(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
【0027】
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には
図3(a)に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には
図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
【0028】
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態などに応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0029】
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっている。
演出ボタン67を遊技者が所定期間中に押下することで、後述する演出図柄表示装置6の画面に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。
このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0030】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
【0031】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、液晶表示装置であり演出図柄を表示する演出図柄表示装置6の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11(第1特別図柄に対応する始動口)が配置されている。なお、第1始動口11は、常時、遊技球の入球が可能となっており、遊技球の入球率が変化しない始動口である。
また、第1始動口11の下方には、第2始動口12(第2特別図柄に対応する始動口)が配置されている。センターケース5の左方には、普通図柄作動ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えている。本実施例では、翼片が開放中である場合に第2始動口12への遊技球の入球が可能となっているが、翼片が閉鎖中である場合に第2始動口12への遊技球の入球が出来ない構成となっている。通常遊技状態にて、普通図柄で当り図柄が確定表示されると、普通電動役物の1回の作動により翼片が0.2秒の1回の開放がされ、開放延長状態にて、普通図柄で当り図柄が確定表示されると、普通電動役物の1回の作動により翼片が2秒の1回の開放がされる(
図5を参照)。これに限定されることはなく、普通電動役物の1回の作動により複数回の開放が行われてもよい。なお、複数回の開放が行われることになるが、普通電動役物が連続して作動したわけではない。
【0032】
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、普通図柄保留数表示装置8と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10が配置されている。
【0033】
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
【0034】
パチンコ機の裏面は
図3(a)に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(
図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
【0035】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、
図3(a)では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0036】
また、
図3(a)に示すように、パチンコ機50の裏側の主制御装置80に結果表示装置91が設けられている。結果表示装置91について、
図3(b)を用いて説明する。
図3(b)に示す結果表示装置91には、4つの7セグメント表示装置が設けられており、左から第1表示装置92、第2表示装置93、第3表示装置94、第4表示装置95となっている。パチンコ機50への電源供給が開始されると、結果表示装置91では、役物比率が七割を超えているか否かや、役物連続比率が六割を超えているか否かを第1表示装置92〜第4表示装置95を用いて報知される。結果表示装置91に表示される内容については、後述する。
【0037】
このパチンコ機の電気的構成は、
図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
なお、パチンコ機50には、サブ統合制御装置83に設けられたRAMの内容を保持するバックアップ電源が備えられていない構成となっている。
【0038】
電源基板85は、外部に設けられたAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、電源基板85に設けられた電源スイッチが操作されることでパチンコ機50を構成する各部位に電力を供給する。コンデンサ等から構成されたバックアップ電源生成回路によりバックアップ電源を生成する構成となっている。バックアップ電源は、AC電源からの電力供給中にコンデンサに電力を蓄え、停電時には主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力を供給する。これにより、パチンコ機50への電源供給が停止した後も、一定時間にわたり電源供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出させることとなった賞球の数の合計、パチンコ機50の遊技状態)を保持する構成となっている。
一方、本実施例の電源基板85が生成するバックアップ電源は、サブ統合制御装置83へ供給されないため、パチンコ機50への電源供給が停止した後は、サブ統合制御装置83のRAMに保持されている記憶はクリアされる。
【0039】
なお、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板85以外の他の装置に設けてもよい。また、電源基板85は、AC電源からの電力供給が停止している場合には、主制御装置80に対して停電信号を出力すると共に、AC電源からの電力供給がなされている場合には、主制御装置80に対して供給信号を出力する。
【0040】
本実施例では、RAMクリアスイッチ97を押した状態で電源を投入すると、RAMの領域のうちの一部を除いた領域がクリアとなると共に、RAMの初期設定が行われることになる。
なお、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数の合計のデータや、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった夫々の賞球の数のデータ、賞球の数の合計が60000個に到達した際の賞球の数の合計のうちの役物比率や役物連続比率のデータや、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった全ての賞球の総合計数のうちの役物比率や役物連続比率などのデータは、RAMクリアスイッチ97を押した状態で電源を投入してもクリアされることはない主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶される。
【0041】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31aの検出信号が入力される。
【0042】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10と普通図柄保留数表示装置8の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19及び普通図柄表示装置7の点灯を制御する。
【0043】
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(
図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0044】
図4に示すように、本実施例の主制御装置80のRAMに記憶された情報を消去するためにRAMクリアスイッチ97が設けられている。RAMクリアスイッチを払出制御装置81や電源基板85に設ける構成としてもよい。また、結果表示装置91は主制御装置80上に設けられ、主制御装置80からの信号によって制御される。
【0045】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0046】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0047】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0048】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成である。近年には、発射された遊技球を遊技機内部で回収し、再び発射装置により発射すると共に、ICカードなどの記憶媒体を用いて遊技者の持ち球数をデータとして管理する遊技機(封入式遊技機又は管理遊技機などと呼ばれる)が存在し、本実施例のパチンコ機50を封入式遊技機とする構成であってもよい。
【0049】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0050】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用、ランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
【0051】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
【0052】
図5は、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様を示すテーブルを示す。
パチンコ機50の遊技状態が低確率遊技状態である場合の大当り確率は1/300、高確率遊技状態である場合の大当り確率は1/30に設定されている。大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ突入する確率は、60%に設定されている。
【0053】
次に賞球数について説明する。第1始動口11、第2始動口12に遊技球が1個入球すると、3個の遊技球が賞球として払出されるように設定されている。また、普通入賞口である、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に遊技球が1個入球すると、10個の遊技球が賞球として払出されるように設定されている。また、各左入賞口の賞球は夫々異なっていてもよい。大入賞口14に遊技球が1個入球すると、15個の遊技球が賞球として払出される。また、第2始動口12の規定入賞数は10個、大入賞口14の規定入賞数は10個に設定されている。
【0054】
次に、普通図柄の当選確率について説明する。パチンコ機50の遊技状態が通常状態である場合の普通図柄の当選確率は1/6に設定されている。また、パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態である場合は普通図柄の当選確率は5/6に設定されている。パチンコ機50の遊技状態が通常状態である場合の普通電動役物の開放時間は、0.2秒を1回、開放延長状態では2秒を1回に設定されている。
【0055】
次に、大当り遊技の内容及び大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
第1特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は3種類存在する。一つは15ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。なお、確変回数は10000回、時短回数は10000回付与される。第1特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に15ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する確率は30%である。
もう一つは10ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。なお、確変回数は10000回、時短回数は10000回付与される。第1特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に10ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する確率は30%である。
また、もう一つは5ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。第1特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に5ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に開放延長状態へ移行する確率は40%である。
【0056】
次に、大当り遊技の内容及び大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
第2特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は3種類存在する。一つは15ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。なお、確変回数は10000回、時短回数は10000回付与される。第2特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に15ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する確率は30%である。
もう一つは10ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するとともに、開放延長状態にも移行する。なお、確変回数は10000回、時短回数は10000回付与される。第2特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に10ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に高確率遊技状態及び開放延長状態へ移行する確率は30%である。
また、もう一つは5ラウンドの大当り遊技で、当該大当り遊技の終了後に時短回数が100回付与される。第2特別図柄で大当り図柄が確定表示された場合に5ラウンド大当り遊技が実行され、当該大当り遊技終了後に開放延長状態へ移行する確率は40%である。
【0057】
主制御装置80が実行するメインルーチンを
図6に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0058】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0059】
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
【0060】
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3899」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3899」までの3900個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0061】
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3899」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3899」までの3900個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3900」「0」「1」・・・と更新されていく。
【0062】
なお、大当り決定用乱数が1巡(3900回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行う。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3900」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。通常確率遊技状態(確率変動機能の未作動時)で大当りと判定される値の数は13で、「775〜778」、「1775〜1778」、「2775〜2779」となる。また、高確率遊技状態(確率変動機能の作動時)で大当りと判定される値の数は13よりも大きい数となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0063】
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
【0064】
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0065】
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0066】
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0067】
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14)に遊技球の入賞があることが検知されたときには、該入賞が検知された入賞口に対して予め定められていた数の賞球を払い出させるために賞球データが含まれる信号を払出制御装置81に送信する処理を実行する。また、本実施例の主制御装置80は、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14)に遊技球の入賞があることが検知され、該入賞が検知された入賞口に対して予め定められていた数の賞球を払い出させることを決定した段階で、該入賞が検知された入賞口に対して予め定められていた数の賞球を主制御装置80のRAMの記憶領域に累積する構成となっている。当該構成に限定されることはなく、実際に賞球が払い出された際に、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積される構成であってもよい。
また、各出力処理(S60)では、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理も実行する。
【0068】
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間(例えば、60秒)内における入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に入球した遊技球の数が予め決定された規定数(例えば、10個)よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。
【0069】
ここで、不正監視処理(S65)について、
図7を用いて説明する。S80において、主制御装置80は、入賞頻度異常による不正が行われたか否かを判定する(S80)。なお、入賞頻度異常による不正とは、所定期間(例えば、60秒)内における普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33又は第4左入賞口34)に入球する遊技球が予め決定された規定数(例えば、10個)よりも多い場合のことである。肯定判定の場合には(S80:yes)、不正報知処理(S85)を行い、不正報知コマンド送信処理(S90)を行い、本処理を終了し、S70へ移行する。また、入賞頻度異常による不正が行われていないと判定された場合には(S80:no)、本処理を終了し、S70へ移行する。
【0070】
本実施例の不正監視処理(S65)における規定数は、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33及び第4左入賞口34に入球した遊技球の合算数である。これに限定されるものではなく、各入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)ごとに、予め定められた規定数を設ける構成であってもよい。
【0071】
図7に示す不正報知処理(S85)において、主制御装置80は払出制御装置81に入賞頻度が異常であることを示す不正コマンドを送信する。当該不正コマンドを受信した払出制御装置81は、異常表示装置96のLEDを点灯させる。
また、S90において、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に不正報知コマンドを送信する。当該不正報知コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面に、所定期間(例えば、60秒)内に左入賞口スイッチ31aにより検出された遊技球数が規定数(例えば、10個)を超えて、入賞頻度の異常な不正が行われた旨の警告表示を表示するとともに(
図16(b)を参照)、前枠52の枠側前装飾ランプ65によるエラー報知が行われる。
【0072】
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、
図6に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3899の3900通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3900である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0073】
S50の入賞確認処理は
図8に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
【0074】
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ(S110)、S115へと移行する。なお、S110では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第1保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6の画面に第1保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
【0075】
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)、又は既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
なお、第1保留記憶が満杯であるか否かにかからず、第1始動口11に遊技球が1個入球すると、賞球が3個払い出されることとなる(
図5を参照)。
【0076】
S115において、主制御装置80は、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
【0077】
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させ(S125)、本処理は終了となる。なお、S125では、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ、第2保留記憶に記憶された保留個数を示す保留個数コマンドが送信される。そして、サブ統合制御装置83が該保留個数コマンドを受信し、演出図柄表示装置6に第2保留記憶に対応する保留図柄を表示する。
【0078】
第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)、既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留記憶を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。
なお、第2保留記憶が満杯であるか否かにかからず、第2始動口12に遊技球が1個入球すると、賞球が3個払い出されることとなる(
図5を参照)。
【0079】
図9〜
図12を用いて、当否判定処理について説明する。
先ず
図9において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S150)。S150の判定が否定判断で(S150:no)、特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、
図10のS200に移行し、第2保留記憶(上記、
図8のS125による保留記憶)があるか否かを判断する(S200)。また、特別電動役物が作動中であると判定された場合には(S150:yes)、そのまま当否判定処理を終了(リターン)する。
【0080】
この保留記憶があれば(S200:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S205)、S220に進む。第2保留記憶がなければ(S200:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S210)。第1保留記憶があれば(S210:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S215)、S220に進む。また、第1保留記憶が無い場合には(S210:no)、特別遊技処理へ移行する。
なお、S205、S215において、保留記憶数がデクリメントされた際には、主制御装置80は、保留記憶数が減算されたことを示す旨のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する構成となっている。
【0081】
S220では保留記憶の中でも最も古いもの(但し第2保留記憶が存在する場合は、第1保留記憶の方が古い場合でも第2保留記憶を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S220:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S225)。否定判断であれば(S220:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S230)。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/300、高確率状態(確変)は1/30)となっている。そして、大当り後に高確率状態になる割合は60%と設定されている。
【0082】
S225またはS230の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S235)、大当りであれば(S235:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S240)。その後、変動パターン決定処理(S245)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S250)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0083】
S235において外れと判定された場合は(S235:no)、ハズレ図柄を決定し(S255)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S260)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行う(265)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
【0084】
S250又はS265に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、スーパーリーチハズレ(ハズレであるがスーパーリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータ、スーパーリーチで当りのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S270)、特別遊技処理を行う。なお、S270の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
主制御装置80から送信された変動開始コマンドを受信すると、サブ統合制御装置83は、受信した変動開始コマンドに含まれる大当りかハズレであるか、大当りの場合には通常大当り又は確変大当りかなどを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータを基づいて、演出パターンを決定し、決定した疑似演出を演出図柄表示装置6の画面にて表示する。当該疑似演出によって、大当りとなるか否かの抽選結果を報知することで、遊技者は大当りとなるか否かの抽選結果を知ることが可能となる。
【0085】
本実施例では、第1特別図柄及び第2特別図柄で確定表示される図柄に、小当り図柄は設けられていない。そのため、第1特別図柄、第2特別図柄で小当り図柄が確定表示されて小当り遊技が発生する構成とはなっていない。
【0086】
図9のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、
図11のS300に移行し、図柄変動時間(S245、又はS260の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定の場合には(S300:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。肯定判定の場合には(S300:yes)、確定図柄表示処理(S305)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
【0087】
図9のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、
図12のS350に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合は(S350:no)、特別遊技処理を行う。肯定判定(S350:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S355)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S360)。肯定判断された場合(S360:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S365)。確変フラグが1であれば(S365:yes)、S370にて確変フラグを0にし、S375に移行する。確変フラグが1でなければ(S365:no)、そのままS375に移行する。S375では、時短フラグが1か否かを判定する(S375)。時短フラグが1であれば(S375:yes)、S380にて時短フラグを0にし、S385に移行する。時短フラグが1でなければ(S375:no)、そのままS385に移行する。
【0088】
S385では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS390にて役物連続作動装置(特別電動役物を連続して作動させるための装置)を作動させ、S395にて大当り遊技開始処理を行う。大当り遊技開始処理(S395)では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、特別遊技処理を行う。条件装置は大当り遊技での役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
本実施例では、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当り図柄が確定表示されると、特別電動役物が作動して大入賞口ソレノイド14bが駆動し、大入賞口14の扉部材が開放し大入賞口14への遊技球の入球(カウントスイッチ14aが遊技球を検出)が可能となる。また、大当り遊技(特別遊技に相当)では特別電動役物が連続して作動することにより、大入賞口14が複数回開放される。
【0089】
S360で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S360:no)、確変フラグが1か否かを判定し(S400)、1であれば(S400:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S405)。確変回数が0であれば(S405:yes)、S410にて確変フラグを0にしてS415に進む。確変フラグが1でないとき(S400:no)又は確変回数が0ではないとき(S405:no)はそのままS415に移行する。
S415では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S415:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S420)。時短回数が0であれば(S420:yes)、S425にて時短フラグを0にしてS430に進む。時短フラグが1でないとき(S415:no)又は時短回数が0ではないとき(S420:no)はそのままS430に移行し、特別遊技処理へ移行する。
【0090】
S430では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信する。
なお、本実施例の場合、当否判定処理(S55)における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
【0091】
次に、
図13から
図15を用いて、特別遊技処理について説明する。
先ず、
図13において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S450)。肯定判定の場合には(S450:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S455)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S455:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S460)。インターバル中でもない場合は(S460:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S465)。これも否定判断の場合は(S465:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S470)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S470:yes)、大入賞口開放処理(S475)を行なって本処理を終了(リターン)する。なお、役物連続作動装置が作動中でない場合(S450:no)、又は大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S470:no)、そのまま特別遊技処理を終了(リターン)する。
【0092】
S455で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S455:yes)、
図14のS500に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。なお、大入賞口14に遊技球が1個入賞すると、15個の賞球が払い出されることになる。大入賞口14に10個入賞していない場合には(S500:no)、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する(S505)。本実施例では、5ラウンド、10ラウンド及び15ラウンドでの大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。肯定判定の場合には(S505:yes)、S510へ移行する。また、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S500:yes)、S510へ合流し、大入賞口閉鎖処理を行い(S510)、大当りインターバル処理(S515)を行って、特別遊技処理を終了(リターン)する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合(S505:no)には、そのままリターンとなる。
【0093】
図13のS460でインターバル中であると判定された場合は(S460:yes)、
図14のS520に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S520:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S525)。最終ラウンドであれば(S525:yes)、大当り終了演出処理(S530)を行い、特別遊技処理を終了(リターン)する。最終ラウンドでなければ(S525:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S535)を行い、特別遊技処理を終了(リターン)する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S520:no)には、そのままリターンとなる。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行う。
【0094】
図13のS465で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S465:yes)、
図15のS550に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(S550)。大当り終了演出時間が経過した場合には(S550:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S555)、条件装置の作動を停止する(S560)。そして、S250で取得した次回の遊技状態が高確率遊技状態に移行するか否かを判定する(S565)。確変に移行する場合(S565:yes)は、確変回数を設定し(S570)、確変フラグを1に設定し(S575)、S580に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S565:no)はそのままS580に移行する。なお、確変回数は10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの確変の継続を保証する。なお、S550において、大当り終了演出の時間を経過していないと判定された場合には(S550:no)、特別遊技処理を終了(リターン)する。
【0095】
S580では、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S580:yes)は、時短回数を設定し(S585)、時短フラグを1に設定し(S590)、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S595)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S597)して特別遊技処理を終了する。なお、S585で設定する時短回数は、通常大当りでは100回であるが、確変大当りにおいては10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの時短の継続を保証する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放延長機能をセットする。また、時短に移行しない場合(S580:no)はS595に直行する。
【0096】
図16を用いて、特別図柄の変動中に表示される演出表示態様の一例と、入賞頻度異常による不正が行われた場合に表示される警告表示の一例について説明する。
図16(a)に示すように、特別図柄の変動中には演出図柄表示装置6の中央に表示されている演出図柄1000が変動する。そして、不正監視処理(S25)において、所定期間(60秒)内において、予め決定された規定数(例えば、10個)を超えた遊技球を左入賞口スイッチ31aにより検出された場合に、主制御装置80からサブ統合制御装置83に不正報知コマンドが送信される。当該コマンドを受信すると、サブ統合制御装置83は演出図柄表示装置6の画面に、
図16(b)に示す警告表示を表示させると共に、前枠52の枠側装飾ランプ65によるエラー報知を行い、スピーカ66から「異常な入賞数を検出しました。」と音声によるエラー報知が行われるものとする。
また、主制御装置80は、払出制御装置81に入賞頻度が異常であることを示す不正コマンドを送信する。当該不正コマンドを受信した払出制御装置81は、異常表示装置96のLEDを点灯させる。
【0097】
図16(b)に示すように、演出図柄表示装置6の右下方には、演出図柄1000が変動している。また、演出図柄表示装置6の中央には、不正報知表示1001が表示される。不正報知表示1001には、「所定期間内に、異常な入賞数を検出しました。」と表示される。
図16(b)に示す警告表示及び前枠52の枠側装飾ランプ65によるエラー報知は、異常が発生してから5分後に終了する。なお、スピーカー66からエラー報知は異常が発生してから30秒後に終了する。
【0098】
次に、
図17から
図19を用いて、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に遊技球が入賞したことで、払い出されることとなる賞球の数のデータを累積し記憶する主制御装置80の記憶動作について説明する。
本実施例では、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に遊技球が入賞し、入賞した入賞口に対して予め定められていた数の賞球を払い出されることを決定した段階で、主制御装置80は、主制御装置80のRAMの記憶領域に払出されることとなる賞球の数のデータを累積し記憶する。なお、累積された賞球の数の合計6000個を1セットとする。
主制御装置80は、累積し記憶された賞球の数の合計が6000個に達するまでに、第1始動口11に遊技球が入賞すること払い出されることとなった賞球の数のデータと、第2始動口12に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータと、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータと、大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータと、を各々主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶する。
【0099】
主制御装置80は、主制御装置80のRAMの記憶領域に1セットから10セットまでの第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計のデータを累積し記憶する。
また、主制御装置80は、主制御装置80のRAMの記憶領域に1セットから10セットまでの第1始動口11に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータ、1セットから10セットまでの第2始動口12に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータ、1セットから10セットまでの普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータ、1セットから10セットまでの大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータを累積し記憶する。
【0100】
主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)が10セット分累積し記憶されると、主制御装置80は、10セット分の賞球の数の合計(60000個)のうちの役物(普通電動役物、又は特別電動役物)の作動によって払い出されることとなった賞球の数の割合である役物比率と、役物(特別電動役物)が連続して作動することで払い出されることとなった賞球の数の割合である役物連続比率とを夫々演算する。
【0101】
主制御装置80のRAMには、1セットから10セットにわたる賞球の数の合計(60000個)を、複数回(本実施例では、2回)分合計した120000個分の賞球の数の合計のデータを記憶させることができる記憶領域が形成されている。よって、主制御装置80のRAMには、1回分の1セットから10セットにわたる賞球の数の合計(60000個)のデータを2回分累積させることができる。前記複数回は、2回に限らず、3回、4回又は5回であってもよい。
【0102】
本実施例のパチンコ機50では、前枠52が開放している状態で、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞すると、該入賞した入賞口に設定された賞球の数のデータを、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶する構成となっているが、これに限定されず、前枠52の開放している状態で、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞したとしても、該入賞した入賞口に設定された賞球の数を累積しない構成であってもよい。
【0103】
図17を用いて、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなる賞球の数のデータが、主制御装置80のRAMの賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶される記憶動作について説明する。なお、
図17では、賞球の数のデータが記憶されている領域と記憶されていない領域とを区別し易いように、既に賞球の数のデータが記憶されている領域は実線で表示して、まだ賞球の数のデータが記憶されていない領域は点線で表示するようにしている。
【0104】
主制御装置80のRAMの賞球の数の合計を累積し記憶する1セット目の記憶領域に(
図17(a)を参照)、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなる賞球の数のデータが記憶されていく。
第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に入賞することで、払い出されることとなった賞球の数のデータが主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されていき、累積された賞球の数の合計のデータが3000個に到達する(
図17(b)を参照)。
【0105】
さらに、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータが、主制御装置80のRAMの賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶されていき、1セット分(6000個)に到達する(
図17(c)を参照)。その後、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に遊技球が入賞していくと、払い出される賞球の数のデータは、主制御装置80のRAMの賞球の数の合計が記憶される2セット目の記憶領域に累積し記憶されていく(
図17(c)を参照)。
【0106】
図18を用いて、役物比率、役物連続比率の求め方について説明する。なお、主制御装置80のRAMの記憶領域には、10セット分の普通入賞口の賞球の数、第1始動口11の賞球の数、第2始動口12の賞球の数、大入賞口14の賞球の数、賞球の数の合計(60000個)のデータを、2回分(120000個)記憶されているものとして説明していく。
図18では、左方から1セット、2セット、3セット・・・・・8セット、9セット、10セットと表示されている。
図18の左方に、普通入賞口の賞球の数、第1始動口11の賞球の数、第2始動口12の賞球の数、大入賞口14の賞球の数、賞球の数の合計を表示している。これらは、主制御装置80のRAMの普通入賞口の記憶領域に記憶されている賞球の数、第1始動口11の記憶領域に記憶されている賞球の数と、第2始動口12の記憶領域に記憶されている賞球の数と、大入賞口14の記憶領域とに記憶されている賞球の数と、を夫々示している。
図18では、賞球の数の合計が記憶される主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、又は大入賞口14に遊技球が入賞することで払い出されることとなった賞球の数1セットあたり6000個が記憶されている。
図18の右方には、1セットから10セットまでの合計と、主制御装置80のRAMに記憶されている賞球の数の総合計(10セットを2回分)を示している。本図例では4セットから7セットの普通入賞口の賞球の数、第1始動口11の賞球の数、第2始動口12の賞球の数、大入賞口14の賞球の数、賞球の数の合計の表示は省略している。
【0107】
例えば、現在、主制御装置80のRAMに形成されている賞球の数の合計が記憶される1セット目の記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数(5995個)が累積されている場合において、普通入賞口に1個の遊技球が入賞することで10個の賞球が払い出されることとなると、主制御装置80のRAMの1セット目の賞球の数の合計が記憶される記憶領域に5個の賞球のデータが累積されて6000個に到達する。そして、残りの5個の賞球のデータは、主制御装置80のRAMの2セット目の賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶される。
【0108】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている1セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、1セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「1600」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「800」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「600」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「3000」個となっている。
【0109】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている2セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、2セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「3300」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「1650」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「300」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「750」個となっている。
【0110】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている3セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、3セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「540」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「300」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「660」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「4500」個となっている。
【0111】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている8セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、8セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「60」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「30」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「660」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「5250」個となっている。
【0112】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている9セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、9セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「1600」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「800」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「450」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「3150」個となっている。
【0113】
主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている10セット目の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(6000個)のデータの内訳について説明する。
図18では、例えば、10セット目の賞球の数の合計(6000個)のうち、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が6000個に達するまでに、主制御装置80のRAMの普通入賞口の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「2900」個、第1始動口11の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「1450」個、第2始動口12の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「300」個、大入賞口14の賞球の数が記憶される記憶領域に記憶された賞球の数は「1350」となっている。
【0114】
次に、1セットから10セットにわたり累積した60000個の賞球の数の合計のうちの内訳について説明する。
図18では、例えば、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(60000個)のうち、60000個に到達するまでに主制御装置80のRAMの記憶領域に累積された普通入賞口への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「12400」個、第1始動口11への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「6600」個、第2始動口12への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「6000」個、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「35000」個となっている。
【0115】
ここで、
図18で示した数値データを用いて、役物(特別電動役物)が連続して作動したことによって払い出されることとなった賞球の数(大入賞口14への入賞により払い出されることになった賞球数)÷10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計にて役物連続比率を算出する。
具体的には、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数(35000個)÷10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(60000個)は、約58.3%である。
【0116】
次に、
図18で示した数値データを用いて、役物(普通電動役物、特別電動役物)の作動によって払い出されることとなった(第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数)÷10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計にて役物比率を算出する。
具体的には、第2始動口12及び大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数(6000個+35000個)÷10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(60000個)は、約68.3%である。
【0117】
主制御装置80のRAMに記憶されている賞の球の総合計(10セットを2回分)の内訳について説明する。
図18では、例えば、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(60000個)が、2回分(120000個)が累積されている。
図18では、例えば、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の総合計(120000個)のうち、120000個に到達するまでに主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶された普通入賞口への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「27700」個、第1始動口11への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「13800」個、第2始動口12への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「10500」個、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数は「68000」個となっている。
【0118】
図18に示した数値データを用いて、主制御装置80のRAMに記憶されている賞球の数の総合計(120000個)のうちの役物比率及び役物連続比率について説明する。
役物(特別電動役物)が連続して作動したことによって払出されることとなった賞球の数(大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数)÷第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の総合計にて役物連続比率を算出する。
具体的には、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数(68000個)÷第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の総合計(120000個)は、約56.7%である。
【0119】
図18に示した数値データを用いて、役物(普通電動役物、特別電動役物)の作動により獲得できた賞球の数(第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることになった賞球の数)÷第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の総合計にて役物連続比率を算出する。
具体的には、第2始動口12、大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球の数(78500個)÷第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の総合計(120000個)は、約65.4%である。
【0120】
本実施例では、例えば、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が40000個の状態で、パチンコ機50の電源が遮断されたとしても、既に払い出されることとなった40000個の賞球の数の合計は記憶されており、当該賞球の数の合計はクリアとはならず、その後、パチンコ機50の電源が投入され、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数が累積され、賞球の数の合計が60000個に到達した場合に、主制御装置80により、当該60000個のうちの役物比率、役物連続比率の算出が行われる。そして、結果表示装置91にて役物比率が7割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否かを表示する。
【0121】
図19を用いて、結果表示装置91に表示される内容について説明する。結果表示装置91に表示される内容は、
図19に示す表示順(1)から(4)に従い変更されていく。
【0122】
パチンコ機50の電源が投入されると、先ず始めに、
図19に示す表示順(1)に示す内容が表示されることになる。ここで、表示順(1)で表示される内容について説明する。表示順(1)では、結果表示装置91の第1表示装置92に「y」、第2表示装置93に「6.」と表示される。第1表示装置92に「y」、第2表示装置93に「6.」と表示することで、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計のうちの役物連続比率の結果を示すものであること報知する。また、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」と表示される。これは、役物連続比率60%の「60」のことを示している。
【0123】
本実施例では、第1表示装置92及び第2表示装置93により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が60000個に到達したか否かを報知する。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が60000個に到達するまでは、第1表示装置92に表示される「y」と第2表示装置93に表示される「6」を点滅表示させ、賞球の数の合計が60000個に到達すると、第1表示装置92に「y」と第2表示装置93に「6」が表示させたままとする。
【0124】
また、第3表示装置94及び第4表示装置95により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)のうちの役物連続比率が60%を超えたか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が60000個に到達し、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物連続比率が60%を超えていない場合には、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」は表示させたままとする。
しかし、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が60000個に到達し、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物連続比率が60%を超えた場合には、第3表示装置94に表示される「6」及び第4表示装置95に表示される「0」を点滅表示させる。
例えば、
図18で示した数値データから算出した10セット分の普通入賞口の賞球の数、第1始動口11の賞球の数、第2始動口12の賞球の数、大入賞口14の賞球の数、賞球の数の合計(60000個)のうちの役物連続比率は約58.3%であり、60%を超えていないため、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」は表示させたままとなる。
【0125】
図19に示す表示順(1)で、第1表示装置92、第2表示装置93、第3表示装置94、第4表示装置95が表示されることで、第1表示装置92及び第2表示装置93が点滅表示中であれば、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が、60000個に到達していないことが分かり、表示されたままであれば60000個に到達したことを把握することが出来る。また、第1表示装置92に「y」及び第2表示装置93に「6.」が表示されたままの状態で、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」が点滅表示されていれば、役物連続比率が60%を超えたことを把握でき、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」が表示されたままであれば、役物連続比率が60%を超えていないことを把握することができる。
【0126】
図19に示す表示順(1)に示す内容が第1表示装置92、第2表示装置93、第3表示装置94、第4表示装置95に表示され、所定時間(例えば、1分間)を経過すると、
図19に示す表示順(2)に示す内容が第1表示装置92、第2表示装置93、第3表示装置94、第4表示装置95に表示される。
【0127】
表示順(2)では、結果表示装置91の第1表示装置92に「y」、第2表示装置93に「7.」が表示される。また、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」が表示される。第1表示装置92に「y」、第2表示装置93に「7.」と表示することで、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計のうちの役物比率の結果を示すものであることを報知する。次に、第3表示装置94に表示される「7」と第4表示装置95に表示される「0」は、役物比率70%の「70」を示す。
【0128】
本実施例では、第1表示装置92及び第2表示装置93により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が60000個に到達したか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が60000個に到達するまでは、第1表示装置92に表示される「y」と第2表示装置93に表示される「7.」を点滅表示させ、賞球の数の合計が60000個に到達すると、第1表示装置92に「y」と第2表示装置93に「7.」を表示させたままとする。
【0129】
また、第3表示装置94及び第4表示装置95により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)のうちの役物比率が70%を超えたか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計が60000個に到達し、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物比率が算出され、役物連続比率が70%を超えていない場合には、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」を表示させたままである。
しかし、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶された10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が60000個に到達し、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物連続比率が60%を超えた場合には、第3表示装置94に表示される「7」及び第4表示装置95に表示される「0」は、点滅表示されることになる。
例えば、
図18で示した数値データから算出した10セット分の普通入賞口の賞球の数、第1始動口11の賞球の数、第2始動口12の賞球の数、大入賞口14の賞球の数、賞球の数の合計(60000個)のうちの役物比率は約68.3%であり、70%を超えていないため、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」は表示させたままとなる。
【0130】
図19に示す表示順(2)で、第1表示装置92、第2表示装置93、第3表示装置94、第4表示装置95が表示されることで、第1表示装置92に「y」及び第2表示装置93に「7.」が点滅表示中であれば、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が、60000個に到達していないことが分かり、第1表示装置92に「y」及び第2表示装置93に「7.」が表示されたままであれば60000個に到達したことを把握することが出来る。また、第1表示装置92及び第2表示装置93が表示されたままの状態で、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」が点滅表示されていれば、役物比率が70%を超えたことを把握でき、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95「0」が表示されたままであれば、役物比率が70%を超えていないことを把握することができる。
【0131】
結果表示装置91に、
図19の表示順(2)に従い10セット分の賞球の数の合計(60000個)のうちの役物比率を示す内容などが表示され、所定時間(例えば、1分間)を経過すると、
図19の表示順(3)で示す内容へ変更される。
【0132】
表示順(3)では、結果表示装置91の第1表示装置92に「A」、第2表示装置93に「6.」と表示される。第1表示装置92に「A」、第2表示装置93に「6.」と表示することで、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった全ての賞球の数の合計のうちの役物連続比率の結果を示すものであること報知する。
また、第3表示装置94に表示された「6」及び第4表示装置95に表示された「0」は、役物連続比率60%の「60」を示す。
【0133】
本実施例では、第1表示装置92及び第2表示装置93により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)が2回分記憶されているか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)が2回分記憶されるまでは、第1表示装置92に表示される「A」と第2表示装置93に表示される「6.」が点滅表示され、賞球の数の合計が120000個に到達すると、第1表示装置92に「A」と第2表示装置93に「6.」が表示されたままとなる。
【0134】
また、第3表示装置94及び第4表示装置95により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計(60000個)の2回分(120000個)のうちの役物連続比率が60%を超えたか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が120000個に到達したが、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物連続比率が60%を超えていない場合には、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」は表示されたままである。
しかし、主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数が記憶され、累積された賞球の数の合計が120000個に到達した場合には、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物連続比率が60%を超えた場合には、第3表示装置94に表示される「6」及び第4表示装置95に表示される「0」は、点滅表示されることになる。
例えば、
図18で示した数値データから算出した主制御装置80のRAMに記憶されている賞球の数の総合計(120000個)のうちの役物連続比率は約56.7%であり、60%を超えていないため、第3表示装置94に「6」及び第4表示装置95に「0」は表示されたままとなる。
【0135】
結果表示装置91に、
図19の表示順(3)に示す内容などが表示され、所定時間(例えば、1分間)を経過すると、
図19の表示順(4)で示す内容へ変更される。
【0136】
表示順(4)では、結果表示装置91の第1表示装置92に「A」、第2表示装置93に「7.」と表示される。第1表示装置92に「A」、第2表示装置93に「7.」と表示することで、主制御装置80のRAMの記憶領域に記憶されている第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった全ての賞球の数の合計のうちの役物比率の結果を示すものであることを報知する
また、第3表示装置94に表示された「7」及び第4表示装置95に表示された「0」は、役物比率70%の「70」を示す。
【0137】
本実施例では、第1表示装置92及び第2表示装置93により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)が2回分記憶されたか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)が2回分累積されるまでは、第1表示装置92に表示される「A」と第2表示装置93に表示される「7.」が点滅表示され、賞球の数の合計が120000個に到達すると、第1表示装置92に「A」と第2表示装置93に「7.」が表示されたままとなる。
【0138】
また、第3表示装置94及び第4表示装置95により、10セット分の第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計(60000個)が2回分(120000個)のうちの役物比率が70%を超えたか否かを報知することができる。
具体的には、主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数の合計が120000個に到達したが、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物連続比率が算出され、役物比率が70%を超えていない場合には、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」が表示されたままである。
しかし、主制御装置80のRAMの記憶領域に、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出させる賞球の数が累積され、累積された賞球の数の合計が120000個に到達した場合には、主制御装置80により当該賞球の数の合計のうちの役物比率が算出され、役物比率が70%を超えた場合には、第3表示装置94に表示される「7」及び第4表示装置95に表示される「0」が点滅表示されることになる。
例えば、
図18で示した数値データから算出した主制御装置80のRAMに記憶されている賞球の数の総合計(120000個)のうちの役物比率は約65.4%であり、70%を超えていないため、第3表示装置94に「7」及び第4表示装置95に「0」は表示されたままとなる。
【0139】
主制御装置80により演算された役物連続比率が60%を超えると、結果表示装置91に設けられた第3表示装置94に表示された「6」及び第4表示装置95に表示された「0」が点滅し、主制御装置80により演算された役物比率が70%を超えると、結果表示装置91に設けられた第3表示装置94に表示された「7」及び第4表示装置95に表示された「0」が点滅することで、遊技店を監視する第三者は遊技店で遊技釘の角度が不正に変更されたことを容易に判別することができる。
しかし、役物連続比率が60%、役物比率が70%を超えないように、例えば、遊技店の店員が手で掴んだ遊技球を普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に入賞させて、普通入賞口への入賞による賞球の数を増加させることで、意図的に役物連続比率や役物比率の割合を低下させるといったことが可能となってしまう。
【0140】
本実施例のパチンコ機50において、仮に、遊技店の店員が手で掴んだ遊技球を普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に入賞させる行為が行われても、所定期間(60秒)内において、予め決定された規定数(例えば、10個)を超えた遊技球を左入賞口スイッチ31aにより検出された場合には、主制御装置80により入賞頻度異常による不正が行われたと判定されることになる。
【0141】
そこで、実施例1の主制御装置80は、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなる賞球の数を累積していくなかで、上述した入賞頻度異常による不正が行われたと判定した場合には(入賞頻度異常エラーを検知した場合)、後述する記憶動作を行う構成となっている(
図20を参照)。なお、
図20では、賞球の数のデータが記憶されている領域と賞球の数のデータが記憶されていない領域とが区別し易いように、既に賞球の数のデータが記憶されている領域は実線で示し、まだ賞球の数のデータが記憶されていない領域は点線で示すようにしている。
【0142】
例えば、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数のデータが、主制御装置80のRAMに2セット(6000個)目の半分(3000個)まで記憶されているものとする(
図20を参照)。ここで、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数が10セット分累積される前に、仮に主制御装置80は入賞頻度異常の不正が行われたと判定されると(入賞頻度異常エラーを検知すると)、既に主制御装置80のRAMの記憶領域に累積されている2セット(6000個)目の半分(3000個)の賞球の数のデータをクリアにし、2セット目よりも前に主制御装置80のRAMの記憶領域に累積されている1セット目の賞球の数(6000個)はクリアしない(
図20を参照)。
その後、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)大入賞口14に入賞した場合には、入賞した入賞口に設定された賞球の数のデータを、2セット目の主制御装置80のRAMの賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶し直す(
図20を参照)。
【0143】
実施例1のパチンコ機50によれば、例えば、遊技店を取り締まる第三者は、パチンコ機の遊技領域3に設けられた遊技釘4が植設された状態を1本1本検査していく方法よりも、結果表示装置91に表示された演算結果(役物比率が七割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否か)を確認すれば、遊技店で遊技釘の角度を不正に変更しているか否かを判別することが容易に行える。
なお、遊技店の店員が手で遊技球を普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に入球させて、役物比率、役物連続比率を下げる行為が行われてしまうと、遊技店で遊技釘の角度を不正に変更しているか否かの判別を行うことができなくなってしまう。
しかし、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなる賞球の数が1セット分(6000個)に達するまでに累積された第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口、又は大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数が10セット分に達するまでに、不正監視処理(S65)において、主制御装置80は所定期間(例えば、1分間)に普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に遊技球が10個以上入球して入賞頻度異常による不正が行われたと判定すると、1セット分(6000個)に達していない賞球の数の合計のデータをクリアにし、当該1セットよりも前に累積されている賞球の数の合計のデータはクリアしない構成としたことで、完全に遊技店の店員が遊技球を掴んで普通入賞口に入球させることで役物比率、役物連続比率を下げる行為を防止することができなくても、当該行為を行うために手間をかけさせることで、そのような行為の発生を抑制することができる。
【0144】
実施例1では、例えば、主制御装置80のRAMには、2セット目(6000個)の半分である3000個の賞球の数のデータが累積されている状態で(
図20を参照)、主制御装置80は入賞頻度異常による不正が行われたと判定した場合(入賞頻度異常エラーを検知した場合)には、主制御装置80のRAMに累積されている2セット目の賞球の数の合計のデータがクリアされ、2セット目より前に主制御装置80のRAMの記憶領域に累積されている賞球の数のデータはクリアされない構成となっていたが(
図20を参照)、これに限定されるものではない。
例えば、不正監視処理(S65)にて判定される所定期間(例えば、1分間)までに普通入賞口に入賞して払い出されることとなった賞球の数のデータを、主制御装置80のRAMの賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶しない構成でもよい。
【0145】
ここで、実施例1の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係ついて説明する。
本発明の「遊技釘」が遊技釘4に相当し、「不変入賞口」が普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11に相当し、「大入賞口」が大入賞口14に相当し、「累積手段」、「少累積手段」、「総累積手段」が主制御装置80に相当し、「N回数」が10セットに相当し、「役物比率」が役物比率に相当し、「役物連続比率」が役物連続比率に相当し、「表示手段」が結果表示装置91に相当し、「検出手段」が、左入賞口スイッチ31aに相当し、「不正判定手段」が、不正監視処理(S65)に相当する。
[実施例2]
【0146】
実施例2について、
図21を用いて説明する。実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明する。
【0147】
実施例1では、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積された賞球の数の合計が、1セット分(6000個)に達する前に、入賞頻度異常による不正が行われたと判定した場合には、1セット分(6000個)に達する前の累積された賞球の数のデータをクリアにし、当該1セットよりも前に累積された賞球の数の合計のデータはクリアせず(
図20を参照)、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなる賞球の数のデータをクリアにした当該1セット分の賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶し直す構成となっていた(
図20を参照)。
実施例2では、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積されている賞球の数の1セット分の合計(6000個)が10セット分に達する前に、入賞頻度異常による不正が行われたと判定された場合には、入賞頻度異常による不正が行われた際の所定のセット目(例えば、2セット目)の累積された賞球の数、及び当該2セット目よりも前に累積された1セット目の賞球の数(6000個)のデータをクリアする(
図21を参照)。
その後、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出される賞球の数のデータを主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し直す構成となっている(
図21を参照)。
【0148】
実施例2では、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなる賞球の数を累積していくなかで、不正監視処理(S65)にて、所定期間(例えば、1分間)に普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に遊技球が10球入球して、入賞頻度異常による不正が行われたと判定した場合には(入賞頻度異常エラーを検知した場合)、主制御装置80は、後述する記憶動作を行う(
図21を参照)。
なお、
図21では、賞球の数のデータが記憶されている領域と賞球の数のデータが記憶されていない領域を区別し易いように、既に賞球の数のデータが記憶されている領域は実線で示し、まだ賞球の数のデータが記憶されていない領域は点線で示すようにしている。
【0149】
例えば、主制御装置80のRAMに第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数の合計のデータが、1セット(6000個)目、及び2セット(6000個)目の半分である3000個まで記憶されているものとする(
図21を参照)。
そして、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口、又は大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数を10セット分累積する前に、入賞頻度異常による不正が行われたと判定されると(入賞頻度異常エラーを検知すると)、入賞頻度異常による不正が行われたと判定された際に2セット目に累積されていた3000個の賞球の数のデータと、2セット目よりも前に累積されていた1セット目の賞球の数(6000個)のデータがクリアされる(
図21を参照)。
その後、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなる賞球の数のデータを、主制御装置80のRAMの1セット目の記憶領域に累積し記憶し直していく(
図21を参照)。
【0150】
実施例2のパチンコ機50によれば、例えば、遊技店を取り締まる第三者は、パチンコ機の遊技領域3に設けられた遊技釘4が植設された状態を1本1本検査していく方法よりも、結果表示装置91に表示された演算結果(役物比率が七割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否か)を見れば、遊技店が遊技釘の角度を不正に変更しているか否かを判別することが容易に行える。
なお、遊技店の店員が手で遊技球を普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に入球させて、役物比率、役物連続比率を下げる行為が行われてしまうと、遊技店で遊技釘の角度を不正に変更しているか否かの判別を行うことができなくなってしまう。
しかし、第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞することで払い出されることとなった賞球の数が6000個に到達するまでに累積された第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口、又は大入賞口14に入賞することで払出されることとなった賞球の数を10セット分累積するまでに、不正監視処理(S65)において、主制御装置80は所定期間(例えば、1分間)に普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に遊技球が10個以上入球して入賞頻度異常による不正が行われたと判定すると、入賞頻度異常による不正が行われた際の主制御装置80のRAMの記憶領域に累積されていた所定のセット目(
図21では、2セット目)の賞球の数のデータ、及び当該所定のセット目(
図21では、2セット目)よりも前のセット目(
図21では1セット目)に累積されていた賞球の数のデータをクリアにし、クリア後に第1始動口11、第2始動口12、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、大入賞口14に入賞して払い出されることとなった賞球の数のデータを主制御装置80のRAMの1セット目の賞球の数の合計が記憶される記憶領域に累積し記憶する構成としたことで、完全に遊技店の店員が遊技球を掴んで普通入賞口に入球させることで役物比率、役物連続比率を下げる行為を防止することができなくても、当該行為を行うために手間をかけさせることで、そのような行為の発生を抑制することができる。
【0151】
ここで、実施例2の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係ついて説明する。
本発明の「遊技釘」が遊技釘4に相当し、「不変入賞口」が普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11に相当し、「大入賞口」が大入賞口14に相当し、「少累積手段」、「総累積手段」が主制御装置80に相当し、「N回数」が10セットに相当し、「役物比率」が役物比率に相当し、「役物連続比率」が役物連続比率に相当し、「表示手段」が結果表示装置91に相当し、「検出手段」が、左入賞口スイッチ31aに相当し、「不正判定手段」が、不正監視処理(S65)に相当する。
【0152】
本実施例では、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14に入賞により払い出されることとなる賞球の数の合計が60000個に達する毎に、主制御装置80は役物比率、役物連続比率を演算する構成となっているが、これに限らず、例えば、総発射数、総アウト数、特別図柄の総変動回数にて長時間(10時間)の遊技が行われたことを判断し、役物比率、役物連続比率を演算する構成も考えられる。
【0153】
本実施例では、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14に入賞により払い出されることとなった賞球の数の合計が60000個に達する毎に、役物比率、役物連続比率を算出する構成となっているが、これに限定されない。例えば、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14に入賞した累積個数が所定の個数に達する毎に、役物比率、役物連続比率を算出する構成でもよい。
【0154】
実施例1及び実施例2の主制御装置80は、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶された賞球の数の合計が60000個に達していない場合に、入賞頻度異常エラーを検知すると、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶された賞球の数の合計のデータをクリアにする構成となっているが、これに限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
例えば、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶された賞球の数の合計が60000個に達していないときであって、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14に入賞して払い出されることとなる場合に、エラーを検知すると、不正行為が行われたか否かを判断して、不正行為ではないと判断した場合には賞球の数を累積して記憶し、そうでない場合には賞球の数を累積し記憶しない構成であってもよい。
また、主制御装置80のRAMに累積し記憶されている賞球の数の合計が60000個に達していない場合に、エラーを検知しても、それまでの賞球の数のデータを主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶させ、その後不正行為が行われたか否かを判断し、不正行為ではないと判断した場合には累積し記憶した賞球の数の合計のデータはそのままとするが、そうでない場合には記憶した賞球の数の合計から不正行為で払い出させることとなった賞球の数を差し引く構成としてもよい。
【0155】
実施例1及び実施例2では、
図19に示す表示順にしたがい、結果表示装置91に表示されてから所定期間(例えば、1分間)を経過するとごとに、役物連続比率が六割を超えているか否か、役物比率が七割を超えているか否かを変更して表示する構成となっているが、これに限定されない。
例えば、役物比率が七割を超えているか否か及び役物連続比率が六割を超えているか否かを同時に結果表示装置91に表示される構成でもよい。第1表示装置92及び第2表示装置93では役物比率が七割を超えているか否かを表示し、第3表示装置94及び第4表示装置95では役物連続比率が六割を超えているか否かを表示する構成でもよい。また、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶されている全ての賞球の数の合計のうちの役物比率が七割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否かを表示する場合も同様な構成であってもよい。
累積し記憶された賞球の数の合計が60000個に到達した際の役物比率、役物連続比率を%などで表示する構成でもよい。また、主制御装置80のRAMの記憶領域に累積し記憶されている全ての賞球の数の合計のうちの役物比率、役物連続比率を表示する場合も同様の構成としてもよい。
【0156】
結果表示装置91では役物比率、役物連続比率は%で表したものとなっているが、これに限定されるものではなく、小数点で表した役物比率、役物連続比率で表す構成でもよい。
【0157】
本実施例では、役物比率が七割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否かを主制御装置80に設けた結果表示装置91に表示する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、主制御装置80に設けた結果表示装置91に表示するだけでなく、演出図柄表示装置6にも役物比率が七割を超えているか否か、役物連続比率が六割を超えているか否かを表示する構成も考えられる。また、演出図柄表示装置6には役物比率、役物連続比率を表示する構成も考えられる。
【0158】
結果表示装置91に表示される表示態様、表示パターンは、
図19を用いて説明したものとは異なる構成でもよい。
例えば、役物比率が70%、役物連続比率60%を超えた場合と超えていない場合とでは、第3表示装置94及び第4表示装置95で表示される色彩が異なる構成でもよい。
また、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14に入賞により払い出されることとなる賞球の数の合計が60000個に達したか否かによって、第1表示装置92及び第2表示装置93に表示される色彩が異なる構成でもよい。
【0159】
実施例1及び実施例2の主制御装置80は、不正監視処理(S65)にて、所定期間における普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)への入賞数が予め定めた規定数を超えた場合に入賞頻度異常による不正が行われたと判断し、演出図柄表示装置6にて入賞頻度異常であることを遊技者に報知する構成となっている。この構成に限定されるものではなく、例えば、主制御装置80は、左入賞口スイッチ31aにより一定時間以上の遊技球の入球を検出したこと、つまり、球詰まりであると判断した場合には、演出図柄表示装置6にて球詰まりであることを示すエラーを遊技者に報知する構成でもよい。
【0160】
実施例1及び実施例2では、不正監視処理(S65)にて不正を状態であると判断すると、演出図柄表示装置6や、異常表示装置96にて不正行為が行われたことが報知されるが、結果表示装置91では不正行為が行われたことは報知されない構成となっている。これに限定されることはなく、結果表示装置91で不正行為が行われたことを報知する構成でもよい。
また、実施例1及び実施例2の主制御装置80が、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14への入賞により払い出させることとなった賞球の数の合計のデータをクリアにして、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)、第1始動口11、第2始動口12又は大入賞口14への入賞により払い出されることとなった賞球を累積し、再度賞球の数の合計を記憶する場合には、結果表示装置91にて賞球の数の合計のデータをクリアされたことを報知する構成でもよい。その場合、賞球の数の合計のデータをクリアされる前と賞球の数の合計のデータをクリアされた後では、結果表示装置91にて表示される表示態様(色彩など)や、表示パターン(点滅するか否かなど)が異なる構成とすることが考えられる。