(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6738963
(24)【登録日】2020年7月22日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】熱管理動力電池モジュール及電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6568 20140101AFI20200730BHJP
H01M 10/643 20140101ALI20200730BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20200730BHJP
H01M 2/10 20060101ALI20200730BHJP
H01M 10/653 20140101ALI20200730BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20200730BHJP
H01M 10/6551 20140101ALI20200730BHJP
【FI】
H01M10/6568
H01M10/643
H01M10/613
H01M2/10 S
H01M2/10 F
H01M10/653
H01M10/625
H01M10/6551
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-521180(P2019-521180)
(86)(22)【出願日】2017年12月18日
(65)【公表番号】特表2019-526158(P2019-526158A)
(43)【公表日】2019年9月12日
(86)【国際出願番号】CN2017116947
(87)【国際公開番号】WO2018209950
(87)【国際公開日】20181122
【審査請求日】2019年1月9日
(31)【優先権主張番号】201710342897.X
(32)【優先日】2017年5月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518405050
【氏名又は名称】恵州億緯▲リ▼能股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】EVE ENERGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】江 吉兵
(72)【発明者】
【氏名】馮 炎強
(72)【発明者】
【氏名】苑 丁丁
(72)【発明者】
【氏名】黄 国民
(72)【発明者】
【氏名】劉 金成
【審査官】
高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2015/162841(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第106558745(CN,A)
【文献】
国際公開第2016/099606(WO,A1)
【文献】
特開2013−073722(JP,A)
【文献】
中国実用新案第202444034(CN,U)
【文献】
中国特許出願公開第106328853(CN,A)
【文献】
中国特許出願公開第106410319(CN,A)
【文献】
特開2001−160381(JP,A)
【文献】
特開2014−022114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 − 7/12
H02J 7/34 − 7/36
H01M 10/60 −10/667
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
千鳥状に配置された複数の電池セルと、
熱伝導モジュールと、
液冷モジュールと、
電池セル固定モジュールとを含む熱管理動力電池モジュールであって、
前記複数の電池セルは、電池セル固定モジュールにより固定され、前記電池セル固定モジュールは、電池セルストッパ装置と、前記電池セルストッパ装置の両側に位置するモジュール支持装置とを含み、前記液冷モジュールは、前記モジュール支持装置に集積され、前記熱伝導モジュールは、前記複数の電池セル及び前記モジュール支持装置と接触しており、
前記モジュール支持装置は、中空キャビティを有し、前記中空キャビティの側壁に給水口及び出水口が設置され、前記給水口と前記出水口に管継手が設置され、前記中空キャビティと前記管継手とは、前記液冷モジュールを構成し、
前記熱伝導モジュールは、熱伝導グラファイトを用いて製造される、熱管理動力電池モジュール。
【請求項2】
前記中空キャビティ内に複数のキャビティ補強材が設置され、前記複数のキャビティ補強材は、相互平行に設置され、各キャビティ補強材の両端は、それぞれ前記中空キャビティの内壁に連結されている、請求項1に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項3】
前記モジュール支持装置は、装置本体と支持連結板とを有し、前記中空キャビティは、前記装置本体の内部に設置され、前記支持連結板は、前記装置本体の前記電池セルから離れる側に位置して前記装置本体に固定連結され、前記支持連結板に複数の筐体連結孔が設置されている、請求項2に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項4】
前記電池セルストッパ装置は、カバー板アセンブリとブラケットアセンブリとを含み、前記ブラケットアセンブリは、上ブラケットと下ブラケットとを含み、前記上ブラケットと前記下ブラケットとは、それぞれ前記電池セルの両端に設置され、前記カバー板アセンブリは、上面カバーと下面カバーとを含み、前記上面カバーは、前記上ブラケットの前記電池セルから離れた側に位置し、前記下面カバーは、前記下ブラケットの前記電池セルから離れた側に位置する、請求項3に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項5】
前記電池セルと前記ブラケットアセンブリとは、UV接着剤により接着され、前記カバー板アセンブリ及び前記ブラケットアセンブリはいずれも透明PC材料を用いて製造される、請求項4に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項6】
前記熱伝導モジュールは、各前記電池セルを周回して一体に連結され、前記熱伝導モジュールの両端は、それぞれ前記モジュール支持装置と接触している、請求項1に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項7】
前記装置本体において、前記上ブラケットに向かう表面に第1のストッパ突起が設置され、前記下ブラケットに向かう表面に第2のストッパ突起が設置され、前記上ブラケットに第1のストッパ突起に嵌合可能である第1のストッパ凹溝が設置され、前記下ブラケットに第2のストッパ突起に嵌合可能である第2のストッパ凹溝が設置され、前記装置本体は、前記第1のストッパ突起、第2のストッパ突起、第1のストッパ凹溝及び第2のストッパ凹溝によって前記上ブラケットと前記下ブラケットとの間に係止されている、請求項4に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項8】
前記上ブラケット及び前記下ブラケットに第1の電池セル取付孔が対称に設置され、前
記電池セルの両端は、それぞれ前記第1の電池セル取付孔を貫通して前記上ブラケット及び前記下ブラケットに固着され、前記上面カバー及び前記下面カバーに第2の電池セル取付孔がそれぞれ設置され、前記第2の電池セル取付孔は、座ぐり穴であり、前記電池セルは、前記第1の電池セル取付孔の端部を貫通して前記座ぐり穴内に位置する、請求項7に記載の熱管理動力電池モジュール。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱管理動力電池モジュールと、電池パックストッパ装置と、電池パック支持装置とを含む熱管理動力電池パックであって、
前記複数の熱管理動力電池モジュールは、直列接続に設置され、前記電池パックストッパ装置は、複数の熱管理動力電池モジュールの外部に設置され、前記電池パック支持装置に電池パック液冷モジュールが集積されている、熱管理動力電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池技術分野に関し、特に熱管理動力電池モジュール及び当該電池モジュールを有する電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(Blade Electric Vehicles、BEV)は、エネルギー蓄積動力源として蓄電池を用い、電池を介して電気エネルギーをモータに供給し、モータを駆動して運転させることで、自動車の走行を駆動する。現在、蓄電池は、一般に円筒形の動力電池モジュールを使用する。
【0003】
円筒形の動力電池液冷モジュールの一般的な形態には、波形管、サーマルパッド付き直管、又はポッティンググルー付き冷却水管が含まれる。様々な液冷モジュールの原理は、すべて冷却液を管路で循環することで、電池から発生した熱を奪っていく。しかし、現在の様々な液冷態様には、各々の欠点及び不足が存在する。
【0004】
1、波形管又は直管を用いた液冷モジュールは、そのモジュール内の冷却管路の加工・取付の難度が高い。
【0005】
2、波形管又は直管を用いた液冷モジュールは、モジュールの絶縁性能に比較的大きいリスクが存在する。
【0006】
3、波形管又は直管を用いた液冷モジュールは、モジュールの加工精度に対する要求が厳しく、部品の加工コストが高い。
【0007】
4、ポッティンググルー付き冷却水管を用いた液冷モジュールは、粘度、密度、熱伝導率などのポッティンググルーに対する要求が厳しい。
【0008】
5、ポッティンググルー付き冷却水管を用いた液冷モジュールは、構造部材の設計及び加工精度に対する要求が高く、ポッティンググルー充填時にポッティンググルーが漏出するリスクが大きいため、生産難度が増加する。
【0009】
6、波形管、直管又はポッティンググルーを用いた液冷モジュールは、電池セル間の熱暴走が発生した後に、電池セルが直接阻隔できず、連鎖的な熱暴走が起こりやすい。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、千鳥状に配置された複数の電池セルと、熱伝導モジュールと、液冷モジュールと、電池セル固定モジュールとを含む高性能熱管理動力電池モジュールを提供する。
【0011】
前記複数の電池セルは、電池セル固定モジュールにより固定され、前記電池セル固定モジュールは、電池セルストッパ装置と、前記電池セルストッパ装置の両側に位置するモジュール支持装置とを含み、前記液冷モジュールは、前記モジュール支持装置に集積され、前記熱伝導モジュールは、前記複数の電池セル及び前記モジュール支持装置と接触している。
【0012】
好ましくは、前記モジュール支持装置は、中空キャビティを有し、前記中空キャビティの側壁に給水口及び出水口が設置され、前記給水口と前記出水口に管継手が設置され、前記中空キャビティと前記管継手とは、前記液冷モジュールを構成する。
【0013】
好ましくは、前記中空キャビティ内に複数のキャビティ補強材が設置され、前記複数のキャビティ補強材は、相互平行に設置され、各キャビティ補強材の両端は、それぞれ前記中空キャビティの内壁に連結されている。
【0014】
好ましくは、前記モジュール支持装置は、装置本体と支持連結板とを有し、前記中空キャビティは、前記装置本体の内部に設置され、前記支持連結板は、前記装置本体の前記電池セルから離れた側に位置して前記装置本体に固定連結され、前記支持連結板に複数の筐体連結孔が設置されている。
【0015】
好ましくは、前記電池セルストッパ装置は、カバー板アセンブリとブラケットアセンブリとを含み、前記ブラケットアセンブリは、上ブラケットと下ブラケットとを含み、前記上ブラケットと前記下ブラケットとは、それぞれ前記電池セルの両端に設置され、前記カバー板アセンブリは、上面カバーと下面カバーとを含み、前記上面カバーは、前記上ブラケットの前記電池セルから離れた側に位置し、前記下面カバーは、前記下ブラケットの前記電池セルから離れる側に位置する。
【0016】
好ましくは、前記電池セルと前記ブラケットアセンブリとは、UV接着剤により接着され、前記カバー板アセンブリ及び前記ブラケットアセンブリはいずれも透明PC材料を用いて製造される。
【0017】
好ましくは、前記熱伝導モジュールは、熱伝導グラファイトを用いて製造され、熱伝導モジュールは、各前記電池セルを周回して一体に連結され、前記熱伝導モジュールの両端は、それぞれ前記モジュール支持装置と接触している。
【0018】
好ましくは、前記装置本体において、前記上ブラケットに向かう表面に第1のストッパ突起が設置され、前記下ブラケットに向かう表面に第2のストッパ突起が設置され、前記上ブラケットに第1のストッパ突起に嵌合可能である第1のストッパ凹溝が設置され、前記下ブラケットに第2のストッパ突起に嵌合可能である第2のストッパ凹溝が設置され、前記装置本体は、前記第1のストッパ突起、第2のストッパ突起、第1のストッパ凹溝及び第2のストッパ凹溝によって前記上ブラケットと前記下ブラケットとの間に係止されている。
【0019】
好ましくは、前記上ブラケット及び前記下ブラケットに第1の電池セル取付孔が対称に設置され、前記電池セルの両端は、それぞれ前記第1の電池セル取付孔を貫通して前記上ブラケット及び前記下ブラケットに固着され、前記上面カバー及び前記下面カバーに第2の電池セル取付孔がそれぞれ設置され、前記第2の電池セル取付孔は、座ぐり穴であり、前記電池セルは、前記第1の電池セル取付孔の端部を貫通して前記座ぐり穴内に位置する。
【0020】
本発明は、複数の上記にある熱管理動力電池モジュールと、電池パックストッパ装置と、電池パック支持装置とを含む熱管理動力電池パックを更に提供する。
【0021】
前記複数の熱管理動力電池モジュールは、直列接続に設置され、前記電池パックストッパ装置は、複数の熱管理動力電池モジュールの外部に設置され、前記電池パック支持装置に電池パック液冷モジュールが集積されている。
【0022】
本発明の熱管理動力電池モジュール及び電池パックによれば、液冷モジュールとモジュール支持装置とは、一体に集積され、全体の重量及び生産コストが低減され、同時に冷却システムの信頼性及びモジュール支持装置の機械的強度が保証される。電池セルストッパ装置は、4層構造を用いることで、電池セル固定強度と電池セル高さが一致しないという問題が解決され、機械自動化製造の基礎を具備し、より高い生産能力が提供可能である。電池セルの固定方法は、UV接着剤による接着を採用することで、接着剤の硬化時間を正確に制御し、制御可能なプロセスを実現し、生産の制御性を向上させることができる。熱伝達媒体として、高熱伝導性材料である熱伝導グラファイトを用いることで、電池単体の冷却及び均温化機能が実現され、電池セル部材の一致性が向上され、電池セルの使用寿命が改善される。周回態様を用いて電池セルを包むことで、電池セル間の隔絶が実現され、熱暴走による連鎖反応が回避され、システムの信頼性及び安全性能が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下、図面及び実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの斜視模式図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの正面図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの左側面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの分解状態の模式図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施例に係る熱管理動力電池モジュールの断面図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施例に係るモジュール支持装置の立体構造の断面図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施例に係る電池セルと熱伝導グラファイトの組立状態の模式図である。
【符号の説明】
【0024】
100、電池セル、200、中空キャビティ、201、キャビティ補強材、300、モジュール支持装置、310、装置本体、311、ストッパ凹溝、312、ストッパ突起、320、支持連結板、321、筐体連結孔、400、熱伝導グラファイト、500、管継手、600、上ブラケット、601、下ブラケット、602、第1の電池セル取付孔、700、下面カバー、701、上面カバー、702、第2の電池セル取付孔。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の解決しようとする技術問題、使用される技術案及び実現される技術効果をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本発明の実施例に係る技術案を更に詳細に説明する。説明される実施例は、本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労働を行わない前提で得られるすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属している。
【0026】
本発明の説明において、「繋がる」、「連結」、「固定」という用語は、別途明確に規定・限定されない限り、広義に理解されるべきである。例えば、固定連結であってもよく、取り外し可能な連結であってもよく、もしくは一体になってもよく、機械的連結であってもよく、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよく、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、本発明における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0027】
本発明において、別途明確に規定・限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴との直接接触を含んでもよく、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触せず、それらの間に他の特徴を介して接触することを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを示す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、或いは単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも低いことを示す。
【0028】
図1〜15に示すように、本実施例において、高性能熱管理動力電池モジュールは、千鳥状に配置された複数の電池セル100と、熱伝導モジュールと、液冷モジュールと、電池セル100を固定する電池セル固定モジュールとを含む。前記電池セル固定モジュールは、電池セルストッパ装置と、前記電池セルストッパ装置の両側に位置するモジュール支持装置300とを含む。前記液冷モジュールは、前記モジュール支持装置300に集積され、前記熱伝導モジュールは、同時に前記電池セル100及び前記モジュール支持装置300と接触している。
【0029】
本態様において、熱伝導モジュールの厚みに応じて電池セル100を千鳥状に配列し、電池セル固定モジュールに固定するとともに、熱伝導モジュールを介して熱をモジュール支持装置300に伝達し、且つ前記モジュール支持装置300に集積された液冷モジュールにより熱を奪うことにより、電池セル100の温度を低下させ、同時に熱伝導モジュールの高熱伝導性によって同一の列における電池セル100の温度を平準化し、電池セル100の温度の一致性を向上させる。
【0030】
液冷モジュールの集積、熱伝導モジュールの使用及びモジュールの合理的な設計により、電池セル100間の配置方法を確定して、電池セル100間の冷却水管を除去することで、電池セル100間の間隔距離を縮小させ、単位体積内でより多い電池セル100を配置可能であり、システムの重量を低減させ、液冷システムの比エネルギーを向上させ、車両の航続距離を改善させる。それと同時に、液冷モジュールを両側に配置し、水管の実際の長さを減少することで、液冷モジュールによる漏洩のリスクを低減させ、システムの信頼性能を向上させる。合理的な熱伝導材料の配置方法を用いて電池セル100を隔絶することで、電池セル100の熱暴走による連鎖反応を回避し、システムの使用安全性を向上させる。
【0031】
本実施例において、前記モジュール支持装置300は、中空キャビティ200を有し、前記中空キャビティ200の側壁に給水口及び出水口が設置され、前記給水口及び前記出水口に管継手500が設置され、前記中空キャビティ200と前記管継手500とは、前記液冷モジュールを構成する。
【0032】
好ましくは、前記中空キャビティ200内に複数のキャビティ補強材201が設置され、前記キャビティ補強材201は、相互平行に設置され、その両端が前記中空キャビティ200の内壁にそれぞれ連結されている。前記モジュール支持装置300は、具有装置本体310及び支持連結板320を有し、前記中空キャビティ200は、前記装置本体310内部に設置され、前記支持連結板320は、前記装置本体310の前記電池セル100から離れる側に位置して前記装置本体310に固定連結され、前記支持連結板320に複数の筐体連結孔321が設置されている。
【0033】
前記モジュール支持装置300は、アルミニウム合金材料を用いて加工されてなる。前記中空キャビティ200及び前記キャビティ補強材201は、装置本体310と同一の生産工程で一体に成形されることで、冷却要求を満足しながらブラケット全体の構造強度を向上させ、長期間の使用過程中の疲労損傷を回避することができる。前記管継手500は、一体に成形されたアルミニウム合金モジュール支持装置300の給水口及び出水口に半田付けされている。本態様では、自動車レベルの快速継手を使用することで、システム管路のシール性能と耐久性を保証する。最後に、支持連結板320で対応する筐体連結孔321を機械加工し、筐体連結孔321及びボルトによって電池モジュールを筐体内に固定する。この方法により、電池筐体との固定が面接触であるため、固定後の複数のモジュールの機械的強度を確保し、モジュールの使用寿命が長くなる。
【0034】
前記電池セルストッパ装置は、カバー板アセンブリとブラケットアセンブリとを含み、前記ブラケットアセンブリは、上ブラケット600と下ブラケット601とを含み、前記上ブラケット600と前記下ブラケット601とは、それぞれ前記電池セル100の両端に設置され、前記カバー板アセンブリは、上面カバー701と下面カバー700とを含み、前記上面カバー701は、前記上ブラケット600の前記電池セル100から離れる側に位置し、前記下面カバー700は、前記下ブラケット601の前記電池セル100から離れる側に位置する。
【0035】
前記電池セル100と前記ブラケットアセンブリとは、UV接着剤により接着され、前記カバー板アセンブリ及び前記ブラケットアセンブリはいずれも透明PC材料を用いて製造される。
【0036】
本態様において、前記電池セルストッパ装置は、いずれも透明PC材を用いて製造される4層構造である。透明PC材料を用いた目的は、UV接着剤を用いて中間の電池セル100を固定した後に、紫外線の照射が透明PC材料を通過可能であり、これにより接着剤の硬化が効果的に実現され、且つ硬化時間を正確に制御可能であり、生産の自動化に更に寄与する。UV接着剤で接着することで、より大きいな機械的強度及び耐久性を保証し、製品の信頼性を向上させることができる。4層構造を用いた目的は、電池セル100と上ブラケット600、下ブラケット601の間にまずUV接着剤により固定され、これにより電池セル100の全体高さの一致性をより良好に制御し、底部と頂部でバスバーを半田付ける機器に対する要求を減少し、より速く自動化を実現する。
【0037】
前記熱伝導モジュールは、熱伝導グラファイト400を用いて製造され、各前記電池セル100を周回して一体に連結され、前記熱伝導モジュールの両端は、それぞれ前記モジュール支持装置300と接触している。
【0038】
液冷態様を用いた電池熱管理システムでは、電池セル100から発生した熱を奪う方法はシステム設計のキーポイントである。本実施例に係る高性能の熱管理システムでは、そのうちの熱伝導媒体として、高熱伝導性能を有するグラファイト複合材料を用い、材料を電池セル100の回りに周回して電池セル100の表面に接着し、その高熱伝導性で電池セル100から発生した熱を両側のモジュール支持装置300に伝導することにより、熱を奪い、且つ電池セル100間の均温化作用を奏する。使用された材料の絶縁性能により、周回態様で電池セル100同士を徹底的に隔絶することで、単一の電池セル100の熱乱暴後に、他の電池セル100と隔絶してシールドに形成され、電池セル100の直接接触に起因した連鎖反応によるシステムの熱乱暴を防止し、熱管理システムの安全性及び信頼性を向上させる。
【0039】
前記装置本体310において、前記上ブラケット600及び前記下ブラケット601に向かう表面にストッパ突起312がそれぞれ設置され、前記上ブラケット600及び前記下ブラケット601に、前記ストッパ突起312に対応してストッパ凹溝311が設置され、前記装置本体310は、前記ストッパ突起312及び前記ストッパ凹溝311によって在前記上ブラケット600と前記下ブラケット601との間に係止されている。
【0040】
好ましくは、前記上ブラケット600及び前記下ブラケット601に第1の電池セル取付孔602が対称に設置され、前記電池セル100の両端は、それぞれ前記第1の電池セル取付孔602を貫通して前記上ブラケット600及び前記下ブラケット601に固着されている。前記上面カバー701及び前記下面カバー700に第2の電池セル取付孔702がそれぞれ設置され、前記第2の電池セル取付孔702は、座ぐり穴であり、前記電池セル100は、前記第1の電池セル取付孔602の端部を貫通して前記座ぐり穴内に位置する。
【0041】
本実施例では、複数の上記にある高性能熱管理動力電池モジュールを含む高性能熱管理動力電池パックを更に提供する。前記複数の高性能熱管理動力電池モジュールは、相互に直列接続され、前記複数の高性能熱管理動力電池モジュールの外部に電池パックストッパ装置及び電池パック支持装置が設置され、前記電池パック支持装置に電池パック液冷モジュールが集積されている。
【0042】
本明細書の説明において、用語「上」、「下」、「右」などの方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものであり、説明を容易にし、操作を簡略化するためのものにすぎず、言及した装置又は素子は、特定の方位を有し、特定の方位から構成し操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないと理解すべきである。したがって、本発明を限定するものではないと理解すべきである。また、用語「第1の」「第2の」は、説明で区分するために使用されるものに過ぎず、特別な意味を含まない。
【0043】
本明細書の説明において、参照用語「一実施例」、「例」などの説明は、当該実施例又は例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する模式的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。
【0044】
また、本明細書は、実施形態に従って記載されているが、各実施形態が独立した技術案を1つしか含まないものではなく、明細書の記載方法は、部品の明瞭化のためのものにすぎず、当業者は、明細書を全体として扱い、各実施例に係る技術案は、当業者が理解可能な他の実施形態を形成するために適宜組み合わせられてもよいことを理解すべきである。
【0045】
以上、具体的な実施例を参照しながら本発明の技術的な原理を説明したが、この説明は、本発明の原理を解釈するためのものにすぎず、任意の態様で本発明の保護範囲を限定するものであると解釈されるべきではない。ここでの解釈に基づき、当業者は、創造的な労力を必要とせずに、本発明の他の具体的な実施形態を想到することができ、これら実施形態は、すべて本発明の保護範囲に入る。