(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のゲーム用物品の移動操作を宣言する音声及び前記第2のゲーム用物品の移動操作を指示する音声は、対象のゲーム用物品を指定する音声と、該対象のゲーム用物品を載置するベースシート部品上のマスを指定する番地情報と、を含む請求項5または6に記載のゲーム玩具。
前記出力手段は、前記ゲームについて管理されている前記ゲーム盤上に載置された前記ゲーム用物品それぞれの前記番地情報を示す音声を、所定の時間間隔で定められるタイミングとなった場合、前記ゲームについて予め定められた進行状況に至った場合、及び前記取得手段が前記プレイヤからの載置状況の通知要求に係る音声を取得した場合、の少なくともいずれかで出力する請求項5乃至7のいずれか1項に記載のゲーム玩具。
前記出力手段は、前記管理手段によって前記第1のゲーム用物品の操作が反映された前記ゲームの進行状況に基づいて、前記第2のゲーム用物品の操作に係る音声を構成し、出力する請求項10に記載のゲーム玩具。
前記第1のゲーム用物品に対応付けられたゲーム要素の攻撃及び防御の少なくともいずれかの行動を指示は、該行動の対象となる前記第1のゲーム用物品と前記第2のゲーム用物品とが、前記ゲーム盤上における載置位置が所定の関係を満たす場合においてのみ、受け付け可能に制御される請求項16に記載のゲーム玩具。
前記音声処理装置は、前記ゲームに係る処理のプログラム、該ゲームに係るシナリオの情報、及び該ゲームに登場する前記ゲーム用物品に対応付けられたゲーム要素の情報、の少なくともいずれかを保有する外部装置と通信する通信手段をさらに備え、
前記管理手段は、前記通信手段を介して前記外部装置から取得された情報に基づいて、前記ゲームに係る処理を実行する請求項9乃至17のいずれか1項に記載のゲーム玩具。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム玩具の一例としての、ゲーム盤と、該ゲーム盤上に載置可能なコマと、音声の入出力機能を備える装置とを含んで構成されるゲーム玩具に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、ゲーム盤を用いて行われるゲームの少なくとも2人のプレイヤについて、一方のプレイヤのコマの操作に係る入力音声を処理し、他方のプレイヤ(参加プレイヤ)のコマの操作に係る入力音声を出力することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0012】
《ゲーム玩具の構成》
以下、本実施形態のゲーム玩具の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態の玩具を構成するゲーム盤100とその上に載置されたコマ200群の斜視図、及び音声の入出機能を備える音声処理装置としてのスマートスピーカ300を含んでいる。
【0013】
ゲーム盤100は、ゲームプレイ時にはコマ200を載置可能に構成された平面を提供するものであり、本実施形態では携帯性を考慮して、折り畳み可能なシート状で形成されるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施においてゲーム盤100はシート状に限られるものではなく、ゲームプレイ時にコマ200を載置可能な平面を提供するものであれば、板状に形成されるものであってもよい。
【0014】
ゲームプレイ時においてゲーム盤100は、
図2に示されるようにコマ200の載置や移動の目安であるマスが予め印刷されたベースシート部品101と、該ベースシート部品101上に配置する個別シート部品102とで構成される。ここで、ベースシート部品101とは、本実施形態のゲーム玩具において、コマ200を用いてプレイ可能なゲームについて、
図2(a)に示されるような汎用的なゲームフィールドを示すものである。本実施形態のゲーム玩具は、複数種類のシナリオを遊ぶことが可能なように、
図2(b)に示されるようなベースシート部品101の上に配置可能な種々の形状の個別シート部品102が設けられている。個別シート部品102をベースシート部品101上に配置することで、
図2(c)に示されるようにコマの移動可能範囲を制限したり、マスにおける効果を変える等、ゲーム性を異ならせたシナリオでのプレイが可能となる。
【0015】
ベースシート部品101に設けられているマスは、本実施形態では
図2(a)に示されるように同形同大の六角形を有している。また、個別シート部品102は、
図2(b)に示されるように、マスと同形同大の六角形を1以上組み合わせた形状に構成されているものであってよく、ベースシート部品101に配置する際には、
図2(c)に示されるように、マスを覆うよう構成されている。
【0016】
ベースシート部品101への個別シート部品102の配置は、ゲームのシナリオごとに定められており、プレイヤは、ゲームプレイに先立ち、例えば説明書等を参照してシナリオについて定められた位置に個別シート部品102を配置することで、該シナリオ用のゲーム盤100を構成することができる。
【0017】
コマ200は、
図1に示したように、ゲームに登場するゲーム要素としてのキャラクタを模した、3次元形状の外観を有する立体造形物で構成される。コマ200は、3次元形状を有するものである必要はないが、興趣性を高める、判別性を高めるとの観点では好ましい。なお、本実施形態ではコマ200は、ゲームに登場するキャラクタに対応付けられているものとし、該キャラクタの外観を有するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、コマ200に対応付けられているゲーム要素は、キャラクタ以外のアイテムや建造物等、ゲームに登場するいずれの要素であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
スマートスピーカ300は、音声入出力機能を備えた装置であり、本実施形態のゲームを実現し、かつプレイヤの興趣性を高める役割を担う。後述する通り、本実施形態のゲーム玩具は、複数のプレイヤ間で行われる対戦ゲームを実現するものであるが、これをプレイするにあたり、複数人の人間がプレイヤとして集う必要はない。ボードゲームのような対戦ゲームは、基本的には対戦相手のプレイヤが参加しないとプレイできないものであったが、本実施形態のゲーム玩具では、スマートスピーカ300が相手プレイヤとなってゲームに参加することが可能に構成されており、プレイヤが1人であってもゲームのプレイが可能に構成されている。
【0019】
〈スマートスピーカの機能構成〉
ここで、スマートスピーカ300の機能構成について、
図3のブロック図を参照して商才を説明する。
【0020】
制御部301は、例えばCPUであり、スマートスピーカ300が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部301は、例えば記録媒体302に記録されている各ブロックの動作プログラムや本発明のゲーム玩具を使用した対戦ゲームの実現に係るアプリケーション(ゲームアプリケーション)のプログラムを読み出し、メモリ303に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0021】
記録媒体302は、例えば不揮発性メモリやHDD等の恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体302は、スマートスピーカ300が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等や、本実施形態のゲームアプリケーションに係るプログラム及び該アプリケーションに係るゲーム進行に使用されるシナリオデータや各キャラクタについて定められたパラメータ等の情報を記録する。メモリ303は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ303は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0022】
ここで、本実施形態に係るゲームアプリケーションは、実行されることで、ゲーム玩具を使用して行われる対戦ゲームの進行を管理し、各コマ200に対応付けられたキャラクタの状況管理や対戦ゲームの演出を実現する。また、プレイヤが1人である使用態様においても対戦ゲームが実現されるよう、所定の行動決定処理に基づいて対戦相手たる相手プレイヤを仮想的に用意し、所謂CPU対戦を実現するものとする。
【0023】
音声取得部304は、スマートスピーカ300の音声検出可能範囲において発せられた音声をマイク310を介して検出して取得し、音声信号として出力する。本実施形態ではスマートスピーカ300が音声検出機能を有しているものとし、音声取得部304は、音声が検出されるたびに、これを音声信号として出力するものとして説明するが、所定の操作入力がなされた場合に検出を開始するよう構成されているものであってもよい。
【0024】
認識部305は、音声取得部304から出力された音声信号を解析することで、検出された音声の内容を認識する。本実施形態ではスマートスピーカ300が内容を認識する音声は、対戦ゲームの進行に用いられるものであり、認識部305は、プレイヤの発声に係る音声信号が取得された場合に、該音声信号を解析して内容を認識し、対戦ゲームに係る所定の構文が含まれる場合にこれに応じて対応する処理の実行命令を出力可能であればよい。
【0025】
なお、ゲーム玩具の使用環境下において生じる音声は、必ずしもプレイヤの発した音声に限られるものではない。例えば、同一のゲーム玩具を用いてプレイしている他のプレイヤが周囲に存在する場合、同居者等のゲームプレイと無関係の人間が周囲に存在する場合等において、認識部305が現在実行している対戦ゲームの真のプレイヤにより発せられた音声を正確に認識できない可能性がある。故に、対戦ゲームをプレイする真のプレイヤにより発せられた音声を他人により発せられた音声の、認識部305による認識精度を向上させるべく、真のプレイヤの発声を予めサンプリングして該プレイヤの音声特徴情報を格納しておき、音声信号が得られた際に、該音声特徴情報に合致するプレイヤの音声を抽出して認識に用いるようにしてもよい。
【0026】
また、よりプレイヤの音声の認識精度を向上させるため、常時音声を検出して内容を認識し、発せられた音声が、特定の操作の宣言または行動を指示する、ゲーム操作に係るものであるか否かの判断を行うのではなく、ゲーム操作に係る音声を発すべきタイミングを指示するものとしてもよい。即ち、対戦ゲーム中において、プレイヤによるゲーム操作に係る音声の入力を要する所定のタイミングに至った場合に、音声取得部304は音声の検出を行い、認識部305はその後得られた音声信号について解析及び認識を行うように構成されてもよい。本実施形態のゲーム玩具では、簡単のため、制御部301は対戦ゲームにおいてプレイヤによる音声入力が必要となるタイミングとなった際に、音声取得部304及び認識部305を動作させるよう制御するものとする。
【0027】
出力制御部306は、スピーカ320を介して行う、スマートスピーカ300からの音声出力を制御する。本実施形態では出力制御部306は、ゲームアプリケーションの実行中において対戦ゲームに係る音声を出力するものとして説明するが、スピーカ320から出力する音声はこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。
【0028】
操作入力部307は、例えばボタン等のスマートスピーカ300が有するユーザインタフェースである。操作入力部307は、ユーザによりなされた操作入力を検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部301に出力する。
【0029】
通信部308は、スマートスピーカ300が有する、他の装置との通信を行うための通信インタフェースである。通信部308は、有線無線を問わず、所定の通信方式により例えばネットワークを介して外部機器に接続し、データの送受信を行う。
【0030】
本実施形態では、対戦ゲームの実現に必要となるゲームアプリケーションの実行プログラム、及び該アプリケーションに係るシナリオデータや各キャラクタのパラメータの情報等は、スマートスピーカ300と通信可能に構成された外部装置(不図示)に保有されており、制御部301はプレイの開始に先立ち、通信部308を介して外部装置からそれらを取得し、記録媒体302またはメモリ303に格納しているものとする。そして、例えばゲーム開始を要求する音声が発せられた際には、制御部301はゲームアプリケーションプログラムを実行し、選択されたシナリオについて、該シナリオに登場するキャラクタの情報(キャラクタについて定められた移動可能数や各種ゲームパラメータを含む)を用いた対戦ゲームの進行制御を行う。
【0031】
なお、本実施形態では、これらの情報は全て外部装置から受信するものとして説明するが、外部装置はこのうち少なくともいずれかを保有し、スマートスピーカ300から取得可能に構成されていればよい。あるいは、スマートスピーカ300には、実行プログラムやシナリオデータ及びキャラクタの情報が、予め記録媒体302に格納されていてもよく、このような態様においては、通信を介して情報取得を行わずとも、本発明が実現可能であることは容易に理解されよう。
【0032】
《ゲーム概要》
次に、本実施形態のゲーム玩具を用いることでプレイ体験が提供される、プレイヤと、この他ゲームに参加する参加プレイヤ(相手プレイヤ)との間で行われる対戦ゲームの概要について、以下に説明する。
【0033】
ゲーム盤100上にはプレイヤと相手プレイヤのそれぞれに関連付けられた1以上のコマ200が載置され、各プレイヤについてなされた操作に基づいて、それらがゲーム盤100上に設けられたマスを基準として移動することができる。またコマ200の各々には対戦ゲームに登場するキャラクタが対応付けられており、対戦ゲーム中、該キャラクタとして機能させることができる。即ち、各プレイヤは、自身に関連付けられたコマ200の操作として、各コマに対応付けられたキャラクタについて設けられた行動をとらせることができる。対戦ゲームは、このようなコマ200に対する移動操作及び該行動指示(総じてコマ200に係る操作)によって進行する。
【0034】
より詳しくは、対戦ゲームは、進行中、プレイヤの行動ターンと相手プレイヤの行動ターンとが交互に発生するターン制を採用する。各プレイヤは、自身の行動ターンにおいて、自身に関連付けられたコマ200を、ゲーム盤上において移動操作する、あるいは対戦相手に対応付けられたコマ200に対する攻撃行動または防御行動をとるよう指示することができる。ここで、行動ターン中に発生した行動については、該行動について定められたタイミングで、該行動を解決する処理が制御部301によってなされる。
【0035】
本実施形態のゲーム玩具において、スマートスピーカ300は、所謂対戦ゲームの語り手やゲームマスターとして機能するものであり、対戦ゲームについて選択されたシナリオに応じて対戦ゲームの進行を行い、行動ターンの入れ替え、発生した行動に基づく各コマ200(キャラクタ)の状態管理、及びゲーム演出を行って、興趣性の高いプレイ体験を提供する。
【0036】
以下、本実施形態のゲーム玩具を用いて、人間である1人のプレイヤが、単独で該対戦ゲームをプレイする態様について説明する。
【0037】
対戦ゲームをプレイするシナリオが選択されると、制御部301は、該シナリオに対応するゲームの処理プログラムを実行し、対戦ゲームのプレイ中、基本的にはシナリオに従って対戦ゲームの進行を管理する。ゲーム玩具においてプレイ可能なシナリオは、複数種類設けられており、シナリオの各々について、使用するコマ200及びその初期載置位置と、ゲーム盤100のベースシート部品101上に配置して使用する個別シート部品102及びその配置と、が設定されているものとする。これらの情報は、例えば別途提供される取扱説明書等に記載されているものであってもよいし、シナリオ確定後にスピーカ320を介してスマートスピーカ300から音声によってアナウンスされるものであってもよい。本実施形態では簡単のため、プレイヤが、プレイするシナリオについて、必要なコマ200の用意及び個別シート部品102のベースシート部品101への配置を対戦ゲームの開始前に行い、その完了後にプレイするシナリオを指定することで、制御部301に対応の処理プログラムを実行させるものとする。
【0038】
なお、本実施形態においてシナリオの選択は、プレイヤがシナリオ名を読み上げることで可能に構成されていてよく、該読み上げた音声が音声取得部304により検出され、認識部305によって解析されて認識されることによって、制御部301が選択されたシナリオの情報を把握可能であるものとする。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、シナリオの決定は、所定のユーザインタフェースへの操作入力がなされることによって行われるものであってもよいし、抽選処理によって行われるものであってもよい。
【0039】
また、プレイするシナリオについて、使用するコマ200と、使用する個別シート部品102及びその配置の情報を、スマートスピーカ300が音声出力することによりアナウンスする態様について上述したが、本実施形態のゲーム玩具において、スマートスピーカ300がゲーム準備のために行う音声出力はこれに限られるものではない。例えば、スマートスピーカ300は、対戦ゲームのルール説明、チュートリアル、コマ200として設けられた各キャラクタの紹介や能力説明、勝利条件等の使用方法を説明する音声を出力可能に構成されていてもよい。
【0040】
選択されたシナリオに係る対戦ゲームが開始すると、スマートスピーカ300は開始演出として、該シナリオに係るBGM(Back-ground Music)やストーリーのナレーションに係る音声を、スピーカ320を介して出力する。このようなシナリオ開始演出が終了すると、対戦ゲームは、実際にコマ200の移動や対応付けられたキャラクタの行動が行われるゲームパートに移行する。
【0041】
本実施形態の対戦ゲームは、プレイヤ及び相手プレイヤによって行われた、コマ200に係る移動操作や行動決定に基づいて進行するが、上述したように、1人のプレイヤでもプレイ可能ならしめるべく、対戦相手である相手プレイヤが存在しない態様での相手プレイヤに関連付けられたコマ200に係る移動及び行動の決定は、制御部301が行う。即ち、本実施形態において相手プレイヤは、スマートスピーカ300の制御部301がゲームに係る所定の処理プログラムに基づいて行動決定を行うことで仮想的に実現される概念であり、プレイヤとは異なる人間が実際に操作等を行う必要はない。
【0042】
ところで、本実施形態において、制御部301によって行動決定される相手プレイヤは、人間としての実体を有しないものであるため、ゲーム盤上の、該相手プレイヤに関連付けられたコマ200の移動操作を行うことができない。このため、相手プレイヤに関連付けられたコマ200の移動については、スピーカ320を介してその移動内容を音声出力し、ゲーム盤100上の該当のコマ200を、該音声に基づいてプレイヤに移動操作させることによって実現(ゲーム盤100に反映)させる。即ち、1人のプレイヤが本実施形態のゲーム玩具を用いて対戦ゲームをプレイする態様において、プレイヤに関連付けられたコマ200と相手プレイヤに関連付けられたコマ200についてのゲーム盤100上での移動操作は、いずれもプレイヤが行う。
【0043】
〈プレイヤの行動ターン〉
まず、プレイヤの行動ターンとなった場合において、プレイヤが、関連付けられたコマ200について行うことができる操作について説明する。
【0044】
プレイヤの行動ターンになると、プレイヤは、自身に関連付けられているコマ200についての移動操作が可能となる。コマ200の移動先として指定可能なマスは、例えばゲーム盤100上のベースシート部品101に示されるマスのうち、個別シート部品102で覆われていないマスであって、該コマ200に係る移動可能範囲にあるマスに限られる。本実施形態の対戦ゲームでは、各コマ200について、行動ターンにおいて移動可能なマスの数が定められており、プレイヤは該数に満たない範囲(移動可能範囲)でコマをゲーム盤100上で移動させることができる。コマ200の移動数は、
図2に示した例では、コマ200が現在配置されているマスから、該マスを形作る正六角形のいずれかの辺で接しており、かつ個別シート部品102で覆われていないマスへの移動を、1回として計数するものとする。
【0045】
プレイヤが行うコマ200の移動操作については、いずれのコマをいずれの位置に移動させるかの宣言を、プレイヤが音声で発し、認識部305がこれを認識することが必要となる。これは、本実施形態のゲーム玩具において、制御部301にプレイヤが行うコマ200の移動操作を把握させるために必要な行為であり、これによってベースシート部品101に示されるマスのいずれの位置にコマ200が存在するのかが、スマートスピーカ300で実行されているゲームの処理において管理可能となる。
【0046】
宣言は、移動操作の対象となるコマ200を指定する音声(例えばコマ200に対応付けられたキャラクタを指定する音声、あるいはこれに加えて該当のコマ200が移動前に存在する位置を示す音声)と、該コマを移動させるベースシート部品101上のマスを指定する音声と、を含む所定の構文で構成されていればよい。ベースシート部品101上の各マスには、
図2(a)に示されるように、マスを一意に識別可能な情報(番地情報:図の例では番号)が視認可能に付されており、これを発声することで、ベースシート部品101上のマスを特定することができる。番地情報は、本実施形態では番号であるものとして説明するが、行や列を指定する方式や特定の名称等、いずれの態様で構成されるものであってもよい。
【0047】
またプレイヤは、自身に関連付けられたコマ200について、該コマに対応付けられたキャラクタの行動として、攻撃及び防御の少なくともいずれかを発生させることができる。プレイヤに係るキャラクタ(攻撃キャラクタ)の攻撃行動を発生させた場合、例えば攻撃対象の相手プレイヤに係るキャラクタ(被攻撃キャラクタ)の体力パラメータを減少させることができる。このとき、攻撃行動の発生の結果(解決の結果)、被攻撃キャラクタの体力パラメータが0となった場合には、該被攻撃キャラクタのコマ200を、ゲーム盤100上から除去することができる。これに対し、プレイヤに係るキャラクタの防御行動を発生させた場合、例えば、その次の相手プレイヤの行動ターンにおいて、該キャラクタを被攻撃キャラクタとする攻撃行動が発生した際に、被攻撃キャラクタの体力パラメータの減少量を低減させることができる、事前の準備行動である。
【0048】
本実施形態のゲーム玩具では、コマ200についての攻撃行動及び防御行動の発生も、攻撃及び防御の少なくともいずれかの行動を指示する音声をプレイヤが発し、これを認識部305が認識することを条件として行われる。このうち、攻撃行動については、攻撃対象の指定が必要となるため、攻撃行動をとらせるコマ200(攻撃キャラクタ)を指定する音声と、該コマの攻撃対象となる相手プレイヤに関連付けられたコマ200を指定する音声(例えば該コマに対応付けられたキャラクタ(被攻撃キャラクタ)を指定する音声、あるいはこれに加えて該当のコマの番地情報を示す音声)を含む所定の構文で構成されていればよい。
【0049】
ここで、コマ200に対応するキャラクタの各々には、攻撃行動を発生させることが可能な範囲が定められており、ベースシート部品101上における、攻撃キャラクタのコマ200と被攻撃キャラクタのコマ200の載置位置が所定の関係を満たすことを条件として、攻撃行動を指示する音声は有効であるものとしてゲームに反映されるものとする。換言すれば、攻撃行動を指示する音声が認識されたとしても、対象となるコマ200のベースシート部品101における載置位置の関係が条件を満たさなければ、該指示は無効となる。この場合、制御部301は、該指示が無効である旨をスピーカ320を介して音声出力するよう、出力制御部306を制御すればよい。
【0050】
このようなプレイヤの操作に係る音声は、プレイヤの行動ターンとなり、かつ、例えば本行動ターンについてのプレイヤ操作を受け付ける旨のアナウンス音声が、スピーカ320を介して出力されたことをもって、受け付け可能に制御されるものとする。プレイヤに関連付けられたコマ200に係る操作(移動操作及び行動発生)の音声が認識されるごとに、制御部301は、ゲームについて管理している各コマ200(もしくはこれに対応付けられたキャラクタ)の状態を変更し、また操作についての演出効果の音声(キャラクタの台詞や移動音を含むSE(Sound Effect)、対戦ゲームの進行状況に応じたBGM等)や実況(対戦ゲームの進行状況を伝えるナレーション等)に係る音声を構成し、スピーカ320から出力するよう出力制御部306を制御する。またプレイヤの行動ターンの全ての指示の音声を認識したと判断した場合には、制御部301は相手プレイヤの行動ターンに移行させる処理を行う。
【0051】
なお、マスにはシナリオごとに属性の付与が可能に構成されており、例えばそのマスからの移動に通常以上の移動数を消費する、マスにおいて発生させた行動が通常と異なる結果をもたらす(例えば攻撃時に体力パラメータを減少させる量が異なる)、発生した行動をマスにおいて受けた場合に通常と異なる結果をもたらす(例えば被攻撃時の体力パラメータの減少量が異なる)等の地形効果が生じるものであってよい。
【0052】
〈相手プレイヤの行動ターン〉
続いて、相手プレイヤの行動ターンが発生した場合におけるゲームの詳細について説明する。
【0053】
相手プレイヤの行動ターンが発生すると、制御部301は、所定の行動決定に係る処理を実行し、相手プレイヤに関連付けられたコマ200について移動操作や行動発生を決定する。ここで、該コマに対応付けられたキャラクタについての攻撃行動及び防御行動の発生については、制御部301が対戦ゲームについて管理している各キャラクタの状態(パラメータ等)を変更する処理によって解決し、その結果について音声出力を行うよう出力制御部306を制御すればよい。一方で、相手プレイヤに関連付けられたコマ200のゲーム盤100上における移動操作は、スマートスピーカ300には行うことができないため、コマ200自体の移動については上述した通り、制御部301は、スピーカ320を介して相手プレイヤに係るコマ200の移動操作を指示する音声を出力するよう出力制御部306を制御し、該音声出力を受けてプレイヤが移動操作を行うことにより実現される。該移動操作を指示する音声は、相手プレイヤに関連付けられたコマ200のうちの移動操作の対象となるコマ200を指定する音声と、該コマを移動させる番地情報を指定する音声を含む所定の構文に従って、制御部301が構成するものであってよい。
【0054】
なお、本実施形態のゲーム玩具では、ゲーム盤100上の全てのコマ200の移動操作は全てプレイヤが行うため、コマ200の載置状況はプレイヤによって管理されることになる。一方、これとは独立して、制御部301が、対戦ゲームの進行に係りプレイヤの行動ターンで入力された音声と、相手プレイヤの行動ターンで所定の処理の実行により決定した移動操作及び行動発生とに基づいて、進行しているゲームの、処理上のコマ200の載置位置の管理を行っている。このような態様において、ゲーム盤100上とスマートスピーカ300で実行されている対戦ゲームの処理とで、コマ200の載置位置に相違が生じる可能性がある。
【0055】
故に、制御部301は、対戦ゲームの処理上で管理されているコマ200の載置分布と、現実のゲーム盤100上におけるコマ200の載置分布の整合がとれているかをプレイヤに把握または確認させるべく、所定のタイミングにおいて各コマの載置位置を案内する音声を、スピーカ320を介して出力するよう出力制御部306を制御する。即ち、スマートスピーカ300において実行されている対戦ゲームで管理されている処理上の各コマ200の載置位置の情報を正として、現実のゲーム盤100上のコマ200の載置位置に誤りがないかを知らしめる音声が出力される。該音声の出力タイミングは、例えば所定の時間間隔で定められるタイミングとなった場合、所定の回数の行動ターンが完了した等の、ゲームについて予め定められた進行状況に至った場合、及びプレイヤからの載置状況の通知要求に係る音声を取得した場合の少なくともいずれかであってよい。このようにすることでプレイヤがコマ200の誤った移動操作を行ったとしても、対戦ゲームを破たんさせずにプレイ可能なように促すことができる。
【0056】
《ゲーム処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム玩具を使用して対戦ゲームを行う場合に、スマートスピーカ300において実行されるゲーム処理について、
図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部301が、例えば記録媒体302に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ303に展開して実行することにより実現することができる。
【0057】
なお、本ゲーム処理は、例えばゲームアプリケーションの実行後、プレイするシナリオの選択がなされ際に開始されるものとして説明する。また本ゲーム処理が実行されている期間にて生じる、ゲーム盤100上のコマ200の載置位置を物理的に変更する移動操作については、プレイヤが行うものであるため、以下、スマートスピーカ300において行われる処理には含まれない。以下に示すゲーム処理では、簡単のため、相手プレイヤの行動ターンが終了するごとに、処理上管理されている各コマ200の載置分布の情報を、プレイヤの確認のためにアナウンスする態様について説明する。
【0058】
S401で、制御部301は、選択されたシナリオ(プレイシナリオ)の対戦ゲームについて予め定められた演出の開始条件が満たされたか否かを判断する。本ステップの判断の対象となる演出は、対戦ゲームの開始に係る演出、もしくは相手プレイヤの行動ターン終了に伴って生じ得る演出である。制御部301は、プレイシナリオの対戦ゲームについて予め定められた演出の開始条件が満たされたと判断した場合は処理をS402に移し、満たされていないと判断した場合は処理をS403に移す。
【0059】
S402で、出力制御部306は制御部301の制御の下、開始条件が満たされたプレイシナリオの演出に係る音声出力を、スピーカ320を介して行う。制御部301は、演出に係る音声出力が終了すると、処理をS403に移す。
【0060】
S403で、制御部301は、プレイヤの行動ターンに係る処理を開始する。
【0061】
S404で、出力制御部306は制御部301の制御の下、プレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200についての操作を受け付ける旨のアナウンス音声をスピーカ320を介して出力させる。なお、制御部301は、ゲームの進行状況によっては、本ステップにおいて再生されるアナウンス音声において、ゲームの優位性を担保し得ると判断される操作や行動を提案するよう出力制御部306を制御してもよい。あるいは、このような提案に係る音声の出力については、プレイヤからの要求がなされた場合にのみ行うよう制御されるものであってもよい。また、プレイヤからの要求がなされた場合に、指定されたコマ200に対応付けられたキャラクタの、現在の状態(パラメータ等)を音声出力するよう構成されていてもよい。
【0062】
S405で、制御部301は、プレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200の操作に係る音声入力がなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、S404におけるアナウンス音声の再生後に音声取得部304が音声を検出し、該音声について取得された音声信号について認識部305が解析して認識した結果、操作可能なコマ200の操作を示す内容の音声が含まれているか否かに基づいて行われる。制御部301は、プレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200の操作に係る音声入力がなされたと判断した場合は処理をS406に移し、なされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0063】
S406で、制御部301は、入力がなされたコマ200の操作に係る音声に基づいて、対応する処理を行って、対戦ゲームについて管理している各コマ200の状態の情報を更新する。制御部301は、例えば入力された音声がプレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200の移動操作を宣言する音声であった場合、該移動が可能であるか否かの判断と、可能である場合には該当のコマ200について管理する載置位置の番地情報を更新する処理を、不可能である場合には指示変更を促すアナウンス音声を出力させて処理をS405に戻し、再度の音声入力を待機する処理を行うよう制御すればよい。また制御部301は、例えば入力された音声がプレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200の行動発生を指示する音声であった場合、該行動が可能であるか否かの判断と、可能である場合には該行動を解決する処理もしくは該当のキャラクタの状態情報を変更する処理を、不可能である場合には指示変更を促すアナウンス音声を出力させて処理をS405に戻し、再度の音声入力を待機する処理を行うよう制御すればよい。
【0064】
なお、制御部301は、コマ200について移動または行動解決に係る処理を行う場合、スピーカ320を介して該処理に応じた演出音声(操作に対して割り当てられた演出音声や進行状況に応じた演出音声)を出力するよう、出力制御部306を制御するものとする。
【0065】
S407で、制御部301は、対戦ゲームの終了条件が満たされたか否かを判断する。本実施形態のゲーム玩具でプレイ可能な対戦ゲームには、プレイするシナリオごとに対戦ゲームの終了条件が定められており、制御部301は、本ステップにおいてその終了条件が満たされたか否かを判断する。制御部301は終了条件が満たされたと判断した場合は処理をS417に移し、満たされていないと判断した場合は処理をS408に移す。
【0066】
S408で、制御部301は、プレイヤに関連付けられた操作可能な全てのコマ200について、操作に係る音声入力がなされたか否かを判断する。本実施形態のゲーム処理では、1回の行動ターンにおいて、対象のプレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200の全てに対する操作が必要であることを行動ターン終了の要件として定めるものとする。また1回の行動ターンにおいて操作可能な1つのコマ200については、移動操作か行動発生のいずれかのみが可能であるものとして説明する。制御部301は、プレイヤに関連付けられた操作可能な全てのコマ200について操作に係る音声入力がなされたと判断した場合は、プレイヤの行動ターンに係る処理を終了して処理をS409に移し、まだ操作に係る音声入力がなされていない操作可能なコマ200が存在すると判断した場合は処理をS404に戻す。
【0067】
S409で、制御部301は、相手プレイヤの行動ターンに係る処理を開始する。
【0068】
S410で、制御部301は、相手プレイヤに関連付けられた操作可能なコマ200を所定の順番で1つ選択し、現在の進行状況と予め定められたシナリオデータに基づいて、選択されたコマ200(選択コマ)について行う操作を決定する。
【0069】
S411で、制御部301は、選択コマについてS409において決定した操作が移動操作と行動発生のいずれであるかを判断する。制御部301は、決定した操作が移動操作であると判断した場合は処理をS412に移し、行動発生であると判断した場合は処理をS413に移す。
【0070】
S412で、出力制御部306は制御部301の制御の下、スピーカ320を介して、選択コマについての移動操作を指示するよう構成された音声を出力する。また制御部301は、選択コマについて管理する載置位置の番地情報を更新する処理を行う。
【0071】
一方、S411において選択コマについて決定した操作が行動発生であると判断した場合は、出力制御部306はS413で制御部301の制御の下、スピーカ320を介して、選択コマについて決定された行動内容を通知するよう構成された音声を出力する。そして制御部301は、該行動を解決する処理もしくは該当のキャラクタの状態情報を変更する処理を行う。
【0072】
ここで、S412及びS413の処理の実行時には、プレイヤの行動ターンと同様、
制御部301は、スピーカ320を介して選択コマに係る処理に応じた演出音声(操作に対して割り当てられた演出音声や進行状況に応じた演出音声)を出力するよう、出力制御部306を制御するものとする。
【0073】
S414で、制御部301は、対戦ゲームの終了条件が満たされたか否かを判断する。制御部301は終了条件が満たされたと判断した場合は処理をS417に移し、満たされていないと判断した場合は処理をS415に移す。
【0074】
S415で、制御部301は、相手プレイヤに関連付けられた操作可能な全てのコマ200について、操作決定に係る処理を行ったか否かを判断する。制御部301は、相手プレイヤに関連付けられた操作可能な全てのコマ200について操作決定に係る処理を行ったと判断した場合は、相手プレイヤの行動ターンに係る処理を終了して処理をS416に移し、まだ操作決定に係る処理を行っていない操作可能なコマ200が存在すると判断した場合は処理をS410に戻す。
【0075】
S416で、出力制御部306は制御部301の制御の下、本ゲーム処理において管理されている各コマ200の載置分布を示す音声を、プレイヤの確認のためにスピーカ320を介して出力し、処理をS401に戻す。
【0076】
S417で、出力制御部306は制御部301の制御の下、プレイシナリオの終了演出に係る音声出力を、スピーカ320を介して行い、本ゲーム処理を完了する。
【0077】
以上説明したように、本実施形態のゲーム玩具によれば、遊びやすさを担保しつつ、興趣性の高いボードゲームのプレイ体験を提供することができる。より詳しくは、本実施形態のゲーム玩具によれば、プレイヤが1人であっても対戦ゲームをプレイすることが可能である。また、ゲーム盤100上のコマ200を移動するというアナログなボードゲームでありながら、これに応じた演出音声が進行状況に応じて出力されるため、プレイヤのゲームに対する関心を高め、好適なプレイ体験を提供することが可能となる。また各コマ200についての状態管理等はスマートスピーカ300が行い、順次状況を知る術が提供されるため、コマ200やゲーム盤100の美観を損ねることなく、ゲームのプレイ体験を提供することができる。
【0078】
なお、本実施形態ではプレイヤが1人である態様について説明したが、本発明の実施がこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。例えば、複数人のプレイヤが協力してCPU対戦を行うような態様であっても本発明は適用可能であるし、スマートスピーカ300が接続するネットワークを介して情報送受信が可能となったスマートスピーカ300を利用するプレイヤとの間で、遠隔の対戦ゲームを実現する場合に、本発明を適用してもよい。この場合、行動決定に係る処理等において制御部301は関与しなくてよい。
【0079】
また、本発明は、上述の対戦ゲーム以外にも、例えば、交互に盤面にコマを載置し、プレイヤに関連付けられたコマで相手プレイヤに関連付けられたコマを挟むことでコマの関連付けを反転(相手プレイヤからプレイヤに関連付けを変更)させて進行するボードゲーム(いわゆるリバーシ)や、それぞれ動きが決まっているコマを交互に盤面上で移動させて進行するボードゲーム(いわゆる将棋やチェス)のような対戦ゲームであっても適用可能であることはいうまでもない。
【0080】
また本実施形態のゲーム玩具では、ゲーム盤100とスマートスピーカ300とが別体であるものとして説明したが、これらは一体となって構成されるものであってもよい。
【0081】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム玩具の音声処理装置は、1以上のコンピュータを該音声処理装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。