特許第6738232号(P6738232)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738232
(24)【登録日】2020年7月21日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】エンジンシステム
(51)【国際特許分類】
   F02D 23/00 20060101AFI20200730BHJP
   F02D 17/02 20060101ALI20200730BHJP
   F02B 37/04 20060101ALI20200730BHJP
   F02B 33/44 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   F02D23/00 B
   F02D17/02 V
   F02D17/02 C
   F02B37/04 C
   F02B33/44 K
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-151275(P2016-151275)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2017-106435(P2017-106435A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2019年5月17日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0174277
(32)【優先日】2015年12月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】韓 東 熙
(72)【発明者】
【氏名】李 周 ウォン
(72)【発明者】
【氏名】李 炯 馥
(72)【発明者】
【氏名】秋 東 昊
(72)【発明者】
【氏名】朴 鐘 一
【審査官】 丸山 裕樹
(56)【参考文献】
【文献】 独国実用新案第202015102239(DE,U1)
【文献】 特開2013−057289(JP,A)
【文献】 特開2007−162489(JP,A)
【文献】 特開2009−250068(JP,A)
【文献】 特開2005−291020(JP,A)
【文献】 特開昭56−154127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 13/00 − 29/06
F02D 41/00 − 45/00
F02B 33/00 − 41/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料の燃焼によって駆動力を発生させる複数の燃焼室を含むエンジンと、
前記複数の燃焼室のうち、一部の燃焼室に装着され、前記一部の燃焼室を選択的に休止させる気筒休止(cylinder deactivation:以下CDAと略す。)装置と、
前記CDA装置が装着された燃焼室に連結される第1排気マニホールドと、
前記CDA装置が装着されていない燃焼室に連結される第2排気マニホールドと、
前記第1排気マニホールドを介して排出される排気ガスによって回転するタービンと、該タービンと連動して回転して外気を圧縮するコンプレッサとを有するターボチャージャと、
前記燃焼室に過給空気を供給するように、モータと、該モータによって作動する電動式コンプレッサとを有する電動式スーパーチャージャとを含み、
前記タービンが、前記第1排気マニホールドに連結される第1排気ラインだけに連結され、前記第2排気マニホールドに連結される第2排気ラインを介して排出される排気ガスは、排気ガス処理装置に直接排出されることを特徴とするエンジンシステム。
【請求項2】
前記エンジンは、第1燃焼室、第2燃焼室、第3燃焼室、および第4燃焼室の4つの燃焼室を備えた4気筒エンジンであり、
前記CDA装置は、第2燃焼室および第3燃焼室に装着されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項3】
前記第1排気マニホールドは、前記タービンに連結されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項4】
前記ターボチャージャの前記コンプレッサと前記電動式スーパーチャージャは、外気が流入する吸気ラインに備えられ、
前記吸気ラインには、外気を冷却させるインタークーラが備えられたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項5】
前記吸気ラインには、前記電動式スーパーチャージャに供給される一部の空気をバイパスさせるバイパスラインが備えられ、
前記バイパスラインには、バイパスバルブが装着されたことを特徴とする請求項4に記載のエンジンシステム。
【請求項6】
前記第2排気マニホールドに連結される第2排気ラインと前記第1排気マニホールドに連結される第1排気ラインは、メイン排気ラインに合流し、
前記メイン排気ラインには、排気ガス処理装置が備えられたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンシステム。
【請求項7】
前記CDA装置は、低速領域で作動して前記燃焼室を休止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンシステムに係り、より詳しくは、ターボチャージャと電動式スーパーチャージャとを備え、車両の運転領域に応じて気筒休止(cylinder deactivation:以下、CDAと略す)装置によって一部の気筒を休止させるエンジンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のエンジンは、外部から流入した空気を燃料と適切な比率で混合して燃焼させて動力を発生する。
エンジンの駆動で動力を発生させる過程で、燃焼のために外部の空気を十分に供給してこそ所望の出力と燃焼効率を得ることができる。このために、エンジンの燃焼効率を高めるために燃焼用空気を圧縮して供給する過給装置としてターボチャージャ(turbocharger)が用いられている。
一般に、ターボチャージャは、エンジンから排出される排気ガスの圧力を利用してタービンを回した後、その回転力を利用して燃焼室に高圧の空気を供給してエンジンの出力を高める装置である。ターボチャージャは、大部分のディーゼルエンジンに適用されており、最近はガソリンエンジンにも適用されている。
【0003】
ターボチャージャは、燃焼室から排出されてタービンに供給される排気ガス量を調節するウェイストゲートバルブ(waste gate valve)が備えられる。このようなターボチャージャに用いられるウェイストゲートバルブは、価格が非常に高価である。
過給装置の他の例としては、モータを用いてコンプレッサを駆動させて外部空気を圧縮させる電動式スーパーチャージャ(electric supercharger)が用いられている。電動式スーパーチャージャは、バッテリによって駆動されるため、ターボラグがほとんどなく、主に低速低負荷領域で燃焼室に過給空気を供給する(例えば、特許文献1参照)。
一般に、排気ガスによって作動するターボチャージャ(以下、「機械式ターボチャージャ」ということがある。)は、応答性に劣り、背圧が大きいため、高圧縮比を実現するのに困難があった。
【0004】
一般に、車両に用いられる電動式スーパーチャージャは、モータの出力が制限されるため、ブースティング領域が低中速領域に限定される。
したがって、機械式ターボチャージャと電動式スーパーチャージャとを全て備えた新しい概念のエンジンシステムに対する開発が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−237307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、排気ガスによって作動する機械式ターボチャージャとモータによって作動する電動式ターボチャージャとを備えた新しい概念のエンジンシステムを提供することにある。
また、他の目的とするところは、低速領域において、CDA装置を介して一部の燃焼室を休止させ、活性化された燃焼室から排出される排気ガスはターボチャージャを経由しないようにすることで、背圧を低減させ、高圧縮比を実現することができるエンジンシステムを提供することにある。
さらに、他の目的とするところは、低速領域で一部の気筒を休止させることで、不必要なポンピング損失を減少させ、燃費を改善することができるエンジンシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するためになされた、本発明のエンジンシステムは、燃料の燃焼によって駆動力を発生させる複数の燃焼室を含むエンジンと、複数の燃焼室のうち、一部の燃焼室に装着され、一部の燃焼室を選択的に休止させる気筒休止(cylinder deactivation:以下、CDAと略す)装置と、CDA装置が装着された燃焼室に連結される第1排気マニホールドと、CDA装置が装着されていない燃焼室に連結される第2排気マニホールドと、第1排気マニホールドを介して排出される排気ガスによって回転するタービンと、タービンと連動して回転して外気を圧縮するコンプレッサとを有するターボチャージャと、燃焼室に過給空気を供給するように、モータと、モータによって作動する電動式コンプレッサとを有する電動式スーパーチャージャとを含むことを特徴とする。
【0008】
燃焼室は、順次に、第1燃焼室、第2燃焼室、第3燃焼室、および第4燃焼室の4つの燃焼室を備えた4気筒エンジンであり、CDA装置は、第2燃焼室および第3燃焼室に装着されることが好ましい。
第1排気マニホールドは、タービンに連結されることがよい。
ターボチャージャのコンプレッサと電動式スーパーチャージャは、外気が流入する吸気ラインに備えられ、吸気ラインには、外気を冷却させるインタークーラをさらに含むことができる。
【0009】
吸気ラインには、電動式スーパーチャージャに供給される一部の空気をバイパスさせるバイパスラインが備えられ、バイパスラインには、バイパスバルブが装着されることが好ましい。
第2排気マニホールドに連結される第2排気ラインと第1排気マニホールドに連結される第1排気ラインは、メイン排気ラインに合流し、メイン排気ラインには、排気ガス処理装置が備えられることがよい。
CDA装置は、低速領域で作動して燃焼室を休止させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態に係るエンジンシステムによれば、一部の燃焼室から排出される排気ガスはターボチャージャを作動させ、残りの燃焼室から排出される排気ガスは排気ガス処理装置に直接排出されるため、背圧を低減させることができ、高圧縮比のエンジンを実現することができる。
また、一部の燃焼室から排出される排気ガスはターボチャージャを作動させ、残りの燃焼室から排出される排気ガスは排気ガス処理装置に直接排出されるため、高価なウェイストゲートバルブを削除することができる。
さらに、低速領域において、CDA装置を介して一部の燃焼室を休止させ、残りの燃焼室に供給される空気は電動式スーパーチャージャを介して過給されるため、低速領域で高い応答性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るエンジンシステムの構成を示す概念図である。
図2】本発明の実施形態に係る運転領域を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係るエンジンシステムについて、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンシステムの構成を示す概念図である。
図1に示したとおり、本発明の実施形態に係るエンジンシステムは、燃料の燃焼によって駆動力を発生させる複数の燃焼室を含むエンジン10と、燃焼室に過給空気を供給するターボチャージャ40と、燃焼室の一部を選択的に休止させる気筒休止(cylinder deactivation:CDA)装置20と、燃焼室に過給空気を供給し、モータ51によって作動する電動式スーパーチャージャ(electric supercharger)50と、燃焼室に連結される排気マニホールド70とを含む。
エンジン10の燃焼室は、4つの燃焼室を備えた4気筒エンジンであるとよい。複数の燃焼室は、順次に、第1燃焼室11、第2燃焼室12、第3燃焼室13、および第4燃焼室14が配置される。
CDA(cylinder deactivation)装置20は、全体燃焼室のうち、一部の燃焼室に装着され、一部の燃焼室を選択的に休止(deactivation)させる装置である。CDA装置20が作動中には、休止対象となる燃焼室に燃料が供給されず、吸気バルブおよび排気バルブの作動が停止する。CDA装置20は、本発明の属する技術分野における公知の技術で、具体的な説明は省略する。
【0014】
CDA装置20は、4つの燃焼室のうち、第2燃焼室12および第3燃焼室13に装着されることが好ましい。
排気マニホールドは、CDA装置20が装着された燃焼室に連結される第1排気マニホールド31と、CDA装置20が装着されていない燃焼室に連結される第2排気マニホールド35とを含む。
第1排気マニホールド31は、第1排気ライン33に連結され、第2排気マニホールド35は、第2排気ライン37に連結される。第1排気ライン33と第2排気ライン37は、メイン排気ライン30に合流する。第1排気ライン33と第2排気ライン37が合流するメイン排気ライン30には、排気ガスを浄化させる排気ガス処理装置80が装着される。
【0015】
ターボチャージャ40は、燃焼室に過給空気を供給するためのもので、燃焼室から排出される排気ガスによって回転するタービン41と、タービン41と連動して回転して外気を圧縮するコンプレッサ43とを含む。この時、タービン41は、第1排気ライン33に連結され、第1排気マニホールド31を介して排出される排気ガスによって作動する。
電動式スーパーチャージャ(electric supercharger)50は、燃焼室に過給空気を供給するためのもので、モータ51と、電動式コンプレッサ53とを含む。電動式コンプレッサ53は、モータ51によって作動して、運転条件に応じて外気を圧縮して燃焼室に供給する。
【0016】
一方、ターボチャージャ40のコンプレッサ43と電動式スーパーチャージャ50は、外気が流入する吸気ライン60に備えられる。吸気ライン60の入口には、流入する外気をフィルタリングするためのエアクリーナ68が装着される。そして、吸気ライン60には、外部から流入する外気を冷却させるためのインタークーラ67が装着される。
つまり、ターボチャージャ40のコンプレッサ43は、吸気ライン60の上流側に配置され、電動式スーパーチャージャ50は、吸気ライン60の下流側に配置される。吸気ライン60を介して流入した空気は、吸気マニホールド70を介して燃焼室に供給される。吸気マニホールド70には、スロットルバルブ64が装着され、燃焼室に供給される空気量が調節される。
吸気ライン60には、電動式スーパーチャージャ50に供給される一部の空気をバイパスさせるバイパスライン62が備えられる。バイパスライン62には、バイパスバルブ66が装着される。バイパスバルブ66の調節によって電動式スーパーチャージャ50の過給量が調節される。
【0017】
以下、本発明の実施形態に係るエンジンシステムの作動に関して、添付した図面を基にして詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る運転領域を示すグラフである。図2において、横軸は、エンジン回転速度であり、縦軸は、エンジントルクを意味する。
図2において、実線は、エンジンが自然吸気エンジンとして作動する時のトルクラインであり、点線は、電動式スーパーチャージャ50のブースティングによるトルクラインであり、一点鎖線は、ターボチャージャ40のブースティングによるトルクラインであり、二点鎖線は、電動式スーパーチャージャ50とターボチャージャ40のブースティングによるトルクラインである。
【0018】
図2に示したとおり、エンジンの回転数が相対的に小さい低速領域では、CDA装置20が作動して第2燃焼室12と第3燃焼室13を休止させる。第2燃焼室12と第3燃焼室13が休止されるため、第2燃焼室12および第3燃焼室13に連結された第1排気マニホールド31を介しては排気ガスが排出されず、これによって、ターボチャージャ40は作動しない。
したがって、エンジン10は2気筒エンジンとして作動し、電動式スーパーチャージャ50を介して第1燃焼室11および第4燃焼室14に過給空気が供給される。
そして、第1燃焼室11と第4燃焼室14は、ターボチャージャ40を経由せず、第2排気マニホールド35と第2排気ライン37を介してメイン排気ライン30に排出されるため、背圧(back pressure)を低減させることができる。これによって、第1燃焼室11および第4燃焼室14の圧縮比を高められて燃費が向上する。
【0019】
電動式スーパーチャージャ50を介して第1燃焼室11と第4燃焼室14に過給空気が供給されるため、低速領域で2気筒エンジンが自然吸気エンジンとして作動する時の運転領域(図2の「A」表示部参照)より、電動式スーパーチャージャ50のブースティングによる運転領域が拡張されることが分かる(図2の「B」表示部参照)。
つまり、図2の「A」領域では、エンジンは自然吸気エンジンとして作動する領域であり、この時、エンジントルクは、スロットルバルブの開度量により調節できる。図2の「B」領域では、エンジンは電動式スーパーチャージャのブースティングによりエンジントルクが調節される領域である。
そして、低速高負荷領域では、CDA装置20が作動しないため、エンジンは4気筒エンジンとして作動する。この時、電動式スーパーチャージャ50を介して燃焼室に過給空気が供給され、低速での運転領域を拡張させることができる。エンジンが4気筒エンジンとして作動するため、ターボチャージャ40も作動するが、低速領域では、第1燃焼室11および第4燃焼室14から排出される排気ガス量が多くないため、ターボチャージャ40によるブースティングは限界がある。
【0020】
エンジンの回転数が低速領域より大きい中速領域では、CDAが作動せず、エンジン10は4気筒エンジンとして作動する。
したがって、第1燃焼室11および第4燃焼室14から排出される排気ガスによってターボチャージャ40が作動し、ターボチャージャ40によって燃焼室に過給空気が供給される。また、電動式スーパーチャージャ50によっても燃焼室に過給空気が供給される。
つまり、中速領域では、ターボチャージャ40と電動式スーパーチャージャ50によってブースティングが行われる。
【0021】
エンジンの回転数が中速領域より大きい高速領域では、CDAが作動せず、エンジン10は4気筒エンジンとして作動する。
したがって、第1燃焼室11および第4燃焼室14から排出される排気ガスによってターボチャージャ40が作動し、ターボチャージャ40によって燃焼室に過給空気が供給される。
つまり、高速領域では、ターボチャージャ40によってブースティングが行われる。
従来のターボチャージャ40の場合、高速領域で排気ガスの流量が増加し、タービン41が回転許容限度以上に回転するため、タービン41のホイールの過負荷問題が発生する。この問題を解決するために、ウェイストゲートバルブを用いてエンジン10の燃焼室から排出される排気ガスの一部をバイパスさせていた。この時、エンジン10の燃焼室から排出される排気ガスの略半分はタービン41を経ずにバイパスさせる。
しかし、本発明の実施形態に係るエンジンシステムは、2つの燃焼室(第2燃焼室12および第3燃焼室13)だけがターボチャージャ40のタービン41に連結されているため、高速領域でもターボチャージャ40のタービン41に供給される排気ガスをバイパスさせる必要がない。したがって、従来のターボチャージャ40に用いられていたウェイストゲートバルブを省略することができ、これによって、車両の製造原価を節減させることができる。
【0022】
以上説明したとおり本発明の実施形態に係るエンジンシステムは、CDA装置20の作動の有無によって2気筒エンジンまたは4気筒エンジンとして作動する。したがって、低速領域において、エンジンシステムは2気筒エンジンとして作動し、不必要なポンピング損失を減少させて車両の燃費を向上させることができる。
また、低速領域では、CDA装置20によって一部の燃焼室(第2燃焼室12および第3燃焼室13)が休止され、活性化された燃焼室(第1燃焼室11および第4燃焼室14)から排出される排気ガスはターボチャージャ40をバイパスするため、背圧を低減させることができ、高圧縮比を実現することができる。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0024】
10:エンジン
11:第1燃焼室
12:第2燃焼室
13:第3燃焼室
14:第4燃焼室
20:気筒休止装置、CDA装置
30:メイン排気ライン
31:第1排気マニホールド
33:第1排気ライン
35:第2排気マニホールド
37:第2排気ライン
40:ターボチャージャ
41:タービン
43:コンプレッサ
50:電動式スーパーチャージャ
51:モータ
53:電動式コンプレッサ
60:吸気ライン
62:バイパスライン
64:スロットルバルブ
66:バイパスバルブ
67:インタークーラ
68:エアクリーナ
70:吸気マニホールド
80:排気ガス処理装置
図1
図2