特許第6738900号(P6738900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738900
(24)【登録日】2020年7月22日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】処理組成物
(51)【国際特許分類】
   D06M 15/267 20060101AFI20200730BHJP
   D06M 15/285 20060101ALI20200730BHJP
   D06M 15/643 20060101ALI20200730BHJP
   D06M 13/463 20060101ALI20200730BHJP
   D06M 13/00 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   D06M15/267
   D06M15/285
   D06M15/643
   D06M13/463
   D06M13/00
【請求項の数】14
【全頁数】86
(21)【出願番号】特願2018-538178(P2018-538178)
(86)(22)【出願日】2017年1月24日
(65)【公表番号】特表2019-509402(P2019-509402A)
(43)【公表日】2019年4月4日
(86)【国際出願番号】US2017014641
(87)【国際公開番号】WO2017132100
(87)【国際公開日】20170803
【審査請求日】2018年8月29日
(31)【優先権主張番号】62/286,620
(32)【優先日】2016年1月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ダイクストラ、ロバート・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】シーヴィク、マーク・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ホジドン、トラヴィス・カイル
(72)【発明者】
【氏名】ベランガー、デニス・マルキット
(72)【発明者】
【氏名】ベッター、ニコラス・デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】レイラー、ラインホルト・ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】フォンセカ、グレディソン
(72)【発明者】
【氏名】ボイコ、ウォロジミール
(72)【発明者】
【氏名】フローレス−フィゲロア、アーロン
【審査官】 春日 淳一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−111219(JP,A)
【文献】 特表2015−532687(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0035791(US,A1)
【文献】 特表2013−524037(JP,A)
【文献】 特表2006−509929(JP,A)
【文献】 特表2006−509930(JP,A)
【文献】 特表平03−505614(JP,A)
【文献】 米国特許第05114600(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06M13/00−15/715
C08K3/00−13/08
C08L1/00−101/14
C11D1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、総組成物重量に基づいて、
)0.01%〜1%のポリマー材料であって、
1のポリマー、及び第2のポリマーであって、前記第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、50ppm〜2,000ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、500,000ダルトン〜15,000,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有し;前記第2のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、5,000ダルトン〜450,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有する、第1のポリマー、及び第2のポリマー
を含む、ポリマー材料と、
b)%〜35%の布地柔軟剤活性物質であって、モノエステルクワット、ジエステルクワット、トリエステルクワット、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、布地柔軟剤活性物質と、
c)水溶性であり、少なくとも1つの四級化窒素と1つの長鎖ヒドロカルビル基とを有するカチオン性捕捉剤と、
d)野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースを含む構造化剤と
含み、前記組成物が、布地ケア及びホームケア製品である、組成物。
【請求項2】
前記組成物が、e)0.01%〜10%の非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
記モノエステルクワット及び前記ジエステルクワットは、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル及びビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステルの異性体及び/又はこれらの混合物、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2−ジ−(ステアロイル−オキシ)−3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルミルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の組成物
【請求項4】
前記布地柔軟剤活性物質が、0〜140のヨウ素価を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、第四級アンモニウム化合物及びシリコーンポリマーを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、前記布地柔軟剤活性物質に加えて、0.001%〜5%の、アルキル第四級アンモニウム化合物を含む安定剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
第1のポリマー又は前記第2のポリマーが:
a.)
(i)式(I):
【化1】
(式中、
は、水素、又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
は、C〜Cアルキレンから選択され、
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択され;
Xは、−O−又は−NH−から選択され、及び、
Yは、Cl、Br、I、硫酸水素塩、又はメチルサルフェートから選択される)
によるカチオン性モノマーと、
(ii)式(II)
【化2】
(式中、
は、水素又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C〜C30アルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択される)
を有する非イオン性モノマーと、
(iii)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、並びにスルホン酸又はホスホン酸機能を果たすモノマーからなる群から選択されるアニオン性モノマーと;
からなる群から選択される、モノマーに由来し、
b.)前記架橋剤が、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、トリアリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレート若しくはメタクリレート及びホルムアルデヒド、グリオキサール、ジビニルベンゼン、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、グリコール若しくはポリグリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、ブタジエン、1,7−オクタジエン、アリルアクリルアミド若しくはアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸、N,N’−メチレンビスアクリルアミド若しくはポリオールポリアリルエーテル、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、並びにポリグリコールのトリ−及びテトラメタクリレート;又はポリオールポリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレートエトキシレート、ペンタエリスリチルテトラメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレートエトキシレート、トリエタノールアミントリメタクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレートエトキシレート、トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリアクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリメタクリレート、ジペンタエリスリチルペンタアクリレート、3−(3−{[ジメチル−(ビニル)−シリル]−オキシ}−1,1,5,5−テトラメチル−1,5−ジビニル−3−トリシロキサニル)−プロピルメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1−(2−プロペニルオキシ)−2,2−ビス[(2−プロペニルオキシ)−メチル]−ブタン、トリメタクリル酸−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリ−2,1−エタンジイルエステル、グリセリントリアクリレートプロポキシレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、ペンタエリスリチルテトラビニルエーテル、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、(エトキシ)−トリビニルシラン、(メチル)−トリビニルシラン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルシクロトリシラザン、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルトリシラザン、トリス−(2−ブタノンオキシム)−ビニルシラン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、トリビニルホスフィン、トリビニルシラン、メチルトリアリルシラン、ペンタエリスリチルトリアリルエーテル、フェニルトリアリルシラン、トリアリルアミン、トリアリルシトラート、トリアリルホスフェート、トリアリルホスフィン、トリアリルホスファイト、トリアリルシラン、1,3,5−トリアリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリメリト酸トリアリルエステル、トリメタリルイソシアヌレート、2,4,6−トリス−(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジン、1,2−ビス−(ジアリルアミノ)−エタン、ペンタエリスリチルテトラテラート(tetratallate)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス−[(2−アクリロイルオキシ)−エチル]−ホスフェート、無水ビニルボロン酸ピリジン、2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサンピリジン、テトラアリルシラン、テトラアリルオキシシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシラザン、これらのエトキシル化化合物、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
c.)前記連鎖移動剤が、メルカプタン、リンゴ酸、乳酸、蟻酸、イソプロパノール、及び次亜リン酸塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン性モノマーが、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムアクリレート、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムメタクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、前記非イオン性モノマーが、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、20cps〜1,000cpsのブルックフィールド粘度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
0.001%〜5%の遊離脂肪酸を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、色相染料、香料、香料送達系、構造伸縮性付与剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、溶媒及び/又は顔料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される補助材料を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、香料及び/又は香料送達系を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、1種類以上の香料マイクロカプセルを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、2〜4のpHを有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理組成物、並びにその製造及び使用プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
布地柔軟剤組成物などの処理組成物は、典型的には、シリコーン、布地柔軟剤活性物質、香料、及び香料マイクロカプセルなどの有益剤を含む。有益剤、具体的には粒子状有益剤は、不安定性の一形態であるクリーム化を生じさせ得る。クリーム化を低減するために、ポリマーが使用されてきた。残念ながら、ある種のポリマーは、典型的には、処理組成物の底部に水分を多く含む層をもたらす枯渇凝集を生じさせる。したがって、ある形態の不安定性が別の形態の不安定性に取って代わる。かかる水分を多く含む層は、有益剤用量の均一性を低減し、望ましくない外観を有する。
【0003】
出願人らは、従来のポリマーの構成が、安定性及び有益剤用量の問題の原因であることを認識した。出願人らは、布地柔軟剤、特に低pHの布地柔軟剤について、カチオン性ポリマーの架橋官能基と濃度、開始剤の濃度、及び連鎖移動剤の濃度タイプを賢明に選択すると、上述の安定性の問題が解決されることを発見した。理論に束縛されるものではないが、出願人らは、かかる材料を適切に選択することにより、絡合可能な直鎖ポリマー及び一般に絡合不能な架橋ポリマーで構成された安定なコロイドガラスが得られると確信している。上述のポリマーは、架橋ポリマーの相互作用が安定性を与える一方で直鎖ポリマーと架橋ポリマーとの相互作用が所望の有益剤付着を可能にするように、コロイドガラスの形成を可能にする。したがって、このような粒子を含む布地処理組成物は、安定性と付着効率との驚くべき組み合わせを有する。このような処理組成物は、改善された布地の風合い(布地の肌触りなど)、帯電防止性、及び洗いたて感などの効果を提供する。
【0004】
上述の組成物は、布地処理組成物技術における顕著な改善を示すが、付加的な課題が残っている。ここで、出願人らはそのような課題の1つを解決したが、これは、生成物構造化及び界面活性剤捕捉を提供する架橋ポリマーを使用することが、構造化及び捕捉の両方を提供するために配合に必要な架橋ポリマーの量は、製品の粘度が高すぎるか又は低すぎる組成物、及び/又は、直鎖状ポリマーが1つ以上の有益剤の効率を改善することを十分に可能にするほどには捕捉を行わない組成物を、もたらし得るという点において、配合者に課題を提示するということを、出願人が更に理解したことによる。出願人は、この架橋ポリマーの全体又は一部分をカチオン性捕捉剤置換することによって、この技術的矛盾に対処する。所望の配合物粘度に応じて、構造化剤も用いてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、1つ以上のポリマー、カチオン性捕捉剤、及び任意の構造化剤を含む処理組成物、並びにその製造及び使用方法に関する。このような処理組成物は、安定性及び有益剤の付着を提供する。このような処理組成物は、例えば、洗濯を介して及び/又はすすぎを介して、布地強化剤並びに単位用量処理組成物として使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
定義
本発明で使用する場合、「布地ケア及びホームケア製品」という用語は、特に指示がない限り、顆粒状又は粉末状の汎用又は「ヘビーデューティ」洗浄剤、特に、クリーニング洗剤;液体、ゲル、又はペースト状の汎用洗浄剤、特に、いわゆる、ヘビーデューティ液体タイプのもの;きめの細かい布地用液体洗剤;手洗い用食器洗浄剤又は軽質食器用洗浄剤、特に高発泡タイプのもの;食器洗い機用洗剤であって、家庭用及び業務用の、様々なタブレット状、粒状、液体、及びすすぎ補助タイプを含む洗剤;抗菌手洗いタイプ、クリーニングバー、車又はカーペット用シャンプー、便器クリーナを含む浴室用清浄剤を含む、液体洗浄剤及び消毒剤;及び金属クリーナ、液体、固体、及び/又はドライヤシートの形態であり得る柔軟剤及び/又はフレッシュニング剤を含む布地コンディショニング製品;加えて、漂白添加剤及び「ステインスティック」又は前処理タイプなどの清浄補助剤、ドライヤ添加シート、乾燥及び湿潤ワイプ及びパッド、不織布基材、並びにスポンジなどの基材付き製品;加えて、スプレー及びミストである。適用可能であるこのような製品は全て、標準形態、濃縮形態、あるいは、このような製品が特定の態様では非水性であり得る限りにおいて、高度に濃縮された形態であってもよい。
【0007】
本明細書で使用されるとき、「部位(situs)」という用語には、紙製品、布地、衣類、及び硬質表面が含まれる。
【0008】
本明細書で使用するとき、「a」、「an」、及び「the」などの冠詞は、特許請求の範囲で用いられるとき、1つ以上の請求又は記載されるものを意味すると理解される。
【0009】
特に記載のない限り、全ての成分又は組成物の濃度は、その成分又は組成物の活性濃度に関するものであり、市販の供給源中に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0010】
全ての百分率及び比率は、特に指示がない限り、重量で計算される。全ての百分率及び比率は、特に指示がない限り、全組成物に基づいて計算される。
【0011】
本明細書の全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含するものと理解すべきである。本明細書全体を通して与えられる全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。本明細書全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれるより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。
【0012】
布地処理組成物
一態様において、組成物は、総組成物重量に基づいて以下のものを含む:
a)群(i)〜(v)及びこれらの群の混合物から選択されるものを含む、約0.01%〜約1%、約0.05%〜約0.75%、約0.075%〜約0.5%、又は約0.06%〜約0.3%のポリマー材料であって、
(i)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、一態様において、当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、約1:5〜約10:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約3:1、又は更には約3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約50ppm〜2,000ppm、又は更には約50ppm〜475ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の、重合に由来し、一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し;
当該第2のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約0ppm〜約45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;一態様において当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、一態様において、当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(ii)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、一態様において、当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、約1:5〜約10:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約3:1、又は更には約3:2〜5:1の比で存在し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約310ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;
一態様において、当該第2のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約0ppm〜約45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;一態様において当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、一態様において、当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(iii)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、一態様において、当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、約1:5〜約10:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約3:1、又は更には約3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約50ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、ただし当該任意の第1のポリマーはアクリルアミド単位又はメタクリルアミド単位を含まず;
一態様において、当該第2のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約0ppm〜約45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;一態様において当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、一態様において、当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(iv)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、一態様において、当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、約1:5〜約10:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約3:1、又は更には約3:2〜5:1の比で存在し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約50ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し;一態様において、当該第2のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約1ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;
(v)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、一態様において、当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、約1:5〜約10:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約3:1、又は更には約3:2〜5:1の比で存在し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、約5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約50ppm〜1,950ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し;一態様において、当該第2のポリマーは、約5〜99モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、約0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、約1〜49パーセントのアニオン性ビニル付加モノマー(ただし、カチオン性ビニル付加モノマー、非イオン性ビニル付加モノマー、及びアニオン性ビニル付加モノマーの合計は100モルパーセントを超えない)、約0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有する、第1のポリマー及び第2のポリマー;
b)約0%〜約35%、約1%〜約35%、約2%〜約25%、約3%〜約20%、約5%〜約15%、又は更には約8%〜約12%の布地柔軟剤活性物質;
c)カチオン性捕捉剤であって、一態様において、当該カチオン性捕捉剤は、約200Da〜約1000Da、又は更には約300Da〜約750Daの分子量を有し、一態様において、当該カチオン性捕捉剤は、0.01%〜5%、0.15%〜2.5%、又は更には0.2%〜1%の濃度で存在する、カチオン性捕捉剤;
d)任意の構造化剤であって、一態様において、当該任意の構造化剤は、野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースであり;一態様において、当該構造化剤は、多糖類、多糖類誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;一態様において、当該構造化剤は、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;一態様において、当該構造化剤は、野菜及び/又は木材に由来するミクロフィブリル化セルロースを含み、一態様において、当該構造化剤は、当該組成物中に、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約1%、又は更には約0.03%〜約0.5%の濃度で存在する、任意の構造化剤、並びに、
e)任意に、約0.01%〜10%の非イオン性界面活性剤であって、一態様において、疎水性親油性バランス値が8〜18であるエトキシル化非イオン性界面活性剤、
を含み、当該組成物が、布地ケア及びホームケア製品である、組成物が開示される。
【0013】
当該組成物の一態様において、当該ポリマー材料は、
a)群(i)について、当該任意の第1のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、約10〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約60ppm〜約1,900ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppm、又は更には約75ppm〜約1,800ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、当該第2のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、約10〜90モルパーセント、又は更には約20〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜約40ppm、又は更には0ppm〜20ppmの、2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し、
b)群(ii)について、当該任意の第1のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10モルパーセント〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約325ppm〜約1,900ppm、又は更には約350ppm〜約1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、当該第2のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10モル〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜約40ppm、又は更には0ppm〜約20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し、
c)群(iii)について、当該任意の第1のポリマーは、約10〜約95モル、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10モルパーセント〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約60ppm〜約1,900ppm、又は更には約75〜約1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、ただし当該任意の第1のポリマーは、アクリルアミド単位を含まず、当該第2のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜約40ppm、又は更には0ppm〜約20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し、
d)群(iv)について、当該任意の第1のポリマーは、約10〜約95モル、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10モルパーセント〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約55ppm〜約1,900ppm、又は更には約60ppm〜約1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、当該第2のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10モルパーセント〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約1ppm〜約40ppm、又は更には約1ppm〜約20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し、
e)群(v)について、当該任意の第1のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約10〜約90モルパーセント、又は更には約20〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約55ppm〜約1,900ppm、又は更には約60ppm〜約1,800ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し、当該第2のポリマーは、約10〜約95モルパーセント、約20〜約90モルパーセント、約30〜約75モルパーセント、又は更には約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;約5〜約90モルパーセント、又は更には約10〜約80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;約1〜約45モルパーセント、又は更には約1〜約40モルパーセントのアニオン性ビニル付加モノマー(ただし、カチオン性ビニル付加モノマー、非イオン性ビニル付加モノマー、及びアニオン性ビニル付加モノマーの合計は100モルパーセントを超えない);0ppm〜約40ppm、又は更には約0ppm〜約20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;一態様において、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有する。
【0014】
当該組成物の一態様において、当該布地柔軟剤活性物質は、第四級アンモニウム化合物、シリコーンポリマー、多糖類、粘土、アミン、脂肪酸エステル、分散性ポリオレフィン、ポリマーラテックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0015】
当該組成物の一態様において、
a.)当該第四級アンモニウム化合物が、アルキル第四級アンモニウム化合物を含み、好ましくは、アルキル第四級アンモニウム化合物は、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルキル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
b.)当該シリコーンポリマーが、環状シリコーン、ポリジメチルシロキサン、アミノシリコーン、カチオン性シリコーン、シリコーンポリエーテル、シリコーン樹脂、シリコーンウレタン、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
c.)当該多糖類が、カチオン性デンプンを含み;
d.)当該分散性ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
e.)当該脂肪酸エステルが、ポリグリセロールエステル、ショ糖エステル、グリセロールエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0016】
当該組成物の一態様において、当該布地柔軟剤活性物質は、モノエステルクワット、ジエステルクワット、トリエステルクワット、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む。一態様において、当該モノエステルクワット及びジエステルクワットは、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル及びビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステルの異性体及び/又はこれらの混合物、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2−ジ−(ステアロイル−オキシ)−3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルミルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】
当該組成物の一態様において、当該布地柔軟剤活性物質は、0〜140、5〜100、10〜80、15〜70、18〜60、又は更には18〜25の範囲のヨウ素価を有する。部分水素添加脂肪酸第四級アンモニウム化合物柔軟剤を使用するとき、その範囲は25〜60であり得る。
【0018】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、第四級アンモニウム化合物及びシリコーンポリマーを含み、約0.001%〜約10%、約0.1%〜約8%、又は更には約0.5%〜約5%の当該シリコーンポリマーを含む。
【0019】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、当該布地柔軟剤活性物質に加えて、約0.001%〜約5%、約0.1%〜約3%、又は更には約0.2%〜約2%の、アルキル第四級アンモニウム化合物を含む安定剤を含み、好ましくは当該アルキル第四級アンモニウム化合物は、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルキル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、より好ましくは、当該アルキル第四級アンモニウム化合物は、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及び/又はジアルキル第四級アンモニウム化合物を含む。
【0020】
当該組成物の一態様において、群(i)〜(v)の当該ポリマーはそれぞれ、下記に由来する:
a.)
(i)式(I):
【0021】
【化1】
(式中、
は、水素、又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
は、C〜Cアルキレンから選択され、
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択され;
Xは、−O−又は−NH−から選択され、及び、
Yは、Cl、Br、I、硫酸水素塩、又はメチルサルフェートから選択される)、によるカチオン性モノマー、
(ii)式(II)
【0022】
【化2】
(式中、
は、水素又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C〜C30アルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択される)を有する非イオン性モノマー、
(iii)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、並びにスルホン酸又はホスホン酸機能を果たすモノマー(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、及びこれらの塩からなる群から選択されるアニオン性モノマー
からなる群から選択される、モノマー。
b.)当該架橋剤は、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、トリアリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレート若しくはメタクリレート及びホルムアルデヒド、グリオキサール、ジビニルベンゼン、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、グリコール若しくはポリグリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、ブタジエン、1,7−オクタジエン、アリルアクリルアミド若しくはアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸、N,N’−メチレンビスアクリルアミド若しくはポリオールポリアリルエーテル、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、並びにポリグリコールのトリ−及びテトラメタクリレート;又はポリオールポリアリルエーテル、例えば、ポリアリルスクロース若しくはペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレートエトキシレート、ペンタエリスリチルテトラメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレートエトキシレート、トリエタノールアミントリメタクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレートエトキシレート、トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリアクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリメタクリレート、ジペンタエリスリチルペンタアクリレート、3−(3−{[ジメチル−(ビニル)−シリル]−オキシ}−1,1,5,5−テトラメチル−1,5−ジビニル−3−トリシロキサニル)−プロピルメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1−(2−プロペニルオキシ)−2,2−ビス[(2−プロペニルオキシ)−メチル]−ブタン、トリメタクリル酸−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリ−2,1−エタンジイルエステル、グリセリントリアクリレートプロポキシレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、ペンタエリスリチルテトラビニルエーテル、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、(エトキシ)−トリビニルシラン、(メチル)−トリビニルシラン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルシクロトリシラザン、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルトリシラザン、トリス−(2−ブタノンオキシム)−ビニルシラン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、トリビニルホスフィン、トリビニルシラン、メチルトリアリルシラン、ペンタエリスリチルトリアリルエーテル、フェニルトリアリルシラン、トリアリルアミン、トリアリルシトラート、トリアリルホスフェート、トリアリルホスフィン、トリアリルホスファイト、トリアリルシラン、1,3,5−トリアリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリメリト酸トリアリルエステル、トリメタリルイソシアヌレート、2,4,6−トリス−(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジン、1,2−ビス−(ジアリルアミノ)−エタン、ペンタエリスリチルテトラテラート(tetratallate)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス−[(2−アクリロイルオキシ)−エチル]−ホスフェート、無水ビニルボロン酸ピリジン、2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサンピリジン、テトラアリルシラン、テトラアリルオキシシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシラザン、これらのエトキシル化化合物、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
c.)当該連鎖移動剤が、メルカプタン、リンゴ酸、乳酸、蟻酸、イソプロパノール、及び次亜リン酸塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0023】
当該組成物の一態様において、当該カチオン性モノマーは、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムアクリレート、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムメタクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、非イオン性モノマーは、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0024】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、約20cps〜約1000cps、30cps〜約500cps、又は更には40cps〜約300cpsのブルックフィールド粘度を有する。
【0025】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、約0.001%〜約5%の遊離脂肪酸を含む。
【0026】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、色相染料、香料、香料送達系、構造伸縮性付与剤、担体、構造化剤、ヒドロトロープ、加工助剤、溶媒及び/又は顔料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される補助材料を含む。
【0027】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、香料及び/又は香料送達系を含み、好ましくは当該香料送達系は、香料マイクロカプセルを含み、好ましくは当該香料マイクロカプセルは、カチオン性コーティングを含む。
【0028】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、1種類以上の香料マイクロカプセルを含む。
【0029】
当該組成物の一態様において、当該組成物は、約2〜約4、又は更には約2.4〜約3.6のpHを有する。
【0030】
一態様において、請求及び/又は開示する出願人らの組成物の任意の実施形態の粘度勾配は、粘度勾配法1を使用して測定され、一態様において、請求及び/又は開示する出願人らの組成物の任意の実施形態の粘度勾配は、粘度勾配法2を使用して測定される。
【0031】
追加の開示
組成物であって、総組成物重量に基づいて、
a)0.01%〜1%、好ましくは0.05%〜0.75%、より好ましくは0.075%〜0.5%、更により好ましくは0.06%〜0.3%の、群(i)〜(v)及びこれらの群の混合物から選択されるものを含むポリマー材料であって、
(i)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、好ましくは当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:1〜3:1、最も好ましくは3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、50ppm〜2,000ppm、好ましくは50ppm〜475ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の、重合に由来し、好ましくは当該任意の第1のポリマーは、2.8超、又は更には3.7超の粘度勾配を有し;
当該第2のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;好ましくは当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、好ましくは当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(ii)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、好ましくは当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:1〜3:1、最も好ましくは3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、310ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;
当該第2のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;好ましくは当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、好ましくは当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(iii)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、好ましくは当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、当該任意の第1のポリマーが存在するとき、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:1〜3:1、最も好ましくは3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、50ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し、ただし当該任意の第1のポリマーは、クリルアミド単位又はメタクリルアミド単位を含まず;
当該第2のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有し;好ましくは当該第2のポリマーは、直鎖又は分枝鎖の、無架橋ポリエチレンイミンであり、好ましくは当該ポリエチレンイミンは、分枝鎖かつ無架橋である、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(iv)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、好ましくは当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:1〜3:1、最も好ましくは3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、50ppm〜1,950ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;当該第2のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、1ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、又は更には2.8未満の粘度勾配を有する、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
(v)任意の第1のポリマー、及び第2のポリマーであって、好ましくは当該任意の第1のポリマー、及び当該第2のポリマーは、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:1〜3:1、最も好ましくは3:2〜5:1の比で存在し;当該任意の第1のポリマーは、5〜100モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、50ppm〜1,950ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;当該第2のポリマーは、5〜99モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー、0〜95モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー、1〜49パーセントのアニオン性ビニル付加モノマー(ただし、カチオン性ビニル付加モノマー、非イオン性ビニル付加モノマー、及びアニオン性ビニル付加モノマーの合計は100モルパーセントを超えない)、0ppm〜45ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤、0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有する、任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー;
b.)0%〜35%、好ましくは1%〜35%、より好ましくは2%〜25%、より好ましくは3%〜20%、より好ましくは5%〜15%、最も好ましくは8%〜12%の布地柔軟剤活性物質、
c)カチオン性捕捉剤であって、好ましくは、当該カチオン性捕捉剤は、200Da〜1000Da、より好ましくは300Da〜750Daの分子量を有し、好ましくは、当該カチオン性捕捉剤は、総組成物重量に基づいて、0.01%〜5%、より好ましくは0.15%〜2.5%、最も好ましくは0.2%〜1%の濃度で存在する、カチオン性捕捉剤;
d)任意の構造化剤であって、好ましくは、当該構造化剤は、多糖類、多糖類誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;より好ましくは当該構造化剤は、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;最も好ましくは当該構造化剤は、野菜及び/又は木材に由来するミクロフィブリル化セルロースを含み、好ましくは当該構造化剤は、組成物中に、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約1%、又は更には約0.03%〜約0.5%の濃度で存在する、任意の構造化剤、並びに
e)任意に、0.01%〜10%の非イオン性界面活性剤であって、好ましくは、疎水性親油性バランス値が8〜18であるエトキシル化非イオン性界面活性剤、
を含み、当該組成物が、布地ケア及びホームケア製品である、組成物が開示される。
【0032】
当該組成物について好ましくは、当該ポリマー材料は、
a)群(i)について、当該任意の第1のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;60ppm〜1,900ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜約10,000ppm、好ましくは75ppm〜1,800ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーは、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し、当該第2のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;好ましくは20〜90モルパーセント、5〜90モルパーセント、好ましくは10ppm〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜40ppm、好ましくは0ppm〜20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは当該第2のポリマーが、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有し;
b)群(ii)について、当該任意の第1のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10モルパーセント〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;325ppm〜1,900ppm、好ましくは350ppm〜1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーが、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;当該第2のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10モル〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜40ppm、好ましくは0ppm〜20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは当該第2のポリマーが、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有し;
c)群(iii)について、当該任意の第1のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モル、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10モルパーセント〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;60ppm〜1,900ppm、好ましくは75〜1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーが、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し、ただし当該任意の第1のポリマーは、アクリルアミド単位を含まず;当該第2のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;0ppm〜40ppm、好ましくは0ppm〜20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは当該第2のポリマーが、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有し;
d)群(iv)について、当該任意の第1のポリマーは、10〜95モル、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10モルパーセント〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;55ppm〜1,900ppm、好ましくは60ppm〜1,800ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーが、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;当該第2のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10モルパーセント〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;1ppm〜40ppm、好ましくは1ppm〜20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し、好ましくは当該第2のポリマーが、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有し;
e)群(v)について、当該任意の第1のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは45〜65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;10〜90モルパーセント、好ましくは20モルパーセント〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;55ppm〜1,900ppm、好ましくは60ppm〜1,800ppmの3つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは当該任意の第1のポリマーが、2.8超、より好ましくは3.7超の粘度勾配を有し;
当該第2のポリマーは、10〜95モルパーセント、好ましくは20〜90モルパーセント、より好ましくは30〜75モルパーセント、最も好ましくは約45〜約65モルパーセントのカチオン性ビニル付加モノマー;5〜90モルパーセント、好ましくは10〜80モルパーセントの非イオン性ビニル付加モノマー;1〜45モルパーセント、好ましくは1〜40モルパーセントのアニオン性ビニル付加モノマー(ただし、カチオン性ビニル付加モノマー、非イオン性ビニル付加モノマー、及びアニオン性ビニル付加モノマーの合計は100モルパーセントを超えない);0ppm〜40ppm、好ましくは0ppm〜20ppmの2つ以上のエチレン官能基を含む架橋剤;0ppm〜10,000ppmの連鎖移動剤の重合に由来し;好ましくは、当該第2のポリマーは、3.7未満、より好ましくは2.8未満の粘度勾配を有する。
【0033】
当該組成物について好ましくは、当該布地柔軟剤活性物質は、第四級アンモニウム化合物、シリコーンポリマー、多糖類、粘土、アミン、脂肪酸エステル、分散性ポリオレフィン、ポリマーラテックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0034】
好ましくは当該組成物について:
a.)当該第四級アンモニウム化合物が、アルキル第四級アンモニウム化合物を含み、好ましくは、アルキル第四級アンモニウム化合物は、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルキル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
b.)当該シリコーンポリマーが、環状シリコーン、ポリジメチルシロキサン、アミノシリコーン、カチオン性シリコーン、シリコーンポリエーテル、シリコーン樹脂、シリコーンウレタン、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
c.)当該多糖類が、カチオン性デンプンを含み;
d.)当該分散性ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びこれらの混合物からなる群から選択され;
e.)当該脂肪酸エステルが、ポリグリセロールエステル、ショ糖エステル、グリセロールエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0035】
当該組成物について、好ましくは、当該布地柔軟剤活性物質は、モノエステルクワット、ジエステルクワット、トリエステルクワット、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む。好ましくは、当該モノエステルクワット及びジエステルクワットは、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル及びビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステルの異性体及び/又はこれらの混合物、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2−ジ−(ステアロイル−オキシ)−3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルミルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0036】
当該組成物について好ましくは、当該布地柔軟剤活性物質は、0〜140、好ましくは5〜100、より好ましくは10〜80、更に好ましくは15〜70、更により好ましくは18〜60、最も好ましくは18〜25のヨウ素価を有する。部分水素添加脂肪酸第四級アンモニウム化合物柔軟剤を使用するとき、最も好ましい範囲は25〜60である。
【0037】
当該組成物について好ましくは、当該組成物が、第四級アンモニウム化合物及びシリコーンポリマーを含み、好ましくは0.001%〜10%、0.1%〜8%、より好ましくは0.5%〜5%の当該シリコーンポリマーを含む。
【0038】
当該組成物について好ましくは、当該組成物が、当該布地柔軟剤活性物質に加えて、0.001%〜5%、好ましくは0.1%〜3%、より好ましくは0.2%〜2%の、アルキル第四級アンモニウム化合物を含む安定剤を含み、好ましくは当該アルキル第四級アンモニウム化合物が、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、トリアルキル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、より好ましくは当該アルキル第四級アンモニウム化合物が、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及び/又はジアルキル四級アンモニウム化合物を含む。
【0039】
当該組成物について好ましくは、群(i)〜(v)の当該ポリマーはそれぞれ、下記に由来する:
a.)
(i)式(I):
【0040】
【化3】
(式中、
は、水素、又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
は、C〜Cアルキレンから選択され、
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択され;
Xは、−O−又は−NH−から選択され、及び、
Yは、Cl、Br、I、硫酸水素塩、又はメチルサルフェートから選択される)、によるカチオン性モノマー、
(ii)式(II)
【0041】
【化4】
(式中、
は、水素又はC〜Cアルキルから選択され;
は、水素又はメチルから選択され、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、C〜C30アルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択される)、を有する非イオン性モノマー、
(iii)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、並びにスルホン酸又はホスホン酸機能を果たすモノマー(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、及びこれらの塩からなる群から選択されるアニオン性モノマー
からなる群から選択される、モノマー。
b.)当該架橋剤は、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、トリアリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレート若しくはメタクリレート及びホルムアルデヒド、グリオキサール、ジビニルベンゼン、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、グリコール若しくはポリグリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、ブタジエン、1,7−オクタジエン、アリルアクリルアミド若しくはアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸、N,N’−メチレンビスアクリルアミド若しくはポリオールポリアリルエーテル、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、並びにポリグリコールのトリ−及びテトラメタクリレート;又はポリオールポリアリルエーテル、例えば、ポリアリルスクロース若しくはペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレートエトキシレート、ペンタエリスリチルテトラメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレートエトキシレート、トリエタノールアミントリメタクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレートエトキシレート、トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリアクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリメタクリレート、ジペンタエリスリチルペンタアクリレート、3−(3−{[ジメチル−(ビニル)−シリル]−オキシ}−1,1,5,5−テトラメチル−1,5−ジビニル−3−トリシロキサニル)−プロピルメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1−(2−プロペニルオキシ)−2,2−ビス[(2−プロペニルオキシ)−メチル]−ブタン、トリメタクリル酸−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリ−2,1−エタンジイルエステル、グリセリントリアクリレートプロポキシレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、ペンタエリスリチルテトラビニルエーテル、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、(エトキシ)−トリビニルシラン、(メチル)−トリビニルシラン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルシクロトリシラザン、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルトリシラザン、トリス−(2−ブタノンオキシム)−ビニルシラン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、トリビニルホスフィン、トリビニルシラン、メチルトリアリルシラン、ペンタエリスリチルトリアリルエーテル、フェニルトリアリルシラン、トリアリルアミン、トリアリルシトラート、トリアリルホスフェート、トリアリルホスフィン、トリアリルホスファイト、トリアリルシラン、1,3,5−トリアリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリメリト酸トリアリルエステル、トリメタリルイソシアヌレート、2,4,6−トリス−(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジン、1,2−ビス−(ジアリルアミノ)−エタン、ペンタエリスリチルテトラテラート(tetratallate)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス−[(2−アクリロイルオキシ)−エチル]−ホスフェート、無水ビニルボロン酸ピリジン、2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサンピリジン、テトラアリルシラン、テトラアリルオキシシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシラザン、これらのエトキシル化化合物、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
c.)当該連鎖移動剤が、メルカプタン、リンゴ酸、乳酸、蟻酸、イソプロパノール、及び次亜リン酸塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0042】
当該組成物について好ましくは、当該カチオン性モノマーは、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムアクリレート、メチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルアンモニウムメタクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、非イオン性モノマーは、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0043】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、20cps〜1000cps、好ましくは30cps〜500cps、最も好ましくは40cps〜300cpsのブルックフィールド粘度を有する。
【0044】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、0.001%〜5%の遊離脂肪酸を含む。
【0045】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、色相染料、香料、香料送達系、構造伸縮性付与剤、担体、構造化剤、ヒドロトロープ、加工助剤、溶媒及び/又は顔料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される補助材料を含む。
【0046】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、香料及び/又は香料送達系を含み、好ましくは当該香料送達系は、香料マイクロカプセルを含み、好ましくは当該香料マイクロカプセルは、カチオン性コーティングを含む。
【0047】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、1種類以上の香料マイクロカプセルを含む。
【0048】
当該組成物について好ましくは、当該組成物は、2〜4、好ましくは2.4〜3.6のpHを有する。
【0049】
好ましくは、請求及び/又は開示する出願人らの組成物の任意の実施形態の粘度勾配は、粘度勾配法1を使用して測定され、より好ましくは請求及び/又は開示する出願人らの組成物の任意の実施形態の粘度勾配は、粘度勾配法2を使用して測定される。
【0050】
任意の第1のポリマー、及び第2のポリマー
本発明の目的のために、第1のポリマーは任意であるが、第2のポリマーは任意ではなく、したがって、当該第1のポリマーが本明細書で言及される際の任意という用語。出願人らは、従来のポリマー構成が最終生成物の安定性及び用量の問題の原因であり得ることを認識した。理論に束縛されるものではないが、出願人らは、1つ以上のポリマーの適切な選択により、絡合可能な直鎖ポリマーと一般に絡合不能な架橋ポリマーとで構成された安定なコロイドガラスが得られると確信している。上述のポリマーは、架橋ポリマーの相互作用が安定性を与える一方で直鎖ポリマーと架橋ポリマーとの相互作用が所望の有益剤付着を可能にするように、コロイドガラスの形成を可能にする。したがって、このような粒子を含む布地処理組成物は、安定性と活性物質付着効率との驚くべき組み合わせを有する。このような処理組成物は、布地の肌触り、帯電防止性、及び洗いたて感などの効果を提供する。
【0051】
この点において、出願人らは、布地の肌触り(例えば、柔軟性)及び洗いたて感などの更なる効果の改善が必要であることを認識した。しかしながら、ますます高濃度の任意のポリマー1を配合するという1つの手法は、製品残留物の増加や審美性の変化を生じ得る粘度の増大などの、最終生成物(FP)のレオロジーに好ましくない変化をもたらすことがあった。出願人らは、任意のポリマー1の濃度上昇が洗いたて感を低下させる傾向があることも認識した。理論に束縛されるものではないが、出願人らは、より高濃度の任意のポリマー1を比較的高濃度の柔軟剤活性物質と組み合わせた場合は特に、より高濃度の任意のポリマー1が部位(例えば、木綿テリー)からの香料放出を抑制し得ることを確信している。出願人らは、ポリマー2を賢明に選択すると所望の効果が得られるであろうことを認識した。ポリマー2の適切な選択としては、モノマー、電荷密度、無架橋、最小限、例えば0〜45ppmの架橋、及び分子量などの、ポリマー構成パラメータの選択が挙げられる。出願人らは、所望の効果(例えば、洗いたて感)の増加には、他の選択を考慮するとき、個々及び総合のポリマー濃度、任意のポリマー1対ポリマー2の比、及び柔軟剤活性物質の濃度の選択が必要であることを認識した。理論に束縛されるものではないが、出願人らは、布地柔軟剤の設計時に、布地上の残留洗剤材料と共に布地柔軟剤により布地に送達されるであろう材料の量を考慮すべきであると確信している。
【0052】
出願人らは、洗いたて感などの効果を最大化するようにポリマー2を選択すると、任意のポリマー1の選択基準によって対処した安定性の問題が再度生じ得ることを発見した。出願人らは、好ましい粘度勾配(VS)値を有する任意のポリマー1を更に選択することでこの問題の解決策を見出した。
【0053】
任意のポリマー1の濃度:
最終生成物(FP)における任意のポリマー1の濃度は、FPの所望の特性を得るように選択され、これには好ましい、a)相安定性、b)レオロジー、c)洗いたて感の効果、及びd)柔軟性の効果を備えたFPが挙げられるが、これらに限定されない。理論に束縛されるものではないが、任意のポリマー1の好ましい濃度は、最終生成物に構造を与えるために必要である。このような構造は、例えば、粒子を主成分とする有益活性物質(例えば、香料マイクロカプセル(PMC))がFP中で懸濁するのを可能にする。更に、任意のポリマー1の好ましい濃度は、製品の審美性の悪さ及び使用中の有益活性物質の不均一な分散をもたらし得る、相の分離で表れることがある、製品不安定性のリスクを最小化する。更に、任意のポリマー1は、有益活性物質の付着を改善させ、洗いたて感及び柔軟性の改善をもたらすことができる。このような付着改善は、洗濯由来のアニオン性界面活性剤のキャリーオーバーを伴い、有益活性物質の布地付着改善をもたらす凝集塊を形成することがある。本発明に記載するような任意のポリマー1の選択により、好ましい粘度勾配(VS)が与えられる。好ましいVS値は、任意のポリマー1をポリマー2と組み合わせた場合を含め、FPの相安定性の改善を可能にすることが驚いたことに見出されている。
【0054】
任意のポリマー1の好ましい濃度は、約0.01%〜約1%、好ましくは約0.02%〜約0.5%、より好ましくは約0.03%〜約0.2%、更に好ましくは約0.06%〜約0.1%である。しかしながら、一態様において、柔軟剤活性物質の濃度がFPの5重量%未満である場合、任意のポリマー1の好ましい濃度は、約0.01%〜約1%、好ましくは約0.02%〜約0.5%である。
【0055】
ポリマー2の濃度:
最終生成物(FP)におけるポリマー2の濃度は、FPの所望の特性を得るように選択され、これには好ましい、a)相安定性、b)レオロジー、c)洗いたて感の効果、及びd)柔軟性の効果を備えたFPが挙げられるが、これらに限定されない。理論に束縛されるものではないが、ポリマー2の好ましい濃度は、製品の審美性を変化させ、及び/又はFPの流出、分配、及び/又は分散を困難にし得る、好ましくないFPの粘度増大を引き起こす、ポリマー1の高濃度のリスクを最小化する。理論に束縛されるものではないが、ポリマー2は、より高い芳香強度及び認識性をもたらす、布地上のヘッドスペースへの香料放出を高めることにより、香料系の効率を改善させることができる。ポリマー2は、部位から及び/又は香料送達技術(例えば、香料マイクロカプセル)からの香料放出の改善を可能にするために、ポリマー1に比べて低分子量及び低架橋度である必要がある。更に、本発明の組成物中のポリマー2単体の好ましい量により、洗いたて感を改善させることができる。低すぎるポリマー濃度の選択は、最低限の効果しかもたらさないことがあるが、高すぎるポリマー濃度も効果を低減することがある。理論に束縛されるものではないが、ポリマーが多すぎると香料放出が抑制され、香料は適時に放出されず、低強度で非効率な費用効率の悪い香料処方をもたらすと考えられる。
【0056】
ポリマー2の好ましい濃度は、約0.01%〜約1%、好ましくは約0.02%〜約0.5%、より好ましくは約0.04%〜約0.3%、更に好ましくは約0.06%〜約0.2%である。
【0057】
任意のポリマー1及びポリマー2の合計濃度:
最終生成物(FP)における任意のポリマー1及びポリマー2の合計濃度は、FPの所望の特性を得るように選択され、これには上記のポリマー1及びポリマー2で述べた特性が含まれる。低すぎるポリマー濃度の選択は、最低限の効果しかもたらさないことがあるが、高すぎるポリマー濃度も効果を低減することがある。理論に束縛されるものではないが、ポリマーが多すぎると香料放出が抑制され、香料は適時に放出されず、低強度で非効率な費用効率の悪い香料処方をもたらすと考えられる。
【0058】
任意のポリマー1及びポリマー2の好ましい合計濃度は、約0.01%〜約1%、好ましくは約0.05%〜約0.75%、より好ましくは約0.075%〜約0.5%、更に好ましくは約0.075%〜約0.4%、更により好ましくは約0.06%〜約0.3%である。
【0059】
任意のポリマー1対ポリマー2の比:
最終生成物(FP)におけるポリマー1対ポリマー2の比は、FPの所望の特性を得るように選択され、これには上記の任意のポリマー1及びポリマー2で述べた特性が含まれる。任意のポリマー1対ポリマー2の高すぎる比を選択すると、洗いたて感の効果が低減するが、任意のポリマー1対ポリマー2の低すぎる比を選択すると、FPの安定性が悪くなることが驚いたことに見出されている。例えば、一実施形態において、任意のポリマー1対ポリマー2の比は、約1:5〜約10:1、好ましくは約1:2〜約5:1、より好ましくは約1:1〜約3:1、最も好ましくは約3:2〜5:1である。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態において、洗いたて感の効果は、任意のポリマー1対ポリマー2の比が100:1以下である(すなわちポリマー2が存在しない)場合に低減し、また任意のポリマー1対ポリマー2の比が1:1の場合にも低減する。このような実施形態の1つは、本発明の組成物中の任意のポリマー1及びポリマー2の合計濃度が約0.06%〜約0.3%である場合である。
【0061】
ポリマー2の分子量:
別の態様において、ポリマーは、約5,000ダルトン〜約1,000,000ダルトン、好ましくは約10,000ダルトン〜約1,000,000ダルトン、より好ましくは約25,000ダルトン〜約600,000ダルトン、より好ましくは約50,000ダルトン〜約450,000ダルトン、より好ましくは約100,000ダルトン〜約350,000ダルトン、最も好ましくは約150,000ダルトン〜約350,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を含み、他の態様において、約25,000ダルトン〜約150,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を含む。
【0062】
分子量はまた、ポリマーのk値に相関し得る。一態様において、k値は、約10〜100、好ましくは約15〜60、好ましくは約20〜60、より好ましくは約20〜55、より好ましくは約25〜55、より好ましくは約25〜45、最も好ましくは30〜45であり、他の態様において、k値は約15〜30である。
【0063】
任意のポリマー1の分子量:
別の態様において、任意のポリマー1は好ましくは、約500,000ダルトン〜約15,000,000ダルトン、より好ましくは約1,000,000ダルトン〜約6,0000,000ダルトン、最も好ましくは約2,000,000ダルトン〜4,000,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0064】
別の実施形態において、ポリマー1が1つ以上の架橋剤で架橋されるとき、任意のポリマー1は、高度に架橋されたポリマー及び基本的に未架橋のポリマーなどの、異なる架橋度を有するポリマーの混合物で構成されてもよい。理論に束縛されるものではないが、架橋ポリマーはより水不溶性であるのに対し、未架橋ポリマーはより水溶性である。一態様において、任意のポリマー1は、水溶性(未架橋)ポリマーの画分及び水不溶性(架橋)ポリマーの画分で構成される。一実施形態において、任意のポリマー1は、約0.1%〜80%、好ましくは約1%〜60%、より好ましくは10%〜40%、最も好ましくは25%〜35%の重量パーセント水溶性画分を有する。別の態様において、任意のポリマー1は、5%〜25%の重量パーセント水溶性画分を有する。理論に束縛されるものではないが、任意のポリマー1の可溶性及び不溶性画分の重量平均分子量(Mw)は、類似している(すなわち、共に任意のポリマー1のMw範囲内である)。
【0065】
更に別の態様において、任意のポリマー1は、ポリマー2の重量平均分子量(Mw)の約5倍〜約100倍、好ましくは約10倍〜約50倍、より好ましくは約20倍〜約40倍の重量平均分子量(Mw)を有し、ここでポリマー2は、約50,000ダルトン〜約150,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有する。
【0066】
一態様において、出願人らは、総組成物重量に基づいて以下のものを含む組成物を開示する:
a.重量平均分子量(Mw)が約500,000ダルトン〜約15,0000,000ダルトン、好ましくは約1,000,000〜約6,000,000ダルトンの任意のポリマー1。
b.任意に、ポリマー1は、約1%〜約60%の重量パーセント水溶性画分を有する。
c.任意のポリマー1は、組成物中に約0.01%〜約0.5%、好ましくは約0.03%〜約0.2%存在する。
d.ポリマー2は、約5,000ダルトン〜約500,000ダルトン、好ましくは約10,000ダルトン〜約500,000ダルトン、より好ましくは約25,000〜350,000ダルトン、最も好ましくは約50,000〜約250,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有する。代替的に、ポリマー2は、約15〜100、好ましくは約20〜60、より好ましくは約30〜45のk値を有してもよい。
e.ポリマー2は、組成物中に約0.01〜約0.5%、好ましくは約0.03%〜約0.3%存在する。
f.任意に、任意のポリマー1対ポリマー2の重量比は、約1:5〜約5:1、好ましくは約1:3〜約3:1である。
g.任意に、布地柔軟剤活性物質の重量比は、約3重量パーセント〜約13重量パーセント、より好ましくは約5〜約10重量パーセント、最も好ましくは約7〜約9重量パーセントである。
【0067】
好ましくは、当該組成物は、約20cps〜約1000cps、好ましくは約30cps〜約500cps、より好ましくは約40cps〜約300cps、最も好ましくは約50cps〜約150cpsのブルックフィールド粘度を有する。
【0068】
任意のポリマー1及びポリマー2の粘度勾配
好ましくは、当該任意の第1のポリマー及び当該第2のポリマーは、組み合わせたとき、2以上、好ましくは2.4以上、より好ましくは約2.8〜約12、更に好ましくは約3.2〜約6.0、又は約3.8〜約5.0の粘度勾配を有する。
【0069】
好適なカチオン性捕捉剤
本発明の組成物に適したカチオン性捕捉剤は、典型的には水溶性であり、少なくとも1つの四級化窒素と、1つの長鎖ヒドロカルビル基とを有する。そのようなカチオン性捕捉剤の例としては、水溶性アルキルトリメチルアンモニウム塩又はそのヒドロキシアルキル置換類似体、好ましくは、式R1R2R3R4N+Xを有する化合物であり、式中、R1は、C8〜C16アルキル、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立してC1〜C4アルキル、C1〜C4、ヒドロキシアルキル、ベンジル、及び−(C2H4O)xH(式中、xは2〜15、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜5)であり、Xは、アニオンである。ベンジルは、R2、R3又はR4のうち1つ以下である。R1の好ましいアルキル鎖長はC12〜C15である。R2、R3及びR4の好ましい基は、メチル及びヒドロキシエチルであり、アニオンXは、ハロゲン化物イオン、メトサルフェート、酢酸イオン、及びリン酸イオンから選択され得る。
【0070】
好適なカチオン性捕捉剤の別の群は、少なくとも1つ、好ましくは2つ又は3つ、より好ましくは2つのカルボニル基を含む:
○(1)好ましい第四級アンモニウム化合物は式
【0071】
【化5】
又は式:
【0072】
【化6】
を有し、式中、Qは、次の式を有するカルボニル単位であり:
【0073】
【化7】
各R5は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、及びこれらの混合物であり、好ましくはメチル又はヒドロキシアルキルであり;各R6単位は、独立して、直鎖状又は分枝状C11〜C22アルキル、直鎖状又は分枝状C11〜C22アルケニル、及びこれらの混合物であり、R7は、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、及びこれらの混合物であり;Xは、布地柔軟剤活性物質及び補助成分と相溶性のアニオンであり;添え字mは、1〜4であり、好ましくは2であり;添え字nは、1〜4であり、好ましくは2である。
【0074】
好ましいカチオン性捕捉剤の例は、次の式を有する四級化アミン類の混合物である:
【0075】
【化8】
式中、R5は、好ましくはメチルであり;R6は、少なくとも11個原子、好ましくは15個の原子を含む直鎖状又は分枝状のアルキル基又はアルケニル鎖である。上記のカチオン性捕捉剤の例において、単位−O2CR6は、脂肪族アシル単位を表し、これは典型的にトリグリセリド源に由来する。トリグリセリド源は、好ましくは、タロー、部分水素添加タロー、ラード、部分水素添加ラード、植物油及び/又は部分水素添加植物油(例えばキャノーラ油、サフラワー油、落花生油、ヒマワリ油、コーン油、大豆油、トール油、米糠油など)、並びにこれらの油の混合物に由来する。
【0076】
本発明の好ましいカチオン性捕捉剤は、ジエステル及び/又はジアミド第四級アンモニウム(DEQA)化合物であり、次の式を有するジエステル及びジアミドである:
【0077】
【化9】
式中、R5、R6X、及びnは、式(1)及び(2)について本明細書の上記で定義されているものと同じであり、Qは、次の式である:
【0078】
【化10】
【0079】
上記の対イオン、X(−)は、任意のカチオン性捕捉互換性アニオン、好ましくは強酸のアニオンであってよく、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、メチルサルフェート、エチルサルフェート、硫酸イオン、硝酸イオンなどであり、より好ましくは塩化物イオン又はメチルサルフェートである。また、このアニオンは、好ましさは幾分劣るが、X(−)が基の半分を表す場合には、二重荷電を担うことができる。
【0080】
タロー油及びキャノーラ油は、本発明でR6として使用するのに好適な、簡便かつ安価な脂肪酸アシル単位源である。以下、本発明の組成物で使用するのに好適な第四級アンモニウム化合物の非限定例を示す。本明細書で下記に使用される「タローイル」という用語は、R6単位がタロートリグリセリド源に由来し、脂肪族アシル単位の混合物であることを示す。同様に、キャノリルという用語の使用は、キャノーラ油に由来する脂肪族アシル単位の混合物を指す。
【0081】
アルキレンポリアンモニウム塩は、捕捉剤として作用するよう組成物に配合することができ、主洗浄から持ち越されるすすぎ液中及び布地上のアニオン性洗剤とイオン対を形成し、柔軟性性能を改善させることができる。これらの薬剤は、無機電解質と比較して、広い温度範囲、特に低温において、粘度を安定化させることができる。アルキレンポリアンモニウム塩の具体的な例としては、L−リジンモノヒドロクロリド及び1,5−ジアンモニウム2−メチルペンタンジヒドロクロリドが挙げられる。
【0082】
他の好適なカチオン性捕捉剤には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:
N,N−ジ(タローイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N,N−ジ(キャノリル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N,N−ジ(タローイル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド;
N,N−ジ(キャノリル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド;
N,N−ジ(2−タローイルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N,N−ジ(2−キャノリルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
N,N−ジ(2−タローイルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N,N−ジ(2−キャノリルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N−(2−タローイルオキシ−2−エチル)−N−(2−タローイルオキシ−2−オキソ−エチル)−N、N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N−(2−キャノリルオキシ−2−エチル)−N−(2−キャノリルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N,N,N−トリ(タローイル−オキシ−エチル)−N−メチルアンモニウムクロリド;
N,N,N−トリキャノリル−オキシ−エチル)−N−メチルアンモニウムクロリド;
N−(2−タローイルオキシ−2−オキソエチル)−N−(タローイル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
N−(2−キャノリルオキシ−2−オキソエチル)−N−(キャノリル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;
1,2−ジタローイルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリド;及び
1,2−ジキャノリルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリド;
上記活性物質の混合物。
【0083】
第四級アンモニウム捕捉剤の他の例は、メチルビス(タローアミドエチル)(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート及びメチルビス(水素化タローアミドエチル)(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェートであり、これらはWitco Chemical Companyから、それぞれVarisoft(登録商標)222及びVarisoft(登録商標)110の商標名で入手可能である。特に好ましいのは、N,N−ジ(キャノリル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド及びN,N−ジ(キャノリル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェートである。
【0084】
本明細書で前述したように、R5単位は好ましくはメチルであるが、好適なカチオン性捕捉剤は、上記の表Iの例で「メチル」という用語をエチル、エトキシ、プロポキシ、イソプロピル、ブチル、イソブチル及びt−ブチルに置き換えることにより記述される。
【0085】
表Iの例における対イオンXは、臭化物イオン、メチルサルフェート、蟻酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、及びこれらの混合物で置き換えることができる。実際、アニオンXは、正に帯電した第四級アンモニウム化合物の対イオンとしてのみ存在する。本発明の範囲は、特定のアニオンに限定されるものではない。
【0086】
本発明における使用のための好ましいカチオン性捕捉剤の1つは、国際公開第98/52907号に記述される、(部分的)不飽和脂肪酸と、四級化されたトリエタノールアミン、ジメチルサルフェートとの反応生成物に由来する化合物である。
【0087】
本明細書におけるDEQAカチオン性捕捉剤の調製に用いることができる分枝鎖脂肪酸、及びその合成の例は、国際公開第97/34972号に記述されている。本明細書において前述したDEQAカチオン性捕捉剤及びその合成は、国際公開第97/03169号に記述されている。
【0088】
本明細書の組成物の調製に使用でき、望ましい不飽和レベルを有する、本明細書に記述される他のDEQAカチオン性捕捉剤、及びその合成は、国際公開第98/03619号に記述されており、良好な凍結融解回収を伴う。
【0089】
構造(1)及び(2)の活性物質の混合物も使用することができる。
○(2)本明細書で使用するための、他の好適な第四級アンモニウムカチオン性捕捉剤としては、2つ以上の長鎖非環状脂肪族C8〜C22炭化水素基又は1つの当該基と、アリールアルキル基とを有するカチオン性含窒素塩類が挙げられ、これは、単独で又は混合物の一部として使用することができ、これは次の式を有するものとして選択される。
【0090】
【化11】
式中、R8は、非環式脂肪族C8〜C22炭化水素基であり、R10は、C1〜C4飽和アルキル又はヒドロキシアルキル基であり、R9は、R8基及びR10基からなる群から選択され、X−は、上記のように定義される陰イオンである。
【0091】
上記クラスのカチオン性含窒素塩の例としては、公知のジアルキルジメチルアンモニウム塩、例えば、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素化タロー)ジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。ジ(水素化タロー)ジメチルアンモニウムクロリド及びジタロージメチルアンモニウムクロリドが好ましい。本発明で使用可能な市販で入手可能なジアルキルジメチルアンモニウム塩の例としては、ジ(水素化タロー)ジメチルアンモニウムクロリド(商標名Adogen(登録商標)442)、ジタロージメチルアンモニウムクロリド(商標名Adogen(登録商標)470、Praepagen(登録商標)3445)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド(商標名Arosurf(登録商標)TA−100)であり、これらは全てWitco Chemical Companyから入手可能である。ジベヘニルジメチルアンモニウムクロリドは、商標名Kemamine Q−2802Cとして、Witco Chemical CorporationのHumko Chemical部門から販売されている。ジメチルステアリルベンジルアンモニウムクロリドは、商標名Varisoft(登録商標)SDCとしてWitco Chemical Companyから、及びAmmonyx(登録商標)490としてOnyx Chemical Companyから販売されている。
【0092】
上記材料の混合物は、どのような割合でも製造できる。
【0093】
他の好適なカチオン性捕捉剤は、好ましくは一般式R1R2N+(ApR3)(AqR4)X−を有するカチオン性ビス−アルコキシル化アミンであり、式中、R1は、8〜18個の炭素原子を含む、好ましくは10〜16個の炭素原子を含む、最も好ましくは10〜14個の炭素原子を含む、アルキル又はアルケニル部分であり;R2は1〜3個の炭素原子を含むアルキル基、好ましくはメチルであり;R3及びR4は独立して変化してよく、水素(これが好ましい)、メチル及びエチルから選択され、X−は、塩化物イオン、臭化物イオン、メチルサルフェート、硫酸イオンなどの、電気的中性をもたらすのに十分なアニオンである。A及びA’は、独立して変化してよく、それぞれがC1〜C4アルコキシ、特にエトキシ(すなわち、−CH2CH2O−)、プロポキシ、ブトキシ、及びこれらの混合物から選択され;pは1〜約30、好ましくは1〜約4であり、qは1〜約30、好ましくは1〜約4であり、最も好ましくはpとqの両方が1である。
【0094】
最も好ましいカチオン性捕捉剤は、不飽和ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、ビス(ステロイルオキシエチル)アンモニウムクロリド、ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド、及びヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドである。
【0095】
好ましい一実施形態において、本発明の組成物に構造を提供することができるポリマー性カチオン性捕捉剤は、組成物の構造化をほとんど又は全くもたらさない非ポリマー性カチオン性捕捉剤と組み合わされる。
【0096】
好適な構造化剤/増粘剤/レオロジー調節剤:
本明細書に記載の布地柔軟仕上げ剤組成物は、所望の粘度を組成物に与える構造化剤(別名、レオロジー変性剤)を含み得る。レオロジー変性剤はまた、組成物中で特定の固形成分(例えば、香料マイクロカプセル)を維持するための構造化剤としても機能する。本明細書に記載のレオロジー変性剤の好適な濃度は、布地柔軟仕上げ剤組成物の0.001重量%〜10重量%、代替的に0.01重量%〜1重量%、代替的に0.03重量%〜0.5重量%、代替的に0.05重量%〜0.4重量%、代替的にこれらの組み合わせの範囲である。
【0097】
ジ−ベンジリデンポリオールアセタール誘導体
流体組成物は、約0.01重量%〜約1重量%、又は約0.02重量%〜約0.8重量%、又は約0.04重量%〜約0.5重量%、又は更に約0.06重量%〜約0.3重量%のジベンジリデンポリオールアセタール誘導体(DBPA)を含むことができる。好適なDBPA分子の非限定例は、米国特許第61/167604号に開示されている。一態様において、DBPA誘導体は、ジベンジリデンソルビトールアセタール誘導体(DBS)を含んでもよい。当該DBS誘導体は、以下からなる群から選択され得る:1,3:2,4−ジベンジリデンソルビトール;1,3:2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール;1,3:2,4−ジ(p−クロロベンジリデン)ソルビトール;1,3:2,4−ジ(2,4−ジメチルジベンジリデン)ソルビトール;1,3:2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール;及び1,3:2,4−ジ(3,4−ジメチルジベンジリデン)ソルビトール又はこれらの混合物。これら及び他の好適なDBS誘導体は、米国特許第6,102,999号のカラム2の43行目からカラム3の65行目に開示されている。
【0098】
細菌セルロース
流体組成物はまた、約0.005重量%〜約1重量%のバクテリアセルロース網状構造物を含むことができる。「バクテリアセルロース」という用語は、CPKelco U.S.によるCELLULON(登録商標)などのアセトバクター属のバクテリアの発酵によって生成された任意のタイプのセルロースを包含し、かつミクロフィブリル化セルロース、網状化バクテリアセルロースなどと一般に称される材料を含む。好適なバクテリアセルロースのいくつかの例は、米国特許第6,967,027号に記載されている。一態様において、当該繊維の断面寸法は、1.6nm〜3.2nm×5.8nm〜133nmを有する。更に、バクテリアセルロース繊維の平均ミクロ繊維長は、少なくとも約100nm、又は約100〜約1,500nmを有する。一態様において、バクテリアセルロースミクロ繊維は、平均ミクロ繊維の長さをミクロ繊維の最大断面幅で除算したものを意味するアスペクト比が、約100:1〜約400:1、又は更には約200:1〜約300:1を有する。
【0099】
被覆された細菌セルロース
一態様において、細菌セルロースは、ポリマー増粘剤により少なくとも部分的にコーティングされている。少なくとも部分的にコーティングされているバクテリアセルロースは、米国特許出願公開第2007/0027108号の段落8〜19に開示されている方法に従って調製することができる。一態様において、少なくとも部分的にコーティングされているバクテリアセルロースは、約0.1重量%〜約5重量%、又は更には約0.5重量%〜約3重量%のバクテリアセルロース;及び約10重量%〜約90重量%のポリマー増粘剤を含む。好適なバクテリアセルロースは、上述のバクテリアセルロースを含むことができ、好適なポリマー増粘剤は、カルボキシメチルセルロース、陽イオン性ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む。
【0100】
非高分子結晶質ヒドロキシル官能性材料
一態様において、本組成物は、組成物の約0.01重量%〜約1重量%の非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤を更に含むことができる。当該非ポリマー結晶性ヒドロキシル官能性構造化剤は、一般的に、最終流体洗剤組成物への分散を補助するために、事前乳化が可能な結晶性グリセリドを含むことができる。
【0101】
高分子構造化剤
本発明の流体洗剤組成物は、約0.01重量%〜約5重量%の天然由来及び/又は合成のポリマー構造化剤を含むことができる。本発明において使用される天然由来のポリマー構造化剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な多糖類誘導体としては、ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアガム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明において使用する合成ポリマー構造化剤の例としては、ポリカルボキシレート、ポリアクリレート、疎水修飾エトキシル化ウレタン、疎水修飾非イオン性ポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。一態様において、当該ポリカルボキシレートポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、又はこれらの混合物である。別の態様において、ポリアクリレートは、不飽和モノ−又はジ−炭酸と、(メタ)アクリル酸のC1〜C30アルキルエステルとのコポリマーである。当該コポリマーは、Carbopol Aqua 30という商標名でNoveon incから入手可能である。別の例は、BASFによりRheovis(登録商標)CDEという名称で販売されているカチオン性アクリル系ポリマーである。
【0102】
vii.ジアミドゲル化剤
一態様において、本外部構造化系は、分子量が約150g/モル〜約1,500g/モル、又は更には約500g/モル〜約900g/モルのジアミドゲル化剤を含み得る。このようなジアミドゲル化剤は、少なくとも2個の窒素原子を含んでよく、当該窒素原子のうちの少なくとも2個は、アミド官能性置換基を形成する。一態様において、アミド基は異なるものである。別の態様において、アミド官能性基は同じものである。ジアミドゲル化剤は、下記の式を有する。
【0103】
【化12】
式中、
R1及びR2は、アミノ官能性末端基、又は更にはアミド官能性末端基であり、一態様において、R1及びR2は、pH調整可能基を含んでよく、pH調整可能なアミドゲル化剤は、約1〜約30、又は更には約2〜約10のpKaを有し得る。一態様において、pH調整可能基は、ピリジンを含んでもよい。一態様において、R1及びR2は異なる場合がある。別の態様において、同じであってもよい。
【0104】
Lは、14〜500g/モルの分子量の連結部分である。一態様において、Lは、2〜20個の炭素原子を含む炭素鎖を含んでもよい。別の態様において、Lは、pH調整可能基を含んでもよい。一態様において、pH調整可能基は、二級アミンである。
【0105】
一態様において、R1、R2又はLの少なくとも1つは、pH調整可能基を含み得る。
【0106】
ジアミドゲル化剤の非限定的な例は、次のとおりである。
N,N’−(2S,2’S)−1,1’−(ドデカン−1,12−ジイルビス(アザンジイル))ビス(3−メチル−1−オキソブタン−2,1−ジイル)ジイソニコチンアミド
【0107】
【化13】
ジベンジル(2S,2’S)−1,1’−(プロパン−1,3−ジイルビス(アザンジイル))ビス(3−メチル−1−オキソブタン−2,1−ジイル)ジカルバメート;
【0108】
【化14】
ジベンジル(2S,2’S)−1,1’−(ドデカン−1,12−ジイルビス(アザンジイル))ビス(1−オキソ−3−フェニルプロパン−2,1−ジイル)ジカルバメート。
【0109】
【化15】
【0110】
vii.非細菌セルロース由来のセルロース繊維
一態様において、本組成物は、組成物の約0.01〜約5重量%のセルロース繊維を更に含むことができる。当該セルロース繊維は、野菜、果物又は木材から抽出することができる。市販の例は、FMC製のAvicel(登録商標)、Fiberstar製のCitri−Fi、又はCosun製のBetafibである。
【0111】
微小繊維化セルロースが由来し得る好適な野菜としては、甜菜、チコリ根、ジャガイモ、ニンジンなどが挙げられる。好ましい野菜又は木材は、甜菜、チコリ根、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0112】
野菜及び木材繊維は、柑橘類の果実を含む果実に由来する繊維よりも高い割合の不溶性繊維を含む。好ましい微小繊維化セルロースは、全繊維の割合として10%未満の可溶性繊維を含む野菜及び木材に由来する。
【0113】
野菜及び木材から微小繊維化セルロースを得るための好適なプロセスとしては、米国特許第5,964,983号に説明されるプロセスが挙げられる。
【0114】
微小繊維化セルロース(MFC)は、典型的に、高いアスペクト比(長さ対断面寸法の比)を有する、ナノサイズのセルロースフィブリルから構成される材料である。典型的な横方向寸法は、1〜100又は5〜20ナノメートルであり、長手方向寸法は、ナノメートル〜数マイクロメートルの広範囲にわたる。構造化の改善のために、ミクロフィブリル化セルロースは、好ましくは、50〜200,000、より好ましくは、100〜10,000の平均アスペクト比(l/d)を有する。
【0115】
野菜又は木材に由来する微小繊維は、大きい割合の、実質細胞セルロース(PCC)とも呼ばれる一次壁セルロースを含む。そのような一次壁セルロースから形成されるそのような微小繊維は、改善された構造化を提供すると考えられている。加えて、一次壁セルロース内の微小繊維は、無秩序に堆積され、機械的手段を介して、残りの細胞残留物から容易に解離及び分離する。
【0116】
荷電基もまた、例えば、Langmuir 24(3)、784〜795ページに説明されるようにカルボキシメチル化を介して、マイクロファイバセルロースに導入することができる。カルボキシメチル化は、作製中に細胞残留物から遊離することがより容易であり、かつ改質された構造化利益を有する、高度に荷電された微小繊維化セルロースをもたらす。
【0117】
微小繊維化セルロースは、野菜又は木材が、それを膨張させるために、それ自体の乾燥重量の少なくとも15倍の水、好ましくはそれ自体の乾燥重量の少なくとも20倍の水を、結果として吸収するまで、パルプ化され、水中の高強度混合の工程を含む機械的処理を受けた、野菜又は木材に由来し得る。それは、甜菜又はチコリ根の廃棄物ストリームから環境に優しいプロセスによって得られ得る。これは、先行技術の外部構造化剤よりも環境に負荷を与えず維持可能である。
【0118】
更に、それは、その分散を支援するための追加の化学物質を必要とせず、かつプロセスの柔軟性を可能にするように構造化プレミックスとして作製することができる。
【0119】
野菜又は木材、特に甜菜又はチコリ根に由来する微小繊維化セルロースを作製するプロセスはまた、バクテリアセルロースに対するものよりも単純かつ安価である。
【0120】
野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースは、米国特許第5,964,983号に説明されるプロセスなどの任意の好適なプロセスを使用して、得ることができる。例えば、甜菜又はチコリ根などの原材料は、ペクチン及びヘミセルロースを抽出するために、酸性又は塩基性のいずれかの加水分解を使用して部分的に加水分解される前に、まずパルプ化され得る。次に固体残留物が懸濁液から回収され得、アルカリ加水分解条件下で第2の抽出が行われた後に、第2の抽出後の懸濁液を分離することによってセルロース系材料残留物を回収することができる。1つ以上の加水分解工程が、典型的には、60℃〜100℃、より典型的には70℃〜95℃の温度で行われ、加水分解工程のうちの少なくとも1つは、好ましくは塩基性条件下のものである。苛性ソーダ、カリ、及びこれらの混合物は、典型的に、塩基性加水分解に対して、混合物の9重量%未満、より好ましくは1重量%〜6重量%のレベルで使用される。次いで、残留物は、典型的に、洗浄され、任意に、着色を低減又は除去するように脱色される。次いで、残留物は、典型的に、水性懸濁液に作製され、通常、2〜10重量%の固体物を含み、次いで、これは、均質化される。均質化は、任意の好適な機器を使用して行うことができ、混合若しくは粉砕、又は任意の他の機械的高剪断動作、続いて、典型的に、懸濁液を小さい直径のオリフィスに通過させること、並びに好ましくは、懸濁液を少なくとも20MPaの圧力降下、及び高速剪断作用、続いて、高速減速衝突に供することによって、実行することができる。
【0121】
野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースを含む液体組成物は、典型的にチキソトロピックであり、粒子及び液滴の良好な懸濁を提供しつつ、剪断下で容易に流動する。結果として、野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースは、それが、液体組成物中の懸濁された不溶性材料を安定化させつつ、相分離を低減し、多様な典型的な付加物と相溶性があるため、液体組成物を含有する界面活性剤又は布地柔軟剤活性物質に対して特に好適な構造化剤である。更に、そのような野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースは、香料、香料マイクロカプセルなどを含む活性物質の体積を改善するとも考えられている。
【0122】
野菜又は木材に由来する微小繊維化セルロースは、それが、チクソトロピーレオロジープロファイル、及びかかる不溶性材料を懸濁するために十分な十分に高い降伏応力を有する、液体布地ケア組成物を提供するため、懸濁された不溶性材料を安定化させる際に特に効果的である。組成物は、好ましくは、0.05Pa超、好ましくは0.2Paの降伏応力を提供するために十分な微小繊維化セルロースを含む。したがって、本発明の水性構造化プレミックスは、懸濁された不溶性材料を更に含む、液体組成物を安定化させるために特に適している。好適な懸濁された不溶性材料は、微粒子、不溶性流体、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。懸濁された不溶性材料は、21℃の温度で、1%未満の液体組成物における可溶性を有するものである。
【0123】
一実施形態において、任意のポリマー1は、構造化剤の一部又は全体として作用することができる。
【0124】
好適な布地柔軟剤活性物質
本明細書に開示する流体布地強化剤組成物は、布地柔軟剤活性物質(「FSA」)を含む。好適な布地柔軟剤活性物質としては、第四級アンモニウム化合物、アミン、脂肪酸エステル、ショ糖エステル、シリコーン、分散性ポリオレフィン、粘土、多糖類、脂肪酸、柔軟化油、ポリマーラテックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0125】
水不溶性布地ケア有益剤の非限定的な例としては、分散性ポリエチレン及びポリマーラテックスが挙げられる。これら有益剤は、エマルジョン、ラテックス、分散液、懸濁液などの形態であってもよい。一態様において、これらはエマルジョン又はラテックスの形態である。分散性ポリエチレン及びポリマーラテックスは、次のものを含むがこれらに限定されない、広範な粒径直径(χ50)を有することができる:約1nm〜約100μm;代替的に約10nm〜約10μm。したがって、分散性ポリエチレン及びポリマーラテックスの粒径は、一般的には、限定するものではないが、シリコーン又は他の脂肪油よりも小さい。
【0126】
一般に、本発明の水不溶性布地ケア有益剤を作製するために、ポリマーエマルジョンの作製又はポリマーラテックスの乳化重合に好適な任意の界面活性剤を使用することができる。好適な界面活性剤は、ポリマーエマルジョン及びラテックス用の乳化剤、ポリマー分散液用の分散剤及びポリマー懸濁液用の懸濁化剤からなる。好適な界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。一態様において、このような界面活性剤は、非イオン性及び/又はアニオン性界面活性剤である。一態様において、水不溶性布地ケア有益剤における界面活性剤のポリマーに対する比は、それぞれ、約1:100〜約1:2、代替的に約1:50〜約1:5である。好適な水不溶性布地ケア有益剤としては、以下に記載する例が挙げられるが、これらに限定されない。
【0127】
クォート−好適なクォートには、エステルクォート、アミドクォート、イミダゾリンクォート、アルキルクォート、アミドエステルクォート、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が含まれるが、これらに限定されない。好適なエステル第四級アンモニウム化合物としては、モノエステル第四級アンモニウム化合物、ジエステル第四級アンモニウム化合物、トリエステル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0128】
一態様において、好適なエステルクワットは、メチルジエタノールアミンと脂肪酸との1:1.5〜1:2の範囲のモル比の反応生成物であり、塩化メチル又はジメチルサルフェートで完全又は部分的に四級化されたものである。別の態様において、このエステルクワットは、トリエタノールアミンと脂肪酸との1:1.5〜1:2.1の範囲のモル比の反応生成物であり、ジメチルサルフェートで完全又は部分的に四級化されたものである。第3の態様において、この好適なエステルクワットは、メチルジエタノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、ジメチルサルフェートで完全又は部分的に四級化されたものである。これらの3つの場合において、脂肪酸は8〜24個の炭素原子を有し、ヨウ素価が0〜100、好ましくは5〜80、より好ましくは15〜70、最も好ましくは18〜56である。
【0129】
アミン−好適なアミンには、アミドエステルアミン、アミドアミン、イミダゾリンアミン、アルキルアミン、アミドエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が含まれるが、これらに限定されない。好適なエステルアミンとしては、モノエステルアミン、ジエステルアミン、トリエステルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。好適なアミド第四級アンモニウム化合物としては、モノアミドアミン、ジアミドアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。好適なアルキルアミンとしては、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン第四級アンモニウム化合物、トリアルキルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
一態様において、布地柔軟剤活性物質は、ジエステル第四級アンモニウム又はプロトン化ジエステルアンモニウム(以降、「DQA」)化合物組成物を含む。本発明の特定の実施形態において、DQA化合物の組成物は、また、ジアミド布地柔軟剤活性物質と、混合アミド及びエステル結合並びに上述のジエステル結合を有する布地柔軟剤活性物質と、を包含し、これらを全て本明細書ではDQAと称する。
【0131】
一態様において、上記の布地柔軟剤活性物質は、主な活性物質として、以下の式の化合物を含み得る:
{R4−m−N−[Z−Y−R}X (1)
(式中、各Rは、水素、短鎖C〜C、一態様において、C〜Cアルキル又はヒドロキシアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルなど)、ポリ(C2〜3−アルコキシ)、ポリエトキシ、ベンジル、又はこれらの混合物のいずれかを含み、各Zは、独立して、(CH)n、CH−CH(CH)−又はCH−(CH)−CH−であり、各Yは、−O−(O)C−、−C(O)−O−、−NR−C(O)−又は−C(O)−NR−を含み得、各mは、2又は3であり、各nは、1〜約4、一態様において2であり、各R中の炭素の合計(Yが−O−(O)C−又は−NR−C(O)−であるときには1を加える)は、C12〜C22又はC14〜C20であり得、各Rは、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル基であり得、Xは、任意の柔軟剤相溶性アニオンを含み得る)。一態様において、柔軟剤相溶性アニオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、メチルサルフェート、エチルサルフェート、硫酸イオン、及び硝酸イオンを含み得る。別の態様において、柔軟剤相溶性アニオンは、塩化物イオン又はメチルサルフェートを含み得る。
【0132】
これらのタイプの薬剤及びそれらの一般的な製造方法は、米国特許第4,137,180号に開示されている。好適なDEQA(2)の例は、式1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリドを含む「プロピル」エステル第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質である。
【0133】
第3の種類の有用な布地柔軟剤活性物質は、以下の式を有する:
[R4−m−N−R]X (3)
(式中、各R、R、m、及びXは、上記と同じ意味を有する)。
【0134】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、以下の式を含み得る:
【0135】
【化16】
式中、各R、R、及びAは、上記で与えられた定義を有し、Rは、C1〜6アルキレン基、一態様においてエチレン基を含み得、Gは、酸素原子又は−NR−基を含み得る)。
【0136】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、以下の式を含み得る:
【0137】
【化17】
式中、R、R、及びGは、上記のように定義される。
【0138】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、例えば、分子比約2:1の脂肪酸とジアルキレントリアミンとの縮合反応生成物を含み得、この反応生成物は、以下の式の化合物を含有する:
−C(O)−NH−R−NH−R−NH−C(O)−R (6)
式中、R、Rは、上記のとおりに定義され、各RはC1〜6アルキレン基、一態様においてエチレン基であり、反応生成物は、任意に、ジメチルサルフェートなどのアルキル化剤の添加によって四級化されてもよい。そのような四級化反応生成物は、米国特許第5,296,622号に更なる詳細が記載されている。
【0139】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、以下の式を含み得る:
[R−C(O)−NR−R−N(R)−R−NR−C(O)−R (7)
式中、R、R、R、R、及びAは、上記のように定義される。
【0140】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、例えば、分子比約2:1の脂肪酸とヒドロキシアルキルアルキレンジアミンとの反応生成物を含み得、この反応生成物は、以下の式の化合物を含有する:
−C(O)−NH−R−N(ROH)−C(O)−R (8)
式中、R、R、及びRは、上記のように定義される。
【0141】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、以下の式を含み得る:
【0142】
【化18】
式中、R、R、R、及びAは、上記のように定義される。
【0143】
更なる態様において、布地柔軟剤活性物質は、下記式を有し得る:
【0144】
【化19】
式中、
は、C2〜3アルキル基、一態様において、エチル基であり、
及びXは、独立して、C1〜6直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル基、一態様において、メチル、エチル又はイソプロピル基であり、
及びRは、独立して、C8−22直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル基であり、
よく、
A及びBは、−O−(C=O)−、−(C=O)−O−、又はこれらの混合物からなる群から独立して選択され、一態様において−O−(C=O)−である。
【0145】
式(1)を有する布地柔軟剤活性物質の非限定例は、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローイル−オキシ−エチル)−N,Nジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N−(2ヒドロキシエチル)N−メチルアンモニウムメチルサルフェートである。
【0146】
式(2)を有する柔軟仕上げ活性物質の非限定例は、1,2−ジ−(ステアロイル−オキシ)−3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリドである。
【0147】
式(3)を有する布地柔軟剤活性物質の非限定例は、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、及びこれらの混合物などのジアルキレンジメチルアンモニウム塩を含む。本発明で使用可能な市販のジアルキレンジメチルアンモニウム塩の例は、Witco Corporationから商標名Adogen(登録商標)472として入手可能なジオレイルジメチルアンモニウムクロリド、及びAkzo Nobel Arquad 2HT75から入手可能なジハードタロージメチルアンモニウムクロリドである。
【0148】
式(4)を含む布地柔軟剤活性物質の非限定的な例は、Witco Corporationから商標名Varisoft(登録商標)として市販されている1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート(式中、Rは、非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基であり、Rは、エチレン基であり、Gは、NH基であり、Rは、メチル基であり、Aは、メチルサルフェートアニオンである)である。
【0149】
式(5)を含む布地柔軟剤活性物質の非限定的な例は、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン(式中、Rは、非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基であり、Rは、エチレン基であり、Gは、NH基である)である。
【0150】
式(6)を含む布地柔軟剤活性物質の非限定的な例は、分子比約2:1の脂肪酸とジエチレントリアミンとの反応生成物であり、この反応生成物混合物は、以下の式のN,N”−ジアルキルジエチレントリアミンを含有する:
−C(O)−NH−CHCH−NH−CHCH−NH−C(O)−R
(式中、Rは、Henkel Corporationから入手可能なEmersol(登録商標)223LL又はEmersol(登録商標)7021などの、植物又は動物源に由来する市販の脂肪酸のアルキル基であり、R及びRは、二価エチレン基である)。
【0151】
一態様において、上記脂肪酸は、全部又は一部分、再生可能資源から、植物材料の抽出によって、植物材料からの発酵によって得てもよく、及び/又は藻類若しくは酵母などの遺伝子修飾生物によって得てもよい。
【0152】
化合物(7)の非限定的な例は、以下の式を有するジ脂肪酸アミドアミン系柔軟剤である:
[R−C(O)−NH−CHCH−N(CH)(CHCHOH)−CHCH−NH−C(O)−RCHSO
(式中、Rは、アルキル基である)。このような化合物の例は、Witco Corporationから例えば商標名Varisoft(登録商標)222LTとして市販されているものである。
【0153】
式(8)を有する布地柔軟剤活性物質の例は、脂肪酸とN−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミンとの分子量比約2:1の反応生成物であり、当該反応生成物混合物は、次式の化合物を含有する:
−C(O)−NH−CHCH−N(CHCHOH)−C(O)−R
式中、R−C(O)は、Henkel Corporationから入手可能なEmersol(登録商標)223LL又はEmersol(登録商標)7021などの、植物源又は動物源由来の市販の脂肪酸のアルキル基である。
【0154】
式(9)を含む布地柔軟剤活性物質の例は、以下の式を有するジ四級化合物である:
【0155】
【化20】
(式中、Rは、脂肪酸に由来する)。このような化合物は、Witco Companyから入手可能である。
【0156】
式(10)を含む布地柔軟剤活性物質の非限定的な例は、ジアルキルイミダゾリンジエステル化合物であり、この化合物は、N−(2−ヒドロキシエチル)−1,2−エチレンジアミン又はN−(2−ヒドロキシイソプロピル)−1,2−エチレンジアミンと、脂肪酸でエステル化されたグリコール酸との反応生成物であり、この脂肪酸は、(水素添加)タロー脂肪酸、パーム脂肪酸、水素添加パーム脂肪酸、オレイン酸、ナタネ脂肪酸、水素添加ナタネ脂肪酸、又は上記のものの混合物である。
【0157】
上に開示した柔軟剤活性物質の組み合わせが、本発明での使用に好適であることが理解されるであろう。
【0158】
アニオンA
本明細書におけるカチオン性窒素塩において、任意の柔軟剤相溶性アニオンを含むアニオンAは、電気的中性をもたらす。ほとんどの場合、これらの塩において電気的中性をもたらすために使用されるアニオンは、強酸、特にハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物、又はヨウ化物由来である。しかし、他のアニオン、例えばメチルサルフェート、エチルサルフェート、アセテート、ホルメート、サルフェート、カーボネート、脂肪酸アニオンなどを使用することができる。一態様において、アニオンAは、塩化物イオン又はメチルサルフェートを含み得る。いくつかの態様において、アニオンは、二重電荷を有し得る。この態様において、A−が、基の半分を表す。
【0159】
一実施形態において、布地柔軟剤は、以下のうちの少なくとも1つから選択される:ジタローオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タロージメチルアンモニウムクロリド、ジタローオイルオキシエチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、二水素添加タローオイルオキシエチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、又はこれらの組み合わせ。
【0160】
第四級アンモニウム柔軟剤活性物質の親脂肪族アシル基又は酸のヨウ素価
アルキル鎖又はアルケニル鎖が由来する親脂肪族アシル化合物又は酸のヨウ素価は、5〜60、好ましくは12〜60、より好ましくは18〜56である。
【0161】
すなわち、アルキル鎖又はアルケニル鎖は実質的に完全に飽和していることが好ましい。
【0162】
不飽和第四級アンモニウム布地柔軟剤材料が組成物中に存在する場合は、上記のヨウ素価は、存在する第四級アンモニウム材料全ての、親脂肪族アシル化合物又は脂肪酸の平均ヨウ素価を表す。
【0163】
本発明の文脈において、布地柔軟剤材料を形成している親脂肪族アシル化合物又は酸のヨウ素価は、化合物100グラムと反応するヨウ素のグラム数として定義される。
【0164】
本発明の文脈において、親脂肪族アシル化合物/酸のヨウ素価を計算する方法は、指定量(0.1〜3g)をクロロホルム約15mLに溶解する工程を含む。次に、溶解した親脂肪族アシル化合物/脂肪酸を、酢酸溶液(0.1M)中の一塩化ヨウ素25mLと反応させる。ここに、10%ヨウ化カリウム溶液20mL及び脱イオン水約150mLを加える。ハロゲンの添加を行った後、ブルースターチ指示薬粉末の存在下で、チオ硫酸ナトリウム溶液(0.1M)を用いて滴定することにより決定する。同時に、同じ量の試薬を用い、同一条件下で、ブランクを決定する。ブランク中で使用したチオ硫酸ナトリウムの量と親脂肪族アシル化合物又は脂肪酸との反応において使用した量との間の差異により、ヨウ素化を算出することが可能になる。
【0165】
第四級アンモニウム布地柔軟材料は、組成物の総重量に基づいて、0重量%〜約35重量%、好ましくは2重量%〜24重量%、より好ましくは4重量%〜18重量%の量の第四級アンモニウム材料(活性成分)で存在する。
【0166】
一般的に言って、本発明のコンディショニング活性組成物(エステルクワットとも呼ばれる)は、脂肪酸源及びアルカノールアミンを組み合わせ、典型的には脂肪酸源が溶融し始める温度で、任意に触媒を添加して、所望のエンドポイント(例えば酸価及び最終的アルカリ価)まで、減圧にしながら反応混合物を加熱することにより製造される。結果として得られるエステルアミン中間生成物を次に、アルキル化剤を用いて四級化し、エステルクワット生成物を得る。エステルクワット生成物は、四級化モノエステル、ジエステル及びトリエステル成分の混合物であってよく、任意に、1つ以上の反応物質、中間生成物及び副生成物を含み、これには遊離アミン及び遊離脂肪酸又は親脂肪族アシル化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0167】
非イオン性界面活性剤
本組成物は、総組成物重量に基づいて、約0.01%〜10%の非イオン性界面活性剤を含み、好ましくは、疎水性親油性バランス値が8〜18であるエトキシル化非イオン性界面活性剤を含む。
【0168】
脂肪酸
本発明の一態様は、遊離脂肪酸などの脂肪酸を含む布地柔軟化組成物を提供する。「脂肪酸」という用語は、脂肪酸の非プロトン化又はプロトン化形態を含むように本明細書では最も広い意味で使用され、別の化学的部分に結合している又は結合していない脂肪酸、並びに脂肪酸のこれらの種の様々な組み合わせを含む。当業者は、脂肪酸がプロトン化されるか、プロトン化されないかが、一部において、水性組成物のpHによって決まることを容易に理解するであろう。別の実施形態において、脂肪酸は、その非プロトン化形態、又は塩形態であり、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどであるがこれらに限定されない対イオンを伴う。「遊離脂肪酸」という用語は、別の化学部分に対して別の化学部分に結合(共有結合又は別様に結合)していない脂肪酸を意味する。
【0169】
本発明の布地ケア組成物は、約0.001%〜約5%の濃度で脂肪酸を含み得る。一実施形態において、脂肪酸は、脂肪部分が約10〜約22個、約12〜約18個、又は更には約14(ミッドカット)〜約18個の炭素原子を含有する、約12〜約25個、約13〜約22個、又は更には約16〜20個の全炭素原子を含有するものを含み得る。
【0170】
本発明の脂肪酸は、以下のものに由来し得る:(1)動物脂肪、及び/又は部分水素添加動物脂肪、例えば、牛脂、ラードなど、(2)植物油又は部分硬化植物油、例えば、カノーラ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ゴマ種子油、ナタネ油、綿実油、トウモロコシ油、ダイズ油、トール油、米糠油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、他の熱帯パーム油、アマニ油、キリ油など;(3)加工油及び/又はスタンド油、例えば、熱、圧力、アルカリ異性体化及び触媒処理によるアマニ油又はキリ油;(4)飽和(例えば、ステアリン酸)、不飽和(例えば、オレイン酸)、多不飽和(リノール酸)、分枝鎖(例えば、イソステアリン酸)又は環状(例えば、多不飽和酸の飽和又は不飽和α−二置換シクロペンチル又はシクロヘキシル誘導体)脂肪酸を生じさせるための、上記のものの混合物。
【0171】
異なる脂肪源由来の脂肪酸の混合物を使用することができる。
【0172】
一態様において、本発明の布地柔軟化組成物中に存在する脂肪酸の少なくとも大部分、例えば、組成物中に存在する脂肪酸の総重量の約40重量%〜100重量%、約55重量%〜約99重量%、又は更には約60重量%〜約98重量%は不飽和であるが、完全飽和及び部分飽和脂肪酸を使用することもできる。したがって、本発明の組成物の全脂肪酸の多不飽和脂肪酸の総レベル(TPU)は、組成物中に存在する脂肪酸の総重量の約0重量%〜約75重量%であり得る。
【0173】
不飽和脂肪酸のシス/トランス比が重要である場合があり、(C18:1材料の)シス/トランス比は、少なくとも約1:1、少なくとも約3:1、約4:1又は更には約9:1以上である。
【0174】
また、酸化並びに結果として生じる色及び臭気の質の悪化に対してより安定であり得るので、イソステアリン酸などの分枝鎖脂肪酸も好適である。
【0175】
ヨウ素価、すなわち「IV」は、脂肪酸中の不飽和度の尺度である。本発明の一実施形態において、脂肪酸は、約10〜約140、約15〜約100、又は更には約15〜約60のIVを有する。
【0176】
脂肪酸エステル布地ケア活性物質の別のクラスは、植物油(例えばダイズ、ヒマワリ、及びカノーラ)、炭化水素系油(天然及び合成石油潤滑油、一態様においてポリオレフィン、イソパラフィン、及び環状パラフィン)、トリオレイン、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪アミン、脂肪アミド、及び脂肪酸エステルアミンを含むが、これらに限定されない、ソフトニングオイルである。油を脂肪酸柔軟化剤、粘土、及びシリコーンと併用してもよい。
【0177】
多糖
本発明の一態様は、布地柔軟剤活性物質としてカチオン性デンプンを含む布地強化剤組成物を提供する。一態様において、本発明の布地ケア組成物は、一般に、組成物の約0.1重量〜約7重量%、代替的に約0.1重量%〜約5重量%、代替的に約0.3重量%〜約3重量%、代替的に約0.5重量%〜約2.0重量%の濃度のカチオン性デンプンを含む。本組成物で使用するのに好適なカチオン性デンプンは、Cerestarから商標名CBOND(登録商標)として、及びNational Starch and Chemical Companyから商標名CATO(登録商標)2Aとして市販されている。
【0178】
ショ糖エステル
非イオン性布地ケア有益剤は、ショ糖エステルを含むことができ、典型的には、ショ糖及び脂肪酸に由来する。ショ糖エステルは、そのヒドロキシル基のうちの1つ以上がエステル化されているショ糖部分で構成されている。
【0179】
ショ糖は、以下の式を有する二糖である。
【0180】
【化21】
【0181】
代替的に、ショ糖分子を式M(OH)(式中、Mは、二糖主鎖である)によって表すことができ、この分子中には合計8個のヒドロキシル基がある。
【0182】
したがって、ショ糖エステルは、以下の式によって表すことができる:
M(OH)8−x(OC(O)R
式中、xは、エステル化されているヒドロキシル基の数であるが、一方、(8−x)は、未変化のままであるヒドロキシル基であり、xは1〜8、代替的に2〜8、代替的に3〜8、又は4〜8から選択される整数であり、R部分は、独立して、C〜C22アルキル又はC〜C30アルコキシから選択され、直鎖又は分枝鎖であり、環式又は非環式であり、飽和又は不飽和であり、置換又は非置換である。
【0183】
一実施形態において、R部分は、独立して選択され、様々な鎖長を有する直鎖アルキル又はアルコキシ部分を含む。例えば、Rは、直鎖アルキル又はアルコキシ部分の混合物を含み得、直鎖の約20%超がC18であり、代替的に直鎖の約50%超がC18であり、代替的に直鎖の約80%超がC18である。
【0184】
別の実施形態において、R部分は、飽和及び不飽和アルキル又はアルコキシ部分の混合物を含み、不飽和度は、「ヨウ素価」(標準AOCS法によって測定されるとき、以後「IV」と称する)によって測定することができる。本明細書に用いるのに好適なショ糖エステルのIVは、約1〜約150、又は約2〜約100、又は約5〜約85の範囲である。R部分を水素添加して、不飽和度を低減させてもよい。より高いIV、例えば、約40〜約95が好ましい場合、オレイン酸、並びにダイズ油及びキャノーラ油に由来する脂肪酸が出発材料である。
【0185】
更なる実施形態において、不飽和R部分は、不飽和部位について「シス」型と「トランス」型との混合物を含み得る。「シス」/「トランス」比は、約1:1〜約50:1、又は約2:1〜約40:1、又は約3:1〜約30:1、又は約4:1〜約20:1の範囲であり得る。
【0186】
分散性ポリオレフィン
一般的に、布地ケア効果をもたらす全ての分散性ポリオレフィンを、本発明において水不溶性布地ケア有益剤として使用することができる。ポリオレフィンは、ワックス、エマルジョン、分散液又は懸濁液の形態であることができる。非限定的な例については、以下で論じる。
【0187】
一実施形態において、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらの組み合わせから選択される。カルボキシル、アルキルアミド、スルホン酸又はアミド基などの様々な官能基を含有するように、ポリオレフィンを少なくとも部分的に修飾してもよい。別の実施形態において、ポリオレフィンは、少なくとも部分的にカルボキシ変性されており、言い換えれば、酸化されている。
【0188】
配合を容易にするために、分散性ポリオレフィンは、乳化剤の使用によって分散させたポリオレフィンの懸濁液又はエマルジョンとして導入してもよい。ポリオレフィンの懸濁液又はエマルジョンは、約1重量%〜約60重量%、代替的に約10重量%〜約55重量%、代替的に約20重量%〜約50重量%のポリオレフィンを含み得る。ポリオレフィンは、約20℃〜約170℃、代替的に約50℃〜約140℃のワックス滴点(ASTM D3954−94、第15.04巻−−−「ワックスの滴点のための標準試験方法(Standard Test Method for Dropping Point of Waxes)」参照)を有し得る。好適なポリエチレンワックスは、Honeywell(A−Cポリエチレン)、Clariant(Velustrol(登録商標)エマルジョン)、及びBASF(LUWAX(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されない供給元から市販されている。
【0189】
エマルジョンを分散性ポリオレフィンと併用するとき、乳化剤は、任意の好適な乳化剤であってもよい。非限定的な例としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性界面活性剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。しかし、ほとんど全ての好適な界面活性剤又は懸濁化剤を乳化剤として使用することができる。分散性ポリオレフィンは、ポリオレフィンワックスに対してそれぞれ約1:100〜約1:2、代替的に約1:50〜約1:5の比で乳化剤を使用することによって分散させる。
【0190】
ポリマーラテックス
1つ以上のモノマー、1つ以上の乳化剤、反応開始剤、及び当業者によく知られている他の構成成分を含むポリマーラテックスは、乳化重合によって作製される。一般的に、布地ケア効果をもたらす全てのポリマーラテックスを本発明の水不溶性布地ケア有益剤として使用することができる。追加の非限定的な例としては、以下のようなポリマーラテックスの生成に使用されるモノマーが挙げられる:(1)100%、すなわち純粋なブチルアクリレート、(2)少なくとも20%(重量モノマー比)のブチルアクリレートを含む、ブチルアクリレートとブタジエンとの混合物、(3)ブチルアクリレート及び20%未満(重量モノマー比)の他のモノマー(ブタジエンを除く)、(4)C以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレート、(5)C以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレート及び50%(重量モノマー比)の他のモノマー、(6)上述のモノマー系に添加される第3のモノマー(重量モノマー比20%未満)、及び(7)これらの組み合わせ。
【0191】
本発明における好適な布地ケア有益剤であるポリマーラテックスは、約−120℃〜約120℃、代替的に約−80℃〜約60℃のガラス転移温度を有するものを包み得る。好適な乳化剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤が挙げられる。好適な開始剤としては、ポリマーラテックスの乳化重合に好適である開始剤が挙げられる。ポリマーラテックスの粒径直径(χ50)は、約1nm〜約10μm、代替的に約10nm〜約1μm、又は更には約10nm〜約20nmであってもよい。
【0192】
脂肪酸
本発明の一態様は、遊離脂肪酸などの脂肪酸を含む布地柔軟化組成物を提供する。「脂肪酸」という用語は、脂肪酸の非プロトン化又はプロトン化形態を含むように本明細書では最も広い意味で使用され、別の化学的部分に結合している又は結合していない脂肪酸、並びに脂肪酸のこれらの種の様々な組み合わせを含む。当業者は、脂肪酸がプロトン化されるか、プロトン化されないかが、一部において、水性組成物のpHによって決まることを容易に理解するであろう。別の実施形態において、脂肪酸は、その非プロトン化形態、又は塩形態であり、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどであるがこれらに限定されない対イオンを伴う。「遊離脂肪酸」という用語は、別の化学部分に対して別の化学部分に結合(共有結合又は別様に結合)していない脂肪酸を意味する。
【0193】
本発明の布地ケア組成物は、約0.001%〜約5%の濃度で脂肪酸を含み得る。一実施形態において、脂肪酸は、脂肪部分が約10〜約22個、約12〜約18個、又は更には約14(ミッドカット)〜約18個の炭素原子を含有する、約12〜約25個、約13〜約22個、又は更には約16〜20個の全炭素原子を含有するものを含み得る。
【0194】
本発明の脂肪酸は、以下のものに由来し得る:(1)動物脂肪、及び/又は部分水素添加動物脂肪、例えば、牛脂、ラードなど、(2)植物油又は部分硬化植物油、例えば、カノーラ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ゴマ種子油、ナタネ油、綿実油、トウモロコシ油、ダイズ油、トール油、米糠油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、他の熱帯パーム油、アマニ油、キリ油など;(3)加工油及び/又はスタンド油、例えば、熱、圧力、アルカリ異性体化及び触媒処理によるアマニ油又はキリ油;(4)飽和(例えば、ステアリン酸)、不飽和(例えば、オレイン酸)、多不飽和(リノール酸)、分枝鎖(例えば、イソステアリン酸)又は環状(例えば、多不飽和酸の飽和又は不飽和α−二置換シクロペンチル又はシクロヘキシル誘導体)脂肪酸を生じさせるための、上記のものの混合物。
【0195】
異なる脂肪源由来の脂肪酸の混合物を使用することができる。
【0196】
一態様において、本発明の布地柔軟化組成物中に存在する脂肪酸の少なくとも大部分、例えば、組成物中に存在する脂肪酸の総重量の約40重量%〜100重量%、約55重量%〜約99重量%、又は更には約60重量%〜約98重量%は不飽和であるが、完全飽和及び部分飽和脂肪酸を使用することもできる。したがって、本発明の組成物の全脂肪酸の多不飽和脂肪酸の総レベル(TPU)は、組成物中に存在する脂肪酸の総重量の約0重量%〜約75重量%であり得る。
【0197】
不飽和脂肪酸のシス/トランス比が重要である場合があり、(C18:1材料の)シス/トランス比は、少なくとも約1:1、少なくとも約3:1、約4:1又は更には約9:1以上である。
【0198】
また、酸化並びに結果として生じる色及び臭気の質の悪化に対してより安定であり得るので、イソステアリン酸などの分枝鎖脂肪酸も好適である。
【0199】
ヨウ素価、すなわち「IV」は、脂肪酸中の不飽和度の尺度である。本発明の一実施形態において、脂肪酸は、約10〜約140、約15〜約100、又は更には約15〜約60のIVを有する。
【0200】
脂肪酸エステル布地ケア活性物質の別のクラスは、植物油(例えばダイズ、ヒマワリ、及びカノーラ)、炭化水素系油(天然及び合成石油潤滑油、一態様においてポリオレフィン、イソパラフィン、及び環状パラフィン)、トリオレイン、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪アミン、脂肪アミド、及び脂肪酸エステルアミンを含むが、これらに限定されない、ソフトニングオイルである。油を脂肪酸柔軟化剤、粘土、及びシリコーンと併用してもよい。
【0201】
粘土
本発明の一実施形態において、布地ケア組成物は、布地ケア活性物質として粘土を含み得る。一実施形態において、粘土は、柔軟剤であってもよく、又は別の柔軟剤活性物質、例えば、シリコーンとの共柔軟剤であってもよい。好適な粘土としては、地質学的にスメクタイトに分類される材料が挙げられる。
【0202】
シリコーン
一実施形態において、布地柔軟化組成物は、シリコーンを含む。シリコーンの好適な濃度は、当該組成物の約0.1重量%〜約70重量%、代替的に約0.3重量%〜約40重量%、代替的に約0.5重量%〜約30重量%、代替的に約1重量%〜約20重量%を含み得る。有用なシリコーンは、任意のシリコーン含有化合物であり得る。一実施形態において、シリコーンポリマーは、環状シリコーン、ポリジメチルシロキサン、アミノシリコーン、カチオン性シリコーン、シリコーンポリエーテル、シリコーン樹脂、シリコーンウレタン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態において、シリコーンは、ポリジアルキルシリコーン、代替的にポリジメチルシリコーン(ポリジメチルシロキサン又は「PDMS」)、又はこれらの誘導体である。別の実施形態において、シリコーンは、アミノ官能性シリコーン、アミノ−ポリエーテルシリコーン、アルキルオキシ化シリコーン、カチオン性シリコーン、エトキシ化シリコーン、プロポキシ化シリコーン、エトキシ化/プロポキシ化シリコーン、第四級シリコーン、又はこれらの組み合わせから選択される。
【0203】
別の実施形態において、シリコーンは、以下の式を有するランダム又はブロック状オルガノシリコーンポリマーから選択され得る:
[RSiO1/2(j+2)[(RSi(X−Z)O2/2[RSiO2/2[RSiO3/2
式中、
jは、0〜約98の整数であり、一態様において、jは、0〜約48の整数であり、一態様において、jは、0であり、
kは、0〜約200の整数であり、一態様において、kは、0〜約50の整数であり、k=0であるとき、R、R、又はRのうちの少なくとも1つは、−X−Zであり、
mは、4〜約5,000の整数であり、一態様において、mは、約10〜約4,000の整数であり、別の態様において、mは、約50〜約2,000の整数であり、
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、OH、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ、及びX−Zからなる群から選択され、
各Rは、独立して、H、OH、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、C〜C32アルコキシ、及びC〜C32置換アルコキシからなる群から選択され、
当該アルキルシロキサンポリマーにおける各Xは、2〜12個の炭素原子を含む置換又は非置換二価アルキレンラジカルを含み、一態様において、各二価アルキレンラジカルは、独立して、−(CH−(sは、約2〜約8、約2〜約4の整数である)からなる群から選択され、一態様において、当該アルキルシロキサンポリマーにおける各Xは、−CH−CH(OH)−CH、−CH−CH−CH(OH)−、及び
【0204】
【化22】
からなる群から選択される置換二価アルキレンラジカルを含み、
各Zは、独立して、
【0205】
【化23】
からなる群から選択されるが、ただし、Zが第四級アンモニウム化合物であるとき、Qは、アミド、イミン、又は尿素部分ではあり得ず、Qが、アミド、イミン、又は尿素部分であるとき、当該アミド、イミン、又は尿素部分と同じ窒素に結合している任意の追加のQは、H又はC〜Cアルキルでなければならず、一態様においてこの追加のQは、Hであり、Zについては、An−は、好適な電荷平衡アニオンである。一態様において、An−は、Cl、Br、I、メチルサルフェート、スルホン酸トルエン、カルボン酸、及びリン酸からなる群から選択され、当該オルガノシリコーンにおける少なくとも1つのQは、独立して、
−CH−CH(OH)−CH−R
【0206】
【化24】
から選択され、
当該オルガノシリコーンにおける各追加のQは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、−CH−CH(OH)−CH−R
【0207】
【化25】
から選択され、
式中、各Rは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、−(CHR−CHR−O−)−L及びシロキシ残基からなる群から選択され、
各Rは、独立して、H、C〜C18アルキルから選択され、
各Lは、独立して、−C(O)−R又は
から選択され、
wは、0〜約500の整数であり、一態様において、wは、1〜約200の整数であり、一態様において、wは、約1〜約50の整数であり、
各Rは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール及びシロキシル残基からなる群から選択され、
各Tは、独立して、H、及び
【0208】
【化26】
から選択され、
式中、当該オルガノシリコーンにおける各vは、1〜約10の整数であり、一態様において、vは、1〜約5の整数であり、当該オルガノシリコーンにおける各Qの全ての添え字vの合計は、1〜約30、又は1〜約20、又は更には1〜約10の整数である)。
【0209】
別の実施形態において、シリコーンは、以下の式を有するランダム又はブロック状オルガノシリコーンポリマーから選択され得る:
[RSiO1/2(j+2)[(RSi(X−Z)O2/2[RSiO2/2[RSiO3/2
(式中、
jは、0〜約98の整数であり、一態様において、jは、0〜約48の整数であり、一態様において、jは、0であり、
kは、0〜約200の整数であり、k=0であるとき、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、−X−Zであり、一態様において、kは、0〜約50の整数であり、
mは、4〜約5,000の整数であり、一態様において、mは、約10〜約4,000の整数であり、別の態様において、mは、約50〜約2,000の整数であり、
、R及びRは、それぞれ独立して、H、OH、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ及びX−Zからなる群から選択され、
各Rは、独立して、H、OH、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、C〜C32アルコキシ、及びC〜C32置換アルコキシからなる群から選択され、
各Xは、2〜12個の炭素原子を含む置換又は非置換二価アルキレンラジカルを含み、一態様において、各Xは、独立して、−(CH−O−、−CH−CH(OH)−CH−O−、
【0210】
【化27】
からなる群から選択され、
式中、各sは、独立して、約2〜約8の整数であり、一態様において、sは、約2〜約4の整数であり、
当該オルガノシロキサンにおける少なくとも1つのZは、R
【0211】
【化28】
からなる群から選択されるが、ただし、Xが
【0212】
【化29】
であるとき、Z=−OR又は
【0213】
【化30】
であり、
は、好適な電荷平衡アニオンである。一態様において、Aは、Cl、Br
、硫酸メチル、スルホン酸トルエン、炭酸、及びリン酸からなる群から選択され、
当該オルガノシリコーンにおける各追加のZは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、R
【0214】
【化31】
を含む群から選択されるが、ただし、Xが
【0215】
【化32】
であるとき、Z=−OR又は
【0216】
【化33】
であり、
各Rは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、又はC〜C32アルキルアリール、又はC〜C32置換アルキルアリール、
−(CHR−CHR−O−)−CHR−CHR−L、及びシロキシル残基からなる群から選択され、式中、各Lは、独立して、−C(O)−R又は−O−R
【0217】
【化34】
から選択され、
wは、0〜約500の整数であり、一態様において、wは、0〜約200の整数であり、一態様において、wは、0〜約50の整数であり、
各Rは、独立して、H又はC〜C18アルキルから選択され、
各Rは、独立して、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、及びC〜C32置換アルキルアリール、及びシロキシル残基からなる群から選択され、
各Tは、独立して、H、
【0218】
【化35】
から選択され、
当該オルガノシリコーンにおける各vは、1〜約10の整数であり、一態様において、vは、1〜約5の整数であり、当該オルガノシリコーンにおける各Zの全ての添え字vの合計は、1〜約30、又は1〜約20、又は更には1〜約10の整数である)。
【0219】
一実施形態において、シリコーンは、比較的大きな分子量を有するものである。シリコーンの分子量を記載するための好適な方法としては、その粘度を記載することが挙げられる。高分子量シリコーンは、約10cSt〜約3,000,000cSt、又は約100cSt〜約1,000,000cSt、又は約1,000cSt〜約600,000cSt、又は更には約6,000cSt〜約300,000cStの粘度を有するものである。
【0220】
一実施形態において、シリコーンは、次式を有するブロック状カチオン性オルガノポリシロキサンを含む。

式中、
M=[SiR1/2]、[SiR1/2]、[SiR1/2]、[SiG1/2]、又はこれらの組み合わせであり;
D=[SiR2/2]、[SiR2/2]、[SiG2/2]、又はこれらの組み合わせであり;
T=[SiR3/2]、[SiG3/2]、又はこれらの組み合わせであり;
Q=[SiO4/2]であり;
w=1〜(2+y+2z)の整数であり;
x=5〜15,000の整数であり;
y=0〜98の整数であり;
z=0〜98の整数であり;
、R及びRは、H、OH、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、C〜C32置換アルキルアリール、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ、C〜C32アルキルアミノ、並びにC〜C32置換アルキルアミノからなる群から各々独立して選択され;
M、D、又はTの少なくとも1つは、少なくとも1つのG、G、又はG部分を組み込んでおり;並びにG、G、又はGは、各々独立して、次式から各々独立して選択され:
【0221】
【化36】
式中、
Xは、C〜C32アルキレン、C〜C32置換アルキレン、C〜C32又はC〜C32アリーレン、C〜C32又はC〜C32置換アリーレン、C〜C32アリールアルキレン、C〜C32置換アリールアルキレン、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ、C〜C32アルキレンアミノ、C〜C32置換アルキレンアミノ、開環エポキシド、及び開環グリシジルからなる群から選択される二価ラジカルを含むが、ただし、Xが、繰り返しアルキレンオキシド部分を含まない場合には、Xは、P、N、及びOからなる群から選択されるヘテロ原子を更に含むことができることを条件とし;
各Rは、H、C〜C32アルキル、C〜C32置換アルキル、C〜C32又はC〜C32アリール、C〜C32又はC〜C32置換アリール、C〜C32アルキルアリール、及びC〜C32置換アルキルアリールからなる群から独立して選択される、同一の又は異なる一価ラジカルを含み;
Eは、C〜C32アルキレン、C〜C32置換アルキレン、C〜C32又はC〜C32アリーレン、C〜C32又はC〜C32置換アリーレン、C〜C32アリールアルキレン、C〜C32置換アリールアルキレン、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ、C〜C32アルキレンアミノ、C〜C32置換アルキレンアミノ、開環エポキシド、及び開環グリシジルからなる群から選択される二価ラジカルを含むが、ただし、Eが、繰り返しアルキレンオキシド部分を含まない場合には、Eは、P、N及びOからなる群から選択されるヘテロ原子を更に含むことができることを条件とし;
E’は、C〜C32アルキレン、C〜C32置換アルキレン、C〜C32又はC〜C32アリーレン、C〜C32又はC〜C32置換アリーレン、C〜C32アリールアルキレン、C〜C32置換アリールアルキレン、C〜C32アルコキシ、C〜C32置換アルコキシ、C〜C32アルキレンアミノ、C〜C32置換アルキレンアミノ、開環エポキシド、及び開環グリシジルからなる群から選択される二価ラジカルを含むが、ただし、E’が、繰り返しアルキレンオキシド部分を含まない場合には、E’は、P、N及びOからなる群から選択されるヘテロ原子を更に含むことができることを条件とし;
pは、1〜50から独立して選択される整数であり;
nは、1又は2から独立して選択される整数であり;
、G、又はGのうちの少なくとも1つが、正電荷を有するとき、A−tは、好適な電荷平衡アニオン(単数又は複数)であり、したがって、電荷平衡アニオン(単数又は複数)の全電荷であるkは、G、G、又はG部分の正味電荷と大きさが等しく、かつ符号が反対であり;tは、1、2、又は3から独立して選択される整数であり;k≦(p2/t)+1であり;したがって、カチオン電荷の総数は、オルガノポリシロキサン分子中のアニオン電荷の総数と釣り合い;
少なくとも1つのEは、エチレン部分を含まない。
【0222】
ポリマーの製造プロセス
本発明に有用なポリマーは、当業者によって製造され得る。ポリマーの製造プロセスの例としては、溶液重合、エマルジョン重合、逆相エマルジョン重合、逆相分散重合、及び液体分散ポリマー技術が挙げられるが、これらに限定されない。一態様において、ポリマーの10,000重量ppm超の範囲の連鎖移動剤(CTA)値を有するポリマー製造方法を開示する。本発明の別の態様は、ポリマーの5重量ppm超、代替的に45重量ppm超の架橋剤濃度を有するポリマーを提供することを目的とする。
【0223】
ポリマー製造の一態様において、CTAは、ポリマーの重量に基づいて約100ppm超の範囲で存在する。一態様において、CTAは、ポリマーの重量に基づいて約100ppm〜約10,000ppm、代替的に約500ppm〜約4,000ppm、代替的に約1,000ppm〜約3,500ppm、代替的に約1,500ppm〜約3,000ppm、代替的に約1,500ppm〜約2,500ppm、代替的にこれらの組み合わせである。更に別の態様において、CTAは、ポリマーの重量に基づいて約1,000超である。また、連鎖移動剤の混合物を使用することも好適である。
【0224】
本発明の一態様において、ポリマーは、5〜100重量%(重量%)の少なくとも1種のカチオン性モノマーと5〜95重量%の少なくとも1種の非イオン性モノマーとを含む。重量百分率は、コポリマーの総重量に対するものである。本発明の別の態様において、ポリマーは、0〜50重量%のアニオン性モノマーを含む。
【0225】
ポリマー用カチオン性モノマー
好適なカチオン性モノマーは、ジアリルジアルキルアンモニウムハロゲン化物又は式(I)に係る化合物を含む:
【0226】
【化37】
式中、
は、水素、又はC〜Cアルキルから選択され、一態様において、Rは水素又はメチルであり、
は、水素又はメチルから選択され、一態様において、Rは水素であり、
は、C〜Cアルキレンから選択され、一態様において、Rはエチレンであり、
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択され、一態様において、R、R、及びRはメチルであり、
Xは、−O−又は−NH−から選択され、一態様において、Xは−O−であり、及び、
Yは、Cl、Br、I、硫酸水素塩、又はメチルサルフェートから選択され、一態様において、YはClである。
【0227】
アルキル及びアルコキシ基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、及びイソプロピルである。
【0228】
一態様において、式(I)のカチオン性モノマーは、ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロリドである。別の態様において、式(I)のカチオン性モノマーは、ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロリドである。
【0229】
別の態様において、カチオン性モノマーは、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリドである。
【0230】
ポリマー用非イオン性モノマー
好適な非イオン性モノマーとしては、式(II)の化合物が挙げられる:
【0231】
【化38】
式中、
が、水素又はC〜Cアルキルから選択され;一態様において、Rは水素であり、
が、水素又はメチルから選択され、一態様において、Rは水素であり、
及びR10が、それぞれ独立して、水素、又はC〜Cアルキル、C〜Cアルキルアルコール、又はC〜Cアルコキシから選択され、一態様において、R及びR10は、それぞれ独立して水素又はメチルから選択される。
【0232】
一態様において、非イオン性モノマーは、アクリルアミドである。
【0233】
別の態様において、非イオン性モノマーは、ヒドロキシエチルアクリレートである。
【0234】
ポリマー用アニオン性モノマー
好適なアニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、並びにスルホン酸又はホスホン酸機能を果たすモノマー(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(ATBS))、及びこれらの塩からなる群を挙げることができる。
【0235】
ポリマー用架橋剤
架橋剤は、少なくとも2つのエチレン性不飽和部分を含有する。一態様において、架橋剤は、少なくとも2つ以上のエチレン性不飽和部分を含有する。一態様において、架橋剤は、少なくとも3つ以上のエチレン性不飽和部分を含有する。
【0236】
好適な架橋剤としては、ジビニルベンゼン、テトラアリルアンモニウムクロリド;アリルアクリレート;アリルアクリレート及びメタクリレート、グリコール及びポリグリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、アリルメタクリレート;並びにポリグリコールのトリ−メタクリレート及びテトラメタクリレート;又はポリアリルスクロース若しくはペンタエリスリトールトリアリルエーテルなどのポリオールポリアリルエーテル、ブタジエン、1,7−オクタジエン、アリル−アクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸、N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド及びポリオールポリアリルエーテル、例えば、ポリアリルサッカロース及びペンタエリロールトリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレートエトキシレート(pentaerythrityl tetraacrylate ethoxylated)、ペンタエリスリチルテトラメタクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルトリアクリレートエトキシレート、トリエタノールアミントリメタクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレートエトキシレート、トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリアクリレート、トリス−(2−ヒドロキエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオントリメタクリレート、ジペンタエリスリチルペンタアクリレート、3−(3−{[ジメチル−(ビニル)−シリル]−オキシ}−1,1,5,5−テトラメチル−1,5−ジビニル−3−トリシロキサニル)−プロピルメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1−(2−プロペニルオキシ)−2,2−ビス[(2−プロペニルオキシ)−メチル]−ブタン、トリメタクリル酸−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリ−2,1−エタンジイルエステル、グリセリントリアクリレートプロポキシレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、ペンタエリスリチルテトラビニルエーテル、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシロキサン、(エトキシ)−トリビニルシラン、(メチル)−トリビニルシラン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルシクロトリシラザン、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリビニルトリシラザン、トリス−(2−ブタノンオキシム)−ビニルシラン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、トリビニルホスフィン、トリビニルシラン、メチルトリアリルシラン、ペンタエリスリチルトリアリルエーテル、フェニルトリアリルシラン、トリアリルアミン、トリアリルシトラート、トリアリルホスフェート、トリアリルホスフィン、トリアリルホスファイト、トリアリルシラン、1,3,5−トリアリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリメリト酸トリアリルエステル、トリメタリルイソシアヌレート、2,4,6−トリス−(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジン、1,2−ビス−(ジアリルアミノ)−エタン、ペンタエリスリチルテトラテラート(tetratallate)、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス−[(2−アクリロイルオキシ)−エチル]−ホスフェート、無水ビニルボロン酸ピリジン、2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサンピリジン、テトラアリルシラン、テトラアリルオキシシラン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシラザンが挙げられる。好ましい化合物としては、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ペンタエリスリチルトリアクリレート、ペンタエリスリチルテトラアクリレート、テトラアリルアンモニウムクロリド、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、又はこれらの混合物が挙げられる。これらの好ましい化合物は、エトキシル化されていてもよく、これらの混合物であってもよい。一態様において、架橋剤は、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリル−アクリルアミド及びアリル−メタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸、及びN,N’−メチレン−ビスアクリルアミド、及びこれらの混合物から選択される。一態様において、架橋剤は、テトラアリルアンモニウムクロリドである。別の態様において、架橋剤は、ペンタエリスリチルトリアクリレート及びペンタエリスリチルテトラアクリレートの混合物である。
【0237】
ポリマー1について、架橋剤(1つ又は複数)は、ポリマーの重量に基づいて約45ppm〜約5,000ppm、代替的に約50ppm〜約500ppm、代替的に約100ppm〜約450ppm、代替的に約250ppm〜約400ppm、代替的に約500ppm〜約4,500ppm、代替的に約550ppm〜約4,000ppmの範囲に含まれる。
【0238】
ポリマー2について、架橋剤(1つ又は複数)は、ポリマーの重量に基づいて0ppm〜約40ppm、代替的に0ppm〜約20ppm、代替的に約0ppm〜約10ppmの範囲に含まれる。
【0239】
ポリマー用連鎖移動剤(CTA)
連鎖移動剤としては、メルカプタン、リンゴ酸、乳酸、蟻酸、イソプロパノール、及び次亜リン酸塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。一態様において、CTAは、蟻酸である。
【0240】
CTAは、ポリマーの重量に基づいて約100ppm超の範囲で存在する。一態様において、CTAは、ポリマーの重量に基づいて約100ppm〜約10,000ppm、代替的に約500ppm〜約4,000ppm、代替的に約1,000ppm〜約3,500ppm、代替的に約1,500ppm〜約3,000ppm、代替的に約1,500ppm〜約2,500ppm、代替的にこれらの組み合わせで存在する。更に別の態様において、CTA濃度は、ポリマーの重量に基づいて約1,000超である。また、連鎖移動剤の混合物を使用することも好適である。
【0241】
別の実施形態において、連鎖移動剤は、0ppm〜約4000ppm、代替的に0ppm〜約1000ppmで存在する。
【0242】
ポリマーの分子量範囲
一態様において、ポリマーは、約10,000ダルトン〜約15,000,000ダルトン、代替的に約1,500,000ダルトン〜約2,500,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を含む。
【0243】
別の態様において、ポリマーは、約4,000,000ダルトン〜約11,000,000ダルトン、代替的に約4,000,000ダルトン〜約6,000,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を含む。
【0244】
ポリマーを合成するための安定剤及び例
安定剤A(非イオン性ブロックコポリマー):ポリグリセリル−ジポリヒドロキシステアレート(CAS番号144470−58−6)
【0245】
安定剤Bは、分子量が約5000g/モルでありかつ疎水性親油性バランス値(HLB)が5〜6である非イオン性ABAブロックコポリマーであって、Aブロックが、ポリヒドロキシステアリン酸に基づき、Bブロックが、ポリアルキレンオキシドに基づくブロックコポリマーである。
【0246】
安定剤C(非イオン性ブロックコポリマー):PEG−30ジポリヒドロキシステアレート(CAS番号70142−34−6)
【0247】
安定剤D(非イオン性ブロックコポリマー):アルキドポリエチレングリコールポリイソブテン安定化界面活性剤(HLB5〜7)。
【0248】
補助材料
本発明の目的には必須ではないが、以下に例示する補助剤の非限定的なリストは、本組成物中で使用するのに適しており、例えば、洗浄性能を補助又は向上させるために、洗浄される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などを用いる場合のように組成物の審美性を変化させるために、本発明の特定の態様に配合するのが望ましい場合がある。これらの付加的な成分の正確な性質及びその配合濃度は、組成物の物理的形態、及びこの組成物が使用される布地処理作業の性質に依存する。好適な補助材料としては、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、色相染料、香料、香料送達系、構造伸縮性付与剤、担体、構造化剤、ヒドロトロープ、加工助剤、溶媒、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0249】
上述のとおり、補助成分は、本出願人らの組成物には必須ではない。したがって、本出願人らの組成物の特定の態様は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、色相染料、香料、香料送達系、構造伸縮性付与剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、溶媒、並びに/又は顔料などの補助材料のうちの1つ以上を含有しない。しかし、1種以上の補助剤が存在する場合、このような1種以上の補助剤は、以下に詳述されるように存在することができる。
【0250】
色調染料:液体洗濯洗剤組成物は、色調染料を含み得る。本発明の洗濯ケア組成物中に用いられる色調染料は、ポリマー性若しくは非ポリマー性染料、有機若しくは無機顔料、又はこれらの混合物を含み得る。好ましくは、色調染料は、発色団成分とポリマー性成分とを含むポリマー性染料を含む。発色団成分は、光に曝露すると、青、赤、スミレ色、紫、又はこれらの組み合わせの範囲の波長の光を吸収するものであると特徴付けられる。一態様において、発色団成分は、水及び/又はメタノール中で最大約520ナノメートル〜約640ナノメートルの吸収スペクトルを示し、他の態様において、水及び/又はメタノール中で約560ナノメートル〜約610ナノメートルの吸収スペクトルを示す。
【0251】
任意の好適な発色団を使用することができるが、染料発色団は、好ましくは、ベンゾジフラン、メチン、トリフェニルメタン、ナフタルイミド、ピラゾール、ナフトキノン、アントラキノン、アゾ、オキサジン、アジン、キサンテン、トリフェノジオキサジン、及びフタロシアニンの染料発色団から選択される。モノアゾ及びジアゾ染料発色団が、好ましいものであり得る。
【0252】
色調染料は、少なくとも3個の連続する繰り返し単位の1つ又は2つ以上に共有結合した発色団を含む染料ポリマーを含み得る。繰り返し単位そのものは、発色団を含む必要がないということも理解されたい。染料ポリマーは、少なくとも5個、少なくとも10個、又は少なくとも20個の連続する繰り返し単位を含み得る。
【0253】
界面活性剤
本発明に係る組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含んでよく、その界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択してもよい。
【0254】
界面活性剤は、典型的には、対象組成物の約0.01重量%〜約60重量%、約0.1重量%〜約60重量%、約1重量%〜約50重量%、又は更に約5重量%〜約40重量%の濃度で存在する。代替的に、界面活性剤は、対象組成物の約0.01重量%〜約60重量%、約0.01重量%〜約50重量%、約0.01重量%〜約40重量%、約0.1重量%〜約25重量%、約1重量%〜約10重量%の濃度で存在してもよい。
【0255】
キレート剤:本明細書における組成物は、キレート剤を含有してもよい。好適なキレート剤としては、銅、鉄及び/又はマンガンキレート剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。キレート剤を使用する場合、組成物は、対象組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又は約3.0〜約10重量%のキレート剤を含んでもよい。
【0256】
移染防止剤−本発明の組成物は、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適なポリマー移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン、及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0257】
分散剤−本発明の組成物はまた、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機材料としては、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はこれらの塩が挙げられ、この場合、ポリカルボン酸は、互いに炭素原子2個以下だけ離れている少なくとも2個のカルボキシルラジカルを含む。
【0258】
香料−分散相は、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(4−t−ブチルフェニル)−プロパナール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−メチルプロパナール、及び2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、β−ダマセノン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン、メチル−7,3−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン、2−[2−(4−メチル−3−シクロヘキセニル−1−イル)プロピル]シクロペンタン−2−オン、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、及びβ−ジヒドロイオノン、リナロール、エチルリナロール、テトラヒドロリナロール、及びジヒドロミルセノールなどの香料からなる群より選択される材料を含んでもよい香料を含んでもよい。
【0259】
香料送達技術−流体布地強化剤組成物は、香料成分が、処理された基材に付着し、基材から放出されるのを安定化し向上させる1種類以上の香料送達技術を含み得る。このような香料送達技術を使用して、処理された基材から香料が放出する寿命を延長することもできる。香料送達技術、特定の香料送達技術を作製する方法、及びこのような香料送達技術の使用は、米国特許出願公開第2007/0275866(A1)号に開示されている。
【0260】
一態様において、液体布地強化剤組成物は、約0.001重量%〜約20重量%、又は約0.01重量%〜約10重量%、又は約0.05重量%〜約5重量%、又は更には約0.1重量%〜約0.5重量%の香料送達技術を含み得る。一態様において、当該香料送達技術は、香料マイクロカプセル、プロ香料、ポリマー粒子、官能化シリコーン、ポリマー支援型送達、分子支援型送達、繊維支援型送達、アミン支援型送達、シクロデキストリン、デンプン封入アコード、ゼオライト、及び無機担体、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0261】
香料マイクロカプセル:
この組成物は、総組成物重量に基づいて、ある群の香料マイクロカプセルを含み、この香料マイクロカプセルの群は、1つ以上のポリアクリレート系ポリマーを含むマイクロカプセル壁材料を含む。
【0262】
このマイクロカプセルは、少なくとも部分的に、壁材料で有益剤を包囲して形成される。
【0263】
当該有益剤としては、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(4−t−ブチルフェニル)−プロパナール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−メチルプロパナール、及び2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、β−ダマセノン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン、メチル−7,3−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン、2−[2−(4−メチル−3−シクロヘキセニル−1−イル)プロピル]シクロペンタン−2−オン、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、及びβ−ジヒドロイオノン、リナロール、エチルリナロール、テトラヒドロリナロール、及びジヒドロミルセノールなどの香料;シリコーンオイル、ポリエチレンワックスのようなワックス;魚油、ジャスミン、カンファー、ラベンダーのような精油;メントールのような皮膚冷却剤、乳酸メチル;ビタミンA及びEのようなビタミン類;日焼け止め剤;グリセリン;マンガン触媒又は漂白剤触媒のような触媒;過ホウ酸塩のような漂白剤粒子;シリコンジオキシド粒子;制汗剤活性物質;カチオン性ポリマー、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられ得る。好適な有益剤は、Givaudan Corp.(Mount Olive,New Jersey,USA)、International Flavors & Fragrances Corp.(South Brunswick,New Jersey,USA)、又はFirmenich Company(Geneva,Switzerland)から入手することができる。
【0264】
一態様において、マイクロカプセルの壁材料は、メラミン、ポリアクリルアミド、シリコーン、シリカ、ポリスチレン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアクリレート系材料、ゼラチン、スチレン無水リンゴ酸、ポリアミド、及びこれらの混合物を含んでいてもよい。一態様において、上記のメラミン壁材料は、ホルムアルデヒドで架橋したメラミン、ホルムアルデヒドで架橋したメラミン−ジメトキシエタノール、及びこれらの混合物を含み得る。一態様において、上記のポリスチレン壁材料は、ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレンを含み得る。一態様において、当該ポリ尿素壁材料は、ホルムアルデヒドで架橋された尿素、グルタルアルデヒドで架橋された尿素、ポリアミドと反応したポリイソシアネート、アルデヒドと反応したポリアミン、及びこれらの混合物を含み得る。一態様において、上記のポリアクリレート系材料は、メチルメタクリレート/ジメチルアミノメチルメタクリレートから形成されるポリアクリレート、アミンアクリレート及び/又はメタクリレートと強酸とから形成されるポリアクリレート、カルボン酸アクリレート及び/又はメタクリレートモノマーと強塩基とから形成されるポリアクリレート、アミンアクリレート及び/又はメタクリレートモノマーとカルボン酸アクリレート及び/又はカルボン酸メタクリレートモノマーとから形成されるポリアクリレート並びにこれらの混合物を含み得る。
【0265】
一態様において、香料マイクロカプセルは、付着助剤、カチオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、又はこれらの混合物でコーティングされ得る。好適なポリマーは、ポリビニルホルムアルデヒド、部分ヒドロキシル化ポリビニルホルムアルデヒド、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、エトキシル化ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一態様において、1以上の種類のマイクロカプセル、例えば2種類のマイクロカプセルであって、第1又は第2のマイクロカプセルのうちの一方が、(a)他方とは異なる壁材料からなる壁を有する;(b)他方とは異なる量の壁材料又はモノマーを含む壁を有する;(c)他方とは異なる量の香油原料を含有する;又は(d)異なる香油を含有する、といったものを使用してもよい。
【0266】
当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルの壁は、ポリアクリレートを含み、好ましくは、当該壁は、ポリアクリレートポリマーを約50%〜約100%、より好ましくは約70%〜約100%、最も好ましくは約80%〜約100%含み、好ましくは、当該ポリアクリレートは、ポリアクリレート架橋ポリマーを含む。
【0267】
当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルの当該壁は、1つ以上の多官能基アクリレート部分を含む材料に由来するポリマーを含み、好ましくは当該多官能基アクリレート部分は、三官能基アクリレート、四官能基アクリレート、五官能基アクリレート、六官能基アクリレート、七官能基アクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され;任意に、アミンアクリレート部分、メタクリレート部分、カルボン酸アクリレート部分、カルボン酸メタクリレート部分、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含むポリアクリレートである。
【0268】
当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルの当該壁は、1つ以上の多官能基アクリレート及び/又はメタクリレート部分を含む材料に由来し、好ましくは、1つ以上の多官能基アクリレート部分を含む材料と、1つ以上のメタクリレート部分を含む材料との比は、999:1〜約6:4、より好ましくは約99:1〜約8:1、約99:1〜約8.5:1であり;好ましくは当該多官能基アクリレート部分は、三官能基アクリレート、四官能基アクリレート、五官能基アクリレート、六官能基アクリレート、七官能基アクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され;任意に、アミンアクリレート部分、メタクリレート部分、カルボン酸アクリレート部分、カルボン酸メタクリレート部分、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含むポリアクリレートである。
【0269】
当該組成物の一態様において、当該マイクロカプセルの壁材料は、当該コアを含み、これは、総コア重量に対して、20%超、好ましくは20%超〜約80%、20%超〜約70%、より好ましくは20%超〜約60%、より好ましくは約30%〜約60%、最も好ましくは約30%〜約50%の隔壁改変剤を含み、これは、植物油、変性植物油、プロパン−2−イルテトラデカノエート、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、好ましくは変性植物油は、エステル化及び/又は臭素化されており、好ましくは当該植物油は、ヒマシ油及び/又は大豆油を含む。
【0270】
一態様において、当該香料マイクロカプセルは、約0.5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、より好ましくは約1マイクロメートル〜約60マイクロメートルの体積加重平均粒径、代替的に、約25マイクロメートル〜約60マイクロメートル、より好ましくは約25マイクロメートル〜約60マイクロメートルの体積加重平均粒径を有する。
【0271】
当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルは、ラジカル重合プロセスにより生成され、このプロセスは、ラジカル重合プロセスのアクリレートモノマー反応物質の合計量に対して、約50%〜約100%の六官能基ウレタンアクリレート及び/又は五官能基ウレタンアクリレート、約0%〜約25%のアミノ部分含有タクリレート、約0%〜約25%のカルボキシル部分含有アクリレートを合わせる工程を含み、ただし、六官能基ウレタンアクリレート及び/又は五官能基ウレタンアクリレート、アミノ部分含有メタクリレート、及びカルボキシル部分含有アクリレートの合計は、必ず100%となる。
【0272】
当該組成物の一態様において、アミノ部分を含む当該メタクリレートは、第三級ブチルアミノエチルメタクリレートを含み、カルボキシル部分を含む当該アクリレートは、βカルボキシエチルアクリレートを含む。
【0273】
当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルの少なくとも75%は、約0.5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、より好ましくは約1マイクロメートル〜約60マイクロメートルの体積加重平均粒径、代替的に、約25マイクロメートル〜約60マイクロメートル、より好ましくは約25マイクロメートル〜約60マイクロメートルの体積加重平均粒径を有する。当該組成物の一態様において、当該香料マイクロカプセルの少なくとも75%は、約10nm〜約250nm、約20nm〜約200nm、又は25nm〜約180nmの粒子壁厚を有する。
【0274】
当該香料マイクロカプセル群は、1つ以上のポリアクリレートポリマーと、有益剤送達粒子重量合計に基づいて、約0.5%〜約40%のポリビニルアルコール、より好ましくは0.8%〜5%のポリビニルアルコールと、を含み得、当該ポリビニルアルコールは好ましくは、次の特性を有する:
(i)約55%〜約99%、好ましくは約75%〜約95%、より好ましくは約85%〜約90%、最も好ましくは約87%〜約89%の加水分解度;及び、
(ii)20℃で4%の水溶液において、約40cps〜約80cps、好ましくは約45cps〜約72cps、より好ましくは約45cps〜約60cps、最も好ましくは45cps〜55cpsの粘度;約1500〜約2500、好ましくは約1600〜約2200、より好ましくは約1600〜約1900、最も好ましくは約1600〜約1800の重合度、約130,000〜約204,000、好ましくは約146,000〜約186,000、より好ましくは約146,000〜約160,000、最も好ましくは約146,000〜約155,000の重量平均分子量、及び/又は約65,000〜約110,000、好ましくは約70,000〜約101,000、より好ましくは約70,000〜約90,000、最も好ましくは約70,000〜約80,000の数平均分子量。
【0275】
香料マイクロカプセルの製造プロセス
香料マイクロカプセルの製造プロセスであって、当該プロセスは、1回以上の加熱工程で、エマルジョンを加熱する工程を含み、当該エマルジョンは、下記の組み合わせを乳化することにより製造される:
a)第1の油及び第2の油を合わせることにより形成される第1の組成物であって、当該第1の油は、香料、反応開始剤、及び隔壁変性剤を含み、好ましくは当該隔壁変性剤は、植物油、変性植物油、プロパン−2−イルテトラデカノエート、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、好ましくは当該変性植物油は、エステル化及び/又は臭素化されており、好ましくは当該植物油はヒマシ油及び/又は大豆油を含み;好ましくは当該隔壁変性剤は、プロパン−2−イルテトラデカノエートを含み;
当該第2の油は、
(i)油溶性アミノアルキルアクリレート及び/又はメタクリレートモノマー;
(ii)ヒドロキシアルキルアクリレートモノマー及び/又はオリゴマー;
(iii)多官能基アクリレートモノマー、多官能基メタクリレートモノマー、多官能基メタクリレートオリゴマー、多官能基アクリレートオリゴマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料;
(iv)香料;
を含み、
b)水、pH調整剤、乳化剤、好ましくはアニオン性乳化剤(好ましくは当該乳化剤がポリビニルアルコールを含む)、及び任意に反応開始剤を含む、第2の組成物、が開示される。
【0276】
当該プロセスの一態様において、当該加熱工程は、当該エマルジョンの重量当たり約500ジュール/kg〜約5000ジュール/kg、約1000ジュール/kg〜約4500ジュール/kg、約2900ジュール/kg〜約4000ジュール/kgを十分に伝達するよう、エマルジョンを、約1時間〜約20時間、好ましくは約2時間〜約15時間、より好ましくは約4時間〜約10時間、最も好ましくは約5〜約7時間加熱する工程を含む。
【0277】
当該プロセスの一態様において、当該エマルジョンは、当該加熱工程の前に、約0.5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、好ましくは約1マイクロメートル〜約60マイクロメートル、より好ましくは約5マイクロメートル〜約30マイクロメートル、最も好ましくは約10マイクロメートル〜約25マイクロメートル、約0.5マイクロメートル〜約10マイクロメートルの体積加重平均粒径を有する。
【0278】
当該プロセスの一態様において、当該第1の組成物と当該第2の組成物との比は、約1:9〜約1:1、好ましくは約3:7〜約4:6であり、第1の油と第2の油との比は、99:1〜約1:99、好ましくは9:1〜約1:9、より好ましくは6:4〜約8:2である。
【0279】
一態様において、当該香料送達技術は、アミン反応生成物(ARP)又はチオール反応生成物を含み得る。アミン官能基及び/又はチオール官能基が1つ以上のPRMと予備反応して反応生成物を生成する、「反応性」ポリマー性アミン及び、又はポリマーチオールを用いてもよい。典型的には、反応性アミンは、一級及び/又は二級アミンであり、ポリマーの一部であってもモノマー(非ポリマー)であってもよい。また、このようなARPを追加のPRMと混合して、ポリマー支援型送達効果及び/又はアミン支援型送達の効果を提供することもできる。ポリマーアミンの非限定的な例としては、ポリエチレンイミン(PEI)などのポリアルキルイミン、又はポリビニルアミン(PVAm)に基づくポリマーが挙げられる。モノマー(非ポリマー)アミンの非限定的な例としては、ヒドロキシルアミン(例えば、2−アミノエタノール)及びそのアルキル置換誘導体、並びに芳香族アミン(例えば、アントラニレート)が挙げられる。ARPは、香料と事前混合しておいてもよく、リーブオン用途又はリンスオフ用途では別個に添加してもよい。別の態様において、例えば、酸素、リン又はセレンなどの窒素及び/又は硫黄以外のヘテロ原子を含有する材料をアミン化合物の代わりに使用することができる。更に別の態様において、上述の代替化合物をアミン化合物と併用してもよい。更なる別の態様において、1つの分子が、アミン部分と、代替ヘテロ原子部分(例えば、チオール、ホスフィン及びセレノール)のうちの1つ以上と、を含んでもよい。その効果としては、香料の送達改善に加えて、香料の放出制御を挙げることができる。好適なARP並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号及び米国特許第6,413,920(B1)号に見ることができる。
【0280】
製品の製造プロセス
本発明の組成物は、任意の好適な形態に配合することができ、配合者によって選択される任意のプロセスによって調製することができ、その非限定例は、出願人らの実施例と、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0109612(A1)号とに記載されている。
【0281】
一態様において、本明細書に開示する組成物は、その成分を任意の好都合な順序で組み合わせることによって、かつ得られた成分の組み合わせを混合、例えば撹拌して、相安定な布地ケア及び/又はホームケア組成物を形成することによって、調製され得る。一態様において、流体成分の少なくとも主要部分、又は更には実質的に全てを含有する流体マトリクスを形成してよく、この流体成分は、この液体の組み合わせに剪断力撹拌を付与することにより十分に混合される。例えば、機械的撹拌機による高速撹拌を使用してもよい。
【0282】
使用方法
本発明の組成物は、任意の従来の方法で使用してもよい。要するに、本組成物は、従来の方法及びプロセスによって設計及び作製される製品と同じように使用することができる。例えば、本発明の組成物を使用して、場所、特に表面又は布地を洗浄及び/又は処理することができる。典型的には、場所の少なくとも一部を、未希釈の形態の又は洗濯液で希釈された出願人の組成物の態様と接触させ、次いで、この部位を、場合により、洗浄し、かつ/又はすすぐ。本発明の目的に関して、洗浄は、こすり洗い及び機械的撹拌を含むが、これらに限定されない。布地は、標準的な消費者の使用条件で洗濯することができる任意の布地を含んでもよい。洗浄溶媒が水であるとき、水温は、典型的には、約5℃〜約90℃であり、部位が布地を含む場合、水の布地に対する質量比は、典型的には、約1:1〜約100:1である。
【0283】
本発明の消費者製品は、布地に塗布される液体布地強化剤として使用されてもよく、次いで、布地は、自然乾燥及び/又は自動乾燥機によって乾燥される。
【0284】
一態様において、以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤であって:
[(a)+x(b)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中のシリコーンポリマー以外の布地柔軟剤活性物質の重量%であり、好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;bは、当該組成物中のシリコーンポリマーの重量%であり、好ましくはbは約0〜約10重量%、より好ましくはbは約0.5〜約5重量%、最も好ましくはbは約1〜約3重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;xは約1〜約5の数、好ましくはxは約2の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である、液剤が開示される。好ましくは、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、本明細書で開示及び/又は請求する組成物である。一態様において、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含み得る。当該液剤の一態様において、aをbで除算した値は、約0.5〜約10の数であり、好ましくはaをbで除算した値は約1〜約10の数であり、より好ましくはaをbで除算した値は約1〜約4の数であり、最も好ましくはaをbで除算した値は約2〜約3の数である。
【0285】
一態様において、以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤を使用して、任意に布地を洗濯、すすぎ、及び/又は乾燥し、その後、当該布地に接触させることを含む、布地を処理する方法であって:
[(a)+x(b)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中のシリコーンポリマー以外の布地柔軟剤活性物質の重量%であり、好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;bは、当該組成物中のシリコーンポリマーの重量%であり、好ましくはbは約0〜約10重量%、より好ましくはbは約0.5〜約5重量%、最も好ましくはbは約1〜約3重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;xは約1〜約5の数、好ましくはxは約2の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である。好ましくは、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、本明細書で開示及び/又は請求する組成物である。一態様において、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含み得る。当該方法の一態様において、aをbで除算した値は、約0.5〜約10の数であり、好ましくはaをbで除算した値は約1〜約10の数であり、より好ましくはaをbで除算した値は約1〜約4の数であり、最も好ましくはaをbで除算した値は約2〜約3の数である。
【0286】
一態様において、以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤を使用して、任意に布地を洗濯、すすぎ、及び/又は乾燥し、その後、当該布地に接触させることを含む、布地を処理する方法であって、
[(a)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中の布地柔軟剤活性物質の重量%であり、好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である、方法が開示される。好ましくは、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、本明細書で開示及び/又は請求する組成物である。一態様において、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含み得る。
【0287】
一態様において、以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤であって、
[(a)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中の布地柔軟剤活性物質の重量%であり、好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である。好ましくは、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、本明細書で開示及び/又は請求する組成物である。一態様において、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含み得る。
【0288】
以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤であって、
[(a)+x(b)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中のシリコーンポリマー以外の布地柔軟剤活性物質の重量パーセントである、液剤を開示する。好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;bは、当該組成物中のシリコーンポリマーの重量%であり、好ましくはbは約0〜約10重量%、より好ましくはbは約0.5〜約5重量%、最も好ましくはbは約1〜約3重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;xは約1〜約5の数、好ましくはxは約2の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である。好ましくは、布地柔軟剤活性物質、シリコーンポリマー、及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、先のいずれかの請求項による組成物である。好ましくは、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含む。
【0289】
以下の等式を満たすように、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む組成物の十分な量を含む液剤であって、
[(a)+y(c)]w=z
式中、aは、当該組成物中の布地柔軟剤活性物質の重量パーセントである、液剤を開示する。好ましくはaは約0〜約20重量%、より好ましくはaは約1〜約15重量%、より好ましくはaは約3〜約10重量%、より好ましくはaは約5〜約10重量%、最も好ましくはaは約7〜約10重量%であり;cは、当該組成物中のカチオン性ポリマーの重量%であり、好ましくはcは約0.01〜約5重量%、より好ましくはcは約0.01〜約1重量%、最も好ましくはcは約0.03〜約0.5重量%であり;当該重量%は、当該等式の目的のため、小数値に変換され;wは、1グラムで除算したグラム当たりの用量であり、好ましくはwは約10〜約45の数、より好ましくはwは約15〜約40の数であり;yは約1〜約10の数、好ましくはyは約1〜約5の数、より好ましくはyは約2の数であり;zは約1〜約10の数、好ましくはzは約1〜約7の数、より好ましくはzは約2〜約4の数である。好ましくは、布地柔軟剤活性物質及びカチオン性ポリマーを含む当該組成物は、本明細書で出願人らにより開示される組成物による組成物である。好ましくは、当該液剤は、アニオン性界面活性剤、好ましくは1ppm〜1000ppm、より好ましくは1ppm〜100ppmのアニオン性界面活性剤を含む。
【0290】
試験方法
粘度勾配法1
ポリマー濃度増加の関数として粘度が増加する割合。1種のポリマー又は2種のポリマー系の粘度勾配は、ポリマー濃度の範囲にわたる一連の水溶液で実施する粘度測定から決定される。ポリマーの粘度勾配は一連のポリマー水溶液から決定され、これらの溶液をポリマー溶媒溶液と称する。水相は、pHが約3.0に達するまで脱イオン水に塩酸を加えることにより、重量測定法で調製される。対数的に水相中のポリマーが0.01〜1重量パーセントにわたるように一連のポリマー溶媒溶液を調製する。各ポリマー溶媒溶液は、ポリマーと溶媒とをSpeedMixer DAC 150 FVZ−K(FlackTek Inc.(Landrum,South Carolina)製造)によってMax60又はMax100カップ内で2,500RPMで1分間、ポリマー溶媒溶液の目標ポリマー重量パーセントになるように混合することにより、重量測定法で調製される。ポリマー溶媒溶液を少なくとも24時間静置することで平衡状態にさせる。粘度は、各ポリマー溶媒溶液の剪断速度の関数として、DSR 301測定ヘッド及び同心シリンダ形状を有するAnton Paar Rheometerを使用して、40の異なる剪断速度で測定される。各測定値の時間微分は、180及び10秒の範囲の対数であり、測定値の剪断速度範囲は、0.001〜500 1/秒である(低剪断速度から高剪断速度まで行われた測定値)。
【0291】
ポリマー溶媒溶液のポリマー重量パーセントの関数として、剪断速度0.01 1/秒における粘度は、等式Y=bXを用いて当てはめられ、式中、Xは、溶媒ポリマー溶液中のポリマー濃度であり、Yは、ポリマー溶媒溶液の粘度であり、bは、Xが1に外挿されたときの外挿溶媒ポリマー溶液の粘度であり、係数aは、係数aが最大値であるときのポリマー濃度範囲にわたるポリマー濃度粘度の換算累乗である。上記の試験方法の全ての粘度測定は、21℃の温度を有する試料で行われる。
【0292】
粘度勾配法2
粘度勾配値は、ポリマー濃度増加の関数として粘度増加の割合を定量化する。1種のポリマー又は2種のポリマー系の粘度勾配は、ポリマー濃度の範囲にわたる一連の水溶液で実施する粘度測定から決定され、これらの溶液をポリマー溶媒溶液と称する。粘度分析は、再利用可能な金属同心シリンダ形状の試料ホルダを有する32箇所のAutomatic Sample Changer(ASC)を備えたAnton Paar Dynamic Shear RheometerモデルDSR 301 Measuring Head、及びRheoplusソフトウェアバージョン3.62(全てAnton Paar GmbH.(Graz,Austria)から入手可能)を使用して実施される。全てのポリマー溶液は、Dual Asymmetric Centrifuge SpeedMixer、モデルDAC 150 FVZ−K(FlackTek Inc.(Landrum,South Carolina,USA))又は同等品などの高速電動ミキサーを使用して混合される。
【0293】
全てのポリマー水溶液の水相希釈液は、pHが約3.0に達するまで脱イオン水に十分な濃度の塩酸(例えば、16Baume、又は23%HCl)を加えることにより調製される。使用するミキサーに適合した、35mL〜100mLの試料容量を収容するのに好適なサイズのミキサーカップ(Flacktek SpeedmixerのMax100又はMax60など)中で、ポリマーを水相希釈液と混合する。1種のポリマーの濃度、又は2種のポリマー系の場合はポリマー2の濃度が8000〜10000ppmに達するように、十分なポリマーを水相希釈液に加え、35mL〜100mLの容量を得る。ポリマー及び水相の混合物を3500RPMの速度で4分間混合する。混合後、この初期ポリマー溶媒溶液を密封容器内で少なくとも24時間静置する。
【0294】
異なるポリマー濃度を有する32のポリマー溶媒溶液の各々から1つの粘度測定値を得る。これらの32のポリマー溶媒溶液は、1000ppm〜4000ppmの濃度範囲にわたる一連の溶液を含み、溶液は約100ppm毎の濃度間隔で配置される。32のポリマー溶媒溶液の各々の濃度は、8000〜10000ppmの初期ポリマー溶媒溶液を十分な追加の水相希釈液と混合し、所要の目的濃度及び35mL〜100mLの容量を有する溶液を得た後、3500RPMの速度で2分間混合することにより、重量測定法で調製される。全ての得られたポリマー溶媒溶液を密封カップ内で少なくとも24時間静置する。ピペットを使用してポリマー溶液をレオメータのASCの同心シリンダ試料ホルダに入れ、23mLの容量を示す線まで各シリンダを満たす。試料は、測定するまで最大36時間、約21℃の温度でレオメータのASC内に保存される。32のポリマー溶媒溶液の各々の粘度を、剪断速度0.0105 1/秒で測定し、測定中の値が安定かつ一定になり次第、粘度値をPa単位で記録する。
【0295】
剪断速度0.0105 1/秒で測定及び記録した粘度値を、対応するポリマー溶媒溶液の測定した濃度値と対にする。得られた対のデータ値を32個のデータ点として、x軸に粘度(Pa・s単位)、y軸にポリマー濃度(ppm単位)を有するグラフにプロットする。このデータセットを、30個のサブセットを生じるように繰り返しサブサンプリングし、各サブセットは、3個の連続データ点を含む。サブセット作成プロセスは、最低ポリマー濃度でのデータ点から開始し、30個の固有のサブセットを作成するまで、最高ポリマー濃度に向けて順次増加するように進める。サブセット作成プロセスは、一度にデータ点1個の刻みでより高い濃度へ進める。
【0296】
各サブセットの3個のデータ点を以下の線形方程式に当てはめ、線形最小2乗回帰を使用し、30個の各サブセットの係数「a」の値を決定する:
Y=bX
式中、
Xは、溶媒ポリマー溶液中のポリマー濃度(ppm単位)であり、
Yは、ポリマー溶媒溶液の粘度(Pa・s単位)であり、
bは、Xが1ppmの値に外挿されたときの外挿溶媒ポリマー溶液の粘度(Pa・s単位)であり、
係数aは、単位のないパラメータである。
【0297】
試験材料について報告する粘度勾配値は、30個のサブセットから係数「a」について計算された30個の全ての値のうちの、係数「a」について計算された最高値である。
【0298】
上記の試験方法の全ての粘度測定は、21℃の温度を有する試料で行われる。
【0299】
ブルックフィールド粘度
ブルックフィールド粘度は、25℃の温度を有する試料で、Brookfield DV−E粘度計を用いて測定する。液体をガラス瓶に入れ、ここでのガラス瓶の幅は約5.5〜6.5cm、ガラス瓶の高さは約9〜約11cmである。500cPs未満の粘度では、60RPMでスピンドルLV2を使用し、500〜2,000cPsの粘度を測定するには、60RPMでスピンドルLV3を使用する。試験は、機器の取扱説明書に従って行う。初期ブルックフィールド粘度は、対象組成物の製造の24時間以内に測定されるブルックフィールド粘度として定義する。
【0300】
物理的安定性
物理的安定性は、25℃で4週間後に、妨害のないガラス瓶中で製品を目視観察することにより評価され、ここでのガラス瓶の幅は約5.5〜6.5cm、ガラス瓶の高さは約9〜約11cmである。ミリメートルの目盛を有する定規を使用して、瓶中の液体の高さと任意の目視観察された相分離の高さとを測定する。安定性指数は、相分離の高さをガラス瓶中の液体の高さで除算した値として定義される。目視観察可能な相分離のない製品は、安定性指数ゼロが与えられる。
【0301】
ポリマー2のK値
試料は、ポリマーに関しては1%、NaClに関しては3%の溶液からなる。本目的では、計算される試料の量は、50mLメスフラスコで測定され、初めに少量の3%NaCl溶液で溶解した後、フラスコを(メニスカスの下で)校正目盛まで満たす。マグネチックバーをフラスコに入れ、30分間撹拌する。
【0302】
(目に見える上澄みはないはずであるが、そうでなければ試料を濾過する必要がある)。最後に、溶液をUbeholde Viscometerに移し、装置に取り付ける。試料を25℃の装置内で10分間調和させ、4回の測定を行う。装置は、毛細管を介して試料溶液を注入し、10分待機してから測定を開始する。その後、4回の測定が実施される(異常値が生じた場合、新たな測定が自動的に実施される)。
【0303】
任意のポリマー1の重量パーセント水溶性画分の測定方法
ポリマーの可溶性部分及び不溶性部分を測定するために、超遠心分析を用いて分画実験を実施した。干渉光学検出系(波長675nm)を備えるBeckman Optima XL−I(Beckman Instruments(Palo Alto,USA))を用いて沈降速度を測定した。試料は、高分子電解質スクリーニング効果を保証するために塩溶液を用いて臨界ポリマー重複濃度を下回るポリマー濃度で測定した。遠心速度は、1000rpm〜45,000rmで変動した。
【0304】
各画分の中央値として定義される沈降係数、及び1つの沈降画分の濃度は、溶媒の密度及び粘度、並びにポリマーの比屈折率増分を使用して、標準分析ソフトウェア(SEDFIT)を使用して測定された。沈降係数は、Sved(1Sved=10−13秒)の単位である。水溶性及び架橋水膨潤性ポリマーの重量画分及び沈降係数の測定の標準偏差は、それぞれ3%、10%、及び最大30%である。可溶性ポリマーの重量パーセントは、AUC値である。
【0305】
ポリマー2の重量平均分子量(Mw)の測定
本発明のカチオン性ポリマーの重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)技術によって測定される。SEC分離は、3つの親水性ビニルポリマーネットワークNovemaゲルカラム、0.1%(w/w)トリフルオロ酢酸塩及び0.1M NaClが存在する蒸留水中、35℃などの条件下で実施される。校正は、分子量Mw=839〜M=2.070.000を有する狭分散性ポリ(2−ビニルピリジン)標準品(PSS社,Deutschland)を使用して実施される。
【0306】
親水性親油性バランス(HLB)の測定方法
親水性親油性バランス(HLB)値は、「The HLB System」(1987,ICI Americas Inc.,Wilmington,Delaware,USA)の掲載記事に含まれる、広く使用されている標準方法に従って、計算される。
【0307】
ポリビニルアルコールの加水分解度の決定
加水分解パーセントとして定義される加水分解度は、下記のように決定されるポリビニルアルコールのモル%加水分解を意味する。この測定は、アルコール分解中に水酸基に置換されるアセテート基の数を測定するものである。鹸化数も、加水分解率に直接比例して決定される。
【0308】
試料を化学天秤で計量し、その重量を記録する。500mLフラスコに計量した材料を移し、このフラスコに電磁撹拌棒を入れる。
【0309】
このフラスコにメタノール/水溶液を200mL加える。試薬グレードのメタノールを蒸留水に加えて、メタノール/蒸留水溶液(25%メタノール、75%蒸留水v/v)を調製する。このフラスコを電磁撹拌器上に設置し、5〜10分間撹拌してスラリー化する。フェノールフタレイン指示薬溶液5滴をフラスコに加える。この指示薬溶液は、エタノール水溶液中フェノールフタレイン1%(w/v)の溶液である。この水エタノール溶液は、エタノール50%、蒸留水50%を含む。
【0310】
フラスコに、10mLの0.5N NaOHを加える。フラスコの内容物を加熱して、最低30分間沸騰及び還流させ、ポリビニルアルコールを完全に溶解させる。凝縮器の壁を20〜30mLの蒸留水ですすぐ。フラスコを室温まで冷ます。ビュレットのゼロ点を合わせ、溶液が無色のエンドポイントになるまで滴定する。この滴定量をmL単位で記録する。
HCL滴定の正味量(mL)=(ブランクHCL滴定(mL))−(試料HCL滴定(mL))
【0311】
【数1】
式中、
S=鹸化数
N HCL=
小数として表される固形物重量%
【0312】
ポリビニルアルコールの数平均分子量
水溶液中のPVOHの重量%を調製し、その試料をGPC装置:
Malvern Viscotek Model 305 TDA(三重検出器アレイ)に接続されたMalvern Viscotek GPCmax VE 2001試料モジュールに注入する。
【0313】
分析中の機器設定:
溶剤:水
カラムセット:SOLDEX SB804+802.5
流量:0.750mL/分
注入容量:100μL
検出器温度:30℃
【0314】
重合度
数平均分子量試験の分子量データから重合度を求める。GPC装置の出力を用いて、Mに対するGPC値から重合度を算出する。
【0315】
【数2】
【0316】
ポリビニルアルコールの粘度
粘度
直径40mmの平行な鋼鉄板と、500μmのギャップサイズを用い、TA instruments(New Castle、DE、USA)製のAR 550レオメータ/粘度計を用い、ポリビニルアルコール粘度を測定する。20s−1における高剪断粘度及び0.05s−1における低剪断粘度は、21℃において3分間の0.1s−1〜25s−1の対数剪断速度掃引から得る。
【実施例】
【0317】
実施例1:ポリマー1の合成(P1.1)
以下の成分を混合することにより、水溶性成分の「水相」を調製する:
クエン酸一水和物2.26g(0.5pphm)、
ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム水溶液(40%)2.25g(0.2pphm)、
水179.91g(39.98pphm)、
蟻酸0.90g(0.2pphm)(連鎖移動剤)
塩化メチル四級化ジメチルアミノエチルアクリレート(DMA3*MeCl、80%水溶液)337.5g(60.0pphm)、及び
アクリルアミド(50%水溶液)360.00g(40.0pphm)。
【0318】
以下の成分を混合することにより、「油相」を調製する:
安定化界面活性剤としての安定剤B(溶媒中15%)73.47g(2.45pphm)、
高分子安定剤、ステアリルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー(溶媒中18.87%)124.58g(5.22pphm)、
ステアリン酸2−エチルヘキシル354.15g(78.7pphm)、及び
脱芳香族炭化水素溶媒(沸点160℃〜190℃)105.93g(23.54pphm)。
ペンタエリスリチルトリ/テトラアクリレート(PETIA)(1% i−プロパノール溶液)4.50g(0.01pphm)。
【0319】
43部の油相に対して57部の水相の比で、高剪断下にて2つの相を混合して、油中水型エマルジョンを形成する。得られる油中水型エマルジョンを、窒素スパージ管、撹拌棒、及び温度計を備える反応器に移す。0.11g(0.025pphm)の2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を添加し、エマルジョンを窒素でパージして、酸素を除去する。
【0320】
1.5℃/分で昇温するように、メタ重亜硫酸ナトリウム及び三級ブチルヒドロペルオキシドのレドックス対を段階的に添加(1回:2.25g(溶媒中1%/0.005pphm)することによって重合させる。等温線が完成した後、エマルジョンを85℃で60分間保持する。次いで、18.25g(0.25pphm)の三級ブチルヒドロペルオキシド(溶媒中6.16%)及び21.56g(0.25pphm)のメタ重亜硫酸ナトリウム(エマルジョン中5.22%)による残りのモノマーの還元を開始させる(供給時間1.5時間)。
【0321】
真空蒸留を実施して水及び揮発性溶媒を除去して、最終生成物、すなわち、ポリマー固形分50%を含有する分散液を得る。
【0322】
この生成物に、63.0g(14.0pphm)の脂肪族アルコールアルコキシレート[アルコールC〜C17(二級)ポリ(3−6)エトキシレート:97%二級アルコールエトキシレート+3%ポリ(エチレンオキシド)](CAS番号84133−50−6)を添加する。
【0323】
上記の実施例1と同じプロセスに従って、表1の実施例P1.1.1〜P1.1.14を調製する。
【0324】
実施例2:ポリマー2の合成(P1.2)
以下の成分を混合することにより、水溶性成分の「水相」を調製する:
クエン酸一水和物2.26g(0.5pphm)、
ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム水溶液(40%)2.25g(0.2pphm)、
水170.55g(37.90pphm)、
テトラアリルアンモニウムクロリド(TAAC)(5%水溶液)9.00g(0.10pphm)
蟻酸0.90g(0.2pphm)
塩化メチル四級化ジメチルアミノエチルアクリレート(DMA3MeCl、80%水溶液)337.5g(60.0pphm)、及び
アクリルアミド(50%水溶液)360.00g(40.0pphm)。
【0325】
以下の成分を混合することにより、「油相」を調製する:
安定化界面活性剤としての安定剤B(溶媒中15%)73.47g(2.45pphm)、
高分子安定剤、ステアリルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー(溶媒中18.87%)124.58g(5.22pphm)、
ステアリン酸2−エチルヘキシル354.15g(78.7pphm)、及び
脱芳香族炭化水素溶媒(沸点160℃〜190℃)111.65g(24.81pphm)。
【0326】
43部の油相に対して57部の水相の比で、高剪断下にて2つの相を混合して、油中水型エマルジョンを形成する。得られる油中水型エマルジョンを、窒素スパージ管、撹拌棒、及び温度計を備える反応器に移す。0.11g(0.025pphm)の2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を添加し、エマルジョンを窒素でパージして、酸素を除去する。
【0327】
1.5℃/分で昇温するように、メタ重亜硫酸ナトリウム及び三級ブチルヒドロペルオキシドのレドックス対を段階的に添加(1回:2.25g(溶媒中1%/0.005pphm))することによって重合させる。等温線が完成した後、エマルジョンを85℃で60分間保持する。次いで、18.25g(0.25pphm)の三級ブチルヒドロペルオキシド(溶媒中6.16%)及び21.56g(0.25pphm)のメタ重亜硫酸ナトリウム(エマルジョン中5.22%)による残りのモノマーの還元を開始させる(供給時間1.5時間)。
【0328】
真空蒸留を実施して水及び揮発性溶媒を除去して、最終生成物、すなわち、ポリマー固形分50%を含有する分散液を得る。
【0329】
この生成物に、63.0g(14.0pphm)の脂肪族アルコールアルコキシレート[アルコールC〜C17(二級)ポリ(3−6)エトキシレート:97%二級アルコールエトキシレート+3%ポリ(エチレンオキシド)](CAS番号84133−50−6)を添加する。
【0330】
上記の実施例2と同じプロセスに従って、表1の実施例P1.2.1〜P1.2.28を調製する。
【0331】
実施例3:ポリマー1の合成(P1.3)
以下の成分を混合することにより、水溶性成分の「水相」を調製する:
クエン酸一水和物2.26g(0.5pphm)、
ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム水溶液(40%)2.25g(0.2pphm)、
水170.55g(37.90pphm)、
トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート(TMPTA EOx)(5%水溶液)9.00g(0.10pphm)
蟻酸0.90g(0.2pphm)
塩化メチル四級化ジメチルアミノエチルアクリレート(DMA3MeCl、80%水溶液)337.50g(60.0pphm)、及び
アクリルアミド(50%水溶液)360.00g(40.0pphm)。
【0332】
以下の成分を混合することにより、「油相」を調製する:
安定化界面活性剤としての安定剤B(溶媒中15%)73.47g(2.45pphm)、
高分子安定剤、ステアリルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー(溶媒中18.87%)124.58g(5.22pphm)、
ステアリン酸2−エチルヘキシル354.15g(78.7pphm)、及び
脱芳香族炭化水素溶媒(沸点160℃〜190℃)111.65g(24.81pphm)。
【0333】
43部の油相に対して57部の水相の比で、高剪断下にて2つの相を混合して、油中水型エマルジョンを形成する。得られる油中水型エマルジョンを、窒素スパージ管、撹拌棒、及び温度計を備える反応器に移す。0.11g(0.025pphm)の2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を添加し、エマルジョンを窒素でパージして、酸素を除去する。
【0334】
1.5℃/分で昇温するように、メタ重亜硫酸ナトリウム及び三級ブチルヒドロペルオキシドのレドックス対を段階的に添加(1回:2.25g(溶媒中1%/0.005pphm)することによって重合させる。等温線が完成した後、エマルジョンを85℃で60分間保持する。次いで、18.25g(0.25pphm)の三級ブチルヒドロペルオキシド(溶媒中6.16%)及び21.56g(0.25pphm)のメタ重亜硫酸ナトリウム(エマルジョン中5.22%)による残りのモノマーの還元を開始させる(供給時間1.5時間)。
【0335】
真空蒸留を実施して水及び揮発性溶媒を除去して、最終生成物、すなわち、ポリマー固形分50%を含有する分散液を得る。
【0336】
この生成物に、63.0g(14.0pphm)の脂肪族アルコールアルコキシレート[アルコールC6−C17(二級)ポリ(3−6)エトキシレート:97%二級アルコールエトキシレート+3%ポリ(エチレンオキシド)](CAS番号84133−50−6)を添加する。
【0337】
上記の実施例3と同じプロセスに従って、表1の実施例P1.3.1〜P1.3.2を調製する。
【0338】
【表1】
DMA3MeCl=ジメチルアミノエチルアクリレートメトクロリド
DMAEMAMeCl=ジメチルアミノエチルメタクリレートメトクロリド
AM=アクリルアミド
HEA=ヒドロキシエチルアクリレート
MAPTAC=トリメチルアミノプロピルアンモニウムアクリルアミドクロリド
PETIA=ペンタエリスリチルトリアクリレート/ペンタエリスリチルテトラアクリレート
TAAC=テトラアリルアンモニウムクロリド
TMPTA=トリメチロールプロパントリス(ポリエチレングリコールエーテル)トリアクリレート
【0339】
実施例4:溶液重合により製造されるポリマー2の合成
温度計、固定撹拌棒、窒素供給装置、及び還流凝縮器を備えた2Lガラス反応器に、0.57gの40%Trilon C水溶液、10.96g(0.057モル)のクエン酸、及び747gのイオン交換水を入れた。その後、溶液を窒素ガス流でパージし、内部温度を70℃に上げた。その後、36.09gのイオン交換水中の0.57gのWako V50を溶液に加え、内部温度を70℃に維持したまま、90.06g(0.634モル)の50%アクリルアミド水溶液と、25.56gのイオン交換水中の230.05g(1.188モル)の84%ジメチルアミノエチルアクリレートメトクロリド溶液とを2時間45分にわたって反応系に連続添加した。その後、内部温度を70℃で1時間維持し、反応を完了させた。その後、直ちに7.16gのイオン交換水中の1.15gのWako V50を加え、反応液を2時間撹拌した後、冷却した。得られた生成物は、pH2.8及びK値55.5を有する21.9%ポリマー水溶液である。
【0340】
実施例5:溶液重合により製造されるポリマー2の合成
温度計、固定撹拌棒、窒素供給装置、及び還流凝縮器を備えた2Lガラス反応器に、0.58gの40% Trilon C水溶液、4.16g(0.09モル)の蟻酸、及び300gのイオン交換水を入れた。その後、溶液を窒素ガス流でパージし、内部温度を65℃に上げた。その後、22.37gのイオン交換水中の0.35gのWako V50を溶液に加え、内部温度を65℃に維持したまま、90.43g(0.636モル)の50%アクリルアミド水溶液と、25.66gのイオン交換水中の230.98g(0.954モル)の8%ジメチルアミノエチルアクリレートメトクロリド溶液とを3時間45分にわたって反応系に連続添加した。その後、内部温度を65℃で1時間維持し、反応を完了させた。その後、直ちに7.16gのイオン交換水中の1.15gのWako V50を加え、反応液を2時間撹拌した後、冷却した。得られた生成物は、pH2.68及びK値52.9を有する35.5%ポリマー水溶液である。
【0341】
【表2】
ジメチルアミノエチルアクリレートメトクロリド(DMA3MeCl)
ジメチルアミノエチルメタクリレートメトクロリド(DMAEMA)
アクリルアミド(AM)
ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)
ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)
トリメチルアミノプロピルアンモニウムアクリルアミドクロリド(MAPTAC)
テトラアリルアンモニウムクロリド(TAAC)
メチレンビスアクリルアミド(MBA)
アクリル酸(AA)
【0342】
実施例6.リストに示す量の材料を有する組成物は、剪断力を用いてアンモニウムクワット活性物質を水と混合した後、その他の材料をアンモニウムクワット/水と合わせて混合することにより製造され、布地柔軟剤組成物を形成する。香料、染料、及び安定剤などの補助成分を要望どおりに添加してもよい。
【0343】
【表3】
【0344】
実施例7.布地柔軟剤製品
【0345】
【表4】
【0346】
【表5】
【0347】
【表6】
【0348】
【表7】
【0349】
【表8】
【0350】
【表9】
【0351】
【表10】
【0352】
【表11】
【0353】
【表12】
【0354】
【表13】
【0355】
【表14】
1:1.5〜1:2のモル比範囲での、メチルジエタノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、塩化メチルで完全に又は部分的に四級化されている。脂肪酸は、約35〜55%飽和のC18鎖、10〜25%モノ不飽和C18鎖からなる鎖長分布を有し、ヨウ素価が約20である。Evonikから入手可能な材料。
1:1.5〜1:2のモル比範囲での、トリエタノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、ジメチルサルフェートで完全に又は部分的に四級化されている。脂肪酸は、約35〜55%飽和のC18鎖、15〜25%モノ不飽和C18鎖からなる鎖長分布を有し、ヨウ素価が約40である。Stepanから入手可能な材料。
1:1.5〜1:2のモル比範囲での、メチルジエタノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、塩化メチルで完全に又は部分的に四級化されている。脂肪酸は、約35〜55%飽和のC18鎖、10〜25%モノ不飽和C18鎖からなる鎖長分布を有し、ヨウ素価が約56である。Evonikから入手可能な材料。
エタノール又はイソプロパノールなどの低分子量アルコール。
元Appleton Papers,Inc.から入手可能な香料マイクロカプセル。
ジエチレントリアミン五酢酸又はヒドロキシルエチリデン−1.1−ジホスホン酸。
商品名ProxelとしてLonzaから入手可能な1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(BIT)。
商品名DC2310としてDow Corning(登録商標)から入手可能なシリコーン消泡剤。
ポリマー1は表1から選択され、ポリマー2は表2から選択される。
商品名Lutensol(登録商標)XL−70としてBASFから入手可能な非イオン性界面活性剤。
TWEEN 20(商標)又はLutensol AT25(平均エトキシル化度が25のタローエトキシル化アルコール、BASFから販売)などの非イオン性界面活性剤。
商品名DC346(登録商標)としてDow Corningから入手可能なポリジメチルシロキサンエマルジョン。
1:1.5〜1:2のモル比範囲での、メチルジイソプロパノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、ジメチルサルフェートで完全に又は部分的に四級化されている。脂肪酸は、10%未満飽和のC18鎖、約20〜30%モノ不飽和C18鎖、約50〜70% C16鎖からなる鎖長分布を有し、ヨウ素価が約35である。Evonikから入手可能な材料。
Lutensol AT80(平均エトキシル化度80のエトキシル化アルコール、BASFから販売)又はGenapol T680(平均エトキシル化度68のエトキシル化アルコール、Clariantから販売)などの非イオン性界面活性剤。
Berol R648(平均エトキシル化度15、Akzo Nobelから販売)又はVariquat K1215(平均エトキシル化度15、Evonikから販売)などのエトキシル化カチオン性界面活性剤。
BASFから市販されているRheovis CDE(登録商標)。
1:1.5〜1:2のモル比範囲での、メチルジイソプロパノールアミンと脂肪酸との反応生成物であり、ジメチルサルフェートで完全に又は部分的に四級化されている。脂肪酸は、約35〜55%飽和のC18鎖、10〜25%モノ不飽和C18鎖からなる鎖長分布を有し、ヨウ素価が約20である。Evonikから入手可能な材料。
商品名Bardac(登録商標)2280又はUniquat(商標)2280としてLonzaから入手可能なジデシルジメチルアンモニウムクロリド、又は商品名Arquad(登録商標)HTL8−MSとしてAkzo Nobelから入手可能な水素添加タローアルキル(2−エチルヘキシル)ジメチルアンモニウムメチルサルフェートなどの、水溶性ジアルキル第四級アンモニウム化合物。
野菜、果物、又は木材から抽出されたセルロース繊維で、例えば、FMCから販売されるAvicel(登録商標)、Fiberstarから販売されるCitri−Fi、又はCosunから販売されるBetafib;あるいはCP Kelco U.S.、Inc.から販売される細菌由来の微小繊維セルロース(米国特許第9045716 B2号)。
【0356】
実施例8.布地調製実施例
Kenmore FS 600及び/又は80シリーズの洗濯機を用いて布地を評価する。洗濯機は、以下のとおりに設定する:洗浄/すすぎ温度32℃/15℃、硬度0.1g/L(6gpg)、標準サイクル、及び中等度の洗濯量(64リットル)。布地の塊は、綿100%からなる清潔な布地2.5キログラムからなる。試験見本は、この塊に含まれており、綿100%のEuro Touchテリー織タオル(Standard Textile,Inc.Cincinnati,OHから購入)を含んでいた。任意の試験製品で処理する前に、布地の塊を、試験実施前に布地調製−脱色及び糊抜き(Fabric Preparation-Stripping and Desizing)手順に従って脱色する。洗濯機を少なくとも半分充填した後、水の表面下にTide Free液体洗剤(1×推奨用量)を添加する。水の流れが停止し、洗濯機が回り始めたら、清潔な布地の塊を加える。洗濯機がすすぎ水でほぼ満たされ、回り始める前に、確実に布地ケア試験組成物が試験見本又は布地の塊と直接接触しないように、布地ケア試験組成物をゆっくり添加する(1x用量)。洗浄/すすぎサイクルが完了したら、各湿潤布地の塊を対応する乾燥機に移す。用いる乾燥機は、Maytag市販シリーズの(又は等価な)電気乾燥機であり、綿/高温加熱/時限式乾燥設定でタイマーを55分に設定した。このプロセスを、合計3回の完全な洗浄−乾燥サイクルの間、繰り返す。3回目の乾燥サイクル後、乾燥機が停止したら、活性物質の付着を分析するために各布地の塊から12枚のテリータオルを取り出す。次いで、一定温度/相対湿度(21℃、相対湿度50%)に制御された採点用の室内に12〜24時間布地を置き、次いで、柔軟性及び/又は活性物質の付着について採点する。
【0357】
布地調製−脱色及び糊抜き手順は、5回の連続する洗浄サイクルに引き続き、乾燥サイクルの間、綿100%のEuro Touchテリー織タオルの試験見本を含む清潔な布地の塊(綿100%を含む布地2.5kg)を洗浄することを含む。AATCC(American Association of Textile Chemists and Colorists)の高効率(HE)液体洗剤を用いて、試験見本布地及び清潔な布地の塊を脱色/糊抜きする(洗浄サイクル1回当たり1x推奨用量)。洗浄条件は、以下のとおりである:Kenmore FS 600及び/又は80洗濯機(又は等価物)、洗浄/すすぎ温度48℃/48℃、水硬度0gpg、標準洗浄サイクル、及び中等度の洗濯量(64リットル)に設定。乾燥機のタイマーは、綿/高/時限式乾燥設定で55分に設定する。
【0358】
実施例9:布地上のシリコーン測定方法
20mLのシンチレーションバイアルにおいて、50:50トルエン:メチルイソブチルケトン、又は15:85エタノール:メチルイソブチルケトンのいずれか12mLを用いて、約0.5グラムの布地(試験見本処理手順に従って予め処理)からシリコーンを抽出する。パルス渦発生装置で30分にわたってバイアルを撹拌する。誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−OES)を用いて、抽出物中のシリコーンを定量化する。試験される製品と同一又は構造的に類似する種類のシリコーン原材料を用いて、既知のシリコーン濃度のICP較正標準を作製する。本方法の作動範囲は、布地1グラム当たり8〜2300μgのシリコーンである。布地1グラム当たり2300μg超の濃度は、後で希釈することによって評価することができる。シリコーンの付着効率指数は、百分率として計算することによって求められ、処方の実施例を介して送達される量に対する、上述の抽出及び測定技術を介して回収されるシリコーンの量である。この分析は、本明細書に概説する洗浄手順に従って処理されるテリー織タオル(EuroSoftタオル、Standard Textile,Inc,Cincinnati,OHから供給)に対して実施する。
【0359】
実施例10:オルガノシロキサンポリマーの回復率測定の実施例
回復率は、Tensile and Compression Tester Instrument、例えば、Instron Model 5565(Instron Corp.,Norwood,Massachusetts,U.S.A.)を使用して測定される。この機器は、次の設定を選択することにより構成される:モードはTensile Extension;波形形状はTriangle;最大歪みは10%、レートは0.83mm/秒、サイクル数は4、ホールド時間はサイクル間に15秒である。
1)100%木綿織布の約25.4cm四方の見本の重量を測定する(好適な布地は、Testfabrics Inc.(West Pittston,PA,USA)から入手可能なMercerized Combed Cotton Warp Sateen,Product Code 479である)。
2)布地見本1グラム当たりポリマー5mgを付着させるのに必要なオルガノシロキサンポリマーの量を測定し、その量を蓋付き50mLプラスチック遠心管中に計り入れる。
3)オルガノシロキサンポリマーを完全に溶解又は分散させる溶媒(例えば、イソプロピルアルコール、THF、N,N−ジメチルアセトアミド、水)を使用して、オルガノシロキサンポリマーを見本の重量の1.3倍に希釈する。
4)必要に応じて振盪又は渦流撹拌を用いて、オルガノシロキサンを完全に分散又は溶解させる。
5)布地見本より大きいステンレス鋼トレイに布地見本を平らにして置く。
6)オルガノシロキサンポリマー溶液を可能な限り均等に見本全体に注ぐ。
7)見本を4分の1になるように2回折った後で巻き上げ、更に優しく絞って見本全体に溶液を分散させる。
8)見本を広げ、反対方向に折って工程7を繰り返す。
9)対照見本を作製するため、1.3倍重量の溶媒のみ(活性物質なし)を使用して上記の手順を繰り返す。
10)各見本を別個のアルミ箔片に置き、ドラフト内に置いて一晩乾燥させる。
11)適切な換気装置を備えたオーブンで各見本を90℃で5分間乾燥させる(好適なオーブンは、1500rpmのファン回転を備えたMathis Labdryerである)(Werner Mathis AG,Oberhasli,Switzerland)。
12)布地を一定温度(21℃+/−2℃)及び湿度(50%RH+/−5%RH)の室内で少なくとも6時間調湿する。
13)ハサミを使用して、各見本の片側全体の縁部を縦方向に切り取り、均等な縁部が得られるまで布地に応力をかけずに布地の糸を1本ずつ慎重に取り外す。
14)均等な縁部に平行に各見本から布地の細片を4つ切り取り、細片は幅が2.54cm、長さが少なくとも10cmである。
15)引張試験装置の2.54cm把持部内に布地の細片の上部及び下部(細い方の縁部)を均等に固定し、2.54cmのギャップを設定し、試料への少量の力(0.1N〜0.2N)を加える。
16)0.83mm/秒で10%まで引っ張り、同じ速度で2.54cmのギャップに戻す。
17)保持サイクル中はリリースボタンにより試料が固定及び再固定され、0.1N〜0.2Nの力が試料に加わる。
18)試料について4回のヒステリシスサイクルが完了するまで、工程15〜16を繰り返す。
19)上記の方法により処理見本当たり4つの布地試料を分析し、サイクル4では0.1Nの力を加えず、記録された引張ひずみ値の平均を求める。以下のように回復を計算する:
【0360】
【数3】
20)
【0361】
【数4】
【0362】
実施例11:布地の摩擦測定実施例
記載の実施例について、20ニュートン(2重量キログラム)のロードセルを備えたThwing−Albert FP2250摩擦/剥離試験機を使用して、布地と布地との摩擦を測定する。(Thwing Albert Instrument Company(West Berlin,NJ)。スレッドは、設置面積6.4cm×6.4cm及び重量200gを有するクランピング式スレッドである(Thwing Albert Model Number 00225−218)。布地と布地の摩擦を測定するのに見合う装置は、水平表面の摩擦特性を測定することができる装置であり得る。設置面積6.4cm×6.4cmを有し、かつ、布地を引っ張ることなく布地を固定する経路を有する、200グラムのスレッドが見合うものであり得る。しかしながら、スレッドが、測定時に布地に対して平行を保ち、かつ布地に接触することが重要である。ロードセルとスレッドとの間の距離を10.2cmに設定する。試料ステージまでのクロスヘッドアームの高さを25mm(クロスアームの底面からステージの上面まで測定)に調整して、測定中にスレッドが布地に対して平行を維持しかつ布地と接触することを保証する。以下の設定を使用して測定を実施する:
【0363】
【表15】
【0364】
11.4cm×6.4cmの切り取った布地片を、摩擦スレッドカットに相当する下向き面を有するクランプスレッドに取り付ける(スレッド上の布地面が試料プレート上の布地面にわたって引っ張られるように)。スレッド上の布地ループは、スレッドが引っ張られた場合に、布地が試験織布のループのけばを引っ張られるように、配向させる。スレッドが、「摩擦引っ張り領域」の領域全体を引っ張るように、試料テーブルに、スレッド試料をそこから切り取る布地を取り付ける。ループ配向は、スレッドを布地にわたって引っ張った場合に、ループが引っ張られるような配向である。
【0365】
スレッドを布地上に配置し、ロードセルに取り付ける。ロードセルが約0.01〜0.02N(約1.0〜2.0gf)を示すまでクロスヘッドを動かし、その後、ロードが0N(0.0gf)を指すまで戻す。この時点でスレッドの引っ張りが開始され、スレッド引っ張り中は少なくとも毎秒、動摩擦係数(kCOF)が記録される。動摩擦係数は、20.0cm/分に設定されたスレッド速度に関して、10秒の開始点から20秒の終了点までの時間枠にわたって平均する。各処理について、少なくとも10枚の複製布地を測定する。
【0366】
実施例12:布地上のヘッドスペースからの香料放出の測定方法
本明細書に記載の布地調製方法を使用して、本発明の組成物で布地を処理した。ガスクロマトグラフィ(GC)及び検出器を用いた布地ヘッドスペースの標準動的パージ及びトラップ分析を使用して布地上の香料放出データを生成し、香料ヘッドスペース濃度を測定した。ヘッドスペース分析を湿潤及び乾燥布地で実施し、総香料計数を試験レッグの1に正規化し、本発明の組成物の相対効果を示した。例えば、湿潤布地の香料ヘッドスペース(1.0に正規化された)は、レッグCがレッグAより50%多い湿潤布地上の香料ヘッドスペースを有することを示す。
【0367】
香料放出に関する布地試料のGC−検出器による分析:合計3枚の2.5cm×5cm(1インチ×2インチ)寸法の処理布地を3つの清浄な40mLボトルに入れ(合計9つの布地について)、約1時間平衡化させる。布地間のばらつきの主要因であるそれぞれの洗濯物内の異なる布地から布地片を切り取る。装置条件は、ピーク飽和を避ける一方で、十分なPRM信号検出を得るように変更する必要がある。20秒の試料採取時間、40〜180℃の5〜10℃/秒での温度上昇、及び35℃の検出器温度でDB 5カラムを使用した。
【0368】
実施例13
本明細書に記載の布地調製方法を使用して、本発明の組成物で布地を処理する。その後、少なくとも20人の回答者により布地の柔軟性を1〜10のスケールで評価する。結果を以下の表3及び4に示す。
【0369】
【表16】
【0370】
【表17】
【0371】
実施例14
本発明の組成物で布地を処理する。本明細書に記載の方法を使用して、布地柔軟剤組成物中のポリマーを特徴付ける。処理及び乾燥を3回連続して行った後、本明細書に記載のシリコーン抽出実施例を使用して、布地に付着したシリコーンの量を測定する。結果を下の表5に示す。
【0372】
【表18】
BASFから市販されているRheovis CDE(登録商標)
Lonzaから商品名Uniquat(商標)2280として市販されているジデシルジメチルアンモニウムクロリド
【0373】
本明細書に開示した寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0374】
「発明を実施するための形態」の中で引用される全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により援用されている。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。この文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する範囲については、本文書における用語に与えられた意味又は定義が適用される。
【0375】
本発明の特定の態様について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。