特許第6739077号(P6739077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6739077
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】自転車駆動式ミキサー
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/08 20060101AFI20200730BHJP
   B62J 6/08 20060101ALI20200730BHJP
   B62J 99/00 20200101ALI20200730BHJP
   A47J 19/00 20060101ALI20200730BHJP
   A47J 43/046 20060101ALI20200730BHJP
   A63B 22/06 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   A47J43/08
   B62J6/08 Z
   B62J99/00
   A47J19/00 C
   A47J43/046
   A63B22/06 G
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-200602(P2019-200602)
(22)【出願日】2019年11月5日
【審査請求日】2019年11月12日
(31)【優先権主張番号】特願2019-15762(P2019-15762)
(32)【優先日】2019年1月31日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2019-123035(P2019-123035)
(32)【優先日】2019年7月1日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2019-159168(P2019-159168)
(32)【優先日】2019年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】718007106
【氏名又は名称】株式会社d‐laboプランニング
(72)【発明者】
【氏名】吉田 元
(72)【発明者】
【氏名】有賀 俊二
【審査官】 沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−193056(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3147470(JP,U)
【文献】 特開2017−169792(JP,A)
【文献】 特開2012−073872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/08
A47J 19/00
A47J 43/046
A63B 22/06
B62J 6/08
B62J 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車の車輪の回転を駆動力とし、その回転力により破砕刃を回転させて破砕物を破砕する自転車駆動式ミキサーにおいて、
該車輪のタイヤ部にローラーを押圧状態で取り付け、該ローラーの回転軸を車輪の上部に設けたミキサーの破砕刃の回転軸に破砕刃接続用歯車を用いて連結することにより、該自転車の車輪の回転をミキサーの破砕刃の回転に伝達し、
前記の車輪の上部に設けられたミキサー部は、破砕刃が内部に設けられた処理容器と、該処理容器を着脱自在に取り付けられる台部とからなり、
該ミキサー部の処理容器には、該処理容器を覆い密封するための衛生保持手段が設けられていることを特徴とする自転車駆動式ミキサー。
【請求項2】
前記衛生保持手段は、内部が目視確認できる透明部分が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項3】
前記ミキサーの破砕刃の回転を測定するための計測装置が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項4】
前記ミキサーの破砕刃の回転を制御するための制動装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項5】
前記ミキサーの処理容器が自転車駆動中に処理容器を着脱時自在に取り付けられる台部から外れないように締め付けて固定するための締め付け固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項6】
前記の自転車のペダルの回転を測定するための計測装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項7】
前記の自転車のペダルの回転を制御するための制動装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項8】
前記の自転車のペダルの回転から消費カロリーを計測するためのカロリーメーターが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項9】
前記の自転車のペダルの回転とミキサーの破砕刃の回転と、性別、年齢を記録する記録装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサー。
【請求項10】
前記の請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーによる自転車のペダルの回転数とミキサーの破砕刃の回転数及び個人情報(身長、体重、性別、年齢など)及びジュースの種類、消費カロリーを収集し、AI機能で分析し、健康及びダイエット情報を提供することを特徴とする自転車駆動式ミキサー健康管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車の駆動力を用いて、ミキサーの破砕刃を回転駆動させ、野菜や果物を破砕してジュースやスムージーを製造する自転車駆動式ミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、野菜や果物をを破砕して、ジュースやスムージーを製造するミキサーは、その破砕刃の回転駆動として電動モーターが用いられている。
【0003】
近年、イベント会場や観光地などで、自転車駆動により、発電を行い、その発電した電力を利用して、ライトを点灯させたり、扇風機を回したり、ラジオをつけたり、電動ミキサーを駆動させたり、スマートフォンを充電したり、コンサートの音響音源に使用するなど注目を集めている。
【0004】
また、特開平7−123665号公報では、自転車用発電装置が開示されている。着脱自在で円筒形のローターをタイヤ外周に接触し、発電する発電機に於いて、磁石極数を多極とした事を特徴とするものである。
【0005】
特開2007−288909号公報では、ローラ2と、前記ローラ2の一方の側方位置に配置された第1発電機3と、前記ローラ2の他方の側方位置に配置された第2発電機4とを備えてなり、前記第1発電機3及び前記第2発電機4は、いずれも、コアレス型の固定コイル部7と、前記ローラ2の回転に連動して回転する永久磁石6と、を備えることを特徴とするものであり、低コストであり、小型かつ軽量で携行も可能となると共に、大きな容量の電力を得ることのできる、自転車用人力発電機を提供するものである。
【0006】
特開2013−541393号公報は、発電機能を有するエアロバイク(登録商標)が開示されている。主フレーム(11)および主フレームにピン接合される主動スプロケット(13)を含む自転車フィットネス器具(10)と;主フレームに設置され、回転軸(201)および回転軸に固定される従動スプロケット(203)を含む発電機(20)と;主動スプロケット(13)および従動スプロケット(203)を接続するチェーン(30)と;発電機と電気的に接続され、発電機が生成した電気エネルギーを蓄えるバッテリ(40)と;バッテリと電気的に接続され、バッテリの出力電流を調節するインバータ(50)とを含むものである。
【0007】
実開昭63−193056号公報は、据え付け固定式のトレーニング用自転車を用いたトレーニング装置において、タイヤからの回転力を用いて機械的な仕事を行なう機械力変換手段を備えたことを特徴とするトレーニング装置である。この機械的な仕事としてジュース製造機を取り付けたものが開示されている。タイヤの回転力で生ジュースが製造できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−123665号公報
【特許文献2】特開2007−288909号公報
【特許文献3】特開2013−541393号公報
【特許文献4】実開昭63−193056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記の特開平7−123665号公報及び特開2007−288909号公報及び特開2013−541393号公報の場合には、ミキサーを駆動するために発電装置を備える必要があり、その発電した電力をミキサーへ供給し、ミキサーが駆動するものである。
【0010】
本発明では、自転車の車輪の回転力をそのまま、ミキサーの破砕刃の回転駆動源とし、発電装置を必要としない自転車駆動式ミキサーを実現することである。
【0011】
また、実開昭63−193056号公報では、発電装置を用いずに、ジュース製造機を駆動させ、生ジュースを製造するものであるが、回転力の伝達において、ローラ19は、タイヤ4と同じ水平の回転軸であるため、ミキサー3の垂直の回転軸に変換して回転力を伝達する必要があり、複雑にギアを組み合わせた構造となり、また、摩擦力も増加するため、ペダルの漕ぐのに相当の力が必要となるため、手軽にペダルを漕いでミキサーでジュースなどを作ることは困難であり、また、イベントなどで製造状態を見せるのみであれば、問題無いが、製造した生ジュースをその場で飲用させることは、衛生上の問題からできない。
【0012】
特に、生ジュースを製造した場合には、製造後、ジュース製造機の上部の容器を取り外し、蓋を開けて、飲用コップ等に注いで飲用することになるので、雑菌が混入する可能性が高く、衛生面の維持ができないことから業務としての提供は、保健所の許可がもらえない。
【0013】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、自転車の車輪の回転力をそのまま、ミキサーの破砕刃の回転駆動源とし、回転力の伝達において、複雑な構造を必要とせず、効果的に駆動力を伝達でき、かつ、業務用として、衛生保持手段が設けられ、自転車駆動して製造した生の果実飲料を提供することを可能とする自転車駆動式ミキサーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1は、自転車の車輪の回転を駆動力とし、その回転力により破砕刃を回転させて破砕物を破砕する自転車駆動式ミキサーにおいて、
該車輪のタイヤ部にローラーを押圧状態で取り付け、該ローラーの回転軸を車輪の上部に設けたミキサーの破砕刃の回転軸に破砕刃接続用歯車を用いて連結することにより、該自転車の車輪の回転をミキサーの破砕刃の回転に伝達し、
前記の車輪の上部に設けられたミキサー部は、上部の破砕刃が内部に設けられた処理容器と、下部の該処理容器部を着脱時自在に取り付けられる台部とからなり、
該ミキサー部の上部の処理容器には、該処理容器を密封するための衛生保持手段が設けられていることを特徴とする自転車駆動式ミキサーである。
【0015】
該自転車の車輪の回転力を破砕刃の回転に伝達する方法は、車輪の回転をミキサーの破砕刃の回転に効果的に伝達できるものであればいずれでも良く、例えば、車輪のタイヤの部に押圧して取り付けたローラーで回転を受け、その回転をミキサーの回転刃の回転軸に効果的に伝達するものでも良い。
【0016】
該ローラーは、タイヤ部の回転を効果的に伝達できるものであればいずれでも良く、例えば、表面に滑り止めの凹凸が設けられた金属製ローラーや、硬質ゴム製ローラーなどでも良い。
【0017】
ローラーの取付位置は、タイヤの上面でも良く、側面でも良い。ギヤなどを用いて車輪の上部に設けたミキサーの破砕刃の回転軸に連結させたものでも良い。垂直軸を有するローラーをタイヤの側面に押圧状態で取り付け、その垂直軸を車輪上部に設けたミキサーの破砕刃の垂直軸となるように延長又は直結しても良い。
【0018】
削除
【0019】
該ミキサーの台部は、車輪の回転が伝達されたローラー軸に接続された歯車部が設けられており、ミキサー上部の野菜や果物を投入する処理容器を台部にセットすることで、台部の歯車部と処理容器の底部に設けられたが歯車部とが嵌め合い、破砕刃に回転力が伝達される。
【0020】
該衛生保持手段は、ミキサー上部の処理容器全体を密封状態で覆うことができるものであればいずれでもよく、例えば、樹脂製、防水処理した紙製、或いは金属製容器で処理容器を密封状態で覆うものでも良い。形状は円筒形、方形、多角形、半球形などいずれでも良い。
【0021】
密封シール部分は、密封性を保持できるものであればいずれでも良く、ゴム製、軟質樹脂製などでも良い。密封シール部分の固定は、ネジ止め、ボルト止め、キャッチクリップ(パチン錠)等でも良い。
【0022】
ミキサー台部から処理容器を取り外す際に、衛生保持手段とともに取り外すことができるものである。衛生保持手段には、処理容器とともに持ち運びができるように、取ってを取り付けると良い。
【0023】
請求項2は、前記衛生保持手段は、内部が目視確認で確認できる透明部分が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自転車駆動式ミキサー
【0024】
該透明部分は、内部が目視で確認できるものであればいずれでも良く、全体が透明でも、一部が透明でも良い。例えば、透明なアクリル樹脂性の角形容器とし、ミキサーの処理容器の底部全周に鍔部を設け、該鍔部に処理容器を覆う大きさの透明アクリル製角形容器を被せ、ゴムパッキンで密封できるように数カ所でボルト止めするものでも良い。
【0025】
請求項3は、前記ミキサーの破砕刃の回転を測定するための計測装置が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0026】
該計測装置は、ミキサーの破砕刃の回転数を計測し、表示できるものであればいずれでも良く、ミキサーの回転軸に接続された回転計などでも良い。
【0027】
請求項4は、前記ミキサーの破砕刃の回転を制御するための制動装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0028】
該制動装置は、ミキサーの破砕刃の回転を制御できるものであればいずれでも良く、例えば、回転数が設定の回転数以上となると、空回りし、それ以上回転数が上がらないようにしたものでも良い。設定回転に達すると、警報を発するものやブレーキがかかるようにしても良い。
【0029】
請求項5は、前記ミキサーの処理容器が自転車駆動中に処理容器を着脱時自在に取り付けられる台部から外れないように締め付けて固定するための締め付け固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0030】
該固定手段は、ミキサーの処理容器が処理容器部を着脱時自在に取り付けられる台部から外れないように固定することのできるものであればいずれでも良く、例えば、該処理容器をベルトで締め付けて固定するものでも良く、自転車のハンドルに手で握るブレーキレバーを取り付け、このブレーキレバーの操作で、ベルトを締め付けることができるようにしても良い。
【0031】
請求項6は、前記の自転車のペダルの回転を測定するための計測装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0032】
該計測装置は、ペダルの回転軸に回転計を設け、見やすい位置にその回転数を表示する表示部を設けたものでも良い。ペダルの回転数を計測することにより、ミキサーで作るジュースの種類による運動量の目安を表示することになり、ジュースができるまでにどのくらいの回転数が必要か知ることができる。
【0033】
請求項7は、前記の自転車のペダルの回転を制御するための制動装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0034】
該制動装置は、自転車のペダルの回転数が設定以上に高くなることを防ぐことのできるものであればいずれでも良く、例えば、設定以上の回転数となると、ブレーキがかかるようにしたもの或いは、空回りするものでも良い。
【0035】
請求項8は、前記の自転車のペダルの回転から消費カロリーを計測するためのカロリーメーターが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0036】
該カロリーメーターは、自転車のペダルの回転数から消費カロリーを計算し、表示できるものであればいずれでも良い。
【0037】
例えば、ペダルをこぐ人の個人情報(性別、年齢、体重、身長など)を入力し、ペダルの回転数から自動で消費カロリーを表示できるものでも良い。
【0038】
請求項9は、前記の自転車のペダルの回転とミキサーの破砕刃の回転と、性別、年齢を記録する記録装置が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーである。
【0039】
該記憶装置は、ペダルの回転数と破砕刃の回転数を計測し、こぐ人の個人情報(性別、年齢、身長、体重など)を記録できるものであればいずれでも良く、個人情報の入力と回転計の計測データを回転計に接続される記録装置に記憶しても良く、各記憶データを無線送信装置を設け、携帯端末などを経由してインターネット上の専用サーバに送信し、サーバ内に記録するものでも良い。
【0040】
請求項10は、前記の請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の自転車駆動式ミキサーによる自転車のペダルの回転数とミキサーの破砕刃の回転数及び個人情報(身長、体重、性別、年齢など)及びジュースの種類、消費カロリーを収集し、AI機能で分析し、健康及びダイエット情報を提供することを特徴とする自転車駆動式ミキサー健康管理システムである。
【0041】
該AI機能は、各回転数と個人情報とジュースの種類、消費カロリーから、ジュースの種類による消費カロリーを求めることができる。また、年齢、性別によるジュースの好みを分析することもできる。分析された消費カロリーから、個人情報データに対応した健康情報やダイエット情報を提供できるものである。
【0042】
例えば、自転車駆動ミキサーの使用者が健康を気にするのであれば、その使用者の個人情報と蓄積されたデータを分析し、健康増進に効果があるジュースの種類をリスト表示したり、ダイエットを気にする使用者であれば、データを分析し、使用者に適したダイエット効果のあるジュールをリスト表示する。使用者はリストの中から好みに合わせてジュースの種類を選択し、自転車駆動式ミキサーでそのジュースを製造することで健康増進或いはダイエット効果を実現することが可能となるものである。
【発明の効果】
【0043】
本発明の効果は、以下の通りである。
【0044】
(1)発電装置を必要とせずに、人力によるミキサーを実現できる。
【0045】
(2)車輪の回転力を効果的に、そのままミキサーの回転駆動力とすることができる。
【0046】
(3)衛生保持手段が設けられているので、雑菌の混入が無く、業務用の自転車駆動式ミキサーとして提供できる。
【0047】
(4)衛生保持手段が透明部分を有し、内部が見え、破砕物の破砕状況を確認しながら自転車駆動式ミキサーを使用できる。
【0048】
(5)話題性が有り、集客力の高い、自転車駆動式ミキサーミキサーを提供できる。
【0049】
(6)ミキサーの破砕刃の回転数及びペダルの回転数の制動装置により、回転が高くなりすぎず、安全に操作することができる。
【0050】
(7)ミキサーの処理容器の締め付け固定手段により、自転車駆動式ミキサーの使用中に処理容器が外れてしまうことを防止でき、安全に操作することができる。
【0051】
(8)消費カロリーを計測することができ、ジュースを作るとともに運動量を実感できる。
【0052】
(9)記憶装置とAI機能により、ジュースと運動量の関係を分析することができ、ビッグデータの構築とともに、各種の個人条件(性別、年齢、身長など)による運動量や消費カロリーを分析できる。
【0053】
(10)自転車駆動式ミキサーによるデータをAI機能を活用して分析することにより、健康増進やダイエットに活用することができる自転車駆動式ミキサーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本発明による自転車駆動式ミキサーの全体を示す図である。
図2】本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサー処理容器を取り外した状態を示す図である。
図3】本発明による自転車駆動式ミキサーの衛生保持手段を示す図である。
図4】本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサー処理容器の底面図である。
図5】本発明による自転車駆動式ミキサーの他の衛生保持手段を示す図である。
図6】本発明による自転車駆動式ミキサーのタイヤへのローラー取り付け状態を示す図である。
図6-2】本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサーの回転軸とローラーの回転軸を示す図である。
図7】本発明による自転車駆動式ミキサーの処理テーブル部を示す図である。
図8】本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサーの破砕刃取付部を示す図である。
図9】本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサー処理容器のベルト式固定手段による固定操作を示す図である。
図10】本発明による自転車駆動式ミキサーのベルト式の固定手段による締め付け状態とその解除状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。
【0056】
図1は、本発明による自転車駆動式ミキサーの全体を示す図である。
【0057】
本発明の自転車駆動式ミキサー1は、後輪は無く、自転車の前輪2とペダル3がチェーン4で連結されており、前輪2の上部にテーブル5が設けられ、その上面にミキサー6と、該ミキサー6の上部の処理容器6bを密封状態で保持する透明アクリル板製カバー(衛生保持手段)20が設けられている。7は、ハンドルであり、8は、サドルである。
【0058】
図2は、本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサー処理容器を取り外した状態を示す図である。
【0059】
テーブル5は、前輪2の上部に取り付けられており、自転車駆動式ミキサーで製造したジュースやスムージーを入れたコップや生フルーツなどを並べておけるように広く、周りには枠5aが設けられている。本図は、ミキサー6上部の処理容器(図3参照)及び衛生保持手段(図3参照)が取り外された状態であり、該ミキサー処理容器取付台6aは、テーブル5の手前中央に設けられている。6d2は、回転力伝達用の樹脂性クラウン歯車である。
【0060】
図3は、本発明による自転車駆動式ミキサーの衛生保持手段を示す図である。
【0061】
自転車駆動式ミキサー1の前輪2の上部のテーブル5上面にミキサー6が設けられている。本図は、そのミキサー6の上部の処理容器6bとその処理容器6bを密封状態で覆う透明アクリル製カバー(衛生保持手段)20を示す概略図である。
【0062】
該処理容器6bは、本体が透明のガラス製であり、内部の処理物の状態が確認できる。上部には蓋部6cが着脱自在に取り付けられており、この蓋部6cを外して果物などの処理物を投入することができる。
【0063】
処理容器6b内の底部6b2には、破砕刃12(図8参照)が設けられており、その軸部が水密製パッキンを介して処理容器外底部まで伸び、樹脂性クラウン歯車6d1が設けられ(図4参照)、ミキサー6の処理容器取付台6aの樹脂性クラウン歯車6d2(図10参照)と噛み合せ、回転力が伝達されるものである。
【0064】
透明アクリル製カバー(衛生保持手段)20は、四角形の透明アクリル板を貼り合わせて方形に製作され、底面は無く、底部外周に鍔部21が設けられている透明アクリル製カバー20である。25は、持ち運び用の取ってである。
【0065】
また、ミキサー6の処理容器6b底部の外周部には、透明アクリル製カバー20の鍔部21と同じ大きさで四角形となる鍔部22が接着固定されている。
【0066】
この処理容器6b底部の四角形の鍔部22に、透明アクリル製カバー20の鍔部21をゴムパッキン23を介してセットし、数カ所をボルト止め24して密封状態としたものである。
【0067】
このように、透明アクリル製カバーによる衛生保持手段が設けられていることにより、ミキサー6の上部の処理容器6aに自転車駆動式ミキサーの運転中に雑菌が付着することが防止でき、業務用として使用が可能となる。
【0068】
例えば、スムージーの提供者は、この透明アクリル製カバーによる衛生保持手段20とともにミキサー6の上部の処理容器6aを衛生環境が保持されている厨房に運び、透明アクリル製カバーによる衛生保持手段20のボルト止め24を外し、処理容器6aを取り出し、蓋部6cを外して、果物(バナナとキウイ)を適量投入し、蓋をして、透明アクリル製カバーによる衛生保持手段20を被せ、ボルト止め24する。
【0069】
この状態で密封状態となり、そのまま取って25を持って、屋外の自転車駆動式ミキサー1に持って行き、処理容器6b下部の樹脂性クラウン歯車6d1が処理容器取付台6aの樹脂性クラウン歯車6d2と噛み合うようにセットする。
【0070】
セット後は、消費者が自転車駆動式ミキサー1のペダル3を漕ぎ、ミキサー6の破砕刃12を回転させ、トロピカル(バナナとキウイ)スムージーを製造する。
【0071】
製造完了後、提供者が透明アクリル製カバーによる衛生保持手段20とともにミキサー6の上部の処理容器6bを衛生環境が保持されている厨房に運び、ボルト止め24を外し、処理容器6aを取り出し、飲用コップに注ぎ、屋外で待つ、消費者にスムージーを提供する。
【0072】
このような手順で自転車駆動式ミキサーを用いることにより、衛生面の問題は無く、スムージーを業務として販売することが可能となる。
【0073】
図5は、本発明による自転車駆動式ミキサーの他の衛生保持手段を示す図である。
【0074】
(1)は、自転車駆動式ミキサー6より取り外した状態の衛生保持手段30であり、内部にミキサー6の処理容器6bが密封状態で取り付けられている。
【0075】
(2)は、(1)の衛生保持手段30の下部に設けられている脚部30a1が設けられ、中央部に円形の穴30a2が設けられた四角形の底板30aを示す。
【0076】
(3)は、自転車駆動式ミキサーのテーブル5上のミキサー処理容器取付台6aに、処理容器6bと衛生保持手段30を取り付けた状態を示す。
【0077】
(1)にしめすように、該衛生保持手段30は、四角形の底板30aの上部に、パッキン30bを介して、透明なアクリル製の箱状カバー30cを被せ、そのカバーの鍔部30dをクリップ等(図示しない)で留めて、着脱可能に取り付けられる。
【0078】
(3)に示すように、該底板30aの穴30a2の部分を、処理容器6bの上部のガラス容器部分6b1と下部の樹脂性クラウン歯車6d1(図4参照)が設けられている底部6b2で挟み込んだ状態で、ガラス容器部分6b1の下部の外ネジ部と底部6b2の内ネジ部とを嵌め合わせてネジ止めされている。
【0079】
また、該四角形の底板には、該衛生保持手段30を安定して置くことができるように、脚部30a1が設けられている。
【0080】
この処理容器6bが取り付けられた衛生保持手段30は、四角形の底板30aの端部を下から支えて手で持つことにより、容易に移動可能である。
【0081】
そして、図5の(3)に示すように、自転車駆動式ミキサーのテーブル5上のミキサー処理容器取付台6aに、処理容器6bが取り付けられた衛生保持手段30を載せて、簡単にセットすることができる。
【0082】
図6は、本発明による自転車駆動式ミキサーのタイヤへのローラー取り付け状態を示す図である。
【0083】
前輪2のタイヤ2aの側面にローラー9がタイヤ2aに押しつけるように設けられている。該ローラー9の上部は、テーブル5の上部のミキサー6の回転軸と連結され、下部は、テーブル5の下面に突き出して設けられ、タイヤ2aに圧接させて設けられている。図6−2に示すように、テーブル5上のミキサー6の回転軸とローラー9の回転軸とは同軸9aである。
【0084】
図7は、本発明による自転車駆動式ミキサーのテーブル部を示す図である。
【0085】
該テーブル5の上部のミキサー処理容器取付台6aは、ベルト式の固定手段10が設けられており、ハンドル7のレバー11で操作する。
【0086】
図8は、本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサーの破砕刃取付部を示す図である。
【0087】
テーブル5の上部に設けられたミキサー6の破砕刃12は、3枚の刃からなる。
【0088】
図9は、本発明による自転車駆動式ミキサーのミキサー処理容器のベルト式締め付け固定手段による固定操作を示す図である。
【0089】
該締め付け固定手段13は、ハンドル7のレバー11を手14でつかみ、締め付け動作を行う。
【0090】
図10は、本発明による自転車駆動式ミキサーのベルト式の締め付け固定手段による締め付け状態とその解除状態を示す図である。
【0091】
処理容器6bを外した状態を示しており、該締め付け固定手段13の締め付け状態を(1)に示し、締め付けの解除状態を(2)に示す。
【0092】
該締め付け固定手段13は、ミキサー処理容器取付台6aの内部に設けられており、(1)は、該締め付け固定手段13となるベルト14が締め付けられた状態であり、処理容器6bが取り付けられた状態においては、強固に固定されるものである。(2)はベルト14の締め付けが解除された状態を示し、ベルト14がゆるめられた状態となっている。
【0093】
このように、本発明によれば、自転車のペダルを踏んで、車輪を回転させ、その車輪の回転をローラーを介してミキサーの回転軸に伝達し、歯車部を介して破砕刃を回転させることができるものである。
【0094】
回転刃の回転数が高くなると、ミキサーの処理容器が外れる危険性があるため、ぺダル回転時は、安全確保のため、固定手段となるハンドルのレバーを握ることでミキサーの処理容器は確実に固定され、安全にミキサーで野菜や果物を破砕し、ジュースやスムージーを作ることができる。
【0095】
このように本発明のサイクルミキサーによれば、自分でペダルるを漕いで、自由にスムージーやジュースを作ることができ、イベント性、集客力が期待できるため、ビーチやプールなど屋外のイベントとして活用が期待される。
また、屋外での飲食に係ることから、衛生面での問題が重要となるが、衛生保持手段が設けられているため、安全、安心して飲用ができ、従来、困難とされていた、業務用としての活用が可能となるものである。
【符号の説明】
【0096】
1 自転車駆動式ミキサー
2 車輪
2a タイヤ
3 ペダル
4 チェーン
5 作業テーブル
5a 作業テーブルの枠
6 ミキサー
6a ミキサー処理容器取付台
6b 処理容器
6b1 処理容器ガラス容器部
6b2 処理容器底部
6c 蓋部
6d1、6d2 樹脂性クラン歯車
7 ハンドル
8 サドル
9 ローラー
9a ミキサーとローラーの回転軸
10 ベルト式の固定手段
11 レバー
12 破砕刃
13 手
14 ベルト
20 透明アクリル製カバーによる衛生保持手段
20a 取って
21、22 顎部
23 パッキン
24 ボルト止め
30 他の衛生保持手段
30a 四角形の底板
30a1 脚部
30a2 穴部
30b パッキン
30c 透明アクリル製箱状カバー
30d 顎部
【要約】      (修正有)
【課題】自転車の車輪の回転力を駆動源とする、自転車駆動式ミキサーを提供すること。
【解決手段】車輪2の回転を駆動力とし、その回転力により破砕刃を回転させて破砕物を破砕する自転車駆動式ミキサー1において、車輪の回転の伝達は、ペダル3の回転による車輪の回転を、その車輪のタイヤにローラーを押圧状態で取り付け、ローラーの回転を車輪の上部に設けたミキサー6の回転軸に伝達する。また、ミキサー上部の処理容器を密封するための、透明アクリル製カバーによる衛生保持手段20が設ける。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図6-2】
図7
図8
図9
図10