特許第6738546号(P6738546)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738546
(24)【登録日】2020年7月22日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】バンド取付構造および腕時計
(51)【国際特許分類】
   G04B 37/16 20060101AFI20200730BHJP
【FI】
   G04B37/16 Z
【請求項の数】5
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-236032(P2018-236032)
(22)【出願日】2018年12月18日
(62)【分割の表示】特願2015-19884(P2015-19884)の分割
【原出願日】2015年2月4日
(65)【公開番号】特開2019-60896(P2019-60896A)
(43)【公開日】2019年4月18日
【審査請求日】2019年1月9日
(31)【優先権主張番号】特願2014-103185(P2014-103185)
(32)【優先日】2014年5月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(72)【発明者】
【氏名】北原 政昭
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−62373(JP,A)
【文献】 特開平9−101379(JP,A)
【文献】 実開昭52−151061(JP,U)
【文献】 米国特許第4847820(US,A)
【文献】 米国特許第5197274(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 37/14
G04B 37/16
A44C 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンド取付部に配置されるバンドと、
前記バンドを前記バンド取付部に回転可能に取り付ける締結部材と、
前記締結部材を中心とする前記バンドの回転を規制する回転止め部材と、
を備え
前記回転止め部材は、前記バンド取付部に設けられた取付孔と、前記バンドの一端部に設けられて前記取付孔に同一軸上で対応する規制孔と、前記取付孔および前記規制孔に挿入するピン部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材の軸方向の長さは、前記締結部材よりも短いことを特徴とするバンド取付構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載されたバンド取付構造において、前記回転止め部材は、前記締結部材よりも前記バンドの一端部における前記バンド取付部が設けられたケース側に位置する先端側に設けられていることを特徴とするバンド取付構造。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記ピン部材の頭部には、前記ピン部材を前記取付孔および前記規制孔から引き出すための抜出し部が設けられていることを特徴とするバンド取付構造。
【請求項5】
請求項1〜請求項のいずれかに記載されたバンド取付構造を備えていることを特徴とする腕時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、腕時計などの腕装着型の電子機器、または鞄やバッグなどに用いられるバンド取付構造およびそれを備えた腕時計に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、腕時計のバンド取付構造においては、特許文献1に記載されているように、腕時計ケースのバンド取付部にバンドの先端部を締結部材によって回転可能に取り付けると共に、このバンドの先端部に逃げ部を設けることにより、締結部材を中心とするバンドの回転を規制するように構成されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−225309号公報
【0004】
このようなバンド取付構造は、締結部材を中心にバンドが腕時計ケースの上方に向けて回転した際に、バンドの先端部が腕時計ケースの側面に対応するバンド取付部の壁面に当接してバンドの回転を規制し、また締結部材を中心にバンドが腕時計ケースの下方に向けて回転した際に、バンドの先端部の逃げ部が腕時計ケースの側面に対応するバンド取付部の壁面に当接してバンドの回転を規制するように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなバンドの取付構造では、バンドがウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されている場合、締結部材を中心にバンドが腕時計ケースの上方に向けて回転した際に、バンドの先端部が腕時計ケースの側面に対応するバンド取付部の壁面に当接しても、バンドの先端部が弾性変形してバンド取付部の壁面を乗り越えてしまい、バンドの回転を確実に規制することができないという問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、バンドの回転を確実にかつ良好に規制することができるバンド取付構造およびそれを備えた腕時計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、バンド取付部に配置されるバンドと、前記バンドを前記バンド取付部に回転可能に取り付ける締結部材と、前記締結部材を中心とする前記バンドの回転を規制する回転止め部材と、を備え
前記回転止め部材は、前記バンド取付部に設けられた取付孔と、前記バンドの一端部に設けられて前記取付孔に同一軸上で対応する規制孔と、前記取付孔および前記規制孔に挿入するピン部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、バンドの回転を確実にかつ良好に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明を腕時計に適用した第1実施形態を示した拡大正面図である。
図2図1に示された腕時計の12時側の一部を示した拡大側面図である。
図3図1に示された腕時計のA−A矢視における要部の拡大断面図である。
図4図2に示された腕時計のB−B矢視における要部の拡大断面図である。
図5図1に示された腕時計を分解して示した要部の拡大斜視図である。
図6図5に示されたバンド取付部および回転規制部材を示し、(a)はそのバンド取付部の補強部材を示した拡大側面図、(b)はその回転規制部材を示した拡大斜視図である。
図7】この発明を腕時計に適用した第2実施形態において、回転規制部材を示した拡大側面図である。
図8】この発明を腕時計に適用した第3実施形態において、回転規制部材を示した拡大側面図である。
図9】この発明を腕時計に適用した第4実施形態において、バンド取付構造の要部を分解して示した拡大斜視図である。
図10図9に示された腕時計ケースを分解して示した拡大斜視図である。
図11図9に示されたバンド取付構造の要部を示した拡大断面図である。
図12図11に示されたバンド取付構造のC−C矢視における拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、図1図6を参照して、この発明を腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この腕時計は、図1および図2に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、図3に示すように、ケース本体2と外装ケース3とを有している。
【0011】
ケース本体2は、硬質の合成樹脂からなり、図3に示すように、その内部に補強用の金属部材2aがインサート成型によって埋め込まれた構成になっている。外装ケース3は、ウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなり、ケース本体2の外周面にこれを覆って設けられるように構成されている。この外装ケース3の外面には、図1および図2に示すように、金属線からなるプロテクタ部材3aが設けられている。
【0012】
この腕時計ケース1の上部開口部、つまりケース本体2の上部開口部には、図3に示すように、時計ガラス4がパッキン4aを介して取り付けられている。また、この腕時計ケース1の下部、つまりケース本体2の下部には、ステンレスなどの剛性の高い金属からなる裏蓋5が、防水リング5aを介して取り付けられている。さらに、この腕時計ケース1の2時側、4時側、8時側、および10時側に位置する外周面の各個所には、図1および図2に示すように、複数のスイッチ部7が設けられている。
【0013】
また、この腕時計ケース1の内部、つまりケース本体2の内部には、図3に示すように、時計モジュール6が組み込まれている。この時計モジュール6は、図示しないが、指針を運針するための時計ムーブメントや、時刻などの情報を電気光学的に表示する表示装置、およびこれら時計ムーブメントや表示装置を駆動する回路基板など、時計機能に必要な各種の部品を備えている。
【0014】
さらに、この腕時計ケース1は、図1図3に示すように、12時側と6時側とに位置する外周面に時計バンド8がそれぞれ取り付けられるように構成されている。この時計バンド8が取り付けられる腕時計ケース1の12時側と6時側とに位置する外周面には、図1図5に示すように、時計バンド8が取り付けられるバンド取付部10がそれぞれ設けられている。
【0015】
このバンド取付部10は、図3図5に示すように、ケース本体2の外周面に横長の長方形状に突出して設けられた厚肉部11と、この厚肉部11の外周に沿う方向に位置する両側部に互いに対向した状態でケース本体2の外部に突出して設けられた一対の補強部材12と、外装ケース3から外部に突出して設けられて厚肉部11の上下部および一対の補強部材12の各外側を覆う一対の取付カバー部13と、を有している。
【0016】
この場合、一対の補強部材12は、図3図5および図6(a)に示すように、ステンレスなどの剛性の高い金属板で形成されている。これら一対の補強部材12は、ケース本体2の外部に突出する一端部にねじ取付孔14がそれぞれ設けられ、その他端部が抜止め部15によって厚肉部11の両側部にそれぞれ取り付けられるように構成されている。
【0017】
抜止め部15は、図3図5および図6(a)に示すように、一対の補強部材12がケース本体2の厚肉部11の両側部に対応する側面に固定された状態で、時計バンド8が腕時計ケース1の外側に向けて引っ張られた際に、補強部材12がケース本体2から抜け出す方向に離脱しないように構成されている。これにより、一対の補強部材12は、図3図5に示すように、ケース本体2の厚肉部11に固定された状態で、外装ケース3の一対の取付カバー部13によって覆われるように構成されている。
【0018】
この場合、補強部材12を覆うバンド取付部10の取付カバー部13には、図4および図5に示すように、補強部材12のねじ取付孔14の内径よりも少し大きい内径の挿入孔13aが補強部材12のねじ取付孔14と同一軸上に対応して設けられている。また、この取付カバー部13の外面には、挿入孔13aよりも更に内径の大きい座ぐり部13bが挿入孔13aと同一軸上に位置して設けられている。
【0019】
一方、時計バンド8は、図1図4に示すように、ウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなる樹脂バンドであり、その長手方向における一端部8aがバンド取付部10に締結部材16によって取り付けられるように構成されている。この場合、時計バンド8は、その一端部8aがバンド取付部10の一対の補強部材12間に配置されるように構成されている。
【0020】
この時計バンド8の一端部8aには、図4に示すように、一対の補強部材12の各ねじ取付孔14の内径よりも大きい内径の貫通孔8bが設けられている。この貫通孔8bは、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10の一対の補強部材12間に配置された際に、一対の補強部材12の各ねじ取付孔14と同一軸上に対応するように構成されている。
【0021】
締結部材16は、図3図5に示すように、第1のねじ部材17と、第2のねじ部材18と、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入されて一対の補強部材12間に配置され、かつ第1のねじ部材17および第2のねじ部材18が挿入する筒状部材19と、を有している。
【0022】
この場合、第1のねじ部材17は、図4および図5に示すように、補強部材12のねじ取付孔14を通して筒状部材19内に挿入する雄ねじ部17aと、この雄ねじ部17aの外径よりも大きく形成されて一方(図4では右側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入する首部17bと、この首部17bの外径よりも更に大きく形成されてその一方の取付カバー部13の座ぐり部13bに配置される頭部17cと、を有している。
【0023】
第2のねじ部材18は、図4および図5に示すように、補強部材12のねじ取付孔14を通して筒状部材19内に挿入する軸部18aと、この軸部18aの先端部側に設けられて第1のねじ部材17の雄ねじ部17aが螺合する雌ねじ部18bと、軸部18aの外径よりも大きく形成されて他方(図5では奥側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入する首部18cと、この首部18cの外径よりも更に大きく形成されてその他方の取付カバー部13の座ぐり部13bに配置される頭部18dと、を有している。
【0024】
筒状部材19は、図3図5に示すように、金属製のパイプであり、その内径が第2のねじ部材18の軸部18aの外径とほぼ同じ大きさに形成され、また筒状部材19の外径が時計バンド8の貫通孔8bの内径とほぼ同じ大きさで、かつ一対の補強部材12の各ねじ取付孔14の内径よりも大きく形成されている。
【0025】
また、この筒状部材19は、図5に示すように、その軸方向の長さが一対の補強部材12間の長さと同じ長さに形成されている。これにより、筒状部材19は、一対の補強部材12間に配置された際に、図4に示すように、一対の補強部材12の各対向面に筒状部材19の両端部が当接するように構成されている。
【0026】
これにより、締結部材16は、図5に示すように、時計バンド8の貫通孔8bに筒状部材19が挿入され、この筒状部材19が時計バンド8の一端部8aと共に一対の補強部材12間に配置されて一対の補強部材12の各ねじ取付孔14と同一軸上に対応し、この状態で第1のねじ部材17と第2のねじ部材18とが、一対のバンド取付部10の各取付カバー部13の挿入孔13aおよび一対の補強部材12の各ねじ取付孔14を通して筒状部材19に挿入されるように構成されている。
【0027】
また、この締結部材16は、図5に示すように、第1のねじ部材17と第2のねじ部材18とが筒状部材19に挿入された状態で、第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを螺合させて締め付けることにより、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10に回転可能な状態で取り付けるように構成されている。
【0028】
この場合、締結部材16は、図4および図5に示すように、第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに第1のねじ部材17の雄ねじ部17aが螺合して締め付けられると、第1のねじ部材17の首部17bが一方(図5では手前側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入され、頭部17cが座ぐり部13bに配置されて一方の取付カバー部13を一方の補強部材12に押し付け、また第2のねじ部材18の首部18cが他方(図5では奥側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入され、頭部18dが座ぐり部13bに配置されて他方の取付カバー部13を他方の補強部材12に押し付けるように構成されている。
【0029】
このため、締結部材16は、図4および図5に示すように、第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに第1のねじ部材17の雄ねじ部17aが螺合して締め付けられると、第1のねじ部材17の首部17bと第2のねじ部18の首部18cとが一対の補強部材12を互いに接近する方向に押し付けることにより、一対の補強部材12を筒状部材19の両端部に押し付けると共に、一対の補強部材12をバンド取付部10の厚肉部11の両端部に押し付けて固定するように構成されている。
【0030】
ところで、時計バンド8の一端部8aには、図1図3および図5に示すように、時計バンド8の回転範囲を規制する先カンである回転規制部材20が設けられている。この回転規制部18は、ポリアミド系樹脂などの剛性の高い合成樹脂、またはウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成され、時計バンド8の一端部8aと共に締結部材16によってバンド取付部10に回転可能な状態で取り付けられるように構成されている。
【0031】
すなわち、回転規制部材20は、図5および図6(b)に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側に配置される一対の側辺部20aと、時計バンド8の一端部8aの上面側を跨いでバンド取付部10から離れた位置の一対の側辺部20aの各端部を連結する連結辺部20bと、を有している。
【0032】
この場合、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部20aの各端部は、図5および図6(b)に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側と一対の補強部材12との間に配置される肉厚の薄い取付部21にそれぞれ形成されている。これら取付部21には、締結部材16の筒状部材19が挿入する挿入孔21aがそれぞれ設けられている。この挿入孔21aは、その内径がバンド取付部10の補強部材12のねじ取付孔14の内径よりも大きく、かつ時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bの内径とほぼ同じ大きさに形成されている。
【0033】
このため、回転規制部材20は、図4に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側に一対の側辺部20aが配置されて、各取付部21の挿入孔21aが時計バンド8の貫通孔8bと同一軸上に対応され、この状態で筒状部材19が取付部21の挿入孔21aから時計バンド8の貫通孔8bに挿入されることにより、時計バンド8に回転可能な状態で取り付けられるように構成されている。
【0034】
この場合、バンド取付部10側に位置する一対の側辺部20aの各端部には、図3図5に示すように、回転規制部材20の回転を抑制して阻止する回転止め部材22が設けられている。この回転止め部材22は、バンド取付部10に設けられたピン取付孔23と、回転規制部材20の側辺部20aに設けられたピン規制孔24と、バンド取付部10のピン取付孔23から回転規制部材20のピン規制孔24に挿入するピン部材25と、を備えている。
【0035】
バンド取付部10のピン取付孔23は、図4および図5に示すように、バンド取付部10の取付カバー部13に設けられた挿入孔13aの近傍に設けられた第1ピン取付孔23aと、バンド取付部10の補強部材12に設けられたねじ取付孔14の近傍に設けられて取付カバー部13の第1ピン取付孔23aに同軸上で対応する第2ピン取付孔23bと、を有している。
【0036】
回転規制部材20のピン規制孔24は、図5および図6(b)に示すように、側辺部20aの取付部21に設けられた挿入孔21aの近傍に設けられている。この回転規制部材20のピン規制孔24は、回転規制部材20が時計バンド8の一端部8aと共にバンド取付部10に締結部材16によって取り付けられた際に、バンド取付部10のピン取付孔23と同一軸上に対応するように構成されている。
【0037】
ピン部材25は、図4および図5に示すように、バンド取付部10のピン取付孔23と回転規制部材20のピン規制孔24とが同一軸上に対応した状態で、バンド取付部10のピン取付孔23と回転規制部材20のピン規制孔24とに挿入されるように構成されている。これにより、回転止め部材22は、バンド取付部10のピン取付孔23と回転規制部材20のピン規制孔24とに挿入されたピン部材25によって、バンド取付部10に対する回転規制部材20の回転を阻止するように構成されている。
【0038】
この場合、一方(図5では手前側)の取付カバー部13に設けられたピン取付孔23の第1ピン取付孔23aは、図4および図5に示すように、その一方の取付カバー部13に設けられた挿入孔13aに第1のねじ部材17の首部17bが挿入された際に、第1のねじ部材17の頭部17cが一方の取付カバー部13の外面に対応する領域E、つまり一方の取付カバー部13の座ぐり部13b内に位置するように設けられている。
【0039】
これにより、一方(図5では手前側)のピン部材25は、図3図5に示すように、回転規制部材20が時計バンド8の一端部8aと共にバンド取付部10に締結部材16によって取り付けられた際に、第1のねじ部材17の頭部17cによって覆われることにより、バンド取付部10から脱落せず、かつ外部から見えずに隠されるように構成されている。
【0040】
同様に、他方(図5では奥側)の取付カバー部13に設けられたピン取付孔23の第1ピン取付孔23aは、図5に示すように、その他方の取付カバー部13に設けられた挿入孔13aに第2のねじ部材18の軸部18aが挿入された際に、第2のねじ部材18の頭部18cが他方の取付カバー部13の外面に対応する領域E、つまり他方の取付カバー部13の座ぐり部13b内に位置するように設けられている。
【0041】
これにより、他方(図5では奥側)のピン部材25は、図5に示すように、第1のねじ部材17と同様、回転規制部材20が時計バンド8の一端部8aと共にバンド取付部10に締結部材16によって取り付けられた際に、第2のねじ部材18の頭部18cによって覆われることにより、バンド取付部10から脱落せず、かつ外部から見えずに隠されるように構成されている。
【0042】
次に、このような腕時計ケース1に時計バンド8を取り付ける場合について説明する。
この場合には、予め、ケース本体2の外側面にバンド取付部10の一対の補強部材12を取り付ける。このときには、まず、ケース本体2の外側面に突出して形成されたバンド取付部10の厚肉部11の外周に沿う方向に位置する両側部に一対の補強部材12を互いに対向させた状態で配置して固定する。
【0043】
すなわち、バンド取付部10の厚肉部11の両側部に対応する補強部材12の側面を両面接触テープなどの接着材(図示せず)によって、厚肉部11の両側面にそれぞれ接着する。これにより、一対の補強部材12が厚肉部11を挟んで互いに対向した状態でケース本体2に固定される。この状態では、補強部材12が抜止め部15によってケース本体2から時計バンド8の引っ張り方向に抜け出すことがなく、確実に仮固定される。
【0044】
この状態で、ケース本体2の外周に外装ケース3を取り付けてケース本体2の外周を覆う。このときには、外装ケース3の取付カバー部13によって一対の補強部材12の各外側が覆われる。これにより、腕時計ケース1の12時側と6時側との外側部にバンド取付部10がそれぞれ外部に突出した状態で設けられる。
【0045】
また、この状態では、取付カバー部13の挿入孔13aが補強部材12のねじ取付孔14と同一軸上に対応すると共に、取付カバー部13の第1ピン取付孔23aが補強部材12の第2ピン取付孔23bと同一軸上に対応する。これにより、バンド取付部10に回転止め部材22のピン取付孔23が形成されている。
【0046】
そして、このバンド取付部10に時計バンド8を取り付ける。この場合には、予め、時計バンド8の一端部8aに回転規制部材20を取り付ける。このときには、時計バンド8の一端部8aの両側に回転規制部材20の一対の側辺部20aを配置すると共に、時計バンド8の一端部8a上に連結辺部20bを配置し、一対の側辺部20aの各取付部21に設けられた挿入孔21aを時計バンド8の貫通孔8bと同一軸上に対応させる。
【0047】
この状態で、締結部材16の筒状部材19を回転規制部材20の一対の側辺部20aのうち、一方の側辺部20aにおける肉厚の薄い取付部21の挿入孔21aから時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入させる。この挿入した筒状部材19の端部を他方の側辺部20aにおける肉厚の薄い取付部21の挿入孔21aに挿入させて外部に突出させる。
【0048】
これにより、締結部材16の筒状部材19が時計バンド8の一端部8aの貫通孔8b内に挿入された状態で、筒状部材19の両端部が一対の側辺部20aの両側に突出する。この状態で、回転規制部材20が時計バンド8の一端部8aに筒状部材19によって回転可能な状態で取り付けられる。
【0049】
そして、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10の一対の補強部材12間に回転規制部材20および筒状部材19と共に配置する。このときには、回転規制部材20の一対の側辺部20aにおける肉厚の薄い各取付部21が時計バンド8の一端部8aの両側部と一対の補強部材12との間に配置される。また、筒状部材19は、その両端部が一対の補強部材12の各対向面に当接した状態で配置される。
【0050】
この状態で、締結部材16の筒状部材19を一対の補強部材12の各ねじ取付孔14と同一軸上に対応させると共に、回転規制部材20の取付部21のピン規制孔24をバンド取付部10のピン取付孔23と同一軸上に対応させる。この状態で、まず、ピン部材25をバンド取付部10のピン取付孔23と回転規制部材20のピン規制孔24とに嵌め込む。これにより、回転規制部材20は一対の補強部材12の各ねじ取付孔14を中心とする回転が抑制されて阻止される。
【0051】
このときには、バンド取付部10の取付カバー部13がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されていても、補強部材12がステンレスなどの金属で形成され、かつ回転規制部材20がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂であっても良いが、ポリアミド系樹脂などの剛性の高い合成樹脂で形成されていることにより、ピン部材25によって補強部材12に対する回転規制部材20の回転が確実に抑制されて阻止される。
【0052】
この状態で、締結部材16の第1のねじ部材17の雄ねじ部17aをバンド取付部10の一方(図5では手前側)の取付カバー部13の挿入孔13aから一方の補強部材12のねじ取付孔14に挿入させて筒状部材19内に挿入させる。同様に、第2のねじ部材18の軸部18aをバンド取付部10の他方(図5では奥側)の取付カバー部13の挿入孔13aから他方の補強部材12のねじ取付孔14に挿入させて筒状部材19内に挿入させる。
【0053】
そして、第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに螺合させて締め付ける。すると、第1のねじ部材17の首部17bが一方(図5では手前側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入し、頭部17cが一方の取付カバー部13の座ぐり部13bに配置されて、その一方の取付カバー部13を一方の補強部材12に押し付ける。これと同時に、第2のねじ部材18の首部18cが他方(図5では奥側)の取付カバー部13の挿入孔13aに挿入し、頭部18dが他方の取付カバー部13の座ぐり部13bに配置されて、その他方の取付カバー部13を他方の補強部材12に押し付ける。
【0054】
このときには、第1のねじ部材17の頭部17cが一方(図5では手前側)の取付カバー部13の座ぐり部13b内に位置する回転止め部材22の一方のピン部材25を覆い、この一方のピン部材25がバンド取付部10から脱落するのを防ぐ。同様に、第2のねじ部材18の頭部18dが他方(図5では奥側)の取付カバー部13の座ぐり部13b内に位置する回転止め部材22の他方のピン部材25を覆い、この他方のピン部材25がバンド取付部10から脱落するのを防ぐ。
【0055】
また、このときには、第1のねじ部材17の首部17bと第2のねじ部18の首部18cとが一対の補強部材12を互いに接近する方向に向けて押し付けるので、一対の補強部材12が筒状部材19の両端部に押し付けられて固定されると共に、一対の補強部材12がバンド取付部10の厚肉部11の両端部に押し付けられて固定される。これにより、一対の補強部材12が互いに接近する方向に撓み変形することがなく、ケース本体2に確実にかつ強固に固定される。
【0056】
この状態では、時計バンド8の一端部8aが回転規制部材20と共にバンド取付部10に締結部材16によって回転可能な状態で取り付けられていると共に、回転止め部材22によって締結部材16を中心とする回転規制部材20の回転が抑制されて阻止されている。これにより、時計バンド8の一端部8aは、回転止め部材22で回転が阻止されている回転規制部材20によって、締結部材16を中心とする回転範囲が規制されている。
【0057】
次に、このように時計バンド8が取り付けられた腕時計のバンド取付構造の作用について説明する。
腕時計ケース1を腕に取り付ける際には、時計バンド8を腕時計ケース1に対して引っ張っても、一対の補強部材12が抜止め部15によってケース本体2に強固に固定されていることにより、一対の補強部材12がケース本体2から抜け出して離脱することがなく、時計バンド8によって腕時計ケース1を良好に腕に取り付けることができる。
【0058】
また、時計バンド8は、バンド取付部10に締結部材16によって取り付けられていることにより、時計バンド8がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されていても、締結部材16によって時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10に確実にかつ良好に取り付けられる。このため、時計バンド8が腕時計ケース1に対して引っ張られても、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10から離脱することがなく、時計バンド8によって腕時計ケース1を良好に腕に取り付けることができる。
【0059】
すなわち、締結部材16は、第1のねじ部材17と第2のねじ部材18とが筒状部材19に挿入された状態で、第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに第1のねじ部材17の雄ねじ部17aが螺合して締め付けられる。これにより、一対の補強部材12が筒状部材19の両端部に押し付けられるので、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10に確実にかつ強固に取り付けられる。
【0060】
一方、このようにバンド取付部10に取り付けられた時計バンド8を腕に取り付ける際には、時計バンド8の一端部8aが締結部材16の筒状部材19を中心に回転して、時計バンド8が腕にフィットして装着する。このときには、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aが回転するが、回転規制部材20はその回転が回転止め部材22によって抑制されて阻止されていることにより、筒状部材19を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転範囲が回転規制部材20によって規制される。
【0061】
すなわち、時計バンド8の一端部8aが締結部材16を中心にバンド取付部10の上方に向けて回転する際には、回転規制部材20の連結辺部20bに時計バンド8の一端部8aの上面側が当接するので、時計バンド8の一端部8aの回転が規制される。また、時計バンド8の一端部8aが締結部材16を中心にバンド取付部10の下方に向けて回転する際には、時計バンド8の一端部8aの下面がバンド取付部10の厚肉部11に当接するので、時計バンド8の一端部8aの回転が規制される。
【0062】
これにより、時計バンド8の一端部8aは、時計バンド8の一端部8aの下面がバンド取付部10の厚肉部11に当接する位置と、時計バンド8の一端部8aの上面が回転規制部材20の連結辺部20bに当接する位置との間で、回転することにより、時計バンド8の一端部8aの回転範囲が規制されている。これにより、時計バンド8を腕に良好にフィットした状態で取り付けることができる。
【0063】
また、腕時計ケース1を腕から取り外す際には、時計バンド8の一端部8aが締結部材16を中心に回転して腕から時計バンド8を取り外すことができる。このときも、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aがバンド取付部10の上方に向けて回転する際には、回転規制部材20の連結辺部20bに時計バンド8の一端部8aの上面側が当接するので、時計バンド8の一端部8aの回転が規制される。これにより、時計バンド8の一端部8aが必要以上に回転することがないので、腕時計ケース1を腕から良好に取り外せる。
【0064】
この状態で、腕時計ケース1を上向きで卓上に置いた際には、締結部材16を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転が回転規制部材20の連結辺部20bによって規制されていることにより、時計バンド8の一端部8aによって腕時計ケース1が卓上に浮いた状態で弾力的に配置される。
【0065】
このように、この腕時計のバンド取付構造によれば、バンド取付部10が設けられた腕時計ケース1と、バンド取付部10間に一端部8aが配置される時計バンド8と、この時計バンド8の一端部8aの両側にこれを跨いで配置され、腕時計ケース1に対する時計バンド8の回転を抑制する回転規制部材20と、時計バンド8の一端部8aを回転規制部材20と共にバンド取付部10に回転可能に取り付ける締結部材16と、この締結部材16を中心とする時計バンド8と回転規制部材20との回転を規制する回転止め部材22と、を備えていることにより、時計バンド8の回転を確実にかつ良好に規制することができる。
【0066】
すなわち、この腕時計のバンド取付構造では、締結部材16を中心に時計バンド8が回転する際に、回転規制部材20によって腕時計ケース1のバンド取付部10に対する時計バンド8の回転を抑制すると共に、回転止め部材22によって時計バンド8の回転範囲を確実に規制することができる。このため、時計バンド8が軟質の合成樹脂で形成されていても、時計バンド8の回転を確実にかつ良好に規制することができる。
【0067】
この場合、回転止め部材22は、締結部材16を中心とする回転規制部材20の回転を抑制して時計バンド8の回転を規制する構成であるから、腕時計ケース1のバンド取付部10に対する回転規制部材20の回転を回転止め部材22によって抑制して阻止することができ、これにより締結部材16を中心に時計バンド8が回転する際に、回転止め部材22で回転が阻止された回転規制部材20によって、時計バンド8が軟質の合成樹脂で形成されていても、時計バンド8の回転範囲を確実に規制することができる。
【0068】
すなわち、回転規制部材20は、時計バンド8の一端部8aの両側に配置される一対の側辺部20aと、時計バンド8の一端部8aの上面側を跨いで一対の側辺部20aを連結する連結辺部20bとを有し、一対の側辺部20aの肉厚の薄い取付部21が時計バンド8の一端部8aとバンド取付部10との間に配置された状態で締結部材16によってバンド取付部10に回転可能に取り付けられていることにより、時計バンド8の一端部8aが締結部材16を中心に回転する際に、回転規制部材20によって時計バンド8の一端部8aの回転範囲を確実にかつ良好に規制することができる。
【0069】
すなわち、この回転規制部材20は、締結部材16を中心に時計バンド8が回転する際に、時計バンド8の一端部8aの下面がバンド取付部10の厚肉部11に当接する位置と、時計バンド8の一端部8aの上面が回転規制部材20の連結辺部20bに当接する位置との間で、時計バンド8の一端部8aを回転させることにより、時計バンド8の一端部8aの回転範囲を確実にかつ良好に規制することができる。
【0070】
また、このバンド取付構造では、回転止め部材22が、バンド取付部10に設けられたピン取付孔23と、回転規制部材20に設けられてピン取付孔23に同一軸上で対応するピン規制孔24と、ピン取付孔23およびピン規制孔24に挿入するピン部材25とを備えていることにより、ピン部材25をバンド取付部10のピン取付孔23から回転規制部材20のピン規制孔24に挿入するだけの簡単な構造で、回転規制部材20をバンド取付部10に対して確実に位置規制することができ、これによりバンド取付部10に対する回転規制部材20の回転を確実に阻止することができる。
【0071】
この場合、バンド取付部10の取付カバー部13がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されていても、バンド取付部10の補強部材12がステンレスなどの金属で形成され、かつ回転規制部材20がポリアミド系樹脂などの剛性の高い合成樹脂で形成されていることにより、ピン部材25によって回転規制部材20をバンド取付部10に対して確実に位置規制することができ、これによりバンド取付部10に対する回転規制部材20の回転を確実に阻止することができる。
【0072】
また、このバンド取付構造では、締結部材16が、雄ねじ部17a、首部17b、および頭部17cを有する第1のねじ部材17と、この第1のねじ部材17の雄ねじ部17aが螺合する雌ねじ部18bが設けられた軸部18a、首部18c、および頭部18dを有する第2のねじ部材18と、を有していることにより、この締結部材16によって時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10に確実に取り付けることができる。
【0073】
この場合、締結部材16は、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入されて、一対の補強部材12間に配置され、かつ第1のねじ部材17および第2のねじ部材18が挿入する筒状部材19を更に有していることにより、第1のねじ部材17と第2のねじ部材18とを筒状部材19に挿入させて、第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに螺合させて締め付けることにより、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部10に強固に取り付けることができる。
【0074】
すなわち、締結部材16は、第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに螺合させて締め付けると、第1のねじ部材17の頭部17cが一方の取付カバー部13を一方の補強部材12に押し付け、かつ第2のねじ部材18の頭部18dが他方の取付カバー部13を他方の補強部材12に押し付けるので、一対の補強部材12を筒状部材19の両端部に押し付けることができ、これによりバンド取付部10の一対の補強部材12間に時計バンド8の一端部8aを強固に取り付けることができると共に、この筒状部材19に回転規制部材20を確実に取り付けることができる。
【0075】
また、このバンド取付構造では、バンド取付部10の回転止め部材22の各ピン取付孔23が、締結部材16の第1のねじ部材17の頭部17cおよび第2のねじ部材18の頭部18dが対応する各領域E、つまりバンド取付部10の各取付カバー部13の座ぐり部13b内にそれぞれ設けられていることにより、各ピン部材25を第1のねじ部材17の頭部17cと第2のねじ部材18の頭部18dとによってそれぞれ覆うことができる。
【0076】
すなわち、この回転止め部材22の各ピン部材25は、バンド取付部10の各ピン取付孔23と回転規制部材20の各ピン規制孔24とに挿入されて、バンド取付部10に対する回転規制部材20の回転を阻止した状態で、各ピン部材25を第1のねじ部材17の頭部17cおよび第2のねじ部材18の頭部18dで覆うことができるので、各ピン部材25の脱落を防ぎ、かつ各ピン部材25が外部から見えないように隠すことができ、これにより外観的にもデザイン的にも好ましいものを提供することができる。
【0077】
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、この発明を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1図6に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図7に示すように、回転規制部材20の取付部21に設けられた回転止め部材22のピン規制孔30が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態と同じ構成になっている。
【0078】
すなわち、この回転止め部材22のピン規制孔30は、図7に示すように、締結部材16の筒状部材19が挿入する挿入孔21aを中心とする円弧に沿ってピン部材25の外径よりも長く形成されている。この場合、ピン規制孔30は、挿入孔21aを中心とする円弧方向の長さが、ピン部材25の直径の2倍程度以内に形成されていれば良く、好ましくはピン部材25の直径の1.5倍程度の長さに形成されている。これにより、ピン規制孔30は、その内部に挿入されたピン部材25が挿入孔21aを中心とする円弧に沿って予め定められた角度範囲だけ移動するように構成されている。
【0079】
このような腕時計のバンド取付構造では、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、回転止め部材22のピン規制孔30が、挿入孔21aを中心とする円弧に沿ってピン部材25の外径よりも長く形成されていることにより、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aが回転する際に、回転止め部材22のピン部材25をピン規制孔30に沿って予め定められた角度範囲だけ移動させることができる。
【0080】
このため、回転止め部材22のピン規制孔30内でピン部材25が相対的に移動する範囲だけ、締結部材16を中心に回転規制部材20を回転させることができるので、締結部材16を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転範囲を広げることができ、これにより腕に対する時計バンド8の装着性を向上させることができると共に、第1実施形態よりも、より一層、時計バンド8を腕に良好にフィットさせることができる。
【0081】
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、この発明を腕時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合には、図7に示された第2実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図8に示すように、回転止め部材22のピン規制孔30の両端部に第1弾性変形部31と第2弾性変形部32とを設けた構成であり、これ以外は第1、第2の各実施形態と同じ構成になっている。
【0082】
すなわち、この回転止め部材22のピン規制孔30は、第2実施形態と同様、締結部材16の筒状部材19が挿入する挿入孔21aを中心とする円弧に沿ってピン部材25の外径よりも長く形成されている。これにより、ピン規制孔30は、その内部に挿入されたピン部材25が挿入孔21aを中心するとする円弧に沿って予め定められた角度範囲だけ移動するように構成されている。
【0083】
このピン規制孔30の長手方向における両端部には、図8に示すように、第1弾性変形部31と第2弾性変形部32とが設けられている。第1弾性変形部31は、回転規制部材20の取付部21に設けられた挿入孔21aを中心とする図8における時計回り方向に位置するピン規制孔30の端部30aに接近して第1孔部31aを設けることにより、この第1孔部31aとこれに接近するピン規制孔30の端部30aとの間に薄肉部として形成されている。
【0084】
この場合、第1弾性変形部31の第1孔部31aは、図8に示すように、ピン規制孔30の端部30aに接近する個所の内周面が、ピン規制孔30の端部30aの円弧と同じ円弧でほぼ平行に第1孔部31aの内部に向けて突出して形成され、これに対向する個所の内周面がピン規制孔30の端部30aの円弧と同じ円弧でほぼ平行に形成されている。
【0085】
これにより、第1弾性変形部31は、図8に示すように、ピン規制孔30に挿入されたピン部材25が図8において時計回り方向に移動してピン規制孔30の端部30aに押し当てられた際に、ピン規制孔30の端部30aと第1孔部31aとの間に位置する薄肉部が第1孔部31a側に向けて弾性変形するように構成されている。
【0086】
一方、第2弾性変形部32は、図8に示すように、回転規制部材20の取付部21に設けられた挿入孔21aを中心とする図8における反時計回り方向に位置するピン規制孔30の端部30bに接近して第2孔部32aを設けることにより、第1弾性変形部31と同様、第2孔部32aとこれに接近するピン規制孔30の端部30bとの間に薄肉部として形成されている。
【0087】
この場合にも、第2弾性変形部32の第2孔部32aは、図8に示すように、ピン規制孔30の端部30bに接近する個所の内周面が、ピン規制孔30の端部30bの円弧と同じ円弧でほぼ平行に第2孔部32aの内部に向けて突出して形成され、これに対向する個所の内周面がピン規制孔30の端部30bの円弧と同じ円弧でほぼ平行に形成されている。
【0088】
これにより、第2弾性変形部32は、図8に示すように、ピン規制孔30に挿入されたピン部材25が図8において反時計回り方向に移動してピン規制孔30の端部30bに押し当てられた際に、ピン規制孔30の端部30bと第2孔部32aとの間に位置する薄肉部が第2孔部32a側に向けて弾性変形するように構成されている。
【0089】
このような腕時計のバンド取付構造では、第1、第2の各実施形態と同様の作用効果があるほか、締結部材16を中心とする回転規制部材20の回転方向に位置するピン規制孔30の両側に第1弾性変形部31と第2弾性変形部32とが設けられているので、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aが回転して、回転止め部材22のピン部材25がピン規制孔30に沿って予め定められた角度範囲だけ移動した際に、第1弾性変形部31と第2弾性変形部32とのいずれか一方を弾性変形させて、衝撃を緩衝することができる。
【0090】
すなわち、このバンド取付構造では、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aが腕時計ケース1の上方に向けて回転した際に、回転止め部材22のピン部材25がピン規制孔30に沿って予め定められた角度範囲だけ相対的に移動し、このピン規制孔30内を相対的に移動したピン部材25がピン規制孔30の端部30aに押し付けられ、これによりピン規制孔30の端部30aに位置する第1弾性変形部31が第1孔部31a側に向けて弾性変形するので、この第1弾性変形部31の弾性変形によって衝撃を緩衝することができる。
【0091】
同様に、このバンド取付構造では、締結部材16を中心に時計バンド8の一端部8aが腕時計ケース1の下方に向けて回転した際に、回転止め部材22のピン部材25がピン規制孔30に沿って予め定められた角度範囲だけ相対的に移動し、このピン規制孔30内を相対的に移動したピン部材25がピン規制孔30の端部30bに押し付けられ、これによりピン規制孔30の端部30bに位置する第2弾性変形部32が第2孔部32a側に向けて弾性変形するので、この第2弾性変形部32の弾性変形によって衝撃を緩衝することができる。
【0092】
なお、上述した第3実施形態では、回転止め部材22のピン規制孔30がピン部材25の外径よりも長く形成されている場合について述べたが、これに限らず、ピン規制孔は、第1実施形態と同様、その内径がピン部材25の外径と同じ大きさに形成されていても良い。この場合にも、締結部材16が挿入する挿入孔21aを中心とする円弧に沿う方向に位置するピン規制孔の両端部に第1弾性変形部31と第2弾性変形部32とを設ければ良い。
【0093】
また、上述した第1〜第3の各実施形態では、腕時計ケース1のバンド取付部10の両側および回転規制部材20の両側に回転止め部材22をそれぞれ設けた場合について述べたが、これに限らず、腕時計ケース1のバンド取付部10の片側、およびこれに対応する回転規制部材20の片側のみに回転止め部材22を設けた構成であっても良い。
【0094】
また、上述した第1〜第3の各実施形態では、腕時計ケース1のバンド取付部10が、ケース本体2に設けられた一対の補強部材12と、外装ケース3に設けられた取付カバー部13とで、構成されている場合について述べたが、必ずしも一対の補強部材12を用いる必要はなく、ケース本体にバンド取付用の一対の突起部を一体に形成した構成であっても良い。
【0095】
さらに、上述した第1〜第3の各実施形態では、締結部材16が、第1のねじ部材17と、第2のねじ部材18と、筒状部材19とで構成されている場合について述べたが、必ずしも筒状部材19を備えている必要なく、また必ずしも第1のねじ部材17と第2のねじ部材18とで構成されている必要はなく、ばね棒やピンなどのピン部材を用いた構成であっても良い。
【0096】
(第4実施形態)
次に、図9図12を参照して、この発明を腕時計に適用した第4実施形態について説明する。この場合には、図1図6に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図9図12に示すように、腕時計ケース1のバンド取付部40、回転規制部材41、締結部材42、および回転止め部材43が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
【0097】
バンド取付部40は、図10および図12に示すように、ケース本体2の12時側と6時側とに位置する各外側面に一対の取付突起部44がそれぞれケース本体2の外部に向けて突出した状態で一体に形成された構成になっている。すなわち、一対の取付突起部44は、その間に時計バンド8の一端部8aが配置されるように構成されている。この場合、6時側に位置するバンド取付部40の上側に位置するケース本体2の側面上部には、スイッチ釦45が設けられている。
【0098】
また、ケース本体2の外周面を覆う外装ケース3には、図9および図10に示すように、バンド取付部40の一対の取付突起部44をそれぞれ覆う一対の取付カバー部46が一体に形成されている。これら一対の取付カバー部46は、一対の取付突起部44の各外側面に配置されるように構成されている。また、この外装ケース3には、スイッチ釦45が挿入する釦挿入孔47が設けられている。
【0099】
これにより、時計バンド8は、図9図12に示すように、その一端部8aが一対の取付突起部44間に配置された状態で、ケース本体2側に位置する一端部8aの先端部が、図11に示すように、一対の取付カバー部46の間に位置する外装ケース3の下側に食い込んだ状態で、配置されるように構成されている。
【0100】
回転規制部材41は、第1実施形態と同様、ウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなり、図9図11および図12に示すように、時計バンド8の一端部8aの両側に配置される一対の側辺部41aと、時計バンド8の一端部8aの下面側を跨いで一対の側辺部41aを連結する連結辺部41bと、を有している。
【0101】
この回転規制部材41は、図11および図12に示すように、一対の側辺部41aがバンド取付部40の一対の取付突起部44をそれぞれ覆う一対の取付カバー部46の外側に配置された状態で、締結部材42によってバンド取付部40に取り付けられるように構成されている。この場合、連結辺部41bは、時計バンド8の一端部8aの下面から裏蓋5の下面に亘って突出して配置され、これにより時計バンド8の一端部8aと裏蓋5との裏面側を緩衝するように構成されている。
【0102】
締結部材42は、図9図11および図12に示すように、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入する挿入軸部42aと、バンド取付部40の一対の取付突起部44にそれぞれ設けられたねじ孔44aに螺合するねじ部42bと、外装ケース3の一対の取付カバー部46にそれぞれ設けられた第1挿入孔46a、および回転規制部材41の一対の側辺部41aにそれぞれ設けられた第2挿入孔41cに挿入する首部42cと、回転規制部材41をバンド取付部40に向けて押え付ける頭部42dと、を有するねじ部材である。
【0103】
この場合、回転規制部材41は、図9および図12に示すように、一対の側辺部41aそれぞれに締結部材42の首部42cが挿入する小径の第2挿入孔41cと、締結部材42の頭部42dが挿入して配置する大径の座ぐり部41dとが設けられていると共に、これら小径の第2挿入孔41cと大径の座ぐり部41dとが同一軸上に対応して設けられた構成になっている。
【0104】
時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8b、バンド取付部40の一対の取付突起部44にそれぞれ設けられたねじ孔44a、外装ケース3の一対の取付カバー部46にそれぞれ設けられた第1挿入孔46a、回転規制部材41の側辺部41aにそれぞれ設けられた第2挿入孔41c、および回転規制部材41の側辺部41aに設けられた座ぐり部41dは、図12に示すように、それぞれ同一軸上に対応して設けられている。
【0105】
これにより、締結部材42は、図12に示すように、挿入軸部42aが時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入されて、ねじ部42bがバンド取付部40の取付突起部44に設けられたねじ孔44aに螺合されると、首部42cが外装ケース3の取付カバー部46に設けられた第1挿入孔46aと、回転規制部材41の側辺部41aに設けられた第2挿入孔41cとに挿入して、頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aに設けられた座ぐり部41d内に配置されるように構成されている。
【0106】
また、この締結部材42は、図12に示すように、ねじ部42bがバンド取付部40の取付突起部44に設けられたねじ孔44aに螺合して締め付けられると、頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aと外装ケース3の取付カバー部46とをバンド取付部40の取付突起部44に押え付け、この状態で時計バンド8の一端部8aが挿入軸部42aによってバンド取付部40に取り付けられることにより、時計バンド8の一端部8aが挿入軸部42aを中心に回転するように構成されている。
【0107】
一方、回転止め部材43は、図9図11および図12に示すように、バンド取付部40に設けられたピン取付孔43aと、時計バンド8の一端部8aに設けられてピン取付孔43aに同一軸上で対応するピン規制孔48と、ピン取付孔43aおよびピン規制孔48に挿入するピン部材49と、を備え、締結部材42を中心とする時計バンド8の一端部8aの回転を規制するように構成されている。
【0108】
この回転止め部材43は、図11および図12に示すように、締結部材42よりも腕時計ケース1側に位置する時計バンド8の一端部8aの先端部側に位置して設けられている。すなわち、バンド取付部40のピン取付孔43aは、ねじ孔44aよりもケース本体2側でかつ外装ケース3側に位置して設けられている。また、時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48は、ケース本体2側に位置する時計バンド8の一端部8aの先端部側に設けられている。
【0109】
これにより、回転止め部43は、図11および図12に示すように、締結部材42を中心に時計バンド8の一端部8aが回転する際に、腕時計ケース1側に位置する時計バンド8の一端部8aにおける先端部の回転移動を最小限に抑えて、時計バンド8の一端部8aの先端部が外装ケース3の下端部から離脱して、時計バンド8の一端部8aの先端部と外装ケース3の下端部との間に相互の離脱による隙間が生じないように構成されている。
【0110】
この場合、ピン部材49は、図9および図12に示すように、ピン取付孔43aおよびピン規制孔48に挿入する小径の軸部50と、外装ケース3の取付カバー部46に設けられた挿入孔46cおよび回転規制部材41に設けられた凹部51に挿入する大径の頭部52と、を有している。軸部50は、その外径がピン取付孔43aおよびピン規制孔48の各内径と同じ大きさで、軸方向の長さがピン取付孔43aとピン規制孔48との両方の軸方向の長さよりも長く形成されている。
【0111】
頭部52は、図9および図12に示すように、その外径が軸部50の外径よりも少し大きく形成されている。このため、外装ケース3の取付カバー部46に設けられた挿入孔46cは、その内径が頭部52の外径と同じ大きさで、ピン取付孔43aおよびピン規制孔48の各内径よりも少し大きく形成されている。
【0112】
また、この頭部52は、図12に示すように、その軸方向の長さが取付カバー部46に設けられた挿入孔46cの軸方向の長さよりも長く形成されている。これにより、頭部52は、その外端部が回転規制部材41に設けられた凹部51に挿入するように構成されている。この場合、ピン部材49は、軸部50と頭部52との境界に段差部49aが形成されている。
【0113】
一方、ピン部材49の頭部52には、図9および図12に示すように、ピン部材49をピン取付孔43a、ピン規制孔48および挿入孔46cから引き出すための抜出し溝53が設けられている。この抜出し溝53は、ピン部材49をピン取付孔43a、ピン規制孔48および挿入孔46cから引き出す際に、工具(図示せず)が挿入され、この挿入された工具によってピン部材49をピン取付孔43a、ピン規制孔48および挿入孔46cから抜き出せるように構成されている。
【0114】
次に、このような腕時計ケース1に時計バンド8を取り付ける場合について説明する。
この場合には、予め、ケース本体2の外周に外装ケース3を取り付けてケース本体2の外周を覆う。このときには、腕時計ケース1の12時側と6時側との外側部に設けられたバンド取付部40の一対の取付突起部44の各外側面が外装ケース3の一対の取付カバー部46によってそれぞれ覆われる。
【0115】
また、この状態では、取付カバー部46の第1挿入孔46aがバンド取付部40の取付突起部44のねじ孔44aと同一軸上に対応すると共に、取付カバー部46の挿入孔46cがバンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43aと同一軸上に対応する。これにより、ケース本体2の外周に外装ケース3が取り付けられた腕時計ケース1が構成される。
【0116】
そして、この腕時計ケース1のバンド取付部40に時計バンド8を取り付ける。この場合には、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部40の一対の取付突起部44間に配置する。このときには、時計バンド8の一端部8aが一対の取付突起部44間に配置された状態で、ケース本体2側に位置する時計バンド8の一端部8aの先端部が、一対の取付カバー部46の間に位置する外装ケース3の下側に食い込んだ状態で配置される。
【0117】
また、このときには、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bを、バンド取付部40の一対の取付突起部44にそれぞれ設けられた各ねじ孔44aと外装ケース3の一対の取付カバー部46にそれぞれ設けられた各第1挿入孔46aとに、同一軸上に対応させる。また、時計バンド8の一端部8aに設けられたピン規制孔48を、バンド取付部40の一対の取付突起部44にそれぞれ設けられた各ピン取付孔43aと外装ケース3の一対の取付カバー部46にそれぞれ設けられた各挿入孔46cとに、同一軸上に対応させる。
【0118】
この状態で、まず、回転止め部材43のピン部材49の軸部50を外装ケース3の取付カバー部46の挿入孔46cからバンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43aを通して時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48に挿入させて押し込む。すると、ピン部材49は、小径の軸部50がピン取付孔43aおよびピン規制孔48に挿入すると共に、軸部50の先端部がピン規制孔48から突出する。
【0119】
また、このときには、ピン部材49の大径の頭部52が外装ケース3の取付カバー部46の挿入孔46cに挿入し、この頭部52の内端部である段差部49aがバンド取付部40の取付突起部44におけるピン取付孔43aの縁部に当接すると共に、頭部52の外端部が取付カバー部46の挿入孔46cから外部に突出し、頭部52の抜出し溝53が外部に露出する。
【0120】
この状態で、時計バンド8の一端部8aの下側に回転規制部材41を取り付ける。この場合には、時計バンド8の一端部8aの両側に回転規制部材41の一対の側辺部41aを配置すると共に、時計バンド8の一端部8aの下側に連結辺部41bを配置する。このときには、一対の側辺部41aを弾力的に押し広げて外装ケース3の一対の取付カバー部46の外側に配置すると共に、連結辺部41bを時計バンド8の一端部8aの下面から裏蓋5の下面に亘って突出させて配置する。
【0121】
この状態で、一対の側辺部41aにそれぞれ設けられた第2挿入孔41cを一対の取付カバー部46にそれぞれ設けられた第1挿入孔46aに対応させる。これにより、側辺部41aの第2挿入孔41cは、取付カバー部46の第1挿入孔46a、取付突起部44のねじ孔44a、および時計バンド8の貫通孔8bに同一軸上に対応する。また、このときには、取付カバー部46の挿入孔46cから外部に突出した頭部52の外端部を一対の側辺部41aに設けられた凹部51に対応させて挿入させる。
【0122】
これにより、回転止め部材43のピン部材49は、その段差部49aがバンド取付部40の取付突起部44におけるピン取付孔43aの縁部に当接した状態で、頭部52の外端部が回転規制部材41の側辺部41aで覆われる。このため、ピン部材49の頭部52が外装ケース3の取付カバー部46から突出していても、この頭部52の外端部が外部から見えないように覆い隠されると共に、回転規制部材41の側辺部41aによってピン部材49がバンド取付部40の取付突起部44から脱落することがない。
【0123】
そして、締結部材42によって時計バンド8の一端部8aをバンド取付部40に取り付ける。このときには、締結部材42の挿入軸部42aを回転規制部材41の側辺部41aの座ぐり部41dから側辺部41aの第2挿入孔41c、外装ケース3の取付カバー部46の第1挿入孔46a、バンド取付部40の取付突起部44のねじ孔44aを順次通して、時計バンド8の一端部8aの貫通孔8bに挿入させ、この状態でねじ部42bをバンド取付部40の取付突起部44のねじ孔44aに螺合させる。
【0124】
この状態で、締結部材42のねじ部42bをバンド取付部40の取付突起部44のねじ孔44aに螺合して締め付けると、首部42cが外装ケース3の取付カバー部46の第1挿入孔46aと回転規制部材41の側辺部41aの第2挿入孔41cとに挿入して、頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aの座ぐり部41d内に配置され、この状態で頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aと外装ケース3の取付カバー部46とをバンド取付部40の取付突起部44に押え付ける。
【0125】
これにより、時計バンド8の一端部8aが挿入軸部42aを中心に回転可能な状態で挿入軸部42aによってバンド取付部40に取り付けられる。この状態では、回転止め部材43のピン部材49の軸部50が外装ケース3の取付カバー部46の挿入孔46cからバンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43aを通して時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48に挿入されているので、ピン部材49によってバンド取付部40の取付突起部44に対する時計バンド8の一端部8aの回転が確実に阻止される。
【0126】
一方、時計バンド8を腕時計ケース1から取り外す場合には、まず、締結部材42の頭部42dを回してバンド取付部40のねじ孔44aに対する締結部材42のねじ部42bを緩め、バンド取付部40のねじ孔44aから螺脱させる。この状態で、締結部材42の挿入軸部42aを時計バンド8の一端部8aの貫通孔8b、バンド取付部40のねじ孔44a、外装ケース3の取付カバー部46の第1挿入孔46a、回転規制部材41の第2挿入孔41c、および座ぐり部41dから抜き出す。
【0127】
そして、回転規制部材41を時計バンド8から取り外す。このときには、回転規制部材41の一対の側辺部41aを弾力的に押し広げることにより、回転規制部材41の一対の側辺部41aをバンド取付部40の一対の取付突起部44の外側に位置する外装ケース3の一対の取付カバー部46から離脱させることができる。すると、回転止め部材43のピン部材49における頭部52の外端部が外装ケース3の取付カバー部46の外部に露出する。
【0128】
この状態では、ピン部材49の頭部52に設けられた抜出し溝53が外装ケース3の取付カバー部46の外部に露出するので、この抜出し溝53に工具(図示せず)を挿入し、この挿入した工具によってピン部材49をバンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43a、時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48、および外装ケース3の取付カバー部46の挿入孔46cから抜き出す。これにより、時計バンド8の一端部8aが腕時計ケース1のバンド取付部40から取り外せる。
【0129】
次に、このように時計バンド8が取り付けられた腕時計のバンド取付構造の作用について説明する。
腕時計ケース1を腕に取り付ける際には、時計バンド8を腕時計ケース1に対して引っ張っても、バンド取付部40の一対の取付突起部44がケース本体2に一体に形成されていることにより、締結部材42によって時計バンド8の一端部8aをバンド取付部8に強固に取り付けることができるので、時計バンド8によって腕時計ケース1を良好に腕に取り付けることができる。
【0130】
この場合、時計バンド8は、バンド取付部40に締結部材42によって取り付けられていることにより、時計バンド8がウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂で形成されていても、締結部材42によって時計バンド8の一端部8aがバンド取付部40に確実にかつ良好に取り付けられる。このため、時計バンド8が腕時計ケース1に対して引っ張られても、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部40から離脱することがなく、時計バンド8によって腕時計ケース1を良好に腕に取り付けることができる。
【0131】
すなわち、締結部材42は、挿入軸部42aを時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入させた状態で、ねじ部42bをバンド取付部40に設けられたねじ孔44aに螺合させて締め付けることにより、首部42cが外装ケース3の取付カバー部46に設けられた第1挿入孔46aと回転規制部材41の側辺部41aに設けられた第2挿入孔41cとに挿入した状態で、頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aと外装ケース3の取付カバー部46とをバンド取付部40に向けて押え付けるので、時計バンド8の一端部8aがバンド取付部40に確実にかつ強固に取り付けられる。
【0132】
一方、このようにバンド取付部40に取り付けられた時計バンド8を腕に取り付ける際には、時計バンド8の一端部8aが締結部材42の挿入軸部42aを中心に弾性変形して、時計バンド8が腕にフィットして装着する。このときには、締結部材42の挿入軸部42aを中心に時計バンド8の一端部8aが回転しようとしても、回転止め部材43によって時計バンド8の一端部8aの回転が規制される。
【0133】
すなわち、回転止め部材43のピン部材49がバンド取付部40に設けられたピン取付孔43aと時計バンド8の一端部8aに設けられピン規制孔48とに挿入されていることにより、時計バンド8の一端部8aが締結部材42の挿入軸部42aを中心に回転しようとしても、時計バンド8の一端部8aの回転が規制される。また、時計バンド8の一端部8aが締結部材42を中心にバンド取付部40の下方に向けて弾性変形する際には、回転規制部材41の連結辺部41bが裏蓋5の下面に当接するので、時計バンド8の一端部8aの弾性変形が規制される。
【0134】
このように、この腕時計のバンド取付構造によれば、第1実施形態と同様、締結部材42を中心に時計バンド8の一端部8aが回転する際に、回転規制部材41によって腕時計ケース1に対する時計バンド8の回転を抑制すると共に、回転止め部材43によって時計バンド8の回転範囲を確実に規制することができる。このため、時計バンド8が軟質の合成樹脂で形成されていても、時計バンド8の回転を確実にかつ良好に規制することができる。
【0135】
この場合、回転止め部材43は、バンド取付部40の取付突起部44に設けられたピン取付孔43aと、時計バンド8の一端部8aに設けられてピン取付孔43aに同一軸上で対応するピン規制孔48と、ピン取付孔43aおよびピン規制孔48に挿入するピン部材49と、を備えていることにより、ピン取付孔43aおよびピン規制孔48に挿入したピン部材49によって、時計バンド8の一端部8aが締結部材42を中心にバンド取付部40に対して回転するのを確実に規制することができる。
【0136】
また、この回転止め部材43は、締結部材42よりも時計バンド8の一端部8aにおける腕時計ケース1側に位置する先端側に設けられていることにより、時計バンド8の一端部8aが締結部材42を中心に回転する際に、腕時計ケース1側に位置する時計バンド8の一端部8aにおける先端側の回転移動を最小限に抑えることができる。
【0137】
このため、この回転止め部43は、締結部材42を中心に時計バンド8の一端部8aが回転する際に、時計バンド8の一端部8aにおける先端部の回転移動を最小限に抑えることができるので、時計バンド8の一端部8aの先端部が外装ケース3の下端部から離脱するのを防ぐことができ、これにより時計バンド8の一端部8aの先端部と外装ケース3の下端部との間に相互の離脱による隙間が生じないようにすることができる。
【0138】
この場合、ピン部材49は、バンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43a、および時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48に挿入する小径の軸部50と、回転規制部材41に設けられた凹部51に挿入する大径の頭部52と、を有していることにより、大径の頭部52の内端部である段差部49aをバンド取付部40の取付突起部44におけるピン取付孔43aの縁部に当接させることができると共に、頭部52の外端部を回転規制部材41の側辺部41aで覆って抑えることができる。
【0139】
このため、ピン部材49は、その軸方向にガタツクことがないばかりか、頭部52が外装ケース3の取付カバー部46から外部に突出していても、この頭部52の外端部が外部から見えないように回転規制部材41の側辺部41aによって覆い隠すことができると共に、回転規制部材41の側辺部41aによってピン部材49がバンド取付部40の取付突起部44から脱落するのを確実に阻止することができる。
【0140】
また、ピン部材49の頭部52には、ピン部材49をバンド取付部40の取付突起部44のピン取付孔43a、時計バンド8の一端部8aのピン規制孔48、および外装ケース3の取付バー部46の挿入孔46cから引き出すための抜出し溝53が設けられていることにより、ピン部材49をピン取付孔43a、ピン規制孔48および挿入孔46cから引き出す際に、抜出し溝53に工具(図示せず)を挿入することができるので、この挿入された工具によってピン部材49をピン取付孔43a、ピン規制孔48および挿入孔46cから簡単にかつ容易に抜き出すことができる。
【0141】
さらに、この腕時計のバンド取り付け構造では、締結部材42が、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入する挿入軸部42aと、バンド取付部40に設けられたねじ孔44aに螺合するねじ部42bと、外装ケース3の取付カバー部46に設けられた第1挿入孔46aおよび回転規制部材41に設けられた第2挿入孔41cに挿入する首部42cと、回転規制部材41をバンド取付部40に向けて押え付ける頭部42dと、を有していることにより、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部40に簡単にかつ確実に取り付けることができる。
【0142】
すなわち、この締結部材42は、挿入軸部42aを時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入させて、ねじ部42bをバンド取付部40の取付突起部44に設けられたねじ孔44aに螺合させて締め付けると、頭部42dが回転規制部材41の側辺部41aと外装ケース3の取付カバー部46とをバンド取付部40の取付突起部44に押え付けることができる。
【0143】
このため、時計バンド8の一端部8aをバンド取付部40に簡単にかつ確実に取り付けることができると共に、時計バンド8の一端部8aに設けられた貫通孔8bに挿入した挿入軸部42aを中心に時計バンド8の一端部8aをバンド取付部40に回転可能な状態で確実にかつ良好に取り付けることができる。
【0144】
なお、上述した第4実施形態では、締結部材42が、時計バンド8の貫通孔8bに挿入する挿入軸部42aと、バンド取付部40のねじ孔44aに螺合するねじ部42bと、外装ケース3の第1挿入孔46aおよび回転規制部材41の第2挿入孔41cに挿入する首部42cと、回転規制部材41をバンド取付部40に向けて押え付ける頭部42dと、を有している場合について述べたが、これに限らず、例えば第1実施形態と同じ締結部材16を用いても良い。
【0145】
この場合には、第1実施形態と同様、締結部材16の第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを回転規制部材41の一方の側辺部41aの第2挿入孔41caから外装ケース3の第1挿入孔46aおよびバンド取付部のねじ孔44aを通して時計バンド8の貫通孔8bに挿入させる。
【0146】
同様に、第2のねじ部材18の軸部18aを回転規制部材41の一方の側辺部41aの第2挿入孔41caから外装ケース3の第1挿入孔46aおよびバンド取付部のねじ孔44aを通して時計バンド8の貫通孔8bに挿入させる。この状態で、第1のねじ部材17の雄ねじ部17aを第2のねじ部材18の雌ねじ部18bに螺合させて締め付ければ良い。
【0147】
また、上述した第1〜第4の各実施形態では、腕時計のバンド取付構造に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えば腕などの人体に装着して使用する血圧計や脈拍計などの電子機器に適用することができるほか、鞄やバッグなどにも適用することができる。
【0148】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0149】
(付記)
請求項1に記載の発明は、バンド取付部が設けられたケースと、前記バンド取付部間に一端部が配置されるバンドと、前記バンドの前記一端部を跨いで配置され、前記ケースに対する前記バンドの回転を抑制する回転規制部材と、前記バンドの前記一端部を前記回転規制部材と共に前記バンド取付部に回転可能に取り付ける締結部材と、前記締結部材を中心とする前記時計バンドの回転を規制する回転止め部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0150】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材は、前記締結部材を中心とする前記回転規制部材の回転を抑制して前記バンドの回転を規制することを特徴とするバンド取付構造である。
【0151】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のバンド取付構造において、前記回転規制部材は、前記バンドの前記一端部の両側に配置される一対の側辺部と、前記バンドの前記一端部の面側を跨いで前記一対の側辺部を連結する連結辺部とを有し、前記一対の側辺部が前記バンドの前記一端部と前記バンド取付部との間に配置された状態で前記締結部材によって前記バンド取付部に取り付けられていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0152】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材は、前記バンド取付部に設けられた取付孔と、前記回転規制部材に設けられて前記取付孔に同一軸上で対応する規制孔と、前記取付孔および前記規制孔に挿入するピン部材と、を備えていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0153】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記締結部材は、雄ねじ部および頭部を有する第1のねじ部材と、前記第1のねじ部材の前記雄ねじ部が螺合する雌ねじ部および頭部を有する第2のねじ部材と、を有していることを特徴とするバンド取付構造である。
【0154】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のバンド取付構造において、前記バンド取付部に設けられた前記回転止め部材の前記取付孔は、前記締結部材の前記第1のねじ部材の前記頭部および前記第2のねじ部材の前記頭部が対応する各領域内にそれぞれ設けられていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0155】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材の前記規制孔は、前記締結部材を中心とする円弧に沿って前記ピン部材の外径よりも長く形成されていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0156】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記締結部材を中心とする前記回転規制部材の回転方向に位置する前記規制孔の両端部には、弾性変形部が設けられていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0157】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材は、前記バンド取付部に設けられた取付孔と、前記バンドの前記一端部に設けられて前記取付孔に同一軸上で対応する規制孔と、前記取付孔および前記規制孔に挿入するピン部材と、を備え、前記締結部材を中心とする前記バンドの回転を規制することを特徴とするバンド取付構造である。
【0158】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のバンド取付構造において、前記回転止め部材は、前記締結部材よりも前記バンドの前記一端部における前記ケース側に位置する先端側に設けられていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0159】
請求項11に記載の発明は、請求項9または請求項10に記載のバンド取付構造において、前記ピン部材は、前記取付孔および前記規制孔に挿入する軸部と、前記回転規制部材に設けられた凹部に挿入する頭部と、を有していることを特徴とするバンド取付構造である。
【0160】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のバンド取付構造において、前記ピン部材の前記頭部には、前記ピン部材を前記取付孔および前記規制孔から引き出すための抜出し部が設けられていることを特徴とするバンド取付構造である。
【0161】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項4および請求項9〜請求項12のいずれかに記載のバンド取付構造において、前記締結部材は、前記バンドの前記一端部に設けられた貫通孔に挿入する挿入軸部と、前記バンド取付部に設けられたねじ孔に螺合するねじ部と、前記回転規制部材に設けられた挿入孔に挿入する首部と、前記回転規制部材を前記バンド取付部に向けて押え付ける頭部と、を有していることを特徴とするバンド取付構造である。
【0162】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜請求項13のいずれかに記載されたバンド取付構造を備えていることを特徴とする腕時計である。
【符号の説明】
【0163】
1 腕時計ケース
2 ケース本体
3 外装ケース
8 時計バンド
8a 一端部
8b 貫通孔
10、40 バンド取付部
12 補強部材
13、46 取付カバー部
13a 挿入孔
13b 座ぐり部
14 ねじ取付孔
16、42 締結部材
17 第1のねじ部材
17a 雄ねじ部
17b 首部
17c 頭部
18 第2のねじ部材
18a 軸部
18b 雌ねじ部
18c 首部
18d 頭部
19 筒状部材
20、41 回転規制部材
20a 側辺部
20b 連結辺部
21 取付部
22、43 回転止め部材
23、43a ピン取付孔
24、30、48 ピン規制孔
25、49 ピン部材
31 第1弾性変形部
32 第2弾性変形部
42a 挿入軸部
42b ねじ部
42c 首部
42d 頭部
44 取付突起部
44a ねじ孔
49a 段差部
50 軸部
51 凹部
52 頭部
53 抜出し溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12