(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6739159
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】合成樹脂製容器およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
B65D 1/02 20060101AFI20200730BHJP
B29C 49/46 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
B65D1/02 220
B65D1/02 210
B29C49/46
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-213342(P2015-213342)
(22)【出願日】2015年10月29日
(65)【公開番号】特開2017-81612(P2017-81612A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2018年5月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】奥山 雄一
(72)【発明者】
【氏名】清水 一彦
【審査官】
家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−208839(JP,A)
【文献】
特開2013−154603(JP,A)
【文献】
特開2013−248748(JP,A)
【文献】
特開2010−036942(JP,A)
【文献】
特開2014−234162(JP,A)
【文献】
特開2009−262989(JP,A)
【文献】
特開2007−119016(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0265054(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0183150(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D1/02
B29C49/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームに、所定温度にまで加熱した液体を所定圧力で供給することにより当該プリフォームを液体ブロー成形して、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、前記胴部の他端を前記口部に連ねる肩部と、を備えたボトル形状の合成樹脂製容器を製造する合成樹脂製容器の製造方法であって、
前記肩部が前記口部の軸心に対して120°よりも大きい角度で傾斜し、且つ、前記肩部の縦方向の結晶配向度が1未満である前記合成樹脂製容器を製造することを特徴とする合成樹脂製容器の製造方法。
【請求項2】
前記口部を略円筒状に形成し、前記胴部を前記口部よりも大径の略円筒状に形成し、前記肩部を略円錐台形状に形成する、請求項1に記載の合成樹脂製容器の製造方法。
【請求項3】
前記合成樹脂製容器がポリエチレンテレフタレート製である、請求項1または2に記載の合成樹脂製容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、胴部の他端を口部に連ねる肩部とを備えたボトル形状の合成樹脂製容器およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、醤油等の調味液や飲料、化粧料、シャンプー、液体洗剤等の種々の内容液を収容する容器として、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、胴部の他端を口部に連ねる肩部とを備えたボトル形状の合成樹脂製容器(例えばPETボトル)が多く用いられている。
【0003】
このような合成樹脂製容器は、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを、加圧エアを用いてブロー成形することにより製造されるのが一般的である。例えば特許文献1には、有底筒状のプリフォームを、加圧エアを用いて二軸延伸ブロー成形することにより、その肩部、胴部および底部に対応する部分を軸方向および径方向に延伸させて所定のボトル形状に成形してなる合成樹脂製容器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−56305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ボトル形状の合成樹脂製容器では、多くの場合、その肩部は、例えば略円錐台形状など、口部の軸心に対して傾斜した形状とされる。
【0006】
しかしながら、二軸延伸ブロー成形により成形される合成樹脂製容器では、口部の軸心に対する肩部の傾斜角度を増加させると、その傾斜角度の増加に伴ってブロー成形時におけるプリフォームの肩部に対応する部分の縦方向の延伸倍率が高くなるので、容器を口部の軸方向に対して肩部を大きく傾斜させた形状とすると、結晶化度が同等であっても成形後の肩部に収縮が生じ易くなる。特に、口部の軸心に対して肩部を120°よりも大きい角度で傾斜させた形状とすると、成形後における肩部の収縮が大きくなって、容器の内容量が低下したり容器に変形が生じたりするなどの問題が生じるおそれがあった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、口部の軸心に対して肩部を120°よりも大きい角度で傾斜させた形状としつつ肩部の収縮を抑制して内容量の低下や変形を防止することができる合成樹脂製容器およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の合成樹脂製容器
の製造方法は、
熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームに、所定温度にまで加熱した液体を所定圧力で供給することにより当該プリフォームを液体ブロー成形して、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、前記胴部の他端を前記口部に連ねる肩部と、を備えたボトル形状の合成樹脂製容器
を製造する合成樹脂製容器の製造方法であって、前記肩部が前記口部の軸心に対して120°よりも大きい角度で傾斜し、且つ、前記肩部の縦方向の結晶配向度が1未満である
前記合成樹脂製容器を製造することを特徴とする。
【0009】
本発明の合成樹脂製容器
の製造方法は、上記構成において、前記口部
を略円筒状に形成
し、前記胴部
を前記口部よりも大径の略円筒状に形成
し、前記肩部
を略円錐台形状に形成
する構成とすることができる。
【0010】
本発明の合成樹脂製容器
の製造方法は、上記構成において、
前記合成樹脂製容器がポリエチレンテレフタレート製
である構成とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、口部の軸心に対して肩部を120°よりも大きい角度で傾斜させた形状としつつ肩部の収縮を抑制して内容量の低下や変形を防止することができる合成樹脂製容器およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器の一例を示す正面図である。
【
図2】試験片の切り出し部位及び口部の軸心に対する肩部の傾斜角度を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器およびその製造方法をより具体的に例示説明する。
【0015】
本発明の合成樹脂製容器は、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、胴部の他端を口部に連ねる肩部と、を備えたボトル形状の合成樹脂製容器であって、肩部が口部の軸心に対して120°よりも大きい角度で傾斜し、且つ、肩部の縦方向の結晶配向度が1未満であることを特徴とする合成樹脂製容器である。本発明の合成樹脂製容器は、例えば飲料や醤油等の調味液、化粧料、シャンプー、液体洗剤等の種々の内容液を収容する容器として使用することができる。本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器1を
図1に示す。
【0016】
図1に示す合成樹脂製容器1は、例えば果汁飲料やお茶等の飲料を収容する用途に用いられる内容量500mlのものであり、略円筒状に形成された口部2と、一端が底部3により閉塞された略円筒状の胴部4と、胴部4の他端を口部2に連ねる肩部5と、を備えたボトル形状となっている。
【0017】
この合成樹脂製容器1は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製とすることができる。つまり、合成樹脂製容器1はペットボトルに構成することができる。
【0018】
口部2は、当該口部2を閉塞するためのキャップ(不図示)が装着可能な構成となっている。図示する場合では、口部2の外周面にはねじ山2aが設けられており、当該ねじ山2aにキャップをねじ結合させることで口部2を閉塞することができるようになっている。また、口部2の下方部にはネックリング6が一体に設けられている。
【0019】
なお、口部2はねじ山2aを備えた構成に限らず、ねじ山2aに替えて環状突起を備え、アンダーカット形状を備えたキャップが打栓によって固定される構成とすることもできる。この場合、口部2は、筒状であれば円筒状に限らず、例えば角筒状や楕円筒状などの種々の形状に形成することもできる。
【0020】
胴部4は口部2よりも大径の略円筒状に形成されており、その軸心は口部2の軸心Oと一致している。図示する場合では、胴部4は外周面に凹凸がない略円筒状に形成されるが、胴部4は例えば、キャップにより口部2を閉塞した後に合成樹脂製容器1の内部に生じる減圧を吸収するための複数の減圧吸収パネルや剛性を高めるための環状凹リブなどの種々の凹凸形状を備えた構成とすることもできる。
【0021】
肩部5は、口部2の側から胴部4の側に向けて徐々に径方向外側に向けて拡径する略円錐台形状に形成されて口部2の軸心Oに対して傾斜しており、その上端において口部2の下端に一体に連なるとともに下端において胴部4の上端に一体に連なっている。
【0022】
この合成樹脂製容器1は、本発明の一実施の形態である合成樹脂製容器の製造方法、すなわち熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート)により有底筒状(略試験管状)に形成されたプリフォーム(不図示)を液体ブロー成形することにより製造されたものとすることができる。
【0023】
より具体的には、合成樹脂製容器1は、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを、延伸性を発現する所定温度にまで加熱し、当該加熱後のプリフォームに所定温度にまで加熱した液体を所定圧力で供給して二軸延伸ブロー成形することにより製造することができる。この場合、液体ブロー成形時に加圧媒体として用いられる液体として最終的に製品として合成樹脂製容器1に収容される飲料等の内容液を用いることにより、成形後の合成樹脂製容器1への内容液の充填工程を省略して、その製造工程や製造装置の構成を簡略化することができる。
【0024】
図2に示すように、この合成樹脂製容器1では、肩部5は、口部2の軸心Oに対して120°よりも大きい角度αで傾斜している。図示する場合では、口部2の軸心Oに対して肩部5が傾斜する角度αは150°となっている。なお、図示するように、肩部5が口部2と胴部4との間において径方向外側に向けて突出するように僅かに湾曲する形状となっている場合には、口部2の軸心Oに対する肩部5の角度αは、肩部5の縦方向の各部位が軸心Oに対して成す角度の平均値とすることができる。
【0025】
また、この合成樹脂製容器1では、肩部5の縦方向(Machine Direction:MD方向)の結晶配向度は1未満となっている。図示する場合では、肩部5の縦方向の結晶配向度は0.843となっている。
【0026】
上記した肩部5の結晶配向度は、肩部5の一部を試験片5a(
図2参照)として切り出し、この試験片5aの容器内面側の縦方向(MD方向)におけるIRスペクトルを赤外全反射吸収測定法により測定し、得られたIRスペクトルのうち、波数v1=1340cm
-1付近の吸光度を吸光度A1、波数v2=1410cm
-1付近の吸光度を吸光度A2とし、A1/A2の計算式により算出したものである。上記した赤外全反射吸収測定法においては、試験片5aにその縦方向(MD方向)に対して垂直な方向から、偏光板を通した赤外光(垂直偏光(偏光板0°))を入射角度30°で当て、内部反射エレメントとして屈折率4.0のゲルマニウム(Ge)を使用して測定を行うとともに、測定器としてパーキンエルマー社製の「FT−IR system2000」を用いた。なお、結晶配向度の肩部5における縦方向とは、口部2の軸心Oを中心とした周方向に直交し、且つ、肩部5の外面に沿う方向である。
【0027】
このように、本発明のボトル形状の合成樹脂製容器1では、肩部5を口部2の軸心Oに対して120°よりも大きい角度で傾斜させつつ肩部5の縦方向の結晶配向度を1未満とするようにしたので、この合成樹脂製容器1を二軸延伸ブロー成形により成形されるものとしても、口部2の軸心Oに対して肩部5を120°よりも大きい角度で傾斜させつつ、成形後に肩部5が収縮することを抑制することができる。これにより、成形後に合成樹脂製容器1の内容量が低下したり合成樹脂製容器1に変形が生じたりすることを防止することができる。
【実施例】
【0028】
本発明の実施例1〜3として、ボトル形状の合成樹脂製容器において、口部の軸心に対する肩部の角度αを140°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.799としたもの(実施例1)、口部の軸心に対する肩部の角度αを145°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.788としたもの(実施例2)及び口部の軸心に対する肩部の角度αを150°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.843としたもの(実施例3)を用意した。これらの実施例1〜3の合成樹脂製容器は、何れも、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを液体ブロー成形して形成されたものとした。
【0029】
また、本発明の比較例1〜6として、ボトル形状の合成樹脂製容器において、口部の軸心に対する肩部の角度αを140°、肩部の縦方向の結晶配向度を1.264としたもの(比較例1)、口部の軸心に対する肩部の角度αを145°、肩部の縦方向の結晶配向度を1.327としたもの(比較例2)、口部の軸心に対する肩部の角度αを150°、肩部の縦方向の結晶配向度を1.240としたもの(比較例3)、口部の軸心に対する肩部の角度αを95°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.520としたもの(比較例4)、口部の軸心に対する肩部の角度αを100°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.265としたもの(比較例5)、口部の軸心に対する肩部の角度αを115°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.516としたもの(比較例6)、口部の軸心に対する肩部の角度αを120°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.353としたもの(比較例7)、口部の軸心に対する肩部の角度αを95°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.264としたもの(比較例8)及び口部の軸心に対する肩部の角度αを100°、肩部の縦方向の結晶配向度を0.210としたもの(比較例9)を用意した。比較例1〜7の合成樹脂製容器は、何れも、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームをエアブロー成形して形成されたものとし、比較例8、9の合成樹脂製容器は、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを液体ブロー成形して形成されたものとした。
【0030】
これら実施例1〜3の合成樹脂製容器及び比較例1〜9の合成樹脂製容器の12個の容器について、その成形から所定期間経過後(経時変化)における肩部の収縮の有無を判定した。なお、肩部の収縮の有無は、エスアイアイナノテクノロジー社製の熱機械分析装置「EXSTAR6000」を用いて測定した肩部の収縮開始温度が84.5℃以上の場合を収縮「なし」、84.5℃未満の場合を収縮「あり」として判定した。その判定結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表1に示すように、口部の軸心に対する肩部の角度αが120°よりも大きく、且つ、肩部の縦方向の結晶配向度が1未満である実施例1〜3の合成樹脂製容器は、何れも、その肩部に収縮は生じなかった。
【0033】
これに対し、口部の軸心に対する肩部の角度αが120°よりも大きく、且つ、肩部の縦方向の結晶配向度が1以上である比較例1〜3の合成樹脂製容器は、何れも、その肩部に収縮が生じており、その内容量の低下や変形を生じさせるおそれがあるものであった。
【0034】
この結果から、本願発明の合成樹脂製容器のように、肩部の縦方向の結晶配向度を1未満とすることにより、口部の軸心に対して肩部を120°よりも大きい角度で傾斜させても、肩部の収縮を抑制して内容量の低下や変形を防止することができることが確認できた。
【0035】
一方、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームをエアブロー成形して形成された比較例1〜7の合成樹脂製容器では、その肩部の角度αが120°以下の場合には、肩部の縦方向の結晶配向度は1未満となるが、肩部の角度αを120°よりも大きくすると肩部の縦方向の結晶配向度が1以上となって、当該肩部に収縮が生じることが解る。
【0036】
これに対して、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを液体ブロー成形して形成された実施例1〜3及び比較例8、9の合成樹脂製容器では、その肩部の角度αが120°以下の場合だけでなく、肩部の角度αを120°よりも大きくしても肩部の縦方向の結晶配向度が1未満に維持されて、当該肩部に収縮が生じることが防止されることが解る。
【0037】
この結果から、合成樹脂製容器を、熱可塑性樹脂により有底筒状に形成されたプリフォームを液体ブロー成形して形成されたものとすることにより、口部の軸心に対する肩部の角度αが120°よりも大きく、且つ、肩部の縦方向の結晶配向度が1未満である本発明の合成樹脂製容器を容易に製造可能であることが解った。
【0038】
本発明は前記実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0039】
例えば、前記実施の形態においては、本発明の合成樹脂製容器1として
図1に示す形状のものを例示したが、筒状の口部と、一端が底部により閉塞された筒状の胴部と、胴部の他端を口部に連ねる肩部と、を備えたボトル形状であれば、合成樹脂製容器の形状、内容量ないし大きさは種々変更可能である。
【0040】
特に、上記実施の形態においては、口部2の軸心Oに対する肩部5の角度αを150°としているが、角度αは120°よりも大きい角度であれば種々の角度に設定することができる。
【0041】
また、前記実施の形態においては、肩部5の縦方向の結晶配向度を0.843としているが、これに限らず、当該結晶配向度は1未満であれば種々変更可能である。なお、肩部5の結晶配向度は、プリフォームの形状や二軸延伸ブロー成形におけるプリフォームの縦方向および横方向への延伸倍率、プリフォームの加熱温度、供給する液体の温度、成形型の温度、ブロータイム等の条件を種々変更することにより上記範囲に設定することができる。
【0042】
さらに、前記実施の形態においては、肩部5は略円錐台形状とされているが、これに限らず、例えば口部2と胴部4との間において径方向外側に向けて突出するように湾曲する略ドーム状に形成することもできる。この場合においても、口部2の軸心Oに対する肩部5の角度αは、略ドーム状の肩部5の縦方向の各部位が軸心Oに対して成す角度の平均値とすることができる。
【0043】
さらに、前記実施の形態においては、本発明の合成樹脂製容器1をポリエチレンテレフタレート製のものとしたが、これに限らず、他の合成樹脂材料により形成されたものとすることもできる。
【0044】
さらに、本発明の合成樹脂製容器は、プリフォームを液体ブロー成形して形成されるものに限らず、プリフォームをエアブロー成形して形成されるものやパリソンをダイレクトブロー成形して形成されるものにも適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 合成樹脂製容器
2 口部
2a ねじ山
3 底部
4 胴部
5 肩部
6 ネック部
α 角度