特許第6739154号(P6739154)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6739154
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/022 20060101AFI20200730BHJP
   H01S 5/026 20060101ALI20200730BHJP
   H01S 5/18 20060101ALI20200730BHJP
   G02B 6/12 20060101ALI20200730BHJP
   G02B 6/124 20060101ALI20200730BHJP
   G02B 6/34 20060101ALI20200730BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   H01S5/022
   H01S5/026 610
   H01S5/18
   G02B6/12 301
   G02B6/124
   G02B6/34
   G02B6/42
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-164254(P2015-164254)
(22)【出願日】2015年8月21日
(65)【公開番号】特開2017-41618(P2017-41618A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2018年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】301005371
【氏名又は名称】日本ルメンタム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 公一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇功
(72)【発明者】
【氏名】明石 光央
(72)【発明者】
【氏名】田中 滋久
(72)【発明者】
【氏名】井上 宏明
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 博康
【審査官】 大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−003272(JP,A)
【文献】 特開2014−110257(JP,A)
【文献】 特開2012−069882(JP,A)
【文献】 特開2011−257660(JP,A)
【文献】 特開2009−092690(JP,A)
【文献】 特開2009−003253(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/030578(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/095960(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0006784(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00 − 5/50
G02B 6/12 − 6/14
G02B 6/24 − 6/43
H01L 31/00 − 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚み方向の一方に偏って位置する活性層と、前記活性層と同じ側にある電極と、前記活性層より出射する光を前記電極とは反対側へ向けて反射させるミラーと、がモノリシックに集積され、前記電極とは反対側から前記光を出射するよう構成された半導体光素子と、
一方の面に第1配線パターンが形成され、前記半導体光素子が、前記第1配線パターンに前記電極が対向するように表面実装されるサブマウントと、
光導波路及び前記光導波路に前記光を導入するためのグレーティングカプラが表層に作り込まれた基板と、
前記グレーティングカプラを避けて前記基板に搭載され、前記基板とは反対側に上面を有し、前記上面に第2配線パターンが形成されたスペーサと、
ワイヤと、
を備え、
前記サブマウントは、前記スペーサに搭載され、前記第1配線パターンが形成された前記面のみに導電層を有し、
前記サブマウントの前記第1配線パターンは、前記スペーサの前記第2配線パターンの一部に対向して電気的に接続し、
前記スペーサの前記第2配線パターンは、前記サブマウントから露出して前記ワイヤがボンディングされたパッドを含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載された光モジュールであって
前記スペーサは、前記第2配線パターンが形成された前記上面のみに導電層を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された光モジュールであって、
前記スペーサは、前記基板を向く下面と前記上面に貫通する穴を有し、
前記半導体光素子は、前記穴の内面に囲まれた空間に配置されることを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項3に記載された光モジュールであって、
前記スペーサは、前記半導体光素子の周囲を切れ目なく囲む形状であることを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記サブマウントの、前記第1配線パターンが形成された前記面とは反対側の面に搭載された温度調節器をさらに備えることを特徴とする光モジュール。
【請求項6】
請求項5に記載された光モジュールであって、
前記温度調節器は、前記サブマウントの、前記スペーサと重なる領域に搭載されることを特徴とする光モジュール。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記半導体光素子は、前記光を集光するレンズがさらにモノリシック集積されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記半導体光素子と前記基板との間に、戻り光を防止するアイソレータをさらに備えることを特徴とする光モジュール。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記基板と前記スペーサの間に、前記光を集光するレンズが形成されたレンズ基板をさらに備えることを特徴とする光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールに関し、特に、レーザ部とミラーとがモノリシックに集積される半導体光素子を備える光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光モジュールの小型化、低コスト化、低電力化、および大容量化を実現するために、一個の素子に多数の光機能が集積化された光導波路技術の向上が望まれている。このため、最近シリコンフォトニックス(以下、SiPと記す)技術の様々な研究開発が行われている。SiP技術は、電気集積回路用に開発されたCMOSプロセスを光導波路回路の形成に展開させたものである。SiP技術により、多数の光機能を光インターコネクションに集積することが可能となる。しかしながら、さらなるSiP技術の向上として、シリコン基板上に光源(半導体レーザ)を集積して形成するのが望ましい。しかしながら、シリコン基板上に結晶成長可能であり、かつ、レーザ発振する材料は、実用レベルでは知られておらず、シリコン基板上に光源を集積するには至っていない。それゆえ、光源を別に設ける必要があり、例えば、ハイブリッド実装によってInGaAs半導体レーザをSiP素子と結合する技術が利用されている。ここで、SiP素子とは、Si基板上に光導波路回路が形成される素子である。その際、半導体レーザとSiP素子との結合は、SiP素子の表層に形成されるグレーティングカプラを用いることが知られている。ここで、グレーティングカプラとは、ブラッグ反射によって表面に照射された光の伝搬方向を面内に変換して集光させ、面内を伝搬する光導波路と効率に結合させる光部品である。グレーティングカプラを用いた場合、ウエハの状態でも光素子の評価ができるため、大量生産および低コスト化に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8168939号明細書
【特許文献2】特開2014−110257号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】T. Suzuki, et al、“A Light Source Using 1.3-μm Lens-Integrated Surface-Emitting Laser for Silicon Platforms,”、IEEE Photonics Technology Letters、Vol.26、No.11、2014年6月1日,1089−1091頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に、CMOSチップに光学的に直接接続が可能な光源が開示されている。特許文献1の図3Aに示す光源は、レーザ、ボールレンズ、アイソレータ、及び反射鏡という、合計4個の光部品が、高い密閉性を保持されたパッケージに横に並んで集積されている。横に並べることにより、レーザより出射した光がCMOSチップへ入射するまでの光学距離を確保することが可能であるが、光源の寸法増大を招くこととなる。また、レーザやボールレンズなどの光部品の光軸合わせをするために、工程数の増大を招くことになる。例えば、特許文献1の図3Hに示す通り、光軸の高さ調整のために、光学ベンチ301の上に、精密メサ303が配置され、レーザ307は精密メサ303の上に配置される。また、光軸の高さ調整のために、光学ベンチ301には穴が形成され、その穴にボールレンズ309が配置される。光部品の光軸合わせのために必要な光部品や工程は、高コスト化を招くのは言うまでもない。
【0006】
グレーティングカプラによる結合のために提案された半導体レーザは様々あるが、最も構成がシンプルである半導体光素子として、面出射半導体レーザ(LISEL:Lens Integrated Surface Emitting Laser)が非特許文献1に開示されている。ここで、LISELは、半導体レーザとレンズとミラーとが基板上に集積された半導体光素子である。LISELに備えられる半導体レーザは、例えば、従来のDFBレーザ(Distributed FeedBack Laser)と同じ構造をしている。例えば、非特許文献1に開示のLISELの場合、半導体レーザの共振器長が150μmであり(波長1.3μmの場合)、半径110μmのレンズが備えられることにより、20μmのスポット径が得られる。このスポット径がグレーティングカプラの最適な条件に近いため、低い結合損失(4.5dB)が実現されている。また、半導体光素子の素子長が400μmであり、特許文献1の図3Aに記載の光源のように複数の光部品を組み合わせる場合と比べて、小型化できている。
【0007】
LISELとSiP素子とを備える光モジュールを作製する場合に、LISELをSiP素子の表面に直接固定する方法が考えられる。かかる光モジュールを比較例に係る光モジュールとする。
【0008】
図7は、本発明の比較例に係る光モジュールの断面図である。図7に示す半導体光素子はLISELであり、Si基板113(シリコン基板)の表面に直接固定されている。Si基板113の表層に、グレーティングカプラ131と光導波路132とが形成されており、SiP素子を構成している。半導体光素子110はSi基板113の表面に固定されているので、半導体光素子110の下面に電極120が形成されており、電極120を介して半導体光素子はSi基板113に固定されている。しかし、当該比較例に係る光モジュールでは、半導体光素子110より出射した光がSi基板113へ入射するまでの光学距離を確保することが困難である。
【0009】
特許文献2の図6A及び図6Bに、半導体レーザ素子1と、シリコン基板21と、レーザサブマウント31と、U字ガイド33を備える光学装置が開示されている。シリコン基板21上にU字ガイド33が固定され、半導体レーザ素子1が実装されたレーザサブマウント31がU字ガイド33に固定されている。
【0010】
光モジュール(光学装置)が、かかる構造を有する場合、半導体光素子より出射した光がSi基板へ入射するまでの光学距離を確保することが出来ている。しかしながら、半導体レーザ素子1はレーザサブマウント31の下面(裏面)に設置されるので、外部からワイヤ等を接続することが困難である。通常の場合、半導体レーザ素子1の上面に設けられた電極(のパッド部)とワイヤとが接続される(ワイヤボンディング)。しかし、特許文献2には、どのようにして外部と電気的な接続を実現しているか記載がない。なお、ここでは、半導体光素子がLISELである場合を例にしているが、かかる問題は、半導体光素子がLIESELである場合に限定されない。例えば、レンズが集積されない、すなわち、半導体レーザとミラーとが基板上に集積された半導体光素子などにおいても、かかる問題は発生する。
【0011】
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、外部からの電気接続を容易に実現することが可能な光モジュールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)上記課題を解決するために、本発明に係る光モジュールは、厚み方向の一方に偏って位置する活性層と、前記活性層と同じ側にある電極と、前記活性層より出射する光を前記電極とは反対側へ向けて反射させるミラーと、がモノリシックに集積され、前記電極とは反対側から前記光を出射するよう構成された半導体光素子と、一方の面に第1配線パターンが形成され、前記半導体光素子が、前記第1配線パターンに前記電極が対向するように表面実装されるサブマウントと、光導波路及び前記光導波路に前記光を導入するためのグレーティングカプラが表層に作り込まれた基板と、前記グレーティングカプラを避けて前記基板に搭載され、前記基板とは反対側に上面を有し、前記上面に第2配線パターンが形成されたスペーサと、ワイヤと、を備え、前記サブマウントは、前記スペーサに搭載され、前記サブマウントの前記第1配線パターンは、前記スペーサの前記第2配線パターンの一部に対向して電気的に接続し、前記スペーサの前記第2配線パターンは、前記サブマウントから露出して前記ワイヤがボンディングされたパッドを含むことを特徴とする。
【0013】
(2)上記(1)に記載された光モジュールであって、前記サブマウントは、前記第1配線パターンが形成された前記面のみに導電層を有し、前記スペーサは、前記第2配線パターンが形成された前記上面のみに導電層を有してもよい。
【0014】
(3)上記(1)又は(2)に記載された光モジュールであって、前記スペーサは、前記基板を向く下面と前記上面に貫通する穴を有し、前記半導体光素子は、前記穴の内面に囲まれた空間に配置されてもよい。
【0015】
(4)上記(3)に記載された光モジュールであって、前記スペーサは、前記半導体光素子の周囲を切れ目なく囲む形状であってもよい。
【0016】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記サブマウントの、前記第1配線パターンが形成された前記面とは反対側の面に搭載された温度調節器をさらに備えていてもよい。
【0017】
(6)上記(5)に記載された光モジュールであって、前記温度調節器は、前記サブマウントの、前記スペーサと重なる領域に搭載されてもよい。
【0018】
(7)上記(1)から(6)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記半導体光素子は、前記光を集光するレンズと、がさらにモノリシック集積されていてもよい。
【0019】
(8)上記(1)から(7)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記半導体光素子と前記基板との間に、戻り光を防止するアイソレータをさらに備えていてもよい。
【0020】
(9)上記(1)から(8)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記基板と前記スペーサの間に、前記光を集光するレンズが形成されたレンズ基板をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、外部からの電気接続を容易に実現することが可能な光モジュールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1の実施形態に係る光モジュールの断面図である。
図2A】本発明の第1の実施形態に係るサブマウントの下面図である。
図2B】本発明の第1の実施形態に係るスペーサの平面図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体光素子の断面図である。
図4】本発明の第2の実施形態に係る光モジュールの断面図である。
図5】本発明の第3の実施形態に係る光モジュールの断面図である。
図6】本発明の第4の実施形態に係る光モジュールの断面図である。
図7】本発明の比較例に係る光モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面に基づき、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、以下に示す図は、あくまで、実施形態の実施例を説明するものであって、図の大きさと本実施例記載の縮尺は必ずしも一致するものではない。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光モジュール1の断面図である。当該実施形態に係る光モジュール1(光学装置)は、光通信用に用いる光モジュールであって、半導体光素子10と、サブマウント11と、スペーサ12と、Si基板13と、1対のワイヤ14と、を備えている。半導体光素子10と、サブマウント11と、スペーサ12とで、光源を構成している。光源がSi基板13上に半田25で固定される。
【0025】
光源を構成する、半導体光素子10、サブマウント11、及びスペーサ12に、それぞれ1対の電極20,21,22が形成されており、光モジュール1として組み立てられた状態では、1対の電極20,21,22は、それぞれ電気的に接続されている。そして、スペーサ12の上面に形成される1対の電極22に、1対のワイヤ14が接続(ワイヤボンディング)されている。当該実施形態に係る発明の主な特徴は、半導体光素子10、サブマウント11、及びスペーサ12それぞれに形成される電極の構成にある。
【0026】
図2Aは、当該実施形態に係るサブマウント11の下面図である。サブマウント11の下面に第1配線パターンが形成されている。ここで、第1配線パターンは、1対の電極21であり、1対の電極21は電極21A,21Bによって構成されている。図2Bは、当該実施形態に係るスペーサ12の平面図である。スペーサ12の上面に第2配線パターンが形成されている。ここで、第2配線パターンは、1対の電極22であり、1対の電極22は電極22A,22Bによって構成されている。そして、サブマウント11がスペーサ12に搭載されており、第1配線パターンは、第2配線パターンの一部に対向して電気的に接続している。すなわち、サブマウント11の電極21Aがスペーサ12の電極22Aと、サブマウント11の電極21Bがスペーサ12の電極22Bと、それぞれ対向し、半田(図示せず)により電気的に接続されている。ここで、第1の配線パターンと第2の配線パターンとが対向するとは、第1配線パターンの一部と第2配線パターンの一部とが、厚み方向に沿って重畳していることである。図2Bには、組み立てられた状態で、サブマウント11が配置される領域が2点鎖線で示されている。図2Bに示す通り、スペーサ12の上面はサブマウント11の下面よりも広く、サブマウント11が配置されない領域を含んでいる。かかる領域に、ワイヤがワイヤボンディングされている。すなわち、スペーサ12の第2配線パターンは、サブマウント11から露出してワイヤがボンディングされたパッドを含んでいる。ここで、パッドは第2配線パターンとワイヤの接続部分(及びその周辺部分)を指している。
【0027】
図3は、当該実施形態に係る半導体光素子10の断面図である。当該実施形態に係る半導体光素子10はLISELであり、レーザ部と、ミラー27と、レンズ28とが、半導体基板(ここでは、InP基板)上にモノリシックに集積されている。レーザ部の構造はDFBレーザであり、1.3μm帯の光を出射する。レーザ部は半導体基板上に積層された半導体多層26と1対の電極20を含んでいる。厚み方向(積層方向)に沿って、半導体基板の上に半導体多層26が積層され、活性層26Aは半導体多層26に含まれる。それゆえ、活性層26Aは、半導体光素子10の厚み方向において、上側(一方)に偏って位置している。1対の電極20は半導体基板の上面に形成されており、1対の電極20は、厚み方向において、活性層26Aと同じ側にある。活性層26Aの出力端(図3の左側の端)より半導体光素子10の内部へ(図3の左向きに)光が出射される。すなわち、活性層26Aから出射される光は、厚み方向に垂直な方向である。ミラー27は、かかる光を半導体光素子10の下面(電極20とは反対側)へ向けて反射させる反射鏡であり、ミラー27は半導体基板の上表面の下に位置する半導体を除去して、活性層から出射される光の光軸に対して約45度で斜交する平面が形成されたものである。すなわち、ミラー27は半導体光素子10の上表面に形成されている。ミラー27で反射された光が、半導体光素子10の下面(電極と反対側)から出射するよう、半導体光素子10は構成されている。ミラー27の法線方向が活性層26Aから出射される光の光軸となす角が45度である場合、光の出射方向は厚み方向に平行であるが、半導体光素子10の下面より光が出射するのであれば、これに限定されることはない。
【0028】
活性層26Aから出射される光は発散しているので、ミラー27で反射された光も発散している。それゆえ、ミラー27で反射された光を集光して、Si基板13へ入射させるために、半導体光素子10の下面には、レンズ28が形成されている。レンズ28は凸レンズであり、半導体光素子10の下表面より上に位置する半導体を除去することにより、凸曲面が形成されたものである。
【0029】
図1及び図2Aに示す通り、半導体光素子10は半田(図示せず)によりサブマウント11に表面実装されており、第1配線パターン(1対の電極21)に1対の電極20が対向している。図2Aに示す通り、サブマウント11の下面に形成される電極21A,21Bは、半導体光素子10の上面の一部とそれぞれ重畳するとともに、互いに離間して形成されている。
【0030】
図1に示す通り、グレーティングカプラ31及び光導波路32がSi基板13の表層(上層)に作り込まれているSiP素子であり、グレーティングカプラ31は、半導体光素子10が出射する光を光導波路32へ導入するための光部品である。SiP素子は、光導波路32のさらに前方、すなわち、光の伝搬方向のさらに前方に、1又は複数の光部品を備えていてもよい。ここで、表層とは、Si基板13の上面及び上面の近傍を意味している。Si基板の厚み方向における中間点(厚みの半分)より上面側の部分を表層と定義してもよい。半導体光素子10が出射する光がグレーティングカプラ31に照射されることによって、光導波路32へ光が結合される。結合効率を向上する観点では、グレーティングカプラ31はSi基板13の表面に形成されるのが望ましいが、グレーティングカプラ31の上側になんらかの部材が形成されていてもよい。また、光導波路32もSi基板13の表層に形成されるが、光導波路32の上側に半導体層(クラッド層)が形成されている。
【0031】
スペーサ12は、サブマウント11を搭載するための支持部品であり、Si基板13上に半田25で固定されている。図1に示す通り、スペーサ12は、下面(Si基板13を向く面)と上面(下面とは反対側の面)に貫く穴35を有している。平面視して、グレーティングカプラ31が穴35の内側に含まれている。すなわち、スペース12は、グレーティングカプラ31を避けてSi基板13上に搭載されている。また、組み立てられた状態において、半導体光素子10は、穴35の内面に囲まれた空間に配置される。半導体光素子10を穴35の内部に配置することにより、サブマウント11とスペーサ12との接続部分を確保することが出来ている。また、図2Bに示す通り、厚み方向に沿って平面視して、穴35は矩形状をしており、スペーサ12は、平面視して半導体光素子10の周囲を切れ目なく囲む形状である。スペーサ12がかかる形状をすることにより、サブマウント11を支持する強度を確保するとともに、サブマウント11とスペーサ12との接続部分をより確保することが出来ている。また、スペーサ12の形状は、図2Bに示す中空矩形状に限定されることはなく、サブマウント11を支持する強度が得られる範囲において、他の形状であってもよい。例えば、穴が光導波路の延伸方向に開かれているU字形状をしていてもよい。
【0032】
光源(半導体光素子10、サブマウント11、及びスペーサ12)がかかる構成をしていることにより、半導体光素子10のレーザ部に電流を流すための1対の電極がそれぞれの部品に形成されており、組立てた状態で1対の電極がそれぞれ電気的に接続されている。当該実施形態に係る発明により、光源にワイヤボンディングをすることが出来ており、外部から半導体光素子10のレーザ部に電流を容易に印加することが出来る。また、光源をSi基板13(SiP素子)に固定する際に、アクティブ調芯(レーザ部を発振させながら結合を最適化する方法)に必要な電流をプローブにより外部より容易に印加することが出来る。また、光源の各光部品同士の間の十分な電気的接続を実現することが出来ている。それゆえ、サブマウント11の下面以外の面に電気的接続のための配線パターン(導電層)を配置する必要がなく、サブマウント11は、下面のみに導電層を有すればよく、工程数の低減をすることが出来る。同様に、スペーサ12の上面以外の面に電気的接続のための配線パターン(導電層)を配置する必要がなく、スペーサ12は、上面のみに導電層を有すればよく工程数のさらなる低減をすることが出来る。
【0033】
ここで、光源の組み立て工程について説明する。第一に、半導体光素子10がサブマウント11の上面に半田により固定される。第二に、半導体光素子10が搭載されたサブマウント11が、フリップチップ実装(裏返しした実装)によりスペーサ12に半田により設置される。光源の各部品を接続する固定剤を、ここでは半田としたがそれに限定されることはなく、導電性を有する接着材であればよい。サブマウント11を図2Aの上下反転するよう裏返しにすることにより、サブマウント11の電極21がスペーサ12の電極22と対向し、半田により固定する。なお、図2Bに示す通り、厚み方向に沿って平面視して、サブマウント11の寸法がスペーサ12の寸法より小さく、スペーサ12の上面はサブマウント11より露出する領域を含み、パッドのための領域を確保することが出来る。例えば、半導体光素子10の寸法を平面視して400μm×400μmとすると、スペーサ12の穴35の最低寸法はこれよりも大きくする必要があり、なおかつ、スペーサ12の厚み(厚み方向の幅)が半導体光素子10の厚みより大きくする必要がある。ここでは、スペーサ12の厚みは半導体光素子10の厚みより約150μm大きくなっている。さらに、スペーサ12はサブマウント11の周囲を囲って、サブマウント11を支える必要があるため、平面視して、サブマウント11の寸法をスペーサ12の穴35より大きくする必要がある。
【0034】
次に、光源の光出力をSiP素子(Si基板13)に結合することについて考察する。半導体光素子10の出力光がグレーティングカプラ31に照射され光導波路32へ光が結合される。よって、光源を半田25によりSiP素子(Si基板13)に固定する際に、出力光の位置をグレーティングカプラ31の位置に配置される必要がある。また、結合効率をより高くするために、グレーティングカプラ31の表面に照射される光のモード径と入射角度をグレーティングカプラのモードに適合させるのが望ましい。半導体光素子10のレンズ28やミラー27の設計及びグレーティングカプラ31の設計をともに考慮して結合効率がより高くなる条件で部品を作製するのが望ましい。加工プロセスの精度を考慮した場合、ミラーの角度を通常45度近辺に設計するのが望ましく、この場合、出力光は半導体光素子10の下面に対して垂直方向近くに出力される。また、レンズの曲率半径(radius of curvature)を決める際、レーザ部の出力端からレンズ28までの経路の光学距離を考慮することが重要である。かかる光学距離は、半導体光素子10の厚みにも依存するが、かかる厚みはウエハの研磨で制御することが出来る。半導体光素子10の想定される厚みを考慮すれば、レーザ部の出力端とレンズ28までの経路の距離は、100〜200μmとなる。半導体の屈折率(InPの場合、1.3μm帯で約3.2)と、レーザ部から出射される光の発散を考慮した場合、グレーティングカプラ31の表面で所望のスポット径を得るための想定されるレンズの半径は50μm〜150μmが望ましい。最適な値はグレーティングカプラ31の設計に依存する。
【0035】
また、半導体光素子10が発生する熱の放熱について考察する。駆動時において、半導体光素子10のレーザ部分の活性層より主に熱が発生する。当該実施形態において、半導体光素子10はフリップチップ実装がされており、活性層がよりサブマウント11に近いほうにあり、活性層から遠い側の面で搭載するジャンクションアップ実装と比べると放熱性において優れている。しかしながら、半導体光素子10で発生する熱がサブマウント11、スペーサ12を介して、Si基板13へ放熱することになり、当該実施形態に係る光モジュール1は、放熱経路が長い構造となっている。それゆえ、光モジュール1における熱抵抗が増加し、高い効率で放熱が実現されない可能性がある。高い効率で放熱が実現されないと、半導体光素子10のレーザ部の温度が上昇し、光の出力が低下したり、半導体光素子10の寿命が短くなることが生じ得る。それゆえ、サブマウント11が熱伝導率の高い材料で形成されるのが望ましい。具体的には、サブマウント11は、アルミナ(Al)またはAlN(窒化アルミニウム)のようなセラミック材料で形成されるのが望ましい。主な放熱経路をSi基板13への経路とする場合、スペーサ12もサブマウント11と同様に熱伝導率の高い材料で形成するのが望ましい。また、スペーサ12をSi基板13に固定する固定剤は半田25であるが、これに限定されることはないが、熱伝導率の高い接着剤が望ましい。
【0036】
本発明は、Si基板13上に多数の光機能が集積される素子(SiP素子)に最適であるが、これに限定されることはなく、他の半導体基板に集積される素子であってもよい。Siの光屈折率nが3.6と、非常に高い値であるため、従来の光集積材料(石英、ニオブ酸リチウム、GaAs、InPなど)と比べて10倍超える程度に小型な寸法で低損失の光導波路32を形成することが出来る。そして、GeをSiに成長させることによって光ファイバ伝送にとって最も重要な波長帯(1.3μm帯と1.55μm帯)で光受光素子(Photo Detector)を実現することができる。さらに、ダイオードにて用いられるPN接合の空乏領域を光の伝搬に適合するよう調整することによって、高速な光位相変調器を実現することができる。それゆえ、リング共振器またはマッハジェンダー型干渉系などに位相変調を組み込むことによって、高速な光強度変調器を実現することができる。光変調器、光受光器、および光導波路32を組み合わせることによって、集積要素が従来の光集積材料より数桁多い光回路をSiP技術で示されていて、実用化が進んでいるからである。
【0037】
[第2の実施形態]
図4は本発明の第2の実施形態に係る光モジュール1の断面図である。当該実施形態に係る光モジュール1は、半導体光素子10とSi基板13との間に、アイソレータ14(光アイソレータ)をさらに備えているが、それ以外については、第1の実施形態に係る光モジュール1と同じ構造を有している。アイソレータ14は、SiP素子からの戻り光を防止するための光部品であり、かかる戻り光が半導体光素子10へ到達するのを抑制している。当該実施形態に係る光モジュール1は、第1の実施形態に係る光モジュール1が奏する効果に加えて、戻り光(光フィードバック)に起因する半導体光素子10の動作が不安定となることを抑制することが出来、長時間にわたって安定な発振を実現することができる。当該実施形態では、アイソレータ14はサブマウント11に固定されているが、これに限定されることはなく、スペーサ12に固定されていても、Si基板13に固定されていてもよい。いずれの場合であっても、スペーサ12が有する穴35の内部にアイソレータ14を配置することが出来る寸法に穴35が形成される必要がある。一般に用いられるアイソレータの場合、アイソレータの寸法は1mm×1mm×1mm程度であり、スペーサ12の厚みを1mm以上とするのが望ましく、さらに、スペーサ12の穴35の寸法を平面視して、半導体光素子10のための領域に加えて、1mm×1mmの領域を確保できるものとするのが望ましい。
【0038】
以上のように、当該実施形態によればスペーサ12によりSiP素子と半導体光素子10との間に空間を設けることができ、その空間内部に部品(ここではアイソレータ14)を効率的に配置できる。このように、本願発明によれば小型で高性能な光モジュールを実現できる。単にSiP素子と半導体光素子との間に光学距離を確保するだけであれば、例えば図7の半導体光素子とSiP素子との間にサブマウントを挟み、半導体光素子の出力光が通過できるようにサブマウントに小さな穴を設けることが考えられる。しかしその場合は、半導体光素子はジャンクションアップ実装(活性層から遠い側の面で搭載)のために放熱性に優れず、また半導体光素子とSiP素子との間に別の部品を設けることが困難となる。
【0039】
[第3の実施形態]
図5は本発明の第3の実施形態に係る光モジュール1の断面図である。当該実施形態に係る光モジュール1は、スペーサ12とSi基板13との間に、レンズ基板15をさらに備えているが、それ以外については、第1又は第2の実施形態に係る光モジュール1と同じ構造を有している。ここで、レンズ基板15はSi基板によって形成される。半導体光素子10に形成されるレンズ28のみでは、半導体光素子10の出力光をグレーティングカプラ31のモードに適合させることが困難となる場合があり、その場合、結合効率を十分に高くすることが出来ない。第1又は第2の実施形態に係る光モジュール1が奏する効果に加えて、当該実施形態に係る光モジュール1は、レンズ基板15がレンズ33を有することにより、グレーティングカプラ31の表面に照射される光のモード径と入射角度をグレーティングカプラのモードへ容易により適合させることが出来る。ここでは、半導体光素子10のレンズ28では、出力光を十分に集光出来ておらず、その場合、レンズ基板15のレンズ33は凸レンズであるのが望ましい。しかし、これに限定されることはなく、必要に応じて、レンズ基板15のレンズ33は凹レンズであってもよい。また、レンズ基板15のレンズ33の光軸の位置と、出力光の光軸の位置とを調整することにより、グレーティングカプラ31への光の入射角度を所望な値に近づけることが出来る。
【0040】
ここで、レンズ33の作製について考察する。MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術を用いて、Si基板の表面をエッチング加工することにより、レンズが形成されるレンズ基板が一般に用いられている。グレーティングカプラ31への光のスポット径はレンズ33のレンズ半径およびレンズ基板15の厚みにさらに依存する。それゆえ、作製されるレンズ33の形状と寸法を精密に制御する加工技術が必要であるが、MEMS加工プロセスは半導体プロセスに似ており、寸法精度が高い加工が可能であるのでMEMS加工技術が望ましい。レンズ33を図5に示すレンズ基板15に形成する場合、適切なレンズ33の形状とレンズ基板15の厚さは、レンズ基板15に入射する光の条件およびグレーティングカプラ31の設計に依存する。例えば、レンズ基板15に入射する光がビーム径50μmのコリメート光(平行光線)であると仮定した場合、レンズ33の半径を500μmにして、またレンズ基板15の厚みを650μmにすることにより、集光された光のスポットがレンズ基板15の裏面近辺で得られる。レンズ基板15より出射される光がグレーティングカプラのモードへより適合する場合、より高い結合効率を実現することが出来る。
【0041】
[第4の実施形態]
図6は本発明の第4の実施形態に係る光モジュール1の断面図である。当該実施形態に係る光モジュール1は、サブマウント11の上面にペルチェ素子16をさらに備えている。サブマウント11の上面にペルチャ素子16を備えることにより、サブマウント11とスペース12の形状が異なるが、それ以外については、第1乃至第3のいずれかの実施形態に係る光モジュール1と同じ構造を有している。ペルチェ素子16は、サブマウント11の上面(第1配線パターンが形成された面とは反対側の面)に搭載された温度調節器である。
【0042】
図6に示す通り、サブマウント11の上面にペルチェ素子16が設置されている。それに伴って、サブマウント11の寸法やスペーサ12の寸法がより大きくなっている。ペルチャ素子16は、サブマウント11の上面の領域のうち、平面視してスペーサ12と重なる領域に搭載されている。ペルチャ素子16をサブマウント11が支持しているが、ペルチャ素子16の重量により、サブマウント11にさらに応力がかかる。サブマウント11に生じる歪みにより、半導体光素子10が影響を受ける。かかる影響を抑制するために、ペルチャ素子16がサブマウント11の、スペーサ12と重なる領域に搭載されているのが望ましい。
【0043】
半導体光素子10で発生する熱の主な放熱経路がSi基板13への経路とする場合、前述の通り、放熱経路が長く、放熱の効率が十分でない場合があり得る。かかる場合であっても、当該実施形態に係る光モジュール1はペルチェ素子16を備えることにより、高い効率での放熱を実現することが出来る。
【0044】
また、SiP素子が光変調器や光受光素子を含み、光変調器を駆動する電気回路や光受光素子の信号を増幅する電気回路を含む場合などがあり得る。かかる場合には、SiP素子に熱が発生するので、スペーサ12は熱伝導率が低い材料で形成するのが望ましい。また、スペーサ12をSi基板13上に固定する固定剤は熱伝導率が低い接着剤が望ましい。SiP素子で発生する熱が半導体光素子10へ伝わるのを抑制するためである。しかしながら、かかる場合、半導体光素子10で発生する熱の放熱経路をSi基板13への経路とすることが出来ないが、サブマウント11を介してペルチェ素子16へ熱を放熱することが出来るので、高い効率での放熱を実現することが出来る。これにより、当該実施形態に係る光モジュール1は、第1乃至第3のいずれかの実施形態に係る光モジュール1が奏する効果に加えて、半導体光素子10の温度上昇をより抑制することができ、光の出力低下を抑制したり、半導体光素子10の寿命を長くすることが出来る。
【0045】
以上、本発明の実施形態に係る光モジュールについて説明した。上記実施形態に係る半導体光素子のレーザ部はDFBレーザの構造を有しており、半導体光素子に印加する電流(電圧)は一定である。それゆえ、第1配線パターン及び第2配線パターンは、図2A及び図2Bに示す形状となっているが、これに限定されることはない。半導体光素子のレーザ部が直接変調レーザの構造を有する場合は、直接変調レーザに印加する信号に適した形状であってもよい。また、上記実施形態に係る半導体光素子において、レーザ部の1対の電極(p側電極及びn側電極)がともに半導体光素子の上面に形成されている。それゆえ、第1配線パターン及び第2配線パターンはともに1対の電極を含んでいる。しかし、これに限定されることはなく、例えば、レーザ部の1対の電極のうち一方の電極のみが半導体光素子の上面に形成される場合であってもよい。その場合であっても、かかる電極(一方の電極)の接続に関しては、本発明を適用することが出来る。上記実施形態に係る半導体光素子はLISELであり、レンズが集積されているが、これに限定されることはない。半導体光素子がレンズを有していなくても、レンズ基板15など他の光部品によって、Si基板との結合を実現してもよい。上記実施形態に係る半導体光素子はLISELに集積されたミラーは45度の場合としているが、これに限定されることはなく活性層から遠い側の面に出力光が進むような傾斜角度であれば本発明を適用することが出来る。上記実施形態に係る基板はSi基板としているが、これに限定されることはなく、他の半導体基板であっても、本発明を適用することが出来る。上記実施形態に係る光モジュールは、1.3μm帯の光通信を行うための光モジュールであるが、これに限定されることなく、他の波長帯、例えば1.55μm帯の光通信を行うための光モジュールであってもよく、また、光通信以外の目的の光モジュールであってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 光モジュール、10,110 半導体光素子、11 サブマウント、12 スペーサ、13、113 Si基板、14 アイソレータ、15 レンズ基板、16 ペルチェ素子、20,21,21A,21B,22,22A,22B,120 電極、25 半田、26 半導体多層、26A 活性層、27 ミラー、28,33 レンズ、31,131 グレーティングカプラ、32,132 光導波路、35 穴。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7