(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738272
(24)【登録日】2020年7月21日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】薄い積層ガラス
(51)【国際特許分類】
C03C 27/12 20060101AFI20200730BHJP
C03C 3/091 20060101ALI20200730BHJP
B32B 17/10 20060101ALI20200730BHJP
B60J 1/00 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
C03C27/12 D
C03C27/12 F
C03C3/091
B32B17/10
B60J1/00 H
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-526049(P2016-526049)
(86)(22)【出願日】2014年10月22日
(65)【公表番号】特表2016-540716(P2016-540716A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(86)【国際出願番号】FR2014052684
(87)【国際公開番号】WO2015059406
(87)【国際公開日】20150430
【審査請求日】2017年9月22日
(31)【優先権主張番号】1360325
(32)【優先日】2013年10月23日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(72)【発明者】
【氏名】クレール レストランギャン
(72)【発明者】
【氏名】ルネ ギー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン クレマース
【審査官】
吉川 潤
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−530026(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/137742(WO,A1)
【文献】
特開平07−069669(JP,A)
【文献】
特開2001−354446(JP,A)
【文献】
特開平05−051235(JP,A)
【文献】
特開2003−055007(JP,A)
【文献】
特開平04−175249(JP,A)
【文献】
実開昭57−102528(JP,U)
【文献】
特表2009−520669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/12
B32B 17/06 − 17/10
B60J 1/00 − 1/06
C03B 23/02 − 23/027
C03C 3/076 − 3/097
INTERGLAD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一枚の外側ガラスシートと、内側ガラスシートと、これら二枚のガラスシートの間に位置しているポリマーシートとを含む、飛散した石に対する耐性のある積層グレージングであって、
前記外側ガラスシートが2mm以下の厚みと70×10−7K−1未満の熱膨脹係数とを有しており、前記内側ガラスシートが1.1mm以下の厚みを有し、かつ前記外側ガラスシートより薄いこと、
当該グレージングが自動車のフロントガラス又はサンルーフであること、及び
前記外側ガラスシートが、
SiO2 60〜65%
Al2O3 13〜18%
B2O3 8〜14%
CaO+MgO+SrO 6〜10%
を含む、ホウケイ酸塩タイプの化学組成を有すること、
を特徴とする積層グレージング。
【請求項2】
前記外側ガラスシートが1.6mm以下の厚みを有することを特徴とする、請求項1に記載のグレージング。
【請求項3】
前記外側ガラスシートが50×10−7K−1未満の熱膨脹係数を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のグレージング。
【請求項4】
前記ポリマーシートが、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びエチレン酢酸ビニル(EVA)から選択される熱可塑性材料、又はアイオノマー樹脂の、一層又は複数層を含むことを特徴とする、請求項1〜3のうちの一項に記載のグレージング。
【請求項5】
前記ポリマーシートがPVBの少なくとも一層を含むことを特徴とする、請求項4に記載のグレージング。
【請求項6】
前記ガラスシートが化学的に又は熱的に強化されていないシートであることを特徴とする、請求項1〜5のうちの一項に記載のグレージング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛散した石に対する耐性のある薄い積層グレージングに関し、また自動車又は航空部門、例えば自動車のフロントガラス又はサンルーフにおけるその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層グレージングは、「安全」グレージングであるという利点を有するため、自動車、航空又は建物の部門で広く使用されている。それらは、プラスチック製、一般にはポリビニルブチラール(PVB)製のインサート層により結合された二枚のガラスシートからなる。このタイプのグレージングの機械的強度を向上させるために、例えば欧州特許出願公開第0560639号明細書に記載のように、構成ガラスシートを焼戻して表面の圧縮領域と中央の引張領域とを発生させることによりそれらを強化することが即知の慣例である。米国特許第3558415号明細書には、外側と内側のガラスシートを表面に圧縮領域を有するように化学的に強化した湾曲積層グレージングが記載されている。英国特許出願公開第1339980号明細書には、外側ガラスシートのみを化学的に強化したフロントガラスグレージングが記載されている。
【0003】
自動車部門において遭遇する問題点は、グレージングの重量に関するものである。現在、グレージングの重量を、機械的強度特性を低下させることなしに低減させる取り組みが行われている。国際公開第2012/051038号及び同第2012/177426号には、ガラスシートが2mm未満の厚みを有し、ガラスシートの少なくとも一枚が化学的に強化されている積層ガラスが記載されている。フロントガラスの構成ガラスシートの厚みを減少させると、その重量を低減させることはできるが、機械的な問題が生じることがあり、特に飛散した石が当たった場合にその脆性が増すことがある。上に挙げた文献により提案されている解決策は、外側ガラスシートを化学的に強化することにある。化学的強化、すなわちイオン交換のプロセスは、表面においてガラスシートのイオン(一般にアルカリ金属、例えばナトリウムのイオン)をより大きなイオン半径のイオン(一般にアルカリ金属、例えばカリウムのイオン)で置換することからなり、そしてシートの表面において特定の深さまで残留圧縮応力を発生させることにある。これは、比較的費用のかかる長い処理であり、その結果として連続的な工業プロセスとの相性がよくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0560639号明細書
【特許文献2】米国特許第3558415号明細書
【特許文献3】英国特許出願公開第1339980号明細書
【特許文献4】国際公開第2012/051038号
【特許文献5】国際公開第2012/177426号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
費用、重量、及び技術の単純化という理由から有益なのは、機械的強度が意図される用途に適合していて、且つ必ずしも強化されていないガラスシートからなる、薄い積層ガラスが利用できることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、この事情を鑑みたものであり、その主題は、飛散した石に対する耐性のある積層グレージングであって、少なくとも一枚の外側ガラスシートとポリマーシートとを含んでおり、該外側ガラスシートが2mm以下の厚みと70×10
-7K
-1未満の熱膨脹係数とを有する積層グレージングである。
【0007】
本発明では、「外側」という語は、グレージングを受け入れる装置の外部に関連するあらゆるものについて使用される。その結果として、外側ガラスシートは、操縦席の外部の方を向いて位置するものである。反対に、「内側」という語は、グレージングを受け入れる装置の内部に関連するものについて使用される。積層グレージングの内側シートは、操縦席の内部の方を向いて配置されたシートに相当する。
【0008】
本発明者らは、熱膨脹係数が小さい、すなわち70×10
-7K
-1未満であるガラスシートを有する積層グレージングを作製することにより、機械的強度は満足のいくものとなり、そして特に、機械的に補強しなくともグレージングを自動車のフロントガラス又はサンルーフとして使用するのに適合することを実証した。この最終製品にとって重要な結果は、特にその軽量化された重量であり、このことから車両の軽量化と燃費の削減に通じることになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例1の圧子押し込み試験により星型の亀裂が最初に出現するビッカース圧子の落下高さを示す図である。
【
図2】例2の圧子押し込み試験により星型の亀裂が最初に出現するビッカース圧子の落下高さを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
外側ガラスシートは、厚みが1.6mm以下、さらには1.1mm以下であるのが好ましい。よって、外側シートのこの比較的小さい厚みが、積層グレージングの軽量化に寄与する。
【0011】
好ましくは、外側ガラスシートは熱膨脹係数が50×10
-7K
-1未満である。
【0012】
好ましい実施形態によれば、外側ガラスシートはホウケイ酸塩タイプの化学組成を有する。それは、化学組成が以下の酸化物を以下に規定した重量含有量の範囲内で含むようなものでよい。
SiO
2 75〜85%
Al
2O
3 2〜3%
B
2O
3 10〜15%
Na
2O+K
2O 3〜7%
【0013】
外側ガラスシートはまた、化学組成が以下の酸化物を以下に規定した重量含有量の範囲内で含むようなものであってもよい。
SiO
2 60〜65%
Al
2O
3 13〜18%
B
2O
3 8〜14%
CaO+MgO+SrO 6〜10%
【0014】
別の実施形態によれば、外側ガラスシートはアルミノケイ酸リチウムタイプの化学組成を有する。それは、化学組成が以下の酸化物を以下に規定した重量含有量の範囲内で含むようなものである。
SiO
2 52〜75%
Al
2O
3 15〜27%
Li
2O 2〜10%
Na
2O 0〜1%
K
2O 0〜5%
CaO 0〜0.5%
ZnO 0〜5%
MgO 0〜5%
BaO 0〜5%
SrO 0〜3%
TiO
2 0〜6%
ZrO
2 0〜3%
P
2O
5 0〜8%
【0015】
上記のガラス組成には必須成分のみが挙げられている。それらには、組成上それほど重要でない構成成分、例えば通常使用されている清澄剤、例としてヒ素、アンチモン、錫及びセリウム酸化物、金属ハロゲン化物若しくは硫化物など、又は着色剤、特に例えば酸化鉄、とりわけコバルト、クロム、銅、バナジウム、ニッケル及びセレン酸化物など、は示しておらず、これらは自動車グレージングにおけるガラスの用途についてほとんどの場合に必要とされる。
【0016】
一実施形態によれば、本発明によるグレージングは、少なくとも一枚の内側ガラスシートも含む。この場合には、ポリマーシートが二枚のガラスシートの間に位置しており、よってこれは挿入シートである。
【0017】
二枚のガラスシートとこれら二枚のガラスシートの間に位置するポリマーシートとを含んだこの実施形態では、積層グレージングの内側シートは厚みが1.5mm以下である。好ましくは、この内側シートは厚みが1.1mm以下であり、さらには1mm未満である。内側ガラスシートは、厚みが0.7mm以下であるのが有利である。内側ガラスシートの厚みは少なくとも50μmである。
【0018】
内側ガラスシートは、外側ガラスシートよりも薄いことが好ましい。
【0019】
好ましい実施形態によれば、グレージングの構成シートは強化されていない。ガラスシートは、化学的にも熱的にも強化されていない。それらは化学的に強化されていないので、アルカリ金属、例えばNa又はKなどの酸化物を、芯部と比較して表面に過剰濃度で含有してはいない。それにもかかわらず、ガラスシートには、ポリマーシートと共に組み立てることに由来する応力、有利には圧縮応力が存在し得る。
【0020】
しかしながら、使用者が所望しそしてガラスが許容する場合には、ガラスシートを化学的に強化して補強することが可能である。
【0021】
ポリマーシートは、熱可塑性材料の一層又は複数層からなることができる。それは特に、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、又はアイオノマー樹脂で作製することができる。ポリマーシートは、特定の機能性、例えばより良好な音響特性、抗紫外線特性等を有する多層膜の形態であることができる。それはまた、一つ又は複数の機能性の薄層を支持していてもよく、所定の層が、事故による衝突に対する耐擦傷性を有していてもよく、そしてその他の層が、日焼け防止、曇り防止及び/又は除氷機能をグレージングに付与するための有効な特性を有していてもよい。
【0022】
ポリマーシートの厚みは、50μmと4mmの間にある。ガラスシートが非常に薄くて厚みが1mm未満である場合には、厚みが1mm超、さらには2又は3mm超のポリマーシートを使用して、構造体に過剰な重量増加を生じさせることなくグレージングに剛性を付与することが有利なこともある。
【0023】
積層グレージングが二枚のガラスシートとポリマーシートすなわちインサートとを含む場合には、インサートの厚みは一般に1mm未満である。慣習として、インサートは少なくとも一層のPVBを含んでいる。自動車グレージングでは、ポリマーインサートの厚みは一般に0.76mmである。
【0024】
本発明による積層グレージングは、その全厚みが4.5mm未満であり、さらに好ましくは4mm未満であることから、薄いと見なされる。それは、従来技術において知られており薄いと見なされている積層グレージングよりも、さらに良好な機械的強度を有している。グレージングの耐久性もまた向上しており、特に飛散した石による損傷の後においてそうである。脆化したグレージングに熱勾配を適用する際の、特に例えばフロントガラスの除氷を行う際の、破損の危険性もまた低減されている。
【0025】
本発明による積層グレージングは有利には、自動車グレージング、特にフロントガラス又はサンルーフを構成する。それはまた、航空部門における、特にヘリコプター用の、グレージングを構成してもよい。積層グレージングの構成シートは、ポリマーインサートと共に組み立てて完成品を作製する前に湾曲させるのが有利である。
【0026】
本発明によるグレージングは、飛散した石が当たる用途で使うことができるという利点を有する。
【0027】
飛散した石に対する種々の積層グレージングの耐性を比較するためには、「サルバカン(Sarbacan)試験」と呼ばれる圧子押し込み試験を行う。この試験は、荷重(重量3.2g)をかけたビッカース・ダイヤモンド圧子を、軟質ゴムのフレーム内に保持された200×200mmの大きさの積層グレージングのプレートの外側面上に100mmと2000mmの間のいろいろな高さから落すものである。軟質のフレームが、圧子が衝突する際に積層グレージングが変形するのを可能にする。こうして、外側ガラスシート上への衝突(100μmと150μmの間の衝突深さ)後に、顕微鏡を用いた検査で星型の亀裂が見えるようになるまでの、あるいはその最大サイズが10mmを超えるまでの落下高さを測定する。高さを圧子の各落下の間で100mmずつ増加させ、そして亀裂が観測される最初の高さを書き留める。各積層グレージングを、9つの異なる衝突点で試験する。以下の例において示す落下高さの値は、9つの亀裂発生高さの値を平均したものに相当する。亀裂の検出は、ビッカース圧子の落下後速やかに行う。
【実施例】
【0028】
以下の例で本発明を説明するが、これらはその範囲を限定するものではない。
【0029】
4つの異なる薄い積層ガラスについて、圧子押し込み試験(「サルバカン」試験)を行った。これらの積層ガラスは、
・下記の表1に示した組成C1の、ケイ素−ナトリウム−カルシウムタイプの内側ガラスシート(通常の透明クリアガラス)、
・PVBで作製した厚みが0.76mmの標準的なポリマーインサート、
・下記の表1に示した組成C2〜C5の外側ガラスシート、
からなるものであった。
【0030】
組成C1は、ケイ素−ナトリウム−カルシウムガラスである。組成C2〜C4は、本発明による積層グレージングを得るのを可能にする。組成C2とC3は、ホウケイ酸塩タイプのガラスである。組成C4は、アルミノケイ酸リチウムタイプのガラスである。組成C5は、アルミノケイ酸ナトリウムタイプのガラスであり、比較目的のために提示するものである。
【0031】
【表1】
【0032】
組成C1〜C5のガラスの熱膨脹係数を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
外側ガラスシートは、ダイヤモンドの先端を備えた圧子の衝突を直接受けるシートである。
【0035】
外側シート上に亀裂が出現する最初の高さを、試験する各積層グレージングについて測定する。
【0036】
〔例1〕
厚み0.55mmの組成C1の内側ガラスシートと、厚み0.76mmの標準的なPVBインサートと、厚み1.1mmの組成C1、C2、C4及びC5の外側ガラスシートとからなる積層ガラスを、圧子押し込み試験(「サルバカン」試験)にかける。結果を
図1に示し、この図には、先に説明した圧子押し込み試験により星型の亀裂が最初に出現するビッカース圧子の落下高さを示している。試験した積層グレージングを、外側ガラスシートの組成/ポリマーシートの種類/内側ガラスシートの組成、というようにして記している。よって、積層グレージングC2/PVB/C1は、組成C2のホウケイ酸塩タイプのガラス製の外側シート、PVBインサート、そして組成C1のケイ素−ナトリウム−カルシウムガラス製の内側シート、に相当している。
【0037】
積層グレージングC1/PVB/C1及びC5/PVB/C1は、本発明によるものではなく、比較目的のために提示するものである。
【0038】
本発明によるグレージングは最良の機械的強度を有するものと認められる。
【0039】
〔例2〕
厚み0.7mmの組成C1の内側ガラスシートと、厚み0.76mmの標準的PVBインサートと、厚み0.7mmの組成C1、C3、C4のガラスシートとからなる積層ガラスを、圧子押し込み試験にかける。試験結果を
図2に示す。
【0040】
積層グレージングC1/PVB/C1は、本発明によるものでなく、比較目的のために提示するものである。
【0041】
本発明による積層グレージングC3/PVB/C1は、シートの厚みが小さい(積層グレージングの全厚みは2.16mmである)にもかかわらず、非常に良好な機械的強度を有していると認められる。
本発明の態様としては、以下を挙げることができる:
《態様1》
少なくとも一枚の外側ガラスシートとポリマーシートとを含む、飛散した石に対する耐性のある積層グレージングであって、前記外側ガラスシートが2mm以下の厚みと70×10-7K-1未満の熱膨脹係数とを有することを特徴とする積層グレージング。
《態様2》
前記外側ガラスシートが1.6mm以下の厚みを有することを特徴とする、態様1に記載のグレージング。
《態様3》
前記外側ガラスシートが50×10-7K-1未満の熱膨脹係数を有することを特徴とする、態様1又は2に記載のグレージング。
《態様4》
前記外側ガラスシートがホウケイ酸塩タイプの化学組成を有することを特徴とする、態様1〜3のうちの1つに記載のグレージング。
《態様5》
前記外側ガラスシートが、
SiO2 75〜85%
Al2O3 2〜3%
B2O3 10〜15%
Na2O+K2O 3〜7%
を含むことを特徴とする、態様4に記載のグレージング。
《態様6》
前記外側ガラスシートが、
SiO2 60〜65%
Al2O3 13〜18%
B2O3 8〜14%
CaO+MgO+SrO 6〜10%
を含むことを特徴とする、態様4に記載のグレージング。
《態様7》
前記外側ガラスシートがアルミノケイ酸リチウムタイプの化学組成を有し、そして好ましくは、
SiO2 52〜75%
Al2O3 15〜27%
Li2O 2〜10%
Na2O 0〜1%
K2O 0〜5%
CaO 0〜0.5%
ZnO 0〜5%
MgO 0〜5%
BaO 0〜5%
SrO 0〜3%
TiO2 0〜6%
ZrO2 0〜3%
P2O5 0〜8%
を含むことを特徴とする、態様1〜3のうちの1つに記載のグレージング。
《態様8》
前記ポリマーシートが、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びエチレン酢酸ビニル(EVA)から選択される熱可塑性材料、又はアイオノマー樹脂の、一層又は複数層を含むことを特徴とする、態様1〜7のうちの1つに記載のグレージング。
《態様9》
少なくとも一枚の内側ガラスシートを更に含み、前記ポリマーシートが二枚のガラスシートの間に位置し、前記内側ガラスシートが1.5mm以下の厚みを有することを特徴とする、態様1〜8のうちの1つに記載のグレージング。
《態様10》
前記内側シートが1.1mm以下、好ましくは1mm未満の厚みを有することを特徴とする、態様9に記載のグレージング。
《態様11》
前記ポリマーシートがPVBの少なくとも一層を含むことを特徴とする、態様10に記載のグレージング。
《態様12》
前記ガラスシートが化学的に又は熱的に強化されていないシートであることを特徴とする、態様1〜11のうちの1つに記載のグレージング。
《態様13》
自動車グレージング、特に自動車のフロントガラス又はサンルーフを構成することを特徴とする、態様1〜12のうちの1つに記載のグレージング。
《態様14》
ヘリコプター用のグレージングを構成することを特徴とする、態様1〜12のいずれか1つに記載のグレージング。