(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された玩具では、操作部が操作されて演出が実行された後、操作部が再び操作されても演出が再度実行されることはない。操作部の操作により一度実行された演出を再度実行させるには、再び周辺部材の閉鎖部材を閉鎖状態にして演出が出力される前の状態に戻す必要があり、興趣をそがれる。
【0006】
本発明は、興趣性が高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る玩具は、主玩具体と、前記主玩具体に着脱可能に取り付けられる副玩具体と、を備え、前記副玩具体は、被駆動部と、前記被駆動部が1回駆動される毎に表示を変化させる表示部と、を有し、前記主玩具体は、操作部と、当該主玩具体に取り付けられた前記副玩具体の前記被駆動部に係合可能であり、前記操作部において所定の操作がされる毎に前記被駆動部を1回駆動する中継部と、を有することを特徴とする
。また、本発明に係る玩具は、主玩具体と、前記主玩具体に着脱可能に取り付けられる副玩具体と、を備え、前記副玩具体は、窓を有する外殻と、被駆動部と、前記外殻に収容され、前記被駆動部が1回駆動される毎に前記窓を通して視認される表示を変化させる表示部と、を有し、前記主玩具体は、操作部と、該主玩具体に取付けられた前記副玩具体の前記被駆動部に係合可能であり、前記操作部において所定の操作がされる毎に前記被駆動部を1回駆動する中継部と、を有し、前記副玩具体の前記表示部は、環状に並ぶ複数の表示面を含み、前記被駆動部が1回駆動される毎に複数の前記表示面の並びの中心軸まわりに所定角度回転されて前記窓に臨む表示面が切り替わることにより前記窓を通して視認される表示を変化させ、前記操作部において所定の操作がされる毎に前記主玩具体に取り付けられた前記副玩具体の前記被駆動部が1回駆動され、前記副玩具体の前記表示部が所定角度回転されて前記窓に臨む表示面が切り替わることにより前記窓を通して視認される表示が変化することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る玩具においては、前記主玩具体は、動作部と、前記動作部を動作させるための動作情報を記憶した動作情報記憶部と、前記操作部が操作される毎に、前記動作情報を前記動作情報記憶部から読み出し、読み出した前記動作情報に基づいて前記動作部を動作させる動作制御部と、をさらに有するようにしても良い。
【0009】
また、本発明に係る玩具においては、前記表示部は、環状に並ぶ複数の表示面を含み、前記被駆動部が1回駆動される毎に複数の前記表示面の並びの中心軸まわりに所定角度回転されて表示を変化させてもよい
。
【0010】
また、本発明に係る玩具においては、前記被駆動部は、前記中心軸と同軸の環状且つのこぎり波状に形成された第1カム部、及び前記中心軸と同軸の環状且つ三角波状に形成された第2カム部を有し、前記表示部と一体に回転されるカムと、前記中継部の移動に応じて前記中心軸に沿って並進移動され、並進移動に伴って前記第1カム部を摺動する第1フォロアと、前記中心軸に沿って移動可能に設けられ、前記カムの回転に伴って前記第2カム部を摺動する第2フォロアと、前記第2フォロアを前記中心軸に沿って前記第2カム部に押し付ける付勢部材と、を含んでもよい
。
【0011】
また、本発明に係る玩具においては、前記副玩具体は、該副玩具体の種類情報を保持した情報保持部をさらに有し、前記主玩具体は、動作部と、該主玩具体に取り付けられた前記副玩具体の前記種類情報保持部から前記種類情報を取得する種類情報取得部と、前記動作部を動作させるための動作情報であって、前記種類情報に対応付けられる動作情報を記憶した動作情報記憶部と、前記種類情報取得部によって取得された前記種類情報に対応する前記動作情報を前記動作情報記憶部から読み出し、前記操作部が操作される毎に、読み出した前記動作情報に基づいて前記動作部を動作させる動作制御部と、をさらに有してもよい
。
【0012】
また、本発明に係る玩具においては、前記表示部は、環状に並ぶ複数の表示面を含み、前記被駆動部が1回駆動される毎に複数の前記表示面の並びの中心軸まわりに所定角度回転されて表示を変化させてもよい
。
【0013】
また、本発明に係る玩具においては、前記被駆動部は、前記中心軸と同軸の環状且つのこぎり波状に形成された第1カム部、及び前記中心軸と同軸の環状且つ三角波状に形成された第2カム部を有し、前記表示部と一体に回転されるカムと、前記中継部の移動に応じて前記中心軸に沿って並進移動され、並進移動に伴って前記第1カム部を摺動する第1フォロアと、前記中心軸に沿って移動可能に設けられ、前記カムの回転に伴って前記第2カム部を摺動する第2フォロアと、前記第2フォロアを前記中心軸に沿って前記第2カム部に押し付ける付勢部材と、を含んでもよい
。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、興趣性が高い玩具を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1及び
図2は、本発明の実施形態を説明するための、玩具の主玩具体の一例を示し、
図3及び
図4は、本発明の実施形態を説明するための、玩具の副玩具体の一例を示す。
【0017】
玩具は、主玩具体2と、主玩具体2に着脱可能に取り付けられる副玩具体3とからなる。主玩具体2は、使用者の腰部に装着可能なベルトとして構成されており、副玩具体3は、使用者が把持可能なボールとして構成されている。
【0018】
主玩具体2は、バックル本体10と、バックル本体10の前面を覆うカバー11と、操作部としてのハンドル12とを有する。
【0019】
カバー11は、バックル本体10の前面を露呈させるように、開閉可能にバックル本体10に支持されている。カバー11が開かれた状態で露呈するバックル本体10の前面には、副玩具体3が取り付けられる取付部13が設けられている。カバー11には、副玩具体3が取付部13に取り付けられ且つカバー11が閉じられた状態で、副玩具体3をカバー11の外側から覗かせる窓14が設けられている。
【0020】
ハンドル12は、ベルトとして構成される主玩具体2が使用者の胴に装着された状態で胴囲に沿う左右方向に移動可能にバックル本体10に支持されており、バックル本体10から引き出され、またバックル本体10に押し込まれるように操作される。なお、本実施形態においては、ハンドル12、すなわち、操作部の移動方向を左右方向としたがこれに限られない。例えば、所定の第1方向と、当該第1方向とは異なる第2方向としてもよい。
【0021】
副玩具体3は、略球形状に形成された外殻30と、外殻30に収容された表示部31と、表示部31の表示を変化させる被駆動部32と、種類情報保持部33とを有する。
【0022】
外殻30には表示部31を外殻30の外側から覗かせる窓34が設けられている。副玩具体3が主玩具体2の取付部13に取り付けられ且つ主玩具体2のカバー11が閉じられた状態で、表示部31は、窓34及びカバー11に設けられた窓14を通して視認可能とされる。
【0023】
表示部31は、窓34を通して視認される表示を変化可能に構成されている。表示部31及び表示部31の表示を変化させる被駆動部32の詳細については後述する。
【0024】
副玩具体3は、表示部31の表示の組み合わせが互いに異なる複数の種類が用意されており、種類情報保持部33には副玩具体3の種類に対応する種類情報が保持されている。図示の例では、種類情報保持部33は、外殻30の下部に設けられた複数の突起35によって構成され、突起35の数及び配置によって種類情報が保持されている。
【0025】
主玩具体2の取付部13には、取付部13に取り付けられた副玩具体3の種類情報保持部33から種類情報を取得する種類情報取得部15が設けられている。図示の例では、種類情報取得部15は、副玩具体3が取付部13に取り付けられるのに伴って種類情報保持部33の突起35によってそれぞれ押圧される複数のスイッチ部16によって構成され、押圧されたスイッチ部16の数及び配置によって種類情報を取得する。
【0026】
なお、副玩具体3の種類情報は、例えばバーコードやドットコードなどの光学的に読み取られる形態で種類情報保持部33に保持されていてもよく、RFID(Radio Frequency IDentification)などの電磁波を用いて読み取られる形態で種類情報保持部33に保持されていてもよい。主玩具体2の種類情報取得部15には、種類情報保持部33における種類情報の保持形態に対応した読取手段が設けられる。
【0027】
そして、主玩具体2は、例えばスピーカ等の発音体やLED(Light Emitting Diode)等の発光体からなる動作部17を有し、音声や光などを用いた演出を出力可能に構成されており、出力可能な演出として、副玩具体3の種類毎に異なる演出が用意され、取付部13に取り付けられている副玩具体3の種類に対応した演出がハンドル12に対する操作に応じて主玩具体2から出力される。
【0029】
主玩具体2は、上述した操作部としてのハンドル12及び種類情報取得部15と、演出を出力する動作部17と、動作情報記憶部18と、動作制御部19と、を備えている。
【0030】
動作部17は、上述したとおり、例えばスピーカ等の発音体やLED(Light Emitting Diode)等の発光体を含み、音声や光を用いた演出を出力する。
【0031】
動作情報記憶部18は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成され、動作制御部19によって実行されるプログラムや、動作部17の動作情報を記憶している。動作情報は、副玩具体3の種類情報に対応付けて記憶されている。
【0032】
動作制御部19は、例えばマイクロプロセッサなどの処理装置を含み、動作情報記憶部18に記憶されたプログラムに従って動作する。そして、動作制御部19は、種類情報取得部15によって取得された種類情報を認識し、認識した種類情報に応じた動作情報を動作情報記憶部18から読み出し、読み出した動作情報に基づいて動作部17を動作させる。
【0033】
本例において、動作情報には、第1演出としての変身待機演出と、第2演出としての変身演出と、第3演出としての必殺技待機演出と、第4演出としての必殺技発動演出とが含まれるものとし、動作制御部19は、取付部13に対する副玩具体3の取り付けやハンドル12の操作に応じて、第1演出〜第4演出のうちのいずれか一つの演出を選択して動作部17を動作させる。
【0034】
図6は、動作制御部19が実行する処理のフローを示す。
【0035】
主玩具体2の動作制御部19は、まず、取付部13に対する副玩具体3の取り付けを検出する(ステップS1)。取付部13に対する副玩具体3の取り付けは、例えば取付部13の種類情報取得部15に設けられた複数のスイッチ部16のいずれかが押圧されることによって検出される。
【0036】
副玩具体3の取り付けを検出した場合に(ステップS1:YES)、動作制御部19は、取り付けられた副玩具体3の種類情報であって種類情報取得部15によって取得された種類情報を認識し(ステップS2)、認識した種類情報に対応した動作情報を動作情報記憶部18から読み出す(ステップS3)。
【0037】
併せて、動作制御部19は、読み出した動作情報に含まれる第1〜第4演出の選択に用いられるフラッグM,Nを初期化(M=False、N=False)する(ステップS4)。
【0038】
そして、動作制御部19は、読み出した動作情報に含まれる第1演出としての変身待機演出を選択し、さらに、ハンドル12の操作(例えば、ハンドル121をバックル本体10から引き出す操作、第1の方向への操作)を検出する(ステップS5)。ハンドル12の操作が検出されない場合(ステップS5:No)、ハンドル12の操作の検出を繰り返す。ハンドル12の操作が検出されると(ステップS5:Yes)、変身待機演出を動作部17に出力させる(ステップS6)。なお、ハンドル12の操作は、例えばスイッチなどを用いて適宜検出される。
【0039】
次いで、動作制御部19は、ハンドル12の操作(例えば、ハンドル12をバックル本体10に押し込む操作、第1の方向とは異なる第2の方向への操作)を検出する(ステップS7)。
【0040】
ハンドル12の操作が検出されない場合に(ステップS7:No)、動作制御部19は、副玩具体3の取り外しを検出し(ステップS8)、副玩具体3の取り外しが検出されるまで、ハンドル12の操作の検出及び副玩具体3の取り外しの検出を繰り返す。
【0041】
上記ステップS7にてハンドル12の操作を検出した場合に(ステップS7:Yes)、動作制御部19はフラッグMを参照する(ステップS9)。
【0042】
フラッグMの値が上記ステップS4にて設定された“False”であるものとして、動作制御部19は、第2演出としての変身演出を選択し、変身演出を動作部17に出力させる(ステップS10)。そして、動作制御部19は、フラッグMの値を“True”に設定する(ステップS11)。
【0043】
変身演出が出力された後に、ステップS7にてハンドル12の操作(例えば、ハンドル12をバックル本体10から引き出す操作、第1の方向への操作)を検出した場合に、動作制御部19は、フラッグMを参照する(ステップS9)。上記ステップS11にてフラッグMの値が“True”に設定されていることから、動作制御部19は、続いてフラッグNを参照する(ステップS12)。
【0044】
フラッグNの値が上記ステップS4にて設定された“False”であるものとして、動作制御部19は、第3演出としての必殺技待機演出を選択し、必殺技待機演出を動作部17に出力させる(ステップS13)。そして、動作制御部19は、フラッグNの値を“True”に設定する(ステップS14)。
【0045】
必殺技待機演出が出力された後に、ステップS7にてハンドル12の操作(例えば、ハンドル12をバックル本体10に押し込む操作、第1の方向とは異なる第2の方向への操作)を検出した場合に、動作制御部19は、フラッグMを参照する(ステップS9)。上記ステップS11にてフラッグMの値が“True”に設定されていることから、動作制御部19は、続いてフラッグNを参照する(ステップS12)。
【0046】
さらに上記ステップS14にてフラッグNの値が“True”に設定されていることから、動作制御部19は、第4演出としての必殺技発動演出を選択し、必殺技発動演出を動作部17に出力させる(ステップS15)。そして、動作制御部19は、フラッグNの値を“False”に設定する(ステップS16)。
【0047】
以後、ステップS7にてハンドル12の操作を検出する毎に(すなわち、ハンドル12をバックル本体10から引き出す操作、または、ハンドル12をバックル本体10に押し込む操作のいずれかを検出する毎に、つまり、第1の方向への操作、または、第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出する毎に)、動作制御部19は、フラッグNを参照して、必殺技待機演出と必殺技発動演出とを交互に選択し、必殺技待機演出と必殺技発動演出とを交互に動作部17に出力させる。
【0048】
以上のハンドル12の操作に応じた演出出力の処理に併せて、取付部13に取り付けられている副玩具体3は、窓34を通して視認される表示部31の表示をハンドル12の所定の操作の度に変化させる。以下、表示部31の表示を変化させる構成について説明する。
【0049】
図7及び
図8は、主玩具体2の内部機構を示し、
図9及び
図10は、副玩具体3の表示部31及び被駆動部32の構成を示す。
【0050】
主玩具体2は、操作部としてのハンドル12を引き出す操作(第1の方向への操作)および押し込む操作(第1の方向とは異なる第2の方向への操作)がされる度に移動される中継部20をさらに有する。ハンドル12は、左右方向に取付部13の側方に配置されており、中継部20は、取付部13の後側に配置され、左右方向に延びている。中継部20のハンドル12側の端部はハンドル12に連結されており、中継部20はハンドル12と一体に左右方向に移動される。
【0051】
そして、中継部20のハンドル12側とは反対側の端部には押圧部21が設けられている。押圧部21は、取付部13のハンドル12側とは反対側の側方に配置されており、ハンドル12がバックル本体10から引き出されるのに伴って取付部13の側方から取付部13の上方に前進され、ハンドル12がバックル本体10に押し込まれるのに伴って取付部13の上方から取付部13の側方に後退される。
【0052】
副玩具体3の表示部31は、複数の表示面を含む。図示の例では四つの表示面31a,31b,31c,31dが設けられており、これらの表示面31a,31b,31c,31dが中心軸Aまわりに環状に並べられて構成されている。表示面31a,31b,31c,31dには、絵柄などによって構成される互いに異なる表示が施されている。
【0053】
被駆動部32は、中心軸Aまわりに表示部31と一体に回転されるカム36と、第1フォロア40及び第2フォロア41とを含み、カム36は第1カム部37と第2カム部38とを有する。
【0054】
第1カム部37には、中心軸Aまわりに螺旋状に延びる複数のカム面37aが設けられており、第1カム部37は、全体として中心軸Aと同軸の環状且つのこぎり波状に形成されている。カム面37aは、表示部31における表示面と同数設けられ、図示の例では、略90°おきに四つ設けられている。
【0055】
第2カム部38には、中心軸Aまわりに螺旋状に延びる複数のカム面38a及びカム面38aとは逆巻きで中心軸Aまわりに螺旋状に延びる複数のカム面38bが交互に設けられており、第2カム部38は、全体として中心軸Aと同軸の環状且つ三角波状に形成されている。カム面38a及びカム面38bは、それぞれ表示部31における表示面と同数設けられ、図示の例では、略90°おきに四つずつ設けられている。
【0056】
第1フォロア40は、第1カム部37に対向して配置されており、第1カム部37のカム面37aにそれぞれ当接可能な複数の摺動部42を有する。そして、第1フォロア40は、外殻30に固定される支持枠43によって中心軸Aに沿って並進移動可能に支持されている。
【0057】
第1フォロア40には外殻30の外側に突出するキャップ44が一体に固定され、キャップ44が中心軸Aに沿って外殻30に押し込まれることにより、第1フォロア40もまた中心軸Aに沿って第1カム部37側に移動され、第1フォロア40の摺動部42が第1カム部37のカム面37aにそれぞれ当接する。
【0058】
支持枠43とキャップ44との間にはバネ45が介装されており、中心軸Aに沿って外殻30に押し込まれたキャップ44はバネ45によって反対方向に付勢される。
【0059】
副玩具体3が主玩具体2の取付部13に取り付けられた状態で、キャップ44は主玩具体2の中継部20の押圧部21に対向して配置される。そして、主玩具体2のハンドル12がバックル本体10から引き出されて押圧部21が取付部13の上方に前進されると、キャップ44は押圧部21と係合し、押圧部21によって外殻30に押し込まれる。また、ハンドル12がバックル本体10に押し込まれて押圧部21が取付部13の側方に後退されると、バネ45によって付勢されたキャップ44は外殻30の外側に突出する。つまり、主玩具体2のハンドル12においてバックル本体10から引き出されて、再び押し込まれる操作がされる毎に、中継部20は、押圧部21を介して、キャップ44を外殻30に押し込み、再び外郭30の外側に突出させるというように、外郭30に対して1回往復移動させる。
【0060】
第2フォロア41は第2カム部38に対向して配置されており、第2カム部38のカム面38a,38bにそれぞれ当接可能な複数の摺動部46を有する。そして、第2フォロア41は、外殻30に固定される支持枠47によって中心軸Aに沿って並進移動可能に支持されている。
【0061】
また、支持枠47にはキャップ48が一体に固定され、キャップ48と第2フォロア41との間には付勢部材としてのバネ49が介装されている。第2フォロア41はバネ49によって中心軸Aに沿って第2カム部38側に付勢されており、第2フォロア41の摺動部46は第2カム部38のカム面38a又はカム面38bにそれぞれ当接する。
【0062】
図11から
図14は、副玩具体3の表示部31及び被駆動部32の動作を示す。
【0063】
図11に示す状態において、表示部31の表示面31a,31b,31c,31dのうち、表示面31aに施された表示が副玩具体3の窓34を通して視認されるものとする。
【0064】
図12に示すように、主玩具体2のハンドル12がバックル本体10から引き出され、キャップ44が外殻30に押し込まれると、第1フォロア40の摺動部42は、カム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aをそれぞれ摺動する。
【0065】
カム36が回転されるのに伴い、第2フォロア41の摺動部46は、中心軸Aに沿って第2カム部38側とは反対側に向けて第2フォロア41を後退させながら、第2カム部38のカム面38aをそれぞれ摺動する。
【0066】
図13に示すように、主玩具体2のハンドル12がバックル本体10から完全に引き出され、キャップ44が外殻30に完全に押し込まれた時点で、第2フォロア41の摺動部46は、第2カム部38のカム面38aを乗り越え、カム面38aに連なるカム面38b上に配置される。
【0067】
そして、主玩具体2のハンドル12がバックル本体10に押し込まれ、バネ45によって付勢されたキャップ44が外殻30の外側に突出すると、キャップ44と一体に移動される第1フォロア40の摺動部42と第1カム部37のカム面37aとの当接が解除される。
【0068】
図14に示すように、第1フォロア40の摺動部42と第1カム部37のカム面37aとの当接が解除されるのに伴い、バネ49によって付勢された第2フォロア41の摺動部46は、カム36を回転させながら、第2カム部38のカム面38bをそれぞれ摺動する。
【0069】
以上により、カム36及びカム36と一体に回転される表示部31は略90°回転され、副玩具体3の窓34を臨む表示面が表示面31aから表示面31bに切り替わり、窓34を通して視認される表示部31の表示が変化する。
【0070】
そして、第1カム部37に対する第1フォロア40の関係、及び第2カム部38に対する第2フォロア41の関係は、カム36が略90°回転される前と後とで同じとなっている。よって、バックル本体10から引き出され、再びバックル本体10に押し込まれるというようなハンドル12における所定の操作がされる毎に、キャップ44が外殻30に押し込まれ、第1フォロア40の摺動部42がカム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aを摺動していき、カム36が回転されるのに伴い、第2フォロア41の摺動部46は、中心軸Aに沿って第2カム部38側とは反対側に向けて第2フォロア41を後退させながら、第2カム部38のカム面38aを摺動し、再びキャップ44が外殻30から外側に突出することで、キャップ44と一体に移動される第1フォロア40の摺動部42と第1カム部37のカム面37aとの当接が解除され、これに伴い、バネ49によって付勢された第2フォロア41の摺動部46が、カム36を回転させながら、第2カム部38のカム面38bをそれぞれ摺動する、という被駆動部32における1回の駆動が行なわれ、この1回の駆動によって、表示部31が略90°回転されて副玩具体3の窓34を臨む表示面が順次切り替わり、窓34を通して視認される表示部31の表示が変化する。つまり、この実施形態において、「キャップ44が外殻30に押し込まれ、第1フォロア40の摺動部42がカム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aを摺動していき、カム36が回転されるのに伴い、第2フォロア41の摺動部46は、中心軸Aに沿って第2カム部38側とは反対側に向けて第2フォロア41を後退させながら、第2カム部38のカム面38aを摺動し、再びキャップ44が外殻30から外側に突出することで、キャップ44と一体に移動される第1フォロア40の摺動部42と第1カム部37のカム面37aとの当接が解除され、これに伴い、バネ49によって付勢された第2フォロア41の摺動部46が、カム36を回転させながら、第2カム部38のカム面38bをそれぞれ摺動すること」が、本発明にいう「被駆動部が1回駆動される」ことに相当し、ハンドル12が「バックル本体10から引き出され、再びバックル本体10に押し込まれること」が、本発明にいう操作部における「所定の操作」に相当する。
【0071】
このように、主玩具体2のハンドル12における所定の操作毎に(例えば、ハンドル12を引き出し、押し込むという1往復の操作毎に)、副玩具体3の表示部31の表示を変化させることができ、玩具の興趣性を高めることができる。さらに、主玩具体2のハンドル12の操作毎に、主玩具体2から異なる演出が出力されるので、副玩具体3の表示部31の表示が変化するのと合わさって、玩具の興趣性を一層高めることができる。
【0072】
なお、本実施形態においては、ハンドル12が引き出され、再び押し込まれるという1往復の「所定の操作」(操作部が第1の方向へ操作され、その後、第1の方向とは異なる第2の方向へ操作されるという「所定の操作」)毎に、中継部20が被駆動部32を1回駆動し、被駆動部32が1回駆動される毎に、表示部31が略90°回転されて副玩具体3の窓34を臨む表示面が順次切り替わり、窓34通して視認される表示部31の表示が変化するようにしているが、本発明はこの実施形態に限られるものではない。例えば、被駆動部32においてキャップ44が外殻30に押し込まれ、第1フォロア40の摺動部42がカム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aを摺動していくことで、表示部31が略90°回転されて副玩具体3の窓34を臨む表示面が順次切り替わり、窓34を通して視認される表示部31の表示が変化するようにして、ハンドル12が引き出される操作1回毎に(操作部における第1の方向への操作毎に)、中継部20が、キャップ44を外殻30に押し込み、第1フォロア40の摺動部42がカム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aを摺動していくように、被駆動部32を1回駆動し、このように被駆動部32が1回駆動される毎に、表示部31が略90°回転されて副玩具体3の窓34を臨む表示面が順次切り替わり、窓34通して視認される表示部31の表示が変化するようにしてもよい。この実施形態においては、「キャップ44が外殻30に押し込まれ、第1フォロア40の摺動部42がカム36を回転させながら、第1カム部37のカム面37aを摺動していくこと」が、本発明にいう「被駆動部が1回駆動される」ことに相当し、ハンドル12が「バックル本体10から引き出されること(第1の方向への操作)」が、本発明にいう操作部における「所定の操作」に相当する。