特許第6738006号(P6738006)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6738006印刷を行う画像処理装置、画像処理システム、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738006
(24)【登録日】2020年7月21日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】印刷を行う画像処理装置、画像処理システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/42 20060101AFI20200730BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20200730BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20200730BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   B41J29/42 F
   B41J29/38 301
   G06F3/12 310
   G06F3/12 334
   G06F3/12 361
   G06F3/12 356
   G06F3/12 329
   H04N1/00 C
【請求項の数】12
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-196186(P2015-196186)
(22)【出願日】2015年10月1日
(65)【公開番号】特開2017-65202(P2017-65202A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年9月27日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】安藤 基史
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−062942(JP,A)
【文献】 特開2005−190044(JP,A)
【文献】 特開2007−083460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/42
B41J 29/38
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を行う画像処理装置であって、
印刷に係る操作を受付ける操作受付手段と、
印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であるかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中である場合、既に依頼した修理依頼内容であって、入力を受付けた当該画像処理装置の不具合に係る修理依頼内容と前記印刷に係る操作に基づく印刷ジョブの印刷属性に関する内容とを含む情報を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする印刷を行う画像処理装置。
【請求項2】
前記判定手段によって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であると判定した場合、修理依頼内容に従って、前記印刷に係る操作に基づく印刷処理に関する内容で処理可能かを判定する処理判定手段を備え、
前記表示手段は、前記処理判定手段によって判定した結果を表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項3】
前記処理判定手段は、前記修理依頼内容に対して前記印刷に係る操作に基づく印刷処理に関する内容で自身の印刷を行う画像処理装置で処理可能であれば処理可能と判定し、一方、処理可能でなければ処理不可能と判定し、
前記表示手段は、前記処理判定手段によって処理可能と判定した場合、前記修理依頼内容に対して前記印刷に係る操作に基づく印刷処理に関する内容で自身の印刷を行う画像処理装置で処理可能であることを表示することを特徴とする請求項2に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項4】
前記表示手段は、印刷を行う画像処理装置にエラーが生じている場合は、前記修理依頼内容と前記印刷に係る操作に基づく印刷処理に関する内容とを含む情報を表示しないことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記判定手段によって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であると判定した場合、自身の印刷を行う画像処理装置と異なる他の印刷を行う画像処理装置を表示することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項6】
前記表示手段は、他の印刷を行う画像処理装置が溜置印刷機能を有するかを表示することを特徴とする請求項5に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項7】
印刷を行う画像処理装置の修理依頼の指示を受付ける修理依頼指示受付手段を備え、
前記表示手段は、前記修理依頼指示受付手段によって修理依頼の指示を受付けると、他の印刷を行う画像処理装置で処理すべきユーザのジョブを表示することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項8】
前記表示手段は、他の印刷を行う画像処理装置で処理すべきジョブとして、修理依頼時のユーザのログイン後に処理したジョブを表示することを特徴とする請求項7に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項9】
前記表示手段は、他の印刷を行う画像処理装置で処理すべきジョブとして、自身の印刷を行う画像処理装置に未処理で蓄積されたユーザのジョブを表示することを特徴とする請求項7または8に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項10】
前記判定手段は、修理依頼情報に基づいて印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であるかを判定し、
前記表示手段は、前記印刷に係る操作に基づく印刷処理に関する内容として、ジョブの設定にかかる情報を表示することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の印刷を行う画像処理装置。
【請求項11】
印刷を行う画像処理装置の制御方法であって、
前記印刷を行う画像処理装置は、
印刷に係る操作を受付ける操作受付ステップと、
前記操作受付ステップによって印刷に係る操作を受付けると、印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であるかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であると判定した場合、既に依頼した修理依頼内容であって、入力を受付けた当該画像処理装置の不具合に係る修理依頼内容と前記印刷に係る操作に基づく印刷ジョブの印刷属性に関する内容とを含む情報を表示する表示ステップと、
を実行することを特徴とする印刷を行う画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
印刷を行う画像処理装置のコンピュータを、
印刷に係る操作を受付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段によって印刷に係る操作を受付けると、印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であるかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であると判定した場合、既に依頼した修理依頼内容であって、入力を受付けた当該画像処理装置の不具合に係る修理依頼内容と前記印刷に係る操作に基づく印刷ジョブの印刷属性に関する内容とを含む情報を表示する表示手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、を行う画像処理装置で修理依頼を行う構成において、特に修理依頼中印刷処理の表示に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターを利用したオフィスでのプリント環境において、出力指示をしたプリンターが故障した場合、システム的にエラーを検知できるような故障であれば、印刷を止めることでユーザが無駄な印刷をすることを抑止することができる。
【0003】
しかしながら、汚れ・スジ・異音などの人間にしか判断がつかないエラーが発生している場合、システム的にエラーを検知することが難しいことから、ユーザはそのまま印刷を続行し、望ましくない印刷物を出力してしまう恐れがある。
【0004】
このような場合、極力、手早い修理が必要であることから、プリンターの故障状況をユーザに判断させ、ユーザの指示によって修理依頼をメーカーに発行する仕組みが公開されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−190044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、早急に印刷することが必要な場合、プリンターが修理依頼中であることを知らないユーザが、クライアントPCから印刷指示を行った後、この修理依頼中のプリンターの前に立って印刷出力指示を行おうとした際に、修理依頼中であることが判明すると、早急に印刷を行うことができないという問題が生じ得る。
【0007】
そこで、本発明では、修理依頼中の印刷を行う画像処理装置においても、ユーザが利用し易い仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための発明は、印刷を行う画像処理装置であって、印刷に係る操作を受付ける操作受付手段と、印刷を行う画像処理装置が修理依頼中であるかを判定する判定手段と、前記判定手段によって印刷を行う画像処理装置が修理依頼中である場合、既に依頼した修理依頼内容であって、入力を受付けた当該画像処理装置の不具合に係る修理依頼内容と前記印刷に係る操作に基づく印刷ジョブの印刷属性に関する内容とを含む情報を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、修理依頼中の印刷を行う画像処理装置においても、ユーザが容易に利用することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る印刷システムの概略構成を示す構成図である。
図2】本発明の実施形態に係るクライアントPCのハードウエア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るプリンターのハードウエア構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るプリンターの機能の関連を示す機能ブロック図である。
図5】本発明の実施形態に係るクライアントPCの機能の関連を示す機能ブロック図である。
図6】本発明の実施形態における文書一覧画面の構成を示す構成図である。
図7】本発明の実施形態における印刷確認画面の構成を示す構成図である。
図8】本発明の実施形態における代替プリンター一覧画面の構成を示す構成図である。
図9】本発明の実施形態におけるメッセージ画面の構成を示す構成図である。
図10】本発明の実施形態におけるメッセージ画面の構成を示す構成図である。
図11】本発明の実施形態における印刷データ情報及び修理依頼情報のデータ構成を示す構成図である。
図12】本発明の実施形態においてクライアントPCからの印刷データをプリンターが受信して保存するまでの処理を示すフローチャートである。
図13】本発明の実施形態においてユーザがエラー発生しているプリンターで印刷実行した場合の代替印刷処理を示すフローチャートである。
図14】本発明の実施形態においてユーザがエラー発生しているプリンターで印刷実行した場合の代替印刷処理を示すフローチャートである。
図15】本発明の実施形態においてユーザが修理依頼を発行した際に、対象ユーザの代替印刷する可能性のある印刷データが存在した場合に、代替印刷を自動で促す際の処理を示すフローチャートである。
図16】本発明の実施形態における入力画面の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明のクライアントPC(情報処理装置)およびプリンター(印刷装置)を適用可能なプリントシステム(印刷システム)の構成の一例を示すシステム構成図である。
【0013】
プリントシステムは、プリンター100、プリンター102、及びクライアントPCを備えており、各機器はネットワークを介して接続されている。
【0014】
プリンター100は、プリンター100に故障が発生した場合、ユーザ判断によって故障が発生したことをメーカーの対応窓口に対して修理依頼と発行する修理依頼システム106を搭載し、さらに、受取った印刷データをプリンター100のHDD(ハードデスクドライブ)に保存し、プリンター100上では、印刷を管理するアプリケーションが動作しプリンター100に保存された印刷データの書誌情報を取得してメモリ上に管理し、ユーザの印刷指示によって印刷先を選択して印刷可能にする、いわゆる溜置印刷システム108を備えている。
【0015】
プリンター102は、プリンター100と同様に、修理依頼システム106を搭載しているが、溜置印刷システム108を備えていないため、受取った印刷データは、適宜、印刷出力される。
【0016】
クライアントPC104には、プリンタードライバー110がインストールされており、このプリンタードライバー110は、アプリケーションプログラムから受け取ったデータに基づいて印刷データを作成し、該印刷データをプリンター100やプリンター102へ送信することができる。
【0017】
尚、プリンター112は、プリンター100と同様な機能を有しており、修理依頼システム106、及び溜置印刷システム108をも備えている。
【0018】
以下、図2を用いて、図1に示したクライアントPC104に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成について説明する。
【0019】
図2は、図1に示したクライアントPC104に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0020】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要は後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0021】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示機への表示を制御する。なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示機はCRTだけではなく、液晶ディスプレイ等の他の表示機であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0023】
207はメインコントローラで、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HDD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォント展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0027】
次に、図3を用いて、図1に示したプリンター100を制御するコントローラユニットのハードウエア構成について説明する。
【0028】
図3は、図1に示したプリンター100のコントローラユニットのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図3において、316はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ314や、画像出力デバイスとして機能するプリンター部312と接続する一方、LANや公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。
【0030】
コントローラユニット316において、301はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。302はRAMで、CPU301が動作するためのシステムネットワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0031】
303はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。304はハードディスクドライブ(HDD)で、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。
【0032】
307は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(UI)308とのインタフェース部であり、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。
【0033】
なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0034】
305はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。306はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0035】
318は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が外部I/F部318に接続されている。
【0036】
そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0037】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0038】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0039】
310はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。311はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンター部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0040】
317は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンターの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0041】
スキャナ314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0042】
プリンター部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。
【0043】
プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンター部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0044】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0045】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。
【0046】
また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0047】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0048】
以上のような構成によって、プリンター100は、スキャナ314から読み込んだ画像データをLAN上に送信したり、LANから受信した印刷データをプリンター部312により印刷出力することができる。
【0049】
また、スキャナ314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンター部312により出力することできる。
【0050】
尚、プリンター102、プリンター112についても、プリンター100を同様な構成を備えることから説明は省略する。
【0051】
以下、図4を用いて本発明の実施形態における、プリンター100内の機能の関連を説明する。なお、それぞれのフローにおける動作詳細は後述するため、ここでは各種端末内に記載されている機能ブロック図の説明を記載する。
【0052】
修理依頼システム106はプリンター100上で動作するシステムであり、プリンター内の状態を監視し、印刷可能状態か否かを判断する。またユーザの入力を受け付けて管理サーバー(不図示)に対して修理依頼通知を発行する機能を有する。
【0053】
エラー検知機能400は、修理依頼システム106の機能であり、プリンターの状態を監視し印刷可能状態かどうかを判断する。エラー状態であるかどうかはプリンターでエラーが発生していることが検知できたかや、ユーザにより修理依頼が発生しているかどうかを判断基準にする。
【0054】
修理依頼機能402は、修理依頼システム106の機能であり、ユーザの入力を受けて管理サーバー(不図示)に対してメーカー修理を依頼する機能を有する。本機能は既存技術を適用することで実現可能であり、本アイデアのコア要素ではないため詳細な説明は省略する。
【0055】
溜置印刷システム108はプリンター100及びプリンター112上で動作し、クライアントPC104から送信される印刷データを受信し管理する印刷データ管理機能404を有す。
【0056】
さらにプリンター100のUI(ユーザインタフェース)上に図6に示す文書一覧画面600に対して文書情報を表示しユーザの印刷指示によって印刷を実行する印刷管理機能406を有する。
【0057】
印刷データ管理機能404は溜置印刷システム108の機能であり、クライアントPC104上のプリンタードライバー110から送信される印刷データを受信する。
【0058】
受信した印刷データはプリンター100あるいはプリンター112のHDD304に保存する。また保存した印刷データを解析し、図11に示すような印刷データ情報のように書誌情報を取得しメモリ上に保持する。
【0059】
印刷管理機能406は溜置印刷システム108の機能であり、ユーザがプリンターにログインした際にログインしたユーザの情報を取得し、対象ユーザの保存文書情報を図6に示すような文書一覧画面600に表示する。
【0060】
またユーザの印刷指示を受付、プリンターの印刷可否を確認して自プリンターへの出力を行うか、他のプリンターへ代替印刷を行うかの判断をする機能を有する。
【0061】
以下、図5を用いて本発明の実施形態における、クライアントPC104内の機能の関連を説明する。なお、それぞれのフローにおける動作詳細は後述するため、ここでは各種端末内に記載されている機能ブロック図の説明を記載する。
【0062】
プリンタードライバー110はクライアントPC104上で動作する。プリンタードライバー110はクライアントPC104上で動作する各種アプリケーションから呼び出され、対象アプリケーションのデータをプリンターで印刷可能なデータに変換する。変換後は対象のプリンター100、プリンター102、あるいはプリンター112に対して生成した印刷データを送信する。
【0063】
印刷データ生成機能500はプリンタードライバー110内で動作し、各種アプリケーションからの呼び出しを受けて印刷設定画面(不図示)を表示する。
【0064】
印刷設定画面では出力の際の各種設定が可能である。またユーザからの印刷指示を受け付け印刷設定画面で設定された設定によって当該アプリケーションの印刷データを生成する。生成した印刷データはプリンター100、プリンター102、あるいはプリンター112に対して印刷を行う。
【0065】
図6は溜置印刷システム108がプリンター100、あるいはプリンター112で自身に溜置かれている文書をUI上に表示する文書一覧画面600を図示している。
【0066】
図7は溜置印刷システム108が、プリンター100あるいはプリンター112が、修理依頼中である場合に、その修理依頼内容と印刷にかかる書誌情報とから印刷を行うことが可能な場合、印刷を行うか否かをユーザに確認するための印刷確認画面700を図示している。
【0067】
図8は溜置印刷システム108がユーザの印刷指示を受けた際に、プリンターが印刷不可な状態だった場合に代替印刷先のプリンターをユーザに選択させるために表示する代替プリンター一覧画面800を図示している。
【0068】
図9は溜置印刷システム108が代替印刷先の溜置印刷システム108に印刷データを送信する際に表示するメッセージ画面900を図示している。
【0069】
図10は溜置印刷システム108が代替印刷先の溜置印刷システム108が動作していないプリンターに印刷指示を出した際に表示するメッセージ画面1000を図示している。
【0070】
図11の上段には溜置印刷システム108が印刷データ受信時に解析して保持する書誌情報を図示しており、図11の下段には、修理依頼を行ったときの依頼内容などに関する修理依頼情報を図示している。
【0071】
図12は、本発明の実施形態に係るクライアントPC104からの印刷データをプリンターが受信して保存するまでの処理をフローチャートで示している。以下各処理に関して説明する。
【0072】
ステップS100では、クライアントPC104において、プリンタードライバー110内の印刷データ生成機能500はクライアントPC104内の各種アプリケーションからの印刷要求時に呼び出され、対象のアプリケーションデータを印刷可能なデータに変換し、印刷データを生成する。
【0073】
ステップS102では、クライアントPC104において、印刷データ生成機能500は、ステップS100で生成した印刷データをプリンター100に対して送信する。
【0074】
ステップS104では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷データ管理機能404は、ステップS102で送信される印刷データを受信する。
【0075】
ステップS106では、プリンター100において、印刷データ管理機能404は、ステップS104で受信した印刷データから図11に示す印刷データ情報を取得し、メモリ上に保持する。
【0076】
ステップS108では、プリンター100において、印刷データ管理機能404は受信した印刷データをプリンター100内のHDD304に保存する。
【0077】
図13及び図14は、本発明の実施形態において、ユーザがエラー発生しているプリンターで印刷実行した場合の代替印刷処理に関してフローチャートで示している。以下各処理に関して説明する。
【0078】
ステップS200では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、ユーザがプリンター100にログインするまで待機する。ユーザがログインした場合はステップS202の処理を行う。
【0079】
ステップS202では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はプリンター100にログインしたユーザのユーザ情報(ユーザ名)を取得する。
【0080】
ステップS204では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、ステップS202で取得したユーザ名を元に、印刷データ管理機能404がステップS106で保持したメモリ上の印刷データ情報リストの中から当該ユーザの印刷データ情報のみを抽出する。
【0081】
ステップS206では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS204で抽出した印刷データリストを元に、図6で示す文書一覧画面をプリンター100上の画面に表示する。
【0082】
ステップS208では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はユーザからの印刷指示を受けるまで待機する。
【0083】
具体的にはユーザは図6の文書一覧画面で印刷対象の文書を選択し、印刷ボタン602を押下することによって印刷指示を実行する。
【0084】
ステップS210では、プリンター100において、ステップS208でユーサーからの印刷指示を受けた印刷管理機能406は修理依頼システム106に対して、プリンター100が印刷可能状態か否かを確認するために、プリンター印刷可否状態取得要求を送信する。
【0085】
ステップS212では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402は、ステップS210で送信されるプリンター印刷可否状態取得要求を受信する。
【0086】
ステップS214では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はエラー検知機能400がプリンター100のエラーを検知しているかを確認する。
【0087】
エラー検知機能400はプリンター100の状態を監視しエラーが発生した場合はそのエラー内容を保持し、また修理依頼システム106がエラー検知確認をしてきた際は、保持しているエラー情報を応答する。エラーが存在しない場合はその旨を応答する。
【0088】
ステップS216では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS214で確認したエラー検知機能400のエラー情報からプリンター100にエラーが発生しているかを判断する。
【0089】
ステップS218では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はユーザによって修理依頼が発生しているかどうかを取得する。
【0090】
ユーザはプリンターでシステム検知不可のエラー(汚れやスジ・色味不良など)が発生していると判断した場合は修理依頼システム106の機能を利用してメーカーの対応窓口に対して修理依頼を発行する。
【0091】
修理依頼機能402はユーザの指示を受けた場合は修理依頼を発行し、修理依頼内容を保持すると共に自身のステータスを修理依頼中として保持する。
【0092】
ステップS220では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402は、ステップS218で取得した修理依頼内容からプリンターに関する修理依頼が発行されているかを確認する。
【0093】
具体的にはユーザが入力した修理依頼の入力内容から修理依頼内容を確認する。修理依頼は図16に示すような入力画面1100で、修理依頼内容をユーザに選択させるのが一般的である。
【0094】
入力画面は、プリンターの故障理由を項目ごとに分類した大項目1102、中項目1104、及び小項目1106、ユーザ情報を示す会社名1108、名前1110、電話番号1112、住所1114、入力画面を閉じる際に押下するための戻るボタン1116、修理依頼を行う際に押下するための修理依頼送信ボタン1118を備えている。
【0095】
ユーザはあらかじめ定義されている修理項目リスト(大項目、中項目、小項目それぞれ)から対象の修理項目を選択して修理依頼送信ボタン1118を押下することで入力画面に入力された情報を用いて、メーカーの対応窓口に対して修理依頼を発行して、入力された内容にかかる修理依頼情報(図11の下段)をプリンターのHDD304等へ記憶する。
【0096】
修理依頼機能402は選択された修理項目中にプリンターが含まれるかどうかを判定する。そして、プリンター以外の修理依頼が発行されている場合は当該プリンターでの印刷が可能なため本発明においては、代替印刷の対象としていない。
【0097】
図11の下段に示す修理依頼情報は、修理依頼を行った時刻、プリンターの故障理由に関する入力画面の大項目、中項目、及び小項目を含む修理依頼内容、入力画面の会社名、名前、電話番号、及び住所を含むユーザ情報、プリンターの機種名を示す複合機機種名、プリンターを一意に示す機器番号を表す複合機機番を備えている。
【0098】
ステップS222では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402は、ステップS216でプリンター100にエラーが発生していないかつ、ステップS220でプリンター100に関する修理依頼が発行されていないと判断した場合は、溜置印刷システム108の印刷管理機能406に対してプリンター印刷可能応答を行う。
【0099】
ステップS224では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS216でプリンター100にエラーが発生している、またはステップS220でプリンター100に関する修理依頼が発行されている場合、溜置印刷システム108の印刷管理機能406に対してプリンター印刷不可応答を行う。
【0100】
このプリンター印刷不可応答には、プリンター100にエラーが発生している場合と、プリンター100にエラーが発生しておらず、修理依頼が発行されている場合とで識別して応答を行っており、さらに、修理依頼が発行されている場合は、修理依頼内容を含めて応答を行う。
【0101】
ステップS226では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、修理依頼システム106の修理依頼機能402が送信するプリンター印刷可否状態応答を受信する。
【0102】
ステップS228では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS226で修理依頼システム106から取得した印刷可否情報を判定し、印刷可能応答であれば、ステップS258へ処理を進め、印刷不可応答であれば、ステップS230へ処理を進める。
【0103】
ステップS230では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS226で受信した印刷不可応答が、プリンター100にエラーが発生している場合の応答であれば、ステップS236へ処理を進め、プリンター100にエラーが発生しておらず、修理依頼が発行されている場合の応答であれば、ステップS231へ処理を進める。
【0104】
ステップS231では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、ステップS208において印刷指示された文書の、メモリ上に記憶した印刷データ情報を取得する。
【0105】
ステップS232では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、ステップS220で受信した修理依頼内容とステップS231で取得した印刷データ情報とを解析し、修理依頼内容に対して印刷データ情報であれば印刷可能か不可能かを判定する。
【0106】
解析例として、印刷データ情報において、モノクロ印刷にかかる印刷である場合、修理依頼内容が、シアンの色味不良である場合、印刷に大きな支障が生じないことが生じない
【0107】
ことから、ユーザに印刷を促しても良いものとして判定する。
【0108】
このような判定は、印刷属性と修理依頼内容との関係から、印刷可否を定めるための情報をプリンター100に記憶管理しておく態様を取ることで実現可能となるが、印刷可否が定まる既存技術であれば、どのような態様であってもよい。
【0109】
ステップS233では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、図7に示す印刷確認画面を表示する。
【0110】
図7に示す印刷確認画面700は、印刷を試みる印刷属性と修理依頼内容との関係から印刷が可能な場合、その旨を表示し、自プリンターでそのまま印刷をさせる場合は、印刷継続ボタン702を押下し、代替プリンターを用いて印刷を行う場合は、代替プリンタボタン704を押下する。
【0111】
ステップS231及びステップS232では、印刷属性と修理依頼内容との関係から印刷可否を判定したが、これらの解析する処理を行わずに、印刷属性と修理依頼内容とを印刷確認画面700に表示する態様をとることも可能である。
【0112】
ステップS234では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、印刷確認画面700の代替プリンタボタン704が押下されたと判定した場合は、ステップS236へ処理を進め、印刷継続ボタン702が押下されたと判定した場合は、ステップS258へ処理を進める。
【0113】
ステップS236では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、図8に示す代替プリンター一覧画面800を表示しプリンターの選択を受付ける。
【0114】
具体的には印刷管理機能406がグルーピングされている各プリンターの修理依頼システム106と通信を行い、各プリンターの印刷可否情報を取得する。
【0115】
またグルーピングされている各プリンタの溜置印刷システム108と通信を行い当該プリンターに溜置印刷システム108が存在するかを判断する。
【0116】
プリンターのグルーピングに関しては通信を行う際にブロードキャストで動的にプリンターを探す方法や、または、事前にシステム設定等でグループ情報を設定しておく方法でも良い。
【0117】
そして、見つかったプリンターの修理依頼システム106や溜置印刷システム108の既定のポートに対して印刷可否やシステムの存在有無等の確認をパケット通信等によって行う。
【0118】
図8に示す代替プリンター一覧画面800には、グルーピングされたプリンタに関する印刷可否を示すプリンタ状態、溜置プリントシステムがあるかないかを示す情報、プリンタの名称等が表示されている。
【0119】
印刷不可となる印刷状態であるプリンタについては、選択不可としてグレーアウト表示され、ユーザはグレーアウトされたプリンタ以外のプリンタを選択して、代替印刷ボタン801を押下することで、選択したプリンタに印刷指示を行うことが可能となる。
【0120】
ステップS238では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、代替プリンター一覧画面800で代替印刷ボタン801が押下された際に選択されているプリンタに溜置プリントシステムがあるかないかを判定し、あると判定した場合、ステップS248へ処理を進め、ないと判定した場合、ステップS240へ処理を進める。
【0121】
ステップS236及び本ステップにおける溜置印刷システムの存在有無の具体的な方法として、対象のプリンターに対して溜置プリントシステム存在有無確認要求をパケット通信によって送信し、対象のプリンターに溜置プリントシステムが存在する場合は、要求を受信した溜置プリントシステムが存在応答をすることによって、溜置プリントシステムが存在していると判断でき、応答が無い場合は溜置プリントシステムが存在しないと判断する。
【0122】
ステップS240では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS238で代替先プリンターに溜置プリントシステムが存在しないと判断された場合、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は直接印刷実行をユーザに通知するために、図9に示すメッセージ画面900を表示する。
【0123】
ステップS242では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は文書一覧画面600でユーザが選択した文書を、ステップS236でユーザが選択したプリンター102に印刷指示する。
【0124】
本発明の実施形態では、代替プリンター一覧画面800の上から2段目に表示されている1F南側のプリンター102が選択され、当該プリンター102に印刷指示を行っている。
【0125】
ステップS244では、プリンター102において、ステップS242でプリンター100の溜置印刷システム108が送信した印刷データを受信し、ステップS246では、プリンター102において、ステップS244で受信した印刷データを出力する。
【0126】
ステップS248では、プリンター100において、ステップS238で代替先プリンターに溜置プリントシステムが存在すると判定した場合、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、代替プリンターに印刷データをコピーしたことをユーザに通知するため、図10に示すメッセージ画面1000を表示する。
【0127】
ステップS250では、プリンター100の溜置印刷システム108の印刷管理機能406は文書一覧画面600でユーザが選択した文書を、ステップS236でユーザが選択したプリンター112に文書の印刷データを送信する。
【0128】
本発明の実施形態では、代替プリンター一覧画面800の上から2段目に表示されている2F北側のプリンター112が選択され、当該プリンター112に文書の印刷データを送信している。
【0129】
ステップS252では、代替プリンタのプリンター112において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS250で送信される文書の印刷データを受信する。
【0130】
ステップS254では、代替プリンタのプリンター112において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS252で受信した文書の印刷データから、図11に示す印刷データ情報を取得する。
【0131】
ステップS256では、代替プリンタのプリンター112において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS252で受信した文書の印刷データをプリンター112のHDD304に保存する。
【0132】
この時点でステップS208で印刷指示した文書はステップS236でユーザが選択した代替プリンターに移動している。ユーザは代替プリンターにログインし、ステップS200からステップS228、及びステップS258で行った処理を行うことにより代替先で印刷可能になる。
【0133】
ステップS258では、プリンター100において、ステップS228で印刷可と判断された場合は、そのまま自プリンターで印刷を実行する。
【0134】
図15は、本発明の実施形態において、ユーザが修理依頼を発行した際に、対象ユーザの代替印刷する可能性のある印刷データが存在した場合に、代替印刷を自動で促す際の処理をフローチャートで示している。以下各処理に関して説明する。
【0135】
ステップS300では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はユーザからの修理依頼入力があるまで待機する。修理依頼入力は、入力画面1100に対して入力があるまで待機する。
【0136】
ステップS302では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS300でユーザから修理依頼入力があり、修理依頼送信ボタン1118ボタンが押下された場合、通知先に対して修理依頼を送信する。
【0137】
ステップS304では、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS300でユーザが入力した修理依頼がプリンターに関する修理依頼かどうかを判定する。プリンター以外の修理依頼の場合は処理を終了する。
【0138】
ステップS306では、プリンター100において、ステップS304でプリンターに対する修理依頼が行われたと判断した場合、修理依頼システム106の修理依頼機能402は修理依頼を行ったユーザの代替印刷の対象となる文書が存在するかを確認するため、溜置印刷システム108の印刷管理機能406に対して当該ユーザ代替印刷確認要求を送信する。
【0139】
ユーザは印刷を行った際にプリンターにエラーが発生していることを認識し、修理依頼を行うことがある。すなわち修理依頼を行う前に実行した印刷は正常に印刷できていない可能性がある。
【0140】
ユーザの代替印刷の対象となる文書の存在確認では、修理依頼を行ったユーザの修理依頼直前に行った印刷にかかる文書と当該ユーザの未印刷の蓄積文書が存在するかを確認し、対象文書に関して代替印刷の確認をユーザに求める。
【0141】
ステップS308では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS306で送信されるユーザ代替印刷確認要求を受信する。
【0142】
ステップS310では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS308で受信した要求からユーザ情報を取得し、対象ユーザが直近に印刷した履歴が存在するかを判定し、存在すると判定した場合、ステップS316へ処理を進め、存在すると判定しない場合、ステップS312へ処理を進める。
【0143】
尚、直近かどうかの判断としては指定時間内とするケースや、最近のログインから現在までの間としても良い。
【0144】
ステップS312では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、ステップS308で受信した要求からユーザ情報を取得し、対象ユーザの蓄積文書(未印刷文書)が存在するかを判定し、存在すると判定した場合、ステップS316へ処理を進め、存在すると判定しない場合、ステップS314へ処理を進める。
【0145】
ステップS314では、プリンター100において、直近の印刷履歴が存在しないと判定された場合、かつ当該ユーザの蓄積文書(未印刷文書)が存在しないと判断された場合は、代替印刷文書が存在しないため、修理依頼システム106の修理依頼機能402に対して代替印刷確認結果(対象文書無し)を送信する。
【0146】
ステップS316では、プリンター100において、ステップS310で直近の印刷履歴が存在すると判定された場合、またはステップS312で当該ユーザの蓄積文書(未印刷文書)が存在すると判定された場合は、代替印刷文書が存在するため修理依頼システム106の修理依頼機能402に対して代替印刷確認結果(対象文書有り)を送信する。
【0147】
ステップS318では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS314またはステップS316で溜置印刷システム108の印刷管理機能406が応答する代替印刷対象確認結果を受信する。
【0148】
ステップS320では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402はステップS318で受信した代替印刷対象確認結果から代替印刷対象が存在するかを判定し、存在すると判定した場合、ステップS322へ処理を進め、存在すると判定しない場合、処理を終了する。
【0149】
ステップS322では、プリンター100において、修理依頼システム106の修理依頼機能402は溜置印刷システム108の印刷管理機能406に対して代替印刷要求を送信する。
【0150】
ステップS324では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はステップS322で送信される代替印刷要求を受信する。
【0151】
ステップS326では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は文書一覧画面600を表示する。
【0152】
このとき表示する文書一覧画面600にはステップS310で取得した直近の印刷済み文書と、ステップS312で取得した未印刷の蓄積文書とを同時に表示する。
【0153】
ステップS328では、プリンター100において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406はユーザからの印刷指示があるまで待機する。ユーザからの印刷指示を受信した場合は図13で示すフローチャートのステップS236からの処理を行う。
【0154】
本発明の実施形態の変形例として、ステップS218では、修理依頼システム106の修理依頼機能402はユーザによって修理依頼が発生しているかどうかを取得し、ステップS220において、ステップS218で取得した修理依頼内容からプリンターに関する修理依頼が発行されているかを確認しているが、ステップS218及びステップS220の処理をなくし、プリンターを起動したタイミング、あるいは定期的に修理依頼システム106から溜置印刷システム108へ図11に示す修理依頼情報を送信して、溜置印刷システム108で修理依頼情報を保管する。
【0155】
ステップS224では、プリンター印刷不可応答として、プリンター100にエラーが発生していることを示す応答を行う。
【0156】
そして、ステップS228の処理において、溜置印刷システム108の印刷管理機能406は、この修理依頼情報を用いて、修理依頼が発生しているかどうかを判定し、修理依頼システム106から印刷可能応答があり、かつ修理依頼が発生している場合は、ステップS230へ処理を進める。
【0157】
また、修理依頼システム106から印刷可能応答があり、かつ修理依頼が発生していない場合は、ステップS258へ処理を進める。
【0158】
一方、修理依頼システム106から印刷不可応答があった場合は、ステップS236へ処理を進める。
【0159】
さらに、本発明の実施形態の別の変形例として、ステップS210において、ステップS208において印刷指示された文書の印刷データ情報を含めて修理依頼システム106へ送信し、ステップS220では、当該印刷データ情報と修理依頼内容とを用いて、ステップS232と同様に印刷可否について解析処理を行う。
【0160】
本ステップで、印刷可能と判定された場合は、ステップS222へ処理を進め、ステップS222では、印刷可能応答を行うが、この際に修理依頼内容を含めて修理依頼が発酵されたとして応答を行う。
【0161】
ステップS228では、ステップS226で印刷可応答を受信し、修理依頼が発行されていない場合は、ステップS258へ処理を進め、修理依頼が発行されている場合は、ステップS233へ処理を進め、一方、ステップS226で印刷不可応答を受信した場合、ステップS236へ処理を進める。
【0162】
このような変形例では、ステップS230からステップS232の処理をなくし、印刷する文書の印刷データと修理依頼内容とを用いて行う解析処理を修理依頼システム106で行うことが可能となる。
【0163】
以上、本発明によれば、印刷装置が修理依頼中であっても、ユーザがスムーズに印刷を行うことができる。
【0164】
また、本発明におけるプログラムは、各処理方法をコンピュータが実行可能(読み取り可能)なプログラムであり、本発明の記憶媒体は、各処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。
【0165】
なお、本発明におけるプログラムは、各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0166】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読取り実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0167】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0168】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることができる。
【0169】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータで稼働しているOS等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0170】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0171】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。
【0172】
この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0173】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステム、あるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0174】
100 プリンター
102 プリンター
104 クライアント端末
112 プリンター
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/Fコントローラ
209 KB
210 CRT
211 外部メモリ
501 CPU
502 RAM
503 ROM
504 ハードディスクドライブ
505 ネットワークI/F
506 モデム
507 操作部I/F
508 操作部(操作パネル)
509 システムバス
510 RIP
511 プリンタI/F
512 プリンタ部
513 スキャナI/F
514 スキャナ部
515 画像バス
516 コントローラユニット
517 画像処理部
518 外部I/F
519 カードリーダ
520 IMAGEバスI/F
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16