファームウェア管理部214は組み合わせ2を最新バージョンの組み合わせと判断し、システム制御部216に通知する。また、ファームウェア管理部214は、ユーザー識別情報401(AA0001)の場合、機能種別Cが(無し)となっているため、システム制御部216に機能種別Cが(無し)となっていることを併せて通知する。
【0043】
また、ファームウェア管理部214は、ユーザー識別情報401(AA0002)のMFP100からのアップデートの要求があると、ユーザー管理テーブル400Aを参照し、機能種別A〜Dの組み合わせを確認する。ユーザー識別情報401(AA0002)の場合、機能種別Dが(無し)となっているものの、機能種別A〜Cが全て(Official)の組み合わせであるため、更新情報管理テーブル500から機能種別A〜Cの全てが(Official)となっている組み合わせを検索する。この場合、ファームウェア管理部214は、上記同様に、機能種別A〜Cの全てが(Official)となっている組み合わせが組み合わせ1、2であることを検索する。ここで、組み合わせ2のバージョン(ver.2.0)は、組み合わせ1のバージョン(ver.1.5)より大きいため、ファームウェア管理部214は組み合わせ2を最新バージョンの組み合わせと判断し、システム制御部216に通知する。また、ファームウェア管理部214は、ユーザー識別情報401(AA0002)の場合、機能種別Dが(無し)となっているため、システム制御部216に機能種別Dが(無し)となっていることを併せて通知する。
【0044】
また、ファームウェア管理部214は、ユーザー識別情報401(AA0003)のMFP100からのアップデートの要求があると、ユーザー管理テーブル400Aを参照し、機能種別A〜Dの組み合わせを確認する。ユーザー識別情報401(AA0003)の場合、機能種別B〜Dが(Official)となっているものの、機能種別Aが(Custom)となる組み合わせであるため、機能種別Aが(Custom)で機能種別B〜Dが(Official)となっている組み合わせを検索する。この場合、ファームウェア管理部214は、機能種別Aが(Custom)で機能種別B〜Dが(Official)となっているものが組み合わせ3であることを検索し、組み合わせ3をシステム制御部216に通知する。
【0045】
また、ファームウェア管理部214は、たとえばユーザー識別情報401(AA0004)のMFP100からのアップデートの要求があると、ユーザー管理テーブル400Aを参照し、機能種別A〜Dの組み合わせを確認する。ユーザー識別情報401(AA0004)の場合、機能種別B、Dが(Official)となっているものの、機能種別A、Cが(Custom)となる組み合わせであるため、機能種別A、Cが(Custom)で機能種別B〜Dが(Official)となっている組み合わせを検索する。この場合、ファームウェア管理部214は、機能種別A、Cが(Custom)で機能種別B、Dが(Official)となっているものが組み合わせ4であることを検索し、組み合わせ4をシステム制御部216に通知する。なお、ファームウェア管理部214は、アップデートの要求に含まれるファームウェアの組み合わせが更新情報管理テーブル500に登録されていない場合、システム制御部216に登録無しを通知する。
【0046】
以上のように、ファームウェア管理部214は、アップデートの要求に応じて、ユーザー管理テーブル400Aを参照し、ユーザー識別情報401に対応する機能種別毎のファームウェア情報の機能名とバージョン番号を確認する。次に、ファームウェア管理部214は、更新情報管理テーブル500を参照し、ユーザー識別情報401に対応する機能種別A〜Dの機能名をすべて含むファームウェアの組み合わせを抽出する。ファームウェア管理部214は、抽出された組み合わせの中から、最新のバージョン(本実施形態では、バージョン番号が最大であることを示す。)のファームウェアの組み合わせを特定して、システム制御部216に通知する。
【0047】
なお、本実施形態において、「最新バージョン」とは、更新情報管理テーブル500に登録されているファームウェアのバージョンの内、機能種別A〜Dごとの最新バージョン(本実施形態では、バージョン番号が最大であることを示す。)を示す。従って、更新情報管理テーブル500中の機能種別A〜Dごとに最新バージョンのファームウェアが存在することになる。
【0048】
ファームウェア管理部214は、最新バージョンのファームウェアを最も多く含む組み合わせを最新バージョンのファームウェアの組み合わせとして特定してもよい。最新バージョンのファームウェアを最も多く含む組み合わせが複数ある場合、複数の組み合わせ間でファームウェアのバージョン情報を機能種別A〜Dごとに比較して、より新しいバージョンのファームウェアをより多く含む組み合わせを最新バージョンのファームウェアの組み合わせとして特定してもよい。あるいは、最新バージョンのファームウェアを最も多く含む組み合わせが複数ある場合、複数の組み合わせのファームウェアのバージョン情報を、それぞれ、アップデートを要求したユーザーのユーザー識別情報401に対応するファームウェアのバージョン情報と比較し、ユーザー識別情報401に対応するファームウェアのバージョンよりも新しいバージョンのファームウェアをより多く含む組み合わせを最新バージョンのファームウェアの組み合わせとして特定してもよい。これらの方法で、最新バージョンのファームウェアの組み合わせを1つに特定できない場合、システム制御部216は、MFP100にいずれのファームウェアの組み合わせによってアップデートするかを問い合わせてもよい。
【0049】
次に、
図4は、情報配信サーバー200が管理する管理テーブルの他の例を示している。すなわち、
図4は
図3(a)のユーザー管理テーブル400Aの内容にユーザー毎の要望を示す特記事項を追加したユーザー管理テーブル400Bを示している。すなわち、たとえばユーザー識別情報401(AA0001)の場合、ファームウェア情報403の機能種別Bの(Official B ver.1.0)に特記事項情報403b(網掛け部分)を追加している。また、たとえばユーザー識別情報401が(AA0002)の場合、ファームウェア情報403の機能種別Cの(Official c ver.1.0)に特記事項情報403c(網掛け部分)を追加している。これらの特記事項情報403b、403cは、たとえばユーザーの要望に応じたものであり、たとえば更新不要とした内容とする。このように、ユーザー管理テーブル400Bに、特記事項情報403b、403cを追加することで、特定の機能のファームウェアについての更新を避けることができる。
【0050】
すなわち、たとえばユーザーによっては、任意の機能のファームウェアをアップデートしたくないことがある。これは、任意の機能のファームウェアをアップデートすると、たとえばアップグレード及び/又はダウングレードしたファームウェアが更新されてしまうためである。この場合、情報配信サーバー200にアップデートが不要な機能種別A〜Dのいずれかをユーザー識別情報401とともに登録しておくことで、ファームウェア管理部214が更新不要な機能種別A〜Dのいずれかをシステム制御部216に通知できる。これにより、システム制御部216は、更新不要な機能種別A〜DのいずれかのファームウェアをMFP100に送信しないため、MFP100側ではアップグレード及び/又はダウングレードしたファームウェアの更新を避けることができる。また、ファームウェア管理部214は、ユーザー管理テーブル400Bに更新不要を示す特定事項情報が追加されている場合、最新バージョンのファームウェアの組み合わせを特定するために、バージョン情報を比較する対象から比較更新不要のファームウェアを除外できる。
【0051】
次に、
図5を参照し、MFP100側でのファームウェアの更新処理について説明する。なお、以下においては、
図2(a)のようにファームウェアが更新前である場合と、
図2(b)のようにファームウェアが更新後である場合とを含めて説明する。また、以下においては、ユーザー識別情報401が(AA0003)で、機種識別情報402が(D3E2055PRI)である場合で説明する。
【0052】
(ステップS101)
システム制御部121は、アップデートの要求有りかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119からのパネル部105を介してのファームウェアのアップデートの指示が有ったことを示す通知が無ければ、ファームウェアのアップデートの要求が無いと判断する(ステップS101:No)。
これに対し、システム制御部121は、パネル操作制御部119からのパネル部105を介してのファームウェアのアップデートの指示が有ったことを示す通知が有れば、ファームウェアのアップデートの要求が有ると判断し(ステップS101:Yes)、ステップS102に移行する。
【0053】
(ステップS102)
システム制御部121は、ファームウェアのアップデートを要求する。
この場合、システム制御部121は、通信制御部114を介し、
図3(a)の機種識別情報402(D3E2055PRI)を含めたアップデートを要求する。なお、システム制御部121は、機種識別情報402(D3E2055PRI)に加え、ユーザー識別情報401(AA0003)を含めたアップデートを要求してもよい。
【0054】
(ステップS103)
システム制御部121は、ファームウェアのダウンロードが完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、通信制御部114からのファームウェアのダウンロードの完了を示す通知が無ければファームウェアのダウンロードが完了していないと判断する(ステップS103:No)。
これに対し、システム制御部121は、通信制御部114からのファームウェアのダウンロードの完了を示す通知が有ればファームウェアのダウンロードが完了したと判断し(ステップS103:Yes)、ステップS104に移行する。
【0055】
(ステップS104)
システム制御部121は、ファームウェアを更新する。
この場合、システム制御部121は、情報配信サーバー200からダウンロードした上述の更新情報管理テーブル500の組み合わせ3に該当するファームウェアをインストールすることで、更新前のファームウェアを更新する。
すなわち、組み合わせ3は、(Custom A ver.2.0)、(Official B ver.1.5)、(Official C ver.1.5)、(Official D ver.1.5)となる。
このとき、ファームウェア管理部118は、
図2(a)のファームウェア情報116a〜116dを、
図2(b)に示したように、(Custom A ver.2.0)、(Official B ver.1.5)、(Official C ver.1.5)、(Official D ver.1.5)に書き換える。
【0056】
(ステップS105)
システム制御部121は、更新完了を表示させる。
この場合、システム制御部121は、ファームウェア管理部118からの書き換え完了を示す通知を受け取ると、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に更新完了を表示させる。
【0057】
次に、
図6を参照し、情報配信サーバー200側での処理について説明する。なお、以下においては、MFP100側からのアップデートの要求に含まれるユーザー識別情報401が(AA0003)で、機種識別情報402が(D3E2055PRI)である場合で説明する。
【0058】
(ステップS201)
システム制御部216は、アップデートの要求有りかどうかを判断する。
この場合、システム制御部216は、通信制御部213からのアップデートの要求を受け取ったことを示す通知が無ければ、アップデートの要求が無いと判断する(ステップS201:No)。
これに対し、システム制御部216は、通信制御部213からのアップデートの要求を受け取ったことを示す通知が有れば、アップデートの要求が有ると判断し(ステップS201:Yes)、ステップS202に移行する。
【0059】
(ステップS202)
システム制御部216は、アップデートに必要なファームウェアの組み合わせの検索を指示する。
この場合、システム制御部216は、ファームウェア管理部214に対し、ファームウェアの組み合わせの検索を指示する。また、システム制御部216は、ファームウェア管理部214に対し、アップデートの要求に含まれるユーザー識別情報401(AA0003)と、機種識別情報402(D3E2055PRI)とを通知する。
このとき、ファームウェア管理部214は、
図3(a)のユーザー管理テーブル400Aを参照し、ユーザー識別情報401(AA0003)と、機種識別情報402(D3E2055PRI)とに対応する機能種別A〜Dの組み合わせを検索する。ファームウェア管理部214は、機能種別Aが(Custom)で機能種別A〜Dが(Official)である組み合わせを検索すると、
図3(b)のファームウェアの更新情報管理テーブル500を参照し、ユーザー管理テーブル400Aと同じとなる組み合わせを検索する。この場合、ファームウェア管理部214は、機能種別Aが(Custom)であり、機能種別B〜Dが(Official)である組み合わせ3がユーザー管理テーブル400Aと同じ組み合わせと判断し、システム制御部216に通知する。なお、ファームウェア管理部214は、更新情報管理テーブル500からユーザー管理テーブル400Aと同じ組み合わせを検索できなかった場合、システム制御部216に登録無しを通知する。
【0060】
(ステップS203)
システム制御部216は、検索が完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部216は、ファームウェア管理部214からの通知を待ち(ステップS203:No)、ファームウェア管理部214からの通知が有れば検索が完了したと判断し(ステップS203:Yes)、ステップS204に移行する。
【0061】
(ステップS204)
システム制御部216は、該当する組み合わせが有るかどうかを判断する。
この場合、システム制御部216は、ファームウェア管理部214からの組み合わせ3を示す通知が有れば該当する組み合わせが有ると判断し(ステップS204:Yes)、ステップS206に移行する。
これに対し、システム制御部216は、ファームウェア管理部214からの登録無しを示す通知が有れば該当する組み合わせが無いと判断し(ステップS204:No)、ステップS205に移行する。
【0062】
(ステップS205)
システム制御部216は、該当する組み合わせが無いことを通知する。
この場合、システム制御部216は、通信制御部213を介し、アップデートの要求が有ったMFP100に対し、該当する組み合わせが無いことを通知する。
【0063】
(ステップS206)
システム制御部216は、該当する組み合わせのファームウェアを取得する。
この場合、システム制御部216は、HDD202から組み合わせ3に該当するファームウェアを読み出す。
ここで、組み合わせ3は、
図3(b)のように、(Custom A ver.2.0)、(Official B ver.1.5)、(Official C ver.1.5)、(Official D ver.1.5)となる。
【0064】
(ステップS207)
システム制御部216は、取得したファームウェアを送信する。
この場合、システム制御部216は、通信制御部213を介し、HDD202から読み出した組み合わせ3に該当するファームウェアをMFP100に送信し、処理を終了する。
【0065】
なお、システム制御部216は、ステップS202でファームウェア管理部214に対し、
図4に示したユーザー管理テーブル400Bを参照するように指示してもよい。この場合、ファームウェア管理部214は、たとえばアップデートの要求に含まれるユーザー識別情報401が(AA0001)であり、機種識別情報402が(D5D2077PRI)であるとき、ステップS202でユーザー管理テーブル400Bを参照し、ファームウェア情報403の機能種別Bの(Official B ver.1.0)にたとえば更新不要とした内容を示す特記事項情報403b(網掛け部分)が追加されていることを確認する。また、ファームウェア管理部214は、
図3(b)のファームウェアの更新情報管理テーブル500を参照し、ユーザー管理テーブル400Bと同じとなる組み合わせを検索する。この場合、ファームウェア管理部214は、機能種別A、B、Dが(Official)である組み合わせ1、2のうち、組み合わせ2が最新バージョンの組み合わせと判断し、システム制御部216に組み合わせ2を通知する。また、ファームウェア管理部214は、機能種別Bが更新不要であり、機能種別Cが無しであることをシステム制御部216に通知する。システム制御部216は、HDD202から組み合わせ2に該当するファームウェアを読み出す。この場合、システム制御部216は、機能種別Bが更新不要であり、機能種別Cが無しであることを確認し、
図3(b)の(Official A ver.1.5)、及び(Official D ver.1.5)のファームウェアをアップデートの要求の有ったMFP100に送信する。
【0066】
このように、本実施形態では、EEPROM116(記憶デバイス)により、機能毎に分割され、機種識別情報116Aに紐付けられた標準搭載機能を制御するファームウェアと、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアとを記憶し、ファームウェア管理部118により、それぞれのファームウェアのバージョンを含むファームウェア情報116a〜116dを管理し、システム制御部121により、パネル部105を介し、アップデートの指示があると、機種識別情報116Aに紐付けられたそれぞれのファームウェアの最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアを配信する情報配信サーバー200に対し、機種識別情報116Aを含めたアップデートを要求する。また、システム制御部121がEEPROM116(記憶デバイス)の記憶しているファームウェアを、情報配信サーバー200からダウンロードした最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新すると、ファームウェア管理部118がファームウェア情報116a〜116dのバージョンを変更する。
【0067】
これにより、たとえば両面に印刷された用紙を自動で給紙する両面原稿自動送り装置、複数部の印刷時の仕分けやステープルを行うフィニッシャー、複数のトレイのそれぞれを排出先として指定し、出力紙の混在を防ぐメールボックスなどのオプション機器のいずれか追加されることで、追加されたオプション機器の機能を制御するファームウェアが新たに組み込まれた場合であっても、システム制御部121がEEPROM116(記憶デバイス)の記憶しているファームウェアを、情報配信サーバー200からダウンロードした機種識別情報116Aに紐付けられている最新バージョンの組み合わせに該当するファームウェアに更新できる。よって、アップデート用のファームウェアの組み合わせを設定する作業が不要となり、しかも設定ミスを無くすことができるので、いずれかのオプション機器が追加された場合であっても、ファームウェアの更新を容易かつ確実に行うことができる。
【0068】
なお、本実施形態では、MFP100がパネル部105を備えるとして説明したが、この例に限らず、パネル部105がMFP100とネットワーク等を介して通信可能な管理装置に備えられていてもよい。この場合、本実施形態で説明したパネル部105を介する処理は、管理装置のパネル部105を介して、管理装置がMFP100と通信することにより実行される。ここで、管理装置は、パネル部105としてのタッチパネルを有する携帯端末であってもよく、ディスプレイと操作部が別体であるパネル部105を有するパーソナルコンピューターであってもよい。
【0069】
また、本実施形態では、電子機器をMFP100に適用した場合として説明したが、この例に限らず、複数の機能を搭載したPC(personal computer)、携帯端末、タブレット端末などの他の電子機器に適用してもよい。
【0070】
また、EEPROM116に代えて、他の不揮発性半導体記憶装置や他のHDDなどの記憶デバイスを使用してもよい。