【実施例】
【0018】
図1乃至
図3において示すのは、本願発明の実施例である化粧料容器用シゴキ5を内装する液状化粧料容器1であり、該液状化粧料容器1は、キャップ2と容器本体4とから構成されるものである。
【0019】
まず、上記キャップ2は、その開口方向の内部において雌ネジ部2aを螺設するとともに、先端に塗布部であるブラシ3bを有する軸3aの後端に径大部3cを形成してなる塗布体3を、該径大部3cを、その内部に嵌合させて固持するものである。
【0020】
そして、容器本体4は、その内部において液状化粧料6を収容するとともに、開口部4aの外周に前記キャップ2の雌ネジ部2aと螺合する雄ネジ部4bを螺設するものである。
【0021】
さらに、上記容器本体4の開口部4a内においては、本願発明の実施例となる化粧料容器用シゴキ5を内装するものである。
ここで、本願発明の実施例である化粧料容器用シゴキ5は、外周面の上下部において化粧料容器用シゴキ5を開口部4a内に内装するに当たって弾性により固持する係止縁5b、5b’を周設する略円筒状のシゴキ中胴部5aと、該シゴキ中胴部5a内において、変形可能となるように薄肉状とし、中央のシゴキ穴5dに向かって逆円錐形状に形成してなる漏斗部5cとから構成される。
【0022】
そして、上記漏斗部5c下面側において、該漏斗部5c下面とシゴキ中胴部5a内周面とを一体に
固定するように3つの連結支持材5eが形成されているものであって、この3つの連結支持材5eは前記漏斗部5cの中心に有するシゴキ穴5dを中心に均等の角度、すなわち互いに120°の角度を以て放射状に配置してなるものである。
【0023】
以上のように、本願発明の実施例である化粧料容器用シゴキ5は構成されるので、容器本体4に対する塗布体3の挿脱に当たっては次のようになる。
即ち、塗布体3を容器本体4より抜出するにあたっては、キャップ2の雌ネジ部2aと容器本体4の開口部4aの雄ネジ部4bとの螺合を解くことで、一体となっていたキャップ2を容器本体4から外しつつ、キャップ2を上方に引き上げるものである。
このとき、塗布体3の軸3aは化粧料容器用シゴキ5を構成する漏斗部5cのシゴキ穴5dを貫通しているものである。
そのため、容器本体4内に収納されている塗布体3を抜出するため、さらに上方に引き上げるに従って、シゴキ穴5dの周縁が変形して塗布体3の軸3a及びブラシ3bとの間で密着することで大きな抵抗を発生しても、該漏斗部5c下面側において、シゴキ穴5dを中心として、放射状に該漏斗部5c下面とシゴキ中胴部5a内周面とを一体に
固定するように3つの連結支持材5eが形成されているので、漏斗部5cが反転することを阻止して液状化粧料6の外部への漏出を防止するとともに、漏斗部5cの耐久性の低下をも防止できるものとなる。
【0024】
その上、漏斗部5cにおいて3つの連結支持材5eと一体
に固定している以外の部分、即ちシゴキ穴5dの周縁は塗布体3の軸3a表面との間で発生する抵抗によって容易に変形して該軸3a及びブラシ3bの表面に順次密着するものとなる。
その結果、軸3a及びブラシ3b表面に付着している余分な液状化粧料6を掻き落すことができるとともに、抜出時の抵抗も最小限となって使用感の低下を防止することができるものとなる。
【0025】
一方、塗布体3を容器本体4内に収納する際には、容器本体4の開口部4aから塗布体3のブラシ3b及び軸3aを順次挿入すると、漏斗部5cはシゴキ中胴部5aと一体
に固定する連結支持材5e以外の部分では薄肉状であって容易に変形するので、シゴキ穴5dを貫通する際の抵抗は最小限となって、使用感が低下することを防止できるものとなる。
【0026】
なお、
図4(イ)及び(ロ)は、本願発明の実施例の化粧料容器用シゴキ5の変形例であって、該化粧料容器用シゴキ5を構成するシゴキ中胴部5a内における漏斗部5cの形成位置を変えたものである。例えば同図(イ)ではシゴキ中胴部5aの上部に漏斗部5cを配置し、同図(ロ)ではシゴキ中胴部5aの下部に漏斗部5cを配置するものであって、使用される容器本体4に応じて使用されるものである。
【0027】
また、
図5(イ)及び(ロ)も、本願発明の実施例の化粧料容器用シゴキ5の変形例であって、該化粧料容器用シゴキ5を構成するシゴキ中胴部5a内において漏斗部5c下面とシゴキ中胴部5a内周面とを一体に
固定するように形成される連結支持材5eの数を変えたものである。例えば同図(イ)では中心にシゴキ穴5dを有するすり鉢形状の漏斗部5cにおいて、該漏斗部5c下面とシゴキ中胴部5a内周面とを一体に
固定する4つの連結支持材5eをシゴキ穴5dを中心として互いに90°の角度を以て放射状に形成し、同図(ロ)では同様の漏斗部5cにおいて、該漏斗部5c下面とシゴキ中胴部5a内周面とを一体に
固定する6つの連結支持材5eをシゴキ穴5dを中心として互いに60°の角度を以て放射状に配置するものである。その結果、連結支持材5eの数が増加するほど漏斗部5cの変形はし難くなって抵抗が増加するので、液状化粧料6の掻き落としや使用感の低下を招く反面、漏斗部5cの反転や耐久性の低下はより確実に防止できるものとなる。