(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0030】
(第1実施形態)
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の補正パラメータ作成装置1は、
図1に示すように、表示部11と、操作入力部12と、データ記憶部13と、データ入出力部14と、制御部15とを備える。
【0031】
表示部11は、図示しない表示装置を備え、表示装置の表示画面に各種画像を表示する。
操作入力部12は、図示しないキーボードおよびマウスを介して使用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報を出力する。
【0032】
データ記憶部13は、各種データを記憶するための記憶装置である。
データ入出力部14は、有線または無線で接続された外部機器との間でデータの入出力を行う。
【0033】
制御部15は、CPU、ROMおよびRAM等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成される。マイクロコンピュータの各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROMが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、CPUが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、制御部15を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0034】
次に、制御部15が実行する補正パラメータ作成処理の手順を説明する。補正パラメータ作成処理は、補正パラメータ作成処理を実行するために制御部15に記憶された補正パラメータ作成プログラム20を使用者の入力操作により起動することで実行される。なお、補正パラメータ作成プログラム20は、補正パラメータ作成装置1に予めインストールされていてもよいし、記録媒体またはネットワークを介してインストールされるようにしてもよい。記録媒体としては、例えば光ディスク、磁気ディスクおよび半導体メモリなどが挙げられる。
【0035】
補正パラメータ作成処理が実行されると、制御部15は、
図2に示すように、まず、S10にて、日付計算処理を実行する。日付計算処理では、制御部15は、まず、有効期間開始日と有効期間日数を示す有効期間情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして、制御部15は、有効期間情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、有効期間情報が入力されると、制御部15は、
図3に示すように、式(1)により、有効期間中間日を算出する。式(1)におけるDMは有効期間中間日、DBは有効期間開始日、DURは有効期間日数である。また、式(1)における[*]は、ガウス記号である。なお、ガウス記号内の*は数字である。
【0036】
【数1】
S10の処理が終了すると、
図2に示すように、S20にて、制御部15は、メッシュ取込処理を実行する。メッシュ取込処理では、制御部15は、まず、補正パラメータを作成する対象となる地域(以下、対象地域)を示す対象地域情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして制御部15は、対象地域情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、対象地域情報が入力されると、制御部15は、対象地域情報のメッシュデータをデータ記憶部13から取得する。メッシュは、対象地域を緯度および経度に基づいて格子状に区切って形成される。そしてメッシュデータは、格子状に形成されるメッシュの格子点(以下、メッシュ頂点)における緯度および経度を示すデータである。なお、本実施形態では、メッシュデータは、補正パラメータ作成処理を開始する前に予めデータ記憶部13に記憶される。
【0037】
またS30にて、制御部15は、位置情報取得処理を実行する。位置情報取得処理では、制御部15は、対象地域内に存在するCORSの位置を示す基準点位置情報をデータ記憶部13から取得する。CORSは、測量における基準点であり、測位衛星からの信号を受信することにより自身の位置が計測される。CORSは、Continuously Operating Reference Stationの略である。基準点位置情報は、少なくとも、CORSの緯度、経度、楕円体高、年月日および時刻を示す情報である。
【0038】
位置情報取得処理では、具体的に、制御部15は、まず、後述するパラメータ基準日と、基準点位置情報の数(以下、位置取得数)とを示す取得情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして制御部15は、取得情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、取得情報が入力されると、制御部15は、複数のCORS毎に、パラメータ基準日を中心とした位置取得数分の基準点位置情報を取得する。さらに制御部15は、複数のCORS毎に、年月日および時刻が新しい順に位置取得数分の基準点位置情報を取得する。位置取得数は、例えば、100〜200である。
【0039】
次にS40にて、制御部15は、位置決定処理を実行する。位置決定処理では、制御部15は、S30で基準点位置情報を取得した複数のCORS毎に、パラメータ基準日におけるCORSの位置と、有効期間中間日におけるCORSの位置とを算出する。
【0040】
位置決定処理では、具体的には、制御部15は、まず、複数のCORSのうち、パラメータ基準日および有効期間中間日における位置が算出されていない1つのCORSを選択する。そして制御部15は、選択したCORSにおいて、パラメータ基準日を中心とした位置取得数分の基準点位置情報の中から、最新の年月日および時刻の基準点位置情報(以下、第1最新基準点位置情報)と、最古の年月日および時刻の基準点位置情報(以下、第1最古基準点位置情報)とを抽出する。さらに制御部15は、第1最古基準点位置情報における年月日および時刻を第1算出期間開始時DUPB1とし、第1最新基準点位置情報における年月日および時刻を第1算出期間終了時DUPE1とする。なお、第1算出期間開始時DUPB1から第1算出期間終了時DUPE1までの期間を第1算出期間DUP1という。
【0041】
そして制御部15は、第1算出期間DUP1内の基準点位置情報を用い、緯度、経度および楕円体高のそれぞれについて線形回帰直線を算出する。さらに制御部15は、緯度、経度および楕円体高のそれぞれで算出された線形回帰直線について、パラメータ基準日における緯度、経度および楕円体高を算出する。
図4に示すように、点P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8は、第1算出期間DUP1内の基準点位置情報における緯度、経度または楕円体高を示す。直線L1は、線形回帰直線を示す。点P9は、線形回帰直線に基づいて算出されたパラメータ基準日DRにおける緯度、経度または楕円体高である。なお、線形回帰直線の代わりに、状態空間推定やディープラーニングを利用したリカレントネットワーク等の時系列推定を利用してもよい。
【0042】
次に制御部15は、選択したCORSにおいて、年月日および時刻が新しい順に取得した位置取得数分の基準点位置情報の中から、最新の年月日および時刻の基準点位置情報(以下、第2最新基準点位置情報)と、最古の年月日および時刻の基準点位置情報(以下、第2最古基準点位置情報)とを抽出する。さらに制御部15は、第2最古基準点位置情報における年月日および時刻を第2算出期間開始時DUPB2とし、第2最新基準点位置情報における年月日および時刻を第2算出期間終了時DUPE2とする。なお、第2算出期間開始時DUPB2から第2算出期間終了時DUPE2までの期間を第2算出期間DUP2という。
【0043】
そして制御部15は、第2算出期間DUP2内の基準点位置情報を用い、緯度、経度および楕円体高のそれぞれについて線形回帰直線を算出する。そして、緯度、経度および楕円体高のそれぞれで算出された線形回帰直線について、有効期間中間日における緯度、経度および楕円体高を算出する。
図5に示すように、点P11,P12,P13,P14,P15は、第2算出期間DUP2内の基準点位置情報における緯度、経度または楕円体高を示す。直線L2は、線形回帰直線を示す。点P16は、線形回帰直線に基づいて算出された有効期間中間日DMにおける緯度、経度または楕円体高である。
【0044】
そして制御部15は、パラメータ基準日および有効期間中間日における位置が算出されていないCORSが存在しているか否かを判断する。ここで、位置が算出されていないCORSが存在している場合には、CORSを新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、位置が算出されていないCORSが存在しない場合には、位置決定処理を終了する。
【0045】
S40の処理が終了すると、
図2に示すように、制御部15は、S50にて、変動量算出処理を実行する。具体的には、制御部15は、
図6に示すように、S30で基準点位置情報を取得した複数のCORS毎に、式(2)により、パラメータ基準日におけるCORSの座標値CR(すなわち、緯度、経度および楕円体高)を始点とし、有効期間中間日におけるCORSの座標値CMを終点とする地殻変動量ベクトルVMを算出する。
【0046】
【数2】
S50の処理が終了すると、
図2に示すように、制御部15は、S60にて、経験バリオグラム作成処理を実行する。
【0047】
経験バリオグラム作成処理では、具体的に、制御部15は、まず、ビン幅を示すビン幅情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして制御部15は、ビン幅情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、ビン幅情報が入力されると、制御部15は、S30で基準点位置情報を取得した複数のCORSの中から、後述する非類似度が算出されていない2つのCORSの組み合わせ(以下、CORS対)を選択する。そして制御部15は、選択したCORS対において、二点間の距離(以下、点間距離)を算出する。2つのCORS間の距離として、平面投影した座標値や地心座標系における直線距離、測地線長を利用してもよい。
【0048】
そして制御部15は、選択したCORS対における各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)の非類似度DISを、式(3)により算出する。式(3)におけるSM1は、選択したCORS対の一方における地殻変動量ベクトルVMの各成分である。式(3)におけるSM2は、選択したCORS対の他方における地殻変動量ベクトルVMの各成分である。
【0049】
【数3】
そして制御部15は、
図7に示すように、地殻変動量ベクトルVMの各成分について、点間距離を横軸とし、非類似度DISを縦軸とした二次元直交座標系に、算出した点間距離と非類似度DISとを示す座標点を配置することにより、経験バリオグラムを作成する。
図7は、点間距離を示す横軸をビン幅で分割したBN1〜BN7内に座標点P21〜P32が配置された経験バリオグラムを示している。
【0050】
次に制御部15は、非類似度DISが算出されていないCORS対が存在しているか否かを判断する。ここで、非類似度DISが算出されていないCORS対が存在している場合には、CORS対を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、非類似度DISが算出されていないCORS対が存在しない場合には、経験バリオグラム作成処理を終了する。
【0051】
S60の処理が終了すると、
図2に示すように、制御部15は、S70にて、モデル推定処理を実行する。モデル推定処理では、制御部15は、経験バリオグラムから、式(4)で表されるバリオグラム関数γ(r)を推定する。式(4)におけるC
3は、式(5)で表される。
【0052】
モデル推定処理では、具体的に、制御部15は、まず、S60で作成された経験バリオグラムを用いて、推定用データ列(x
i,y
i)を作成する。x
iは、ビンiの階級の中心である。y
iは、ビンiに含まれるNi個の非類似度DISの平均値である。
【0053】
例えば、
図7において、ビンBN1,BN2,BN3,BN4,BN5,BN6,BN7はそれぞれ、ビン1,2,3,4,5,6,7に相当する。そして、ビン1に相当するビンBN1内には、座標点P21に対応する1個の非類似度DISが含まれる。また、ビン5に相当するビンBN5内には、座標点P27,P28に対応する2個の非類似度DISが含まれる。
【0054】
x
i,y
iはそれぞれ、式(6),(7)で表される。式(6)におけるBWは、ビン幅である。
【0055】
【数4】
そして制御部15は、最小二乗法によって、作成された複数の推定用データ列(x
i,y
i)をバリオグラム関数γ(r)で近似することにより、バリオグラム関数γ(r)のパラメータa,bを算出する。
【0056】
制御部15は、上記のパラメータa,bの算出を、地殻変動量ベクトルVMの各成分について実行する。
S70の処理が終了すると、
図2に示すように、制御部15は、S80にて、クリギング法計算処理を実行する。クリギング法計算処理では、具体的に、制御部15は、まず、通常型クリギング法の係数行列Aを算出する。係数行列Aは、式(8)で表される。式(8)におけるnは、S30で基準点位置情報を取得したCORSの数である。式(8)におけるr
i,jは、iで特定されるCORSとjで特定されるCORSとの点間距離である。i,jは、1〜nの整数である。クリギング法は、空間補間法の一種であり、国土地理院が提供しているSDパラメータの算出にも使用されている。
【0057】
【数5】
そして制御部15は、係数行列AのLU分解を行う。すなわち、制御部15は、係数行列Aを、下三角行列Lと、上三角行列Uとの積に分解する。なお、LU分解のアルゴリズムとして、Crout法およびDoolittle法が知られている。
【0058】
制御部15は、上記の係数行列Aの算出と係数行列AのLU分解とを、地殻変動量ベクトルVMの各成分について実行する。
S80の処理が終了すると、制御部15は、S90にて、地殻変動量推定処理を実行する。
【0059】
地殻変動量推定処理では、具体的に、制御部15は、まず、S20にてメッシュデータが取得された複数のメッシュ頂点の中から、後述する地殻変動推定量が算出されていないメッシュ頂点を一つ選択する。そして制御部15は、選択したメッシュ頂点のメッシュデータ(すなわち、メッシュ頂点における緯度および経度)を取得する。次に制御部15は、係数ベクトルvを算出する。係数ベクトルvは、v
1,v
2,v
3,・・・・,v
n,v
n+1を成分とするベクトルである。nは、S30で基準点位置情報を取得したCORSの数である。i=1,2,3,・・・,nである場合において、v
i=γ(r
i)である。r
iは、選択したメッシュ頂点と、iで特定されるCORSとの間の距離である。また、v
n+1=1である。
【0060】
そして制御部15は、変数ベクトルwを用いて、式(9)に示す方程式を解く。変数ベクトルwは、式(9)に示すように、w
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λを成分とするベクトルである。λは、ラグランジュの未定乗数である。すなわち、制御部15は、ラグランジュの未定乗数法により、式(9)を解く。なお、制御部15は、式(9)を解く際に、係数行列AのLU分解を行う。したがって、制御部15は、Aw=(LU)w=vを解くことにより、w
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λを算出する。そして制御部15は、上記のw
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λの算出を各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)について実行する。
【0061】
【数6】
w
1,w
2,w
3,・・・・,w
nを算出した後に、制御部15は、式(10)により、選択したメッシュ頂点の地殻変動推定量zを算出する。式(10)におけるz
iは、iで特定されるCORSにおける各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)の地殻変動量である。
【0062】
【数7】
さらに制御部15は、式(11)により、メッシュ頂点における地殻変動推定量zの予測誤差σを算出する。なお、式(11)における「・」はベクトルの内積を表す。
【0063】
【数8】
そして制御部15は、上記の地殻変動推定量zおよび予測誤差σの算出を、各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)について実行する。
【0064】
各成分の地殻変動推定量zおよび予測誤差σの算出が終了すると、制御部15は、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていないメッシュ頂点が存在しているか否かを判断する。ここで、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていないメッシュ頂点が存在している場合には、メッシュ頂点を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていないメッシュ頂点が存在しない場合には、地殻変動量推定処理を終了する。
【0065】
S90の処理が終了すると、制御部15は、S100にて、地殻変動推定量出力処理を実行する。地殻変動推定量出力処理では、具体的に、制御部15は、S90で算出した地殻変動推定量zを示す地殻変動推定量情報を、補正パラメータ作成装置1の外部へ出力する。そして、S100の処理が終了すると、制御部15は、S110にて、予測誤差出力処理を実行する。予測誤差出力処理では、具体的に、制御部15は、S90で算出した予測誤差σを示す予測誤差情報を、補正パラメータ作成装置1の外部へ出力する。
【0066】
そして、S110の処理が終了すると、制御部15は、補正パラメータ作成処理を終了する。
このように構成された補正パラメータ作成装置1は、単独測位により測定された位置を地殻変動に基づいて補正するための補正パラメータを作成する。
【0067】
そして補正パラメータ作成装置1は、パラメータ基準日を設定する。また補正パラメータ作成装置1は、有効期間を設定する。また補正パラメータ作成装置1は、有効期間中間日を設定する。ここで、パラメータ基準日とは、地図等の位置の基準になる日を意味する。有効期間とは、補正パラメータが有効な期間を意味する。
【0068】
そして補正パラメータ作成装置1は、補正パラメータを作成する対象となる対象地域内に存在する複数のCORSのそれぞれについて、基準日を含む一定期間内のCORSの座標値に基づき、パラメータ基準日におけるCORSの位置(以下、基準日位置)を算出する。
【0069】
また補正パラメータ作成装置1は、対象地域内に存在する複数のCORSのそれぞれについて、算出時点に得られる一定期間内のCORSの座標値に基づき、有効期間中間日におけるCORSの位置(以下、使用日位置)を算出する。
【0070】
さらに補正パラメータ作成装置1は、対象地域内に存在する複数のCORSのそれぞれについて、算出された基準日位置と、算出された使用日位置との差を、地殻変動量ベクトルVMとして算出する。
【0071】
そして補正パラメータ作成装置1は、対象地域を格子状に区切って形成された複数のメッシュのそれぞれの格子点にあたる地点について、クリギング法を用いて、その地点を囲む複数のCORSの地殻変動量ベクトルVMに基づき、地殻変動推定量zを算出し、算出した地殻変動推定量zを補正パラメータとする。
【0072】
このように補正パラメータ作成装置1は、有効期間内の使用日の地殻変動量に基づいて、補正パラメータを作成する。このため、補正パラメータ作成装置1は、補正パラメータによる地殻変動補正の効果が、有効期間内で最大となるようにすることができる。すなわち、補正パラメータ作成装置1は、有効期間の始期から有効期間中間日までは、地殻変動補正の効果が単調に増加し、有効期間中間日から有効期間の終期までは、地殻変動補正の効果が単調に減少するようにすることが期待できる。これにより、補正パラメータ作成装置1は、有効期間全体として地殻変動補正の効果を向上させることができる。
【0073】
さらに補正パラメータ作成装置1は、一定期間内のCORSの座標値に基づき、パラメータ基準日および有効期間中間日におけるCORSの位置(すなわち、基準日位置および使用日位置)を算出して、補正パラメータを作成する。これにより、補正パラメータ作成装置1は、補正パラメータに対して、地殻変動によらないノイズによるCORS位置の変動の影響が及ぶのを抑制することができる。
【0074】
また補正パラメータ作成装置1は、有効期間の中間に有効期間中間日を設定する。これにより、補正パラメータ作成装置1は、有効期間内で最適に補正パラメータによる補正をさせることが期待できる。
【0075】
以上説明した実施形態において、S30は基準日設定部および基準日設定手順としての処理に相当し、S10は有効期間設定部および有効期間設定手順としての処理に相当し、S10は使用日設定部および使用日設定手順としての処理に相当する。
【0076】
また、S40は基準日位置算出部および基準日位置算出手順としての処理に相当し、S40は使用日位置算出部および使用日位置算出手順としての処理に相当し、S50は変動量算出部および変動量算出手順としての処理に相当し、S60〜S90は推定量算出部および推定量算出手順としての処理に相当する。
【0077】
また、パラメータ基準日は基準日に相当し、有効期間はパラメータ有効期間に相当し、有効期間中間日は使用日に相当し、CORSは基準点に相当し、地殻変動量ベクトルVMは地殻変動量に相当する。
【0078】
(第2実施形態)
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0079】
第2実施形態の補正パラメータ作成装置1は、補正パラメータ作成処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態の補正パラメータ作成処理が実行されると、制御部15は、
図8に示すように、まず、S210にて、日付計算処理を実行する。日付計算処理では、制御部15は、まず、有効期間開始日と有効期間日数を示す有効期間情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして、制御部15は、有効期間情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、有効期間情報が入力されると、制御部15は、S10と同様にして、式(1)により、有効期間中間日を算出する。さらに制御部15は、有効期間中間日の年における1月1日をパラメータ基準日とする。但し、制御部15は、有効期間中間日が1月1日から3月31日の場合は、有効期間中間日の前年における1月1日をパラメータ基準日とする。例えば、有効期間中間日が2018年4月13日である場合には、パラメータ基準日は2018年1月1日である。
【0080】
S210の処理が終了すると、制御部15は、S220にて、SDパラメータ取得処理を実行する。
SDパラメータ取得処理では、制御部15は、まず、補正パラメータを作成する対象となる地域(以下、対象地域)を示す対象地域情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして制御部15は、対象地域情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、対象地域情報が入力されると、制御部15は、対象地域情報のSDパラメータをデータ記憶部13から取得する。
【0081】
ここで、SDパラメータについて説明する。セミ・ダイナミック補正では、相対測位による測位結果に対して、地殻変動による歪みの影響を補正する。SDパラメータは、今期座標と対象地図の測地系の元期座標との差であり、ここで、今期座標は、1年度(4月1日から次年の3月31日まで)を通して固定のものが使用される。
【0082】
電子基準点は、国土地理院により全国約1300箇所に設置されている。そして国土地理院は、電子基準点の観測データに基づいて、電子基準点の位置を高精度に計測している。また国土地理院は、電子基準点の日々の座標値を国土地理院のホームページで公開している。電子基準点の日々の座標値のうち、約2週間後に提供される、最終的に解析された座標値はF3解と呼ばれる。
【0083】
また、SDパラメータは、地域メッシュコード毎に設定されている。地域メッシュは、日本国内の地域を緯度および経度に基づいて格子状に区切って形成される。そして地域メッシュコードは、格子状に形成される地域メッシュの南西の格子点(以下、地域メッシュ頂点)における緯度および経度を示すデータである。なお、本実施形態では、SDパラメータおよび地域メッシュコードは、補正パラメータ作成処理を開始する前に予めデータ記憶部13に記憶される。
【0084】
S220の処理が終了すると、制御部15は、S230にて、補間計算処理を実行する。補間計算処理では、制御部15は、まず、対象地域内の地域メッシュ頂点のうち、SDパラメータが設定されていない地域メッシュ頂点を選択し、選択した地域メッシュ頂点の地域メッシュコードを取得する。
【0085】
そして、
図9に示すように、制御部15は、選択した地域メッシュ頂点MR1の東西に配置されている地域メッシュ頂点MR2,MR3を選択し、選択した地域メッシュ頂点MR2,MR3に設定されているSDパラメータを取得する。ここで、地域メッシュ頂点MR2,MR3のSDパラメータを取得することができた場合には、制御部15は、地域メッシュ頂点MR2,MR3のSDパラメータの線形補間によって、選択した地域メッシュ頂点MR1のSDパラメータを算出する。
【0086】
一方、地域メッシュ頂点MR2,MR3の少なくとも一方のSDパラメータを取得することができなかった場合には、制御部15は、選択した地域メッシュ頂点MR1の南北に配置されている地域メッシュ頂点MR4,MR5を選択し、選択した地域メッシュ頂点MR4,MR5に設定されているSDパラメータを取得する。ここで、地域メッシュ頂点MR4,MR5のSDパラメータを取得することができた場合には制御部15は、地域メッシュ頂点MR4,MR5のSDパラメータの線形補間によって、選択した地域メッシュ頂点MR1のSDパラメータを算出する。一方、地域メッシュ頂点MR4,MR5の少なくとも一方のSDパラメータを取得することができなかった場合には、制御部15は、地域メッシュ頂点MR1のSDパラメータの算出を行わない。
【0087】
次に制御部15は、SDパラメータが設定されていない地域メッシュ頂点の中から、これまでに選択されていない地域メッシュ頂点が存在しているか否かを判断する。ここで、選択されていない地域メッシュ頂点が存在している場合には、地域メッシュ頂点を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、選択されていない地域メッシュ頂点が存在しない場合には、補間計算処理を終了する。
【0088】
S230の処理が終了すると、
図8に示すように、制御部15は、S240にて、F3解取得処理を実行する。
F3解取得処理では、制御部15は、対象地域内に存在する電子基準点のF3解をデータ記憶部13から取得する。
【0089】
F3解取得処理では、具体的に、制御部15は、まず、F3解の数(以下、F3解取得数)を示す取得情報を入力するための画像を表示部11の表示画面に表示する。そして制御部15は、取得情報が操作入力部12から入力されるまで待機する。そして、取得情報が入力されると、制御部15は、複数の電子基準点毎に、S210で算出されたパラメータ基準日を中心としたF3解取得数分のF3解を取得する。さらに制御部15は、複数の電子基準点毎に、年月日および時刻が新しい順にF3解取得数分のF3解を取得する。F3解取得数は、例えば、100〜200である。
【0090】
次にS250にて、制御部15は、F3解位置決定処理を実行する。F3解位置決定処理では、制御部15は、S240でF3解を取得した複数の電子基準点毎に、パラメータ基準日における電子基準点の位置と、有効期間中間日における電子基準点の位置とを算出する。
【0091】
F3解位置決定処理では、具体的には、制御部15は、まず、複数の電子基準点のうち、パラメータ基準日および有効期間中間日における位置が算出されていない1つの電子基準点を選択する。そして制御部15は、選択した電子基準点において、式(12),(13),(14)により、第1算出期間開始日DUFB1および第1算出期間終了日DUFE1を算出する。式(12)〜(14)におけるDRは、パラメータ基準日である。式(12)〜(14)におけるNUF3は、F3解取得数である。また、式(13)は、F3解取得数が偶数である場合に用いられ、式(14)は、F3解取得数が奇数である場合に用いられる。なお、第1算出期間開始日DUFB1から第1算出期間終了日DUFE1までの期間を第1算出期間DUF1という。
【0092】
【数9】
そして制御部15は、第1算出期間DUF1内のF3解を用い、緯度、経度および楕円体高のそれぞれについて線形回帰直線を算出する。さらに制御部15は、緯度、経度および楕円体高のそれぞれで算出された線形回帰直線について、パラメータ基準日における緯度、経度および楕円体高を算出する。
図10に示すように、点P41,P42,P43,P44,P45,P46,P47,P48は、第1算出期間DUF1内のF3解における緯度、経度または楕円体高を示す。直線L3は、線形回帰直線を示す。点P49は、線形回帰直線に基づいて算出されたパラメータ基準日DRにおける緯度、経度または楕円体高である。
【0093】
次に制御部15は、選択した電子基準点において、式(15),(16)により、第2算出期間開始日DUFB2および第2算出期間終了日DUFE2を算出する。式(15)におけるDLは、S240で取得した最新のF3解の日付である。式(16)におけるNUF3は、F3解取得数である。なお、第2算出期間開始日DUFB2から第2算出期間終了日DUFE2までの期間を第2算出期間DUF2という。
【0094】
【数10】
そして制御部15は、第2算出期間DUF2内のF3解を用い、緯度、経度および楕円体高のそれぞれについて線形回帰直線を算出する。さらに制御部15は、緯度、経度および楕円体高のそれぞれで算出された線形回帰直線について、有効期間中間日における緯度、経度および楕円体高を算出する。
図11に示すように、点P51,P52,P53,P54,P55は、第2算出期間DUF2内のF3解における緯度、経度または楕円体高を示す。直線L4は、線形回帰直線を示す。点P56は、線形回帰直線に基づいて算出された有効期間中間日DMにおける緯度、経度または楕円体高である。
【0095】
そして制御部15は、パラメータ基準日および有効期間中間日における位置が算出されていない電子基準点が存在しているか否かを判断する。ここで、位置が算出されていない電子基準点が存在している場合には、電子基準点を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、位置が算出されていない電子基準点が存在しない場合には、F3解位置決定処理を終了する。
【0096】
S250の処理が終了すると、
図8に示すように、制御部15は、S260にて、F3解変動量算出処理を実行する。具体的には、制御部15は、S50と同様にして、S240でF3解を取得した複数の電子基準点毎に、パラメータ基準日における電子基準点の座標値(すなわち、緯度、経度および楕円体高)を始点とし、有効期間中間日における電子基準点の座標値を終点とする地殻変動量ベクトルVMを算出する。
【0097】
次に制御部15は、S270にて、経験バリオグラム作成処理を実行する。具体的には、制御部15は、CORSの代わりに電子基準点を用いる点以外はS60と同様にして、経験バリオグラムを作成する。
【0098】
そして制御部15は、S280にて、S70と同様にして、モデル推定処理を実行する。さらに制御部15は、S290にて、CORSの代わりに電子基準点を用いる点以外はS80と同様にして、クリギング法計算処理を実行する。
【0099】
次に制御部15は、S300にて、地殻変動量推定処理を実行する。
地殻変動量推定処理では、具体的に、制御部15は、まず、対象地域内の地域メッシュ頂点の中から、後述する地殻変動推定量が算出されていない地域メッシュ頂点を一つ選択する。そして制御部15は、選択した地域メッシュ頂点の地域メッシュコード(すなわち、メッシュ頂点における緯度および経度)を取得する。次に制御部15は、係数ベクトルvを算出する。係数ベクトルvは、v
1,v
2,v
3,・・・・,v
n,v
n+1を成分とするベクトルである。nは、S240でF3解を取得した電子基準点の数である。i=1,2,3,・・・,nである場合において、v
i=γ(r
i)である。r
iは、選択した地域メッシュ頂点と、iで特定される電子基準点との間の距離である。また、v
n+1=1である。
【0100】
そして制御部15は、変数ベクトルwを用いて、式(9)に示す方程式を解く。変数ベクトルwは、式(9)に示すように、w
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λを成分とするベクトルである。λは、ラグランジュの未定乗数である。すなわち、制御部15は、ラグランジュの未定乗数法により、式(9)を解く。なお、制御部15は、式(9)を解く際に、係数行列AのLU分解を行う。したがって、制御部15は、Aw=(LU)w=vを解くことにより、w
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λを算出する。そして制御部15は、上記のw
1,w
2,w
3,・・・・,w
n,λの算出を各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)について実行する。
【0101】
w
1,w
2,w
3,・・・・,w
nを算出した後に、制御部15は、式(10)により、選択した地域メッシュ頂点の地殻変動推定量zを算出する。式(10)におけるz
iは、iで特定される電子基準点における各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)の地殻変動量である。
【0102】
さらに制御部15は、式(11)により、選択した地域メッシュ頂点における地殻変動推定量の予測誤差σを算出する。
そして制御部15は、上記の地殻変動推定量zおよび予測誤差σの算出を各成分(すなわち、緯度、経度および楕円体高)について実行する。
【0103】
各成分の地殻変動推定量zおよび予測誤差σの算出が終了すると、制御部15は、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていない地域メッシュ頂点が存在しているか否かを判断する。ここで、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていない地域メッシュ頂点が存在している場合には、地域メッシュ頂点を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、地殻変動推定量zおよび予測誤差σが算出されていない地域メッシュ頂点が存在しない場合には、地殻変動量推定処理を終了する。
【0104】
S300の処理が終了すると、制御部15は、S310にて、SD/Rパラメータ算出処理を実行する。SD/Rパラメータ算出処理では、制御部15は、対象地域内の複数の地域メッシュ毎に、地殻変動推定量とSDパラメータとを合成して、SD/Rパラメータを算出する。
【0105】
SD/Rパラメータ算出処理では、具体的に、制御部15は、まず、対象地域内の地域メッシュ頂点の中から、SD/Rパラメータが算出されていない地域メッシュ頂点を一つ選択する。そして制御部15は、選択した地域メッシュ頂点の地域メッシュコードを取得する。次に制御部15は、取得した地域メッシュコードに対応するSDパラメータを取得する。さらに制御部15は、取得した地域メッシュコードに対応する地殻変動推定量zを取得する。そして制御部15は、式(17)により、SD/Rパラメータを算出する。式(17)におけるVMSDRは、SD/Rパラメータである。式(17)におけるVMSDは、SDパラメータである。式(17)におけるVMEは、地殻変動推定量z(緯度、経度、楕円体高)である。
【0106】
【数11】
図12に示すように、有効期間中間日DMにおける地殻変動量は、パラメータ基準日DRにおける地殻変動量(すなわち、SDパラメータ)と、地殻変動推定量とを加算することにより算出される。
【0107】
次に制御部15は、SD/Rパラメータが算出されていない地域メッシュ頂点が存在しているか否かを判断する。ここで、SD/Rパラメータが算出されていない地域メッシュ頂点が存在している場合には、地域メッシュ頂点を新たに選択して、上述の処理を繰り返す。一方、SD/Rパラメータが算出されていない地域メッシュ頂点が存在しない場合には、SD/Rパラメータ算出処理を終了する。
【0108】
S310の処理が終了すると、制御部15は、
図8に示すように、S320にて、SD/Rパラメータ出力処理を実行する。SD/Rパラメータ出力処理では、制御部15は、S310で算出したSD/Rパラメータを示すSD/Rパラメータ情報を、補正パラメータ作成装置1の外部へ出力する。
【0109】
S320の処理が終了すると、制御部15は、S330にて、予測誤差出力処理を実行する。予測誤差出力処理では、制御部15は、S300で算出した予測誤差σを示す予測誤差情報を、補正パラメータ作成装置1の外部へ出力する。
【0110】
そして、S330の処理が終了すると、制御部15は、補正パラメータ作成処理を終了する。
このように構成された補正パラメータ作成装置1は、単独測位により測定された位置を地殻変動に基づいて補正するための補正パラメータを作成する。
【0111】
そして補正パラメータ作成装置1は、パラメータ基準日を設定する。また補正パラメータ作成装置1は、有効期間を設定する。また補正パラメータ作成装置1は、有効期間中間日を設定する。
【0112】
そして補正パラメータ作成装置1は、補正パラメータを作成する対象となる対象地域内に存在する複数の電子基準点のそれぞれについて、基準日を含む一定期間内の電子基準点の座標値に基づき、パラメータ基準日における電子基準点の位置(以下、基準日位置)を算出する。
【0113】
また補正パラメータ作成装置1は、対象地域内に存在する複数の電子基準点のそれぞれについて、算出時点に得られる一定期間内の電子基準点の座標値に基づき、有効期間中間日における電子基準点の位置(以下、使用日位置)を算出する。
【0114】
さらに補正パラメータ作成装置1は、対象地域内に存在する複数の電子基準点のそれぞれについて、算出された基準日位置と、算出された使用日位置との差を、地殻変動量ベクトルVMとして算出する。
【0115】
そして補正パラメータ作成装置1は、対象地域を格子状に区切って形成された複数の地域メッシュのそれぞれについて、クリギング法を用いて、複数の電子基準点の地殻変動量ベクトルVMに基づき、地域メッシュ頂点における地殻変動推定量zを算出し、算出した地殻変動推定量zを補正パラメータとする。
【0116】
このように第2実施形態の補正パラメータ作成装置1は、有効期間内の時点での地殻変動量に基づいて、補正パラメータを作成する。このため、第2実施形態の補正パラメータ作成装置1は、第1実施形態の補正パラメータ作成装置1と同様の効果を得ることができる。
【0117】
以上説明した実施形態において、S210は基準日設定部および基準日設定手順としての処理に相当し、S210は有効期間設定部および有効期間設定手順としての処理に相当し、S210は使用日設定部および使用日設定手順としての処理に相当する。
【0118】
また、S250は基準日位置算出部および基準日位置算出手順としての処理に相当し、S250は使用日位置算出部および使用日位置算出手順としての処理に相当し、S260は変動量算出部および変動量算出手順としての処理に相当し、S270〜S300は推定量算出部および推定量算出手順としての処理に相当する。また、電子基準点は基準点に相当する。
【0119】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば上記実施形態では、使用日が有効期間の中間に設定される形態を示したが、有効期間の中間に限定されるものではなく、有効期間内の時点であればよい。
【0120】
上記実施形態では、クリギング法を用いて地殻変動推定量を算出する形態を示した。しかし、クリギング法以外の空間補間法を用いて地殻変動推定量を算出するようにしてもよい。
【0121】
上記実施形態では、日付を示すパラメータ基準日および有効期間中間日を設定する形態を示した。しかし、パラメータ基準日および有効期間中間日の代わりに、日付だけではなく時刻も含んだパラメータ基準日時および有効期間中間日時を設定するようにしてもよい。
【0122】
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
【0123】
上述した補正パラメータ作成装置1の他、当該補正パラメータ作成装置1を構成要素とするシステム、当該補正パラメータ作成装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、補正パラメータ作成方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。