特許第6739085号(P6739085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クリーン・テクノロジー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6739085-粉塵含有気体処理装置 図000002
  • 特許6739085-粉塵含有気体処理装置 図000003
  • 特許6739085-粉塵含有気体処理装置 図000004
  • 特許6739085-粉塵含有気体処理装置 図000005
  • 特許6739085-粉塵含有気体処理装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6739085
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】粉塵含有気体処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 47/06 20060101AFI20200730BHJP
   B01D 47/00 20060101ALI20200730BHJP
   A46B 13/02 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   B01D47/06 B
   B01D47/00 Z
   A46B13/02
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-559513(P2019-559513)
(86)(22)【出願日】2018年11月20日
(86)【国際出願番号】JP2018042775
(87)【国際公開番号】WO2019116836
(87)【国際公開日】20190620
【審査請求日】2020年4月22日
(31)【優先権主張番号】特願2017-237046(P2017-237046)
(32)【優先日】2017年12月11日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501274584
【氏名又は名称】クリーン・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】淡路 敏夫
【審査官】 小川 慶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−67740(JP,A)
【文献】 実公昭52−35953(JP,Y1)
【文献】 実開昭49−148584(JP,U)
【文献】 実開平4−33922(JP,U)
【文献】 特表2014−501606(JP,A)
【文献】 特開平9−192447(JP,A)
【文献】 特開昭53−113271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 47/00−47/18
B01D 53/18
B01D 53/34−53/85
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉塵を含有する気体から粉塵を除去する粉塵含有気体処理装置において、粉塵を含有する気体を導入し、該気体から粉塵を除去する筒状の処理室と、該処理室内に配置され、気体に含有されている粉塵を捕集する、支持体に毛を植設したブラシからなる捕集体と、処理室に配設した液体の散布機構と、処理室内を流下した液体の貯留部と、捕集体を回転させる回転駆動機構と、処理室に粉塵を含有する気体を導入する気体導入部と、処理室から粉塵を除去した気体を排出する気体排出部と、気体から除去した粉塵を含む液体を排出する液体排出部とを備えてなり、前記液体の散布機構を処理室の中間位置に配設し、それより上方位置のブラシからなる捕集体の毛を疎水性の材料で構成したことを特徴とする粉塵含有気体処理装置。
【請求項2】
粉塵を含有する気体から粉塵を除去する粉塵含有気体処理装置において、粉塵を含有する気体を導入し、該気体から粉塵を除去する筒状の処理室と、該処理室内に配置され、気体に含有されている粉塵を捕集する、支持体に毛を植設したブラシからなる捕集体と、処理室に配設した液体の散布機構と、処理室内を流下した液体の貯留部と、捕集体を回転させる回転駆動機構と、処理室に粉塵を含有する気体を導入する気体導入部と、処理室から粉塵を除去した気体を排出する気体排出部と、気体から除去した粉塵を含む液体を排出する液体排出部とを備えてなり、前記気体導入部及び気体排出部を、処理室の上下方向に切り替え可能にする切替機構を配設したことを特徴とする粉塵含有気体処理装置。
【請求項3】
前記液体の貯留部の内底面より上方位置に液体排出部を、それより上方位置に気体導入部及び気体排出部を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項4】
前記液体の散布機構より下方位置のブラシからなる捕集体の毛を親水性の材料で構成したことを特徴とする請求項1に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項5】
前記液体の貯留部に、撹拌体を備え、該撹拌体を回転させる回転駆動機構を備えてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項6】
前記処理室を上下に区分して設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項7】
前記液体の貯留部及び液体排出部を、複数の粉塵含有気体処理装置で共用するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項8】
前記液体の貯留部に回収した液体を、液体の散布機構に循環させるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項9】
前記捕集体のブラシを、螺旋ブラシで構成したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記載の粉塵含有気体処理装置。
【請求項10】
前記捕集体の回転軸の回転数を、800〜1500rpmに設定するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の粉塵含有気体処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉塵を含有する気体から粉塵を除去する粉塵含有気体処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粉塵を含有する気体から粉塵を除去する粉塵含有気体処理装置として、乾式や湿式の種々の装置が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照。)。
【0003】
ところで、従来の粉塵含有気体処理装置は、半導体製造装置から排出される排ガスなどの比較的低濃度の粉塵含有気体の処理を行うことを目的とするもの多く、高濃度の粉塵含有気体の処理に適用した場合、処理を円滑に行うことができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−140546号公報
【特許文献2】実開平4−65114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の粉塵含有気体処理装置の有する問題点に鑑み、高濃度の粉塵含有気体の処理を円滑に行うことができる粉塵含有気体処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の粉塵含有気体処理装置は、粉塵を含有する気体から粉塵を除去する粉塵含有気体処理装置において、粉塵を含有する気体を導入し、該気体から粉塵を除去する筒状の処理室と、該処理室内に配置され、気体に含有されている粉塵を捕集する、支持体に毛を植設したブラシからなる捕集体と、処理室に配設した液体の散布機構と、処理室内を流下した液体の貯留部と、捕集体を回転させる回転駆動機構と、処理室に粉塵を含有する気体を導入する気体導入部と、処理室から粉塵を除去した気体を排出する気体排出部と、気体から除去した粉塵を含む液体を排出する液体排出部とを備えてなることを特徴とする。
【0007】
この場合において、前記気体導入部及び気体排出部を、処理室の上下方向に切り替え可能にする切替機構を配設するようにすることができる。
【0008】
また、前記液体の貯留部の内底面より上方位置に液体排出部を、それより上方位置に気体導入部及び気体排出部を配置するようにすることができる。
【0009】
また、前記液体の散布機構を処理室の中間位置に配設し、それより上方位置のブラシからなる捕集体の毛を疎水性の材料で、下方位置のブラシからなる捕集体の毛を親水性の材料で、それぞれ構成するようにすることができる。
【0010】
また、前記液体の貯留部に、撹拌体を備え、該撹拌体を回転させる回転駆動機構を備えてなるようにすることができる。
【0011】
また、前記処理室を上下に区分して設けるようにすることができる。
【0012】
また、前記液体の貯留部及び液体排出部を、複数の粉塵含有気体処理装置で共用するようにすることができる。
【0013】
また、前記液体の貯留部に回収した液体を、液体の散布機構に循環させるようにすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の粉塵含有気体処理装置によれば、粉塵を含有する気体を導入し、該気体から粉塵を除去する筒状の処理室と、該処理室内に配置され、気体に含有されている粉塵を捕集する、支持体に毛を植設したブラシからなる捕集体と、処理室に配設した液体の散布機構と、処理室内を流下した液体の貯留部と、捕集体を回転させる回転駆動機構と、処理室に粉塵を含有する気体を導入する気体導入部と、処理室から粉塵を除去した気体を排出する気体排出部と、気体から除去した粉塵を含む液体を排出する液体排出部とを備えてなるようにすることにより、捕集体によって捕集された粉塵を、散布機構から散布される液体によって洗い落とし、処理室内を流下した液体の貯留部に一旦回収し、粉塵を含む液体を液体の貯留部から液体排出部を介して順次排出するようにすることにより、高濃度の粉塵含有気体の処理を、圧損の小さい低負荷環境で、大量の液体を使用することなく、メンテナンスフリーで、円滑に行うことができる。
また、気体に含まれる粉塵の除去と併せて、散布機構から散布される液体によって、気体に含まれる有害ガスの無害化処理を同時に行うことができる。
【0015】
また、前記気体導入部及び気体排出部を、処理室の上下方向に切り替え可能にする切替機構を配設することにより、処理対象の粉塵含有気体の性状に応じて、気体導入部及び気体排出部を切り替えて、粉塵含有気体の処理を確実に行うことができる。
【0016】
また、前記液体の貯留部の内底面より上方位置に液体排出部を、それより上方位置に気体導入部及び気体排出部を配置することにより、粉塵を含む液体を液体の貯留部から順次安定して排出することができる。
【0017】
また、前記液体の散布機構を処理室の中間位置に配設し、それより上方位置のブラシからなる捕集体の毛を疎水性の材料で、下方位置のブラシからなる捕集体の毛を親水性の材料で、それぞれ構成するようにすることにより、気体排出部から排出される気体をドライな状態で排出するようにすることができるとともに、捕集体による粉塵の除去効率を向上することができる。
【0018】
また、前記液体の貯留部に、撹拌体を備え、該撹拌体を回転させる回転駆動機構を備えてなるようにすることにより、粉塵を含む液体を液体の貯留部から液体排出部を介して順次確実に排出するようにすることができ、高濃度の粉塵含有気体の処理を大量の液体を使用することなく一層円滑に行うことができる。
【0019】
また、前記処理室を上下に区分して設けるようにすることにより、コンパクトな形状の装置で、複数の異なる処理、例えば、粉塵の除去処理と気体に含まれる有害ガスの無害化処理を並行して行うことができる。
【0020】
また、前記液体の貯留部及び液体排出部を、複数の粉塵含有気体処理装置で共用するようにすることにより、装置構成を簡略化することができる。
【0021】
また、前記液体の貯留部に回収した液体を、液体の散布機構に循環させるようにすることにより、液体の使用量及び排水量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の粉塵含有気体処理装置の第1実施例を示す説明図である。
図2】本発明の粉塵含有気体処理装置の第2実施例を示す説明図である。
図3】本発明の粉塵含有気体処理装置の第3実施例を示す説明図である。
図4】本発明の粉塵含有気体処理装置の第4実施例を示す説明図である。
図5】本発明の粉塵含有気体処理装置を含む各種装置の粉塵除去性能を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の粉塵含有気体処理装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0024】
図1に、本発明の粉塵含有気体処理装置の第1実施例を示す。
この粉塵含有気体処理装置は、粉塵を含有する気体から粉塵を除去するためのもので、粉塵を含有する気体を導入し、この気体から粉塵を除去する筒状、好ましくは、円筒状の処理室1と、処理室1内に配置され、気体に含有されている粉塵を捕集する、支持体21に毛22を植設したブラシからなる捕集体2と、処理室1に配設した液体の散布機構3と、処理室1の下部に形成した撹拌体4を備えた液体の貯留部5と、捕集体2及び撹拌体4を回転させる回転駆動機構6と、処理室1に粉塵を含有する気体を導入する気体導入部7と、処理室1から粉塵を除去した気体を排出する気体排出部8と、気体から除去した粉塵を含む液体を排出する液体排出部9とを備えるようにしている。
【0025】
捕集体2を構成する支持体21に毛22を植設したブラシは、毛22が支持体21の局部に植設されるブラシと、毛22が支持体21のほぼ全体にわたって分散して植設されるブラシとが含まれる。
毛22が支持体21の局部に集中して植設されるブラシとしては、螺旋ブラシ(本実施例)、円盤ブラシなどが含まれる。
【0026】
捕集体2を構成するブラシは、支持体21に植設した毛22の先端が、筒状の処理室1の内周面に接触するようにすることが好ましい。
これにより、捕集体2を構成するブラシによって、処理室1の内周面を常に清浄な状態に維持することができる。
【0027】
ブラシの支持体21及び毛22の材質は、特に限定されることはないが、処理温度を斟酌して、例えば、処理温度が常温あるいは室温程度から百数十℃程度と比較的低温の場合には、比較的耐熱性が低いポリエチレンテレフタレート樹脂やポリアミド樹脂などの各種合成樹脂や、この合成樹脂に金属などの電気良導体の粉末を配合した導電性合成樹脂などを用いることができる。また、これよりも処理温度が高い場合には、耐熱性が高い合成樹脂や、この高耐熱性合成樹脂に金属などの電気良導体の粉末を配合した高耐熱導電性合成樹脂や、金属が用いられる。処理温度を高くする場合には、特に熱伝導率の高い材質、例えば、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼などの金属やセラミックウール、さらに、金属とセラミックの混合物で形成された繊維を選択することにより、処理室内の熱を効率よく捕集体に吸収することができるので、また、この捕集体を加熱する加熱手段を設ける場合には、加熱手段の発熱を効率よく捕集体の表面まで伝導させることができるので、装置の始動時の処理能力の立ち上がりを急峻にできるとともに、捕集体の表面で化学処理を活発に進行させて、化学処理により生成する固形物を容易に、かつ、効率よく捕集体に捕集させることができる。
【0028】
処理室1に配設した液体の散布機構3は、処理室1内に液体を均一に散布することができるように処理室1の上部、好ましくは、天面にノズル31を備えるようにしている。
なお、ノズル31の配置位置は、これに限定されず、処理室1の内周面や捕集体2を構成するブラシの支持体21に設けることもできる。
【0029】
液体の散布機構3から散布する液体は、水のほか、処理対象の粉塵含有気体の性状や処理室1内で行われる化学処理、具体的には、酸化、還元、分解、中和などに応じた液体を用いることができる。
【0030】
処理室1の下部に形成した撹拌体4を備えた液体の貯留部5は、捕集体2によって捕集され、散布機構3から散布される液体によって洗い落とされた粉塵を含む液体を一旦回収、貯留し、液体排出部9を介して順次排出するようにしたものである。
ここで、撹拌体4は、貯留部5に貯留された粉塵を含む液体を撹拌し、濃度を均一化させた状態で排出することができるものであれば、特に形状は限定されるものではなく、棒形状のもののほか、スクリュー形状のものやプロペラ形状のもの等を採用することができる。
これにより、粉塵を含む液体の濃度を均一化させた状態で排出することができるため、高濃度の粉塵含有気体の処理を大量の液体を使用することなく円滑に行うことができる。
なお、撹拌体4は、処理対象の粉塵含有気体の性状や処理内容によって、省略することもできる。
【0031】
液体の貯留部5は、処理室1の下部に一体に形成するほか、メンテナンスや大量の粉塵の処理のために、処理室1に取り外し可能に配設することもできる。
【0032】
捕集体2及び撹拌体4を回転させる回転駆動機構6は、捕集体2及び撹拌体4を回転させることで、捕集体2による粉塵の捕集効果、及び、撹拌体4による液体の貯留部5に貯留された粉塵を含む液体の濃度の均一化効果を高めるためのものである。
なお、本実施例においては、捕集体2の回転軸(ブラシの支持体21)及び撹拌体4の回転軸を同じ軸で構成し、回転駆動機構6を共通の駆動機構にしたが、個別の駆動機構とすることもできる。
また、捕集体2の回転軸(ブラシの支持体21)及び撹拌体4の回転軸は、両端に軸受を設けることによって、例えば、1000rpm以上の高速回転運転を可能にしたが、上端のみに軸受を設けるようにすることもできる。
ここで、捕集体2の回転軸の回転数は、100〜2000rpm、好ましくは、500〜1800rpm、より好ましくは、800〜1500rpm程度に設定するようにする。
【0033】
気体導入部7及び気体排出部8は、切替弁11、12からなる切替機構10及び接続配管13、14を介して、処理室1の上下部に切り替え可能にそれぞれ接続するようにしている。
なお、気体排出部8には、排気ポンプ81を備えるようにしている。
これにより、処理対象の粉塵含有気体の性状に応じて、気体導入部7及び気体排出部8を切り替えることができるようにし、例えば、比重の小さい粉塵含有気体の場合は、処理室1の上部に、比重の大きい粉塵含有気体の場合は、処理室1の下部に、それぞれ導入するようにすることで気流のショートパスを防いで、粉塵含有気体の処理を確実に行うことができるようにしている。
【0034】
この場合、液体の貯留部5の内底面より上方位置に液体排出部9を、それより上方位置に気体導入部7及び気体排出部8の接続配管13、14を配置するようにしている。
【0035】
この粉塵含有気体処理装置は、捕集体2によって捕集された粉塵を、散布機構3から散布される液体によって洗い落とし、処理室1の下部に形成した撹拌体4を備えた液体の貯留部5に一旦回収し、粉塵を含む液体を液体の貯留部5から液体排出部9を介して順次排出するようにすることにより、高濃度の粉塵含有気体の処理を、圧損の小さい低負荷環境で、大量の液体を使用することなく、メンテナンスフリーで、円滑に行うことができる。
また、気体に含まれる粉塵の除去と併せて、散布機構3から散布される液体によって、気体に含まれる有害ガスの無害化処理を同時に行うことができる。
【0036】
ところで、上記第1実施例の粉塵含有気体処理装置においては、液体の散布機構3のノズル31を処理室1の天面に備えることによって、処理室1内に液体を均一に散布することができるようにしたが、図2に示す、本発明の粉塵含有気体処理装置の第2実施例のように、液体の散布機構3のノズル31を処理室1の中間位置に配設することもできる。
【0037】
この場合、それより上方位置Z2のブラシからなる捕集体2の毛を、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂や金属等の疎水性(撥水性)の材料で、下方位置Z1のブラシからなる捕集体2の毛を、ポリアミド樹脂ナイロン、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等の親水性の材料で、それぞれ構成するようにすることが好ましい。
【0038】
これにより、気体排出部8から排出される気体を、液体の散布機構3のノズル31の配設位置より上方位置Z2で、毛を疎水性(撥水性)の材料で構成したブラシからなる捕集体2によって、液体をふるい落とすことによって、ドライな状態で排出するようにすることができるとともに、液体の散布機構3のノズル31の配設位置より下方位置Z1で、毛を親水性の材料で構成したブラシからなる捕集体2によって、粉塵を絡め捕るようにすることによって、粉塵の除去効率を向上することができる。
【0039】
また、上記第1及び第2実施例の粉塵含有気体処理装置においては、処理室1を一室として構成するようにしたが、図3に示す、本発明の粉塵含有気体処理装置の第3実施例のように、処理室を上下に区分して設けるようにすることができる。
ここで、2つの処理室1A、1Bは、基本的には、上記第1及び第2実施例の粉塵含有気体処理装置と同様の機構を備えるようにし、さらに、捕集体2の回転軸(ブラシの支持体21)及び撹拌体4の回転軸を同じ軸で構成し、回転駆動機構6を共通の駆動機構とすることができる。
これにより、コンパクトな形状の装置で、複数の異なる処理、例えば、粉塵の除去処理と気体に含まれる有害ガスの無害化処理を並行して行うことができる。
【0040】
また、図4に示す、本発明の粉塵含有気体処理装置の第4実施例のように、液体の貯留部5及び液体排出部9を、複数の粉塵含有気体処理装置で共用するようにする(この場合、各粉塵含有気体処理装置においては、液体の貯留部5及び液体排出部9を省略したり、簡略化することができる。)ことにより、装置構成を簡略化することができる。
この場合、液体の貯留部5には、必要に応じて、撹拌体4及び撹拌体4を回転させる回転駆動機構6’を設けることができる。
【0041】
また、液体の貯留部5に回収した液体を、液体の散布機構3に循環させるようにすることにより、液体の使用量及び排水量を低減することができる。
この場合、液体の循環路32には、必要に応じて、濾過器33、ポンプ34、切替弁35を設けることができる。
具体的には、直径200mmの処理室1を備えた粉塵含有気体処理装置において、液体の散布機構3からは、通常、数L/min〜数百L/min、好ましくは、数十L/minの液体を散布するようにするが、このように、液体を循環使用することによって、液体の使用量及び排水量を散布する液体の1/10以下に低減することができる。
【0042】
このように、上記第1〜第4実施例に記載した粉塵含有気体処理装置は、いずれも、高濃度の粉塵含有気体の処理を、圧損の小さい低負荷環境で、大量の液体を使用することなく、メンテナンスフリーで、円滑に行うことができるものであるが、各種装置の粉塵除去性能を、図5に示す。
図5から明らかなように、本発明の粉塵含有気体処理装置は、広範囲の粒子径の粉塵に対して、公知の各種装置の中でも、特に優れた粉塵除去性能を発揮するものであることを確認した。
【0043】
以上、本発明の粉塵含有気体処理装置について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の粉塵含有気体処理装置は、高濃度の粉塵含有気体の処理を円滑に行うことができる特性を有していることから、半導体製造業、自動車工業、プラスチック工業、資源産業、セラミックス工業、粉末冶金工業、洗剤工業、触媒工業、フェライト工業、色材工業、農薬工業、飼料加工業、食品工業、廃棄物処理産業、バイオ関連産業、化粧品工業、医薬品工業等における高濃度の粉塵を含有する気体の処理を行う粉塵含有気体処理装置の用途に好適に用いることができるほか、建築や土木の工事現場における高濃度の粉塵を含有する気体の処理を行う粉塵含有気体処理装置の用途や気体に含まれる極めて微細な物質を除去することができることから気体の洗浄、空気清浄、除菌、脱臭等の用途に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0045】
1 処理室
1A 処理室
1B 処理室
2 捕集体(ブラシ)
21 支持体
22 毛
3 液体の散布機構
31 ノズル
32 液体の循環路
33 濾過器
34 ポンプ
35 切替弁
4 撹拌体
5 液体の貯留部
6 回転駆動機構
6’ 回転駆動機構
7 気体導入部
8 気体排出部
9 液体排出部
10 切替機構
11 切替弁
12 切替弁
13 接続配管
14 接続配管
図1
図2
図3
図4
図5