特許第6738846号(P6738846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738846
(24)【登録日】2020年7月22日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   A61J 7/00 20060101AFI20200730BHJP
【FI】
   A61J7/00 C
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-45856(P2018-45856)
(22)【出願日】2018年3月13日
(65)【公開番号】特開2019-154808(P2019-154808A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2019年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000129057
【氏名又は名称】株式会社カナエ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】田中 勝人
【審査官】 小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−188186(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/176196(WO,A1)
【文献】 特開平03−256876(JP,A)
【文献】 特開昭61−185267(JP,A)
【文献】 特表2005−522300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 7/00
B65D 83/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PTPシートが配置されるシート配置部と、該シート配置部に配置されたPTPシートから排出される被収容物を収容する収容部と、を備え、
前記収容部は、
前記被収容物を通過させて外部に排出する通過排出部と、
前記被収容物の前記通過排出部における通過を検出するセンサと、
前記被収容物を保持する保持部を有し、前記通過排出部において前記被収容物を前記保持部によって保持しながら前記通過排出部を通過させる搬送部と、を備える容器。
【請求項2】
前記搬送部が、前記通過排出部における前記センサによる前記被収容物の通過が検出される領域であるセンサ検出領域の上流側からの前記被収容物の通過を規制する第1規制部と、前記センサ検出領域を通過した前記被収容物の逆流による再通過を規制する第2規制部と、を有する請求項1に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被収容物が収容されたPTPシートが配置されるシート配置部と、該シート配置部に配置された前記PTPシートから排出される前記被収容物を収容する収容部とを備え、前記収容部は、前記被収容物の排出を検出するセンサを備える容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被収容物が収容されたPTPシートが配置されるシート配置部と、該シート配置部に配置された前記PTPシートから排出される前記被収容物を収容する収容部とを備え、前記収容部は、前記被収容物の排出を検出するセンサを備える容器が用いられている。このような容器によれば、シート配置部に配置されたPTPシートから排出される被収容物は、収容部に収容され、収容部から排出されるときにセンサによって検出される。
【0003】
このような容器として、特許文献1には、PTPシートが配置されるシート配置部と、該シート配置部に配置されたPTPシートから排出される薬剤たる被収容物を収容する収容部とを備え、前記収容部は、前記被収容物を外部に排出するための排出開口が形成されている排出部と、前記排出開口を開閉可能に覆う蓋部と、該蓋部の開閉動作を検出するセンサと、該センサから出力される信号を記録する記録部とを備える容器(服薬記録器)が記載されている。このような容器によれば、シート配置部に配置されたPTPシートから排出されて収容部に収容された被収容物は、排出部に誘導され、蓋部が開かれると外部に連通する排出開口を通過し、取り出される。このとき、センサが蓋部の開閉動作を検出し、記録部がセンサから出力される信号を記録する。このようにして記録された情報は、容器から被収容物が排出されたことを確認するために利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−188186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載された容器では、センサは、薬剤たる被収容物の取り出しとは関係のない不用意な蓋部の開閉動作も検出するため、被収容物の取り出しに関する情報が不正確になるという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑み、被収容物が取り出されたことをより正確に検出することができる容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る容器は、PTPシートが配置されるシート配置部と、該シート配置部に配置されたPTPシートから排出される被収容物を収容する収容部と、を備え、
前記収容部は、
前記被収容物を通過させて外部に排出する通過排出部と、
前記被収容物の前記通過排出部における通過を検出するセンサと、
前記被収容物を保持する保持部を有し、前記通過排出部において前記被収容物を前記保持部によって保持しながら前記通過排出部を通過させる搬送部と、を備える。
【0008】
斯かる構成によれば、シート配置部に配置されたPTPシートから排出されて収容部に収容された被収容物は、保持部に保持されながら搬送部によって通過排出部を通過し、取り出される。また、センサが通過排出部における被収容物の通過を検出する。被収容物が通過排出部を通過するとき、被収容物は保持部によって保持されているため、被収容物が不用意に動いて複数回センサによって検出されることが抑制される。従って、正確に被収容物の取り出しを検出することができる。
【0009】
また、本発明に係る容器は、
前記搬送部が、センサ検出領域の内側からの前記被収容物の通過を規制する第1規制部と、前記センサ検出領域を通過した前記被収容物の逆流による再通過を規制する第2規制部とを有してもよい。
【0010】
斯かる構成によれば、PTPシートから排出された収容部内の被収容物は、第1規制部によって通過排出部におけるセンサ検出領域への内側からの不用意な進入が規制され、また、センサ検出領域を通過した被収容物は、第2規制部によってセンサ検出領域への逆流による再通過が規制されるため、被収容物が複数回センサによって検出されることをより確実に抑制することができる。従って、より正確に被収容物の取り出しを検出することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上の通り、本発明によれば、被収容物が取り出されたことをより正確に検出することができる容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る容器を示す概略斜視図である。
図2】第1実施形態に係る容器にPTPシートが配置された状態を示す概略斜視図である。
図3】PTPシートの平面図である。
図4】第1実施形態に係る容器にPTPシートが固定された状態を示す概略斜視図である。
図5】被収容物が収容部に向かってPTPシートから排出された状態を示す図4のV−V線断面図である。
図6】被収容物が搬送部によって保持部に保持されながら通過排出部を通過する状態を示す正面部側から見た通過排出部の平面図であり、(a)は搬送部の第1状態を示し、(b)は保持部がセンサ検出領域に配されている状態を示し、(c)は搬送部の第2状態を示す。
図7】被収容物が搬送部によって保持部に保持されながら通過排出部を通過する状態を示す搬送部の図2のVII−VII線断面図であり、(a)は搬送部の第1状態を示し、(b)は保持部がセンサ検出領域に配されている状態を示し、(c)は搬送部の第2状態を示す。
図8】第2実施形態に係る容器を示す概略斜視図である。
図9】第3実施形態に係る容器を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る容器について説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る容器1は、PTPシート30が配置されるシート配置部10と、シート配置部10に開閉可能に取り付けられている蓋体20と、シート配置部10に配置されたPTPシート30から排出される被収容物311を収容する収容部11と、を備える。
【0015】
容器1は、内部に中空の空間を有する直方体状に形成されている。容器1は、直方体状であるため、互いに対向する面部を一つの対とすると、三つの対をなす面部を有する。このうち、最も面積の大きい対の面部の一つにシート配置部10が形成されている。ここで、シート配置部10が形成されている面部を正面部10とし、正面部10と対になっている面部を背面部12とする。また、残りの対をなす面部のうち、より面積の大きい対をなす面部を一対の側面部13、より面積の小さい対をなす面部の一方を上面部14、他方を下面部15とする。
【0016】
本実施形態においては、図3に示すような従来公知のPTPシート30を適用することができる。PTPシート30は、一面側に複数の開口33が形成され且つ内部に被収容物311が収容される複数のポケット313と、複数の開口33の周縁から延設されているフランジ部312とを有するシート状の基材31と、基材31の前記一面側に接着されていることによって複数の開口33を塞いでいるシート状の蓋材32とを備える。
尚、図3において、(a)が前記一面側を示し、(b)がもう一方の面側を示す。
【0017】
被収容物311としては、医薬品又はサプリメント等の錠剤又はカプセル等が挙げられる。
【0018】
図2に示すように、シート配置部10には、PTPシート30が、PTPシート30の蓋材32が対向するように配置される。
【0019】
シート配置部10には、PTPシート30から排出される被収容物311を通過させる複数の通過開口101が形成されている。複数の通過開口101は、PTPシート30における複数の開口33のそれぞれが対応する形状、大きさ及び配置になるように構成されている。
このような構成によれば、PTPシート30から被収容物311を排出させるとき、ポケット313を押圧する力によって、PTPシート30が容器1の内部に向かって折れ曲がることを抑制することができる。従って、PTPシート30から被収容物311を排出させ易くなる。
【0020】
蓋体20は、シート配置部10に開閉可能に取り付けられている。蓋体20は、長方形状の平板である。蓋体20には、蓋体20が閉じられたときに、PTPシート30における複数のポケット313のそれぞれが配される複数の第1収容開口21が形成されている。複数の第1収容開口21は、蓋体20が閉じられた状態において、複数の通過開口101のそれぞれが対応する形状、大きさ及び配置になるように形成されている。
このような構成によれば、図4に示すように、蓋体20が閉じられると、PTPシート30のフランジ部312がシート配置部10と蓋体20との間に挟まれるようにして固定される。従って、PTPシート30から被収容物311を排出させるとき、ポケット313を押圧する力によって、PTPシート30がシート配置部10において位置ずれすることを抑制することができ、PTPシート30から被収容物311を排出させ易くなる。
【0021】
収容部11は、シート配置部10に配置されたPTPシート30から排出される被収容物311を収容する。
図1及び図5に示すように、収容部11には、中空の空間が形成されている。収容部11は、中空の空間にPTPシート30から排出される被収容物311を受け、被収容物311が移動可能な大きさを有する。
【0022】
収容部11は、被収容物311を通過させて外部に排出する通過排出部111と、被収容物311の通過排出部111における通過を検出するセンサ112と、を備える。
【0023】
通過排出部111は、側面部13、上面部14又は下面部15(本実施形態では下面部15)に沿うようにして形成されている通路111aを有し、通路111aにはセンサ112に検出された被収容物311を外部に排出させるための排出開口111bが形成されている。通路111aの内周縁部にセンサ112が設けられている。これによって、通過排出部111には、被収容物311がセンサ112によって検出されるセンサ検出領域112cが形成されている。通路111aのセンサ検出領域112cは、一つの被収容物311が通過可能な大きさに設定されていることが好ましい。これによって、センサ検出領域112cにおいて、被収容物311を一つずつ通過させることができるため、被収容物311を一つずつ検出することができる。
【0024】
排出開口111bは、一つの被収容物311が通過可能な大きさ及び形状を有する。排出開口111bは、被収容物311がセンサ検出領域112cを通過した後に外部に排出される位置に形成されている。例えば、本実施形態においては、排出開口111bは、センサ検出領域112cの下流側においてセンサ検出領域112cに隣接する位置(本実施形態では背面部12)に形成されている。
【0025】
センサ112としては、例えば、被収容物311の通過排出部111における通過を、非接触状態にて検出することができる光電センサを用いることができる。このような光電センサとしては、レーザーセンサ等を用いることができる。本実施形態においては、透過検出型レーザーセンサが使用されている。レーザーセンサは、レーザー光を投光する投光部112aと、投光部112aから投光されたレーザー光を受光する受光部112bとを有し、投光部112a及び受光部112bは、通過排出部111における通路111aの内周縁部において互いに対向する位置に配されている。透過検出型のレーザーセンサによれば、収容部11に収容された被収容物311がセンサ検出領域112cを通過するときに、被収容物311によってレーザー光の一部が遮られ、受光部112bによって受光されるレーザー光の量が減少する。このレーザー光の量の減少が、被収容物311の通過として検出される。
【0026】
収容部11は、収容部11の中央部から通過排出部111に向かって縮径するように形成された誘導部113であって、PTPシート30から排出された被収容物311を通過排出部111に誘導する誘導部113を有してもよい。
収容部11が誘導部113を有することによって、容器1の外面の一の面(本実施形態においては下面部15)を水平となるように配したときに、被収容物311を通過排出部111にスムーズに移動させることができる。
【0027】
収容部11は、被収容物311を保持する保持部114aを有し、通過排出部111において被収容物311を保持部114aによって保持しながら通過排出部111を通過させる搬送部114を備える。
搬送部114が保持部114aを有することによって、被収容物311は保持部114aによって保持されて、センサ検出領域112cを通過するため、被収容物311が不用意に動いて複数回センサによって検出されることを抑制することができる。従って、正確に被収容物311の取り出しを検出することができる。
【0028】
搬送部114は、収容部11内の被収容物311を保持するために保持部114aに受け入れる第1状態と、保持した被収容物311を外部に排出するために保持部114aから解放する第2状態とをとり得るように構成されている。搬送部114は、第1状態において、センサ検出領域112cの内側からの被収容物311の通過を規制する第1規制部114cと、第2状態において、センサ検出領域112cを通過した被収容物311の逆流による通過を規制する第2規制部114dとを有する。
図6(a)及び図7(a)に示すように、第1状態においては、第1規制部114cがセンサ検出領域112cに配される。また、図6(c)及び図7(c)に示すように、第2状態においては、第2規制部114dがセンサ検出領域112cに配される。尚、図6(b)及び図7(b)は、保持部114aがセンサ検出領域112cに配されている状態を示す。
このような構成によれば、PTPシート30から排出された被収容物311は、第1規制部114cによって、通過排出部111におけるセンサ検出領域112cへの内側からの不用意な進入が規制される。また、センサ検出領域112cを通過した被収容物311は、第2規制部114dによって、センサ検出領域112cへの逆流による再通過が規制される。従って、被収容物311が複数回センサ112によって検出されることをより確実に抑制することができる。
さらに、第2規制部114dは、通路111aに沿って延在し、第2状態においては、被収容物311がセンサ検出領域112cに進入することを遮るように配されている。従って、誤ってPTPシート30から二つ以上の被収容物311を排出させた場合であっても、一つ目の被収容物311を搬送している間、二つ目の被収容物311は、第2規制部114dによってセンサ検出領域112cへの進入が規制される。従って、確実に、一つずつ被収容物311をセンサ112に検出させることができる。
【0029】
搬送部114は、収容部11の外側から操作するための搬送レバー114eを有する。図2に示すように、搬送レバー114eは、第1規制部114cから、下面部15に形成されている搬送用開口16を経由して、収容部11の外部に延在している。搬送レバー114eを搬送用開口16内においてスライドさせ、搬送部114を第1状態から第2状態へ変化させることによって、被収容物311を搬送することができる。
【0030】
搬送部114は、通路111aに沿ってスライド可能な帯状体を備え、帯状体に被収容物311を収納可能な空間が形成されていることによって保持部114aが構成されている。帯状体は、レーザー光を遮ることがないように、スライドする方向に延在するスリット114bを有している。スリット114bは、被収容物311が保持部114aから入り込まない大きさ及び形状に設定されている。
このような構成によれば、センサ112が上記のような光電センサの場合、搬送部114が投光部112aから投光される光を遮らないようにすることができる。
【0031】
保持部114aは、一つの被収容物311を保持可能な大きさ及び形状を有する。これによって、誤ってPTPシート30から二つ以上の被収容物311を排出させた場合であっても、センサ検出領域112cにおいて一つずつ被収容物311を通過させることができる。従って、被収容物311の数に対応した検出回数とすることができるため、より正確に被収容物311の取り出しを検出することができる。
【0032】
容器1は、他の任意の構成要素を格納するための格納部40(図示せず)を備えていてもよい。格納部40の大きさは、任意の構成要素を格納できるように、適宜設定される。
【0033】
任意の構成要素としては、例えば、センサ112のための電源、センサ112の検出信号を記録する記録部等が挙げられる。このような構成要素を含む場合、格納部40には、電源を交換したり、端子を通じて外部機器と接続したりするための開口が設けられてもよい。
【0034】
容器1は、厚紙によって製造することができる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料などによって製造してもよい。
【0035】
以上のように、容器1は、従来の容器が備えるような複雑な構成を有していないため、製造費用を抑制することができる。
【0036】
次に、本実施形態に係る容器1の使用例について説明する。
【0037】
図1図4に示すように、PTPシート30を、PTPシート30の複数の開口33と通過開口101とがそれぞれ対向するようにシート配置部10に配置し、複数のポケット313が複数の第1収容開口21にそれぞれ嵌合するように蓋体20を閉じ、シート配置部10と蓋体20との間にPTPシート30を固定する。
次に、図5に示すように、PTPシート30から被収容物311を排出させ、収容部11に落下させる。そして、図6に示すように、下面部を水平に配することによって、誘導部113を経由して被収容物311を通過排出部111に誘導し、保持部114aに保持させる。続いて、搬送部114の搬送レバー114eを操作し、搬送部114を第1状態から第2状態に変化させることによって、被収容物311を通過排出部111において移動させる。このとき、センサ112が、センサ検出領域112cを通過する被収容物311を検出する。被収容物311は、通過排出部111が第2状態に変化すると同時に、排出開口111bから排出され、取り出される。
【0038】
次に、本発明の第2実施形態について、図8を参照しながら説明する。本実施形態においては、蓋体20における複数の第1収容開口21は、長孔状に形成されている。従って、蓋体20が閉じられた状態において、一つの第1収容開口21にPTPシート311における複数(本実施形態においては二つ)のポケット313が配される。このような構成によれば、PTPシート30をシート配置部10と蓋体20との間に挟み込み易くなる。
【0039】
次に、本発明の第3実施形態について、図9を参照しながら説明する。本実施形態においては、蓋体20は、2枚のシートが折り畳まれて構成されており、内側の空間内にスライド可能に収容されているスライド部材22を備えている。スライド部材22は、外部から操作するために外部に延在している摘み部222を有し、複数の第1収容開口21それぞれと連通する複数の第2収容開口221が形成されている。
このような構成によれば、摘み部222をスライドさせると、スライド部材22も摘み部222に連動して蓋体20の内側の空間内をスライドする。これによって、複数の第1収容開口21と複数の第2収容開口221とのそれぞれの重複部分を拡大又は縮小させることができる。より具体的には、複数の第1収容開口21の開口径がPTPシート30のポケット313の外周よりも大きい場合、上記重複部分を縮小させることによって、複数のポケット313を複数の第1収容開口21及び複数の第2収容開口221のそれぞれの開口端縁に当接させることができる。これによって、各ポケットが蓋体20によって固定されるため、ポケット313を押圧するときに、押圧力によってPTPシート30がシート配置部10において位置ずれすることを抑制することができる。従って、PTPシート30から被収容物311を排出させ易い。また、ポケット313の形状及び大きさの異なるPTPシート30を適用し得る容器1を提供することができる。
【0040】
尚、本発明に係る容器は、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係る容器は、上記の作用効果によって限定されるものではない。本発明に係る容器は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0041】
1:容器、
10:シート配置部、
11:収容部、101:通過開口、111:通過排出部、111a:通路、111b:排出開口、112:センサ、112a:投光部、112b:受光部、112c:センサ検出領域、113:誘導部、114:搬送部、114a:保持部、114b:スリット、114c:第1規制部、114d:第2規制部、114e:搬送レバー
12:背面部
13:側面部
14:上面部
15:下面部
16:搬送用開口、
20:蓋体、21:第1収容開口、22:スライド部材、221:第2収容開口、222:摘み部
30:PTPシート、31:基材、311:被収容物、312:フランジ部、313:ポケット、32:蓋材、33:開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9